JP2014172280A - 画像形成装置 - Google Patents

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範行 佐井
Kazuyoshi Matsumoto
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  • Handling Of Sheets (AREA)
  • Handling Of Continuous Sheets Of Paper (AREA)

Abstract

【課題】画像形成部、撓み形成部、カッターの順番で配置し、画像形成部とカッターの間に撓みを発生させる時間を利用してカット動作を行うラベルプリンタにおいて、印刷不良なしに効率的な搬送を可能とする。
【解決手段】印刷ヘッド2と対向配置される搬送手段を駆動して印刷ヘッド2による印刷位置30に印刷媒体Lを搬送する第1の駆動部材R2と、印刷位置30を通過した印刷媒体Lを切断する切断手段6と、切断手段6への搬送経路において印刷位置30と切断手段との間に設けられた第2の駆動部材R3と、第1の駆動部材R2及び第2の駆動部材R3の駆動を制御する制御手段Ctrと、を備え、制御手段Ctrは、切断手段6による切断動作中は第2の駆動部材R3を停止して印刷媒体Lを撓ませるとともに、第1の駆動部材R2の駆動速度を、印刷時速度よりも遅く且つ用紙の撓みが所定量よりも小さくなる速度に制御する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ロール状の用紙に印刷が可能な画像形成装置に関する。
市場で使用されている商品のPOPラベル、値札、バーコードラベルを始めとする様々な形態のラベルの表面に文字や画像を印字する画像形成装置の一形態としてラベルプリンタが知られている。ここで言うラベルは、通常では「剥離紙(ライナー、セパレータ)」のついたライナー付き粘着ラベルが使用される。
特に昨今では、廃棄されるライナーをなくして省資源化を図るため、「剥離紙(ライナー)」の付いていない「ライナーレスラベル」が使用され始めている。
「ライナーレスラベル」はガムテープのようにロール状に巻きついた状態になっており、このラベルに印刷をする画像形成装置(プリンタ)は「ライナーレスプリンタ」と呼ばれている。
ライナーレスプリンタと同様にロール状の用紙を扱うプリンタとして「ラベルプリンタ」がある。このようなラベルプリンタでは印刷する前にロールラベルをカットすることが多い。印刷する前にカットすれば、カット後には一般的なカット紙プリンタと似た動作をとることができるからである。
それに対し、「ライナーレスプリンタ」では、粘着している用紙を剥がすのが困難であることから、なるべく搬送下流側でカットしたい。よって、印刷ヘッドよりも搬送下流側にカッターが配置されている。
なお、「ライナーレプリンタ」、「ラベルプリンタ」に共通して、ロールラベルをカットする場合少なくともカットを行う箇所においては用紙搬送を止める必要がある。
ここで、用紙全体の搬送を止めてしまうと、カット動作中に印刷動作も止まってしまい、装置全体として、搬送効率、印刷効率が低下するという問題がある。
この問題に対して、特許文献1に記載のプリンタは、用紙搬送路の上流側からロールラベル、カッター、画像形成部の順で配置し、画像形成部とカッターの間に撓み(カットループ)を形成する部分を備えている。
そして、カットループ領域の前後のローラの線速差により用紙を撓ませ、用紙先端を画像形成部のローラに送りこみ、用紙が所定長となった時に用紙後端のカットを行う。これにより、カットループ形成中を含むカット動作中においても画像形成部への用紙の搬送を止めないようにし、用紙搬送の効率を高めている。
しかしながら、特許文献1の構成は、ロールラベル、カッター、画像形成部の順番での配置を前提としている。従って、カットループ形成時にはロールラベルの先端を搬送するローラを停止しているため、画像形成部分を含む全体的な搬送効率の向上は実現出来ていない。
