JP2014158333A - ガス絶縁開閉装置 - Google Patents

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JP2014158333A JP2013026981A JP2013026981A JP2014158333A JP 2014158333 A JP2014158333 A JP 2014158333A JP 2013026981 A JP2013026981 A JP 2013026981A JP 2013026981 A JP2013026981 A JP 2013026981A JP 2014158333 A JP2014158333 A JP 2014158333A
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正幸 佐藤
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Abstract

【課題】装置の小型化を図り、かつ絶縁破壊を防止可能なガス絶縁開閉装置を提供する。
【解決手段】実施形態によれば、接続フランジ20により互いに接続され、内部に絶縁ガス6が封入された複数の接地タンク2と、接地タンク2の内部に設置された高電圧導体1と、高電圧導体1を接地タンク2に対して絶縁支持する支持絶縁物としての扇形絶縁物10と、を備えている。また、実施形態によれば、接続フランジ20に接地タンク2内に向かって形成した貫通孔13に挿通し、接地タンク2に支持絶縁物としての扇形絶縁物10のタンク側端部を取り付けるタンク側取付部材9を有するものである。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、高電圧導体を支持絶縁物により絶縁支持するガス絶縁開閉装置に関する。
近年、高電圧に対する絶縁技術の技術革新に伴って、ガス絶縁開閉装置は、年々大きさの縮小化の要望が高まっている。ガス絶縁開閉装置は、一般的な形状が同軸円筒電極の形状である。ガス絶縁開閉装置は、中心の高電圧導体によって電力を送電する装置である。
図13は従来のガス絶縁開閉装置の内部構造を示す断面図である。図13に示すように、従来のガス絶縁開閉装置は、接地タンク2内に高電圧導体1が同軸状に設置されている。この高電圧導体1は、接地タンク2の長手方向における任意の箇所に支持絶縁物3を介して取り付けられている。これにより、高電圧導体1は、接地タンク2に絶縁支持される。また、支持絶縁物3は、高電圧導体1と接地タンク2との同軸性を保持している。接地タンク2内には、絶縁ガス6が封入されている。
高電圧導体1と支持絶縁物3との接続構造は、まず支持絶縁物3に埋設された埋め込み電極4の両側面に接続導体5を取り付ける。次に、支持絶縁物3の両側面に取り付けられた接続導体5に、それぞれ高電圧導体1を挿入して接続する構造である。
このように従来のガス絶縁開閉装置は、互いに隣り合う接地タンク2の接続部の間に支持絶縁物3を挟み込む構造であるため、支持絶縁物3が大型化してしまい、ガス絶縁開閉装置のコストダウンの妨げになっていた。
これを解決するため、例えば図14に示すガス絶縁開閉装置が提案されている(特許文献1参照)。図14に示すガス絶縁開閉装置は、支持絶縁物3の一側面外周部近傍に複数の埋め込み金具7が埋め込まれている。各接地タンク2の接続フランジ間には、環状の金属フランジ8が挟み込まれてボルト等の締結部材により固定されている。この金属フランジ8は、内周部が支持絶縁物3の外周部の埋め込み金具7と重なるように設けられている。
金属フランジ8は、内周端近傍にボルト9が挿通している。このボルト9は、支持絶縁物3の埋め込み金具7にねじ込まれて、金属フランジ8に支持絶縁物3が固定されている。
したがって、図14に示すガス絶縁開閉装置では、図13に示すような支持絶縁物3を接地タンク2の接続フランジ間に挟み込む構造ではないため、支持絶縁物3を小さく形成することができ、装置のコストダウンにつながっている。
また、図15及び図16は、装置をさらにコストダウン及び縮小化するために案出された従来のガス絶縁開閉装置を示している。図15及び図16に示すガス絶縁開閉装置は、支持絶縁物3のコストを低下させる目的で、同軸円周上の全周にわたって支持絶縁物3を形成するのではなく、円周上の一部の方向のみに絶縁物を有する扇形絶縁物10を形成している。したがって、扇形絶縁物10は、材料の量を低減して材料費を低減することが可能である。このため、ガス絶縁開閉装置のコストを削減することが可能である。
