JP2014173525A - スクロール流体機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】排油パイプを固定するためのロウ付け又は溶接作業を不要とし、スクロール流体機械の製造コストを抑制することが可能なスクロール流体機械を得る。
【解決手段】スクロール流体機械100は、下部が開口した有底円筒状に形成され、第1バランサー13の回転軌跡部を上方から覆うように配置されたバランサカバー21と、一端がフレーム15の排油穴15hに接続され、該排油穴15hから排出された潤滑油をモーター139の下方へ導く排油パイプ18と、を備え、バランサカバー21を樹脂で形成し、バランサカバー21と排油パイプ18とを一体化したものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、スクロール圧縮機及びスクロールポンプ等のスクロール流体機械に関するものである。
スクロール圧縮機及びスクロールポンプ等の従来のスクロール流体機械として、潤滑油が貯留される油溜めが底部に形成された密閉容器と、密閉容器内の上部に配置され、互いの渦巻体が組合わされることにより両渦巻体間に圧縮室を形成する固定スクロール及び揺動スクロールと、密閉容器内において揺動スクロールの下方に配置され、揺動スクロールを摺動自在に支持するフレームと、密閉容器内においてフレームの下方に設けられたモーターと、密閉容器内においてモーターと揺動スクロールとを接続し、モーターの駆動力を揺動スクロールに伝達する駆動軸と、駆動軸におけるフレームとモーターとの間となる位置に設けられたバランサーと、揺動スクロールとフレームとの間に潤滑油を供給する給油機構と、を備え、揺動スクロールとフレームとの間に供給された余剰な潤滑油をフレームの下方に排出する排油穴がフレームに形成されたスクロール流体機械が知られている。
このように構成された従来のスクロール流体機械は、揺動スクロールとフレームとの間、固定スクロールと揺動スクロールとの間等の摺動部に、油溜めに貯留された潤滑油が給油機構によって供給され、摺動部の摩耗を抑制する構成となっている。また、揺動スクロールとフレームとの間等の摺動部に供給された潤滑油のうちで余剰となった潤滑油は、フレームに形成された排出穴から、密閉容器内におけるフレームとモーターとの間となる位置に排出される構成となっている。
このため、このように構成された従来のスクロール流体機械は、排油穴等から排出された潤滑油が油溜めに戻る過程で駆動軸と共に回転するバランサーと衝突して飛沫化し、飛沫化した潤滑油が固定スクロール及び揺動スクロールで形成される圧縮室内に吸入されて密閉容器外へ排出されてしまい、密閉容器内の潤滑油が不足してしまうという問題点があった。
そこで、従来のスクロール流体機械には、特許文献1に示すような、下部が開口した有底円筒状に形成され、バランサーの回転軌跡部を上方から覆うように配置された金属製のバランサカバーと、一端がフレーム排油穴に接続され、該排油穴から排出された潤滑油をモーターの下方へ導く排油パイプと、を備えたスクロール流体機械も提案されている。
特許文献1に記載のスクロール流体機械は、バランサカバー及び排油パイプを設けることにより、排油穴等から排出された潤滑油がバランサーと衝突して飛沫化してしまうこと、及び、飛沫化した潤滑油が飛散して固定スクロール及び揺動スクロールで形成される圧縮室内に吸入されて密閉容器外へ排出されてしまうことを抑制している。
特開2011−127438号公報(例えば、段落[0025],[0026]、図1等参照)
しかしながら、特許文献1に記載のスクロール流体機械は、排油パイプを固定板にロウ付け又は溶接し、当該固定板を金属製のバランサカバーと共にフレームへボルト止めすることで、排油パイプを固定しなければならない。このため、特許文献1に記載のスクロール流体機械は、排油パイプを固定板にロウ付け又は溶接する作業分だけスクロール流体機械の組立時間が長くなってしまい、スクロール流体機械の製造コストが増大してしまうという問題点があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、排油パイプを固定するためのロウ付け又は溶接作業を不要とし、スクロール流体機械の製造コストを抑制することが可能なスクロール流体機械を得ることを目的とする。
本発明に係るスクロール流体機械は、潤滑油が貯留される油溜めが底部に形成された密閉容器と、該密閉容器内の上部に配置され、互いの渦巻体が組合わされることにより両渦巻体間に圧縮室を形成する固定スクロール及び揺動スクロールと、前記密閉容器内において前記揺動スクロールの下方に配置され、前記揺動スクロールを摺動自在に支持するフレームと、前記密閉容器内において前記フレームの下方に設けられたモーターと、前記密閉容器内において前記モーターと前記揺動スクロールとを接続し、前記モーターの駆動力を前記揺動スクロールに伝達する駆動軸と、前記駆動軸における前記フレームと前記モーターとの間となる位置に設けられたバランサーと、前記揺動スクロールと前記フレームとの間に潤滑油を供給する給油機構と、を備え、前記揺動スクロールと前記フレームとの間に供給された余剰な潤滑油を前記フレームの下方に排出する排油穴が前記フレームに形成されたスクロール流体機械であって、下部が開口した有底円筒状に形成され、前記バランサーの回転軌跡部を上方から覆うように配置されたバランサカバーと、一端が前記排油穴に接続され、該排油穴から排出された潤滑油を前記モーターの下方へ導く排油パイプと、を備え、前記バランサカバーを樹脂で形成し、前記バランサカバーを樹脂成形する際に該バランサカバーと前記排油パイプとを一体成形し、あるいは、該バランサカバーに前記排油パイプを挟持する溝部を形成して該溝部に前記排油パイプを挟持させることにより、前記バランサカバーと前記排油パイプとを一体化したものである。
本発明に係るスクロール流体機械は、バランサカバーを樹脂で形成している。そして、バランサカバーを樹脂成形する際に該バランサカバーと排油パイプとを一体成形し、あるいは、バランサカバーに排油パイプを挟持する溝部を形成して該溝部に排油パイプを挟持させることにより、バランサカバーと排油パイプとを一体化している。このため、本発明に係るスクロール流体機械は、排油パイプを固定するためのロウ付け又は溶接作業を廃止できるため、スクロール流体機械の製造コストを抑制することができる。
