JP2014152732A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】粒子状物質の捕集効率を高く維持する。
【解決手段】排気ガス中の粒子状物質を捕集するためのパティキュレートフィルタを機関排気通路内に配置する。パティキュレートフィルタに捕集された粒子状物質によってパティキュレートフィルタの隔壁表面上に粒子状物質層が形成されるようになっている。パティキュレートフィルタ上に捕集された粒子状物質を除去するための昇温制御が終了したときには、粒子状物質層を構成する粒子状物質中の低燃焼温度成分の割合を低下させる低燃焼温度成分減少制御を行う。
【選択図】図6

Description

本発明は内燃機関の排気浄化装置に関する。
従来から、排気ガス中の粒子状物質を捕集するためのパティキュレートフィルタを排気通路内に配置した内燃機関が公知である。この内燃機関では、パティキュレートフィルタに捕集された粒子状物質によってパティキュレートフィルタの隔壁表面上に粒子状物質層が形成され、それによって粒子状物質の捕集効率が高められる。
ところが、例えばパティキュレートフィルタに大きな排気脈動が作用した場合には、パティキュレートフィルタ内を逆流する排気ガスにより粒子状物質層が隔壁から離脱するおそれがある。粒子状物質層が隔壁から離脱すると、粒子状物質の捕集効率が低下してしまう。そこで、粒子状物質層が隔壁から離脱したときに、粒子径の大きな粒子状物質をパティキュレートフィルタに供給するようにした内燃機関が公知である(特許文献1参照)。このようにすると、粒子状物質層が速やかに修復される。
特開2010−31799号公報
しかしながら、粒子状物質層が一旦隔壁から離脱した場合には、粒子状物質層が再度形成されるまでは、粒子状物質の捕集効率の低下は免れない。
本発明の目的は、隔壁から離脱しにくい粒子状物質層を形成し、それにより粒子状物質の捕集効率を高く維持することができる内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
本発明によれば、排気ガス中の粒子状物質を捕集するためのパティキュレートフィルタを機関排気通路内に配置し、パティキュレートフィルタに捕集された粒子状物質によってパティキュレートフィルタの隔壁表面上に粒子状物質層が形成されるようになっており、パティキュレートフィルタの粒子状物質捕集量が下限量よりも少ないか否かを判別し、粒子状物質捕集量が下限量よりも少ないと判別されたときに、粒子状物質層を構成する粒子状物質中の低燃焼温度成分の割合を低下させる低燃焼温度成分減少制御を行うようにした、内燃機関の排気浄化装置が提供される。
粒子状物質層が隔壁から離脱しにくいので、粒子状物質の捕集効率を高く維持することができる。
内燃機関の全体図である。 パティキュレートフィルタの正面図である。 パティキュレートフィルタの側面断面図である。 隔壁の部分拡大断面図である。 追加の燃料を説明する図である。 粒子状物質層の離脱を説明する隔壁の部分拡大断面図である。 低燃焼温度成分減少制御を説明するタイムチャートである。 低燃焼温度成分減少制御を実行するルーチンを示すフローチャートである。 低燃焼温度成分減少制御の第2の例を示す図である。
図1を参照すると、1は圧縮着火式内燃機関の本体、2は各気筒の燃焼室、3は各燃焼室2内にそれぞれ燃料を噴射するための電子制御式燃料噴射弁、4は吸気マニホルド、5は排気マニホルドをそれぞれ示す。吸気マニホルド4は吸気ダクト6を介して排気ターボチャージャ7のコンプレッサ7cの出口に連結され、コンプレッサ7cの入口はエアフローメータ8を介してエアクリーナ9に連結される。吸気ダクト6内には電気制御式スロットル弁10が配置され、更に吸気ダクト6周りには吸気ダクト6内を流れる吸入空気を冷却するための冷却装置11が配置される。一方、排気マニホルド5は排気ターボチャージャ7の排気タービン7tの入口に連結され、排気タービン7tの出口は排気後処理装置20に連結される。
