WO2012147323A1

WO2012147323A1 - 表示装置の製造方法、表示装置及びマルチディスプレイシステム

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Publication number: WO2012147323A1
Application number: PCT/JP2012/002765
Authority: WO
Inventors: 弘幸森脇
Original assignee: シャープ株式会社
Priority date: 2011-04-28
Filing date: 2012-04-20
Publication date: 2012-11-01
Also published as: US20140307197A1; CN103493120B; CN103493120A

Abstract

表示装置（１００）の製造方法は、表示パネル（１１０）を筐体（１３０）の内部に配置し、厚さ方向の一部（１４０Ａ）が窓部（１３１Ｗ）に収容されると共に該厚さ方向における残り部分が収容部分（１４０Ａ）及びフランジ部（１３０Ｆ）の外面の少なくとも一部を覆うように被覆部材（１４２）を表示パネル（１１０）の表面（１１０Ｂ）に積層する第１工程と、被覆部材（１４２）の表面の外周縁部に、導光部材（１５０）を接着剤（１５１）を介して配置する第２工程と、接着剤（１５１）を硬化して導光部材（１５０）を被覆部材（１４０）に接着する第３工程と、を備える。

Description

表示装置の製造方法、表示装置及びマルチディスプレイシステム

　本発明は、表示装置の製造方法、表示装置及びマルチディスプレイシステムに関する。本発明は、より詳しくは、継ぎ目のないシームレスな画像を表示するマルチディスプレイシステムを構成するために周縁部に導光部材を設けた表示装置の製造方法や、シームレスな画像を表示するマルチディスプレイシステムを構成する表示装置、及びシームレスな画像を表示するマルチディスプレイシステムに関する。

　近年、デジタルサイネージ等への使用を目的として、大画面ディスプレイの開発が盛んに行われている。その中でも、超狭額縁化したディスプレイを複数組み合わせて大画面を構成するマルチディスプレイシステムが注目されている。

　複数のディスプレイを組み合わせて大画面を構成する場合、ディスプレイの継ぎ目が視認されにくいことが好ましい。そのため、各ディスプレイの周縁部にレンズ等の導光手段を枠状に配置して継ぎ目が視認されにくくすることが行われている（例えば、特許文献１）。

特開２０１０－０７２５２２号公報

　ディスプレイの周縁部に枠状に導光部材を設ける方法として、例えば、図３３に示すように、紫外線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂等の接着剤４５１で表示パネル４１０の表面に導光部材４５０を接着する方法がある。この場合、接着剤４５１が垂れ落ちてモジュール内に進入しないようにスペーサ４３１が設けられているが、それでも、スペーサ４３１を乗り越える等して、接着剤４５１の一部４５１Ａが表示装置の筐体４３０の内部に垂れ落ちてしまうことがある。そうなると、モジュール内に進入した接着剤４５１Ａは、表示パネル４１０の裏面に回り込んだり、バックライト（不図示）やレンズシート（不図示）に付着したりして、表示にシミが生じたり、輝度が低下したり、その他の表示特性の劣化を招く虞がある。

　本発明は、接着剤が筐体内部に垂れ落ちることなく導光部材の取り付けを行って表示装置を得ることを目的とする。

　上述した課題を解決するための本発明の表示装置の製造方法は、窓部及び該窓部を囲う窓枠部分を構成し内側に延びたフランジ部を有する筐体の内部に表示パネルを配置し、厚さ方向の一部が上記窓部に収容可能であると共に該厚さ方向における残り部分が当該収容部分の少なくとも一部及び上記フランジ部の外面の少なくとも一部を覆う被覆部材を、該厚さ方向の一部が該窓部に収容されるように表示パネルの表面に積層する第１工程と、
　上記被覆部材表面に、表示パネルからの出射光を表示パネルの外方へ導光する導光部材を、上記筐体の外周縁部に対応して接着剤を介して配置する第２工程と、
　上記接着剤を硬化して上記導光部材を上記被覆部材に接着する第３工程と、を備える。

　上記の製造方法によれば、第１工程において、被覆部材の上記残り部分がフランジ部の外面の少なくとも一部を覆うように配置するので、第２工程において、被覆部材の表面に導光部材を接着剤を介して配置することにより接着剤が押し広げられても、接着剤が筐体の内部に垂れ落ちることがない。

　本発明の表示装置の製造方法は、上記第１工程において、上記被覆部材は外方に延出する延出部をさらに備えた延出部付き被覆部材であって、
　上記第３工程の後、上記延出部付き被覆部材から上記延出部を切除する第４工程をさらに備えることが好ましい。

　上記の製造方法によれば、第１工程において、外方に延出する延出部を備えた延出部付き被覆部材を表示パネル表面に積層するので、第２工程において、延出部付き被覆部材の表面の周縁部に導光部材を接着剤を介して配置することにより接着剤が押し広げられても、延出部付き被覆部材の延出部から筐体の外部に垂れ落ちた接着剤が筐体に付着したり飛散したりして筐体やその周辺が汚れるのが抑制される。かかる延出部としては、筐体が導光部材からの延出部の延出長さが５ｃｍ以上であることが好ましい。

　また、延出部の延出長さは、５ｃｍ以下であってもよく、それより大きくてもよい。延出部の延出長さが５ｃｍ以下の場合、第４工程において切除する延出部の量が少なくなり、その分、コストダウンすることができる。このとき、延出部の周縁部から垂れ落ちた接着剤を受け止める樋状の接着剤受け部を設置することが好ましい。これにより、延出部の周縁部から垂れ落ちた接着剤が飛散して、筐体の外部が汚れたり、周辺部分が汚れたりするのが抑制される。

　また、延出部が５ｃｍ以上である場合には、延出部上に導光部材を配置しても接着剤が延出部の周縁部から垂れ落ちるのが抑制されるので、接着剤受け部を設けることなく、筐体の外部が汚れたり、周辺部分が汚れたりするのを防ぐことができる。

　本発明の表示装置の製造方法は、上記被覆部材が、上記窓部に収容された第１被覆部材と、該第１被覆部材及び上記フランジ部の外面の少なくとも一部を覆う第２被覆部材とが貼り合わされて構成されていてもよい。

　また、本発明の表示装置の製造方法は、上記被覆部材が、上記窓部に収容された第１被覆部と、該第１被覆部及び上記フランジ部の外面の少なくとも一部を覆う第２被覆部とで一体に形成されていてもよい。

　本発明の表示装置の製造方法は、上記第１工程において、上記被覆部材は上記表示パネルの表面の少なくとも表示領域全面を覆うように積層してもよい。

　また、本発明の表示装置の製造方法は、上記第１工程において、上記被覆部材は上記表示パネルの表面の周縁部を枠状に覆うように積層してもよい。

　被覆部材が延出部を備えている場合、本発明の表示装置の製造方法は、上記第４工程において、上記被覆部材の周縁端面が、上記筐体の外側面及び上記導光部材の外周側側面の少なくとも一方と面一となるように上記延出部付き被覆部材から延出部を切除してもよい。

　上記の方法によれば、被覆部材の周縁端面が、上記筐体の外側面及び上記導光部材の外周側側面の少なくとも一方に揃うように延出部を切除すればよいので、切除作業が容易である。

　この場合、上記導光部材をその外周側側面が上記筐体の外側面と面一になるように接着剤上に配置してもよい。これにより、被覆部材の周縁端面、筐体の外側面及び導光部材の外周側側面の３者が面一となるので、表示装置を複数組み合わせてマルチディスプレイシステムとして使用するとき、導光部材と筐体との間に隙間が生じないように複数の表示装置を組み合わせることができる。そのため、大画面ディスプレイを組み立てるときに導光部材が受けるストレスを軽減することができる。

　被覆部材が表示パネルの表面の周縁部を枠状に覆うように貼設され、上記被覆部材は上記窓部に収容された第１被覆部材と、該第１被覆部材及び上記フランジ部の外面の少なくとも一部を覆う第２被覆部材とが重ね合わせて構成されている場合、本発明の表示装置の製造方法は、第２被覆部材が表示パネル内方に延出する内側延出部をさらに備えた延出部付き被覆部材であって、
　上記第３工程の後且つ上記第４工程とは独立に、上記延出部付き被覆部材から上記内側延出部を切除する第５工程をさらに備えることが好ましい。

　上記の方法によれば、第２工程において第２被覆部材上に塗布された接着剤が表示パネル内方に押し広げられても、内側延出部が存在することにより表示パネル上に接着剤が垂れ落ちる虞がない。

　この場合、上記第２工程において、上記導光部材をその内周側端面が上記第１被覆部材の内周側端面と面一になるように配置し、
　上記第５工程において、上記第２被覆部材の内周側端面が上記第１被覆部材の内周側端面及び上記導光部材の内周側端面と面一となるように上記内側延出部を切除することが好ましい。

　これによれば、第５工程において第１被覆部材の内周側端面を基準にして内側延出部を切除する際に、第２被覆部材と表示パネルとの間に第１被覆部材の厚さに相当する隙間が存在するので、表示パネルの表面を傷つけることなく内側延出部を切除することができる。

　上記被覆部材はアクリル樹脂で形成されていてもよい。この場合、優れた耐薬品性や耐摩耗性を有する被覆部材とすることができる。また、アクリル樹脂の屈折率（１．４９）は表示パネルを構成するガラスや偏光板の屈折率（１．５程度）との差が小さく、表示パネルと被覆部材との界面における光の屈折を小さくすることができ、優れた表示視認性を得ることができる。

　被覆部材が第１被覆部材と第２被覆部材とが重ね合わされて構成されている場合、上記第１被覆部材は透明弾性材で形成されていることが好ましい。透明弾性材としては、例えば、アクリルゲルシート、シリコーンゴムシート、ポリウレタンゲルシート等が挙げられる。

　この場合、透明弾性材が粘着性を有するので、接着材を用いることなく第１被覆部材を表示パネル表面に積層することができると共に、接着材を用いることなく第１被覆部材上に第２被覆部材を積層することができる。また、透明弾性材自身が適度な粘着性を有するので、第１被覆部材のリワーク性にも優れている。透明弾性材は可撓性及び弾力性を有するので、厚さが大きい場合でも表示パネルと第１被覆部材との間に気泡等が入るのを抑制しながら第１被覆部材を貼り付けることができる。さらに、透明弾性材が有する弾力性により、表示パネルと導光レンズとの間に加わる応力が吸収され、パネルの強度を高めることができる。

　被覆部材が第１被覆部材と第２被覆部材とが重ね合わされて構成されている場合、本発明の表示装置の製造方法は、上記第２被覆部材がポリエチレンテレフタラート樹脂またはトリアセチルセルロース樹脂で形成されていてもよい。第２被覆部材を構成するＰＥＴ樹脂やＴＡＣ樹脂は、例えば厚さが１０～１００μｍである。

