JP2014163439A - 断続装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】フリクションを低減することができる断続装置を提供する。
【解決手段】相対回転可能でいずれか一方が軸方向に移動可能な一対の回転部材3,5と、この一対の回転部材3,5間に設けられ一方の回転部材3の軸方向移動により一対の回転部材3,5間の動力伝達を断続する断続部7と、一方の回転部材3を断続部7の接続解除方向に付勢する付勢部材9とを備えた断続装置1において、付勢部材9を、一対の回転部材3,5間に配置して一方の回転部材3に一体回転可能に係合し、断続部7の接続解除状態における付勢部材9の設定長さL1を、断続部7の接続解除状態における一対の回転部材3,5間の間隔L2より短く設定した。
【選択図】図2
【解決手段】相対回転可能でいずれか一方が軸方向に移動可能な一対の回転部材3,5と、この一対の回転部材3,5間に設けられ一方の回転部材3の軸方向移動により一対の回転部材3,5間の動力伝達を断続する断続部7と、一方の回転部材3を断続部7の接続解除方向に付勢する付勢部材9とを備えた断続装置1において、付勢部材9を、一対の回転部材3,5間に配置して一方の回転部材3に一体回転可能に係合し、断続部7の接続解除状態における付勢部材9の設定長さL1を、断続部7の接続解除状態における一対の回転部材3,5間の間隔L2より短く設定した。
【選択図】図2
Description
本発明は、車両に適用される断続装置に関する。
従来、断続装置としては、相対回転可能でいずれか一方が軸方向に移動可能な一対の回転部材としてのロック部材とサイドギヤと、このロック部材とサイドギヤとの間に設けられロック部材の軸方向移動によりロック部材とサイドギヤとの間の動力伝達を断続する断続部としてのドグクラッチと、ロック部材をドグクラッチの接続解除方向に付勢する付勢部材としてのリターンスプリング及びばね受プレートとを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この断続装置では、リターンスプリング及びばね受プレートがロック部材とサイドギヤとの間に配置され、ばね受プレートの一端側がロック部材に一体回転可能に係合され、ばね受プレートの他端側がリターンスプリングの付勢力によって付勢されながらサイドギヤに当接されている。
しかしながら、上記特許文献1のような断続装置では、付勢部材の付勢力によって付勢部材が他方の回転部材側に付勢されながら他方の回転部材に当接されているので、断続部の接続解除状態において、付勢部材と他方の回転部材との摺動が大きくなり、フリクションが増大していた。
そこで、この発明は、フリクションを低減することができる断続装置の提供を目的としている。
本発明は、相対回転可能でいずれか一方が軸方向に移動可能な一対の回転部材と、この一対の回転部材間に設けられ一方の回転部材の軸方向移動により前記一対の回転部材間の動力伝達を断続する断続部と、前記一方の回転部材を前記断続部の接続解除方向に付勢する付勢部材とを備えた断続装置であって、前記付勢部材は、前記一対の回転部材間に配置されて前記一方の回転部材に一体回転可能に係合され、前記断続部の接続解除状態における前記付勢部材の設定長さは、前記断続部の接続解除状態における前記一対の回転部材間の間隔より短く設定されていることを特徴とする。
この断続装置では、断続部の接続解除状態における付勢部材の設定長さが断続部の接続解除状態における一対の回転部材間の間隔より短く設定されているので、断続部の接続解除状態において、付勢部材の付勢力によって付勢部材が他方の回転部材側に付勢されながら他方の回転部材に当接されることがない。
従って、このような断続装置では、断続部の接続解除状態における付勢部材と他方の回転部材との摺動を大幅に低減することができ、フリクションを低減することができる。
本発明によれば、フリクションを低減することができる断続装置を提供することができるという効果を奏する。
図1〜図3を用いて本発明の実施の形態に係る断続装置について説明する。
(第1実施形態)
まず、図1を用いて第1実施形態に係る断続装置が適用された動力伝達装置について説明する。
まず、図1を用いて第1実施形態に係る断続装置が適用された動力伝達装置について説明する。
図1に示すように、動力伝達装置201は、ケーシング203と、入力部材205と、出力部材207と、方向変換ギヤ組209と、軸部材211と、断続装置1などから構成されている。
ケーシング203は、内部に各種部材の収容空間が広く形成されたケーシング本体213と、主に出力部材207の支持部を有しケーシング本体213を閉塞する中間ケーシング215と、主に断続装置1を収容し中間ケーシング215を閉塞するカバー217と、主に軸部材211の支持部を有しケーシング本体213を閉塞するベアリングキャップ219とからなり、各部材が固定手段としての複数のボルト221によって固定されている。
このケーシング203は、車体フレームや他の動力伝達機構を収容するケーシングなどの静止系部材(不図示)に固定される。このようなケーシング203内には、入力部材205と、出力部材207と、方向変換ギヤ組209と、軸部材211と、断続装置1などが収容されている。
入力部材205は、中空状に形成され、軸方向一端側の外周がニードルベアリング223を介して出力部材207に相対回転可能に支持され、軸方向他端側の外周がベアリング225を介してケーシング203に回転可能に支持されている。
