JP2014166684A - 液体吐出装置および廃液回収方法 - Google Patents

液体吐出装置および廃液回収方法 Download PDF

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Abstract

【課題】種々の廃液に対して広く適用可能であり、安価な構成で廃液臭の漏れを抑制可能な廃液の回収技術を提供する。
【解決手段】液体を被吐出媒体に吐出して付着させる吐出ヘッドと、吐出ヘッドから吐出された液体のうち被吐出媒体に付着しなかった廃液を排出口613cから排出可能な廃液排出部61と、回収位置P2への配置および取り外しが自在であって、回収位置P2に配置された状態で排出口613cから排出される廃液を開口部62aを介して回収する回収容器62と、回収容器62が回収位置P2に配置された状態で、排出口613cおよび開口部62aを外部空間から遮蔽する遮蔽部材63とを備える。
【選択図】図2

Description

この発明は、吐出ヘッドから吐出された液体のうち被吐出媒体に付着しなかった廃液を回収する技術に関するものであり、特に廃液を排出する排出口から回収容器へ廃液を回収する際に廃液臭の漏れを抑制する技術に関するものである。
従来、インク等の液体をノズルから吐出するインクジェットプリンター等の液体吐出装置が知られている。このような装置では、ノズルから吐出された液体のうち印刷時に印刷媒体に付着しなかったものが廃液として処理される。そして、このような廃液を効率的に回収する技術が種々提案されている。
例えば特許文献1のプリンターでは、吸収体が配設された廃インクボトルに回収チューブを差し込んで廃インクを導き、廃インクを吸収した吸収体を取り出すことで廃インクを回収している。特にこのプリンターにおいては、インクとして光硬化性インクを使用しており、光を照射することで廃インクが硬化し、吸収体の取り出し時に廃インクが滴り落ちて周囲を汚染することを抑制可能となっている。
また、特許文献2のインクジェット記録装置では、廃インクを仮受け用の廃インク受けで受け、この廃インク受けに貯留された廃インクを、装置に対して着脱可能な廃インクタンクへ排出するよう構成されている。
特開2004−155047号公報 特開平11−334110号公報
ここで、廃液として処理される液体の中には独特な臭いを有するものもあり、例えば、特許文献1の光硬化性インクは一般的に好まれない臭いを発することが知られている。したがって、廃液の回収時には廃液臭の漏れを抑制することが望まれる。この点、特許文献1のプリンターにおいては、光を照射して光硬化性インクの廃液を硬化させているため、ある程度臭いを抑制できていると考えられる。しかしながら、廃液を硬化させるために光照射器を別途設ける必要があり、コストアップを招来するものとなっていた。しかも、光硬化性インクでない廃液に対しては、廃液臭の漏れを抑制することができなかった。また、特許文献2のインクジェット記録装置では、廃インク受けや廃インクタンクに対して廃液臭の漏れを抑制するための対策が施されていなかった。
この発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、種々の廃液に対して広く適用可能であり、安価な構成で廃液臭の漏れを抑制可能な廃液の回収技術の提供を目的とする。
この発明にかかる液体吐出装置は、上記目的を達成するために、液体を被吐出媒体に吐出して付着させる吐出ヘッドと、吐出ヘッドから吐出された液体のうち被吐出媒体に付着しなかった廃液を排出口から排出可能な廃液排出部と、回収位置への配置および取り外しが自在であって、回収位置に配置された状態で排出口から排出される廃液を開口部を介して回収する回収容器と、回収容器が回収位置に配置された状態で、排出口および開口部を外部空間から遮蔽する遮蔽部材とを備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかる廃液回収方法は、上記目的を達成するために、液体を被吐出媒体に吐出して付着させる吐出ヘッドから吐出された液体のうち被吐出媒体に付着しなかった廃液を、回収位置への配置および取り外しが自在の回収容器の開口部を介して、廃液排出部の排出口から回収位置に配置された回収容器へ回収する廃液回収方法であって、回収容器が回収位置に配置された状態で、排出口および開口部を外部空間から遮蔽部材で遮蔽する工程と、排出口および開口部が遮蔽部材で遮蔽された状態で、開口部を介して廃液を排出口から回収容器に回収する工程とを備えることを特徴とする。
このように構成された発明(液体吐出装置および廃液回収方法)では、回収位置への配置および取り外しが自在の回収容器を回収位置に配置させた状態で、廃液排出部の排出口から回収容器の開口部を介して廃液を回収する。そして、回収容器が回収位置に配置されて廃液排出部から廃液を回収している状態では、遮蔽部材が排出口および開口部を外部空間から遮蔽している。したがって、廃液の回収を行っている間に、排出口や開口部から漏れ出る廃液臭が遮蔽部材よりも外側の外部空間に漏れることを抑制することができる。しかも、かかる構成によれば、液体の種類に関係なく廃液臭の漏れを抑制できるとともに、廃液を硬化させるための光照射器を特に必要としないのでコスト削減を図ることができる。なお、ここで「遮蔽する」とは、必ずしも高度な気密性を要求するものではなく、遮蔽部材の内部空間と外部空間との間に隙間が存在することも許容する。
このような液体吐出装置において、回収容器が回収位置に配置される際の動作に連動して、遮蔽部材が排出口および開口部を外部空間から遮蔽するよう遮蔽部材を動作させる遮蔽部材駆動機構をさらに備えると好適である。このような遮蔽部材駆動機構が設けられることにより、廃液を回収するために回収容器が回収位置に配置されると、排出口および開口部が自動的に遮蔽部材により外部空間から遮蔽され、廃液臭の漏れを確実に抑制することができる。
また、廃液排出部は廃液を貯留する貯留容器を有し、貯留容器に排出口が設けられる構成としてもよい。このような貯留容器を設けることで、廃液を貯留容器に一旦貯留させることができ、直ちに排出口から廃液が排出されることを抑制できる。したがって、例えば回収容器の交換作業を行っている間に廃液が発生する場合であっても、そのような廃液が貯留容器に貯留されることで排出口からの排出が抑制され、廃液により装置各部が汚染されることを抑えることができる。
