JP2014172884A - 桂皮酸アミド誘導体 - Google Patents

桂皮酸アミド誘導体 Download PDF

Info

Publication number
JP2014172884A
JP2014172884A JP2013048346A JP2013048346A JP2014172884A JP 2014172884 A JP2014172884 A JP 2014172884A JP 2013048346 A JP2013048346 A JP 2013048346A JP 2013048346 A JP2013048346 A JP 2013048346A JP 2014172884 A JP2014172884 A JP 2014172884A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
atom
represented
ring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013048346A
Other languages
English (en)
Inventor
Kohei Fujita
浩平 藤田
Kenji Kitayama
健司 北山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daicel Corp filed Critical Daicel Corp
Priority to JP2013048346A priority Critical patent/JP2014172884A/ja
Priority to PCT/JP2014/055426 priority patent/WO2014141947A1/ja
Priority to TW103108296A priority patent/TW201514152A/zh
Publication of JP2014172884A publication Critical patent/JP2014172884A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D233/00Heterocyclic compounds containing 1,3-diazole or hydrogenated 1,3-diazole rings, not condensed with other rings
    • C07D233/54Heterocyclic compounds containing 1,3-diazole or hydrogenated 1,3-diazole rings, not condensed with other rings having two double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D233/56Heterocyclic compounds containing 1,3-diazole or hydrogenated 1,3-diazole rings, not condensed with other rings having two double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with only hydrogen atoms or radicals containing only hydrogen and carbon atoms, attached to ring carbon atoms
    • C07D233/60Heterocyclic compounds containing 1,3-diazole or hydrogenated 1,3-diazole rings, not condensed with other rings having two double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with only hydrogen atoms or radicals containing only hydrogen and carbon atoms, attached to ring carbon atoms with hydrocarbon radicals, substituted by oxygen or sulfur atoms, attached to ring nitrogen atoms

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

【課題】医薬、農薬、高分子材料、機能材料やその中間体等のファインケミカルとして有用な新規な桂皮酸アミド誘導体の提供。
【解決手段】下記式(1)で表される桂皮酸アミド誘導体。
Figure 2014172884

(式中、R1〜R5は、水素原子等、又はイミダゾール環を有する特定の基で表される基を示す。R6は、水素原子、アルキル基又はアシル基を示す。R7、R8はアルキル基等を示す。R7、R8はヘテロ原子を介して又は介することなく互いに結合して、式中に示される窒素原子とともに環を形成していてもよい。)
【選択図】なし

