JP2014173397A - 扉引き込み装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インテリアデザインを損なうことなく、確実に扉体を閉止できるとともに引き込み速度の調整も容易な扉引き込み装置を提供する。
【解決手段】開き戸の扉体を閉扉時に枠体に引き込む扉引き込み装置であって、閉扉状態で前記扉体の上面と対向する枠体に取り付けられる受け部と、扉体の上面に埋め込まれるケース体22と、長手方向の第1の端部に回転軸が設けられ、扉体の上面と重畳する待機位置と扉体の閉扉方向に展開する展開位置との間を回動可能となるようにケース体22に取り付けられたアーム23と、ケース体内部に収納されアーム23に付勢力を与える付勢手段32と、ケース体22内部に収納されアーム23の回動力に作用する緩衝手段35と、を有し、緩衝手段35は、減衰力が異なる複数の減衰部材からなる。
【選択図】図7

Description

本発明は、開き戸の扉体を閉扉する際に扉体を引き込み、閉扉時の衝撃を軽減する扉引き込み装置に関する。
従来より、扉が閉まる際に装置本体のアームで被ガイド部材のピン(摺動体)を捕捉し、そのアームを扉側に回動させて装置本体とピンとを互いに引き寄せることにより、扉を閉扉状態に導く閉扉装置が知られている。装置本体内には、アームの回転軸に抵抗力を作用させてアームの急激な回動を防止する緩衝機構が設けられており、扉の閉扉時の衝撃を軽減することができる(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特開2007−120140号公報 特開2011−99298号公報
しかしながら、従来の閉扉装置は、アームやピン(またはこれらのケース)が、閉扉状態、開扉状態のいずれにおいても扉および枠体に露出しており、閉扉状態であっても扉の少なくとも一方側からは視認可能となるため、扉のデザインやインテリアデザインを損なう場合があった。
また、アームとピンが係合する直前の閉扉速度に対して緩衝機構(例えばダンパー)の抵抗力(減衰力)が過小な場合には、閉扉の衝撃及びその際の衝突音を十分に吸収できない場合がある。一方、閉扉速度に対して緩衝機構の抵抗力(減衰力)が過大の場合(扉体を弱い力、あるいは低速で閉扉した場合)には、アームとピンの係合時に跳ね返りやすく、係合しにくくなる。使用者にとって閉扉する際の力は弱くても確実にアームとピンを係合させることができ、且つ扉体の閉止時には衝撃は少ないことが望ましいが、ある所定の抵抗値を有するダンパーではこれらの両立には限界がある。
また、同じ荷重でも扉の重さによって閉扉速度が変わるため、取り付けた状態で閉扉の速度(扉の引き込み速度や引き込み圧力)の調整ができない場合、あるいはこれらの調整がし難い場合は、閉扉の速度が必要以上に遅かったり、引き込み速度が速すぎて閉扉時の衝撃が十分に軽減できないなど、意図しない動作となる場合もある。
本発明は、扉体のデザインやインテリアデザインを損なうことなく取り付けることができ、弱い力で確実に扉体を閉止できるとともに引き込み速度の調整も容易な扉引き込み装置を提供することにある。
本発明は、開き戸の扉体を閉扉時に枠体に引き込む扉引き込み装置であって、略鉛直方向にスライド可能なガイド軸を有し、閉扉状態で前記扉体の上面と対向する前記枠体に取り付けられる受け部と、前記扉体の上面に埋め込まれるケース体と、長手方向の第1の端部に回転軸が設けられ、前記扉体の上面と重畳する待機位置と前記扉体の閉扉方向に展開する展開位置との間を回動可能となるように前記ケース体に取り付けられたアームと、該アームの前記長手方向の第2の端部側を開放端とし、前記第1の端部側を閉塞端として前記長手方向に沿って設けられ、前記ガイド軸と係合可能な溝部と、前記アームの前記閉扉方向の前方側の側面に設けられ、非係合状態の前記ガイド軸を前記溝部に係合させる誘導部と、前記ケース体内部に収納され前記アームに付勢力を与える付勢手段と、前記ケース体内部に収納され該アームの回動力に作用する緩衝手段と、を有し、前記緩衝手段は、減衰力が異なる複数の減衰部材からなることを特徴とする扉引き込み装置である。
本発明によれば、扉体のデザインやインテリアデザインを損なうことなく取り付けることができ、弱い力で確実に扉体を閉止できるとともに引き込み速度の調整も容易な扉引き込み装置を提供するができる。
本発明の実施形態に係る扉引き込み装置を備えた扉装置の一例を示す図であり、(A)が上面図であり、(B)が正面図であり、(C)が側面図である。 本実施形態の扉引き込み装置の受け部の外観を示す図であり、(A)が上面図、(B)が下面図、(C)が正面図、(D)が上方斜視図、(E)が下方斜視図、(F)が左側面図、(G)が右側面図である。 本実施形態の受け部の分解斜視図である。 本実施形態の扉引き込み装置のアーム駆動体が展開位置にある場合の外観を示す図であり、(A)が上面図、(B)が下面図、(C)が閉扉方向前方からアーム駆動体を見た正面図、(D)が上方斜視図、(E)が下方斜視図、(F)が戸先側から見た側面図、(G)が蝶番側から見た側面図である。 本実施形態の扉引き込み装置のアーム駆動体が待機位置にある場合の外観を示す図であり、(A)が上面図、(B)が下面図、(C)が閉扉方向前方からアーム駆動体を見た正面図、(D)が上方斜視図、(E)が下方斜視図、(F)が戸先側から見た側面図、(G)が蝶番側から見た側面図である。 本実施形態のアーム駆動体の分解斜視図である。 (A)本実施形態のアーム駆動体の付勢ユニットを説明する透過斜視図であり、(B)本実施形態のアーム駆動体の緩衝ユニットを説明する透過斜視図である。 本実施形態の扉引き込み装置の動作を説明する図であり、(A)〜(D)が扉引き込み装置を取り付けた扉装置の上方斜視図であり、(E)〜(H)が扉引き込み装置の上面図である。 本実施形態の扉引き込み装置の調整部を説明する透過斜視図である。 (A)が本実施形態のアームの上面図であり、(B)が受け部が誘導されてアームに係合する状態を示す側面図である。 (A)、(B)が本実施形態のアームの上面図であり、(C)、(D)が本実施形態のアームの断面図である。 (A)が本実施形態の受け部の上面図であり、(B)が本実施形態の受け部の一部拡大図であり、(C)が本実施形態の受け部の正面図であり、(D)および(E)が本実施形態の受け部の一部の正面図である。
以下、本発明の実施形態に係る扉引き込み装置10を図1から図12を参照して説明する。
図1は、本実施形態の扉引き込み装置10を備えた扉装置1の一例を示す図であり、図1(A)が扉装置1を天側から見た上面図であり、図1(B)が扉面(ドアノブ等が取り付けられる面)から見た正面図であり、図1(C)が扉装置1を戸先方向から見た側面図である。尚、図1においては扉引き込み装置10(の一部)を透視して示している。
扉装置1は、家屋の出入口等、建物の開口部に嵌め付けられた枠体2と、扉体3とを有する。扉体3は、枠体2に対して水平方向に回動自在に設けられた開き戸である。図示の扉装置1は一例として、図1(A)の図示下方(図1(C)では図示右方)に扉体3を回動して開扉し、図1(A)の図示上方(図1(C)では図示左方)に扉体3を回動して閉扉する開き戸の場合を示す。
枠体2は、建物の開口部の上縁部(天側の縁部)に嵌め付けられた上枠部材2Aと、当該開口部の左右両側縁部に嵌め付けられた縦枠部材2L、2Rとを有する。扉体3は、上枠部材2Aと対向する上面(天側の面)3Aと、縦枠部材2L、2Rにそれぞれ対向する側面(左側面3L、右側面3R)と、扉面3Sを有する。扉体3の一方の側面(例えば右側面3R)は、縦枠部材2Rに蝶番5を介して回転可能に連結されている。縦枠部材2L、2Rの上端部には、扉体3を閉めた時に扉体3の縁部が当たる戸当り4A、4Bがそれぞれ設けられている。
扉引き込み装置10は、図1に示す開き戸の扉体3を閉扉する際、枠体2と扉面3Sのなす角が所定角以下になった場合に扉体3を枠体2に引き込むものであり、受け部11と、アーム駆動体21を有する。
受け部11は、上枠部材2Aの、扉体3の上面と対向する面を一部掘り込んで取り付けられる。また受け部11は、蝶番5が取り付けられていない他方の縦枠部材(ここでは縦枠部材2L)の近傍に取り付けられる。詳細は後述するが、受け部11は、上枠部材2Aを掘り込んだ部分に埋め込まれた本体12と、本体12のほぼ中央付近に設けられた棒状(円柱状)のガイド軸13を有する(図1(B))。ガイド軸13は、通常の使用時には下方に突出し、略鉛直方向にスライド可能となっている。尚、図1では、アーム駆動体21を透視して示しており、実際には(例えば、図1(B)の正面視において)ガイド軸13を除き、受け部11はほとんど視認不可となっている。
アーム駆動体21は、受け部11の設置位置に対応させて、扉体3の上面3Aの一部を掘り込み、アーム駆動体21のケース体22を埋め込んで取り付けられる。尚、図1(B)では、アーム駆動体21を透視して示しており、実際には図1(B)の正面視においてケース体22はほとんど視認不可となっている。アーム駆動体21の埋め込み位置は、扉体3の蝶番5で固定されていない他方の側面(ここでは図示左側の側面3L)の端部近傍(以下、この位置を戸先という)である。ケース体22は例えば金属の箱状体であり、その上面(天側)に、アーム23が取り付けられる。アーム23はその一端が回転軸25を中心に水平方向に回動可能であり、扉体3の開閉に伴って受け部11のガイド軸13と係合または離脱する。
本実施形態の扉引き込み装置10は、受け部11が閉扉状態で扉体3の上面と対向する枠体2の上縁部に埋め込まれ、アーム駆動部21のケース体22が扉体3の上面に埋め込まれる。アーム駆動体21のケース体22は、通常の扉体3の開閉時では常に視認不可となっているが、アーム23は扉体3の開閉状態に応じて、その視認態様が異なる。すなわち、アーム23は、開扉とともに回転軸25を中心として図1(A)の矢印で示すように回動して所定角度で停止し、一部が例えば下方から視認可能となる。一方、閉扉状態では、図1(B)(C)の如く、ケース体22の上面と重なり、受け部11と共に枠体2と扉体3の間に収容されて外部から(ほとんど)視認不可となる。
このように、扉引き込み装置10は、扉体3のデザインやインテリアデザインを損なうことなく取り付けることができる。また、扉引き込み装置10を取り外した場合であっても、扉体3においては加工痕が通常の使用状態では視認できないため、着脱後も扉体3のデザインを損なうことがない。
以下の説明では、扉体3が閉まる方向(図1(A)の破線矢印の方向)を閉扉方向という。また閉まる扉体3の進行方向前方(a側)を閉扉方向の前方といい、閉まる扉体3の進行方向後方(b側)を閉扉方向の後方という。また、アーム23が所定角度で回動後に停止する位置(図1(A)の位置)をアーム23の展開位置といい、閉扉状態でケース体22の上面と重畳する位置(図1(B)(C)の位置)をアーム23の待機位置という。
