JP2014167051A - 積層型電子部品およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】積層型電子部品の接合部位が、接着強度が高く、耐湿性および膜厚精度が良好であり、かつ、接合材料の空洞内への流れ込みが防止された、内部に空洞を有する積層型電子部品およびその製造方法の提供。
【解決手段】一対の基板が、または、基板と樹脂被膜若しくは金属被膜とが、接着層を介して積層構造をなしており、該積層構造の内部に前記接着層と接する空洞が形成されており、該空洞内部に電極が設けられた積層型電子部品において、前記接着層が、下記成分(A)、(B)、(C)を含有し、前記成分(C)の含有量が前記(A)成分の含有量に対する質量パーセントで、0.1〜10%の接着フィルムを熱硬化させてなることを特徴とする積層型電子部品。
成分(A):下記一般式(1)で示される質量平均分子量(Mw)が500〜4000のビニル化合物
成分(B):熱可塑性エラストマー
成分(C):DSC測定による発熱ピークが100℃以上180℃以下の有機過酸化物

【選択図】なし

Description

本発明は、内部に空洞を有する積層型電子部品およびその製造方法に関する。
近年の小型化薄型化の要請から、内部に空洞を有する積層型電子部品を取り入れたものが数多くある。一例を挙げると、加速度センサ、ジャイロセンサ、発振子、SAW(表面弾性波)デバイス、あるいは、マイクロホンなどのMEMSデバイスである。
これらの積層型電子部品は、一対の基板を積層した構造、または、1つの基板と、樹脂被膜若しくは金属被膜とを積層した構造をなしており、該積層構造の内部には空洞が設けられている。該空洞内部には、電極など、各電子部品の構成要素が設けられている。このような積層型電子部品の一例が、特許文献1に記載されている。
これらの積層型電子部品では、一対の基板、または、1つの基板および樹脂被膜若しくは金属被膜を、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等の樹脂材料で接合することで、内部に空洞を有する積層構造を形成している。
これらの積層型電子部品において、積層構造の内部に設けられた空洞の容量が変化すると部品特性の劣化を招くため、上記の接合部位の膜厚精度が重要となる。
また、上記の接合部位は、接着強度が高いことや、耐湿性に優れることも求められる。
特許文献2に記載のフィルムは、弾性率が低いため、硬化前後の膜厚をほぼ一定にすることができ、かつ、硬化後の膜厚の均一性が良好である。
したがって、積層構造を構成する一対の基板、または、1つの基板および樹脂被膜若しくは金属被膜の接合に、特許文献2に記載のフィルムを用いた場合、接合部位の膜厚精度が良好になると考えられる。
また、特許文献2に記載のフィルムは、接着強度が高く、耐湿性も良好である。
しかしながら、特許文献2に記載のフィルムは、最低溶融粘度が比較的低いため、熱硬化時の流動性が高く、空洞内にフィルムの成分が流れ込むおそれがある。これにより、空洞内に設けられた回路素子等の汚染を生じたり、空洞容量の変化により部品特性の劣化を招くおそれがある。
また、空洞内にフィルムの成分が流れ込むことによって、熱硬化の前後で膜厚が変化するため、熱硬化の前後での膜厚精度が問題となる。
特開2007−104264号公報 国際公開2008−018483号
本発明は上記した従来技術の問題点を解決するため、積層型電子部品の接合部位が、接着強度が高く、耐湿性および膜厚精度が良好であり、かつ、接合材料の空洞内への流れ込みが防止された、内部に空洞を有する積層型電子部品およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、
一対の基板が、または、基板と樹脂被膜若しくは金属被膜とが、接着層を介して積層構造をなしており、該積層構造の内部に前記接着層と接する空洞が形成されており、該空洞内部に電極が設けられた積層型電子部品において、
前記接着層が、下記成分(A)、(B)、(C)を含有し、前記成分(C)の含有量が前記(A)成分の含有量に対する質量パーセントで0.1〜10%となる接着フィルムを熱硬化させてなることを特徴とする積層型電子部品。
成分(A):下記一般式(1)で示される、質量平均分子量(Mw)が500〜4000のビニル化合物
(式中、R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基またはフェニル基である。−(O−X−O)−は下記構造式(2)で示される。

8,R9,R10,R14,R15は、同一または異なってもよく、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。R11,R12,R13は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。−(Y−O)−は下記構造式(3)で定義される1種類の構造、または下記構造式(3)で定義される2種類以上の構造がランダムに配列したものである。

16,R17は、同一または異なってもよく、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。R18,R19は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。Zは、炭素数1以上の有機基であり、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ハロゲン原子を含むこともある。a,bは、少なくともいずれか一方が0でない、0〜300の整数を示す。c,dは、0または1の整数を示す。)
成分(B):熱可塑性エラストマー
成分(C):示差走査熱量(DSC)測定による発熱ピークが100℃以上180℃以下の有機過酸化物
本発明の積層型電子部品において、前記成分(A)の−(O−X−O)−が、下記構造式(4)で示され、前記成分(A)の−(Y−O)−が下記構造式(5)、若しくは、下記構造式(6)で示される構造、または、下記構造式(5)で示される構造および下記構造式(6)で示される構造がランダムに配列した構造を有することが好ましい。

