JP2014169769A - 多流路ロータリジョイント - Google Patents

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Abstract

【課題】高いシール性能を長期にわたって維持できる優れた耐久性を備えるとともに、動力損失も少ない多流路ロータリジョイントを提供することを目的とする。
【解決手段】移動密封環12と回転密封環14との対向するシール面(123a,123b,141,142)によって、回転主軸2とフランジ11との間の閉鎖空間Zを、回転主軸2と移動密封環12との間において内部流体通路30に連通する連通流体通路Xと、移動密封環12とフランジ11との間において封止された冷却流体導通空間Yとに区分けするメカニカルシール機構10を、回転主軸2に対して、内部流体通路30の通路数に対応させて、軸心方向CLに直列配置し、フランジ11を、径外側においてリング状のフランジ本体111と、フランジ本体111に対して径内側に突出し、移動密封環12を支持するリテーナ112とで構成し、リテーナ112を、フランジ本体111に対して軸心方向CLにスライド可能に別体構成した。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば、半導体洗浄装置等において、相対回転する装置本体と洗浄テーブルとの間で複数の液体または気体などの流体を導通する多流路ロータリジョイントに関する。
従来より、例えば、半導体洗浄装置等の相対回転部材間(装置本体等の固定側部材と洗浄テーブル等の回転側部材との間)において液体または気体などの流体を導通させるために、例えば、特許文献1に記載されたようなロータリジョイントが用いられている。
特許文献1に記載されたロータリジョイントは、回転軸体に固定された回転密封環とケース体に軸心方向移動可能に保持された静止密封環とを備えた複数のメカニカルシール機構を、回転軸体に対して軸心方向に直列配置して構成している。
具体的には、複数のメカニカルシール機構を、積層するように直列配置する場合、所定数の回転密封環を回転軸体に固定するとともに、軸心方向に移動可能に静止密封環を保持したケース体を所定数積層して固定して組み付ける。
なお、ロータリジョイントで導通する流体は多様化し、流体の導通する導通経路のさらなる多数化が求められており、特許文献2のロータリジョイントのように、求められる導通経路の数に応じた数のメカニカルシール機構を、積層するように直列配置する必要がある。
このように、直列配置するメカニカルシール機構が多数化すると、回転軸体に固定された回転密封環と、所定数積層して固定されたケース体とが軸心方向に許容後範囲を超える加工誤差を生じ、例えば、ケース体に軸心方向に移動可能に保持された静止密封環が回転密封環に過剰に押し付けられたり、過剰な押し付けによって両密封環にひずみを発生したりするおそれがあった。ひずみが発生すると、静止密封環と回転密封環とが密着するシール面の平坦度が損なわれてシール性能に大きく影響する。詳しくは、密封環が偏摩耗してメカニカルシール機構のシール性が低下したり、密封環の過剰な押し付けに起因した摩耗係数の上昇による発熱や動力損失の増加を招くおそれがあった。
特開2003−42374号公報 特開2004−19912号公報
そこで本発明では、高いシール性能を長期にわたって維持できる優れた耐久性を備えるとともに、動力損失も少ない多流路ロータリジョイントを提供することを目的とする。
この発明は、軸心方向に配設され、端部が径方向に屈曲して外周面に開口する複数の内部流体通路を有し、複数の内部流体通路の端部開口が前記軸心方向に間隔を隔てて配置された円柱状の回転軸部材の外周面において、前記端部開口を跨ぐ前記軸心方向の所定間隔を隔てて配置されるとともに、前記回転軸部材に軸方向に移動不可能に固定された回転密封環と、該回転軸部材の外周面の外側において、該回転軸部材に対して相対回転するとともに、外周面と内周面とを貫通する貫通路を周方向の一部に有する環状固定ケースと、該環状固定ケースに対して回転不可能に固定されるとともに、前記軸心方向にスライド可能な状態で前記環状固定ケースに支持され、前記軸心方向に所定間隔を隔てて配置した前記回転密封環との間において、シール面同士を対向させて配置される軸心方向移動密封環とでシール部を構成し、前記軸心方向移動密封環と前記シール部によって、前記回転軸部材と前記環状固定ケースとの間の閉鎖空間を、前記回転軸部材と前記軸心方向移動密封環との間において前記内部流体通路に連通する連通空間と、前記軸心方向移動密封環と前記環状固定ケースとの間において封止された封止空間とに区分けするメカニカルシール機構を、前記回転軸部材に対して、前記内部流体通路の通路数に対応させて、前記軸心方向に直列配置し、前記環状固定ケースを、径外側においてリング状の環状固定ケース本体と、環状固定ケース本体に対して径内側に突出し、前記軸心方向移動密封環を支持するリテーナ部とで構成し、前記リテーナ部を、前記環状固定ケース本体に対して前記軸心方向にスライド可能に別体構成したことを特徴とする。
上記軸心方向移動密封環は、軸心方向に移動可能であるが、環状固定ケース本体に対して回転不可能に固定された静止密封環とすることができる。
