JP2014157072A - 燃料貯蔵セルおよび燃料貯蔵ラック - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料プールの冷却水中にある燃料貯蔵セルや燃料の損傷を防ぐこと。
【解決手段】上部が開口する筒状に形成され、燃料プールの冷却水中に複数配列された状態で上部の開口から燃料134が挿入されるセル本体20aと、セル本体20aに燃料134が挿入される寸法を確保しつつセル本体20aの内面との間で移動可能な隙間をおいて挿入される緩衝部材1と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、原子炉から取り出された使用済の燃料、または原子炉に設置される未使用の燃料を燃料貯蔵設備に一時的に貯蔵するもので、前記燃料が挿入される燃料貯蔵セル、および前記燃料貯蔵セルが燃料貯蔵設備にて支持された燃料貯蔵ラックに関する。
原子力発電プラントの1つとして、加圧水型原子炉があり、この加圧水型原子炉では、軽水を原子炉冷却材および中性子減速材として使用し、一次系全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って熱交換により蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電している。
このような原子力発電プラントでは、加圧水型原子炉から取り出された使用済燃料や、これから加圧水型原子炉に設置される未使用燃料を一時的に貯蔵する燃料貯蔵設備が原子炉建屋に設けられている。燃料貯蔵設備は、燃料から放出される放射線を遮蔽するため、燃料プールの冷却水中に、棒状の燃料を立てた状態で支持する燃料貯蔵ラックが設置される。
従来、燃料貯蔵ラックは、例えば、特許文献1の図1に示すように、1本の燃料につき1つの燃料貯蔵セルを設け、この燃料貯蔵セルを立てた状態で複数配列したものである。具体的には、燃料貯蔵セルを立てた状態として上下2箇所で支持する上部支持部材と下部支持部材とを有している。各支持部材は、棒状の第一支持部材および第二支持部材が互いに直交して格子状に組まれたもので水平配置された両端が燃料プールの内壁面に固定される。そして、この格子状に組まれた上部支持部材および下部支持部材の矩形状の開口部分に燃料貯蔵セルが挿入支持されている。この特許文献1においては、地震などにより横揺れが生じた場合、燃料(燃料集合体)において複数の燃料棒を束ねるグリッドの角部が、燃料貯蔵セルの円弧状コーナ部に衝突し、グリッドに傷が付くことを防ぐため、燃料貯蔵セルの内側面にステンレス鋼板などよりなる内張り材を固定している。
実開昭60−165896号公報
ところで、燃料貯蔵セルの内面と燃料の外面との間には、燃料を燃料貯蔵セルに挿入するための隙間が存在する。従って、地震などにより横揺れが生じた場合、燃料が燃料貯蔵セルに衝突することは特許文献1に示すように明らかである。特許文献1では、内張り材を適用しているが、内張り材に燃料貯蔵セルが衝突すると、燃料に傷が付いたり、燃料貯蔵セルに大きな荷重が作用して燃料貯蔵ラックが損傷したりするおそれがある。
本発明は上述した課題を解決するものであり、燃料プールの冷却水中にある燃料貯蔵セルや燃料の損傷を防ぐことのできる燃料貯蔵セルおよび燃料貯蔵ラックを提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明の燃料貯蔵セルは、上部が開口する筒状に形成され、燃料プールの冷却水中に複数配列された状態で上部の開口から燃料が挿入されるセル本体と、前記セル本体に前記燃料が挿入される寸法を確保しつつ前記セル本体の内面との間で移動可能な隙間をおいて挿入される緩衝部材と、を有することを特徴とする。
この燃料貯蔵セルによれば、地震などにより横揺れが生じた場合、燃料と燃料貯蔵セルとが水平方向に相対移動することになる。このとき、セル本体の内面との間に移動可能な隙間をおいて挿入される緩衝部材は、隙間に燃料プールの冷却水が満たされているため、燃料が緩衝部材に衝突しても、燃料プール内の冷却水による減衰効果により緩衝部材がセル本体の内面への衝突を防ぐ、または緩衝部材がセル本体の内面に衝突してもその衝撃を緩和させる。この結果、燃料プールの冷却水中にある燃料の損傷を防ぐことができる。
また、本発明の燃料貯蔵セルでは、前記緩衝部材は、上下方向に連続し前記セル本体の内面に沿って筒状に形成されていることを特徴とする。
この燃料貯蔵セルによれば、緩衝部材がセル本体の内面に沿って筒状に形成されているため、緩衝部材により燃料の周りを囲むことになり、水平方向のどの方向においても燃料プール内の冷却水による減衰効果を得ることができる。