本発明の積層型電子部品において、前記接着フィルムの(B)成分の熱可塑性エラストマーが、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ポリブタジエン、および、スチレン−(エチレン−エチレン/プロピレン)−スチレンブロック共重合体からなる群から選択される少なくとも1つであることが好ましい。
本発明の積層型電子部品において、前記接着フィルムの(B)成分の含有量が、前記接着フィルムの全成分の合計質量に対する質量パーセントで、30〜70%であることが好ましい。
本発明の積層型電子部品において、前記接着フィルムの(C)成分の有機過酸化物が、パーオキシエステル類又はジアルキルパーオキサイド類であることが好ましい。
本発明の積層型電子部品において、前記接着フィルムが、成分(D)として、エポキシ樹脂をさらに含有することが好ましい。
ここで、前記成分(D)として、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、および、ノボラック型エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1つであることが好ましい。
ここで、前記接着フィルムの(D)成分の含有量が、前記接着フィルムの全成分の合計質量に対する質量パーセントで、0.1〜10%であることが好ましい。
本発明の積層型電子部品において、前記接着フィルムが、成分(E)として、成分(D)の硬化促進剤をさらに含有してもよい。
ここで、前記成分(E)として、3級アミン、イミダゾール、ホスフィン類、および、ホスフォニウムからなる群から選択される少なくとも1つの硬化促進剤を含有することが好ましい。
本発明の積層型電子部品において、前記接着フィルムが、100〜200℃の温度域における最低溶融粘度が10000〜50000Pa・sの範囲であることが好ましい。
本発明の積層型電子部品において、前記一対の基板のうち少なくとも一方の、前記接着層と接する面に凹部が設けられており、該凹部が積層型電子部品の空洞をなすことが好ましい。
また、本発明の積層型電子部品において、前記樹脂被膜若しくは金属被膜と積層構造をなす前記基板の、前記接着層と接する面に凹部が形成されており、該凹部が積層型電子部品の空洞をなすことが好ましい。
また、本発明の積層型電子部品において、前記基板と積層構造をなす前記樹脂被膜若しくは金属被膜の、前記接着層と接する面に凹部が形成されており、該凹部が積層型電子部品の空洞をなしてもよい。
また、本発明の積層型電子部品において、前記接着フィルムに開口部が設けられており、該開口部が積層型電子部品の空洞をなしてもよい。
本発明の積層型電子部品は、接着層として使用する接着フィルムが、成分(C)として、DSC測定による発熱ピークが特定の範囲の有機過酸化物を含むことで、該接着フィルムの熱硬化時の流動性が制御されている。これにより、熱硬化時に該接着フィルムの成分が、空洞内に流入することが防止される。このため、空洞内に設けられた回路素子等の汚染を生じたり、空洞容量の変化により部品特性の劣化を招くおそれがない。
また、本発明の積層型電子部品は、接着層として使用する接着フィルムの膜厚精度が良好である。すなわち、該接着フィルムは、硬化前後の膜厚をほぼ一定にすることができ、かつ、硬化後の膜厚の均一性が良好である。このため、空洞容量の変化により部品特性の劣化を招くおそれがない。
また、接着層として使用する接着フィルムは、接着強度が高く、耐湿性が良好である。
図1は、本発明の積層型電子部品の一構成例を示した側断面図である。 図2は、本発明の積層型電子部品の別の一構成例を示した側断面図である。 図3は、本発明の積層型電子部品のさらに別の一構成例を示した側断面図である。 図4は、本発明の積層型電子部品のさらに別の一構成例を示した側断面図である。
以下、図面を参照して本発明について詳細に説明する。
図1は、本発明の積層型電子部品の一構成例を示した側断面図である。図1に示す積層型電子部品10は、一対の基板20a,20bが、接着層30を介して積層構造をなしており、該積層構造の内部に接着層30と接する空洞60が形成されている。該空洞60の内部には電子部品の構成要素として、電極(図示せず)が設けられている。
図1に示す積層型電子部品10では、一対の基板20a,20bのうち、下基板20bの接着層30と接する面に凹部40が形成されており、該凹部40が積層型電子部品10の空洞60をなしている。
本発明の積層型電子部品10の接着層30は、以下に示す(A)〜(C)成分を必須成分として含有する接着フィルムを熱硬化させてなる。
成分(A):下記一般式(1)で示される、質量平均分子量(Mw)が500〜4000のビニル化合物、
一般式(1)中、R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基またはフェニル基である。これらの中でも、R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7が水素原子であることが好ましい。
式中、−(O−X−O)−は下記構造式(2)で示される。

構造式(2)中、R8,R9,R10,R14,R15は、同一または異なってもよく、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。これらの中でも、R8,R9,R10,R14,R15が炭素数6以下のアルキル基であることが好ましい。
11,R12,R13は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。これらの中でも、R11,R12,R13は、水素原子、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基であることが好ましい。
一般式(1)中、−(Y−O)−は下記構造式(3)で定義される1種類の構造、または下記構造式(3)で定義される2種類以上の構造がランダムに配列したものである。これらの中でも、−(Y−O)−は下記構造式(3)で定義される1種類の構造が配列したものであることが好ましい。

構造式(3)中、R16,R17は、同一または異なってもよく、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。これらの中でも、R16,R17が炭素数6以下のアルキル基であることが好ましい。
18,R19は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。これらの中でも、R18,R19が水素原子または炭素数3以下のアルキル基であることが好ましい。
一般式(1)中、Zは、炭素数1以上の有機基であり、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ハロゲン原子を含むこともある。これらの中でも、Zがメチレン基であることが好ましい。
a,bは、少なくともいずれか一方が0でない、0〜300の整数を示す。
c,dは、0または1の整数を示す。これらの中でも、c,dが1であることが好ましい。
これらのなかでも好ましくは、R8,R9,R10,R14,R15は炭素数3以下のアルキル基、R11,R12,R13は水素原子または炭素数3以下のアルキル基、R16,R17は炭素数3以下のアルキル基、R18,R19は水素原子である。
また、上記一般式(1)中の−(O−X−O)−は、下記構造式(4)で示されることが好ましい。

