JP5968104B2 - 核燃料貯蔵ラック - Google Patents

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Description

本発明は、複数の核燃料の集合体である燃料集合体を一時的に貯蔵する核燃料貯蔵ラックに関するものである。
原子力発電プラントに使用される原子炉として、加圧水型原子炉や沸騰型原子炉などがある。この原子炉では、内部に多数の燃料集合体(核燃料)を配置すると共に、軽水を原子炉冷却材及び中性子減速材として使用し、核燃料が核分裂することで発生した熱により軽水を加熱し、この加熱された軽水(蒸気)により発電を行っている。
このような原子炉では、新たに使用する未使用の燃料集合体(燃料棒)や既に使用された使用済の燃料集合体(燃料棒)を一時的に貯蔵する燃料プールが原子炉建屋に設けられている。この燃料プールは、内部に多数の未使用の燃料集合体や使用済の燃料集合体を立てた状態で支持する核燃料貯蔵ラックが設置されている。このような核燃料貯蔵ラックは、一般的に、複数の隔壁を格子状に組み合わせることで複数のセルを形成し、この各セル内に燃料集合体を挿入して支持している。なお、燃料プールは、内部に使用済燃料集合体の崩壊熱を除去すると共に、放射線を遮蔽するために水が満たされている。
この燃料集合体は、原子炉の形式によりその大きさ(長さや幅)が相違することから、その原子炉専用の大きさの核燃料貯蔵ラックを製作して使用しているのが現状である。そのため、一つの原子力プラント内において形式の異なる原子炉がある場合、例えば、加圧水型原子炉で使用する燃料集合体を沸騰型原子炉に対応した燃料プールの核燃料貯蔵ラックに貯蔵することができず、不便である。このような問題を解決するものとして、例えば、下記特許文献に記載されたものがある。
実開昭63−122296号公報 実開平02−063500号公報
上述した従来の核燃料貯蔵ラックは、ラックセル内にスペーサを介してアダプタを挿入して異なる形式の燃料集合体を支持するようにしている。しかし、別途、筒形状をなす専用のアダプタを製造することは、筒形状への成形加工を行わなければならないことから、制作上、高コスト化を招いてしまうおそれがある。また、このアダプタは、局所に設置されているスペーサを介してラックセルの壁部により支持されており、ここに局部応力が集中する。このことから、アダプタ及びラックセルの壁部は局部集中応力に耐え、かつ変形防止を考慮して十分な強度を確保する必要があるために厚くする必要があり、この点でも高コスト化を招いてしまうおそれがある。更に、アダプタ及びラックセルは、その壁部を厚くするとこれらの重量が増加することから、地震時の荷重も増加してしまい、核燃料貯蔵ラック及び燃料プールの構造強度に影響を及ぼすおそれがある。
本発明は上述した課題を解決するものであり、構造の簡素化及び製造コストの上昇を抑制可能とする核燃料貯蔵ラックを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明の核燃料貯蔵ラックは、隔壁により区画されて核燃料を収納可能な複数のセル収容部と、前記隔壁を挟持するように着脱自在に装着されて前記セル収容部の幅を調整可能なアダプタと、を有することを特徴とするものである。
従って、セル収容部を構成する隔壁にアダプタを装着するだけでセル収容部の幅が調整可能であることから、収容する核燃料の寸法に対応した厚さを有するアダプタを用意すればよく、構造を簡素化することができると共に、製造コストの上昇を抑制することができる。
本発明の核燃料貯蔵ラックでは、前記セル収容部は、4つの前記隔壁により区画される四角柱形状をなし、前記4つの隔壁に前記アダプタがそれぞれ装着されることを特徴としている。
従って、セル収容部を構成する4つの隔壁の全てにアダプタを装着することで、セル収容部の大きさを、収容する核燃料に対して適正に調整することができる。
本発明の核燃料貯蔵ラックでは、前記複数のセル収容部の下部に台盤が固定され、前記台盤の下部に複数の脚部が固定され、前記台盤に前記セル収容部と外部とを連通する冷却水孔が形成されることを特徴としている。
従って、セル収容部が台盤を介して複数の脚部により支持され、台盤にセル収容部と外部とを連通する冷却水孔が形成されることで、核燃料貯蔵ラックをプールに設置したとき、核燃料を適正に支持することができると共に、効果的に冷却することができる。
本発明の核燃料貯蔵ラックでは、前記アダプタは、前記セル収容部に収容される前記核燃料との間に予め設定された所定隙間が確保されるようにその厚さが設定されることを特徴としている。
従って、アダプタと核燃料との間に所定隙間が確保されることで、セル収容部に対する核燃料の出し入れを容易に行うことができると共に、核燃料への過大な衝撃荷重の付与を抑制することができ、核燃料を安全に収容することができる。
本発明の核燃料貯蔵ラックでは、前記アダプタは、前記隔壁の各平面部に当接して前記セル収容部における幅方向の位置決めを行う位置決め部と、前記セル収容部に収容される前記核燃料の側部に接触して支持可能な支持部とを有することを特徴としている。
従って、アダプタは、位置決め部により隔壁に当接して位置決めされることで、セル収容部を適正な幅に調整することができ、このとき、支持部によりセル収容部に収容される核燃料を適正に支持することができる。
本発明の核燃料貯蔵ラックでは、前記アダプタは、隣接する2つの前記セル収容部にそれぞれ収容される前記核燃料の各側部をそれぞれ支持する2つの前記支持部を有することを特徴としている。
従って、一つのアダプタを隔壁に装着するだけで、2つのセル収容部に対して核燃料の支持部を構成することが可能となり、低コスト化を可能とすることができる。
本発明の核燃料貯蔵ラックでは、前記アダプタは、上端部に上方へ向かって前記セル収容部の幅が広くなる傾斜面が形成されることを特徴としている。
従って、アダプタの上端部に傾斜面を形成することで、この傾斜面を案内面として核燃料をアダプタにより幅が調整されたセル収容部に容易に収容することができる。
本発明の核燃料貯蔵ラックでは、前記隔壁は、上端部に上方へ向かって厚さが小さくなる先細部が形成されることを特徴としている。
従って、隔壁の上端部に先細部を形成することで、この隔壁にアダプタを容易に挿入することができる。
本発明の核燃料貯蔵ラックでは、前記セル収容部の下部にかさ上げ架台が設けられることを特徴としている。
従って、長さの短い核燃料をセル収容部に収容する場合、セル収容部の下部にかさ上げ架台を設け、このかさ上げ架台の上に核燃料を収容することで、この長さの短い核燃料の上端部の位置を、その他の核燃料と同様に、セル収容部の上端部に配置することとなり、燃料取扱工具による核燃料の出し入れを容易に行うことができる。
本発明の核燃料貯蔵ラックでは、前記アダプタは、前記セル収容部を構成する4つの前記隔壁に対向して装着されることを特徴としている。
従って、アダプタの組付性を向上することができる。
本発明の核燃料貯蔵ラックでは、前記アダプタは、前記セル収容部を構成する4つの前記隔壁に対向すると共に幅方向にずれて装着されることを特徴としている。
従って、4つのアダプタの幅を同寸法とすることができ、アダプタの種類を少なくして生産性を向上することができると共に、生産コストを低減することができる。
本発明の核燃料貯蔵ラックでは、前記セル収容部は、PWR用核燃料を収容可能な幅に設定され、前記アダプタは、前記隔壁に装着されたときに、前記セル収容部にBWR用核燃料を収容可能な厚さに設定されることを特徴としている。
従って、セル収容部に異なる種類のPWR用核燃料とBWR用核燃料を容易に収容することができる。
本発明の核燃料貯蔵ラックによれば、隔壁により区画されて核燃料を収納可能な複数のセル収容部と、隔壁を挟持するように着脱自在に装着されてセル収容部の幅を調整可能なアダプタとを設けるので、収容する核燃料の寸法に対応した厚さを有するアダプタを用意すればよく、構造を簡素化することができると共に、製造コストの上昇を抑制することができる。
