JP2014166807A - 車両用乗員拘束装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ラップアウタアンカを構成する一方側ベルト係合部と一方側シート係合部との係合が解除された状態での車両の走行を防止できる、車両用乗員拘束装置を提供する。
【解決手段】シートバック62が前傾姿勢でない場合には、アウタ側タングプレート84とラップアウタ側バックル86との係合解除が規制される。言い換えれば、シートバック62が前傾姿勢にされないと、アウタ側タングプレート84とラップアウタ側バックル86との係合解除が許容されない。また、アウタ側タングプレート84とラップアウタ側バックル86との係合が解除されている状態では、シートバック62の前傾姿勢からの変位が規制される。
【選択図】図3
【解決手段】シートバック62が前傾姿勢でない場合には、アウタ側タングプレート84とラップアウタ側バックル86との係合解除が規制される。言い換えれば、シートバック62が前傾姿勢にされないと、アウタ側タングプレート84とラップアウタ側バックル86との係合解除が許容されない。また、アウタ側タングプレート84とラップアウタ側バックル86との係合が解除されている状態では、シートバック62の前傾姿勢からの変位が規制される。
【選択図】図3
Description
本発明は、自動車などの車両のシートに乗員を拘束する車両用乗員拘束装置に関する。
自動車の前部座席には、通常、3点式シートベルト装置が採用されている。
一般的な3点式シートベルト装置では、ウエビングの一端がリトラクタに接続され、その他端がラップアウタアンカに接続されている。リトラクタおよびラップアウタアンカは、前部座席のシートクッションよりも車幅方向外側に設けられている。また、リトラクタの上方には、スルーアンカ(ショルダアンカ)が設けられている。ウエビングは、スルーアンカに形成されている挿通孔に挿通されている。スルーアンカとラップアウタアンカとの間において、ウエビングがタングプレートの挿通孔に挿通されている。シートクッションの車幅方向内側には、タングプレートが係合されるバックルが設けられている。
3点式シートベルト装置の使用時には、前部座席に乗員が着座した状態で、ウエビングがリトラクタから引き出されて、タングプレートが乗員の前方を経由してバックルに係合される。これにより、ウエビングにおけるスルーアンカとタングプレートとの間の部分は、乗員の肩から腰に向けて延び、乗員の胸部付近を拘束するショルダベルトをなす。また、ウエビングにおけるタングプレートとラップアウタアンカとの間の部分は、乗員の腰の前方を車幅方向に延び、乗員の腹部付近を拘束するラップベルトをなす。
ラップアウタアンカが前部座席のシートクッションに設けられて、シートが前後にスライドされても、乗員の腹部とラップベルトとの関係が一定に保たれるようにした構造が提案されている。この構造では、スルーアンカが車体のBピラーに設けられると、Bピラーと前部座席との間にウエビングが跨がる。そのため、乗員が前部座席の側方のドアから後部座席に対して乗降する2ドア車においては、その乗降の際に、ウエビングが邪魔になる。
この問題は、たとえば、ラップアウタアンカをラップアウタ側バックルとこれに着脱可能なタングプレートとで構成することによって解決できる。乗員が後部座席に対して乗降する際には、シートクッションの車幅方向内側のバックル(ラップインナ側バックル)からタングプレートを離脱させるとともに、ラップアウタ側バックルからバックルを離脱させる。これにより、ウエビングがBピラーと前部座席との間に跨がった状態を解消することができる。
しかしながら、前述の構成では、乗員が前部座席に着座した後、ラップインナ側バックルのみにタングプレートが係合され、ラップアウタ側バックルにタングプレートが係合されずに、車両が発進されるおそれがある。ラップアウタ側バックルにタングプレートが係合されていないと、ラップベルトが形成されないので、3点式シートベルト装置としての機能が発揮されない。