　この場合、第２被覆部材が可撓性を有するので、貼り付けが容易であり、第１被覆部材と第２被覆部材との間に気泡等が入るのが抑制される。また、第２被覆部材が延出部や内側延出部を備える場合には、第２被覆部材と共に延出部や内側延出部もＰＥＴ樹脂またはＴＡＣ樹脂で形成されることとなるので、第４工程や第５工程において、延出部や内側延出部を容易に切断することができる。また、ＰＥＴ樹脂で形成された第２被覆部材は、耐薬品性が高い、材料費が低コストであるという長所を有する。第２被覆部材をＴＡＣ樹脂で形成する場合には、ＴＡＣ樹脂の屈折率が１．４８であるため導光部材（屈折率１．４９程度）との光学的位相差が小さく、良好な視認性を得ることができる。

　或いは、第２被覆部材は透明弾性材で形成されていてもよい。透明弾性材としては、例えば、アクリルゲルシート、シリコーンゴムシート、ポリウレタンゲルシート等が挙げられる。

　この場合、第２被覆部材が可撓性を有するので、貼り付けが容易であり、第１被覆部材と第２被覆部材との間に気泡等が入るのが抑制される。また、第２被覆部材が延出部や内側延出部を備える場合には、第２被覆部材と共に延出部や内側延出部も透明弾性材で形成されることとなるので、第４工程や第５工程において、延出部や内側延出部を容易に切断することができる。さらに、透明弾性材が有する粘着性により、第２被覆部材上に塗布された接着剤が液だれしにくくなる。また、透明弾性材が有する弾力性により、表示パネルと導光レンズとの間に加わる応力が吸収され、パネルの強度を高めることができる。

　また、上記第２被覆部材はアクリル樹脂で形成されていてもよい。この場合、優れた耐薬品性、耐摩耗性を有する第２被覆部材を得ることができる。

　本発明の表示装置の製造方法は、上記表示パネルは、対角線の長さが８１２ｍｍ以上である場合に好適である。

　本発明の表示装置の製造方法は、上記表示パネルは、２枚の基板間に液晶層が設けられた液晶表示パネルである場合に好適である。

　本発明の表示装置は、表示パネルと、
　上記表示パネルを内包し、該表示パネルの表示画像を外部から視認可能とする窓部及び該窓部を囲う窓枠部分を構成し内側に延びたフランジ部を有する筐体と、
　上記表示パネルの表面に積層され、厚さ方向の一部が上記窓部に収容されると共に該厚さ方向における残り部分が当該収容部分の少なくとも一部及び上記フランジ部の外面の少なくとも一部を覆う透明な被覆部材と、
　上記被覆部材表面の外周縁部に接着剤で接着され、表示パネルからの出射光を表示パネルの外方へ導光する導光部材と、を有する。

　上記の構成によれば、表示パネルの表面に積層された被覆部材が、厚さ方向の一部が上記窓部に収容されると共に該厚さ方向における残り部分が当該収容部分及びフランジ部の外面の少なくとも一部を覆うように設けられているので、接着剤で被覆部材表面に導光部材を接着しても、接着剤が筐体の内部に垂れ落ちることがない。そのため、接着剤が筐体の内部に浸入して表示パネルの裏面に回り込んだり、バックライトやレンズシート等に付着したりすることにより表示にシミや輝度の低下等が生じるのを防止することができる。

　本発明の表示装置は、上記被覆部材は、上記窓部に収容された第１被覆部材と、該第１被覆部材及び上記フランジ部の外面の少なくとも一部を覆う第２被覆部材とが貼り合わされて構成されていてもよい。

　また、本発明の表示装置は、上記被覆部材は、上記窓部に収容された第１被覆部と、該第１被覆部及び上記フランジ部の外面の少なくとも一部を覆う第２被覆部とで一体に形成されていてもよい。

　本発明の表示装置は、上記被覆部材は、上記表示パネルの表面の少なくとも表示領域全面を覆うように貼設されていてもよい。

　また、本発明の表示装置は、上記被覆部材は、上記表示パネルの表面の周縁部を枠状に覆うように貼設されていてもよい。

　上記被覆部材の周縁端面は、上記導光部材の外周側の側面及び上記筐体の外側面の少なくとも一方と面一であることが好ましい。

　この場合、上記導光部材は、該導光部材の外周側の側面と上記筐体の外側面とが面一であってもよく、その場合、導光部材の外周側の側面、被覆部材の周縁端面、及び筐体の外側面の３者が面一となるので、表示装置を複数組み合わせてマルチディスプレイシステムとして使用するとき、導光部材と筐体との間に隙間が生じないように複数の表示装置を組み合わせることができる。そのため、大画面ディスプレイを組み立てるときに導光部材が受けるストレスを軽減することができる。

　被覆部材が表示パネルの表面の周縁部を枠状に覆うように貼設され、上記被覆部材は上記窓部に収容された第１被覆部材と、該第１被覆部材及び上記フランジ部の外面の少なくとも一部を覆う第２被覆部材とが重ね合わせて構成されている場合、本発明の表示装置は、上記第２被覆部材の内周側端面は上記第１被覆部材の内周側端面及び上記導光部材の内周側端面の少なくとも一方と面一であることが好ましい。

　本発明の表示装置は、被覆部材がアクリル樹脂で形成されていてもよい。

　被覆部材が第１被覆部材と第２被覆部材とが重ね合わされて構成されている場合、本発明の表示装置は、第１被覆部材が透明弾性材で形成されていてもよい。

　また、被覆部材が第１被覆部材と第２被覆部材とが重ね合わされて構成されている場合、本発明の表示装置は、第２被覆部材がポリエチレンテレフタラート樹脂またはトリアセチルセルロース樹脂で形成されていてもよく、透明弾性材で形成されていてもよく、アクリル樹脂で形成されていてもよい。

　被覆部材が第１被覆部材と第２被覆部材とが重ね合わされて構成されている場合、本発明の表示装置は、上記第１被覆部材は、タッチパネルシートで構成されていてもよい。

　本発明の表示装置は、上記表示パネルの対角線の長さが８１２ｍｍ以上である場合に好適である。

　本発明の表示装置は、上記表示パネルが、２枚の基板間に液晶層が設けられた液晶表示パネルである場合に好適である。

　本発明のマルチディスプレイシステムは、本発明の表示装置を複数組み合わせて大画面表示を行うものである。本発明の表示装置は、表示パネルの周縁部に表示パネルからの出射光を表示パネルの外方へ導光する導光部材が設けられているので、これらを複数組み合わせて画像の拡大表示を行っても、継ぎ目部分が視認されにくく、良好な表示を得ることができる。

　本発明によれば、第１工程において、被覆部材の厚さ方向における残り部分がフランジ部の外面の少なくとも一部を覆うように被覆部材を配置するので、第２工程において、被覆部材の表面に導光部材を接着剤を介して配置することにより接着剤が押し広げられても、接着剤が筐体の内部に垂れ落ちることがない。そのため、接着剤が筐体の内部に浸入して表示パネルの裏面に回り込んだり、バックライトやレンズシート等に付着することにより表示にシミや輝度の低下等が生じるのを防止することができる。

マルチディスプレイシステムの全体構成の概略イメージ図である。マルチディスプレイシステムのディスプレイの組み立て状態を示す図である。実施形態１にかかる表示装置の断面図である。実施形態１にかかる表示装置の概略平面図である。表示パネルの断面図である。実施形態１の表示装置の貼り付け工程を示すフロー図である。実施形態１の表示装置の製造方法における第１工程の説明図である。実施形態１の表示装置の製造方法における第２工程の説明図である。実施形態１の表示装置の製造方法における第３工程の説明図である。実施形態１の表示装置の製造方法における第４工程の説明図である。変形例１にかかる表示装置の概略断面図である。変形例１にかかる表示装置の概略平面図である。変形例２にかかる表示装置の概略断面図である。変形例２にかかる表示装置の概略平面図である。変形例３にかかる表示装置の概略断面図である。変形例４の表示装置の製造方法における第２工程の説明図である。変形例５にかかる表示装置の概略断面図である。実施形態２にかかる表示装置の断面図である。実施形態２の表示装置の貼り付け工程を示すフロー図である。実施形態２にかかる導光部材の貼り付け工程の説明図である。実施形態３にかかる表示装置の断面図である。変形例６の表示装置の平面図である。並べて配置した２つの変形例６の表示装置の断面図である。実施形態３の表示装置の貼り付け工程を示すフロー図である。実施形態３の表示装置の製造方法における第１工程の説明図である。実施形態３の表示装置の製造方法における第１工程の説明図である。実施形態３の表示装置の製造方法における第２工程の説明図である。実施形態３の表示装置の製造方法における第２及び第３工程の説明図である。実施形態３の表示装置の製造方法における第４及び第５工程の説明図である。実施形態３の表示装置の製造方法における導光部材の貼り付け完了状態を示す図である。変形例７の表示装置の製造方法における第４工程及び第５工程の説明図である。変形例７にかかる表示装置の断面図である。従来の表示装置における導光部材の取り付け工程の説明図である。

　以下、本発明の実施の形態について例示的に説明する。なお、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。なお、図面において同一または対応する構成は同一の参照符号を用いて示す。

　　《実施形態１》
　　（マルチディスプレイシステム）
　図１は、マルチディスプレイシステム１０の概略イメージ図である。マルチディスプレイシステム１０は、例えば、大画面表示を行うデジタルサイネージ用途等に用いられる。

　マルチディスプレイシステム１０は、複数の表示装置１００（図１では、９つ）及び管理部２００を有する。管理部２００は、表示装置１００のそれぞれとネットワーク２０１を介して互いに通信する。管理部２００は、各表示装置１００に表示させるコンテンツを送信したり、表示装置１００における表示モードの切り替えを行ったりする機能を有する。なお、各表示装置１００は、図１に示すように並列つなぎで接続される他、ＧＰＩＢインターフェースボード（General Purpose Interface Busインターフェースボード）等により直列つなぎで接続されていてもよい。

　図２は、複数の表示装置１００を一体に組み立てた状態を示す。複数の表示装置１００が全体として大画面ディスプレイ３００を構成する。各表示装置１００は、管理部２００からの指示に基づいて、大画面ディスプレイ３００においてひとつの画像が構成されるように、その画像の一部を拡大して表示してもよい。また、各表示装置１００において拡大することなく同一の画像を表示してもよい（つまり、９つの画像がタイル状に表示される）。或いは、各表示装置１００において異なる画像を表示してもよい。

　　（表示装置）
　図３及び４は、それぞれ、表示装置１００の断面図及び概略平面図である。表示装置１００は、画像表示を行う表示パネル１１０、表示パネル１１０に光を入射させるバックライトユニット１２０、表示パネル１１０及びバックライトユニット１２０を内包する筐体１３０、表示パネル１１０の表示視認側表面１１０Ｂを覆って保護する第１シート（第１被覆部材）１４０Ａ及び第２シート（第２被覆部材）１４０Ｂ（以下、まとめて被覆部材１４０と称することもある）、並びに、表示パネル１１０の周縁部に対応して設けられた導光部材１５０を備える。