本発明の実施の形態1に係るスクロール流体機械100の縦断面図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール流体機械100のバランサカバー21を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール流体機械100のバランサカバー21を示す底面図である。 本発明の実施の形態2に係るスクロール流体機械100の縦断面図である。 本発明の実施の形態2に係るスクロール流体機械100のバランサカバー21及び支え板23を示す底面図であり、(a)がバランサカバー21を示す底面図、(b)が支え板23を示す底面図である。 本発明の実施の形態2に係るスクロール流体機械100のバランサカバー21のボルト固定部近傍を示す要部拡大図(縦断面図)である。 本発明の実施の形態3に係るスクロール流体機械100の縦断面図である。 本発明の実施の形態3に係るスクロール流体機械100のバランサカバー21を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態3に係るスクロール流体機械100のステーター109を示す要部拡大図(斜視図)である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るスクロール流体機械100の縦断面図である。図2は、このスクロール流体機械100のバランサカバー21を示す縦断面図である。また、図3は、このスクロール流体機械100のバランサカバー21を示す底面図である。
以下、図1〜図3に基づいて、本実施の形態1に係るスクロール流体機械100の構成及び動作について説明する。なお、以下の説明における流体とは、例えば冷媒であり、潤滑油とは異なるものとする。
本実施の形態1に係るスクロール流体機械100は、排油パイプの固定方法に改良が加えられたものである。
[スクロール流体機械100の構成]
スクロール流体機械100は、外郭を構成する密閉容器102と、密閉容器102に流体を導く吸入配管103と、圧縮された流体を吐出する吐出配管104と、密閉容器102内の空間を区画するサブフレーム110と、潤滑油が貯留される底部油溜め131と、流体を圧縮するための固定スクロール10と、流体を圧縮するための揺動スクロール11と、揺動スクロール11を摺動自在に支持するフレーム15と、揺動スクロール11を回転させる主軸12と、潤滑油を引き上げるオイルポンプ91と、主軸12を回転させるモーター139と、揺動スクロール11を揺動運動させるオルダム継手20と、主軸12に設けられた第1バランサー13の回転軌跡部を上方から覆うバランサカバー21と、フレーム15の排油穴15hから排出された潤滑油をモーター139の下方へ導く排油パイプ18と、を有している。
また、スクロール流体機械100内には、固定スクロール10の固定渦巻体10b及び揺動スクロール11の揺動渦巻体11bによって形成される圧縮室53と、フレーム15の内側面、固定スクロール10及び揺動スクロール11によって形成され、圧縮室53に連通する吸入室54と、フレーム15の内面部及び揺動スクロール11の下部によって形成される油流入室55とを有している。
(密閉容器102)
密閉容器102は、スクロール流体機械100の外郭を構成するものである。密閉容器102内には、固定スクロール10、揺動スクロール11、フレーム15、主軸12、モーター139、及びオルダム継手20等が少なくとも設けられている。
また、密閉容器102の側面にはフレーム15よりも下方となる密閉容器102内と連通する吸入配管103が接続され、密閉容器102の上部には圧縮室53と連通する吐出配管104が接続されている。
(吸入配管103)
吸入配管103は、スクロール流体機械100に流入する流体を、密閉容器102内(より詳しくは、フレーム15よりも下方となる密閉容器102内)に導くための配管である。吸入配管103は、密閉容器102内と連通するように、密閉容器102の側面に設けられている。
(吐出配管104)
吐出配管104は、スクロール流体機械100で圧縮された流体を吐出させるための配管である。吐出配管104は、圧縮室53と連通するように、密閉容器102の上部に設けられている。
(サブフレーム110)
サブフレーム110は、ベアリング90を介して主軸12を回転自在に保持するものである。なお、サブフレーム110の中央部には、主軸12が貫通して設けられている。
(底部油溜め131)
底部油溜め131は、潤滑油を貯留するものである。この底部油溜め131は、密閉容器102の底部に形成されており、潤滑油は例えばサブフレーム110の高さを超えて封入されている。
なお、底部油溜め131には、主軸12の下側端部が設けられており、主軸12に形成された後述の潤滑油通路12bから貯留された潤滑油が引き上げられるようになっている。
(固定スクロール10)
固定スクロール10は、揺動スクロール11と共に流体を圧縮するものである。固定スクロール10は、揺動スクロール11に対して対向配置されている。固定スクロール10は、水平面に対して略平行な台板10aと、台板10aの下面から下側に突出して形成された固定渦巻体10bとを有している。
台板10aは、固定渦巻体10b、揺動スクロール11及びフレーム15と共に、圧縮室53及び吸入室54を構成するものである。台板10aは、平板形状の部材であり、その略中央部に、圧縮室53で圧縮された流体を吐出するための開口部10cが形成されたものである。また、台板10aは、水平面に対して略平行であって、台板10aの下面の外縁がフレーム15上部に固定されている。
固定渦巻体10bは、揺動スクロール11の揺動渦巻体11bと共に、揺動スクロール11の揺動により容積が変化する圧縮室53を形成するものである。また、固定渦巻体10bは、フレーム15及び揺動スクロール11と共に吸入室54を構成するものである。この固定渦巻体10bは、水平断面が渦巻形状をしている。
(揺動スクロール11)
揺動スクロール11は、固定スクロール10と共に流体を圧縮するものである。揺動スクロール11は、固定スクロール10に対して対向配置されている。揺動スクロール11は、水平面に対して略平行な台板11aと、台板11aの上面から上側に突出して形成された揺動渦巻体11bと、台板11aの下側に形成されたボス部11jと、主軸12の上側端部が接続される軸受11cとを有している。
台板11aは、揺動渦巻体11b、固定スクロール10及びフレーム15と共に、圧縮室53及び吸入室54を構成するものである。台板11aは、円板形状の部材であり、主軸12の回転によってフレーム15内で揺動運動するものである。
