JP2014163904A - 電子カセッテ用緩衝材 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子カセッテに対して強固に粘着すると共に容易に剥離交換可能であり、しかも、被写体に対して不快感を与えることなく、十分な緩衝機能を備えた電子カセッテ用緩衝材を提供する。
【解決手段】柔軟性を有するゲルシートからなる粘着層11の一方の面に、該粘着層11の柔軟性を抑制するゲルシートからなる表皮層12を設けた。表皮層12は、粘着層11よりも高硬度のゲルシートであることが好ましく、粘着層11のショアA硬度が0〜5であり、表皮層12のショアA硬度が30〜60であることが更に好ましい。また、表皮層12は、非粘着性又は粘着層11よりも低粘着性のゲルシートであることも好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は電子カセッテ用緩衝材に関し、詳しくは、電子カセッテに対して強固に粘着すると共に容易に剥離交換可能であり、しかも、被写体に対して不快感を与えることなく、十分な緩衝機能を備えた電子カセッテ用緩衝材に関する。
近年、放射線撮影の分野においては、筐体に放射線検出パネルを内装し、この放射線検出パネルによって検出された放射線画像を画像データとして記憶する構成を備えた電子カセッテが用いられている。
このような電子カセッテは、内部の放射線検出パネルを、炭素繊維強化プラスチック(以下、CFRPという。)からなる筐体や保護パネルによって保護している。その理由としては、CFRPは金属に比べて放射線透過性が高いため、放射線画像の乱れが少なく、画像診断に対する信頼性が高いこと、CFRPは剛性が高いため、被写体の体重が負荷した場合においても撓みや歪み等の変形が小さく、放射線検出パネルに撓みや歪みによる応力が掛かることを防ぐことができること、更に、CFRPは軽量であるため、電子カセッテを軽量化でき、持ち運びが容易であること等が挙げられる。
しかし、CFRPは剛性が高いために、横臥する被写体(被検者)と接すると不快感を与える問題がある。また、放射線検出パネルは衝撃に弱いため、衝突や落下に耐え得る耐衝撃性が求められるものの、CFRPは衝撃吸収性が低く、放射線検出パネルに耐衝撃性を付与することができないという問題がある。
このため従来では、電子カセッテに緩衝材を設け、被写体の不快感低減や衝撃吸収を図ることが試みられている(特許文献1、2)。
このような緩衝材としては、シリコーン樹脂や低反発フォームの他、ゲルシートやゴム、発泡スチロール、スポンジ等が用いられており、接着剤や両面テープ、面状ファスナー等によって電子カセッテに固着するようになっている。
特開2012−132703号公報 特開2012−123005号公報
一般に緩衝材は、電子カセッテに比べて耐用年数が短いため、定期的に交換する必要がある。しかし、従来のように緩衝材を接着剤や両面テープで電子カセッテに固着させる場合、緩衝材の交換作業が不可能又は煩雑となる問題がある。
また、緩衝材を面状ファスナーによって電子カセッテに固着させる場合、緩衝材の交換については比較的容易になると考えられるが、電子カセッテの表面及び緩衝材の裏面に面状ファスナーを取り付ける必要があり、製造工数が増えてコスト高の原因となると共に、緩衝材の表面において面状ファスナー設置部位が部分的に凸状となり、かえって被写体に不快感を与えてしまう問題がある。
被写体に与える不快感を低減する目的では、一般に、緩衝材として比較的緩衝効果の大きなスポンジ等の多孔性の緩衝材を用いればよいと考えられるが、電子カセッテ用緩衝材に求められる別の機能として放熱性があり、多孔性の緩衝材はこの放熱性が低い問題がある。すなわち、電子カセッテは内部にバッテリを備えており発熱が大きい一方で、内部の放射線検出パネルは熱に弱いため、放熱性が必要となるが、一般にCFRPは放熱性が高いものの、スポンジ等の多孔性の緩衝材は放熱性が低いことから、電子カセッテ全体の放熱を妨げてしまう問題がある。
また、電子カセッテの表面には、通常、撮影位置を目視確認するためのマーカーが設けられているが、通常、スポンジ等の多孔性の緩衝材は不透明であるため、これをマーカーの表面に設けると、マーカーを目視することができなくなる問題もある。