この発明により、内部流体通路と貫通路とを連通させ、動力損失を小さくでき、高いシール性能を長期にわたって維持できる耐久性の優れた多流路ロータリジョイントを構成することができる。
詳しくは、前記軸心方向に直列配置した、前記内部流体通路の通路数に対応させたメカニカルシール機構における前記環状固定ケースを、径外側においてリング状の環状固定ケース本体と、前記環状固定ケース本体に対して前記軸心方向にスライド可能に別体構成したリテーナ部とで構成することにより、回転軸体に軸方向移動不可能に固定された回転密封環と、所定数積層して固定された前記環状固定ケースとが軸心方向にズレた場合においても、前記軸心方向移動密封環を支持するリテーナ部が回転密封環に対して軸心方向に適切な位置調整をすることができる。したがって、リテーナ部に支持された前記軸心方向移動密封環を、常に、回転密封環に対する軸心方向の所定の相対位置に配置することができ、軸心方向移動密封環と回転密封環とのシール面において、常に所望のシール性能を確保することができる。
また、例えば、組立によって前記環状固定ケースがひずんだ場合においても、固定密封環に対する軸心方向移動密封環の相対位置や姿勢を初期設定通り維持できるため、偏摩耗を防止でき、動力損失が少なく、且つ耐久性を備えたロータリージョイントを提供することができる。
この発明の態様として、前記環状固定ケース本体を樹脂で構成とすることができる。
前記環状固定ケース本体を金属で構成した多流路ロータリジョイントに比べて軽量、かつ加工性に優れるとともに、温度依存性のない多流路ロータリジョイントを構成することができる。
前記環状固定ケース本体を樹脂で構成する場合、金属で構成する場合と比較して、積層した環状固定ケースを固定して一体化する際の応力や、熱ひずみによる回転密封環に対する影響は大きくなるが、上述したように、径外側においてリング状の環状固定ケース本体と、前記環状固定ケース本体に対して前記軸心方向にスライド可能に別体構成したリテーナ部とで前記環状固定ケースを構成することにより、軸心方向移動密封環と回転密封環密着とのシール面において温度依存性のないシール性能を確保することができる。
したがって、優れた耐久性を備え、且つシール性能を維持できる、軽量な多流路ロータリジョイントを構成することができる。
またこの発明の態様として、3以上の前記内部流体通路及び前記メカニカルシール機構で構成することができる。
このように、3以上の前記内部流体通路及び前記メカニカルシール機構で多流路ロータリジョイントを構成すると、前記環状固定ケースの積層数は多くなり、回転軸体に固定された回転密封環と、所定数積層して固定された前記環状固定ケースとの軸心方向において加工誤差の積み重ねによるズレ量は大きくなる。
詳述すると、3以上のメカニカルシール機構を軸心方向に沿って積層するとともに、例えば、すべてのメカニカルシール機構を連通させたボルトで固定する場合において、軸を上下方向に配置したとき、その両端部、すなわち最上段及び最下段のメカニカルシール機構は連通するボルトによって直接締め付けられるものの、最上段と最下段との間に配置されるその他のメカニカルシール機構は、最上段と最下段のメカニカルシール機構に挟まれて固定された状態となり、挟まれて固定されているメカニカルシール機構の加工誤差の影響がズレとして生じることとなる。このように、3以上のメカニカルシール機構を積層することによって生じる加工誤差の影響は、最上段と最下段のメカニカルシール機構に挟まれて固定されるメカニカルシール機構の積層数が多くなれば多くなるほど大きくなり、ズレ量も大きくなる。
しかしながら、径外側においてリング状の環状固定ケース本体と、前記環状固定ケース本体に対して前記軸心方向にスライド可能に別体構成したリテーナ部とで前記環状固定ケースを構成することにより、上述のズレが発生したとしても、軸心方向移動密封環と回転密封環密着とのシール面において確実なシール性能を確保することができる。
またこの発明の態様として、前記貫通路を、前記環状固定ケース本体を貫通する本体貫通路と、リテーナ部を貫通するリテーナ貫通路とを連通して構成し、前記リテーナ部における前記リテーナ貫通路の軸心方向両側にシール手段を備えることができる。
上記シール手段は、Oリング等のゴムパッキング等で構成することができる。
この発明により、内部流体通路と、本体貫通路及びリテーナ貫通路で構成する連通貫通路とを連通させ、高いシール性能を確保しながら、内部に流体を導通することができる。
本発明により、高いシール性能を長期にわたって維持できる優れた耐久性を備えるとともに、動力損失も少ない多流路ロータリジョイントを提供することができる。
多流路ロータリジョイントの断面図。 メカニカルシール機構の分解斜視図。 多流路ロータリジョイントの一部拡大斜視図。 図1におけるa部拡大図。 図1におけるb部拡大図。 a部拡大図による従来技術との比較についての説明図。
この発明の一実施形態を以下図1乃至図4と共に説明する。
図1は多流路ロータリジョイント1の断面図を示し、図2はメカニカルシール機構10の分解斜視図を示し、図3は多流路ロータリジョイント1の一部拡大斜視図を示し、図4は図1におけるa部拡大図を示し、図5は図1におけるb部拡大図を示し、図6はa部拡大図による従来技術との比較についての説明図を示している。
