JP2014168748A - 洗浄装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】少量の洗浄液で被洗浄物を効果的に洗浄しつつ、洗浄液の長期的な使用量を低減可能な洗浄装置を提供する。
【解決手段】支持部11は、処理部品1を支持可能である。ノズル24は、洗浄液を大気圧下では沸点以上となる加圧過加熱状態で処理部品1に対し噴射可能である。回収液槽30は、支持部11に支持される処理部品1の鉛直方向下側に位置する回収開口部35を有している。復水液槽40は、外縁部が回収開口部35の外側に位置する復水開口部42を有している。フリーボード部50は、復水開口部42の外縁部から鉛直方向上側へ延び、支持部11に支持される処理部品1の周囲を取り囲むように形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、被洗浄物を洗浄する洗浄装置に関する。
従来、洗浄液を加圧過加熱状態で被洗浄物に対し噴射し、被洗浄物の表面を洗浄する洗浄装置が知られている。ここで、加圧過加熱状態とは、大気圧下では沸点以上となる程度に加圧および加熱された状態のことである。例えば特許文献1に記載された洗浄装置では、被洗浄物に対し加圧過加熱状態の洗浄液を噴射すると、噴射された洗浄液は、瞬時に飽和蒸気に相変化するとともに微細なミスト状となって混相流の状態で被洗浄物の表面に衝突する。これにより、被洗浄物の表面に付着した薬液等の異物を払拭除去する。また、被洗浄物の表面では、ミスト状の洗浄液や蒸気から相変化することで形成された凝縮水層により、薬液等の異物が可溶化除去される。
特開2012−24685号公報
特許文献1の洗浄装置では、被洗浄物の周囲に保液部材を設け、噴射された洗浄液を被洗浄物表面と保液部材との間の所定の隙間に保持しながら洗浄することにより、洗浄液の使用量の低減を図っている。しかしながら、特許文献1の洗浄装置では、被洗浄物に曲げ部や凹凸があると、被洗浄物との間に所定の隙間を形成する保液部材を形成するのが困難になる問題がある。よって、洗浄装置で洗浄可能な被洗浄物に形状的な制約が生じる場合がある。
また、特許文献1の洗浄装置では、被洗浄物を洗浄した後の薬液等の異物を含む洗浄液は、被洗浄物から鉛直方向下側へ落下し、洗浄液の蒸気の凝縮水とともに貯液槽に回収される。貯液槽に回収された洗浄液は、被洗浄物を洗浄する洗浄液として再利用されるものの、薬液等の異物を含むため、被洗浄物を洗浄する効果が低下するおそれがある。
また、特許文献1の洗浄装置では、被洗浄物は、貯液槽の外部、かつ、鉛直方向上側に位置する状態で洗浄される。そのため、噴射された洗浄液が貯液槽の開口部の外側へ飛び散ったり、噴射された洗浄液の蒸気が貯液槽の開口部の外側へ流れたりするおそれがある。よって、噴射された洗浄液の回収量が低下するおそれがある。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、少量の洗浄液で被洗浄物を効果的に洗浄しつつ、洗浄液の長期的な使用量を低減可能な洗浄装置を提供することにある。
本発明は、被洗浄物を洗浄する洗浄装置であって、支持手段と噴射手段と回収液槽と復水液槽とフリーボード部とを備えている。
支持手段は、被洗浄物を支持可能である。噴射手段は、洗浄液を大気圧下では沸点以上となる加圧過加熱状態で被洗浄物に対し噴射可能である。回収液槽は、支持手段に支持される被洗浄物の鉛直方向下側に位置する回収開口部を有している。復水液槽は、外縁部が回収開口部の外側に位置する復水開口部を有している。フリーボード部は、復水開口部の外縁部から鉛直方向上側へ延び、支持手段に支持される被洗浄物の周囲を取り囲むように形成されている。
上記構成により、本発明では、支持手段に支持された被洗浄物に対し加圧過加熱状態の洗浄液を噴射手段から噴射すると、噴射された洗浄液は、瞬時に飽和蒸気に相変化するとともに微細なミスト状となって混相流の状態で被洗浄物の表面に衝突する。この物理的作用により被洗浄物の表面に付着した薬液等の異物を払拭除去することができる。さらに、被洗浄物の表面では、ミスト状の洗浄液や蒸気から相変化することで形成された凝縮水層により、上述の物理的作用で除去しきれなかった薬液等の異物が可溶化除去される。これにより、少量の洗浄液で、被洗浄物の表面を効果的に洗浄することができる。
