JP2014158252A - パターン・ベースの信号の損失の検出器 - Google Patents

パターン・ベースの信号の損失の検出器 Download PDF

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Abstract

【課題】パターン・ベースの信号の損失の検出器を提供すること。
【解決手段】説明された実施形態においては、信号の損失(LOS)のデータ・パターン・ベースの検出が、シリアライザ/デシリアライザ(SerDes)デバイスの受信経路について使用される。パターン・ベースのLOS検出は、様々なタイプの接続媒体の上でのデータ損失の検出を可能にし、また一般に、信号減衰の影響を受けにくい。より詳細には、いくつかの説明された実施形態は、離散的時間決定フィードバック等化(DFE)が、使用されるときに、着信する受信データについての異なる接続媒体を通してのLOSの信頼できるパターン・ベースの検出を開示している。
【選択図】図1

Description

本発明は、シリアライザ−デシリアライザ(SerDes)レシーバのパターン・ベース信号の損失のLOS検出器に関する。
デジタル通信を含む多数のアプリケーションにおいては、クロックおよびデータの回復(CDR:clock and data recovery)システムを使用して、入力データ・ストリームの正しいタイミング(例えば、周波数および位相)を回復し、次いでこのタイミングを使用して、入力データ・ストリームをサンプリングして、復号化のためのユーザ・データを回復する。シリアライザ/デシリアライザ(SerDes:serializer/deserializer)デバイスを高速通信において一般に使用して、各送信/受信方向におけるシリアル・インターフェースとパラレル・インターフェースとの間でデータを変換する。
SerDesデバイスは、多くの場合に、DC−バランスをサポートし、フレーミングを提供し、また信号遷移を保証する符号化スキームを使用する。保証された遷移は、レシーバが、CDRの中の埋め込まれたクロック信号を抽出することを可能にするが、制御コードは、一般的にデータ・パケットの開始についてのフレーミング(framing)を可能にする。この符号化スキームはまた、ランニング・ディスパリティを用いてエラー検出を改善し、制御ビットからデータ・ビットの分離を提供し、またバイトおよびワードの同期化の誘導を可能にする。
着信信号の損失を検出する能力は、多くの場合にシステム要件である。信号の損失(LOS:loss of signal)の検出が必要とされないシステムにおいてさえも、使用可能な着信信号が受信されているかどうかを決定することができることは、多くの場合に有益である。既存のLOS検出メカニズムは、アナログ・ピーク検出器を使用して、着信する受信シリアル・データの振幅を監視し、それをプログラマブルなしきい値と比較し、またピーク振幅がしきい値を下回るときにLOSフラグを設定する。しかしながら、接続媒体の中の減衰の様々な原因と、着信受信データの周波数内容に対する依存性とが、適切なしきい値を決定することを困難にしている。したがって、そのような変動によって、信号減衰のあらゆる可能性のある原因に普遍的に使用されるしきい値設定を生成することは、一般的に否定される。
この概要は、さらに、詳細な説明において以下で説明されている簡略化された形態で概念の選択を導入するために提供される。この概要は、特許請求の範囲の主題の重要な特徴または絶対不可欠な特徴を識別することを意図してはおらず、また特許請求の範囲の主題の範囲を限定するために使用されることも意図してはいない。
1つの実施形態においては、本発明は、レシーバにおけるパターン・ベースの信号の損失(LOS)の検出を可能にする。LOS検出は、加算器と、決定フィードバック等化(DFE:decision feedback equalization)回路およびスライサ回路を有するフィードバック・ループとを有することによる等化を含んでおり、そこでは加算器は、チャネルからの受信シリアル信号をDFEフィードバックと結合して、スライサ回路についての結合された信号を供給する。LOS検出は、i)DFE適応値と、ii)スライサ回路からのスライサ出力と、iii)プログラマブルなノイズしきい値とを有するルックアップ・テーブルの使用を含んでおり、そこでは、ルックアップ・テーブルの中のルックアップ値が、プログラマブルなノイズしきい値を下回るときに、ルックアップ・テーブルは、受信シリアル信号なしにスライサ回路において期待信号を生成し、またDFEレベルが、期待ノイズ・レベルを下回る場合に、期待ビットと一緒にマスク・ビットを生成する。LOS検出はまた、スライサ出力を期待信号と比較し、またLOSアキュムレータおよびカウンタの回路は、所定の数のレシーバ特性についてコンパレータからの比較結果を累積し、そこではLOSアキュムレータおよびカウンタの回路からのパターン・ベースのLOSインジケータは、スライサ出力の信号パターンが、等化器からのDFEフィードバックによって規定される場合に、設定される。