本発明の目的は、ラップアウタアンカを構成する一方側ベルト係合部と一方側シート係合部との係合が解除された状態での車両の走行を防止できる、車両用乗員拘束装置を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明の一の局面に係る車両用乗員拘束装置は、シートクッションおよび前記シートクッションに対して着座状態と傾倒状態とに変位可能に設けられたシートバックを備える車両に適用される乗員拘束装置であって、ウエビングと、前記ウエビングの一端が接続され、前記ウエビングを巻取りおよび引出し可能に保持するリトラクタと、前記ウエビングの他端に取り付けられた一方側ベルト係合部と、前記ウエビングの途中部に設けられた他方側ベルト係合部と、前記シートクッションの一方側に設けられ、前記一方側ベルト係合部と係合および係合解除可能な一方側シート係合部と、前記シートクッションの他方側に設けられ、前記他方側ベルト係合部と係合および係合解除可能な他方側シート係合部と、前記シートバックが前記傾倒状態でない場合に、前記一方側ベルト係合部と前記一方側シート係合部との係合解除を規制する係合解除規制手段とを含む。
この構成によれば、一方側ベルト係合部および一方側シート係合部は、互いに係合されることにより、ラップアウタアンカをなす。一方側ベルト係合部が一方側シート係合部と係合され、乗員がシートクッションに着座した状態で、他方側ベルト係合部が乗員の前方を経由して他方側シート係合部と係合されると、ウエビングは、乗員の肩から腰に向けて延び、シートクッションの他方側(他方側ベルト係合部)で折り返され、乗員の腰の前方を経由して、シートクッションの一方側(一方側ベルト係合部)に向けて延びる。これにより、ウエビングにおける乗員の肩から腰に向けて延びる部分は、乗員の胸部付近を拘束するショルダベルトをなす。また、ウエビングにおける乗員の腰の前方を延びる部分は、乗員の腹部付近を拘束するラップベルトをなす。
シートバックが傾倒状態でない場合には、一方側ベルト係合部と一方側シート係合部との係合解除が規制される。言い換えれば、シートバックが傾倒状態にされないと、一方側ベルト係合部と一方側シート係合部との係合解除が許容されない。そのため、シートバックが着座状態とされ、乗員がシートクッションに着座している状態では、一方側ベルト係合部と一方側シート係合部との係合を解除することができない。よって、ラップアウタアンカを構成する一方側ベルト係合部と一方側シート係合部との係合が解除された状態での車両の走行を防止することができる。
本発明の他の局面に係る車両用乗員拘束装置は、シートクッションおよび前記シートクッションに対して着座状態と傾倒状態とに変位可能に設けられたシートバックを備える車両に適用される乗員拘束装置であって、ウエビングと、前記ウエビングの一端が接続され、前記ウエビングを巻取りおよび引出し可能に保持するリトラクタと、前記ウエビングの他端に取り付けられた一方側ベルト係合部と、前記ウエビングの途中部に設けられた他方側ベルト係合部と、前記シートクッションの一方側に設けられ、前記一方側ベルト係合部と係合および係合解除可能な一方側シート係合部と、前記シートクッションの他方側に設けられ、前記他方側ベルト係合部と係合および係合解除可能な他方側シート係合部と、前記一方側ベルト係合部と前記一方側シート係合部との係合が解除されている場合に、前記シートバックの前記傾倒状態からの変位を規制する変位規制手段とを含む。
この構成によれば、一方側ベルト係合部および一方側シート係合部は、互いに係合されることにより、ラップアウタアンカをなす。一方側ベルト係合部が一方側シート係合部と係合され、乗員がシートクッションに着座した状態で、他方側ベルト係合部が乗員の前方を経由して他方側シート係合部と係合されると、ウエビングは、乗員の肩から腰に向けて延び、シートクッションの他方側(他方側ベルト係合部)で折り返され、乗員の腰の前方を経由して、シートクッションの一方側(一方側ベルト係合部)に向けて延びる。これにより、ウエビングにおける乗員の肩から腰に向けて延びる部分は、乗員の胸部付近を拘束するショルダベルトをなす。また、ウエビングにおける乗員の腰の前方を延びる部分は、乗員の腹部付近を拘束するラップベルトをなす。
一方側ベルト係合部と一方側シート係合部との係合が解除されている状態では、シートバックの傾倒状態からの変位が規制される。したがって、その状態では、シートバックを傾倒状態から着座状態に変位させることができず、乗員がシートクッションに着座することはできない。そのため、乗員は、シートバックを傾倒状態から着座状態に変位させるために、一方側ベルト係合部と一方側シート係合部とを係合させる。よって、ラップアウタアンカを構成する一方側ベルト係合部と一方側シート係合部との係合が解除された状態での車両の走行を防止することができる。