また、本発明では、被洗浄物を洗浄するときに被洗浄物の表面に生じる、薬液等の異物を含む洗浄液は、被洗浄物の鉛直方向下側へ落下し、回収開口部を経由して回収液槽に回収される。一方、噴射手段から噴射されて被洗浄物に衝突しなかった洗浄液は、相変化して液体(復水)となり、復水開口部を経由して復水液槽に回収される。このように、本発明では、被洗浄物洗浄後の薬液等の異物を含む洗浄液と薬液等の異物を含まない洗浄液とを、回収液槽と復水液槽とに分離回収することができる。これにより、回収液槽に回収された、薬液等の異物を含む洗浄液を廃棄処分したり、あるいは、洗浄液に含まれる薬液を再利用したりすることが可能である。また、復水液槽に回収された、薬液等の異物を含まない洗浄液は、被洗浄物を洗浄するための洗浄液として再利用することができる。よって、洗浄液の浪費が抑制され、結果、洗浄液の長期的な使用量を低減することができる。
また、本発明では、支持手段に支持される被洗浄物の周囲を取り囲むようにフリーボード部が形成されているため、噴射手段から噴射された洗浄液がフリーボード部の外へ飛散すること、および、蒸気となった洗浄液がフリーボード部の外へ漏れることを抑制できる。これにより、復水液槽に回収される洗浄液の回収量が低下するのを抑制することができる。
本発明の一実施形態による洗浄装置を示す模式図。 図1のII−II線断面図。
以下、本発明の実施形態による洗浄装置を図面に基づき説明する。
(一実施形態)
本発明の一実施形態による洗浄装置、および、その一部を図1、2に示す。
洗浄装置10は、例えばめっき等の処理部品1に付着しているめっき薬液を洗浄するために用いられる。処理部品1は、例えば電気部品のプレート状の金属製のターミナル(端子)であって、めっき処理の後、めっき薬液が表面に付着した状態で洗浄装置10に移送される。ここで、処理部品1は、特許請求の範囲における「被洗浄物」に対応する。
洗浄装置10は、図1に示すように、支持部11、配管21、加圧ポンプ22、熱交換器23、ノズル24、回収液槽30、復水液槽40、フリーボード部50、気相冷却管61および液相冷却管62等を備えている。
支持部11は、板状の処理部品1を例えば板厚方向から挟むようにして支持可能である。本実施形態では、支持部11は、処理部品1の板厚方向が鉛直方向に略一致するよう処理部品1を支持する。ここで、支持部11は、特許請求の範囲における「支持手段」に対応している。
配管21は、一端が洗浄液供給槽12に接続するようにして設けられている。洗浄液供給槽12には、洗浄液が貯留されている。本実施形態では、洗浄液は水である。
加圧ポンプ22は、配管21の洗浄液供給槽12近傍に設けられている。加圧ポンプ22は、例えば電動のポンプであって、洗浄液供給槽12内の洗浄液を加圧しつつ配管21の他端側へ送出可能である。
熱交換器23は、配管21の加圧ポンプ22に対し洗浄液供給槽12とは反対側に設けられている。熱交換器23は、配管21に沿うようにして配置されるヒーター231を有している。ヒーター231は、配管21内の洗浄液との間で熱交換を行う。本実施形態では、ヒーター231は、加圧ポンプ22によって加圧された配管21内の洗浄液を例えば130℃(0.3MPa)〜200℃(1.5MPa)程度に加熱する。これにより、配管21内の洗浄液は、大気圧沸点(飽和温度)以上の加圧過加熱液、または、その圧力における沸点近くの過加熱液の状態、所謂亜臨界水の状態となる。
ノズル24は、配管21の他端に設けられている。ノズル24は、噴孔241を有している。本実施形態では、噴孔241の噴孔径は、例えばφ0.3〜1.0に設定されている。ノズル24は、支持部11に支持された処理部品1に噴孔241が水平方向から対向するよう設けられている。ノズル24は、噴孔241を開閉可能な開閉手段(図示せず)を有している。これにより、開閉手段が噴孔241を開くと、配管21内で加圧過加熱液の状態となった洗浄液が噴孔241から処理部品1に向かって噴射される。