　表示パネル１１０は、図５に示すように、対向配置された２枚の基板１１１Ａ，１１１Ｂと、それらの間の周縁部に枠状に設けられ両者を接着するシール材１１２と、シール材１１２で囲まれた領域に設けられた液晶層１１３と、基板１１１Ａ，１１１Ｂのそれぞれの液晶層１１３とは反対側の表面に設けられた偏光板１１４Ａ，１１４Ｂとを備える。なお、基板１１１Ａ及び偏光板１１４Ａは表示パネル１１０のバックライトユニット側１１０Ａに、基板１１１Ｂ及び偏光板１１４Ｂは表示パネル１１０の表示視認側１１０Ｂにそれぞれ配置される。表示パネル１１０は、対角線の長さが８１２ｍｍ（３２インチサイズ）以上であることが好ましく、例えば、縦長さが７４７ｍｍ、及び横長さが１３２８ｍｍの６０インチ程度の大きさであることがより好ましい。

　バックライトユニット１２０は、表示パネル１１０の偏光板１１４Ａ側表面に対向するように配置される。バックライトユニット１２０は、図示しないが、例えば、冷陰極管やＬＥＤ（Light Emitting Diode）等の光源と、光源からの光を表示パネル１１０へ導く導光板及び拡散板とを有する。導光板により導かれて表示パネル１１０に入射した光は、基板１１１Ａを経て液晶層１１３を透過する際、液晶分子の配向方向により透過率が調整され、表示視認側の基板１１１Ｂから出射されて表示が視認される。

　筐体１３０は、例えば、表示パネル１１０を内包する前面筐体部１３１、及びバックライトユニット１２０を支持する背面筐体部１３２で構成されている。

　前面筐体部１３１は、底面に窓部１３１Ｗを有し、窓部１３１Ｗの窓枠部分を構成するフランジ部１３０Ｆが内側に延びるように設けられている。前面筐体部１３１の内部には表示パネル１１０及び第１シート１４０Ａの厚さ方向の一部が配置されている。表示パネル１１０は、表示画像が外部から窓部１３１Ｗを介して視認可能となるように前面筐体部１３１内に位置付けられている。表示パネル１１０の偏光板１１４Ｂの表面には、周縁部に沿って枠状にスペーサ１３３が形成されている。前面筐体部１３１は、窓部１３１Ｗを構成する面１３１Ａが第１シート１４０Ａの側面に当接して第１シート１４０Ａに固定されている。また、フランジ部１３０Ｆの内面１３１Ｂがスペーサ１３３の先端に当接することにより表示パネル１１０と前面筐体部１３１とが固着されている。

　背面筐体部１３２は、矩形の有底箱型であり、その内部にバックライトユニット１２０が配置されている。背面筐体部１３２の底面にバックライトユニット１２０の底面が固定され、これにより、バックライトユニット１２０が背面筐体部１３２に支持されている。また、前面筐体部１３１の側壁面の内側は、背面筐体部１３２の側壁面の外側と当接し、これにより両者が互いに支持されている。

　スペーサ１３３は、フランジ部１３０Ｆの内面１３１Ｂと表示パネル１１０の周縁部との間に枠状に介在して両者を固着するように設けられている。スペーサ１３３は、シリコーンゴム（市販品としては例えば、株式会社寺岡製作所製のシリコーンゴム粘着テープ）等で形成されている。スペーサ１３３は、例えば、高さが０．１～０．２ｍｍである。

　被覆部材１４０は、第１シート１４０Ａ及び第２シート１４０Ｂで構成されている。第１シート１４０Ａは両面テープ１４１Ａで表示パネル１１０に貼り合わされ、第２シート１４０Ｂは両面テープ１４１Ｂで第１シート１４０Ａに貼り合わされている。

　第１シート１４０Ａは、表示パネル１１０の表示領域の全面を覆うように表示視認側表面１１０Ｂに貼設されている。第１シート１４０Ａは、前面筐体部１３１に設けられた窓部１３１Ｗに嵌る大きさに形成され、窓部１３１Ｗに収容されている。第１シート１４０Ａは、厚さが例えば０．１～１ｍｍである。

　第２シート１４０Ｂは、第１シート１４０Ａの表示パネル１１０とは反対側表面の全面を覆うように設けられている。また、第２シート１４０Ｂは、第１シート１４０Ａよりも一回り大きく形成され、第２シート１４０Ｂの外周縁部がフランジ部１３０Ｆの外面を覆っている。第２シート１４０Ｂは、例えば、厚さが０．０１～０．５ｍｍである。

　第１，第２シート１４０Ａ，１４０Ｂや両面テープ１４１Ａ，１４１Ｂは、屈折率が１．３～１．７であることが好ましく、１．５に近いことがより好ましい。表示パネル１１０を構成するガラスや偏光板１１４Ｂの屈折率は１．５程度であり、これらと屈折率の値が近い材料で第１，第２シート１４０Ａ，１４０Ｂや両面テープ１４１Ａ，１４１Ｂを構成することにより、表示パネル１１０と両面テープ１４１Ａの界面、両面テープ１４１Ａと第１シート１４０Ａの界面、第１シート１４０Ａと両面テープ１４１Ｂの界面、両面テープ１４１Ｂと第２シート１４０Ｂの界面等において、光の屈折を小さく抑えることができる。このような第１，第２シート１４０Ａ，１４０Ｂの材料としては、例えば、アクリル樹脂（屈折率１．５）等が挙げられる。なお、アクリル樹脂は、耐薬品性や耐摩耗性の観点からも、第１，第２シート１４０Ａ，１４０Ｂの材料として好適である。また、このような両面テープ１４１Ａ，１４１Ｂの材料としては、例えば、アクリル系樹脂材料で構成されたテープ（屈折率約１．５）等が挙げられる。具体的には、両面テープ１４１Ａ，１４１Ｂとしては、例えば、光学用透明両面テープ（ＯＣＡテープ（Optical Clear Adhesive Tape））やアクリルゲルシート等を用いることができる。光学用透明両面テープとしては、例えば、住友スリーエム株式会社製の高透明性接着剤転写テープ等の市販品を使用できる。また、アクリルゲルシートとしては、分子勾配膜両面テープ（共同技研化学株式会社登録商標）等を使用することができ、市販品としては、例えば共同技研化学株式会社製の「３００Ｚ」シリーズ等が挙げられる。

　導光部材１５０は、第２シート１４０Ｂの第１シート１４０Ａとは反対側の表面に、周縁部に枠状に設けられている。導光部材１５０は、例えば、図３の断面図において、第２シート１４０Ｂに面する平面を構成する直線と、導光部材１５０の周縁端面１５０Ｓ（図１０参照）を構成する直線と、これらの２本の直線をつなぎ表示視認側に膨出する曲面を構成する曲線と、で構成される形状を有する。導光部材１５０は、例えば、アクリル樹脂等の透明な絶縁性材料で形成されている。導光部材１５０は、例えば、幅が１０～１００ｍｍ及び厚さが１０～３０ｍｍである。

　表示パネル１１０において、画像表示するための表示パネル１１０からの出射光は、導光部材１５０が設けられていない領域においては、図３中の矢印Ａで示すように表示パネル１１０に対して平均して垂直に出射される。一方、表示パネル１１０の表示視認側の周縁部に導光部材１５０が設けられることにより、図３中の矢印Ｂで示すように、表示パネル１１０の周縁部における光は導光部材１５０を透過するときに導光部材１５０の曲面で屈折され、表示パネル１１０の外方に向かって進行する。従って、複数の表示装置１００を用いて大画面ディスプレイ３００を有するマルチディスプレイシステム１０を構成して画像を拡大表示するとき、表示パネル１１０からの出射光のうち周縁部のものが表示パネル１１０の外方へ導光され、各表示装置１００の継ぎ目における表示が視認されやすくなり、継ぎ目が目立たなくなる。

　導光部材１５０は、接着剤１５１により第２シート１４０Ｂの表面に接着されている。接着剤１５１としては、例えば紫外線硬化性樹脂または熱硬化性樹脂等が挙げられる。

　なお、前面筐体部１３１の外側面１３０Ｓ、第２シート１４０Ｂの周縁端面１４０Ｓ、及び導光部材１５０の外周側側面１５０Ｓ（それぞれ図１０参照）は、面一となるように位置付けられている。これにより、表示装置１００を複数組み合わせて大画面ディスプレイ３００を構成するとき、導光部材と筐体との間に隙間が生じないように複数の表示装置を組み合わせることができる。そのため、大画面ディスプレイを組み立てるときに導光部材が受けるストレスを軽減することができる。

　　（表示装置の製造方法）
　次に、上述した構成の表示装置１００の製造方法について説明する。ここでは、図６のフロー図を用いて、準備工程、第１工程、第２工程、第３工程、及び第４工程に分けて詳細に説明する。

　　－準備工程－
　はじめに、表示パネル１１０、バックライトユニット１２０、前面筐体部１３１、背面筐体部１３２、第１シート１４０Ａ、延出部付き第２シート１４２、導光部材１５０を準備する。なお、表示パネル１１０は、従来公知の方法で作製する。

　延出部付き第２シート１４２は、第２シート１４０Ｂとなるシート材料よりもさらに一回り大きい面積を有するアクリル樹脂シート等の材料で形成されている。延出部付き第２シート１４２の外周縁部であって、第２シート１４０Ｂとなる部分よりも外方に延出した部分（すなわち、筐体１３０の外側面１３０Ｓよりも外方に延出した部分）は、延出部１４２ａを構成する。延出部付き第２シート１４２は、第２シート１４０Ｂとなる部分からの延出長さが例えば１００μｍ～１ｍｍとなるように形成されている。

　延出部付き第２シート１４２には、予め、第１シート１４０Ａとは反対側となる表面にカバーフィルム１５２を貼り付けておく。カバーフィルム１５２は、導光部材１５０が配置される領域に囲まれた領域に位置付けられる。カバーフィルム１５２としては、例えば、ポリエチレンテレフタラート（ＰＥＴ）やトリアセチルセルロース（ＴＡＣ）等のフィルムを用いることができる。

　なお、延出部付き第２シート１４２の全面にカバーフィルム１５２を貼り付けた後に導光部材１５０を配置する領域を取り除いてもよい。また、予め導光部材１５０が配置される領域の内側の領域に対応する形状に切り取ったカバーフィルム１５２を延出部付き第２シート１４２の該当位置に貼り付けてもよい。

