JP2014170915A - 組立補助構造を備える電子装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、放熱シートの放熱機能を確保するとともに、放熱シートで覆われた発熱部品が備えられた電子装置本体を横からスライドさせてケース内に組み立てるときの組立性も向上できる組立補助構造を備える電子装置を提供する。
【解決手段】組立補助構造を備える電子装置は、電子装置本体をケース内に差し込んでなり、該電子装置本体が基板と、発熱部品主体及び取付脚を有し、前記取付脚によって前記基板に取付けられる発熱部品と、前記発熱部品主体の前記ケースに対向する部位又/及び前記取付脚の前記ケースに対向する部位に設置される放熱シートとを有し、前記組立補助構造置は、前記放熱シートと前記ケースとの間に配置される前記放熱シートの摩擦係数より小さい覆いシートであり、前記覆いシートの前記放熱シートを覆う位置に、一つ又は二つ以上の開口が形成され、前記開口を囲む周辺部は前記放熱シートと接触する。
【選択図】図1

Description

本発明は、組立補助構造を備える電子装置に関し、特に、組立補助構造を備えるスイッチング電源装置に関するものである。
従来、一般的に、工業用スイッチング電源装置は、発熱部品が取付けられた基板(即ち、スイッチング電源装置本体)をケース内に組立ててなるものである。通常、このようなスイッチング電源装置は、発熱部品とケースとの間に放熱シートを設置し、放熱シートを介して発熱部品とケースとを有効に接触させることにより、熱を有効にケースに伝達させて放熱して、スイッチング電源装置の過熱を防止する。
通常、例えば、図1の模式図に示すように、発熱部品であるトランスTは、トランス本体T1とトランス脚T2とを備え、トランス脚T2によって基板Pに取付けられる。トランスTが動作する際に大量の熱を発生するので、このような熱を適時に放熱させないと、トランスTが取付けられた基板P全体の温度が上昇する。基板Pの温度が高すぎると、他の電子部品が破壊される恐れがある。このため、基板Pの過熱を防止するためには、動作時に発熱する主な発熱部品(例えば、トランスT)に対して放熱する必要がある。従来、このような問題において、適時且つ有効にトランスTを放熱させるために、発熱部品であるトランスTとケースCとの間に放熱シートSを設置し、放熱シートを介してトランスTとケースCとを有効に接触させることによって、基板P全体の温度を降下させる。
なお、以上本発明についての従来技術を、出願人の知得した一般的な技術情報に基づいて説明したが、出願人の記憶する範囲において、出願前までに先行技術文献情報として開示すべき情報を出願人は有していない。
しかしながら、発熱部品が取付けられた基板を横からスライドさせてケース内に組立ててスイッチング電源装置を形成する従来のスライド挿入式の組立方法において、放熱シートSはケースCに対して接触しながら相対移動する。トランスTを覆う放熱シートSのケースC側の表面が粘着性を有するか又はその摩擦係数が大きいので、放熱シートSとケースCとが接触した状態で相対移動する場合、放熱シートSに変形が生ずるか又はトランスTに対する位置ズレが発生する。この場合、トランスTとケースCとは十分に接触できず、トランスの放熱を十分に行うことができない。また、組立時に、放熱シートSのケースC側の表面が粘着性を有するか又はその摩擦係数が大きいので、横からスライドさせて組立てるときの組立抵抗が大きくなり、組立性が悪くなる。
従来は、上記の技術課題を解決するために、放熱シートとケースとの間に一定の距離を設け、組立時にケースと放熱シートとが接触しない(又は接触する可能性を低減する)ようにすることによって、放熱性を確保するとともに組立性を向上する。しかし、このようにすれば、スイッチング電源装置の全体の寸法が大きくなり、そのコンパクト化に不利である。
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、放熱シートの放熱機能を確保するとともに、放熱シートで覆われた発熱部品が備えられた電子装置本体を横からスライドさせてケース内に組立てるときの組立性も向上できる組立補助構造を備える電子装置を提供することを目的とする。