排気マニホルド5と吸気マニホルド4とは排気ガス再循環(以下、EGRと称す)通路12を介して互いに連結され、EGR通路12内には電気制御式EGR制御弁13が配置される。また、EGR通路12周りにはEGR通路12内を流れるEGRガスを冷却するための冷却装置14が配置される。一方、各燃料噴射弁3は燃料供給管15を介してコモンレール16に連結される。このコモンレール16内へは電子制御式の吐出量可変な燃料ポンプ17から燃料タンク18内の燃料が供給され、コモンレール16内に供給された燃料は各燃料供給管15を介して燃料噴射弁3に供給される。図1に示される実施例ではこの燃料は軽油から構成される。別の実施例では、内燃機関は火花点火式内燃機関から構成される。この場合には燃料はガソリンから構成される。
図1に示される実施例では、目標燃料噴射時期が機関運転状態、例えば機関負荷および機関回転数に基づいて求められ、実際の燃料噴射時期が目標燃料噴射に一致される。また、図1に示される実施例では、EGR制御弁13の目標開度が機関運転状態、例えば機関負荷および機関回転数に基づいて求められ、EGR制御弁13の実際の開度が目標開度に一致される。
排気後処理装置20は排気タービン7tの出口に連結された排気管21と、排気管21に連結された触媒コンバータ22と、触媒コンバータ22に連結された排気管23とを具備する。触媒コンバータ22内にはウォールフロー型のパティキュレートフィルタ24が配置される。
触媒コンバータ22には、パティキュレートフィルタ24の温度を検出するための温度センサ25が設けられる。別の実施例では、パティキュレートフィルタ24に流入する排気ガスの温度を検出するための温度センサが排気管21に配置される。更に別の実施例では、パティキュレートフィルタ24から流出する排気ガスの温度を検出するための温度センサが排気管23に配置される。これら排気ガスの温度はパティキュレートフィルタ24の温度を表している。
触媒コンバータ22には更に、パティキュレートフィルタ24の圧力損失を検出するための圧力損失センサ26が設けられる。図1に示される実施例では、圧力損失センサ26はパティキュレートフィルタ24の前後差圧を検出するための差圧センサから構成される。別の実施例では、圧力損失センサ26は排気管21に取り付けられて機関背圧を検出するセンサから構成される。
一方、排気管21には炭化水素供給弁27が配置される。この炭化水素供給弁27には燃料、即ち炭化水素が供給され、炭化水素供給弁27から排気管21内に炭化水素が噴射される。別の実施例では排気マニホルド5に炭化水素供給弁27が取り付けられる。
電子制御ユニット30はデジタルコンピュータから構成され、双方向性バス31によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)32、RAM(ランダムアクセスメモリ)33、CPU(マイクロプロセッサ)34、入力ポート35及び出力ポート36を具備する。エアフローメータ8、温度センサ25、及び差圧センサ26の出力信号はそれぞれ対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。また、アクセルペダル39にはアクセルペダル39の踏み込み量Lに比例した出力電圧を発生する負荷センサ40が接続され、負荷センサ40の出力電圧は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。更に入力ポート35にはクランクシャフトが例えば15°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ41が接続される。CPU34ではクランク角センサ41からの出力パルスに基づいて機関回転数Neが算出される。一方、出力ポート36は対応する駆動回路38を介して燃料噴射弁3、スロットル弁10駆動装置、EGR制御弁13、燃料ポンプ17、及び炭化水素供給弁27に接続される。