台板11aは、水平面に対して略平行であって、フレーム15上(より詳しくはスラストプレート16上)で、揺動自在に設けられている。すなわち、台板11aは、主軸12の回転によってフレーム15上で揺動運動可能となっている。
台板11aの下面には、上側に向かって凹んで形成された第1凹部11f及び第2凹部11gが形成されている。第1凹部11fと第2凹部11gとは、略同一直線上(直線上又は当該直線の近傍)に形成されたものであって、台板11aの中心側から周縁側に向かって延びるように形成されたものである。
なお、台板11aの下面であって、スラストプレート16の上面と接触する面をスラスト面11dと称する。
揺動渦巻体11bは、固定スクロール10の固定渦巻体10bと共に流体を圧縮するものである。また、揺動渦巻体11bは、台板11a及び固定スクロール10と共に圧縮室53を構成し、フレーム15及び固定スクロール10と共に吸入室54を構成するものである。この揺動渦巻体11bは、水平断面が渦巻形状をしており、固定渦巻体10bの水平断面形状と対応している。
ボス部11jは、台板11aの下側に形成された中空円筒形状の部材である。ボス部11jには、主軸12が接続される軸受11cが設けられている。
軸受11cは、ボス部11jに設けられ、主軸12の上側端部に接続されるものである。すなわち、軸受11cは、主軸12に接続され、主軸12の回転を揺動スクロール11に伝達可能となっている。
(フレーム15)
フレーム15は、フレーム15内に設けられたスラストプレート16上で、揺動スクロール11が摺動可能なように、揺動スクロール11を支持するものである。このフレーム15は、上部及び下部が開放された形状をしている。そして、フレーム15の上部は、固定スクロール10の台板10aが設けられて閉塞されている。また、フレーム15の下部には、主軸12を回転自在に保持する主軸受15cが設けられている。
また、フレーム15には、流体を吸入室54に導くための流体通路15aと、スラストプレート16を支持するスラスト支持面15bと、主軸12の潤滑油通路12bの潤滑油が導かれる油流入室55とが形成されている。また、フレーム15には、油流入室55に供給された潤滑油の一部(余剰となった潤滑油)を排出するための排油穴15hが、例えば当該フレーム15を上下方向に貫通するように形成されている。
流体通路15aは、スクロール流体機械100内であってフレーム15の外側と、フレーム15内の吸入室54とを連通するように形成されたものである。すなわち、スクロール流体機械100内に流入した流体は、この流体通路15aを介して吸入室54に流入するようになっている。
スラスト支持面15bは、スラストプレート16を支持するものである。このスラスト支持面15bは、フレーム15内であって、フレーム15の鉛直方向の中段に形成された平坦部分である。
油流入室55は、フレーム15の下側に形成、すなわち、揺動スクロール11のボス部11jの外側面と、フレーム15の下側部分とによって形成されたものであり、主軸12の潤滑油通路12bの潤滑油が導かれるものである。
排油穴15hは、フレーム15内の油流入室55と、スクロール流体機械100内であってフレーム15の外側とを連通するように形成されたものである。すなわち、油流入室55に流入した潤滑油のうちの余剰となった潤滑油は、この排油穴15hを介して、スクロール流体機械100内であってフレーム15の外側に排出されるようになっている。
フレーム15の構成部材であるスラストプレート16は、揺動スクロール11を摺動自在に支持するものである。すなわち、スラストプレート16の上面には揺動スクロール11の台板11aが設けられており、当該上面の上で台板11aが摺動可能となっている。また、スラストプレート16は、揺動スクロール11の台板11aの下面と、フレーム15のスラスト支持面15bとの間に挟まれて設けられている。
(主軸12)
駆動軸である主軸12は、揺動スクロール11に接続される軸である。この主軸12は、主軸12の上側端部に揺動スクロール11の軸受11cと接続する偏芯部12aが形成され、主軸12の内部に潤滑油を導く潤滑油通路12bが形成されている。
偏芯部12a中心軸は、主軸12の回転軸に対して水平方向に所定量ずれて形成される部分である。
潤滑油通路12bは、潤滑油をスクロール流体機械100の各摺動箇所に導くためのものである。また、潤滑油通路12bは、軸受11cの内部に、鉛直方向に形成されている。潤滑油通路12bは、スクロール流体機械100内の下部に設けられる底部油溜め131に接続されており、底部油溜め131に貯留された潤滑油を導くことが可能となっている。なお、図示を省略しているが、潤滑油通路12bは、水平方向に分岐しているため、潤滑油通路12bの潤滑油はフレーム15内の下側に形成された油流入室55にも供給されるようになっている。
また、主軸12には、フレーム15とモーター139との間となる位置に、第1バランサー13が設けられている。この第1バランサー13は、モーター139のローター129の下部に設けられた第2バランサー14と共に、揺動スクロール11の揺動運動に伴って発生する主軸12のたわみを防止するものである。つまり、第1バランサー13及び第2バランサー14は、静的なバランスは勿論のこと、揺動スクロール11の揺動運動に伴って主軸12及びローター129に発生する慣性モーメントに対して動的バランスの釣り合いをとっている。
(オイルポンプ91)
オイルポンプ91は、底部油溜め131から潤滑油を引き上げるものである。オイルポンプ91は、主軸12の下側端部に設けられている。このオイルポンプ91は、例えば遠心ポンプ又は容積型ポンプ等のように、主軸12の回転によってポンプ作用(差圧の利用)が生じるものを採用するとよい。
(モーター139)
モーター139は、主軸12を回転させるものである。つまり、モーター139の駆動力は、主軸12を介して揺動スクロール11に伝達される。このモーター139は、密閉容器102に固着支持されたステーター109と、ステーター109と組み合わされることでトルクを発生するローター129とから構成されている。
モーター139は、揺動スクロール11、及び固定スクロール10等が設けられる上部空間と、底部油溜め131が設けられる下部空間とを区画するものである。
ステーター109は、例えば、積層鉄心に複数相の巻線を装着して構成されている。
ローター129は、例えば、内部に図示省略の永久磁石を有し、ステーター109の内壁面と所定の空隙をもって保持されており、ステーター109への通電が開始することにより回転駆動し、主軸12を回転させるものである。
(オルダム継手20)