また、一般式(1)中の−(Y−O)−が下記構造式(5)、若しくは、下記構造式(6)で示される構造、または、下記構造式(5)で示される構造および下記構造式(6)で示される構造がランダムに配列した構造を有することが好ましい。これらの中でも、−(Y−O)−は下記構造式(6)で定義される構造が配列した構造を有することが好ましい。
本発明において、成分(A)は、接着層30の形成に用いる接着フィルムの熱硬化性、および、耐熱性に寄与する。
本発明において、成分(A)として、一般式(1)で示されるビニル化合物のうち、質量平均分子量(Mw)が500〜4000のものを用いる理由は以下の通り。
質量平均分子量(Mw)が500未満だと、接着層の形成に用いる接着フィルムの柔軟性がなくなり、もろく割れやすいフィルムになる。また、熱圧着時や熱硬化時に溶融粘度が低下しすぎるため、熱圧着や熱硬化の前後でフィルムの膜厚が変化するおそれがある。
一方、質量平均分子量(Mw)が4000超だと、溶解性が低下するため、接着フィルムの作製時に問題となる。具体的には、接着フィルムの作製時において、各成分を配合したワニスの調製時に熱トルエン中での長時間の混合溶解が必要となる。また、接着フィルムを作成するためにワニスを室温に戻すと再結晶し始め、ワニスの保存安定性が悪くなる。また、フィルム化後に結晶化するため、フィルムとしての形状の維持が難しくなる。このため、接着フィルムが割れやすくなる。また、薄膜のフィルムを作成することができなくなる。さらにまた、フィルム表面の平滑性が悪化する。
成分(A)として、一般式(1)で示されるビニル化合物のうち、質量平均分子量(Mw)が800〜3500のものを用いることが好ましく、1000〜3000のものを用いることがより好ましい。
上記一般式(1)で表されるビニル化合物の製法は、特に限定されず、いかなる方法で製造してもよい。例えば、下記一般式(7)で示される化合物に対してクロロメチルスチレンを水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、ナトリウムエトキサイド等のアルカリ触媒存在下で、必要に応じてベンジルトリn−ブチルアンモニウムブロマイド、18−クラウン−6−エーテル等の相間移動触媒を用いて反応させることにより得ることができる。