図2A及び図2Bはウォールフロー型パティキュレートフィルタ24の構造を示している。なお、図2Aはパティキュレートフィルタ24の正面図を示しており、図2Bはパティキュレートフィルタ24の側面断面図を示している。図2A及び図2Bに示されるようにパティキュレートフィルタ24はハニカム構造をなしており、互いに平行をなして延びる複数個の排気流通路71i,71oと、これら排気流通路71i,71oを互いに隔てる隔壁72とを具備する。図2Aに示される実施例では、排気流通路71i,71oは、上流端が開放されかつ下流端が栓73dにより閉塞された排気ガス流入通路71iと、上流端が栓73uにより閉塞されかつ下流端が開放された排気ガス流出通路71oとにより構成される。なお、図2Aにおいてハッチングを付した部分は栓73uを示している。したがって、排気ガス流入通路71i及び排気ガス流出通路71oは薄肉の隔壁72を介して交互に配置される。云い換えると排気ガス流入通路71i及び排気ガス流出通路71oは各排気ガス流入通路71iが4つの排気ガス流出通路71oによって包囲され、各排気ガス流出通路71oが4つの排気ガス流入通路71iによって包囲されるように配置される。別の実施例では、排気流通路は、上流端及び下流端が開放された排気ガス流入通路と、上流端が栓により閉塞されかつ下流端が開放された排気ガス流出通路とにより構成される。
隔壁72は多孔質材料、例えばコージェライト、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ジルコニア、チタニア、アルミナ、シリカ、ムライト、リチウムアルミニウムシリケート、リン酸ジルコニウムのようなセラミックから形成される。したがって、図2Bに矢印で示されるように、排気ガスはまず排気ガス流入通路71i内に流入し、次いで周囲の隔壁72内を通って隣接する排気ガス流出通路71o内に流出する。
隔壁72の表面および細孔内には酸化機能を有する触媒が担持されている。酸化機能を有する触媒として、白金Pt、ロジウムRh、パラジウムPdのような白金族の金属を用いることができる。
さて、排気ガス中には粒子状物質が含まれている。この粒子状物質には固体炭素からなるスート及び炭化水素からなるSOF(有機可溶成分)が含まれる。排気ガスがパティキュレートフィルタ24内に流入すると、粒子状物質がパティキュレートフィルタ24上に捕集される。
図3は隔壁72の部分拡大断面図を示している。図3からわかるように、排気ガス流入通路71i側の隔壁72の表面及び細孔74内壁には粒子状物質80が堆積し、その結果、粒子状物質層81が形成される。この粒子状物質層81はフィルタ機能を有しており、即ち排気ガス流入通路71iに流入した粒子状物質が粒子状物質層81によって捕集される。その結果、粒子状物質の捕集効率が高められる。
燃焼室2では酸素過剰のもとで燃焼が行われている。したがって、燃料噴射弁3及び炭化水素供給弁27から燃料が2次的に供給されない限り、パティキュレートフィルタ24は酸化雰囲気にある。また、隔壁72には酸化機能を有する触媒が担持されている。その結果、パティキュレートフィルタ24に捕集された粒子状物質は順次酸化される。ところが、単位時間当たりに捕集される粒子状物質の量が単位時間当たりに酸化される粒子状物質の量よりも多くなると、パティキュレートフィルタ24上に捕集されている粒子状物質の量が機関運転時間の経過と共に増大する。その結果、パティキュレートフィルタ24の圧力損失が大きくなり、機関背圧が大きくなってしまう。
そこで本発明による実施例では、パティキュレートフィルタ24上の粒子状物質捕集量が許容上限量よりも多いか否かを判別し、粒子状物質捕集量が許容上限量よりも多いと判別されたときには、パティキュレートフィルタ24から粒子状物質を除去するためにリーン空燃比のもとでパティキュレートフィルタ24の温度を予め定められた設定温度以上に上昇させ維持する昇温制御が行われる。この設定温度は粒子状物質を酸化しうる温度であって、例えば600℃である。その結果、粒子状物質が酸化され、パティキュレートフィルタ24から除去される。
