JP2014172339A - 樹脂板 - Google Patents

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未央 安井
Katsumi Akata
勝己 赤田
Satoshi Akaishi
聡 赤石
Mutsuhide Amekawa
睦英 飴川
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Abstract

【課題】耐衝撃性に優れる樹脂板を提供する。
【解決手段】本発明の樹脂板は、メタクリル酸アルキルとアクリル酸アルキルとの共重合体であり、かつ荷重たわみ温度が20〜80℃であるメタクリル系樹脂からなる熱可塑性樹脂層を少なくとも有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、メタクリル系樹脂からなる熱可塑性樹脂層を少なくとも有する樹脂板に関する。
ポリカーボネート樹脂板は、透明性や耐衝撃性等に優れているので、エクステリア用途や看板用途等の様々な分野で使用されている。しかしながら、ポリカーボネート樹脂板は、表面硬度に劣るという問題がある。この問題を解決するため、特許文献1には、ポリカーボネート樹脂層の一方の面にアクリル樹脂層を積層した積層板が記載されている。しかしながら、特許文献1に記載されている積層板には、耐衝撃性が低く、割れ易いという問題がある。
特開平08−025589号公報
本発明の課題は、耐衝撃性に優れる樹脂板を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、以下の構成からなる解決手段を見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は、以下の構成からなる。
(1)メタクリル酸アルキルとアクリル酸アルキルとの共重合体であり、かつ荷重たわみ温度が20〜80℃であるメタクリル系樹脂からなる熱可塑性樹脂層を少なくとも有することを特徴とする樹脂板。
(2)メタクリル系樹脂が、ゴム粒子を含有する前記(1)に記載の樹脂板。
(3)熱可塑性樹脂層における、メタクリル系樹脂とゴム粒子との重量割合が、メタクリル系樹脂とゴム粒子の合計100重量%を基準として、メタクリル系樹脂は50〜95重量%であり、ゴム粒子は5〜50重量%である前記(2)に記載の樹脂板。
(4)前記共重合体における、メタクリル酸アルキルとアクリル酸アルキルとの重量割合が、メタクリル酸アルキルとアクリル酸アルキルとの合計100重量%を基準として、メタクリル酸アルキルは40〜90重量%であり、アクリル酸アルキルは60〜10重量%である前記(1)〜(3)のいずれかに記載の樹脂板。
(5)メタクリル酸アルキルがメタクリル酸メチルであり、アクリル酸アルキルがアクリル酸n−ブチルである前記(1)〜(4)のいずれかに記載の樹脂板。
(6)熱可塑性樹脂層の一方の面に、ポリカーボネート樹脂層が積層されてなる請求項前記(1)〜(5)のいずれかに記載の樹脂板。
(7)ポリカーボネート樹脂層の両方の面に、熱可塑性樹脂層が積層されてなる前記(1)〜(5)のいずれかに記載の樹脂板。
本発明の樹脂板は、耐衝撃性に優れる。
本発明の樹脂板は、所定のメタクリル系樹脂(以下、メタクリル系樹脂(a)という)からなる熱可塑性樹脂層を少なくとも有する。
(メタクリル系樹脂(a)からなる熱可塑性樹脂層)
メタクリル系樹脂(a)は、メタクリル酸アルキルとアクリル酸アルキルとの共重合体であり、荷重たわみ温度が、20〜80℃、好ましくは25〜75℃である。加重たわみ温度は、JSI K 7191−2に基づき、曲げ応力を1.80MPaとして測定して得られる。メタクリル系樹脂(a)の荷重たわみ温度が上記範囲内であれば、耐衝撃性に優れる樹脂板とすることができる。また、メタクリル系樹脂(a)の荷重たわみ温度が上記範囲内であることで、表面硬度に優れる樹脂板とすることができる。荷重たわみ温度が、あまりにも高いと、樹脂板の耐衝撃性が低下し、あまりにも低いと、樹脂板が柔らかくなって形状を維持し難くなる。また、荷重たわみ温度が、あまりにも低いと、樹脂板の表面硬度が低下する傾向にある。
メタクリル系樹脂(a)の荷重たわみ温度を上記範囲内とするには、例えば、メタクリル系樹脂(a)の単量体組成を後述するように調整する方法;メタクリル系樹脂(a)に後述する添加剤を含有させる方法などが挙げられる。