図2および図3を参照して、受け部11について説明する。図2は、受け部11の外観を示す図であり、同図(A)が上面図、同図(B)が下面図、同図(C)が正面図、同図(D)が上方斜視図、同図(E)が下方斜視図、同図(F)が戸先方向から見た左側面図、同図(G)が右側面図である。また、図3は、受け部11の分解斜視図である。
図2および図3に示すように、受け部11は、本体12と、ガイド軸13と、カバー14を有する。本体12外形は、角丸の矩形状であり、その長手方向が上部枠体2Aの長手方向(間口幅方向)となるように、上部枠体2Aに埋め込まれる(図1参照)。本体12は長手方向の両端部にそれぞれねじ孔12a、12bを有する。ねじ孔12a、12bはそれぞれ本体12の長手方向に長い長円形状である。本体12はねじ孔12a、12bに円柱形状のねじ(不図示)を挿通して固定される。また、必要に応じてワッシャー(不図示)を介して固定されてもよい。
また、本体12の長手方向の中央付近には、軸孔12cが設けられる。軸孔12cには円柱形状のガイド軸13が長軸が鉛直方向となるように挿通される。軸孔12cは本体12の短手方向においては中央ではなく、外形を構成する2つの長辺のうち一方の長辺側端部に設けられる。この一方の長辺は、扉体3が開扉している場合、扉体3に近い側となる長辺である(図1(A)参照)。これにより、軸孔12cが短手方向の中央に設けられる場合と比較して、閉扉時にガイド軸13とアーム23とを早期に係合させることができる。
図3に示すように、ガイド軸13は、軸孔12cに挿通されると共に本体12に内蔵されるスプリングコイル15を介して、軸止め17にも挿通され、軸止め17がねじ19によって本体12に固定される。ガイド軸13の上端には平座金18が配置される。これにより、ガイド軸13は、スプリングコイル15によって上方(天側)から弾力的に支えられ、略鉛直方向にスライド可能となる。
本体12の下面(扉体3との対向面)にはカバー14が設けられる。カバー14は、例えば内側に複数の切片部14aが設けられ、当該切片部を本体12の外周と嵌合するなどして受け部11に取り付けられる。カバー14は、ガイド軸13部分に対応する位置にのみが切り欠きが設けられてガイド軸13が突出するが、それ以外の本体12を全体的に覆っている(図2(E)参照)。上部枠体2Aは、扉体3の上面3Aと対向する面に本体12の外形状に対応した掘り込みが形成され、当該掘り込みに本体12が埋め込まれて固定されるが、カバー14は枠部2に取り付けた状態で視認される受け部11の下面を覆い、開扉時であっても受け部11を目立ちにくいものにしている。
図4〜図7を参照して、アーム駆動体21について説明する。図4は、アーム駆動体21が展開位置にある場合の外観を示す図であり、同図(A)が上面図、同図(B)が下面図、同図(C)が閉扉方向前方からアーム駆動体21を見た正面図、同図(D)が上方斜視図、同図(E)が下方斜視図、同図(F)が戸先側から見た側面図、同図(G)が蝶番側から見た側面図である。また、図5は、アーム駆動体21が待機位置にある場合の外観を示す図であり、同図(A)が上面図、同図(B)が下面図、同図(C)が閉扉方向前方からアーム駆動体21を見た正面図、同図(D)が上方斜視図、同図(E)が下方斜視図、同図(F)が戸先側から見た側面図、同図(G)が蝶番側から見た側面図である。また、図6は、アーム駆動体21の分解斜視図である。図7はアーム駆動体21の内部を透過した斜視図であり、図7(A)は付勢ユニット32部分について示す図であり、図7(B)は緩衝ユニット35部分について示す図である。
図4〜図6に示すように、アーム駆動体21は、ケース体22と、アーム23と、付勢ユニット32と、緩衝ユニット35とを有する。
まず、図4および図5を参照して、ケース体22は、略直方体形状であり、長手方向の一端には鉛直方向に突出する取付け部221が設けられる。また、その上面(枠体2と対向する面)には、アーム22の厚みに対応し、これを収容可能な凹状部222が設けられる。
アーム23は、その一端(第1の端部T1)にカム26を有する。カム26はアーム23と一体的に設けられ、回転軸25が挿通される軸孔26cを有する。回転軸25はケース体22の軸孔22aとカム26の軸孔26cに挿通され、これによりアーム23は回転軸25を中心として展開位置(図4)と待機位置(図5)の間を水平方向に回動する。アーム23は、図5に示すように待機位置にある場合は、ケース体22の上面に設けられた凹状部22Bに収容され、ケース体22の上面と略平坦面となる。
図4(A)を参照して、アーム23の外形状は、回転軸25から回動半径方向に延在する略平行な2つの長辺LE1、LE2を有する略台形状である。2つの長辺LE1、LE2は長さが異なり、閉扉方向の前方に位置する長辺LE1が短く、閉扉方向の後方に位置する長辺LE2が長い。またアーム23の長手方向(回動半径方向)において回転軸25側と逆の端部(第2の端部T2)側の短辺SE1は長辺LE1,LE2に対して斜辺となっている。
また、アーム23は溝部36と誘導部37を有する。溝部36は、アーム23の第2の端部T2側を開放端OEとして長手方向に延在する。溝部36はアーム23のほぼ中央付近まで延在し、第1の端部T1側は閉塞端CEとなる。溝部36の短手方向の幅W1は、受け部11のガイド軸13(ここでは不図示)の直径より大きく、閉扉する状態では開放端OEから受け部11のガイド軸13が進入して係合するとともに溝部36内を自由に摺動することが可能となっている。