本発明による実施例では、差圧センサ26により検出されるパティキュレートフィルタ24の前後差圧が許容上限値よりも大きいときに粒子状物質捕集量が許容上限量よりも多いと判別され、パティキュレートフィルタ24の前後差圧が許容上限値よりも小さいときに粒子状物質捕集量が許容上限量よりも少ないと判別される。別の実施例では、パティキュレートフィルタ24に単位時間当たりに捕集される粒子状物質の量qPMCと、パティキュレートフィルタ24から単位時間当たりに除去される粒子状物質の量qPMRとを積算することにより、パティキュレートフィルタ24の粒子状物質捕集量が推定される。なお、単位時間当たりの粒子状物質捕集量qPMCおよび単位時間当たりの粒子状物質除去量qPMRは機関負荷および機関回転数のような機関運転状態の関数としてマップの形でROM32内にあらかじめ記憶されている。
昇温制御は例えば次のようにして行われる。すなわち、図4に示されるように、燃料噴射弁3から燃焼用燃料Qに加え、追加の燃料Wが噴射される。この追加の燃料Wは機関燃焼行程又は排気行程に噴射される。このようにすると、追加の燃料Wが燃焼し、しかしながら機関出力は増大しない。その結果、パティキュレートフィルタ24に流入する排気ガスの温度が上昇され、したがってパティキュレートフィルタ24の温度が上昇される。或いは、炭化水素供給弁27から燃料が噴射される。この燃料はパティキュレートフィルタ24内で燃焼し、したがってパティキュレートフィルタ24の温度が上昇される。
なお、機関吸気通路、燃焼室2およびパティキュレートフィルタ24上流の排気通路内に供給された空気および燃料(炭化水素)の比を排気ガスの空燃比と称すると、排気ガスの空燃比を例えばリッチに低下すべきときにも、燃料噴射弁3から機関燃焼行程又は排気行程に追加の燃料が噴射され、又は炭化水素供給弁27から燃料が噴射される。
ところで、パティキュレートフィルタ24に大きな排気脈動が作用すると、パティキュレートフィルタ24内を排気ガスが逆流するおそれがある。すなわち、排気脈動により排気ガスが排気ガス流出通路71oから隔壁72を介し排気ガス流入通路71iに向けて流れる。このように排気ガスが逆流すると、図3を参照して説明した粒子状物質層81がこの排気ガスにより破壊されて隔壁72から離脱するおそれがある。あるいは、機関再始動時に排気管21内に溜まっている凝縮水が排気ガスに同伴されてパティキュレートフィルタ24に供給されると、粒子状物質層81が隔壁72から離脱するおそれがある。
このような粒子状物質層81の離脱が生ずるのは次の理由によると考えられる。すなわち、隔壁72の表面近傍に堆積した粒子状物質80は、隔壁72からの熱により、又は隔壁72に担持された触媒の作用により、隔壁72から離れた粒子状物質80と比べて容易に燃焼しうる。このため、図5に示されるように、粒子状物質層81と隔壁72の表面との間に間隙82が形成され、したがって隔壁72に対する粒子状物質層81の密着力が低くなる。すなわち、粒子状物質層81が隔壁72から剥離しやすくなる。
そうすると、隔壁72の表面近傍に堆積する粒子状物質80が燃焼しにくければ、隔壁72に対する粒子状物質層81の密着力を高くできるということになる。
一方、粒子状物質層81を構成する粒子状物質80には低燃焼温度成分及び高燃焼温度成分が含まれている。低燃焼温度成分は例えば300℃から450℃といった低い燃焼温度を有し、すなわち比較的低い温度で燃焼する。低燃焼温度成分にはSOFや、燃焼温度が比較的低いスートが含まれる。これに対し、高燃焼温度成分は例えば450℃よりも高い燃焼温度を有し、すなわち燃焼するのに比較的高い温度を要する。高燃焼温度成分には燃焼温度が比較的高いスートが含まれる。なお、スートの燃焼温度はスートの結晶構造等に依存する。
したがって、粒子状物質層81を構成する粒子状物質を燃焼しにくくするためには、粒子状物質層81を構成する粒子状物質中の低燃焼温度成分の割合を低下させ或いは高燃焼温度成分の割合を増大させればよいということになる。
更に、パティキュレートフィルタ24上の粒子状物質捕集量が少ないときには、このときパティキュレートフィルタ24に流入する粒子状物質80は隔壁72の表面近傍に堆積する。或いは、パティキュレートフィルタ24上の粒子状物質捕集量が少ないときに粒子状物質層81を構成している粒子状物質80は隔壁72の表面近傍に存在している。