Description

本発明は、医薬、農薬、高分子材料、機能材料やその中間体等のファインケミカルとして有用な新規な桂皮酸アミド誘導体に関する。
桂皮酸アミド誘導体は、医薬、農薬、高分子材料、機能材料又はこれらの中間体として有用な化合物である。例えば、特許文献1には、中枢性筋弛緩作用を有する化合物として、桂皮酸骨格中のベンゼン環にフッ素原子又は臭素原子が結合し、且つアミドを構成する窒素原子にシクロプロピル基が結合した桂皮酸アミド誘導体が開示されている。特許文献2には、5α−リダクターゼ阻害作用を有する化合物として、桂皮酸骨格中のベンゼン環にハロゲン原子、アルコキシ基等が結合し、且つアミドを構成する窒素原子に特定の置換基を有するフェニル基が結合した桂皮酸アミド誘導体が開示されている。特許文献3には、抗うつ作用を有する化合物として、桂皮酸骨格中のベンゼン環に特定の置換基が酸素原子を介して結合した桂皮酸アミド誘導体が開示されている。特許文献4及び5には、紫外線吸収作用を有し皮膚外用剤として用いられる化合物として、アミドを構成する窒素原子に特定の置換基が結合しているか、又は該窒素原子を含む環を形成している桂皮酸アミド誘導体が開示されている。
特開平5−1003号公報 特開平7−41458号公報 特開2000−86603号公報 特開2008−7443号公報 特開2008−7444号公報
本発明の目的は、医薬、農薬、高分子材料、機能材料やその中間体等のファインケミカルとして有用な新規な桂皮酸アミド誘導体を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、桂皮酸骨格中のベンゼン環にイミダゾリルカルボニル基を含む置換基が結合した新規な桂皮酸アミド誘導体を見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、下記式(1)
Figure 2014172884
[式中、R1〜R5は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、ニトロ基、又は下記式(2a)若しくは(2b)
Figure 2014172884
(式中、Aは、単結合、又は酸素原子を含んでいてもよいアルキレン基を示す。R9〜R11は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基又はアリール基を示す。R9及びR10は、互いに結合して、イミダゾール環を構成する2つの炭素原子とともに環を形成していてもよい)
で表される基を示す。R1〜R5のうち少なくとも2つが互いに結合して環を形成していてもよい。但し、R1〜R5のうち少なくとも1つは上記式(2a)若しくは(2b)で表される基である。R6は、水素原子、アルキル基又はアシル基を示す。前記アルキル基、アシル基中には、ハロゲン原子、エステル結合、エーテル結合が含まれていてもよい。但し、この場合において、式中のアミドを構成するカルボニル基のα位の炭素原子にハロゲン原子、酸素原子が直接結合した構造、及び前記アシル基を構成するカルボニル炭素にハロゲン原子、酸素原子が直接結合した構造は含まない。R7、R8は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、又は複素環式基を示す。R7、R8は、ヘテロ原子を介して又は介することなく互いに結合して、式中に示される窒素原子とともに環を形成していてもよい。但し、R7、R8がともに水素原子である場合は除く。式(1)には表示する式の幾何異性体も含まれる]
で表される桂皮酸アミド誘導体を提供する。
本発明によれば、桂皮酸骨格を構成するベンゼン環にイミダゾリルカルボニル基を含む置換基が結合した新規な桂皮酸アミド誘導体化合物が提供される。この化合物は、桂皮酸アミドのアミド部位に加え、桂皮酸骨格を構成するベンゼン環にイミダゾリルカルボニル基を含む置換基を有するため、従来の桂皮酸アミド誘導体の有する機能に加えてさらに新たな機能を付与できる。また、前記イミダゾリルカルボニル基は活性エステルとして機能し、例えばアルコールやアミン等と反応させることにより種々の化合物に誘導できるので、反応性の高い中間体として用いることができる。また、イミダゾリルカルボニル基は特定の条件で脱離しやすいので、例えば精密化学品を合成する際の中間体の水酸基等の保護基として利用できる。よって、本発明に係る桂皮酸アミド誘導体は、医薬、農薬、高分子材料、機能材料やその中間体等のファインケミカルとして極めて有用である。
[桂皮酸アミド誘導体]
本発明に係る桂皮酸アミド誘導体は、前記式(1)で表される化合物である。式(1)中、R1〜R5は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、ニトロ基、又は前記式(2a)若しくは(2b)で表される基を示す。R1〜R5のうち少なくとも2つが互いに結合して環を形成していてもよい。但し、R1〜R5のうち少なくとも1つは上記式(2a)若しくは(2b)で表される基である。
前記R1〜R5におけるアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル基等の炭素数1〜4程度のアルキル基等を挙げることができる。アルコキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペントキシ基等の炭素数1〜6程度のアルコキシ基等を挙げることができる。
前記式(2a)、(2b)中、Aは、単結合、又は酸素原子を含んでいてもよいアルキレン基を示す。R9〜R11は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基又はアリール基を示す。R9及びR10は、互いに結合して、イミダゾール環を構成する2つの炭素原子とともに環を形成していてもよい。
前記Aにおけるアルキレン基としては、例えば、メチレン、メチルメチレン、ジメチルメチレン、エチレン、プロピレン、トリメチレン、メチルトリメチレン、ジメチルトリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレン、ドデカメチレン基などの炭素数1〜12程度の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基等が挙げられる。酸素原子を含むアルキレン基としては、例えば、オキシメチレン(−OCH2−)、オキシエチレン(−OCH2CH2−)、オキシプロピレン(−OCH2CH(CH3)−)、オキシトリメチレン(−OCH2CH2CH2−)、メチレンオキシメチレン(−CH2OCH2−)、メチレンオキシエチレン(−CH2OCH2CH2−)、メチレンオキシトリメチレン(−CH2OCH2CH2CH2−)、メチレンオキシテトラメチレン(−CH2OCH2CH2CH2CH2−)、エチレンオキシエチレン(−CH2CH2OCH2CH2−)、ポリオキシエチレン[−(OCH2CH2n−:nは正の整数]、ポリオキシプロピレン基[−(OCH2CH(CH3))n−:nは正の整数](前記式の左側が桂皮酸骨格を構成するベンゼン環に結合)などの酸素原子を1又は2以上含む炭素数2〜12程度の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基等が挙げられる。