オルダム継手20は、揺動スクロール11のスラスト面11dに配設され、揺動スクロール11の揺動運動中における自転運動を阻止するために機能するものである。すなわち、オルダム継手20は、揺動スクロール11の自転運動を阻止すると共に、揺動運動を可能とする機能を果たすものである。
(バランサカバー21)
バランサカバー21は、第1バランサー13の回転軌跡部を上方から覆うように配置され、回転中の第1バランサー13に潤滑油が衝突して飛沫化した際、当該飛沫化した潤滑油が圧縮室53に吸入されることを防止するものである。このバランサカバー21は、樹脂で形成され、下部が開口した有底円筒状に形成されている。詳しくは、バランサカバー21は、底面部21aと、該底面部21aの外周縁部から下方に延設された円柱状の側縁部と、で形成されている。また、底面部21aには、略中心部に、主軸12及びフレーム15の主軸受15cが貫通する主軸貫通孔21cが形成されている。また、底面部21aには、スペーサ22が嵌入される複数のスペーサ嵌入孔21d(貫通孔)も形成されており、これらスペーサ嵌入孔21dには、円柱形状で金属製のスペーサ22が嵌入されている。底面部21aに設けられたこれらスペーサ22にボルト25を挿入し、挿入されたボルト25でスペーサ22をフレーム15の下面部に固定することにより、バランサカバー21はフレーム15の下面部に取り付けられる。
また、バランサカバー21の側面部21bの外周面には、例えば上下方向に延設された突条が形成されており、当該突条を貫通するように排油パイプ保持孔21eが形成されている。本実施の形態1では、バランサカバー21を樹脂成形する際に、金属製の排油パイプ18とバランサカバー21とを一体成形している。これにより、この排油パイプ保持孔21eに排油パイプ18が保持され、バランサカバー21と排油パイプ18とが一体化する。なお、バランサカバー21と排油パイプ18との間の固着力を高めるために、排油パイプ18の外周面にローレット加工を施すのが好ましい(突条又は凹溝等を形成するのが好ましい)。
(排油パイプ18)
排油パイプ18は、フレーム15の排油穴15hから排出された潤滑油をモーター139の下方、つまり、底部油溜め131に導くものである。この排油パイプ18は、一端がフレーム15の排油穴15hに接続され、他端がモーター139の下方に配置されている。
なお、排油パイプ18の下端は、ステーター109の上端よりも下方であればよい。排油パイプ18の下端をステーター109の上端よりも下方に配置することにより、ステーター109の上部空間の気流、つまり、流体が吸入室54へ吸入される気流に排油パイプ18から流出した潤滑油が巻き込まれることを防止できる。
ここで、本実施の形態1において排油パイプ18の下端をモーター139よりも下方に配置しているのは、スクロール流体機械100を組み立てる際に、排油パイプ18に曲がりが発生せずに確実に組み付けられているかを確認できるようにするためである。詳しくは、ステーター109は、密閉容器102内に焼き嵌め等によって固定される。その後、この密閉容器102内に、バランサカバー21及び排油パイプ18が取り付けられたフレーム15を組み込むこととなる。この際、密閉容器102を上部容器部、側部容器部及び下部容器部等のように構成することにより、側部容器部にステーター109及びフレーム15が組み込まれることとなる。このため、側部容器部と下部容器部とを溶接するようにすれば、排油パイプ18の下端を側部容器部の下方(つまり、サブフレーム110側)から確認することができ、排油パイプ18に曲がりが発生せずに当該排油パイプ18が確実に組み付けられているかを確認できる。
本実施の形態1に係るスクロール流体機械100は、バランサカバー21と排油パイプ18とを一体化した後、バランサカバー21をフレーム15の下面部に取り付ける。つまり、バランサカバー21をフレーム15の下面部に取り付けることにより、排油パイプ18もフレーム15に取り付けられることとなる。このため、本実施の形態1に係るスクロール流体機械100は、特許文献1に記載されたスクロール流体機械とは異なり、排油パイプ18を固定するためのロウ付け又は溶接作業を廃止できるため、スクロール流体機械100の製造コストを抑制することができる。
(圧縮室53)
圧縮室53は、台板10aの下面及び固定渦巻体10bと、台板11aの上面及び揺動渦巻体11bとによって形成されている。圧縮室53は、吸入室54と連通している。この圧縮室53は、固定スクロール10に対する揺動スクロール11の揺動運動の作用によって、流入した流体を、圧縮室53の中心に移動するに従って圧縮することが可能となっている。
(吸入室54)
吸入室54は、フレーム15の内側面、台板11aの外周部、スラストプレート16の上面、固定渦巻体10bの外側面、及び揺動渦巻体11bの外側面によって形成されている。吸入室54は、圧縮室53及び流体通路15aと連通している。すなわち、吸入室54は、流体通路15aを介して流入した流体を、圧縮室53に供給可能となっている。
また、吸入室54は、スラストプレート16の第1油穴16a及び揺動スクロール11の第1凹部11fを介して油流入室55と連通すると共に、スラストプレート16の第2油穴16b及び揺動スクロール11の第2凹部11gを介して油流入室55と連通している。すなわち、吸入室54には、第1油穴16a及び第2油穴16bを介して流入した潤滑油が供給され、各所の摺動部分が潤滑されるようになっている。
なお、吸入室54に供給される潤滑油の流量Qは、油流入室55の油圧と吸入室54の圧力P2の差圧によって決定される。
(油流入室55)
油流入室55は、ボス部11jの外側面、及びフレーム15の下部によって形成されている。
油流入室55は、主軸12の潤滑油通路12bに連通している。すなわち、油流入室55は、潤滑油通路12bを介して流入した潤滑油が供給されるようになっている。
また、油流入室55は、第1凹部11f及び第1油穴16aを介して吸入室54と連通すると共に、第2凹部11g及び第2油穴16bを介して吸入室54と連通している。すなわち、油流入室55には潤滑油通路12bを介して流入した潤滑油が供給され、当該供給された潤滑油は、第1凹部11f及び第1油穴16aの経路と、第2凹部11g及び第2油穴16bの経路とによって吸入室54に供給される。また、油流入室55に供給された潤滑油は、第1凹部11f及び第2凹部11gを介して、揺動スクロール11のスラスト面11dとフレーム15の構成部材であるスラストプレート16との間にも供給される。
[スクロール流体機械100の動作説明]
上記のように構成されたスクロール流体機械100は、次のように動作する。
