JP2014162883A - 共重合ポリエステルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】得られるポリマー品質および品位が良好で安定した品質の共重合ポリエステルを製造することができ、ポリエステル繊維に対する低温での熱接着性に優れた、ポリエステル繊維不織布の熱接着用に好適な熱接着繊維を提供する。
【解決手段】テレフタル酸60〜90モル%とイソフタル酸10〜40モル%からなるジカルボン酸成分とグリコール成分を原料とし、その原料を第1の回分式反応装置に供給してエステル化反応を行い、得られたポリエステル低重合体を第2の回分式反応装置に移行した後、さらにグリコール成分としてジエチレングリコールを全ポリエステル質量に対して1.5〜3.0質量%供給して重縮合反応を行う共重合ポリエステルの製造方法である。
【選択図】なし
【解決手段】テレフタル酸60〜90モル%とイソフタル酸10〜40モル%からなるジカルボン酸成分とグリコール成分を原料とし、その原料を第1の回分式反応装置に供給してエステル化反応を行い、得られたポリエステル低重合体を第2の回分式反応装置に移行した後、さらにグリコール成分としてジエチレングリコールを全ポリエステル質量に対して1.5〜3.0質量%供給して重縮合反応を行う共重合ポリエステルの製造方法である。
【選択図】なし
Description
本発明は、共重合ポリエステルの製造方法に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、テレフタル酸およびイソフタル酸またはそのエステル形成性誘導体と、グリコールまたはそのエステル形成性誘導体を使用し、ポリエステルの品質を安定化する共重合ポリエステルの製造方法に関するものである。
従来、例えば、ポリエステルのひとつであるポリエチレンテレフタレート(以下、PETということがある。)は、まず、テレフタル酸(以下、TPAということがある。)とエチレングリコール(以下、EGということがある。)がエステル化反応装置に送られてエステル化反応をさせた後、生成されたポリエステル低重合体が続いて重縮合反応装置に送られ、重縮合反応させることにより製造される。このようにして得られたPETは、その優れた特性により、繊維、フィルム、ボトルおよびプラスチック等として広く用いられている。
また、近年、不織布用途においては、その構成繊維としてポリエステル繊維が用いられる割合が大きくなってきたことに伴い、そのポリエステル繊維との熱接着性が好適で良好なポリエステル系ポリマーを熱接着成分とする熱接着繊維が望まれるようになってきている。
さらに、不織布等の製造においては、生産効率および省エネルギーの観点から、100〜140℃の温度の比較的低温で、かつ短時間で熱接着する接着性の良好なポリエステル系ポリマーからなる熱接着繊維が望まれている。このような接着性を有する不織布用途に用いられるポリエステル系ポリマーからなる熱接着繊維を構成する共重合ポリエステルとしては、例えば、共重合成分としてイソフタル酸を共重合させた非晶性の共重合ポリエステルが主に用いられている。
このようなポリエステル系ポリマーを重合する際に、重縮合反応段階で使用される触媒の種類によって、反応速度および得られるポリエステルの品質が大きく左右されることはよく知られている。ポリエステルの重縮合触媒としては、安価でかつ優れた触媒活性を有することから、三酸化アンチモン化合物が広く用いられている。上記したような不織布繊維用の熱接着性の共重合ポリエステルの場合も、通常はアンチモン化合物が重合触媒として使用されているため、アンチモン化合物が含有された共重合ポリエステルが用いられている。
しかしながら、最近になって、環境面からアンチモン化合物の安全性に対する問題が欧米をはじめ各国で指摘されている。このため、アンチモン化合物を用いない共重合ポリエステルが求められている。そこで、三酸化アンチモン化合物の代わりとなる重合触媒として、チタン化合物を用いた方法が提案されている(特許文献1および2参照。)。しかしながら、この提案の方法で得られる共重合ポリエステルは、著しく着色しかつ熱分解を容易に起こすという課題がある。
