JP4030683B2 - ベンズアミド誘導体の合成法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は選択的にモノアシル化されたフェニレンジアミン誘導体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
モノアシル化されたフェニレンジアミン誘導体は、化学品、医薬、農薬、動物薬あるいはそれらの中間体として非常に重要な化合物であり、また、その前駆体である安息香酸誘導体も非常に重要な化合物である。
【0003】
安息香酸誘導体をアミン誘導体と反応させアミド誘導体を合成する反応は、これまでの有機合成技術の中で、最も基本的な反応の1つであり、多くの技術的な蓄積と成果が知られている。しかしながら、アミン誘導体が2つ以上のアミノ基を有している場合に、1つのアミノ基のみを選択的にアシル化する方法は限られている。例えば、1つのアミノ基が脂肪族アミノ基であり、他方が芳香族アミノ基である場合のように、2つのアミノ基の反応性に大きな差があれば、反応性の高いアミノ基のみを選択的にアシル化することは容易である。
一方、フェニレンジアミン誘導体の様に、2つのアミノ基に大きな反応性の差がない場合には、モノアシル化反応に続いてさらにジアシル化反応が起こり、選択性良くモノアシル化された目的の物質を得ることは困難である。例えば、フェニレンジアミンは2つの類似した反応性のアミノ基を有することから、アシル化剤として一般的である酸クロリド誘導体を反応させると、室温下などの通常の反応条件ではジアシル化フェニレンジアミン誘導体が多く副生し、純度が低く、また目的物を低収率でしか得ることができない。
【0004】
また、アシル化剤を酸クロリド以外の活性体へ導き、選択性を高める方法も考えられ、フェニレンジアミン誘導体のモノアシル化反応に関する報告はいくつかなされている。しかし、様々な問題があり、化学品、医薬、農薬、動物薬あるいはそれらの中間体として有用な、モノアシル化されたフェニレンジアミン誘導体の大量製造に応用できる方法はなかった。例えば、Arnandらは、Synlett,1994,p553−554において、ジカルボン酸をチアゾリジン−2−チオンで活性化しフェニレンジアミン誘導体と反応させることで、選択的にモノアシル体が得られることを報告している。しかし、この反応は反応基質が特殊なジカルボン酸であることや、室温で4日間反応させなければならないことなどの問題があった。また、Shalabyらも、J.Org.Chem.,1996,61巻,p9045−9048において、クロロギ酸イソブチルでカルボン酸を活性化し、1,2−フェニレンジアミン誘導体と、−20℃において反応させているが、特殊な反応性を持つ4−ニトロ−1,2−フェニレンジアミンに限られている。同様にGoekerらは、J.Heterocyclic Chem.,1995,32巻,p1767−1773において、3,4−ジアミノ安息香酸メチルとの反応を、Edmundsonらは、J.C.S.(C),1971,p2452−2453において、2,6−ジブロモ−1,4−フェニレンジアミンとの反応を報告しているが、これらの報告では置換基により2つのアミノ基に反応性の差が生じている基質での反応に限られている。
【0005】
すなわち、これまではモノアシル化されたフェニレンジアミン誘導体を選択性高く得るためには、2つのアミノ基に反応性の差を与えるような限定された構造や、フェニレンジアミン誘導体を大過剰量用いたり、極低温下に反応させるなどの特殊な条件が必要であり、大量製造に適した汎用的な反応は知られていなかった。そのため従来は、特開平10−152462などに記載されている様に、フェニレンジアミン誘導体の1つのアミノ基を保護し、保護されていないアミノ基のみをアシル化した後に脱保護を行い、モノアシル化されたフェニレンジアミン誘導体を合成するのが一般的であった。しかし、有用な骨格であるモノアシル化フェニレンジアミン誘導体の製造には本来必要ない、保護・脱保護の2工程が必要であり、製造を効率化するにはその工程の省略を行うことが非常に重要であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、モノアシル化されたフェニレンジアミン誘導体製造における保護・脱保護工程を省略し、無保護のフェニレンジアミン誘導体と安息香酸誘導体を反応させ、医薬、農薬、動物薬、化学品またはその中間体として有用な骨格であるモノアシル化フェニレンジアミン誘導体を高い選択性で得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、安息香酸誘導体をベンゾイルイミダゾール誘導体へ変換した後に、フェニレンジアミン誘導体と反応することにより、穏和な条件下で反応が選択性高くかつ速やかに進行することを見いだした。また、反応性の低いフェニレンジアミン誘導体との反応の場合には、酸を添加することにより、穏和な条件下で反応が速やかに進行し、かつ高い選択性で所望のモノアシル化されたフェニレンジアミン誘導体が得られる事を見いだし、本発明を完成させた。すなわち本発明は、
[1]式(1)[化24]
【0008】
【化24】
【0009】
[式中、R1およびR2はそれぞれ独立して、水素原子、またはベンゼン環上の任意の位置に置換することができるハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のアシル基、炭素数1〜4のアシルアミノ基、炭素数1〜4のアルキルチオ基、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基、炭素数1〜4のパーフルオロアルキルオキシ基または炭素数1〜4のアルコキシカルボニル基を表し、R3は水素原子またはベンゼン環上他の任意の位置に置換することができる式(2)[化25]
【0010】
【化25】
【0011】
{式中、Aはハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のアシル基、炭素数1〜4のアシルアミノ基、炭素数1〜4のアルキルチオ基、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基、炭素数1〜4のパーフルオロアルキルオキシ基、炭素数1〜4のアルコキシカルボニル基、フェニル基、複素環からなる群より選ばれた基1〜4個で置換されていてもよいフェニル基または複素環を表し、Xは直接結合または式(3)[化26]
【0012】
【化26】
【0013】
{式中、eは1〜4の整数を表し、mは0〜4の整数を表し、R4は置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基または式(4)[化27]
【0014】
【化27】
【0015】
(式中、R6は置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基、フェニル基または複素環を表す。)で表されるアシル基を表し、R5は水素原子または置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基を表す。}で示される構造のいずれかを表し、Qは式(5)[化28]
【0016】
【化28】
【0017】
{式中、R7は置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基または式(6)[化29]