ローター129は、ステーター109が発生する回転磁界からの回転力を受けて回転する。それに伴って、ローター129に固定された主軸12が回転駆動する。揺動スクロール11は、主軸12の回転がオルダム継手20によって揺動運動に変換される。この主軸12の回転駆動によって、密閉容器102内の流体が固定渦巻体10bと揺動渦巻体11bとにより形成される圧縮室53内へ流れ、吸入過程が開始する。
圧縮室53内に流体が吸入されると、揺動スクロール11の揺動運動により、圧縮室53内で圧縮される。そして、圧縮室53で圧縮された流体は、吐出過程に移行する。すなわち、流体は、固定スクロール10の開口部10c及び吐出配管104を介してスクロール流体機械100から吐出される。
具体的には、スクロール流体機械100が動作すると、スクロール流体機械100内における流体及び潤滑油の流れは以下のようになる。
[流体及び潤滑油の流れ]
(流体)
吸入配管103から密閉容器102内に流入した流体は、流体通路15aを介して吸入室54に流入する。吸入室54に流入した流体は、第1油穴16a及び第2油穴16bより流入した潤滑油と混合する。潤滑油と混合した流体は、圧縮室53に流入する。圧縮室53に流入した流体は、固定スクロール10に対する揺動スクロール11の揺動運動の作用によって、圧縮されながら、徐々に固定渦巻体10b及び揺動渦巻体11bの中心に移動する。そして、固定渦巻体10b及び揺動渦巻体11bの中心に移動した流体は、台板10aに形成された開口部10cから吐出される。
(潤滑油)
底部油溜め131に貯留されている潤滑油は、オイルポンプ91のポンプ作用(差圧の利用)によって、潤滑油通路12bを上昇する。潤滑油通路12b内で上昇した潤滑油の一部は、軸受11c及び主軸受15cに供給されて、軸受11c、主軸受15c及びこれらの周辺部材に付着し、部材同士の摩耗を抑制する。潤滑油通路12b内で上昇した潤滑油の残りは、油流入室55に流入する。
油流入室55に流入した潤滑油の一部は、第1凹部11f及び第1油穴16aを介して油流入室55と吸入室54とが連通する位置に揺動スクロール11があるときに、第1凹部11f及び第1油穴16aを介して吸入室54に流入する。同様に、油流入室55に流入した潤滑油の一部は、第2凹部11g及び第2油穴16bを介して油流入室55と吸入室54とが連通する位置に揺動スクロール11があるときに、第2凹部11g及び第2油穴16bを介して吸入室54に流入する。
吸入室54に流入した潤滑油は、吸入室54の流体と混合する。そして、吸入室54で流体と混合した潤滑油は、圧縮室53に流入する。圧縮室に流入した潤滑油は、固定渦巻体10bの側面部、揺動渦巻体11bの側面部、台板10a、及び台板11aに付着して、圧縮室53の気密性を向上させると共に、これらの摩耗を抑制する。
また、油流入室55に流入した潤滑油の一部は、第1凹部11f及び第1油穴16aと、第2凹部11g及び第2油穴16bとを通過する際に、揺動スクロール11のスラスト面11dとフレーム15の構成部材であるスラストプレート16との間にも供給され、これらの摩耗を抑制する。
つまり、オイルポンプ91、潤滑油通路12b、油流入室55、第1凹部11f、第2凹部11g、第1油穴16a及び第2油穴16bが、本発明の給油機構に相当する。
また、油流入室55に流入した潤滑油の残り(つまり、揺動スクロール11とフレーム15との間に供給された潤滑油のうち、余剰となった冷媒)は、排油穴15hを介してスクロール流体機械100内におけるフレーム15の下方に排出される。
ここで、本実施の形態1で示した排油パイプ18が設けられていないスクロール流体機械の場合、排油穴15hからフレーム15の下方に排出された潤滑油は、フレーム15とモーター139との間の空間に放出されることとなる。このため、排油穴15hから排出された潤滑油が主軸12と共に回転する第1バランサー13と衝突して飛沫化する。このため、飛沫化した潤滑油が圧縮室53内に吸入されて密閉容器102外へ排出されてしまい、密閉容器102内の潤滑油が不足してしまうことが懸念される。しかしながら、本実施の形態1に係るスクロール流体機械は、排油穴15hから排出された潤滑油を、モーター139の下方、つまり、底部油溜め131に導いている。このため、排油穴15hから排出された潤滑油が第1バランサー13と衝突して飛沫化すること、つまり、飛沫化した潤滑油が圧縮室53内に吸入されて密閉容器102外へ排出されて密閉容器102内の潤滑油が不足してしまうことを抑制できる。
また、油流入室55に流入した潤滑油の残りは、主軸受15c(つまり、主軸12とフレーム15との間)を通っても、フレーム15の下方に排出される。この経路によってフレーム15の下方に排出された潤滑油は、主軸受15cの下方に位置する第1バランサー13と衝突して飛沫化する。このため、本実施の形態1で示したバランサカバー21が設けられていないスクロール流体機械の場合、この飛沫化した潤滑油が飛散して圧縮室53内に吸入されて密閉容器102外へ排出されてしまい、密閉容器102内の潤滑油が不足してしまうことが懸念される。しかしながら、本実施の形態1に係るスクロール流体機械100は、第1バランサー13の回転軌跡部を上方から覆うように、バランサカバー21が設けられている。このため、飛沫化した潤滑油をバランサカバー21の内面部で捕捉し、捕捉した潤滑油を自重によって下方へ導くことができる。つまり、本実施の形態1に係るスクロール流体機械100は、バランサカバー21を備えているため、飛沫化した潤滑油が飛散して圧縮室53内に吸入されて密閉容器102外へ排出されてしまうことを抑制でき、密閉容器102内の潤滑油が不足してしまうことを抑制できる。
[実施の形態1に係るスクロール流体機械100の有する効果]
上述のように、本実施の形態1に係るスクロール流体機械100は、バランサカバー21と排油パイプ18とを一体化した後、バランサカバー21をフレーム15の下面部に取り付けている。つまり、バランサカバー21をフレーム15の下面部に取り付けることにより、排油パイプ18もフレーム15に取り付けられることとなる。このため、本実施の形態1に係るスクロール流体機械100は、特許文献1に記載されたスクロール流体機械とは異なり、排油パイプ18を固定するためのロウ付け又は溶接作業を廃止できるため、スクロール流体機械100の製造コストを抑制することができる。
また、本実施の形態1に係るスクロール流体機械100は、樹脂製のバランサカバー21を直接ボルト締結するのではなく、バランサカバー21に一体成形したスペーサ22を介して樹脂製のバランサカバー21をフレーム15に固定している。このため、本実施の形態1に係るスクロール流体機械100は、樹脂製のバランサカバー21を直接ボルト締結する場合と比べ、樹脂の収縮によるボルトの緩みを回避できる。
