JP2014168045A - モジュール基板の製造方法、電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板に搭載された部品の破損を防止できるモジュール基板の製造方法を提供する。
【解決手段】少なくとも1つの部品が搭載された基板、熱硬化性樹脂シート及び厚み調整用冶具を用い、前記熱硬化性樹脂シートは、第1の開口部を有し、前記厚み調整用冶具は、第2の開口部を有し、前記第1の開口部に前記部品が収容されるように、前記基板と前記熱硬化性樹脂シートとを重ねる工程(A)、及び前記第1の開口部と前記第2の開口部とが対向するように、前記熱硬化性樹脂シートと前記厚み調整用冶具とを重ねる工程(B)を含むモジュール基板の製造方法に関する。
【選択図】図5

Description

本発明はモジュール基板の製造方法及び電子機器に関する。
樹脂封止する方法として、液状樹脂やモールディングコンパウンド樹脂を用いる方法が知られている。これらの方法は、専用の金型や、枠冶具が必要であり、コストが高い。そこで、近年では、熱硬化性樹脂シートを用いて樹脂封止する方法が提案されている。熱硬化性樹脂シートを用いることで、専用の金型や、枠冶具が不要となるため、コストの低減が期待でき、また、時間の短縮も期待できる。
特許文献1では、熱硬化性樹脂シートを用いた金属ベース回路基板の製造方法が記載されている。具体的には、基板上の熱硬化性樹脂シート層に、開口を有する絶縁シートを配置し、その開口に熱伝導部材、他の熱硬化性樹脂シート、放熱ランド及び電子部品を配置し、これにより、電子部品で発生した熱を放熱ランド及び熱伝導経路部材を介して金属板へ放熱することが可能な金属ベース回路基板の製造方法が記載されている。
特開2011−210948号公報
しかしながら、熱硬化性樹脂シートを用いて封止すると、基板に搭載された電子部品などが破損する場合がある。
本発明は前記問題点に鑑みなされたものであり、基板に搭載された部品の破損を防止できるモジュール基板の製造方法を提供することを目的とする。
本願発明者は、上記従来の問題点を解決すべく検討した結果、開口部を有する特定組成の熱硬化性樹脂シート及び開口部を有する厚み調整用冶具を用いることにより、基板に搭載された部品の破損を防止できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、少なくとも1つの部品が搭載された基板、熱硬化性樹脂シート及び厚み調整用冶具を用いるモジュール基板の製造方法に関する。前記熱硬化性樹脂シートは、第1の開口部を有する。前記厚み調整用冶具は、第2の開口部を有する。本発明のモジュール基板の製造方法は、前記第1の開口部に前記部品が収容されるように、前記基板と前記熱硬化性樹脂シートとを重ねる工程(A)、及び前記第1の開口部と前記第2の開口部とが対向するように、前記熱硬化性樹脂シートと前記厚み調整用冶具とを重ねる工程(B)を含む。
熱硬化性樹脂シートの第1の開口部(部品を避ける為の逃げ孔)に部品を収容するため、部品の破損を防止できる。また、熱硬化性樹脂シートと厚み調整用冶具とを重ねる際に、第1の開口部と第2の開口部とを対向し、第1の開口部及び第2の開口部を連絡するので、プレスなどにより熱硬化性樹脂シートが薄くなり、部品が第1の開口部を貫通しても、部品を第2の開口部に収容でき、部品の破損を防止できる。
また、熱硬化性樹脂シートを用いるので、専用の金型や、枠冶具が不要となるため、コストの低減が期待できる。製造時間を短縮できる。
前記モジュール基板の製造方法は、未封止部分の形状に応じた冶具を用いて前記未封止部分を有するモジュール基板を製造する方法であることが好ましい。
前記熱硬化性樹脂シートは第3の開口部を有し、前記工程(A)は、前記第1の開口部に前記部品が収容されるように、前記基板と前記熱硬化性樹脂シートとを重ねる工程(A−1)、及び前記工程(A−1)の後、前記第3の開口部に冶具を挿入する工程(A−2)を含むことが好ましい。
これによれば、冶具を挿入して第3の開口部を埋めるため、第3の開口部13が熱硬化性樹脂によって埋まることを防止することが可能である。すなわち、第3の開口部を未封止部分とすることができる。前記冶具は、パイプ状であることが好ましい。
前記モジュール基板の製造方法は、平行平板プレス機を用いてプレスする工程(C)を含むことが好ましい。これにより、圧縮成型機、トランスファー成型機を用いる場合に必要とされる専用の金型や枠冶具が不要となり、製造コストを低減できる。
前記モジュール基板の製造方法は、金型及び枠冶具を用いないことが好ましい。金型や枠冶具を用いないので、製造コストを低減できる。
前記熱硬化性樹脂シートは、熱硬化性樹脂シート部、及び前記熱硬化性樹脂シート部上に配置されたシートを備えることが好ましい。これにより、熱硬化性樹脂シート部と厚み調整用冶具との接触を防ぐ事が可能で、厚み調整用冶具への樹脂付着等の汚染を防止できる。
前記熱硬化性樹脂シート部は無機充填剤を含み、前記熱硬化性樹脂シート部中の前記無機充填剤の含有量が65〜95重量%であることが好ましい。無機充填剤の含有量が65重量%以上であると、第1の開口部を作製する際のハンドリング性に優れている。一方、無機充填剤の含有量が95重量%以下であると、熱硬化性樹脂シートの取り扱い時に破損する可能性が低い。
本発明はまた、前記製造方法により得られたモジュール基板を用いた電子機器に関する。前記電子機器は、部品の破損が防止されたモジュール基板を用いるため、信頼性が高い。
本発明は、基板と熱硬化性樹脂シートとを重ねて、熱硬化性樹脂シートの第1の開口部に基板上に配置された部品を収容する工程と、熱硬化性樹脂シートと厚み調整用冶具とを重ねて、熱硬化性樹脂シートの第1の開口部と厚み調整用冶具の第2の開口部とを連結する工程を含むモジュール基板の製造方法に関する。