本発明は、電子装置本体をケース内に差し込んでなり、該電子装置本体が基板と、発熱部品主体及び取付脚を有し、前記発熱部品主体が前記取付脚によって前記基板に取付けられた発熱部品と、前記発熱部品主体の前記ケースに対向する部位又は前記取付脚の前記ケースに対向する部位に設置される放熱シートと、前記放熱シートの少なくとも一部を覆う組立補助構造を備える電子装置において、前記組立補助構造は、前記放熱シートと前記ケースとの間に配置される、前記放熱シートの摩擦係数より小さい覆いシートであり、前記覆いシートの前記放熱シートを覆う位置に、一つ又は二つ以上の開口が形成され、前記開口を囲む周辺部は前記放熱シートと接触する、ことを特徴とする組立補助構造を備える電子装置である。
上記の発明において、上記の「覆いシート」は、摩擦係数が放熱シートより小さいシートであり、該覆いシートが放熱シートとケースとの間に設けられたとき、覆いシートを設けない場合に比べて、電子装置をよりスムーズにケース内に組立てることができる。
また、前記覆いシートは、前シートと、後シートと、前後シート接続部とを有し、前記前シートが前記基板の前記発熱部品が取付けられた表面を覆い、前記後シートが前記基板の前記発熱部品が取付けられた表面と反対側の背面を覆うことが好ましい。
また、前記基板の互いに対向する両端に、第1側板及び第2側板とを有し、前記後シートの第1側板側の端部に、前記基板の表面に向けて折り曲げられて延在する第1折り曲げ部が形成され、前記第1折り曲げ部に前記第1側板と係合する爪部が形成され、前記後シートの第2側板側の端部に、前記基板の表面に向けて折り曲げられて延在する第2折り曲げ部が形成され、前記第2折り曲げ部の伸び端がさらに前記基板の表面と平行の方向に折り曲げられて延在して第3折り曲げ部を形成し、前記第3折り曲げ部が前記前シートと接続し、前記第2折り曲げ部と第3折り曲げ部によって前記前後シート接続部を形成し、第3折り曲げ部の前記第2側板と対応する位置に、前記第2側板上に形成された切欠部と係合する切込部が形成されることが好ましい。
また、前記放熱シートが前記取付脚の前記ケースに対向する部位に設置された場合、前記覆いシートが前記基板の前記発熱部品が取付けられた表面と反対側の背面を覆うことが好ましい。
また、前記基板の互いに対向する両端に、第1側板及び第2側板とを有し、前記覆いシートの第1側板側の端部に、前記基板の表面に向けて折り曲げられて延在する第1折り曲げ部が形成され、前記第1折り曲げ部に前記第1側板と係合する爪部が形成され、前記覆いシートの第2側板側の端部に、前記基板の表面に向けて折り曲げられて延在する第2折り曲げ部が形成され、前記第2折り曲げ部に前記基板に形成される切欠部と係合する切込部が形成されることが好ましい。
また、前記覆いシートは絶縁シートであることが好ましい。また、前記電子装置はスイッチング電源装置であり、前記発熱部品はトランスであることが好ましい。
発熱部品が取付けられた基板をその周囲から囲むように覆いシートを取付けて、覆いシートに囲まれた基板をケース内に差し込んで取付けることによって、基板に取付けられた発熱部品例えばトランスを覆う粘着性の放熱シートが直接ケースと接触することが回避でき、組立時の該放熱シートの変形又はズレの発生を防止するとともに、組立抵抗を降下し、発熱部品が取付けられた基板のケース内に差し込んで組立てる組立性を向上できる。このため、放熱シートの放熱機能を確保するとともに、発熱部品が取付けられた基板とケースとの組立性を向上できる。また、開口を形成することによって、組立性の以外に放熱性も確保できる。
従来のトランスが取付けられた基板をケース内に組立てる状態を示す模式図である。 実施形態1の組立補助構造を示す斜視図である。 実施形態1の組立補助構造を示す正面図である。 実施形態1の組立補助構造を示す背面図である。 実施形態1の組立補助構造を示す左側面図である。 実施形態1の組立補助構造を示す右側面図である。 実施形態1の組立補助構造を示す平面図である。 実施形態1の組立補助構造を示す底面図である。 実施形態1の組立補助構造を示す組立模式図である。 実施形態2の組立補助構造を示す斜視図である。 実施形態3の組立補助構造によってトランスが取付けられた基板をケース内に組立てた状態を示す模式図である。 実施形態3の組立補助構造を示す斜視図である。 実施形態3の組立補助構造を示す組立模式図である。 スイッチング電源装置のケースを示す斜視図である。
<実施形態1>