誘導部37は、アーム23の閉扉方向の前方側の側面に設けられた傾斜面であり(図4(D)参照)、非係合状態のガイド軸13を溝部36に誘導する。誘導部37は、アーム23の長手方向において第2の端部T2側(斜辺の短辺SE1部分)から溝部36に沿って設けられ、閉扉方向の前方側ではアーム23の厚みが薄く、溝部36に近づくにつれてアーム23の厚みが厚くなるように傾斜している。誘導部37は、アーム23が待機位置にある場合(またはガイド軸13と係合せずに待機位置に向かう状態)においても、扉体3を閉めることによってガイド軸13を溝部36に案内する。
アーム23は図4の如く、回転軸25を中心に閉扉方向の前方(a側の方向)に向かって回動し、カム26に設けられた規制部(後述する)によって、ケース体22の側面に対して所定角度まで開いた状態(展開位置)で回動が規制される。また展開位置から閉扉方向の後方(b側の方向)に向かって回動し、図5に示す待機位置においてケース体22の凹状部222に収納される。待機位置ではアーム23とケース体22(およびケース体22に収納される付勢ユニット32、緩衝ユニット35)は略重畳する。
図6および図7を参照して付勢ユニット32と緩衝ユニット35について説明する。
図6および図7(A)に示すように、付勢ユニット32は、ケース体22内部に収納され、アーム23の回動時に付勢力を与える。つまり、付勢ユニット32は、受け部11がアーム23と係合した状態で扉体3を閉めようとするときには扉体3を閉扉方向に強制的に回動させるべく、アーム23に弾性力を作用させる。一方、受け部11がアーム23と係合した状態で扉体3を開けようとするときに扉体3を開扉方向に強制的に回動させるべく、アーム23に弾性力を作用させる。
図6に示すように、付勢ユニット32は、支持部27と、調整ねじ28と、スプリング軸29と、コイルスプリング30と第1スライダー31を有する。第1スライダー31は、アーム23の回転軸25側の一端に突出する庇状部311が設けられ、他端が開放された角筒形状であり、その内部にコイルスプリング30が収納されて、ケース体22の長手方向に直線的に進退移動する。スプリング軸29は第1スライダー31の開放端に取り付けられコイルスプリング30内に挿通される。またスプリング軸29にはケース体22内で長手方向の位置を調整する調整ネジ28が挿入される。支持部27をケース体22に固定することで、コイルスプリング30は所定の弾性反発力を生じる状態で、ケース体22に収納される。
図6および図7(B)に示すように、緩衝ユニット35は、第2スライダー34と複数の減衰部材35A、35Bを含み、ケース体22内部に収納される。緩衝ユニット35はコイルスプリング30の弾性反発力に抗するようにアーム23の回転軸25に力を作用させる。
複数の減衰部材35A、35Bは、それぞれ減衰力(抵抗力)の異なる第1ダンパー35Aと第2ダンパー35Bである。第1ダンパー35Aと第2ダンパー35Bは、ケース体22内で水平方向に並列するように配置される。第1ダンパー35Aおよび第2ダンパー35Bはそれぞれ、出力軸331と、出力軸331を軸方向に進退自在に保持しているダンパー本体332とを有する。ダンパー本体332内には、出力軸331を伸張方向に付勢しているスプリング(図示省略)と、出力軸331の縮長方向への移動に制動力を作用させるオイルなどの抵抗流体が収容されている。第1ダンパー35Aはその抵抗流体の粘性(粘性抵抗力)が小さく、第2ダンパー35Bは、第1ダンパー35Aより抵抗流体の粘性(粘性抵抗力)が大きい。第1ダンパー35Aおよび第2ダンパー35Bはそれぞれケース体22内部に配置される。またスペーサ45(図7(B)参照)は、ケース体22の短手方向の幅を保持するとともに、外力によるケース体22の変形を防止する。
図6に示すように、第2スライダー34は、長尺の板状体を側面視においてコの字状に折り曲げた形状を有し、その内側に第1ダンパー35Aおよび第2ダンパー35Bが収納され、ケース体22の長手方向に直線的に進退移動する。第2スライダー34は、付勢ユニット32の第1スライダー31の庇状部311の下方に配置される。
付勢ユニット32、緩衝ユニット35およびアーム23は、切替板38とカム26により互いに連結される。より詳細には、切替板38は、長円形状で両端に2つの軸孔38a、38bを有し、コイルスプリング30によるアーム23の付勢力の方向を切り替える。またカム26は、軸孔26a、26b、26cを有している。第1スライダー31の庇状部311上面に設けられた軸孔31aと切替板38の軸孔38aに第1連結軸41が挿通され、切替板38の軸孔38bとカム26の軸孔26aに第2連結軸42が挿通され、第2スライダー34の上面に設けられた軸孔34aとカム26の軸孔26bに第3連結軸43が挿通される。また、ケース22の上面に設けられた軸孔22aとカム26の軸孔26cに、回転軸25が挿通される。
付勢ユニット32は、第1スライダー31とカム26を介してアーム23の回転軸25に弾性力を作用させる。緩衝ユニット35は、アーム23が回動する力に対して、これを一部相殺するように作用する。
図8を参照して、扉体3の開閉動作について具体的に説明する。図8は、受け部11とアーム駆動部21の係合状態を示す図であり、同図(A)〜(D)が扉引き込み装置10を取り付けた扉装置1を閉扉方向の後上方からみた斜視図である。また同図(E)〜(H)がそれぞれ同図(A)〜(D)に対応した受け部11とアーム駆動部21の上面図である。図8(A)(E)は、両者の結合前の状態(アーム23が展開位置にある状態)を示し、図8(B)(F)は結合開始の状態を示し、図8(C)(G)はコイルスプリング30によるアーム23の付勢力の方向が切り替わる状態を示し、図8(D)(H)は、閉扉状態(アーム23が待機位置にある状態)を示している。また同図(A)〜(D)では扉体3に埋め込まれるケース体22および枠体2に埋め込まれる受け部11を透視して示している。