図1は、本発明の実施例1に係る核燃料貯蔵ラックを表す平面図である。 図2は、実施例1の核燃料貯蔵ラックを表す縦断面図である。 図3は、核燃料貯蔵ラックにおける隔壁の上部断面図である。 図4は、核燃料貯蔵ラックにおける台盤の正面図である。 図5は、核燃料貯蔵ラックにおける台盤の平面図である。 図6は、台盤における底部の断面図である。 図7は、台盤における底部の平面図である。 図8は、核燃料貯蔵ラックにおけるBWR用燃料集合体の支持状態を表す概略図である。 図9は、核燃料貯蔵ラックに装着される第1アダプタの正面図である。 図10は、第1アダプタの側面図である。 図11は、第1アダプタの断面を表す図9のXI−XI断面図である。 図12は、核燃料貯蔵ラックに装着される第2アダプタの正面図である。 図13は、第2アダプタの側面図である。 図14は、第2アダプタの断面を表す図12のXIV−XIV断面図である。 図15は、アダプタが装着された核燃料貯蔵ラックによる燃料集合体に支持状態を表す水平断面図である。 図16は、原子炉格納容器を有する原子炉建屋の要部概略図である。 図17は、PWR用燃料集合体の概略図である。 図18は、BWR用燃料集合体の概略図である。 図19は、本発明の実施例2に係る核燃料貯蔵ラックを表す縦断面図である。 図20は、実施例2の核燃料貯蔵ラックに使用されるかさ上げ架台の平面図である。 図21は、かさ上げ架台の縦断面図である。 図22は、本発明の実施例3に係る核燃料貯蔵ラックを表す平面図である。 図23は、本発明の実施例4に係る核燃料貯蔵ラックに装着される第1アダプタの正面図である。 図24は、第1アダプタの側面図である。 図25は、第1アダプタの斜視図である。 図26は、核燃料貯蔵ラックに装着される第2アダプタの正面図である。 図27は、第2アダプタの側面図である。 図28は、第2アダプタの断面を表す図26のXXVIII−XXVIII断面図である。 図29は、実施例4の核燃料貯蔵ラックを表す平面図である。 図30は、本発明の実施例5に係る核燃料貯蔵ラックを表す平面図である。 図31は、本発明の実施例6に係る核燃料貯蔵ラックを表す平面図である。 図32は、本発明の実施例7に係る核燃料貯蔵ラックを表す縦断面図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る核燃料貯蔵ラックの好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではなく、また、実施例が複数ある場合には、各実施例を組み合わせて構成するものも含むものである。
図1は、本発明の実施例1に係る核燃料貯蔵ラックを表す平面図、図2は、実施例1の核燃料貯蔵ラックを表す縦断面図、図3は、核燃料貯蔵ラックにおける隔壁の上部断面図、図4は、核燃料貯蔵ラックにおける台盤の正面図、図5は、核燃料貯蔵ラックにおける台盤の平面図、図6は、台盤における底部の断面図、図7は、台盤における底部の平面図、図8は、核燃料貯蔵ラックにおけるBWR用燃料集合体の支持状態を表す概略図、図9は、核燃料貯蔵ラックに装着される第1アダプタの正面図、図10は、第1アダプタの側面図、図11は、第1アダプタの断面を表す図9のXI−XI断面図、図12は、核燃料貯蔵ラックに装着される第2アダプタの正面図、図13は、第2アダプタの側面図、図14は、第2アダプタの断面を表す図12のXIV−XIV断面図、図15は、アダプタが装着された核燃料貯蔵ラックによる燃料集合体に支持状態を表す水平断面図、図16は、原子炉格納容器を有する原子炉建屋の要部概略図、図17は、PWR用燃料集合体の概略図、図18は、BWR用燃料集合体の概略図である。
核燃料貯蔵ラックは、原子炉発電プラントの原子炉建屋に設けられる燃料プールに設置されるものである。そして、原子炉発電プラントは、加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)と、沸騰水型原子炉(BWR:Boiling Water Reactor)が設けられている。そのため、核燃料貯蔵ラックは、PWR用の核燃料(燃料集合体)を収容可能であると共に、BWR用の核燃料(燃料集合体)を収容可能となっている。なお、加圧水型原子炉は、軽水を原子炉冷却材及び中性子減速材として使用し、一次系全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って熱交換により蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電するものである。一方、沸騰水型原子炉は、軽水を原子炉冷却材及び中性子減速材として使用し、この軽水を炉心で沸騰させて蒸気を発生させ、この蒸気を直接タービン発電機に送って発電するものである。
実施例1では、加圧水型原子炉を有する原子力発電プラントにおいて、原子炉建屋に設けられる燃料プールに設置された核燃料貯蔵ラックに適用して説明する。
加圧水型原子炉を有する原子力発電プラントにおいて、図16に示すように、原子炉格納容器11は、内部に加圧水型原子炉12、蒸気発生器13、加圧器14などが収容されており、加圧水型原子炉12と蒸気発生器13は冷却水配管を介して連結され、一方の冷却水配管に加圧器14が設けられ、他方の冷却水配管に冷却水ポンプが設けられている。従って、加圧水型原子炉12にて、燃料として低濃縮ウランまたはMOXにより一次冷却水として軽水が加熱され、高温の一次冷却水が加圧器14により所定の高圧に維持された状態で冷却水配管を通して蒸気発生器13に送られる。この蒸気発生器13では、高圧高温の一次冷却水と二次冷却水との間で熱交換が行われ、冷やされた一次冷却水は冷却水配管を通して加圧水型原子炉12に戻される。
原子炉格納容器11は、隣接して燃料取扱建屋(原子炉建屋)15が設置され、この燃料取扱建屋15内に使用済燃料プール16が設けられており、この使用済燃料プール16の内部に核燃料貯蔵ラック17が設置されている。この核燃料貯蔵ラック17は、加圧水型原子炉12で使用された使用済の燃料(PWR用燃料集合体)を一時的に貯蔵するものであり、この核燃料貯蔵ラック17に貯蔵された使用済燃料は、使用済燃料プール16に充填され、且つ、循環する冷却水により冷却可能となっている。
また、核燃料貯蔵ラック17は、沸騰型原子炉(図示略)で使用された使用済の燃料(BWR用燃料集合体)を一時的に貯蔵可能となっている。この場合、核燃料貯蔵ラック17は、PWR用燃料集合体とBWR用燃料集合体を同時に収容可能となっている。
ここで、PWR用燃料集合体とBWR用燃料集合体について説明する。図17に示すように、PWR用燃料集合体20は、複数の燃料棒21が支持格子22により格子状に束ねられて構成され、上端部に上部ノズル23が固定される一方、下端部に下部ノズル24が固定されている。また、PWR用燃料集合体20は、図示しないが、複数の燃料棒21に対して、制御棒が挿入される複数の制御棒案内シンブルと、炉内計装用検出器が挿入される炉内計装用案内シンブルとが設けられている。そして、複数の制御棒は、上端部がまとめられて制御棒クラスタ25となる。
一方、図18に示すように、BWR用燃料集合体30は、複数の燃料棒31がスペーサグリッド32により格子状に束ねられて構成され、上端部に上部タイプレート33が固定される一方、下端部に下部タイプレート34が固定され、角筒状のチャンネルボックス35内に収容されている。また、BWR用燃料集合体30は、燃料棒31の束が中央部に中空管からなる水管36を少数含んでおり、上部タイプレート33にハンドル37が固定され、下部タイプレート34にノーズピース38が固定されている。