なお、本実施の形態1では、バランサカバー21の側面部21bの下端部の配置位置については特に言及しなかったが、例えば、バランサカバー21の側面部21bの下端部の位置を、モーター139のステーター109の上部コイルエンド109a(ステーターに挿着された巻線の上端部)より下方に配置してもよい。このようにバランサカバー21を構成することにより、第1バランサー13と衝突して飛沫化した潤滑油がバランサカバー21とモーター139との間を通って圧縮室53に吸入されようとした際、この飛沫化した潤滑油がステーター109の上部コイルエンド109aに衝突して捕捉されることとなる。このため、飛沫化した潤滑油が圧縮室53内に吸入されて密閉容器102外へ排出されて密閉容器102内の潤滑油が不足してしまうことをさらに抑制できる。
また、本実施の形態1では、バランサカバー21と排油パイプ18とを一体成形することにより、バランサカバー21と排油パイプ18とを一体化した。これに限らず、例えば、バランサカバー21の側面部21bに例えば断面U字状の溝部を形成し、該溝部に排油パイプ18を挟持させることによって、バランサカバー21と排油パイプ18とを一体化してもよい(実施の形態3で後述する排油パイプ挟持溝21gを参照)。
実施の形態2.
実施の形態1では、バランサカバー21に設けたスペーサ22を介して、バランサカバー21をフレーム15に取り付けた。しかしながら、バランサカバー21の取付方法は実施の形態1で示した構成に限定されるものではなく、例えば以下のような構成でバランサカバー21をフレーム15に取り付けてもよい。なお、本実施の形態2で特に記述しない構成については実施の形態1と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図4は、本発明の実施の形態2に係るスクロール流体機械100の縦断面図である。図5は、このスクロール流体機械100のバランサカバー21及び支え板23を示す底面図であり、(a)がバランサカバー21を示す底面図、(b)が支え板23を示す底面図である。また、図6は、このスクロール流体機械100のバランサカバー21のボルト固定部近傍を示す要部拡大図(縦断面図)である。
以下、図4〜図6に基づいて、本実施の形態2に係るスクロール流体機械100について説明する。
本実施の形態2に係るバランサカバー21の基本的な構成は、実施の形態1で示したバランサカバー21と同様となっている。
つまり、本実施の形態2に係るバランサカバー21も実施の形態1と同様に、樹脂で形成され、下部が開口した有底円筒状に形成されている。詳しくは、本実施の形態2に係るバランサカバー21は、底面部21aと、該底面部21aの外周縁部から下方に延設された円柱状の側縁部と、で形成されている。また、底面部21aには、略中心部に、主軸12及びフレーム15の主軸受15cが貫通する主軸貫通孔21cが形成されている。そして、本実施の形態2に係るバランサカバー21も実施の形態1と同様に、第1バランサー13の回転軌跡部を上方から覆うように配置されている。また、本実施の形態2に係るバランサカバー21も実施の形態1と同様に、排油パイプ保持孔21eが形成され、該排油パイプ保持孔21eに排油パイプ18を保持することにより、排油パイプ18と一体化されている。つまり、バランサカバー21を樹脂成形する際に、金属製の排油パイプ18とバランサカバー21とを一体成形している。
本実施の形態2に係るバランサカバー21が、実施の形態1で示したバランサカバー21と異なる点は、バランサカバー21の取付構成である。
詳しくは、本実施の形態2に係るスクロール流体機械100は、フレーム15の下面部との間でバランサカバー21の底面部21aを挟み込む金属製の支え板23を備えている。この支え板23には、ボルト25が挿入される複数の貫通孔23aが形成されている。また、バランサカバー21の底面部21aには、貫通孔23aと対向する範囲及びその周縁が例えば切り欠かれて、切除部21fが形成されている。なお、本実施の形態2では、支え板23の切除部21fと対向する範囲がバランサカバー21の底面部21a方向に凸形状となっており、当該凸形状は切除部21fと対応する形状となっている。このため、バランサカバー21の切除部21fと支え板23の貫通孔23aとの位置合わせが容易となっている。
本実施の形態2のように構成されたスクロール流体機械100においては、貫通孔23aにボルト25を挿入して支え板23をフレーム15の下面部に固定することにより、バランサカバー21の底面部21aは、切除部21fを除いて、支え板23とフレーム15の下面部との間に挟み込まれることとなる。また、支え板23は、ボルト25の締結力によって切除部21fと対向する範囲がフレーム15方向に変形し、反力(弾性力)が働く。つまり、本実施の形態2に係るスクロール流体機械100は、支え板23に作用する当該反力によって、バランサカバー21をフレーム15の下面部に固定している。
[実施の形態2に係るスクロール流体機械の有する効果]
以上のように、本実施の形態2に係るスクロール流体機械100は、実施の形態1と同様に、バランサカバー21と排油パイプ18とを一体化した後、バランサカバー21をフレーム15の下面部に取り付ける。つまり、バランサカバー21をフレーム15の下面部に取り付けることにより、排油パイプ18もフレーム15に取り付けられることとなる。このため、本実施の形態2に係るスクロール流体機械100は、特許文献1に記載されたスクロール流体機械とは異なり、排油パイプ18を固定するためのロウ付け又は溶接作業を廃止できるため、実施の形態1と同様にスクロール流体機械100の製造コストを抑制することができる。
また、本実施の形態2に係るスクロール流体機械100は、1枚の支え板23でバランサカバー21を固定することができるので、バランサカバー21を固定するために複数のスペーサ22を必要とした実施の形態1のスクロール流体機械100と比べ、スクロール流体機械100の部品点数を削減することができる。このため、本実施の形態2に係るスクロール流体機械100は、実施の形態1で示したスクロール流体機械100と比べ、スクロール流体機械100の製造コストをさらに低減することができる。
なお、本実施の形態2では、バランサカバー21の底面部21aを切り欠くことによって切除部21fを形成したが、バランサカバー21の底面部21aに貫通孔を形成することによって切除部21fを形成してもよい。
実施の形態3.
