JP2014164014A - 光ファイバ、及び、該光ファイバを含むハーネス - Google Patents

光ファイバ、及び、該光ファイバを含むハーネス Download PDF

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Abstract

【課題】優れた耐熱性を有し、車載用等の高温環境下での使用が可能な光ファイバ、及び、該光ファイバを含むハーネスを提供する。
【解決手段】光ファイバ1は、溶解度パラメータ(SP値)が10.3〜13.6(cal/cm0.5であり、かつガラス転移温度が46〜116℃である樹脂層30で、クラッド層20の外側が1層以上被覆されていることを特徴とし、この光ファイバ1は、外被と抗張力体繊維とを共に含む光ケーブルとし、光ケーブルを外被がポリ塩化ビニル(PVC)を含んでいるメタルケーブルと共に束ねられてハーネスとすることができる。メタルケーブルの外被がさらに可塑剤を含んでおり、ハーネスが130℃以下の環境にあるときに、メタルケーブルの外被から光ファイバの樹脂層への可塑剤の移行量が、光ファイバの樹脂層の3重量%以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、被覆樹脂層を有する光ファイバと該光ファイバを含むハーネスに関する。
特許文献1には、POF(Plastic Optical Fiber)を溶解度パラメータ(SP値)が10以上の重合体で覆うことで、光ファイバの被覆樹脂への可塑剤の移行を防止する技術の記載がある。
特許第3091239号公報
光ケーブルをポリ塩化ビニル(PVC)テープで巻いて束ねたり、PVCで被覆した電線と束ねたり、また光ファイバをPVCのシース材で覆ったりと、光ファイバの外周にPVCが存在すると、PVC中に含まれる可塑剤が光ファイバの被覆樹脂まで移行し、被覆樹脂に亀裂が発生したり、被覆樹脂と光ファイバのクラッドとの間の密着力が低下したりする問題がある。この密着力の低下はクラッドがガラスである光ファイバにおいて殊更顕著である。
光ファイバの被覆樹脂への可塑剤の移行は、高温環境下においてより顕著になる。そして、特許文献1の実施例等で具体的に記載されている技術では、耐熱性がなく、高温環境下では可塑剤が移行してしまい、車載用等の高温環境下に用いることができなかった。
本発明は、従来の光ファイバにおける上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、優れた耐熱性を有し、車載用等の高温環境下での使用が可能な光ファイバ、及び、該光ファイバを含むハーネスを提供することである。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、光ファイバのクラッド層の外側に設ける被覆樹脂の溶解度パラメータ(SP値)をさらに特定の範囲のものに限定し、かつガラス転移温度を特定の範囲とすることで、高温下でも被覆樹脂層への可塑剤の移行が防止できたことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]溶解度パラメータ(SP値)が10.3〜13.6(cal/cm0.5であり、かつガラス転移温度が46〜116℃である樹脂層で、クラッド層の外側が1層以上被覆されていることを特徴とする光ファイバ。
[2]前記樹脂層の樹脂が紫外線硬化樹脂または熱可塑性樹脂であることを特徴とする[1]に記載の光ファイバ。
[3]前記熱可塑性樹脂が、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン6及びナイロン6,6のいずれか1種以上であることを特徴とする[2]に記載の光ファイバ。
[4]前記紫外線硬化樹脂100重量部中に、エポキシ(メタ)アクリレートを10〜80重量部含有することを特徴とする[2]に記載の光ファイバ。
[5]前記紫外線硬化樹脂が水酸基含有(メタ)アクリレート及び窒素含有モノマーのいずれかを1種類以上含有し、かつ該紫外線硬化樹脂100重量部中、水酸基含有(メタ)アクリレート及び窒素含有モノマーの合計重量が5〜50重量部含有することを特徴とする[2]に記載の光ファイバ。