なお、図2及び図3は、それぞれの構成の理解を容易にするため、周方向の一部を透過状態で図示するとともに、Oリング91,91b,92,92bの図示を省略している。
また、図6(a)は回転密封環14とフランジ本体111とが正しい位置関係にある場合の拡大断面図を示し、図6(d)は回転密封環14xと一体型フランジ11xとが正しい相対位置関係にある従来の多流路ロータリジョイントの場合の拡大断面図を示している。
図6(b)は回転密封環14に対してフランジ本体111が上側にズレた状態の拡大断面図を示し、図6(e)は回転密封環14xに対して一体型フランジ11xが上側にズレた状態の従来の多流路ロータリジョイントの場合の拡大断面図を示している。
図6(c)は回転密封環14に対してフランジ本体111が下側にズレた状態の拡大断面図を示し、図6(f)は回転密封環14xに対して一体型フランジ11xが下側にズレた状態の従来の多流路ロータリジョイントの場合の拡大断面図を示している。
多流路ロータリジョイント1は、例えば、半導体洗浄装置等において、相対回転する装置本体と洗浄テーブルとの間で複数の液体または気体などの流体を導通する装置であり、円柱状の回転主軸2と、回転主軸2に対して径外側において、軸心方向CLに直列配置した10個のメカニカル機構10(10a,10b,・・・10j)と、最上段の第1メカニカル機構10aの上側に配置したリング状の上部リング3と、最下段の第10メカニカル機構10jの下側に配置したリング状の下部リング4と、上部リング3の径内側において、回転主軸2の上部に固定される平面視円形のベアリング受プレート5と、上部リング3とベアリング受プレート5との径方向における対向部分及び下部リング4と回転主軸2との径方向における対向部分のそれぞれに配置されたベアリング6とで構成している。
回転主軸2は、多流路ロータリジョイント1の平面視中心に配置され、高さ方向が軸心方向CLとなる円柱体であり、下部の下部リング4に対応する部分に、ベアリング6の外嵌を許容する大径化した大径部2aと、下端部に径外側に突出する固定フランジ2bを形成している。
なお、固定フランジ2bの底面側には、後述するアダプタ7の上面に形成した上面凸部7aを嵌め込む、底面視円形の円形凹部2cを備えている。
また、大径部2aの下側には、ベアリング6の係止を許容する係止段差部2aaが形成され、係止段差部2aaよりベアリング6の厚さ分上方には、大径部2aに外嵌したベアリング6を軸心方向CLに固定するC型スナップリング6bの嵌込みを許容する嵌込み溝2abを形成している。
さらに、回転主軸2の内部に、10本の軸心方向CLに沿った、すなわち軸心方向CLと平行、またはねじれの位置関係に配置された内部流体通路30(30a,30b,・・・30j)を周方向において所定の間隔を隔てて形成している。
内部流体通路30の下端は円形凹部2cに開口し、内部流体通路30の上端は、各メカニカルシール機構10に対応する高さまで形成されるとともに、径外側向きの支通路31と連通している。
上述したアダプタ7は、図示省略する洗浄テーブルと、回転主軸2とを接続する接続アダプタであり、洗浄テーブル側となる底面が開放された平面視円形且つ断面逆凹型に形成するとともに、円形凹部2cに嵌め込まれる上面凸部7aを上面に形成している。
なお、上面凸部7aには、上面から底面側に貫通するとともに、上述の内部流体通路30と連通する連絡通路32(32a,32b,・・・32j)を形成している。
ベアリング受プレート5は、底面側に、回転主軸2の上端部の嵌込みを許容する平面視円形の嵌込み凹部5aを有する、平面視円形且つ断面逆凹型であり、上端部の径外側に外嵌したベアリング6の係止を許容する係止段差部5bが形成され、係止段差部5bよりベアリング6の厚さ分下方には、ベアリング受プレート5に外嵌したベアリング6を軸心方向CLに固定するC型スナップリング6bの嵌込みを許容する嵌込み溝5baを形成している。なお、ベアリング受プレート5は、回転主軸2の上端部を嵌込み凹部5aに嵌め込んで、回転主軸2の上端部に被せるように装着し、固定ボルト5cで固定している。
上部リング3は、ベアリング6を介して、ベアリング受プレート5の径外側に配置され、後述するメカニカルシール機構10におけるフランジ本体111と同じ内径及び外径を有する平面視円形のリング体であり、下端部の内径側を下方に突出させた下方突出部3a、高さ方向中央付近を内径側に突出させて、内嵌するリングシール部材8を係止する係止凸部3b、及び係止凸部3bより上部の上端部において、係止凸部3bよりさらに内径側に突出させ、ベアリング6を装着するベアリング固定部3cを形成している。
また、上部リング3の周方向の一か所に、外周面から径内側に向き、更に、下側向きに屈曲し、内嵌するリングシール部材8の下方位置の内周面まで貫通する冷却流体排出路3dを備えている。
なお、下方突出部3aの下端径外側角部には、テーパ状に切り欠いて、断面が三角形状となるように圧縮してOリング91を保持するテーパ切欠き部3aaを備えている。
リングシール部材8は、上部リング3に内嵌する環状シールであり、径外側が略垂直方向となり、上端部で折り返し、下方に向かって径内側に傾斜する断面逆レ字型に形成したシールリング8aと、シールリング8aの径外側垂直部分に埋設された補強金具8bと、後述する回転密封環14の外周面に対するシールリング8aの接触力を確保するためのガータスプリング8cとで構成している。