このように、配管21、加圧ポンプ22、熱交換器23およびノズル24は、特許請求の範囲における「噴射手段」を構成している。
回収液槽30は、側壁部31、底壁部32、上壁部33、筒部34および回収開口部35を有している。
側壁部31は、例えば矩形筒状に形成されている。底壁部32は、側壁部31の一端を塞ぐよう側壁部31と一体に形成されている。上壁部33は、側壁部31の他端を塞ぐよう側壁部31と一体に形成されている。上壁部33の中央には、上壁部33を板厚方向に貫く穴部331が形成されている。
筒部34は、筒状に形成され、一端が上壁部33の穴部331の外縁部に接続するようにして設けられている。ここで、筒部34は、軸が鉛直方向に沿うような状態で設けられている。
回収開口部35は、筒部34の他端に形成されている。すなわち、回収開口部35は、筒部34の他端開口に一致する。ここで、回収液槽30は、回収開口部35が、支持部11に支持される処理部品1の鉛直方向下側に位置するよう形成されている。なお、回収液槽30は、側壁部31の軸が鉛直方向に沿うような状態で設けられている。
復水液槽40は、側壁部41および復水開口部42を有している。
側壁部41は、回収液槽30の側壁部31と同様、例えば矩形筒状に形成されている。側壁部41は、側壁部31と同軸となるよう、かつ、一端が側壁部31の他端に接続するよう形成されている。これにより、側壁部41は、一端が回収液槽30の上壁部33に塞がれた状態となる。復水開口部42は、側壁部41の他端に形成されている。すなわち、復水開口部42は、側壁部41の他端開口に一致する。ここで、復水液槽40は、復水開口部42の外縁部が回収開口部35の外側に位置するよう形成されている(図2参照)。また、回収開口部35は、復水開口部42よりも支持部11側に位置している(図1参照)。
本実施形態では、復水液槽40の側壁部41の内側に所定量の復水液2(水)が貯留されている。これにより、復水液槽40の側壁部41の内側には「液相」が形成されている。
また、復水液槽40には、復水開口部42の内縁部の周方向の一部に、復水開口部42から鉛直方向下側へ段差を成す段差部13が形成されている。これにより、復水液槽40の復水液2が復水開口部42以上にあふれた場合、あふれた復水液2は、段差部13に流れる。段差部13には、復水液ドレン14の一端が接続されている。復水液ドレン14の他端は、洗浄液供給槽12に接続されている。そのため、段差部13に流れた復水液2は、復水液ドレン14を経由して洗浄液供給槽12に回収される。
フリーボード部50は、側壁部51および開口部52を有している。
側壁部51は、回収液槽30の側壁部31および復水液槽40の側壁部41と同様、例えば矩形筒状に形成されている(図1、2参照)。側壁部51は、側壁部41と同軸となるよう、かつ、一端が側壁部41の他端に接続するよう形成されている。つまり、側壁部51は、復水開口部42の外縁部から鉛直方向上側へ延びるようにして形成されている。ここで、側壁部51は、支持部11に支持される処理部品1の周囲を取り囲むように形成されている。すなわち、支持部11は、側壁部51の両端面間に位置する。開口部52は、側壁部51の他端に形成されている。すなわち、開口部52は、側壁部51の他端開口に一致する。
ここで、フリーボード部50の開口部52は大気に開放されているため、側壁部51の内側には空気が存在している。これにより、フリーボード部50の側壁部51の内側には「気相」が形成されている。
気相冷却管61は、フリーボード部50の側壁部51の内壁に設けられている。気相冷却管61は、側壁部51の内壁面に沿って周方向に環状に巻かれるようにして設けられている。本実施形態では、気相冷却管61は、下端が復水開口部42から所定距離鉛直方向上側へ離れた位置となるよう設けられている(図1参照)。