本発明によれば、基板に搭載された部品の破損を防止できる。
(a)は、基板の模式平面図である。(b)は、基板の模式正面図である。 (a)は、熱硬化性樹脂シートの模式平面図である。(b)は、熱硬化性樹脂シートの模式正面図である。 厚み調整用冶具の模式平面図である。 (a)は、実施形態1における積層体の模式平面図である。(b)は、(a)のA−B線で積層体を切断した際の模式断面図である。 実施形態1における平行平板プレスの様子を示す模式断面図である。 実施形態2における平行平板プレスの様子を示す模式断面図である。 (a)は、基板の模式平面図である。(b)は、(a)のC−D線で、基板を切断した際の模式断面図である。 基板及び熱硬化性樹脂シートの積層体の模式断面図である。 冶具を挿入した様子を示す模式断面図である。 積層体に厚み調整用冶具を重ねた様子を示す模式断面図である。 実施形態3における平行平板プレスの様子を示す模式断面図である。 冶具の模式平面図である。 実施形態4における積層体の模式断面図である。
本発明のモジュール基板の製造方法は、熱硬化性樹脂シート10の第1の開口部12に部品2が収容されるように、基板1と熱硬化性樹脂シート10とを重ねる工程(A)、及び第1の開口部12と厚み調整用冶具21の第2の開口部22とが対向するように、熱硬化性樹脂シート10と厚み調整用冶具21とを重ねる工程(B)を含む。
まず、実施形態1〜4で使用する基板1、熱硬化性樹脂シート10及び厚み調整用冶具21について説明する。
[基板]
図1の(a)は、基板1の模式平面図である。図1の(b)は、基板1の模式正面図である。
図1の(a)、(b)に示すように、基板1には複数の部品2が搭載されている。すなわち、複数の部品2が基板1上に配置されている。このような基板1としては、プリント配線基板、リジット基板、フレキシブル基板、リジット・フレキシブル基板などが挙げられる。
部品2としては、例えば、半導体素子(半導体パッケージなど)、コンデンサ、コネクタ、抵抗、ダイオード、トランジスタ、集積回路(IC)などの電子部品が挙げられる。部品2は、後述の熱硬化性樹脂シート11の第1の開口部12に収容される。
基板1には複数の孔3が設けられている(図1の(a))。孔3としては、例えば、ねじ孔などが挙げられる。
また、基板1には、通常、各種配線なども設けられている(図示せず)。
[熱硬化性樹脂シート]
図2の(a)は、熱硬化性樹脂シート10の模式平面図である。図2の(b)は、熱硬化性樹脂シート10の模式正面図である。
図2の(a)に示すように、熱硬化性樹脂シート10は、第1の開口部12を有する。第1の開口部12は、基板1の部品2に対応する位置(基板1に熱硬化性樹脂シート10を重ねた場合に、部品2を収容可能な位置)に形成されている。
第1の開口部12の形状(熱硬化性樹脂シート10を平面視したときの形状)は部品2を収容可能な形状であれば特に限定されないが、部品2に応じた形状が好ましい(図2の(a))。例えば、部品2が円形状である場合には、第1の開口部12も円形状であることが好ましい。
第1の開口部12の大きさ(熱硬化性樹脂シート10を平面視したときの開口部12の面積)は、部品2を収容可能な大きさであれば特に限定されず、適宜設定できる。例えば、部品2の大きさの100〜130%であり、好ましくは101〜120%である。
また、熱硬化性樹脂シート10は、第3の開口部13を有する(図2の(a))。第3の開口部13は、基板1の孔3に対応する位置(基板1に熱硬化性樹脂シート11を重ねた場合に、第3の開口部13が孔3と対向する位置)に形成されている。なお、第3の開口部13には、後述の冶具71を挿入できる(実施形態3にて説明)。
第3の開口部13の形状(熱硬化性樹脂シート10を平面視したときの形状)は特に限定されないが、孔3に応じた形状が好ましい(図2の(a))。例えば、孔3が円形状である場合には、第3の開口部13も円形状であることが好ましい。
第3の開口部13の大きさ(熱硬化性樹脂シート10を平面視したときの第3の開口部13の面積)は、孔3と同程度の大きさが好ましい。例えば、孔3の大きさの100〜130%であり、好ましくは101〜120%である。
図2の(b)に示すように、熱硬化性樹脂シート10は、通常、熱硬化性樹脂シート11(熱硬化性樹脂シート部11)、及び熱硬化性樹脂シート11上に配置されたシート14を備える。これにより、熱硬化性樹脂シート11と、厚み調整用冶具21又はプレス天板面などとの接触を防ぐ事ができ、厚み調整用冶具21又はプレス天板への樹脂付着等の汚染を防止できる。またシート14の表面を梨地状などに加工することで、マーキング性などを向上できる。なお、熱硬化性樹脂シート11の両面に、シート14が配置されていてもよい。この場合、一方のシート14を剥離することで好適に使用できる。シート14としては、従来公知のセパレーターを使用できる。シート14の構成材料としては、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標))、ポリイミドなどが挙げられる。
熱硬化性樹脂シート11は、無機充填剤を含むことが好ましい。
無機充填剤は、特に限定されるものではなく、従来公知の各種充填剤を用いることができ、例えば、石英ガラス、タルク、シリカ(溶融シリカや結晶性シリカ等)、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化珪素、窒化ホウ素の粉末が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