前記R9〜R11におけるアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル基等の炭素数1〜4程度のアルキル基等が挙げられる。アリール基としては、例えば、フェニル、ナフチル基等の炭素数6〜14程度のアリール基等が挙げられる。R9及びR10が互いに結合してイミダゾール環を構成する2つの炭素原子とともに形成する環としては、例えば、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロペンテン環、シクロヘキサン環、シクロヘキセン環等の3〜10員の非芳香族性環;ベンゼン環、ナフタレン環等の芳香族性環等が挙げられる。R9〜R11としては、それぞれ、水素原子、メチル基、エチル基、フェニル基が好ましく、特に、水素原子が好ましい。
前記R1〜R5のうち少なくとも2つが互いに結合して形成してもよい環としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環等の芳香族性環;シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロペンテン環、シクロヘキサン環、シクロヘキセン環、シクロオクタン環、シクロドデカン環、アダマンタン環、ノルボルナン環、ノルボルネン環等の3〜20員(好ましくは、3〜15員、さらに好ましくは5〜12員)程度の非芳香族性炭化水素環(シクロアルカン環、シクロアルケン環、又は橋かけ炭素環)等を挙げることができる。
本発明においては、R1〜R5のうち少なくとも1つが上記式(2a)若しくは(2b)で表される基であればよいが、R1〜R5のうち少なくともR3は上記式(2a)若しくは(2b)で表される基であるのが好ましい。R1〜R5のうちR3のみが上記式(2a)若しくは(2b)で表される基であってもよい。また、R1〜R5のうちR1のみが上記式(2a)若しくは(2b)で表される基であってもよい。さらに、R1〜R5のうちR2のみが上記式(2a)若しくは(2b)で表される基であってもよい。R1〜R5において、式(2a)若しくは(2b)で表される基以外の基は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、水酸基、メトキシ基又はニトロ基であるのが好ましく、水素原子であるのが特に好ましい。
前記式(1)中、R6は、水素原子、アルキル基又はアシル基を示す。前記アルキル基、アシル基中には、ハロゲン原子、エステル結合、エーテル結合が含まれていてもよい。但し、この場合において、式中のアミドを構成するカルボニル基のα位の炭素原子にハロゲン原子、酸素原子が直接結合した構造、及び前記アシル基を構成するカルボニル炭素にハロゲン原子、酸素原子が直接結合した構造は含まない。
6におけるアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル基等の炭素数1〜12のアルキル基などが挙げられる。これらのアルキル基の中でも、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキル基が特に好ましい。
6におけるアシル基としては、例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブタノイル、ペンタノイル、ヘキサノイル、オクタノイル基等の炭素数1〜12の脂肪族アシル基;シクロペンタノイル、シクロヘキサノイル基等の炭素数4〜12の脂環式カルボン酸アシル基;ベンゾイル、ナフトイル基等の炭素数7〜12の芳香族アシル基等が挙げられる。
6としては、上記の中でも、水素原子;メチル基、エチル基等の炭素数1〜4のアルキル基;アセチル基、プロピオニル基、ブタノイル基、ベンゾイル基等の炭素数1〜7の脂肪族又は芳香族アシル基(特に、炭素数1〜5の脂肪族アシル基)が好ましい。
前記式(1)中、R7、R8は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、又は複素環式基を示す。R7、R8は、ヘテロ原子を介して又は介することなく互いに結合して、式中に示される窒素原子とともに環を形成していてもよい。但し、R7、R8がともに水素原子である場合は除く。
7、R8におけるアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、デシル、ドデシル基等の炭素数1〜20(好ましくは1〜10)程度のアルキル基等を挙げることができる。アルケニル基としては、例えば、ビニル、アリル、1−ブテニル基等の炭素数2〜20(好ましくは2〜10)程度のアルケニル基等を挙げることができる。アルキニル基としては、例えば、エチニル、プロピニル基等の炭素数2〜20(好ましくは2〜10)程度のアルキニル基等を挙げることができる。アリール基としては、例えば、フェニル、ナフチル基等の炭素数6〜20(好ましくは6〜14)程度のアリール基等を挙げることができる。複素環式基を構成する複素環としては、例えば、ピロール、ピリジン、ピペリジン、ピロリジン、モルホリン、ピペラジン、ピラゾール、イミダゾール、チアゾール、チアジン環等の3〜20員(好ましくは3〜12員、さらに好ましくは3〜8員)程度の芳香族性又は非芳香族性複素環やこれらの環が複数個縮合した環;これらの環と芳香族炭素環等の芳香環(例えば、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン環等)が縮合して得られる環(例えば、ベンゾイミダゾール、フェノチアジン環等)等を挙げることができる。
前記R7、R8は、ヘテロ原子を介して又は介することなく互いに結合して、式(1)中に示される窒素原子と共に環を形成していてもよい。前記ヘテロ原子としては、例えば、窒素原子、硫黄原子、酸素原子等を挙げることができる。前記R7、R8がヘテロ原子を介して又は介することなく互いに結合して、式(1)中に示される窒素原子と共に形成する環としては、例えば、ピロール、イミダゾール環等の芳香族性複素環;ピペリジン、ピロリジン、モルホリン環等の3〜20員(好ましくは3〜12員、さらに好ましくは3〜8員)程度の非芳香族性複素環やこれらの環が複数個縮合した環、及びこれらの環と芳香族炭素環等の芳香環(例えば、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン環等)が縮合して得られる環等を挙げることができる。前記環は、置換基として、メチル、エチル、プロピル基等の炭素数1〜3程度のアルキル基や、フェニル、ナフチル基等の炭素数6〜20(好ましくは6〜14)程度のアリール基等を有していてもよい。
7、R8としては、上記の中でも、それぞれ、水素原子;メチル基、エチル基等の炭素数1〜4のアルキル基;フェニル基、ナフチル基等のアリール基であるのが好ましい。また、R7、R8が、ヘテロ原子(窒素原子又は酸素原子)を介して又は介することなく互いに結合して、式(1)中に示される窒素原子とともに3〜8員環(芳香族性環又は非芳香族性環)を形成するのも好ましい。
前記式(1)には、表示する式の幾何異性体も含まれる。すなわち、式(1)はE体及びZ体の双方[(E)−桂皮酸誘導体及びアロ桂皮酸誘導体]を含むものである。
式(1)で表される化合物の代表的な例を下記[式(a)〜式(z)]に示す。
Figure 2014172884
Figure 2014172884
Figure 2014172884
[桂皮酸アミド誘導体の製造]
本発明の桂皮酸アミド誘導体は、例えば以下の方法により製造できる。
式(1)で表される桂皮酸アミド誘導体のうち、R6がアシル基である化合物は下記のスキーム1(scheme 1)により合成することができる。
Figure 2014172884
上記スキーム1において、式中のR1a〜R5aは、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、ニトロ基、又は下記式(7a)若しくは(7b)
Figure 2014172884