また、本発明の燃料貯蔵セルでは、前記緩衝部材と前記セル本体の内面との間の隙間を維持する弾性部材を含むことを特徴とする。
この燃料貯蔵セルによれば、燃料が緩衝部材に衝突しても、弾性部材が燃料プール内の冷却水による減衰効果を助勢するため、緩衝部材がセル本体の内面への衝突を防ぐ、または緩衝部材がセル本体の内面に衝突してもその衝撃を緩和させる。この結果、燃料プールの冷却水中にある燃料の損傷を防ぐことができる。しかも、弾性部材は、緩衝部材を位置決めして隙間を確保するため、冷却水による減衰効果が得られる位置に緩衝部材を配置することができる。
また、本発明の燃料貯蔵セルでは、前記セル本体は、前記燃料の底部を支持する底板に貫通穴が設けられ、前記緩衝部材は、その下端部に前記貫通穴の縁部に沿って挿入される挿入部を有することを特徴とする。
この燃料貯蔵セルによれば、挿入部が貫通穴の縁部に係止し、緩衝部材を位置決めして隙間を確保するため、冷却水による減衰効果が得られる位置に緩衝部材を配置することができる。
また、本発明の燃料貯蔵セルでは、前記緩衝部材は、前記セル本体の内面に向けて貫通する貫通穴を有することを特徴とする。
この燃料貯蔵セルによれば、貫通穴を設けることにより、緩衝部材とセル本体の内面との間の隙間に冷却水が滞留する事態を防ぎ、冷却水を流通させることで、冷却水による燃料の冷却効果を維持することができる。しかも、貫通穴を設けることにより、緩衝部材の軽量化の効果も得ることができる。
また、本発明の燃料貯蔵セルでは、前記緩衝部材は、中性子吸収材が添加されていることを特徴とする。
この燃料貯蔵セルによれば、燃料における中性子を吸収することから、燃料貯蔵セルに収容された燃料の臨界安全性を高めることができる。しかも、燃料における中性子を吸収することから、隣接する燃料貯蔵セルの間隔を小さくして、燃料プール内での燃料貯蔵セルの配置数を増し、燃料の貯蔵量を増加させることもできる。
また、本発明の燃料貯蔵セルでは、前記緩衝部材は、その上端部が前記セル本体の開口から上方に突出され、かつ当該上端部に前記セル本体の開口端を覆う突片を有することを特徴とする。
燃料が緩衝部材に衝突した場合、燃料プール内の冷却水による減衰効果を生じるが、このとき、緩衝部材とセル本体の内面との間の隙間にある冷却水は、セル本体の上部の開口から排出されることになり、冷却水の減衰効果が低下するおそれがある。また、緩衝部材とセル本体の内面との間の隙間にある冷却水は、緩衝部材の上端部を超えて燃料側に流入し、緩衝部材をセル本体の内面に押す力が生じ冷却水の減衰効果が低下するおそれがある。この点、緩衝部材に突片を設けることで、緩衝部材とセル本体の内面との間の隙間にある冷却水が、緩衝部材とセル本体の内面との間の隙間から抜けにくくなるため、冷却水の減衰効果を顕著に得ることができる。また、緩衝部材とセル本体の内面との間の隙間から抜けようとする冷却水は、緩衝部材の上端部を超えず外側に流出するため、冷却水の減衰効果が低下する事態を防ぐことができる。
また、本発明の燃料貯蔵セルでは、前記セル本体は、相互に隣接して複数配置され、前記緩衝部材は、隣接する前記セル本体間で前記突片が連結されることを特徴とする。
この燃料貯蔵セルによれば、隣接するセル本体間で突片を連結することで、隣接する燃料貯蔵セルの相互において緩衝部材の移動が規制されるため、燃料プール内の冷却水による減衰効果を助勢することができる。
上述の目的を達成するために、本発明の燃料貯蔵ラックは、燃料貯蔵セルと、当該燃料貯蔵セルを燃料プールの冷却水中で支持する支持部材とを含む燃料貯蔵ラックにおいて、上述したいずれか一つの燃料貯蔵セルが適用されることを特徴とする。
この燃料貯蔵ラックによれば、燃料プールの冷却水中にある燃料貯蔵セルや燃料の損傷を防ぐことができる。
本発明によれば、燃料プールの冷却水中にある燃料の損傷を防ぐことができる。