この入力部材205の軸方向両側外周とケーシング203との径方向間には、ケーシング203の内部と外部とを区画するシール部材227,229がそれぞれ配置されている。また、入力部材205の内周側には、入力側の伝達機構(例えば、不図示のデファレンシャル装置など)に連結されたシャフト(例えば、不図示の車軸或いは車軸中間軸など)が入力部材205と相対回転可能に挿通されている。
このような入力部材205の軸方向一端側の外周には、入力側の伝達機構の回転部材(例えば、不図示のデファレンシャル装置のデフケースなど)に一体回転可能に連結されるスプライン形状の連結部231が形成され、入力部材205に駆動力が入力される。この入力部材205に入力された駆動力は、出力部材207に出力される。
出力部材207は、中空状に形成され、軸心が入力部材205の軸心と同心となるように入力部材205が内部に相対回転可能に挿通され、軸方向両側の外周がベアリング233,235を介してケーシング203に回転可能に支持されている。
この出力部材207の外周には、フランジ部237が設けられ、入力部材205から伝達された駆動力を出力する方向変換ギヤ組209を構成するリングギヤ239が固定手段としてのボルト241によって出力部材207と一体回転可能に固定されている。
方向変換ギヤ組209は、大径のリングギヤ239と、小径のピニオン243とからなるベベルギヤ組で変速駆動されるように構成され、出力部材207に伝達された駆動力を方向変換する。この方向変換ギヤ組209を構成するピニオン243は、軸部材211の軸方向一端側に軸部材211と連続する一部材で形成され、出力部材207から出力された駆動力を方向変換して軸部材211に伝達する。
軸部材211は、軸心が入力部材205及び出力部材207の軸心と直交する方向に配置され、軸方向に配置された2つのベアリング245,247を介してケーシング203に回転可能に支持されている。この軸部材211の他端側外周には、スプライン形状の連結部249が形成され、プロペラシャフトなどを介して出力側の伝達機構(例えば、図3に示すようなデファレンシャル装置301や不図示のカップリングなど)側に連結される連結部材251が一体回転可能に連結されている。
連結部材251は、軸部材211の端部にナット253をねじ締結することによって軸方向位置が固定されると共に、ベアリング245,247に予圧が付与され軸部材211の軸方向位置が位置決めされる。また、連結部材251とケーシング203との径方向間にはケーシング203の内部と外部とを区画するシール部材255が配置されると共に、連結部材251の外周にはシール部材255のリップ部と摺動するダストカバー257が配置されている。この連結部材251に軸部材211を介して伝達された駆動力は、出力側の伝達機構に伝達される。
このような動力伝達装置201における入力部材205と出力部材207との間の動力伝達は、断続装置1において、出力部材207と一体回転可能に設けられた一方の回転部材としての断続部材3と、入力部材205と一体回転可能に設けられた他方の回転部材としての結合部材5との間に設けられた断続部7によって断続される。以下、図1,図2を用いて本発明の第1実施形態に係る断続装置について説明する。
本実施の形態に係る断続装置1は、相対回転可能でいずれか一方が軸方向に移動可能な一対の回転部材としての断続部材3と結合部材5と、この断続部材3と結合部材5との間に設けられ断続部材3の軸方向移動により断続部材3と結合部材5との間の動力伝達を断続する断続部7と、断続部材3を断続部7の接続解除方向に付勢する付勢部材9とを備えている。
また、付勢部材9は、断続部材3と結合部材5との間に配置されて断続部材3に一体回転可能に係合されている。
そして、断続部7の接続解除状態における付勢部材9の設定長さL1は、断続部7の接続解除状態における断続部材3と結合部材5との間の間隔L2より短く設定されている。
また、付勢部材9は、断続部材3に係合し断続部材3に対する軸方向位置を規定する係合部11と、この係合部11と一体に設けられ結合部材5に対向して配置される対向部13と、この対向部13より断続部材3側に設けられ断続部材3を断続部7の接続解除方向に付勢する付勢部15とを有する。
さらに、断続部7の接続解除状態において、付勢部材9と結合部材5との間には、隙間L3が形成されている。
図1,図2に示すように、断続部材3は、環状に形成され、連結部17を介して軸方向移動可能で出力部材207と一体回転可能に連結されている。連結部17は、出力部材207の端部外周の周方向に複数(ここでは4つ)形成された凸部259と、断続部材3の内周の周方向に複数(ここでは4つ)形成された凹部19との回転方向の対向面を互いに係合して構成されている。
この連結部17における凸部259と凹部19との回転方向の係合面には、同一傾斜のカム面が形成され、断続部材3に設けられた断続部7の接続方向に断続部材3を移動させ、断続部7の接続を強化している。この断続部材3には、相対回転可能に結合部材5が軸方向に対向配置されている。
結合部材5は、入力部材205の外周に設けられたフランジ部261に溶接や圧入などの固定手段によって入力部材205と一体回転可能に固定されている。この結合部材5と断続部材3との軸方向間には、断続部7が設けられている。
断続部7は、断続部材3と結合部材5との軸方向に対向する対向面の周方向にそれぞれ設けられた複数の対向歯21,23の噛み合いとなっている。この断続部7は、対向歯21,23が噛み合うと、断続部材3と結合部材5とが一体回転可能に連結され、断続部材3と結合部材5との間の動力伝達が可能となる。
この断続部材3と結合部材5との連結により、動力伝達装置201では、入力部材205と出力部材207との間の動力伝達が可能となり、入力側の伝達機構から入力部材205に入力された駆動力が出力部材207を介して出力側の伝達機構に出力される。