下部リング4は、ベアリング6を介して、大径部2aの径外側に配置され、上部リング3と同じ外径及び上部リング3における係止凸部3bと同じ内径を有する平面視円形のリング体であり、内嵌するベアリング6の径外側部分を上下方向から挟み込む上側底部リング4a及び下側底部リング4bとで構成している。
下側底部リング4bは、上部リング3と同じ外径及びベアリング6の外径よりひとまわり小さな内径を有する平面視円形のリング体であり、内径側の上部に、ベアリング6の外径側下半部分の嵌込みを許容する嵌込み凹部4baを有している。
上側底部リング4aは、上部リング3と同じ外径及び上部リング3における係止凸部3bと同じ内径である下方突出部4abを有する平面視円形のリング体であり、上端部の内径側に、第10メカニカル機構10jのフランジ本体111に形成した下方突出部111a(図2参照)の嵌込みと、第10メカニカル機構10jに内嵌したリングシール部材8の係止とを許容する係止凹部4aa、下側内径部分をベアリング6の外径に応じて内径側に突出させた下方突出部4ab、及び下方突出部4abの上端部をさらに内径側に突出させるとともに、内径側端部を上方に向けて突出する断面L型のL型突出部4acを形成している。
このように構成した上側底部リング4a及び下側底部リング4bにより、下側底部リング4bの嵌込み凹部4baに外径側下半部分を嵌め込んだベアリング6の上部を上側底部リング4aのL型突出部4acで抑え込むようにして、下部リング4は、リングシール部材8を径内側で保持している。
このように構成した上部リング3及び下部リング4により、後述する軸心方向CLに直列配置したメカニカルシール機構10のフランジ本体111を上下方向から挟み込んで固定している。
上述したように、本実施形態の多流路ロータリジョイント1には、10本の内部流体通路30に対して10個のメカニカルシール機構10(10a,10b・・・10j)を、上部リング3及び下部リング4の間において、軸心方向CLに直列配置している。
なお、軸心方向CLに直列配置した10個のメカニカルシール機構10を、上から順に、第1メカニカル機構10a、第2メカニカル機構10b、・・・・第10メカニカル機構10jとしている。そして、第10メカニカル機構10j以外のメカニカルシール機構10(10a乃至10i)は同じ構造であるため、以下において、まず、第10メカニカル機構10j以外のメカニカルシール機構10(10a乃至10i)について説明する。
メカニカルシール機構10は、最径外側のフランジ11と、フランジ11に支持された移動密封環12、回転主軸2の外周面に固定されたスリーブ13、及びスリーブ13を挟んで配置された回転密封環14で構成している。
フランジ11は、上部リング3と同じ内径と外径とを有するリング体であるフランジ本体111と、フランジ本体111に対して回転不可能に固定されるとともに、軸心方向CLにスライド可能に構成され、移動密封環12を支持するリテーナ112とで構成している。
フランジ本体111は、上述したように、上部リング3と同じ内径と外径とを有するリング体であり、図4に示すように、下端部の内径側を下方に突出させた下方突出部111a、上端部の内径側に上側のメカニカルシール機構10の下方突出部111aの嵌込みを許容する嵌込み凹部111bを形成している。なお、第1メカニカル機構10aの嵌込み凹部111bには、上部リング3の下方突出部3aが嵌め込まれ、第10メカニカル機構10jの下方突出部111aは、下部リング4の係止凹部4aaに嵌め込まれる。
フランジ本体111の下方突出部111aの下端径外側角部には、テーパ状に切り欠いて、断面が三角形状となるように圧縮してOリング91を保持するテーパ切欠き部111aaを形成するとともに、フランジ本体111の内周面には、断面を楕円状に圧縮してOリング92の保持する切欠き溝111cを、フランジ本体111の高さ方向中央を挟んで上下方向に所定の間隔を隔てて2箇所形成している。
リテーナ112は、径外側において断面縦長長方形状の外側周壁部113と、外側周壁部113より径内側に突出する支持リング部114が一体に構成された略T型の断面形状を備えた円板状部品である。すなわち、外側周壁部113の上部及び下部は、後述する移動密封環12のリングプレート部121の厚み程度、支持リング部114より上下方向のそれぞれに突出している。
なお、外側周壁部113の外周面における高さ方向中央付近には、径内側向きに凹状となる外周溝113aを備えている。外周溝113aには、後述する第2流体通路117が開口し、フランジ本体111に形成された第1流体通路116から供給される流体がリテーナ112の軸方向移動によって阻害されることなく、リテーナ112に形成された第2流体通路117に供給されるように構成されている。
また、図4に示すように、支持リング部114の周方向において等間隔に、後述するスプリング15の嵌込みを許容するスプリング穴115を、上面側と下面側に開口するように、それぞれ上下対称に備えている。また、上面側のスプリング穴115と下面側のスプリング穴115とは、それぞれの底部を連通する貫通孔115aを備えている。