一般式(7)中の−(O−X−O)、および、−(Y−O)−については、一般式(1)について上述した通りである。
成分(B):熱可塑性エラストマー
本発明において、成分(B)は、接着層の形成に用いる接着フィルムのフィルム性状、接着性、および、耐熱性に寄与する。
本発明において、成分(B)のエラストマーとしては、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ポリブタジエン、および、スチレン−(エチレン−エチレン/プロピレン)−スチレンブロック共重合体からなる群から選択される少なくとも1つを用いることができる。これらのうち、いずれか1種のみを用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
これらのうち、いずれを用いるかは、接着層の形成に用いる接着フィルムに付与する特性に応じて適宜選択することができる。
例えば、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体は、−エチレン/ブチレン−の部分の結晶性が高いため耐熱性が高く、接着フィルムに耐熱性を付与するうえで好ましい。
一方、スチレン−(エチレン−エチレン/プロピレン)−スチレンブロック共重合体は、−(エチレン−エチレン/プロピレン)−の部分の結晶性が、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体の対応する部分(−エチレン/ブチレン−の部分)に比べて低いため、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体に比べて基板に対する接着強度が高い。
また、スチレンーブタジエンブロック共重合体は、接着フィルムの弾性率が低くなり、かつ、フィルムの熱圧着時において、被接着面に存在する凹凸の埋め込み性がよいため、該フィルムの接着強度が高くなる。また、フィルムの硬化後の柔軟性も優れる。
本発明において、成分(B)の含有量は、接着層の形成に用いる接着フィルムの全成分の合計質量に対する質量パーセントで30〜70質量%であることが好ましい。
成分(B)の含有量が30質量%未満だと、接着フィルムのフィルム性状、具体的には、フィルム単体での耐折性に劣る。また、熱硬化時の樹脂流れ量が大きくなり、フィルムの厚さが不均一になりやすい。
一方、成分(B)の含有量が70質量%超だと、接着フィルムの他の成分、特に、成分(A)の含有量が少なくなることから、接着フィルムの耐熱性が低下する。また、接着フィルムの他の成分との相溶性が低下するので、接着フィルムの組成が不均一になり、接着フィルムの接着性や機械的強度が低下する。
本発明において、成分(B)の含有量は、接着フィルムの全成分の合計質量に対する質量パーセントで40〜60質量%であることがより好ましい。
成分(C):示差走査熱量(DSC)測定による発熱ピークが100℃以上180℃以下の有機過酸化物
本発明において、成分(C)は、接着層の形成に用いる接着フィルムの熱硬化時において、成分(A)として用いるビニル化合物の反応を促進して、接着フィルムの熱硬化時の流動性を制御する。
詳しくは後述するが、本発明では、160〜200℃で接着フィルムを熱硬化させて積層型電子部品の接着層を形成する。DSC測定による発熱ピークが100℃以上180℃以下の有機過酸化物を用いることで、接着フィルムの熱硬化時の流動性が適切な状態に制御されて、接着フィルムの成分が、積層型電子部品の空洞内に流入することが防止される。
本発明におけるDSC測定による発熱ピークは、下記手順で測定されるものを指す。
示差走査熱量計にて5℃/minの昇温で得られたDSC曲線より発熱ピークを読み取る。本発明ではピークトップの温度を対象物の発熱ピークとする。
DSC測定による発熱ピークが100℃未満だと、接着フィルムの形成時において、熱履歴により反応が進行し硬化する。このため接着機能が失われる。
DSC測定による発熱ピークが180℃超だと、接着フィルムの熱硬化時の流動性が高く、接着フィルムの成分が積層型電子部品の空洞内に流入して、空洞内に設けられた回路素子等の汚染を生じたり、空洞容量の変化により部品特性の劣化を招くおそれがある。また、熱硬化の前後でフィルムの膜厚が変化するおそれがある。
本発明において、DSC測定による発熱ピークが、120〜180℃であることがより好ましい。
本発明において、成分(C)の有機過酸化物としては、イソノナノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、パラクロロベンゾイルパーオキサイド、ジ(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシドなどのジアシルパーオキサイド類;2,2−ジ(4,4−ジ−(ジ−tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキシル)プロパンなどのパーオキシケタール類;ジ−3−メトキシブチルパージカーボネート、ジシクロヘキシルパージカーボネートなどのパーオキシジカーボネート類;tert−ブチルパーベンゾエート、tert−ブチルパーアセテート、tert−ブチルパー−2−エチルへキサノエート、tert−ブチルパーイソブチレート、tert−ブチルパーピバレート、tert−ブチルジパーアジペート、キュミルパーネオデカノエート、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサンなどのパーオキシエステル類;メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド類;ジ−tert−ブチルパーオキサイド、ジキュミルパーオキサイド、tert−ブチルキュミルパーオキサイド、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ−tert−ヘキシルパーオキサイド、ジ(2−tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、などのジアルキルパーオキサイド類;キュメンヒドロキシパーオキサイド、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、p−メンタハイドロパーオキサイドなどのハイドロパーオキサイド類等を使用することができる。
これらの中でも、パーオキシエステル類およびジアルキルパーオキサイド類が好ましく、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、および、ジ(2−tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、が、DSC測定による発熱ピークが120〜180℃であること、及び、組成物の保存安定性が良好なことから特に好ましい。
接着層の形成に用いる接着フィルムにおける成分(C)の含有量は、成分(A)の含有量に対する質量パーセントで、0.1〜10質量%である。
成分(C)の含有量が0.1質量%未満だと、成分(A)として用いるビニル化合物の反応を促進する作用が不十分となる。このため、接着フィルムの熱硬化時の流動性が高くなり、接着フィルムの成分が積層型電子部品の空洞内に流入して、空洞内に設けられた回路素子等の汚染を生じたり、空洞容量の変化により部品特性の劣化を招くおそれがある。また、熱硬化の前後でフィルムの膜厚が変化するおそれがある。
一方、成分(C)の含有量が10質量%超だと、接着フィルムの熱硬化時にアウトガスの発生が問題となる。具体的には、アウトガスが空洞内に形成された電極を汚染し腐食する、もしくは、アウトガス成分が空洞内の電極に付着し電子部品の特性が劣化する(空洞内に形成された電極の汚染による)等の問題が生じる。
成分(C)の含有量は、成分(A)の含有量に対する質量パーセントで、1〜10質量%であることが好ましい。
接着層の形成に用いる接着フィルムは、成分(A)〜成分(C)に加えて、以下の成分(D)、成分(E)を含有することが好ましい。
成分(D):エポキシ樹脂
成分(D)のエポキシ樹脂は、接着層の形成に用いる接着フィルムの接着強度を向上させる。
一対の基板と、接着層と、の接着強度は、該接着層と接する基板の面の平滑性によって影響される。具体的には、接着層と接する基板の面の平滑性が比較的低い場合、該面に存在する凹凸による投錨効果により、高い接着強度が得られる。
一方、接着層と接する基板の面の平滑性が高い場合は、このような投錨効果が期待できないため、接着強度が低くなる。このような場合、成分(D)として、エポキシ樹脂を含有させることで、接着フィルムの接着強度を向上させることができる。
成分(D)として使用するエポキシ樹脂は特に限定されず、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1つを用いることができる。
上記のエポキシ樹脂は、数平均分子量(Mn)が150〜2500であることが接着フィルムの熱硬化性、接着性、硬化後の機械的特性の理由から好ましい。
なお、上記のエポキシ樹脂のうち、いずれか1種を使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
接着層の形成に用いる接着フィルムが成分(D)を含有する場合、該成分(D)の含有量は、接着層の形成に用いる接着フィルムの全成分の合計質量に対する質量パーセントで0.1〜10質量%であることが好ましい。
成分(D)の含有量が0.1質量%未満だと、接着フィルムの接着強度を向上させるには不十分である。
一方、成分(D)の含有量が10質量%超だと、接着フィルムの熱硬化時の樹脂流れ量が過剰に大きくなる。また、接着フィルムの全成分中に占める成分(D)の割合が多くなるため、耐熱性に劣る成分(D)の特性が接着フィルム全体に影響する。そのため、接着フィルムの耐熱性や硬化性が低下するおそれがある。
成分(D)の含有量は、接着層の形成に用いる接着フィルムの全成分の合計質量に対する質量パーセントで1〜10質量%であることがより好ましい。
成分(E):硬化促進剤
接着フィルムが、成分(D)を含有する場合は、成分(E)として、成分(D)の硬化促進剤を有効量含有することが好ましい。