本発明によれば、ラップアウタアンカを構成する一方側ベルト係合部と一方側シート係合部との係合が解除された状態での車両の走行を防止することができる。
とくに、シティコミュータのように、1つの前部座席に対して左右両側の乗降口が設けられた小型車両では、乗員の乗降の際に、一方側シート係合部および他方側シート係合部の両方からそれぞれ一方側ベルト係合部および他方側ベルト係合部が係合解除されることが多い。そのため、アウタ側タングプレートとラップアウタ側バックルとの係合が解除されたまま、当該小型車両の走行が開始される懸念を生じるが、本発明が当該小型車両に適用された場合、一方側ベルト係合部と一方側シート係合部との係合が解除された状態での車両の走行を効果的に防止することができる。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る3点式シートベルト装置が備えられた車両の図解的な側面図である。
車両1は、小型の電気自動車であり、たとえば、都市内の移動や近郊からの通勤などの市街地走行に使用されるシティコミュータである。車両1の寸法は、たとえば、全長×全幅×全高=約2500×約1000×約1500mmである。
車両1は、車体2を備えている。
車体2の前端部には、左右の前輪3が設けられている。前輪3は、車両1の進行方向を変更するために転舵される舵取り用の車輪である。
車体2の後端部には、左右の後輪4が設けられている。左右の後輪4には、それぞれ車幅方向に延びるドライブシャフト(図示せず)の左端部および右端部が接続されている。ドライブシャフトには、車体2の後端部に配置されたモータ(図示せず)の駆動力が入力される。すなわち、後輪4は、車両1の走行のための駆動力が入力される駆動輪である。
車体2には、車室5が形成されている。
車室5内には、前部座席6および後部座席7が前後に並べて設けられている。
前部座席6は、運転席であり、乗員が着座するシートクッション61と、シートクッション61の後端部に傾倒可能に支持されたシートバック62と、シートバック62の上端部に上下動可能に支持されたヘッドレスト63とを備えている。ヘッドレスト63は、シートバック62と一体に形成されていてもよい。
後部座席7は、乗員が着座するシートクッション71と、シートクッション71の後端部に傾倒可能に支持されたシートバック72と、シートバック72の上端部に上下動可能に支持されたヘッドレスト73とを備えている。ヘッドレスト73は、シートバック72と一体に形成されていてもよい。
前部座席6の右後方には、3点式シートベルト装置8が設けられている。
また、車体2には、前部座席6の左右両側に、乗員が車室5に対して乗降するための乗降口9が形成されている。
図2は、前部座席および3点式シートベルト装置の斜視図であり、シートバックの着座姿勢(着座状態)を示す。図3は、前部座席および3点式シートベルト装置の斜視図であり、シートバックの前倒し姿勢(傾倒状態)を示す。図4は、前部座席のリクライニング機構を図解的に示す図である。
シートバック62は、図2および図3に示されるように、シートクッション61に対して前後に傾倒可能に設けられている。具体的には、図2に示されるように、シートバック62は、シートクッション61の後端部から後上方に延びる着座姿勢と、図3に示されるように、その着座姿勢に対して前側に傾倒した前倒し姿勢とに変位可能に設けられている。シートバック62が着座姿勢であるときに、乗員は、シートクッション61に着座することができる。
なお、シートバック62は、図2に示される着座姿勢よりも後側に傾倒可能に構成されていてもよい。
前部座席6には、シートバック62の傾倒のために、図4に示されるように、リクライニング機構64が備えられている。リクライニング機構64は、傾倒規制板65およびぜんまいばね66を含む。
傾倒規制板65は、その中心がシートバック62の傾倒軸線(揺動軸線)上に位置するように配置され、シートバック62に対して固定されている。傾倒規制板9の周縁部には、複数の切欠67が周方向に並べて形成されている。
ぜんまいばね66の一端は、傾倒規制板65に対して固定されている。ぜんまいばね66の他端は、シートバック62に相対回転可能に挿通された支持軸(図示せず)に固定されている。
