JP2014159626A - 電気銅の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電流密度の高い状態で銅の電解精製を行っても表面の平滑性を適切に保ちながら、しかもチオ尿素の電気銅への巻き込みを防止してS品位の上昇抑制を両立させることができる電気銅の製造方法を提供する。
【解決手段】電解槽11から排液槽12へ回収された電解液10中のチオ尿素の濃度が所定の濃度を下回らないように電解液10の給液部付近のチオ尿素の濃度を所定の範囲内に維持し、且つ、排液槽12へ回収された電解液10中のチオ尿素の濃度と塩化物イオン濃度との濃度比が所定の範囲内となるようにチオ尿素及び塩化物イオンを電解液10に連続供給することを特徴とする。
【選択図】図7

Description

本発明は、電気銅の製造方法に関し、さらに詳しくは、電気銅の平滑性と電気銅中のS品位の上昇抑制を両立させることができる電気銅の製造方法に関する。
銅の電解精製に使用する電解液の主成分は硫酸銅溶液であるが、添加剤として少量の有機物や無機物が添加されている。添加剤は、陰極板における銅の析出状態改善等のために用いられる。有機物系の添加剤としては、ニカワ、ゼラチン、リグニン(パルプ廃液)などのように保護コロイドを形成するような添加剤と、チオ尿素やアロインのような官能基を有する有機物などが共用される。一般に、析出の際の活性化分極は添加剤によって増加し、分極を大きくすることで均一電着性が向上するので、析出金属は緻密で表面が均一なものを得ることができる。このような添加剤は、電解を続けると次第に消耗していくので時々添加してやる必要がある。
近年では生産効率のさらなる向上が求められており、生産効率の向上のためには電流密度の高い状態で電解することが必要となるが、高い電流密度の条件下で電気銅の電着表面の平滑性を維持するにはチオ尿素をより多く添加する必要がある。しかし、チオ尿素を過剰に添加すると電気銅中のS(硫黄)品位が上がり、電気銅製品規格(15ppm以下)を超えるおそれがある。そのため、例えば特許文献1では塩素イオン添加量とチオ尿素添加量を共に高くすることによって良好な表面の電気銅を得る方法が提案されている。また、特許文献2では、電解液の液温を63〜65℃に維持すること或いは電解液中のチオ尿素の量を増加することに代えて塩素イオン濃度を60mg/L以下の範囲内で増加することにより表面が平滑でS品位が低い電気銅を製造する方法が提案されている。
ここで、チオ尿素と塩化物イオンの作用については必ずしも明らかとはされていないが図13に示すようなものと考えられている。図12はチオ尿素の分子構造図、図13はカソード表面における添加剤の吸着状態のイメージ図である。すなわち、チオ尿素は、銅イオン(Cu)と錯体([Cu(TU)])を作り、カソード50の表面付近に幾分高く存在している。一方、電解液中のClイオンはカソード表面で特異吸着し、電解液バルクに比べて濃縮している。そして、錯体([Cu(TU)])及びClイオンは共にカソード表面に吸着するが、Clイオンが増加することによってチオ尿素中のSの巻き込みが低減し、これによって電気銅の平滑性とS品位の上昇抑制とが可能になるものと考えられる。
特開平11−12777号公報 特開平9−24188号公報
しかしながら、特許文献1の実施例に示された電流密度は250A/mのみであり、電流密度が300A/mを超えるような高電流密度における操業において特許文献1に示された塩化物イオン濃度とチオ尿素濃度が適切であるかは示されていない。
一方、特許文献2は、高電流密度における操業において電解液の温度と、電解液中の塩素イオン濃度にそれぞれ着目したものであり、チオ尿素を増加することに代えて電解液中の塩素イオン濃度60mg/L以下の範囲内で増加することを特徴とするものであるが、電気銅の平滑性とS品位上昇抑制に適切なチオ尿素濃度と塩化物イオン濃度との濃度比については示されていない。また、電解液中の塩素イオン濃度を高くすると陰極板や電解精製設備の腐食の問題が懸念される。この点、引用文献1の段落番号「0013」には塩素イオン濃度を45mg/L以上とした60℃以上の電解液中にSUS316製の短冊状切片を2ヶ月間浸漬して孔食状態を観察したが異常は認められなかったので装置材料としてSUS316を用いればよいことが示されているが、電解精製設備を構成する部材を全てそのような材料で構成することは実際上困難である。
そこで、本発明は、かかる問題点に鑑みなされたもので、電流密度の高い状態で銅の電解精製を行っても表面の平滑性を適切に保ちながら、しかも塩化物イオン濃度とチオ尿素の濃度を所定の比率に保持することでチオ尿素の電気銅への巻き込みを防止してS品位の上昇抑制を両立させることができる電気銅の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために請求項1に記載の発明は、添加剤として塩化物イオンとチオ尿素を用いた電解精製による電気銅の製造方法において、電解槽から排液槽へ回収された電解液中のチオ尿素の濃度が所定の濃度を下回らないように前記電解槽の給液部付近の電解液の前記チオ尿素の濃度を所定の範囲内に維持し、且つ、前記排液槽へ回収された電解液中のチオ尿素の濃度と前記塩化物イオン濃度との濃度比が所定の範囲内となるように前記チオ尿素及び前記塩化物イオンを電解液に連続供給することを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項2に記載の本発明は、添加剤として塩化物イオンとチオ尿素を用いた電解精製による電気銅の製造方法において、電解槽から排液槽へ回収された電解液中のチオ尿素の濃度が2.0ppmを下回らないように前記電解槽の給液部付近の電解液の前記チオ尿素の濃度を5.0〜6.0ppmの範囲内に維持し、且つ、前記排液槽へ回収された電解液中のチオ尿素の濃度(ppm)を前記塩化物イオン濃度(mg/L)で割った濃度比が0.04〜0.07の範囲、好ましくは0.04〜0.06の範囲となるように前記チオ尿素及び前記塩化物イオンを電解液に連続供給することを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