そこで本発明の目的は、上述した問題を解決し、従来技術では達成できなかった、ポリエステル繊維に対する低温での熱接着性に優れ、高品質で安定化できる共重合ポリエステルの製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記の共重合ポリエステルの製造方法で得られた共重合ポリエステルからなる、特にポリエステル繊維不織布の熱接着用に好適な熱接着繊維を提供することにある。
本発明者らは、前記の課題を解決するために検討した結果、本発明に到達した。すなわち、本発明の共重合ポリエステルの製造方法は、テレフタル酸60〜90モル%とイソフタル酸10〜40モル%からなるジカルボン酸成分とグリコール成分を原料とし、前記原料を第1の回分式反応装置に供給してエステル化反応を行い、得られたポリエステル低重合体を第2の回分式反応装置に移行した後、さらにグリコール成分としてジエチレングリコールを全ポリエステル質量に対して1.5〜3.0質量%供給して重縮合反応を行うことを特徴とする共重合ポリエステルの製造方法である。
本発明の共重合ポリエステルの製造方法の好ましい態様によれば、前記の共重合ポリエステルからなる溶融ポリマーを、ペレタイザーでペレット水分率が300ppm以下のペレットとすることである。
本発明の共重合ポリエステルの製造方法の好ましい態様によれば、前記のエステル化反応で使用されるグリコール成分は、エチレングリコールおよび1,4−ブタンジオールからなる群から選ばれた少なくとも1種であることである。
本発明においては、前記の共重合ポリエステルの製造方法で得られた共重合ポリエステルから、特にポリエステル繊維不織布の熱接着用に好適な熱接着繊維を製造することができる。
本発明によれば、得られるポリマー品質および品位が良好で安定した品質の共重合ポリエステルを製造することができ、その共重合ポリエステルから、ポリエステル繊維に対する低温での熱接着性に優れた特にポリエステル繊維不織布の熱接着用に好適な熱接着繊維を得ることができる。
次に、本発明の共重合ポリエステルの製造方法を実施するための形態について説明する。
本発明の共重合ポリエステルの製造方法は、テレフタル酸60〜90モル%とイソフタル酸10〜40モル%から成るジカルボン酸成分と、グリコール成分を原料とし、これらの原料を第1の回分式反応装置に供給してエステル化反応を行い、得られたポリエステル低重合体を第2の回分式反応装置に移行供給した後、さらに重縮合反応して共重合ポリエステルを製造する方法である。
本発明の共重合ポリエステルの製造方法で得られる共重合ポリエステルは、主にエチレンテレフタレートを主成分とするポリエステルであり、ジカルボン酸成として、テレフタル酸およびイソフタル酸またはその低級アルキルエステルが用いられる。具体的にジカルボン酸成分は、テレフタル酸60〜90モル%とイソフタル酸10〜40モル%から成り、本発明においては、そのジカルボン酸成分の一部を、ナフタレンジカルボン酸およびジフェノキシエタンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸や、ドデカンジオン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸およびデカンジカルボン酸などの脂肪族カルボン酸、さらにはシクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸、ヒドロキシ安息香酸、グリコール酸およびヒドロキシエトキシ安息香酸などのヒドロキシカルボン酸などで置き換えてもよい。これらの成分は、本発明の効果を損なわない範囲で、50モル%までの範囲で置き換えることができる。
本発明において、上記のジカルボン酸成分は、製糸性の観点から、好ましくはテレフタル酸60〜70モル%とイソフタル酸30〜40モル%から成る。