メタクリル系樹脂(a)は、メタクリル酸アルキルとアクリル酸アルキルとの共重合体であり、かつ荷重たわみ温度が上記範囲内である共重合体(以下共重合体(a)という場合がある)であるが、該共重合体は、単量体として、メタクリル酸アルキルとアクリル酸アルキルに加えて、メタクリル酸アルキルおよびアクリル酸アルキルと共重合体し得る他の単量体を含むものであってもよい。
共重合体(a)における、メタクリル酸アルキルとアクリル酸アルキルとの重量割合は、メタクリル酸アルキルとアクリル酸アルキルとの合計100重量%を基準として、好ましくは、メタクリル酸アルキルは40〜90重量%、アクリル酸アルキルは60〜10重量%、より好ましくは、メタクリル酸アルキルは40〜80重量%、アクリル酸アルキルは60〜20重量%である。ただし、単量体の合計は100重量%を超えない。
メタクリル酸アルキルとしては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシルなどが挙げられ、そのアルキル基の炭素数は通常1〜8、好ましくは1〜4である。中でもメタクリル酸メチルが好ましい。
アクリル酸アルキルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルなどが挙げられ、そのアルキル基の炭素数は通常1〜8、好ましくは1〜4である。中でもアクリル酸n−ブチルが好ましい。
メタクリル系樹脂(a)は、荷重たわみ温度が上述の範囲内であれば、少なくとも1種の共重合体(a)を含むものであればよく、1種の共重合体(a)からなるものであってもよいし、2種以上の共重合体(a)を混合してなるものであってもよいし、1種以上の共重合体(a)と、1種以上の荷重たわみ温度が上述の範囲外であるメタクリル酸アルキルとアクリル酸アルキルとの共重合体(以下共重合体(b)という場合がある)との混合物からなるものであってもよい。メタクリル系樹脂(a)として2種以上の共重合体(a)を混合してなるものを用いるとき、共重合体(a)の組み合わせは特に制限されないが、例えば2種の共重合体(a)を混合して用いる場合では、かかる2種の共重合体(a)は、メタクリル酸メチルとアクリル酸n−ブチルとの共重合体と、メタクリル酸メチルとアクリル酸メチルとの共重合体であることが好ましい。メタクリル酸メチルとアクリル酸n−ブチルとの共重合体とメタクリル酸メチルとアクリル酸メチルとの共重合体との重量割合は、これらの共重合体の合計100重量%を基準として、好ましくはメタクリル酸メチルとアクリル酸n−ブチルとの共重合体は50〜90重量%、メタクリル酸メチルとアクリル酸メチルとの共重合体は50〜10重量%、より好ましくは、メタクリル酸メチルとアクリル酸n−ブチルとの共重合体は70〜90重量%、メタクリル酸メチルとアクリル酸メチルとの共重合体30〜10重量%である。メタクリル系樹脂(a)として1種以上の共重合体(a)と、1種以上の共重合体(b)とを混合してなるものを用いるとき、共重合体(a)と共重合体(b)の組み合わせは特に制限されないが、例えば1種の共重合体(a)と、1種の共重合体(b)を混合して用いる場合では、共重合体(a)および(b)は、荷重たわみ温度が上述の範囲内であるメタクリル酸メチルとアクリル酸n−ブチルとの共重合体(共重合体(a))と、荷重たわみ温度が上述の範囲外であるメタクリル酸メチルとアクリル酸n−ブチルとの共重合体(共重合体(b))であることが好ましい。共重合体(a)と共重合体(b)との重量割合は、これらの共重合体を混合してなるものの荷重たわみ温度が上述の範囲内となるようにすればよい。
メタクリル系樹脂(a)は、必要に応じて、例えば、ゴム粒子;アルキルスルホン酸ナトリウム、アルキル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセライド、ポリエーテルエステルアミド等の帯電防止剤;ヒンダードフェノール等の酸化防止剤;リン酸エステル等の難燃剤;パルミチン酸、ステアリルアルコール等の滑剤;ヒンダードフェノール等の光安定剤;ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、マロン酸エステル系紫外線吸収剤、蓚酸アニリド系紫外線吸収剤、酢酸エステル紫外線吸収剤等の紫外線吸収剤;光拡散剤;染料;蛍光増白剤等を含有してもよく、これらの添加剤は、必要に応じてそれらの2種以上を含有しもよい。なお、メタクリル系樹脂(a)が添加剤を含有するとき、メタクリル酸アルキルとアクリル酸アルキルとの共重合体と添加剤を混合してなるものの荷重たわみ温度が上述の範囲内となる。