【0018】
【化29】
【0019】
(式中、R6は[1]の記載と同義。)で表されるアシル基を表し、R8およびR9はそれぞれ独立して水素原子または置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基を表す。}で示される構造のいずれかを表し、nは0〜4の整数を表す。}で示される置換基を表す。]で表される安息香酸誘導体をベンゾイルイミダゾール誘導体に変換したのちに、式(7)[化30]
【0020】
【化30】
【0021】
(式中、R10は水素原子、またはベンゼン環上の任意の位置に置換できるハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のアシル基、炭素数1〜4のアシルアミノ基、炭素数1〜4のアルキルチオ基、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基、炭素数1〜4のパーフルオロアルキルオキシ基または炭素数1〜4のアルコキシカルボニル基を表し、アミノ基の一つはベンゼン環上残りの任意の位置に置換できる。)で表されるフェニレンジアミン誘導体と反応することを特徴とする、選択的にモノアシル化されたフェニレンジアミン誘導体の製造方法であり、また、
[2]式(1)[化31]
【0022】
【化31】
【0023】
(式中、R1、R2およびR3は[1]の記載と同義。)で表される安息香酸誘導体をベンゾイルイミダゾール誘導体に変換したのちに、式(7)[化32]
【0024】
【化32】
【0025】
(式中、R10は[1]の記載と同義。)で表されるフェニレンジアミン誘導体との反応を、酸で活性化することを特徴とする、選択的にモノアシル化されたフェニレンジアミン誘導体の製造方法であり、また、
[3]安息香酸誘導体が式(8)[化33]
【0026】
【化33】
【0027】
(式中、A、X、Q、n、R1は[1]の記載と同義。)である[1]または[2]に記載のモノアシル化フェニレンジアミン誘導体の製造方法であり、また、
[4]Aが置換されていてもよいピリジン環もしくは縮合ピリジン環である[3]に記載のモノアシル化フェニレンジアミン誘導体の製造方法であり、また、
[5]nが1〜4である[4]に記載のモノアシル化フェニレンジアミン誘導体の製造方法であり、また、
[6]R1が水素原子である[5]に記載のモノアシル化フェニレンジアミン誘導体の製造方法であり、また、
[7]安息香酸誘導体が式(9)[化34]
【0028】
【化34】
【0029】
で表される[1]または[2]に記載のモノアシル化フェニレンジアミン誘導体の製造方法であり、また、
[8]安息香酸誘導体が式(10)[化35]
【0030】
【化35】
【0031】
で表される[1]または[2]に記載のモノアシル化フェニレンジアミン誘導体の製造方法であり、また、
[9]安息香酸誘導体が式(11)[化36]
【0032】
【化36】
【0033】
で表される[1]または[2]に記載のモノアシル化フェニレンジアミン誘導体の製造方法であり、また、
[10]反応原料のフェニレンジアミン誘導体が、式(12)[化37]
【0034】
【化37】
【0035】
(R10は、[1]の記載と同義。)で表される[1]から[9]いずれかに記載のモノアシル化フェニレンジアミン誘導体の製造方法であり、また、
[11]式(12)のR10が水素原子である[10]に記載のモノアシル化フェニレンジアミン誘導体の製造方法であり、また、
[12]式(13)[化38]
【0036】
【化38】
【0037】
(式中、A、X、Q、n、R1は[1]の記載と同義であり、Yは、OH、Clまたは1−イミダゾリル基を表す。)で表される化合物およびその塩であり、また、
[13]Aが置換されていてもよいヘテロ環である[12]に記載の化合物およびその塩であり、また、
[14]Aが置換されていてもよいピリジン環もしくは縮合ピリジン環である[13]に記載の化合物およびその塩であり、また、
[15]nが1〜4である[14]に記載の化合物およびその塩であり、また、
[16]R1が水素原子である[15]に記載の化合物およびその塩であり、また、
[17]Xが直接結合である[12]〜[16]に記載の化合物およびその塩であり、また、
[18]Xが式(14)[化39]
【0038】
【化39】
【0039】
(式中、eは[1]の記載と同義。)で表される[12]〜[16]に記載の化合物およびその塩であり、また、
[19]Xが式(15)[化40]
【0040】
【化40】
【0041】
(式中e、mおよびR4は[1]の記載と同義。)で表される[12]〜[16]に記載の化合物およびその塩であり、また、
[20]Xが式(16)[化41]
【0042】
【化41】
【0043】
(式中e、mおよびR5は[1]の記載と同義。)で表される[12]〜[16]に記載の化合物およびその塩であり、また、
[21]YがOHである[12]〜[20]に記載の安息香酸誘導体およびその塩であり、また、
[22]式(9)[化42]
【0044】
【化42】
【0045】
で表される安息香酸誘導体およびその塩であり、また、
[23]式(10)[化43]
【0046】
【化43】
【0047】
で表される安息香酸誘導体およびその塩であり、また、
[24]式(11)[化44]
【0048】
【化44】
【0049】
で表される安息香酸誘導体およびその塩であり、また、
[25]Yが1−イミダゾリル基である[12]〜[20]に記載のベンゾイルイミダゾール誘導体およびその塩であり、また、
[26]式(17)[化45]
【0050】
【化45】
【0051】
のいずれかで表されるベンゾイルイミダゾール誘導体およびその塩であり、また、
[27]YがClである[12]〜[20]に記載の安息香酸クロリド誘導体およびその塩であり、また、
[28]式(18)[化46]
【0052】
【化46】
【0053】
のいずれかで表される安息香酸クロリド誘導体およびその塩であり、また、
[29]4−アミノメチル安息香酸と3−ピリジンメタノールを無保護でN,N’−カルボニルジイミダゾールまたはホスゲンと反応させることを特徴とする式(9)で表される安息香酸誘導体の効率的な製造方法である。
【0054】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0055】
本発明で言う炭素数1〜4とは、単位置換基あたりの炭素数を表す。すなわち、例えばジアルキル置換の場合は、炭素数2〜8を意味する。
式(2)、式(8)および式(13)で示される化合物における複素環とは、窒素原子または酸素原子または硫黄原子を1〜4個を含む5員環または6員環からなる単環式複素環または2環式縮合複素環で、例えば単環式複素環としてはピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、チオフェン、フラン、ピロール、ピラゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、キヌクリジン、テトラヒドロフラン、モルホリン、チオモルホリンなどを、2環式縮合複素環としてはキノリン、イソキノリン、ナフチリジン、フロピリジン、チエノピリジン、ピロロピリジン、オキサゾロピリジン、イミダゾロピリジン、チアゾロピリジンなどの縮合ピリジン環、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンズイミダゾールなどを挙げることができる。