　　－第１工程－
　まず、バックライトユニット１２０を、背面筐体部１３２に固定する。そして、図７に示すように、表示パネル１１０の表示視認側表面１１０Ｂの周縁部、または前面筐体部１３１のフランジ部１３０Ｆの内面にスペーサ１３３を枠状に配置して、前面筐体部１３１のフランジ部１３０Ｆの内面と表示パネル１１０の表示視認側表面１１０Ｂの周縁部とを固着する。次いで、前面筐体部１３１と背面筐体部１３２とを前面筐体部１３１の側壁面の内側と背面筐体部１３２の側壁面の外側とが当接して互いに支持するようにネジ止め等により組み立てる。これにより、表示パネル１１０とバックライトユニット１２０とが筐体１３０に内包される。

　次に、ステップＳ１１１において、第１シート１４０Ａの表示パネル１１０側となる表面に、両面テープ１４１Ａを貼付する。そして、ステップＳ１１２において、表示パネル１１０の表示領域を覆うようにして、両面テープ１４１Ａを介して第１シート１４０Ａを貼設する。このとき、第１シート１４０Ａは前面筐体部１３１の窓部１３１Ｗに収容されるように位置付けられる。

　続いて、ステップＳ１１３において、延出部付き第２シート１４２の第１シート１４０Ａ側となる表面に、両面テープ１４１Ｂを貼付する。そして、ステップＳ１１４において、第１シート１４０Ａの表示パネル１１０とは反対側の表面を覆うようにして、両面テープ１４１Ｂを介して延出部付き第２シート１４２を貼設する。このとき、延出部付き第２シート１４２が第１シート１４０Ａ及びフランジ部１３０Ｆを覆うと共に、延出部付き第２シート１４２の周縁部の延出部１４２ａが筐体１３０の外側面１３０Ｓよりも外方に延出するように位置付けられる。

　なお、上記準備工程と第１工程とは適宜各工程の順序を入れ替えて行ってもよい。例えば、表示パネル１１０を構成する基板１１１Ａ，１１１Ｂの表面に偏光板１１４Ａ，１１４Ｂを貼り付け、さらに偏光板１１４Ｂの表面に第１シート１４０Ａを貼り付けた後、高密度マルチチップＳＯＦ（System On Film）及びプリント配線板（Printed Writing Board；以下「ＰＷＢ」と称することもある。）を表示パネル１１０に実装し、この表示パネル１１０とバックライトユニット１２０とが筐体１３０に内包されるように組み立てを行ってもよい。また、高密度マルチチップＳＯＦ及びＰＷＢを実装後、第１シート１４０Ａ及び第２シート１４０Ｂの貼り付けを行い、それから、表示パネル１１０とバックライトユニット１２０とが筐体１３０に内包されるように組み立てを行ってもよい。また、表示パネル１１０の偏光板１１４Ｂ表面に両面テープ１４１Ａを貼り付けた後に第１シート１４０Ａを貼り付け、第１シート１４０Ａの表面に両面テープ１４１Ｂを貼り付けてから、表示パネル１１０とバックライトユニット１２０とが筐体１３０に内包されるように組み立てを行ってもよい。

　　－第２工程－
　次に、図８に示すように、延出部１４２ａの周縁端から垂下する位置に延出部付き第２シート１４２の外周を取り囲むように、樋状の接着剤受け部１７０を設置する。接着剤受け部１７０は、例えばステンレス材を加工して形成されている。

　次いで、ステップＳ１２１において、導光部材１５０の延出部付き第２シート１４２に接着する側の表面に、接着剤１５１を塗布する。そして、ステップＳ１２２において、接着剤１５１を塗布した導光部材１５０を、延出部付き第２シート１４２のうち第２シート１４０Ｂとなる領域の周縁部に配置する。このとき、導光部材１５０の外周側側面１５０Ｓと前面筐体部１３１の外側面１３０Ｓとが面一になるように導光部材１５０を配置する。また、導光部材１５０を配置する位置はカバーフィルム１５２とは重ならないようにする。

　延出部付き第２シート１４２上に導光部材１５０を配置することにより、接着剤１５１が押し広げられて導光部材１５０を接着する領域からはみ出してしまう。延出部１４２ａに向かってはみ出した接着剤１５１Ａは、延出部１４２ａをつたって広がり、その一部は延出部１４２ａの周縁端から下に流れ落ちる。延出部１４２ａの周縁端から下に流れ落ちた接着剤１５１Ａは、延出部１４２ａの周縁端から垂下する位置に設置された接着剤受け部１７０で受け止められる。また、はみ出した接着剤１５１のうち表示領域側に押し広げられた接着剤１５１Ｂは、カバーフィルム１５２により延出部付き第２シート１４２上への広がりが規制され、一部がカバーフィルム１５２の上に乗り上げる。なお、硬化後の接着剤１５１Ｂの除去が困難な場合には、乗り上げた接着剤１５１Ｂは拭き取って取り除いておく。

　なお、延出部付き第２シート１４２の周縁部に接着剤１５１を塗布した後に、その上に導光部材１５０を配置してもよい。

　　－第３工程－
　次いで、ステップＳ１３１において、図９に示すように、導光部材１５０と延出部付き第２シート１４２間に介在された接着剤１５１を、紫外線照射及び／または加熱により硬化する。紫外線照射によって接着剤１５１の硬化を行う場合には、導光部材１５０以外の領域をマスクした状態で紫外線の照射を行ってもよい。これにより、導光部材１５０が延出部付き第２シート１４２に接着される。

　　－第４工程－
　続いて、ステップＳ１４１において、図１０に示すように、延出部付き第２シート１４２から、例えばアクリルカッターを用いて延出部１４２ａを切除する。このとき、前面筐体部１３１の外側面１３０Ｓ及び導光部材１５０の外周側側面１５０Ｓと面一になるように、延出部付き第２シート１４２から延出部１４２ａを切除する。延出部付き第２シート１４２から延出部１４２ａを切除することにより、延出部付き第２シート１４２の第２シート１４０Ｂとなる部分だけが残ることとなる。

　次に、窓部１３１Ｗを構成する面１３１Ａが第１シート１４０Ａの側面に当接して第１シート１４０Ａに固定されるように、前面筐体部１３１の側方からネジ締め（不図示）を行ってフランジ部１３０Ｆと第１シート１４０Ａとの隙間を調整する。

　最後に、第２シート１４０Ｂの表面からカバーフィルム１５２を剥離する。これにより、表示装置１００が作製される。

　なお、延出部付き第２シート１４２を準備する段階で、予めカバーフィルム１５２を延出部付き第２シート１４２に貼り付けるとして説明したが、これに限られず、例えば、ステップＳ１１４において第１シート１４０Ａ上に延出部付き第２シート１４２を貼設した後に、延出部付き第２シート１４２上にカバーフィルム１５２を貼り付けてもよい。

　また、延出部付き第２シート１４２の第１シート１４０Ａとは反対側の表面にカバーフィルム１５２を貼り付けた状態で、接着剤１５１を介して導光部材１５０を配置するとして説明したが、カバーフィルム１５２を貼り付けることは必須の工程ではない。カバーフィルム１５２を貼り付けない場合には、導光部材１５０を押しつけたときに接着剤１５１が押し広げられて延出部付き第２シート１４２表面が汚れてしまうこととなるので、アセトン等の溶剤を用いて、延出部付き第２シート１４２表面に押し広げられた接着剤１５１の拭き取りを行う。

　　（実施形態１の効果）
　実施形態１によれば、第１工程において、筐体１３０のフランジ部１３０Ｆの外面を覆うように延出部付き第２シート１４２を配置するので、第２工程において、延出部付き第２シート１４２上の所定の部分に導光部材１５０を配置することにより接着剤１５１が押し広げられても、接着剤１５１が筐体１３０の内部に垂れ落ちることがない。

　また、実施形態１によれば、第１工程において、外方に延出する延出部１４２ａを備えた延出部付き第２シート１４２を表示パネル１１０表面に積層するので、第２工程において、延出部付き第２シート１４２上の所定の部分に導光部材１５０を配置することにより接着剤１５１が押し広げられても、延出部１４２ａから筐体１３０の外部に流れ落ちた接着剤１５１Ａが飛散して、筐体１３０の外部が汚れたり、周辺部分が汚れたりするのが抑制される。さらに、実施形態１では、延出部１４２ａの周縁端から垂下する位置に接着剤受け部１７０が設置されているので、延出部１４２ａから下に流れ落ちた接着剤１５１Ａは、延出部１４２ａの周縁端から垂下する位置に設置された接着剤受け部１７０で受け止められ、流れ落ちた接着剤１５１Ａが飛散して、筐体１３０の外部が汚れたり、周辺部分が汚れたりするのがより効率よく抑制される。接着剤受け部１７０に溜まった接着剤１５１Ａは回収して再利用することができ、接着剤１５１を効率よく使用することができる。

　　《実施形態１の変形例》
　次に、実施形態１の変形実施例について説明する。

　　（変形例１，２）
　実施形態１では、第１シート１４０Ａが表示パネル１１０の少なくとも表示領域の全面を覆うように設けられ、第２シート１４０Ｂが第１シート１４０Ａの表示パネル１１０とは反対側表面の全面を覆うように設けられているとして説明したが、特にこれに限定されない。例えば、図１１及び１２に変形例１として示すように、第２シート１４０Ｂが第１シート１４０Ａの周縁部を枠状に覆うように貼設されていてもよい。また、図１３及び１４に変形例２として示すように、第１シート１４０Ａが表示パネル１１０の表示領域の中央部分を覆わないように枠状に設けられ、さらに、第２シート１４０Ｂが第１シート１４０Ａの周縁部を枠状に覆うように設けられていてもよい。

　変形例１や２においても、実施形態１と同様に、導光部材１５０を接着する接着剤１５１が筐体１３０の内部に垂れ落ちるのを防止したり、筐体１３０の外部に流れ落ちた接着剤１５１Ａが飛散して、筐体１３０の外部が汚れたり、周辺部分が汚れたりするのを抑制する効果が得られる。

　　（変形例３）
　実施形態１では、第１シート１４０Ａとしてアクリル樹脂からなるアクリルシートを用いるとして説明したが、第１シート１４０Ａの代わりにタッチパネルシート１６０を貼設してもよい。

　タッチパネルシート１６０は、抵抗膜方式であっても、静電容量方式（アナログ容量結合方式）であっても、超音波式であっても、その他の方式であってもよい。

　以下、タッチパネルシート１６０として抵抗膜方式のものを採用する場合の表示装置１００について、図１５に変形例３として説明する。タッチパネルシート１６０は、透明フィルム１６１Ａの表面にＩＴＯ膜等の透明導電膜１６２Ａが設けられた第１基材と、透明フィルム１６１Ｂの表面にＩＴＯ膜等の透明導電膜１６２Ｂが設けられた第２基材とが、各々の透明導電膜１６２Ａ，１６２Ｂ側が向かい合うように対向配置されている。第１基材と第２基材とは、周縁部に設けられた両面テープ１６３で互いに接着されている。第１基材の透明導電膜１６２Ａ表面には、例えばエポキシ樹脂等からなるドットスペーサ１６４が所定のピッチで設けられている。また、第２基材の透明フィルム１６１Ｂ表面には、例えば、アクリルウレタン系樹脂やシロキサン系樹脂等の硬質樹脂を塗布して硬化処理したハードコート膜１６５が設けられている。