但し、この扇形絶縁物10は、装置の振動に対して機械力を保持するため、高電圧導体1の近傍において周方向全周にわたって絶縁物を設けている。しかし、環状の金属フランジ8の近傍では、円周上の一部の方向のみに絶縁物を形成した扇形となっている。
また、図15及び図16に示すガス絶縁開閉装置は、装置を縮小化するため、扇形絶縁物10の形状を外径方向に傾斜するように形成し、扇形絶縁物10の沿面に沿った高電圧導体1から金属フランジ8までの距離を長くして沿面に沿った電界を低下させている。これにより、絶縁性能を向上させて機器の小型化が実現可能である。
特開2007−14070号公報
上述したように、図15及び図16に示すガス絶縁開閉装置では、扇形絶縁物10を採用することで、上記の理由により機器のコストダウンと縮小化を可能としている。しかしながら、装置のさらなる縮小化及びコストダウンを実現するには、次のような問題点がある。
すなわち、図15及び図16に示すガス絶縁開閉装置では、金属フランジ8の内周端にはフランジ突起部11が形成され、このフランジ突起部11は、接地タンク2に比べて高電圧導体1に接近した構造となっている。したがって、フランジ突起部11において、特に凸曲面の面取り部の電界は周囲の電界より高くなる。このため、この部分での絶縁破壊を防止するためには、装置をある程度大きくする必要がある。よって、装置の小型化の妨げになっている。
また、図15及び図16に示すガス絶縁開閉装置は、図13に示す従来のガス絶縁開閉装置の構成に比べて、支持絶縁物3が扇形絶縁物10に変更されてコストダウンが実現されているものの、金属フランジ8が新たに設けられているため、部品点数が増えている。このため、装置の製造コストは、金属フランジ8の分だけ高価となっている。
さらに、図15及び図16に示すガス絶縁開閉装置では、扇形絶縁物10に絶縁物突起部12が形成されている。この絶縁物突起部12は、他の構成部位に比べて接地タンク2に接近した構造となっている。したがって、この絶縁物突起部12も周囲の電界より高くなるため、この部分での絶縁破壊を防ぐには、装置をある程度大きくする必要があり、装置の小型化の妨げになっている。
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、装置の小型化を図り、かつ絶縁破壊を防止可能なガス絶縁開閉装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の実施形態に係るガス絶縁開閉装置は、接続フランジにより互いに接続され、内部に絶縁ガスが封入された複数の接地タンクと、前記接地タンクの内部に設置された高電圧導体と、前記高電圧導体を前記接地タンクに対して絶縁支持する支持絶縁物と、前記接続フランジに前記接地タンク内に向かって形成した貫通孔に挿通し、前記接地タンクに前記支持絶縁物のタンク側端部を取り付けるタンク側取付部材と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の実施形態に係るガス絶縁開閉装置は、接続フランジにより互いに接続され、内部に絶縁ガスが封入された複数の接地タンクと、前記接地タンクの内部に設置された複数の高電圧導体と、前記複数の高電圧導体を互いに接続するための接続導体と、前記高電圧導体を前記接地タンクに対して絶縁支持する扇形絶縁物と、前記扇形絶縁物の導体側端部を前記接続導体に当接して取り付ける導体側取付部材と、を備えることを特徴とする。
本発明の実施形態によれば、装置の小型化を図り、かつ絶縁破壊を未然に防止することが可能となる。
本発明に係るガス絶縁開閉装置の第1実施形態の内部構造を示す断面図である。 図1の径方向の断面図である。 図1の扇形絶縁物の取付部分を示す拡大断面図である。 本発明に係るガス絶縁開閉装置の第2実施形態の内部構造を示す断面図である。 図4の径方向の断面図である。 本発明に係るガス絶縁開閉装置の第3実施形態の内部構造を示す断面図である。 図6の径方向の断面図である。 本発明に係るガス絶縁開閉装置の第4実施形態の内部構造を示す断面図である。 図8の径方向の断面図である。 図8の埋め込み金具を示す拡大平面図である。 本発明に係るガス絶縁開閉装置の第5実施形態の内部構造を示す断面図である。 図11の径方向の断面図である。 従来のガス絶縁開閉装置の内部構造を示す断面図である。 従来の他のガス絶縁開閉装置の内部構造を示す断面図である。 従来のさらに他のガス絶縁開閉装置の内部構造を示す断面図である。 図15の径方向の断面図である。