本発明は、印刷ヘッドの下流側にカッターを備えた画像形成装置において効率的な用紙搬送・高速印刷を可能とすることを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、印刷ヘッドと、該印刷ヘッドにより印刷を行った印刷媒体を搬送する搬送手段と、該搬送手段による搬送方向下流側に配置されて印刷媒体を切断する切断手段と、前記搬送手段の速度を制御する制御手段と、を備えた画像形成装置であって、前記搬送手段は、前記印刷ヘッドと前記切断手段との間において前記搬送方向に沿って順次配置され、回転駆動されることにより前記印刷媒体を搬送する複数の搬送部材を備え、前記制御手段は、前記複数の搬送部材の回転速度を個別に制御するとともに、前記切断手段による切断動作中は、前記搬送部材間に前記印刷媒体を撓ませるための回転速度差が生じるように制御する画像形成装置を特徴とする。
上記のように構成したので、本発明によれば、印刷ヘッドの下流側にカッターを備えた画像形成装置において、効率的な用紙搬送・高速印刷が可能とすることが出来る。
ラベルプリンタの基本構成を説明する概略図。 ラベルプリンタの基本構成を説明する斜視図。 第1の実施形態のラベルプリンタの構成について説明する図。 第1の実施形態のラベルプリンタの構成について説明する図。 ロールラベルの撓み許容空間を詳説するための図。 用紙の撓み方向を規制する構成について説明する図。 印刷動作中の各ローラの駆動速度制御を説明する図。 第1の実施形態のラベルプリンタにおける印刷開始から印刷終了までの各処理部の動作シーケンスについて説明する図。 主走査、副走査を交互に動作させる形式のインクジェットプリンタにおける各ローラの駆動速度を示す図。 第3の実施形態のラベルプリンタにおける印刷開始から印刷終了までの各処理部の動作シーケンスについて説明する図。 第3の実施形態のラベルプリンタにおける印刷開始から印刷終了までの各処理部の動作シーケンスについて説明する図。 第4の実施形態のラベルプリンタの構成について説明する図。 図7に示す速度制御により、第1カッターで毎ページカットする場合の第2搬送ローラ、カッター用搬送ローラの速度を示す図。 第1カッターで4ページ毎に1回カット動作を行う場合の第2搬送ローラ、カッター用搬送ローラの速度を示す図。
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置としてのラベルプリンタの基本構成を説明する概略図である。図2は、本実施形態に係るラベルプリンタの基本構成を説明する斜視図である。図2においては本体筐体・構造体・ステー類は非表示としている。
図1に示すラベルプリンタ1は、剥離紙(台紙)無しのラベル(ライナーレスラベル)に対してインクを吐出し印字を行うインクジェット方式のプリンタである。
ラベルプリンタ1は、ロール状のラベル用紙(ロールラベル)40と、インクを吐出する印刷ヘッド2と、印刷ヘッド2を搭載し不図示のガイドレールに案内されて主走査方向に移動するキャリッジ3と、を備えている。
さらにラベルプリンタ1は、ロールラベル40から供給されるラベル紙(印刷媒体)Lを搬送する搬送ベルト4、搬送中ラベルを搬送ベルト4に吸着させるファン5、印字後のラベル紙Lをカット(切断)するカッター(切断手段)6を備えている。
なお、搬送ベルト4の表面はラベル紙Lの粘着材で貼り付かないよう表面処理が施されている。ラベル紙Lは加圧ローラ8により搬送ベルト4と密着されており、搬送力が与えられる。
ロールラベル40から給紙されたラベル紙Lは第1搬送ローラR1の駆動によって回転する搬送ベルト4により、キャリッジ3下の対向領域まで送られる。
キャリッジ3の下に来たラベル紙Lに対して、キャリッジ3が搬送方向との直交方向に走査しながら印字を行う。印刷後、ラベル紙Lはカッター6下方に送られ、所定の長さとなったときに、カッター6が駆動してラベル紙Lが切断される。切断位置より下流側のラベル紙Lは先端が本体外部に排出され、排紙ローラ11により後端が保持される位置で停止する。