なかでも、熱硬化性樹脂シート11の硬化体の線膨張係数を低減し、封止後の反りを抑制できるという点から、シリカ粉末を用いることが好ましく、シリカ粉末のなかでも溶融シリカ粉末を用いることがより好ましい。溶融シリカ粉末としては、球状溶融シリカ粉末、破砕溶融シリカ粉末が挙げられるが、流動性という観点から、球状溶融シリカ粉末を用いることが特に好ましい。なかでも、平均粒径が0.1〜100μmの範囲のものを用いることが好ましく、0.3〜54μmの範囲のものを用いることが特に好ましい。
なお、平均粒径は、母集団から任意に抽出される試料を用い、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置を用いて測定することにより導き出すことができる。
熱硬化性樹脂シート11中の無機充填剤の含有量は、好ましくは65重量%以上、より好ましくは80重量%以上である。65重量%以上であると、吸水率を低下できる。熱硬化性樹脂シート11中の無機充填剤の含有量は、好ましくは95重量%以下、より好ましくは90重量%以下である。95重量%以下であると、樹脂作製時に支障なく混練りできる。
熱硬化性樹脂シート11は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂を含むことが好ましい。
エポキシ樹脂としては、特に限定されるものではない。例えば、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、変性ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂等の各種のエポキシ樹脂を用いることができる。これらエポキシ樹脂は単独で用いてもよいし2種以上併用してもよい。
エポキシ樹脂の硬化後の靭性及びエポキシ樹脂の反応性を確保する観点からは、エポキシ当量150〜250、軟化点もしくは融点が50〜130℃の常温で固形のものが好ましく、なかでも、信頼性の観点から、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂が好ましい。柔軟性という点から、ビスフェノールF型エポキシ樹脂が好ましい。
フェノール樹脂は、エポキシ樹脂との間で硬化反応を生起するものであれば特に限定されるものではない。例えば、フェノールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ビフェニルアラルキル樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、クレゾールノボラック樹脂、レゾール樹脂等が用いられる。これらフェノール樹脂は単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
フェノール樹脂としては、エポキシ樹脂との反応性の観点から、水酸基当量が70〜250、軟化点が50〜110℃のものを用いることが好ましく、なかでも硬化反応性が高いという観点から、フェノールノボラック樹脂を好適に用いることができる。また、信頼性の観点から、フェノールアラルキル樹脂やビフェニルアラルキル樹脂のような低吸湿性のものも好適に用いることができる。
エポキシ樹脂とフェノール樹脂の配合割合は、硬化反応性という観点から、エポキシ樹脂中のエポキシ基1当量に対して、フェノール樹脂中の水酸基の合計が0.7〜1.5当量となるように配合することが好ましく、より好ましくは0.9〜1.2当量である。
熱硬化性樹脂シート11中のエポキシ樹脂及びフェノール樹脂の合計含有量は、好ましくは1重量%以上、より好ましくは4重量%以上である。1重量%以上であると、樹脂強度を良好に確保できる。熱硬化性樹脂シート11中のエポキシ樹脂及びフェノール樹脂の合計含有量は、好ましくは20重量%以下、より好ましくは15重量%以下、更に好ましくは10重量%以下である。20重量%以下であると、成型性が良好である。
熱硬化性樹脂シート11は、エラストマーを含むことが好ましい。
エラストマーは、電子部品の封止に必要な可撓性を熱硬化性樹脂シート11に付与するものであり、このような作用を奏するものであれば特にその構造を限定するものではない。例えば、ポリアクリル酸エステル等の各種アクリル系共重合体、スチレンアクリレート系共重合体、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、エチレン−酢酸ビニルコポリマー(EVA)、イソプレンゴム、アクリロニトリルゴム等のゴム質重合体を用いることができる。なかでも、エポキシ樹脂へ分散させやすく、またエポキシ樹脂との反応性も高いために、得られる熱硬化性樹脂シートの耐熱性や強度を向上させることができるという観点から、アクリル系共重合体を用いることが好ましい。また、熱安定性に優れ、固形物としてハンドリングがしやすいという点から、スチレン系共重合体が好ましく、ポリスチレン・ポリイソブチレン系共重合体がより好ましく、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体がさらに好ましい。これらは単独で用いてもよいし、2種以上併せて用いてもよい。
なお、アクリル系共重合体は、例えば、所定の混合比にしたアクリルモノマー混合物を、定法によってラジカル重合することにより合成することができる。ラジカル重合の方法としては、有機溶剤を溶媒に行う溶液重合法や、水中に原料モノマーを分散させながら重合を行う懸濁重合法が用いられる。その際に用いる重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、その他のアゾ系又はジアゾ系重合開始剤、ベンゾイルパーオキサイド及びメチルエチルケトンパーオキサイド等の過酸化物系重合開始剤等が用いられる。なお、懸濁重合の場合は、例えばポリアクリルアミド、ポリビニルアルコールのような分散剤を加えることが望ましい。