また、グリコール成分としては、耐熱性の点で、エチレングリコールおよび1,4−ブタンジオールからなる群から選ばれた少なくとも1種が好ましく用いられ、そのグリコール成分の一部を、ポリテトラメチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、p−キシレングリコール、1,4−シクロヘキサジメタノール、ビスフェノールなどの脂肪族、脂環族および芳香族のジオール化合物で置き換えてもよい。これらの成分は、本発明の効果を損なわない範囲で、90モル%までの範囲で置き換えることができる。
本発明において、さらに熱可塑性を損なわない程度であれば、三官能以上の多官能性化合物を共重合してもよい。三官能以上の多官能性化合物としては、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレートおよびポリエチレングリコールジアクリレートなどが挙げられ、これらは、本発明の効果を損なわない範囲で、5モル%までの範囲で共重合させることができる。
また、本発明で得られる共重合ポリエステルには、顔料、耐熱材および蛍光増白剤などの添加物が含まれていてもよい。これらの添加剤としては、具体的に、二酸化チタン、アルミナ、炭酸カルシウムおよび硫酸バリウムなどが挙げられ、その添加割合は、本発明の効果を損なわない範囲で0.3質量%以下である。
本発明においては、これらのジカルボン酸成分とグリコール成分からなる原料を、第1の回分式反応装置に供給してエステル化反応を行い、得られたポリエステル低重合体を第2の回分式反応装置に供給して、さらに重縮合反応して共重合ポリエステルを製造する。本発明で得られる共重合ポリエステルは、熱接着用に好適な熱接着繊維として使用されることから、その融点は100〜130℃の範囲であることが好ましい。
次に、本発明の共重合ポリエステルの製造方法について具体的に詳しく説明する。ここでは、グリコール成分としてEGを用いたものについて説明しているが、本発明は、EGのみに限定されるものではない。
共重合ポリエステルの製造方法では、一般的に、あらかじめポリエステル低重合体が存在する第1の回分式反応装置に、テレフタル酸およびイソフタル酸とEGとを一定モル比(好ましくは1.25〜1.30)で投入し、圧力を好ましくは0.18〜0.20MPaでエステル化反応させる。
第1の回分式反応装置では、温度を好ましくは240〜250℃で、上記の加圧の条件でエステル化反応を行うことが好ましい態様である。エステル化反応温度を240℃未満でエステル化反応を行うと、反応速度が遅くなる。
エステル化反応の留出水量および精留塔温度など終了条件が完了すればエステル化反応完了とし、生成したポリエステル低重合体が第2の回分式反応装置に送られる。その後、グリコール成分としてジエチレングリコールを全ポリエステル質量に対して1.5〜3.0質量%供給する。第2の回分式反応装置では、温度を好ましくは270〜300℃とし、圧力を好ましくは0.02〜30KPaの範囲で、攪拌しながら徐々に温度と真空度を上げていくと、目標粘度の共重合ポリエステルのポリマーが合成される。
本発明により得られた共重合ポリエステルは、溶融紡糸され、特にポリエステル繊維不織布の熱接着用に好適な熱接着繊維として用いられる。
また、本発明により得られた共重合ポリエステルは、溶融紡糸され、衣料や産業資材などの用途として好適に用いられ、さらにルーフィング基材、自動車天井材および緩衝材等に用いられる繊維クッション材として好適に使用される。
次に、実施例を挙げて本発明共重合ポリエステルの製造方法について、さらに具体的に説明する。
本発明の実施例でいう「部」とは、質量部を意味する。また、特性値の測定方法は、次のとおりであり、3点測定して、その平均値をとった。
(1)固有粘度(以下、IVと略称することがある。)
チップから切り出した試料を2.0g計量し、オルソクロロフェノールに0.012g/mlの濃度に溶解し、25℃の温度まで冷却し、15mlをオストワルド粘度計に入れ、落下秒数を測定し、下式により算出した。
チップから切り出した試料を2.0g計量し、オルソクロロフェノールに0.012g/mlの濃度に溶解し、25℃の温度まで冷却し、15mlをオストワルド粘度計に入れ、落下秒数を測定し、下式により算出した。