気相冷却管61は、内部に冷却流体が流通可能なよう形成されている。これにより、気相冷却管61は、内部の冷却流体と気相冷却管61外部の空気、すなわち側壁部51の内側の空気との間で熱交換を行うことによって、側壁部51の内側の空気(気相)を冷却可能である。ここで、気相冷却管61は、特許請求の範囲における「第1冷却手段」に対応している。
液相冷却管62は、復水液槽40の側壁部41の内壁に設けられている。液相冷却管62は、側壁部41の内壁面に沿って周方向に環状に巻かれるようにして設けられている。本実施形態では、液相冷却管62は、上端が復水開口部42から所定距離鉛直方向下側へ離れた位置となるよう設けられている(図1参照)。
液相冷却管62は、内部に冷却流体が流通可能なよう形成されている。これにより、液相冷却管62は、内部の冷却流体と液相冷却管62外部の液体、すなわち側壁部41の内側の復水液2との間で熱交換を行うことによって、側壁部41の内側の復水液2(液相)を冷却可能である。ここで、液相冷却管62は、特許請求の範囲における「第2冷却手段」に対応している。
本実施形態では、フリーボード部50の開口部52は、略長方形状に形成されている(図2参照)。ここで、フリーボード部50の鉛直方向の長さ、すなわち側壁部51の軸方向の長さをL1(図1参照)、フリーボード部50の開口部52の長辺の長さをL2(図1、2参照)、短辺の長さをL3(図2参照)とすると、フリーボード部50は、L1/L3≧1の関係を満たすよう形成されている。つまり、フリーボード部50は、所謂フリーボード比(L1/L3)が1以上となるよう形成されている。
また、本実施形態では、支持部11に支持された処理部品1の鉛直方向の投影面積をA1、回収開口部35の開口面積をA2、復水開口部42の開口面積をA3とすると(図2参照)、回収液槽30および復水液槽40は、A3>A2>A1の関係を満たすよう形成されている。
また、本実施形態では、回収液槽30は、回収開口部35が復水開口部42の中央に位置するよう形成されている(図2参照)。
次に、本実施形態の洗浄装置10による処理部品1の洗浄に係る工程の一例を説明する。
処理部品1の洗浄を開始する前、気相冷却管61および液相冷却管62によりフリーボード部50および復水液槽40内の気液相を例えば10℃以下、望ましくは5℃以下まで冷却しておく。すなわち、気相冷却管61によりフリーボード部50の内側の空気を冷却し、液相冷却管62により復水液槽40の内側の復水液2を冷却しておく。また、加圧ポンプ22および熱交換器23を作動させることにより、加圧過加熱液(亜臨界水)の状態(130℃(0.3MPa)〜200℃(1.5MPa)程度)の洗浄液を配管21内に生成しておく。
(支持工程)
めっき処理後、表面にめっき薬液が付着した処理部品1をフリーボード部50の内側へ移送し、支持部11で支持する。このとき、支持部11は、処理部品1の板厚方向が鉛直方向に略一致するよう処理部品1を支持する。
(洗浄工程)
続いて、ノズル24の開閉手段により噴孔241を開くことで、噴孔241から加圧過加熱液状態の洗浄液を処理部品1に対し噴射する。噴孔241から噴射された洗浄液は、圧力開放により洗浄液の飽和蒸気および微細な洗浄液ミストとなり(「気液混相流」)、処理部品1の表面に衝突する。この気液混相流の衝突の物理的作用により、処理部品1の表面に付着しためっき薬液が払拭除去される。当該払拭除去されためっき薬液は、処理部品1の鉛直方向下側に位置する回収開口部35を経由して回収液槽30に飛散落下する。
さらに、処理部品1の表面では、洗浄液ミストの付着や蒸気から相変化した凝縮水層が形成され、上述の物理的作用で除去しきれなかっためっき薬液の残渣は、凝縮水へ可溶化し凝縮水とともに回収開口部35を経由して回収液槽30に落下する。これにより、めっき薬液を含んだ凝縮水が回収液3として回収液槽30に回収貯留される。
本実施形態では、回収液槽30に回収液ドレン15が接続されている(図1参照)。これにより、回収液槽30に貯留された回収液3を回収液ドレン15を経由して回収し、めっき薬液を含む回収液3を廃棄処分することができる。あるいは、回収した回収液3に含まれるめっき薬液を、めっき工程の薬液として再利用することができる。