印刷ヘッド2からの印字は、この図のような方式のほかにラインヘッド方式でも行うことができる。
[第1の実施形態]
図3、図4は、第1の実施形態のラベルプリンタの構成について説明する図である。図1、図2で示した基本構成において、カッター部の手前に構成を追加している。この図では、ラインヘッドを想定して説明する。従って、図1、図2に示されていたキャリッジ等の構成は省略されている。
図3、図4において、ロールラベル40は駆動ローラとしての第1搬送ローラR1と、従動ローラとしての第2搬送ローラR2との間で張られた搬送ベルト4によって搬送され、印刷ヘッド2下方の対向領域(印刷位置)30において印刷がなされる。
印刷ヘッド2はラインヘッドとして固定されており、用紙の進行に同期して用紙にインクを吐出する。ただし、図1、図2のように、主走査方向にキャリッジが動くような形態としても良い。
搬送ベルト4(第2搬送ローラR2)の下流(カッター部の手前)に、カッター用搬送ローラR3(第2の搬送部材)が配置されている。
カッター用搬送ローラR3はラベル紙Lをカッターに送るためのローラである。
第1搬送ローラR1、第2搬送ローラR2、搬送ベルト4、カッター用搬送ローラ(第2の搬送部材)R3が、ラベルプリンタ1の搬送手段を構成している。
用紙(ラベル紙L)がライナーレスであるため、粘着面と搬送ベルト4とが接触しており、第1搬送ローラR1が駆動中は、ラベル紙Lはカッター6側に移動し、第1搬送ローラR1が停止するとラベル紙Lも停止する。第1搬送ローラR1、それに従動する第2搬送ローラR2(第1の搬送部材)は、印刷中常に駆動する。
図3に示すように、ラベルプリンタ1は、第1搬送ローラR1を駆動するモータM1と、カッター用搬送ローラR3を駆動するモータM2と、カッター6を駆動するモータM3と、を備えている。また、ラベルプリンタ1は、印刷ヘッド2が備える不図示の圧電アクチュエータに吐出波形を印加するドライバDを備えている。
搬送ベルト4の駆動について、第2搬送ローラR2をモータM1によって駆動される駆動ローラとし、第1搬送ローラR1を従動ローラとしても良い。
また、ラベルプリンタ1は、ラベル紙Lの搬送・印刷動作を主に制御する制御部(制御手段)Ctrを備えている。制御部Ctrは、印刷制御部50と、カッター搬送制御部51と、カッター制御部52と、を備えている。
印刷制御部50は、モータM1とドライバD1を制御して印刷動作を制御する。
カッター搬送制御部51は、モータM2を制御して、第2搬送ローラR2カッター用搬送ローラR3間でラベルを撓ませる制御を行う。
カッター制御部52は、モータM3を制御してカッター6を動作させる。
制御部CtrはCPU(Central Processing Unit)及びROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を備え、CPUによるソフトウェア処理によって、印刷制御部50、カッター搬送制御部51、カッター制御部52を実現している。
カッター用搬送ローラR3は印刷中には駆動するが、カット動作中には停止する。それに対し、第1搬送ローラR1(搬送ベルト4)は駆動するため、図4に示すように、第2搬送ローラR2とカッター用搬送ローラR3の間の撓み許容空間20内で用紙が撓む。
図4は、図3の構成においてラベル紙を撓ませた状態を示しており、第2搬送ローラR2とカッター用搬送ローラR3の間でラベル紙が撓んでいる状態である。
ラベルが撓むことで周りの部材に貼り付いたりするため、ラベルプリンタ1において撓みが許容できる空間20は機械の構成で決まってくる。図4では許容空間20をX方向・Y方向で其々L、Lと規定している。
図5は、ロールラベルの撓み許容空間を詳説するための図である。
図5(a)に示すように、撓み許容空間のX方向の長さをL、Y方向の長さをLとしたときに、撓み許容空間20内で許容できる最大用紙長をLmaxと考える。なお、撓みが無いときの用紙長Lminは、Lとなる。
このため、撓み許容量の最大値Mは下式(1)で算出される。