・ KI=KB×t
KI:相対粘度
KB:オストワルド粘度計計数
t:25℃における試料溶液の流下秒数
・生IV=0.0242×KI+0.2634
・IV=生IV×f
f:標準チップ基準値/標準チップ測定値。
KI:相対粘度
KB:オストワルド粘度計計数
t:25℃における試料溶液の流下秒数
・生IV=0.0242×KI+0.2634
・IV=生IV×f
f:標準チップ基準値/標準チップ測定値。
(2)色調(b値)
スガ試験機(株)製のSC3Pカラーマシンを使用して、色調(b値)を測定した。b値は、黄−青系の色相(+は黄味、−は青味)を表し、ポリマーの色調として極端に小さくならない限りb値が小さいほど良好である。
スガ試験機(株)製のSC3Pカラーマシンを使用して、色調(b値)を測定した。b値は、黄−青系の色相(+は黄味、−は青味)を表し、ポリマーの色調として極端に小さくならない限りb値が小さいほど良好である。
(3)ジエチレングリコール(DEG)含有率
試料1.0gに1級モノエタノールアミン2.5mlを加え、全還流下280℃の温度で40分間加熱後、内部標準液を加える。さらに、特級テレフタル酸40gと1級エタノール5mlを加え測定用試料を調製する。該測定用試料を、島津製ガスクロマトグラフィーGC−9A(使用カラム:島津C−R3A)を用いて、ポリマー中に含まれるDEGの含有率を測定した。
試料1.0gに1級モノエタノールアミン2.5mlを加え、全還流下280℃の温度で40分間加熱後、内部標準液を加える。さらに、特級テレフタル酸40gと1級エタノール5mlを加え測定用試料を調製する。該測定用試料を、島津製ガスクロマトグラフィーGC−9A(使用カラム:島津C−R3A)を用いて、ポリマー中に含まれるDEGの含有率を測定した。
(4)カルボキシル基含有量
ベンジルアルコールに、得られた共重合ポリエステルを溶解し、0.01規定の水酸化ナトリウム水溶液で滴定することにより求めた。
ベンジルアルコールに、得られた共重合ポリエステルを溶解し、0.01規定の水酸化ナトリウム水溶液で滴定することにより求めた。
(5)ペレット水分率の測定
ペレット水分率の測定は、平沼水分自動測定装置(AQV−2200)を用いて、試料の電量滴定を行い、電解に要した電気量から自動的に水分濃度を測定する。
ペレット水分率の測定は、平沼水分自動測定装置(AQV−2200)を用いて、試料の電量滴定を行い、電解に要した電気量から自動的に水分濃度を測定する。
(実施例1)
テレフタル酸1116質量部(60モル%)、イソフタル酸744質量部(40モル%)およびEG779質量部(100モル%)を第1の回分式反応装置に仕込み、温度245℃、圧力0.18〜0.20MPaの条件でエステル化反応を開始した。その後、徐々に昇温しエステル化反応を開始してから3時間28分後にエステル化反応終了となった。このときの反応生成物であるポリエステル低重合体を第2の回分式反応装置に移液し、ジエチレングリコール55質量部を第2の回分式反応装置に仕込み、温度284℃、減圧下(0.3mmHg)で重縮合反応を行った。その後、重縮合反応を開始して2時間57分後に重縮合反応終了となり、固有粘度0.602のポリマーを得た。得られたポリマー(共重合ポリエステル)中のDEG含有量は、3.38質量%であり、COOH含有量は、21.9eq/tonとなっており、得られた共重合ポリエステルの色調は、b値6.5であった。
テレフタル酸1116質量部(60モル%)、イソフタル酸744質量部(40モル%)およびEG779質量部(100モル%)を第1の回分式反応装置に仕込み、温度245℃、圧力0.18〜0.20MPaの条件でエステル化反応を開始した。その後、徐々に昇温しエステル化反応を開始してから3時間28分後にエステル化反応終了となった。このときの反応生成物であるポリエステル低重合体を第2の回分式反応装置に移液し、ジエチレングリコール55質量部を第2の回分式反応装置に仕込み、温度284℃、減圧下(0.3mmHg)で重縮合反応を行った。その後、重縮合反応を開始して2時間57分後に重縮合反応終了となり、固有粘度0.602のポリマーを得た。得られたポリマー(共重合ポリエステル)中のDEG含有量は、3.38質量%であり、COOH含有量は、21.9eq/tonとなっており、得られた共重合ポリエステルの色調は、b値6.5であった。