そこで本発明による実施例では、パティキュレートフィルタ24上の粒子状物質捕集量が下限量よりも少ないか否かが判別され、粒子状物質捕集量が下限量よりも少ないと判別されたときには、粒子状物質層81を構成する粒子状物質中の低燃焼温度成分の割合を低下させ或いは粒子状物質層81を構成する粒子状物質中の高燃焼温度成分の割合を増大させる低燃焼温度成分減少制御が行われる。その結果、隔壁72の表面近傍に堆積する粒子状物質80が燃焼しにくくなり、したがって隔壁72に対する粒子状物質層81の密着力が高められる。すなわち、粒子状物質層81が隔壁72から離脱しにくくなり、粒子状物質80の捕集効率が高く維持される。
また、隔壁72の表面近傍に低燃焼温度成分が存在すると、この低燃焼温度成分が着火源となって、この低燃焼温度成分周りの高燃焼温度成分が容易に燃焼するおそれがある。本発明による実施例では、低燃焼温度成分の割合が低下されるので、高燃焼温度成分が容易に燃焼するのが抑制される。したがって、隔壁72に対する粒子状物質層81の密着力が高められる。
パティキュレートフィルタ24上の粒子状物質捕集量が下限量よりも少ないか否かは本発明による実施例では次のようにして判別される。すなわち、昇温制御が行われると、パティキュレートフィルタ24に捕集された粒子状物質が除去される。したがって、昇温制御が終了したときに粒子状物質捕集量が下限量よりも少ないと判別される。
一方、低燃焼温度成分減少制御が開始されてからパティキュレートフィルタ24上に捕集された粒子状物質の量があらかじめ定められた設定量に達すると、低燃焼温度成分減少制御が停止される。このようにしているのは、粒子状物質捕集量が多くなったときに低燃焼温度成分減少制御を行なっても、粒子状物質層81の隔壁72に対する密着力は増大しないからである。その結果、エネルギを有効に利用することができる。
すなわち、図6に示されるように、時間t1において昇温制御が終了すると低燃焼温度成分減少制御が開始される。次いで、時間t2になると、すなわちパティキュレートフィルタ24の粒子状物質捕集量QPMがあらかじめ定められた設定量QPM1に達すると、低燃焼温度成分減少制御が停止される。このように、低燃焼温度成分減少制御が一時的に行われる。
別の実施例では、パティキュレートフィルタ24の前後差圧が下限量に対応する下限値よりも小さいときに粒子状物質捕集量が下限量よりも少ないと判別される。更に別の実施例では、推定された粒子状物質捕集量が下限量よりも少ないときに粒子状物質捕集量が下限量よりも少ないと判別される。
図7は上述した低燃焼温度成分減少制御を実行するルーチンを示している。このルーチンはあらかじめ定められた設定時間ごとの割り込みによって実行される。
図7を参照すると、ステップ100では昇温制御が終了したか否か、すなわち昇温制御が実行状態から停止状態に切り換わったか否かが判別される。昇温制御が終了したときにはステップ101に進み、それ以外は処理サイクルを終了する。ステップ101ではパティキュレートフィルタ24の粒子状物質捕集量QPMがゼロにされる。続くステップ102では低燃焼温度成分減少制御が開始される。続くステップ103では粒子状物質捕集量QPMが算出される。なお、粒子状物質捕集量QPMは例えば単位時間当たりの粒子状物質捕集量qPMCおよび単位時間当たりの粒子状物質除去量qPMRを積算することによって求められる。続くステップ104では粒子状物質捕集量QPMが設定量QPM1以上か否かが判別される。QPM<QPM1のときにはステップ102に戻る。QPM≧QPM1のときにはステップ105に進み、低燃焼温度成分減少制御が終了される。
次に、低燃焼温度成分減少制御の第1の例を説明する。