ゴム粒子としては、例えば、アクリル系ゴム粒子、ブタジエン系ゴム粒子、スチレン−ブタジエン系ゴム粒子などを用いることができるが、中でも、耐候性、耐久性の点から、アクリルゴム粒子が好ましい。
アクリルゴム粒子は、特開2013−022822号公報に記載されているアクリルゴム粒子と同様のものを用いることができる。
メタクリル系樹脂(a)におけるゴム粒子の含有量は、メタクリル系樹脂(a)およびゴム粒子の合計100重量部を基準に、0〜70重量%であり、好ましくは0〜60重量%であり、さらに好ましく5〜50重量%であり、特に好ましくは10〜40重量%である。
(メタクリル系樹脂(a)の合成方法)
メタクリル系樹脂(a)の合成方法としては、例えば、反応器に上述した単量体、ラジカル重合開始剤、水、分散剤を入れて、撹拌しながら加熱し懸濁重合させる方法などが挙げられる。
ラジカル重合開始剤としては、例えばラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシアセテート、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、ジ−s−ブチルパーオキシカーボネート等の過酸化物系開始剤や、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系開始剤等が挙げられる。
懸濁安定剤としては、例えば、ポリメタクリル酸アルカリ塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ホウ酸、炭酸ナトリウム、リン酸水素2ナトリウム、リン酸2水素ナトリウム、硫酸ナトリウム等の公知の懸濁安定剤などが挙げられる。
また、重合体の分子量を調整するために連鎖移動剤を用いてもよく、連鎖移動剤としては、例えば、アルキルメルカプタン、アルキルサルファイド、アルキルジサルファイド、チオグリコール酸エステル、α-メチルスチレンダイマー等の公知の連鎖移動剤などが挙げられる。
ラジカル重合開始剤の混合量は、メタクリル酸アルキルおよびアクリル酸アルキルの合計100重量部に対して、好ましくは0.02〜2重量部、より好ましくは0.05〜1重量部である。
懸濁安定剤の混合量は、メタクリル酸アルキルおよびアクリル酸アルキルの合計100重量部に対して、好ましくは0.001〜2重量部、より好ましくは0.01〜0.5重量部である。
連鎖移動剤の混合量は、メタクリル酸アルキルおよびアクリル酸アルキルの合計100重量部に対して、好ましくは0.01〜3重量部、より好ましくは0.05〜1重量部である。
重合は、単量体が残留しないように比較的低い温度で行うのが好ましく、通常、撹拌下60〜80℃で30分〜3時間程度加熱後、温度を上げて80〜130℃で10分〜2時間程度加熱することによって重合反応を完結する。このようにしてメタクリル系樹脂(a)として、平均粒子径が100〜800μm程度の共重合体粒子が得られる。
(他の熱可塑性樹脂層)
樹脂板が2層以上の熱可塑性樹脂からなる場合、メタクリル系樹脂(a)からなる熱可塑性樹脂層(以下、熱可塑性樹脂層(a)という場合がある)とは別の熱可塑性樹脂層を構成する樹脂(以下、他の熱可塑性樹脂という場合がある)としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン樹脂、低密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、直鎖低密度ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリルニトリル-スチレン樹脂、セルロースアセテート樹脂、エチレン-ビニルアセテート樹脂、アクリル-アクリロニトリル-スチレン樹脂、アクリル-塩素化ポリエチレン樹脂、エチレン-ビニールアルコール樹脂、フッ素樹脂、メタクリル酸メチル-スチレン