エラストマーの含有量は、エポキシ樹脂及びフェノール樹脂の合計含有量100重量部に対して、好ましくは5重量部以上、より好ましくは25重量部以上である。25重量部以上であると、柔軟性を付加でき、取り扱い性を向上でき、樹脂をロールに巻き取ること、ロール状にすることができる。
また、エラストマーの含有量は、好ましくは60重量部以下、より好ましくは40重量部以下である。60重量部以下であると、成型時の樹脂流動を低減できる。
熱硬化性樹脂シート11は、硬化促進剤を含むことが好ましい。
硬化促進剤は、硬化を進行させるものであれば特に限定されるものではないが、硬化性と保存性の観点から、トリフェニルホスフィンやテトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート等の有機リン系化合物や、イミダゾール系化合物が好適に用いられる。これら硬化促進剤は、単独で用いても良いし、他の硬化促進剤と併用しても構わない。
硬化促進剤の含有量は、エポキシ樹脂及びフェノール樹脂の合計含有量100重量部に対して、好ましくは1重量部以上、より好ましくは2.5重量部以上である。1重量部以上であると、充分に硬化できる。また、硬化促進剤の含有量は、好ましくは4.5重量部以下、より好ましくは3.5重量部以下である。4.5重量部以下であると、硬化時の硬化収縮を低減できる。
熱硬化性樹脂シート11は、顔料を含むことが好ましい。顔料を含有することにより、熱硬化性樹脂シート11表面の傷や汚れを防止でき、尚且つマーキング性を向上できる。
顔料としては特に限定されず、無機系顔料であってもよいし、有機系顔料であってもよい。
無機系顔料としては、例えば、ガラス微粉末、ガラスバルーン、セラミックビーズ等のセラミック系顔料;アルミニウム、鉄、ジルコニウム、コバルト等の金属細片系顔料;酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化イットリウム、酸化インジウム、チタン酸ナトリウム、酸化ケイ素、酸化ニッケル、酸化マンガン、酸化クロム、酸化鉄、酸化銅、酸化セリウム、酸化アルミニウム等の金属酸化物系顔料;酸化鉄−酸化マンガン、酸化鉄−酸化クロム、酸化銅−酸化マグネシウム等の複合酸化物顔料;SiとAlやFe、マグネシウム、マンガン、ニッケル、チタン、クロム、カルシウム等の金属系顔料;鉄−クロム、ビスマス−マンガン、鉄−マンガン、マンガン−イットリウム等の合金系顔料;マイカ、窒化ケイ素、光輝顔料、硫酸バリウム等が挙げられる。
有機系顔料としては、例えば、アゾ系顔料、アゾメチン系顔料、レーキ系顔料、チオインジゴ系顔料、アントラキノン系顔料、ぺリレン系顔料、ぺリノン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ジオキサジン系顔料、フタロシアニン系顔料、キニフタロン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、カーボン系顔料等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
顔料の含有量は、エポキシ樹脂及びフェノール樹脂の合計含有量100重量部に対して、好ましくは0.1重量部以上、より好ましくは0.8重量部以上である。0.1重量部以上であると、マーキング性を向上できる。また、顔料の含有量は、好ましくは10重量部以下、より好ましくは3重量部以下である。10重量部以下であると、樹脂粘度を低下でき、成形性を向上できる。
熱硬化性樹脂シート11は、難燃剤を含むことが好ましい。
難燃剤としては特に限定されないが、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化鉄、水酸化カルシウム、水酸化スズ等の金属水酸化物;ホスファゼン化合物;等が挙げられる。なかでも、硬化後の強度を特定範囲に良好に調整できるという理由から、ホスファゼン化合物が好ましい。ホスファゼン化合物としては、例えば、FP−100(伏見製薬所製)等が挙げられる。
難燃剤の含有量は、エポキシ樹脂及びフェノール樹脂の合計含有量100重量部に対して、好ましくは5重量部以上、より好ましくは20重量部以上である。5重量部以上であると、樹脂に難燃性を付加できる。また、難燃剤の含有量は、好ましくは50重量部以下、より好ましくは30重量部以下である。50重量部以下であると、支障なく樹脂作製ができる。
なお、熱硬化性樹脂シート11は、上記の各成分以外に必要に応じて、シランカップリング剤等他の添加剤を適宜配合できる。
熱硬化性樹脂シート11は、一般的な方法で製造できる。例えば、前記各成分をメチルエチルケトン等の有機溶剤に均一に溶解あるいは分散させ、ワニスを調製し、次いで、ワニスをシート14上に塗布し乾燥させる。その後、打ち抜き加工などにより第1の開口部12及び第3の開口部13を形成する。これにより、熱硬化性樹脂シート11が得られる。
熱硬化性樹脂シート11は、混練押出により製造することも好ましい。これにより、シート状に容易に成形でき、ボイドが少なく、厚みが均一な熱硬化性樹脂シート11が得られる。
混練押出により製造する方法としては、例えば、前記各成分を混練して得られる混練物をシート状に塑性加工する方法が好ましい。
具体的には、熱硬化性樹脂、エラストマー、無機充填材及び硬化促進剤などをミキシングロール、加圧式ニーダー、押出機などの公知の混練機で溶融混練することにより混練物を調製し、得られた混練物をシート状に塑性加工する。混練条件として、温度の上限は、140℃以下が好ましく、130℃以下がより好ましい。温度の下限は、上述の各成分の軟化点以上であることが好ましく、例えば30℃以上、好ましくは50℃以上である。混練の時間は、好ましくは1〜30分である。