図1は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの縦断面図である。 図2は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの平断面図である。 図3は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの作用を示す平断面図である。 図4は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの他の例を示す平断面図である。 図5は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの他の例を示す平断面図である。 図6は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの他の例を示す平断面図である。 図7は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの他の例を示す平断面図である。 図8は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの他の例を示す平断面図である。 図9は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの他の例を示す縦断面図である。 図10は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの他の例を示す縦断面図である。 図11は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの配置を示す平断面図である。 図12は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの配置を示す平断面図である。 図13は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの他の例を示す縦断面図である。 図14は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの他の例を示す縦断面図である。 図15は、原子力発電プラントを示す概略構成図である。 図16は、原子炉格納容器を示す概略図である。 図17は、燃料貯蔵ラックを示す斜視図である。 図18は、燃料貯蔵セルを示す縦断面図である。 図19は、燃料貯蔵セルを示す平断面図である。 図20は、燃料貯蔵セルの作用を示す平断面図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
本実施形態の燃料貯蔵設備は、原子力発電プラントにおいて適用される。図15は、原子力発電プラントを示す概略構成図、図16は、原子炉格納容器を示す概略図、図17は、燃料貯蔵ラックを示す斜視図、図18は、燃料貯蔵セルを示す縦断面図、図19は、燃料貯蔵セルを示す平断面図、図20は、燃料貯蔵セルの作用を示す平断面図である。
本実施形態において、原子力発電プラントは、例えば、図15に示すように、加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)112が適用される。加圧水型原子炉112は、軽水を原子炉冷却材および中性子減速材として使用し、一次系全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って熱交換により蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電する。
この加圧水型原子炉112を有する原子力発電プラントにおいて、原子炉格納容器111の内部に、加圧水型原子炉112および蒸気発生器113が格納されている。加圧水型原子炉112と蒸気発生器113とは、冷却水配管114,115を介して連結されている。冷却水配管114は、加圧器116が設けられ、冷却水配管115は、冷却水ポンプ117が設けられている。この場合、減速材および一次冷却水として軽水を用い、炉心部における一次冷却水の沸騰を抑制するために、一次冷却系統は加圧器116により160気圧程度の高圧状態を維持するように制御している。従って、加圧水型原子炉112にて、燃料134として低濃縮ウランまたはMOXにより一次冷却水としての軽水が加熱され、高温の一次冷却水が加圧器116により所定の高圧に維持された状態で冷却水配管114を通して蒸気発生器113に送られる。この蒸気発生器113では、高圧高温の一次冷却水と二次冷却水との間で熱交換が行われ、冷やされた一次冷却水は冷却水配管115を通して加圧水型原子炉112に戻される。
蒸気発生器113は、原子炉格納容器111の外部に設けられたタービン118および復水器119と冷却水配管120,121を介して連結されており、冷却水配管121に給水ポンプ122が設けられている。また、タービン118は、発電機123が接続され、復水器119は、冷却水(例えば、海水)を給排する取水管124および排水管125が連結されている。従って、蒸気発生器113にて、高圧高温の一次冷却水と熱交換を行って生成された蒸気は、冷却水配管120を通してタービン118に送られ、この蒸気によりタービン118を駆動して発電機123により発電を行う。タービン118を駆動した蒸気は、復水器119で冷却された後、冷却水配管121を通して蒸気発生器113に戻される。