[6]外被と抗張力体繊維と光ファイバとを含む光ケーブルが、外被がポリ塩化ビニル(PVC)を含んでいるメタルケーブルと束ねられているハーネスであって、該メタルケーブルの外被がさらに可塑剤を含んでおり、前記ハーネスが130℃以下の環境にあるときに、前記メタルケーブルの外被から前記光ファイバの前記樹脂層への前記可塑剤の移行量が、前記光ファイバの前記樹脂層の3重量%以下であることを特徴とするハーネス。
本発明によれば、光ファイバのクラッド層の外側を溶解度パラメータ(SP値)が10.3〜13.6(cal/cm0.5であり、かつガラス転移温度が46〜116℃である樹脂層で1層以上被覆したことにより、外被が可塑剤とPVCを含むメタルケーブルと束ねたハーネスとした場合に、高温下でも被覆樹脂層への可塑剤の移行を防止することができる。
本発明の光ファイバの一例を示す概略断面図である。 本発明の光ファイバを含むハーネスの一例を示す概略図である。
以下、本発明の光ファイバの一例について、図1を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の光ファイバの一例を示す概略断面図である。
図1に示す光ファイバ1は、コア層10の外周にクラッド層20を備え、さらにその外周が、溶解度パラメータ(SP値)が10.3〜13.6(cal/cm0.5であり、かつガラス転移温度が46〜116℃である樹脂層(以下、「本発明の被覆樹脂層」とも称する)30で被覆されている。
本発明の被覆樹脂層30のSP値が10.3〜13.6(cal/cm0.5であることにより、外被と抗張力体繊維を共に含む光ケーブルとし、該光ケーブルを、外被が可塑剤とPVCを含むメタルケーブルと束ねたハーネスとした場合に、可塑剤と被覆樹脂との親和性を下げることができる。
また、本発明の被覆樹脂層30のTgを46〜116℃の範囲内にすることで、常温はもとより130℃の高温環境下であってもメタルケーブルの外被からの被覆樹脂層30へ可塑剤の移行量を著しく低減することが出来る。
本発明の被覆樹脂層30のSP値が10.3(cal/cm0.5未満では、可塑剤の移行防止が不十分であり、SP値が13.6(cal/cm0.5を超えると水との親和性が高くなり、高温高湿下で被覆樹脂層30の劣化が生じ易くなる。本発明の被覆樹脂層30のガラス転移温度が46℃未満であると耐熱性が不足し、可塑剤の移行が起こり、116℃を超えると、被覆樹脂層30の破断伸びが低下し、被覆割れが生じてしまう。
本発明の被覆樹脂層30を構成する樹脂としては、被覆樹脂層30のSP値を10.3〜13.6(cal/cm0.5、Tgを46〜116℃とし得るものであれば、特に限定されないが、紫外線(UV)硬化樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等が挙げられ、これらのいずれでもよいが、光ファイバの生産性(製造時の線速を速くできる)の点から熱可塑性樹脂またはUV硬化樹脂であることが好ましい。
光ファイバの生産性(製造時の線速)において、本発明の被覆樹脂層30を構成する樹脂として、熱硬化性樹脂を用いた場合は20m/分(min)程度であり、熱可塑性樹脂を用いた場合は50〜150m/分である。これに対し、UV硬化樹脂を用いた場合では線速を100〜2000m/分と著しく向上でき、生産性が改善される。
本発明の被覆樹脂層30を構成するUV硬化樹脂としては、特に限定されないが、(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマー、反応性希釈剤、光開始剤、添加剤などから構成されるものが、例として挙げられる。
上記のオリゴマーとしては、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、アクリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。ウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、ポリオールとイソシアネートと水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させることで合成することが出来る。