以下に、本発明に係るガス絶縁開閉装置の実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
[構成]
図1は本発明に係るガス絶縁開閉装置の第1実施形態の内部構造を示す断面図である。図2は図1の径方向の断面図である。図3は図1の扇形絶縁物の取付部分を示す拡大断面図である。
なお、従来の構成と同一又は対応する部分には、同一の符号を付して説明する。また、以下に説明する図2、図5、図7、図9及び図12では、接続導体5によって接続された高電圧導体1の図示を省略している。
図1及び図2に示すように、高電圧導体1は、接地タンク2内に同軸状に設置されている。高電圧導体1は、接地タンク2の長手方向における任意の箇所に支持絶縁物としての扇形絶縁物10を介して取り付けられている。扇形絶縁物10は、外径方向に延びて軸方向に傾斜するように形成することで、扇形絶縁物10の沿面に沿った高電圧導体1から接地タンク2までの距離を長くしている。扇形絶縁物10は、接地タンク2内に高電圧導体1を絶縁支持している。扇形絶縁物10は、高電圧導体1と接地タンク2との同軸性を保持している。接地タンク2内には、絶縁ガス6が封入されている。
この絶縁ガス6としては、SFガス、Nガス、Oガス、COガス、CFガス、又は乾燥空気のうち少なくとも1つ又は2つのガスを混合させたガスを使用することができる。
扇形絶縁物10には、高電圧導体1側となる部分にアルミニウム製の埋め込み電極4が埋設されている。この埋め込み電極4の両側には、アルミニウム製の接続導体5が図示しない取付ボルトにより取り付けられている。これらの接続導体5には、それぞれ高電圧導体1が挿入されて接続される。したがって、高電圧導体1は、扇形絶縁物10により接地タンク2に対して絶縁支持される。
隣り合う接地タンク2は、それぞれ環状の接続フランジ20が形成されている。この接続フランジ20の一方には、図3に示すように接地タンク2内に向かって、より詳細には接地タンク2内の高電圧導体1の中心方向に向かって、4つの貫通孔13が周方向に間隔をおいて形成されている。これらの貫通孔13には、タンク側取付部材としてのそれぞれ1本のボルト9が挿通する。
扇形絶縁物10は、タンク側端部である外周部に4つの埋め込み金具7が取り付けられている。これらの埋め込み金具7には、それぞれボルト孔が形成されている。埋め込み金具7の外周部には、図3に示すように全周にわたってシール部材としての環状ゴム構造体14が取り付けられている。すなわち、この環状ゴム構造体14は、扇形絶縁物10の外周部と接続フランジ20の内周部との間に設けられ、接地タンク2の外側に対して気密性を保持している。
扇形絶縁物10は、接続フランジ20の貫通孔13に挿入したボルト9が埋め込み金具7にねじ込まれることで、接続フランジ20に固定される。
また、扇形絶縁物10の接続導体5に対する取り付け構造は、図13に示す従来例と同様であるため、説明を省略する。
[作用・効果]
次に、本実施形態の作用を説明する。
本実施形態は、接続フランジ20に接地タンク2内の高電圧導体1の中心方向に向かって貫通孔13を形成し、この貫通孔13にボルト9を挿通し、このボルト9を埋め込み金具7にねじ込むことで、接続フランジ20に扇形絶縁物10を固定するようにしている。
このように本実施形態では、図15及び図16に示す従来のガス絶縁開閉装置のように、扇形絶縁物10と接地タンク2を接続するために金属フランジ8を使用していないため、図15及び図16に示したような金属フランジ8に形成されたフランジ突起部11が存在しない。
したがって、本実施形態では、フランジ突起部11の先端に形成されていた電界の高い部位も存在しなくなる。その結果、装置をより小型化したとしても高電界となる部分が存在しないため、絶縁破壊を発生することなく、装置を小型化することができる。
また、金属フランジ8を使用していないため、金属フランジ8の分だけ部品点数を削減することができる。これにより、材料費を削減することができ、ひいては装置のコストを削減することが可能となる。
さらに、ガス絶縁開閉装置に使用する絶縁ガス6として、SFガス、Nガス、Oガス、COガス、CFガス、又は乾燥空気のうち少なくとも1つ又は2つのガスを混合させたガスを使用しても、これらのガスは従来使用されていたSFガス単独の場合よりも絶縁性能が低い。