2に記載の電気銅の製造方法において、電解精製における電流密度を300〜320A/mの範囲とすることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項4に記載の本発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の電気銅の製造方法において、前記塩化物イオンは、供給すべき当該塩化物イオンの濃度を変えることにより前記チオ尿素との前記濃度比を調整することを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項5に記載の本発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の電気銅の製造方法において、前記チオ尿素と前記塩化物イオンを混合した状態で電解槽へ連続供給することを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項6に記載の本発明は、請求項1から5のいずれか1項に記載の電気銅の製造方法において、電解槽から排液槽へ回収された電解液中のチオ尿素の濃度及び塩化物イオンの濃度は、所定の時間間隔ごとに前記電解液をサンプリングして測定することを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項7に記載の本発明は、請求項1から6のいずれか1項に記載の電気銅の製造方法において、前記チオ尿素は、水に溶解した状態で添加剤連続溶液供給装置によって電解液に連続供給することを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項8に記載の本発明は、請求項1から7のいずれか1項に記載の電気銅の製造方法において、排液槽へ回収された電解液から濾過装置によって浮遊物を除去した後、電解槽へ供給する補充用の電解液を貯えた供給タンクへ返戻することにより電解液を循環使用することを特徴とする。
本発明に係る電気銅の製造方法によれば、チオ尿素を過剰に添加することなく最適に添加すると共に、電解液中のチオ尿素濃度に対する塩化物イオン濃度を最適な範囲に維持することができるので、チオ尿素中のS成分の電気銅への巻き込みや瘤の発生を防ぎながら電気銅の平滑性とS品位の上昇抑制を両立させることができるという効果がある。
本発明に係る電気銅の製造方法を実施するための電解精製設備の一実施形態を示すブロック図である。 フィーダ装置を示す正面図である。 フィーダ装置のスクリューの詳細を示す正面図である。 フィーダ装置のホッパ部の詳細を示す正面図である。 投入シュートの動きを示す説明図である。 ホッパの構成を示す側面断面図である。 チオ尿素の添加量調整の一実施形態を示すフローチャートである。 塩酸の添加量調整の一実施形態を示すフローチャートである。 実施例1におけるチオ尿素の各種特性を示し、(a)は給液側の電解液中のチオ尿素濃度特性図、(b)は排液側の電解液中のチオ尿素濃度特性図、(c)は排液側の電解液中のチオ尿素/塩化物イオンの濃度比率推移特性図である。 (a)は電流効率推移特性図、(b)は電気銅S(硫黄)濃度推移特性図、(c)は電解液の液温度推移特性である。 実施例2におけるチオ尿素の各種特性を示し、(a)は排液側の電解液中のチオ尿素濃度特性図、(b)は排液側の電解液中のチオ尿素/塩化物イオンの濃度比率推移特性図、(c)は電気銅S(硫黄)濃度推移特性図である。 チオ尿素の分子構造図である。 カソード表面における添加剤の吸着状態のイメージ図である。
[電解精製設備の構成]
以下、本発明に係る電気銅の製造方法の好ましい一実施形態について図面を参照しつつ説明する。初めに、本発明に係る電気銅の製造方法を実施するための電解精製設備について説明する。図1は本発明に係る電気銅の製造方法を実施するための電解精製設備の一実施形態を示すブロック図である。
図示された電解精製設備1は、概略として、電解液10が満たされた電解槽11と、電解槽11から電解液10を定量的に回収する排液槽12と、補充用の新たな電解液10を電解槽11に定量的に供給する供給タンク13と、添加剤の一つである塩酸140を貯留する塩酸槽14と、供給タンク13に供給するための新鮮な電解液10を貯留する電解液供給槽15を備えると共に、さらに、チオ尿素及びニカワ等の添加剤を連続溶解する添加剤溶解装置2、および、添加剤溶液200を供給タンク13へ供給する添加剤溶液供給装置3を備えて構成されている。また、排液槽12へ回収された電解液10を供給タンク13へ移送する配管16aの途中にはポンプ17aが配設され、塩酸槽14に貯えられた塩酸140を供給タンク13に移送する配管16bの途中にはポンプ17bが配設され、電解液供給槽15に貯えられた新鮮な電解液10を供給タンク13に移送する配管16cの途中にはポンプ17cが配設され、供給タンク13内に貯えられた添加剤が添加された電解液10を電解槽11に移送する配管16dにはポンプ17dが配設されている。また、配管16aには濾過装置18が設けられており、濾過装置18によって排液槽12へ回収された電解液10から浮遊物を除去した後、供給タンク13へ電解液10を返戻することにより電解液10の循環使用を図っている。
電解槽11には、陽極となる粗銅を鋳込んで形成した複数枚のアノード(図示せず)と、電着面に銅を電着させて電気銅を成長させるための複数枚の陰極板5とが所定間隔で交互に浸漬されて配置されている。また、電解槽11には、電解液10が供給タンク13を介して供給されるようになっている。電解液10は電解槽11の長手方向における一方側の端部の下方側に設けられた供給口(図示せず)から供給され、反対側の端部の上方側から回収される。尚、陰極板5は、パーマネントカソード法(PC法)によって電解精製を行う揚合には、ステンレス板が用いられる。そして、添加剤溶解装置2によって電解精製において使用する添加剤の連続的な溶解が行われ、添加剤溶解装置2によって溶解された添加剤溶液200は添加剤溶液供給装置3によって供給タンク13内に貯えられた電解液10中へ連続的に供給される。
[添加剤溶解装置の構成]