成分(E)として使用する硬化促進剤は特に限定されず、3級アミン、イミダゾール等のアミン化合物、ホスフィン類、ホスフォニウム等のリン化合物から選択される少なくとも1種の硬化促進剤を用いることができる。これらの中でも、3級アミン、イミダゾール等のアミン化合物、ホスフィン類およびホスフォニウムからなる群から選択される少なくとも1種の硬化促進剤を用いることが好ましい。
アミン系硬化促進剤の具体例としては、2,4−ジアミノ−6−〔2’―メチルイミダゾリル−(1’)〕エチル−s−トリアジン等のトリアジン化合物、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7(DBU)、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン等の第三級アミン化合物が挙げられる。中でも、2,4−ジアミノ−6−〔2’―メチルイミダゾリル−(1’)〕エチル−s−トリアジンが好ましい。
イミダゾール系硬化促進剤としては、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−イミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物が挙げられる。中でも、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、および、1−シアノエチル−2−エチル−4−イミダゾールが好ましい。
リン化合物の硬化促進剤としては、トリフェニルホスフィン、ジフェニル−p−トリルホスフィン等のジフェニル(アルキルフェニル)ホスフィン、ジフェニル−p−アニシルホスフィン等のジフェニル(アルコキシフェニル)ホスフィン、フェニルジ−p−トリルホスフィン等のフェニルビス(アルキルフェニル)ホスフィン、トリ−p−トリルホスフィン、トリ−o−トリルホスフィン、トリ−m−トリルホスフィン等のトリス(アルキルフェニル)ホスフィン、トリ−p−アニシルホスフィン等のトリス(アルコキシフェニル)ホスフィン、フェニルジ−p−アニシルホスフィン等のフェニルビス(アルコキシフェニル)ホスフィン、n−ブチルジフェニルホスフィン、シクロヘキシルジフェニルホスフィン等のアルキルジアリールホスフィン、ジ−n−ブチルフェニルホスフィン、ジシクロヘキシルフェニルホスフィン等のジアルキルアリールホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリ−n−オクチルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリシクロペンチルホスフィン等のトリアルキルホスフィン、等が挙げられる。
なお、上記の硬化促進剤のうち、いずれか1種を使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、イミダゾール系硬化促進剤が、添加量が少なくても効果を発揮するなどの理由から好ましい。
硬化促進剤の有効量は硬化促進剤の種類によって異なる。硬化促進剤の種類ごとに、その有効量を以下に示す。
アミン化合物の場合、その有効量は、接着層の形成に用いる接着フィルムの全成分の合計質量に対する質量パーセントで0.1〜5質量%であり、0.1〜3質量%であることがより好ましい。
リン化合物の場合、その有効量は、接着層の形成に用いる接着フィルムの全成分の合計質量に対する質量パーセントで0.1〜10質量%であり、0.1〜5質量%であることがより好ましい。
接着層の形成に用いる接着フィルムは、上記成分(A)〜成分(E)以外の成分を必要に応じて含有してもよい。このような成分の具体例としては、フィラー、シランカップリング剤、消泡剤、流動調整剤、成膜補助剤、分散剤等が挙げられる。
接着層の形成に用いる接着フィルムは、慣用の方法により製造することができる。例えば、溶剤の存在下または非存在下で、上記成分(A)〜成分(C)(接着フィルムが上記成分(D),(E)や他の任意成分を含有する場合はさらにこれらの任意成分)を加熱真空混合ニーダーにより混合する。
上記成分(A)〜成分(C)が所望の含有割合となるように、(樹脂組成物が上記成分(D),(E)や他の任意成分を含有する場合はさらにこれらの任意成分)、所定の溶剤濃度に溶解し、それらを10〜80℃に加温された反応釜に所定量投入し、回転数100〜1000rpmで回転させながら、常圧混合を3時間行った後、真空下(最大1Torr)でさらに30〜60分混合攪拌することができる。
次に、溶剤で希釈してワニスとし、これを支持体の少なくとも片面に塗布し、乾燥させた後、支持体付のフィルム、または、支持体から剥離したフィルムとする。
ワニスとして使用可能な溶剤としては、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;トルエン、キシレン等の芳香族溶剤;ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート等の高沸点溶剤等が挙げられる。溶剤の使用量は特に限定されず、従来から使用されている量とすることができるが、好ましくは、固形分に対して10〜90質量%である。
支持体は、フィルムの製造方法における所望の形態により適宜選択され、特に限定されないが、例えば、銅、アルミニウム等の金属箔、ポリエステル、ポリエチレン等の樹脂のキャリアフィルム等が挙げられる。本発明の接着フィルムを、支持体から剥離したフィルムの形態として提供する場合、支持体は、シリコーン化合物等で離型処理されていることが好ましい。
ワニスを塗布する方法は、特に限定されないが、例えば、スロットダイ方式、グラビア方式、ドクターコーター方式等が挙げられ、所望のフィルムの厚みなどに応じて適宜選択されるが、特に、グラビア方式がフィルムの厚みを薄く設計しうることから好ましい。塗布は、乾燥後に形成されるフィルムの厚みが、所望の厚みになるように行われる。このような厚みは、当業者であれば、溶剤含有量から導くことができる。
接着層の形成に用いる接着フィルムの厚みは、用途に応じて要求される機械的強度などの特性に基づいて適宜設計されるが、一般に1〜100μmであり、薄膜化が要求される場合、1〜30μmであることが好ましい。
乾燥の条件は、ワニスに使用される溶剤の種類や量、ワニスの使用量や塗布の厚みなどに応じて適宜設計され、特に限定されるものではないが、例えば、60〜100℃であり、大気圧下で行うことができる。
上記の手順で作製した接着フィルムは、異物が付着することを防止するため、保護フィルムではさんだ状態で保管される。保護フィルムとしては、基材として記載したものを用いることができる。
上記の手順で作製した接着フィルムを用いて、図1に示す積層型電子部品10を製造する手順は以下の通り。
上記の手順で作製した接着フィルムを、一対の基板20a,20bのうち、一方の基板(例えば、下基板20b)の被接着面に載置した後、もう一方の基板(例えば、上基板20a)の被接着面が接着フィルムの露出面と接するように載置する。ここで、支持体付の接着フィルムを用いる場合、接着フィルムの露出面が、一対の基板20a,20bのうち、一方の基板(例えば、下基板20b)の被接着面に接するように接着フィルムを載置して、被着面上に該接着フィルムを転写する。ここで、転写時の温度は例えば120〜150℃とすることができる。
次に、転写時に支持体を剥離することによって露出した接着フィルムの面上に、もう一方の基板(例えば、上基板20a)の被接着面が接着フィルムの露出面と接するように載置する。これらの手順を実施した後、所定温度及び所定時間熱硬化させることで、一対の基板20a,20bが、接着層30を介して積層構造をなす積層型電子部品10が形成される。本発明では、接着層30の形成に接着フィルムを用いるため、特許文献1の基板の被接着面にワニスを塗布し、その後熱硬化して接着層を形成する場合に比べて、形成される接着層30の膜厚均一性が高い。また、接着層30の形成時に溶剤が不要であることから歩留まりが高い。
上記の手順において、接着フィルムを熱硬化させる前に、一対の基板20a,20bと、接着フィルムと、を熱圧着させることが好ましい。
一対の基板20a,20bと、接着フィルムと、を熱圧着させる場合、熱圧着時の温度は好ましくは120〜150℃である。熱圧着の時間は好ましくは0.5〜10分である。
熱硬化温度は、好ましくは160〜200℃である。熱硬化時間は、好ましくは30〜120分である。
本発明において、接着層の形成に用いる接着フィルムは、100〜200℃の温度域における最低溶融粘度が10000〜50000Pa・sであることが、接着フィルムの熱硬化時の流動性が適切な状態となるため好ましい。
ここで、最低溶融粘度とは、接着フィルムを加熱した際に、該接着フィルムが溶融した際の粘度の最低値である。
100〜200℃の温度域における最低溶融粘度が10000Pa・s未満だと、接着フィルムの熱硬化時の流動性が高く、接着フィルムの成分が積層型電子部品の空洞内に流入して、空洞内に設けられた回路素子等の汚染を生じたり、空洞容量の変化により部品特性の劣化を招くおそれがある。また、熱硬化の前後でフィルムの膜厚が変化するおそれがある。
100〜200℃の温度域における最低溶融粘度が50000Pa・s超だと、接着層と接する基板の面に存在する凹凸、例えば、基板上に形成された配線起因の凹凸への追従性が得られず、基板と接着層との界面にボイドが発生し、電子部品としての信頼性が低下する。
接着層の形成に用いる接着フィルムは、100〜200℃の温度域における最低溶融粘度が10000〜40000Pa・sであることがより好ましい。
本発明において、接着層の形成に用いる接着フィルムは、熱硬化後において、十分な接着強度を有している。具体的には、熱硬化後の接着フィルムは、JIS C6471に準拠して測定した銅箔光沢面に対するピール強度(180度ピール)が5N/cm以上であることが好ましい。
次に、本発明の積層型電子部品の個々の構成についてさらに記載する。
一対の基板20a,20bは、電子部品の基板として用いられるものから幅広く選択することができる。具体的には、エポキシ樹脂、BTレジン、PPE等の有機材料製の基板、セラミック、フェライト、シリコン、リチウムタンタレート等の基板を用いることができる。