このような断続部7の接続は、断続部材3の断続部7の接続方向側への軸方向移動によって行われ、この断続部材3はアクチュエータ25によって軸方向移動操作される。
アクチュエータ25は、電磁石27と、可動部材29とを備えている。電磁石27は、静止系部材としてのケーシング203の中間ケーシング215に対して回転不能に固定され、電磁コイル31と、コア33とを備えている。
電磁コイル31は、環状に所定巻き数巻回されて樹脂でモールド成形されている。また、電磁コイル31には、外部に引き出されるリード線35が接続され、このリード線35を介して通電を制御するコントローラ(不図示)に接続されている。この電磁コイル31の周囲には、コア33が配置されている。
コア33は、電磁コイル31への通電により磁界が形成されるように磁性材料から形成され、所定の磁路断面積を有している。また、コア33は、電磁コイル31の内外周面及び電磁コイル31の中間ケーシング215側の軸方向一側端面を覆っている。このような電磁石27の内径側には、可動部材29が配置されている。
可動部材29は、電磁石27の内径側で出力部材207の外周に軸方向移動可能に配置され、環状のプランジャ37と、リング部材39とを備えている。プランジャ37は、磁性材料から形成され、磁束が透過可能に設定された微小隙間であるエアギャップをもって電磁石27の内径側に配置されている。このプランジャ37の内周には、リング部材39が一体に固定されている。
リング部材39は、非磁性材料から形成され、プランジャ37の内周側から出力部材207側へ磁束が漏れることを防止している。また、リング部材39は、出力部材207の外周に軸方向移動可能に配置され、中間ケーシング215によって軸方向一側への移動規制がなされている。このリング部材39には、断続部材3との軸方向の対向面に互いに当接する押圧部41が設けられている。
この可動部材29は、電磁石27の励磁によりコア33とプランジャ37とを透過する磁束で形成される磁束ループによって、プランジャ37が断続部材3側に移動操作され、リング部材39が押圧部41を介して断続部材3を軸方向の断続部7の接続方向に押圧操作する。この可動部材29による断続部材3の押圧操作により、断続部材3が断続部7の接続方向に移動され、対向歯21,23が噛み合い、断続部7が接続される。
一方、断続部7は、対向歯21,23の噛み合いが解除されると、断続部材3と結合部材5とが相対回転可能に連結解除され、断続部材3と結合部材5との間の動力伝達が遮断される。
この断続部材3と結合部材5との連結解除により、動力伝達装置201では、入力部材205と出力部材207との間の動力伝達が遮断され、入力側の伝達機構から入力部材205に入力された駆動力が出力部材207に伝達されず、出力側の伝達機構に駆動力が伝達されることがない。
この断続部7の接続解除は、付勢部材9の付勢力によって断続部材3が断続部7の接続解除方向へ軸方向移動操作されることによって行われる。
付勢部材9は、断続部材3と結合部材5との軸方向間に配置され、係合部11と、対向部13と、付勢部15とを備えている。
係合部11は、内径側の周方向等間隔に複数(ここでは2箇所)設けられ、軸方向の断続部材3側に向けて延設されている。この係合部11は、断続部材3の内周側に形成された凹状の被係合部43に係合され、回転方向の係合面が互いに係合することにより、付勢部材9と断続部材3とが一体回転可能に係合される。このように付勢部材9と断続部材3とを一体回転可能に係合することにより、付勢部材9と断続部材3との間に摺動が生じることがない。
このような係合部11の断続部材3側の端部は、外径側に向けて折り曲げ形成され、断続部7の接続解除状態において、断続部材3の被係合部43の軸方向の係合面に係合されている。この係合部11の端部と被係合部43の軸方向の係合面との係合により、断続部7の接続解除状態における付勢部材9の断続部材3に対する軸方向位置が規定されると共に、断続部7の接続状態における断続部材3の軸方向移動を可能とする。
対向部13は、係合部11と連続する一部材で環状に形成され、結合部材5と軸方向に対向して配置されている。この対向部13と結合部材5との軸方向間は、断続部7の接続解除状態において、隙間L3が形成されるように設定されている。この隙間L3により、断続部7の接続解除状態では、付勢部材9と結合部材5とが当接することがなく、付勢部材9と結合部材5との間に摺動が生じることがない。
付勢部15は、対向部13と連続する一部材で所定の付勢力を有するように弾性をもって形成され、径方向の断続部7と係合部11との間に配置されると共に、軸方向の断続部材3と対向部13との間に配置されている。なお、付勢部15を対向部13と別体で形成し、付勢部15と対向部13とを一体に係合させてもよい。
この付勢部15は、対向部13より断続部材3側に設けられて断続部材3に当接され、断続部材3を断続部7の接続解除方向に付勢している。このため、断続部材3は、電磁石27への通電を停止することにより、付勢部15の付勢力によって断続部7の接続解除方向に移動され、対向歯21,23の噛み合いが解除されて断続部7の接続が解除される。
このような付勢部材9は、係合部11を断続部材3の被係合部43に係合させた状態での付勢部15から対向部13までの軸方向長さとしての断続部7の接続解除状態における付勢部材9の設定長さL1が、断続部7の接続解除状態における断続部材3と結合部材5との軸方向間の間隔L2より短く設定されている。
このため、断続部7の接続解除状態では、付勢部材9の対向部13と結合部材5との軸方向間に隙間L3が形成され、付勢部材9と結合部材5との間に摺動が生じることがない。従って、断続装置1におけるフリクションを大幅に削減することができる。
