JP2014161760A - 機器用除湿装置及び車載用ヘッドランプ - Google Patents

機器用除湿装置及び車載用ヘッドランプ Download PDF

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Abstract

【課題】発熱を伴う機器を内包する筐体の壁に設置され、筐体内外の空気を連通するように設置された除湿装置において、長期使用した場合でも、除湿装置の筐体に関して外部側に設けられた開口付近の吸湿剤に局所的に水分が蓄積してしまうことを防ぎ、除湿効果が低下しにくい機器用除湿装置を得る。
【解決手段】筐体1に設置された機器用除湿装置22において、除湿素子8を、筐体1の内外を連通する開口のうち筐体の外側に設けられた開口12に位置する吸湿剤7に隣接するように設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、発熱を伴う機器を収納する筐体の内部と外部との通気を確保するとともに、筐体内部への水分や異物の侵入を抑制するのに適した機器用除湿装置に関するものである。
ランプ、圧力センサー、ECU(E l e c t r i c a l C o n t r o l U n i t)などの車両用電装部品や携帯電話、カメラなどの電気製品は、発熱を伴う機器が筐体に収納されている。このような筐体の壁に呼吸穴を設ける、あるいは、該呼吸穴に通気部材を充填することによって、機器の動作、非動作に伴う機器の温度変化による筐体内部の圧力変動を緩和する、また、筐体の内部で発生したガスを外部に放出する、また、筐体内部への塵芥などの侵入を防ぐことができる。
従来、発熱を伴う機器を収納した筐体の内気と外気の通気を行う場合、外気に含まれる水分が筐体内部へ侵入してしまい、筐体内部の機器の絶縁性能が低下してしまうという問題があった。これに対し、外気を筐体内部へ取り入れる際、吸湿剤を経由させるとともに、除湿素子により吸湿剤の除湿を行うことによって外気の水分の内部への侵入を継続的に防ぐ除湿装置を備えた電気機器収納箱が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
実開平5−80518号公報(第5〜6頁、図1)
しかしながら、従来の除湿装置では、除湿素子が吸湿剤容器の中央部に位置しているため、除湿素子による吸湿剤の除湿が不完全であり、吸湿剤容器の外気との通気口付近の吸湿剤に局所的に水分が蓄積し、長期使用した場合、除湿装置の除湿能力が低下してしまうという問題があった。
本発明は、上述のような問題を解決するためになされたもので、長期間の使用においても除湿能力が低下しにくい機器用除湿装置を提供することを目的とする。
本発明にかかる機器用除湿装置は、除湿素子を、吸湿剤を収納した吸湿剤収納部の端部に設けられた開口に位置する吸湿剤に当接するように設けたものである。
本発明に係る機器用除湿装置によれば、吸湿剤収納部に設けられた開口に位置する吸湿剤に局所的に水分が蓄積するのを防ぐことができるので、除湿素子による吸湿剤の除湿が効果的に行われ、長期間の使用においても機器用除湿装置の除湿能力の低下を防ぐことができる。
本発明の実施の形態1に係る機器用除湿装置を適用した車載用ヘッドランプの構成を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1に係る機器用除湿装置の構成を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1および比較例1における吸湿剤の水分吸着量分布を示す図である。 本発明の実施の形態1および比較例1における吸湿剤の水分吸着量分布を示す図である。 本発明の実施の形態1および比較例1における相対湿度と筐体内ガス温度を示す図である。 本発明の実施の形態1および比較例2における吸湿剤の水分吸着量分布を示す図である。 本発明の実施の形態1および比較例3、4、5における吸湿剤の水分吸着量分布を示す図である。 本発明の実施の形態1および比較例3に係る吸湿剤の水分吸着量分布を示す図である。 吸湿剤内部の水分の内部拡散現象を説明した図である。 本発明の実施の形態1における開口の範囲と吸湿剤の水分吸着量分布を示す図である。 本発明の実施の形態1における実施例1、2、3の吸湿剤の水分吸着量分布を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る機器用除湿装置の構成を概略的に示す図である。 本発明の実施の形態3に係る機器用除湿装置の構成を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態4に係る機器用除湿装置の構成を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態4に係る機器用除湿装置の変形例の構成を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態5に係る機器用除湿装置の構成を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態5に係る機器用除湿装置の別の構成を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1、3、5における除湿性能に関する時間変化を示す図である。 本発明の実施の形態6に係る機器用除湿装置の構成を概略的に示す図である。 本発明の実施の形態6に係る機器用除湿装置の変形例の構成を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態6に係る機器用除湿装置を適用した車載用ヘッドランプの構成を概略的に示す断面図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る機器用除湿装置を除湿対象機器である車載用ヘッドランプに適用した構成を示すものである。図1において、車載用ヘッドランプ100の筐体1は、ヘッドランプ光源2、ヘッドランプ光源2を制御する電子部品3、ヘッドランプ光源2で発生した光を調整する光学装置4を収納している。筐体1の壁の一部は、レンズ5で構成されている。また、筐体1には筐体1の壁を貫通する呼吸穴6が設けられており、呼吸穴6に機器用除湿装置22が設置されている。筐体1の内外の通気は機器用除湿装置22を介して行われるため、ヘッドランプ光源2の点灯、消灯に伴う温度変化による筐体内部の圧力変動を緩和するとともに、筐体1の内部で発生したガス、例えば、低分子シロキサン等を筐体1の外部に放出することができる。
筐体1の材料としては、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ナイロン樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート、メチルペンテン樹脂、ポリウレタン、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂を使用することができる。車載用の電子機器として使用する場合には、−35℃〜85℃の間で高い耐久性を持つ材料が必要である。加熱に伴って低分子シロキサンを発生する樹脂の場合には、事前に150℃で1時間程度加熱して十分に低分子シロキサンを除去することが望ましい。