添加剤溶解装置2は、添加剤を溶解するための溶解槽23と、添加剤を連続的に溶解槽23に投入するための添加剤供給装置である第一のフィーダ装置22aを備えた第一の溶解装置20aと、他の添加剤を連続的に溶解槽23に投入するための添加剤供給装置である第二のフィーダ装置22bを備えた第二の溶解装置20bと、溶解槽23に溶媒を供給するためにバルブ50a及び配管50bによって構成された溶媒供給装置50と、溶解槽23内に貯えられた添加剤溶液200の液面の高さの変化を測定する液面レベル計測装置27と、溶解槽23内の添加剤溶液200の温度を測定する電子温度計28を備えて構成されている。第一のフィーダ装置22a及び第二のフィーダ装置22b並びに溶媒供給装置50は制御装置30によってその動作が制御されるようになっている。また、溶解槽23において調整した添加剤溶液200を供給タンク13へ移送する配管24にはポンプ25が設けられている。図1において配管16b,24は、それぞれ連結された状態で供給タンク13に至るようになっているが、これに限らず、それぞれ独立して別々に供給タンク13に至るようにしてもよい。尚、本実施形態における溶媒は水である。
本実施形態では、添加剤としてチオ尿素60aとニカワ60bの2種類を使用すると共に、それらの添加剤を一つの溶解槽23において溶解混合することから添加剤溶解装置2は、第一の溶解装置20aと第二の溶解装置20bの2系統が設けられている。このように、添加剤供給装置2は電解液10中に添加する添加剤の種類に応じて必要な数だけ設ける構成とすることも、或いは、複数の添加剤を予め所定の割合で混合したものを用いることで1つだけ設ける構成とすることもできる。
溶解槽23の上面は、上面板23bによって開閉可能に密閉されており、上面板23bには軸流ファン23cが取り付けられている。軸流ファン23cによって溶解槽23内の空間部の空気を外部に排気することで溶解槽23の内部で発生した蒸気を外部に排出すると共に、溶解槽23内部の圧力を後述する投入シュート220a,220bを介して連通された第一のフィーダ装置22a及び第二のフィーダ装置22b内の圧力よりも相対的に低くなるようにしている。このように形成することにより、溶解槽23内で発生した蒸気が第一のフィーダ装置22a及び第二のフィーダ装置22b内へ至ることによって添加剤を吸湿させ固化或いは劣化することが防止される。特に、チオ尿素60aは吸湿性が高いので、このように構成することで固化を防止してスムーズに溶解を行うことが可能となる。
また、溶解槽23の周囲には、蒸気を通すための配管23aが配設されており、溶解槽23に貯えられた添加剤溶液200を熱交換によって所定の温度、例えば50℃、に保温することができるようになっている。尚、配管23aには温水を流通させて熱交換することによって添加剤溶液を保温する構成としてもよいし、冷水を流通させることで添加剤溶液200を冷却することも可能である。
[添加剤供給装置の構成]
添加剤を溶解槽23に供給する第一のフィーダ装置22a及び第二のフィーダ装置22bは、例えば、株式会社クボタ製「CE−W」型「2軸スクリュー式カセットウェイングフィーダ」を用いて構成することができる。ここで、第一のフィーダ装置22aと第二のフィーダ装置22bはほぼ同じ構成を備えているので、以下、第一のフィーダ装置22aに基づいてその構成を説明する。第一のフィーダ装置22aは、ロスインフィーダとも呼ばれ、概略として図2に示すように、基台221と、基台221に設置された駆動部222と、駆動部222により内蔵の後述するスクリューが回転駆動されるスクリュー機構223と、スクリュー機構223の上部に配設されて添加剤をスクリュー機構223に供給するホッパ部224と、スクリュー機構223の端部側に送り出された添加剤を排出する排出筒235を備えると共に、排出された添加剤の量を計測するロードセル26aを備えて構成されている。そして、排出筒235には、溶解槽23への添加剤供給路となる投入シュート220aが連結されている。
図3はフィーダ装置のスクリューの詳細を示す正面図である。図3に示すように、スクリュー機構223は、外周に螺旋状のスクリュー羽根226が設けられたスクリュー225a,225bを備え、これらが平行配設された状態で駆動部222により回転可能にしてケースに収納められている。スクリュー225a,225bのスクリュー羽根226は、互いに接触しないようにして僅かな隙間をもって設置されている。これにより、必要な量の添加剤が連続的に切り出されて溶解槽23内に供給される。
図4はホッパ部224の詳細を示す分解図である。図4に示すように、ホッパ部224は、スクリュー機構223の上部に設置されると共に添加剤をスクリュー機構223に供給する供給口を下部に有する椀状の供給ホッパ227と、供給ホッパ227内に軸227a,227bによって軸支された状態で配設されると共に駆動部222によって回転駆動されることにより添加剤の固化を防止するために撹拌するアジテータ228と、供給ホッパ227の上面に設置されるガスケット229と、ガスケット229の上面に設置されるクランプ230と、クランプ230の上面に設置される計量ホッパ231と、計量ホッパ231の上面に設置されるガスケット232と、ガスケット232の上面に設置されるクランプ233と、クランプ233の上面に設置される蓋234とを備えて構成されている。添加剤、特にチオ尿素60aは吸湿性が高く固化しやすいので塊化しないようにアジテータ228によって撹拌が行われる。
添加剤を溶解槽23に案内する投入シュート220aは、途中から斜めに傾斜した傾斜部を備えて形成されると共に、投入シュート220aの排出筒235側の所定箇所には溶媒供給装置50の配管50bから枝分かれした配管50cが連結されて溶媒導入部50dを構成している。投入シュート220aを介して添加剤を溶解槽23へ投入する際に、溶解槽23へ供給する溶媒である水の一部を溶媒導入部50dから供給することによって添加剤を溶解させながら溶解槽23へ投入することができるようになっている。これにより、添加剤が投入シュート220aの内壁に付着した状態となることなくスムーズ且つ確実な添加剤の溶解が行われる。