ここで、断続部7を接続状態から接続解除状態に移行させた場合には、付勢部材9の対向部13が隙間L3を形成せずに結合部材5に当接されている。しかしながら、付勢部材9の設定長さL1は、断続部材3と結合部材5との軸方向間の間隔L2より短く設定されているので、断続部7の接続解除状態で、付勢部15の付勢力が対向部13を介して結合部材5に入力されることがない。
このため、断続部7を接続状態から接続解除状態に移行させた場合では、付勢部材9の付勢力によって付勢部材9が結合部材5側に付勢されながら結合部材5に当接されることがなく、付勢部材9と結合部材5との摺動を大幅に低減することができる。
特に、動力伝達装置201では、入力側の機構、出力側の機構、或いは車軸などが配置されるので、断続部7の接続解除状態において、入力部材205と出力部材207との回転差が非常に大きい。このため、付勢部材9の付勢力によって付勢部材9が結合部材5側に付勢されながら結合部材5に当接されると、付勢部材9と結合部材5との摺動が大きくなり、装置のフリクションが大幅に増大してしまう。
そこで、付勢部材9の設定長さL1を断続部材3と結合部材5との軸方向間の間隔L2より短く設定し、断続部7の接続解除状態で、付勢部材9の付勢力を結合部材5に入力させないことにより、付勢部材9と結合部材5との摺動を大幅に削減でき、動力伝達装置201におけるフリクションを大幅に削減することができる。
このように付勢部材9と他方の回転部材としての結合部材5との間の摺動を大幅に削減することができる断続装置1を適用することは、動力伝達装置201のように一対の回転部材間の回転差が非常に大きくなる装置において特に有効である。
なお、断続部7を接続状態から接続解除状態に移行させた場合において、付勢部材9と結合部材5との間に隙間L3を形成させるには、例えば、リング部材39の押圧部41と断続部材3とを磁力によって結合する、或いは溶接などによって固着させるなど、可動部材29と断続部材3とを連動させることにより、常に断続部7の接続解除状態で付勢部材9と結合部材5との間に隙間L3を形成させることができる。
このように構成された断続装置1では、電磁石27の励磁によりコア33とプランジャ37とを透過する磁束で形成される磁束ループによって、プランジャ37が断続部材3側に移動操作され、リング部材39が押圧部41を介して断続部材3を付勢部材9の付勢力に抗して軸方向の断続部7の接続方向に押圧操作する。この可動部材29による断続部材3の押圧操作により、断続部材3が断続部7の接続方向に移動され、対向歯21,23が噛み合い、断続部7が接続される。
この断続部7の接続により、動力伝達装置201では、入力部材205と出力部材207との間の動力伝達が可能となり、入力側の伝達機構から入力部材205に入力された駆動力が出力部材207を介して出力側の伝達機構に出力される。
一方、断続部7の接続解除では、電磁石27への通電を停止することにより、断続部材3が付勢部材9の付勢力によって断続部7の接続解除方向に移動され、対向歯21,23の噛み合いが解除されて断続部7の接続が解除される。
この断続部7の接続解除により、動力伝達装置201では、入力部材205と出力部材207との間の動力伝達が遮断され、入力側の伝達機構から入力部材205に入力された駆動力が出力部材207に伝達されず、出力側の伝達機構に駆動力が伝達されることがない。
このような断続装置1では、断続部7の接続解除状態における付勢部材9の設定長さL1が断続部7の接続解除状態における断続部材3と結合部材5との間の間隔L2より短く設定されているので、断続部7の接続解除状態において、付勢部材9の付勢力によって付勢部材9が結合部材5側に付勢されながら結合部材5に当接されることがない。
従って、このような断続装置1では、断続部7の接続解除状態における付勢部材9と結合部材5との摺動を大幅に低減することができ、フリクションを低減することができる。
また、付勢部材9は、断続部材3に係合し断続部材3に対する軸方向位置を規定する係合部11と、この係合部11と一体に設けられ結合部材5に対向して配置される対向部13と、この対向部13より断続部材3側に設けられ断続部材3を断続部7の接続解除方向に付勢する付勢部15とを有するので、断続部材3と結合部材5との間における付勢部材9の位置決めを安定して行うことができる。
さらに、断続部7の接続解除状態において、付勢部材9と結合部材5との間には、隙間L3が形成されているので、断続部7の接続解除状態における付勢部材9と結合部材5との摺動を防止でき、さらに装置のフリクションを低減することができる。
(第2実施形態)
まず、図3を用いて第2実施形態に係る断続装置が適用されたデファレンシャル装置について説明する。
まず、図3を用いて第2実施形態に係る断続装置が適用されたデファレンシャル装置について説明する。
図3に示すように、デファレンシャル装置301は、デフケース303と、ピニオンシャフト305と、ピニオン307と、一対のサイドギヤ309,105とからなる差動機構311と、断続装置101とを備えている。
デフケース303は、軸方向両側に形成されたボス部313,315のそれぞれの外周でベアリング(不図示)を介してキャリアなどの静止系部材317に回転可能に支持され、カバー体319とケース本体321とからなる。また、デフケース303には、リングギヤ(不図示)が固定されるフランジ部323が形成され、リングギヤが駆動力を伝達する入力側の伝達機構(例えば、図1に示すような動力伝達装置201に連結された不図示のプロペラシャフトなど)に連結された動力伝達ギヤ(不図示)と噛み合い、駆動力が伝達されてデフケース303を回転駆動させる。
