JP2014159792A - ガスエンジンシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】熱効率の低下を招くことなく、円滑な始動を行うことのできるガスエンジンシステムを提供する。
【解決手段】副室16内に供給される副室ガスに点火し、これを主燃焼室15に噴出させて該主燃焼室15に供給される空気及び主燃料ガスの混合ガスを燃焼させるガスエンジン本体11と、主燃焼室15に混合ガスを供給する混合ガス流路20と、副室16に副室ガスを供給する副室ガス流路50と、副室ガス流路50を流通する副室ガスの一部が導入されて、該副室ガスを混合ガス流路20に供給する燃料ガス補充流路60と、 閉状態となることで燃料ガス補充流路60の該副室ガスの流通を遮断し、開状態となることで燃料ガス補充流路60の該副室ガスの流通を許容する補充流路開閉弁65と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガスエンジンシステムに関する。
ガスエンジンは、天然ガス、都市ガス等の気体燃料(燃料ガス)を用いて燃焼運転する内燃機関である。このガスエンジンは、高効率・高出力を得られることから主に常用・非常用発電用エンジンや建設機械用エンジン、船舶、鉄道等に搭載されるエンジン等に幅広く利用されている。
ガスエンジンでは、給気管から導入された空気中に燃料ガスが供給されることで、これら空気と燃料ガスからなる混合ガスが生成される。この混合ガスは、過給機のコンプレッサで圧縮されてスロットル弁で流量調整された後、ガスエンジン本体の燃焼室に供給される。そして、燃焼室で混合ガスが点火されることで燃焼運転が行われ、駆動力が得られる。
ガスエンジンとして、ガスエンジン本体に点火用の副室を備えたものが知られている(例えば特許文献1参照)。このガスエンジンでは、ガスエンジン本体のシリンダが圧縮上死点近くになると、副室内の点火プラグのスパークにより副室ガスが点火される。これによって、発生した火炎は主燃焼室内へと噴出し、該主燃焼室内の混合気が点火されることで燃焼運転が行われる。
ここで、ガスエンジンの始動時は、大気圧で給気管に導入される空気の量が過剰となるため、空気質量を燃料ガス質量で割った値である空燃比が低下する傾向にある。このような空燃比低下による失火を回避して、目標のエンジン回転数までの円滑な始動を行うべく空燃比を適切に制御する必要がある。
例えば、発電時にエンジン回転数を一定に維持すべく該エンジン回転数の値に応じて燃料供給量を制御する発電用のガスエンジンでは、スロットル弁を制御することによって始動時の空燃比の最適化を図っている。
即ち、スロットル弁により混合ガスの流量を絞れば、ガスエンジン本体に供給される混合ガスの流量が減少する分だけエンジン回転数は低下する。すると、これに抗してエンジン回転数を維持すべく、燃料の供給量を増加させる制御が行われる。その結果、混合ガス中の燃料の割合が増加して空燃比が増加することで該空燃比が適切な値となり、始動時の失火が防止される。
特開2009−578870号公報
しかしながら、スロットル弁は比例弁であるため、高価なばかりでなくその制御が複雑となる。また、高負荷運転中には、スロットル弁自体が混合ガス流路を流通する混合ガスの圧損となるため、熱効率の低下招いてしまう。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、熱効率の低下を招くことなく、円滑な始動を行うことのできるガスエンジンシステムを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
即ち、本発明に係るガスエンジンシステムは、室内に供給される副室ガスに点火し、これを主燃焼室に噴出させて該主燃焼室に供給される空気及び主燃料ガスの混合ガスを燃焼させるガスエンジン本体と、前記主燃焼室に前記混合ガスを供給する混合ガス流路と、前記副室に前記副室ガスを供給する副室ガス流路と、前記副室ガス流路を流通する前記副室ガスの一部が導入されて、該副室ガスを前記混合ガス流路に供給する燃料ガス補充流路と、 閉状態となることで前記燃料ガス補充流路の前記副室ガスの流通を遮断し、開状態となることで前記燃料ガス補充流路の前記副室ガスの流通を許容する補充流路開閉弁と、を備えることを特徴とする
このような特徴のガスエンジンシステムによれば、補充流路開閉弁が開状態となると、副室ガス流路の副室ガスが燃料ガス補充流路を介して混合ガス流路に供給される。これによって、混合ガス流路を流通する混合ガスにおける燃料ガスの割合が増加する。
また、本発明に係るガスエンジンシステムは、前記ガスエンジン本体を有する複数のエンジンユニットを備え、前記混合ガス流路は、各前記エンジンユニットに対応するように複数が設けられて、対応する前記エンジンユニットの前記ガスエンジン本体の前記主燃焼室にそれぞれ前記混合ガスを供給する混合ガス分岐流路を有し、前記燃料ガス補充流路が、複数の前記混合ガス分岐流路のうちのいずれかの混合ガス分岐流路に前記副室ガスを供給し、前記燃料ガス補充流路によって前記副室ガスが供給される前記混合ガス分岐流路に対応する前記エンジンユニットが、エンジン始動に供される始動エンジンユニットとされていることが好ましい。
ここで、複数のエンジンユニットのうちの全てのエンジンユニットに対応する混合ガス分岐流路に副室ガスを供給した場合、全てのガスエンジン本体にて燃焼運転が行われることによりエンジン回転数が過剰となってしまうおそれがある。