溶融混練後の混練物は、冷却することなく高温状態のままで塑性加工することが好ましい。塑性加工方法としては特に制限されず、平板プレス法、Tダイ押出法、スクリューダイ押出法、ロール圧延法、ロール混練法、インフレーション押出法、共押出法、カレンダー成形法などが挙げられる。塑性加工温度としては上述の各成分の軟化点以上が好ましく、エポキシ樹脂の熱硬化性および成形性を考慮すると、例えば40〜150℃、好ましくは50〜140℃、さらに好ましくは70〜120℃である。
熱硬化性樹脂シート10の厚み(熱硬化性樹脂シート11及びシート14の合計厚み)は、部品2の厚み(高さ)より厚くても薄くてもよい。しかし、部品の破損を防ぐという理由から、部品2より厚いことが好ましい。
[厚み調整用冶具]
図3は、厚み調整用冶具21の模式平面図である。
厚み調整用冶具21は、第2の開口部22を有する。第2の開口部22は、基板1の部品2に対応する位置(基板1上に厚み調整用冶具21を重ねた場合に、部品2を収容可能な位置)に形成されている。
第2の開口部22の形状(厚み調整用冶具21を平面視したときの形状)は、部品2に応じた形状が好ましい(図3)。例えば、部品2が円形状である場合には、第2の開口部22も円形状であることが好ましい。
第2の開口部22の大きさ(厚み調整用冶具21を平面視したときの第2の開口部22の面積)は、部品2を収容可能な大きさであれば特に限定されず、適宜設定できる。例えば、部品2の大きさの100〜130%であり、好ましくは101〜120%である。
また、厚み調整用冶具21は、第4の開口部23を有する(図3)。第4の開口部23は、基板1の孔3に対応する位置(基板1に厚み調整用冶具21を重ねた場合に、第4の開口部23が孔3と対向する位置)に形成されている。
なお、第4の開口部23には、後述の冶具71を収容できる(実施形態3にて説明)。
第4の開口部23の形状(厚み調整用冶具21を平面視したときの形状)は特に限定されないが、孔3に応じた形状が好ましい(図3)。例えば、孔3が円形状である場合には、第4の開口部23も円形状であることが好ましい。
第4の開口部23の大きさ(厚み調整用冶具21を平面視したときの第4の開口部23の面積)は、孔3と同程度の大きさが好ましい。例えば、孔3の大きさの100〜130%であり、好ましくは101〜120%である。
厚み調整用冶具21を構成する材料は特に限定されないが、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標))、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリプロピレンなどの樹脂;アルミ、ステンレスなどの金属;シリコンゴム、アクリルゴムなどのゴムが挙げられる。これらを組み合わせた複合材料でもよい。なかでも、耐熱性、厚みなどの精度という理由から、金属が好ましい。
厚み調整用冶具21の厚みは適宜設定できる。
[製造方法]
本発明のモジュール基板の製造方法は、工程(A)及び工程(B)を含む。工程(A)、(B)の順序は特に限定されず、工程(A)の後に工程(B)を行ってもよく、工程(B)の後に工程(A)を行ってもよい。
以下の説明では、基板1、熱硬化性樹脂シート10及び厚み調整用冶具21を用いた場合について説明する。
(実施形態1)
工程(A)
図4の(a)(b)に示すように、工程(A)では、第1の開口部12に部品2が収容されるように、基板1と熱硬化性樹脂シート10とを重ねる。
具体的には、基板1の部品2を搭載する面(部品搭載面)と、熱硬化性樹脂シート11とが対向するように、基板1に熱硬化性樹脂シート10を重ねる。これにより、熱硬化性樹脂シート10が有する第1の開口部12に、部品2を収容する。
工程(B)
図4の(a)(b)に示すように、工程(B)では、第1の開口部12と第2の開口部22とが対向するように、熱硬化性樹脂シート10と厚み調整用冶具21とを重ねる。
具体的には、熱硬化性樹脂シート10が備えるシート14の上に厚み調整用冶具21を重ねる。これにより、基板1、熱硬化性樹脂シート11、シート14及び厚み調整用冶具21がこの順に積層された積層体31を得る。第1の開口部12と第2の開口部22とが対向するように重ねるので、第1の開口部12及び第2の開口部22が連絡する。
第1の開口部12及び第2の開口部22が連絡するので、後述のプレスにより熱硬化性樹脂シート11が薄くなり、部品2が第1の開口部12を貫通しても、部品2を第2の開口部22に収容でき、部品2の破損を防止できる。
工程(C)
図5に示すように、工程(C)では、積層体31を平行平板プレス機を用いてプレスする。具体的には、平行平板プレス機の下板61及び上板62の間に積層体31を配置し、次いで必要に応じて積層体31の上に冶具41を重ね、減圧下で積層体31をプレスする。下板61及び上板62のプレス方向の移動は、スペーサー(枠冶具)63によってストップさせることができる。
なお、積層体31の上に冶具41を重ねた後、平行平板プレス機の下板61及び上板62の間に積層体31を配置してもよい。
冶具41は従来公知のものを使用できる。例えば、平板状のものなどを使用できる。
スペーサー(枠冶具)63は、モジュール基板の厚さを調整するために使用する。スペーサー63の厚みは、適宜設定すればよい。
プレス圧力は適宜設定できるが、好ましくは1kg/cm以上であり、より好ましくは3kg/cm以上である。1kg/cm以上であると、基板1及び熱硬化性樹脂シート11間でしっかりと濡れるため、良好に貼り合わせできる。一方、プレス圧力は、好ましくは25kg/cm以下、より好ましくは20kg/cm以下である。25kg/cm以下であると、基板1、ウエハ、基板1上の部品2などの破損を防止できる。