一方、ノズル24から噴射され処理部品1のめっき薬液の除去に用いられなかった飽和蒸気および微細な洗浄液ミストは、気相冷却管61の表面および復水液2の液表面で凝縮し、復水液2として回収される。回収された飽和蒸気および洗浄液ミストは、復水液2として復水開口部42からオーバーフローし、段差部13に流れる。段差部13に流れた復水液2は、復水液ドレン14を経由して洗浄液供給槽12に回収される。これにより、回収した復水液2を処理部品1の洗浄液として再利用することができる。
洗浄工程を繰り返すと、復水液2の液表面、および、回収液3の上層には、洗浄液の飽和蒸気層が形成される(図1の「蒸気ライン」参照)。この飽和蒸気層の蒸気は、気相冷却管61および液相冷却管62によって冷却された復水液2の液表面へ流れるよう気流制御される。
次に、本実施形態による洗浄装置10の洗浄能力に関する実験結果を示す。
この実験では、高速度スルファミン酸ニッケル浴(約800g/L)のめっき薬液が付着したCu製の電子部品のターミナル(表面積0.05dm2)を被洗浄物とし、大気圧沸点(飽和温度)が100℃の洗浄液(水)を0.5MPa、150℃の状態とし、噴孔径φ0.5のノズル24から距離10mmでターミナルに対し噴射した。洗浄後のターミナルを脱イオン水に抽出し、導電率換算によりめっき薬液の残渣量を定量したところ、洗浄時間(噴射時間)3秒で25倍希釈、10秒で200倍以上に、付着しためっき薬液を希釈できることを確認した。
以上説明したように、本実施形態では、支持部11に支持された処理部品1に対し加圧過加熱状態の洗浄液をノズル24から噴射すると、噴射された洗浄液は、瞬時に飽和蒸気に相変化するとともに微細なミスト状となって混相流の状態で処理部品1の表面に衝突する。この物理的作用により処理部品1の表面に付着しためっき薬液を払拭除去することができる。さらに、処理部品1の表面では、ミスト状の洗浄液や蒸気から相変化することで形成された凝縮水層により、上述の物理的作用で除去しきれなかっためっき薬液が可溶化除去される。これにより、少量の洗浄液で、処理部品1の表面を効果的に洗浄することができる。
また、本実施形態では、処理部品1を洗浄するときに処理部品1の表面に生じる、めっき薬液を含む洗浄液は、処理部品1の鉛直方向下側へ落下し、回収開口部35を経由して回収液槽30に回収される。一方、ノズル24から噴射されて処理部品1に衝突しなかった洗浄液は、相変化して液体(復水)となり、復水開口部42を経由して復水液槽40に回収される。このように、本実施形態では、処理部品1洗浄後のめっき薬液を含む洗浄液とめっき薬液を含まない洗浄液とを、回収液槽30と復水液槽40とに分離回収することができる。これにより、回収液槽30に回収された、めっき薬液を含む洗浄液(回収液3)を廃棄処分したり、あるいは、洗浄液(回収液3)に含まれるめっき薬液を再利用したりすることが可能である。また、復水液槽40に回収された、めっき薬液を含まない洗浄液(復水液2)は、処理部品1を洗浄するための洗浄液として再利用することができる。よって、洗浄液の浪費が抑制され、結果、洗浄液の長期的な使用量を低減することができる。
また、本実施形態では、支持部11に支持される処理部品1の周囲を取り囲むようにフリーボード部50が形成されているため、ノズル24から噴射された洗浄液がフリーボード部50の外へ飛散すること、および、蒸気となった洗浄液がフリーボード部50の外へ漏れることを抑制できる。これにより、復水液槽40に回収される洗浄液の回収量が低下するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、フリーボード部50に設けられ、フリーボード部50の内側を冷却可能な気相冷却管61を備えている。そのため、フリーボード部50の内側の空気(気相)を冷却することができる。これにより、ノズル24から噴射された加圧過加熱液状態の洗浄液の相変化を促進することができ、処理部品1の洗浄効果を高めることができる。また、気相冷却管61でフリーボード部50の内側の空気を冷却することにより、ノズル24から噴射され処理部品1の洗浄に用いられなかった洗浄液の飽和蒸気の凝縮を促し、復水液2として効率良く回収することができる。