エポキシ(メタ)アクリレートとしては、例えば、ビスフェノールA型やビスフェノールF型エポキシ樹脂とアクリル酸を反応させた、ビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレートやフェノール樹脂とグリシジル(メタ)アクリレートを触媒の存在下で反応させた、ノボラックエポキシ型エポキシ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
アクリル(メタ)アクリレートとしては、例えば、水酸基含有(メタ)アクリレートを共重合させたアクリル樹脂とイソシアネート基含有(メタ)アクリレートを反応させる、イソシアネート基含有(メタ)アクリレートを共重合させたアクリル樹脂と水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させる、グリシジル基含有(メタ)アクリレートを共重合させたアクリル樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させる、または(メタ)アクリル酸を共重合させたアクリル樹脂とグリシジル基含有(メタ)アクリレートを反応させる、といった各方法で得られるものが挙げられる。
アクリル(メタ)アクリレートは、SP値を高くするために、水酸基含有(メタ)アクリレート、窒素含有モノマーのいずれか1種以上を使用することが好ましい。水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。中でも、ヒドロキシエチルアクリレート(SP値14.4)が好ましい。窒素含有モノマーとしては、アクリロイルモルフォリン(SP値12.2)、N−ビニルピロリドン(SP値12.8)、イミドアクリレート(SP値13.5)、N−ビニルカプロラクタム(SP値11.4)、アクリルアミド(SP値19.2)、メタクリルアミド(SP値16.3)、アクリロニトリル(SP値14.4)、メタアクリロニトリル(SP値12.7)、N,N-ジエチルアクリルアミド(SP値10.0)などが挙げられる。
オリゴマーとしては、耐熱性に優れたエポキシアクリレートを含有することが好ましく、被覆樹脂層30を構成するUV硬化樹脂100重量部中に10〜80重量部含有することが好ましい。10重量部以上であれば耐熱性がより向上し、高温で可塑剤がより移行し難くなり、80重量部以下であれば破断伸びがより向上し、被覆割れが発生し難くなる。
反応性希釈剤としては、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート等の多官能アクリレートや上記水酸基含有(メタ)アクリレート、窒素含有モノマーの他、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、スチレン等を挙げることができる。中でも、水酸基含有(メタ)アクリレート、窒素含有モノマーのいずれか1種以上を含む事が好ましい。被覆樹脂層30を構成するUV硬化樹脂100重量部中に水酸基含有(メタ)アクリレートと窒素含有モノマーの合計重量部が5〜50重量部であることが好ましい。5重量部以上であればUV照射時に硬化速度がより向上する。50重量部以下であれば、水との親和性が高くなり過ぎず、高温高湿下で被覆樹脂の劣化がおこり難くなる。85℃かつ湿度85%の環境に1カ月置いたのちでも、被覆樹脂層30の破断強度と破断伸びが劣化することがない。
上記オリゴマーと反応性希釈剤の種類と量を調整し、本発明の被覆樹脂層30のSP値を10.3〜13.6(cal/cm0.5にすることができる。
尚、ここで、材料A、BのSP値をそれぞれSPA、SPBとし、質量分率をWA、WBとした場合、混合物のSP値は以下の式から算出される。3種以上の材料を併用した場合のSP値も同様に算出できる。
混合物のSP値=SPA×W1+SPB×W2
光開始剤としては、例えばIRUGACURE184、369、651、500、819、907、ルシリンTPO(BASF社製)などが挙げられる。