　タッチパネルシート１６０の基材としての透明フィルム１６１Ａ，１６１Ｂとしては、屈折率が１．３～１．７の材料が好適であり、これにより、例えば表示パネル１１０とタッチパネルシート１６０の透明フィルム１６１Ａとの界面における光の屈折を小さくすることができる。このような透明フィルム１６１Ａ，１６１Ｂの材料としては、例えば、ＰＥＴ（ポリエチレンテレフタラート）フィルム（屈折率１．５８）、ＰＥＮ（ポリエチレンナフタレート）フィルム（屈折率１．６４）、ＰＣ（ポリカーボネート）フィルム（屈折率１．５８）、ガラスフィルム（屈折率１．５）等を用いることができる。

　第１シート１４０Ａの代わりにタッチパネルシート１６０を用いる他は、実施形態１と同一の構成を有する。

　変形例３においても、実施形態１と同様に、導光部材１５０を接着する接着剤１５１が筐体１３０の内部に垂れ落ちるのを防止したり、筐体１３０の外部に流れ落ちた接着剤１５１Ａが飛散して、筐体１３０の外部が汚れたり、周辺部分が汚れたりするのを抑制する効果が得られる。

　　（その他の変形例）
　実施形態１では、第１工程において延出部付き第２シート１４２を積層するとして説明したが、例えば、図１６に変形例４として示すように、第２シート１４２が延出部を備えていなくてもよい。この場合でも、第２シート１４２が筐体１３０のフランジ部１３０Ｆを覆うように配置されるので、接着剤１５１が筐体１３０の内部に垂れ落ちることがない。なお、この場合には、製造方法において第４工程は不要となる。

　実施形態１では、第１シート１４０Ａをアクリル樹脂で形成するとして説明したが、例えば、アクリルゲルシートやシリコーンゴムシート等の透明弾性材で形成してもよい。例えば、アクリルゲルシートで第１シートを形成する場合、アクリルゲルシート自体が粘性を有するので、図１７に変形例５として示すように、表示パネル１１０と第１シート１４０Ａを貼り合わせるための両面テープ１４１Ａや第１シート１４０Ａと第２シート１４０Ｂを貼り合わせるための両面テープ１４１Ｂを適宜省略することができる。

　また、実施形態１では、第２シート１４０Ｂをアクリル樹脂で形成するとして説明したが、例えば、アクリルゲルシートやＰＥＴフィルム、ＴＡＣフィルム等で形成してもよい。第２シート１４０Ｂをアクリルゲルシートで形成する場合には、延出部１４２ａもアクリルゲルシートで形成されることとなるので、アクリルゲルシートの粘着性により接着剤が流れ落ちにくく、また、容易に延出部１４２ａを切断することができる。また、第２シート１４０ＢをＰＥＴフィルムやＴＡＣフィルムで形成する場合には、耐薬品性に優れることに加え、延出部１４２ａもＰＥＴフィルムやＴＡＣフィルムで形成されることとなるので、容易に延出部１４２ａを切断することができる。

　実施形態１では、窓部１３１Ｗを構成する面１３１Ａが第１シート１４０Ａの側面に当接しているとして説明したが、窓部１３１Ｗを構成する面１３１Ａと第１シート１４０Ａの側面とが離間していても構わない。

　実施形態１では導光部材１５０は表示パネル表面の外周縁部を枠状に覆って設けられているとして説明したが、導光部材１５０は、表示パネル１１０の外周縁部のうち、表示装置１００が複数組み合わされて大画面ディスプレイ３００を構成するときに他の表示装置１００と隣接する領域に設けられていればよい。

　　《実施形態２》
　　（表示装置）
　続いて、本発明の実施形態２にかかる表示装置１００について説明する。表示装置１００は、実施形態１と同様に、複数を組み合わせることによりマルチディスプレイシステム１０を構成する。

　図１８は、実施形態２の表示装置１００の断面図である。表示装置１００は、画像表示を行う表示パネル１１０、表示パネル１１０に光を入射させるバックライトユニット１２０、表示パネル１１０及びバックライトユニット１２０を内包する筐体１３０、表示パネル１１０の表示視認側表面１１０Ｂを覆って保護する被覆部材１４０、並びに、表示パネル１１０の周縁部に対応して設けられた導光部材１５０を備える。

　被覆部材１４０は、表示パネル１１０の表示領域の全面を覆うように、両面テープ１４１で表示視認側表面１１０Ｂに貼設されている。被覆部材１４０は、表示パネル１１０側の厚さ方向の一部を構成する第１被覆部１４０Ｃと、厚さ方向におけるその残り部分となる第２被覆部１４０Ｄとで形成されている。第１被覆部１４０Ｃは、前面筐体部１３１に設けられた窓部１３１Ｗに嵌る大きさに形成され、窓部１３１Ｗに収容されている。第２被覆部１４０Ｄは、外周縁部が第１被覆部１４０Ｃよりも外方に延出し、第１被覆部１４０Ｃよりも一回り大きく形成されている。また、第２被覆部１４０Ｄの外周縁部は、フランジ部１３０Ｆの外面を覆っている。第１被覆部１４０Ｃは、例えば、厚さが０．１～１ｍｍである。第２被覆部１４０Ｄは、例えば、厚さが０．０１～０．５ｍｍである。

　被覆部材１４０や両面テープ１４１は、屈折率が１．３～１．７であることが好ましく、１．５に近いことがより好ましい。表示パネル１１０を構成するガラスや偏光板１１４Ｂの屈折率は１．５程度であり、これらと屈折率の値が近い材料で被覆部材１４０や両面テープ１４１を構成することにより、表示パネル１１０と両面テープ１４１の界面や両面テープ１４１と被覆部材１４０の界面等において、光の屈折を小さく抑えることができる。このような被覆部材１４０の材料としては、例えば、アクリル樹脂（屈折率１．４９）等が挙げられる。なお、アクリル樹脂は、耐薬品性や耐摩耗性の観点からも、被覆部材１４０の材料として好適である。また、このような両面テープ１４１の材料としては、例えば、アクリル系樹脂材料で構成されたテープ（屈折率約１．５）等が挙げられる。具体的には、両面テープ１４１としては、例えば、光学用透明両面テープ（ＯＣＡテープ（Optical Clear Adhesive Tape））やアクリルゲルシート等を用いることができる。光学用透明両面テープとしては、例えば、住友スリーエム株式会社製の高透明性接着剤転写テープ等の市販品を使用できる。また、アクリルゲルシートとしては、分子勾配膜両面テープ（共同技研化学株式会社登録商標）等を使用することができ、市販品としては、例えば共同技研化学株式会社製の「３００Ｚ」シリーズ等が挙げられる。

　被覆部材１４０以外については実施形態１と同じ構成を有する。

　　（表示装置の製造方法）
　次に、上述した構成の表示装置１００の製造方法について説明する。ここでは、図１９のフロー図を用いて、準備工程、第１工程、第２工程、第３工程、及び第４工程に分けて説明する。

　　－準備工程－
　はじめに、表示パネル１１０、バックライトユニット１２０、前面筐体部１３１、背面筐体部１３２、延出部付き被覆部材１４３、導光部材１５０を準備する。なお、表示パネル１１０は、従来公知の方法で作製する。

　延出部付き被覆部材１４３は、厚さ方向の一部であって前面筐体部１３１の窓部１３１Ｗに収容可能な第１被覆部１４０Ｃと、第１被覆部１４０Ｃと厚さ方向に連続し且つ第１被覆部１４０Ｃよりも一回り大きい面積を有する第２被覆部１４０Ｄと、第２被覆部１４０Ｄからさらに筐体１３０の外方に延出する延出部１４３ａとで一体に形成されている。なお、延出部付き被覆部材１４３のうち第１被覆部１４０Ｃと第２被覆部１４０Ｄが、被覆部材１４０となる部分に対応する。延出部付き被覆部材１４３は、第２被覆部１４０Ｄからの延出長さが例えば１００μｍ～１ｍｍとなるように形成されている。

　延出部付き被覆部材１４３には、予め、表示パネル１１０とは反対側となる表面にカバーフィルム１５２を貼り付けておく。カバーフィルム１５２は、導光部材１５０が配置される領域に囲まれた領域に位置付けられる。カバーフィルム１５２としては、例えば、ポリエチレンテレフタラート（ＰＥＴ）やトリアセチルセルロース（ＴＡＣ）等のフィルムを用いることができる。

　　－第１工程－
　まず、実施形態１と同様にして、表示パネル１１０とバックライトユニット１２０を筐体１３０に内包するように、表示パネル１１０、バックライトユニット１２０、前面筐体部１３１、及び背面筐体部１３２を組み立てる。

　次に、ステップＳ２１１において、延出部付き被覆部材１４３の表示パネル１１０側となる表面に、両面テープ１４１を貼付する。そして、ステップＳ２１２において、表示パネル１１０の表示視認側表面１１０Ｂの表示領域を覆うようにして、両面テープ１４１を介して延出部付き被覆部材１４３を貼設する。このとき、延出部付き被覆部材１４３の第１被覆部１４０Ｃが前面筐体部１３１の窓部１３１Ｗに収容される一方、第２被覆部１４０Ｄの外周縁部がフランジ部１３０Ｆの外面を覆い、さらに延出部１４３ａが筐体１３０の外側面１３０Ｓよりも外方に延出するように位置付けられる。

　　－第２工程－
　次に、図２０に示すように、延出部１４３ａの周縁端から垂下する位置に延出部付きシートの外周を取り囲むように、樋状の接着剤受け部１７０を設置する。

　次いで、ステップＳ２２１において、導光部材１５０の延出部付き被覆部材１４３に接着する側の表面に、接着剤１５１を塗布する。そして、ステップＳ２２２において、接着剤１５１を塗布した導光部材１５０を、延出部付き被覆部材１４３の第２被覆部１４０Ｄの周縁部に配置する。このとき、導光部材１５０の外周側側面１５０Ｓと前面筐体部１３１の外側面１３０Ｓとが面一になるように導光部材１５０を配置する。また、導光部材１５０を配置する位置は、カバーフィルム１５２とは重ならないようにする。