(式中、Aは、前記と同じであり、単結合、又は酸素原子を含んでいてもよいアルキレン基を示す)
で表される基を示す。R1a〜R5aのうち少なくとも2つが互いに結合して環を形成していてもよい。但し、R1a〜R5aのうち少なくとも1つは前記式(7a)若しくは(7b)で表される基である。R6aはアシル基を示す。R7、R8は前記に同じである。式(1a)におけるR1〜R5は、前記と同じであり、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、ニトロ基、又は前記式(2a)若しくは(2b)で表される基を示す。R1〜R5のうち少なくとも2つが互いに結合して環を形成していてもよい。但し、R1〜R5のうち少なくとも1つは上記式(2a)若しくは(2b)で表される基である。
1a〜R5aにおけるアルキル基、アルコキシ基、R1a〜R5aのうち少なくとも2つが互いに結合して形成する環は、R1〜R5の場合と同様である。R6aにおけるアシル基はR6におけるアシル基と同様である。
スキーム1においては、式(3)で表されるベンズアルデヒド誘導体と式(4)で表されるアミド化合物とを反応させて、式(5)で表される桂皮酸アミド誘導体を製造し、この桂皮酸アミド誘導体に、式(6)で表されるN,N′−カルボニルジイミダゾール誘導体(=1,1′−カルボニルジイミダゾール誘導体)を反応させて、式(1a)で表される桂皮酸アミド誘導体[式(1)において、R6がアシル基である化合物]を得る。
式(3)で表されるベンズアルデヒド誘導体と式(4)で表されるアミド化合物との反応は、通常、溶媒中、塩基の存在下で行われる。溶媒としては、反応に不活性な溶媒であれば特に制限されず、例えば、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル;N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;スルホラン;ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素;酢酸エチル等のエステル;エタノール等のアルコールなどが挙げられる。溶媒は単独で又は2種以上を混合して使用できる。
塩基としては、有機塩基、無機塩基を使用できる。有機塩基として、例えば、ピペリジン、N−メチルピペリジン、ピロリジン、N−メチルピロリジン、モルホリン、N−メチルモルホリン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、DBU(ジアザビシクロウンデセン)、DBN(ジアザビシクロノネン)等のアミン(第2級アミン、第3級アミン等);ピリジン等の含窒素複素環化合物;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等のアルカリ金属アルコキシド;酢酸ナトリウム等のカルボン酸アルカリ金属塩等が挙げられる。無機塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩;水酸化マグネシウム、水酸化バリウム等のアルカリ土類金属水酸化物;炭酸マグネシウム、炭酸バリウム等のアルカリ土類金属炭酸塩;水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物;ナトリウムアミド、カリウムアミド等のアルカリ金属アミド等が挙げられる。塩基は単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。塩基としては、特に第2級アミンが好ましい。脱水反応の触媒として酢酸などの酸を添加してもよいが、触媒を用いなくても反応は進行する。
式(3)で表されるベンズアルデヒド誘導体と式(4)で表されるアミド化合物との反応において、式(4)で表されるアミド化合物の使用量は、式(3)で表されるベンズアルデヒド誘導体1モルに対して、例えば0.5〜3モル、好ましくは1〜2モル、さらに好ましくは1〜1.5モルである。前記塩基の使用量は、式(3)で表されるベンズアルデヒド誘導体1モルに対して、例えば0.05〜4モル、好ましくは0.1〜3モル、さらに好ましくは0.5〜2モルである。反応温度は、例えば−50℃〜150℃、好ましくは−10℃〜120℃、さらに好ましくは10℃〜80℃である。反応は、副生する水を除去しながら行ってもよい。反応終了後、反応生成物は、例えば、濾過、濃縮、吸着処理、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段や、これらを組み合わせた分離手段により分離精製できる。
式(5)で表される桂皮酸アミド誘導体と式(6)で表されるN,N′−カルボニルジイミダゾール誘導体との反応は、通常、溶媒中で行われる。溶媒としては、反応に不活性な溶媒であれば特に制限されず、例えば、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル;N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;スルホラン;ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素;酢酸エチル等のエステルなどが挙げられる。溶媒は単独で又は2種以上を混合して使用できる。式(6)で表されるN,N′−カルボニルジイミダゾール誘導体の使用量は、式(5)で表される桂皮酸アミド誘導体1モルに対して、例えば1〜3モル、好ましくは1〜2モル、さらに好ましくは1〜1.5モルである。反応温度は、例えば−50℃〜100℃、好ましくは−10℃〜70℃、さらに好ましくは−5℃〜50℃である。反応終了後、反応生成物は、例えば、濾過、濃縮、吸着処理、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段や、これらを組み合わせた分離手段により分離精製できる。
上記の反応により、式(3)で表される化合物のうちベンゼン環に式(7a)で表される基が結合した化合物からは、式(1a)で表される化合物のうち桂皮酸骨格を構成するベンゼン環に式(2a)で表される基が結合した化合物を得ることができる。また、式(3)で表される化合物のうちベンゼン環に式(7b)で表される基が結合した化合物からは、式(1a)で表される化合物のうち桂皮酸骨格を構成するベンゼン環に式(2b)で表される基が結合した化合物を得ることができる。
一方、式(1)で表される桂皮酸アミド誘導体のうち、R6が水素原子又はアルキル基である化合物は下記のスキーム2(scheme 2)により合成することができる。
Figure 2014172884
上記スキーム2において、式中のR1〜R5、R7、R8は前記と同じである。R6bは水素原子又はアルキル基である。Xは、−OH又はハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)である。
スキーム2においては、式(8)で表される桂皮酸誘導体又は桂皮酸ハライド誘導体と式(9)で表されるアミンとを反応させて、式(1b)で表される桂皮酸アミド誘導体[式(1)において、R6が水素原子又はアルキル基である化合物]を得る。
式(8)においてXが−OHである化合物(すなわち、カルボン酸)を原料として用いる場合には、通常、N,N′−カルボニルジイミダゾール(=1,1′−カルボニルジイミダゾール)等の脱水縮合剤を反応に用いる。また、式(8)においてXがハロゲン原子である化合物(すなわち、酸ハライド)を原料として用いる場合には、通常、塩基の存在下で反応を行う。塩基としては上記例示のものを使用できる。