本発明の実施の形態1にかかる機器用除湿装置22の構成について詳しく説明する。図1に示すように、機器用除湿装置22は、吸湿剤7と、吸湿剤7を収納する吸湿剤収納部10と、吸湿剤7に当接した除湿素子8により構成されている。吸湿剤収納部10の端部には開口11、12を有しており、開口11が筐体1の内部側に、開口12が筐体の外部となるように筐体1の壁にある呼吸穴6に設置されている。なお開口11は吸湿剤収納部10の一方側の端部の端面に設けられ、開口12は吸湿剤収納部10の他方側の端部の周面に設けられている。また、除湿素子8は、開口12に位置する吸湿剤7に隣接するように設けられており、制御手段9により駆動制御されている。
吸湿剤収納部10を構成する材料としては、アクリル樹脂などの絶縁材料や機械的強度を高めるためにカーボン、ステンレス鋼(SUS316、SUS304など)、アルミなどの金属材料を使用することができる。吸湿剤収納部10の形状は吸湿剤7の形状、または、呼吸穴6の形状に応じて変更することが望ましく、円柱形、角柱いずれであっても構わない。また、除湿素子8は、開口12に位置する吸湿剤7に隣接するように設けられていればよく、その限りでは、吸湿剤収納部10に対しどのように固定されていても構わない。
次に、機器用除湿装置22を通過する気体の流れについて説明する。図2は実施の形態1に係る機器用除湿素子22の構成を概略的に示したものである。図2では、図1に示した機器用除湿装置22を左に略90度回転し、拡大して示しており、筐体1は一部のみ示している。図2おいて、筐体1の一部が示されており、筐体1の左側が筐体1の内部、右側が筐体1の外部となっている。機器用除湿装置22を通過する気体の流れは、ヘッドランプ光源2の点灯、消灯による温度変化に伴って発生するが、例えば、時刻t[時間]にヘッドランプ光源2が点灯し、時刻t[時間]に続く時刻t[時間]にヘッドランプ光源2が消灯する場合、筐体1の内部ガスは図2の矢印31で示される流れに沿ってt−t[時間](以後、ガス排出時間T[時間]と定義)かけて筐体1の外部へ排出される。また時刻t[時間]にヘッドランプ光源2が再点灯すると、開口11、12を通ってヘッドランプ光源2消灯時には筐体1の外部ガスは、矢印32で示される流れに沿ってt−t[時間](以後、ガス吸込時間T[時間]と定義)かけて開口11、12を通って筐体1の内部に吸い込まれることとなる。
ここで、図2に示すように、吸湿剤7と除湿素子8の陽極13が接する位置を原点として、開口11に向かう軸をX軸とした座標系を考える。開口12はこの座標系の原点0からL[cm]までの範囲に形成されている。開口12は単一、または、複数の穴から形成されており、穴の大きさによっては、通気に影響するパラメータであるが、ここでは、開口12を形成する穴の大きさは、通気に影響しない大きさである。また、図2では、開口12を吸湿剤収納部10の吸湿剤7に対し片側のみに設けているが、陽極13からの距離が同じ位置に開口12を、吸湿剤収納部10を1周するように設けてもよい。
次に、除湿素子8の構成について説明する。図2に示すように、除湿素子8は水を電気分解(酸化)して酸素と水素イオンを発生する陽極13と、酸素と水素イオンから水を発生する、あるいは、水素イオンを還元し水素を発生する陰極14と、陽極13と陰極14が対向する領域に介在され、水素イオンを輸送する水素イオン伝導体膜15とから構成される電気化学素子である。
陽極13は、基材と水の酸化反応を促進する酸化触媒から構成されている。基材としては、チタン(Ti)金属繊維の焼結体(例えば繊維径20μm、長さ50〜100mmの単繊維を織り込んで焼結体としたもの)からなる単位面積当たりの重量200g/cmの布(半径50mm、厚み300μm)や、チタン製の網目構造を持つエキスパンドメタルを用いることができる。基材の水素イオン伝導体膜15に接する面には、触媒となる白金(Pt)または、酸化イリジウム(IrO)を単位面積あたり0.25〜2mg/cmのめっきをする。
陽極13上における水の電気分解(酸化)は、基材上に形成された酸化触媒と水素イオン伝導体膜15の界面でのみ進行するので、基材としてエキスパンドメタルを用いる場合には、網目の密度が電解性能に影響する。したがって、具体的には、1インチあたり10個以上の穴が開いたエキスパンドメタルを用いることが望ましい。
陰極14は、炭素系基材と酸素の還元反応を促進する還元触媒から構成されている。炭素系基材としては、例えば、半径50mm、厚さ200μmの撥水化処理されている炭素繊維、例えば、繊維径約5〜50μm、空隙率50〜80%を用いる。
水素イオン伝導体膜15は、気体を透過せず、電気絶縁性があり、水および水素イオン(H)を伝導する材質、例えば、パーフルオロスルホン酸膜、ポリベンゾイミダゾール系イオン交換膜、ポリベンズオキサゾール系イオン交換膜、ポリアリーレンエーテル系イオン交換膜などを用いる。
次に、除湿素子8の動作について説明する。除湿素子8は制御手段9により駆動制御されている。制御手段9は、制御手段9に内蔵された直流電源により、陽極13と陰極14との間に連続的もしくは断続的に直流電圧を印加しながら除湿素子8を駆動制御し、陽極13と陰極14において電気化学反応を進行させる。陽極13では、吸湿剤7や吸湿剤を通過する気体から供給された水が反応式(1)で示すように酸素(O)と水素イオン(H)とに分解される。直流電源により電圧を印加すると、電流が流れ、陽極電極13の表面から酸素が発生する。
陽極: 2HO → O+ 4H + 4e ・・・(1)
陰極14に対して空気などの酸素(O)を含有するガスが供給されると、陰極電極14上では、水素イオン伝導体膜15と界面に達した水素イオン(H)と酸素ガス(O)が反応し、反応式(2)で示す還元反応によって水(HO)が発生する。
陰極: O + 4H + 4e → 2HO ・・・(2)
また、陰極14では水素イオン(H)が直接還元されて、水素(H)が発生する反応式(3)も進行する可能性がある。
陰極: 2H + 2e → H ・・・(3)
水素イオン伝導体膜15の水素イオン伝導度は、伝導体膜中の相対湿度すなわち水の量に比例して大きくなる。水素イオン伝導体膜15が、パーフルオロスルホン酸膜の場合では、20℃において、相対湿度20%では10−4Scm−1、40%では2×10−3Scm−1、60%では10−2Scm−1と大きく変化する。また、上記のような電気化学反応に係るイオン、気体分子の生成量は、陽極13及び陰極14に印加する電圧の大小により変化させることができる。
次に、吸湿剤7について説明する。吸湿剤7としては、活性炭、シリカゲル、アルミナゲル、天然ゼオライト、合成ゼオライト、スチレン・ジビニルベンゼンなどの巨大網目構造を持つスルホン型イオン交換樹脂などの合成系炭素系吸着剤、デンプン系やセルロース系の高給水性樹脂のような多孔質構造体を用いることができる。その中でも、特に安価で長期信頼性の高い、活性炭、シリカゲルを用いることが望ましい。また、多孔質構造を持つ粒子であって代表径が0.01〜50mmの範囲のもの積層して吸湿層を構成することも可能である。