以下、図2〜図9を参照し本発明の組立補助構造を備える電子装置の実施形態1を説明する。
図2は、実施形態1の組立補助構造を示す斜視図である。図3は、実施形態1の組立補助構造を示す正面図である。図4は、実施形態1の組立補助構造を示す背面図である。図5は、実施形態1の組立補助構造を示す左側面図である。図6は、実施形態1の組立補助構造を示す右側面図である。図7は、実施形態1の組立補助構造を示す平面図である。図8は、実施形態1の組立補助構造を示す底面図である。図9は、実施形態1の組立補助構造を示す組立模式図である。また、図9において、説明するために矢印で前、後、左、右、上、下の各方向を定義する。
図9に示すように、本発明において、電子装置は、電子装置本体をスライドさせケース(図14を参照)内に差し込んでなり、電子装置本体は、基板と、発熱部品主体及び取付脚を有し、発熱部品主体が取付脚によって基板に取付けられた発熱部品と、発熱部品主体のケースに対向する部位又/及び前記取付脚の前記ケースに対向する部位に設置される放熱シートとを有する。本実施形態において、電子装置としてスイッチング電源装置が例示され、発熱部品としてトランスTが例示された。また、組立補助構造は覆いシート1であり、電子装置本体のほぼ全体を覆う。電子装置本体が覆いシート1で覆われた状態で、電子装置本体をスライドさせケース(図示なし)内に差し込む。上記の「覆いシート」は、摩擦係数が放熱シートより小さいシートであり、放熱シートとケースとの間に設けられたとき、電子装置をよりスムーズにケース内に組立てることができる。
図9に示すように、基板Pは、底部基板PBと、底部基板PBに垂直し底部基板PBの一端(図9において左側の端部)と接続する側方放熱部P1と、底部基板PBに垂直し底部基板PBの一端と対向する他の端(図9において右側の端部)の内側部分と接続する側方基板P2を有する。側方放熱部P1の底部基板PBと接続する側に、底部基板PBの一端に沿って延伸する長い切り欠きP11が形成される。また、側方基板P2の底部基板PBと接続する側の反対側に、側方基板P2の上記反対側に沿って延伸する長い切り欠きP21が形成される。
また、図2〜図9に示すように、覆いシート1は前シート11と後シート12を備える。前シート11は、基板Pの底部基板PBに取付けられた発熱部品(トランスTなど)の上面、即ち放熱シートが覆われた表面を覆い、後シート12は、底部基板PBの発熱部品が取付けられた面と反対側の背面を覆う。
後シート12の側方放熱部P1側の端部に、底部基板PBの表面(発熱部品を取付けるための面)に向いて折り曲げられて延在する第1折り曲げ部121が形成される。該第1折り曲げ部121の形状は、側方放熱部P1に形成された切り欠きP11の形状と対応し、該第1折り曲げ部121の延在方向は、側方放熱部P1の延在方向と一致する。第1折り曲げ部121の両端(図9の上下両端)にそれぞれ爪部124が形成され、該爪部124は、上下方向に側方放熱部P1の切り欠きP11の上下両端部と係合する。
後シート12の側方基板P2側の端部に、底部基板PBの表面(発熱部品を取付けるための面)に向けて折り曲げられて延在する第2折り曲げ部122が形成される。第2折り曲げ部122の伸び端がさらに底部基板PBと平行の方向に折り曲げられて延在して第3折り曲げ部123を形成し、第3折り曲げ部123の伸び端が前シート11と接続する。
また、第2折り曲げ部122と第3折り曲げ部123との形成位置及び上下方向の幅は、側方基板2に形成された切り欠きP21と対応する。第3折り曲げ部123の切り欠きP21と対応する位置に、上下方向の両端に切込部125が形成され、該切込部125が側方基板P2の切り欠きP21の上下両端と係合する。
上記のように、実施形態1の組立補助構造である覆いシート1の詳細を説明した。以下、図9を参照し該覆いシート1の取付方法を説明する。覆いシート1は電子装置本体を覆いて使用される。覆いシート1の材料が可撓性を有する。取付時に、前シート11と後シート12の第1折り曲げ部121側から、前シート11と後シート12を前シート11と後シート12とが離間する方向に開いてから、発熱部品が取付けられた基板Pを前シート11と後シート12との間に差し込んで、第1折り曲げ部121に形成された爪部124を上下方向に基板Pの側方放熱部P1における切り欠きP11の上下両端と係合させるとともに、第3折り曲げ部123に形成された切込部125を側方基板P2における切り欠きP21の上下両端と係合させる。このように、覆いシート1を基板Pに固定する。