実施例1の核燃料貯蔵ラック17は、図1及び図2に示すように、ラック本体41と台盤42と複数(本実施例では、4個)の脚部43とから構成されている。ラック本体41は、四角筒形状をなす枠体44内に複数のセル隔壁45,46が格子形状をなすように組み合わされることで、複数のセル収容部47が区画形成されて構成されている。この場合、複数のセル収容部47は、筒形状をなし、全ての幅及び長さ(高さ)が同形状で同寸法となっている。そして、PWR用燃料集合体20は、例えば、複数の燃料棒21が17×17の正方格子状で配列されたものであり、セル収容部47は、幅W1がPWR用燃料集合体20の幅W2より若干大きい寸法となっている。即ち、セル収容部47は、PWR用燃料集合体20を収容したとき、このセル収容部47の壁面とPWR用燃料集合体20の側面との間に所定の隙間S1が確保されるように、幅W1の寸法が設定されている。また、セル収容部47は、PWR用燃料集合体20を保護するために、長さ(高さ)L1が、PWR用燃料集合体20を掴める範囲内でPWR用燃料集合体20の長さL2より若干大きい寸法となっている。即ち、セル収容部47は、PWR用燃料集合体20を収容したとき、上方に突出しないように、長さL1の寸法が設定されている。なお、セル隔壁45,46は、ステンレス鋼又はアルミニウム合金とするか、ホウ素又はこの化合物、カドリニウム又はこの化合物、カドミウム又はこの化合物などの中性子吸収能に優れる材料を単独にて、あるいは複合体を添加したアルミニウムまたはステンレス鋼などにより構成することが望ましい。
ところで、PWR用燃料集合体20は、複数の燃料棒21が17×17の正方格子状で配列されたものに限らず、複数の燃料棒が15×15の正方格子状で配列されたものや、複数の燃料棒が14×14の正方格子状で配列されたものがあり、それらの幅は相違するものとなっている。また、BWR用燃料集合体30は、複数の燃料棒が例えば8×8又は7×7の正方格子状で配列されたものであり、それらの幅W21はPWR用燃料集合体20の幅W2より小さい寸法となっている。
また、枠体44及びセル隔壁45,46は、その厚さT1が全て同じ寸法に設定されると共に、長さL1が全て同じ寸法に設定されている。この場合、枠体44及びセル隔壁45,46は、その厚さT1や長さL1を全て同じ寸法に設定する必要はなく、枠体44とセル隔壁45,46は、その厚さT1を異なる寸法に設定してもよい。即ち、セル隔壁45,46の厚さは、隣接する燃料集合体が臨界に達さないように設定することから、セル隔壁45とセル隔壁46は、同じ成分の材料を使用するのに限って同じ厚さに設定することが望ましい。一方、枠体44は、セル隔壁45,46の半分の厚さで十分である。これにより地震などで隣接する核燃料貯蔵ラック17同士が、仮に隙間なく密着した場合においても、セル隔壁45,46の厚さT1と同等な厚さを確保することができるため、隣接する燃料集合体の間隔をセル隔壁45,46と同様に維持し、燃料集合体が臨界に達さないようにすることができる。また、枠体44及びセル隔壁45,46は、図3に示すように、上端部に上方へ向かって厚さが小さくなる先細部48が形成されているので、燃料集合体をセル収容部47,471に挿入しやすくなる。この先細部48は、2つの傾斜面48a,48bにより形成されている。なお、この枠体44及びセル隔壁45,46は、傾斜面48aの角度を平面部に対して60度以下に設定することが好ましい。
台盤42は、図4及び図5に示すように、基板51と底板52と四角筒形状をなす側板53とにより中空の四角柱形状をなしている。そして、上部にラック本体41が固定されている。この場合、ラック本体41と台盤42は、その外形幅が同寸法となっている。この台盤42は、基板51と底板52に各セル収容部47に対応して冷却水孔54が形成されている。この冷却水孔54は、図6から図8に示すように、楕円形状をなすと共に、上部に上方へ向かって拡径するテーパ面54aが形成されている。この場合、ラック本体41のセル収容部47にBWR用燃料集合体30を収容したとき、下部タイプレート34のノーズピース38がテーパ面54aを介して楕円形状をなす冷却水孔54に入り込むことで、台盤42がBWR用燃料集合体30を適正に支持でき、また、冷却水孔54が楕円形状をなすことから、ノーズピース38がこの冷却水孔54を塞ぐことなく、隙間の開口から冷却水の流通が可能となる。なお、冷却水孔54は、その形状が三角形、正方形及び長方形を含む多角形、円形、長円形、十字形、花弁形、または、これらに類似の形状、あるいは、これらを適宜に組み合わせた形状としてもよい。
また、台盤42は、側板53に各セル収容部47に対応して冷却水孔55が形成されている。更に、各冷却水孔54,55を区画するように、隔壁45,46に対応して格子形状をなす補強板56,57が固定されており、この補強板56,57にも冷却水孔55が形成されている。また、台盤42は、底板52の下面における四隅に脚部43がそれぞれ固定されている。そして、この各脚部43に冷却水孔55が形成されている。なお、ここでは、台盤42の下部に4つの脚部43を設けたが、脚部43の設置位置、設置数は、適宜に変更してもよいものである。
また、実施例1の核燃料貯蔵ラック17は、図1及び図2に示すように、枠体44やセル隔壁45,46を挟持するように着脱自在に装着されてセル収容部47の幅を調整可能な4種類のアダプタ61,71,81,91を複数有している。この場合、セル収容部47は、周囲の4つの枠体44及びセル隔壁45,46にこのアダプタ61,71,81,91がそれぞれ装着可能となっている。本実施例では、セル収容部47は、各アダプタ61,71,81,91が装着されることで、その幅が小さくなるセル収容部47Aに調整される。なお、このアダプタ61,71,81,91は、ステンレス鋼又はアルミニウム合金とするか、ホウ素又はこの化合物、カドリニウム又はこの化合物、カドミウム又はこの化合物などの中性子吸収能に優れる材料を単独にて、あるいは複合体を添加したアルミニウム又はステンレス鋼などにより構成することが望ましい。
アダプタ61は、図9から図11に示すように、枠体44及びセル隔壁45,46の各平面部に当接してセル収容部47(47A)における幅方向の位置決めを行う位置決め部としての複数(本実施例では、2個)のリブ62と、セル収容部47Aに収容される燃料集合体(例えば、BWR用燃料集合体30)の側部に接触して支持可能な支持部としての案内ガイド63を有している。
案内ガイド63は、板材を逆U字形状に形成したものであり、略平行をなす2つの案内面64が形成されると共に、上端部に上方へ向かってその厚さが薄くなる2つの対称な傾斜面65が形成されている。この場合、案内ガイド63は、傾斜面65の角度を案内面64に対して60度以下に設定することが好ましい。そのため、図2に示すように、セル収容部47Aは、アダプタ61における案内ガイド63の傾斜面65により、その幅が上端部で広くなっている。
リブ62は、板材の中央部に下方に開口した溝部66を形成した逆U字形状をなし、案内ガイド63の内側に幅方向に所定間隔をあけて2つ固定されている。このリブ62は、溝部66の幅W3が、セル隔壁45,46の厚さT1より若干大きく設定され、長さ(高さ)L3が枠体44及びセル隔壁45,46の長さL1と同等または長く設定されている。そして、アダプタ61は、その幅W61と厚さT61に設定されている。なお、セル収容部47Aの長さL3は、BWR用燃料集合体30を保護するために、BWR用燃料集合体30の長さと同等とするか、または、BWR用燃料集合体30を掴める範囲内で若干長くする。また、BWR用燃料集合体30は、長さがラック本体41のセル収容部47の長さL1より長い場合は、アダプタ61をラック本体41の上端よりも延伸して突出させるようにすればよい。
アダプタ71は、アダプタ61と同様の形状をなし、図示しないが、位置決め部としての2つのリブと、支持部としての案内ガイドを有している。そして、アダプタ71は、図1に示すように、その幅W71と厚さT71に設定されている。