図1に示すような車載用ヘッドランプ100を使用するに当たり、筐体1には、海水中に含まれる塩分や水道水に含まれるイオン状物質、融雪剤の主成分であるCaCl、塵芥などが侵入してくる可能性がある。そこで、吸湿剤7は以下に述べる通気構造を持つ基材材料の上に形成してもよい。基材材料としては、織布や不織布、ネット、多孔体、発泡体を含む通気構造が適切であり、撥水性(防水性)、耐熱性、耐薬品性などの観点から、フッ素樹脂の多孔体、またはポリオレフィンの多孔体、またはこれらを併用したものを用いる。フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニル共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデンなどを用いることができる。
また、基材材料としては、さらには小さい通気面積で通気性が維持でき、筐体1への水や塵芥などの異物の侵入を抑制する機能が高いPTFE多孔体を用いることが望ましい。ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、超高分子量ポリエチレンなどを用いればよい。
次に、実施の形態1における機器用除湿装置2の、吸湿剤7と除湿素子8による除湿効果、および吸湿剤7に吸着した水分吸着量の分布を評価した結果について開示する。
図2に示すように、開口12は筐体1の外側に位置するように設けられているが、このとき、吸湿剤7と陽極13との境界を原点0として、X軸に沿って長さ0〜10cmの範囲に、開口12を形成した。これを開口範囲L=10cmと表記する。吸湿剤7の陽極13に平行な平面での断面は2cm×2cmの正方形であり、断面積A=4cmである。また吸湿剤7のX軸に沿った全長は25cmである。筐体1の内部に位置する開口11の総面積は4cmであり、筐体1の外側に位置する開口12の総面積は10cmである。陽極13、陰極14の面積は共に4cmである。以下、この条件を有する機器用除湿装置22を、実施例1とする。
筐体1および、吸湿剤収納部10を構成する材料は、共にアクリル樹脂である。水素イオン伝導体膜15には、パーフルオロスルホン酸膜から構成される電気化学素子を使用した。除湿素子8は、制御手段9によって直流3.0Vを連続で印加したところ、25〜100mAの電流が流れた。吸湿剤7には、平均孔径が10μmの多孔質ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を基材として使用し、平均粒子径20μmのシリカゲル粒子を担持したものを用いた。また、吸湿剤7の内部における総括物質移動係数をk、吸着層単位容積あたりの粒子外表面積aとすると、k=180[1/s]であった。筐体1の外部環境は、室温20℃、相対湿度80%である。
吸湿能力を示す数値となる吸湿剤7の内部の水分吸着量の分布の測定方法について述べる。測定する時間に吸湿剤7を、陽極13と平行な面で0.1〜1mmの間隔で切断し、吸湿剤7片とする。次に、ステンレス製チャンバーを100℃以上の加熱によってチャンバー内部の吸着水分を十分除去した後、常温に冷却したチャンバー内部に吸湿剤7片を設置する。電熱ヒーターにより吸湿剤7片の表面温度を40〜60℃に加熱しながら乾燥空気を流す。チャンバーから流出したガスは赤外吸光光度計によって分析し、吸湿剤片から放出された水分量の総量を定量する。
次に、ヘッドランプ光源2の動作について説明する。時刻t=0[時間]にヘッドランプ光源2を点灯し、時刻t=2[時間]でヘッドランプ光源2を消灯した。その後、t=10[時間]にヘッドランプ光源2を再点灯して、ヘッドランプ光源2の点灯と消灯を繰り返す。このとき、ヘッドランプ光源2が点灯している間は、筐体1の内部ガスは、図2に示した矢印31に沿ってT=2[時間]かけて排出され、ヘッドランプ光源2が消灯している間は矢印32に沿って周辺の空気がT=8[時間]かけて吸引される。
図3は、ヘッドランプ光源2の点灯と消灯を繰り返し行った後の吸湿剤7の水分吸着量の分布を測定したものである。図3のグラフは、図2に示したX軸の原点0を基準として吸湿剤7の長さ25cmを1(基準)とした時の相対位置をx軸、吸湿剤7の断面積あたりの水分吸着量の相対値をy軸として示したものである。y=8が飽和水分吸着量、即ち、吸湿剤が吸湿できる水分量の上限を示している。図3(a)の曲線42は、実施例1において時刻t=10[時間]におけるヘッドランプ光源2の再点灯の直前の吸湿剤7の水分吸着量の分布を示したものであり、図3(b)の直線45は実施例1において時刻t=12[時間]におけるヘッドランプ光源2の再点灯後の吸湿剤7の水分吸着量の分布を示したものである。除湿素子の効果を示すため、比較例として、除湿素子8を使用しない場合の除湿効果についての結果を、図3(a)の曲線43、図3(b)の曲線44で示している。これを比較例1とする。比較例1では、除湿素子8のかわりに通気性及び通水性のないステンレス板(厚み1mm)を設置した。
図3(a)に示すように、ヘッドランプ光源2の再点灯の直前では除湿素子8による除湿効果によって吸湿剤7の水分が外気に排出されるため、除湿素子8を有しない比較例1よりも水分量が少ないことが分かり、水分吸着量の分布曲線は比較例1と比べてx軸の負の方向に平行移動したものとなった。時刻t=10〜12時間ではヘッドランプ光源2の点灯に伴い筐体1の内部のガス温度が20℃から50℃付近まで上昇し、加熱された空気が吸湿剤7を介して排出される。空気が加熱されると相対湿度が低下するので、10<t<12[時間]では図3(a)で示した吸湿剤7に吸着した水分が徐々に外気に排出されることになる。図3(b)に示すように、除湿素子8を有する実施例1では、吸湿剤7に一旦吸着した水分が全て筐体1の外部に排出される一方、除湿素子8を有しない比較例1では吸湿剤7に多く水分が残留した。図3(a)、(b)において、x=0〜1.0とy=0〜8で囲まれる長方形の面積は吸湿剤7が吸着できる最大量(以下、飽和吸着量と称す。)に対応することになるが、図3(b)に示すように、比較例1の時刻t=12[時間]で吸湿剤7に残留した水分量を計測した結果、図3(b)の斜線部の面積Sに対応し、吸湿剤7の飽和吸着量に対し0.1倍程度であった。
この結果より、ヘッドランプ光源2の再点灯の直前、時刻t=10[時間]および、ヘッドランプ光源2の再点灯直後、時刻t=12[時間]の時点においていずれも、相対長さが0の位置で、水分吸着量が最大であることが分かる。これは、即ち、筐体1の外側に位置する開口12に隣接した吸湿剤7に吸着されている水分量が多いことを意味する。また、除湿素子8を有しない比較例1と比較することにより、実施の形態1における機器用除湿装置22において、除湿素子8による吸湿剤7の除湿効果が有効であることが分かる。