電子装置本体の周囲から覆いシート1を取付けて、覆いシート1で覆われた電子装置本体をケース内に差し込んで取付けることによって、基板Pに取付けられた発熱部品、例えばトランスT(図9を参照)を覆う粘着性付けの放熱シートが直接にケースと接触することが回避でき、組立時の該放熱シートの変形又は位置ズレの発生を防止するとともに、組立抵抗を降下し、電子装置本体のケース内に差し込んで組立てる組立性を向上できる。このため、放熱シートの放熱機能を確保するとともに、電子装置本体とケースとの組立性を向上できる。
<実施形態2>
以下、本発明の実施形態2を説明する。図10は、実施形態2の組立補助構造を示す斜視図である。実施形態2において、実施形態1の組立補助構造と同一又は類似の構成要素に同一の符号が付けられ、その説明を省略する。
実施形態2において、組立補助構造である覆いシートの発熱部品と対応する位置に開口が形成される。図10に示すように、覆いシート1の前シート11のトランスTと対応する位置に開口111が形成される。このようにトランスTに対する放熱性能を向上できる。
本実施形態において、開口111は二つ形成され、トランスTを覆う放熱シートと接触する範囲内に位置する。即ち、覆いシート1の周辺部は放熱シートと接触し、覆いシートの内部に二つの開口111が形成される。トランスTを覆う放熱シートとケースとの間の少なくとも一部に覆いシートが形成されたので、トランスTが取付けられた基板をケース内に組立てるときに、トランスTを覆う粘着性付けの放熱シートの影響を受けることなく、発熱部品が取付けられた基板とケースとの組立性を向上できる。また、覆いシート1のトランスTを覆う放熱シートと接触する範囲内に開口111が形成されたので、熱を少なくとも一部において覆いシートを介せず直接にケースに伝達し、よりよい放熱性を確保できる。
また、試験の結果、開口111を形成することによって、トランスTの温度を15〜20℃程低減でき、その周辺の温度を5℃程低減できる。
<実施形態3>
以下、本発明の実施形態3を説明する。図11は実施形態3の組立補助構造によってトランスが取付けられた基板をケース内に組立てた状態を示す模式図である。図12は実施形態3の組立補助構造を示す斜視図である。図13は実施形態3の組立補助構造を示す組立模式図である。実施形態3において、実施形態1又は実施形態2の組立補助構造と同一又は類似の構成要素に同一の符号が付けられ、その説明を省略する。また、図12において、説明するために矢印で前、後、左、右、上、下の各方向を定義する。
現在、一般的にトランス本体T1の表面から放熱したが、図11に示すように、トランスTのトランス脚T2とケースCとの間に放熱シートSを設置しトランス脚T2から放熱できる。即ち、トランスTがトランス脚T2によって基板Pに取付けられ、トランス脚T2が基板Pを貫通し基板Pの背面から突出し、基板Pの背面から突出したトランス脚T2とケースCと間に放熱シートSを設置することによって、トランス脚T2からトランスTに対して放熱する。
上記の場合、トランス脚T2とケースCとの間に放熱シートが取付けられたので、このような放熱シートSが取付けられた基板PをケースC内に組立てるときに、基板Pの背面を覆う放熱シートとケースCと接触し、同様に放熱シートSのケースC側の表面が粘着性を有するか又はその摩擦係数が大きいであることによる横からスライドさせケース内に組立てる過程における放熱シートSの変形又はズレの問題が存在し、また、放熱シートとケースとの接触による組立抵抗が大きくなり、組立性が悪くなる問題が存在する。
このため、本発明の実施形態3において、図11〜図13に示すように、組立補助構造である覆いシート10は、発熱部品が取付けられた基板Pの背面(発熱部品の取付面の反面)を覆う。覆いシート10が背面を覆う状態に、基板PをケースC内に組立てる。
図13に示すように、実施形態1と同様に、上記の基板Pは、底部基板PBと、底部基板PBに垂直し底部基板PBの一端と接続する側方放熱部P1と、底部基板PBに垂直し底部基板PBの一端と対向する他の端の内側部分と接続する側方基板P2を有する。側方放熱部P1の底部基板PBと接続する側に、底部基板PBの一端に沿って延伸する長い切り欠きP11が形成される。また、底部基板PBの一端と対向する他の端に、底部基板PBの他の端に沿って延伸する長い切り欠きPB1が形成される。