これに対して本発明では、一部のエンジンユニットに対応する混合ガス分岐流路に副室ガスを供給することで、該混合ガス分岐流路に対応するエンジンユニットを始動エンジンユニットとして始動に寄与させている。即ち、該始動用エンジンユニットのみのガスエンジン本体にて燃焼運転を行わせることができため、エンジン回転数が過剰となってしまうことを抑制できる。
さらに、本発明に係るガスエンジンシステムは、前記燃料ガス補充流路によって前記副室ガスが供給される前記混合ガス分岐流路を、他の前記混合ガス分岐流路に切り替える第一切替部を備えることが好ましい。
一部のエンジンユニットのみを始動エンジンユニットとした場合、当該一部のエンジンユニットが他のエンジンユニットに比べて運転頻度が多くなる分、劣化が進行してしまうおそれがある。
これに対して本発明では、副室ガスが供給される混合ガス分岐流路を切り替えることで該混合ガス分岐流路に対応する始動エンジンユニットを切り替えることができる。これによって、一部のエンジンユニットのみが劣化してしまうことを回避できる。
また、本発明に係るガスエンジンシステムでは、前記副室ガス流路は、各前記エンジンユニットに対応するように複数が設けられて、対応する前記エンジンユニットの前記ガスエンジン本体の前記副室にそれぞれ前記副室ガスを供給する副室ガス分岐流路を有し、前記燃料ガス補充流路は、前記始動エンジンユニット以外の前記エンジンユニットに対応する前記副室ガス分岐流路から前記副室ガスが導入されることが好ましい。
始動エンジンユニット以外のエンジンユニットでは、ガスエンジンシステムの始動時に空燃比が大きいため失火する傾向にある。したがって、当該エンジンユニットのガスエンジン本体に供給される副室ガスは、燃焼に寄与せず無駄になってしまう。
本発明では、このように燃焼に寄与しない副室ガスを始動エンジンユニットに対応する混合ガス分岐流路に供給することで、副室ガスを効率的に使用することができる。
さらに、本発明に係るガスエンジンシステムは、前記燃料ガス補充流路によって前記副室ガスが供給される前記混合ガス分岐流路を、他の前記混合ガス分岐流路に切り替える第一切替部と、前記燃料ガス補充流路に前記副室ガスを導入する前記副室ガス分岐流路を、他の前記副室ガス分岐流路に切り替える第二切替部と、を備えることが好ましい。
これによっても上記同様、一部のエンジンユニットが他のエンジンユニットよりも劣化してしまうことを抑制しつつ、副室ガスを効率的に使用することができる。
また、本発明に係るガスエンジンシステムでは、前記補充流路開閉弁は、開放信号に基づいて前記開状態となるとともに、閉塞信号に基づいて前記閉状態となり、エンジン始動時に前記補充流路開閉弁に前記開放信号を出力するとともに、予め定めたエンジン運転状態となった際に前記補充流路開閉弁に前記閉塞信号を出力する開閉弁制御部を備えることが好ましい。
これによって、エンジン始動時に空燃比を低下させてガスエンジン本体での燃焼運転を確実に行うことができるとともに、予め定めたエンジン運転状態となった際には混合ガス流路への副室ガスの供給を停止することができる。
さらに、本発明に係るガスエンジンシステムでは、燃料ガス流量信号に基づいて、前記混合ガス流路に供給する前記主燃料ガスの流量を調整する燃料供給弁と、エンジン回転数を検出してエンジン回転数情報として出力する回転数検出部と、該回転数検出部から入力される前記エンジン回転数情報と、前記エンジン回転数の目標値との偏差に基づいて前記燃料ガス流量信号を生成し、該燃料ガス流量信号を前記燃料供給弁に出力する燃料供給量制御部と、前記ガスエンジン本体から排出される排気ガスが供給されることで回転するタービン、及び、該タービンとともに回転することによって前記混合ガス流路における前記混合ガスを昇圧するコンプレッサを有する過給機と、前記タービンに供給される排気ガスの圧力及び流量の少なくとも一方を変化させる排気ガス調整部と、を備えることが好ましい。
このような特徴のガスエンジンシステムによれば、エンジン回転数が変化した際には、これに応じて主燃料ガスの供給量が変化することで、エンジン回転数を目標値に近づける制御が行われる。
この際、排気ガス調整部によって過給機のタービンに供給される排気ガスの圧力や流量を変化させることで、定格運転時の空燃比を制御することができる。即ち、タービンに供給される排気ガスの圧力を低下、又は、流量を減少させれば、タービンの回転数の減少に伴ってコンプレッサの回転数が減少することで混合ガス流量の圧縮量が減少する。これによって、ガスエンジン本体に供給される主燃料ガスの絶対量が減少するため、エンジン回転数が低下する。すると、エンジン回転数を上昇させるために燃料供給弁による主燃料ガスの供給量が増加し、その結果、空燃比を低下させることができる。
一方、ガスエンジンシステムの始動時は排気ガスの流量が低いため排気ガス調整部による空燃比の制御は困難であるが、上述の通り、エンジン始動時には燃料ガス補充流路を介して副室ガスを混合ガス流路に供給することで始動時の空燃比を制御することができる。したがって、エンジン始動時、定格運転時のそれぞれにおける空燃比制御が可能となる。
本発明のガスエンジンシステムでは、混合ガス流路に副室ガスを供給することで空燃比を低下させることができるため、混合ガス流路にスロットル弁を設ける必要はない。したがって、熱効率の低下を招くことなく、円滑なガスエンジンシステムの始動を行うことができる。
本発明の第一実施形態に係るガスエンジンシステムの模式的な全体構成図である。 図1の過給機、及び、該過給機のタービンに供給される排気ガスの流量の調整する排気ガス調整部の模式図である。 本発明の第二実施形態に係るガスエンジンシステムの模式的な全体構成図である。