【0056】
ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を挙げることができる。
炭素数1〜4のアルキル基とは、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などを挙げることができる。
炭素数1〜4のアルコキシ基とは、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、アリルオキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基などを挙げることができる。
炭素数1〜4のアシル基とは、例えばアセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基を挙げることができる。
【0057】
炭素数1〜4のアシルアミノ基とは、例えばアセチルアミノ基、プロパノイルアミノ基、ブタノイルアミノ基などを挙げることができる。
炭素数1〜4のアルキルチオ基とは、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基などを挙げることができる。
炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基とは、例えばトリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基などを挙げることができる。
炭素数1〜4のパーフルオロアルキルオキシ基とは、例えばトリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基などを挙げることができる。
炭素数1〜4のアルコキシカルボニル基とは、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などを挙げることができる。
【0058】
置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基とは、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などや、これに、置換基としてハロゲン原子、水酸基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、フェニル基、複素環からなる群より選ばれた基を1〜4個有するものを挙げることができる。
【0059】
フェニレンジアミン誘導体とは、1,2−フェニレンジアミン、4−クロロ−1,2−フェニレンジアミン、2,3―ジアミノフェノール、3―メチル−1,2―フェニレンジアミン、3―アセチル−1,2―フェニレンジアミン、3―アセトアミノ−1,2―フェニレンジアミン、3―メチルチオ−1,2―フェニレンジアミン、4―トリフロロメチル−1,2―フェニレンジアミン、4―トリフロロメトキシ−1,2―フェニレンジアミン、2,3―ジアミノ安息香酸メチル、1,3―フェニレンジアミン、5−クロロ−1,3−フェニレンジアミン、4−クロロ−1,3−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノフェノール、2,6−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノアニソール、2−エトキシ−1,3−フェニレンジアミン、4−エトキシ−1,3−フェニレンジアミン、5―トリフロロメチル−1,3―フェニレンジアミン、3,5−ジアミノ安息香酸エチル、1,4−フェニレンジアミン、2−クロロ−1,4−フェニレンジアミン、2,5−ジアミノフェノール、2,5−ジアミノトルエン、2,5−ジアミノアニソールなどが挙げられる。
【0060】
反応に用いるフェニレンジアミン誘導体の量は、安息香酸誘導体に対して1当量から10当量であり、より好ましくは1当量から8当量である。
【0061】
安息香酸誘導体をベンゾイルイミダゾール誘導体へ変換する方法としては、1)塩化オキザリル、塩化チオニル、オキシ塩化リン、ホスゲン、チオホスゲンなどを用いて安息香酸誘導体を酸クロリド誘導体へ変換した後、イミダゾールと反応させる方法や、2)クロロギ酸イソブチルまたはメタンスルホニルクロライドなどを用いて安息香酸誘導体を混合酸無水物へ変換した後、イミダゾールと反応させる方法や、3)ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジフェニルリン酸アジド、ジエチルリン酸シアニド、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロライドなどのペプチド縮合試薬で安息香酸誘導体を活性化した後、イミダゾールと反応させる方法や、4)安息香酸誘導体をN,N’―カルボニルジイミダゾールと反応させる方法などが挙げられる。
【0062】
ベンゾイルイミダゾール誘導体とフェニレンジアミン誘導体との縮合反応の活性化に用いられる酸としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸などの無機酸や、酢酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、クエン酸、安息香酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸などの有機酸や、四塩化チタン、塩化アルミニウム、ボロントリフロリド、ヨウ化トリメチルシリルなどのルイス酸や強酸性イオン交換樹脂などを挙げることができる。
【0063】
反応に用いられる酸の量は、安息香酸誘導体に対して0.5当量から10当量であり、より好ましくは0.7当量から4当量である。
【0064】
反応溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、ピリジン、アセトニトリルまたはこれらの混合物などが挙げられる。
【0065】
反応は、−20℃〜120℃において行うことができるが、より好ましくは−10℃〜40℃で行うことができる。
【0066】
反応により生成したモノアシル化されたフェニレンジアミン誘導体は、反応混合物から通常の分離手段、例えば抽出法、再結晶法、カラムクロマトグラフィーなどの方法により単離精製することができる。
【0067】
モノアシル化されたフェニレンジアミンとは、フェニレンジアミンの2つのアミノ基のうち1つだけがアシル化されている構造を意味する。
【0068】
本発明によって製造されるモノアシル化フェニレンジアミン誘導体は、医薬、農薬、動物薬、汎用化学品及びその中間体として有用である。中でも医薬品、特に細胞の増殖に関わる疾患や生体の恒常性に関わる疾患の治療および/または改善剤、遺伝子治療の効果増強薬または免疫抑制剤として有用である。
【0069】
ここで細胞の増殖に関わる疾患や生体の恒常性に関わる疾患とは、悪性腫瘍、自己免疫性疾患、皮膚病、血管性疾患、血液性疾患、感染症、アレルギー性疾患、消化管傷害、ホルモン性疾患、代謝性疾患や糖尿病、悪疫質などが挙げられる。
【0070】