このように構成された原子力発電プラントにおいて、原子炉格納容器111は、図16に示すように、その内部に、上述した加圧水型原子炉112、蒸気発生器113、加圧器116などが収容されている。また、原子炉格納容器111に隣接して燃料取扱建屋130が設置され、この燃料取扱建屋130に燃料貯蔵設備131が設けられている。
燃料貯蔵設備131は、コンクリート製で床面132aおよび内壁面132bがステンレス製のライニング板で防水被覆された燃料プール132を有している。燃料プール132は、平面視で矩形状の床面132aの4辺に、内壁面132bが垂直に立設するように形成されている。この燃料プール132は、冷却水が満たされ、その中に燃料貯蔵ラック10が設置される。燃料貯蔵ラック10は、加圧水型原子炉112で使用された使用済または未使用の燃料134(図18参照)を冷却水中で一時的に貯蔵するものである。
燃料貯蔵ラック10は、図17に示すように、1本の燃料134につき1つの燃料貯蔵セル20を設け、この燃料貯蔵セル20を立てた状態で複数配列したものである。本実施形態における燃料貯蔵ラック10は、燃料貯蔵セル20を立てた状態として上下2箇所で支持する上部支持部材11と下部支持部材12とを有している。各支持部材11,12は、棒状の第一支持部材13および第二支持部材14が互いに直交して格子状に組まれたものである。上部支持部材11および下部支持部材12は、第一支持部材13および第二支持部材14が燃料プール132の内壁面132bに固定されている。または、上部支持部材11および下部支持部材12は、図には明示しないが、外周部が互いに連結部材により連結補強され、かつ下部支持部材12の下側に脚部を有して燃料プール132の床面132aに載置されている。この燃料プール132の床面132aに載置される燃料貯蔵ラック10をフリースタンディングラックという。そして、この格子状に組まれた上部支持部材11および下部支持部材12の矩形状の開口部分に燃料貯蔵セル20が挿入支持されている。
なお、燃料貯蔵ラック10は、図には明示しないが、板状に形成された上部支持部材および下部支持部材に、複数の矩形状の穴が配列され、これら上部支持部材および下部支持部材の水平配置された外側の縁部が燃料プール132の内壁面132bに固定されていたり、外周部が互いに連結部材により連結補強され、かつ下部支持部材の下側に脚部を有して燃料プール132の床面132aに載置されていたりしてもよい。そして、上部支持部材および下部支持部材の矩形状の穴に燃料貯蔵セル20が挿入支持されている。
燃料134は、図18に示すように、PWR用の燃料集合体として構成されており、複数の燃料棒134aが支持格子134bにより外形が矩形状に束ねられて構成され、上端部に上部ノズル134cが固定される一方、下端部に下部ノズル134dが固定されている。なお、図には明示しないが、燃料134は、沸騰型原子炉(BWR:Boiling Water Reactor)用の燃料集合体として構成された場合、複数の燃料棒がスペーサグリッドにより外形が矩形状に束ねられ、上端部に上部タイプレートが固定される一方、下端部に下部タイプレートが固定されており、下部タイプレートの下側にノーズピースが突出して固定されている。
燃料貯蔵セル20は、図18および図19に示すように、上下に長手状に形成された矩形筒状のセル本体20aを有している。このセル本体20aが燃料貯蔵ラック10の支持部材11,12に立てた状態で支持される。燃料貯蔵セル20は、セル本体20aの上部が開口し、上端部が側方に傾斜して開口部分が上方に向かって広がって形成されている。燃料貯蔵セル20は、セル本体20aの下端部が、脚板20bにより閉塞されている。燃料貯蔵セル20は、セル本体20aの下部において、脚板20bよりも上方の位置に、燃料134の底部(PWR用燃料集合体の場合は下部ノズルであり、BWR用燃料集合体の場合は下部タイプレート)を支持する底板20cが設けられている。この底板20cは、貫通穴20dを有する。貫通穴20dは、PWR用燃料集合体を貯蔵する場合は冷却水を流通させる穴となり、BWR用燃料集合体を貯蔵する場合はノーズピースを挿入する穴となる。また、燃料貯蔵セル20は、セル本体20aの下部において、脚板20bと底板20cとの間に、側穴20eが形成されている。側穴20eは、冷却水を流通させる穴となる。このような燃料貯蔵セル20は、燃料貯蔵ラック10により、燃料プール132の冷却水中にセル本体20aが複数配列された状態で、セル本体20a上部の開口から燃料134が挿入される。