次に、ヘッドランプ光源2の点灯、消灯をさらに繰り返したときの吸湿剤7の水分吸着量の分布を示す。図4(a)の曲線46は11回目のヘッドランプ光源2の点灯後、時刻t=102[時間]における吸湿剤7の水分吸着量の分布を示したものである。図4(b)の曲線48は、21回目のヘッドランプ光源2の点灯後、時刻t=202[時間]の吸湿剤7の水分吸着量の分布を示したものである。図4(a)、(b)に示す実施例1における曲線46、48より、ヘッドランプ光源2の点灯後の吸湿剤7に残留した水分は、ヘッドランプ光源2の点灯、消灯の繰り返し回数に関わらず、吸湿剤7が吸着できる水分の飽和吸着量の約0.05倍で一定であった。これは、実施例1の構成において除湿素子8が吸湿剤7に吸着した水分を外気に排出するためであることが分かる。一方、除湿素子8を備えていない比較例1では、図4(a)の曲線47、(b)の曲線49に示すように、ヘッドランプ光源2が点灯と消灯とが繰り返えされるにつれ、吸湿剤7の筐体1の外側に設けられた開口12に位置した吸湿剤7に含まれる水分が徐々に蓄積し、飽和吸着量の約0.7倍に到達した。また、図示しないが、30回目のランプ消灯後には吸湿剤7の水分量は飽和吸着量の1.0倍に到達した。
図5は、ヘッドランプ光源2の点灯、消灯を繰り返した時の時刻t=200〜212[時間]を含む、筐体1の内部の相対湿度とガス温度を示したものである。時間に伴う相対湿度の変化を示す図5(a)において、曲線36は比較例1の相対湿度の変化を示し、曲線37は実施例1の相対温度の変化を示している。また、実施例1では吸湿剤7に残留する水分量が十分に低かったため、図5(a)の曲線37に示すように、筐体1の内部の相対湿度を70%以下に維持でき、レンズ5の曇りは発生しなかった。一方、除湿素子8を使用しない比較例1では、筐体1の外側に位置する開口12に隣接する吸湿剤7に含まれる水分吸着量が徐々に増加し、飽和吸着量の約0.7倍に到達したので、図5(a)の曲線36に示すように、筐体1の内部の相対湿度が90%以上となり、レンズ5の曇りが発生した。筐体1の内部のガス温度は図5(b)のように変化する。
次に、除湿素子8が吸湿剤収納部10の設置される位置によって得られる除湿効果の違いについて示す。比較例として、除湿素子8を吸湿剤7の中央部、すなわち吸湿剤7の全長25cmのうち、x=12〜14cmの位置に除湿素子8を設置した機器用除湿装置22を用いた。これを比較例2とする。図6(a)の曲線50は実施例1における11回目のヘッドランプ光源2の点灯後、時刻t=102[時間]における吸湿剤7の水分吸着量の分布を示したものである。図6(b)の曲線52は、実施例1における21回目のヘッドランプ光源2の点灯後、時刻t=202[時間]の吸湿剤7の水分吸着量の分布を示したものである。また、図5(a)(b)の曲線51、52は比較例2における吸湿剤7の水分吸着量の分布を示したものである。
この結果から、除湿素子8を、筐体1の外側に設けられた開口に位置する吸湿剤7に隣接するように設けることにより、従来の構成のように、除湿素子8を吸湿剤7の中央に設けるという構成よりも、吸湿剤7の除湿効果を向上することができる。
除湿素子8を、筐体1の外側に設けられた開口12に位置する吸湿剤に隣接するように設けることによる効果をさらに述べる。図7は、21回目のヘッドランプ光源2の点灯後、時刻t=202[時間]における吸湿剤7の水分吸着量の分布を示したものである。図7の曲線25で示された実施例1の比較対象として、除湿素子8を相対長さが0.25倍の位置に設置したものを比較例3とし、図7の曲線26で示す。また、除湿素子8を相対長さが0.5倍の位置に設置したものを比較例4とし、図7の曲線27で示す。また、除湿素子8を相対長さが0.75倍の位置に設置したものを比較例5とし、図7の曲線28で示す。
図7より、除湿素子8を設置する位置の相対長さが小さくなるにつれ、即ち、除湿素子8が、筐体1の外側にある開口12に近づくにつれ、除湿素子8の吸湿剤7に対する除湿効果が向上していることが分かる。
図8は、図7における、実施例1と比較例3での吸湿剤7が吸着できる水分吸着量の差について示したものである。前述した通り、図8のx=0〜1.0とy=0〜8で囲まれる長方形の面積が、吸湿剤7の飽和吸着量に対応することになるので、比較例5では時刻t=202[時間]以降に吸着できる最大の水分量は図8に示した領域23となる。これに対し、実施例1では時刻t=202[時間]以降に吸着できる最大の水分量は図8に示した領域23と領域24との和となるため、実施例1が吸着できる水分量の方が、比較例5で吸着できる最大の水分量よりも領域24で示した分だけ多いことになる。即ち、実施例1のように除湿素子8の設置位置を吸湿剤7に隣接するよう定めることによって、吸湿剤7に残留する水分量を大幅に減少することができる。
筐体1の外側に位置した開口12に存在する吸湿剤7に水分が蓄積しやすいメカニズムは以下のように説明できる。ヘッドランプ光源2の点灯による発熱に伴い筐体内部で膨張した空気が筐体1の外部に排出され、ヘッドランプ光源2の消灯時には筐体1の内部の空気が収縮し、外部の湿潤した空気を吸い込む。筐体1の壁に設けられた呼吸穴6に吸湿剤7を設置した場合、ヘッドランプ光源2の消灯時に外部から内部に向かって吸引する気体から湿度を除去できる。
ヘッドランプ光源2の点灯時には容器内部で加熱された膨張気体(相対湿度の低い気体)が筐体1の内部から外部に向かって排出する際に、吸湿剤7に吸着した湿度が外部に排出される。理想的にはランプ点灯に伴って排出される気体の全体積とヘッドランプ光源2の消灯に伴って吸い込む全気体の体積は等しいので、気体気の排出、吸引に伴い繰り返される水分吸着量の分布は繰り返し同じものになるはずである。このように、気体の膨張と収縮が瞬時に起こると仮定すれば、ヘッドランプ光源2の点灯、消灯の繰り返しで吸湿剤内での水分の蓄積、残留は発生しない。
しかし、実際には一定時間ヘッドランプ光源2が点灯し消灯した後、筐体1の内部の空気の冷却は数時間以上をかけてゆっくり進行する。この間に、吸湿剤7に吸着した水分は拡散現象により水分吸着量の多い部分から少ない部分に移動する。図9は、拡散現象に伴う水分吸着量分布の時間変化を示したものである。
図9の曲線30は、ヘッドランプ光源2の消灯直後の吸湿剤7の水分吸着量分布を示したものである。この状態から、時間が経過すると吸湿剤内部の全水分量は一定に保ったまま、拡散現象により筐体1の内部方向に浸透する。図9の曲線31は、ヘッドランプ光源2の消灯から1時間後の吸湿剤7の水分吸着量の分布を示したものである。図9の曲線32は、ヘッドランプ光源2の消灯から2時間後の吸湿剤7の水分吸着量の分布を示したものである。曲線31に示すように吸湿剤7に吸着される水分は時間とともに、曲線30に示されるように筐体1の内側に拡散し移動していることが分かる。このため、ヘッドランプ光源2の再点灯時に排出する膨張空気によって水分を完全に筐体1の外部に押し出すには、より大きな体積の空気の移動が必要となる。したがって、空気の膨張と収縮が進行する時間を考慮すると、ヘッドランプ光源2の消灯中の拡散現象によって移動した差分が吸湿剤内での水分の蓄積、残留という形で顕在化するのである。
本実施の形態1によれば、こうした、水分の拡散に対し除湿素子8は吸湿剤7において、筐体1の内部に向かって拡散する方向と逆行する方向に水分を強制的に排出することができるので、吸湿剤7中の拡散現象に伴う水分の筐体1の内部への浸透を抑制し、吸湿剤7の筐体1の外側にある開口に位置する吸湿剤7の水分蓄積を抑制することが可能となる。