本発明の他の態様、特徴、および利点は、以下の詳細な説明と、添付の特許請求の範囲と、添付図面とから、より完全に明らかになり、添付図面においては、同様な参照番号は、類似した、または同一の要素を識別している。
例示の実施形態に従って動作するレシーバを有するLOS検出器のブロック図である。 例示の実施形態による、LOS検出を有するSerDesレシーバの中の図1に示される等化器のブロック図である。 図2に示されるSerDesレシーバのシリアル・データ・サンプリングについてのパルス応答関数を示す図である。 例示の実施形態に従って動作するSerDesレシーバの中のパターン・ベースのLOS検出器のブロック図である。 図2および4に示されるSerDesレシーバのスライサにおけるシリアル・データのアイ・ダイアグラムを示す図である。 図5に示されるSerDesレシーバにおいてLOSを検出するための方法のフローチャートを示す図である。
以下では、本発明の実施形態が、図面を参照して説明される。
説明される実施形態は、シリアライザ/デシリアライザ(SerDes)デバイスの受信経路についての信号の損失(LOS)のデータ・パターン・ベースの検出に関する。パターン・ベースのLOS検出は、様々なタイプの接続媒体の上でのデータ損失の検出を可能にし、また一般に、信号減衰の影響を受けにくい。より具体的には、いくつかの説明された実施形態は、離散的時間決定フィードバック等化(DFE)が使用されるときに、着信する受信データについての異なる接続媒体を通してのLOSの信頼できるパターン・ベースの検出を開示する。説明された実施形態は、スライサに対する入力について生成される決定と、結果として生じる適応された等化器の値とに基づいて比較を実行し、適応された等化器の値が、ノイズ(例えば、信号の損失)の存在下においてスライサの決定に対応するときに、信号の損失を宣言する。
以下の詳細な説明は、いくつかの頭字語を利用しており、これらの頭字語は、一般に当技術分野においてよく知られている。定義は、一般的に、各頭字語の第1の例を用いて提供されるが、便宜上、表1は、それらのそれぞれの定義と一緒に使用される頭字語および省略形のリストを提供するものである。
Figure 2014158252
本明細書においては、用語「データ」と、用語「信号」と、用語「データ・ビット」とは、互いに交換可能なように使用されることに注意されたい。データは、信号またはデータ・ビットに対応し、あるいは信号またはデータ・ビットを含むことができ、また信号およびデータ・ビットは、データのことを意味することができることが、理解される。
図1は、本発明の例示の実施形態に従って動作するレシーバを有するLOS検出システム100のブロック図を示すものである。システム100は、着信シリアル信号をレシーバ130の中の受信等化器(EQ:equalizer)104へと供給する通信チャネル102を含んでいる。有線の、ワイヤレスの、光学的な、または何らかの他のタイプの接続媒体とすることができるチャネル102は、関連する転送機能、損失特性、および/またはそれを通過する着信シリアル信号に障害を加えるための他のソースを有する。システム100は、チャネル102によって信号に加えられる周波数損失/変動、シンボル間干渉(ISI:inter symbol interference)、または他の障害を補正するために受信信号に対して等化を適用するEQ 104をさらに含んでいる。EQ 104は、DFE等化器が、後に続いているアナログ・フロント・エンド(AFE:analog front end)等化器を含んでいるが、他のタイプの等化が使用されてもよい。EQ 104はまた、フィルタリング要素と、利得要素とを含む。EQ 104は、スライサ回路やデシリアライザなど、サンプリング要素とデシリアライズ(deserializing)要素とをさらに含む。EQ 104からの出力は、デシリアライズ化信号とDFE適応値(DFE adaptation values)とを含む。
レシーバ130は、ルックアップ・テーブル(LUT:lookup table)106と、コンパレータ108と、LOSアキュムレータおよびカウンタ110とをさらに含む。LUT 106は、EQ 104からの出力と、プログラマブルなノイズしきい値112とを受信して、着信シリアル信号のない場合に等化器から期待データを計算する。LUT 106におけるルックアップが、プログラマブルなノイズしきい値112を下回るときはいつでも、LUT 106は、期待データ・ビットと一緒に、データ・マスク120として示されるマスク・ビットを生成する。
EQ 104からの出力は、コンパレータ108において、LUT 106からの期待データ・ビットと比較され、またEQレベルが期待ノイズ・レベルを下回る場合に、オプションとしてマスクされる。比較結果は、プログラマブルな数の受信特性についてLOSアキュムレータおよびカウンタ110において累積される。そのようなプログラマブルな数は、例えば、レートに関係づけられたクロック114とパケット・サイズ116との値について導き出される可能性がある。レシーバによってデシリアライズ化されたパターンが、DFEフィードバック・パターン(すなわち、本明細書における実施形態の場合に、マスクされたビットが、オプションとして除外される可能性がある場合のDFE出力)によって規定される場合、そのときにはパターン・ベースのLOSインジケータ118の値は、信号の損失を示す高レベル(high)に設定されることもある。