悪性腫瘍とは急性白血病、慢性白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、マクログロブリン血症などの造血器腫瘍の他、大腸癌、脳腫瘍、頭頸部癌、乳癌、肺癌、食道癌、胃癌、肝癌、胆嚢癌、胆管癌、膵癌、膵島細胞癌、腎細胞癌、副腎皮質癌、膀胱癌、前立腺癌、睾丸腫瘍、卵巣癌、子宮癌、絨毛癌、甲状腺癌、悪性カルチノイド腫瘍、皮膚癌、悪性黒色腫、骨肉腫、軟部組織肉腫、神経芽細胞腫、ウィルムス腫瘍、網膜芽細胞腫などの固形腫瘍が挙げられる。
【0071】
自己免疫性疾患とはリウマチ、腎炎、糖尿病、全身性エリテマトーデス、ヒト自己免疫性リンパ球増殖性リンパ節症、免疫芽細胞性リンパ節症、クローン病、潰瘍性大腸炎などが挙げられる。
【0072】
皮膚病とは乾せん、アクネ、湿疹、じんましん、皮膚炎、アトピー性皮膚炎、寄生性皮膚疾患、脱毛症、化膿性皮膚疾患、皮膚硬化症などが挙げられる。
血管性疾患とは、動脈硬化症、再狭窄などが挙げられる。
血液性疾患とは、高脂血症、溶血性貧血、再生不良性貧血、鎌状赤血球による貧血などが挙げられる。
感染症とは、様々な細菌、ウィルスあるいは寄生虫などの感染によって引き起こされる疾患を意味する。
【0073】
ホルモン性疾患とは、ホルモン量の欠乏または過剰により起こる生体の恒常性の低下、代謝や細胞分化や生殖活動の混乱、発育不全や過剰機能亢進などが挙げられる。
代謝性疾患とは、ビタミン量の欠乏または過剰により起こる生体の恒常性の低下、代謝や細胞分化や生殖活動の混乱、発育不全や過剰機能亢進などが挙げられる。
悪疫質とは、慢性疾患の経過中に見られる消耗した状態であり、著しい体重減少や貧血などが挙げられる。
遺伝子治療の効果増強とは、遺伝子ベクター導入の効率化、導入遺伝子の発現亢進などが挙げられる。
【0074】
式(9)〜式(11)で示される安息香酸誘導体の塩は、式(9)〜式(11)で示される化合物を製造する反応で得ることもできるが、酸および塩基と容易に塩を形成し得る。その酸としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸などの無機酸や、酢酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、クエン酸、安息香酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸などの有機酸を挙げることができる。塩基としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの無機塩基やDBUなどの有機塩基を挙げることができる。
【0075】
本発明の選択的なフェニレンジアミンのモノアシル化反応は、式(1)で示される安息香酸誘導体に限らずニコチン酸などの芳香族ヘテロ環カルボン酸誘導体等にも広く応用可能である。また、ジアミンとしてフェニレンジアミンに限定されることなく、2つのアミノ基を有する化合物、例えば1,2−ジアミノナフタレン、1,3−ジアミノナフタレン、1,5−ジアミノナフタレン、1,8−ジアミノナフタレン、2,3−ジアミノナフタレン、9,10−ジアミノフェナントレン、1,3−ジアミノキシレン、1,4−ジ(アミノメチル)シクロヘキサン、1,2−エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタンなどにも広く応用可能である。
【0076】
【実施例】
以下に本発明を実施例で詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、下記条件で高速液体クロマトグラフィーで分析を行い、溶出した各ピークの面積比から反応の選択性を分析した。
HPLC:島津LC−10A
移動相:アセトニトリル:10mMKH2PO4=1:2
流速:1.5ml/min
カラム:YMC−AM312
カラム温度:40℃
検出UV:254nm
【0077】
実施例1
4−[N−(ピリジン−3−イルメトキシカルボニル)アミノメチル]安息香酸の合成
N,N’−カルボニルジイミダゾール97.2g(0.6mole)のN,N−ジメチルホルムアミド(300ml)懸濁液に、内温10℃以下で3−ピリジンメタノール65.4g(0.6mole)のN,N−ジメチルホルムアミド(150ml)溶液を滴下した。これを、別途用意した4−アミノメチル安息香酸75.5g(0.5mole)の1規定水酸化ナトリウム水溶液(455ml)に滴下し、室温で6時間攪拌した。反応混合物に飽和食塩水を装入し、さらに濃塩酸を加えて中和した。5℃で2時間熟成後、析出した白色固体を濾集し、水、メタノールで洗浄後、乾燥して4−[N−(ピリジン−3−イルメトキシカルボニル)アミノメチル]安息香酸140g(収率98%)を得た。
1H NMR δ ppm (DMSO-d6): 4.28 (2H, d, J=5.9Hz), 5.10 (2H, s), 7.3-7.5 (3H, m), 7.7-8.1 (4H, m), 8.5-8.7 (2H, m).
IR(KBr)cm-1: 3043, 1718, 1568, 1434, 1266, 1108, 1037, 984, 756.
【0078】
実施例2
4−[N−(ピリジン−3−イル)オキシアセチルアミノメチル]安息香酸の合成
エタノール(350ml)に2−(ピリジン−3−イルオキシ)酢酸メチル32g(0.19mole)、4−アミノメチル安息香酸27g(0.18mole)、DBU59g(0.39mole)を加えて室温で24時間反応した。溶媒を濃縮後、トルエンと水で分配を行った。水層に濃塩酸を加えて中和し、析出した固体を濾集した。水、メタノールで洗浄後、乾燥して4−[N−(ピリジン−3−イル)オキシアセチルアミノメチル]安息香酸46g(収率89%)を得た。
1H NMR δ ppm (DMSO-d6): 4.41 (2H, d, J=6.3Hz), 4.68 (2H, s), 7.32-7.42 (4H, m), 7.88 (2H, d, J=8.2Hz), 8.21 (1H, dd, J=1.6,4.3Hz), 8.35 (1H, d, J=2.3Hz), 8.79 (1H, t, J=6.3Hz), 12.9 (1H, brs).
IR(KBr)cm-1: 3333, 1675, 1539, 1433, 1286, 1237, 1109, 849, 755.
【0079】
実施例3
4−[N−(ピリジン−3−イル)オキサモイルアミノメチル]安息香酸の合成
エタノール(5ml)にN−(ピリジン−3−イル)オキサミン酸エチルエステル0.5g(2.6mmole)、4−アミノメチル安息香酸0.36g(2.4mmole)、DBU0.76g(5mmole)を加えて室温で24時間反応した。溶媒を濃縮後、トルエンと水で分配を行った。水層に濃塩酸を加えて中和し、析出した固体を濾集し、水、メタノールで洗浄後、乾燥して4−[N−(ピリジン−3−イル)オキサモイルアミノメチル]安息香酸0.3g(収率38%)を得た。
1H NMR δ ppm (DMSO-d6): 4.48 (2H, d, J=6.3Hz), 7.37-7.39 (1H, m), 7.43 (2H, d, J=8.2Hz), 7.92 (2H, d, J=7.9Hz), 8.20-8.24 (1H, m), 8.33-8.35 (1H, m), 9.01 (1H, d, J=2.3Hz), 9.69 (1H, t, J=6.3Hz).
IR(KBr)cm-1: 3283, 1895, 1663, 1518, 1414, 1285, 1105, 746.