また、回収容器が回収位置に配置されると貯留容器から廃液を排出させるとともに、回収容器が回収位置から取り外されると貯留容器からの廃液の排出を停止させる排出切換機構をさらに備えると好適である。このような排出切換機構を備えることにより、回収容器が回収位置に配置されると自動的に廃液の回収が可能となる。一方、回収容器が回収位置から外されると自動的に廃液の排出が停止されるので、廃液の回収時以外に貯留容器から廃液が排出されて装置各部を汚染することを抑制できる。
この場合、排出切換機構は貯留容器を回転自在に支持する支持部材を備え、回収容器が回収位置に配置されるのに伴って排出切換機構が貯留容器を回転させて回転前の初期姿勢から回転姿勢へと変化させることで、貯留容器からの廃液の排出が停止された状態から貯留容器から廃液が排出される状態へと切り換えられる構成とすることできる。かかる構成によれば、廃液を排出する状態としない状態との切り換えが、貯留容器の姿勢変更のみによって行われるので、装置構成を簡易化することができる。
さらに、排出切換機構は、貯留容器と一体回転可能に設けられるとともに回収容器が当接可能な回転制御部とを有しており、回収容器が回収位置に配置されるのに伴って回収容器が回転制御部を押圧して貯留容器を回転姿勢へと回転させ、回収容器が回収位置から取り外されるのに伴って回収容器による回転制御部の押圧が解除されて貯留容器が初期姿勢へと戻るよう構成されているとよい。かかる構成によれば、回収容器が回転制御部を押圧することで貯留容器の姿勢変更が行われるため、貯留容器の姿勢変更のための電気的制御が不要となる。
また、貯留容器の回転に応じて貯留容器の排出口に対して揺動自在な閉塞部材をさらに備え、貯留容器が初期姿勢のときは閉塞部材は排出口を閉塞し、貯留容器が回転姿勢のときは閉塞部材は排出口を開放するとなおよい。このような閉塞部材を設けることで、貯留容器が初期姿勢のときには閉塞部材が排出口を閉塞し、貯留容器からの廃液臭の漏れを抑制することができる。一方、貯留容器が回転姿勢のときには閉塞部材が排出口を開放するので、貯留容器から廃液を円滑に排出することができる。
また、遮蔽部材は、貯留容器と一体回転可能に設けられており、貯留容器が初期姿勢から回転姿勢へと回転するのに伴って排出口および開口部を外部空間から遮蔽するよう構成してもよい。かかる構成によれば、貯留容器が回転姿勢へと回転することで遮蔽部材が排出口および開口部を外部空間から遮蔽するため、遮蔽部材を駆動するための機構を別途設ける必要がなく、装置構成を簡易なものとすることができる。
また、回収位置が内部に設けられた筐体に、筐体内へ回収容器を出し入れする際に開閉される開閉部が設けられ、開閉部が開いた状態で回収容器を交換可能な交換位置が設定されており、交換位置に配置された回収容器を開閉部の閉動作に連動して回収位置に移動させ、回収位置に配置された回収容器を開閉部の開動作に連動して交換位置に移動させる回収容器駆動機構をさらに備えると好適である。このような回収容器駆動機構を設けることで、開閉部を開いた状態で回収容器を交換位置に配置さえすれば、開閉部を閉じることで回収容器が自動的に回収位置に移動するので、容易に回収容器を回収位置に配置することができる。また、開閉部を開けば回収位置にあった回収容器は自動的に交換位置に配置されるので、回収容器の交換作業が容易となる。
本発明を適用可能な画像記録装置の一例を模式的に示す正面図。 廃液回収機構の第1実施形態を示す模式図。 貯留容器およびカバー部材の構成の一例を示す斜視図。 回収容器駆動機構の構成の一例を示す模式図。 廃液回収機構の第2実施形態を示す模式図。 廃液回収機構の第3実施形態を示す模式図。
[第1実施形態]
図1は、本発明を適用可能な画像記録装置の一例を模式的に示す正面図である。なお、図1や以下の図面では必要に応じて、装置各部の配置関係を明確にするために、画像記録装置1の左右方向X、前後方向Yおよび鉛直方向Zに対応したXYZ直交座標系を表示する。
図1に示すように、画像記録装置1では、繰出部2、プロセス部3および巻取部4が左右方向Xに配列されており、これら各機能部2、3、4が筐体10に収容されている。繰出部2および巻取部4はそれぞれ繰出軸20および巻取軸40を有している。そして、繰出部2および巻取部4にシートS(ウェブ)の両端がロール状に巻き付けられて、繰出部2と巻取部4の間にシートSが張架されている。こうして張架された搬送路Pcに沿ってシートSが繰出軸20からプロセス部3に搬送されてヘッドユニット3Uによる画像記録処理を受けた後、巻取軸40へと搬送される。シートSの種類は、紙系とフィルム系に大別される。具体例を挙げると、紙系には上質紙、キャスト紙、アート紙、コート紙等があり、フィルム系には合成紙、PET(Polyethylene terephthalate)、PP(polypropylene)等がある。なお、以下の説明では、シートSの両面のうち、画像が記録される面を表面と称する一方、その逆側の面を裏面と称する。
繰出部2は、シートSの端を巻き付けた繰出軸20と、繰出軸20から引き出されたシートSを巻き掛ける従動ローラー21とを有する。繰出軸20は、シートSの表面を外側に向けた状態で、シートSの端を巻き付けて支持する。そして、繰出軸20が図1の紙面において時計回りに回転することで、繰出軸20に巻き付けられたシートSが従動ローラー21を経由してプロセス部3へと繰り出される。
プロセス部3は、繰出部2から繰り出されたシートSを平面状に構成されたフラット型のプラテン30で支持しつつ、プラテン30の表面に沿って配置されたヘッドユニット3Uにより処理を適宜行って、シートSに画像記録を実行するものである。このプロセス部3では、プラテン30の両側に前駆動ローラー31と後駆動ローラー32とが設けられており、前駆動ローラー31から後駆動ローラー32へと搬送されるシートSがプラテン30に支持されて画像の印刷を受ける。