本発明の被覆樹脂層30をガラスと接触する層に使用する場合、ガラスとの密着力を高めるためにシランカップリング剤を含有することが好ましい。シランカップリング剤の具体例としては、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシ−エトキシ)シラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメチルジメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン等を使用することができる。また、ビス−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]テトラスルフィド、ビス−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]ジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルジメチルチオカルバミルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアジルテトラスルフィド等を用いることもできる。その市販品としては、SH6062、SZ6030(東レ・ダウコーニングシリコーン社製)、KBE903、603、403(以上、信越化学工業社製)等が挙げられる。これらのシランカップリング剤は、被覆とガラスとの密着力の観点から、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシランが好ましい。これらのシランカップリング剤は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
シランカップリング剤は、本発明の被覆樹脂層30の100重量部に対して、被覆とガラスとの密着力の維持の点から0.01〜2質量%含有することが好ましい。
その他に、添加剤としてレベリング剤、消泡剤、酸化防止剤などを使用することができる。
本発明の被覆樹脂層30を構成する熱可塑性樹脂としては、特に限定されないが、PLA(ポリ乳酸、SP値10.5、Tg60℃)、PET(ポリエチレンテレフタレート、SP値10.7、Tg68℃)、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、SP値11.2、Tg80〜120℃)、PPS(ポリフェニレンスルフィド、SP値12.5、Tg90℃)、ナイロン6(SP値12.7、Tg50℃)、ナイロン6,6(SP値13.6、Tg52℃)等が挙げられる。
本発明の被覆樹脂層30を構成する熱硬化樹脂としては、特に限定されないが、上記UV硬化樹脂の光開始剤の代わりに、過酸化物やアゾ化合物などの熱重合開始剤を加えた樹脂を使用することが挙げられる。熱重合開始剤の具体的として、例えばベンゾイルパーオキサイド、t−ブチル−オキシベンゾエート、アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。
本発明の被覆樹脂層30の厚さは、特に限定されず、また、後述の光ファイバのタイプ、その他の被覆層との層構成、使用目的、使用態様によって、適宜選択されても良いが、1μm以上であることが好ましい。1μm以上であれば、可塑剤の移行防止効果がより向上するため好ましい。
本発明の被覆樹脂層30を被覆するコア層10とクラッド層20を備える光ファイバについて説明する。
車載用の光ファイバとしてはPOF(Plastic Optical Fiber)が用いられることが一般的であるが、より広帯域であるコア・クラッド共にガラスからなるAGF(All Grass Fiber)またはコアがガラス、クラッドがプラスチックからなるHPCF(Hard Plastic Clad Fiber)が高速通信に適している。したがって、本発明の被覆樹脂層30を被覆するコア層10とクラッド層20を備える光ファイバとしては、POF、AGF、HPCFのいずれのタイプでも限定されないが、本発明の効果がより顕著に奏されるのは、AGFまたはHPCFのタイプである。マルチモード光ファイバが好ましく使用される。
また、汎用的な樹脂被覆光ファイバは、クラッド層の外周に、ヤング率0.1〜10MPa程度の比較的柔らかいプライマリ樹脂層と、さらにその外周にヤング率200〜1500MPa程度の比較的硬いセカンダリ樹脂層とを有するが、本願発明の被覆樹脂層30は、上記の樹脂被覆光ファイバにおいて、プライマリ樹脂層またはセカンダリ樹脂層として有していても良い。また、上記の樹脂被覆光ファイバにおいて、セカンダリ樹脂層の外周に、別層として有していても良い。
また、本願発明の被覆樹脂層30は、上記樹脂被覆光ファイバにおいて、クラッド層と、プライマリ樹脂層の間に有していても良く、クラッド層の外周に単層で有するものであっても良い。