以下、本発明の第一実施形態のガスエンジンシステムについて、図1〜図3を参照して詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、ガスエンジンシステム100は、例えば天然ガス、都市ガス等の主燃料ガスと空気との混合ガスを燃焼させることによって駆動力を取得するエンジンシステムである。このガスエンジンシステム100は、一対のエンジンユニット10と、混合ガス流路20と、燃料供給弁32と、過給機40と、排気ガス調整部34と、副室ガス流路50と、燃料ガス補充流路60と、補充流路開閉弁65と、回転数検出部70と、制御装置80と、備えている。
エンジンユニット10は、それぞれ複数のガスエンジン本体11を有している。各エンジンユニット10の複数のガスエンジン本体11は、それぞれ一列に配列されている。本実施形態のガスエンジンシステム100は、一対のエンジンユニット10がV字形状をなすように左右バンクに分かれて配置されたV型ガスエンジンとされている。
ガスエンジン本体11は、筒状をなすシリンダライナー12と、該シリンダライナー12の一端に設けられたシリンダヘッド13と、シリンダライナー12内部に往復動可能に設けられたピストン14とを備えている。シリンダライナー12内の空間におけるシリンダヘッド13とピストン14とにより画成される空間は、混合ガスが供給される主燃焼室15とされている。また、シリンダヘッド13には、給気弁17及び排気弁(図示省略)が設けられており、給気弁17が開く給気行程中に外部から混合ガスを主燃焼室15に導入する一方、排気弁が開く排気行程中に排気ガスを主燃焼室15外部へと排出する。
さらに、ガスエンジン本体11のシリンダヘッド13には、副室ガスが供給される副室16が形成されている。副室16内に供給される副室ガスは、副室16内に設けられた点火プラグによって点火される。そして、この点火によって発生する火炎が副室16と主燃焼室15との連通孔を介して主燃焼室15に噴出されることで、主燃焼室15の混合ガスが燃焼されてピストン14が駆動される。
このピストン14は、図示しないコンロッドを介してクランクシャフトに接続されており、ピストン14の往復動がクランクシャフトに回転力として伝達される。
混合ガス流路20は、ガスエンジン本体11の主燃焼室15に混合ガスを供給する流路であって、混合ガス主流路21と、混合ガス分岐流路22と、主燃焼室接続流路23とを有している。
なお、本実施形態のガスエンジンシステム100には、この混合ガス流路20に例えばスロットル弁のような流量調整弁は設けられていない。
混合ガス主流路21は、その上流側の端部が給気路30及び燃料供給路31の下流側の端部に接続されている。換言すれば、給気路30及び燃料供給路31は、混合ガス主流路21の上流側の端部で該混合ガス主流路21に合流している。
給気路30は、上流側の端部が大気に開放されており、大気圧の空気が内部に導入される。
燃料供給路31は、上流側の端部が図示しない燃料ガス源に接続されており、燃料ガス源の燃料ガスが主燃料ガスとして内部に導入される。
このような給気路30及び燃料供給路31が混合ガス主流路21に接続されることによって、混合ガス主流路21には、給気路30から供給される空気及び燃料供給路31から供給される主燃料ガスが混合された混合ガスが流通する。なお、混合ガス主流路21と給気路30及び燃料供給路31との接続箇所には、ガスミキサ等の空気と主燃料ガスとを混合させる装置が設けられていることが好ましい。
なお、混合ガス主流路21の中途には冷却器25が設けられており、該冷却器25を介して混合ガスを外部と熱交換させることで、混合ガスが冷却される。
混合ガス分岐流路22は、混合ガス主流路21の下流側端部から複数に分岐するようにして設けられた流路である。これら混合ガス分岐流路22は、それぞれエンジンユニット10に一対一の関係で対応するように設けられている。本実施形態の混合ガス分岐流路22は、2つのエンジンユニット10にそれぞれ一対一の関係で対応するようにして計2つの混合ガス分岐流路22が設けられている。この混合ガス分岐流路22は上流側の端部が混合ガス主流路21の下流側端部に接続されていることにより、混合ガス主流路21を流通してくる混合ガスがそれぞれ内部を流通する。
主燃焼室接続流路23は、各エンジンユニット10に対応する混合ガス分岐流路22と、該エンジンユニット10の各ガスエンジン本体11の主燃焼室15とを接続する流路である。これによって、混合ガス分岐流路22を流通する混合ガスは、対応するエンジンユニット10のガスエンジン本体11の主燃焼室15に主燃焼室接続流路23を経由して導入される。換言すれば、混合ガス分岐流路22は、主燃焼室接続流路23を介して、それぞれ対応するエンジンユニット10のガスエンジン本体11の主燃焼室15に混合ガスを供給する。
なお、主燃焼室接続流路23を設けず、混合ガス分岐流路22が、それぞれ対応するエンジンユニット10のガスエンジン本体11の主燃焼室15に直接的に混合ガスを供給してもよい。
燃料供給弁32は、燃料供給路31の中途に設けられた比例制御弁であって、その開度を変化させることによって該燃料供給路31内を流通する主燃料ガスの流量を調整する。この燃料供給弁32の開度が比例制御されることによって、燃料供給路31内を流通する主燃料ガスの流量、即ち、混合ガス流路20に供給される主燃料ガスの流量が調整される。
この燃料供給弁32は、後述する制御装置80の燃料供給量制御部82から送出されるガス流量指令値に基づいて開度を変化させ、主燃料ガスの流量を調整する。