一方、ゲルシートからなる緩衝材は、多孔質でなく透明性も良好であることから、上記の問題を解消でき、しかも、ゲルシートは粘着性を有するため、その粘着性を利用することにより、別途の固着部材を用いることなく、その粘着性を利用して電子カセッテに対して剥離可能に貼着できることから、電子カセッテに緩衝機能を付与する上では適材であると考えられる。
ゲルシートの粘着性を利用して貼着する場合、その粘着性をある程度強くする必要がある。粘着性の低いゲルシートでは、電子カセッテとの密着性も低下するため、自己の粘着性のみでは貼着できないか、又は、貼着できたとしても、被写体と接した際にずれや剥離を引き起こしてしまうと共に、粘着性の低いゲルシートは柔軟性が悪く、緩衝機能にも劣るためである。
しかしながら、被写体と接した際のずれや剥離を防止するために、高粘着性のゲルシートを用いると、柔軟になりすぎて形状保持性が悪化し、被写体と接した際に過度に形状変化してしまうことにより、かえって被写体に違和感、不快感を与える問題が大きい。
しかも、被写体の皮膚や衣服とも粘着してしまうことにより、被写体にベタツキ感を与え、極めて使用感が悪いものとなってしまう。また、ほこり等の異物も付着し易く、一度付着すると除去し難いことから、衛生面でも問題がある。
そこで、本発明は、電子カセッテに対して強固に粘着すると共に容易に剥離交換可能であり、しかも、被写体に対して不快感を与えることなく、十分な緩衝機能を備えた電子カセッテ用緩衝材を提供することを課題とする。
本発明の他の課題は、以下の記載により明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
1.柔軟性を有するゲルシートからなる粘着層の一方の面に、該粘着層の柔軟性を抑制するゲルシートからなる表皮層を設けたことを特徴とする電子カセッテ用緩衝材。
2.前記表皮層は、前記粘着層よりも高硬度のゲルシートであることを特徴とする前記1記載の電子カセッテ用緩衝材。
3.前記粘着層のショアA硬度が0〜5であり、
前記表皮層のショアA硬度が30〜60であることを特徴とする前記2記載の電子カセッテ用緩衝材。
4.前記表皮層は、非粘着性又は前記粘着層よりも低粘着性のゲルシートであることを特徴とする前記1、2又は3記載の電子カセッテ用緩衝材。
5.前記表皮層の厚みは、緩衝材全体の厚みの半分以下であることを特徴とする前記1〜4のいずれかに記載の電子カセッテ用緩衝材。
6.前記表皮層及び前記粘着層は、同材質のゲルシートであることを特徴とする前記1〜5のいずれかに記載の電子カセッテ用緩衝材。
7.前記表皮層及び前記粘着層の材質は、ウレタン樹脂であることを特徴とする前記6記載の電子カセッテ用緩衝材。
8.前記表皮層は透明又は半透明であり、前記表皮層と前記粘着層との間に、撮影位置確認用のマーカーが形成されていることを特徴とする前記1〜7のいずれかに記載の電子カセッテ用緩衝材。
本発明によれば、電子カセッテに対して強固に粘着すると共に容易に剥離交換可能であり、しかも、柔軟性を有するゲルシートからなる粘着層の一方の面に、該粘着層の柔軟性を抑制するゲルシートからなる表皮層を設けたので、粘着層として高粘着性のゲルシートを用いても、表皮層がその柔軟性を抑制するように機能して緩衝材に形状保持性を与え、被写体と接した際に過度に形状変化してしまうことがなく、十分な緩衝機能を持ちながらも、被写体に違和感、不快感を与えることがない。
すなわち、本発明によれは、粘着層の機能と表皮層の機能とが有機的に結合することにより、表皮層の表面が適度に弾性変形して、被写体に対して不快感を与えることなく、十分な緩衝作用を示すと共に、電子カセッテに対して容易に剥離可能に貼着することができるようになる。
電子カセッテ用緩衝材の一例を示す断面図 電子カセッテ用緩衝材の他の一例を示す断面図 電子カセッテ用緩衝材を電子カセッテの保護パネルの表面に貼着する様子を示す斜視図 電子カセッテ用緩衝材を電子カセッテの保護パネルの表面に貼着した状態を示す斜視図 電子カセッテ用緩衝材を設けた電子カセッテの一例を示す断面図 電子カセッテ用緩衝材の更に他の一例を示す断面図 図6に示す電子カセッテ用緩衝材を保護パネルの表面に貼着する様子を示す斜視図
以下、本発明の実施の形態について説明する。
(全体構成)
図1、図2はそれぞれ本発明に係る電子カセッテ用緩衝材の一例を示す断面図である。
