JP2014168748A - 洗浄装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】支持部11は、処理部品1を支持可能である。ノズル24は、洗浄液を大気圧下では沸点以上となる加圧過加熱状態で処理部品1に対し噴射可能である。回収液槽30は、支持部11に支持される処理部品1の鉛直方向下側に位置する回収開口部35を有している。復水液槽40は、外縁部が回収開口部35の外側に位置する復水開口部42を有している。フリーボード部50は、復水開口部42の外縁部から鉛直方向上側へ延び、支持部11に支持される処理部品1の周囲を取り囲むように形成されている。
【選択図】図1
Description
また、特許文献1の洗浄装置では、被洗浄物は、貯液槽の外部、かつ、鉛直方向上側に位置する状態で洗浄される。そのため、噴射された洗浄液が貯液槽の開口部の外側へ飛び散ったり、噴射された洗浄液の蒸気が貯液槽の開口部の外側へ流れたりするおそれがある。よって、噴射された洗浄液の回収量が低下するおそれがある。
支持手段は、被洗浄物を支持可能である。噴射手段は、洗浄液を大気圧下では沸点以上となる加圧過加熱状態で被洗浄物に対し噴射可能である。回収液槽は、支持手段に支持される被洗浄物の鉛直方向下側に位置する回収開口部を有している。復水液槽は、外縁部が回収開口部の外側に位置する復水開口部を有している。フリーボード部は、復水開口部の外縁部から鉛直方向上側へ延び、支持手段に支持される被洗浄物の周囲を取り囲むように形成されている。
(一実施形態)
本発明の一実施形態による洗浄装置、および、その一部を図1、2に示す。
支持部11は、板状の処理部品1を例えば板厚方向から挟むようにして支持可能である。本実施形態では、支持部11は、処理部品1の板厚方向が鉛直方向に略一致するよう処理部品1を支持する。ここで、支持部11は、特許請求の範囲における「支持手段」に対応している。
加圧ポンプ22は、配管21の洗浄液供給槽12近傍に設けられている。加圧ポンプ22は、例えば電動のポンプであって、洗浄液供給槽12内の洗浄液を加圧しつつ配管21の他端側へ送出可能である。
このように、配管21、加圧ポンプ22、熱交換器23およびノズル24は、特許請求の範囲における「噴射手段」を構成している。
側壁部31は、例えば矩形筒状に形成されている。底壁部32は、側壁部31の一端を塞ぐよう側壁部31と一体に形成されている。上壁部33は、側壁部31の他端を塞ぐよう側壁部31と一体に形成されている。上壁部33の中央には、上壁部33を板厚方向に貫く穴部331が形成されている。
回収開口部35は、筒部34の他端に形成されている。すなわち、回収開口部35は、筒部34の他端開口に一致する。ここで、回収液槽30は、回収開口部35が、支持部11に支持される処理部品1の鉛直方向下側に位置するよう形成されている。なお、回収液槽30は、側壁部31の軸が鉛直方向に沿うような状態で設けられている。
側壁部41は、回収液槽30の側壁部31と同様、例えば矩形筒状に形成されている。側壁部41は、側壁部31と同軸となるよう、かつ、一端が側壁部31の他端に接続するよう形成されている。これにより、側壁部41は、一端が回収液槽30の上壁部33に塞がれた状態となる。復水開口部42は、側壁部41の他端に形成されている。すなわち、復水開口部42は、側壁部41の他端開口に一致する。ここで、復水液槽40は、復水開口部42の外縁部が回収開口部35の外側に位置するよう形成されている(図2参照)。また、回収開口部35は、復水開口部42よりも支持部11側に位置している(図1参照)。
また、復水液槽40には、復水開口部42の内縁部の周方向の一部に、復水開口部42から鉛直方向下側へ段差を成す段差部13が形成されている。これにより、復水液槽40の復水液2が復水開口部42以上にあふれた場合、あふれた復水液2は、段差部13に流れる。段差部13には、復水液ドレン14の一端が接続されている。復水液ドレン14の他端は、洗浄液供給槽12に接続されている。そのため、段差部13に流れた復水液2は、復水液ドレン14を経由して洗浄液供給槽12に回収される。
側壁部51は、回収液槽30の側壁部31および復水液槽40の側壁部41と同様、例えば矩形筒状に形成されている(図1、2参照)。側壁部51は、側壁部41と同軸となるよう、かつ、一端が側壁部41の他端に接続するよう形成されている。つまり、側壁部51は、復水開口部42の外縁部から鉛直方向上側へ延びるようにして形成されている。ここで、側壁部51は、支持部11に支持される処理部品1の周囲を取り囲むように形成されている。すなわち、支持部11は、側壁部51の両端面間に位置する。開口部52は、側壁部51の他端に形成されている。すなわち、開口部52は、側壁部51の他端開口に一致する。
ここで、フリーボード部50の開口部52は大気に開放されているため、側壁部51の内側には空気が存在している。これにより、フリーボード部50の側壁部51の内側には「気相」が形成されている。
また、本実施形態では、回収液槽30は、回収開口部35が復水開口部42の中央に位置するよう形成されている(図2参照)。
処理部品1の洗浄を開始する前、気相冷却管61および液相冷却管62によりフリーボード部50および復水液槽40内の気液相を例えば10℃以下、望ましくは5℃以下まで冷却しておく。すなわち、気相冷却管61によりフリーボード部50の内側の空気を冷却し、液相冷却管62により復水液槽40の内側の復水液2を冷却しておく。また、加圧ポンプ22および熱交換器23を作動させることにより、加圧過加熱液(亜臨界水)の状態(130℃(0.3MPa)〜200℃(1.5MPa)程度)の洗浄液を配管21内に生成しておく。