Figure 2014172280

・・・(式1)
ここで撓み量とは、撓みを形成する区間に存在する用紙の長さに関する量で、図5(b)に示すように、用紙が撓んでいるときの用紙長をL、撓んでいないときの用紙長をLとしたときに、撓み量=L−Lとなる。
また、最大許容撓み量は製品設計者により規定された閾値で、発生が許容される撓み量の最大値を表す(これ以上撓み量が増えると搬送不良が発生するような値)。
下式を満たすように第2搬送ローラR2、カッター用搬送ローラR3の線速差(回転速度差)を制御することで、撓みが過大になることを防ぐことができる。
diff×Tcut≦Lmax(ただし、Vdiffはローラ線速差、Tcutはカット動作時間、Lmaxは撓み許容空間内で許容できる最大用紙長)
図6は、用紙の撓み方向を規制する構成について説明する図である。
ラベル紙Lの種類によっては基材の剛性のために撓みを作りにくい場合があり、図中上方向に撓んでしまうこともある。
図6は、このような不具合を防ぐ為に、ラベル紙Lを撓ませる方向を図中下方に規制する構成を示している。すなわち、第2搬送ローラR2とカッター用搬送ローラR3の間で、用紙を下方向に撓ませる(撓み方向を規制する)ための撓み方向規制ローラR4を設けている。
この撓み方向規制ローラR4は、は自重又は下方向へのバネ荷重により下方向へラベル紙Lを撓ませる働きをする。
なお使用しない場合は(非使用状態では)、撓み方向規制ローラR4を用紙搬送路の上側に固定しておくと好適である。
図7は、本実施形態における印刷動作中の各ローラの駆動速度制御を説明する図である。
図7に示すように、制御部Ctrは、第2搬送ローラR2、カッター用搬送ローラR3の駆動速度を以下のように制御する。
なお、第2搬送ローラR2の駆動は、直接駆動によっても、搬送ベルト4を介した連れ回り駆動であっても良い。
印刷が開始されると、印刷制御部50とカッター搬送制御部51は、共に、第2搬送ローラR2、カッター用搬送ローラR3の駆動を開始して印刷速度Vまで加速する。
次いで、用紙をカット動作位置で停止させるために、カッター用搬送ローラR3を時点t1から減速を開始して停止する。
その後、カッター搬送制御部51は、時点t1から時点tbの間にカッター用搬送ローラR3を減速して停止させる。
印刷制御部50は、時点t1よりも遅れた時点taから第2搬送ローラR2を減速して、時点tbでカット動作中速度Vにまで減速する。この速度は、下記に詳述するようにラベル紙Lの撓み量を閾値以内に収めることが可能な速度である。
なお、カッター用搬送ローラR3の減速(時点t1)より後(時点ta)に第2搬送ローラR2の減速を行うのは、カッター用搬送ローラR3の減速開始よりも先に第2搬送ローラR2を減速してしまうと用紙がつっぱるためである。
時点tbにおいてカッター用搬送ローラR3が停止し、且つ第2搬送ローラR2がカット動作中速度Vcに至ると、カッター制御部52により時間Tcをかけてカット動作が行われる。時間Tcの間カッター用搬送ローラR3は停止している。
カットが終了すると、印刷制御部50は第2搬送ローラR2の速度を印刷速度Vpに戻す。
また、カッター搬送制御部51は、時点t2までにカッター用搬送ローラR3を印刷速度Vpまで戻し、さらに用紙の撓みをとるために時点tdまでに印刷速度Vよりも高速な速度(撓み取り速度)Vまで加速する。
時点t2以降は、第2搬送ローラR2とカッター用搬送ローラR3の速度差と時間の積の分だけ撓みが解消されていく。
時点tdにおいてカット動作中に蓄積された撓みが全て解消されたら、カッター搬送制御部51は、時点t3までにカッター用搬送ローラR3を速度Vに戻す。
ここで、上記の印刷速度V、カット動作中速度V、撓み取り速度Vについて説明する。
印刷速度Vは通常印刷時の用紙の搬送速度であり、設計値で決められたプリンタの印刷速度である。
カット動作中速度Vは、カッター動作中の第2搬送ローラR2の搬送速度である。
上記t1からt2までの時間に発生した撓みが、前述(式1)で算出される最大撓み許容量M以下となるように算出しておく。
厳密には、カット動作に関して発生する用紙の撓み量は、カッター用搬送ローラR3が減速を開始する時点t1から、カット動作後にカッター用搬送ローラR3が加速され速度Vを超える時点t2までの速度差の累積値となる。
第2搬送ローラR2、カッター用搬送ローラR3の加減速カーブなどはあらかじめ設計されているため、下式(2)からカット動作中速度Vを算出しておく。