プレス温度は適宜設定できる。好ましくは30℃以上であり、より好ましくは50℃以上である。一方、プレス温度は、好ましくは200℃以下であり、より好ましくは180℃以下である。
プレス時間は特に限定されないが、通常0.5〜30分である。
減圧下の圧力は、好ましくは30Torr以下、より好ましくは20Torr以下である。30Torr以下であると、ボイドを良好に減らすことができる。減圧下の圧力の下限は特に限定されないが、例えば、0.1Torr以上である。
プレス後、積層体31から厚み調整用冶具21を取り除き、成型体を得る。成型体は、基板1、基板1上に配置された熱硬化性樹脂シート11、及び熱硬化性樹脂シート11上に配置されたシート14を備える。
必要に応じて成型体からシート14を取り除いた後、オートクレーブし、熱硬化させることで、モジュール基板を得ることができる。
オートクレーブ条件は特に限定されないが、例えば、温度50〜200℃、0.01〜100kg/cm条件で行うことができる。
前記製造方法により得られたモジュール基板は、電子機器に好適に使用できる。
(実施形態2)
実施形態1では、熱硬化性樹脂シート10の厚み(熱硬化性樹脂シート11及びシート14の合計厚み)が、部品2の厚み(高さ)より厚い場合について説明した。実施形態2では、熱硬化性樹脂シート10の厚みが、部品2の厚みより薄い場合について説明する。なお、実施形態1で説明した内容は、その説明を省略する。
図6は、実施形態2における平行平板プレスの様子を示す模式断面図である。
図6に示すように、熱硬化性樹脂シート10の厚みが、部品2の厚みより薄くても、部品2を第2の開口部22に収容でき、部品2の破損を防止できる。
(実施形態3)
未封止部分の形状に応じた冶具を用いて、未封止部分を有するモジュール基板を製造する場合について説明する。すなわち、実施形態3では、熱硬化性樹脂シート10と基板1とを重ね、熱硬化性樹脂シート10の第3の開口部13と基板1の孔3とを連絡した後、第3の開口部13及び孔3の連結孔に冶具71を挿入する。冶具71が第3の開口部13及び孔3を埋めるため、第3の開口部13及び孔3が熱硬化性樹脂によって埋まることを防止できる。したがって、冶具71の挿入部分(連結孔)を未封止状態にできる。
なお、実施形態1、2で説明した内容は、その説明を省略する。
図7の(a)は、基板1の模式平面図である。図7の(b)は、(a)のC−D線で、基板1を切断した際の模式断面図である。
図8は基板1及び熱硬化性樹脂シート10の積層体の模式断面図である。
工程(A−1)
工程(A−1)では、第1の開口部12に部品2が収容されるように、基板1と熱硬化性樹脂シート10とを重ねる。
具体的には、第1の開口部12に部品2が収容されるように、かつ第3の開口部13と孔3とが対向するように基板1の部品搭載面に、熱硬化性樹脂シート10を重ねる。
これにより、熱硬化性樹脂シート10が有する第1の開口部12に部品2を収容するとともに、第3の開口部13及び孔3を連絡する。図8は、第3の開口部13及び孔3が連絡した様子を示している。
工程(A−2)
工程(A−1)の後、工程(A−2)を行う。図9に示すように、工程(A−2)では、第3の開口部13及び孔3に冶具71を挿入する。冶具71が第3の開口部13及び孔3を埋めるため、第3の開口部13及び孔3を未封止とすることができる。すなわち、冶具71が第3の開口部13及び孔3を埋めるため、第3の開口部13及び孔3が熱硬化性樹脂によって埋まることを防止できる。
冶具71の形状は棒状である限り特に限定されないが、パイプ状が好適である。冶具71の太さは、適宜設定できる。
図10に示すように、冶具71の長さは、後述の積層体32の厚み(長さ)より短いことが好ましい。なお、後述するように、冶具71の長さを調整することで、製造するモジュール基板の厚さを調整できる。
冶具71を構成する材料は特に限定されず、例えば、前述の厚み調整用冶具21で例示したものを使用できる。
工程(B)
図10に示すように、工程(B)では、第1の開口部12と第2の開口部22とが対向するように、かつ、第3の開口部13と第4の開口部23とが対向するように熱硬化性樹脂シート10と厚み調整用冶具21とを重ねる。これにより、基板1、熱硬化性樹脂シート11、シート14及び厚み調整用冶具21がこの順に積層された積層体32を得る。第3の開口部13と第4の開口部23とが対向するように重ねるので、第3の開口部13及び第4の開口部23が連絡する。図10は、第3の開口部13及び第4の開口部23が連絡した様子を示している。
工程(C)
図11は、実施形態3における平行平板プレスの様子を示す模式断面図である。
図12は、冶具の模式平面図である。
図11に示すように、工程(C)では、積層体32を平行平板プレス機を用いてプレスする。具体的には、平行平板プレス機の下板61及び上板62の間に積層体32を配置し、次いで必要に応じて積層体32の上に冶具81を重ね、減圧下で、プレスする。
図12に示すように、冶具81は、第5の開口部82を有する。第5の開口部82は、基板1の部品2に対応する位置(基板1に冶具81を重ねた場合に、部品2を収容可能な位置)に形成されている。
第5の開口部82の形状(冶具81を平面視したときの形状)は部品2を収容可能な形状であれば特に限定されないが、部品2に応じた形状が好ましい(図12)。例えば、部品2が円形状である場合には、第5の開口部82も円形状であることが好ましい。
第5の開口部82の大きさ(冶具81を平面視したときの第5の開口部82の面積)は、部品2を収容可能な大きさであれば特に限定されず、適宜設定できる。例えば、部品2の大きさの100〜200%であり、好ましくは101〜150%である。