しかしながら、本実施形態では、装置内部の電界を低減可能とした上記の作用及び効果を利用すれば、絶縁性能の高いSFガスのみを使用した場合の従来のガス絶縁開閉装置の大きさと同等にまで縮小したガス絶縁開閉装置を提供することができる。
このように本実施形態によれば、高電界になる金属フランジ8のフランジ突起部11を除去したことにより、装置の小型化を図り、かつ絶縁破壊を未然に防止することが可能となる。
(第2実施形態)
[構成]
図4は本発明に係るガス絶縁開閉装置の第2実施形態の内部構造を示す断面図である。図5は図4の径方向の断面図である。
なお、以下の各実施形態では、前記第1実施形態と同一又は対応する部分に同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図4に示すように、本実施形態のガス絶縁開閉装置は、扇形絶縁物10のタンク側端部である一端に周方向に沿って4つの埋め込み金具7が埋め込まれている。各接地タンク2の接続フランジ20間は、環状の金属フランジ8が挟み込まれてボルト等の締結部材21により固定されている。この金属フランジ8は、内周部が接地タンク2内に位置している。
金属フランジ8は、内周端近傍に4本のボルト9が挿通している。これらのボルト9は、それぞれ扇形絶縁物10の埋め込み金具7にねじ込まれて、金属フランジ8に扇形絶縁物10の一端が固定される。
扇形絶縁物10の他端は、高電圧導体1との接続側の端部となる導体側端部である。扇形絶縁物10の導体側端部には、複数の埋め込み金具7aが埋め込まれている。扇形絶縁物10の他端は、接続導体5に当接し、導体側取付部材としてのボルト9aにより取り付けられている。すなわち、扇形絶縁物10は、高電圧導体1との接続側の端部がボルト9aにより接続導体5に取り付けられている。この接続導体5の両側には、それぞれ高電圧導体1が挿入されて接続されている。
接続導体5は、両側に厚肉の導体取付部5aが形成され、これらの導体取付部5aの間には、外径を縮径した薄肉の取付凹部5bが形成されている。この取付凹部5bには、扇形絶縁物10の高電圧導体1との接続側の端部が当接する。取付凹部5bには、接続導体5に扇形絶縁物10の高電圧導体1との接続側の端部を固定するための4本のボルト9aを挿通する挿通孔16が周方向に4つ形成されている。
扇形絶縁物10は、図5に示すように高電圧導体1側との接続側の端部を、接地タンク2に対する取付方向の中心線を0度として90度から−90度の範囲内のみに形成されている。接続導体5を取り付けるための埋め込み金具7aの最外径は、接続導体5の最外径と同じか、あるいはそれより小さい寸法としている。
[作用・効果]
本実施形態では、扇形絶縁物10は、高電圧導体1との接続側の端部が接続導体5の取付凹部5bに当接し、接続導体5にボルト9aにより取り付けられている。また、本実施形態は、扇形絶縁物10の高電圧導体1側の接続部を、接地タンク2に対する取付方向の中心線を0度として90度から−90度の範囲内にのみ形成している。そのため、−90度を超えて−180度までと、90度を超えて180度までの範囲内に扇形絶縁物10が形成されておらず、図15に示すガス絶縁開閉装置のような絶縁物突起部12が形成されていない。これにより、図15に示す絶縁物突起部12に発生していた電界の高い部位も存在せず、より装置を小型化しても高電界となる部分が形成されないため、絶縁破壊を発生することなく、ガス絶縁開閉装置を小型化することができる。
さらに、本実施形態では、図4及び図5に示すように、扇形絶縁物10と高電圧導体1とを接続するに際し、扇形絶縁物10に埋め込んだ埋め込み金具7aを使用しているため、扇形絶縁物10と高電圧導体1との取付け機械強度も保持されている。
さらにまた、本実施形態の埋め込み金具7aの最外径は、接続導体5の最外径と同じか、あるいはそれよりも小さい寸法に形成されている。そのため、埋め込み金具7aの先端のように小さな半径の突起部が形成されていても、周囲の同電圧が印加される接続導体5に電気的にシールドされるので、埋め込み金具7aの先端は電界が比較的低くなる。これにより、絶縁破壊を発生させることなく、ガス絶縁開閉装置を小型化することができる。
このように本実施形態によれば、絶縁物突起部12を除去したことにより、装置の小型化を図り、かつ絶縁破壊を未然に防止することが可能となる。
(第3実施形態)
[構成]