チャネル102からの着信シリアル・データが、実質的に期待されたDFEフィードバック・パターンと類似しているときに、これは、チャネル102を通して送信されるナイキスト・パターンと同等になるであろう。したがって、パターン・ベースのLOSインジケータ118の値は、着信シリアル・データが、一般的にレシーバ130をフリーズさせ、またはリセットさせるにもかかわらず、高レベルに設定される可能性がある。この特定のシナリオが起こり得る状態についての詳細な説明は、後で図5に関して説明される。
データは、送信されるときに、通常、パケットに分割され、特別なデータが、詰め込まれた各パケットの始めに、かつ/または終わりに挿入される。パケット・サイズ116が、知られており、またパケット・サイズ入力においてプログラムされ得る場合、そのときにはLOSアキュムレータおよびカウンタ110は、デシリアライズ化データに対する期待DFEフィードバック・パターンの反復された不均衡をチェックすることができる。不均衡が、これらの特別なデータの周囲のパケット・サイズ間隔の上で反復する場合、そのときには受信データが存在し、またパターン・ベースのLOSインジケータ118は、リセットされる(または高レベルに設定されない)。
図2は、LOS検出を有するSerDesレシーバの中の図1に示される等化器の例示の一実施形態のブロック図を示すものである。示されるように、システム200は、チャネル202と、可変利得増幅器(VGA:variable gain amplifier)204と、レシーバ・フロント・エンド(RXFE:receiver front end)206と、加算ノード208と、スライサ210と、デシリアライザ212と、決定フィードバック等化器(DFE:decision feedback equalizer)214と、レシーバ等化器(RXEQ:receiver equalizer)適応216と、CDR 224と、レシーバLOSモジュール(RXLOS:receiver LOS module)229とを含む。
有線の、ワイヤレスの、光学的な、または何らかの他の接続媒体とすることができるチャネル202は、関連する転送機能、損失特性、および/またはそれを通過する信号に障害を加える他の原因がある。
システム200は、チャネル202から着信シリアル信号を受信し、またスライサ210の中で着信シリアル信号をサンプリングして、CDR 224においてクロックおよびデータの回復を実行する前に信号強調を実行する。そのような強調は、VGA 204においてチャネル202からの着信シリアル・データを増幅すること、およびRXFE 206において周波数帯域にフィルタをかけて、チャネル媒体におけるチャネル202からのシリアル・データの周波数依存の悪化を補正することを含んでいる。VGA 204と、RXFE 206とは、一般に、アナログ手段によって実装される。
チャネル202は、シンボル間干渉(ISI)として説明され得るようなやり方で着信シリアル・データに影響を及ぼす。ISIは、1つのシンボルのエネルギーが、後続のシンボルと干渉する信号の歪みの形態である。ISIは、信号のノイズおよび歪みを加え、このようにして通信をより信頼できないものにする。ISIは、通常、チャネルのマルチパスの伝搬または固有の非線形周波数応答によって引き起こされ、連続したシンボルが、一緒に「ぼやける」ようにする。システムにおけるISIの存在は、レシーバ出力における決定デバイスにおいてエラーを導入する。それゆえに、送信フィルタと受信フィルタとの設計において、目的は、ISIの影響を最小限にすることであり、またそれによって可能性のある最小のエラー・レートでその宛先に対してデジタル・データを配信することである。チャネルのISIは、図3に示されるパルス応答関数などのパルス応答関数を使用することにより、特徴づけられ得る。図3において、時刻100nsにおいて、1単位振幅の1単位間隔のUI(データ・レートに対応する)方形パルス301が、特徴づけられるべきチャネルに印加され、またチャネルの出力は、歪んだパルス302を含む。歪んだパルス302は、100.3nsから100.6nsまでの主要な1個のUIパルスを有するが、エネルギー303は、また100.6nsから105nsまでに分散される。
いつ信号がサンプリングされるかに応じて、レシーバは、間違った決定を行う可能性があり、ビット・エラーをもたらす。それゆえに、マルチ−Gb/sのデータ・レートがそのようなチャネルにおいて実行可能であるためには、何らかの形態のチャネル等化が、一般に使用される。チャネル等化は、高域通過フィルタリング、トランスミッタおよび/またはレシーバにおけるデータのフィルタリング(フィード・フォワード等化またはFFEとしても知られている)、調整可能なインピーダンス整合ネットワークを使用したインピーダンス整合、通信の技術分野においてよく知られている他の技法など、いくつかの技法を通して達成される可能性がある。