<閉扉動作>
扉体3が大きく開扉している状態では、アーム駆動体21と受け部11は離間している。カム26の端部にはアーム23の長辺LE1,LE2に対して傾斜辺となる規制部261が設けられる。規制部261は、アーム23の最大回動範囲を規定する。すなわち規制部261がケース体22の内側に当接することで、アーム23はケース体22に対して所定の角度以上の回動が規制される(図8(A)(F))。扉体3を閉めるべく、扉体3に閉扉方向の力を加えると、離間していた受け部11のガイド軸13とアーム23の溝部36が開放端OEにおいて接触し、係合する。この状態では、第1連結軸41、第2連結軸42および回転軸25のそれぞれの軸中心は、上面視(同図(F))において、図示の一点鎖線の如く、第2連結軸42が、第1連結軸41および回転軸25に対して突出した位置にある。係合した状態で扉体3に更に閉扉方向の力を加えると、ガイド軸13が溝部36の開放端OEから閉塞端CEに向かって溝部36内を摺動し、アーム23が扉体3に近づく。これによりアーム23が待機位置に向かって(ここでは反時計まわりに)回転軸25を中心として回動する。これに伴い、カム26に連結された切替板38の第2連結軸42部分が閉扉方向の後方側に押されて第1スライダー41が図示左方向に移動し、コイルスプリング30が圧縮される。また、第2連結軸42と第3連結軸43の位置が回転軸25を中心として反時計回りに回動し、第1連結軸41、第2連結軸42および回転軸25のそれぞれの軸中心が、図8(G)の上面視において図示の一点鎖線の如く、直線状となる。またカム26の規制部261もケース体22から離れる。この状態から更に扉体3に閉扉後方の力を加えると、カム26が回転軸25を中心として反時計まわりに更に回動し、第2連結軸42がケース体22の長手方向において回転軸25の方向(ここでは右方向)に移動する。これにより、切替板38を介して第1スライダー31が右方向に引かれ、圧縮していたコイルスプリング30が弾発力により伸長する。このコイルスプリング30の弾発力によってアーム23が待機位置に強制的に回動される。カム26の反時計回りの回転によって第2スライダー34も右方向に移動し、これにより押圧された緩衝ユニット35は、押圧力に抗する力(左方向の力)を第3連結軸43に生じさせる。つまり緩衝ユニット35は、アーム23が展開位置から待機位置まで回動する間(アーム23を反時計回りに回動させる力が生じている間)は、緩衝ユニット35(第1ダンパー35Aおよび第2ダンパー35B)の抵抗力によって時計回りのモーメントを発生させ、アーム23の回動力を一部相殺する。これにより、扉体3の急峻な回動が防止され、扉体3は緩やかに引き込まれて閉扉状態に移行する。そして、アーム23が待機位置に移動し、扉体3が閉止する。この位置では、第1連結軸41、第2連結軸42に対して第3連結軸43が突出した状態となる。(図8(D)(H))。
<開扉動作>
アーム23が待機位置にある時は、コイルスプリング30は所定の力でケース体22の長手方向において回転軸25の方向(右方向)に伸張されている(図8(H))。扉体3を開けるべく、閉扉方向とは逆の力(開扉方向の力)を扉体3に加えると、溝部36にガイド軸13が係合した状態のアーム23は、待機位置から展開位置に向かって(ここでは時計回りに)回動を開始する。それに伴いカム26も回転軸25を中心として時計回りに回動する。これにより第2連結軸42と第3連結軸43は回転軸25を中心として時計回りに回動し、第1スライダー31および第2スライダー34は左方向に移動する。第1連結軸41、第2連結軸42および回転軸25のそれぞれの軸中心が、上面視において直線状となる状態(図8(G))を超え、第2連結軸42が突出した状態となると、伸びていたスプリングコイル30の付勢力が逆方向(左方向)に切り替わり、その復元力(圧縮される力)によって、アーム23が展開位置に向かって時計回りに回動する。これにより、扉体3は緩やかに開扉状態に移行する(図8(E)(F))。
なお、コイルスプリング30の復元力によって、アーム23が展開位置に向かって時計回りに回動するとき、第2スライダー34の左方向の移動によって、緩衝ユニット35がこれに抗する右方向の力を第3連結軸43に生じさせるものであってもよい。この場合、緩衝ユニット35は、アーム23が待機位置から展開位置まで回動する間(アーム23を時計回りに回動させる力が生じている間)は、緩衝ユニット35(第1ダンパー35A、第2ダンパー35B)の抵抗力によって反時計回りのモーメントを発生させ、アーム23の回動力を一部相殺する。
なお、扉体3の枠体2に対する開き角度が所定の角度以上の場合は、受け部11とアーム駆動部21は離間して扉引き込み装置10は動作せず、扉体3に負荷がかからない状態での開閉が可能である。
特に、本実施形態の緩衝ユニット35は、減衰力が異なる(粘性抵抗力が異なる)2つの粘性ダンパー(第1ダンパー35A、第2ダンパー35B)で構成され、ケース体22内に並列配置される。詳細には、閉扉方向の前方に小さい粘性抵抗力(弱い減衰力)の第1ダンパー35Aを配置し、閉扉方向の後方に大きい粘性抵抗力(強い減衰力)の第2ダンパー35Bを配置する。これにより、閉扉時には第1ダンパー35Aが先行して機能し、その後第2ダンパー35Bが機能する。