また、投入シュート220aは、図5に示すように、水平方向へ回動可能とされており、溶解槽23とは別に予備の溶解槽29を設けておくことにより2つの溶解槽23,29を適宜変更して使用することができるようになっている。2つの溶解槽23,29を設けることで溶解槽23のメンテナンスや残渣清掃等を行う際に他方の溶解槽29を使用することで操業を停止することなく連続操業が可能となる。尚、本実施形態では溶解槽の設置数を2つとしたがこれに限らず3槽以上設けてもよい。また、本実施形態においては投入シュート220aの回動は手動で行うようになっているが、電動等によって自動で回動するように構成することもできる。
ロードセル26aは、供給ホッパ227から蓋234に至る10個の部材及びホッパ部224に収容された添加剤の重量の計測を行う。すなわち、供給ホッパ227から蓋234に至る10個の部材の総重量Whを予め計測しておき、この重量Whに対して添加剤の貯留に伴う全重量Wtを計測すれば、(Wt−Wh=Wn)の演算によりホッパ部224内の添加剤の重量Wnを測定することができる。
さらに、第一の溶解装置20a及び第二の溶解装置20bは、それぞれ第一のフィーダ装置22a及び第二のフィーダ装置22bから切り出されて減少した添加剤を補充するための添加剤を貯えておくホッパ21a,21bを備えている。ホッパ21a,21bは、図6に示すように、添加剤を収容する本体211aと、本体211aの内部に設けられた解砕機211bと、解砕機211bを駆動するモータ211dと、添加剤を第一のフィーダ装置22aへ移送するスクリューコンベア211cを備えている。添加剤であるチオ尿素60aは、吸湿性が高く固まりやすいので、第一のフィーダ装置22aへ移送する前に塊化した添加剤を解砕機211bによって粉砕してからスクリューコンベア211cによって移送するようになっている。尚、ホッパ21a,21bへの添加剤の投入は上部に設けられた上面蓋211eを開いて図示しないフレキシブルコンテナに収容された添加剤を開口部から投入することによって行われる。
[添加剤溶液供給装置の構成]
添加剤溶液供給装置3は、添加剤溶解装置2によって溶解した添加剤溶液200及び塩酸槽14内の塩酸140を供給タンク13を介して電解液10中へ連続的に供給する装置である。添加剤溶解装置2は、添加剤溶液200を溶解槽23から供給タンク13へ移送するポンプ25と、ポンプ25を制御する制御装置30によって構成される。尚、制御装置30は、第一のフィーダ装置22a及び第二のフィーダ装置22bの制御及び塩酸140を供給タンク13へ移送するポンプ17bの制御も行う。制御装置30は、少なくとも中央処理装置と記憶装置(いずれも図示せず)を備えており、予め記憶装置に記憶させたプログラムに基づいて制御装置30へ送られてくる各種の計測データや測定データを使用して中央処理装置で処理することで各種の制御を実行する。
供給タンク13からの電解槽11内への電解液10の供給は、供給タンク13に貯えられた電解液10を一定の流量で電解槽11内へ連続供給することによって行われるが、供給タンク13には、電解液供給槽15に貯留された新鮮な電解液10と、電解槽10から一定の流量で抜き取られて排液槽12に回収されてさらに濾過装置18によって浮遊物が除去された電解液10と、溶解槽23において溶解された添加剤溶液200と、塩酸槽14に貯留された塩酸140とがそれぞれ混合されて供給用の電解液10として貯留されている。このように、排液槽12に回収された電解液10は濾過装置18で浮遊物が除去された後、循環使用される。浮遊物は陰極板5の表面に付着して瘤の発生原因となるため、これを予め除去することで電気銅の平滑性が確保される。そして、制御装置30は、溶解槽23で調整された添加剤溶液200を供給タンク13内に所定の流量で移送するようにポンプ25を制御する。尚、本実施形態では、供給タンク13から電解槽11に供給される電解液10の流量と電解槽11から排液槽12に回収される電解液10の流量はほぼ同じになるように制御装置30によって制御している。ここで、従来、添加剤は排液槽12に添加される構成とされ、添加剤が添加された電解液10を濾過装置18によって濾過が行われるようになっていたが、このような構成であると添加剤のロスが大きくなること、また、添加剤として添加されたチオ尿素と塩化物イオンが濾過装置18で不規則にロスすることにより電解槽11への供給時における両者の濃度比を所定の範囲に調整することが難しくなることから本実施形態では添加剤溶液200の供給タンク13への供給ルートと、排液槽12へ回収された電解液10の供給タンク13への供給ルートとを分けることとした。これにより、添加剤溶液200は濾過装置18を経由しないのでロスを発生させることがない。
一方、電解液10には電気銅のS品位の上昇抑制と平滑性を向上させるための塩化物イオン源としての塩酸140が添加される。塩酸140は、所定の濃度に調整されて塩酸槽14に貯えられており、添加剤溶解装置2の制御装置30は、ポンプ17bを制御して配管16bを介して供給タンク13に一定の流量で供給するようになっている。そして、電解液10中の塩化物イオンの濃度調整は塩酸槽14内の塩酸140の濃度を変化させることによって行う。すなわち、排液槽12から一定の時間ごとにサンプリングした電解液10中の塩化物イオン濃度を測定し、その測定結果から制御装置30は供給すべき塩酸140の濃度とするのに必要な塩化物イオンの量又は水の量を算出し、それを塩酸槽14に添加する。そして、塩酸槽14から供給タンク13へ供給する塩化物イオン源である塩酸140の供給流量は一定とし、供給する塩酸140の濃度を変えることにより電解液10中の塩化物イオンの濃度の調整を行う。尚、塩酸140は供給タンク13ではなく排液槽12へ供給する構成とすることもできる。
[本発明に係る電気銅の製造方法の概要]