電子カセッテ用緩衝材(以下、単に緩衝材という。)1は、柔軟性を有するゲルシートからなる粘着層11と、この粘着層11の一方の面に設けられたゲルシートからなる表皮層12とが一体に積層された2層構造の積層シートによって構成されている。
粘着層11は、ゲルシートそれ自体が発現する粘着性を有し、緩衝材1として使用される際に電子カセッテに接する層であり、緩衝材1に電子カセッテに対して剥離可能に貼着可能となる機能を付与している。このため、従来のように、固着のために接着剤や両面テープ、面状ファスナー等を用いる必要はなく、しかも、単に粘着層11が有する粘着性によって電子カセッテに対して粘着するだけであるため、容易に剥離可能であり、緩衝材1の交換作業も極めて簡便となる。
また、電子カセッテの表面に対してその全面で粘着し、密着性の高い貼着が可能である。このため、電子カセッテから緩衝材1への熱伝達性も良好となり、電子カセッテ全体の放熱を妨げるおそれはない。
一方、表皮層12は、緩衝材1として電子カセッテに貼着された際に外面に露出することで、被写体(被検者)と接する層であり、粘着層11の一方の面に一体に積層されることにより、緩衝材1全体として、この粘着層11が有する柔軟性を抑制するように機能している。
従って、強固な貼着のために粘着層11として高粘着性で柔軟性の高いゲルシートを使用しても、表皮層12がその柔軟性を適度に抑制し、緩衝材1全体としての形状保持性を維持することができる。これにより、緩衝材1は、表皮層12側から被写体の体重が負荷しても、過度に形状変化してしまうことが抑制され、被写体に違和感や不快感を与えることはなくなる。
しかも、被写体と接する表皮層12の下層に柔軟性を有する粘着層11が積層されているため、被写体の体重が負荷した際、粘着層11の過度の変形が表皮層12によって抑制されつつも、緩衝材1全体として適度に弾性変形することができ、被写体にソフトで快適な使用感を与えることができる。その上、衝突や落下に対する衝撃吸収作用も良好に発揮することができる。
すなわち、この緩衝材1は、粘着層11の機能と表皮層12の機能とが有機的に結合することにより、表皮層12の表面が適度に弾性変形して、被写体に対して不快感を与えることなく、十分な緩衝作用を示すと共に、電子カセッテに対して容易に剥離可能に貼着することができるようになる。
(各層の材質)
粘着層11、表皮層12に用いられるゲルの材質は、衛生面を考慮して可塑剤や溶媒を含まないものであれば特に問わず、例えばウレタン樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。中でも、耐摩耗性が良く、可塑剤を含まないでも柔軟性が良好であることからウレタン樹脂が好ましい。
粘着層11と表皮層12とは、同材質のゲルシートであってもよいし、それぞれ異材質のゲルシートであってもよい。しかし、接着層等を介在させることなく層間の密着性を良好にすることができる点で、粘着層11と表皮層12とは同材質のゲルシートであることが好ましく、粘着層11と表皮層12のいずれのゲルシートもウレタン樹脂であることがより好ましい。
なお、緩衝材1を構成する粘着層11と表皮層12のいずれの層にも、放射線の透過を阻害するような物質を含まないことはもちろんである。
(各層の粘着性及び硬度)
粘着層11は、ゲルシートそれ自体が粘着性を有し、その自己の粘着性によって電子カセッテに対して強く粘着する。この粘着層11は、表皮層12に比較して低硬度のゲルシートであることが好ましい。
粘着層11の具体的な硬度は、ショアA硬度が0〜5であることが好ましい。粘着層11の硬度がこの範囲にあることにより、緩衝材1に電子カセッテに対する良好な粘着性を付与することができると共に、単に粘着するだけであるため、剥離も容易に可能となる。
一方の表皮層12は、非粘着性又は粘着層11よりも低粘着性であることが好ましい。ここでいう低粘着性とは、自己の粘着力のみでは粘着状態を維持することができず、重力によって容易に剥離する程度の粘着性を意味する。緩衝材1は、この表皮層12が使用時に被写体と接する面となるため、被写体と接触した際に全く粘着することがないか、または、粘着しても弱い粘着性を示すだけであり、粘着してしまうことなく簡単に離すことができる。このため、被写体の皮膚や衣服と強く粘着するようなことはなく、不快感(皮膚や衣服へのベタツキ感)を与えるおそれはない。また、ほこり等の異物の付着も抑制でき、たとえ付着しても容易に拭き取り除去することができるため、衛生的である。