また、本実施形態では、復水液槽40に設けられ、復水液槽40の内側を冷却可能な液相冷却管62をさらに備えている。そのため、復水液槽40内の復水液2を冷却することができる。これにより、復水液2の液表面付近の蒸気の凝縮を促し、復水液2として効率良く回収することができる。
また、本実施形態では、洗浄工程を繰り返すと、復水液2の液表面、および、回収液3の上層には、洗浄液の飽和蒸気層が形成されるが、この飽和蒸気層の蒸気は、気相冷却管61および液相冷却管62によって冷却された復水液2の液表面へ流れるよう気流制御される。このように、比較的簡単な構成で、洗浄時に生じる蒸気の気流制御が可能である。
また、本実施形態では、フリーボード部50は、開口部52が長方形状となるよう形成されている。そして、フリーボード部50の鉛直方向の長さをL1、フリーボード部50の開口部52の長辺の長さをL2、短辺の長さをL3とすると、フリーボード部50は、L1/L3≧1の関係を満たすよう形成されている。つまり、フリーボード部50は、所謂フリーボード比(L1/L3)が1以上となるよう形成されている。よって、ノズル24から噴射された洗浄液がフリーボード部50の外へ飛散すること、および、蒸気となった洗浄液がフリーボード部50の外へ漏れることをより抑制できる。
また、本実施形態では、支持部11に支持された処理部品1の鉛直方向の投影面積をA1、回収開口部35の開口面積をA2、復水開口部42の開口面積をA3とすると、回収液槽30および復水液槽40は、A3>A2>A1の関係を満たすよう形成されている。これにより、処理部品1を洗浄後めっき薬液を含む洗浄液を回収液3として確実に回収できるとともに、処理部品1の洗浄に用いられなかった洗浄液を復水液2として確実に回収できる。
また、本実施形態では、回収液槽30は、回収開口部35が復水開口部42の中央に位置するよう形成されている。よって、ノズル24から噴射された洗浄液がフリーボード部50の外へ飛散すること、および、蒸気となった洗浄液がフリーボード部50の外へ漏れることをより一層抑制できる。
(他の実施形態)
本発明の他の実施形態では、第1冷却手段はフリーボード部の外側に設けられていてもよい。また、第2冷却手段は復水液槽の外側に設けられていてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、第1冷却手段と第2冷却手段とが一体に形成されていてもよい。例えば1つの冷却管で第1冷却手段と第2冷却手段とを構成するといった具合である。
また、本発明の他の実施形態では、第1冷却手段および第2冷却手段は、冷却管に限らず、ペルチェ式冷却板またはチラー等であってもよい。また、本発明の他の実施形態では、洗浄装置は、第1冷却手段および第2冷却手段の少なくとも一方を備えない構成としてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、フリーボード部の開口部は長方形状以外の形状に形成されていてもよい。また、フリーボード部のフリーボード比(L1/L3)は1より小さくてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、回収液槽および復水液槽は、A3>A2>A1の関係を満たさない構成であってもよい。
また、本発明の他の実施形態では、回収液槽は、回収開口部が復水開口部の中央以外に位置するよう形成されていてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、加圧ポンプは、配管内の洗浄液を所定値以上に加圧可能であれば、電動以外の駆動方式によるポンプあるいは圧縮気体で洗浄液を加圧圧送する加圧タンクであってもよい。
また、ノズルは、被洗浄表面に気液混相流が形成されればよく、支持部に支持された処理部品に噴孔が必ずしも水平方向から対向するように設ける必要はない。