　延出部付き被覆部材１４３上に導光部材１５０を配置することにより、接着剤１５１が押し広げられて導光部材１５０を接着する領域からはみ出してしまう。延出部１４３ａに向かってはみ出した接着剤１５１Ａは、延出部１４３ａをつたって広がり、その一部は延出部１４３ａの周縁端から下に流れ落ちる。延出部１４３ａの周縁端から下に流れ落ちた接着剤１５１Ａは、延出部１４３ａの周縁端から垂下する位置に設置された接着剤受け部１７０で受け止められる。また、はみ出した接着剤１５１のうち表示領域側に押し広げられた接着剤１５１Ｂは、カバーフィルム１５２により延出部付き被覆部材１４３上への広がりが規制され、一部がカバーフィルム１５２の上に乗り上げる。なお、乗り上げた接着剤１５１Ｂは拭き取って取り除いておく。

　なお、延出部付き被覆部材１４３の表面に接着剤１５１を塗布した後にその上に導光部材１５０を配置してもよい。

　　－第３工程－
　次いで、実施形態１と同様に、ステップＳ２３１において導光部材１５０と延出部付き被覆部材１４３の間に介在する接着剤１５１を、紫外線照射及び／または加熱により硬化する。

　　－第４工程－
　続いて、実施形態１と同様に、ステップＳ２４１において延出部付き被覆部材１４３から延出部１４３ａを切除する。このとき、前面筐体部１３１の外側面１３０Ｓ及び導光部材１５０の外周側側面１５０Ｓが面一になるように、延出部付き被覆部材１４３から延出部１４３ａを切除する。延出部付き被覆部材１４３から延出部１４３ａを切除することにより、延出部付き被覆部材１４３の被覆部材１４０となる部分だけが残ることとなる。

　次に、窓部１３１Ｗを構成する面１３１Ａが被覆部材１４０の第１被覆部１４０Ｃの側面に当接して被覆部材１４０に固定されるように、前面筐体部１３１の側方からネジ締め（不図示）を行ってフランジ部１３０Ｆと第１被覆部１４０Ｃとの隙間を調整する。

　最後に、被覆部材１４０の表面からカバーフィルム１５２を剥離する。これにより、表示装置１００が作製される。

　　（実施形態２の効果）
　実施形態２によれば、第１工程において、延出部付き被覆部材１４３の第２被覆部１４０Ｄの周縁部が筐体１３０のフランジ部１３０Ｆの外面を覆うように延出部付きシートを配置するので、第２工程において、延出部付き被覆部材１４３の表面の所定の部分に導光部材１５０を配置することにより接着剤１５１が押し広げられても、接着剤１５１が筐体１３０の内部に垂れ落ちることがない。

　また、実施形態２によれば、第１工程において、第２被覆部１４０Ｄの外方に延出する延出部１４３ａを備えた延出部付き被覆部材１４３を表示パネル１１０表面に積層するので、第２工程において、延出部付き被覆部材１４３の表面の所定の部分に導光部材１５０を配置することにより接着剤１５１が押し広げられても、延出部付きシートの端部から筐体の外部に流れ落ちた接着剤１５１Ａが飛散して、筐体１３０の外部が汚れたり、周辺部分が汚れたりするのが抑制される。さらに、実施形態２では、延出部１４３ａの周縁端から垂下する位置に接着剤受け部１７０が設置されているので、延出部１４３ａの周縁端から下に流れ落ちた接着剤１５１Ａは、延出部１４３ａの周縁端から垂下する位置に設置された接着剤受け部１７０で受け止められ、流れ落ちた接着剤１５１Ａが飛散して、筐体１３０の外部が汚れたり、周辺部分が汚れたりするのがより効率よく抑制される。

　　《実施形態３》
　　（表示装置）
　続いて、本発明の実施形態３にかかる表示装置１００について説明する。表示装置１００は、実施形態１と同様に、複数を組み合わせることによりマルチディスプレイシステム１０を構成する。

　図２１は、実施形態３の表示装置１００の断面図である。表示装置１００は、画像表示を行う表示パネル１１０、表示パネル１１０に光を入射させるバックライトユニット１２０、表示パネル１１０及びバックライトユニット１２０を内包する筐体１３０、表示パネル１１０の表示視認側表面１１０Ｂを覆って保護する被覆部材１４０、並びに、表示パネル１１０の周縁部に対応して設けられた導光部材１５０を備える。

　表示パネル１１０は、対向配置された２枚の基板１１１Ａ，１１１Ｂと、それらの間の周縁部に枠状に設けられ両者を接着するシール材１１２と、シール材１１２で囲まれた領域に設けられた液晶層１１３と、基板１１１Ａ，１１１Ｂのそれぞれの液晶層１１３とは反対側の表面に設けられた偏光板１１４Ａ，１１４Ｂとを備える（図５参照）。なお、基板１１１Ａ及び偏光板１１４Ａは表示パネル１１０のバックライトユニット側１１０Ａに、基板１１１Ｂ及び偏光板１１４Ｂは表示パネル１１０の表示視認側１１０Ｂにそれぞれ配置される。表示パネル１１０は、対角線の長さが８１２ｍｍ（３２インチサイズ）以上であることが好ましく、例えば、縦長さが７４７ｍｍ、及び横長さが１３２８ｍｍの６０インチ程度の大きさであることがより好ましい。

　前面筐体部１３１は、底面に窓部１３１Ｗを有し、窓部１３１Ｗの窓枠部分を構成するフランジ部１３０Ｆが内側に延びるように設けられている。前面筐体部１３１の内部には表示パネル１１０及び第１被覆部材１４０Ｅの厚さ方向の一部が配置されている。表示パネル１１０は、表示画像が外部から窓部１３１Ｗを介して視認可能となるように前面筐体部１３１内に位置付けられている。表示パネル１１０の表示視認側表面１１０Ｂには、周縁部に沿って枠状にスペーサ１３３が形成されている。前面筐体部１３１は、窓部１３１Ｗを構成する面１３１Ａが第１被覆部材１４０Ｅの側面に当接して第１被覆部材１４０Ｅに固定されている。また、フランジ部１３０Ｆの内面１３１Ｂがスペーサ１３３の先端に当接することにより表示パネル１１０と前面筐体部１３１とが固着されている。

　スペーサ１３３は、フランジ部１３０Ｆの内面１３１Ｂと表示パネル１１０の表示視認側表面１１０Ｂの周縁部との間に枠状に介在して両者を固着するように設けられている。スペーサ１３３は、シリコーンゴム（市販品としては例えば、株式会社寺岡製作所製のシリコーンゴム粘着テープ）等で形成されている。スペーサ１３３は、例えば、高さが０．１～０．２ｍｍである。

　被覆部材１４０は、第１被覆部材１４０Ｅ及び第２被覆部材１４０Ｆで構成されている。第１被覆部材１４０Ｅ及び第２被覆部材１４０Ｆは、表示パネル１１０の表示視認側表面１１０Ｂの周縁部を枠状に覆うように設けられている。

　第１被覆部材１４０Ｅは、表示パネル１１０の周縁部を枠状に覆うように表示視認側表面１１０Ｂに貼設されている。第１被覆部材１４０Ｅは、前面筐体部１３１に設けられた窓部１３１Ｗに嵌る大きさに形成され、窓部１３１Ｗに収容されている。第１被覆部材１４０Ｅは、厚さが前側筐体部１３１のフランジ部１３０Ｆの厚さよりも大きく、例えば０．１～１ｍｍである。

　第１被覆部材１４０Ｅは、透明弾性材で形成されている。透明弾性材としては、例えば、アクリルゲルシート、シリコーンゴムシート、ポリウレタンゲルシート等が挙げられる。第１被覆部材１４０Ｅが透明弾性材で形成されているので、第１被覆部材１４０Ｅ自身が粘着性、可撓性、弾力性等の性質を有することとなる。第１被覆部材１４０Ｅの粘着性により、両面テープ等の接着材を用いることなく第１被覆部材１４０Ｅを表示パネル１１０表面に積層することができると共に、接着材を用いることなく第１被覆部材１４０Ｅ上に第２被覆部材１４０Ｆを積層することができる。また、第１被覆部材１４０Ｅの粘着性により、一度表示パネル１１０上に貼り付けた第１被覆部材１４０Ｅを剥がすことも容易である。また、第１被覆部材１４０Ｅの可撓性により、表示パネル１１０と第１被覆部材１４０Ｅとの間に気泡等が入るのを抑制しながら第１被覆部材１４０Ｅを貼り付けることができる。さらに、第１被覆部材１４０Ｅの弾力性により、表示パネル１１０と導光レンズ１５０との間に加わる応力が吸収され、パネルの強度を高めることができる。

　第２被覆部材１４０Ｆは、第１被覆部材１４０Ｅの表示パネル１１０とは反対側表面及びフランジ部１３０Ｆの表面を覆うように枠状に設けられている。第２被覆部材１４０Ｆは、例えば、厚さが０．０１～０．５ｍｍである。

　第２被覆部材１４０Ｆは、ポリエチレンテレフタラート（ＰＥＴ）樹脂シートで形成されている。第２被覆部材１４０ＦがＰＥＴ樹脂シートで形成されているので、第２被覆部材１４０Ｆが可撓性を有することとなり、第１被覆部材１４０Ｅ上へ容易に貼り付けることができ、第１被覆部材１４０Ｅと第２被覆部材１４０Ｆとの間に気泡等が入るのが抑制される。また、ＰＥＴ樹脂で形成された第２被覆部材１４０Ｆは、耐薬品性が高い、材料費が低コストであるという長所を有する。

　導光部材１５０は、第２被覆部材１４０Ｆの第１被覆部材１４０Ｅとは反対側の表面に、周縁部に枠状に設けられている。導光部材１５０は、例えば、図２１の断面図において、第２被覆部材１４０Ｆに面する平面を構成する直線と、導光部材１５０の周縁端面１５０Ｓを構成する直線と、これらの２本の直線をつなぎ表示視認側に膨出する曲面を構成する曲線と、で構成される形状を有する。導光部材１５０は、例えば、アクリル樹脂等の透明な絶縁性材料で形成されている。導光部材１５０は、例えば、幅が１０～１００ｍｍ及び厚さが１０～３０ｍｍである。

　表示パネル１１０において画像表示するための表示パネル１１０からの出射光は、導光部材１５０が設けられていない領域においては、図２１中の矢印Ａで示すように表示パネル１１０に対して平均して垂直に出射される。一方、表示パネル１１０の表示視認側の周縁部に導光部材１５０が設けられることにより、図２１中の矢印Ｂで示すように、表示パネル１１０の周縁部における光は導光部材１５０を透過するときに導光部材１５０の曲面で屈折され、表示パネル１１０の外方に向かって進行する。従って、複数の表示装置１００を用いて大画面ディスプレイ３００を有するマルチディスプレイシステム１０を構成して画像を拡大表示するとき、表示パネル１１０からの出射光のうち周縁部のものが表示パネル１１０の外方へ導光され、各表示装置１００の継ぎ目における表示が視認されやすくなり、継ぎ目が目立たなくなる。