本発明の被覆樹脂層30を構成する樹脂としてUV硬化樹脂を用いる場合は、本発明の被覆樹脂層30は、上記樹脂被覆光ファイバにおいてセカンダリ樹脂層として有することあるいはクラッドの外周に単層で有することが好ましい。本発明の被覆樹脂層30を構成する樹脂として熱可塑性樹脂を用いる場合は、本発明の被覆樹脂層30は、上記樹脂被覆光ファイバにおいてプライマリ樹脂層またはセカンダリ樹脂層の外周に押出被覆することによって形成することが好ましく、また、コア層10とクラッド層20を備える光ファイバが、HPCFまたはPOFの場合は、クラッド層20の外周に押出被覆することによって形成しても良い。熱可塑性樹脂は、押出被覆のし易さの点で、PET、ナイロン6またはナイロン6,6が特に好ましい。
本発明の光ファイバ1は、外被と抗張力体繊維とを共に含む光ケーブルとし、さらに該光ケーブルは、メタルケーブルと束ねられてハーネスとすることができる。
本発明の光ファイバ1を用いるハーネス(以下、本発明のハーネスとも称する)について、図2を参照して詳細に説明する。
図2に示すハーネス2は、本発明の光ファイバ1と外被(図示せず)と抗張力体繊維(図示せず)とを含む光ケーブル40の2本と、メタルケーブル50の5本とが縦添えされてPVCテープ60がそれに巻き付けられて束ねられているものである。
メタルケーブル50は、外被(図示せず)を有し、外被はPVCと可塑剤(フタル酸ジオクチルやフタル酸ジイソニルなど)を含むものである。
本発明のハーネス2は、130℃以下で使用した時のメタルケーブル50の外被に含まれる可塑剤の光ファイバ1の被覆樹脂層30への移行量が、被覆樹脂層30の樹脂の3重量%以下である。
本発明のハーネス2は、車載用などの高温環境下での使用用途の場合により顕著な効果を奏する。
以下、本発明に係る実施例及び比較例を用いた評価試験の結果を示し、本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
本実施例及び比較例に用いる光ファイバの層構成(コア層、クラッド層、プライマリ樹脂層、セカンダリ樹脂層、及び本発明の被覆樹脂層(以下、樹脂層Aとも称する)等を含む)は下記表1に示す。
A−1は、ファイバ種がAGFであり、プライマリ樹脂層の上に樹脂層Aを被覆している。
A−2は、ファイバ種がAGFであり、プライマリ樹脂層、セカンダリ樹脂層の上に樹脂層Aを被覆している。
A−3は、ファイバ種がAGFであり、クラッド層の上に樹脂層Aを被覆している。
A−4は、ファイバ種がHPCFであり、プライマリ樹脂層の上に樹脂層Aを被覆している。
A−5は、ファイバ種がHPCFであり、プライマリ樹脂層、セカンダリ樹脂層の上に樹脂層Aを被覆している。
A−6は、ファイバ種がHPCFであり、クラッド層の上に樹脂層Aを被覆している。
A−7は、ファイバ種がPOFであり、クラッド層の上に樹脂層Aを被覆している。
なお、本実施例及び比較例では、プライマリ樹脂層はヤング率0.8MPaのUV硬化樹脂、セカンダリ樹脂層は870MPaの紫外線硬化樹脂を用いた。
上記表1に示す層構成A−1〜A−7とその樹脂層Aの組成として下記表2〜4に示す組み合わせの光ファイバを作成した。
実施例1〜9及び比較例1〜5は、樹脂層AがUV硬化樹脂である。オリゴマーはエポキシアクリレートとウレタンアクリレートを使用した。エポキシアクリレートはビスフェノール骨格を有し、SP値が11.0のものを使用した。ウレタンアクリレートは、ポリプロピレングリコールとイソフォロンジイソシアネートとヒドロキシエチルアクリレートを反応させたものであり、SP値が8.8のものを使用した。表2〜4のオリゴマーと反応性希釈剤と光開始剤を表2〜4の割合(重量)で混合し、表2〜4に記載の所定のSP値を有する樹脂層Aを調製し、光ファイバにコーティングを行った。
実施例10〜14及び比較例6〜9は、樹脂層Aが熱可塑性樹脂である。それぞれの例は単一の樹脂からなる。
上記の通り作成した光ファイバについて、可塑剤移行量及び被覆樹脂の割れについて評価を行った。各評価の手法は以下に示す通りである。評価結果を、表2〜4に示す。
<可塑剤移行量評価>