【0080】
実施例4
4−[N−(ピリジン−3−イルメトキシカルボニル)アミノメチル]安息香酸クロリド塩酸塩の合成
4−[N−(ピリジン−3−イルメトキシカルボニル)アミノメチル]安息香酸40g(0.14mole)のトルエン懸濁液(2000ml)に、N,N−ジメチルホルムアミド0.8ml加えた。これに、オキサリルクロリド24mlを滴下し、さらに4時間攪拌した。析出した白色固体を濾集して、4−[N−(ピリジン−3−イルメトキシカルボニル)アミノメチル]安息香酸クロリド塩酸塩47.7g(定量的)を得た。
【0081】
実施例5
1−{4−[N−(ピリジン−3−イルメトキシカルボニル)アミノメチル]ベンゾイル}イミダゾールの合成
イミダゾール0.6g(8.8mmole)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液に、4−[N−(ピリジン−3−イルメトキシカルボニル)アミノメチル]安息香酸クロリド塩酸塩1g(2.9mmole)を加え1時間攪拌した。析出したイミダゾール塩酸塩を濾過で除いた後、反応液を濃縮した。酢酸エチルと水を加え分配し、有機層を常法処理して1−{4−[N−(ピリジン−3−イルメトキシカルボニル)アミノメチル]ベンゾイル}イミダゾール0.54g(収率55%)を得た。
1H NMR(270MHz, DMSO-d6)δppm: 4.35 (2H, d, J=5.9Hz), 5.11 (2H, s), 7.16-7.19 (1H, m), 7.40-7.44 (1H, m), 7.49 (2H, d, J=8.2Hz), 7.67-7.69 (1H, m), 7.79-7.83 (3H, m), 8.05 (1H, t, J=6.2Hz), 8.20 (1H, s), 8.54 (1H, dd, J=1.6, 4.6Hz), 8.61 (1H, d, J=1.6Hz).
IR(KBr)cm-1: 3213, 3016, 1713, 1692, 1607, 1582, 1303, 1275, 901, 752, 719.
【0082】
実施例6
N−(2−アミノフェニル)−4−[N−(ピリジン−3−イルメトキシカルボニル)アミノメチル]ベンズアミドの合成(N,N’−カルボニルジイミダゾールで活性化後、酸を添加して反応した例)
4−[N−(ピリジン−3−イルメトキシカルボニル)アミノメチル]安息香酸11.45g(40mmole)の1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(50g)懸濁液に、N,N’−カルボニルジイミダゾール7.78g(48mmole)を加えた。室温で2時間攪拌した後、1,2−フェニレンジアミン17.30g(0.16mole)を加えた。2℃に冷却後、メタンスルホン酸9.60g(0.1mole)を滴下した。2時間攪拌後、水を加えて析出した固体を濾集した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製を行い、N−(2−アミノフェニル)−4−[N−(ピリジン−3−イルメトキシカルボニル)アミノメチル]ベンズアミド10.83g(収率72%)を得た。高速液体クロマトグラフィーで分析を行い、溶出した各ピークの面積比から反応選択性を分析した結果を表1[表1]に示す。
【表1】
mp. 159-160℃.
1H NMR (270MHz, DMSO-d6) δ ppm: 4.28 (2H, d, J=5.9Hz), 4.86 (2H, s), 5.10 (2H, s), 6.60 (1H, t, J=7.3Hz), 6.78 (1H, d, J=7Hz), 6.97 (1H, t, J=7Hz), 7.17 (1H, d, J=8Hz), 7.3-7.5 (3H, m), 7.78 (1H, d, J=8Hz), 7.93 (2H, d, J=8Hz), 8.53 (1H, d, J=3.7Hz), 8.59 (1H, s), 9.61 (1H, s).
IR(KBr)cm-1: 3295, 1648, 1541, 1508, 1457, 1309, 1183, 742.
【0083】
実施例7
N−(2−アミノフェニル)−4−[N−(ピリジン−3−イルメトキシカルボニル)アミノメチル]ベンズアミドの合成(酸クロリドとイミダゾールを反応させて活性化後、酸を添加して反応した例)
イミダゾール0.63g(9.2mmole)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液に、4−[N−(ピリジン−3−イルメトキシカルボニル)アミノメチル]安息香酸クロリド塩酸塩1g(2.9mmole)を加え1時間攪拌した。析出したイミダゾール塩酸塩を濾過で除いた後、1,2−フェニレンジアミン0.63g(5.8mole、2当量)およびトリフルオロ酢酸0.2mlのテトラヒドロフラン(20ml)溶液を室温で加えた。室温にて15時間攪拌後、高速液体クロマトグラフィーで分析を行い、溶出した各ピークの面積比から反応選択性を分析した結果を表2[表2]に示す。
【表2】
【0084】
実施例8
N−(2−アミノフェニル)−4−[N−(ピリジン−3−イルメトキシカルボニル)アミノメチル]ベンズアミドの合成(酸クロリドとイミダゾールを反応させて活性化後、酸を添加して反応した例)
1,2−フェニレンジアミンを1.26g(11.6mmol、4当量)とした以外は実施例7と同様に行った。反応選択性を分析した結果を表3[表3]に示す。
【表3】
【0085】
実施例9
N−(2−アミノフェニル)−4−[N−(ピリジン−3−イルメトキシカルボニル)アミノメチル]ベンズアミドの合成(酸クロリドとイミダゾールを反応させて活性化後、酸を添加して反応した例)
1,2−フェニレンジアミンを2.52g(23.2mmole、8当量)とした以外は実施例7と同様に行った。反応選択性を分析した結果を表4[表4]に示す。
【表4】
【0086】
実施例10
N−(2−アミノフェニル)−4−[N−(ピリジン−3−イルメトキシカルボニル)アミノメチル]ベンズアミドの合成(N,N’−カルボニルジイミダゾールで活性化後、酸を添加して反応した例)