過給機40は、タービン41と、該タービン41と一体に設けられたコンプレッサ42とを有している。
タービン41は、図2に示すように、各エンジンユニット10のガスエンジン本体11から排出される排気ガスが流通する排気ガス流路33の中途に設けられている。このタービン41は、排気ガス流路33を流通する排気ガスを駆動源として回転駆動される。
コンプレッサ42は、上記タービン41と同軸かつ一体に配置されており、混合ガス流路20における混合ガス主流路21の中途に設けられている。このコンプレッサ42は、排気ガスによるタービン41の回転駆動に伴って回転することで、混合ガス主流路21を流通する混合ガスを昇圧する。
排気ガス調整部34は、タービン41に供給される排気ガスの圧力及び流量を変化させることで、ガスエンジン本体11に供給される混合ガスの空燃比(混合ガスにおける空気質量を燃料ガス質量で割った値)を調整する。
この排気ガス調整部34は、VG(Variable Giometry)ターボ35、タービンバイパス流路36及びタービンバイパス弁37を有している。
VGターボ35は、排気ガス流路33における過給機40のタービン41の上流側に設けられており、排気ガスが流通するノズルの開度を調整することによって、タービン41に導入される排気ガスの圧力を変化させる。
また、タービンバイパス流路36は、排気ガス流路33のタービン41をバイパスするように設けられており、一端がタービンバイパス流路36におけるタービン41の上流側に接続されるともに、他端が該タービンバイパス流路36におけるタービン41の下流側に接続されている。これによって、排気ガス流路33を流通する排気ガスの一部が、タービンバイパス流路36内に導入される。このようにタービンバイパス流路36に導入された排気ガスは、排気ガス流路33におけるタービン41の下流側において排気ガス流路33を流通する排気ガスに合流する。
タービンバイパス弁37は、タービンバイパス流路36に設けられており、該タービンバイパス流路36を流通する排気ガスの流量を調整する。
副室ガス流路50は、副室ガス主流路51と、副室ガス分岐流路52と、副室接続流路53とを有している。
副室ガス主流路51は、その上流側の端部が図示しない燃料ガス源に接続されており、該燃料ガス源の燃料ガスが副室ガスとして内部に導入される。副室ガス主流路51には、副室ガスコンプレッサ54と、副室ガス圧力調整弁55とが設けられている。
副室ガスコンプレッサ54は、例えば図示しない電源からの電力供給によって回転駆動される電動機を有しており、該電動機の回転に伴って回転することで、副室ガス主流路51を流通する副室ガスを昇圧する。これによって、副室ガスは、混合ガス流路20を流通する混合ガスよりも圧力が高くなる。
副室ガス圧力調整弁55は、副室ガス主流路51における副室ガスコンプレッサ54の下流側に設けられており、副室ガスコンプレッサ54により昇圧された副室ガスの圧力を調整する。
これら副室ガスコンプレッサ54や副室ガス圧力調整弁55によって、副室ガス主流路51を流通する副室ガスの流量は、燃料供給路31を流通する主燃料ガスの流量の数%(例えば1%)となるように制御されている。
副室ガス分岐流路52は、副室ガス主流路51の下流側端部から複数に分岐するようにして設けられた流路である。副室ガス分岐流路52は、それぞれエンジンユニット10に一対一の関係で対応するように設けられている。本実施形態の副室ガス分岐流路52は、混合ガス分岐流路22と同様、2つのエンジンユニット10にそれぞれ対応するようにして計2つの副室ガス分岐流路52が設けられている。これによって、同一のエンジンユニット10にそれぞれ対応する混合ガス分岐流路22及び副室ガス分岐流路52も一対一の関係で対応している。
これら副室ガス分岐流路52は、それぞれ上流側の端部が副室ガス主流路51の下流側端部に接続されていることにより、副室ガス主流路51を流通する副室ガスがそれぞれ内部を流通する。
副室接続流路53は、各エンジンユニット10に対応する副室ガス分岐流路52と、該エンジンユニット10の各ガスエンジン本体11の副室16とを接続する流路である。これによって、副室ガス分岐流路52を流通する混合ガスは、対応するエンジンユニット10のガスエンジン本体11の副室16に副室接続流路53を経由して導入される。換言すれば、副室ガス分岐流路52は、副室接続流路53を介して、それぞれ対応するエンジンユニット10のガスエンジン本体11の副室16に副室ガスを供給する。
この副室接続流路53には、副室ガス分岐流路52側から副室16側に向かってのみの副室ガスの流通を許容する逆止弁53aが設けられている。
なお、副室接続流路53を設けず、副室ガス分岐流路52からそれぞれ対応するエンジンユニット10のガスエンジン本体11の副室16に直接的に副室ガスを供給してもよい。
燃料ガス補充流路60は、副室ガス流路50を流通する副室ガスの一部が導入されて、内部を流通する副室ガスを混合ガス流路20に供給する。即ち、燃料ガス補充流路60は、一端が混合ガス流路20に接続され、他端が副室ガス流路50に接続されている。
本実施形態では、燃料ガス補充流路60の一端は、一対のエンジンユニット10のうちの一方に対応する混合ガス分岐流路22に接続されている。これによって、一方のエンジンユニット10は、ガスエンジンシステム100の始動に寄与する始動エンジンユニットとされている。
一方、燃料ガス補充流路60の他端は、一対のエンジンユニット10のうちの他方に対応する副室ガス分岐流路52に接続されている。即ち、燃料ガス補充流路60の他端は、一対の副室ガス分岐流路52のうち始動エンジンユニット以外のエンジンユニット10に対応する副室ガス分岐流路52に接続されている。これによって、燃料ガス補充流路60には、始動エンジンユニット以外のエンジンユニット10に対応する副室ガス分岐流路52から副室ガスが導入される。