アダプタ81は、図12から図14に示すように、枠体44及びセル隔壁45,46の各平面部に当接してセル収容部47Aにおける幅方向の位置決めを行う位置決め部としてのリブ82と、セル収容部47Aに収容される燃料集合体(例えば、BWR用燃料集合体30)の側部に接触して支持可能な支持部としての案内ガイド83を有している。
案内ガイド83は、板材を逆U字形状に形成したものであり、厚さ方向における一方側に案内面84が形成されると共に、上端部に上方へ向かってその厚さが薄くなる1つの傾斜面85が形成されている。この場合、案内ガイド83は、傾斜面85の角度を案内面84に対して60度以下に設定することが好ましい。そのため、図13に示すように、セル収容部47Aは、アダプタ81における案内ガイド83の傾斜面85により、その幅が上端部で広くなっている。なお、このアダプタ81は、図1、図2、図13に示すように、核燃料貯蔵ラック17の枠体44または隔壁45に装着されるものであり、枠体44に装着されるものは、1つの傾斜面85が形成されているが、隔壁45に装着されるものは、厚さ方向に対称な2つの傾斜面85が形成されている。この場合、製造コストを考慮し、全て2つの傾斜面85が形成されたアダプタ81としてもよい。
リブ82は、板材の側部に溝部86を形成されており、案内ガイド83の内側に幅方向に所定間隔をあけて2つ固定されている。この場合、アダプタ81は、この溝部86が案内面84とは反対側の平面部87に位置している。なお、アダプタ81が隔壁45に装着されたとき、平面部87は、PWR用燃料集合体20を支持する案内面として機能する。そして、アダプタ81は、この溝部86の幅W3が、枠体44及びセル隔壁45,46の厚さより若干大きく設定され、長さL3が枠体44及びセル隔壁45,46の長さL1とほぼ同等に設定されている。そして、アダプタ81は、その幅W81と厚さT81に設定されている。なお、セル収容部47Aは、その長さ(高さ)L3が、BWR用燃料集合体30を保護するために、BWR用燃料集合体30の長さと同等とするか、BWR用燃料集合体30を掴むのに支障のない範囲内で若干長くする。BWR用燃料集合体30は、その長さがラック本体41のセル収容部47より長い場合は、アダプタ81をラック本体41の上端から延伸した状態にて装着する。
アダプタ91は、アダプタ81と同様の形状をなし、図示しないが、位置決め部としての2つのリブと、支持部としての案内ガイドを有している。そして、アダプタ91は、図1に示すように、その幅W91と厚さT91に設定されている。
実施例1の核燃料貯蔵ラック17は、図1に示すように、一部のセル収容部47に上述した4種類のアダプタ61,71,81,91を装着することで、このセル収容部47の幅W1をセル収容部47Aの幅W11に調整し、BWR用燃料集合体30を収容可能となっている。即ち、核燃料貯蔵ラック17は、周囲の枠体44に対してアダプタ81,91が装着され、セル隔壁45にアダプタ71,91が装着され、セル隔壁46にアダプタ61が装着されることで、セル収容部47の幅W1がBWR用燃料集合体30を適正に収容できるセル収容部47Aの幅W11に調整されている。
具体的に説明すると、図15に示すように、核燃料貯蔵ラック17のセル収容部47は、枠体44にアダプタ81が装着され、一方のセル隔壁45にアダプタ71が装着され、他方のセル隔壁45にアダプタ91が装着され、セル隔壁46にアダプタ61が装着されることで、幅W11(セル収容部47A)に調整されている。一方、BWR用燃料集合体30は、例えば、複数の燃料棒21が8×8の正方格子状で配列されたものであり、その幅W21となっている。従って、幅W11に調整されたセル収容部47Aは、幅W21を有するBWR用燃料集合体30を適正に収容可能となっている。この場合、各アダプタ61,71,81,91が装着されたセル収容部47Aは、BWR用燃料集合体30を収容したとき、この各アダプタ61,71,81,91の案内面とBWR用燃料集合体30の側面との間に所定の隙間S2が確保されるように、各アダプタ61,71,81,91の厚さT61,T71,T81,T91の寸法が設定されている。
この場合、アダプタ61,81が対向する位置に配置され、アダプタ71,91が対向する位置に配置されており、アダプタ71,91がアダプタ61,81の間に配置されている。そのため、アダプタ61,81の幅W61,W81が同寸法に設定され、アダプタ71,91の幅W71,W91が同寸法に設定される。また、アダプタ61,81の幅W61,W81は、セル収容部47の幅W1とほぼ同等とするか若しくは装着しやすくするために若干小さく設定され、アダプタ71,91の幅W71,W91はBWR用燃料集合体30のセル収容部47Aの幅W11とほぼ同等とするか若しくは装着しやすくするために若干小さく設定される。
なお、その他のセル収容部47Aでも同様に、BWR用燃料集合体30を所定の隙間S2をもって適正に収容できるように、各アダプタ61,71,81,91の厚さT61,T71,T81,T91や幅W61,W71,W81,W91の寸法が設定されている。
ところで、PWR用燃料集合体20は、複数の燃料棒21が17×17の正方格子状で配列されたものに限らず、複数の燃料棒21が14×14の正方格子状で配列されたものがあり、また、BWR用燃料集合体30は、複数の燃料棒31が8×8又は7×7などの正方格子状で配列されたものもあり、それらの幅は相違するものとなっている。
このように実施例1の核燃料貯蔵ラックにあっては、枠体44及びセル隔壁45,46により区画されて各燃料集合体20,30を収納可能な複数のセル収容部47,47Aと、枠体44及びセル隔壁45,46を挟持するように着脱自在に装着されてセル収容部47の幅を調整可能なアダプタ61,71,81,91とを設けている。
従って、セル収容部47を構成する枠体44及びセル隔壁45,46にアダプタ61,71,81,91を装着するだけで、このセル収容部47の幅W1をセル収容部47Aの幅W11に調整可能であることから、PWR用燃料集合体20を収容するセル収容部47に寸法の異なるBWR用燃料集合体30を収容するとき、このBWR用燃料集合体30の寸法に対応した厚さを有するアダプタ61,71,81,91を用意すればよく、構造を簡素化することができると共に、製造コストの上昇を抑制することができる。
実施例1の核燃料貯蔵ラックでは、セル収容部47を4つの隔壁45,46(または、枠体44)により区画される四角柱形状とし、4つの隔壁45,46(または、枠体44)にアダプタ61,71,81,91をそれぞれ装着している。従って、セル収容部47の大きさを、収容するBWR用燃料集合体30のセル収容部47Aに適正に調整することができる。
実施例1の核燃料貯蔵ラックでは、複数のセル収容部47,47Aを構成するラック本体41の下部に台盤42を固定し、台盤42の下部に複数の脚部43を固定し、台盤42にセル収容部47,47Aと外部とを連通する冷却水孔54,55を形成している。従って、核燃料貯蔵ラック17を使用済燃料プール16に設置したとき、燃料集合体20,30を適正に支持することができると共に、効果的に冷却することができる。
実施例1の核燃料貯蔵ラックでは、アダプタ61,71,81,91は、セル収容部47Aに収容されるBWR用燃料集合体30との間に所定の隙間S2が確保されるようにその厚さが設定されている。従って、アダプタ61,71,81,91とBWR用燃料集合体30との間に所定の隙間S2が確保されることで、セル収容部47Aに対するBWR用燃料集合体30の出し入れを容易に行うことができると共に、BWR用燃料集合体30への過大な衝撃荷重の付与を抑制することができ、BWR用燃料集合体30を安全に収容することができる。