前駆動ローラー31は、溶射によって形成された複数の微小突起を外周面に有しており、繰出部2から繰り出されたシートSを表面側から巻き掛ける。そして、前駆動ローラー31は図1の紙面において反時計回りに回転することで、繰出部2から繰り出されたシートSを搬送路Pcの下流側へと搬送する。なお、前駆動ローラー31に対してはニップローラー31nが設けられている。このニップローラー31nは、前駆動ローラー31側へ付勢された状態でシートSの裏面に当接しており、前駆動ローラー31との間でシートSを挟み込む。これによって、前駆動ローラー31とシートSの間の摩擦力が確保され、前駆動ローラー31によるシートSの搬送を確実に行なうことができる。
フラット型のプラテン30は図示を省略する支持機構により、シートSを支持する表面(上面)が水平となるように支持されている。プラテン30の左右方向Xの両側には従動ローラー33、34が設けられており、従動ローラー33、34は、前駆動ローラー31から後駆動ローラー32へと搬送されるシートSを裏面側から巻き掛けている。従動ローラー33、34の上端位置はプラテン30の表面と面一か若干下方となるように配置されており、前駆動ローラー31から後駆動ローラー32へと搬送されるシートSがプラテン30と当接した状態を維持できるように構成されている。
後駆動ローラー32は、溶射によって形成された複数の微小突起を外周面に有しており、プラテン30から従動ローラー34を経由して搬送されてきたシートSを表面側から巻き掛ける。そして、後駆動ローラー32は図1の紙面において反時計回りに回転することで、シートSを巻取部4へと搬送する。なお、後駆動ローラー32に対してはニップローラー32nが設けられている。このニップローラー32nは、後駆動ローラー32側へ付勢された状態でシートSの裏面に当接しており、後駆動ローラー32との間にシートSを挟み込む。これによって、後駆動ローラー32とシートSの間の摩擦力が確保され、後駆動ローラー32によるシートSの搬送を確実に行なうことができる。
このように、前駆動ローラー31から後駆動ローラー32へと搬送されるシートSは、プラテン30で支持されつつプラテン30上を搬送方向Dsに搬送される。そして、プロセス部3では、プラテン30に支持されるシートSの表面に対してカラー画像を印刷するために、ヘッドユニット3Uが設けられている。具体的には、ヘッドユニット3Uは、搬送方向Dsに沿って上流側から下流側に向かって並んだ4個の印刷ヘッド36a〜36dを有している。印刷ヘッド36a〜36dは、イエロー、シアン、マゼンタおよびブラックにそれぞれ対応する。各印刷ヘッド36a〜36dは、プラテン30に支持されたシートSの表面に対して若干のクリアランスを空けて対向しており、対応する色のインクをノズルからインクジェット方式で吐出する。そして、搬送方向Dsに沿って搬送されるシートSに対して各印刷ヘッド36a〜36dがインクを吐出することで、シートSの表面にカラー画像が形成される。
ちなみに、インクとしては、紫外線(光)を照射することで硬化するUV(ultraviolet)インク(光硬化性インク)が用いられる。そこで、ヘッドユニット3Uは、インクを硬化させてシートSに定着させるために、UVランプ37a、37bを有している。なお、このインク硬化は、仮硬化と本硬化の二段階に分けて実行される。印刷ヘッド36a〜36dの各間には、仮硬化用のUVランプ37aが配置されている。つまり、UVランプ37aは弱い紫外線を照射することで、インクの形状が崩れない程度にインクを硬化(仮硬化)させるものであり、インクを完全に硬化させるものではない。一方、印刷ヘッド36a〜36dに対して搬送方向Dsの下流側には、本硬化用のUVランプ37bが設けられている。つまり、UVランプ37bは、UVランプ37aより強い紫外線を照射することで、インクを完全に硬化(本硬化)させるものである。こうして仮硬化・本硬化を実行することで、印刷ヘッド36a〜36dが形成したカラー画像をシートSの表面に定着させることができる。
さらに、ヘッドユニット3Uは、UVランプ37bに対して搬送方向Dsの下流側に印刷ヘッド36eを有している。この印刷ヘッド36eは、プラテン30に支持されたシートSの表面に対して若干のクリアランスを空けて対向しており、透明のUVインクをノズルからインクジェット方式でシートSの表面に吐出する。つまり、4色分の印刷ヘッド36a〜36dによって形成されたカラー画像に対して、透明インクがさらに吐出される。また、ヘッドユニット3Uは、印刷ヘッド36eに対して搬送方向Dsの下流側に、UVランプ37cを有している。このUVランプ37cは強い紫外線を照射することで、印刷ヘッド36eが吐出した透明インクを完全に硬化(本硬化)させるものである。これによって、透明インクをシートSの表面に定着させることができる。
このように、プロセス部3では、プラテン30に支持されるシートSに対して、インクの吐出および硬化が適宜実行されて、透明インクでコーティングされたカラー画像が形成される。そして、このカラー画像の形成されたシートSが、後駆動ローラー32によって巻取部4へと搬送される。
巻取部4は、シートSの端を巻き付けた巻取軸40と、巻取軸40へと搬送されるシートSを巻き掛ける従動ローラー41とを有する。巻取軸40は、シートSの表面を外側に向けた状態で、シートSの端を巻き付けて支持する。そして、巻取軸40が図1の紙面において時計回りに回転することで、従動ローラー41を経由してシートSが巻取軸40に巻き付けられる。
ところで、印刷ヘッド36a〜36eからインクを吐出することでシートSに画像を記録する画像記録装置1では、印刷に供されず、シートSに付着しなかったインクが廃液として処理される。このような廃液としては、例えばミスト回収機構38により回収されるインクミストや、メンテナンスユニット50の作動時に発生する廃インク等が挙げられる。画像記録装置1では、このような廃液を廃液回収機構60にて回収する。そして、廃液回収機構60で回収された廃液は、適宜筐体10から取り出され適切な処理が行われる。
ミスト回収機構38は、印刷ヘッド36a〜36eとUVランプ37a〜37cとの各間に配置された吸引口381と、各吸引口381に接続された吸引ホース382と、各吸引口381に対して負圧を作用させる不図示の負圧付与部とを有して構成される。負圧付与部が各吸引口381に負圧を作用させると、印刷ヘッド36a〜36eの周辺を浮遊しているインクミストが吸引口381から吸引される。したがって、インクミストがシートSや装置各部を汚染することを抑制することができる。そして、ミスト回収機構38により吸引されたインクミストは、吸引ホース382を介して廃液回収機構60へと送られ、廃液回収機構60にて廃液として処理される。