上記で説明した本発明の積層型電子部品(10)は、一対の基板(20a,20b)が接着層(30)を介して積層構造をなしているが、本発明の積層型電子部品はこれに限定されず、基板と、樹脂被膜若しくは金属被膜と、が接着層を介して積層構造をなすものであってもよい。例えば、図1に示す積層型電子部品10において、上基板20aを樹脂被膜若しくは金属被膜で置き換えたものであってもよい。この場合、下基板20bと、樹脂被膜若しくは金属被膜と、が、接着層30を介して積層構造をなす。下基板20bの接着層30と接する面に凹部40が形成されており、該凹部40が積層型電子部品10の空洞60をなす。
上記構成の積層型電子部品において、下基板20bとしては、一対の基板20a,20bをして例示したものから広く選択できる。
一方、樹脂被膜および金属被膜としては、接着層と接着強度を満たす材料から幅広く選択することができる。具体例を挙げると、ポリイミド(PI)等の樹脂被膜、銅、アルミ等の金属被膜が例示される。
また、樹脂被膜および金属被膜の厚さは特に限定されないが、0.01〜1mmであることが好ましく、0.1〜0.5mmであることがより好ましい。
図1に示す積層型電子部品10において、空洞60の寸法は特に限定されず、電子部品のサイズや種類に応じて適宜選択される。一構成例を挙げると、例えば、1.2mm×1.6mm、または、0.8mm×0.6mmの寸法の基板20a,20bに対して、寸法が0.2mm×0.5mmで深さ10〜20μmの空洞が形成されている場合がある。
また、図1に示す積層型電子部品1は、一つの空洞60を有しているが、積層型電子部品における空洞の数はこれに限定されず、複数の空洞を有していてもよい。
なお、図1に示す積層型電子部品1では、ドリル、レーザー加工、エッチング等の各種手段により、積層型電子部品10の空洞60をなす凹部40を、下基板20bの接着層30と接する面に形成することができる。
上記では、図1に示す空洞60の内部に設けられた積層型電子部品10の構成要素として電極(図示せず)を挙げたが、これに限定されず、空洞60の内部には電子部品の種類に応じた各種構成要素が設けられる。一例を挙げると、櫛歯電極がある。
次に、本発明の積層型電子部品の別の構成例を示す。
図2は、本発明の積層型電子部品の別の一構成例を示した側断面図である。
図2に示す積層型電子部品10では、下基板20bの接着層30と接する面に形成された凹部40と、接着層30に設けられた開口部50と、が積層型電子部品10の空洞60をなしている。
図2に示す積層型電子部品10において、下基板20bの接着層30と接する面に凹部40を形成する手順については上述した通りである。
図2に示す積層型電子部品1では、接着層30に開口部50を形成する手順としては、予め開口部を有する接着フィルムを使用する手順がある。この場合、下基板20bに形成された凹部40に、接着フィルムに設けられた開口部が一致するように、該下基板20bの被接着面に接着フィルムを載置した後、上基板20aの被接着面が接着フィルムの露出面と接するように載置し、接着フィルムを熱硬化させる。また、別の手順としては、凹部が形成されていない下基板の被接着面に、開口部が形成されていない接着フィルムを載置した後、レーザー加工、エッチング等の各種手段により、下基板20bの凹部40と、接着フィルムの開口部を同時に形成する手順がある。この場合、上基板20aの被接着面を、開口部が形成された接着フィルムの露出面と接するように載置し、接着フィルムを熱硬化させる。
図3は、本発明の積層型電子部品のさらに別の一構成例を示した側断面図である。
図3に示す積層型電子部品10では、接着層30に設けられた開口部50が積層型電子部品10の空洞60をなしている。この態様では、接着層30の厚みが空洞60の深さとなる。接着層30に開口部50を形成する手順については上述した通りである。
図4は、本発明の積層型電子部品のさらに別の一構成例を示した側断面図である。
図4に示す積層型電子部品10では、上基板20aの接着層30と接する面に形成された凹部40a、接着層30に設けられた開口部50、および、下基板20bの接着層30と接する面に形成された凹部40bと、が積層型電子部品10の空洞60をなしている。
上基板20a、および、下基板20bに凹部40を形成する手順、ならびに、接着層
30に開口部50を形成する手順は上述した通りである。この場合、下基板20bに形成された凹部40b、および、該下基板20b上に載置された接着フィルムの開口部と、上基板20aの凹部40aが一致するように、上基板20aの被接着面が接着フィルムの露出面と接するように載置した後、接着フィルムを熱硬化させる。
積層型電子部品10の上基板20aを樹脂被膜若しくは金属被膜に置き換えたものの場合は、該樹脂被膜若しくは金属被膜の接着層30と接する面に凹部が形成される。
また、図4に示す積層型電子部品10において、下基板20bに凹部40bが形成されていなくてもよい。この場合、上基板20aの接着層30と接する面に形成された凹部40aと、接着層30に設けられた開口部50と、が積層型電子部品10の空洞60をなす。
また、図4に示す積層型電子部品10において、下基板20bに凹部40bが形成されておらず、かつ、接着層30に開口部50が形成されていなくてもよい。この場合、上基板20aの接着層30と接する面に形成された凹部40aが積層型電子部品10の空洞60をなす。
以下、実施例により、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1〜9、比較例1〜4)
各成分を下記表に示す配合割合(質量部)になるように計量配合した後、トルエンを加え、80℃に加温された反応釜に投入し、回転数150rpmで回転させながら、常圧混合を3時間行った。
このようにして得られた樹脂組成物を含むワニスを、基材(離型処理をほどこしたPETフィルム)の片面に塗布し、100℃で乾燥させることにより、支持体付の接着フィルムを得た。
表中の略号はそれぞれ以下を表わす。
成分(A)
OPE−2St2200:オリゴフェニレンエーテル(上記一般式(1)で示されるビニル化合物)(Mn=2200)、三菱ガス化学株式会社製
成分(B)
TR2003:スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、JSR株式会社製
成分(C)
成分(C)については、DSC測定による発熱ピークを下記手順で評価した。
示差走査熱量計(NETZSCH DSC204 F1 Phoenix)にて有機過酸化物約5mgを測定器にセットする。所定の温度プログラム(25℃から300℃まで5℃/minで昇温)により得られたDSC曲線から発熱ピークを読み取り、対象物の発熱ピークとした。
パーブチルZ:tert−ブチルパーオキシベンゾエート、日油株式会社、発熱ピーク160〜170℃
パーブチルP:ジ(2−tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、日油株式会社、発熱ピーク170〜180℃
パーオクタO:1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、日油株式会社、発熱ピーク120〜130℃
成分(C)’
ノフマーBC−90:2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン、日油株式会社、発熱ピーク200℃以上
パーロイルOPP:ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、日油株式会社、発熱ピーク90〜100℃
成分(D)
NC3000H:ビフェニル型エポキシ樹脂、日本化薬株式会社製
成分(E)
2E4MZ:2−エチル−4−メチルイミダゾール、四国化成工業株式会社製
C11ZCN:1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、四国化成工業株式会社製
その他の成分
KBM403:シランカップリング剤、信越化学工業株式会社製
作成した接着フィルムについて以下の評価を実施した。
溶融粘度:レオメーター(ARES−G2、ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社製)を使用し、25℃から200℃まで昇温し下記条件で溶融粘度を測定し、最低粘度を最低溶融粘度とした。また、最低溶融粘度となった際の温度を最低溶融温度とした。
昇温速度 :5℃/min
上プレート径:5mmφ
周波数 :10Hz
歪 :1%
荷重 :50g
接着強度:銅箔(CF−T8、福田金属箔粉工業株式会社製、厚さ18μm)の光沢面に、乾燥させた接着フィルムを、熱硬化(180℃×1hr)させた後、JIS C6471に準拠してピール強度(180度ピール)を測定した。銅箔面から、10mm幅で接着フィルムをカットし、オートグラフで引きはがして、ピーク強度を測定した。
樹脂流れ:積層型電子部品の製造時における、空洞内への接着フィルム成分の流れ込みの有無を評価するため、下記手順を実施した。
Cu箔上に接着フィルムを、130℃、3min、0.25kPaで熱圧着し、Cu箔付接着フィルムを作製した。
作製したCu箔付接着フィルムにパンチングにて穴(寸法φ2.0mm)を開け、これにCu箔をさらに180℃、60min、1MPaで熱硬化させて、一対のCu箔と、接着フィルムと、で構成される積層構造を得た。
この積層構造について、予め穴加工されたCu箔側から観察し、接着フィルムの成分である、樹脂の流れ出しを目視により確認した。接着フィルムの成分が流れ出したものを×、流れ出しがないものを○とした。
また、別途、180℃、60min、1MPaで接着フィルムを熱硬化させた。熱硬化前後の厚みを測定し、熱硬化前後での接着フィルムの厚みの変化の有無を評価した。
揮発分(アウトガス):接着フィルムをTGDTAを使用し、25〜200℃まで10℃/minで昇温し200℃での質量減少量を揮発分とした。200℃での質量減少が2%未満の場合○とし、2%以上の場合を×とした。