式(8)で表される桂皮酸誘導体又は桂皮酸ハライド誘導体と式(9)で表されるアミンとの反応は、通常、溶媒中で行われる。溶媒としては、反応に不活性な溶媒であれば特に制限されず、例えば、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル;N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;スルホラン;ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素;酢酸エチル等のエステル;塩化メチレン、クロロホルム、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素などが挙げられる。溶媒は単独で又は2種以上を混合して使用できる。式(9)で表されるアミンの使用量は、式(8)で表される桂皮酸誘導体又は桂皮酸ハライド誘導体1モルに対して、例えば0.8〜4モル、好ましくは1〜3モル、さらに好ましくは1〜2.2モルである。反応に脱水縮合剤又は塩基を用いる場合、その使用量は、式(8)で表される桂皮酸誘導体又は桂皮酸ハライド誘導体1モルに対して、例えば1〜3モル、好ましくは1〜2モル、さらに好ましくは1〜1.5モルである。式(8)で表される桂皮酸誘導体又は桂皮酸ハライド誘導体と式(9)で表されるアミンとの反応の反応温度は、例えば−50℃〜100℃、好ましくは−10℃〜70℃、さらに好ましくは−5℃〜50℃である。反応終了後、反応生成物は、例えば、濾過、濃縮、吸着処理、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段や、これらを組み合わせた分離手段により分離精製できる。
なお、原料として用いる式(8)で表される桂皮酸誘導体又は桂皮酸ハライド誘導体は、ベンゼン環に前記式(7a)若しくは(7b)で表される基が結合した対応する化合物に、N,N′−カルボニルジイミダゾール誘導体を反応させることにより得ることができる。また、原料として、式(8)で表される桂皮酸誘導体又は桂皮酸ハライド誘導体の代わりに、ベンゼン環に前記式(7a)若しくは(7b)で表される基[式(7a)の−OH、式(7b)の−COOHは保護基で保護されていてもよい]が結合した対応する化合物を用いて、式(9)で表されるアミンと反応させ、次いで、必要に応じて保護基を外した後、N,N′−カルボニルジイミダゾール誘導体を反応させることにより、目的の式(1b)で表される桂皮酸アミド誘導体に導くこともできる。
また、式(1)で表される桂皮酸アミド誘導体のうち、R6が水素原子又はアルキル基であり、且つR7、R8が窒素原子を介して結合して、式(1)中に示される窒素原子と共にイミダゾール環を形成している化合物は、下記のスキーム3(scheme 3)により合成することができる。
Figure 2014172884
上記スキーム3において、式中のR1a〜R5a、R6b、R9〜R11、R1〜R5は前記と同じである。
スキーム3では、式(10)で表される桂皮酸誘導体と式(6)で表されるN,N′−カルボニルジイミダゾール誘導体(=1,1′−カルボニルジイミダゾール誘導体)を反応させて、式(1c)で表される桂皮酸アミド誘導体[式(1)において、R6が水素原子又はアルキル基であり、且つR7、R8が隣接する窒素原子と共に結合してイミダゾール環を形成している化合物)を得る。式(10)で表される桂皮酸誘導体として、例えば、trans−p−クマル酸、trans−m−クマル酸等を使用できる。
式(10)で表される桂皮酸誘導体と式(6)で表されるN,N′−カルボニルジイミダゾール誘導体との反応は、通常、溶媒中で行われる。溶媒としては、反応に不活性な溶媒であれば特に制限されず、例えば、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル;N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;スルホラン;ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素;酢酸エチル等のエステルなどが挙げられる。溶媒は単独で又は2種以上を混合して使用できる。式(6)で表されるN,N′−カルボニルジイミダゾール誘導体の使用量は、式(10)で表される桂皮酸誘導体1モルに対して、例えば2〜6モル、好ましくは2〜4モル、さらに好ましくは2〜3モルである。反応温度は、例えば−50℃〜100℃、好ましくは−10℃〜70℃、さらに好ましくは−5℃〜50℃である。反応終了後、反応生成物は、例えば、濾過、濃縮、吸着処理、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段や、これらを組み合わせた分離手段により分離精製できる。
こうして得られる本発明の桂皮酸アミド誘導体は、桂皮酸骨格を構成するベンゼン環にイミダゾリルカルボニル基を含む基が結合しているため、従来の桂皮酸アミド誘導体と比較して機能が増加或いは機能性が向上している。よって、本発明の桂皮酸アミド誘導体は、医薬、農薬、高分子材料、機能材料やその中間体等のファインケミカルとして好ましく用いることができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1
4−ヒドロキシベンズアルデヒド5.0g(0.041mol)、N−アセトアセチルモルホリン7.0g(0.041mol)、アセトニトリル25gを混合し、室温下で撹拌した。完溶後、ピペリジン3.5g(0.041mol)を少しずつ添加し、室温で一晩反応させた。漏斗にシリカゲル50gを敷き詰め、酢酸エチルで湿らせた後、反応液を入れ、次いで酢酸エチル50g、アセトン100gを投入し、濾液を得た。濾液を減圧下濃縮した後、漏斗にシリカゲル150gを敷き詰め、酢酸エチル/n−ヘキサン=1/3の混合溶媒で湿らせた後、残渣を入れ、酢酸エチル/n−ヘキサンの比率を変えた溶媒を流し、最後は酢酸エチル1000gを流し、目的生成物とタールとを分離した。目的生成物を含んだ濾液を集め、溶媒を留去し、下記式で表される4−(2−アセチル−3−(4−ヒドロキシフェニル)アクリロイル)モルホリン6.5g(収率57.2%)を得た。得られた4−(2−アセチル−3−(4−ヒドロキシフェニル)アクリロイル)モルホリンのスペクトルデータを以下に示す。
1H-NMR(500MHz CDCl3) δ:2.4(s,3H), 3.18〜3.22(m,1H), 3.26〜3.33(m,2H), 3.53〜3.57(m,1H), 3.65〜3.68(m,1H), 3.76〜3.85(m,3H), 6.8(d,2H), 7.3(d,2H), 7.45(s,1H), 8.4(s,1H)
13C-NMR(500MHz CDCl3) δ:26, 42, 47, 55, 66.2, 66.5, 116(2C), 124, 132(2C), 132.2, 141, 160, 168, 196
Figure 2014172884
N,N′−カルボニルジイミダゾール0.65g(0.0040mol)とテトラヒドロフラン5.0gを室温下で混合し、完溶後、上記4−(2−アセチル−3−(4−ヒドロキシフェニル)アクリロイル)モルホリン1.0g(0.0036mol)を加えて撹拌した。2時間経過後、反応液の溶媒を留去することにより、下記式で表される4−(2−アセチル−2−モルホリノカルボニルエテニル)フェノキシカルボニルイミダゾール1.8gの粗体を得た。得られた4−(2−アセチル−2−モルホリノカルボニルエテニル)フェノキシカルボニルイミダゾールのスペクトルデータを以下に示す。