Figure 2014172280

・・・(式2)
但し、速度V2(t)は時点tの第2搬送ローラR2の速度、速度V3(t)はカッター用搬送ローラR3の速度、Mは用紙の撓み最大許容量
もしくは、加減速カーブの部分は無視して、近似的に

Figure 2014172280

・・・(式3)
からカット動作中速度Vcを算出してもよい。
撓み取り速度Vは、カット動作後に用紙の撓みを解消するための、カッター用搬送ローラR3の速度である。
時点t2から時点t3の間の第2搬送ローラR2とカッター用搬送ローラR3の速度差の累積値が撓み解消量となるため、速度Vは下式(4)で算出することができる。

Figure 2014172280

・・・(式4)
もしくは加減速カーブの部分は無視して、近似的に下式(5)

Figure 2014172280

・・・(式5)
から撓み取り速度Vを算出してもよい。
上記のように、カッター6によるカット動作中も、第2搬送ローラR2を止めていない。従って、カット動作中に印刷動作(画像形成、用紙搬送)を止めないので高速に印刷することができる
図8は、第1の実施形態のラベルプリンタにおける印刷開始から印刷終了までの各処理部の動作シーケンスについて説明する図である。
上記に説明したように印刷制御部50は、印刷ヘッドの吐出と第2搬送ローラR2駆動、さらに撓み方向規制ローラR4の制御を行う。カッター搬送制御部51はカッター用搬送ローラR3の駆動制御を行う。また、カッター制御部52はカッター6の動作制御を行う。
(1)印刷制御部50が印刷を開始し、第2搬送ローラR2を速度Vに加速する。(S001)
印刷制御部50はカッター搬送制御部51に印刷開始を通知し、カッター搬送制御部51はカッター用搬送ローラR3を速度Vに加速する(S002)。
(2)使用する用紙(ラベル紙L)の種類が、撓み方向規制ローラR4の使用が必要な所定の用紙であれば、印刷制御部50は撓み方向規制ローラR4の使用を開始する(S003)。
次に、印刷制御部50が印刷ヘッド2を制御して用紙に対してインクを吐出させる。(S004)
(3)カッター搬送制御部51は用紙の位置を監視しており、用紙がカット実行位置に近づいたら、その旨を検知する(S005)。
カッター搬送制御部51は、カッター用搬送ローラR3の駆動を停止(S006)させながら、印刷制御部50へカット動作を行うことを通知する。
(4)印刷制御部50は、カット動作通知を受信すると、第2搬送ローラR2を速度Vに減速する(S007)。
(5)カッター搬送制御部51がカッター用搬送ローラR3を停止させると、カッター制御部52にカット動作実行を通知し、カッター制御部52はカット動作を実行する(S008)。
(6)カット動作が終了するとカッター制御部52は、カット動作終了通知をカッター搬送制御部51や印刷制御部50に通知する(S009、S010)。
(7)通知を受信した印刷制御部50は第2搬送ローラR2を速度Vに加速する(S011)。
カッター搬送制御部51は、カッター用搬送ローラR3を撓み取り速度Vに加速する(S012)。撓み取り速度Vrの方が印刷速度Vより高速であるため、カット動作のために蓄積された撓みが解消される。撓みが解消されると、カッター搬送制御部51は、カッター用搬送ローラR3を印刷速度Vpに戻す(S013)。
(8)カットを行うたびに、上記(3)〜(7)を繰り返す。
(9)印刷終了となり、カッター搬送制御部51が最後のカット位置まで用紙を搬送してカッター用搬送ローラR3を停止する(S014)。次にカッター制御部52にカット実行指示を出して、カッター制御部52が最終カットを実行する(S015)。