リクライニング機構64は、図示されないが、係止爪およびレバーを備えている。係止爪が切欠67に入り込むことにより、傾倒規制板65の回動が規制されて、シートバック62の姿勢が保持されるようになっている。レバーが操作されると、係止爪が切欠67から離脱し、傾倒規制板65が回動可能な状態となる。レバーが操作されている状態で、シートバック62の上端部が後側に押されると、シートバック62が後側に傾倒し、傾倒規制板65が左側から見て時計回りに回動する。この傾倒規制板65の回動により、ぜんまいばね66に付勢力が蓄積される。シートバック62の上端部が後側に押圧されたまま、レバーの操作が解除されると、係止爪が切欠67に入り込み、シートバック62がそのときの姿勢に保持される。レバーが再び操作されると、係止爪が切欠67から離脱し、ぜんまいばね66の付勢力により、傾倒規制板65が左側から見て反時計回りに回動し、シートバック62が前側に傾倒する。
3点式シートベルト装置8は、ウエビング81、リトラクタ82、スルーアンカ(ショルダアンカ)83、アウタ側タングプレート84、インナ側タングプレート85、ラップアウタ側バックル86およびラップインナ側バックル87を備えている。
ウエビング81の一端は、図1に示されるように、リトラクタ82に接続されている。リトラクタ82は、車体2のBピラーに取り付けられており、ウエビング81を巻取りおよび引出し可能に保持している。
スルーアンカ83は、リトラクタ82の上方において、車体2のBピラーに取り付けられている。スルーアンカ83には、図2および図3に示されるように、ウエビング81に対応した扁平な挿通孔88が形成されている。挿通孔88には、ウエビング81の途中部が挿通されている。
アウタ側タングプレート84は、ウエビング81の他端に取り付けられている。
インナ側タングプレート85には、扁平な挿通孔89が形成されている。挿通孔89には、スルーアンカ83とアウタ側タングプレート84との間において、ウエビング81の途中部が挿通されている。ウエビング81は、挿通孔89に対して遊挿状態であり、インナ側タングプレート85は、ウエビング81に対して移動可能に設けられている
ラップアウタ側バックル86は、前部座席6のシートクッション61の後端部の右側に設けられている。ラップアウタ側バックル86は、アウタ側タングプレート84を係合可能に構成されている。
ラップインナ側バックル87は、シートクッション61の後端部の左側に設けられている。ラップインナ側バックル87は、インナ側タングプレート85を係合可能に構成されている。
アウタ側タングプレート84がラップアウタ側バックル86に係合されると、アウタ側タングプレート84およびラップアウタ側バックル86がラップアウタアンカをなし、そのラップアウタアンカとスルーアンカ83との間に、ウエビング81が張り渡される。この状態で、乗員がシートクッション61に着座し、インナ側タングプレート85が乗員の前方を経由してラップインナ側バックル87と係合されると、ウエビング81は、乗員の肩から腰に向けて延び、インナ側タングプレート85で折り返され、乗員の腰の前方を経由して、シートクッション61の右側に向けて延びる。これにより、ウエビング81における乗員の肩から腰に向けて延びる部分は、乗員の胸部付近を拘束するショルダベルトをなす。また、ウエビング81における乗員の腰の前方を延びる部分は、乗員の腹部付近を拘束するラップベルトをなす。その結果、3点式シートベルト装置8により、乗員がシートクッション61およびシートバック62に対して拘束される。
図5および図6は、3点式シートベルト装置の電気的構成を図解的に示す図である。
3点式シートベルト装置8は、マイクロコンピュータからなる制御部101を備えている。
また、3点式シートベルト装置8は、図5に示されるように、バックルスイッチ102およびバックル係合保持ソレノイド103を備えている。バックルスイッチ102およびバックル係合保持ソレノイド103は、ラップアウタ側バックル86の内部に設けられている。
バックルスイッチ102は、ラップアウタ側バックル86にアウタ側タングプレート84が係合されている状態でオンになる。バックルスイッチ102のオン/オフ信号は、制御部101に入力されるようになっている。