1H-NMR(500MHz CDCl3) δ:2.5(s,3H), 3.1〜3.3(m,3H), 3.5(m,1H), 3.6(m,1H), 3.8(m,3H), 7.2(s,1H), 7.3(d,2H), 7.54(s,1H), 7.57(s,1H), 7.6(d,2H), 8.3(s,1H)
Figure 2014172884
実施例2
4−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアルデヒド20.0g(0.120mol)、N−アセトアセチルモルホリン24.7g(0.144mol)、アセトニトリル60gを混合し、室温下で撹拌した。完溶後、ピペリジン15.4g(0.181mol)を少しずつ添加し、60℃で一晩反応させた。反応液に酢酸エチル200g、10重量%塩酸60gを添加し、有機層を分液した。さらに有機層をイオン交換水で2回洗浄した。分液した有機層をエバポレーターで濃縮し、粗液21gを得た。粗液は実施例1に記したのと同様にシリカゲルで簡易精製を行い、下記式で表される4−(2−アセチル−3−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)アクリロイル)モルホリンを8.1g得た(収率21%)。得られた4−(2−アセチル−3−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)アクリロイル)モルホリンのスペクトルデータを以下に示す。
1H-NMR(500MHz CDCl3) δ: 2.3(t,1H), 2.4(s,3H), 3.13〜3.22(m,2H), 3.27〜3.31(m,1H), 3.50〜3.54(m,1H), 3.63〜3.69(m,1H), 3.73〜3.83(m,3H), 4.0(m,2H), 4.1(m,2H), 6.9(d,2H), 7.5(s,1H, d, 2H)
13C-NMR(500MHz CDCl3) δ:26, 42, 47, 61, 66.3, 66.4, 69, 115(2C), 126, 132(2C), 133, 140, 161, 167, 195
Figure 2014172884
N,N′−カルボニルジイミダゾール4.9g(0.030mol)とテトラヒドロフラン40gを室温下で混合し、完溶後、上記4−(2−アセチル−3−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)アクリロイル)モルホリン8.0g(0.025mol)を加えて撹拌した。1時間経過後、反応液の溶媒を減圧下30℃で留去し粗体を得た。粗体を酢酸エチル80gに溶解し、0〜5℃に冷却した。そこへ0〜5℃に冷却した15重量%食塩水40gを添加し、撹拌後、分液した。この操作を再度繰り返し、次いで0〜5℃に冷却したイオン交換水を添加し、撹拌後、分液し有機層を30℃、減圧下で濃縮し、下記式で表される4−(2−アセチル−2−モルホリノカルボニルエテニル)フェノキシエトキシカルボニルイミダゾール9.3g得た。得られた4−(2−アセチル−2−モルホリノカルボニルエテニル)フェノキシエトキシカルボニルイミダゾールのスペクトルデータを以下に示す。
1H-NMR(500MHz CDCl3) δ:2.4(s,3H), 3.1〜3.2(m,2H), 3.3(m,1H), 3.5(m,1H), 3.6(m,1H), 3.7〜3.8(m,3H), 4.36(t,2H),4.78(t,2H), 6.9(d,2H), 7.1(s,1H), 7.4(s,1H), 7.49(s,1H), 7.51(d,2H), 8.2(s,1H)
13C-NMR(500MHz CDCl3) δ:26, 41, 47, 65.4, 66.0, 66.3, 66.4, 114(2C), 117, 126, 131, 132(2C), 134, 137, 139, 160, 167, 195
Figure 2014172884
実施例3
4−ホルミルフェノキシ酢酸5.0g(0.028mol)、N−アセトアセチルモルホリン5.7g(0.033mol)、アセトニトリル15gを混合し、室温下で撹拌した。完溶後、ピペリジン4.7g(0.056mol)を少しずつ添加し、60℃で43時間反応させた。反応後の後処理、簡易精製(ただし展開溶媒は酢酸エチル)は実施例1に記したのと同様に行い、下記式で表される4−(2−アセチル−3−(4−カルボキシメトキシフェニル)アクリロイル)モルホリンを3.6g得た(収率39%)。得られた4−(2−アセチル−3−(4−カルボキシメトキシフェニル)アクリロイル)モルホリンのスペクトルデータを以下に示す。
1H-NMR(500MHz DMSO-d6) δ:2.4(s,3H), 3.1(m,2H), 3.17〜3.21(m,1H), 3.4〜3.5(m,2H), 3.6〜3.7(m,3H), 4.7(s,2H), 7.0(d,2H), 7.5(d, 2H), 7.6(s, 1H)
Figure 2014172884
N,N′−カルボニルジイミダゾール0.58g(0.0036mol)とテトラヒドロフラン5.0gを室温下で混合し、4−(2−アセチル−3−(4−カルボキシメトキシフェニル)アクリロイル)モルホリン1.0g(0.0030mol)を加えて撹拌した。1.5時間経過後、反応液の溶媒を留去することにより、下記式で表される4−(2−アセチル−2−モルホリノカルボニルエテニル)フェノキシアセチルイミダゾール1.4gの粗体を得た。得られた4−(2−アセチル−2−モルホリノカルボニルエテニル)フェノキシアセチルイミダゾールのスペクトルデータを以下に示す。
1H-NMR(500MHz CDCl3) δ:2.4(s,3H), 3.2(m,2H), 3.3(m,1H), 3.5(m,1H), 3.6(m,1H),3.7(m,3H), 5.2(s,2H), 6.9(d,2H), 7.2(s,1H), 7.4(d,2H), 7.45(s,1H), 7.47(s,1H), 8.3(s,1H)
Figure 2014172884
実施例4
N,N′−カルボニルジイミダゾール4.4g(0.027mol)とテトラヒドロフラン10gを室温下で混合し、trans−p−クマル酸2.0g(0.012mol)を加えて撹拌した。1時間経過後、反応液に酢酸エチル10g、イオン交換水10gを加え撹拌した。スラリー状態のままろ過し、得られた結晶を減圧下、30℃で乾燥し、下記式で表される3−(4−イミダゾリルカルボニルオキシフェニル)アクリロイルイミダゾール1.3gを得た。得られた3−(4−イミダゾリルカルボニルオキシフェニル)アクリロイルイミダゾールのスペクトルデータを以下に示す。
1H-NMR(500MHz DMSO-d6) δ:7.16(s,1H), 7.18(s,1H), 7.6(d,2H), 7.7(d,1H), 7.8(s,1H), 7.9(s,1H), 8.0(d,1H), 8.1(d,2H), 8.5(s,1H), 8.8(s,1H)
Figure 2014172884
実施例5
trans−p−クマル酸に代えてtrans−m−クマル酸2.0g(0.012mol)を用いた以外は実施例4と同じ手順で実施し、下記式で表される3−(3−イミダゾリルカルボニルオキシフェニル)アクリロイルイミダゾール1.6gを得た。得られた3−(3−イミダゾリルカルボニルオキシフェニル)アクリロイルイミダゾールのスペクトルデータを以下に示す。
1H-NMR(500MHz DMSO-d6) δ:7.15(s,1H), 7.2(s,1H), 7.58〜7.67(m,2H), 7.7(d,1H), 7.8(s,1H), 7.9(m,2H), 8.0(d,1H), 8.1(s,1H), 8.5(s,1H), 8.7(s,1H)
Figure 2014172884