(10)印刷終了となり、印刷制御部50が最後のカット位置まで用紙を搬送して第2搬送ローラR2を停止する(S016)。撓み方向規制ローラを使用していた場合は、非使用状態に戻す(S017)。
[第2の実施形態]
本実施形態では、図7に示した第2搬送ローラR2、カッター用搬送ローラR3の速度制御を行うが、これはラインヘッドのようなプリンタを前提としている。
しかし多くのインクジェットプリンタで採用されている主走査、副走査を交互に動作させるような構成にしてもよい。
図9は、主走査、副走査を交互に動作させる形式のインクジェットプリンタにおける第2搬送ローラR2、カッター用搬送ローラR3の駆動速度を示す図である。
図7では第2搬送ローラR2、カッター用搬送ローラR3は低速な速度Vで動作していたが、図9に示す場合、主走査動作中は用紙搬送を行わないため、主走査動作中は第2搬送ローラR2及びカッター用搬送ローラR3は共に停止する。副走査動作中は第2搬送ローラR2、カッター用搬送ローラR3は同じように駆動して用紙を搬送する。
図7では、カット動作中には第2搬送ローラR2を速度Vに減速していたが、図9の場合は第2搬送ローラR2の駆動の間隔を長くすればよい。その間、カッター用搬送ローラR3は停止するため撓みが形成される。
この場合、下式(6)を満たすようにカット動作中の副走査実施回数を制限する。これを満たすように第2搬送ローラR2の駆動間隔時間を増やすようにする。
副走査実施回数×副走査実施による用紙搬送量≦M(撓み最大許容量)・・・式(6)
カット動作後は撓み取り動作を行う。この場合下式(7)を満たすようにカッター用搬送ローラR3の駆動速度と時間を制御する。
カット動作中と撓み取り動作中の副走査(R2)駆動回数×副走査実施による用紙搬送量=撓み取り動作中のカッター用搬送ローラR3の駆動による搬送量・・・式(7)
撓み取り動作が終了以降は(1)に戻り、第2搬送ローラR2、カッター用搬送ローラR3は同じように駆動して用紙を搬送する。
[第3の実施形態]
上記第1の実施形態では、カット動作のために第2搬送ローラR2を減速後、ただちに(あるいは多少の遅延をおいて)ローラR3を速度Vに減速していた。
しかしながら、ラインヘッドプリンタなどで印刷中の搬送速度の変化により印刷品質が落ちる(スジが発生する等)場合、第2搬送ローラR2の加減速を印刷ページ間の印刷をしていない期間に行うようにしてもよい。
用紙(ラベル紙L)がカット位置に到達してカッター用搬送ローラR3停止してから、ページ間に到達するまでの時間はページ長などにより毎回変わるため、カッター用搬送ローラR3停止時に速度Vc’の値を算出する必要がある。
このときの速度Vc’は近似的に下式(8)のように計算する。
(t1’−t1)×Vp+(t2’−t1’)×Vc’≦M・・・(8)
t1’:第2搬送ローラR2を減速する時点
t2’:カット動作が終わり第2搬送ローラR2を加速する時点
もし式(8)により算出される速度V’が負値の場合は、印刷を終了したり、ページ間を待つことなく、図9のようにカッター用搬送ローラR3の停止に合わせて第2搬送ローラR2も停止する。
図11は、第3の実施形態のラベルプリンタにおける印刷開始から印刷終了までの各処理部の動作シーケンスについて説明する図である。
図11の動作シーケンスにおいて、
(1)印刷制御部50が印刷を開始し、第2搬送ローラR2を速度Vpに加速する。(S101)
印刷制御部50はカッター搬送制御部51に印刷開始を通知し、カッター搬送制御部51はカッター用搬送ローラR3を速度Vに加速する(S102)。