メンテナンスユニット50は、印刷ヘッド36a〜36eに対してキャッピング、ワイピングおよびフラッシング等のメンテナンスを実行する。キャッピングとは、各印刷ヘッド36a〜36eの全ノズルを含むようにノズル形成面に密着キャップを密着させる処理である。ワイピングとは、ノズル形成面に付着しているインクをワイパーにより掻き取る処理である。フラッシングとは、ノズル形成面をキャッピングしていない状態で全ノズルからインクをフラッシング受けに吐出させる処理である。メンテナンスユニット50としては、例えば特開2012−086409号公報に記載されている公知のものを採用することができる。メンテナンス中に発生した廃インク(ワイピング時に掻き取られたインクやフラッシング時に吐出されたインク等)は、廃液ホース51を介してメンテナンスユニット50から廃液回収機構60に送られ、廃液回収機構60にて廃液として処理される。
なお、メンテナンスユニット50は、Y方向においてプラテン30に隣り合わせて設けられている。また、印刷ヘッド36a〜36eは、プラテン30の上方とメンテナンスユニット50の上方の間をY方向に移動自在となっており、印刷動作時は印刷ヘッド36a〜36eがプラテン30の上方に位置する一方、メンテナンス時は印刷ヘッド36a〜36eがメンテナンスユニット55の上方に位置するよう構成されている。
図2は、廃液回収機構の第1実施形態を示す模式図である。詳しくは、a図は回収容器62を交換位置P1に配置した状態を示す図であり、b図は回収容器62を回収位置P2に配置した状態を示す図である。なお、本実施形態では、回収容器62のうち図2において左端の位置をもって回収容器62の位置を示すものとする。
廃液回収機構60は、ミスト回収機構38やメンテナンスユニット50等の装置各部からの廃液を排出する廃液排出部61と、廃液排出部61から排出される廃液を回収可能な回収容器62とを有して構成される。回収容器62は、交換位置P1と回収位置P2とを取ることができ、交換位置P1では回収容器62の交換が可能であり、回収位置P2では廃液排出部61からの廃液を開口部62aから回収可能となっている。
廃液排出部61では、装置各部からの廃液を廃液受け611で受け、廃液受け611から廃液管612を介して廃液が貯留容器613に送られる。貯留容器613を支持する支持部材614は、略水平方向に沿って延びる回転軸615を中心として回転自在に構成されている。そして、支持部材614が回転軸615回りに回転することで、貯留容器613が支持部材614と一体的に回転する。すなわち、貯留容器613は支持部材614によって回転軸615回りに回転自在に支持されている。貯留容器613が回転軸615回りに回転して姿勢を変更することにより、貯留容器613から廃液が排出される状態と廃液の排出が停止される状態とに相互に切り換えることができる。
貯留容器613の回転動作は回転制御板616によって制御される。この回転制御板616は、支持部材614から下方に向けて延設されており支持部材614と一体回転する。また、回転制御板616は、回収容器62が交換位置P1から回収位置P2へと移動する際に、回収容器62の側面が当接可能な位置に設けられている。そして、回収容器62の側面が回転制御板616に当接して回転制御板616を回収位置P2側へ押圧することで、回転制御板616が取り付けられている支持部材614と、支持部材614と一体回転可能な貯留容器613とが回転軸615を中心に図2の時計回りに回転する。一方、回収容器62が回収位置P2から交換位置P1へと移動すると、その過程で回転制御板616に対する押圧が解除され、貯留容器613と支持部材614とが自重により回転軸615を中心に図2の反時計回りに回転してもとの姿勢に戻る。
さらに、本実施形態における廃液回収機構60には、廃液の回収時に貯留容器613および回収容器62からの廃液臭の漏れを抑制するためのカバー部材63が、支持部材614と一体回転可能に設けられている。そして、回収容器62が交換位置P1から回収位置P2へと移動する際にカバー部材63が支持部材614とともに回転し、回収容器62が回収位置P2に配置されるとカバー部材63が回収容器62の開口部62aを覆うよう構成されている。
次に、貯留容器613およびカバー部材63の詳細について説明する。図3は、貯留容器およびカバー部材の構成の一例を示す斜視図である。なお、図3では説明の便宜のため、貯留容器613およびカバー部材63以外の部材の表示は省略している。貯留容器613はじょうろのような形状を有しており、廃液を貯留する略球形の貯留部613aに円筒状の注ぎ部613bが接続された構成となっている。そして、貯留部613a内の廃液が注ぎ部613bの先端の排出口613cから排出可能となっている。
また、注ぎ部613bの先端部には閉塞部材613dが設けられている。閉塞部材613dは、その上端部が注ぎ部613bの先端部にヒンジ613eで連結されており、自重により下方に垂れた状態で排出口613cに対して揺動自在となっている。そして、貯留容器613の回転に応じて閉塞部材613dが注ぎ部613bの先端部に対して当接したり離間したりすることで、排出口613cを閉塞した状態と開放した状態とに相互に切換自在となっている。
カバー部材63は、図3において下側と左側に開口面を有する箱型の固定部631と、固定部631に対して揺動軸633を中心に揺動する揺動面632とを有して構成される。揺動面632が固定部631に近接する方向に揺動することで、揺動面632が固定部631の左側の開口面を塞いだ状態となり、固定部631と揺動面632とにより下方のみに開口する内部空間が形成される。固定部631のうち天井面631aには開口631bが形成されており、この開口631bから貯留容器613の注ぎ部613bが挿入される。そして、排出口613cがカバー部材63の内部空間に配置された状態で、カバー部材63の固定部631が貯留容器613とともに支持部材614に対して一体回転可能に取り付けられる。また、固定部631の右側の面の下端部からはさらに右側に延びる平坦面631cが設けられている。