溝部36とガイド軸13が係合する直前の閉扉速度に対して粘性ダンパーの粘性抵抗力(減衰力)が過小な場合には、閉扉の衝撃及びその際の衝突音を十分に吸収できない場合がある。一方、閉扉速度に対して減衰力が過大の場合(扉体を弱い力で、あるいはゆっくり閉めた場合)には、受け部11とアーム23が跳ね返りやすく、溝部36とガイド軸13が係合しにくくなる。
そこで、本実施形態では、溝部36とガイド軸13の係合開始直後は弱い抵抗力の第1ダンパー35Aを機能させ、その後強い抵抗力の第2ダンパー35Bを機能させる。これにより、溝部36とガイド軸13が係合する際には小さい減衰力が働くため、使用者が弱い力で閉扉した場合でも溝部36とガイド軸13の跳ね返りを防止して確実に係合させることができ、且つ係合直後では扉引き込み装置10が大きな力で強制的に閉扉する一方で、閉止の直前で大きな減衰力が働くため強制的に閉止する力が弱まり、閉止の衝撃及びその際の衝突音の発生を抑えることができる。つまり、ダンパーを単数で使用したり、同じ抵抗力の複数のダンパーを使用する構成と比較して、確実に扉体3を引き込むことができ、且つ閉止時の衝撃を吸収できる。
また、第1ダンパー35Aと第2ダンパー35Bは、アーム駆動部21のケース体22内に水平方向において並列に配置して収納するため、これらを鉛直方向(扉体3の高さ方向)に並列配置する場合と比較してアーム駆動部21の厚み(高さ)を低減できる。これにより、アーム駆動部21を埋め込む際の扉体3上面の加工深さを浅くすることができ、加工時間の短縮による加工費の低減に寄与できる。
更に、待機位置においてはアーム23と付勢ユニット32(コイルスプリング30)が重畳するので、ケース体22の短手方向の幅を一般的な扉体3の厚みに十分収まる程度に狭めることができる。これにより、扉体3のデザインを損なうことなく、多彩な扉体3や枠体2に汎用的に取り付けることができる。
<閉扉速度/開閉圧力の調整方法>
図9を参照して、開閉速度または開閉圧力の調整方法について説明する。図9は、扉引き込み装置10を戸先方向上方から見た外観斜視図である。
扉引き込み装置10は、ケース体22が扉体3の戸先に埋め込まれるが、扉体3の側面(例えば側面3R)には調整部50の一部が露出する。調整部50は、コイルスプリング30と接続してその付勢力を調整するものであり、支持部27と調整ねじ28とスプリング軸29を有する。支持部27および調整ねじ28は扉体3の側面から露出し、調整ねじ28を回転させることにより、スプリング軸29をケース体22の長手方向にスライドさせることができる。スプリング軸29はコイルスプリング30の一端に挿入されており、これによりコイルスプリング30の圧縮力(復元力)を調整することができる。
つまり、アーム駆動体21を扉体3に埋め込んで取り付け後であっても、アーム駆動体21を取り外すことなく、扉体3の重さや、使用状況に応じて容易に閉扉速度の調整を行うことができる。特に、扉体3の側面(側面3R)に露出するので、身長が例えば172cm程度であれば、踏み台等を使用しなくても調整が可能となる。
また、扉引き込み装置10を戸先側に設置することで、てこの原理により扉引き込み装置10の使用時に扉体3の蝶番5(のピン)に作用する反力は、より小さくなる。これにより蝶番5(のピン)の損耗が少なくなり蝶番5の長寿命化を図ることができる。
また、扉引き込み装置10を戸先側に設置することで、蝶番側に設置する場合と比較して、弱い力で扉体3の開閉動作が可能となる。つまり、扉体3を引き込むコイルスプリング30は、反発力の弱いものを使用でき、扉引き込み装置10の長寿命化に寄与できる。
<アームの正常位置への復帰方法>
図10を参照して、アーム23の正常位置への復帰方法について説明する。図10はアーム23部分とガイド軸13(破線で示す)のみを抽出した概要図であり、図10(A)が上面図であり、図10(B)が図10(A)のP−P線断面図である。
扉引き込み装置10は、アーム駆動体21と受け部11が係合状態になっていないにも拘わらず、アーム23に反時計回りの力が加わると待機位置に移動する場合がある。このようにアーム23のみが待機位置に移動した場合であっても、扉体3を一旦閉扉してから開扉することにより、アーム23を展開位置に復帰させることができる。
アーム23は閉扉方向前方の側面に、誘導部37を有する。誘導部37は、閉扉方向の前方側が低く後方側が高い傾斜面である。ガイド軸13と溝部36が係合せずにアーム23が待機位置に移動した場合には、扉体3をアーム23に追従させるように閉扉する。これにより、ガイド軸13の先端がアーム23の誘導部37の下端部に当接する。ガイド軸13はコイルスプリング(不図示)により略鉛直方向にスライド可能となっており、更に扉体3に閉じる力を加えると、ガイド軸13がアーム23の誘導部37の傾斜面に沿って上方に押し上げられつつ誘導部37に沿って摺動し、誘導部37の最上部を超えると、コイルスプリングの反発力でガイド軸13が下方に突出するとともに溝部36と係合する(図10(B))。これにより、正常に受け部11とアーム駆動部21が係合した閉扉状態に復帰させることができる。あるいはこの状態から扉体3を開扉することにより、アーム23を展開位置に復帰させることができる。