実施例1〜9の接着フィルムはいずれも、100〜200℃の温度域における最低溶融粘度が10000〜50000Pa・sの範囲内だった。また、積層構造の形成時に樹脂流れがなく、熱硬化の前後で接着フィルムの厚みの変化はなかった。
成分(C)を含有しない比較例1の接着フィルムは、100〜200℃の温度域における最低溶融粘度が低かった。また、積層構造の形成時に樹脂流れが発生し、熱硬化の前後で接着フィルムの厚みが変化した。
成分(C)の含有量が成分(A)に対する質量%で10%超の比較例2の接着フィルムは、揮発分(アウトガス)の発生が問題となる。
成分(C)´の発熱ピークが100℃未満の比較例3は、接着フィルムの形成時に既に硬化が進行し、接着強度の評価ができなかった。
成分(C)´の発熱ピークが180℃超の比較例4は、100〜200℃の温度域における最低溶融粘度が低かった。また、積層構造の形成時に樹脂流れが発生し、熱硬化の前後で接着フィルムの厚みが変化した。
10:積層型電子部品
20a:上基板(樹脂被膜若しくは金属被膜)
20b:下基板
30:接着層
40,40a,40b:凹部
50:開口部
60:空洞

Claims (15)

  1. 一対の基板が、または、基板と樹脂被膜若しくは金属被膜とが、接着層を介して積層構造をなしており、該積層構造の内部に前記接着層と接する空洞が形成されており、該空洞内部に電極が設けられた積層型電子部品において、
    前記接着層が、下記成分(A)、(B)、(C)を含有し、前記成分(C)の含有量が前記成分(A)の含有量に対する質量パーセントで、0.1〜10%の接着フィルムを熱硬化させてなることを特徴とする積層型電子部品。
    成分(A):下記一般式(1)で示される、質量平均分子量(Mw)が500〜4000のビニル化合物
    (式中、R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基またはフェニル基である。−(O−X−O)−は下記構造式(2)で示される。