次に、回収容器62を交換位置P1および回収位置P2のそれぞれに移動させて配置するための回収容器駆動機構70について説明する。図4は、回収容器駆動機構の構成の一例を示す模式図である。詳しくは、a図は開閉部71を開いた状態を示す図であり、b図は開閉部71を閉じた状態を示す図である。ここで、回収位置P2は筐体10の内部に設けられており、回収容器62を交換するためには筐体10の外部から回収容器62を出し入れする必要がある。そこで、画像記録装置1では筐体10に開閉部71を設けており、この開閉部71を開いた状態で回収容器62を交換可能となっている。
開閉部71は、図4の紙面に垂直な方向に離間して設けられた一対の回転部材72と、この一対の回転部材72の先端部の間に架け渡された持ち手部材73とを有する。回転部材72の基端部は連結部材74によって筐体10に対して相対回転可能に連結されており、持ち手部材73を操作することで回転部材72が連結部材74回りに回転して開閉部71を開閉可能となっている。また、一対の回転部材72と対応するように、図4の紙面に垂直な方向に離間して一対のリンク部材75が設けられており、各リンク部材75の一端部は連結部材76によって対応する回転部材72に対して相対回転可能に連結されている。一方、一対のリンク部材75の他端部の間には、当接棒77が架け渡されている。この当接棒77は、一対のリンク部材75に対応して筐体10から立設された一対のブラケット78のそれぞれに形成された長穴状のガイド孔78aと係合しており、その動きがガイド孔78aによって規制される。
回収容器62は、開閉部71を開いた状態とすることで、一対のリンク部材75の間に配置したり取り外したりすることが可能となっている。すなわち、一対のリンク部材75の間で回収容器62の交換が可能となっており、一対のリンク部材75の間に回収容器62を配置することが、回収容器62を交換位置P1に配置することに相当する。交換位置P1に回収容器62を配置した状態では、回収容器62は持ち手部材73と当接棒77との間に位置する。そして、開閉部71が開状態から閉状態に移行する際には、開閉部71の持ち手部材73が回収容器62の図4における右側の側面を押圧して、回収容器62を交換位置P1から回収位置P2へと移動させる。一方、開閉部71が閉状態から開状態に移行する際には、当接棒77が回収容器62の図4における左側の側面を押圧して、回収容器62を回収位置P2から交換位置P1へと移動させる。
このように、回収容器駆動機構70は、開閉部71(回転部材72、持ち手部材73)、リンク部材75および当接棒77を有するリンク機構により構成されている。そして、開閉部71を開いた状態で回収容器62を交換位置P1に配置さえすれば、開閉部71を閉じることで回収容器62が自動的に回収位置P2に移動するので、容易に回収容器62を回収位置P2に配置することができる。また、開閉部71を開けば回収位置P2にあった回収容器62は自動的に交換位置P1に配置されるので、回収容器62の交換作業が容易となる。
なお、回収容器62が回収位置P2にあるときには、回収容器62は一対のブラケット78の間に収まった状態となり、ブラケット78に設けられた液面検出センサー80が回収容器62内の廃液の液面の高さを検出可能となっている。例えば、回収容器62を透光性を有する材料で構成し、液面検出センサー80を光センサーとすることで、液面の高さを検出できる。液面検出センサー80の検出結果は制御部81に送られ、制御部81で各種判断や演算に利用される。そして、制御部81での判断結果や演算結果は適宜モニター82に表示される。なお、液面検出センサー80を光センサーとするのは一例にすぎず、重量センサー等の他の公知のセンサーを採用してもよい。
以上の廃液回収機構60により廃液を回収する一連の動作について説明する。まず、開閉部71を開いて交換位置P1に空の回収容器62を配置する。図2のa図に示すように、回収容器62が交換位置P1に配置されているときには、回収容器62と回転制御板616とは当接しておらず、貯留容器613は自重により回転前の初期姿勢を保っている。この初期姿勢では、貯留容器613の注ぎ部613bが貯留部613aから斜め上方に向けて延びており、排出口613cが上方を向いている。このため、閉塞部材613dが自重で垂れ下がって注ぎ部613bの先端に当接し、排出口613cを閉塞した状態となっている。
そして、開閉部71を閉じると、開閉部71の持ち手部材73が回収容器62を押圧して回収容器62を回収位置P2に移動させる。回収容器62が交換位置P1から回収位置P2へと移動すると、その過程で回収容器62が回転制御板616を回収位置P2側へ押圧し、貯留容器613が回転軸615を中心として図2の時計回りに回転する。
図2のb図に示すように、回収容器62が回収位置P2に配置された状態では、貯留容器613は回転姿勢を取る。この回転姿勢では、貯留容器613の注ぎ部613bが貯留部613aから斜め下方に向けて延びており、排出口613cが下方を向いているため、閉塞部材613dが自重で下方に垂れた状態で注ぎ部613bの先端から離間し、排出口613cを開放した状態となっている。こうして、貯留部613a内の廃液が排出口613cから排出され、排出口613cから排出された廃液が開口部62aを介して回収容器62に回収される。
また、回収容器62が交換位置P1から回収位置P2へと移動する際に、カバー部材63の固定部631が貯留容器613と一体回転する。このとき、カバー部材63の揺動面632は固定部631に対して揺動自在であるから、回収容器62と当接するまでは自重により下方に垂れた状態を維持している。回収容器62が回収位置P2に配置されて貯留容器613が回転姿勢となった状態では、カバー部材63(固定部631および揺動面632)の下端が回収容器62の上面と接して、回収容器62の上面とカバー部材63とによって形成される内部空間に、貯留容器613の排出口613cおよび回収容器62の開口部62aが位置した状態となる。その結果、カバー部材63が排出口613cおよび開口部62aを外部空間から遮蔽し、廃液の回収を行っている間に、排出口613cや開口部62aからの廃液臭がカバー部材63よりも外側の外部空間に漏れることを抑制する。