例示の1つの実施形態においては、決定フィードバック等化(決定フィードバック等化器を使用した)として知られている特定の形態の等化が、レシーバにおいて適用されて、着信信号を回復し、また障害を補償する。チャネル202が線形時不変(LTI:linear time−invariant)チャネルであることを仮定して、ISIは、時間シフトされた不鮮明にされたパルスの決定論的な重ね合わせとして説明されることもある。次いでDFEは、以前に受信されたデータ・ビットについての情報を使用して、現在の決定からそれらのISIの寄与を打ち消す。
決定フィードバック等化器は、現在受信されている(また、TX等化の場合、ときには将来の)シンボルの従来の等化、ならびに検出されたシンボルのフィードバックを使用するフィルタである。いくつかのシステムは、所定のトレーニング・シーケンスを使用して、DFE技法の適応プロセスについての基準ポイントを提供して、検出されたシンボルに適用されるタップ値を生成して、現在の受信されたシンボルに対する時間シフトされたパルス・エネルギー歪みの寄与を推定する。
DFE技法によれば、フィードバック補償が、以前に受信されたシリアル・データに基づいて着信シリアル・データに適用されて、ISIについて補償する。DFE 214は、連続的なタイム・ドメインにおいて実装されることもあるが、より多くの場合に、DFE 214は、離散的タイム・ドメインにおいて実装される。
図2について説明されるように、離散的時間DFE 214は、以前に受信されたシリアル・データを記憶し、対応するDFEタップ重みをシリアル・データに適用し、また加算ノード208(RXFE 206とスライサ210との間の)に対して処理されたシリアル・データを適用する。以前に受信されたシリアル・データyは、関係式(1)に従って対応する係数によって乗算される。
Figure 2014158252
式中で、nは、DFE補正の深さであり、cは、適応されたDFE係数値であり、wは、mV/ビットの単位の2進ビットの重みであり、xは、着信RXシリアル・データであり、yは、スライサ入力におけるシリアル・データの現在のビットであり、またyi−kは、DFEが補正した以前に受信された受信されたデータである。
DFE補正の深さnは、変化する可能性があり、また一般的に、ISIの複雑さ(例えば、DFEフィルタ・タップおよびオペレーションの数)と、エネルギーの広がりとの間のトレードオフとして特定の実装中に設定される。例示の1つの実施形態においては、DFE 214は、6タップのDFEとして実装される。記憶された最新の6ビットの受信データの値に応じて、DFEフィードバックは、対応する記憶されたデータ・ビットが、「1」である場合に、RXFE 206の出力から減算され、また対応する記憶されたデータ・ビットが、「0」である場合に、RXFE 206の出力に加算される。加算され、または減算された値の大きさは、対応するDFEタップcおよびその重みwのデジタル値によって規定される。
各DFE係数値cは、一般的に、RXEQ適応216を使用して適応される。DFE係数cを適応させる既存のやり方のうちの1つは、図3のパルス表現に基づいて最小二乗平均(LMS:least mean square)アルゴリズムを使用する。
図4は、例示の実施形態に従って動作するSerDesレシーバの中のパターン・ベースのLOS検出器のブロック図を示すものであり、この実施形態は、図2の等化器と一緒に動作する可能性がある。図2の等化器と、図4のLOS検出器とのオペレーションを理解する助けとして、決定フィードバック等化の簡単な考察が続いている。
図5は、図2に示されるSerDesレシーバのスライサ回路(例えば、スライサ210)において適用されるような受信されたシリアル・データのアイ・ダイアグラムを示すものである。図5に示されるように、Dは、データ・スライサの位置であり、Eは、エラー・スライサの位置であり、またTは、位相検出のためのCDR 224において使用される遷移スライサの位置である。この例示の実施形態においては、データ・アイ当たりに1つのエラー・ラッチしきい値(H0として示される)が、示されているが、正のオフセットと負のオフセットとを有する、データ当たりに2つのエラー・ラッチが、存在していてもよい。
DFE係数cの適応は、最初に内側のアイ・スプレッドと、外側のアイ・スプレッドとの統計的中央値にそれを置くエラー・ラッチH0の垂直的オフセットを調整する。H0の適応は、同じインデックスを有するデータ・ラッチおよびエラー・ラッチを使用したLMSアルゴリズムを表す関係式(2)によって記述される。
Figure 2014158252
H0が適応された後に、DFE係数cの適応が、開始される。DFE係数cの適応は、関係式(3)によるLMSアルゴリズムによって記述されることもあり、式中で、エラー・ラッチと、データ・ラッチとのインデックスの間のオフセットは、DFE係数インデックスに対応する。
Figure 2014158252
適応されたDFE係数cは、ISIに対して補償するレシーバ・アイの最適化された垂直の開口部を提供する。