(2)使用する用紙の種類が、撓み方向規制ローラの使用が必要な所定の用紙であれば、印刷制御部50は撓み方向規制ローラの使用を開始する(S103)。
次に、印刷制御部50が印刷ヘッド2を制御して用紙に対してインクを吐出させる(S104)。
(3)カッター搬送制御部51は用紙の位置を監視しており、用紙がカット実行位置に近づいたら、その旨を検知する(S105)。
カッター搬送制御部51は、上記の式(8)によってカット中動作速度V’を算出し、印刷を行いながらページ間となるのを待機する(S106)。
(4)ページ間になったら、印刷制御部50は、第2搬送ローラR2をカット動作中速度Vc’に減速する(S107)。
カッター搬送制御部51は、カッター用搬送ローラR3の駆動を停止(S108)させながら、印刷制御部50へカット動作を行うことを通知する。
(5)カッター搬送制御部51がカッター用搬送ローラR3を停止させると、カッター制御部52にカット動作実行を通知し、カッター制御部52はカット動作を実行する(S109)。
(6)カット動作が終了すると、カッター制御部52が、カット動作終了通知をカッター搬送制御部51や印刷制御部50に通知する(S110、S111)。
(7)通知を受信した印刷制御部50は第2搬送ローラR2を速度Vpに加速する(S112)。
カッター搬送制御部51は、カッター用搬送ローラR3を撓み取り速度Vに加速する(S113)。撓み取り速度Vrの方が印刷速度Vより高速であるため、カット動作のために蓄積された撓みが解消される。撓みが解消されると、カッター搬送制御部51は、カッター用搬送ローラR3を印刷速度Vに戻す(S114)。
(8)カットを行うたびに、上記(3)〜(7)を繰り返す。
(9)印刷終了となり、カッター搬送制御部51が最後のカット位置まで用紙を搬送してカッター用搬送ローラR3を停止する(S115)。次にカッター制御部52にカット実行指示を出して、カッター制御部52が最終カットを実行する(S116)。
(10)印刷終了となり、印刷制御部50が最後のカット位置まで用紙を搬送して第2搬送ローラR2を停止する(S117)。撓み方向規制ローラを使用していたら、非使用状態に戻す(S118)。
[第4の実施形態]
図12は、第4の実施形態のラベルプリンタの構成について説明する図である。
図7に示すカット動作について全てのページのカットを1つのカッターで行うと、第2搬送ローラR2、カッター用搬送ローラR3が絶えず加減速されて生産性が低くなる。
それに対し、図12に示すようにカッターを2つ設ける(第1カッター6a、第2カッター6b)ことで、生産性を向上することが出来る。
搬送方向上流側の第1カッター6aにより複数枚に1度カットを行い、残りのカットは、第1カッター6aよりも搬送方向下流側の第2カッター6bで行うようにしても良い。
図13は、図7に示す速度制御により、第1カッター6aで毎ページカットする場合の第2搬送ローラR2、カッター用搬送ローラR3の速度を示す図である。
図14は、第1カッター6aで4ページ毎に1回カット動作を行う場合の第2搬送ローラR2、カッター用搬送ローラR3の速度を示す図である。
図14の場合、図13の場合に比べて第2搬送ローラR2の減速回数が減る分、印刷速度は向上する。
第1カッター6aを過ぎれば印刷動作は関係ないため、第1カッター6aと第2カッター6bの間は高速で用紙搬送を行い、第2カッター6bにて残り全ページのカットを行えばよい。
[第5の実施形態]
第1の実施形態では、図5に示す最大撓み状態を仮定し、(式1)で最大撓み許容量を算出したが、
下式(式1‘)の通りマージンを設けてもよい。