特に、誘導部37をアーム23の第2端部T2側から溝部36に沿う所定の長さの領域に渡って傾斜面とすることで、ガイド軸13の誘導可能範囲を広げ、待機位置にあるアーム23だけでなく、待機位置に移動中のアーム23であってもガイド軸13を誘導することができる。すなわちアーム23がガイド軸13と係合せずに待機位置にある場合は、閉扉することで溝部36の閉塞端CE付近と隣接する傾斜面をガイド軸13が摺動し、溝部36に係合する。これに対し、アーム23の回動中に扉体3を追従させる場合、ガイド軸13は溝部36の開放端OEに近い領域と隣接する傾斜面を摺動し、溝部13に係合する。
また、アーム23の長手方向において、傾斜面の終端位置E1は、溝部36の閉塞端CEの位置よりも回転軸25に近い。このようにすることで、溝部36の閉塞端CEにおいて誘導可能な領域を溝部36より広く確保している。このため、例えば左右方向に扉体3の位置ずれが生じた場合であっても、これを吸収して溝部36に確実に誘導することが可能となる。
また、本実施形態の扉引き込み装置10は、扉体3に前後左右上下方向の位置ずれが生じた場合であっても、従来の装置と比較して位置ずれの許容範囲が広く、扉引き込み装置10の位置調整(取り付け直し)をすることなく、扉体3の位置ずれを吸収することができる。以下これについて説明する。
図11および図12は、扉体3の位置ずれの許容範囲を説明する図であり、図11(A)(B)がアーム23の一部を拡大した上面図であり、図11(C)が図11(B)のR−R線断面図であり、図11(D)が図11(B)のQ−Q線断面図である。また、図12(A)が受け部11を取り付けた状態の上面図であり、図12(B)が図12(A)のねじ孔12a、12bの拡大図であり、ねじ55を挿通して固定した状態を示している。また図12(C)は、受け部11の正面図であり、図12(D)(E)は図12(C)の破線丸印部分を抽出した図である。
図11(A)(B)に示すように、アーム23の外形を区画する2つの対向する長辺LE1、LE2の長さが異なるため、溝部36の対向する2つの側壁部も長手方向においてその長さが異なる。具体的には、溝部36の閉扉方向の前方に位置する第1側壁部36Aの開放端OEから回転軸25までの距離L1は、溝部36の閉扉方向の後方に位置する第2側壁部36Bの開放端OEから回転軸25までの距離L2よりも短い。
このようにすることで、閉扉方向においてガイド軸13に先に近接する第1側壁部36Aの回転半径が第2側壁部36Bの回転半径より小さくなり、ガイド軸13を捉えやすく且つ、逃しにくくなり、溝部36とガイド軸13が非係合で閉扉することを回避できる。
また、開放端OEの開口幅W1は、例えば、ガイド軸13の直径より5mm程度大きくしている。これにより、扉体3に左右方向に±3.0mm程度のクリアランスCL1、CL2を有するので、受け部11やアーム駆動体21を取り付け直すことなく、扉体3の±3.0mm程度の位置ずれを吸収することができる。
また、溝部36と誘導部37との間に、溝部36の延在方向に沿って段差部38が設けられる。段差部38は、アーム23の厚み方向において誘導部37の傾斜面の最上部より低く溝部36の底部より高い部分である。誘導部37(傾斜面)を摺動し、傾斜面の最上部を乗り越えたガイド軸13は、この段差部38または溝部36と係合し、待機位置における正常な使用状態に復帰する。つまり、ガイド軸13は、溝部36と同様に段差部38と係合することもでき、溝部36と段差部38は隣接しているため、これらによって扉体3の閉扉方向において、前後方向の位置ずれの許容範囲を広げることができる。溝部36と段差部38のトータルの幅(アーム23の短手方向の幅)は、例えばガイド軸13の直径より4mm程度大きくすることで、±2.0mm程度のクリアランスCL3,CL4を有するので、受け部11やアーム駆動体21を取り付け直すことなく、扉体3の前後方向に±2mmの位置ずれを吸収することができる。
なお、段差部とせず、傾斜面と溝部36を隣接させ、溝部36の幅を広くする構成であっても前後方向の位置ずれの吸収は可能である。しかしこの場合、傾斜面の最上部に向かうにつれて溝部36との隔壁S3(図11(C)参照)は薄くなっているため、強度が不足する恐れがある。したがって、溝部36より掘り込みを少なくした段差部38とすることで、薄い隔壁S3の領域を少なくでき、強度の低下を抑制している。また、誘導部37を乗り越えたガイド軸13が鉛直方向下方に付勢されて再び突出する際に段差部38で緩衝されるため、溝部36と係合する際の当り音も抑制できる。
また、ガイド軸13は、スプリングコイル15によって弾力的に支持されることにより、鉛直方向上方に3mm(+3mm)、下方に3mm(−3mm)の位置ずれを吸収できる。
また、図12(A)(B)の如く、受け部11は、それぞれ本体12の長手方向に長い長円形状のねじ孔12a、12bを有する。ねじ孔12a、12bにはそれぞれねじ55が挿通され、本体12が枠体2Aに固定される。ねじ孔12a、12bはねじ55の直径に対して左右方向にクリアランスCL5、CL6を有するため、つまりねじ孔12a、12bのねじ55を一旦緩めるのみで(ねじ孔12a,12bからねじを離脱させることなく、受け部11の左右方向の位置調整が可能である。
これらの構成により、通常想定される扉体3の前後左右上下の位置ずれに対しては、受け部11およびアーム駆動部21の位置調整を行うことなく使用でき、位置調整の回数(頻度)を大幅に低減できる。