図2に戻ると、RXLOS 229は、アナログ等化とDFEフィードバックとの前に着信シリアル・データを受信するように結合される。着信シリアル・データに対してロックすることと、有効な受信シリアル・データのない場合のRXEQ適応216とは、レシーバ処理においてエラーを引き起こす可能性があるので、LOSは、CDR 224のオペレーションにおいて重要な役割を果たす。チャネル202の出力において提示されるノイズは、スライサ210において完全なデジタル・レベルまでスライスされることもあり、また次いでCDR 224と、RXEQ適応216とは、このスライスされたノイズに対してロックし、また適応させるように試みることもある。この場合には、LOSは、有効な受信シリアル・データ信号のない場合にCDR 224と、RXEQ適応216との初期状態をフリーズさせ、またはリセットする。
図5に示されるように、DFEフィードバック信号は、一般に着信ノイズよりも大きな振幅のものであり(有効な受信データのない場合に)、そのようにして加算ノード208の出力信号が、主としてDFE 214からのDFEフィードバック信号によって規定されるので、DFE 214によって適用される決定フィードバック等化は、データ・アイ・ダイアグラムを変形させ、またそのようにしてスライサ210に加えられた信号を変形させる。これは、後で説明されるように防止されない場合には、CDR 224とRXEQ適応116とのループについての暴走状態を引き起こす可能性がある。例示の1つの実施形態においては、C1が、他のDFE係数の合計よりも、すなわちC2ないしC6の絶対値の合計よりも大きな大きさを有するときに、加算ノード208は、その出力においてナイキスト・パターン(すなわち、「1010...」)を有する。
次いで、受信データのない場合のスライサ210における期待データは、関係式(1)から導き出され、また関係式(4)によって表されることもある。
Figure 2014158252
式中で、ノイズは、チャネルからの期待ノイズ値であり、また他のパラメータは、関係式(1)のこれらのパラメータに等しい。
異なる接続媒体についての減衰の周波数依存性は、非常に変化する(例えば、VGA 204とRXFE 206とは、一般にアナログ回路によって実装されるが、RXLOS 229などのLOS検出器のデジタル実装形態が好ましい可能性がある)ので、レシーバに知られていない、異なる信号減衰特性を有する様々な接続媒体は、一般に、アナログ実装形態よりもデジタル実装形態を好ましいものにする。例えば、ナイキスト・パターンが受信されるときに、ナイキスト・パターンは、通常、チャネル202において最高の減衰を経験する。受信されたナイキスト・パターンは、RXLOS 229のしきい値レベルを下回る可能性があり、CDR 224とRXEQ適応216とがフリーズし、またはリセットするようにさせ、また受信経路をかき乱し、エラーのバーストをもたらす。
図4に戻ると、システム400は、等化器430と、ルックアップ・テーブル(LUT)418と、コンパレータ420と、LOSアキュムレータおよびカウンタ422と、遅延要素Z−1 423と、CDR 424とを含んでいて、パターン・ベースのLOS 429についての値を供給する。チャネル402に結合された等化器430は、VGA 404と、RXFE 406と、加算ノード408と、スライサ410と、デシリアライザ412と、DFE 414と、RXEQ適応416とを含む。図2の実施形態と、図4の実施形態との間の違いは、図4においては、ルックアップ・テーブル(LUT)418と、コンパレータ420と、LOSアキュムレータおよびカウンタ422とが、等化器430の後に加えられ、またパターン・ベースのLOS 429は、ルックアップ・テーブル(LUT)418と、コンパレータ420と、LOSアキュムレータおよびカウンタ422との後に配置されることである。
図4に示されるように、適応されたDFE係数cは、係数重みwと、デシリアライザ412および遅延要素Z−1 423からのデシリアライズされたデータと一緒に、LUT 418に対して供給される。LUT 418は、適応された係数および重みに基づいてDFE補正の実際の振幅を記憶するので、LUT値は、デシリアライズされたデータと比較する前にデジタル論理レベルに変換される。変換は、例えば、論理「1」として設定されている正のルックアップ値と、論理「0」として設定されている負のルックアップ値とすることができる。LUT 418は、関係式(4)(ここで、ノイズ=0を仮定している)に従って着信シリアル・データのない場合にスライサ回路410と、デシリアライザ412とからの期待出力データを算出する。例示の1つの実施形態においては、DFE 414は、6タップのDFEである。この場合には、以前にスライスされ、またデシリアライズされたデータの64個の可能な組合せが存在し、それゆえに、LUT 418は、64個のルックアップ位置を有することができる。以前にデシリアライズされたデータの組合せのいくつかは、チャネル402からの期待ノイズと匹敵する低いDFEフィードバックを与えることができる。このようにして、プログラマブルなノイズしきい値425が、LUT 418に対する入力として提供される。LUT 418の中のルックアップ値が、プログラマブルなノイズしきい値425を下回るときはいつでも、LUT 418は、期待データ・ビットと一緒にデータ・マスク426として示されるマスク・ビットを生成する。