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、メチルペンテン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、脂環構造含有エチレン性不飽和単量体単位を含有する樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂等の汎用またはエンジニアリングプラスチックの他に、ポリ塩化ビニル系エラストマー、塩素化ポリエチレン、エチレンーアクリル酸エチル樹脂、熱可塑性ポリウレタンエラストマー、熱可塑性ポリエステルエラストマー、アイオノマー樹脂、スチレン・ブタジエンブロックポリマー、エチレンープロピレンゴム、ポリブタジエン樹脂などが挙げられ、これらのうち1種を用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
樹脂板が2層以上の熱可塑性樹脂層からなる場合、熱可塑性樹脂層(a)を少なくとも有していれば層構成は特に限定されないが、耐衝撃性の観点から、樹脂板の少なくとも一方の面が熱可塑性樹脂層(a)面であること、換言すれば樹脂板の少なくとも一方の表面層が熱可塑性樹脂層(a)であることが好ましく、樹脂板の両方の面が熱可塑性樹脂層(a)であることがより好ましい。熱可塑性樹脂層(a)とは別の熱可塑性樹脂層としては、ポリカーボネート樹脂層が好ましく、熱可塑性樹脂層(a)とポリカーボネート樹脂層を有する樹脂板の層構成としては、例えば、ポリカーボネート樹脂層の一方の面に熱可塑性樹脂層が積層されてなる2層構成(ポリカーボネート樹脂層/熱可塑性樹脂層(a))や、ポリカーボネート樹脂層の両方の面に熱可塑性樹脂層(a)が積層されてなる3層構成(熱可塑性樹脂層(a)/ポリカーボネート樹脂層/熱可塑性樹脂層(a))が挙げられ、中でも、ポリカーボネート樹脂層の両方の面に熱可塑性樹脂層(a)が積層されてなる3層構成が好ましい。
熱可塑性樹脂層(a)とポリカーボネート樹脂層を有する樹脂板において、ポリカーボネート樹脂層の厚みは好ましくは0.1〜5.0mm、より好ましくは0.2〜2.0mmであり、熱可塑性樹脂層(a)単層の厚みは好ましくは0.01〜0.5mm、より好ましくは0.02〜0.3mmである。樹脂板が3層構成であるとき、ポリカーボネート樹脂層の一方の面に積層された熱可塑性樹脂層(a)と、ポリカーボネート樹脂層の他方の面に積層された熱可塑性樹脂層(a)とは、同一の厚みであってよいし、異なった厚みであってもよい。
ポリカーボネート樹脂層の材料であるポリカーボネート樹脂としては、例えば、二価フェノールとカルボニル化剤とを界面重縮合法や溶融エステル交換法等で反応させることにより得られるものの他、カーボネートプレポリマーを固相エステル交換法等で重合させることにより得られるもの、環状カーボネート化合物を開環重合法で重合させることにより得られるもの等が挙げられる。
ポリカーボネート樹脂の原料となる二価フェノールとしては、例えばハイドロキノン、レゾルシノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル)フェニル}メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(3−イソプロピル−4−ヒドロキシ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−フェニル)フェニル}プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブタン、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−イソプロピルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}フルオレン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−o−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−5,7−ジメチルアダマンタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエステル等が挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上を用いることもできる。