　導光部材１５０は、接着剤１５１により第２被覆部材１４０Ｆの表面に接着されている。接着剤１５１としては、例えば紫外線硬化性樹脂または熱硬化性樹脂等が挙げられる。

　なお、導光部材１５０は、図２１においては外周側側面が筐体１３０の外側面よりも外周側に位置付けられているが、特にこれに限られない。例えば、図２２及び２３に変形例６として示すように、表示パネルの各辺において額縁領域の幅が異なる場合には、表示装置の額縁領域のうち幅の大きい部分（図２２では左辺のＦ１）では導光部材１５０の外周側側面が筐体１３０の外側面よりも内周側に位置付ける一方、額縁領域の幅の小さい部分（図２２では右辺のＦ２）では、導光部材１５０の外周側側面が筐体１３０の外側面よりも外周側に位置付けることも可能である。なお、図２２において、斜線で示す領域は導光部材１５０が存在する領域である。

　　（表示装置の製造方法）
　次に、上述した構成の表示装置１００の製造方法について説明する。ここでは、図２４のフロー図及び図２５～３０を用いて、準備工程、第１工程、第２工程、第３工程、第４工程、及び第５工程に分けて説明する。

　　－準備工程－
　はじめに、表示パネル１１０、バックライトユニット１２０、前面筐体部１３１、背面筐体部１３２、延出部付き被覆部材１４２、導光部材１５０を準備する。なお、表示パネル１１０は、従来公知の方法で作製する。

　延出部付き被覆部材１４２は、導光部材１５０の幅よりも大きい幅を有する４枚の長尺状のＰＥＴ樹脂シートで形成されている。各ＰＥＴ樹脂シートは、表示パネル１１０の各辺に対応するように配置され、全体として矩形を構成する。各ＰＥＴ樹脂シートの長さ方向に延びる一辺に沿った領域がパネル外方に延出する外側延出部１４２ａを構成し、長さ方向に延びる他方の辺に沿った領域がパネル内方に延出する内側延出部１４２ｂを構成する。延出部付き被覆部材１４２は、パネル外側に延出した外側延出部１４２ａの延出長さが１～１０ｃｍである。パネル内側に延出した内側延出部１４２ｂの延出長さが１～１０ｃｍである。

　次に、ステップＳ３１１において、延出部付き被覆部材１４２の表示パネル１１０側となる表面に、ローラーを用いて第１被覆部材１４０Ｅを貼り付ける。このとき、第１被覆部材１４０Ｅが透明弾性材であるため、第１被覆部材１４０Ｅを撓ませて第１被覆部材１４０Ｅと表示パネル１１０との間に気泡等が入らないように貼り付けることができる。なお、第１被覆部材１４０Ｅは、長尺シート状の透明弾性材を表示パネル１１０の４辺の各々に対応させることにより全体として枠状となるように貼設する。

　続いて、ステップＳ３１２において、第１被覆部材１４０Ｅ及び前側筐体部１３１のフランジ部１３０Ｆを覆うようにして延出部付き被覆部材１４２を貼設する。延出部付き被覆部材１４２は、第１被覆部材１４０Ｅの粘着性を利用して第１被覆部材１４０Ｅの表面に接着される。このとき、第２被覆部材１４０ＦがＰＥＴ樹脂フィルムであるため、第２被覆部材１４０Ｆを撓ませて第１被覆部材１４０Ｅと第２被覆部材１４０Ｆとの間に気泡等が入らないように貼り付けることができる。

　　－第２工程－
　次に、ステップＳ３２１において、作製中の表示装置を傾けるために治具Ｊ１及びスペーサＳ１を配置する。治具Ｊ１は、表示装置を傾けた状態において前側筐体部１３１のフランジ部１３０Ｆと同じ高さになる部分と、段差を介してそれよりも高くなった部分と、を有する筐体状のものである。スペーサＳ１は、背面筐体部１３２の下に配置することにより、筐体背面部１３２の底辺を支点として表示装置全体が治具Ｊ１にもたれ掛かるように傾けるものである。そして、図２７に示すように治具Ｊ１及びスペーサＳ１を利用して表示装置全体を傾けて配置する。

　このとき、延出部付き被覆部材１４２の外側延出部１４２ａは、治具Ｊ１の上にのると共に、外側延出部１４２ａの延出端側は、治具Ｊ１のうち段差により高さが高くなった部分にのせられる。

　次に、ステップＳ３２２において、延出部付き被覆部材１４２の表面に接着剤１５１を塗布する。そして、その上に導光部材１５０を配置する。導光部材１５０は、外周側端面の部分を延出部付き被覆部材１４２に接触させた後に、図２７の矢印で示すように、導光部材１５０の内周側端面を徐々に延出部付き被覆部材１４２に近づける。このとき、同時に接着剤１５１が押し広げられる。導光部材１５０が完全に延出部付き被覆部材１４２上に配置されると、外側延出部１４２ａや内側延出部１４２ｂの上に接着剤１５１Ａ、１５１Ｂが押し広げられる。このとき、外側延出部１４２ａは治具Ｊ１により上方に向かう傾斜が設けられているので、接着剤１５１Ａは外側延出部１５１Ａの中途部より外方に広がって垂れ落ちることがない。導光部材１５０が完全に延出部付き被覆部材１４２上に配置されると、治具Ｊ１，Ｊ２及びスペーサＳ１を取り外して、傾けていた表示装置が水平になるようにする。そして、治具Ｊ２で導光レンズ１５０のアライメントを行い、導光レンズ１５０を第１被覆部材１４０Ｅの内周側端面と導光部材の１５０の内周側側面とが面一となるように位置付ける。

　　－第３工程－
　次いで、パネル内方にはみ出した接着剤１５１Ｂを簡単に拭き取り、その後、実施形態１と同様に、ステップＳ３３１において導光部材１５０と延出部付き被覆部材１４２の間に介在する接着剤１５１を、紫外線照射及び／または加熱により硬化する。

　　－第４工程・第５工程－
　続いて、実施形態１と同様に、ステップＳ３４１において、延出部付き被覆部材１４２から外側延出部１４２ａを切除すると共に、延出部付き被覆部材１４２から内側延出部１４２ｂを切除する。外側延出部１４２ａの切除は、図２９中にＣ４で示す位置にカッターを入れることにより、第２被覆部材１４０Ｆの外周側端面１４０Ｓと導光部材１５０の外周側側面１５０Ｓとが面一となるように行う。また、内側延出部１４２ｂの切除は、図２９中にＣ５で示す位置にカッターを入れることにより、第２被覆部材１４０Ｆの内周側端面と第１被覆部材１４０Ｅの内周側端面１４０Ｔとが面一となるように行う。内側延出部１４２ｂを切除する際、内側延出部１４２ｂと表示パネル１１０表面との間には第１被覆部材１４０Ｅの厚さに相当する隙間が存在するので、表示パネル１１０の表面を傷つけることなく、内側延出部１４２ｂを切除することができる。これにより、図３０に示すように、表示装置１００が作製される。

　　（実施形態３の効果）
　実施形態３によれば、第１工程において、筐体１３０のフランジ部１３０Ｆの外面を覆うように延出部付き被覆部材１４２を配置するので、第２工程において、延出部付き被覆部材１４２上の所定の部分に導光部材１５０を配置することにより接着剤１５１が押し広げられても、接着剤１５１が筐体１３０の内部に垂れ落ちることがない。

　また、実施形態３によれば、第２工程において表示装置を傾けた状態で導光部材１５０を押しつけて接着剤１５１を広げ、導光部材１５０の接着を行うので、パネル外方に接着剤１５１が押し広げられることがない。パネル内方には内側延出部１４２ｂが存在するので、パネル内方に押し広げられた接着剤１５１Ｂは、第５工程における内側延出部１４２ｂの切除と同時に簡単に取り除くことができる。

　　《実施形態３の変形例》
　実施形態３では、液晶表示装置１００の製造方法の第４工程において、外側延出部１４２ａの除去を導光部材１５０の外周側側面１５０Ｓを基準にして行うとして説明したが、例えば、図３１に変形例７として示すように、前側筐体部１３１の外側面１３０Ｓを基準にして外側延出部１４２ａを切除してもよい。この場合、図３２に示すように、第２被覆部材１４０Ｆの外周側側面１４０Ｓと筐体１３０の外側面１３０Ｓとが面一に形成される。

　実施形態３では、第２被覆部材１４０ＦをＰＥＴ樹脂シートで形成するとして説明したが、例えば、ＴＡＣ樹脂シート、透明弾性材シート、アクリル樹脂シート等で形成してもよい。

　第２被覆部材１４０ＦをＴＡＣ樹脂シートで形成する場合、ＰＥＴ樹脂シートと同様に第２被覆部材１４０Ｆが可撓性を有することとなるので、第１被覆部材１４０Ｅ上へ容易に貼り付けることができ、第１被覆部材１４０Ｅと第２被覆部材１４０Ｆとの間に気泡等が入るのが抑制される。また、第２被覆部材１４０ＦをＴＡＣ樹脂で形成する場合、ＴＡＣ樹脂の屈折率が１．４８であるため導光部材（屈折率１．４９程度）との光学的位相差が小さく、良好な視認性を得ることができる。

　第２被覆部材１４０Ｆをアクリルゲルシート、シリコーンゴムシート、ポリウレタンゲルシート等の透明弾性材シートで形成する場合、第２被覆部材１４０Ｆが可撓性を有することとなるので、第１被覆部材１４０Ｅ上へ容易に貼り付けることができ、第１被覆部材１４０Ｅと第２被覆部材１４０Ｆとの間に気泡等が入るのが抑制される。また、外側延出部１４２ａや内側延出部１４２ｂも透明弾性材で形成されることとなるので、第４工程や第５工程において、外側延出部１４２ａや内側延出部１４２ｂを容易に切断することができる。さらに、透明弾性材が有する粘着性により、第２被覆部材１４０Ｆ上に塗布された接着剤１５１が液だれしにくくなる。また、透明弾性材が有する弾力性により、表示パネル１１０と導光レンズ１５０との間に加わる応力が吸収され、パネルの強度を高めることができる。

　第２被覆部材１４０Ｆをアクリル樹脂シートで形成する場合、優れた耐薬品性、耐摩耗性を得ることができる。

　　《その他の実施形態》
　上記の実施形態１及び２では、表示装置の製造方法の第２工程において、延出部１４２ａ，１４３ａの周縁端から垂下する位置に接着剤受け部１７０を設置した状態で接着剤１５１の塗布を行うとして説明したが、接着剤受け部１７０を設置する以外の方法により流れ落ちた接着剤１５１Ａを受け止めてもよい。