図6は本発明に係るガス絶縁開閉装置の第3実施形態の内部構造を示す断面図である。図7は図6の径方向の断面図である。
前記第2実施形態では、扇形絶縁物10の高電圧導体1との接続側の端部に4つの埋め込み金具7aを取り付けるようにしている。本実施形態は、図6及び図7に示すように、4つの埋め込み金具7aに代えて、扇形絶縁物10の高電圧導体1との接続側の端部に図7において断面円弧状に形成された埋め込み金具15が4本のボルト9aにより取り付けられている。すなわち、埋め込み金具15は、扇形絶縁物10の高電圧導体1との接続側の端部に取り付けられている。
埋め込み金具15は、最外径が接続導体5の最外径と同じか、あるいはそれより大きい寸法としている。
[作用・効果]
本実施形態では、埋め込み金具7の代わりに、ボルト孔が4つ形成された断面円弧状の埋め込み金具15が取り付けられている。この埋め込み金具15は、埋め込み金具7aより大きく形成することが可能であるため、最外径の部位に形成される曲率を大きくすることが可能である。このように最外径の部位の曲率を大きくすると、この部位に現れる電界を低下させる効果が得られる。
また、埋め込み金具15の径方向における最外径は、接続導体5の最外径と同じか、あるいはそれより突出しているため、接続導体5の表面を電気的にシールドする効果が得られ、接続導体5の表面に現れる電界を低減させることができる。
したがって、埋め込み金具15と接続導体5の両方の電界を低減することができるため、絶縁破壊を発生することなく、埋め込み金具7aを使用した前記第2実施形態のガス絶縁開閉装置よりも装置を小型化することができる。
(第4実施形態)
[構成]
図8は本発明に係るガス絶縁開閉装置の第4実施形態の内部構造を示す断面図である。図9は図8の径方向の断面図である。図10は図8の埋め込み金具を示す拡大平面図である。
本実施形態は、図8〜図10に示すように扇形絶縁物10の高電圧導体1との接続側の端部に埋め込み金具15aが4本のボルト9aにより取り付けられている。この埋め込み金具15aは、断面が角部を面取りした台形状であって、平面形状が図10に示すように円形に形成されている。埋め込み金具15aは、接続導体5の取付凹部5bに当接する面の形状が平面に形成され、この当接面側に4本のボルト9aがねじ込まれる4つのボルト孔が形成されている。
[作用・効果]
本実施形態では、埋め込み金具15aの上面から見た形状を円形としているため、最外径の部位に形成される曲率をさらに大きくとることが可能である。最外径の部位の曲率を大きくすると、この部位に現れる電界を低下させる効果が得られる。このため、絶縁破壊を発生することなく、埋め込み金具15を使用した前記第3実施形態のガス絶縁開閉装置よりも装置を小型化することができる。
(第5実施形態)
[構成]
図11は本発明に係るガス絶縁開閉装置の第5実施形態の内部構造を示す断面図である。図12は図11の径方向の断面図である。
本実施形態は、前記第1実施形態及び前記第2実施形態の構成上の特徴を組み合わせたものである。すなわち、本実施形態は、前記第1実施形態の扇形絶縁物10と接地タンク2との取付構造と、前記第2実施形態の扇形絶縁物10と高電圧導体1との取付構造とを組み合わせたものである。
具体的には、本実施形態は、図11及び図12に示すように接続フランジ20の一方に接地タンク2内の高電圧導体1の中心方向に向かって、4つの貫通孔13が周方向に所定の間隔をおいて形成されている。これらの貫通孔13には、それぞれ1本のボルト9が挿通する。扇形絶縁物10は、接続フランジ20の貫通孔13に挿入したボルト9が埋め込み金具7にねじ込まれることで、接続フランジ20に固定される。
本実施形態は、扇形絶縁物10の高電圧導体1との接続側の端部がボルト9aにより接続導体5に取り付けられている。扇形絶縁物10は、高電圧導体1側の接続部を、接地タンク2に対する取付方向の中心線を0度として90度から−90度の範囲内のみに形成されている。接続導体5を取り付けるための埋め込み金具7aの最外径は、接続導体5の最外径と同じか、あるいはそれより小さい寸法としている。
[作用・効果]
このように本実施形態によれば、前記第1実施形態及び前記第2実施形態の双方の作用及び効果が得られる。
(その他の実施形態)
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