(実施例2)
実施例1と同じ方法で、テレフタル酸1210質量部(70モル%)、イソフタル酸519質量部(30モル%)およびEG779質量部(100モル%)を第1の回分式反応装置に仕込み245℃、圧力を0.18〜0.20MPaでエステル化反応を開始した。その後、徐々に昇温しエステル化反応を開始してから3時間30分後にエステル化反応終了となった。このときの反応生成物であるポリエステル低重合体を第2の回分式反応装置に移液し、ジエチレングリコール60質量部を第2の回分式反応装置に仕込み、温度284℃、減圧下(0.4mmHg)で重縮合反応を行った。その後、重縮合反応を開始して2時間59分後に重縮合反応終了となり、固有粘度0.605のポリマーを得た。得られたポリマー(共重合ポリエステル)中のDEG含有量は、3.42質量%であり、COOH含有量は、22.9eq/tonとなっており、得られた共重合ポリエステルの色調は、b値5.8であった。
実施例1と同じ方法で、テレフタル酸1210質量部(70モル%)、イソフタル酸519質量部(30モル%)およびEG779質量部(100モル%)を第1の回分式反応装置に仕込み245℃、圧力を0.18〜0.20MPaでエステル化反応を開始した。その後、徐々に昇温しエステル化反応を開始してから3時間30分後にエステル化反応終了となった。このときの反応生成物であるポリエステル低重合体を第2の回分式反応装置に移液し、ジエチレングリコール60質量部を第2の回分式反応装置に仕込み、温度284℃、減圧下(0.4mmHg)で重縮合反応を行った。その後、重縮合反応を開始して2時間59分後に重縮合反応終了となり、固有粘度0.605のポリマーを得た。得られたポリマー(共重合ポリエステル)中のDEG含有量は、3.42質量%であり、COOH含有量は、22.9eq/tonとなっており、得られた共重合ポリエステルの色調は、b値5.8であった。
(実施例3)
実施例1と同じ方法で、テレフタル酸1488質量部(80モル%)、イソフタル酸372質量部(20モル%)およびEG779質量部(100モル%)を第1の回分式反応装置に仕込み245℃、圧力を0.18〜0.20MPaでエステル化反応を開始した。その後、徐々に昇温しエステル化反応を開始してから3時間24分後にエステル化反応終了となった。このときの反応生成物であるポリエステル低重合体を第2の回分式反応装置に移液し、ジエチレングリコール35質量部を回分式反応装置2に仕込み、温度284℃、減圧下(0.2mmHg)で重縮合反応を行った。その後、重縮合反応を開始して3時間02分後に重縮合反応終了となり、固有粘度0.598のポリマーを得た。得られたポリマー(共重合ポリエステル)中のDEG含有量は、2.69質量%であり、COOH含有量は、22.1eq/tonとなっており、得られた共重合ポリエステルの色調は、b値6.0であった。
実施例1と同じ方法で、テレフタル酸1488質量部(80モル%)、イソフタル酸372質量部(20モル%)およびEG779質量部(100モル%)を第1の回分式反応装置に仕込み245℃、圧力を0.18〜0.20MPaでエステル化反応を開始した。その後、徐々に昇温しエステル化反応を開始してから3時間24分後にエステル化反応終了となった。このときの反応生成物であるポリエステル低重合体を第2の回分式反応装置に移液し、ジエチレングリコール35質量部を回分式反応装置2に仕込み、温度284℃、減圧下(0.2mmHg)で重縮合反応を行った。その後、重縮合反応を開始して3時間02分後に重縮合反応終了となり、固有粘度0.598のポリマーを得た。得られたポリマー(共重合ポリエステル)中のDEG含有量は、2.69質量%であり、COOH含有量は、22.1eq/tonとなっており、得られた共重合ポリエステルの色調は、b値6.0であった。
(比較例1)