Figure 2014172280

・・・(式1’)
ただし、m:マージン
また、図5の仮定ではなく、実機を使用しての実験により閾値を割り出して使用してもよい。
M1、M2、M3 モータ、1 ラベルプリンタ、2 印刷ヘッド、3 キャリッジ、4 搬送ベルト、5 ファン、6 カッター、6a カッター、6b カッター、11 排紙ローラ、20 許容空間、50 印刷制御部、51 カッター搬送制御部、52 カッター制御部、R1 第1搬送ローラ、R2 第2搬送ローラ、R3 カッター用搬送ローラ、R4 撓み方向規制ローラ、Ctr 制御部
特開2003−211752公報

Claims (9)

  1. 印刷ヘッドと、該印刷ヘッドにより印刷を行った印刷媒体を搬送する搬送手段と、該搬送手段による搬送方向下流側に配置されて前記印刷媒体を切断する切断手段と、前記搬送手段の搬送速度を制御する制御手段と、を備えた画像形成装置であって、
    前記搬送手段は、前記印刷ヘッドと前記切断手段との間において前記搬送方向に沿って順次配置され、回転駆動されることにより前記印刷媒体を搬送する複数の搬送部材を備え、
    前記制御手段は、前記複数の搬送部材の回転速度を個別に制御するとともに、前記切断手段による切断動作中は、前記搬送部材間に前記印刷媒体を撓ませるための回転速度差が生じるように制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記複数の搬送部材は、前記印刷ヘッド側に配置される第1の搬送部材と、前記切断手段側に配置される第2の搬送部材とを含み、
    前記制御手段は、前記切断手段による切断動作中は、前記第2の搬送部材を停止することにより、前記回転速度差を生じさせることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2に記載の画像形成装置において、
    前記制御手段は、前記印刷媒体の撓みが所定の最大許容量よりも小さくなるように前記回転速度差を制御することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3に記載の画像形成装置において、
    前記切断手段による切断動作中において、時点tにおける前記第1の搬送部材の回転速度をV(t)とし、前記第2の搬送部材の回転速度をV(t)とし、印刷媒体の撓み最大許容量をMとし、切断動作が時点t1から時点t2までの間に行われるとした時に、

    Figure 2014172280

    を満足することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項3又は4に記載の画像形成装置において、
    当該画像形成装置における撓んだ印刷媒体を収容可能な撓み許容空間の搬送方向長さをL、高さ方向長さをLとした時に、
    前記撓み最大許容量Mは、

    Figure 2014172280

    を満足することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項2乃至5の何れか一項に記載の画像形成装置において、
    前記切断手段への搬送経路中の、前記第1の搬送部材と前記第2搬送部材との間に、前記印刷媒体の撓み方向を規制するための第3の搬送部材を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項2乃至6の何れか一項に記載の画像形成装置において、
    前記制御手段は、前記切断手段による切断動作後は、前記第2の搬送部材の回転速度を前記第1の搬送部材の回転速度よりも速く制御することにより、前記印刷媒体の撓みを解消することを画像形成装置。
  8. 請求項2乃至7の何れか一項において、前記制御手段は、前記第1の搬送部材の回転速度の制御を前記印刷ヘッドによる印刷が行われない期間に行うことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項2乃至7の何れか一項において、前記切断手段を複数備え、前記制御手段は、各切断手段によって前記印刷媒体を交互に切断するように制御することを特徴とする画像形成装置。
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