次に、本発明に係る電気銅の製造方法の概要について説明する。電解精製による銅の製造において、本発明者らはこれまでの操業経験から、電解槽11より回収した排液槽12の電解液10中のチオ尿素60aの濃度が2.0ppmを下回ると電着異常現象が発生し、電解液10中のチオ尿素60aの濃度が高まると電気銅中のイオウ(S)濃度が高くなって製品として問題となるが、供給タンク13から電解槽11へ電解液10を供給する供給口付近における電解液10中のチオ尿素60aの濃度が少なくとも5.0〜6.0ppmの範囲であり、排液槽12へ回収された電解液10中のチオ尿素60aの濃度(ppm)が2.0ppmを下回ることなく、且つ、チオ尿素の濃度(ppm)を塩化物イオン濃度(mg/L)で割った濃度比が0.04〜0.07の範囲、好ましくは0.04〜0.06の範囲であれば電気銅中のイオウ(S)品位は規格内に維持されると共に、従来よりも高い電流密度である300〜320A/mの範囲の操業においても良好な電気銅を製造することができることを確認している。尚、この点については後述する。
チオ尿素60aは電解精製中に消費されて減少することから排液槽12の電解液10中のチオ尿素60aの濃度が2.0ppmを下回らないようにするためには操業中の電解液10中のチオ尿素60aの濃度は少なくとも2.0ppm以上であることが必要となる。そこで、添加剤のうち電解液10中のチオ尿素60aの濃度を一つの指標として、排液槽12の電解液10中のチオ尿素60aの濃度が所定の設定値、例えば電着異常現象が発生するおそれのある下限値である2.0ppmを下回わることなく、且つ、チオ尿素60aの濃度(ppm)を塩化物イオン濃度(mg/L)で割った濃度比が0.04〜0.07の範囲、好ましくは0.04〜0.06の範囲であり、また、チオ尿素60aが電解精製中に有効に消費されることを考慮して供給タンク13から電解槽11へ電解液10を供給する供給口付近における電解液10中のチオ尿素60aの濃度が5.0〜6.0ppmの範囲となるように添加剤溶液供給装置3によって溶解槽23から供給タンク13への添加剤溶液200の供給及び塩酸槽14から供給タンクへの塩酸140の供給を行えば適正な電気銅を得ることが可能となる。
そこで、電解液10を供給タンク13から電解槽11内へ供給する供給口付近の電解液10と、電解槽11から抜き出された排液槽12内の電解液10についてそれぞれ所定時間ごとにサンプリングして電解液10中のチオ尿素60aの濃度の測定を行い、その測定データに基づいて制御装置30が第一の溶解装置20aの第一のフィーダ装置22aの動作を制御することにより添加剤溶液200中のチオ尿素60aの濃度の調整を行う。また、排液槽12内からサンプリングした電解液10について、さらに塩化物イオンの濃度測定も行い、チオ尿素60aの濃度(ppm)と塩化物イオン濃度(mg/L)との濃度比を算出し、供給タンク13へ供給すべき塩酸140の濃度の調整を行う。尚、電解槽11及び排液槽12からサンプリングした電解液10中のチオ尿素60a及び塩化物イオンの濃度測定は、所定時間ごとに自動的に行い、その測定データを制御装置30に入力するように構成することも、作業者が所定の時間ごとに濃度の測定を行い、その測定データを制御装置30に入力するように構成することもできる。ここで、「供給口付近の電解液」は、本実施形態では電解槽11の長手方向における一方側の端部の下方側に供給口が設けられているのでその上部の液面の電解液10である。
そして、排液槽12からサンプリングした電解液10中のチオ尿素60aの濃度が設定値である2.0ppmを下回るような場合には、制御装置30が第一のフィーダ装置22aのスクリュー機構223の動作速度を早くして排液槽12の電解液中のチオ尿素60aの濃度が2.0ppmを下回らないように溶解槽23へ供給するチオ尿素60aの供給量を増やす。また、供給口付近でサンプリングした電解液10中のチオ尿素60aの濃度が設定値の上限である6.0ppmを上回るような場合には、制御装置30が第一のフィーダ装置22aのスクリュー機構223の動作速度を遅くして供給口付近の電解液10中のチオ尿素60aの濃度が5.0〜6.0ppmの範囲内となるように溶解槽23へ供給するチオ尿素60aの供給量を減らす。一方、排液槽12からサンプリングした電解液10中のチオ尿素60aの濃度(ppm)を塩化物イオン濃度(mg/L)で割った濃度比が0.04を下回る場合には供給する塩酸140の濃度を低くし、濃度比が0.07又は0.06を上回る場合には供給する塩酸140の濃度を高くするように濃度の調整を行う。尚、チオ尿素60aの濃度が条件の範囲内である場合には制御装置30は第一のフィーダ装置22aの供給量をそのまま維持する。チオ尿素60aの溶解槽23への供給量は第一のフィーダ装置22aに設けられたロードセル26aによって計測され、その計測データは制御装置30に送られる。一方、添加するチオ尿素60aの量に対する必要な水は溶媒供給装置50のバルブ50aの開閉を制御装置30によって制御することによって行われ、図示しない流量計により水の供給量が計測されて、その計測データは制御装置30に送られる。従って、それらの計測データから必要なチオ尿素60aの量を算出することができる。一方、溶解槽23内の液面高さの変化が液面レベル測定器27によって計測されており、溶解槽23内の添加剤溶液200の液面が所定の液面高さ以下になった場合には制御装置30が添加剤溶解装置2を動作させて添加剤溶液200の作成を行い、溶解槽23内の添加剤溶液200の液面が所定の液面高さ以上になった場合には制御装置30は添加剤溶解装置2の動作を停止する。
ここで、チオ尿素濃度と塩化物イオン濃度の濃度比が0.06を上回った場合に供給する塩酸140の濃度を高くするように濃度の調整を行うようにした場合には、図9及び図10に示すように、電気銅のS品位を安定して8ppm以下に抑えられることが確認されている。また、チオ尿素濃度と塩化物イオン濃度の濃度比が0.07を上回った場合に供給する塩酸140の濃度を高くするように濃度の調整を行うようにした場合には、図11に示すように、電気銅のS品位を電気銅製品規格である15ppm以下に抑えられることが確認されている。すなわち、チオ尿素濃度と塩化物イオン濃度の濃度比の数値が0.06から0.07と大きくなるということはそれだけ塩化物イオンの濃度が低くなることであるからチオ尿素中のS成分の電気銅への巻き込みが多くなることが予想されるが、少なくともチオ尿素濃度と塩化物イオン濃度の濃度比の数値を0.04〜0.07の範囲とした場合には製品のS品位を電気銅製品規格内に維持することができ、さらに、0.04〜0.06の範囲とした場合にはより高品質な製品を提供することができることになる。