実施例1と同じ方法で、テレフタル酸1116質量部(60モル%)、イソフタル酸744質量部(40モル%)およびEG779質量部(100モル%)を第1の回分式反応装置に仕込み、温度245℃、圧力0.18〜0.20MPaの条件でエステル化反応を開始した。その後、徐々に昇温しエステル化反応を開始してから3時間34分後にエステル化反応終了となった。このときの反応生成物であるポリエステル低重合体を第2の回分式反応装置に移液し、温度284℃、減圧下(0.5mmHg)で重縮合反応を行った。その後、重縮合反応を開始して3時間20分後に重縮合反応終了となり、固有粘度0.621のポリマーを得た。得られたポリマー中のDEG含有量は、1.52質量%であり、COOH含有量は、29.8eq/tonとなっており、得られた共重合ポリエステルの色調は、b値7.9であった。
実施例1と同じ方法で、テレフタル酸1116質量部(60モル%)、イソフタル酸744質量部(40モル%)およびEG779質量部(100モル%)を第1の回分式反応装置に仕込み、温度245℃、圧力0.18〜0.20MPaの条件でエステル化反応を開始した。その後、徐々に昇温しエステル化反応を開始してから3時間34分後にエステル化反応終了となった。このときの反応生成物であるポリエステル低重合体を第2の回分式反応装置に移液し、温度284℃、減圧下(0.5mmHg)で重縮合反応を行った。その後、重縮合反応を開始して3時間20分後に重縮合反応終了となり、固有粘度0.621のポリマーを得た。得られたポリマー中のDEG含有量は、1.52質量%であり、COOH含有量は、29.8eq/tonとなっており、得られた共重合ポリエステルの色調は、b値7.9であった。
(比較例2)
実施例1と同じ方法で、テレフタル酸930質量部(50モル%)、イソフタル酸930質量部(50モル%)およびEG779質量部(100モル%)を第1の回分式反応装置に仕込み、温度245℃、圧力0.18〜0.20MPaの条件でエステル化反応を開始した。その後、徐々に昇温しエステル化反応を開始してから3時間45分後にエステル化反応終了となった。このときの反応生成物であるポリエステル低重合体を第2の回分式反応装置に移液し、ジエチレングリコール55質量部を回分式反応装置2に仕込み、温度284℃、減圧下(0.5mmHg)で重縮合反応を行った。その後、重縮合反応を開始して3時間35分後に重縮合反応終了となり、固有粘度0.630のポリマーを得た。得られたポリマー中のDEG含有量は、3.84質量%であり、COOH含有量は、34.7eq/tonとなっており、得られた共重合ポリエステルの色調は、b値8.5であった。
実施例1と同じ方法で、テレフタル酸930質量部(50モル%)、イソフタル酸930質量部(50モル%)およびEG779質量部(100モル%)を第1の回分式反応装置に仕込み、温度245℃、圧力0.18〜0.20MPaの条件でエステル化反応を開始した。その後、徐々に昇温しエステル化反応を開始してから3時間45分後にエステル化反応終了となった。このときの反応生成物であるポリエステル低重合体を第2の回分式反応装置に移液し、ジエチレングリコール55質量部を回分式反応装置2に仕込み、温度284℃、減圧下(0.5mmHg)で重縮合反応を行った。その後、重縮合反応を開始して3時間35分後に重縮合反応終了となり、固有粘度0.630のポリマーを得た。得られたポリマー中のDEG含有量は、3.84質量%であり、COOH含有量は、34.7eq/tonとなっており、得られた共重合ポリエステルの色調は、b値8.5であった。
(比較例3)
実施例1と同じ方法で、テレフタル酸1116質量部(60モル%)、イソフタル酸744質量(40モル%)部およびEG779質量部(100モル%)を第1の回分式反応装置に仕込み、温度245℃、圧力0.18〜0.20MPaの条件でエステル化反応を開始した。その後、徐々に昇温しエステル化反応を開始してから3時間27分後にエステル化反応終了となった。このときの反応生成物であるポリエステル低重合体を第2の回分式反応装置に移液し、ジエチレングリコール90質量部を回分式反応装置2に仕込み、温度284℃、減圧下(0.5mmHg)で重縮合反応を行った。その後、重縮合反応を開始して3時間15分後に重縮合反応終了となり、固有粘度0.620のポリマーを得た。得られたポリマー中のDEG含有量は、4.20質量%であり、COOH含有量は、33.5eq/tonとなっており、得られた共重合ポリエステルの色調は、b値8.2であった。