次に、開口12の位置を変化させた時の除湿効果の違いについて示す。上述の図3〜8では機器用除湿装置22において、筐体1の外側にある開口12の開口範囲が0〜10cm(L=10cm)における結果を示していた。一方、除湿素子8を図2に示すように原点0に固定し、開口12を形成する範囲を変化させた時の除湿能力について評価を行う。ただし、開口12が形成される範囲はX軸方向に幅を持っており、開口12が形成される位置が開口範囲Lに応じて幅をもったまま変化するものと考える。また、陽極13に平行な平面での吸湿剤7の断面は2cm×2cmの正方形で、断面積A=4cmであり、図2に示した、X軸に沿った全長は100cmである。
図10は、開口範囲Lを0〜60cmと変化させた場合の吸湿剤7の総水分吸着量を調べた結果を示したものである。図10のy軸は21回目のヘッドランプ光源2点灯後、時刻t=202[時間]での吸湿剤7が吸着する総水分吸着量の相対量を示したものである。L<0.1cmでは開口12が小さ過ぎるため、ヘッドランプ光源2の点灯による発熱に伴い筐体1の内部で膨張した空気が筐体1の外部に排出されないため、吸湿剤7の水分吸着量が徐々に増加する。開口範囲Lが0.1cm以上、25cm以下ではヘッドランプ光源2点灯による発熱に伴い容器内部で膨張した空気が容易に排出され、開口部12が除湿素子8に十分に近いため、吸湿剤7の最大水分吸着量に対し、水分吸着量は0.1倍以下に抑制することができた。開口範囲Lが25cm以上では、水分が多く吸着した吸湿剤7と除湿素子8の陽極13までの距離が遠く、除湿素子による水分移動速度が急激に低下するため、吸湿剤7の水分吸着量が徐々に増加した。
従って、除湿素子8の陽極13表面から見た開口部12の開口範囲Lは、0.1cm<L<25cm、即ち、吸湿剤7の全長を基準として、相対位置が0.01倍<L<0.25倍であることが望ましい。また、ヘッドランプ光源2を収納する筐体1の周辺環境が低温多湿で曇りが発生しやすい条件であり、高い除湿性能が必要な場合には、0.5cm<L<10cm、即ち、吸湿剤7の全長を基準として、相対位置が0.05倍<L<0.1倍にすることが望ましい。
本実施の形態1によれば、上記のような範囲に開口12を設けることにより、吸湿剤7に吸着された水分を効果的に排出することができ、ヘッドランプ光源2が長時間にわたって点灯、消灯を繰り返す場合においても、筐体1内部の湿度を低減させることができ、レンズ5の曇りを防止することができる。
次に、実施の形態1に係る機器用除湿装置22の吸湿剤7の断面積の違いによる除湿効果の違いについて述べる。除湿素子8の陽極13に平行な平面における面積を16cm、吸湿剤7の断面積A=16cm、開口12の面積を25cm、その他の条件は実施例1と同一に設定したものを実施例2とする。また、除湿素子8の陽極13に平行な平面における面積を1cm、吸湿剤7の断面積A=1cm、開口12の面積を2cm、その他の条件は実施例1と同一に設定してしたものを実施例3とする。
筐体1の外部環境は、室温20℃、相対湿度80%であった。実施例2および実施例3では除湿素子8に対し3.0Vの直流電圧を印加した。筐体1の内部体積は20Lである。ランプ点灯と消灯により筐体1の内部の空気の温度は10〜85℃の範囲で増減した。実施例1、2、3を比較すると、吸湿剤7を通過する全ガス量は一定であった。しかし、実施例1、2、3における吸湿剤7及び除湿素子8の断面積は、4、16、1cmと異なるので、吸湿剤7を通過するガスの流速は断面積Aに反比例して変動する。実施例1のガス流速を100とすると、実施例2、3のガス流速はそれぞれ25、400である。時刻t=0時間にヘッドランプ光源2を点灯し、t=2[時間]にヘッドランプ光源2を消灯した。その後、時刻t=10[時間]にヘッドランプ光源2を再点灯するようにヘッドランプ光源2の点灯と消灯を繰り返した。
図11に11回目のランプ点灯後、時刻t=102[時間]での吸湿剤7の断面積あたりの水分吸着量の分布を示す。図11の曲線38、39、40はそれぞれ、実施例1、2、3に対応したものである。実施例2、3では除湿素子8が吸湿剤7に吸着した水分を外気に排出するため、ヘッドランプ光源2の点灯後の残留水分は繰り返し回数に関わらず、吸湿剤7が吸着できる最大の水分量を1とすると、それぞれ約0.01倍、0.08倍で一定であった。
本実施例1〜3で示したように吸湿剤7を通過するガスの流速が変動すると、吸湿剤7の内部の水分吸着量の分布は変化するが、吸湿剤7や除湿素子8の断面積Aによらず、除湿素子8の運転により吸着剤内部における水分の蓄積(残留)を防止することが出来る。
吸着剤7の断面積Aが16cmである実施例2では、筐体1と外気の間の空気のやり取りがより迅速になるので、外気を吸入する時間が短縮される。これに伴って、断面積あたりの残留水分量は減少する。一方、断面積が1cmである実施例3では、では筐体1と外気の間の空気のやり取りに時間がかかるため、断面積あたりの残留水分量は増加する。
実施例1〜3のように吸湿剤7の断面が変化することにより、吸湿剤7の内部の水分吸着量の分布は変化するが、除湿素子8を駆動させていれば機器用除湿装置を長期間動作させても、吸着剤7の内部における水分残留を防止することが出来る。即ち、除湿素子8を動作させていることにより、吸湿剤7において、飽和吸着量に達することがなくなり、長期間除湿能力を維持することができる。
本実施の形態1は、吸湿剤7の水分吸着量の分布を様々な条件において調べることにより調整されたものである。また、本実施の形態1は、吸湿剤7の水分吸着量の分布において、筐体1の外側に設けられた開口11に位置する吸湿剤7の吸着水分量が特に多いという課題を明らかにし、除湿素子8および開口12の位置の最適化について示したものである。
このように、実施の形態1に係る機器用除湿素子22によると、除湿素子8が水を電気分解して酸素を発生する陽極、水分を放出する陰極、陰極と陽極が対向する領域において水素イオンを輸送する水素イオン伝導体膜15から構成される電気化学素子であり、筐体1の外側に設けられる開口12に位置する吸湿剤7に隣接するように除湿素子8が設けられている構造となっている。そのため、ヘッドランプ光源2の点灯と消灯により内部の空気が膨張と収縮を繰り返す際、開口12に位置する吸湿剤7に水分が蓄積することを防止し、吸湿剤7の交換なしで長期間にわたり除湿効果を維持することができ、筐体1の内部に発生する曇りを防止することができる。
なお、筐体1が占める体積や筐体1の内部の空気の温度変化に伴って、要求される除湿性能は変化する。車載用ヘッドランプのように容積が10L程度、空気の温度0〜150℃の範囲で変化する場合には、断面積Aは1〜100cmの範囲であり、吸湿剤の全長は1〜25cmの範囲に設定することが望ましい。筐体1の体積が10L以上100L以下、空気温度が0〜150℃の範囲で変化する場合には、断面積Aは100〜1000cmの範囲であり、吸湿剤7の全長は10cm〜1mの範囲に設定することが望ましい。