　上記の実施形態１及び２では、被覆部材１４０の周縁端面１４０Ｓ、前面筐体部１３１の外側面１３０Ｓ及び導光部材１５０の外周側側面１５０Ｓが面一になるように形成するとして説明したが、特にこれに限られない。例えば、導光部材１５０の外周側側面１５０Ｓが前面筐体部１３１の外側面１３０Ｓよりも外方に位置するように形成されていてもよい。この場合、表示装置１００を複数組み合わせてマルチディスプレイシステムとして使用するとき、隣接する表示装置１００間では導光部材１５０同士が隙間なく組み合わされる一方で、筐体１３０同士の間には隙間が存在することとなる。

　上記変形例６では、実施形態３に係る表示装置１００について表示パネル１１０の額縁領域の幅が場所によって異なることを考慮して導光部材１５０の配置位置を決める場合について説明したが、実施形態１や２の構成の表示装置１００においても、表示パネル１１０の額縁領域の幅が場所によって異なることを考慮して導光部材１５０の配置位置を決定することが好ましい。

　実施形態１～３では、導光部材１５０が表示装置１００の筐体１３０の外周縁部に対応して枠状に設けられた構成について説明したが、導光部材１５０は必ずしも枠状に設けられていなくてもよい。導光部材１５０は、表示装置１００の外周縁部のうち、少なくとも、複数の表示装置１００を組み合わせてマルチディスプレイシステム１０を構成する場合に隣接する表示装置との境界となる部分に対応して設けられていればよい。

　上記の実施形態及び変形例では、表示装置１００として液晶表示装置にかかるものについて示したが、これに限らず、例えば、有機ＥＬ表示装置、無機ＥＬ表示装置、電気泳動表示装置、プラズマディスプレイ（ＰＤ（plasma display））、プラズマアドレス液晶ディスプレイ（ＰＡＬＣ（plasma addressed liquid crystal display））、電界放出ディスプレイ（ＦＥＤ（field emission display））、または、表面電界ディスプレイ（ＳＥＤ（surface-conduction electron-emitter display））等であってもよい。また、表示装置１００は、表示パネル１１０の駆動方式がフィールドシーケンシャルカラー方式によるものであってもよい。

　本発明は、表示装置の製造方法、表示装置及びマルチディスプレイシステムについて有用である。本発明は、より詳しくは、継ぎ目のないシームレスな画像を表示するマルチディスプレイシステムを構成するために周縁部に導光部材を設けた表示装置の製造方法や、シームレスな画像を表示するマルチディスプレイシステムを構成する表示装置、及びシームレスな画像を表示するマルチディスプレイシステムについて有用である。

１０　　　　　　マルチディスプレイシステム
１００　　　　　表示装置
１１０　　　　　表示パネル
１１０Ｂ　　　　表示視認側表面（表面）
１１１Ａ，１１１Ｂ　　基板
１１３　　　　　液晶層
１３０　　　　　筐体
１３０Ｆ　　　　フランジ部
１３０Ｓ　　　　筐体の外側面
１３１Ｗ　　　　窓部
１４０　　　　　被覆部材
１４０Ａ　　　　第１シート（第１被覆部材）
１４０Ｂ　　　　第２シート（第２被覆部材）
１４０Ｃ　　　　第１被覆部
１４０Ｄ　　　　第２被覆部
１４０Ｓ　　　　被覆部材の周縁端面
１４２　　　　　延出部付き第２シート（延出部付き第２被覆部材）
１４２ａ　　　　延出部（外側延出部）
１４２ｂ　　　　内側延出部
１４３　　　　　延出部付き被覆部材
１４３ａ　　　　延出部
１５０　　　　　導光部材
１５０Ｓ　　　　導光部材の外周側側面
１５１，１５１Ａ，１５１Ｂ　　接着剤
１６０　　　　　タッチパネルシート（第１被覆部材）
１７０　　　　　接着剤受け部

Claims

　窓部及び該窓部を囲う窓枠部分を構成し内側に延びたフランジ部を有する筐体の内部に表示パネルを配置し、厚さ方向の一部が上記窓部に収容可能であると共に該厚さ方向における残り部分が当該収容部分の少なくとも一部及び上記フランジ部の外面の少なくとも一部を覆う被覆部材を、該厚さ方向の一部が該窓部に収容されるように表示パネルの表面に積層する第１工程と、
　上記被覆部材表面に、表示パネルからの出射光を表示パネルの外方へ導光する導光部材を、上記筐体の外周縁部に対応して接着剤を介して配置する第２工程と、
　上記接着剤を硬化して上記導光部材を上記被覆部材に接着する第３工程と、
を備えた表示装置の製造方法。
　上記第１工程において、上記被覆部材は外方に延出する延出部をさらに備えた延出部付き被覆部材であって、
　上記第３工程の後、上記延出部付き被覆部材から上記延出部を切除する第４工程をさらに備える
ことを特徴とする請求項１に記載の表示装置の製造方法。
　上記被覆部材は、上記窓部に収容された第１被覆部材と、該第１被覆部材及び上記フランジ部の外面の少なくとも一部を覆う第２被覆部材とが重ね合わされて構成されている
ことを特徴とする請求項１または２に記載の表示装置の製造方法。
　上記被覆部材は、上記窓部に収容された第１被覆部と、該第１被覆部及び上記フランジ部の外面の少なくとも一部を覆う第２被覆部とで一体に形成されている
ことを特徴とする請求項１または２に記載の表示装置の製造方法。
　上記第１工程において、上記被覆部材は上記表示パネルの表面の少なくとも表示領域全面を覆うように積層する
ことを特徴とする請求項１～４のいずれか１項に記載の表示装置の製造方法。
　上記第１工程において、上記被覆部材は上記表示パネルの表面の周縁部を枠状に覆うように積層する
ことを特徴とする請求項１～４のいずれか１項に記載の表示装置の製造方法。
　上記第４工程において、上記被覆部材の周縁端面が、上記筐体の外側面及び上記導光部材の外周側側面の少なくとも一方と面一となるように上記延出部付き被覆部材から延出部を切除する
ことを特徴とする請求項２に記載の表示装置の製造方法。
　上記第１工程において、上記被覆部材は上記窓部に収容された第１被覆部材と、該第１被覆部材及び上記フランジ部の外面の少なくとも一部を覆う第２被覆部材とが重ね合わせて構成され、且つ、該第２被覆部材が表示パネル内方に延出する内側延出部をさらに備えた延出部付き被覆部材であって、
　上記第３工程の後且つ上記第４工程とは独立に、上記延出部付き被覆部材から上記内側延出部を切除する第５工程をさらに備える
ことを特徴とする請求項６に記載の表示装置の製造方法。
　上記第２工程において、上記導光部材をその内周側端面が上記第１被覆部材の内周側端面と面一になるように配置し、
　上記第５工程において、上記第２被覆部材の内周側端面が上記第１被覆部材の内周側端面及び上記導光部材の内周側端面と面一となるように上記内側延出部を切除する
ことを特徴とする請求項８に記載の表示装置の製造方法。
　上記被覆部材はアクリル樹脂で形成されている
ことを特徴とする請求項１～９のいずれか１項に記載の表示装置の製造方法。
　上記第１被覆部材は透明弾性材で形成されている
ことを特徴とする請求項３，８及び９のいずれか１項に記載の表示装置の製造方法。
　上記第２被覆部材はポリエチレンテレフタラート樹脂またはトリアセチルセルロース樹脂で形成されている
ことを特徴とする請求項３，８，９及び１１のいずれか１項に記載の表示装置の製造方法。
　上記第２被覆部材は透明弾性材で形成されている
ことを特徴とする請求項３，８，９及び１１のいずれか１項に記載の表示装置の製造方法。
　上記第２被覆部材はアクリル樹脂で形成されている
ことを特徴とする請求項３，８，９及び１１のいずれか１項に記載の表示装置の製造方法。
　上記表示パネルは、２枚の基板間に液晶層が設けられた液晶表示パネルである
ことを特徴とする請求項１～１４のいずれか１項に記載の表示装置の製造方法。
　表示パネルと、
　上記表示パネルを内包し、窓部及び該窓部を囲う窓枠部分を構成し内側に延びたフランジ部を有する筐体と、
　上記表示パネルの表面に積層され、厚さ方向の一部が上記窓部に収容されると共に該厚さ方向における残り部分が当該収容部分の少なくとも一部及び上記フランジ部の外面の少なくとも一部を覆う透明な被覆部材と、
　上記被覆部材表面の外周縁部に枠状に接着剤で接着され、表示パネルからの出射光を表示パネルの外方へ導光する導光部材と、
を有する表示装置。
　上記被覆部材は、上記窓部に収容された第１被覆部材と、該第１被覆部材及び上記フランジ部の外面の少なくとも一部を覆う第２被覆部材とが重ね合わされて構成されている
ことを特徴とする請求項１６に記載の表示装置。
　上記被覆部材は、上記窓部に収容された第１被覆部と、該第１被覆部及び上記フランジ部の外面を覆う第２被覆部とで一体に形成されている
ことを特徴とする請求項１６に記載の表示装置。
　上記被覆部材は、上記表示パネルの表面の少なくとも表示領域全面を覆うように貼設されている
ことを特徴とする請求項１６～１８のいずれか１項に記載の表示装置。
　上記被覆部材は、上記表示パネルの表面の周縁部を枠状に覆うように貼設されている
ことを特徴とする請求項１６～１８のいずれか１項に記載の表示装置。
　上記被覆部材の周縁端面は、上記導光部材の外周側の側面及び上記筐体の外側面の少なくとも一方と面一である
ことを特徴とする請求項１６～２０のいずれか１項に記載の表示装置。
　上記被覆部材は上記窓部に収容された第１被覆部材と、該第１被覆部材及び上記フランジ部の外面の少なくとも一部を覆う第２被覆部材とが重ね合わせて構成され、
　上記第２被覆部材の内周側端面は上記第１被覆部材の内周側端面及び上記導光部材の内周側端面の少なくとも一方と面一である
ことを特徴とする請求項２０に記載の表示装置。
　上記被覆部材はアクリル樹脂で形成されている
ことを特徴とする請求項１６～２２に記載の表示装置。
　上記第１被覆部材は透明弾性材で形成されている
ことを特徴とする請求項１７または２２に記載の表示装置。
　上記第２被覆部材はポリエチレンテレフタラート樹脂またはトリアセチルセルロース樹脂で形成されている
ことを特徴とする請求項１７，２２及び２４のいずれか１項に記載の表示装置。
　上記第２被覆部材は透明弾性材で形成されている
ことを特徴とする請求項１７，２２及び２４のいずれか１項に記載の表示装置。
　上記第２被覆部材はアクリル樹脂で形成されている
ことを特徴とする請求項１７，２２及び２４のいずれか１項に記載の表示装置。
　上記表示パネルは、２枚の基板間に液晶層が設けられた液晶表示パネルである
ことを特徴とする請求項１６～２７のいずれか１項に記載の表示装置。
　請求項１６～２８のいずれか１項に記載された表示装置を複数組み合わせて大画面表示を行うマルチディスプレイシステム。