燃料貯蔵セル20は、燃料プール132の冷却水中で支持されることから、セル本体20aの内部が冷却水で満たされている。この冷却水で満たされたセル本体20aの内部に燃料134が挿入される。そして、このような燃料貯蔵セル20において、図20に示すように地震などにより横揺れ(図20に矢印で示す)が生じた場合、燃料134と燃料貯蔵セル20とが横方向に相対移動し、燃料134と燃料貯蔵セル20とが衝突するおそれがある。燃料134と燃料貯蔵セル20とが衝突する、燃料134に傷が付いたり、セル本体20aに大きな荷重が作用して燃料貯蔵ラック10が損傷したりするおそれがある。
本実施形態に係る燃料貯蔵セル20は、上記問題を解消するものである。以下、本実施形態に係る燃料貯蔵セルについて説明する。図1は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの縦断面図、図2は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの平断面図、図3は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの作用を示す平断面図、図4は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの他の例を示す平断面図、図5は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの他の例を示す平断面図、図6は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの他の例を示す平断面図、図7は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの他の例を示す平断面図、図8は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの他の例を示す平断面図、図9は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの他の例を示す縦断面図、図10は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの他の例を示す縦断面図、図11は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの配置を示す平断面図、図12は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの配置を示す平断面図、図13は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの他の例を示す縦断面図、図14は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの他の例を示す縦断面図である。
本実施形態の燃料貯蔵セル20は、図1および図2に示すように、セル本体20aに燃料134が挿入される寸法を確保しつつ、セル本体20aの内面との間で移動可能な隙間Dをおいて挿入される緩衝部材1を有する。
図2に示す形態の燃料貯蔵セル20は、緩衝部材1が、上下方向に連続しセル本体20aの内面に沿って矩形筒状に形成されている。
この燃料貯蔵セル20は、図3に示すように地震などにより横揺れ(図3に矢印で示す)が生じた場合、燃料134と燃料貯蔵セル20とが水平方向に相対移動することになる。このとき、セル本体20aの内面との間に移動可能な隙間Dをおいて挿入される緩衝部材1は、隙間Dに燃料プール132の冷却水が満たされている。このため、燃料134が緩衝部材1に衝突しても、燃料プール132内の冷却水による減衰効果により緩衝部材1がセル本体20aの内面への衝突を防ぐ、または緩衝部材1がセル本体20aの内面に衝突してもその衝撃を緩和させる。この結果、燃料プール132の冷却水中にある燃料134の損傷を防ぐことができる。
特に、本実施形態の燃料貯蔵セル20は、緩衝部材1がセル本体20aの内面に沿って矩形筒状に形成されている。このため、緩衝部材1により燃料134の周りを囲むことになり、水平方向のどの方向においても燃料プール132内の冷却水による減衰効果を得ることができる。