Claims (1)

  1. 下記式(1)
    Figure 2014172884
    [式中、R1〜R5は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、ニトロ基、又は下記式(2a)若しくは(2b)
    Figure 2014172884
    (式中、Aは、単結合、又は酸素原子を含んでいてもよいアルキレン基を示す。R9〜R11は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基又はアリール基を示す。R9及びR10は、互いに結合して、イミダゾール環を構成する2つの炭素原子とともに環を形成していてもよい)
    で表される基を示す。R1〜R5のうち少なくとも2つが互いに結合して環を形成していてもよい。但し、R1〜R5のうち少なくとも1つは上記式(2a)若しくは(2b)で表される基である。R6は、水素原子、アルキル基又はアシル基を示す。前記アルキル基、アシル基中には、ハロゲン原子、エステル結合、エーテル結合が含まれていてもよい。但し、この場合において、式中のアミドを構成するカルボニル基のα位の炭素原子にハロゲン原子、酸素原子が直接結合した構造、及び前記アシル基を構成するカルボニル炭素にハロゲン原子、酸素原子が直接結合した構造は含まない。R7、R8は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、又は複素環式基を示す。R7、R8は、ヘテロ原子を介して又は介することなく互いに結合して、式中に示される窒素原子とともに環を形成していてもよい。但し、R7、R8がともに水素原子である場合は除く。式(1)には表示する式の幾何異性体も含まれる]
    で表される桂皮酸アミド誘導体。
JP2013048346A 2013-03-11 2013-03-11 桂皮酸アミド誘導体 Pending JP2014172884A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013048346A JP2014172884A (ja) 2013-03-11 2013-03-11 桂皮酸アミド誘導体
PCT/JP2014/055426 WO2014141947A1 (ja) 2013-03-11 2014-03-04 桂皮酸アミド誘導体
TW103108296A TW201514152A (zh) 2013-03-11 2014-03-11 桂皮酸醯胺衍生物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013048346A JP2014172884A (ja) 2013-03-11 2013-03-11 桂皮酸アミド誘導体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014172884A true JP2014172884A (ja) 2014-09-22