補充流路開閉弁65は、燃料ガス補充流路60の中途に設けられた電磁弁であって、閉状態となることで燃料ガス補充流路60を閉塞して該燃料ガス補充流路60における副室ガスの流通を遮断する一方、開状態となることで燃料ガス補充流路60を閉塞して該燃料ガス補充流路60における副室ガスの流通を許容する。
補充流路開閉弁65は、開放信号が入力されることで開状態となり、閉塞信号が入力されることで閉状態となる。
補充流路開閉弁65が開放された際には、副室ガス流路50を流通する副室ガスの方が混合ガス流路20を流通する主燃焼ガスよりも圧力が高いため、副室ガス流路50の副室ガスが混合ガス流路20へと向かって流通する。
この補充流路開閉弁65は、後述する制御装置80の開閉弁制御部81によって、その開閉動作が制御されている。
回転数検出部70は、エンジン回転数を検出するセンサである。この回転数検出部70は、例えばクランクシャフトの回転数をエンジン回転数として検出し、検出値をエンジン回転数情報として制御装置80に送出する。この回転数検出部70としては、例えばエンジン回転数に伴って変化する発電量によって該エンジン回転数を検出する速度発電機や、エンジン回転数に応じて変化するパルス信号数によって該エンジン回転数を検出するロータリーエンコーダ等、周知の構成を採用することができる。
制御装置80は、内部にCPU、RAM、ROM等を備えるいわゆるエンジン電子制御ユニット(ECU)である。この制御装置80は、各種センサからの検出信号に基づいて各種演算処理を行う各種の制御部を備えており、演算結果を出力信号として各種バルブに送信し、ガスエンジンシステム100全体の制御を行う。上記制御部の一例として、本実施形態の制御装置80は、開閉弁制御部81及び燃料供給量制御部82を有している。
開閉弁制御部81は、補充流路開閉弁65の開閉制御を行う。この開閉弁制御部81は、エンジン始動時に補充流路開閉弁65に開放信号を出力するとともに、予め定めたエンジン運転状態となった際に閉塞信号を補充流路開閉弁65に出力する。
より具体的には、開閉弁制御部81は、エンジン始動時に入力される始動信号に基づいて開放信号を出力する。また、開閉弁制御部81は、例えば、エンジン始動後、全てのガスエンジン本体11に供給される混合ガスの空燃比が、これらガスエンジン本体11において失火をしない値となった際に、閉塞信号を出力する。なお、混合ガスの空燃比とガスエンジン本体11の燃焼・失火の関係は、予め記憶された空燃比マップに基づいて求められる。
なお、これに限らず、開閉弁制御部81は、例えばエンジン始動後、エンジン回転数が予め定めた値に到達した際に、閉塞信号を出力する構成であってもよい。
その他、開閉弁制御部81は、予め定めた任意のエンジン運転状態となった際に閉塞信号を出力する構成であればよい。
燃料供給量制御部82は、回転数検出部70から入力されるエンジン回転数情報に応じて、エンジン回転数が予め定められた目標エンジン回転数となるように、燃料供給弁32の開度、即ち、燃料供給路31の主燃料ガスの流量を制御する。
即ち、燃料供給量制御部82は、エンジン回転数情報と該エンジン回転数情報の目標値との偏差に応じた燃料ガス流量信号を生成し、該燃料ガス流量信号を燃料供給弁32に出力する。
より具体的には、エンジン回転数情報が目標値よりも小さい場合、燃料供給量制御部82は、燃料供給弁32による主燃料ガスの供給量が大きくなるように、該燃料供給弁32の開度を現状よりも大きくする燃料ガス流量信号を生成する。
一方、エンジン回転数情報が目標値を上回る場合、燃料供給量制御部82は、燃料供給弁32による主燃料ガスの供給量が少なくなるように、該燃料供給弁32の開度を現状よりも小さくする燃料ガス流量信号を生成する。
次に上記構成のガスエンジンシステム100の始動時の動作について説明する。なお、エンジン始動前には、補充流路開閉弁65は閉状態とされている。
ガスエンジンシステム100を発電機として用いる場合、エンジン回転数が所定の回転数まで上昇しなければ機器と接続して負荷を投入することはできない。したがって、まずはエンジン回転数を所定の回転数まで上昇させる。
一方、始動時には、給気路30を介して大気圧で供給される空気の流量が大きく、空燃比が過剰に大きくなるため、当該空燃比の制御をしなければエンジンユニット10の各ガスエンジン本体11において燃焼不良が生じ失火してしまう。
これに対して、本実施形態では、エンジン始動時の始動信号に基づいて開閉弁制御部81が補充流路開閉弁65に開放信号を出力する。これにより、補充流路開閉弁65が閉状態から開状態になると、副室ガス流路50を流通する副室ガスの一部が、燃料ガス補充流路60を介して、一方のエンジンユニット10、即ち、始動エンジンユニットに対応する混合ガス分岐流路22に導入される。その結果、当該混合ガス分岐流路22を流通する混合ガスの主燃料ガスの絶対量が増加し空燃比が低下する。これによって、一方のエンジンユニット10の各ガスエンジン本体11に供給される混合ガスの空燃比が燃焼に適正な値となるため、該一方のエンジンユニット10のガスエンジン本体11のみが点火され燃焼運転が行われる。