4−[N−(ピリジン−3−イルメトキシカルボニル)アミノメチル]安息香酸2.5g(8.7mmole)のテトラヒドロフラン(30ml)懸濁液にN,N’−カルボニルジイミダゾール1.5g(9.2mmole)を加え、45℃にて1時間攪拌した。室温まで冷却後、1,2−フェニレンジアミン7.5g(69mmole、8当量)およびトリフルオロ酢酸1.2mlのテトラヒドロフラン(3ml)溶液を室温にて加えた。室温にて15時間反応後、高速液体クロマトグラフィーで分析を行い、溶出した各ピークの面積比から反応選択性を分析した結果を表5[表5]に示す。
【表5】
【0087】
実施例11
N−(2−アミノフェニル)−4−[N−(ピリジン−3−イルメトキシカルボニル)アミノメチル]ベンズアミドの合成(N,N’−カルボニルジイミダゾールで活性化後、酸を添加して反応した例)
4−[N−(ピリジン−3−イルメトキシカルボニル)アミノメチル]安息香酸0.28g(1mmole)のジメチルスルホキシド(14ml)溶液に、N,N’−カルボニルジイミダゾール0.16g(1mmole)を加え2時間攪拌した。1,2−フェニレンジアミン0.21g(2mmole)を加えた後、トリフルオロ酢酸0.19ml(2.5mmole)を室温にて滴下した。室温で5時間攪拌後、高速液体クロマトグラフィーで分析を行い、溶出した各ピークの面積比から反応選択性を分析した結果を表6[表6]に示す。
【表6】
【0088】
実施例12
N−(2−アミノフェニル)−4−{2−オキソ−2−[(ピリジン−3−イルメチル)アミノ]エトキシ}ベンズアミドの合成(N,N’−カルボニルジイミダゾールで活性化後、酸を添加して反応した例)
(12−1)水素化ナトリウム0.32gのN,N−ジメチルホルムアミド(10ml)懸濁液に、氷冷下4−ヒドロキシ安息香酸エチル2g(12mmole)を加えた。これにブロモ酢酸エチル2.2g(13mmole)のN,N−ジメチルホルムアミド(5ml)溶液を滴下し、15時間反応した。溶媒を濃縮後、酢酸エチルと水に分配した。有機層を常法処理して4−(2−エトキシ−2−オキソエトキシ)安息香酸エチル2.9g(収率96%)を得た。
1H NMR(270MHz, CDCl3)δppm: 1.30 (3H, t, J=7.2Hz), 1.38 (3H, t, J=7.2Hz), 4.28 (2H, q, J=7.2Hz), 4.34 (2H, q, J=7.2Hz), 4.67 (2H, s), 6.92 (2H, d, J=8.9Hz), 8.00 (2H, d, J=8.9Hz).
【0089】
(12−2)4−(2−エトキシ−2−オキソエトキシ)安息香酸エチル2.9g(11mmole)、3−ピコリルアミン1.4g(12mmole)およびDBU2.1g(1.3mmole)をエタノール(12ml)に溶解して24時間反応した。溶媒を濃縮後、酢酸エチルと水で分配し、有機層を常法処理して4−{2−オキソ−2−[(ピリジン−3−イルメチル)アミノ]エトキシ}安息香酸エチル3.3g(収率90%)を得た。
1H NMR(270MHz, DMSO-d6)δppm: 1.31 (3H, t, J=6.9Hz), 4.28 (2H, q, J=6.9Hz), 4.37 (2H, d, J=6.3Hz), 4.66 (2H, s), 7.07 (2H, d, J=8.9Hz), 7.30-7.36 (1H, m), 7.63-7.68 (1H, m), 7.92 (2H, d, J=8.9Hz), 8.31-8.49 (2H, m), 8.79 (1H, t, J=5.9Hz).
【0090】
(12−3)4−{2−オキソ−2−[(ピリジン−3−イルメチル)アミノ]エトキシ}安息香酸エチル1g(3.2mmole)のメタノール(30ml)溶液に水酸化リチウム0.17gを加えて60℃で2時間反応した。溶媒を濃縮後、水に溶解し塩酸で中和し、析出した固体を濾集、水洗、乾燥して4−{2−オキソ−2−[(ピリジン−3−イルメチル)アミノ]エトキシ}安息香酸0.73g(収率79%)を得た。
1H NMR(270MHz, DMSO-d6)δppm: 4.37 (2H, d, J=5.9Hz), 4.65 (2H, s), 7.04 (2H, d, J=8.9Hz), 7.30-7.35 (1H, m), 7.63-7.68 (1H,m), 7.90 (2H, d, J=8.9Hz), 8.43-8.49 (2H,m), 8.76 (1H, t, J=5.9Hz).
【0091】
(12−4)4−{2−オキソ−2−[(ピリジン−3−イルメチル)アミノ]エトキシ}安息香酸0.6g(2.1mmole)のテトラヒドロフラン(10ml)懸濁液にN,N’−カルボニルジイミダゾール0.34g(2.1mmole)を加え、45℃にて1時間攪拌した。室温まで冷却後、1,2−フェニレンジアミン2.1g(19.4mmol、8当量)、トリフルオロ酢酸0.4mlを加え、さらに15時間反応した。反応終了後、実施例6と同様に後処理を行い、N−(2−アミノフェニル)−4−{2−オキソ−2−[(ピリジン−3−イルメチル)アミノ]エトキシ}ベンズアミド0.67g(収率53%)を得た。高速液体クロマトグラフィーで分析を行い、溶出した各ピークの面積比から反応選択性を分析した結果を表7[表7]に示す。
【表7】
mp. 193-195℃.
1H NMR(270MHz, DMSO-d6)δppm: 4.38 (2H,d,J=6.2Hz), 4.66 (2H,s), 4.87 (2H,s), 6.5-7.7 (8H,m), 7.97 (2H,d,J=8Hz), 8.4-8.5 (2H,m), 8.79 (1H,m), 9.57 (1H,s).
IR(KBr)cm-1: 3403, 1658, 1636, 1508, 1455, 1300, 1250, 755, 716.
【0092】
実施例13
N−(2−アミノフェニル)ベンズアミドの合成(N,N’−カルボニルジイミダゾールで活性化後、酸を添加して反応した例)
安息香酸1.12g(10mmole)のジメチルスルホキシド(10ml)溶液にN,N’−カルボニルジイミダゾール1.62g(10mmole)を加え、室温で1時間攪拌した。1,2−フェニレンジアミン2.16g(20mmol、2当量)を加えた後、トリフルオロ酢酸1.9mlを室温で滴下した。さらに室温で15時間反応した後、実施例6と同様に後処理を行い、N−(2−アミノフェニル)ベンズアミド1.27g(収率59%)を得た。高速液体クロマトグラフィーで分析を行い、溶出した各ピークの面積比から反応選択性を分析した結果を表8[表8]に示す。
【表8】
mp. 115-116℃.