実施例1の核燃料貯蔵ラックでは、アダプタ61,71,81,91は、枠体44及びセル隔壁45,46の各平面部に当接してセル収容部47Aにおける幅方向の位置決めを行うリブ62,82と、セル収容部47Aに収容されるBWR用燃料集合体30の側部に接触して支持可能な案内ガイド63,83を有している。従って、アダプタ61,71,81,91は、リブ62,82により適正に位置決めされることで、セル収容部47Aを適正な幅に調整することができ、このとき、案内ガイド63,83によりセル収容部47Aに収容されるBWR用燃料集合体30を適正に支持することができる。
実施例1の核燃料貯蔵ラックでは、アダプタ61,71,81,91は、隣接する2つのセル収容部47Aにそれぞれ収容されるBWR用燃料集合体30の各側部をそれぞれ支持する2つの案内ガイド63,83を有している。従って、一つのアダプタ61,71,81,91を枠体44及びセル隔壁45,46に装着するだけで、2つのセル収容部47Aに対してBWR用燃料集合体30の案内ガイド63,83を構成することが可能となり、低コスト化を可能とすることができる。
実施例1の核燃料貯蔵ラックでは、アダプタ61,71,81,91は、上端部に上方へ向かってセル収容部47Aの幅が広くなる傾斜面65,85が形成されている。従って、アダプタ61,71,81,91の傾斜面65,85を案内面としてBWR用燃料集合体30をアダプタ61,71,81,91により幅が調整されたセル収容部47Aに容易に収容することができる。なお、アダプタ61,71、81,91は、アダプタ71,61,91,81と入れ替えてもよい。
実施例1の核燃料貯蔵ラックでは、枠体44及びセル隔壁45,46の上端部に上方へ向かって厚さが小さくなる先細部48を形成している。従って、枠体44及びセル隔壁45,46の先細部48によるアダプタ61,71,81,91を容易に挿入することができる。
図19は、本発明の実施例2に係る核燃料貯蔵ラックを表す縦断面図、図20は、実施例2の核燃料貯蔵ラックに使用されるかさ上げ架台の平面図、図21は、かさ上げ架台の縦断面図である。なお、上述した実施例と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
実施例2にて、図19に示すように、核燃料貯蔵ラック17は、ラック本体41と台盤42と4つ個の脚部43とから構成されている。ラック本体41は、四角筒形状をなす枠体44内に複数のセル隔壁45,46が格子形状をなすように組み合わされることで、複数のセル収容部47が区画形成されて構成されている。そして、このセル収容部47,47Aは、PWR用燃料集合体20AとBWR用燃料集合体30を収容可能となっている。
即ち、核燃料貯蔵ラック17は、実施例1と同様に、枠体44やセル隔壁45,46を挟持するように着脱自在に装着されてセル収容部47(47A)の幅を調整可能な4種類のアダプタ61,71,81,91(図1参照)を複数有している。このアダプタ61,71,81,91については、実施例1で説明したものと同様であることから、ここでの説明は省略する。
また、実施例2の核燃料貯蔵ラック17は、セル収容部47,47Aの下部に着脱自在なかさ上げ架台101が設けられている。このかさ上げ架台101は、図20及び図21に示すように、上端部の台座102と下端部の底座103とが円筒形状をなすかさ台104により連結されて構成されている。そして、台座102と底座103は、それぞれ中央部に冷却水穴105,106が形成され、かさ台104は、周面部に複数の冷却水孔107が形成されている。なお、冷却水穴105,106は、三角形、正方形及び長方形を含む多角形、円形、楕円形、長円形、十字形、花弁形、又はこれらに類似の形状、あるいはこれらを適宜に組み合わせた形状とすることができる。
そして、PWR用燃料集合体20Aは、実施例1で説明したPWR用燃料集合体20に対して、形式と幅は同様であるものの、長さが短く設定されている。そのため、核燃料貯蔵ラック17は、このPWR用燃料集合体20Aを収容するセル収容部47,47Aにおける台盤42上にかさ上げ架台101を配置している。PWR用燃料集合体20Aは、下部がかさ上げ架台101を介して台盤42に支持され、側部がラック本体41における枠体44及びセル隔壁45,46に支持される。
この場合、かさ上げ架台101は、台座102及び底座103の幅がセル収容部47,47Aの幅とほぼ同等または挿入しやすくするために若干小さい寸法に設定されている。また、かさ上げ架台101は、上部に支持されたPWR用燃料集合体20Aの上端位置がラック本体41の上端よりも若干低くなるように、その長さ(高さ)が設定されている。これにより、セル収容部47,47Aに収容されている燃料集合体を落下物から保護することができる。
このように実施例2の核燃料貯蔵ラックにあっては、枠体44及びセル隔壁45,46により区画されて燃料集合体20,30を収納可能な複数のセル収容部47,47Aと、枠体44及びセル隔壁45,46を挟持するように着脱自在に装着されてセル収容部47,47Aの幅を調整可能なアダプタ61,71,81,91と、セル収容部47の下部に設けられて長さの短いPWR用燃料集合体20Aを支持するかさ上げ架台101とを設けている。
従って、長さの短いPWR用燃料集合体20Aをセル収容部47に収容する場合、セル収容部47の下部にかさ上げ架台101を設け、このかさ上げ架台101の上にPWR用燃料集合体20Aを収容することで、この長さの短いPWR用燃料集合体20Aの上端部の位置を、その他のBWR用燃料集合体30と同様に、セル収容部47の上端部に配置することができ、燃料取扱工具によるPWR用燃料集合体20Aの出し入れを容易に行うことができる。
なお、この実施例2では、実施例1でPWR用燃料集合体20を収容したセル収容部47にかさ上げ架台101を配置し、長さの短いPWR用燃料集合体20Aを収容可能としたが、この構成に限定されるものではない。例えば、アダプタ61,71,81,91が装着されて幅が調整されたセル収容部47Aにかさ上げ架台101を配置し、長さの短いBWR用燃料集合体を収容可能とすることもできる。この場合、アダプタ61,71,81,91はかさ上げ架台101のうえに載置され、その長さ(高さ)L3は、収容するBWR用燃料集合体30の長さ(高さ)とほぼ同等又は若干長く設定される。または、アダプタ61,71,81,91は、台盤42の上に載置され、アダプタ61,71,81,91の長さ(高さ)L3をラック本体41とほぼ同等または若干長くした上で、かさ上げ架台101の台座102及び底座103の幅は、セル収容部471の幅W11とほぼ同等または挿入しやすくするために若干小さい寸法に設定する。また、ラック本体41(セル収容部47,47A)の長さ(高さ)L1を、もっとも長い燃料集合体とほぼ同等又は若干長く設定し、これよりも短い燃料集合体を収容するときは、セル収容部47,47Aにかさ上げ架台101を配置してもよい。
図22は、本発明の実施例3に係る核燃料貯蔵ラックを表す平面図である。なお、上述した実施例と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
実施例3にて、図22に示すように、核燃料貯蔵ラック110は、四角筒形状をなす枠体44内に複数のセル隔壁45,46が格子形状をなすように組み合わされることで、複数のセル収容部47が区画形成されて構成されている。そして、このセル収容部47は、実施例1と同様に、枠体44やセル隔壁45,46を挟持するように着脱自在に装着されてセル収容部47の幅を調整可能な4種類のアダプタ111,121,131,141を複数有している。この場合、セル収容部47は、周囲の4つの枠体44及びセル隔壁45,46にこのアダプタ111,121,131,141がそれぞれ装着可能となっている。
アダプタ111,121,131,141は、枠体44及びセル隔壁45,46の各平面部に当接してセル収容部47(47A)における幅方向の位置決めを行う位置決め部としてのリブ112,122,132,142と、セル収容部47Aに収容される燃料集合体(例えば、BWR用燃料集合体30)の側部に接触して支持可能な支持部としての案内ガイド113,123,133,143を有している。