また、表皮層12は、粘着層11よりも高硬度のゲルシートであることが好ましい。表皮層12が粘着層11よりも高硬度であることにより、一方の面に柔軟で高粘着性を示す粘着層11を有する緩衝材1であっても、その緩衝材1全体の形状保持性をより良好にすることができると共に、緩衝材1全体の取り扱い性も良好となる。
表皮層12の具体的な硬度は、ショアA硬度が30〜60であることが好ましい。表皮層12の硬度がこの範囲にあることにより、表皮層12自体が硬質になることなく、粘着層11に対してその柔軟性を抑制する機能を効果的に発揮すると同時に、粘着層11の柔軟性と相俟って表皮層12の感触をソフトなものとすることができる。しかも、表皮層12の表面の感触をすべすべとしたものにすることができ、被写体に与える感触をより良好にすることができる。このような効果をより顕著なものとするため、表皮層12のショアA硬度は40〜50の範囲とすることがより好ましい。
(各層の厚み)
緩衝材1の粘着層11と表皮層12の厚みの割合は、表皮層12の厚みが、緩衝材1全体の厚みの半分以下となるようにすることが好ましい。相対的に低硬度で柔軟性の高い粘着層11の方が表皮層12よりも厚くなるため、緩衝材1としての緩衝効果を十分に発現することができると共に、表皮層12側に接触した被写体に対して、その表皮層12の下の粘着層11の柔軟性によって適度にソフトで良好な感触を与えることができ、不快感低減効果及び衝撃吸収性も良好となる。
図1に示す緩衝材1は、表皮層12の厚みよりも粘着層11の厚みの方が大きくなるように形成されている。この場合、相対的に低硬度の粘着層11の厚みの方が大きくなることから、緩衝材1としての緩衝効果を最も高くすることができる。しかも、接触した被写体に対して、表皮層12によって過度の変形を抑制しつつ、最もソフトな感触を与えることができる。
一方、図2に示す緩衝材1は、粘着層11の厚みと表皮層12の厚みが等しくなるように形成されている。この場合、被写体に対する不快感低減効果及び緩衝効果は図1の態様に比べてやや劣るものの、表皮層12が図1の態様に比べて厚くなることから、緩衝材1全体の機械的強度を高めることができ、耐用年数を長くすることができる効果がある。
なお、表皮層12の厚みが緩衝材1全体の厚みの半分を超えるようになると、粘着層11による緩衝効果は図1や図2の態様に比べて劣る傾向にあり、また、緩衝材1全体の柔軟性が低くなることから、被写体に対して十分な不快感低減効果が得られにくくなる。このため、被写体に対する不快感低減効果及び衝撃吸収性に優れる点で、図1及び図2の態様とすることが好ましく、特に図1に示す態様が最も好ましい。
緩衝材1全体の厚みは、一般に2〜20mm、好ましくは4〜10mmとされる。各層11、12のそれぞれの厚みはこの範囲内で適宜設定されるが、図1に示す態様の緩衝材1を例に挙げれば、表皮層12の厚みは0.2〜2mm、好ましくは0.4〜1.0mmとし、残りを粘着層11とすることである。
(緩衝材の製造方法)
緩衝材1を製造する方法は、ゲルシートを製造する適宜公知の方法を採用することができ、例えば遠心注型、圧縮成形、キャスト成形等を採用することができる。成形温度は一般に室温〜100℃とされる。
粘着層11と表皮層12は、それぞれ別工程で製造した後に両者を積層してもよいし、例えば表皮層12の一方の面に粘着層11となる樹脂材料を塗布等することによって積層してもよい。層間の接着は、ゲルシートの材質同士の密着性によってなされる。
各層11、12を構成するゲルシートの硬度は、ウレタン樹脂の材料の変更や主剤と硬化剤の混合比を変更することによって調整することができる。
緩衝材1は、通常、粘着層11の下面(表皮層12と接する面と反対側の面)に不図示の剥離シートが貼着された状態とされる。そして、使用時にこの剥離シートを剥離して粘着層11の粘着面を露出させた後、電子カセッテに対して粘着層11の粘着性のみによって剥離可能に貼着される。
(緩衝材の適用構成)
図3及び図4は、CFRP製の保護パネル23の表面(放射線検出パネルとは反対側の面)に対して緩衝材1を貼着する場合を例示している。この保護パネル23は、電子カセッテに内装される放射線検出パネルを保護するための電子カセッテ構成部品である。
緩衝材1は保護パネル23の表面と同一の矩形状に形成され、粘着層11側が保護パネル23の表面に対して位置合わせされた後、この粘着層11の粘着性のみによって貼着される。