また、図2のb図に示すように、固定部631の平坦面631cが回収容器62の上面と面接触することで、廃液臭の漏れ抑制効果を向上させることができる。なお、このような平坦面631cを、カバー部材63の複数の側面の下端部に設けることも可能である。
ここで、カバー部材63の一部の面(図3において左側の面)を、固定部631に対して揺動可能な揺動面632として構成しているのは次の理由による。回収容器62が交換位置P1から回収位置P2へと移動する際には、回収容器62はカバー部材63の揺動面632に最初に当接する。このとき、例えば図2のb図に示すように、揺動面632の下端部が回収容器62の上面から突出した開口部62aの側面に当接すると、回収容器62の上面と開口部62aの側面との間の角に揺動面632の下端部が引っ掛かることがある。そうすると、回収容器62の動作に支障をきたすおそれがある。しかしながら、揺動面632を揺動自在に構成すると、回収容器62が揺動面632に当接した際に揺動面632が自在に揺動し、揺動面632の下端部が回収容器62に引っ掛かることを抑制できる。したがって、回収容器62の動作を円滑に行うことができる。ただし、このような揺動面632を設けることは必須ではなく、固定部631に対して固定された面としてもよい。
図4のb図に示すように、回収容器62が回収位置P2にある状態においては、液面検出センサー80が回収容器62内の廃液の液面を検出している。そして、制御部81が、液面検出センサー80によって検出された液面位置が予め設定された閾値を超えていると判断すると、モニター82にその旨を表示させる。これを見た作業者は、回収容器62を交換すべき時期となっていることを知ることができる。
回収容器62を交換する際には、開閉部71を開く。すると、開閉部71の動きに連動して、当接棒77が回収容器62を押圧して回収位置P2から交換位置P1へと移動させる。回収容器62が回収位置P2から交換位置P1へと移動すると、その過程で回収容器62による回転制御板616の押圧が解除され、貯留容器613が初期姿勢へと戻り、排出口613cからの廃液の排出が停止される。そして、交換位置P1にて、廃液で満たされた回収容器62を空の回収容器62に交換することが可能となる。
以上説明したように、この実施形態では、回収容器62が回収位置P2に配置されて廃液排出部61から廃液を回収している状態では、カバー部材63が貯留容器613の排出口613cおよび回収容器62の開口部62aを外部空間から遮蔽している。したがって、廃液の回収を行っている間に、排出口613cや開口部62aから漏れ出る廃液臭がカバー部材63よりも外側の外部空間に漏れることを抑制することができる。しかも、このような構成によれば、液体の種類に関係なく廃液臭の漏れを抑制できるとともに、廃液(UVインク)を硬化させるための光照射器を特に必要としないのでコスト削減を図ることができる。
また、この実施形態では、回収容器62が回収位置P2に配置される際の動作に連動して、カバー部材63が排出口613cおよび開口部62aを外部空間から遮蔽するようカバー部材63が動作する。したがって、廃液臭の漏れを確実に抑制することができる。
また、この実施形態では、廃液排出部61が廃液を貯留する貯留容器613を有し、貯留容器613に排出口613cが設けられる構成となっている。このような貯留容器613を設けることで、廃液を貯留容器613に一旦貯留させることができ、直ちに排出口613cから廃液が排出されることを抑制できる。したがって、例えば回収容器62の交換作業を行っている間に廃液が発生する場合であっても、そのような廃液が貯留容器613に貯留されることで排出口613cからの排出が抑制され、廃液により装置各部が汚染されることを抑えることができる。
また、この実施形態では、回収容器62が回収位置P2に配置されると貯留容器613から廃液を排出させるとともに、回収容器62が回収位置P2から取り外されると貯留容器613からの廃液の排出を停止させるよう構成されている。このような構成により、回収容器62が回収位置P2に配置されると自動的に廃液の回収が可能となる。一方、回収容器62が回収位置P2から外されると自動的に廃液の排出が停止されるので、廃液の回収時以外に貯留容器613から廃液が排出されて装置各部を汚染することを抑制できる。
また、この実施形態では、回収容器62が回収位置P2に配置されるのに伴って貯留容器613が回転して回転前の初期姿勢から回転姿勢へと変化することで、貯留容器613からの廃液の排出が停止された状態から貯留容器613から廃液が排出される状態へと切り換えられる構成としている。かかる構成によれば、廃液を排出する状態としない状態との切り換えが、貯留容器613の姿勢変更のみによって行われるので、装置構成を簡易化することができる。
また、この実施形態では、貯留容器613と一体回転可能に設けられるとともに回収容器62が当接可能な回転制御板616が設けられており、回収容器62が回収位置P2に配置されるのに伴って回収容器62が回転制御板616を押圧して貯留容器613を回転姿勢へと回転させ、回収容器62が回収位置P2から取り外されるのに伴って回収容器62による回転制御板616の押圧が解除されて貯留容器62が初期姿勢へと戻るよう構成されている。かかる構成によれば、回収容器62が回転制御板616を押圧することで貯留容器613の姿勢変更が行われるため、貯留容器613の姿勢変更のための電気的制御が不要となる。
また、この実施形態では、貯留容器613の回転に応じて貯留容器613の排出口613cに対して揺動自在な閉塞部材613dが設けられており、貯留容器613が初期姿勢のときは閉塞部材613dは排出口613cを閉塞し、貯留容器613が回転姿勢のときは閉塞部材613dは排出口613cを開放する。このような閉塞部材613dを設けることで、貯留容器613が初期姿勢のときには閉塞部材613dが排出口613cを閉塞し、貯留容器613からの廃液臭の漏れを抑制することができる。一方、貯留容器613が回転姿勢のときには閉塞部材613dが排出口613cを開放するので、貯留容器613から廃液を円滑に排出することができる。