また、実施の形態1では、車載用ヘッドランプの筐体に設けた呼吸穴に除湿装置22を設置する構成を述べているが、除湿装置22は、車載用ヘッドランプ以外の車載部品と干渉せず、必要に応じて脱着が容易な構成でることが望ましい。
また、吸湿剤収納部10は筐体1の呼吸穴6に設置されている構成となっているが、部品点数の削減のため、吸湿剤収納部10が筐体1に一体的に形成されていてもよい。
また、呼吸穴6を形成する位置は本実施の形態に示した筐体1の下部に限定されるものではなく、ランプの点灯、消灯に伴う温度変化に伴う筐体内部の圧力変動を緩和することができればどこに設置してもよい。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2に係る機器用除湿装置の設置例を説明する。図12(a)は、実施の形態2に係る機器用除湿装置22の除湿素子8を示す概略構成を示したものである。図12(b)は図12(a)に示した矢印Bからみた、機器用除湿素子の概略構成を示したものである。筐体1の外側に設置された開口12は、吸湿剤収納部10の他方側の端部の端面において除湿素子8と吸湿剤7が接する平面上に設けられており、除湿素子8に設けられた貫通穴41と連通している。それ以外は、前述の実施の形態1と同じ構成であり、吸着剤7や除湿素子8に使用する材料や充填方法等も同じである。
図12(a)に示すように、除湿素子8は陽極13と水素イオン伝導体膜15と陰極14を貫通する貫通穴41を持つため、除湿素子8と同一面内から空気を排出又は吸い込むことが可能である。十分な通気量が得られるよう、図12(b)に示すように、複数の貫通穴41があることが望ましい。ヘッドランプ光源2の点灯、消灯の1回当たりの吸湿剤を介した通気量が2L以下の場合には、除湿素子8に設ける貫通穴41の総面積は除湿素子8全体の1/4以下とすることが望ましい。吸湿剤7を介した通気量が2L以上の場合には除湿素子8に設ける貫通穴41の総面積は除湿素子8全体の1/3以下とすることが望ましい。
陰極14にはカーボンペーパーのような繊維状の電極材料が使われることが多いので、陽極13側から打ち抜き加工を行うと、陰極14を構成する繊維が残存し、陽極13と陰極14の電気的短絡が発生する可能性がある。そのため、除湿素子8において、陽極13と陰極14が電気的に短絡せずに貫通穴を形成するには、貫通穴41のない除湿素子8を一体成形した後、プレス加工によって陰極14側からその一部を打ち抜くのが望ましい。
一体成形後の厚みが50μm以上の除湿素子8のプレス加工条件としては、温度130℃以上、プレス圧力10kgf/cm以上とし、打ち抜き刃の外周は120mm以下にすることが望ましい。除湿素子として更に厚いものをプレス加工する場合には、温度160℃以上、プレス圧力30kgf/cm以上とし、打ち抜き刃の外周は120mm以下にすることが望ましい。
除湿素子8に貫通穴41を形成する以外に、小型の除湿素子8を開口12において、吸湿剤7と除湿素子8が接するように同一平面に複数並べてもよい。この場合、十分な通気量が得られるよう、複数の開口12があることが望ましい。また、陰極14にはカーボンペーパーのような繊維状の電極材料が使われることが多いので、陽極13側から切断加工を行うと、陰極14を構成する繊維が残存し、陽極13と陰極14の電気的短絡が発生する可能性がある。そのため、小型の除湿素子8を形成するには、予め小型に打ち抜いた陽極13と陰極14と水素イオン伝導体膜15を一体成形してもよいが、生産効率を上げるために一旦大型の除湿素子8を一体成形した後、カッターにより陰極14側から切断加工するのが望ましい。
このように、実施の形態2に係る機器用除湿素子22によれば、開口11と開口12が対向する位置に存在するため、気体が吸湿剤7を均等に通過ため吸湿剤7を有効に利用することができ、吸湿剤7の交換なしでさらに長期間にわたり除湿効果を維持することができ、筐体1の内部に発生する曇りを防止することができる。
実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3に係る機器用除湿装置の設置例を説明する。図13に本発明の実施の形態3における機器用除湿装置22を示す。図13に示すように、除湿素子8と吸湿剤7の間に陽極13への汚染物の侵入を防止する保護膜16を持つこと以外は、前述の実施の形態1と同じ構成であり、吸着剤7や除湿素子8に使用する材料や充填方法等は同じである。
除湿素子8の陽極13へ侵入する可能性がある物質として、海水中に含まれる塩分や水道水に含まれるイオン状物質、融雪剤の主成分であるCaCl、塵芥などの異物が考えられる。特に、微細水滴が浸入すると、水中に含まれるNa、Mg2+、Ca2+、K、HCO 、Cl、SO 2−、NO 、シリカ系イオン、Br、HBO、F、Sr2+が陽極側に長期間にわたり接触すると、電気化学反応やイオン置換により陽極13、水素イオン伝導体膜15の性能を劣化させる可能性がある。
保護膜16の材料や構造は、必要な気体透過量が確保できる限り特に限定されず、例えば、織布や不織布、ネット、多孔体、発泡体を含む通気膜とすればよい。特に、撥水性(防水性)や耐熱性、耐薬品性などの観点から、フッ素樹脂の多孔体またはポリオレフィンの多孔体またはこれらを併用した通気膜が好ましい。フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン− ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン− パーフルオロアルキルビニル共重合体、テトラフルオロエチレン− エチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデンなどを用いることができる。
また、小さい通気面積で通気性が維持でき、陽極13への水や塵芥などの異物の侵入を抑制する機能が高いPTFE多孔体を用いることが好ましい。ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、超高分子量ポリエチレンなどを用いればよい。保護膜16としてフッ素樹脂の多孔体またはポリオレフィン樹脂の多孔体またはこれらを併用する場合、防水性の観点から、多孔体の平均孔径が0.01μm〜100μm程度の範囲であることが好ましい。このような多孔体は、延伸法や抽出法など、一般的な多孔体形成法によって得ることができる。
除湿素子8の陽極13に好ましくない影響を与える物質として前述した、海水中に含まれる塩分をはじめとするイオン状物質(Na、Mg2+、Ca2+、K、HCO 、Cl、SO 2−、NO 、シリカ系イオン、Br、HBO、F、Sr2+)、融雪剤の主成分であるCaCl、塵芥などの異物は、除湿素子8を構成する水素イオン伝導体膜15や陰極14にも接触させないことが望ましい。図示しないが、イオン伝導体膜15や陰極14の一部またはすべてを、上記の素材から成る保護膜16によって被覆し、異物の付着や侵入を阻害してもよい。
このように、実施の形態3に係る機器用除湿装置22によれば、除湿素子8と吸湿剤7の間に陽極13への汚染物の侵入を防止する保護膜16を持つため、吸湿剤7の交換なしでさらに長期間にわたり除湿効果を維持することができ、筐体1の内部に発生する曇りを防止することができる
実施の形態4.