バックル係合保持ソレノイド103は、たとえば、アウタ側タングプレート84がラップアウタ側バックル86に係合されている状態で、アウタ側タングプレート84に形成されているバックル孔90(図3参照)に係合および離脱可能に設けられている。バックル係合保持ソレノイド103のオン/オフは、制御部101によって制御される。バックル係合保持ソレノイド103は、オンの状態で、バックル孔90に係合し、アウタ側タングプレート84とラップアウタ側バックル86との係合解除(ラップアウタ側バックル86からのアウタ側タングプレート84の離脱)を規制する。
また、3点式シートベルト装置8は、図6に示されるように、シートバックスイッチ104および前傾保持ソレノイド105を備えている。シートバックスイッチ104および前傾保持ソレノイド105は、前部座席6のシートクッション61とシートバック62との接続部分に設けられている。
シートバックスイッチ104は、シートバック62が前倒し姿勢をなす状態でオンになる。シートバックスイッチ104のオン/オフ信号は、制御部101に入力されるようになっている。
前傾保持ソレノイド105は、リクライニング機構64の傾倒規制板65の切欠67に係合および離脱可能に設けられている。前傾保持ソレノイド105のオン/オフは、制御部101によって制御される。前傾保持ソレノイド105は、オンの状態で、傾倒規制板65の切欠67に係合し、傾倒規制板65の回動を規制する。
図7は、制御部による制御の内容を説明するための図である。
制御部101は、バックルスイッチ102およびシートバックスイッチ104のオン/オフの状態に基づいて、バックル係合保持ソレノイド103および前傾保持ソレノイド105のオン/オフを制御する。
シートバック62が着座姿勢をなし、ラップアウタ側バックル86にアウタ側タングプレート84が係合されている状態では、バックルスイッチ102がオンであり、シートバックスイッチ104がオフである。このとき、制御部101により、バックル係合保持ソレノイド103がオンにされ、前傾保持ソレノイド105がオフにされている。バックル係合保持ソレノイド103がオンにされているので、アウタ側タングプレート84とラップアウタ側バックル86との係合を解除することはできない。一方、前傾保持ソレノイド105がオフにされているので、シートバック62を着座姿勢から前倒し姿勢に変位させることは可能である。
その状態から、シートバック62が着座姿勢から前倒し姿勢に変位されると、バックルスイッチ102はオンのまま、シートバックスイッチ104がオフからオンに切り替わる。シートバックスイッチ104がオンになったことに応答して、制御部101により、バックル係合保持ソレノイド103がオンからオフにされる。これにより、アウタ側タングプレート84とラップアウタ側バックル86との係合解除が可能になる。
その状態から、アウタ側タングプレート84とラップアウタ側バックル86との係合が解除されて、アウタ側タングプレート84がラップアウタ側バックル86から離脱されると、シートバックスイッチ104はオンのまま、バックルスイッチ102がオンからオフに切り替わる。バックルスイッチ102がオフになったことに応答して、制御部101により、前傾保持ソレノイド105がオフからオンにされる。これにより、傾倒規制板65の回動が規制されるので、シートバック62の前倒し姿勢からの変位が不能になる。
その状態から、ラップアウタ側バックル86にアウタ側タングプレート84が係合されると、シートバックスイッチ104はオンのまま、バックルスイッチ102がオフからオンに切り替わる。バックルスイッチ102がオンになったことに応答して、制御部101により、前傾保持ソレノイド105がオンからオフにされる。これにより、傾倒規制板65の回動が可能となり、シートバック62の前倒し姿勢からの変位が可能になる。
その状態から、前倒し姿勢のシートバック62が着座姿勢に変位されると、バックルスイッチ102はオンのまま、シートバックスイッチ104がオンからからオフに切り替わる。シートバックスイッチ104がオフに切り替わったことに応答して、制御部101により、バックル係合保持ソレノイド103がオフからオンにされる。これにより、アウタ側タングプレート84とラップアウタ側バックル86との係合解除が不能になる。