さらにまた、支持リング部114の内周面には、Oリング92bの嵌込みを許容する切欠き溝114aを、支持リング部114の高さ方向中央を挟んで上下方向に所定の間隔を隔てて2箇所形成している。
このように構成したフランジ11は、フランジ本体111の切欠き溝111cに嵌め込んだOリング92と、リテーナ112の外側周壁部113の外周面とが付勢された状態で当接し、フランジ本体111に対してリテーナ112はOリング92によってシールされた状態で軸心方向CLにスライド可能に構成している。
なお、フランジ本体111は、樹脂で構成しているが、金属で構成してもよい。また、フランジ本体111の周方向の一部に、径方向に貫通する第1流体通路116を備えている。
さらには、リテーナ112は、フランジ本体111の第1流体通路116に対応する周方向位置であり、且つ周方向におけるスプリング穴115同士の間において、外側周壁部113の外周面、詳しくは、外周面に形成された外周溝113aから支持リング部114の内周面まで径方向に貫通する第2流体通路117を備えている。
移動密封環12は、フランジ11の支持リング部114を上下から挟み込むように配置する上側移動密封環12aと、下側移動密封環12bとで構成している。
上側移動密封環12aは、外側周壁部113の内周面より径小な外径と、後述するスリーブ13の外形より径大な内径を有し、外側周壁部113の支持リング部114より突出する突出量と同等の厚みで形成されたリングプレート状のリングプレート部121と、リングプレート部121の内径側において、支持リング部114の切欠き溝114aに嵌め込んだOリング92bに当接する外周面を有するように下向きに突出する内径側筒部122とで、断面L型に形成している。また、リングプレート部121の上面には、後述する回転密封環14の対向面と摺動し、シール面となる摺動凸部123を形成している。
なお、下側移動密封環12bは、上側移動密封環12aと上下対称に構成している。また、回転密封環14の対向面と摺動する上側移動密封環12aにおける摺動凸部123の上面を上シール面123aとし、下側移動密封環12bにおける摺動凸部123の底面を下シール面123bとしている。
このように構成した移動密封環12は、支持リング部114の径内側上半部分を囲うように上側移動密封環12aを配置するとともに、支持リング部114の径内側下半部分を囲うように下側移動密封環12bを配置することによって、支持リング部114を上下方向から挟み込むように構成している。
この状態において、上側移動密封環12aの内径側筒部122の外周面は、支持リング部114の上側の切欠き溝114aに嵌め込んだOリング92bに当接し、下側移動密封環12bの内径側筒部122の外周面は、支持リング部114の下側の切欠き溝114aに嵌め込んだOリング92bに当接している。
さらに、上側移動密封環12aと下側移動密封環12bとは、スプリング穴115に装着したコイル状のスプリング15によって、離間方向に付勢されている。また、上下対称配置した上側移動密封環12aと下側移動密封環12bとの内径側筒部122の対向する端部同士の間に、平面視環状の流体溝124を形成している。
また、移動密封環12の対向面と回転密封環14の対向面との間、詳しくは、上側移動密封環12aの上面と回転密封環14の底側シール面141、あるいは下側移動密封環12bの底面と回転密封環14の上側シール面142との間には、摺動凸部123の高さ分のクリアランスが形成され、摺動凸部123のシール面123a,123bと回転密封環14の対向面のみが当接するため、フランジ11に対する回転主軸2の相対回転に伴う移動密封環12と回転密封環14との相対回転に支障しないように構成している。なお、移動密封環12及び回転密封環14はともに炭化ケイ素(Sic)製である。
回転主軸2の外周面に固定されるスリーブ13は、フランジ11の外側周壁部113よりひとまわり高い断面縦長長方形のリング体であり、内周面の高さ方向中央付近に、径外側向きに凹状となる環状の溝で形成する接続通路131と、スリーブ13の周方向において所定の間隔を隔てて複数形成し、接続通路131の底部とスリーブ13の外周面とを貫通する接続孔132とを備えている。
また、スリーブ13の上端径内側角部と下端径内側角部には、テーパ状に切り欠いて、断面が三角形状となるように圧縮してOリング91bを保持するテーパ切欠き部133を形成している。
回転密封環14は、回転主軸2の外周面に密接する内径と、摺動凸部123と対向する面が上シール面123aと摺動可能な外径を有する断面横長長方形のリングプレート体である。なお、回転密封環14は、上側のメカニカルシール機構10の回転密封環14の軸方向下端面の下部、すなわち底面に、軸方向上端面の上部、すなわち上面が密接するように配置したスリーブ13のテーパ切欠き部133に配置されたOリング91bにより、回転主軸2の外周面に固定されている。
なお、第1メカニカル機構10aのスリーブ13の上部には、ベアリング受プレート5の底部に当接するように配置された上部回転密封環14aが配置されている。また、上部回転密封環14aと、第10メカニカル機構10jにおける回転密封環14とは、他の回転密封環14に比べて厚みを厚く形成することもある。
また、回転密封環14において、摺動凸部123の上シール面123aと摺動する底面側の面を底側シール面141とし、上面側の面を上側シール面142としている。