そして、このような一方のエンジンユニット10、即ち、始動エンジンユニットの燃焼運転により、エンジン回転数が増加した結果、該エンジン回転数が目標回転数に到達した際に、機器と接続されることで負荷投入が行われる。これによって、負荷が増加すると、一時的な回転数の低下に基づいて燃料供給量制御部82による燃料供給弁32の制御が行われ、主燃料ガスの供給量が増加する。その結果、全てのガスエンジン本体11において、大気圧で供給される空気の質量に対する主燃料ガスの質量が燃焼に適切な値となった時点、即ち、空燃比が適切な値となった時点で、他方のエンジンユニット10でも適切な燃焼運転が行われるようになる。
そして、例えばこの時点で開閉弁制御部81により補充流路開閉弁65が閉状態とされ、混合ガス分岐流路22への副室ガスの供給が停止する。これによって、以降は給気路30及び燃料供給路31からそれぞれ供給される空気、主燃料ガスの混合ガスによって、各エンジンユニット10の燃焼運転が行われる。
エンジンユニット10の始動運転が終了した後には、排気ガス調整部34による過給機40のタービン41への排気ガスの圧力及び流量の調整によって、空燃比の制御が行われる。
即ち、空気が過剰となり空燃比が大き過ぎる場合には、VGターボ35のノズルの開度を大きくすることによりタービン41に導入される排気ガスの圧力を減少させ、又は、タービンバイパス弁37の開度を大きくすることによりタービン41に導入される排気ガスの圧力及び流量を低下させる。すると、タービン41の回転数が減少し、コンプレッサ42の回転数も減少するため、混合ガス流路20における混合ガスの圧縮量が減少する。これにより、ガスエンジン本体11に供給される主燃料ガスの絶対量が減少することになるため、エンジン回転数が低下する。その結果、燃料供給量制御部82は、エンジン回転数を上昇させるために燃料供給弁32による主燃料ガスの供給量を増加させる。これによって、空燃比が低下し、該空燃比を燃焼に適した値とすることができる。
また、逆に空燃比を増加させる際には、VGターボ35のノズルの開度を小さくすることによりタービン41に導入される排気ガスの圧力を増加させ、又は、タービンバイパス弁37の開度を小さくすることによりタービン41に導入される排気ガスの流量を減少させればよい。
以上のようなガスエンジンシステム100によれば、補充流路開閉弁65が開放されると、副室ガス流路50から副室ガスが燃料ガス補充流路60を介して混合ガス流路20に供給される。これによって、混合ガス流路20を流通する混合ガスの燃料ガスの割合が増加し空燃比が低下する。このように、混合ガス流路20に副室ガスを供給することで空燃比を低下させることができるため、混合ガス流路20に、スロットル弁を設ける必要はない。
ここで、混合ガス流路20に比例制御弁としてのスロットル弁を設けた場合にも始動時及び定格運転時の空燃比制御を行うことができる。ところが、上述したように本実施形態では排気ガス調整部34によって空燃比を制御することができるため、定格運転時のスロットル弁は混合ガスに圧損を与えるのみとなってしまう。その結果として、熱効率の低下を招く。
これに対して、本実施形態のガスエンジンシステム100では、スロットル弁がなくとも始動時の空燃比制御を行うことができるため、定格運転時の熱効率の低下を回避しながら、円滑なガスエンジンシステム100の始動を行うことができる。
また、混合ガス流路20を流通する混合ガスは副室ガス流路50を流れる副室ガスよりも流量が大きいため、スロットル弁もそれだけ大きなものとなってしまう。一方、本実施形態の補充流路開閉弁65は、混合ガス流路20よりも流量が小さい副室ガス流路50から導入される副室ガスの流通を遮断、許可する弁であるため、スロットル弁よりも小さな構成となる。したがって、スロットル弁に代えて補充流路開閉弁65を設けたことにより、設備のコンパクト化を図ることができる。
さらに、比例制御弁である大型なスロットル弁に比べて、開閉制御のみを行う電磁弁である補充流路開閉弁65は安価であるため、より低コストでガスエンジンシステム100を製造することができる。
ここで、一対のエンジンユニット10の両方に対応する各混合ガス分岐流路22に副室ガスを供給した場合、全てのガスエンジン本体11にて燃焼運転が行われることで、エンジン回転数が過剰となってしまうおそれがある。
これに対して本実施形態では、一方のエンジンユニット10に対応する混合ガス分岐流路22に副室ガスを供給することで、該混合ガス分岐流路22に対応するエンジンユニット10のみを始動エンジンユニットとして始動に寄与させている。即ち、該始動エンジンユニットのみのガスエンジン本体11にて燃焼運転を行わせることができため、始動時にエンジン回転数が過剰となってしまうことを抑制できる。
また、上述したように、始動エンジンユニットではない他方のエンジンユニット10は、ガスエンジンシステム100の始動時に供給される混合ガスの空燃比が大きいため、失火する傾向にある。したがって、当該エンジンユニット10のガスエンジン本体11に供給される副室ガスは、燃焼に寄与せず無駄になってしまう。
本実施形態では、このように燃焼に寄与しない副室ガスを始動エンジンユニットに対応する混合ガス分岐流路22に供給することで、副室ガスの無駄を防いで該副室ガスを効率的に使用することができる。
そして、本実施形態のガスエンジンシステム100では、始動時には混合ガス流路20に副室ガスが供給されることで空燃比を制御するとともに、定格運転時には、回転数一定制御を前提とした排気ガス調整部34によるタービン41への排気ガスの圧力及び流量の調整が行われることで空燃比を制御することができる。したがって、始動時、定格運転時それぞれにおける空燃比制御が可能となる。
次に、本発明の第二実施形態に係るガスエンジンシステムについて図3を参照して詳細に説明する。