中でも、ビスフェノールA、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンおよびα,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンから選ばれる二価フェノールを単独で、または2種以上用いるのが好ましく、特に、ビスフェノールAの単独使用や、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンと、ビスフェノールA、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパンおよびα,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンから選ばれる1種以上の二価フェノールとの併用が好ましい。
ポリカーボネート樹脂の原料となるカルボニル化剤としては、例えば、ホスゲン等のカルボニルハライド;ジフェニルカーボネート等のカーボネートエステル;二価フェノールのジハロホルメート等のハロホルメート等が挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上を用いることもできる。
他の熱可塑性樹脂は、必要に応じて、例えば、上述したゴム粒子;アルキルスルホン酸ナトリウム、アルキルスルホン酸ナトリウム、アルキル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセライド、ポリエーテルエステルアミド等の帯電防止剤、ヒンダードフェノール等の酸化防止剤、燐酸エステル等の難燃剤、パルミチン酸、ステアリルアルコール等の滑剤、ヒンダードアミン等の光安定剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、マロン酸エステル系紫外線吸収剤、蓚酸アニリド系紫外線吸収剤、酢酸エステル紫外線吸収剤等の紫外線吸収剤、光拡散剤、染料、蛍光増白剤等を添加してもよく、これらの添加剤は、必要に応じてそれらの2種以上を用いてもよい。
(樹脂板の製造方法)
樹脂板の製造方法としては、樹脂板が熱可塑性樹脂層(a)のみからなる場合には、例えば、熱可塑性樹脂層(a)を構成するメタクリル系樹脂(a)を、押出機を用いて溶融押出しし、ダイから吐出され得られる板状物の少なくとも片面をロール又はベルトに接触させて板状に成形する溶融押出;メタクリル系樹脂(a)を加熱プレス装置を用いて板状に成形するプレス成形などが挙げられる。
樹脂板が2層以上の熱可塑性樹脂層からなる場合には、例えば、複数基の一軸または二軸の押出機を用いて、メタクリル系樹脂(a)と、他の熱可塑性樹脂とを、それぞれ溶融混練した後、フィードブロックやマルチマニホールドダイ等を介して積層する方法などが挙げられる。
なお、メタクリル系樹脂(a)がゴム粒子などの添加剤を含有する場合、かかる添加剤含有メタクリル系樹脂(a)は、例えば、メタクリル系樹脂(a)と添加剤とを、スーパーミキサー等で混合して混合物を得、次いで、得られた混合物を押出機で溶融混練することで、ペレットとして得られる。添加剤含有メタクリル系樹脂(a)からなる熱可塑性樹脂層(a)を少なくとも有する樹脂板は、上記で得られえたペレットを用い、上述の製造方法により製造することができる。
樹脂板の厚みは、通常0.1〜5.0mm、好ましくは0.2〜3.0mm、さらに好ましくは0.3〜2.0mmである。
得られた樹脂板は、エクステリア用途や看板用途等に好適に用いることができる。なお、本発明の樹脂板は、例示した用途に限定されず、透明性、耐衝撃性および表面硬度が要求される分野において、好適に用いることができる。
以下実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の実施例中、含有割合ないし使用量は、特記ないかぎり重量基準である。
(共重合体)
以下の実施例、比較例で使用した共重合体は、次の通りである。
共重合体1:下記のように合成したメタクリル酸メチル/アクリル酸n-ブチル=80/20(重量比)の共重合体(荷重たわみ温度:63℃)。