このデフケース303のフランジ部323には、カバー体319とケース本体321との分割部が設けられ、この分割部の開口からケース本体321内にピニオン307、一対のサイドギヤ309,105、断続装置101の断続部材103などの各種部材を収容した後、リングギヤを固定するボルト(不図示)によってケース本体321とカバー体319とが共締めされてケース本体321の開口がカバー体319によって閉塞される。このようなデフケース303には、ピニオンシャフト305と、ピニオン307と、一対のサイドギヤ309,105と、断続装置101の断続部材103や付勢部材109などが収容配置されている。
ピニオンシャフト305は、長尺の1つのピニオンシャフトと2つの短尺のピニオンシャフト305とからなり、短尺のピニオンシャフト305の外端部をデフケース303に係合してピン325で抜け止め及び回り止めされ、短尺のピニオンシャフト305の内端部が長尺のピニオンシャフトの中間に設けられた孔に係合して長尺のピニオンシャフトの抜け止め及び回り止めがなされ、デフケース303と一体に回転駆動される。このピニオンシャフト305には、ピニオン307が支承されている。
ピニオン307は、デフケース303の周方向等間隔に4つ配置される4ピニオンタイプとなっており、それぞれ長尺のピニオンシャフトの両端側と短尺の2つのピニオンシャフト305の外端側に支承されてデフケース303の回転によって公転する。また、ピニオン307の背面側とデフケース303との径方向間には、ピニオン307の公転時に発生する径方向への移動を受ける球面ワッシャ327が配置されている。
このピニオン307は、一対のサイドギヤ309,105に駆動力を伝達すると共に、噛み合っている一対のサイドギヤ309,105に差回転が生じると回転駆動されるようにピニオンシャフト305に自転可能に支持されている。
一対のサイドギヤ309,105は、ボス部329,331でデフケース303に相対回転可能に支持され、ピニオン307と噛み合っている。また、サイドギヤ309,105とデフケース303との軸方向間には、ピニオン307との噛み合い反力によるサイドギヤ309,105の軸方向への移動を受けるスラストワッシャ333,335が配置されている。
この一対のサイドギヤ309,105は、内周側にスプライン形状の連結部337,339が設けられ、出力側の部材(例えば、不図示の左右輪など)に連結された駆動軸(不図示)がサイドギヤ309,105と一体回転可能に連結され、入力側の伝達機構からデフケース303に入力された駆動力を出力側の部材へ出力する。
このようなデファレンシャル装置301における差動機構311の差動は、断続装置101において、デフケース303と一体回転可能に設けられた一方の回転部材としての断続部材103と、他方の回転部材としてのサイドギヤ105との間に設けられた断続部107によってロック又はアンロックされる。
この断続装置101が適用されたデファレンシャル装置301では、断続装置101が接続されると、デフケース303とサイドギヤ105とが接続され、差動機構311の差動がロック状態となる。この状態では、デフケース303に入力された駆動力が一対のサイドギヤ309,105に対して均等に出力される。このようなデファレンシャル装置301は、いわゆるデフロック機能を有するデファレンシャル装置となっている。以下、図3を用いて本発明の第2実施形態に係る断続装置について説明する。
本実施の形態に係る断続装置101は、相対回転可能でいずれか一方が軸方向に移動可能な一対の回転部材としての断続部材103とサイドギヤ105と、この断続部材103とサイドギヤ105との間に設けられ断続部材103の軸方向移動により断続部材103とサイドギヤ105との間の動力伝達を断続する断続部107と、断続部材103を断続部107の接続解除方向に付勢する付勢部材109とを備えている。
また、付勢部材109は、断続部材103とサイドギヤ105との間に配置されて断続部材103に一体回転可能に係合されている。
そして、断続部107の接続解除状態における付勢部材109の設定長さL4は、断続部107の接続解除状態における断続部材103とサイドギヤ105との間の間隔L5より短く設定されている。
また、付勢部材109は、断続部材103に係合し断続部材103に対する軸方向位置を規定する係合部111と、この係合部111と一体に設けられサイドギヤ105に対向して配置される対向部113と、この対向部113より断続部材103側に設けられ断続部材103を断続部107の接続解除方向に付勢する付勢部115とを有する。
さらに、断続部107の接続解除状態において、付勢部材109とサイドギヤ105との間には、隙間L6が形成されている。
図3に示すように、断続部材103は、基部117と、凸部119と、噛み合い歯121とから構成されている。基部117は、環状に形成され、デフケース303の壁部341に形成された凹部343内でサイドギヤ105の背面側に向けて軸方向移動可能に配置されている。また、基部117の内周側は、デフケース303の凹部343に形成された段部345によって断続部材103のサイドギヤ105と反対側への軸方向移動が規制されている。この基部117のデフケース303の壁部341側には、環状に形成された基部117から軸方向外方に向けて凸部119が設けられている。