第二実施形態に係るガスエンジンシステム200は、燃料ガス補充流路60によって副室ガスが供給される混合ガス分岐流路22、及び、燃料ガス補充流路60に副室ガスを導入する副室ガス分岐流路52をそれぞれ選択的に切り替えることができる点で、第一実施形態と相違する。
即ち、第二実施形態の一対の混合ガス接続流路61と、一対の副室ガス接続流路62と、第一切替部66と、第二切替部67とを備えており、制御装置80が切替制御部83を有している。
本実施形態の燃料ガス補充流路60は、混合ガス接続流路61を介して混合ガス分岐流路22に接続されている。即ち、燃料ガス補充流路60の一端には、該一端から2つに分岐するようにして一対の混合ガス接続流路61が設けられている。一対の混合ガス接続流路61の一方は、一方のエンジンユニット10に対応する混合ガス分岐流路22に接続されている。また、他方の混合ガス接続流路61は、他方のエンジンユニット10に対応する混合ガス分岐流路22に接続されている。
また、燃料ガス補充流路60は、副室ガス接続流路62を介して副室ガス分岐流路52に接続されている。即ち、燃料ガス補充流路60の他端には、該他端から2つに分岐するようにして一対の副室ガス接続流路62が設けられている。一対の副室ガス接続流路62の一方は、一方のエンジンユニット10に対応する副室ガス分岐流路52に接続されている。また、他方の副室ガス接続流路62は、他方のエンジンユニット10に対応する副室ガス分岐流路52に接続されている。
第一切替部66は、燃料ガス補充流路60と一対の混合ガス接続流路61との間に設けられている。この第一切替部66は、燃料ガス補充流路60に対して一対の混合ガス接続流路61のいずれかを選択的に接続する。これによって、第一切替部66は、燃料ガス補充流路60によって副室ガスが供給される混合ガス分岐流路22を、他の混合ガス分岐流路22に切り替えられるように構成されている。
第二切替部67は、燃料ガス補充流路60と一対の副室ガス接続流路62との間に設けられている。この第二切替部67は、燃料ガス補充流路60に対して一対の副室ガス接続流路62のいずれかを選択的に接続する。これによって、第二切替部67は、燃料ガス補充流路60に副室ガスを導入する副室ガス分岐流路52を、他の副室ガス分岐流路52に切り替えられるように構成されている。
これら第一切替部66、第二切替部67は、例えば三方弁等の周知の構成を採用することができる。また、第一切替部66として、副室ガスをいずれかの混合ガス分岐流路22に選択的に供給することができるならば、他のいかなる構成を採用してもよい。同様に、第二切替部67として副室ガスをいずれかの副室ガス分岐流路52から選択的に導入することができるならば、他のいかなる構成を採用してもよい。
切替制御部83は、第一切替部66、第二切替部67をそれぞれ制御している。具体的には、切替制御部83は、第一切替部66を制御することにより、副室ガスの供給先を切り替える。また、切替制御部83は、第二切替部67を制御することにより、副室ガスの導入元を切り替える。
例えば、切替制御部83は、ガスエンジンシステム200の始動毎に、副室ガスが供給される混合ガス分岐流路22を切り替えるように第一切替部66を制御する構成であってもよい。
切替制御部83は、ガスエンジンシステム200の始動後、一定時間ごとに副室ガスが供給される混合ガス分岐流路22を切り替えるように第一切替部66を制御する構成であってもよい。
また、切替制御部83は、第一切替部66が一方のエンジンユニット10に対応する混合ガス分岐流路22に副室ガスを供給する際には、第二切替部67が他方のエンジンユニット10に対応する副室ガス分岐流路52から副室ガスが導入されるように、第二切替部67の切り替えを行うことが好ましい。同様に、切替制御部83は、第一切替部66が他方のエンジンユニット10に対応する混合ガス分岐流路22に副室ガスを供給する際には、第二切替部67が一方のエンジンユニット10に対応する副室ガス分岐流路52から副室ガスが導入されるように、第二切替部67の切り替えを行うことが好ましい。
ここで、一方のエンジンユニット10のみを始動エンジンユニットとして使用した場合、当該一方のエンジンユニット10の燃焼時間が他方のエンジンユニット10に比べて多くなるため、当該一方のエンジンユニット10のみの劣化が進行してしまう。
これに対して本実施形態では、副室ガスが供給される混合ガス分岐流路22を切り替えることができるため、ガスエンジンシステム200の始動に寄与する始動エンジンユニットを切り替えることができる。これによって、一部のエンジンユニット10のみが劣化してしまうことを回避でき、メンテナンス性の向上やシステムの長寿命化を図ることができる。
また、第二切替部67が切替制御部83によって制御されることで、一対の副室ガス分岐流路52のうち始動エンジンユニットではないエンジンユニット10に対応する副室ガス分岐流路52から燃料ガス補充流路60に副室ガスが導入されるため、第一実施形態同様、始動の際に燃焼に寄与しない副室ガスを、始動エンジンユニットの燃焼に寄与させることができる。これによって、副室ガスを効率的に利用することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば実施形態ではエンジンユニット10を2つ採用したV型のガスエンジンシステム100,200について説明したが、例えばエンジンユニット10を直列上に複数備えた直列型の構成であってもよい。
また、エンジンユニット10を3つ以上備えた場合には、1つのエンジンユニット10のみを始動エンジンユニットとして使用してもよいし、2つのエンジンユニット10を始動エンジンユニットとして使用してもよい。