この場合、アダプタ111,131が対向する位置に配置され、アダプタ121,141が対向する位置に配置されている。また、対向するアダプタ111,131同士は、幅方向にずれて配置され、対向するアダプタ121,141同士は、幅方向にずれて配置されている。即ち、4つのアダプタ111,121,131,141は、セル収容部47(47A)の幅方向の一方へずれて配置されることで、卍形状を形成している。そのため、4つのアダプタ111,121,131,141は、その幅が同寸法に設定され、厚さは、実施例1と同様に、BWR用燃料集合体30を収容したとき、所定の隙間が確保されるように設定される。
このように実施例3の核燃料貯蔵ラックにあっては、枠体44及びセル隔壁45,46により区画されて燃料集合体20,30を収納可能な複数のセル収容部47,47Aと、枠体44及びセル隔壁45,46を挟持するように着脱自在に装着されてセル収容部47,47Aの幅を調整可能なアダプタ111,121,131,141とを設け、各アダプタ111,121,131,141がセル収容部47,47Aの幅方向にずれて装着されている。
従って、セル収容部47を構成する枠体44及びセル隔壁45,46にアダプタ111,121,131,141を装着するだけで、セル収容部47Aの幅に調整可能であることから、異なる形式の燃料集合体を容易に収容することができ、このとき、アダプタ111,121,131,141をセル収容部47Aの幅方向にずらして装着することで、4つのアダプタ111,121,131,141の幅を同寸法とすることができ、アダプタ111,121,131,141の種類を少なくして生産性を向上することができると共に、生産コストを低減することができる。
図23は、本発明の実施例4に係る核燃料貯蔵ラックに装着される第1アダプタの正面図、図24は、第1アダプタの側面図、図25は、第1アダプタの斜視図、図26は、核燃料貯蔵ラックに装着される第2アダプタの正面図、図27は、第2アダプタの側面図、図28は、第2アダプタの断面を表す図26のXXVIII−XXVIII断面図、図29は、実施例4の核燃料貯蔵ラックを表す平面図である。なお、本実施例の核燃料貯蔵ラックの基本的な構成は、上述した実施例1とほぼ同様の構成であり、図1を用いて説明すると共に、上述した実施例1と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
実施例4にて、図1及び図29に示すように、核燃料貯蔵ラック210は、四角筒形状をなす枠体44内に複数のセル隔壁45,46が格子形状をなすように組み合わされることで、複数のセル収容部47が区画形成されて構成されている。また、核燃料貯蔵ラック210は、枠体44やセル隔壁45,46を挟持するように着脱自在に装着されてセル収容部47,47Aの幅を調整可能な4種類のアダプタ211,221,231,241を複数有している。この場合、セル収容部47は、周囲の4つの枠体44及びセル隔壁45,46にこのアダプタ211,221,231,241がそれぞれ装着可能となっている。
アダプタ211は、図23から図25に示すように、枠体44及びセル隔壁45,46の各平面部に当接してセル収容部47(47A)における幅方向の位置決めを行う位置決め部及びセル収容部47Aに収容される燃料集合体(例えば、BWR用燃料集合体30)の側部に接触して支持可能な支持部としての複数(本実施例では、2個)の案内ガイド212と、この2つの案内ガイド212を連結する接続金具213とを有している。
各案内ガイド212は、板材の外周部が逆U字形状に形成されたものであり、略平行をなす2つの案内面214が形成されると共に、上端部に上方へ向かってその厚さが薄くなる2つの対称な傾斜面215が形成されている。この場合、案内ガイド212は、傾斜面215の角度を案内面214に対して60度以下に設定することが好ましい。また、各案内ガイド212は、中央部に下方に開口した溝部216が形成されることで逆U字形状をなし、溝部216の幅が、枠体44及びセル隔壁45,46の厚さより若干大きく設定され、長さが枠体44及びセル隔壁45,46の長さとほぼ同等に設定されている。なお、核燃料貯蔵ラック210に収容される燃料集合体がラック本体41よりも突出する場合は、燃料集合体がアダプタ211,221,231,241から突出することのないように、アダプタ211,221,231,241も長くする。また、ラック本体41の長さよりも短い燃料集合体を収容する場合には、セル収容部47,47A内の台盤42上にかさ上げ架台101を載置して燃料集合体の上端をラック本体の上端近傍までかさ上げする。
この2つの案内ガイド212は、所定間隔をなすように複数の接続金具213により連結されている。この接続金具213は、各案内ガイド212における溝部216の両側を貫通して固定されている。
アダプタ221は、アダプタ211と同様の形状をなし、図29に示すように、案内ガイド222と接続金具223を有しており、アダプタ211より狭い幅に設定されている。
アダプタ231は、図26から図28に示すように、枠体44及びセル隔壁45,46の各平面部に当接してセル収容部47Aにおける幅方向の位置決めを行う位置決め部及びセル収容部47Aに収容される燃料集合体(例えば、BWR用燃料集合体30)の側部に接触して支持可能な支持部としての2つの案内ガイド232及び支持板233と、2つの案内ガイド232を連結する接続金具234とを有している。
各案内ガイド232は、板材の一方側に案内面235が形成されると共に、上端部に上方へ向かってその厚さが薄くなる傾斜面236が形成されている。この場合、案内ガイド232は、傾斜面236の角度を案内面235に対して60度以下に設定することが好ましい。また、各案内ガイド232は、案内面235と反対側に溝部237が形成されると共に、上端部が支持板233に固定されている。この場合、溝部237の幅は、枠体44及びセル隔壁45,46の厚さより若干大きく設定され、長さが枠体44及びセル隔壁45,46の長さとほぼ同等に設定されている。
この2つの案内ガイド232は、所定間隔をなすように複数の接続金具234により連結されている。この接続金具234は、各案内ガイド232における溝部237の側方を貫通して固定されている。
実施例4の核燃料貯蔵ラック210は、図29に示すように、セル収容部47に上述した4種類のアダプタ211,221,231,241を装着することで、このセル収容部47Aの幅を調整し、BWR用燃料集合体30を収容可能となっている。即ち、核燃料貯蔵ラック210は、周囲の枠体44に対してアダプタ231が装着され、セル隔壁45にアダプタ221,241が装着され、セル隔壁46にアダプタ211が装着されることで、セル収容部47Aの幅がBWR用燃料集合体30を適正に収容できる幅に調整されている。なお、各アダプタ211,221,231,241が装着されたセル収容部47Aは、BWR用燃料集合体30を収容したとき、この各アダプタ211,221,231,241の案内面とBWR用燃料集合体30の側面との間に所定の隙間S2が確保されるように、各アダプタ211,221,231,241の厚さの寸法が設定されている。
この場合、アダプタ211,231が対向する位置に配置され、アダプタ221,241が対向する位置に配置されており、アダプタ221,241がアダプタ211,231の間に配置されている。そのため、アダプタ211,231の幅がアダプタ61,81の幅W61,W81と同寸法に設定され、アダプタ221,241の幅がアダプタ71,91の幅W71,W91と同寸法に設定される。また、アダプタ211,231の幅は、セル収容部47の幅W1とほぼ同等または挿入しやすくするために若干小さく設定され、アダプタ221,241の幅はセル収容部471の幅W11とほぼ同等又は挿入しやすくするために若干小さく設定される。