凸部119は、基部117の側面に基部117と連続する一部材として周方向等間隔に複数設けられている。この凸部119は、デフケース303の壁部341の回転方向間にデフケース303の内外を連通するように開口して設けられた複数(凸部119と同数)の軸方向孔347に回転方向に係合されている。この凸部119と軸方向孔347との係合により、断続部材103がデフケース303に回り止めされ、断続部材103とデフケース303とが一体回転可能となる。
この凸部119と軸方向孔347との回転方向の係合面には、同一傾斜のカム面が形成され、断続部材103に設けられた断続部107の接続方向に断続部材103を移動させ、断続部107の接続を強化している。
このような凸部119と反対側の基部117の側面には、複数の噛み合い歯121が設けられている。この噛み合い歯121と軸方向に対向するサイドギヤ105の背面側には、複数の噛み合い歯123が設けられ、これらの噛み合い歯121,123で断続部107が構成されている。
断続部107は、断続部材103とサイドギヤ105の背面側との軸方向に対向する対向面の周方向にそれぞれ設けられた複数の噛み合い歯121,123の噛み合いとなっている。この断続部107は、噛み合い歯121,123が噛み合うと、断続部材103とサイドギヤ105とが一体回転可能に連結される。
この断続部材103とサイドギヤ105との連結により、デファレンシャル装置301では、デフケース303とサイドギヤ105とが一体回転可能に連結され、差動機構311の差動がロック状態となり、入力側の伝達機構からデフケース303に入力された駆動力が一対のサイドギヤ309,105を介して出力側の部材に対して均等に出力される。
このような断続部107の接続は、断続部材103の断続部107の接続方向側への軸方向移動によって行われ、この断続部材103はアクチュエータ125によって軸方向移動操作される。
アクチュエータ125は、電磁石127と、可動部材129とを備えている。電磁石127は、デフケース303のボス部315の外周側でデフケース303の壁部341に対して軸方向に隣接配置されると共に、静止系部材317に対して回り止めされ、電磁コイル131と、コア133とを備えている。
電磁コイル131は、環状に所定巻き数巻回されて樹脂でモールド成形されている。また、電磁コイル131には、外部に引き出されるリード線(不図示)が接続され、このリード線を介して通電を制御するコントローラ(不図示)に接続されている。この電磁コイル131の周囲には、コア133が配置されている。
コア133は、電磁コイル131への通電により磁界が形成されるように磁性材料から形成され、所定の磁路断面積を有し、電磁コイル131の周囲を覆っている。このような電磁石127の内径側には、可動部材129が配置されている。
可動部材129は、電磁石127の内径側でデフケース303のボス部315の外周に軸方向移動可能に配置され、環状のプランジャ135と、リング部材137とを備えている。プランジャ135は、磁性材料から形成され、磁束が透過可能に設定された微小隙間であるエアギャップをもって電磁石127の内径側に配置されている。このプランジャ135の内周には、リング部材137が一体に固定されている。
リング部材137は、非磁性材料から形成され、プランジャ135の内周側からデフケース303側へ磁束が漏れることを防止している。また、リング部材137は、デフケース303のボス部315の外周に固定された規制部材139の外周に軸方向移動可能に配置されると共に、規制部材139によって軸方向一側への移動規制がなされている。このリング部材137は、断続部材103側の端面が断続部材103と軸方向に一体移動可能に設けられた検出部材141に当接されている。
この可動部材129は、電磁石127の励磁によりコア133とプランジャ135とを透過する磁束で形成される磁束ループによって、プランジャ135が断続部材103側に移動操作され、リング部材137が検出部材141を介して断続部材103を軸方向の断続部107の接続方向に押圧操作する。この可動部材129による断続部材103の押圧操作により、断続部材103が断続部107の接続方向に移動され、噛み合い歯121,123が噛み合い、断続部107が接続される。
一方、断続部107は、断続部材103が断続部107の接続解除方向に移動されると、噛み合い歯121,123の噛み合いが解除され、断続部材103とサイドギヤ105とが相対回転可能に連結解除される。
この断続部材103とサイドギヤ105との連結解除により、デファレンシャル装置301では、デフケース303とサイドギヤ105とが相対回転可能に連結解除され、差動機構311の差動がアンロック状態となり、一対のサイドギヤ309,105の差動を許容する。
ここで、アクチュエータ125によって移動操作される断続部材103の作動位置を検出することにより、断続部107の状態を検出することができる。詳細には、断続部材103は、アクチュエータ125によって断続部107の接続位置と断続部107の接続解除位置との間を軸方向移動されるので、断続部材103の作動位置を検出することにより、断続部107の状態を検出することができ、デファレンシャル装置301の状態を検出することができる。
そこで、断続部材103には、検出部材141が断続部材103と連動して一体移動するように固定されている。検出部材141は、円盤状に形成され、内径側に複数の凸状板部が断続部材103側に向けて連続形成され、この凸状板部が断続部材103の凸部119の内周面に係合されている。このため、検出部材141は、断続部材103と一体的に軸方向移動される。この検出部材141の外径側には、ポジションスイッチ143が配置されている。