共重合体2:下記のように合成したメタクリル酸メチル/アクリル酸n-ブチル=97.5/2.5(重量比)の共重合体(荷重たわみ温度:101℃)。
共重合体3:下記のように合成したメタクリル酸メチル/アクリル酸n-ブチル=90/10(重量比)の共重合体。
なお、荷重たわみ温度は、JIS K 7191−2に基づき、曲げ応力を1.80MPaとして測定を行った測定値である。
[共重合体1の合成例]
メタクリル酸メチル80重量部、アクリル酸n-ブチル20重量部、ラウリルパーオキサイド0.45重量部、ドデシルメルカプタン0.14重量部、イオン交換水120重量部、1.2%ポリメタクリル酸ナトリウム水溶液0.03重量部、リン酸水素2ナトリウム7水塩0.24重量部、リン酸水素1ナトリウム0.28重量部を入れて混合し、加熱昇温して重合させて、粒子状の共重合体1を得た。得られた共重合体1において、アクリル酸n-ブチルの含有量は、メタクリル酸メチルとアクリル酸n-ブチルとの合計100重量%を基準として、20重量%であった。ここで、アクリル酸n-ブチルの含有量は熱分解ガスクロマトグラフィーにより測定した。
[共重合体2の合成例]
メタクリル酸メチル97.5重量部、アクリル酸メチル2.5重量部、ラウリルパーオキサイド0.2重量部、ドデシルメルカプタン0.38重量部、イオン交換水300重量部、1.2%ポリメタクリル酸ナトリウム水溶液0.06重量部、ポリオキシプロピレンエーテル0.6重量部、リン酸水素2ナトリウム7水塩0.3重量部、リン酸水素1ナトリウム0.3重量部を混合し、加熱昇温して重合させて、粒子状の共重合体2を得た。得られた共重合体2において、アクリル酸メチルの含有量は、メタクリル酸メチルとアクリル酸メチルとの合計100重量%を基準として、2.5重量%であった。ここで、アクリル酸メチルの含有量は熱分解ガスクロマトグラフィーにより測定した。
[共重合体3の合成例]
メタクリル酸メチルを90重量部、アクリル酸メチルを10重量部に変えた以外は、上記[共重合体2の合成例]と同様の操作をして共重合体3を得た。得られた共重合体3において、アクリル酸メチルの含有量は、メタクリル酸メチルとアクリル酸メチルとの合計100重量%を基準として、10重量%であった。
[アクリルゴム粒子]
最内層がメタクリル酸メチル93.8%とアクリル酸メチル6%とメタクリル酸アリル0.2%とからなる単量体の重合により得られた硬質重合体であり、中間層がアクリル酸ブチル81%とスチレン17%とメタクリル酸アリル2%とからなる単量体の重合により得られた弾性重合体であり、最外層がメタクリル酸メチル94%とアクリル酸メチル6%とからなる単量体の重合により得られた硬質重合体であり、最内層/中間層/最外層の重量割合が35/45/20であり、中間層の弾性重合体の層の平均粒子径が220nmである、乳化重合法による球形3層構造のゴム粒子を用いた。なお上記のアクリルゴム粒子における中間層の弾性重合体の層の平均粒子径は、下記の方法で測定した。
(弾性重合体の層の平均粒子径の測定)
アクリルゴム粒子をメタクリル樹脂と混合してフィルム化し、得られたフィルムを適当な大きさに切り出し、切片を0.5%四酸化ルテニウム水溶液に室温で15時間浸漬し、該ゴム粒子中の弾性重合体の層を染色した。さらに、ミクロトームを用いて約80nmの厚さにサンプルを切断した後、透過型電子顕微鏡で写真撮影を行った。この写真から無作為に100個の染色された弾性重合体の層を選択し、その各々の径を算出した後、その数平均値を求めた。
<実施例1>
共重合体1およびポリカーボネート樹脂をそれぞれ押出機で溶融混練し、それぞれをフィードブロックに供給し、ポリカーボネート樹脂からなる層の両方の面に共重合体1からなる層が積層された板状の溶融樹脂をダイから押し出した。ダイから押し出した板状の溶融樹脂を第1および第2冷却ロールとの間に挟み込み、第3冷却ロールに巻きつけて成形・冷却し、ポリカーボネート樹脂からなる層の両方の面に共重合体1からなる層が積層された3層構成の樹脂板を得た。樹脂板の厚みは0.5mm、ポリカーボネート樹脂からなる層の厚みは0.3mm、共重合体1からなる層の厚みはそれぞれ0.1mm、0.1mmであった。
得られた樹脂板について、表面硬度および耐衝撃性を下記に示す方法で評価した。その結果を表1に示す。
<表面硬度(鉛筆硬度)>
得られた樹脂板の一方の面について、JIS K 5400に準拠して測定した。