ここで、緩衝材1は不透明のものであってもよいが、図3に示すように保護パネル23の表面に撮影位置を確認するためのマーカーMが設けられている場合、粘着層11、表皮層12のいずれも顔料やフィラー等の透明性を阻害するような充填剤を含有することのない透明なゲルシートによって構成することが好ましい。これにより、緩衝材1を保護パネル23の表面に貼着しても、図4に示すように、緩衝材1を透過してその下のマーカーMを視認することができる。
また、全ての層を透明にするものに限らず、少なくともいずれかの層がマーカーMの視認性を阻害しない程度に半透明とされていてもよい。
緩衝材1が貼着された保護パネル23は、図5に示すように、電子カセッテ2の筐体21に形成された開口22から、少なくとも緩衝材1の表面(表皮層12)が外部に露出するように装着される。筐体21内には、保護パネル23の裏面側に放射線検出パネル24が配置されている。
このようにして構成される電子カセッテ2は、開口22から緩衝材1の表皮層12が露出するため、被写体と接した際、表皮層12が粘着層11の過度の変形を抑制しつつも適度に弾性変形し、被写体に対して不快感を与えることがなく、柔軟でソフトな使用感を与えることができる。また、電子カセッテ2は、緩衝材1の粘着層11によって保護パネル23に良好に密着しており、高い緩衝機能、衝撃吸収性が付与される。
(緩衝材の他の例)
図6は緩衝材1の更に他の一例を示す断面図である。
この緩衝材1は、緩衝材1自体に撮影位置を示すためのマーカーMが設けられている。
マーカーMは、表皮層12と粘着層11との間に設けられている。この場合、少なくとも表皮層12を透明又は半透明とすることで、この表皮層12側から内部のマーカーMを容易に視認することができる。
このような緩衝材1は、図7に示すように、マーカーが形成されていない保護パネル23に貼着することにより、マーカーM付きの緩衝機能を持った保護パネル23を構成することができる。マーカーM自体は緩衝材1の表面に露出していないため、使用による摩耗等によって損傷する心配もない。
このように緩衝材1の内部にマーカーMを形成する場合、表皮層12の裏面(粘着層11と接する面)に形成すればよいが、粘着層11の表面(表皮層12と接する面)に形成してもよい。
また、層間にはマーカーMに加えて、その他の図形、文字等を設けることもできる。
なお、緩衝材1を貼着する対象は、以上説明した電子カセッテ2の保護パネル23に限らず、電子カセッテ2の筐体21であってもよい。
(実施例1)
図1に示すように、表皮層の厚みの方が粘着層の厚みよりも小さい緩衝材を、以下の方法により製造した。
<製造方法>
粘着層をなすウレタン原料(主剤と硬化剤の混合物)を遠心成形機に投入して、温度100℃、回転数1000rpmの条件で硬化させた。次いで、表皮層をなすウレタン原料を所定量投入して同様の条件で硬化させ、粘着層の片面に表皮層が積層された緩衝材を得た。
得られた緩衝材の全体の厚みは2.5mmであり、そのうち表皮層の厚みは0.5mmであった。
また、各層の硬度を、JIS K6253に準拠し、デュロメータ硬さ試験を行った。その結果、表皮層のショアA硬度は60であり、粘着層のショアA硬度は0であった。
<緩衝材の評価>
得られた緩衝材は、表皮層の表面を指で触った際の感触がすべすべしており、全くべたつくものではなかった。一方、粘着層の表面を指で触った際の感触は非常に柔軟でべたべたとしており、強い粘着性を示していた。
この緩衝材の粘着層側を、図3、図4と同様にして、電子カセッテのCFRP製の保護パネル表面に貼着したところ、全体に亘って密着し、全体を揺すってもずれたり剥離したりすることはなかった。しかし、緩衝材の隅角部を指でつまんでめくり上げたところ、緩衝材としての形状を維持したまま、その端部から容易に剥離していくことができ、剥離作業が容易であると共に、剥離した緩衝材の再貼着も容易に可能であった。
この緩衝材付きの保護パネルを図5に示すように電子カセッテに設置し、その上に横臥したところ、全くベタツキを感じることはなく、また、体重が負荷しても過度に変形してしまうことなく、表皮層側から適度に弾性変形し、ソフトな感触で不快な硬質感や違和感もなく良好な使用感を有していた。
(実施例2)