また、緩衝部材1は、上述した角筒状に限定されるものではない。例えば、図4〜図7に示すように、緩衝部材1は、上下方向に連続しつつ縦割りに形成されていてもよい。図4に示す緩衝部材1は、矩形筒状のセル本体20aの各辺の内面に沿って4つに分割された板状に形成されている。また、図5に示す緩衝部材1は、矩形筒状のセル本体20aの隣接する2辺の内面に沿って2つに分割された断面L字状に形成されている。また、図6に示す緩衝部材1は、矩形筒状のセル本体20aの隣接する3辺の内面に沿って2つに分割された断面コ字状に形成されている。また、図7に示す緩衝部材1は、矩形筒状のセル本体20aの隣接する2辺の内面に沿って4つに分割された断面L字状に形成されている。このような形態の緩衝部材1であっても、燃料134が緩衝部材1に衝突しても、燃料プール132内の冷却水による減衰効果により緩衝部材1がセル本体20aの内面への衝突を防ぐ、または緩衝部材1がセル本体20aの内面に衝突してもその衝撃を緩和させる。この結果、燃料プール132の冷却水中にある燃料134の損傷を防ぐことができる。
また、本実施形態の燃料貯蔵セル20では、図8に示すように、緩衝部材1とセル本体20aの内面との間の隙間Dを維持する弾性部材2を含むことが好ましい。弾性部材2は、例えば板バネやコイルバネなどからなる。また、図8に示す燃料貯蔵セル20は、緩衝部材1が矩形筒状に形成された例を示している。この場合、弾性部材2は、圧縮バネまたは引張バネとすることができる。図4〜図7に示す燃料貯蔵セル20の場合は、弾性部材2は、圧縮バネとする。
このように、弾性部材2を設けることにより、燃料134が緩衝部材1に衝突しても、弾性部材2が燃料プール132内の冷却水による減衰効果を助勢するため、緩衝部材1がセル本体20aの内面への衝突を防ぐ、または緩衝部材1がセル本体20aの内面に衝突してもその衝撃を緩和させる。この結果、燃料プール132の冷却水中にある燃料134の損傷を防ぐことができる。しかも、弾性部材2は、緩衝部材1を位置決めして隙間Dを確保するため、冷却水による減衰効果が得られる位置に緩衝部材1を配置することができる。
また、本実施形態の燃料貯蔵セル20では、図9に示すように、緩衝部材1の下端部に、底板20cの貫通穴20dの縁部に沿って挿入される挿入部3を有することが好ましい。この挿入部3は、図2〜図7に示す形態の燃料貯蔵セル20に適用可能である。
このように、挿入部3を設けることにより、挿入部3が貫通穴20dの縁部に係止し、緩衝部材1を位置決めして隙間Dを確保するため、冷却水による減衰効果が得られる位置に緩衝部材1を配置することができる。なお、挿入部3は、貫通穴20dの縁部の全周に沿って筒状に形成されていることが好ましいが、例えば、貫通穴20dが円形状の場合、等間隔で少なくとも3箇所など貫通穴20dの縁部の一部に沿う形態であってもよい。
また、本実施形態の燃料貯蔵セル20では、図10に示すように、緩衝部材1は、セル本体20aの内面に向けて貫通する貫通穴4を有することが好ましい。貫通穴4としては、例えば、緩衝部材1をパンチングメタルなどで形成する。
このように、貫通穴4を設けることにより、緩衝部材1とセル本体20aの内面との間の隙間Dに冷却水が滞留する事態を防ぎ、冷却水を流通させることで、冷却水による燃料134の冷却効果を維持することができる。この貫通穴4は、底板20cの貫通穴20dからセル本体20aの内部に流通された冷却水を隙間D側に流通させるため、緩衝部材1の少なくとも下端部に設けられていてもよい。しかも、貫通穴4を設けることにより、緩衝部材1の軽量化の効果も得ることができる。
また、本実施形態の燃料貯蔵セル20では、緩衝部材1は、中性子吸収材が添加されていることが好ましい。中性子吸収材は、中性子吸収能力に優れるボロンおよび/またはガドリニウムであり、緩衝部材1は、この中性子吸収材を添加したステンレス鋼あるいはアルミニウム合金などである。
このように、緩衝部材1に中性子吸収材を添加することで、燃料134における中性子を吸収することから、燃料貯蔵セル20に収容された燃料134の臨界安全性を高めることができる。
しかも、燃料134における中性子を吸収することから、隣接する燃料貯蔵セル20の間隔を小さくして、燃料プール132内での燃料貯蔵セル20の配置数を増し、燃料134の貯蔵量を増加させることもできる。具体的には、図11に示すように、上述した第一支持部材13および第二支持部材14が互いに直交して格子状に組まれた上部支持部材11と下部支持部材12を備える構成に対し、図12に示すように、燃料貯蔵セル20を束ねるように外周を囲む上部支持部材11と下部支持部材12を備えて、隣接する燃料貯蔵セル20の間隔を小さくすることができる。