また、この実施形態では、カバー部材63は、貯留容器613と一体回転可能に設けられており、貯留容器613が初期姿勢から回転姿勢へと回転するのに伴って排出口613cおよび開口部62aを外部空間から遮蔽するよう構成されている。かかる構成によれば、貯留容器613が回転姿勢へと回転することでカバー部材63が排出口613cおよび開口部62aを外部空間から遮蔽するため、カバー部材63を駆動するための機構を別途設ける必要がなく、装置構成を簡易なものとすることができる。
以上のように、第1実施形態では、画像記録装置1が本発明の「液体吐出装置」に相当し、印刷ヘッド36a〜36eが本発明の「吐出ヘッド」に相当し、シートSが本発明の「被吐出媒体」に相当し、インクが本発明の「液体」に相当し、カバー部材63が本発明の「遮蔽部材」に相当し、回転制御板616が本発明の「回転制御部」に相当する。また、回収容器62、支持部材614、回転軸615および回転制御板616が協働して本発明の「遮蔽部材駆動機構」および「排出切換機構」として機能する。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上記実施形態の要素を適宜組み合わせまたは種々の変更を加えることが可能である。例えば、上記実施形態では、廃液回収機構60に貯留容器613を設け、貯留容器613とカバー部材63がともに回転動作することで、回収容器62への廃液の回収時にカバー部材63により廃液臭の漏れを抑制するよう構成した。しかしながら、回転式の貯留容器613を設けることは本発明に必須の要件ではなく、例えば図5や図6に示す廃液回収機構60を採用することも可能である。
[第2実施形態]
図5は、廃液回収機構の第2実施形態を示す模式図である。詳しくは、a図は回収容器62を交換位置P1に配置した状態を示す図であり、b図は回収容器62を回収位置P2に配置した状態を示す図である。第2実施形態においては、図2のような貯留容器613が設けられておらず、廃液排出部61は、廃液受け611に接続された廃液管612の排出口612aから廃液を排出するよう構成されている。廃液管612には開閉バルブ618が介挿されており、開閉バルブ618を閉状態とすることで廃液受け611からの廃液の排出を停止し、開閉バルブ618を開状態とすることで廃液受け611からの廃液が排出口612aから排出される。
廃液管612には、釣鐘状のカバー部材63が設けられる。すなわち、カバー部材63の上部の略中央部を廃液管612が挿通した状態で、カバー部材63が廃液管612に取り付けられている。カバー部材63は下方を向く開口を有しており、この開口を介して回収容器62の開口部62aをカバー部材63の内部空間に配置させることが可能となっている。また、回収容器62は、昇降機構90によって交換位置P1と回収位置P2との間を鉛直方向に移動可能となっている。なお、本実施形態では、回収容器62のうち図5において下端の位置をもって回収容器62の位置を示すものとする。
交換位置P1に配置された回収容器62を回収位置P2まで上昇させると、カバー部材63の下端が回収容器62の上面と接して、回収容器62の上面とカバー部材63とによって形成される内部空間に、排出口612aおよび開口部62aが位置した状態となる。そして、この状態で開閉バルブ618を開くと、排出口612aから廃液が排出され、この廃液が開口部62aを介して回収容器62に回収される。このとき、カバー部材63が排出口612aおよび開口部62aを外部空間から遮蔽しているため、排出口612aや開口部62aからの廃液臭がカバー部材63よりも外側の外部空間に漏れることを抑制する。また、カバー部材63を移動させずに回収容器62を移動させるだけでよいので、回収容器62とカバー部材63との相対的な位置決めが容易となる。以上のように、第2実施形態によれば、カバー部材63が本発明の「遮蔽部材」に相当する。
[第3実施形態]
第1、第2実施形態では、「遮蔽部材」としてのカバー部材63が廃液排出部61に設けられる構成となっていたが、「遮蔽部材」として機能する部材を回収容器62に設けることも可能である。図6は、廃液回収機構の第3実施形態を示す模式図である。詳しくは、a図は回収容器62を交換位置P1に配置した状態を示す図であり、b図は回収容器62を回収位置P2に配置した状態を示す図である。なお、第2実施形態と共通する構成については説明を省略する。
第3実施形態においては、廃液管612の先端部が針状に尖っており、この先端部に複数の排出口612aが貫通孔として形成されている。一方、回収容器62の開口部62aには、回収容器62の内部空間を外部空間から遮蔽するフィルム65が設けられている。なお、このフィルム65は廃液管612の針状の先端部が突き破れる程度の剛性を有する素材で作製されている。
交換位置P1に配置された回収容器62を回収位置P2まで上昇させると、廃液管612の先端部がフィルム65を突き破って回収容器62の内部空間に至る。そして、この状態で開閉バルブ618を開くと、排出口612aから廃液が排出され、この廃液が開口部62aを介して回収容器62に回収される。このとき、フィルム65が排出口612aおよび開口部62aを外部空間から遮蔽しているため、排出口612aや開口部62aからの廃液臭がフィルム65よりも外側の外部空間に漏れることを抑制する。しかも、廃液の回収後に回収容器62を交換位置P1に戻したときにも開口部62aにフィルム65が存在しているので、回収容器62からの廃液臭の漏れを抑制することができる。以上のように、第3実施形態によれば、フィルム65が本発明の「遮蔽部材」に相当する。
なお、図6のb図のように、回収容器62を回収位置P2に配置したときに、廃液排出部61の排出口612aが回収容器62の開口部62aよりも回収容器62の内部側に位置する構成も、本発明の「排出口から排出される廃液を開口部を介して回収する」との文言に含まれるものである。
[その他の変形例]
第1、第2実施形態では、回収容器62が回収位置P2に配置されると、自動的にカバー部材63が排出口613cおよび開口部62aを外部空間から遮蔽する構成とした。しかしながら、回収容器62を回収位置P2に配置させた状態で、カバー部材63を手動やモーター等の駆動機構により動作させることで、排出口613cおよび開口部62aを外部空間から遮蔽する構成としてもよい。