各構成要素を上述したような要素で構成したメカニカルシール機構10は、図5に示すように、上側のメカニカルシール機構10の回転密封環14の底側シール面141に、軸方向端面の上部が密接するように回転主軸2の外周にスリーブ13が配置され、固定されたスリーブ13の底面に上側シール面142が密接するように回転密封環14を回転主軸2の外周に配置し、Oリング91bにより固定する。
このとき、スリーブ13の接続孔132が、対応する内部流体通路30の支通路31に対応する周方向位置となるように配置するとともに固定し、接続通路131を介して、支通路31と接続孔132とが連通することとなる。
そして、回転密封環14の上側シール面142と、上側のメカニカルシール機構10の回転密封環14の底側シール面141との間に、スリーブ13の外周面と、移動密封環12の内径側筒部122の内周面とが径方向に対向するように、移動密封環12及びフランジ11を配置してメカニカルシール機構10を構成する。このとき、フランジ11の第1流体通路116及び第2流体通路117が、スリーブ13の接続孔132及び対応する内部流体通路30の支通路31に対応する周方向位置となるように配置固定する。
この状態において、図4に示すように、リテーナ112のスプリング穴115に装着したスプリング15によって、上側移動密封環12aは上側の回転密封環14の底側シール面141に摺動凸部123の上シール面123aが押し付けられるように上向きに付勢され、逆に、下側移動密封環12bは下側の回転密封環14の上側シール面142に摺動凸部123の下シール面123bが押し付けられるように下向きに付勢される。
また、第1流体通路116、第2流体通路117、流体溝124、接続孔132及び接続通路131、対応する支通路31、内部流体通路30並びにアダプタに形成された連絡通路32が連通し、連通流体通路Xを構成することができる。
なお、メカニカルシール機構10の内部において、連通流体通路Xの上下は、図5に示すように、フランジ本体111とリテーナ112との境界において配置した上下のOリング92、支持リング部114と内径側筒部122との境界において配置した上下のOリング92b、移動密封環12(12a,12b)の摺動凸部123の上シール面123a,123bと回転密封環14のシール面141,142、及びスリーブ13と回転主軸2との境界におけるOリング91bによって、上下方向がシールされているため、導通する流体の連通流体通路Xからの漏れ出しや、連通流体通路Xへの外部からの他の流体の侵入を防止することができる。
このように構成したメカニカルシール機構10は、回転主軸2に装着固定された下部リング4に対して、第10メカニカル機構10jから順に、軸心方向CLに積層するように直列配置し、最後に上部リング3及びベアリング受プレート5を装着して多流路ロータリジョイント1を構成する。
なお、第10メカニカル機構10jのフランジ本体111は、図1に示すように、他のメカニカルシール機構10のフランジ本体111より、リングシール部材8を内嵌する分高さを高く形成している。また、内嵌したリングシール部材8と移動密封環12との間に径方向に貫通する冷却流体供給路111dをフランジ本体111の周方向の一部に備えるとともに、内嵌するリングシール部材8の上部において径内側に突出し、後述する連通ボルト82の下端を受けるボルト受け部111eを備えている。
また、第10メカニカル機構10jのフランジ本体111に内嵌するリングシール部材8は、上述の上部リング3に内嵌したリングシール部材8と同じリングシール部材8を上下さかさまにして装着している。しかし、フランジ本体111に内嵌するシール部材であれば、リングシール部材8に限定されない。
さらに、軸心方向CLに直列配置したメカニカルシール機構10の各リテーナ112は、上下方向に連通する連通ボルト82によって、それぞれが相対回転不可能な状態で固定されている。
また、軸心方向CLに直列配置したメカニカルシール機構10は、フランジ本体111に形成された第1流体通路116が、周方向位置が軸方向に重ならない様に、且つ対応する内部流体通路30の支通路31の周方向位置に合わせて配置している。
なお、軸心方向CLに直列配置したフランジ本体111は、積層されたすべてのフランジ本体111を挟込固定ボルト81で一体的に固定してもよいし、図示省略するが、上下方向に積層されるフランジ本体111同士を挟込固定ボルト81で挟み込みながらの積層固定もよい。
このように構成された多流路ロータリジョイント1は、回転主軸2の外周面とフランジ本体111の内周面との間において、上下がリングシール部材8で封止された閉鎖空間Zのうち、回転密封環14(141,142)と摺動凸部123(123a,123b)との対向し、摺動するシール面より径外側における各移動密封環12同士の間の空間を、各移動密封環12のスプリング穴115及び貫通孔115aで連通し、クエンチなどの冷却流体を導通する、略円筒状の冷却流体導通空間Yを構成している。
なお、冷却流体導通空間Yは、第10メカニカル機構10jのフランジ本体111に形成した冷却流体供給路111dと、上部リング3に形成した冷却流体排出路3dと連通し、冷却流体供給路111dから供給した冷却流体を、冷却流体導通空間Yを導通させ、冷却流体排出路3dから排出することで冷却することができる。