図11〜図13に示すように、覆いシート10は、底部基板PBの発熱部品が取付けられた面の反面即ち背面を覆う。
覆いシート10の側方放熱部P1側の端部に、底部基板PBの表面(発熱部品を取付けるための面)に向いて折り曲げられて延在する第1折り曲げ部101が形成される。該第1折り曲げ部101の形状は、側方放熱部P1上の切り欠きP11の形状と対応し、該第1折り曲げ部101の延在方向は、側方放熱部P1の延在方向と一致する。第1折り曲げ部101の両端(図12の上下両端)にそれぞれ爪部104が形成され、該爪部104は、上下方向に側方放熱部P1の切り欠きP11の上下両端部と係合する。
覆いシート10の側方基板P2側の端部に、底部基板PBの表面(発熱部品を取付けるための面)に向けて折り曲げられて延在する第2折り曲げ部102が形成される。第2折り曲げ部102の形成位置及び上下方向上の幅は、底部基板PBの一端に対向する他の端に形成された切り欠きPB1と対応する。第2折り曲げ部102の切り欠きPB1と対応する位置に、上下方向の両端に切込部105が形成され、該切込部105が底部基板PBの切り欠きPB1の長尺方法の両端と係合する。
上記のように、実施形態3の組立補助構造である覆いシート10の詳細を説明した。以下、図13を参照し該覆いシート10の取付方法を説明する。覆いシート10は発熱部品が取付けられた基板Pの背面を覆いて使用される。取付時に、覆いシート10に放熱シートが貼り付けられた基板Pの背面を覆わせ、第1折り曲げ部101に形成された爪部104を上下方向に基板Pの側方放熱部P1における切り欠きP11の上下方向の両端と係合させるとともに、第2折り曲げ部102に形成された切込部105を底部基板PBの切り欠きPB1の上下方向の両端と係合させる。このように、覆いシート10を基板Pに固定する。
発熱部品が取付けられた基板Pの背面から覆いシート10を取付けて、覆いシート10で囲まれた基板Pをケース内に差し込んで取付けることによって、基板Pの背面を覆う粘着性付けの放熱シートが直接にケースと接触することが回避でき、該放熱シートの変形又はズレの発生を防止するとともに、組立抵抗を降下し、発熱部品が取付けられた基板Pをケース内に差し込んで組立てる組立性を向上できる。このため、放熱シートの放熱機能を確保するとともに、電子装置本体とケースとの組立性を向上できる。
<他の実施形態>
本発明は上記の実施形態の覆いシートの構造に限定されず、覆いシートを粘着性付けの放熱シートとケースとの間に設置できればよい。本実用新案の覆いシートが絶縁シートであることが好ましい。このように、基板とケースとの間を絶縁させ、スイッチング電源装置の安全性を確保できる。
また、上記の実施形態において、覆いシートは基板全体を覆うが、これに限定されない。放熱シート付けの発熱部品だけを覆ってもよい。
また、上記の実施形態において、覆いシートの発熱部品と対応する部分に二つの開口が形成されるが、これに限定されない。一つ又は二つ以上の開口が形成されてもよい。発熱部品のサイズによって自由に設定できる。しかし、一つの開口が形成された場合、開口の面積が大きい且つ覆いシートが薄いと、粘着性付けの放熱シートが開口を通してケースと粘着する恐れがあるので、二つ以上の開口が形成されることが好ましい。また、同様に、上記の実施形態3に開口を形成してもよい。
また、上記の実施形態において、覆いシートはプレス加工によって一体成形される。
また、上記の実施形態において、発熱部品はトランスに限定されず、任意の発熱部品でもよい。
また、上記の実施形態において、基板は底部基板と、側方放熱部と、側方基板とを有するが、これに限定されない。底部基板と、第一側板と、第二側板だけを有すればよい。また、底部基板だけを有してもよい。
また、上記の実施形態において、発熱部品の上面を放熱シートで覆い又は発熱部品の安装脚を放熱シートで覆う構造が例示されたが、発熱部品の上面と安装脚との両方が放熱シートで覆われ、基板全体を覆うことによって基板を放熱させることができる。
また、上記の説明に、放熱シートが粘着性を有すると説明したが、これに限定されない。放熱シートが粘着性を有しなくてもよい。放熱シートの摩擦係数が大きいであれば、本出願に説明された技術課題が存在する。