ポジションスイッチ143は、静止系部材317に固定され、コントローラに接続されている。また、ポジションスイッチ143には、検出部材141の外径側に当接され、検出部材141の軸方向移動によってON−OFF操作される接点部145が設けられている。このポジションスイッチ143は、接点部145の状態により、断続部材103の作動位置を検出し、断続装置101の状態を検出する。
このようなポジションスイッチ143によって作動位置が検出される断続部材103は、付勢部材109の付勢力によって断続部107の接続解除方向に付勢されており、電磁石127への通電を停止することによって、断続部材103が断続部107の接続解除方向に軸方向移動され、噛み合い歯121,123の噛み合いが解除されて断続部107が接続解除状態となる。
付勢部材109は、断続部材103とサイドギヤ105の背面側との軸方向間に配置され、係合部111と、対向部113と、付勢部115とを備えている。
係合部111は、内径側に複数設けられ、軸方向の断続部材103側に向けて延設されている。この係合部111は、断続部材103の基部117の内周側に形成された凹状の被係合部147に係合され、回転方向の係合面が互いに係合することにより、付勢部材109と断続部材103とが一体回転可能に係合される。このように付勢部材109と断続部材103とを一体回転可能に係合することにより、付勢部材109と断続部材103との間に摺動が生じることがない。
このような係合部111の断続部材103側の端部は、外径側に向けて折り曲げ形成され、断続部107の接続解除状態において、断続部材103の被係合部147の軸方向の係合面に係合されている。この係合部111の端部と被係合部147の軸方向の係合面との係合により、断続部107の接続解除状態における付勢部材109の断続部材103に対する軸方向位置が規定されると共に、断続部107の接続状態における断続部材103の軸方向移動を可能とする。
対向部113は、係合部111と連続する一部材で環状に形成され、サイドギヤ105の背面側と軸方向に対向して配置されている。この対向部113とサイドギヤ105の背面側との軸方向間は、断続部107の接続解除状態において、隙間L6が形成されるように設定されている。この隙間L6により、断続部107の接続解除状態では、付勢部材109とサイドギヤ105とが当接することがなく、付勢部材109とサイドギヤ105との間に摺動が生じることがない。
ここで、デファレンシャル装置301では、一対のサイドギヤ309,105が、例えば、左右輪に連結されているので、差動機構311のアンロック状態において、デフケース303とサイドギヤ105との回転差が、動力伝達装置201(図1参照)の入力部材205と出力部材207との回転差よりも小さい。
このため、断続装置101では、断続部107の接続解除状態において、対向部113とサイドギヤ105の背面側との軸方向間に設定された隙間L6が、動力伝達装置201のような隙間L3(図2参照)より小さく設定されているが、デフケース303とサイドギヤ105との回転差が大きくなるようであれば、対向部113とサイドギヤ105の背面側との軸方向間に設定された隙間L6を大きくしてもよい。
付勢部115は、対向部113と連続する一部材で所定の付勢力を有するように弾性をもって形成され、径方向の断続部107と係合部111との間に配置されると共に、軸方向の断続部材103と対向部113との間に配置されている。なお、付勢部115を対向部113と別体で形成し、付勢部115と対向部113とを一体に係合させてもよい。
この付勢部115は、対向部113より断続部材103側に設けられて断続部材103に当接され、断続部材103を断続部107の接続解除方向に付勢している。このため、断続部材103は、電磁石127への通電を停止することにより、付勢部115の付勢力によって断続部107の接続解除方向に移動され、噛み合い歯121,123の噛み合いが解除されて断続部107の接続が解除される。
このような付勢部材109は、係合部111を断続部材103の被係合部147に係合させた状態での付勢部115から対向部113までの軸方向長さとしての断続部107の接続解除状態における付勢部材109の設定長さL4が、断続部107の接続解除状態における断続部材103とサイドギヤ105の背面側との軸方向間の間隔L5より短く設定されている。
このため、断続部107の接続解除状態では、付勢部材109の対向部113とサイドギヤ105の背面側との軸方向間に隙間L6が形成され、付勢部材109とサイドギヤ105との間に摺動が生じることがない。従って、断続装置101におけるフリクションを大幅に削減することができる。
ここで、断続部107を接続状態から接続解除状態に移行させた場合には、付勢部材109の対向部113が隙間L6を形成せずにサイドギヤ105の背面側に当接されている。しかしながら、付勢部材109の設定長さL4は、断続部材103とサイドギヤ105の背面側との軸方向間の間隔L5より短く設定されているので、断続部107の接続解除状態で、付勢部115の付勢力が対向部113を介してサイドギヤ105に入力されることがない。
このため、断続部107を接続状態から接続解除状態に移行させた場合では、付勢部材109の付勢力によって付勢部材109がサイドギヤ105側に付勢されながらサイドギヤ105の背面側に当接されることがなく、付勢部材109とサイドギヤ105との摺動を大幅に低減することができる。
なお、断続部107を接続状態から接続解除状態に移行させた場合において、付勢部材109とサイドギヤ105との間に隙間L6を形成させるには、例えば、リング部材137と検出部材141とを磁力によって結合する、或いは溶接などによって固着させるなど、可動部材129と断続部材103とを連動させることにより、常に断続部107の接続解除状態で付勢部材109とサイドギヤ105との間に隙間L6を形成させることができる。