次に、本発明の実施の形態4に係る機器用除湿装置の構成を説明する。図14に本発明の実施の形態4における機器用除湿装置22を示す。図14に示すように、除湿素子8と保護膜17を貫通する貫通穴41を設けること以外は実施の形態3と同様である。保護膜17は、実施の形態3で示した保護膜16と同様であり、除湿素子8の陽極13に好ましくない影響を与える物質として上述した、海水中に含まれる塩分をはじめとするイオン状物質(Na、Mg2+、Ca2+、K、HCO 、Cl、SO 2−、NO 、シリカ系イオン、Br、HBO、F、Sr2+)、融雪剤の主成分であるCaCl、塵芥などの異物は、除湿素子8を構成する水素イオン伝導体膜15や陰極14にも接触させないことが求められる。
保護膜17の材料や構造は、必要な気体透過量が確保できる限り特に限定されず、例えば、織布や不織布、ネット、多孔体、発泡体を含む通気膜とすればよい。フッ素樹脂の多孔体またはポリオレフィン樹脂またはこれらを併用した多孔体を用いる場合、防水性の観点から、多孔体の平均孔径が0.01μm〜100μm程度の範囲であることが好ましい。除湿素子8の陽極13に好ましくない影響を与える物質として上述した、海水中に含まれる塩分をはじめとするイオン状物質、融雪剤の主成分であるCaCl、塵芥などの異物は、除湿素子8を構成する水素イオン伝導体膜15や陰極14にも接触させないことが望ましい。従って、図示しないが、イオン伝導体膜15や陰極14を保護膜16と同様の材料によって被覆して異物の付着や浸入を阻害してもよい。
図15に実施の形態4における貫通穴41に通気膜19を充填した変形例を示す。図15に示した機器用除湿装置22において、外部から開口部12を通過した異物や水滴が保護膜17付近に蓄積して、保護膜17を超えて陽極13や水素イオン伝導体膜15に接触する可能性がある。そこで、図15に示すように、開口12に保護膜17と同様の材料と構造を持つ通気膜19を充填したものである。
なお、通気膜19の材料や構造は、必要な気体透過量が確保できる限り特に限定されず、例えば、織布や不織布、ネット、多孔体、発泡体を含む通気膜とすればよい。フッ素樹脂の多孔体および/またはポリオレフィン樹脂の多孔体を用いる場合、防水性の観点から、多孔体の平均孔径が0.01μ m 〜100μm 程度の範囲であることが好ましい。
このように、実施の形態4に係る機器用除湿装置22によれば、開口11と開口12が対向する位置に存在し、除湿素子8と吸湿剤7の間に陽極13への汚染物の侵入を防止する保護膜16を持つため、吸湿剤7の交換なしでさらに長期間にわたり除湿効果を維持することができ、筐体1の内部に発生する曇りを防止することができる。
また、実施の形態4に係る機器用除湿装置22によれば、通気膜19が開口12に充填されているため、陽極13や水素イオン伝導体膜15の劣化を防ぐことができ吸湿剤7の交換なしでさらに長期間にわたり除湿効果を維持することができ、筐体1の内部に発生する曇りを防止することができる。
実施の形態5.
次に、本発明の実施の形態5に係る機器用除湿装置の構成を説明する。図16に本発明の実施の形態5における機器用除湿装置を示す。除湿素子8の陰極14側を覆うように導電体メッシュ18を備えること以外は、実施の形態3と同じ構成であり、吸着剤7や除湿素子8に使用する材料や充填方法等も同じである。
除湿素子8を構成する陰極14に対し好ましくない影響を与える物質として、海水中に含まれる塩分をはじめとするイオン状物質、融雪剤の主成分であるCaCl、塵芥などの異物が挙げられる。特にCa2+、Mg2+のような陽イオンは陰極14表面に引き付けられ、陰極14表面に析出物を発生する可能性がある。陰極14表面に析出物が蓄積すると、除湿素子8における水素イオン伝導を阻害し、除湿素子8の性能低下につながる可能性がある。そこで、これらの陽イオンを陰極14に侵入させないことが望ましい。
導電体メッシュ18は、ステンレス、アルミニウム、カーボン、銅、黄銅、チタンなどの導電性のメッシュであり、メッシュの孔径が1μm〜5mm程度の範囲であることが望ましい。図13に示すように、導電体メッシュ18は、陰極14の電位よりも−0.01V以上低くなるように制御手段9により制御されている。導電体メッシュ18によって、陰極14への陽イオン物質の侵入を阻害することができる。また、図17に示すように、実施の形態4の構成においても同様に導電体メッシュ18と制御手段9を設けることで、陰極14の劣化を防ぐことができる。
次に、実施の形態5に係る機器用除湿装置22の除湿性能の時間変化について、実施の形態1と実施の形態3を比較して説明する。対象とする構成は、実施の形態5については図16に示した構成とし、実施の形態1については図2に示した構成とし、実施の形態3については図16に示した構成である。保護膜16は、厚みが1mmで、平均孔径が2μmの多孔質ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)である多孔質膜を使用した。導電体メッシュ18は、チタン製でメッシュの孔径が1mm、厚みが0.5mmのものを用いた。導電体メッシュ18は、陰極14の電位よりも−0.2V低くなるように、図16に示すような制御手段を使って制御した。除湿素子8の周辺環境は、室温20℃、相対湿度100%であり、人工海水(塩分濃度3%)を噴霧し、気中濃度が1g/m程度になるように維持した。
図18は除湿素子8を長時間連続運転した際の除湿性能(単位時間あたりの水分移動量)を実施の形態ごとに示したものである。除湿性能は、通電初期の除湿性能を100とした場合の相対値で示した。実施の形態1のように、保護膜16または導電性メッシュ18を有しない場合には、通電後100時間では変化が見られないものの、それ以降は徐々に性能が低下し、1000時間後では初期性能の1.2%まで低下した。原因としては、人工海水中に含まれるイオン状物質(Na、Mg2+、Ca2+、K、HCO 、Cl、SO 2−、NO 、シリカ系イオン、Br、HBO、F、Sr2+)が除湿素子8の陽極13、陰極14の表面に析出し、一部は水素イオン伝導膜15のHを置換することで性能を劣化させたものと考えられる。
実施の形態3のように陽極13の吸湿剤7に接する面に保護膜16を設置した場合には、通電開始後1000時間までは初期性能の90%の性能を維持することができた。通電5000時間後から徐々に性能が低下し、15000時間後には50%まで低下した。保護膜16によって人工海水中に含まれるイオン状物質(Na、Mg2+、Ca2+、K、HCO 、Cl、SO 2−、NO 、シリカ系イオン、Br、HBO、F、Sr2+)の陽極13への侵入が阻害できたことが原因であると考えられる。しかし、人工海水中に含まれるイオン状物質が除湿素子8の陰極14の表面に析出し、一部は水素イオン伝導膜15のHを置換することで性能を劣化させたと考えられる。