また、本実施形態の燃料貯蔵セル20では、図13に示すように、緩衝部材1は、その上端部がセル本体20aの開口から上方に突出され、かつ上端部にセル本体20aの開口端を覆う突片5を有することが好ましい。
燃料134が緩衝部材1に衝突した場合、燃料プール132内の冷却水による減衰効果を生じるが、このとき、緩衝部材1とセル本体20aの内面との間の隙間Dにある冷却水は、セル本体20aの上部の開口から排出されることになり、冷却水の減衰効果が低下するおそれがある。この点、緩衝部材1に突片5を設けることで、緩衝部材1とセル本体20aの内面との間の隙間Dにある冷却水が、緩衝部材1とセル本体20aの内面との間の隙間Dから抜けにくくなるため、冷却水の減衰効果を顕著に得ることができる。また、緩衝部材1とセル本体20aの内面との間の隙間Dから抜けようとする冷却水は、図13において実線の矢印で示すように、緩衝部材1の上端部を超えず外側に流出するため、冷却水の減衰効果が低下する事態を防ぐことができる。
また、本実施形態の燃料貯蔵セル20では、図14に示すように、緩衝部材1は、隣接するセル本体20a間で突片5が連結されることが好ましい。
このように、隣接するセル本体20a間で突片5を連結することで、隣接する燃料貯蔵セル20の相互において緩衝部材1の移動が規制されるため、燃料プール132内の冷却水による減衰効果を助勢することができる。
また、本実施形態の燃料貯蔵ラック10では、上述した燃料貯蔵セル20を適用することで、燃料プール132の冷却水中にある燃料貯蔵セル20や燃料134の損傷を防ぐことができる。
1 緩衝部材
2 弾性部材
3 挿入部
4 貫通穴
5 突片
10 燃料貯蔵ラック
20 燃料貯蔵セル
20a セル本体
132 燃料プール
134 燃料

Claims (9)

  1. 上部が開口する筒状に形成され、燃料プールの冷却水中に複数配列された状態で上部の開口から燃料が挿入されるセル本体と、
    前記セル本体に前記燃料が挿入される寸法を確保しつつ前記セル本体の内面との間で移動可能な隙間をおいて挿入される緩衝部材と、
    を有することを特徴とする燃料貯蔵セル。
  2. 前記緩衝部材は、上下方向に連続し前記セル本体の内面に沿って筒状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料貯蔵セル。
  3. 前記緩衝部材と前記セル本体の内面との間の隙間を維持する弾性部材を含むことを特徴とする燃料貯蔵セル。
  4. 前記セル本体は、前記燃料の底部を支持する底板に貫通穴が設けられ、前記緩衝部材は、その下端部に前記貫通穴の縁部に沿って挿入される挿入部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の燃料貯蔵セル。
  5. 前記緩衝部材は、前記セル本体の内面に向けて貫通する貫通穴を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の燃料貯蔵セル。
  6. 前記緩衝部材は、中性子吸収材が添加されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の燃料貯蔵セル。
  7. 前記緩衝部材は、その上端部が前記セル本体の開口から上方に突出され、かつ当該上端部に前記セル本体の開口端を覆う突片を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の燃料貯蔵セル。
  8. 前記セル本体は、相互に隣接して複数配置され、前記緩衝部材は、隣接する前記セル本体間で前記突片が連結されることを特徴とする請求項7に記載の燃料貯蔵セル。
  9. 燃料貯蔵セルと、当該燃料貯蔵セルを燃料プールの冷却水中で支持する支持部材とを含む燃料貯蔵ラックにおいて、
    請求項1〜8のいずれか一つに記載の燃料貯蔵セルが適用されることを特徴とする燃料貯蔵ラック。
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JP2019007738A (ja) * 2017-06-20 2019-01-17 株式会社東芝 使用済み燃料貯蔵ラック

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JP2019007738A (ja) * 2017-06-20 2019-01-17 株式会社東芝 使用済み燃料貯蔵ラック

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