また、本発明の他の実施形態では、配管内の洗浄液を所定値以上に加熱可能であれば、ヒーターに限らず別の方法により加熱することとしてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、被洗浄物は、複数が連結した状態で洗浄されることとしてもよい。この場合、複数の被洗浄物を連続的に支持手段に移送、支持しつつ、連続的に洗浄することができる。
また、本発明の他の実施形態では、めっき処理後の処理部品に限らず、めっき薬液以外の薬液等が付着した部品等を洗浄するのに用いてもよい。また、例えば切削加工後または研磨作業後の部品等を被洗浄物として洗浄装置で洗浄し、表面に付着した水溶性加工油や水溶性防錆油等の油剤あるいは、削り屑や研磨粉等の異物を払拭除去することとしてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、洗浄液は水に限らず、水以外の洗浄液を用いてもよい。例えば、炭化水素系溶剤やアルコール類あるいは、PFC、HFC、HFE、HFO等のフッ素系溶剤があげられる。この場合、付着しているめっき薬液以外の薬液等と可溶化する洗浄液が用いられる。
このように、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
10 ・・・洗浄装置
11 ・・・支持部(支持手段)
21 ・・・配管(噴射手段)
22 ・・・加圧ポンプ(噴射手段)
23 ・・・熱交換器(噴射手段)
24 ・・・ノズル(噴射手段)
30 ・・・回収液槽
35 ・・・回収開口部
40 ・・・復水液槽
42 ・・・復水開口部
50 ・・・フリーボード部

Claims (6)

  1. 被洗浄物(1)を洗浄する洗浄装置(10)であって、
    前記被洗浄物を支持可能な支持手段(11)と、
    洗浄液を大気圧下では沸点以上となる加圧過加熱状態で前記被洗浄物に対し噴射可能な噴射手段(21、22、23、24)と、
    前記支持手段に支持される前記被洗浄物の鉛直方向下側に位置する回収開口部(35)を有する回収液槽(30)と、
    外縁部が前記回収開口部の外側に位置する復水開口部(42)を有する復水液槽(40)と、
    前記復水開口部の外縁部から鉛直方向上側へ延び、前記支持手段に支持される前記被洗浄物の周囲を取り囲むように形成されるフリーボード部(50)と、
    を備える洗浄装置。
  2. 前記フリーボード部に設けられ、前記フリーボード部の内側を冷却可能な第1冷却手段(61)をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の洗浄装置。
  3. 前記復水液槽に設けられ、前記復水液槽の内側を冷却可能な第2冷却手段(62)をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の洗浄装置。
  4. 前記フリーボード部は、開口部が長方形状となるよう形成され、
    前記フリーボード部の鉛直方向の長さをL1、前記フリーボード部の開口部の長辺の長さをL2、短辺の長さをL3とすると、前記フリーボード部は、L1/L3≧1の関係を満たすよう形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の洗浄装置。
  5. 前記支持手段に支持された前記被洗浄物の鉛直方向の投影面積をA1、前記回収開口部の開口面積をA2、前記復水開口部の開口面積をA3とすると、前記回収液槽および前記復水液槽は、A3>A2>A1の関係を満たすよう形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の洗浄装置。
  6. 前記回収液槽は、前記回収開口部が前記復水開口部の中央に位置するよう形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の洗浄装置。
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