このように実施例4の核燃料貯蔵ラックにあっては、枠体44及びセル隔壁45,46により区画されてPWR用燃料集合体20を収納可能な複数のセル収容部47と、枠体44及びセル隔壁45,46を挟持するように着脱自在に装着されてBWR用燃料集合体30を収容可能なセル収容部47Aの幅に調整可能なアダプタ211,221,231,241とを設けている。
従って、セル収容部47を構成する枠体44及びセル隔壁45,46にアダプタ211,221,231,241を装着するだけで、このセル収容部47の幅を、BWR用燃料集合体30を収容可能なセル収容部47Aの幅に調整可能であることから、PWR用燃料集合体20を収容するセル収容部47に寸法の異なるBWR用燃料集合体30を収容するとき、このBWR用燃料集合体30の寸法に対応した厚さを有するアダプタ211,221,231,241を用意すればよく、構造を簡素化することができると共に、製造コストの上昇を抑制することができる。
また、実施例4の核燃料貯蔵ラックでは、各アダプタ211,221,231,241の案内ガイド212,222,232,242における端面に案内面214,225,235,245と傾斜面215,227,236,247を形成している。従って、アダプタ211,221,231,241の材料量を少なくして低コスト化を可能とすることができる。なお、アダプタ221,241はアダプタ211,231と入れ替えてもよい。
図30は、本発明の実施例5に係る核燃料貯蔵ラックを表す平面図である。なお、上述した実施例と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
実施例5にて、図30に示すように、核燃料貯蔵ラック260は、四角筒形状をなす枠体44内に複数のセル隔壁45,46が格子形状をなすように組み合わされることで、複数のセル収容部47が区画形成されて構成されている。そして、このセル収容部47は、実施例1と同様に、枠体44やセル隔壁45,46を挟持するように着脱自在に装着されてセル収容部47(47A)の幅を調整可能な4種類のアダプタ261,271,281,291を複数有している。この場合、セル収容部47は、周囲の4つの枠体44及びセル隔壁45,46にこのアダプタ261,271,281,291がそれぞれ装着可能となっている。
アダプタ261,281は、枠体44及びセル隔壁45,46の各平面部に当接してセル収容部47における幅方向の位置決めを行う位置決め部及びセル収容部47Aに収容される燃料集合体(例えば、BWR用燃料集合体30)の側部に接触して支持可能な支持部としての2つの案内ガイド262,282と、この2つの案内ガイド262,282を連結する接続金具263,284とを有している。また、アダプタ271,291は、枠体44及びセル隔壁45の各平面部に当接してセル収容部47Aにおける幅方向の位置決めを行う位置決め部及びセル収容部47Aに収容される燃料集合体(例えば、BWR用燃料集合体30)の側部に接触して支持可能な支持部としての2つの案内ガイド272,292及び支持板273,293と、2つの案内ガイド272,292を連結する接続金具273,294とを有している。
この場合、アダプタ261,281が対向する位置に配置され、アダプタ271,291が対向する位置に配置されている。また、対向するアダプタ261,281同士は、幅方向にずれて配置され、対向するアダプタ271,291同士は、幅方向にずれて配置されている。即ち、4つのアダプタ261,271,281,291は、セル収容部47の幅方向の一方へずれて配置されることで、卍形状を形成している。そのため、4つのアダプタ261,271,281,291は、その幅が同寸法に設定され、厚さは、実施例4と同様に、BWR用燃料集合体30を収容したとき、所定の隙間S2が確保されるように設定される。
このように実施例5の核燃料貯蔵ラックにあっては、枠体44及びセル隔壁45,46により区画されて燃料集合体20,30を収納可能な複数のセル収容部47,47Aと、枠体44及びセル隔壁45,46を挟持するように着脱自在に装着されてセル収容部47,47Aの幅を調整可能なアダプタ261,271,281,291とを設け、各アダプタ261,271,281,291がセル収容部47の幅方向にずれて装着されている。
従って、セル収容部47を構成する枠体44及びセル隔壁45,46にアダプタ261,271,281,291を装着するだけで、このセル収容部47,47Aの幅が調整可能であることから、異なる形式の燃料集合体を容易に収容することができ、このとき、アダプタ261,271,281,291をセル収容部47,47Aの幅方向にずらして装着することで、4つのアダプタ261,271,281,291の幅を同寸法とすることができ、アダプタ261,271,281,291の種類を少なくして生産性を向上することができると共に、生産コストを低減することができる。
図31は、本発明の実施例6に係る核燃料貯蔵ラックを表す平面図である。なお、上述した実施例と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
実施例6にて、図31に示すように、核燃料貯蔵ラック300は、四角筒形状をなす枠体(図示略)内に複数のセル隔壁45,46が格子形状をなすように組み合わされることで、複数のセル収容部47が区画形成されて構成されている。そして、このセル収容部47は、セル隔壁45,46を挟持するように着脱自在に装着されてセル収容部47(47A)の幅を調整可能な2種類のアダプタ301,302を複数有している。この場合、セル収容部47は、周囲の4つのセル隔壁45,46にこのアダプタ301,302がそれぞれ装着可能となっている。
この場合、アダプタ301,302は、実施例1におけるアダプタ81,91(図1参照)とほぼ同様の構成をなしている。そして、アダプタ301,302の厚さT301,T302をセル収容部47の幅W1とセル収容部47Aの幅W11の差にほぼ等しくすることで、BWR用燃料集合体30を収容するためのセル収容部47Aを形成している。なお、アダプタ301の幅W301は実施例1におけるアダプタ81の幅W81とほぼ同等であり、アダプタ302の幅W302はセル収容部47の幅W1からアダプタ301の厚さT301を差し引いた値にほぼ同等である。また、アダプタ302は、アダプタ301に直交するように配置され、対向するアダプタ301,302は、それぞれ異なるセル収容部47A側に突出して配置されている。
このように実施例6の核燃料貯蔵ラックにあっては、枠体及びセル隔壁45,46により区画されて燃料集合体20,30を収納可能な複数のセル収容部47,47Aと、枠体及びセル隔壁45,46を挟持するように着脱自在に装着されてセル収容部47,47Aの幅を調整可能なアダプタ301,302とを設け、2種類の各アダプタ301,302によりセル収容部47Aが形成されている。
従って、セル収容部47を構成する枠体及びセル隔壁45,46にアダプタ301,302を装着するだけで、このセル収容部47,47Aの幅が調整可能であることから、異なる形式の燃料集合体を容易に収容することができ、このとき、2種類のアダプタ301,302を用意し、2つのアダプタ301,302によりセル収容部47Aを形成することで、アダプタの種類及び装着数量を減少することが可能となり、アダプタの製作費及び装着作業コストを削減することができる。
図32は、本発明の実施例7に係る核燃料貯蔵ラックを表す縦断面図である。