次に、本発明に係る電気銅の製造方法の好ましい一実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。図7はチオ尿素の添加量調整の一実施形態を示すフローチャートである。初めに、電解精製設備1の電解槽11には電解液10が満たされており、陽極となるアノード(図示せず)と陰極板5が複数交互に配置されている。そして、供給タンク13には、陰極板5における銅の析出状態改善等のためのチオ尿素60a、ニカワ60b、塩化物イオンの供給源である塩酸140等の添加剤が添加された状態の電解液10が貯えられている。チオ尿素60aとニカワ60bは溶解槽23内で溶解され、添加剤溶液200はポンプ25によって供給タンク13に移送される。塩酸140は塩酸槽14に貯えられてポンプ17bによって供給タンク13に移送される。陰極板5は図示しない搬入・搬出システムによって所定の数が所定の間隔をもって連続的に電解槽11内に搬入される。そして、アノードと陰極板5の間に所定の直流電圧を例えば、電流密度が300〜320A/mの範囲で印加することによって銅の電解精製が行われ、陰極板5の表面に電気銅が電着する。電気銅が陰極板5の表面に所定の厚みに電着されると、陰極板5は上記搬入・搬出システムによって電解槽11から搬出され、所定の場所へ移送される。その後、新たな陰極板5が搬入システムによって電解槽11に搬入され、再び上述した電解精製処理が実施される。
尚、陽極となるアノード1枚を2回(2サイクル)に分けて電解して電気銅を製造することもできる。すなわち、新規なアノードと陰極板5を同時に電解槽11に装入し、この新規なアノードを電解精製工程1サイクルではすべて使い切らず、次のサイクルにおいて再び利用するものであり、1サイクル目が終了した後に陰極板5を引き揚げて電気銅を剥ぎ取った後、2サイクル目に再び新規な陰極板5を電解槽11に装入して電解するという方法である。さらに、他の方法として、陽極となるアノード1枚を3回(3サイクル)に分けて電解して電気銅を製造することもできる。この方法によれば陰極板5へ電着する電気銅の厚みが1又は2サイクルの場合よりも薄い状態で陰極板5の入れ替え作業を行うためアノードと陰極板5との間の幅を広い状態に維持することができることから不均一な電着によってショートする可能性が低く高い電流効率を得られやすい。その反面、新規なアノード1枚に対して陰極板5の入れ替え作業を3回行う必要があるので作業負担が増大する。
図7に示す各ステップは、制御装置30からの指令によって実行される。まず、添加剤であるチオ尿素60aを第一のフィーダ装置22aのホッパ部224に所定量投入すると共に、他の添加剤であるニカワ60bを第二のフィーダ装置22bのホッパ部224に所定量投入する。添加剤がそれぞれの計量ホッパ231内に貯留された段階でロードセル26a,26bによってそれぞれの計量ホッパ231内の添加剤(チオ尿素60a及びニカワ60b)の計量(計量ホッパ231の重量を含む)が行われ、その計測値S0は制御装置30に送られる。尚、以下の説明においてはチオ尿素60aを投入する第一のフィーダ装置22aについて説明するが、その動作はニカワ60bを投入する第二のフィーダ装置22bも略同様である。
次いで、制御装置30は、第一のフィーダ装置22aのホッパ部224内に設けられたスクリュー機構223を作動させて所定の流量により添加剤であるチオ尿素60aを投入シュート220aに供給する。そして、制御装置30は、供給後のチオ尿素60aの重量を計測すると共に、その計測値S1と先の計測値S0とを比較することにより投入シュート220aに供給したチオ尿素60aの重量を算出する。一方、制御装置30は、溶媒供給装置50のバルブ50aを開いて溶解槽23内に溶媒である水の供給を開始する。このとき、溶媒供給装置50の配管50bから枝分かれした配管50cを介して一部の水が溶媒導入部50dへ導入され、チオ尿素60aを投入シュート220a内において水で溶解しながら溶解槽23へ供給される。これにより添加剤の調整が行われる(ステップS1)。そして、制御装置30は、ポンプ25を動作させることにより溶解槽23内で作成・調整された添加剤溶液200を供給タンク13へ移送する(ステップS2)。供給タンク13には電解液供給槽15から供給された新鮮な電解液10及び電解槽11から排液槽12に連続的に回収された電解液10が貯えられており、排液槽12へ回収された電解液10は循環使用される。このようにして所定量の添加剤が添加された供給タンク13内の電解液10は、ポンプ17dを介して電解槽11内へ連続的に供給される。一方、チオ尿素60a及びニカワ60bを含む添加剤溶液200とは別に、塩酸槽14からの添加剤である塩酸140が供給タンク13へ供給されるが塩酸140の供給工程については後述する。
電解槽11から抜き出された排液槽12内の電解液10と、供給タンク13から電解槽11内へ供給する電解液10の供給口付近の電解液10をそれぞれ所定時間ごとにサンプリングし(ステップS3,4)、電解液中のチオ尿素60aの濃度の測定を行う。そして、それぞれ測定されたチオ尿素60aの濃度と設定値(2.0ppm、5.0〜6.0ppm)と対比を行い(ステップS5、8、9)、その測定結果に基づいて制御装置30は第一の溶解装置20aの第一のフィーダ装置22aの動作を制御することにより添加剤槽23へ供給するチオ尿素60aの量を適宜調整する。具体的には、排液槽12からサンプリングした電解液10中のチオ尿素60aの濃度が設定値である2.0ppmを下回るような場合には、制御装置30は、第一のフィーダ装置22aのスクリュー機構223の速度を早くして溶解槽23へのチオ尿素60aの供給量を増やし(ステップS6)、チオ尿素60aの濃度が設定値である2.0ppmを下回っていない場合には、制御装置30は、第一のフィーダ装置22aのスクリュー機構223の速度を変更せずに溶解槽23へのチオ尿素60aの供給量を維持する(ステップS7)。