実施例1と同じ方法で、テレフタル酸1116質量部(60モル%)、イソフタル酸744質量(40モル%)部およびEG779質量部(100モル%)を第1の回分式反応装置に仕込み、温度245℃、圧力0.18〜0.20MPaの条件でエステル化反応を開始した。その後、徐々に昇温しエステル化反応を開始してから3時間27分後にエステル化反応終了となった。このときの反応生成物であるポリエステル低重合体を第2の回分式反応装置に移液し、ジエチレングリコール90質量部を回分式反応装置2に仕込み、温度284℃、減圧下(0.5mmHg)で重縮合反応を行った。その後、重縮合反応を開始して3時間15分後に重縮合反応終了となり、固有粘度0.620のポリマーを得た。得られたポリマー中のDEG含有量は、4.20質量%であり、COOH含有量は、33.5eq/tonとなっており、得られた共重合ポリエステルの色調は、b値8.2であった。
Claims (4)
- テレフタル酸60〜90モル%とイソフタル酸10〜40モル%からなるジカルボン酸成分とグリコール成分を原料とし、前記原料を第1の回分式反応装置に供給してエステル化反応を行い、得られたポリエステル低重合体を第2の回分式反応装置に移行した後、さらにグリコール成分としてジエチレングリコールを全ポリエステル質量に対して1.5〜3.0質量%供給して重縮合反応を行うことを特徴とする共重合ポリエステルの製造方法。
- 請求項1記載の共重合ポリエステルからなる溶融ポリマーを、ペレタイザーでペレット水分率が300ppm以下のペレットにすることを特徴とする共重合ポリエステルの製造方法。
- エステル化反応で使用されるグリコール成分が、エチレングリコールおよび1,4−ブタンジオールからなる群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2記載の共重合ポリエステルの製造方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載された共重合ポリエステルの製造方法で得られた共重合ポリエステルからなる熱接着繊維。
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JP2013036637A JP2014162883A (ja) | 2013-02-27 | 2013-02-27 | 共重合ポリエステルの製造方法 |
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KR20170077905A (ko) * | 2015-12-28 | 2017-07-07 | 롯데정밀화학 주식회사 | 생분해성 폴리에스테르 수지의 반연속식 제조 방법 |
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2013
- 2013-02-27 JP JP2013036637A patent/JP2014162883A/ja active Pending
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KR20170077905A (ko) * | 2015-12-28 | 2017-07-07 | 롯데정밀화학 주식회사 | 생분해성 폴리에스테르 수지의 반연속식 제조 방법 |
KR102644022B1 (ko) * | 2015-12-28 | 2024-03-08 | 주식회사 안코바이오플라스틱스 | 생분해성 폴리에스테르 수지의 반연속식 제조 방법 |
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