以上のように、シートバック62が前傾姿勢でない場合には、アウタ側タングプレート84とラップアウタ側バックル86との係合解除が規制される。言い換えれば、シートバック62が前傾姿勢にされないと、アウタ側タングプレート84とラップアウタ側バックル86との係合解除が許容されない。そのため、シートバック62が着座状態とされ、乗員がシートクッション61に着座している状態では、アウタ側タングプレート84とラップアウタ側バックル86との係合を解除することができない。よって、ラップアウタアンカを構成するアウタ側タングプレート84とラップアウタ側バックル86との係合が解除された状態での車両の走行を防止することができる。
また、アウタ側タングプレート84とラップアウタ側バックル86との係合が解除されている状態では、シートバック62の前傾姿勢からの変位が規制される。したがって、その状態では、シートバック62を前傾姿勢から着座状態に変位させることができず、乗員がシートクッション61に着座することはできない。そのため、乗員は、シートバック62を前傾姿勢から着座状態に変位させるために、アウタ側タングプレート84とラップアウタ側バックル86とを係合させる。よって、ラップアウタアンカを構成するアウタ側タングプレート84とラップアウタ側バックル86との係合が解除された状態での車両の走行を防止することができる。
図8および図9は、本発明の他の実施形態について説明するための図解的な図である。図10は、シートバックおよびラップアウタ側バックルの各状態と遮蔽板およびロックレバー(前倒保持ロック)の各状態との関係を示す図である。
図8および図9に示される構成は、それぞれ図5および図6に示される構成に代えて、3点式シートベルト装置8に採用される。
図8に示される構成では、遮蔽板111が備えられている。遮蔽板111は、シートバック62の変位と連動して移動可能に設けられている。ラップアウタ側バックル86には、通常、アウタ側タングプレート84とラップアウタ側バックル86との係合解除のために押操作される解除ボタン112が設けられている。シートバック62が着座姿勢をなすときには、実線で示されるように、遮蔽板111が解除ボタン112を操作不能に覆う。一方、シートバック62が前倒し姿勢をなすときには、破線で示されるように、遮蔽板111が解除ボタン112との対向位置から退避し、解除ボタン112が操作可能となる。
図9に示される構成では、ロックレバー113が設けられている。ロックレバー113は、前部座席6のシートクッション61とシートバック62との接続部分を車幅方向に延びている。ロックレバー113の右端部114は、ラップアウタ側バックル86内に挿入されている。ロックレバー113の左端部115は、リクライニング機構64の傾倒規制板65の切欠67に係合および離脱可能に設けられている。
ロックレバー113は、ばね116により、右側に付勢されている。この付勢により、アウタ側タングプレート84とラップアウタ側バックル86との係合が解除された状態では、ロックレバー113が相対的に右側に位置し、ロックレバー113の右端部114がラップアウタ側バックル86内でアウタ側タングプレート84が配置される空間117内に突出している。また、ロックレバー113の左端部115は、傾倒規制板65の切欠67に係合している。これにより、傾倒規制板65の回動が規制されるので、シートバック62の変位が規制される。
アウタ側タングプレート84がラップアウタ側バックル86の空間117に差し込まれると、その途中で、アウタ側タングプレート84がロックレバー113の右端部114に当接する。その当接後、アウタ側タングプレート84がさらに差し込まれると、アウタ側タングプレート84により、ロックレバー113の右端部114が左側に押され、ばね116の付勢力に抗して、ロックレバー113が左側に移動する。この移動により、ロックレバー113の左端部115が傾倒規制板65の切欠67から離脱する。その結果、傾倒規制板65の回動が許容され、シートバック62の変位が可能になる。
図8および図9に示す構成においても、図5および図6に示される構成の場合と同様の作用効果を奏することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、車両1がシティコミュータである場合を例にとったが、本発明は、シティコミュータ以外の車両にも適用することができる。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 車両
8 3点式シートベルト装置(車両用乗員拘束装置)
61 シートクッション
62 シートバック
81 ウエビング
82 リトラクタ
84 アウタ側タングプレート(一方側ベルト係合部)