Family

ID=51536613

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013048346A Pending JP2014172884A (ja) 2013-03-11 2013-03-11 桂皮酸アミド誘導体

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP2014172884A (ja)
TW (1) TW201514152A (ja)
WO (1) WO2014141947A1 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62281867A (ja) * 1986-01-16 1987-12-07 Otsuka Chem Co Ltd イミダゾ−ルカルボン酸エステル誘導体、その製造方法及び該誘導体を有効成分とする殺菌剤
JP4030683B2 (ja) * 1998-07-24 2008-01-09 三井化学株式会社 ベンズアミド誘導体の合成法
JP2011231101A (ja) * 2010-04-06 2011-11-17 Sumitomo Chemical Co Ltd 化合物

Also Published As

Publication number Publication date
WO2014141947A1 (ja) 2014-09-18
TW201514152A (zh) 2015-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPWO2015037460A1 (ja) 光学活性な3−(ビフェニル−4−イル)−2−〔(t−ブトキシカルボニル)アミノ〕プロパン−1−オールの製造方法
EP2134673A1 (en) Improved process for preparing o-chloromethylphenylglyoxylic esters, improved process for preparing (e)-2-(2-chloromethylphenyl)-2-alkoximinoacetic esters, and novel intermediates for their preparation
US8664440B2 (en) Method for preparing aliskiren and its intermediates thereof
JP2014172884A (ja) 桂皮酸アミド誘導体
WO2016115962A1 (zh) 一种奈必洛尔中间体的制备方法及奈必洛尔的制备方法
RU2742765C1 (ru) Способ получения промежуточного соединения для синтеза лекарственного средства
JP4929717B2 (ja) N,n’−ジアルコキシ−n,n’−ジアルキルオキサミドの製法
JP6205530B2 (ja) パクリタキセル及びドセタキセルの側鎖前駆体の製造方法
WO2022149081A1 (en) Improved process for the preparation of a compound useful in the preparation of anti-androgenic compound
JP4659251B2 (ja) ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[4.3.1.13,8]ウンデカン−5−オン及びその(メタ)アクリル酸エステルの製造方法
CN107827811B (zh) 一种制备n-取代-1,2,3,6-四氢吡啶的方法
JP4624923B2 (ja) 水酸基保護試薬およびそれを用いた水酸基の保護方法
US8461312B2 (en) Method for the production of 1,4-benzothiepin-1,1-dioxide derivatives
JP3981996B2 (ja) ケトオキサゾリジノン及び該化合物からのアミドインダノールの製造法
JP3214138B2 (ja) パントテン酸アセトナイドの製造方法
EP3092222A1 (en) Improved fingolimod process
JP2015071572A (ja) クロメントリフロン類,クマリントリフロン類及びその製造法
JP2006076897A (ja) 4−アルキル−5−ホルミルチアゾール環状アセタール誘導体、その製造方法及び4−アルキル−5−ホルミルチアゾールの製造方法
KR100896087B1 (ko) 광학적으로 순수한 2-메틸피롤리딘 및 그 염의 제조방법
JPH08157438A (ja) アセチルオキシム化合物の製造方法
EP2325178A1 (en) Process for production of optically active compound
JP2002226474A (ja) ラクトン環を含有する(メタ)アクリル酸エステル誘導体の製造方法
JP2000191554A (ja) 反応活性の高い官能基を有するアクリル酸誘導体の製造方法
JPWO2008007763A1 (ja) イミダゾリジン−2,4−ジオン化合物の製法及び固体状4,5−ジヒドロキシ−2−イミダゾリジノン化合物の取得方法
JPH0368546A (ja) 置換グリシン誘導体の製造方法