更に、図12(C)〜(E)に示すように受け部11は、枠体2に取り付ける際にねじ55をワッシャー(座金)60に挿通させて取り付けてもよい。この場合、ワッシャー60を位置を組み替えることで上下方向の位置調整が可能となる。例えば、受け部11の本体12と枠体2の間に配置されていたワッシャー60を、本体11とカバー14の間に組み替えることで、約3mmの調整が可能となる。つまり、重力や、長年の使用、建物の歪み、変形によって想定値(規定値)以上に扉体が下垂した場合であっても、ワッシャー60を、本体11とカバー14の間に組み替えることで、容易に受け部11の位置調整を行うことができる。
なお、上記実施形態では、左開きの開き戸用の場合を例に示したが、アーム23とケース体21を左右対称の形状とすることで、右開きの開き戸用の場合であっても、適用できる。
また、左開きの開き戸用と右開きの開き戸用では、ケース体22およびアーム23の形状が異なるのみであるので、上述の扉引き込み装置10を、右開きの開き戸用の第1の扉引き込み装置と左開きの開き戸用の第2の扉引き込み装置として用意した扉引き込み装置のシリーズにおいて、第1の扉引き込み装置と第2の扉引き込み装置はそれぞれ、ケース本体およびアーム以外の部品(例えば、受け部11、付勢ユニット32および緩衝ユニット35、その他、ねじやワッシャー等の部品)を共通の部品とする。これにより、それぞれに専用部品を用意する場合と比較して扉引き込み装置10の製品コストの低減に寄与できる。
尚、本発明の扉引き込み装置10は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、第1ダンパー35Aと第2ダンパー35Bの位置を入れ替えてもよいし、これらを鉛直方向、あるいは斜め方向(傾斜方向)に積層するように配置してもよい。
また、例えば、上記実施形態では、誘導部38は傾斜面としたが、円弧状に湾曲した滑らかな凹曲傾斜面であってもよい。
また、上記実施形態では、付勢ユニット32の弾性反発力発生源としてコイルスプリングを使用しているが、コイルスプリングに限らず、板バネやガススプリング等その他の弾性反発手段を用いてもよい。
1 扉装置
2 枠体
3 扉体
5 蝶番
10 扉引き込み装置
11 受け部
21 アーム駆動体
22 ケース体
32 付勢ユニット
35 緩衝ユニット
30 コイルスプリング

Claims (7)

  1. 開き戸の扉体を閉扉時に枠体に引き込む扉引き込み装置であって、
    略鉛直方向にスライド可能なガイド軸を有し、閉扉状態で前記扉体の上面と対向する前記枠体に取り付けられる受け部と、
    前記扉体の上面に埋め込まれるケース体と、
    長手方向の第1の端部に回転軸が設けられ、前記扉体の上面と重畳する待機位置と前記扉体の閉扉方向に展開する展開位置との間を回動可能となるように前記ケース体に取り付けられたアームと、
    該アームの前記長手方向の第2の端部側を開放端とし、前記第1の端部側を閉塞端として前記長手方向に沿って設けられ、前記ガイド軸と係合可能な溝部と、
    前記アームの前記閉扉方向の前方側の側面に設けられ、非係合状態の前記ガイド軸を前記溝部に係合させる誘導部と、
    前記ケース体内部に収納され前記アームに付勢力を与える付勢手段と、
    前記ケース体内部に収納され該アームの回動力に作用する緩衝手段と、を有し、
    前記緩衝手段は、減衰力が異なる複数の減衰部材からなることを特徴とする扉引き込み装置。
  2. 前記複数の減衰部材は、前記閉扉方向の前方に配置される第1ダンパーと、前記閉扉方向の後方に配置される第2ダンパーであり、前記第1ダンパーの抵抗力が前記第2ダンパーの抵抗力より小さいことを特徴とする請求項1に記載の扉引き込み装置。
  3. 前記ケース体の長手方向の一端に前記付勢手段の前記付勢力を調整する調整部が設けられ、該調整部は、前記扉体の側面から露出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の扉引き込み装置。
  4. 前記溝部と前記誘導部との間に、前記アームの厚み方向において前記傾斜面の最上部より低く前記溝部の底部より高い段差部が延在することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の扉引き込み装置。
  5. 前記誘導部は前記アームの前記長手方向において、前記第2の端部を始端として前記溝部に沿って設けられた傾斜面であり、該傾斜面の終端は前記閉塞端より前記回転軸の近傍に位置することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の扉引き込み装置。
  6. 前記アームの前記長手方向において、前記溝部の前記閉扉方向の前方に位置する第1の側壁部の前記開放端から前記閉塞端までの距離は、前記溝部の前記閉扉方向の後方に位置する第2の側壁部の前記開放端から前記閉塞端までの距離よりも短いことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の扉引き込み装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の扉引き込み装置を、右開きの開き戸用の第1の扉引き込み装置と左開きの開き戸用の第2の扉引き込み装置として用意した扉引き込み装置のシリーズであって、
    前記第1の扉引き込み装置と前記第2の扉引き込み装置はそれぞれ、前記受け部、前記付勢手段および前記緩衝手段が共通の部品であることを特徴とする扉引き込み装置のシリーズ。
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