一方、制御装置30は、さらに供給口付近でサンプリング(ステップS4)した電解液10中のチオ尿素60aの濃度と設定値との比較を行う。すなわち、供給口付近でサンプリングした電解液10中のチオ尿素60aの濃度の測定値が設定値の上限である6.0ppmを上回る場合には、第一のフィーダ装置22aのスクリュー機構223の速度を遅くして溶解槽23へのチオ尿素60aの供給量を減らす(ステップS10)。これに対し、チオ尿素60aの濃度が設定値である6.0ppm以下の場合には制御装置30はさらにその濃度が5.0〜6.0ppmの範囲にあるか否かの判定を行い、5.0〜6.0ppmの範囲内である場合には第一のフィーダ装置22aのスクリュー機構223の回転速度はそのまま維持してチオ尿素60aの供給及び溶解を継続する(ステップS7)。そして、測定値が5.0ppmを下回る場合には制御装置30は、第一のフィーダ装置22aのスクリュー機構223の速度を早くして溶解槽23へのチオ尿素60aの供給量を増やす(ステップS6)。尚、排液槽12の電解液10のチオ尿素60aの濃度が2.0ppmを上回り、且つ、供給口付近の電解液10のチオ尿素60aの濃度が5.0ppmを下回るような場合には、チオ尿素60aの供給量を増やすステップ(ステップS6)を優先させるとよい。
チオ尿素60aの溶解槽23への供給量は、第一のフィーダ装置22aに設けられたロードセル26aによって計測され、その計測データは制御装置30に送られる。一方、添加するチオ尿素60aの量に対する必要な水の供給は制御装置30が溶媒供給装置50のバルブ50aの開閉を制御することによって行われる。具体的には、溶媒供給装置50に設けられた図示しない流量計によって測定される。尚、添加剤の濃度制御は供給する溶媒の量を加減することによっても行うことができる。
上述のように、制御装置30は、第一のフィーダ装置22aの駆動部222の回転速度を適宜制御しながらスクリュー機構223のスクリュー225a,225bを回転させ、ホッパ部224からのチオ尿素60a排出筒235から投入シュート220aを介して溶解槽23へ供給する。このとき、供給ホッパ227内のアジテータ228によってチオ尿素60aは撹拌されているので供給ホッパ227内での固化が防止される。また、投入シュート220aの上方に設けられた溶媒導入部50dへ配管50cを介して溶解槽23へ供給される溶媒である水の一部が送られ、チオ尿素60aを溶解させながら溶解槽23内へ投入される。このようにチオ尿素60aを素早く水で溶解することで吸湿による固化によって溶解が阻害されることを防止する。また、溶解槽23の配管23aへ蒸気を流通させることによって添加剤溶液の温度を約50℃に保持する。また、第一のフィーダ装置22a及び第二のフィーダ装置22bから切り出されて減少した添加剤は別途貯えられたホッパ21a,21bから順次補充される。そして、ホッパ21a,21bは解砕機211bを備えているのでチオ尿素60aのように吸湿性が高く固まりやすい添加剤であっても適宜粉砕することによりスムーズに供給することができる。
次に、塩酸140の添加量の調整について説明する。図8は塩酸の添加量調整の一実施形態を示すフローチャートである。排液槽12内の電解液10を所定時間ごとにサンプリングし(ステップS11)、電解液10中の塩化物イオン濃度の測定を行う(ステップS12)。尚、排液槽12からのサンプリング(S11)はステップS3で行ったサンプリングを利用することもできる。次いで、測定された塩化物イオン濃度とステップS5で測定されたチオ尿素60aの濃度との比率を算出する(ステップS13)。そして、チオ尿素60aの濃度(ppm)を塩化物イオン濃度(mg/L)で割った濃度比が0.04〜0.07の範囲内であれば塩酸140の濃度をそのまま維持しつつ供給タンク13へ連続供給する(ステップS14)。チオ尿素60aの濃度(ppm)を塩化物イオン濃度(mg/L)で割った濃度比が0.04〜0.07の範囲内にない場合にはさらにこの濃度比が0.04を下回っているか、それとも0.07を上回っているかを確認する(ステップS15)。そして、この濃度比が0.07を上回っている場合には塩酸140の濃度を上げ(ステップS16)、この濃度比が0.04を下回っている場合には塩酸140の濃度を下げる(ステップS17)。これにより、チオ尿素60aと塩化物イオンの濃度比を0.04〜0.07の範囲内に維持する。これにより電気銅のS品位を電気銅製品規格である15ppm以下に抑えることができる。また、チオ尿素60aと塩化物イオンの濃度比を0.04〜0.06の範囲内に維持するようにすればS品位を8ppm以下とさらに高品質とすることができるのは上述したとおりである。尚、図8に示す各ステップを制御装置30からの指令によって実行されるように構成することもできる。
[実施形態の効果]
本実施形態に係る電気銅の製造方法によれば、チオ尿素を電解液20の給液口付近においては5.0〜6.0ppm、排液槽12へ回収された電解液20中においては2.0ppmを下回らないようにして添加し、且つ、チオ尿素と塩酸(塩化物イオン)を一定の比率(0.04〜0.07の範囲、好ましくは0.04〜0.06の範囲)になるように維持することにより、チオ尿素由来のSの電気銅への巻き込みや瘤の発生を防ぎながら電気銅の平滑性とS品位の上昇抑制を両立させることができるという効果がある。
以上のように、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能であることはいうまでもない。
次に、実施例1について説明する。本発明者らは以下の条件で電気銅を製造した。
長さ1280mm×幅5550mm×深さ1340mmの電解槽に、縦1060mm×横990mm×厚さ45mmの粗銅アノードを50枚、及び、縦1040mm×横1040mm×厚さ10mmの陰極板を49枚、それぞれ100mmの間隔を空けて配置した。さらに、電解液は、銅濃度が40〜50g/L、硫酸濃度が165〜180g/Lの組成とし、電解液の給液速度を34〜36L/minとして図1に示す設備により30日間電解精製を実施した。尚、粗銅アノード1枚を2回に分けて電解して電気銅を製造した。すなわち、新規な粗銅アノードと陰極板を同時に電解槽に装入し、陰極板に電着銅を電着させるための粗銅アノードを電解精製工程1サイクルではすべて使い切らず、次のサイクル(2サイクル目)において再び利用するものであり、1サイクル目が終了後、陰極板を引き揚げて電気銅を剥ぎ取った後、2サイクル目に再び新規な陰極板を電解槽に装入して電解を行った。