また、覆いシートがポリカーボネートフィルムであってもよい、覆いシートはシリコン化合物又はシリコンゲル化合物で形成されてもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明上記の公開の実施形態に限定されず、特許請求の範囲内であれば、各種の変形又は変更が行われる。
1,10 覆いシート、2,P2 側方基板、11 前シート、12 後シート、101,121 第1折り曲げ部、102,122 第2折り曲げ部、104,124 爪部、105,125 切込部、111 開口、123 第3折り曲げ部、C ケース、P 基板、P1 側方放熱部、P11,P21,PB1 切り欠き、PB 底部基板、S 放熱シート、T トランス、T1 トランス本体、T2 トランス脚。

Claims (7)

  1. 電子装置本体をケース内に差し込んでなり、
    該電子装置本体は基板と発熱部品主体及び取付脚を有し、前記発熱部品主体が前記取付脚によって前記基板に取付けられた発熱部品と、
    前記発熱部品主体の前記ケースに対向する部位又は前記取付脚の前記ケースに対向する部位に設置される放熱シートと、
    前記放熱シートの少なくとも一部を覆う組立補助構造と、を含む電子装置において、
    前記組立補助構造は、前記放熱シートと前記ケースとの間に配置される前記放熱シートの摩擦係数より小さい摩擦係数の覆いシートであり、
    前記覆いシートの前記放熱シートを覆う位置に、一つ又は二つ以上の開口が形成され、前記開口を囲む周辺部は前記放熱シートと接触する、ことを特徴とする組立補助構造を備える電子装置。
  2. 前記覆いシートは、前シートと、後シートと、前後シート接続部とを有し、
    前記前シートが前記基板の前記発熱部品が取付けられた表面を覆い、
    前記後シートが前記基板の前記発熱部品が取付けられた表面と反対側の背面を覆うことを特徴とする、請求項1に記載の組立補助構造を備える電子装置。
  3. 前記基板の互いに対向する両端に、第1側板及び第2側板とを有し、
    前記後シートの第1側板側の端部に、前記基板の表面に向けて折り曲げられて延在する第1折り曲げ部が形成され、前記第1折り曲げ部に前記第1側板と係合する爪部が形成され、
    前記後シートの第2側板側の端部に、前記基板の表面に向けて折り曲げられて延在する第2折り曲げ部が形成され、前記第2折り曲げ部の伸び端がさらに前記基板の表面と平行の方向に折り曲げられて延在して第3折り曲げ部を形成し、前記第3折り曲げ部が前記前シートと接続し、
    前記第2折り曲げ部と第3折り曲げ部によって前記前後シート接続部を形成し、
    第3折り曲げ部の前記第2側板と対応する位置に、前記第2側板上に形成された切欠部と係合する切込部が形成されることを特徴とする、請求項2に記載の組立補助構造を備える電子装置。
  4. 前記放熱シートが前記取付脚の前記ケースに対向する部位に設置された場合、前記覆いシートが前記基板の前記発熱部品が取付けられた表面と反対側の背面を覆うことを特徴とする、請求項1に記載の組立補助構造を備える電子装置。
  5. 前記基板の互いに対向する両端に、第1側板及び第2側板とを有し、
    前記覆いシートの第1側板側の端部に、前記基板の表面に向けて折り曲げられて延在する第1折り曲げ部が形成され、前記第1折り曲げ部に前記第1側板と係合する爪部が形成され、
    前記覆いシートの第2側板側の端部に、前記基板の表面に向けて折り曲げられて延在する第2折り曲げ部が形成され、前記第2折り曲げ部に前記基板に形成される切欠部と係合する切込部が形成されることを特徴とする、請求項4に記載の組立補助構造を備える電子装置。
  6. 前記覆いシートは絶縁シートであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組立補助構造を備える電子装置。
  7. 前記電子装置はスイッチング電源装置であり、前記発熱部品はトランスであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組立補助構造を備える電子装置。
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