さらに、本実施形態では、排気ガス調整部34としてVGターボ35と、タービンバイパス流路36及びタービンバイパス弁37とを採用した例について説明したが、これらの少なくとも一方を採用した構成であってもよいし、タービン41に供給される排気ガスの圧力及び流量の少なくとも一方を調整できるならば、他の構成を採用してもよい。
10 エンジンユニット
11 ガスエンジン本体
12 シリンダライナー
13 シリンダヘッド
14 ピストン
15 主燃焼室
16 副室
17 給気弁
20 混合ガス流路
21 混合ガス主流路
22 混合ガス分岐流路
23 主燃焼室接続流路
25 冷却器
30 給気路
31 燃料供給路
32 燃料供給弁
40 過給機
41 タービン
42 コンプレッサ
33 排気ガス流路
34 排気ガス調整部
35 VGターボ
36 タービンバイパス流路
37 タービンバイパス弁
50 副室ガス流路
51 副室ガス主流路
52 副室ガス分岐流路
53 副室接続流路
53a 逆止弁
54 副室ガスコンプレッサ
55 副室ガス圧力調整弁
60 燃料ガス補充流路
61 混合ガス接続流路
62 副室ガス接続流路
65 補充流路開閉弁
70 回転数検出部
66 第一切替部
67 第二切替部
80 制御装置
81 開閉弁制御部
82 燃料供給量制御部
83 切替制御部
100 ガスエンジンシステム
200 ガスエンジンシステム

Claims (7)

  1. 副室内に供給される副室ガスに点火し、これを主燃焼室に噴出させて該主燃焼室に供給される空気及び主燃料ガスの混合ガスを燃焼させるガスエンジン本体と、
    前記主燃焼室に前記混合ガスを供給する混合ガス流路と、
    前記副室に前記副室ガスを供給する副室ガス流路と、
    前記副室ガス流路を流通する前記副室ガスの一部が導入されて、該副室ガスを前記混合ガス流路に供給する燃料ガス補充流路と、
    閉状態となることで前記燃料ガス補充流路の前記副室ガスの流通を遮断し、開状態となることで前記燃料ガス補充流路の前記副室ガスの流通を許容する補充流路開閉弁と、
    を備えることを特徴とするガスエンジンシステム。
  2. 前記ガスエンジン本体を有する複数のエンジンユニットを備え、
    前記混合ガス流路は、
    各前記エンジンユニットに対応するように複数が設けられて、対応する前記エンジンユニットの前記ガスエンジン本体の前記主燃焼室にそれぞれ前記混合ガスを供給する混合ガス分岐流路を有し、
    前記燃料ガス補充流路が、複数の前記混合ガス分岐流路のうちのいずれかの混合ガス分岐流路に前記副室ガスを供給し、
    前記燃料ガス補充流路によって前記副室ガスが供給される前記混合ガス分岐流路に対応する前記エンジンユニットが、エンジン始動に供される始動エンジンユニットとされていることを特徴とする請求項1に記載のガスエンジンシステム。
  3. 前記燃料ガス補充流路によって前記副室ガスが供給される前記混合ガス分岐流路を、他の前記混合ガス分岐流路に切り替える第一切替部を備えることを特徴とする請求項2に記載のガスエンジンシステム。
  4. 前記副室ガス流路は、
    各前記エンジンユニットに対応するように複数が設けられて、対応する前記エンジンユニットの前記ガスエンジン本体の前記副室にそれぞれ前記副室ガスを供給する副室ガス分岐流路を有し、
    前記燃料ガス補充流路は、前記始動エンジンユニット以外の前記エンジンユニットに対応する前記副室ガス分岐流路から前記副室ガスが導入されることを特徴とする請求項2に記載のガスエンジンシステム。
  5. 前記燃料ガス補充流路によって前記副室ガスが供給される前記混合ガス分岐流路を、他の前記混合ガス分岐流路に切り替える第一切替部と、
    前記燃料ガス補充流路に前記副室ガスを導入する前記副室ガス分岐流路を、他の前記副室ガス分岐流路に切り替える第二切替部と、
    を備えることを特徴とする請求項4に記載のガスエンジンシステム。
  6. 前記補充流路開閉弁は、開放信号に基づいて前記開状態となるとともに、閉塞信号に基づいて前記閉状態となり、
    エンジン始動時に前記補充流路開閉弁に前記開放信号を出力するとともに、予め定めたエンジン運転状態となった際に前記補充流路開閉弁に前記閉塞信号を出力する開閉弁制御部を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のガスエンジンシステム。
  7. 燃料ガス流量信号に基づいて、前記混合ガス流路に供給する前記主燃料ガスの流量を調整する燃料供給弁と、
    エンジン回転数を検出してエンジン回転数情報として出力する回転数検出部と、
    該回転数検出部から入力される前記エンジン回転数情報と、前記エンジン回転数の目標値との偏差に基づいて前記燃料ガス流量信号を生成し、該燃料ガス流量信号を前記燃料供給弁に出力する燃料供給量制御部と、
    前記ガスエンジン本体から排出される排気ガスが供給されることで回転するタービン、及び、該タービンとともに回転することによって前記混合ガス流路における前記混合ガスを昇圧するコンプレッサを有する過給機と、
    前記タービンに供給される排気ガスの圧力及び流量の少なくとも一方を変化させる排気ガス調整部と、
    を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のガスエンジンシステム。
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