その結果、図9及び図10に示す結果が得られた。図9は実施例におけるチオ尿素の各種特性を示し、(a)は給液側の電解液中のチオ尿素濃度特性図、(b)は排液側の電解液中のチオ尿素濃度特性図、(c)は排液側の電解液中のチオ尿素/塩化物イオンの濃度比率推移特性図である。また、図10(a)は電流効率推移特性図、図10(b)は電気銅S(硫黄)濃度推移特性図、図10(c)は電解液の液温度推移特性図である。図9(a),(b)に示すように、電解槽22の給液側のチオ尿素濃度を5.0〜6.0ppm、排液槽へ回収された電解液中のチオ尿素の濃度を2.0ppm以上とし、かつ、図9(c)に示すようにチオ尿素/塩化物イオン濃度の濃度比を0.04〜0.06に管理したところ、図10(a)に示すように96%を超える電流効率が得られ、かつ図10(b)に示すように電気銅のS品位を安定して8ppm以下に抑えられることが確認できた。さらに、図9(a)に示すように、電流密度が300〜311A/mの高い電流密度であっても電流効率を維持できていることがわかる。そして、図10(c)に示すように、電解液の温度を64〜67℃という高い温度範囲で操業(従来は、例えば64〜65℃)しても、電流効率特性は上記した高い値(96%以上)を維持できることも分かった。このように、本実施例によれば、2サイクルの製造であっても3サイクルの場合と劣らない電流効率を得ることができる。しかも、3サイクルの場合と比べて陰極板の入れ替え作業の負担が軽減されるので3サイクルの場合のような電流効率を維持しながら作業負担の軽減を図ることが可能となる。
次に、実施例2について説明する。実施例2は、実施例1とほぼ同様の条件で電気銅を製造したものであるが、チオ尿素/塩化物イオン濃度の濃度比を0.04〜0.
07に管理したものである。その結果、図11に示すように、電気銅のS品位を安定して15ppm以下に抑えられることが確認できた。
以上のように、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能であることはいうまでもない。
1 電解精製装置
2 添加剤溶解装置
3 添加剤溶液供給装置
5 陰極板
10 電解液
11 電解槽
12 排液槽
13 供給タンク
14 塩酸槽
15 電解液供給槽
17b ポンプ
18 濾過装置
20a 第一の溶解装置
20b 第二の溶解装置
22a 第一のフィーダ装置
22b 第二のフィーダ装置
23 溶解槽
24 配管
25 ポンプ
26a,26b ロードセル
27 液面レベル測定器
28 電子温度計
30 制御装置
50 溶媒供給装置
14 塩酸槽
140 塩酸

Claims (8)

  1. 添加剤として塩化物イオンとチオ尿素を用いた電解精製による電気銅の製造方法において、
    電解槽から排液槽へ回収された電解液中のチオ尿素の濃度が所定の濃度を下回らないように前記電解槽の給液部付近の電解液の前記チオ尿素の濃度を所定の範囲内に維持し、且つ、前記排液槽へ回収された電解液中のチオ尿素の濃度と前記塩化物イオン濃度との濃度比が所定の範囲内となるように前記チオ尿素及び前記塩化物イオンを電解液に連続供給することを特徴とする電気銅の製造方法。
  2. 添加剤として塩化物イオンとチオ尿素を用いた電解精製による電気銅の製造方法において、
    電解槽から排液槽へ回収された電解液中のチオ尿素の濃度が2.0ppmを下回らないように前記電解槽の給液部付近の電解液の前記チオ尿素の濃度を5.0〜6.0ppmの範囲内に維持し、且つ、前記排液槽へ回収された電解液中のチオ尿素の濃度(ppm)を前記塩化物イオン濃度(mg/L)で割った濃度比が0.04〜0.07の範囲、好ましくは0.04〜0.06の範囲となるように前記チオ尿素及び前記塩化物イオンを電解液に連続供給することを特徴とする電気銅の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の電気銅の製造方法において、
    電解精製における電流密度を300〜320A/mの範囲とすることを特徴とする電気銅の製造方法。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の電気銅の製造方法において、
    前記塩化物イオンは、供給すべき当該塩化物イオンの濃度を変えることにより前記チオ尿素との前記濃度比を調整することを特徴とする電気銅の製造方法。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の電気銅の製造方法において、
    前記チオ尿素と前記塩化物イオンを混合した状態で電解槽へ連続供給することを特徴とする電気銅の製造方法。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の電気銅の製造方法において、
    電解槽から排液槽へ回収された電解液中のチオ尿素の濃度及び塩化物イオンの濃度は、所定の時間間隔ごとに前記電解液をサンプリングして測定することを特徴とする電気銅の製造方法。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の電気銅の製造方法において、
    前記チオ尿素は、水に溶解した状態で添加剤連続溶液供給装置によって電解液に連続供給することを特徴とする電気銅の製造方法。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の電気銅の製造方法において、
    前記排液槽へ回収された電解液から濾過装置によって浮遊物を除去した後、前記電解槽へ供給する補充用の電解液を貯えた供給タンクへ返戻することにより前記電解液を循環使用することを特徴とする電気銅の製造方法。
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