1H NMR(270MHz, DMSO-d6)δppm: 4.90 (2H, s), 6.56-6.63 (1H, m), 6.78 (1H, dd, J=1.3, 7.9Hz), 6.94-7.00 (1H, m), 7.17 (1H, J=7.9Hz), 7.47-7.58 (3H, m), 7.96-8.00 (2H, m), 9.67 (1H, s).
【0093】
実施例14
N−(2−アミノフェニル)ベンズアミドの合成を行い反応の選択性を検討した。(N,N’−カルボニルジイミダゾールで活性化後、酸を添加して反応した例)
安息香酸0.61g(5mmole)の1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(10ml)溶液に、N,N’−カルボニルジイミダゾール0.81g(5mmole)を加えた。室温で2時間攪拌した後、1,2−フェニレンジアミン1.08g(2当量、10mmole)を加えた。さらに、室温にてトリフルオロ酢酸1.4g(12.5mmole)を滴下した。室温で15時間反応させた後、高速液体クロマトグラフィーを用いた分析を行い、溶出した各ピークの面積比から反応選択性を分析した結果を表9[表9]に示す。
【表9】
【0094】
実施例15
N−(2−アミノフェニル)ベンズアミドの合成を行い反応の選択性を検討した。(N,N’−カルボニルジイミダゾールで活性化後、酸を添加して反応した例)
1,2−フェニレンジアミンを2.16g(4当量、20mmole)とする以外は実施例14と同一とした。高速液体クロマトグラフィーで分析を行い、溶出した各ピークの面積比から反応選択性を分析した結果を表10[表10]に示す。
【表10】
【0095】
実施例16
N−(4−アミノフェニル)ベンズアミドの合成を行い反応の選択性を検討した。(N,N’−カルボニルジイミダゾールで活性化して反応した例)
安息香酸0.61g(5mmole)のジメチルスルホキシド(10ml)溶液に、N,N’−カルボニルジイミダゾール0.81g(5mmole)を加えた。室温で1時間攪拌した後、1,4−フェニレンジアミン0.54g(1当量、5mmole)を加えた。さらに、室温で22時間反応させた後、高速液体クロマトグラフィーを用いた分析を行い、溶出した各ピークの面積比から反応性の比較を行った結果を表11[表11]に示す。
【表11】
【0096】
実施例17
N−(4−アミノフェニル)ベンズアミドの合成を行い反応の選択性を検討した。(N,N’−カルボニルジイミダゾールで活性化して反応した例)
1,4−フェニレンジアミンを1.08g(2当量、10mmole)とした以外は実施例16と同一とした。高速液体クロマトグラフィーで分析を行い、溶出した各ピークの面積比から反応選択性を分析した結果を表12[表12]に示す。
【表12】
【0097】
実施例18
N−(4−アミノフェニル)ベンズアミドの合成を行い反応の選択性を検討した。(N,N’−カルボニルジイミダゾールで活性化して反応した例)
1,4−フェニレンジアミンを2.16g(4当量、20mmole)とした以外は実施例16と同一とした。高速液体クロマトグラフィーで分析を行い、溶出した各ピークの面積比から反応選択性を分析した結果を表13[表13]に示す。
【表13】
【0098】
実施例19
N−(3−アミノフェニル)ベンズアミドの合成を行い反応の選択性を検討した。(N,N’−カルボニルジイミダゾールで活性化して反応した例)
安息香酸0.61g(5mmole)のジメチルスルホキシド(10ml)溶液に、N,N’−カルボニルジイミダゾール0.81g(5mmole)を加えた。室温で1時間攪拌した後、1,3−フェニレンジアミン0.54g(1当量、5mmole)を加えた。さらに、室温で18時間反応させた後、高速液体クロマトグラフィーを用いた分析を行い、溶出した各ピークの面積比から反応性の比較を行った結果を表14[表14]に示す。。
【表14】
【0099】
実施例20
N−(3−アミノフェニル)ベンズアミドの合成を行い反応の選択性を検討した。(N,N’−カルボニルジイミダゾールで活性化して反応した例)
1,3−フェニレンジアミンを1.08g(2当量、10mmole)とした以外は実施例19と同一とした。高速液体クロマトグラフィーで分析を行い、溶出した各ピークの面積比から反応選択性を分析した結果を表15[表1]に示す。
【表15】
【0100】
実施例21
N−(3−アミノフェニル)ベンズアミドの合成を行い反応の選択性を検討した。(N,N’−カルボニルジイミダゾールで活性化して反応した例)
1,3−フェニレンジアミンを2.16g(4当量、20mmole)とした以外は実施例19と同一とした。高速液体クロマトグラフィーで分析を行い、溶出した各ピークの面積比から反応選択性を分析した結果を表16[表16]に示す。
【表16】
【0101】
実施例22
酸添加による反応加速効果の検討
実施例8の条件で、酸を添加せずに反応を行った。室温で15時間反応させた時点で、反応物を高速液体クロマトグラフィーで分析して反応性の比較を行った。高速液体クロマトグラフィーで分析を行い、溶出した各ピークの面積比から反応選択性を分析した結果を表17[表17]に示す。
【表17】
【0102】
実施例23
酸添加効果の検討
実施例14の条件で、酸の添加を行わないで反応を行い、反応性の比較を行った。室温で15時間反応させた時点の反応物を高速液体クロマトグラフィーで分析を行い、溶出した各ピークの面積比から反応選択性を分析した結果を表18[表18]に示す。
【表18】
【0103】
実施例24
酸添加効果の検討
酸添加の効果をみるために、実施例21の条件で、酸を添加しない場合と、酸(トリフルオロ酢酸2.5当量)を添加した場合について、室温で1時間反応させた時点の反応物を高速液体クロマトグラフィーで分析し、両者を比較した結果を表19[表19]に示す。
【表19】
【0104】
比較例1
4−[N−(ピリジン−3−イルメトキシカルボニル)アミノメチル]安息香酸クロリド塩酸塩と1,2−フェニレンジアミンを直接反応させて、N−(2−アミノフェニル)−4−[N−(ピリジン−3−イルメトキシカルボニル)アミノメチル]ベンズアミドの合成を行い、反応の選択性を分析した。
1,2−フェニレンジアミン0.38g(3.5mmol、4当量)、トリエチルアミン0.25ml(1.76mmole)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液に、4−[N−(ピリジン−3−イルメトキシカルボニル)アミノメチル]安息香酸クロリド塩酸塩0.3g(0.88mmole)を室温で加えた。室温でさらに15時間反応させた後、高速液体クロマトグラフィーで反応物を分析を行い、溶出した各ピークの面積比から反応選択性を分析した結果を表20[表20]に示す。