めっき処理後、表面にめっき薬液が付着した処理部品1をフリーボード部50の内側へ移送し、支持部11で支持する。このとき、支持部11は、処理部品1の板厚方向が鉛直方向に略一致するよう処理部品1を支持する。
続いて、ノズル24の開閉手段により噴孔241を開くことで、噴孔241から加圧過加熱液状態の洗浄液を処理部品1に対し噴射する。噴孔241から噴射された洗浄液は、圧力開放により洗浄液の飽和蒸気および微細な洗浄液ミストとなり(「気液混相流」)、処理部品1の表面に衝突する。この気液混相流の衝突の物理的作用により、処理部品1の表面に付着しためっき薬液が払拭除去される。当該払拭除去されためっき薬液は、処理部品1の鉛直方向下側に位置する回収開口部35を経由して回収液槽30に飛散落下する。
この実験では、高速度スルファミン酸ニッケル浴(約800g/L)のめっき薬液が付着したCu製の電子部品のターミナル(表面積0.05dm2)を被洗浄物とし、大気圧沸点(飽和温度)が100℃の洗浄液(水)を0.5MPa、150℃の状態とし、噴孔径φ0.5のノズル24から距離10mmでターミナルに対し噴射した。洗浄後のターミナルを脱イオン水に抽出し、導電率換算によりめっき薬液の残渣量を定量したところ、洗浄時間(噴射時間)3秒で25倍希釈、10秒で200倍以上に、付着しためっき薬液を希釈できることを確認した。
本発明の他の実施形態では、第1冷却手段はフリーボード部の外側に設けられていてもよい。また、第2冷却手段は復水液槽の外側に設けられていてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、第1冷却手段と第2冷却手段とが一体に形成されていてもよい。例えば1つの冷却管で第1冷却手段と第2冷却手段とを構成するといった具合である。
また、本発明の他の実施形態では、フリーボード部の開口部は長方形状以外の形状に形成されていてもよい。また、フリーボード部のフリーボード比(L1/L3)は1より小さくてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、回収液槽は、回収開口部が復水開口部の中央以外に位置するよう形成されていてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、加圧ポンプは、配管内の洗浄液を所定値以上に加圧可能であれば、電動以外の駆動方式によるポンプあるいは圧縮気体で洗浄液を加圧圧送する加圧タンクであってもよい。
また、ノズルは、被洗浄表面に気液混相流が形成されればよく、支持部に支持された処理部品に噴孔が必ずしも水平方向から対向するように設ける必要はない。
また、本発明の他の実施形態では、被洗浄物は、複数が連結した状態で洗浄されることとしてもよい。この場合、複数の被洗浄物を連続的に支持手段に移送、支持しつつ、連続的に洗浄することができる。
また、本発明の他の実施形態では、洗浄液は水に限らず、水以外の洗浄液を用いてもよい。例えば、炭化水素系溶剤やアルコール類あるいは、PFC、HFC、HFE、HFO等のフッ素系溶剤があげられる。この場合、付着しているめっき薬液以外の薬液等と可溶化する洗浄液が用いられる。
このように、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
11 ・・・支持部(支持手段)
21 ・・・配管(噴射手段)
22 ・・・加圧ポンプ(噴射手段)
23 ・・・熱交換器(噴射手段)
24 ・・・ノズル(噴射手段)
30 ・・・回収液槽
35 ・・・回収開口部
40 ・・・復水液槽
42 ・・・復水開口部
50 ・・・フリーボード部
Claims (6)
- 被洗浄物(1)を洗浄する洗浄装置(10)であって、
前記被洗浄物を支持可能な支持手段(11)と、
洗浄液を大気圧下では沸点以上となる加圧過加熱状態で前記被洗浄物に対し噴射可能な噴射手段(21、22、23、24)と、
前記支持手段に支持される前記被洗浄物の鉛直方向下側に位置する回収開口部(35)を有する回収液槽(30)と、
外縁部が前記回収開口部の外側に位置する復水開口部(42)を有する復水液槽(40)と、
前記復水開口部の外縁部から鉛直方向上側へ延び、前記支持手段に支持される前記被洗浄物の周囲を取り囲むように形成されるフリーボード部(50)と、
を備える洗浄装置。 - 前記フリーボード部に設けられ、前記フリーボード部の内側を冷却可能な第1冷却手段(61)をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の洗浄装置。
- 前記復水液槽に設けられ、前記復水液槽の内側を冷却可能な第2冷却手段(62)をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の洗浄装置。
- 前記フリーボード部は、開口部が長方形状となるよう形成され、
前記フリーボード部の鉛直方向の長さをL1、前記フリーボード部の開口部の長辺の長さをL2、短辺の長さをL3とすると、前記フリーボード部は、L1/L3≧1の関係を満たすよう形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の洗浄装置。 - 前記支持手段に支持された前記被洗浄物の鉛直方向の投影面積をA1、前記回収開口部の開口面積をA2、前記復水開口部の開口面積をA3とすると、前記回収液槽および前記復水液槽は、A3>A2>A1の関係を満たすよう形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の洗浄装置。
- 前記回収液槽は、前記回収開口部が前記復水開口部の中央に位置するよう形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の洗浄装置。
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