遅延要素Z−1 423の前の新たにスライスされたビット(例えば、デシリアライザ412からの出力データ)は、コンパレータ420においてLUT 418からの期待データ・ビットと比較され、またDFEレベルが、期待ノイズ・レベルを下回る場合に、オプションとしてマスクされる。比較結果は、レートに関係づけられたクロック427やパケット・サイズ428など、所定の数のレシーバ特性についてLOSアキュムレータおよびカウンタ422において累積される。レシーバ特性の所定の数は、プログラマブルな数である。レシーバのデシリアライズされたパターンが、常にDFEフィードバックによって規定される(ここでは、マスクされたビットは、オプションとして除外される)場合、そのときにはパターン・ベースのLOSインジケータ429は、高レベルに設定されることもある。
チャネル402からの受信シリアル・データが、期待されたDFEにより規定されたパターン、すなわち、例えば、C1がC2〜C6の合計絶対値を超過している、上記で説明される例示の実施形態からのチャネル402を通して送信されるナイキスト・パターンと全く同じである場合、未解決のシナリオが、存在する可能性がある。この場合には、パターン・ベースのLOSインジケータ429は、チャネル402から受信されている着信データが、CDR 424とRXEQ適応416とをフリーズさせ、またはリセットさせるにもかかわらず、高レベルに設定される可能性がある。
受信データは、送信されるときに、通常、パケットに分割され、特別のデータが、詰め込まれた各パケットの始めに、かつ/または終わりに挿入される。パケット・サイズ428が、知られており、またパケット・サイズ入力においてプログラムされ得る場合、そのときにはLOSアキュムレータおよびカウンタ422は、デシリアライズ化データに対する期待DFEパターンの反復された不均衡をチェックすることができる。不均衡が、パケット・サイズ間隔の上で反復する場合、そのときには受信データが存在し、またパターン・ベースのLOS 429の値は、高レベルに設定されない。図4などの例示の実施形態において示されるようなパターン・ベースのLOS検出器429は、様々な接続媒体の上でのデータの損失の検出を可能にし、また信号減衰の影響を受けない。
図6は、図4において示されるSerDesレシーバにおいてLOSを検出するための方法600のフローチャートを示すものである。示されるように、ステップ602において、着信シリアル・データが、チャネル402から受信される。いくつかの信号強調が、ステップ604において、着信シリアル・データをスライサ回路410において(ステップ606において)サンプリングして、CDR 424においてCDR機能を実行する前に実行される。そのような強調は、VGA 404においてチャネル402からの着信シリアル・データを増幅すること、およびRXFE 406において周波数にフィルタをかけて、チャネル媒体におけるチャネル402からのシリアル・データの周波数依存の悪化を補正することを含む。ステップ606において、強調された着信シリアル・データは、スライサ410の中でサンプリングされ、またデシリアライザ412によってデシリアライズされたデータへと変換される。ステップ608において、チャネル等化が、DFE 414(これは、離散的タイム・ドメインにおいて実装され得る)によって実行される。DFE 414は、以前に受信されたシリアル・データを記憶し、また関係式(1)に従って対応する係数によって乗算されるRXFE 406と、スライサ410との間の加算ノード408に対してそのシリアル・データを適用する。ステップ610において、DFE係数と対応する重みとを含むDFE値は、RXEQ適応回路416において適応される。ステップ612において、強調された着信シリアル・データは、DFEフィードバック(すなわち、DFE出力信号)と結合されて、スライサ回路410についての結合された信号を供給する。
ステップ614において、適応されたDFE値と、デシリアライザ412および遅延要素Z−1 423からのデシリアライズされたデータとは、ルックアップ・テーブルにおけるルックアップが、プログラマブルなノイズしきい値を下回るときに、DFEレベルが、期待ノイズ・レベルを下回る場合に、受信シリアル信号のない場合にスライサ回路410またはデシリアライザ412において期待信号を算出し、また期待データ・ビットと一緒にマスク・ビットを生成するLUT 418へと供給される。ステップ618において、デシリアライズされたデータは、コンパレータ420においてLUT 418からの期待信号と比較され、またDFEレベルが、期待ノイズ・レベルを下回る場合に、オプションとしてマスクされる。ステップ620において、比較結果は、レートに関係づけられたクロック427やパケット・サイズ428など、プログラマブルな数のレシーバ特性についてLOSアキュムレータおよびカウンタ422において累積される。ステップ622において、パターン・ベースのLOSインジケータ429は、LOSアキュムレータおよびカウンタ422の累積された結果によって設定される。デシリアライズされたデータ・パターンが、DFEフィードバックによって規定される(ここでは、マスクされたビットはオプションとして除外される)場合、そのときにはパターン・ベースのLOSインジケータ429の値は高レベルに設定される。