表皮層と粘着層の厚みが、図2に示すように、ほぼ等しくなるように形成した以外、実施例1と同一の方法により緩衝材を製造した。
得られた緩衝材の全体の厚みは4.0mmであり、そのうち表皮層の厚みは2.0mmであった。
また、各層の硬度を実施例1と同様に測定した結果、表皮層のショアA硬度は45であり、粘着層のショアA硬度は0であった。
<緩衝材の評価>
得られた緩衝材は、実施例1と同様、表皮層の表面を指で触った際の感触がすべすべしており、全くべたつくものではなかった。一方、粘着層の表面を指で触った際の感触は非常に柔軟でべたべたとしており、強い粘着性を示していた。
この緩衝材の粘着層側を、図3、図4と同様にして、電子カセッテのCFRP製の保護パネル表面に貼着したところ、全体に亘って密着し、全体を揺すってもずれたり剥離したりすることはなかった。しかし、緩衝材の隅角部を指でつまんでめくり上げたところ、緩衝材としての形状を維持したまま、その端部から容易に剥離していくことができ、剥離作業が容易であると共に、剥離した緩衝材の再貼着も容易に可能であった。
この緩衝材付きの保護パネルを図5に示すように電子カセッテに設置し、その上に横臥したところ、実施例1に比べて柔軟な感触はやや劣るものの、全くベタツキを感じることはなく、また、体重が負荷しても過度に変形してしまうことはなかった。
(参考例)
表皮層の厚みよりも粘着層の厚みが小さくなるように形成した以外、実施例1と同一の方法により緩衝材を製造した。
得られた緩衝材の全体の厚みは2.5mmであり、そのうち表皮層の厚みは2.0mmであった。
また、各層の硬度を実施例1と同様に測定した結果、表皮層のショアA硬度は60であり、粘着層のショアA硬度は0であった。
<緩衝材の評価>
得られた緩衝材は、実施例1と同様、表皮層の表面を指で触った際の感触がすべすべしており、全くべたつくものではなかった。一方、粘着層の表面を指で触った際の感触は非常に柔軟でべたべたとしており、強い粘着性を示していた。
この緩衝材の粘着層側を、図3、図4と同様にして、電子カセッテのCFRP製の保護パネル表面に貼着したところ、全体に亘って密着し、全体を揺すってもずれたり剥離したりすることはなかった。しかし、緩衝材の隅角部を指でつまんでめくり上げたところ、緩衝材としての形状を維持したまま、その端部から容易に剥離していくことができ、剥離作業が容易であると共に、剥離した緩衝材の再貼着も容易に可能であった。
この緩衝材付きの保護パネルを図5に示すように電子カセッテに設置し、その上に横臥したところ、ベタツキを感じることはなかったものの、硬い感触であり、不快感が感じられた。
1:緩衝材
11:粘着層
12:表皮層
2:電子カセッテ
21:筐体
22:開口
23:保護パネル
24:放射線検出パネル
M:マーカー

Claims (8)

  1. 柔軟性を有するゲルシートからなる粘着層の一方の面に、該粘着層の柔軟性を抑制するゲルシートからなる表皮層を設けたことを特徴とする電子カセッテ用緩衝材。
  2. 前記表皮層は、前記粘着層よりも高硬度のゲルシートであることを特徴とする請求項1記載の電子カセッテ用緩衝材。
  3. 前記粘着層のショアA硬度が0〜5であり、
    前記表皮層のショアA硬度が30〜60であることを特徴とする請求項2記載の電子カセッテ用緩衝材。
  4. 前記表皮層は、非粘着性又は前記粘着層よりも低粘着性のゲルシートであることを特徴とする請求項1、2又は3記載の電子カセッテ用緩衝材。
  5. 前記表皮層の厚みは、緩衝材全体の厚みの半分以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子カセッテ用緩衝材。
  6. 前記表皮層及び前記粘着層は、同材質のゲルシートであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電子カセッテ用緩衝材。
  7. 前記表皮層及び前記粘着層の材質は、ウレタン樹脂であることを特徴とする請求項6記載の電子カセッテ用緩衝材。
  8. 前記表皮層は透明又は半透明であり、前記表皮層と前記粘着層との間に、撮影位置確認用のマーカーが形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の電子カセッテ用緩衝材。




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