この工程では、第2の開口部22と第5の開口部82とが対向するように、積層体32の厚み調整用冶具21と冶具81とを重ねる。これにより、第2の開口部22及び第5の開口部82が連絡する(図示せず)。この結果、第1の開口部12、第2の開口部22及び第5の開口部82が連絡する(図示せず)。
このため、部品2を第1の開口部12、第2の開口部22及び第5の開口部82に収容でき、部品2の破損を防止できる。
実施形態3では、冶具71は、スペーサーとしての機能を発揮できる、(実施形態1のスペーサー63と同様の機能を発揮できる)ため、スペーサーを使用しなくともよい。プレス時に冶具71がプレス荷重を受け止めるためである。よって、冶具71の長さを調整することで、製造するモジュール基板の厚さを調整できる。
以上の方法により、第3の開口部13及び孔3が未封止のモジュール基板を製造できる。
(実施形態4)
実施形態3では、孔3より細い冶具71を用い、第3の開口部13及び孔3に冶具71を挿入する場合について説明したが、実施形態4では、孔3より太い冶具71を用い、第3の開口部13には挿入するが孔3には挿入しない場合について説明する。
図13において、冶具71は孔3より太い。このような冶具71を用いることで、孔3に挿入せずとも、第3の開口部13が未封止であり、かつ孔3も未封止のモジュール基板を製造できる。
以上の説明では、片面に部品2が搭載されている基板1について説明した。しかし、部品2は両面に搭載されていてもよい。この場合、両面に対して、工程(A)〜(C)を適用できる。
また、厚み調整用冶具21の他に、厚みを調整できる冶具41、81を用いる場合について説明した。冶具41、81を用いることで、部品2が大型である場合であっても、部品2の破損を防止できる。またプレス範囲を調整できる。
なお、基板1、熱硬化性樹脂シート10及び厚み調整用冶具21について、これらを平面視したときの外形(外周)の形状が同一の場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、異なっていてもよい。
以上のとおり、例えば、基板1上に熱硬化性樹脂シート10を配置して、熱硬化性樹脂シート10の第1の開口部12に基板1上に配置された部品2を収容する工程と、熱硬化性樹脂シート10上に厚み調整用冶具21を配置して、熱硬化性樹脂シート10の第1の開口部12と厚み調整用冶具21の第2の開口部22とを連結する工程を含む方法により、モジュール基板を好適に製造できる。
以下、本発明に関し実施例を用いて詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。また、各例中、部は特記がない限りいずれも重量基準である。
[熱硬化性樹脂シートA、Bの作製で使用した成分及び配合割合]
熱硬化性樹脂シートの作製で使用した成分について説明する。
エポキシ樹脂:新日鐵化学社製のYSLV−80XY(ビスフェノールF型エポキシ樹脂) 3.4部
フェノール樹脂:明和化成社製のMEH7851S(フェノールビフェニレン) 3.6部
エラストマー:カネカ社製のSIBSTER 072T(ポリスチレン・ポリイソブチレン系樹脂) 3部
硬化促進剤:北興化学工業社製のTPP−K(リン系触媒) 0.1部
顔料:三菱化学社製のカーボンブラックMA600 0.1部
難燃剤:伏見製薬所製のFP−100(ホスホニトリル酸フェニルエステル) 1.8部
無機充填剤:電気化学工業社製のFB−9454(溶融球状シリカ、平均粒子径21μm) 88部
[熱硬化性樹脂シートAの作製]
上記配合比にしたがって上記各成分をミキサーでブレンドした後に、2軸2条混練機により混練りして樹脂組成物を得た。平行平板プレス機のプレス下板にPETフィルムをセットし、PETフィルム上に混練して得られた樹脂組成物をセットした。そして、樹脂組成物上に別のPETフィルムをセットした状態でプレスを行った。これにより、PETフィルム付きの熱硬化性樹脂シートAを得た(PETフィルムの厚み0.05mm、熱硬化性樹脂シートの厚み2.0〜2.1mm)。
[熱硬化性樹脂シートBの作製]
上記配合比の上記各成分と、メチルエチルケトン及びトルエンを50:50で含む混合液とを混合し、成分濃度90重量%の混合物を作製した。混合物を自転公転式ミキサー(シンキ―社製、あわとり練太郎)を用いて、2000rpmで10分間撹拌することで、塗工用ワニスを得た。塗工用ワニスを厚み50μmのシリコーン処理PETフィルム(三菱化学製:MRF50)上に塗工し、次いで熱風乾燥機で110℃10分間乾燥することにより、厚さ100μmの薄型樹脂シートを得た。20枚の薄型樹脂シートを真空ラミネーターにより、積層温度60℃、真空度10Torr、ラミネート速度30m/sで積層することにより、厚さ2mmの熱硬化性樹脂シートを得た。なお、メチルエチルケトンとトルエンを含む混合液を使用したのは、エラストマーであるSIBSTAR 072Tがメチルエチルケトンに溶解しにくいためである。
[実施例1]
実施例1で使用したアイテムについて説明する。
プリント配線基板1:半導体パッケージ、コンデンサなどを搭載した放熱板付きプリント配線基板(厚み14.5mm)
熱硬化性樹脂シート1:上記方法で作製した熱硬化性樹脂シートAに打ち抜き加工を施すことによって、プリント配線基板1の半導体パッケージ、コンデンサに対応する位置に部品逃げ孔部(開口部)を形成したもの
厚み調整用冶具1−1:プリント配線基板1の半導体パッケージ、コンデンサなど搭載部品に対応する位置に部品逃げ孔部(開口部)を形成したもの(樹脂製、厚み15mm)
厚み調整用冶具1−2:平板形状の冶具(金属製、厚み25〜31mm)
スペーサー1:高さ73mm
プリント配線基板1の部品搭載面に熱硬化性樹脂シート1を重ね、熱硬化性樹脂シート1の部品逃げ孔部に、半導体パッケージ及びコンデンサを収容した。