    8,R9,R10,R14,R15は、同一または異なってもよく、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。R11,R12,R13は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。−(Y−O)−は下記構造式(3)で定義される1種類の構造、または下記構造式(3)で定義される2種類以上の構造がランダムに配列したものである。

    16,R17は、同一または異なってもよく、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。R18,R19は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。Zは、炭素数1以上の有機基であり、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ハロゲン原子を含むこともある。a,bは、少なくともいずれか一方が0でない、0〜300の整数を示す。c,dは、0または1の整数を示す。)
    成分(B):熱可塑性エラストマー
    成分(C):示差走査熱量(DSC)測定による発熱ピークが100℃以上180℃以下の有機過酸化物
  2. 前記接着フィルムの前記成分(A)の−(O−X−O)−が、下記構造式(4)で示され、前記成分(A)の−(Y−O)−が下記構造式(5)、若しくは、下記構造式(6)で示される構造、または、下記構造式(5)で示される構造および下記構造式(6)で示される構造がランダムに配列した構造を有する、請求項1に記載の積層型電子部品。

  3. 前記接着フィルムの成分(B)の熱可塑性エラストマーが、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ポリブタジエン、および、スチレン−(エチレン−エチレン/プロピレン)−スチレンブロック共重合体からなる群から選択される少なくとも1つである、請求項1または2に記載の積層型電子部品。
  4. 前記接着フィルムの成分(B)の含有量が、前記接着フィルムの全成分の合計質量に対する質量パーセントで、30〜70%である、請求項1〜3のいずれかに記載の積層型電子部品。
  5. 前記接着フィルムの成分(C)の有機過酸化物が、パーオキシエステル類又はジアルキルパーオキサイド類である、請求項1〜4のいずれかに記載の積層型電子部品。
  6. 前記接着フィルムが、成分(D)として、エポキシ樹脂をさらに含有する、請求項1〜5のいずれかに記載の積層型電子部品。
  7. 前記成分(D)として、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、および、ノボラック型エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1つのエポキシ樹脂を含有する請求項6に記載の積層型電子部品。
  8. 前記接着フィルムの成分(D)の含有量が、前記接着フィルムの全成分の合計質量に対する質量パーセントで、0.1〜10%である、請求項6または7に記載の積層型電子部品。
  9. 前記接着フィルムが、成分(E)として、成分(D)の硬化促進剤をさらに含有する、請求項1〜8のいずれかに記載の積層型電子部品。
  10. 前記成分(E)として、3級アミン、イミダゾール、ホスフィン類、および、ホスフォニウムからなる群から選択される少なくとも1つの硬化促進剤を含有する請求項9に記載の積層型電子部品。
  11. 前記接着フィルムが、100〜200℃の温度域における最低溶融粘度が10000〜50000Pa・sの範囲である、請求項1〜10のいずれかに記載の積層型電子部品。
  12. 前記一対の基板のうち少なくとも一方の、前記接着層と接する面に凹部が設けられており、該凹部が積層型電子部品の空洞をなす、請求項1〜11のいずれかに記載の積層型電子部品。
  13. 前記樹脂被膜若しくは金属被膜と積層構造をなす前記基板の、前記接着層と接する面に凹部が形成されており、該凹部が積層型電子部品の空洞をなす、請求項1〜11のいずれかに記載の積層型電子部品。
  14. 前記基板と積層構造をなす前記樹脂被膜若しくは金属被膜の、前記接着層と接する面に凹部が形成されており、該凹部が積層型電子部品の空洞をなす、請求項1〜11、13のいずれかに記載の積層型電子部品。
  15. 前記接着フィルムに開口部が設けられており、該開口部が積層型電子部品の空洞をなす、請求項1〜14のいずれかに記載の積層型電子部品。
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