本明細書において「1つの実施形態(one embodiment)」または「一実施形態(an embodiment)」に言及することは、実施形態に関連して説明される特定の機能、構造、または特徴が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれ得ることを意味している。本明細書の中の様々な場所における慣用句「1つの実施形態においては」の出現は、必ずしもすべてが同じ実施形態に言及しているものとは限らず、また必ずしも他の実施形態を相互に排除する別個のまたは代替的な実施形態であるものとも限らない。同じことが、用語「実装形態(implementation)」にも当てはまる。
本出願において使用される場合、単語「例示の(exemplary)」は、例、インスタンス、または例証としての役割を果たすことを意味するように本明細書において使用される。「例示の」として本明細書において説明される任意の態様または設計は、必ずしも他の態様または設計よりも好ましい、または有利であるように解釈されるべきものとは限らない。もっと正確に言えば、例示のという単語の使用は、具体的な方法で概念を提示することを意図している。
さらに、用語「または(or)」は、排他的「論理和(or)」ではなくて包含的「論理和」を意味することが意図される。すなわち、他の方法で指定されない限り、または文脈から明確でない限り、「Xは、AまたはBを使用する(X employs A or B)」は、自然の包含的な置換のどれをも意味することが意図される。すなわち、Xは、Aを使用する;Xは、Bを使用する;またはXは、AとBとの両方を使用する場合、そのときには「Xは、AまたはBを使用する」は、上記インスタンスのどれの下でも満たされる。さらに本出願と、添付の特許請求の範囲とにおいて使用されるような冠詞「1つの(a)」および「1つの(an)」は、一般に、その他の方法で指定されない限り、または単数形を対象とするように文脈から明らかでない限り、「1つまたは複数の(one or more)」を意味するように解釈されるべきである。
本明細書において説明される主題は、ユーザ対話式コンポーネントを有するコンピューティング・アプリケーションについての1つまたは複数のコンピューティング・アプリケーション機能/オペレーションを処理する例示の実装形態との関連で説明されることもあるが、本主題は、これらの特定の実施形態だけには限定されない。もっと正確に言えば、本明細書において説明される技法は、適切な任意のタイプのユーザ対話式コンポーネント実行管理の方法、システム、プラットフォーム、および/または装置に対して適用され得る。
本発明の例示の実施形態は、単一の集積回路、マルチ・チップ・モジュール、単一のカード、またはマルチ・カード回路パックのような可能性のある実装形態を含めて、回路のプロセスに関して説明されてきているが、本発明は、そのようには限定されない。当業者には明らかになるように、回路要素の様々な機能は、ソフトウェア・プログラムにおける処理ブロックとして実装される可能性もある。そのようなソフトウェアは、例えば、デジタル信号プロセッサ、マイクロコントローラ、または汎用コンピュータにおいて使用される可能性がある。
特許請求の範囲における図面の番号および/または図面参照ラベルの使用は、特許請求される主題の1つまたは複数の可能性のある実施形態を識別して、特許請求の範囲の解釈を容易にすることを意図している。そのような使用は、これらの特許請求の範囲についての範囲を対応する図面において示される実施形態だけに必ずしも限定するように解釈されるべきではない。
本明細書において説明される例示の方法のステップは、必ずしも説明される順序で実行される必要があるものとは限らないことを理解すべきであり、そのような方法のステップの順序は、単に例示的なものにすぎないように理解されるべきである。同様に、追加のステップが、そのような方法の中に含められる可能性があり、またある種のステップが、本発明の様々な実施形態と整合した方法において、省略され、または組み合わされる可能性がある。
添付の方法請求項の中の要素は、もしあれば、対応するラベル付けを有する特定のシーケンスの中で列挙されるが、請求項の列挙が、それ以外の方法で、これらの要素の一部または全部を実装するための特定のシーケンスのことを意味していない限り、これらの要素は、必ずしも、その特定のシーケンスにおいて実装されることだけに限定されることを意図してはいない。
またこの説明の目的のためには、用語「結合する(couple)」、「結合すること(coupling)」、「結合される(coupled)」、「接続する(connect)」、「接続すること(connecting)」、または「接続される(connected)」は、エネルギーが、2つ以上の要素の間で転送されることが許可され、また1つまたは複数の追加の要素の介在が企図されるが、必要とはされない、当技術分野において知られており、または後で開発される任意の方法を意味している。逆に、用語「直接に結合される」、「直接に接続される」などは、そのような追加の要素がないことを意味している。