このように、回転主軸2の内部において、軸心方向CLに沿って形成された内部流体通路30の通路数に応じた数のメカニカルシール機構10を直列配置した多流路ロータリジョイント1におけるメカニカルシール機構10のフランジ11を、径外側においてリング状のフランジ本体111と、フランジ本体111に対して径内側に突出し、移動密封環12を支持するリテーナ112とで構成し、リテーナ112を、フランジ本体111に対して軸心方向CLにスライド可能に別体構成したことにより、内部流体通路30と第1流体通路116及び第2流体通路117とを連通させ、高いシール性能を長期にわたって維持できる優れた耐久性を備えるとともに、動力損失も少ない多流路ロータリジョイント1を構成することができる。
具体的には、軸心方向CLに直列配置した、内部流体通路30の通路数に対応させたメカニカルシール機構10におけるフランジ11を、径外側においてリング状のフランジ本体111と、フランジ本体111に対して軸心方向CLにスライド可能に別体構成したリテーナ112とで構成することにより、回転主軸2に固定された回転密封環14と、所定数積層して固定されたフランジ11とが、図6(b),(c)に示すように、軸心方向CLにズレた場合であっても、移動密封環12を支持するリテーナ112を回転密封環14に対して軸心方向CLに位置調整することができる。
詳しくは、回転主軸2に固定された回転密封環14と、所定数積層してメカニカルシール機構10の固定されたフランジ11とが、図6(b),(c)に示すように軸心方向CLにズレた場合、図6(d)乃至(f)に示すような、本実施形態におけるフランジ本体111とリテーナ112とが一体化された従来の一体型フランジ11xを有する従来の多流路ロータリジョイントの場合、一体型フランジ11xにおけるリテーナ部分112xの上面や下面が、移動密封環12xの底面や上面と接触するおそれがある(図6(e),(f)参照)。このように、一体型フランジ11xにおけるリテーナ部分112xが移動密封環12xと接触すると、移動密封環12xのシール面と回転密封環14xとのシール面とのあたり部分にいびつな方向の不要な力が作用し、移動密封環12xと回転密封環14xのシール面が偏摩耗し、シール性が低下するおそれがある。
このような場合であっても、図6(b),(c)に示すように、図移動密封環12を支持し、フランジ本体111と別体構成したリテーナ112を回転密封環14に対して軸心方向CLに位置調整することができるため、リテーナ112に支持された移動密封環12を、回転密封環14に対する軸心方向の所定の相対位置に配置することができ、移動密封環12と回転密封環14とのシール面(123a,123b,141,142)において確実なシール性を確保することができる。
また、例えば、固定によってフランジ11がひずんだ場合であっても、フランジ11に対する移動密封環12の相対位置や姿勢を維持できるため、偏摩耗などによるシール性の低下を防止し、耐久性のあるシール性能を維持することができる。
またフランジ本体111を樹脂で構成とすることにより、金属で構成した多流路ロータリジョイントに比べて軽量、かつ容易に加工できる多流路ロータリジョイント1を構成することができる。
その反面、金属でフランジ本体111を構成する場合と比較して、積層したフランジ11を固定して一体化する際の固定する強度や、熱ひずみによる、金属製の回転主軸2や回転密封環14に対する影響は大きくなるが、上述したように、径外側においてリング状のフランジ本体111と、フランジ本体111に対して軸心方向CLにスライド可能に別体構成したリテーナ112とでフランジ11を構成することにより、移動密封環12と回転密封環14とのシール面(123a,123b,141,142)において、温度依存性のない、確実なシール性を確保することができる。したがって、耐久性のあるシール性能を維持できる、軽量な多流路ロータリジョイント1を構成することができる。
また、3本以上である10本の内部流体通路30を備えるとともに、10個のメカニカルシール機構10で構成した多流路ロータリジョイント1は、フランジ11の積層数は多くなり、各メカニカルシール機構10を下から順に積層して組み付けた場合、第1メカニカルシール機構10aや第2メカニカルシール機構10bなどの上方のメカニカルシール機構10において、回転主軸2に固定された回転密封環14と、所定数積層して固定されたフランジ11との軸心方向CLにおいて、加工誤差の積み重ねによるズレ量は大きくなる。
詳述すると、3以上のメカニカルシール機構10を軸心方向CLに沿って積層すると、連通ボルト82で固定されるメカニカルシール機構10のうち、軸を上下方向に配置したとき、その両端部、すなわち最上段及び最下段のメカニカルシール機構10は、連通ボルト82によって直接締め付けられるものの、最上段と最下段との間に配置されるメカニカルシール機構10は、連通ボルト82によって直接締め付けられる最上段と最下段のメカニカルシール機構10に挟まれて固定されているだけであり、挟まれて固定されているメカニカルシール機構10の加工誤差の影響がズレとして生じることとなる。このように、3以上のメカニカルシール機構10を積層することによって生じる加工誤差の影響は、最上段と最下段のメカニカルシール機構10に挟まれて固定されるメカニカルシール機構10の積層数が多くなれば多くなるほど大きくなり、ズレ量も大きくなる。