85 インナ側タングプレート(他方側ベルト係合部)
86 ラップアウタ側バックル(一方側シート係合部)
87 ラップインナ側バックル(他方側シート係合部)
103 バックル係合保持ソレノイド(係合解除規制手段)
105 前傾保持ソレノイド(変位規制手段)
111 遮蔽板(係合解除規制手段)
113 ロックレバー(変位規制手段)
8 3点式シートベルト装置(車両用乗員拘束装置)
61 シートクッション
62 シートバック
81 ウエビング
82 リトラクタ
84 アウタ側タングプレート(一方側ベルト係合部)
85 インナ側タングプレート(他方側ベルト係合部)
86 ラップアウタ側バックル(一方側シート係合部)
87 ラップインナ側バックル(他方側シート係合部)
103 バックル係合保持ソレノイド(係合解除規制手段)
105 前傾保持ソレノイド(変位規制手段)
111 遮蔽板(係合解除規制手段)
113 ロックレバー(変位規制手段)
Claims (2)
- シートクッションおよび前記シートクッションに対して着座状態と傾倒状態とに変位可能に設けられたシートバックを備える車両に適用される乗員拘束装置であって、
ウエビングと、
前記ウエビングの一端が接続され、前記ウエビングを巻取りおよび引出し可能に保持するリトラクタと、
前記ウエビングの他端に取り付けられた一方側ベルト係合部と、
前記ウエビングの途中部に設けられた他方側ベルト係合部と、
前記シートクッションの一方側に設けられ、前記一方側ベルト係合部と係合および係合解除可能な一方側シート係合部と、
前記シートクッションの他方側に設けられ、前記他方側ベルト係合部と係合および係合解除可能な他方側シート係合部と、
前記シートバックが前記傾倒状態でない場合に、前記一方側ベルト係合部と前記一方側シート係合部との係合解除を規制する係合解除規制手段とを含む、車両用乗員拘束装置。 - シートクッションおよび前記シートクッションに対して着座状態と傾倒状態とに変位可能に設けられたシートバックを備える車両に適用される乗員拘束装置であって、
ウエビングと、
前記ウエビングの一端が接続され、前記ウエビングを巻取りおよび引出し可能に保持するリトラクタと、
前記ウエビングの他端に取り付けられた一方側ベルト係合部と、
前記ウエビングの途中部に設けられた他方側ベルト係合部と、
前記シートクッションの一方側に設けられ、前記一方側ベルト係合部と係合および係合解除可能な一方側シート係合部と、
前記シートクッションの他方側に設けられ、前記他方側ベルト係合部と係合および係合解除可能な他方側シート係合部と、
前記一方側ベルト係合部と前記一方側シート係合部との係合が解除されている場合に、前記シートバックの前記傾倒状態からの変位を規制する変位規制手段とを含む、車両用乗員拘束装置。
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JP2013039461A JP2014166807A (ja) | 2013-02-28 | 2013-02-28 | 車両用乗員拘束装置 |
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Cited By (1)
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WO2018167945A1 (ja) * | 2017-03-17 | 2018-09-20 | 本田技研工業株式会社 | 乗員保護装置 |
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2013
- 2013-02-28 JP JP2013039461A patent/JP2014166807A/ja active Pending
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WO2018167945A1 (ja) * | 2017-03-17 | 2018-09-20 | 本田技研工業株式会社 | 乗員保護装置 |
US11584332B2 (en) | 2017-03-17 | 2023-02-21 | Honda Motor Co., Ltd. | Seat belt device |
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