【表20】
【0105】
比較例2
安息香酸クロリドと1,2−フェニレンジアミンを反応させて、N−(2−アミノフェニル)ベンズアミドの合成を行い反応の選択性を分析した。
1,2−フェニレンジアミン1.08g(2当量、10mmole)または2.16g(4当量、20mmole)、トリエチルアミン0.7ml(5mmole)の1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(10ml)溶液に、安息香酸クロリド0.58g(5mmole)を室温にて加えた。室温で15時間反応させた後、高速液体クロマトグラフィーで分析を行い、溶出した各ピークの面積比で選択性を分析した結果を表21[表21]に示す。
【表21】
【0106】
比較例3
安息香酸クロリドと1,2−フェニレンジアミンを反応させて、N−(2−アミノフェニル)ベンズアミドの合成を行い反応の選択性を分析した。
1,2−フェニレンジアミを2.16g(4当量、20mmole)とした以外は比較例2と同一とした。高速液体クロマトグラフィーで分析を行い、溶出した各ピークの面積比で選択性を分析した結果を表22[表22]に示す。
【表22】
【0107】
比較例4
安息香酸クロリドと1,4−フェニレンジアミンを反応させて、N−(4−アミノフェニル)ベンズアミドの合成を行い反応の選択性を分析した。
1,4−フェニレンジアミン0.54g(1当量、5mmole)、1.08g(2当量、10mmole)または2.16g(4当量、20mmole)、トリエチルアミン0.7ml(5mmole)のジメチルスルホキシド(10ml)溶液に、安息香酸クロリド0.58g(5mmole)を室温にて加えた。室温で1時間反応させた後、高速液体クロマトグラフィーで分析を行い、溶出した各ピークの面積比で選択性を分析した結果を表23[表23]に示す。。
【表23】
【0108】
比較例5
安息香酸クロリドと1,4−フェニレンジアミンを反応させて、N−(4−アミノフェニル)ベンズアミドの合成を行い反応の選択性を分析した。
1,4−フェニレンジアミンを1.08g(2当量、10mmole)とした以外は比較例4と同一とした。高速液体クロマトグラフィーで分析を行い、溶出した各ピークの面積比で選択性を分析した結果を表24[表24]に示す。
【表24】
【0109】
比較例6
安息香酸クロリドと1,4−フェニレンジアミンを反応させて、N−(4−アミノフェニル)ベンズアミドの合成を行い反応の選択性を分析した。
1,4−フェニレンジアミンを2.16g(4当量、20mmole)とした以外は比較例4と同一とした。高速液体クロマトグラフィーで分析を行い、溶出した各ピークの面積比で選択性を分析した結果を表25[表25]に示す。
【表25】
【0110】
比較例7
安息香酸クロリドと1,3−フェニレンジアミンを反応させて、N−(3−アミノフェニル)ベンズアミドの合成を行い反応の選択性を分析した。
【0111】
1,3−フェニレンジアミン0.54g(1当量、5mmole)、1.08g(2当量、10mmole)または2.16g(4当量、20mmole)、トリエチルアミン0.7ml(5mmole)のジメチルスルホキシド(10ml)溶液に、安息香酸クロリド0.58g(5mmole)を室温にて加えた。室温で1時間反応させた後、高速液体クロマトグラフィーで分析を行い、溶出した各ピークの面積比で選択性を分析した結果を表26[表26]に示す。。
【表26】
【0112】
比較例8
安息香酸クロリドと1,3−フェニレンジアミンを反応させて、N−(3−アミノフェニル)ベンズアミドの合成を行い反応の選択性を分析した。
1,3−フェニレンジアミンを1.08g(2当量、10mmole)とした以外は比較例7と同一とした。高速液体クロマトグラフィーで分析を行い、溶出した各ピークの面積比で選択性を分析した結果を表27[表27]に示す。
【表27】
【0113】
比較例9
安息香酸クロリドと1,3−フェニレンジアミンを反応させて、N−(3−アミノフェニル)ベンズアミドの合成を行い反応の選択性を分析した。
1,3−フェニレンジアミンを2.16g(4当量、20mmole)とした以外は比較例7と同一とした。高速液体クロマトグラフィーで分析を行い、溶出した各ピークの面積比で選択性を分析した結果を表28[表28]に示す。
【表28】
【0114】
【発明の効果】
本発明により、モノアシル化されたフェニレンジアミン誘導体製造における保護・脱保護工程を省略し、無保護のフェニレンジアミン誘導体と安息香酸誘導体を反応させ、医薬、農薬、動物薬、化学品またはその中間体として有用な骨格であるモノアシル化フェニレンジアミン誘導体を高い選択性で得ることができる。
Claims (29)
- 式(1)[化1]
- Aが置換されていてもよいピリジン環もしくは縮合ピリジン環である請求項3に記載のモノアシル化フェニレンジアミン誘導体の製造方法。
- nが1〜4である請求項4に記載のモノアシル化フェニレンジアミン誘導体の製造方法。
- R1が水素原子である請求項5に記載のモノアシル化フェニレンジアミン誘導体の製造方法。
- R10が水素原子である請求項10に記載のモノアシル化フェニレンジアミン誘導体の製造方法。
- Aが置換されていてもよいヘテロ環である請求項12に記載の化合物およびその塩。
- Aが置換されていてもよいピリジン環もしくは縮合ピリジン環である請求項13に記載の化合物およびその塩。
- nが1〜4である請求項14に記載の化合物およびその塩。
- R1が水素原子である請求項15に記載の化合物およびその塩。
- Xが直接結合である請求項12〜16に記載の化合物およびその塩。
- YがOHである請求項12〜20に記載の安息香酸誘導体およびその塩。
- Yが1−イミダゾリル基である請求項12〜20に記載のベンゾイルイミダゾール誘導体およびその塩。
- YがClである請求項12〜20に記載の安息香酸クロリド誘導体およびその塩。
- 4−アミノメチル安息香酸と3−ピリジンメタノールを無保護でN,N’−カルボニルジイミダゾールまたはホスゲンと反応させることを特徴とする式(9)で表される安息香酸誘導体の製造方法。
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