要素が、慣用句「ための手段」または「ためのステップ」を使用して明示的に列挙されていない限り、本明細書におけるどのような請求項の要素も、米国特許法第112条、第6節の規定の下に解釈されるべきではない。
本発明の本質を説明するために説明され、また例証されている部分についての、詳細、材料、および構成における様々な変更は、添付の特許請求の範囲において表されるような本発明の範囲を逸脱することなく、当業者によって行われ得ることが、さらに理解されるであろう。

Claims (10)

  1. シリアライザ−デシリアライザ(SerDes)レシーバのパターン・ベースの信号の損失の(LOS)検出器であって、
    結合器、ならびに決定フィードバック等化(DFE)回路およびスライサ回路を有するフィードバック・ループを含む等化器であって、加算器は、チャネルからの受信シリアル信号をDFEフィードバックと結合して前記スライサ回路についての結合信号を供給する、等化器と、
    i)DFE適応値、ii)前記スライサ回路からのスライサ出力、およびiii)プログラマブルなノイズしきい値を有するルックアップ・テーブルであって、前記ルックアップ・テーブルの中のルックアップ値が、前記プログラマブルなノイズしきい値を下回るときに、前記ルックアップ・テーブルは、前記受信シリアル信号のない場合に前記スライサ回路において期待信号を生成し、またDFEレベルが、期待ノイズ・レベルを下回る場合に、期待ビットと一緒にマスク・ビットを生成する、ルックアップ・テーブルと、
    前記スライサ出力を前記期待信号と比較するコンパレータと、
    所定の数のレシーバ特性について前記コンパレータからの比較結果を累積するLOSアキュムレータおよびカウンタの回路と
    を備え、前記LOSアキュムレータおよびカウンタの回路からのパターン・ベースのLOSインジケータは、前記スライサ出力の信号パターンが、前記等化器からの前記DFEフィードバックによって規定される場合に、設定される、LOS検出器。
  2. 前記等化器は、前記受信シリアル信号を強調し、また前記DFEフィードバックを受信して、強化された受信信号を供給するように適合された信号強調回路を含む、請求項1に記載のLOS検出器。
  3. 前記信号強調回路は、周波数フィルタリングを適用して、前記チャネルからの前記受信シリアル・データの周波数に依存した悪化を補償するように適合されたレシーバ・フロント・エンド回路を含む、請求項2に記載のLOS検出器。
  4. 前記等化器は、前記受信シリアル信号をデシリアライズするように適合されたデシリアライザを含む、請求項1に記載のLOS検出器。
  5. 前記等化器は、おのおののDFE係数と係数重みとの値を含むDFE適応値を適応させるように構成された等化適応回路を含む、請求項1に記載のLOS検出器。
  6. 前記DFE値は、最小二乗平均(LMS)アルゴリズムを使用して適応される、請求項5に記載のLOS検出器。
  7. 前記DFEは、前記以前に受信された信号を記憶し、また前記対応するDFE適応値によって乗算される前記加算器に対して前記以前に受信された信号を適用して、関係式
    Figure 2014158252
    に従って前記スライサ回路の入力においてシリアル・データの現在のビットを生成し、式中で、nは、DFE補正の深さであり、Cは、DFE適応値であり、wは、前記DFE適応値の重みであり、xは、前記受信シリアル信号であり、yは、前記スライサ回路の前記入力におけるシリアル・データの前記現在のビットであり、またyi−kは、前記以前に受信された信号である、請求項6に記載のLOS検出器。
  8. 前記結合器は、受信データの前記対応する記憶されたデータ・ビットが、「1」である場合に、前記強調回路の出力から前記DFEフィードバックを減算し、また受信データの前記対応する記憶されたデータ・ビットが、「0」である場合に、前記強調回路の前記出力に加算されるように構成されている、請求項1に記載のLOS検出器。
  9. 前記ルックアップ・テーブルは、
    Figure 2014158252
    の関係式に従って、前記受信データのない場合に、前記スライサ回路において前記期待信号を算出し、式中で、nは、DFE補正の深さであり、cは、適応されたDFE係数値であり、wは、mV/ビットの単位の2進ビットの重みであり、xは、着信シリアル・データであり、yは、前記スライサ入力におけるシリアル・データの現在のビットであり、yi−kは、DFE補正される以前に受信されたデータであり、またノイズは、前記チャネルからの加えられたノイズ値である、請求項1に記載のLOS検出器。
  10. 前記レシーバ特性は、パケット・サイズと、レートに関係づけられたクロックとを含む、請求項1に記載のLOS検出器。
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