また、第1実施形態では、回転制御部として回転制御板616を貯留容器613に一体回転可能に取り付ける構成とした。しかしながら、回転制御部を貯留容器613とは別の部材とせずに、例えば貯留容器613の一部に突出部を設けて、この突出部を回転制御部として機能するように構成してもよい。また、貯留容器613を電気的制御により動作させるようにしてもよい。
また、第2、第3実施形態では、回収容器62が回収位置P2に配置されると、自動的に開閉バルブ618が開かれるように構成することも可能である。例えば、回収容器62が回収位置P2に配置されると開閉バルブ618の操作部が物理的な接触により操作される配置関係としてもよい。また、回収容器62が回収位置P2に配置されたことをセンサーで検出すると、電気的制御により開閉バルブ618が開かれるように構成してもよい。
また、第2、第3実施形態において、開閉バルブ618を設けることは必須の要件ではない。例えば、廃液が発生する動作を行う前に十分な空き容量を有した回収容器62を回収位置P2に配置し、回収容器62が廃液で満杯となる前に上記動作を停止して、排出口612aから廃液が排出されない状態となってから回収容器62の交換を行ってもよい。こうすれば、開閉バルブ618がなくとも廃液を適切に回収することができる。
また、プラテン30の形状、メンテナンスユニット50の位置、シートSを搬送する機構等、その他の各部についても適宜変更することができる。
1…画像記録装置(液体吐出装置)、36a〜36e…印刷ヘッド(吐出ヘッド)、61…廃液排出部、613…貯留容器、613c…排出口、613d…閉塞部材、614…支持部材、616…回転制御板(回転制御部)、62…回収容器、62a…開口部、63…カバー部材63(遮蔽部材)、65…フィルム、70…回収容器駆動機構、71…開閉部、S…シート(被吐出媒体)、 P1…交換位置、 P2…回収位置

Claims (10)

  1. 液体を被吐出媒体に吐出して付着させる吐出ヘッドと、
    前記吐出ヘッドから吐出された前記液体のうち前記被吐出媒体に付着しなかった廃液を排出口から排出可能な廃液排出部と、
    回収位置への配置および取り外しが自在であって、前記回収位置に配置された状態で前記排出口から排出される前記廃液を開口部を介して回収する回収容器と、
    前記回収容器が前記回収位置に配置された状態で、前記排出口および前記開口部を外部空間から遮蔽する遮蔽部材と
    を備えたことを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記回収容器が前記回収位置に配置される際の動作に連動して、前記遮蔽部材が前記排出口および前記開口部を前記外部空間から遮蔽するよう前記遮蔽部材を動作させる遮蔽部材駆動機構をさらに備える請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記廃液排出部は前記廃液を貯留する貯留容器を有し、前記貯留容器に前記排出口が設けられる請求項1または2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記回収容器が前記回収位置に配置されると前記貯留容器から前記廃液を排出させるとともに、前記回収容器が前記回収位置から取り外されると前記貯留容器からの前記廃液の排出を停止させる排出切換機構をさらに備える請求項3に記載の液体吐出装置。
  5. 前記排出切換機構は前記貯留容器を回転自在に支持する支持部材を備え、
    前記回収容器が前記回収位置に配置されるのに伴って前記排出切換機構が前記貯留容器を回転させて回転前の初期姿勢から回転姿勢へと変化させることで、前記貯留容器からの前記廃液の排出が停止された状態から前記貯留容器から前記廃液が排出される状態へと切り換えられる請求項4に記載の液体吐出装置。
  6. 前記排出切換機構は、前記貯留容器と一体回転可能に設けられるとともに前記回収容器が当接可能な回転制御部とを有しており、
    前記回収容器が前記回収位置に配置されるのに伴って前記回収容器が前記回転制御部を押圧して前記貯留容器を前記回転姿勢へと回転させ、前記回収容器が前記回収位置から取り外されるのに伴って前記回収容器による前記回転制御部の押圧が解除されて前記貯留容器が前記初期姿勢へと戻る請求項5に記載の液体吐出装置。
  7. 前記貯留容器の回転に応じて前記貯留容器の前記排出口に対して揺動自在な閉塞部材をさらに備え、
    前記貯留容器が前記初期姿勢のときは前記閉塞部材は前記排出口を閉塞し、前記貯留容器が前記回転姿勢のときは前記閉塞部材は前記排出口を開放する請求項5または6に記載の液体吐出装置。
  8. 前記遮蔽部材は、前記貯留容器と一体回転可能に設けられており、前記貯留容器が前記初期姿勢から前記回転姿勢へと回転するのに伴って前記排出口および前記開口部を前記外部空間から遮蔽する請求項5ないし7のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  9. 前記回収位置が内部に設けられた筐体に、前記筐体内へ前記回収容器を出し入れする際に開閉される開閉部が設けられ、前記開閉部が開いた状態で前記回収容器を交換可能な交換位置が設定されており、
    前記交換位置に配置された前記回収容器を前記開閉部の閉動作に連動して前記回収位置に移動させ、前記回収位置に配置された前記回収容器を前記開閉部の開動作に連動して前記交換位置に移動させる回収容器駆動機構をさらに備える請求項1ないし8のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  10. 液体を被吐出媒体に吐出して付着させる吐出ヘッドから吐出された前記液体のうち前記被吐出媒体に付着しなかった廃液を、回収位置への配置および取り外しが自在の回収容器の開口部を介して、廃液排出部の排出口から前記回収位置に配置された前記回収容器へ回収する廃液回収方法であって、
    前記回収容器が前記回収位置に配置された状態で、前記排出口および前記開口部を外部空間から遮蔽部材で遮蔽する工程と、
    前記排出口および前記開口部が前記遮蔽部材で遮蔽された状態で、前記開口部を介して前記廃液を前記排出口から前記回収容器に回収する工程と
    を備えることを特徴とする廃液回収方法。
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