次いで、熱硬化性樹脂シート1の上に厚み調整用冶具1−1を重ね、熱硬化性樹脂シート1の部品逃げ孔部と厚み調整用冶具1−1の部品逃げ孔部を連絡した。その上に平板状の厚み調整用冶具1−2を積層した。
上記で得られた積層体を、平行平板プレス機を用いてプレスした(プレス温度:175℃、予備加熱時間:10分、プレス圧力:18kg/cm、プレス時間:5分、真空度:10Torr)。プレス後、プリント配線基板1及び熱硬化性樹脂シート1からなる成型体を取り出し、これをオートクレーブにより熱硬化させ、モジュール基板を得た。
[実施例2]
以下のアイテムを使用した点、及びプレス温度が130℃である点以外は、実施例1と同様の方法でモジュール基板を得た。
プリント配線基板2:半導体パッケージ、コンデンサなどを搭載したプリント配線基板(厚み1.45mm)
熱硬化性樹脂シート2:上記方法で作製した熱硬化性樹脂シートAに打ち抜き加工を施すことによって、プリント配線基板2の半導体パッケージ、コンデンサなど実装部品に対応する位置に部品逃げ孔部(開口部)を形成したもの
厚み調整用冶具2−1:プリント配線基板2の半導体パッケージ、コンデンサに対応する位置に部品逃げ孔部(開口部)を形成したもの(樹脂製、厚み15mm)
厚み調整用冶具2−2:平板形状の冶具(金属製、厚み25〜31mm)
スペーサー2:高さ60mm
[実施例3]
実施例3で使用したアイテムについて説明する。
プリント配線基板3:半導体パッケージ、コンデンサなどを基板両面に搭載したプリント配線基板(厚み1.55mm)
熱硬化性樹脂シート3:上記方法で作製した熱硬化性樹脂シートAに打ち抜き加工を施すことによって、プリント配線基板3の半導体パッケージ、コンデンサなど実装部品に対応する位置に部品逃げ孔部(開口部)を形成したもの
厚み調整用冶具3−1:プリント配線基板3の半導体パッケージ、コンデンサに対応する位置に部品逃げ孔部(開口部)を形成したもの(樹脂製、厚み15mm)
厚み調整用冶具3−2:平板形状の冶具(金属製、厚み25〜31mm)
スペーサー3:高さ60mm
22mm台座:凹部又は開口部を有する台座(厚み22mm)
9mm台座:凹部又は開口部を有する台座(厚み9mm)
22mm台座上にプリント配線基板3を載置した後に積層した点、プレス温度が130℃である点、及びプレス時間が6分である点以外は、実施例1と同様の方法でプリント配線基板3の片面を熱硬化し、封止した。
その後、22mm台座上に片面封止後のプリント配線基板3を載置し、もう一方の面を封止し、両面が封止されたモジュール基板を得た。
[実施例4]
熱硬化性樹脂シートAに代えて、熱硬化性樹脂シートBを使用した点以外は実施例1と同様である。
[実施例5]
熱硬化性樹脂シートAに代えて、熱硬化性樹脂シートBを使用した点以外は実施例2と同様である。
[実施例6]
熱硬化性樹脂シートAに代えて、熱硬化性樹脂シートBを使用した点以外は実施例3と同様である。
[結果]
実施例1〜6において、熱硬化性樹脂シート1〜3は、ハンドリング性に優れ、取り扱い時に破損することがなかった。実施例1〜6では、部品逃げ孔部(開口部)に、半導体パッケージ、コンデンサを逃がす(収容する)ことができ、半導体パッケージ、コンデンサが破損することがなかった。
1 基板
2 部品
3 孔
10 熱硬化性樹脂シート
11 熱硬化性樹脂シート部
12 第1の開口部
13 第3の開口部
14 シート
21 厚み調整用冶具
22 第2の開口部
23 第4の開口部
31 積層体
32 積層体
41 冶具
61 下板
62 上板
63 スペーサー
71 冶具
81 冶具
82 第5の開口部

Claims (9)

  1. 少なくとも1つの部品が搭載された基板、熱硬化性樹脂シート及び厚み調整用冶具を用い、
    前記熱硬化性樹脂シートは、第1の開口部を有し、
    前記厚み調整用冶具は、第2の開口部を有し、
    前記第1の開口部に前記部品が収容されるように、前記基板と前記熱硬化性樹脂シートとを重ねる工程(A)、及び
    前記第1の開口部と前記第2の開口部とが対向するように、前記熱硬化性樹脂シートと前記厚み調整用冶具とを重ねる工程(B)
    を含むモジュール基板の製造方法。
  2. 未封止部分の形状に応じた冶具を用いて、前記未封止部分を有するモジュール基板を製造する請求項1に記載のモジュール基板の製造方法。
  3. 前記熱硬化性樹脂シートは第3の開口部を有し、
    前記工程(A)は、
    前記第1の開口部に前記部品が収容されるように、前記基板と前記熱硬化性樹脂シートとを重ねる工程(A−1)、及び
    前記工程(A−1)の後、前記第3の開口部に冶具を挿入する工程(A−2)を含む請求項1又は2に記載のモジュール基板の製造方法。
  4. 前記冶具は、パイプ状である請求項3に記載のモジュール基板の製造方法。
  5. 平行平板プレス機を用いてプレスする工程(C)を含む請求項1〜4のいずれかに記載のモジュール基板の製造方法。
  6. 金型及び枠冶具を用いない請求項1〜5のいずれかに記載のモジュール基板の製造方法。
  7. 前記熱硬化性樹脂シートは、熱硬化性樹脂シート部、及び前記熱硬化性樹脂シート部上に配置されたシートを備える請求項1〜6のいずれかに記載のモジュール基板の製造方法。
  8. 前記熱硬化性樹脂シート部は無機充填剤を含み、
    前記熱硬化性樹脂シート部中の前記無機充填剤の含有量が65〜95重量%である請求項7に記載のモジュール基板の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の方法により得られたモジュール基板を用いた電子機器。
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