実施例7にて、図32に示すように、核燃料貯蔵ラック310は、ラック本体311と台盤312と複数の脚部(図示略)とから構成されている。ラック本体311は、四角筒形状をなす複数のラックセル321が格子形状をなすように配置され、上部支持格子322と下部支持格子323により一体に固定されて構成されている。そして、各ラックセル321は、内部にセル収容部313が形成されている。台盤312は、基板331と底板332と四角筒形状をなす側板333とにより中空の四角柱形状をなし、内部に複数の補強板334が固定されて構成され、ラック本体331の下部に固定されている。そして、基板331と底板332と側板333と補強板334に冷却水孔335が形成されている。
そして、核燃料貯蔵ラック310は、セル収容部313の幅を調整可能なアダプタ341を複数有しており、PWR用燃料集合体20に応じたセル収容部313の幅を、BWR用燃料集合体30に応じたセル収容部313Aの幅に調整することができる。この場合、セル収容部313は、ラックセル321における周囲の4つの内壁に区画されて形成されている。アダプタ341は、隣接する2つのラックセル321の各壁部に対して上方から挟持するように装着可能となっている。このアダプタ341は、例えば、実施例1におけるアダプタ61,71(図1参照)とほぼ同様の構成をなしているが、長さ(高さ)がラックセル321(セル収容部313)の長さ(高さ)より長く設定されている。
このように実施例7の核燃料貯蔵ラックにあっては、複数のラックセル321を格子形状に配置し、上部支持格子322と下部支持格子323により一体に固定することで燃料集合体20,30を収納可能な複数のセル収容部313,313Aと、隣接する2つのラックセル321の壁部を挟持するように着脱自在に装着されてセル収容部313,313Aの幅を調整可能なアダプタ341とを設けている。
従って、セル収容部313を構成するラックセル321にアダプタ341を装着するだけで、セル収容部47の幅をセル収容部47Aの幅に調整可能であることから、異なる形式の燃料集合体を容易に収容することができる。
なお、上述した実施例では、セル収容部を区画する1つの隔壁に1つのアダプタを着脱自在としたが、複数のアダプタを結合し、平面視をL字形状、コ字形状、ロ字形状などとし、複数の隔壁に対して1つのアダプタを着脱自在としてもよい。また、直線状をなして隣接するセル収容部に対して、複数のアダプタを直線状に結合し、複数の隔壁に対して1つのアダプタを着脱自在としてもよい。
また、上述した実施例では、アダプタの支持部に形成された案内面を鉛直方向に連続して形成したが、部分的に設けてもよい。また、セル収容部47の幅をセル収容部47Aの幅に大きな差がない場合にはアダプタにリブを取付けないケースもあるものである。
そして、上述した実施例では、セル収容部を複数の燃料棒が17×17の正方格子状で配列されたPWR用燃料集合体を収容可能な寸法としている。この場合、この形式の核燃料が最大寸法であることから、アダプタの寸法を考慮することで、それより小さい寸法の核燃料を全て収容することができる。但し、この構成に限定されるものではなく、セル収容部を別の形式の核燃料の寸法に対応して形成してもよい。また、セル収容部を複数の燃料棒が17×17の正方格子状で配列されたPWR用燃料集合体を収容可能な寸法とし、アダプタが装着されたセル収容部を複数の燃料棒が14×14の正方格子状で配列されたPWR用燃料集合体を収容可能な寸法としてもよい。即ち、上述した実施例の核燃料貯蔵ラックは、形式の異なるPWR用燃料集合体20とBWR用燃料集合体30を一緒に収容可能としたが、形式の異なるPWR用燃料集合体20、または、BWR用燃料集合体30を一緒に収容可能としてもよい。また、アダプタは、ラックセルの構造強度を補強する効果を有し、隣接する燃料集合体の臨界を防止する機能も有している。
11 原子炉格納容器
12 加圧水型原子炉
13 蒸気発生器
16 使用済燃料プール
17,110,210,260,300,310 核燃料貯蔵ラック
20 PWR用燃料集合体(核燃料)
30 BWR用燃料集合体(核燃料)
41 ラック本体
42 台盤
43 脚部
44 枠体
45,46 セル隔壁
47,47A セル収容部
54,55 冷却水孔
61,71,81,91,111,121,131,141 アダプタ
62,82,112,122,132,142 リブ(位置決め部)
63,83,113,123,133,143 案内ガイド(支持部)
101 かさ上げ架台
211,221,231,241,261,271,281,291 アダプタ
212,222,232,242,262,272,282,292 案内ガイド(位置決め部、支持部)
213,223,234,244,263,273,284,294 接続金具
233,243,283,293 支持板(位置決め部、支持部)
301,302 アダプタ
311 ラック本体
312 台盤
321 ラックセル
313,313A セル収容部

Claims (10)

  1. 隔壁により区画されて核燃料を収納可能な複数のセル収容部と、
    前記隔壁を挟持するように着脱自在に装着されて前記セル収容部の幅を調整可能なアダプタと、
    を有し、
    前記アダプタは、前記隔壁の各平面部に当接して前記セル収容部における幅方向の位置決めを行う位置決め部と、前記セル収容部に収容される前記核燃料の側部が接触することで前記核燃料を支持することができる支持部とを有し、
    前記位置決め部と前記支持部は、前記セル収容部の入口から底部まで設けられ、
    前記支持部は、隣接する2つの前記セル収容部にそれぞれ収容される前記核燃料の各側部をそれぞれ支持する、
    ことを特徴とする核燃料貯蔵ラック。
  2. 前記セル収容部は、4つの前記隔壁により区画される四角柱形状をなし、前記4つの隔壁に前記アダプタがそれぞれ装着されることを特徴とする請求項1に記載の核燃料貯蔵ラック。
  3. 前記複数のセル収容部の下部に台盤が固定され、前記台盤の下部に複数の脚部が固定され、前記台盤に前記セル収容部と外部とを連通する冷却水孔が形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の核燃料貯蔵ラック。
  4. 前記アダプタは、前記セル収容部に収容される前記核燃料との間に予め設定された所定隙間が確保されるようにその厚さが設定されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の核燃料貯蔵ラック。
  5. 前記アダプタは、上端部に上方へ向かって前記セル収容部の幅が広くなる傾斜面が形成されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の核燃料貯蔵ラック。
  6. 前記隔壁は、上端部に上方へ向かって厚さが小さくなる先細部が形成されることを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の核燃料貯蔵ラック。
  7. 前記セル収容部の下部にかさ上げ架台が設けられることを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の核燃料貯蔵ラック。
  8. 前記アダプタは、前記セル収容部を構成する4つの前記隔壁に対向して装着されることを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載の核燃料貯蔵ラック。
  9. 前記アダプタは、前記セル収容部を構成する4つの前記隔壁に対向すると共に幅方向にずれて装着されることを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載の核燃料貯蔵ラック。
  10. 前記セル収容部は、PWR用核燃料を収容可能な幅に設定され、前記アダプタは、前記隔壁に装着されたときに、前記セル収容部にBWR用核燃料を収容可能な厚さに設定されることを特徴とする請求項1から9のいずれか一つに記載の核燃料貯蔵ラック。
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