このように構成された断続装置101では、電磁石127の励磁によりコア133とプランジャ135とを透過する磁束で形成される磁束ループによって、プランジャ135が断続部材103側に移動操作され、リング部材137が検出部材141を介して断続部材103を付勢部材109の付勢力に抗して軸方向の断続部107の接続方向に押圧操作する。この可動部材129による断続部材103の押圧操作により、断続部材103が断続部107の接続方向に移動され、噛み合い歯121,123が噛み合い、断続部107が接続される。
この断続部107の接続により、断続部材103とサイドギヤ105とが一体回転可能に接続され、デファレンシャル装置301では、デフケース303とサイドギヤ105とが接続されて差動機構311がロック状態となる。
一方、断続部107の接続解除では、電磁石127への通電を停止することにより、断続部材103が付勢部材109の付勢力によって断続部107の接続解除方向に移動され、噛み合い歯121,123の噛み合いが解除されて断続部107の接続が解除される。
この断続部107の接続解除により、断続部材103とサイドギヤ105とが相対回転可能となり、デファレンシャル装置301では、デフケース303とサイドギヤ105とが相対回転可能となって差動機構311のロック状態が解除される。
このような断続装置101では、断続部107の接続解除状態における付勢部材109の設定長さL4が断続部107の接続解除状態における断続部材103とサイドギヤ105との間の間隔L5より短く設定されているので、断続部107の接続解除状態において、付勢部材109の付勢力によって付勢部材109がサイドギヤ105側に付勢されながらサイドギヤ105に当接されることがない。
従って、このような断続装置101では、断続部107の接続解除状態における付勢部材109とサイドギヤ105との摺動を大幅に低減することができ、フリクションを低減することができる。
また、付勢部材109は、断続部材103に係合し断続部材103に対する軸方向位置を規定する係合部111と、この係合部111と一体に設けられサイドギヤ105に対向して配置される対向部113と、この対向部113より断続部材103側に設けられ断続部材103を断続部107の接続解除方向に付勢する付勢部115とを有するので、断続部材103とサイドギヤ105との間における付勢部材109の位置決めを安定して行うことができる。
さらに、断続部107の接続解除状態において、付勢部材109とサイドギヤ105との間には、隙間L6が形成されているので、断続部107の接続解除状態における付勢部材109とサイドギヤ105との摺動を防止でき、さらに装置のフリクションを低減することができる。
なお、本発明の実施の形態に係る断続装置では、デフロック機能を有するデファレンシャル装置に適用されているが、例えば、相対回転可能なインナケースとアウタケースとを有するフリーラングデフに適用するなど、相対回転可能な一対の回転部材を有する装置であれば、どのような形態の装置にも適用することができる。
また、断続部の接続解除状態において、付勢部材と他方の回転部材との間に隙間が形成され、この隙間は、断続部材と可動部材とが連動していない場合、断続部を接続状態から接続解除状態に移行させたときに形成されないが、断続部の接続解除状態において、付勢部材の付勢力によって付勢部材が他方の回転部材側に付勢されながら他方の回転部材に当接されることがないので、必ずしも断続部の接続解除状態において、付勢部材と他方の回転部材との間に隙間を形成するように設定しなくてもよい。
1,101…断続装置
3,103…断続部材(一方の回転部材)
5,105…結合部材(他方の回転部材)
7,107…断続部
9,109…付勢部材
L1,L4…付勢部材の設定長さ
L2,L5…一対の回転部材間の間隔
11,111…係合部
13,113…対向部
15,115…付勢部
L3,L6…隙間
3,103…断続部材(一方の回転部材)
5,105…結合部材(他方の回転部材)
7,107…断続部
9,109…付勢部材
L1,L4…付勢部材の設定長さ
L2,L5…一対の回転部材間の間隔
11,111…係合部
13,113…対向部
15,115…付勢部
L3,L6…隙間
Claims (3)
- 相対回転可能でいずれか一方が軸方向に移動可能な一対の回転部材と、この一対の回転部材間に設けられ一方の回転部材の軸方向移動により前記一対の回転部材間の動力伝達を断続する断続部と、前記一方の回転部材を前記断続部の接続解除方向に付勢する付勢部材とを備えた断続装置であって、
前記付勢部材は、前記一対の回転部材間に配置されて前記一方の回転部材に一体回転可能に係合され、
前記断続部の接続解除状態における前記付勢部材の設定長さは、前記断続部の接続解除状態における前記一対の回転部材間の間隔より短く設定されていることを特徴とする断続装置。 - 請求項1記載の断続装置であって、
前記付勢部材は、前記一方の回転部材に係合し前記一方の回転部材に対する軸方向位置を規定する係合部と、この係合部と一体に設けられ他方の回転部材に対向して配置される対向部と、この対向部より前記一方の回転部材側に設けられ前記一方の回転部材を前記断続部の接続解除方向に付勢する付勢部とを有することを特徴とする断続装置。 - 請求項1又は2記載の断続装置であって、
前記断続部の接続解除状態において、前記付勢部材と他方の回転部材との間には、隙間が形成されていることを特徴とする断続装置。
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