<耐衝撃性(落球強度)>
得られた樹脂板から70×143.5mmのサイズに試験片を切り出した。次いで、この試験片に重量130gで直径30mmφの金属球を、試験片の表面からの高さを10cmずつ増加させながら試験片に落下させた。そして、試験片に凹みやクラック等が生じることなく外観良好である高さを落球強度として評価した。試験片に亀裂が生じる高さが高いほど、耐衝撃性に優れていることを示す。ここで、試験片の表面からの高さを10cmとして金属球を試験片に落下させたときに、試験片が割れて、外観良好である高さを評価できなかったものは、「×」とした。
<実施例2>
上記記載のアクリルゴム粒子を20重量%、共重合体3を10重量%、共重合体1を70重量%の割合でスーパーミキサーで混合し、二軸押出機で溶融混練してゴム粒子を含有する共重合体からなるペレットを得た。この共重合体の荷重たわみ温度を、JIS K 7191−2に基づき、曲げ応力を1.80MPaとして測定を行ったところ、69℃であった。
得られたゴム粒子を含有する共重合体を、共重合体1に替えて用いた以外は、実施例1と同様にして3層構成の樹脂板を得、得られた樹脂板について、実施例1と同様にして表面硬度と耐衝撃性を評価した。その結果を表1に示す。
<実施例3>
上記記載のアクリルゴム粒子を33.5重量%、共重合体3を16.5重量%、共重合体1を50重量%の割合でスーパーミキサーで混合し、二軸押出機で溶融混練してゴム粒子を含有する共重合体からなるペレットを得た。この共重合体の荷重たわみ温度を、JIS K 7191−2に基づき、曲げ応力を1.80MPaとして測定を行ったところ、71℃であった。
得られたゴム粒子を含有する共重合体を、共重合体1に替えて用いた以外は、実施例1と同様にして3層構成の樹脂板を得、得られた樹脂板について、実施例1と同様にして表面硬度と耐衝撃性を評価した。その結果を表1に示す。
<比較例1>
共重合体2を、共重合体1に替えて用いた以外は、実施例1と同様にして3層構成の樹脂板を得、得られた樹脂板について、実施例1と同様にして表面硬度と耐衝撃性を評価した。その結果を表1に示す。
Figure 2014172339
表1から明らかなように、実施例で得られた樹脂板は、耐衝撃性に優れることがわかった。他方、比較例1で得られた樹脂板は、試験片の表面から10cmの高さから、金属球を試験片に落下させたときに、試験片が割れてしまい、実施例で得られた樹脂板よりも耐衝撃性に劣ることがわかった。

Claims (7)

  1. メタクリル酸アルキルとアクリル酸アルキルとの共重合体であり、かつ荷重たわみ温度が20〜80℃であるメタクリル系樹脂からなる熱可塑性樹脂層を少なくとも有することを特徴とする樹脂板。
  2. メタクリル系樹脂が、ゴム粒子を含有する請求項1に記載の樹脂板。
  3. 熱可塑性樹脂層における、メタクリル系樹脂とゴム粒子との重量割合が、メタクリル系樹脂とゴム粒子の合計100重量%を基準として、メタクリル系樹脂は50〜95重量%であり、ゴム粒子は5〜50重量%である請求項2に記載の樹脂板。
  4. 前記共重合体における、メタクリル酸アルキルとアクリル酸アルキルとの重量割合が、メタクリル酸アルキルとアクリル酸アルキルとの合計100重量%を基準として、メタクリル酸アルキルは40〜90重量%であり、アクリル酸アルキルは60〜10重量%である請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂板。
  5. メタクリル酸アルキルがメタクリル酸メチルであり、アクリル酸アルキルがアクリル酸n−ブチルである請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂板。
  6. ポリカーボネート樹脂層の一方の面に、熱可塑性樹脂層が積層されてなる請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂板。
  7. ポリカーボネート樹脂層の両方の面に、熱可塑性樹脂層が積層されてなる請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂板。
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