実施の形態5のように陽極13の吸湿剤7に接する面に保護膜16を設置し、陰極14を覆うように導電性メッシュ18設置した場合には、通電開始後5000時間までは初期性能の90%の性能を維持することができ、15000時間後でも初期の85%の除湿性能を示した。これは、保護膜16と導電性メッシュ18によって人工海水中に含まれるイオン状物質(Na、Mg2+、Ca2+、K、HCO 、Cl、SO 2−、NO 、シリカ系イオン、Br、HBO、F、Sr2+)の陽極13と陰極14への侵入を抑制できたことが原因と考えられる。
このように、実施の形態5に係る機器用除湿装置22によれば、陰極14に侵入する陽イオンを阻害する導電体メッシュ18を備えるため、陰極14の劣化を防ぐことができ、吸湿剤7の交換なしでさらに長期間にわたり除湿効果を維持することができ、筐体1の内部に発生する曇りを防止することができる。
実施の形態6.
次に、実施の形態6に係る機器用除湿装置の構成を説明する。図19に本発明の実施の形態6における機器用除湿装置22を示す。図19に示すように、吸湿剤7を収納する吸湿剤収納部10aに取り付け部21を設け筐体1の壁に着脱可能となるようにしたものである。取り付け部21は例えばネジ山のような形状である。また取り付け部21の形状はネジ山のようなものに限らず、筐体1の壁に着脱可能であればどのような形状でも構わない。それ以外の構成は、実施の形態1と同じである。
実施の形態6の変形例を図20に示す。図20(a)は、吸湿剤収納部10a、吸湿剤7、除湿素子8を変形したもので、吸湿剤収納部10aの内部を貫通する穴に吸湿剤7を充填し除湿素子8を嵌めこんだ構成の機器用除湿装置22を示したものである。図20(b)は吸湿剤7を充填する範囲をより拡大し変形したものである。図20(b)では、除湿素子8と平行な面における吸湿剤7の断面積Aと開口11は同じ大きさである。図21に実施の形態6に係る図20(a)に示す機器用除湿装置22を車載用ヘッドランプ100に適用した構成を示すものである。吸湿剤収納部10aの形状が異なること以外は、実施の形態1での車載用ヘッドランプと同じである。
なお、実施の形態6に係る機器用除湿装置22における吸湿剤収納部10aの変形例は図19、図20に示したものに限らず、機器用除湿装置22の設置が可能な構成であればどのような形であっても構わない。例えば、取りつけ部21は、この形に限らずワンタッチで取り付け、取り外しができるアタッチメントを備えたものであってもよい。
このように、実施の形態6に係る機器用除湿装置22によれば、吸湿剤収納部10aに取りつけ部21が設けられているので、メンテナンスがより簡便になる。
なお、本発明における除湿素子8の制御手段9の動作は、車載を考えた場合自動車のエンジンのON/OFFに従って動作しても良いし、これに関わらず外部環境に応じ、センサー等の指令を受け制御される方法でもよい。また、本発明における機器用除湿装置は車載用ヘッドランプに限定されることなく除湿を必要とする機器に適用し得るものである。
本発明は、上記発明の実施の形態および実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
1 筐体
2 ヘッドランプ光源
7 吸湿剤
8 除湿素子
9 制御手段
10、10a 吸湿剤収納部
11、12 開口
13 陽極
14 陰極
15 水素イオン伝導体膜
16、17 保護膜
21 取り付け部
22 機器用除湿装置
41 貫通穴

Claims (10)

  1. 吸湿剤と、
    前記吸湿剤を収納し、一方の端部に第1の開口が設けられ、他方の端部に第2の開口が設けられた吸湿剤収納部と、
    前記第2の開口に位置する前記吸湿剤に隣接するように設けられ、水素イオン伝導体膜と電極とを有する除湿素子と
    を備えたことを特徴とする機器用除湿装置。
  2. 第1の開口は除湿対象機器の筐体の内部に位置し第2の開口は前記筐体の外部に位置するように前記筐体に設けられることを特徴とする請求項1に記載の機器用除湿装置。
  3. 電極は陽極と陰極で構成され、前記陽極は吸湿剤に当接し、前記陰極は水素イオン伝導体膜を介して前記陽極の反対側に設けられたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の機器用除湿装置。
  4. 気体状の水分子を透過し、液体を透過しない保護膜を陽極に設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の機器用除湿装置。
  5. 陰極を覆うように設置された導電体メッシュと、
    前記陰極と前記導電体メッシュの電位差を制御できる制御手段とを備え、
    前記制御手段は前記陰極の電位よりも前記導電体メッシュの電位が低い電位になるように制御することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の機器用除湿装置。
  6. 陽極は水から酸素と水素イオンを発生し陰極は酸素と前記水素イオンから水を発生し水素イオン導電体膜は前記陰極と前記陽極が対向する領域において前記水素イオンを輸送することを特徴とする請求項3ないし請求項5のいずれか1項に記載の機器用除湿装置。
  7. 前記除湿素子に第2の開口と連通する貫通穴を設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の機器用除湿装置。
  8. 第2の開口は、吸湿剤の全長に対して除湿素子から相対位置が0.01〜0.25倍の範囲に設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の機器用除湿装置。
  9. 吸湿剤収納部は、除湿対象機器の筐体に着脱可能な取り付け部を有することを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の機器用除湿装置。
  10. 光源と、
    前記光源を収納する筐体と、
    前記筐体に取り付けられた請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の機器用除湿装置とを備えたことを特徴とする車載用ヘッドランプ。
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