上記実施例及び比較例の各光ファイバ1芯とアラミド繊維が入っている、外径3.0mm、厚さ0.8mmのケーブルを試作した。ケーブルの外被材料はポリプロピレンを用いた。上記ケーブルの外周に外径3.0mm、厚さ0.8mmのPVC電線を6本配置し、その上をPVCテープで巻き付けて固定した。PVCは可塑剤としてジイソノニルフタレート(DINP、SP値:8.9(cal/cm0.5)を30%含有しているものを用いた。130℃に200時間置いた後、光ファイバの被覆樹脂層を全て剥ぎ取り、ガスクロマトグラフィーにて樹脂に含まれる可塑剤の量を測定した。合否判定基準は以下の通りである。
○・・・被覆樹脂に含まれる可塑剤含有量が1重量%未満
△・・・被覆樹脂に含まれる可塑剤含有量が1重量%以上3重量%以下
×・・・被覆樹脂に含まれる可塑剤含有量が3重量%を超える
○レベルが好ましいが、△レベルでも実用上問題ないため、△以上を合格とした。
<被覆樹脂の割れ評価>
上記実施例及び比較例の各光ファイバ1芯とアラミド繊維が入っている、外径3.0mm、厚さ0.8mmのケーブルを試作した。ケーブルの外被材料はポリプロピレンを用いた。上記ケーブルの外周に外径3.0mm、厚さ0.8mmのPVC電線を6本配置し、その上をPVCテープで巻き付けて固定した。PVCは可塑剤としジイソノニルフタレート(DINP、SP値:8.9(cal/cm0.5)を30%含有しているものを用いた。130℃に200時間置いた後、ケーブルから光ファイバを取出し、5φのマンドレルに3回巻き付け、被覆樹脂層に亀裂が入るか否かを目視および顕微鏡で確認した。合否判定基準は以下の通りである。
○・・・被覆割れなし
△・・・被覆割れはないが、筋が見られる。
×・・・被覆割れあり
実施例2は、ガラス転移点が低い為、耐熱性が劣り、可塑剤移行量と被覆割れが△となった。
実施例4は可塑剤移行量は少なく良好であったが、エポキシ樹脂が85重量部と多いため、破断伸びが劣る。そのため被覆割れが△となった(高温で劣化する以前に元々割れやすいと言える)。
比較例1、4、5及び6は、樹脂層AのSP値が小さいため、樹脂層に可塑剤が移行し、高温劣化後に樹脂層が割れた。比較例2及び9は、樹脂層AのTgが小さいため、樹脂層に可塑剤が移行し、高温劣化後に樹脂層が割れた。比較例3は、SP値が大きくかつ樹脂層AのTgが大きいため、樹脂層Aの破断伸びが低下して樹脂層が割れた。比較例7及び8は、樹脂層AのSP値とTgがいずれも小さいため、樹脂層Aへ可塑剤が移行し、高温劣化後に樹脂層が割れた。
1 光ファイバ
2 ハーネス
10 コア層
20 クラッド層
30 被覆樹脂層
40 光ケーブル
50 メタルケーブル
60 PVCテープ








Claims (6)

  1. 溶解度パラメータ(SP値)が10.3〜13.6(cal/cm0.5であり、かつガラス転移温度が46〜116℃である樹脂層で、クラッド層の外側が1層以上被覆されていることを特徴とする光ファイバ。
  2. 前記樹脂層の樹脂が紫外線硬化樹脂または熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ。
  3. 前記熱可塑性樹脂が、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン6及びナイロン6,6のいずれか1種以上であることを特徴とする請求項2記載の光ファイバ。
  4. 前記紫外線硬化樹脂100重量部中に、エポキシ(メタ)アクリレートを10〜80重量部含有することを特徴とする請求項2に記載の光ファイバ。
  5. 前記紫外線硬化樹脂が水酸基含有(メタ)アクリレート及び窒素含有モノマーのいずれかを1種類以上含有し、かつ紫外線硬化樹脂100重量部中、水酸基含有(メタ)アクリレート及び窒素含有モノマーの合計重量が5〜50重量部含有することを特徴とする請求項2に記載の光ファイバ。
  6. 外被と抗張力体繊維と光ファイバとを含む光ケーブルが、外被がポリ塩化ビニル(PVC)を含んでいるメタルケーブルと束ねられているハーネスであって、該メタルケーブルの外被がさらに可塑剤を含んでおり、前記ハーネスが130℃以下の環境にあるときに、前記メタルケーブルの外被から前記光ファイバの前記樹脂層への前記可塑剤の移行量が、前記光ファイバの前記樹脂層の3重量%以下であることを特徴とするハーネス。














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