例えば、第5実施形態では、上記第1実施形態の構成に、上記第2実施形態の構成を組み合わせた例について説明したが、これに限らず上記第1実施形態の構成に、上記第3実施形態又は前記第4実施形態の構成を組み合わせるようにしてもよい。
また、上記第1実施形態では、接地タンク2に高電圧導体1を扇形絶縁物10により絶縁支持するようにしたが、これに限らず例えば図14に示す支持絶縁物3により絶縁支持するようにしてもよい。
1…高電圧導体、2…接地タンク、3…支持絶縁物、4…埋め込み電極、5…接続導体、5a…導体取付部、5b…取付凹部、6…絶縁ガス、7…埋め込み金具(タンク側埋め込み金具)、7a…埋め込み金具(導体側埋め込み金具)、8…金属フランジ、9…ボルト(タンク側取付部材)、9a…ボルト(導体側取付部材)、10…扇形絶縁物、11…フランジ突起部、12…絶縁物突起部、13…貫通孔、14…環状ゴム構造体(シール部材)、15…埋め込み金具(導体側埋め込み金具)、15a…埋め込み金具(導体側埋め込み金具)、16…挿通孔、20…接続フランジ、21…締結部材

Claims (10)

  1. 接続フランジにより互いに接続され、内部に絶縁ガスが封入された複数の接地タンクと、
    前記接地タンクの内部に設置された高電圧導体と、
    前記高電圧導体を前記接地タンクに対して絶縁支持する支持絶縁物と、
    前記接続フランジに前記接地タンク内に向かって形成した貫通孔に挿通し、前記接地タンクに前記支持絶縁物のタンク側端部を取り付けるタンク側取付部材と、
    を備えることを特徴とするガス絶縁開閉装置。
  2. 前記支持絶縁物の前記タンク側端部に設けられ、前記タンク側取付部材が取り付けられるタンク側埋め込み金具と、
    前記タンク側埋め込み金具の外周に設けられたシール部材と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のガス絶縁開閉装置。
  3. 前記支持絶縁物が扇形に形成された扇形絶縁物であって、前記高電圧導体が複数設置され、
    前記複数の高電圧導体を互いに接続するための接続導体と、
    前記扇形絶縁物の導体側端部を前記接続導体に当接して取り付ける導体側取付部材と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のガス絶縁開閉装置。
  4. 接続フランジにより互いに接続され、内部に絶縁ガスが封入された複数の接地タンクと、
    前記接地タンクの内部に設置された複数の高電圧導体と、
    前記複数の高電圧導体を互いに接続するための接続導体と、
    前記高電圧導体を前記接地タンクに対して絶縁支持する扇形絶縁物と、
    前記扇形絶縁物の導体側端部を前記接続導体に当接して取り付ける導体側取付部材と、
    を備えることを特徴とするガス絶縁開閉装置。
  5. 前記扇形絶縁物の導体側端部の形状を、前記接地タンクとの取付方向の中心線を0度として90度から−90度の範囲内にのみに形成したことを特徴とする請求項3又は4に記載のガス絶縁開閉装置。
  6. 前記扇形絶縁物の導体側端部に設けられ、前記導体側取付部材が取り付けられる導体側埋め込み金具をさらに備えることを特徴とする請求項3ないし5のいずれか一項に記載のガス絶縁開閉装置。
  7. 前記接続導体における前記扇形絶縁物の導体側端部が当接する部分に取付凹部を形成し、前記導体側埋め込み金具は、径方向の最外径を前記接続導体の最外径以下としたことを特徴とする請求項6に記載のガス絶縁開閉装置。
  8. 前記接続導体における前記扇形絶縁物の導体側端部が当接する部分に取付凹部を形成し、前記導体側埋め込み金具は、断面円弧状に形成され、径方向の最外径を前記接続導体の最外径以上としたことを特徴とする請求項6に記載のガス絶縁開閉装置。
  9. 前記接続導体における前記扇形絶縁物の導体側端部が当接する部分に取付凹部を形成し、前記導体側埋め込み金具は、前記取付凹部に当接する面が平面であって、上面視円形に形成されていることを特徴とする請求項6に記載のガス絶縁開閉装置。
  10. 前記絶縁ガスは、SFガス、Nガス、Oガス、COガス、CFガス、又は乾燥空気のうち少なくとも1つ又は2つのガスを混合させたガスであることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一項に記載のガス絶縁開閉装置。
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