バランサカバー21の取付構成は、実施の形態1及び実施の形態2に限定されるものではなく、例えば以下のような構成でバランサカバー21をフレーム15に取り付けることもできる。なお、本実施の形態3で特に記述しない構成については実施の形態1又は実施の形態2と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図7は、本発明の実施の形態3に係るスクロール流体機械100の縦断面図である。図8は、このスクロール流体機械100のバランサカバー21を示す縦断面図である。また、図9は、このスクロール流体機械100のステーター109を示す要部拡大図(斜視図)である。
以下、図7〜図9に基づいて、本実施の形態3に係るスクロール流体機械100について説明する。
本実施の形態3に係るスクロール流体機械100のバランサカバー21も、実施の形態1及び実施の形態2と同様に、樹脂で形成され、下部が開口した有底円筒状に形成されている。また、本実施の形態3に係るバランサカバー21は、側面部21b(より詳しくは、側面部21bの外周面に形成された突条)に、例えば断面U字状の排油パイプ挟持溝21gが形成されている。そして、排油パイプ挟持溝21gに排油パイプ18を挟持させることによって、バランサカバー21と排油パイプ18とを一体化している。
また、本実施の形態3に係るバランサカバー21は、側面部21bの下端部に形成され、下方に開口する係合凹部21hによって固定される。
詳しくは、本実施の形態3では、モーター139のステーター109は図9のように構成されている。つまり、ステーター109は、バックヨーク109bから内方に凸設されたティース109cの上部及び下部に、インシュレータ109dが設けられている。そして、巻線は、ティース109c及びインシュレータ109dの外周に巻回されている(図示せず)。本実施の形態3に係るバランサカバー21は、上記の係合凹部21hをティース109cの上部に配置されたインシュレータ109dに係合し、係合凹部21hの爪21iをインシュレータ109dの凹部(図示せず)に嵌め込むことにより、固定される。この状態では、バランサカバー21の係合凹部21hがステーター109の巻線の上部を覆う状態となる。
このようにバランサカバー21を構成することにより、第1バランサー13と衝突して飛沫化した潤滑油がバランサカバー21とモーター139との間を通って圧縮室53に吸入されることを防止できる。
また、インシュレータ109dには、主軸12側から密閉容器102の側面側へ貫通する流路109eが形成されている。この流路109eは、流路断面を大きくするため、断面横長形状となっている。また、この流路109eには、流路109eの流路断面を大きくした場合でも、巻線が巻かれたときの荷重で流路109eがつぶれてしまうのを防止するため、上下方向に延設され、流路109eを横方向に区画する壁体109fが形成されている。
上述のように、本実施の形態3に係るスクロール流体機械100は、係合凹部21hでインシュレータ109dを覆い、バランサカバー21とモーター139との間の流路を閉塞している。このため、バランサカバー21内は、潤滑油の濃度が高い状態になりやすい。そして、潤滑油の濃度が高くなったバランサカバー21内を第1バランサー13が回転すると、攪拌損失が増大してしまう。しかしながら、本実施の形態3に係るスクロール流体機械100においては、バランサカバー21で捕捉されて自重落下した潤滑油は、インシュレータ109dの流路109eを通ってバランサカバー21外へ流出する。このため、バランサカバー21内の潤滑油の濃度が高くなることを抑制できるので、攪拌損失を低減することもできる。
なお、バランサカバー21外へ流出した潤滑油は、ステーター109の外周部に形成された流路109g等を通って底部油溜め131に戻る。
ここで、本実施の形態3のようにバランサカバー21を固定すると、スクロール流体機械100の各構成部品の加工精度や組み立て精度等によっては、フレーム15の下面部とバランサカバー21との間の隙間が大きくなる場合がある。このような場合、第1バランサー13に衝突して飛沫化した潤滑油が当該隙間からバランサカバー21外へ流出し、この流出した潤滑油が圧縮室53内に吸入されて密閉容器102外へ排出されてしまうことが懸念される。このため、本実施の形態3に係るスクロール流体機械100は、フレーム15の下面部とバランサカバー21との間に、Oリング24を設けている。これにより、スクロール流体機械100の各構成部品の加工精度や組み立て精度等によってフレーム15の下面部とバランサカバー21との間の隙間が大きくなるような場合でも、フレーム15の下面部とバランサカバー21との間の隙間から飛沫化した潤滑油がバランサカバー21外へ流出して、密閉容器102内の潤滑油が不足してしまうことを抑制できる。
[実施の形態3に係るスクロール流体機械の有する効果]
以上のように、本実施の形態3に係るスクロール流体機械100は、実施の形態1及び実施の形態2と同様に、バランサカバー21と排油パイプ18とを一体化した後、バランサカバー21をフレーム15の下面部に取り付けられる。このため、本実施の形態3に係るスクロール流体機械100は、特許文献1に記載されたスクロール流体機械とは異なり、排油パイプ18を固定するためのロウ付け又は溶接作業を廃止できるため、実施の形態1及び実施の形態2と同様にスクロール流体機械100の製造コストを抑制することができる。
また、本実施の形態3に係るスクロール流体機械100は、バランサカバー21の取り付けにボルト25等を必要としない。このため、本実施の形態3に係るスクロール流体機械100は、実施の形態1及び実施の形態2で示したスクロール流体機械100と比べ、スクロール流体機械100の製造コストをさらに低減することができる。
また、本実施の形態3に係るスクロール流体機械100は、ステーター109の巻線をバランサカバー21の係合凹部21hで覆っているので、巻線への異物の付着による絶縁低下を防止することもできる。