特に、大きくズレた一体型フランジ11xの場合、リテーナ部分112xの内周面にはめ込んだOリング92bが、移動密封環12x同士の対向部分に形成した流体溝124を塞ぎ、連通流体通路Xの導通性が悪化するおそれがある。これに対し、上述したように、径外側においてリング状のフランジ本体111と、フランジ本体111に対して軸心方向CLにスライド可能に別体構成したリテーナ112とでフランジ11を構成することにより、移動密封環12と回転密封環14とのシール面(123a,123b,141,142)において、動力損失が少なく、確実なシール性を確保することができる。
またフランジ本体111を貫通する第1流体通路116と、リテーナ112を貫通する第2流体通路117とを連通して構成し、リテーナ112における第2流体通路117の軸心方向CL両側にOリング92bを備えたことにより、内部流体通路30と、第1流体通路116及び第2流体通路117とを連通させて連通流体通路Xを構成し、高いシール性能を確保しながら、内部に液状流体を導通することができる。
以上、本発明の構成と、前述の実施態様との対応において、本実施形態の回転軸部材は、回転主軸2に対応し、
以下同様に、
軸心方向移動密封環は、移動密封環12に対応し、
貫通路は、第1流体通路116及び第2流体通路117に対応し、
環状固定ケースは、フランジ11に対応し、
連通空間は、連通流体通路Xに対応し、
封止空間は、冷却流体導通空間Yに対応し、
環状固定ケース本体は、フランジ本体111に対応し、
リテーナ部は、リテーナ112に対応し、
本体貫通路は、第1流体通路116に対応し、
リテーナ貫通路は、第2流体通路117に対応し、
シール手段は、切欠き溝114aに装着したOリング91,91b,92,92bに対応するも、上記実施形態に限定するものではない。
例えば、上述の説明では、回転主軸2に対して、10個のメカニカルシール機構10を直列配置して多流路ロータリジョイント1を構成したが、10以上、あるいは10以下のメカニカルシール機構10で多流路ロータリジョイント1を構成してもよい。
また、移動密封環12と回転密封環14をともに、Sicで構成したが、移動密封環12と回転密封環14の一方をSic製とし、他方をカーボン(C)製で構成してもよい。
1…多流路ロータリジョイント
2…回転主軸
10…メカニカルシール機構
11…フランジ
12…移動密封環
14…回転密封環
30…内部流体通路
91,91b,92,92b…Oリング
111…フランジ本体
112…リテーナ
114a…切欠き溝
116…第1流体通路
117…第2流体通路
123a,123b,141,142…シール面
X…連通流体通路
Y…冷却流体導通空間
Z…閉鎖空間

Claims (4)

  1. 軸心方向に配設され、端部が径方向に屈曲して外周面に開口する複数の内部流体通路を有し、複数の内部流体通路の端部開口が前記軸心方向に間隔を隔てて配置された円柱状の回転軸部材の外周面において、前記端部開口を跨ぐ前記軸心方向の所定間隔を隔てて配置されるとともに、前記回転軸部材に軸方向に移動可能に固定された回転密封環と、
    該回転軸部材の外周面の外側において、該回転軸部材に対して相対回転するとともに、外周面と内周面とを貫通する貫通路を周方向の一部に有する環状固定ケースと、
    該環状固定ケースに対して回転不可能に固定されるとともに、前記軸心方向にスライド可能な状態で前記環状固定ケースに支持され、前記軸心方向に所定間隔を隔てて配置した前記回転密封環との間において、シール面同士を対向させて配置される軸心方向移動密封環とでシール部を構成し、
    前記軸心方向移動密封環と前記シール部によって、前記回転軸部材と前記環状固定ケースとの間の閉鎖空間を、前記回転軸部材と前記軸心方向移動密封環との間において前記内部流体通路に連通する連通空間と、前記軸心方向移動密封環と前記環状固定ケースとの間において封止された封止空間とに区分けするメカニカルシール機構を、前記回転軸部材に対して、前記内部流体通路の通路数に対応させて、前記軸心方向に直列配置し、
    前記環状固定ケースを、
    径外側においてリング状の環状固定ケース本体と、
    環状固定ケース本体に対して径内側に突出し、前記軸心方向移動密封環を支持するリテーナ部とで構成し、
    前記リテーナ部を、前記環状固定ケース本体に対して前記軸心方向にスライド可能に別体構成した
    多流路ロータリジョイント。
  2. 前記環状固定ケース本体を樹脂で構成した
    請求項1に記載の多流路ロータリジョイント。
  3. 3以上の前記内部流体通路及び前記メカニカルシール機構で構成する
    請求項1又は2に記載の多流路ロータリジョイント。
  4. 前記貫通路を、
    前記環状固定ケース本体を貫通する本体貫通路と、リテーナ部を貫通するリテーナ貫通路とを連通して構成し、
    前記リテーナ部における前記リテーナ貫通路の軸心方向両側にシール手段を備えた
    請求項1乃至3のうちいずれかに記載の多流路ロータリジョイント。
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