なお、本実施の形態3のようにバランサカバー21を取り付けられるのは、バランサカバー21を、金属よりも絶縁性の高い樹脂で形成したからである。換言すると、金属でバランサカバーを形成していた従来のスクロール流体機械は、バランサカバーが巻線に接触することを防止するために、巻線よりも所定距離だけ内周側(主軸12側)にバランサカバーを配置する必要があった。これに対し、樹脂でバランサカバー21が形成された本実施の形態3に係るスクロール流体機械100は、従来よりもバランサカバー21を巻線に近づけることができる。このため、バランサカバー21内の体積が増加した分だけ第1バランサー13の設計の自由度が広がり、主軸12のアンバランスの相殺率を上げることが可能となり、スクロール流体機械100の振動を従来よりも抑制することが可能となる。
10 固定スクロール、10a 台板、10b 固定渦巻体、10c 開口部、11 揺動スクロール、11a 台板、11b 揺動渦巻体、11c 軸受、11d スラスト面、11f 第1凹部、11g 第2凹部、11j ボス部(揺動スクロールの下部)、12 主軸、12a 偏芯部、12b 潤滑油通路、13 第1バランサー、14 第2バランサー、15 フレーム、15a 流体通路、15b スラスト支持面、15c 主軸受、15h 排油穴、16 スラストプレート、16a 第1油穴、16b 第2油穴、18 排油パイプ、20 オルダム継手、21 バランサカバー、21a 底面部、21b 側面部、21c 主軸貫通孔、21d スペーサ嵌入孔(貫通孔)、21e 排油パイプ保持孔、21f 切除部、21g 排油パイプ挟持溝、21h 係合凹部、21i 爪、22、スペーサ、23 支え板、23a 貫通孔、24 Oリング、25 ボルト、53 圧縮室、54 吸入室、55 油流入室、90 ベアリング、91 オイルポンプ、100 スクロール流体機械、102 密閉容器、103 吸入配管、104 吐出配管、109 ステーター、109a 上部コイルエンド、109b バックヨーク、109c ティース、109d インシュレータ、109e 流路、109f 壁体、109g 流路、110 サブフレーム、129 ローター、131 底部油溜め、139 モーター。

Claims (8)

  1. 潤滑油が貯留される油溜めが底部に形成された密閉容器と、
    該密閉容器内の上部に配置され、互いの渦巻体が組合わされることにより両渦巻体間に圧縮室を形成する固定スクロール及び揺動スクロールと、
    前記密閉容器内において前記揺動スクロールの下方に配置され、前記揺動スクロールを摺動自在に支持するフレームと、
    前記密閉容器内において前記フレームの下方に設けられたモーターと、
    前記密閉容器内において前記モーターと前記揺動スクロールとを接続し、前記モーターの駆動力を前記揺動スクロールに伝達する駆動軸と、
    前記駆動軸における前記フレームと前記モーターとの間となる位置に設けられたバランサーと、
    前記揺動スクロールと前記フレームとの間に潤滑油を供給する給油機構と、
    を備え、
    前記揺動スクロールと前記フレームとの間に供給された余剰な潤滑油を前記フレームの下方に排出する排油穴が前記フレームに形成されたスクロール流体機械であって、
    下部が開口した有底円筒状に形成され、前記バランサーの回転軌跡部を上方から覆うように配置されたバランサカバーと、
    一端が前記排油穴に接続され、該排油穴から排出された潤滑油を前記モーターの下方へ導く排油パイプと、
    を備え、
    前記バランサカバーを樹脂で形成し、
    前記バランサカバーを樹脂成形する際に該バランサカバーと前記排油パイプとを一体成形し、あるいは、該バランサカバーに前記排油パイプを挟持する溝部を形成して該溝部に前記排油パイプを挟持させることにより、
    前記バランサカバーと前記排油パイプとを一体化したことを特徴とするスクロール流体機械。
  2. 前記バランサカバーの底部に、ボルトを貫通させる金属製のスペーサを複数設け、
    該スペーサを前記フレームにボルトで固定することにより、前記バランサカバーは前記フレームに固定されていることを特徴とする請求項1に記載のスクロール流体機械。
  3. 前記フレームとの間で前記バランサカバーの底部を挟み込む金属製の支え板を備え、
    前記支え板に形成された貫通孔に挿入されたボルトで前記支え板を前記フレームに固定し、
    前記支え板の反力によって前記バランサカバーを前記フレームに固定することを特徴とする請求項1に記載のスクロール流体機械。
  4. 前記バランサカバーの下端部は、前記モーターのステーターの上部コイルエンドよりも下方に配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のスクロール流体機械。
  5. 前記モーターのステーターの上部にインシュレータを備え、
    前記バランサカバーの下端部には、係合凹部が形成され、
    前記係合凹部を前記インシュレータに係合し、前記係合凹部に形成された爪を前記インシュレータに形成された凹部に嵌め込むことにより、前記バランサカバーを固定したことを特徴とする請求項1に記載のスクロール流体機械。
  6. 前記インシュレータには、前記駆動軸側から前記密閉容器の側面側へ貫通する流路が形成されていることを特徴とする請求項5に記載のスクロール流体機械。
  7. 前記インシュレータに形成された前記流路は断面横長形状であり、
    当該流路には、上下方向に延設され、当該流路を横方向に区画する壁体が形成されていることを特徴とする請求項6に記載のスクロール流体機械。
  8. 前記フレームと前記バランサカバーとの間にOリングを設けたことを特徴とする請求項5〜請求項7のいずれか一項に記載のスクロール流体機械。
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