EGR制御弁13の開度が大きくなってEGRガス量が増大されると、燃焼ガスないし排気ガス中にホルムアルデヒドのような重合反応性の高い成分が多く生成される。この多量の高重合反応性成分の存在下で生成される粒子状物質は活性化エネルギが高く、したがって多量の高燃焼温度成分が生成される。そこで第1の例では、パティキュレートフィルタ24に流入する粒子状物質中の高燃焼温度成分の割合を増大させるためにEGR制御弁13の開度が上述した目標開度よりも大きくされる。その結果、EGRガス量が増大される。したがって、高燃焼温度成分の割合が増大され、低燃焼温度成分の割合が低下される。
次に、低燃焼温度成分減少制御の第2の例を説明する。
この第2の例では図8に示されるように、コモンレール16に別の燃料ポンプ17aが接続され、別の燃料ポンプ17aは別の燃料タンク18aに接続される。その結果、燃料タンク18内の燃料に加えて、別の燃料タンク18a内の別の燃料が供給される。この別の燃料は燃料タンク18内の燃料に比べて、芳香族のような高沸点成分が増量されている。
高沸点成分が増量された別の燃料が燃焼室2で燃焼されると、多量の高燃焼温度成分が生成される。そこで第2の例では、パティキュレートフィルタ24に流入する粒子状物質中の高燃焼温度成分の割合を増大させるために、燃料タンク18内の燃料に別の燃料タンク18a内の別の燃料が添加され、燃焼室2内に供給される。その結果、高燃焼温度成分の割合が増大され、低燃焼温度成分の割合が低下される。なお、低燃焼温度成分減少制御を行うべきでないときには燃料タンク18内の燃料のみが燃焼室2に供給される。
別の例では、パティキュレートフィルタ24に流入する粒子状物質中の高燃焼温度成分の割合を増大させるために、別の燃料タンク18a内の別の燃料のみが燃焼室2に供給される。
したがって、低燃焼温度成分減少制御の第1の例及び第2の例をまとめると、粒子状物質層81を構成する粒子状物質中の低燃焼温度成分の割合を低下させるために、パティキュレートフィルタ24に流入する粒子状物質中の高燃焼温度成分の割合を増大させるということになる。
次に、低燃焼温度成分減少制御の第3の例を説明する。
燃料噴射時期が遅角されると排気ガス中に含まれるSOFの量が増大し、燃料噴射時期が進角されるとSOF量が減少する。このSOFは上述したように低燃焼温度成分である。そこで第3の例では、パティキュレートフィルタ24に流入する粒子状物質中の低燃焼温度成分の割合を低下させるために、燃料噴射弁3における燃料噴射時期が上述の目標燃料噴射時期よりも進角される。その結果、低燃焼温度成分の割合が低下される。
次に、低燃焼温度成分減少制御の第4の例を説明する。
図4を参照して説明したように追加の燃料Wが燃料噴射弁3から噴射された場合、追加の燃料Wのすべてが燃焼するわけではない。このため、追加の燃料Wが噴射されたときには、追加の燃料Wが噴射されないときに比べて、排気ガス中に含まれるSOFの量が増大する。そこで第4の例では、パティキュレートフィルタ24に流入する粒子状物質中の低燃焼温度成分の割合を低下させるために、追加の燃料Wの噴射が禁止される。
次に、低燃焼温度成分減少制御の第5の例を説明する。
炭化水素供給弁27は高温の排気ガスに晒されている。このため、炭化水素供給弁27の噴口に残存する燃料からデポジットが形成されると、噴口に詰まりが生ずるおそれがある。そこで図1の内燃機関では、炭化水素供給弁27の詰まりを防止するために炭化水素供給弁27から燃料を噴射する詰まり防止噴射が繰り返し行われる。
詰まり防止噴射が行われたときには、詰まり防止噴射が行われないときに比べて、排気ガス中に含まれるSOFの量が増大する。そこで第4の例では、パティキュレートフィルタ24に流入する粒子状物質中の低燃焼温度成分の割合を低下させるために、詰まり防止噴射が禁止される。
したがって、低燃焼温度成分減少制御の第3の例から第5の例をまとめると、粒子状物質層81を構成する粒子状物質中の低燃焼温度成分の割合を低下させるために、パティキュレートフィルタ24に流入する粒子状物質中の低燃焼温度成分の割合が低下されるということになる。
次に、低燃焼温度成分減少制御の第6の例を説明する。
第6の例では、粒子状物質層81を構成する粒子状物質中の低燃焼温度成分の割合を低下させるために、リーン空燃比のもとでパティキュレートフィルタ24の温度が低燃焼温度成分の燃焼温度から高燃焼温度成分の燃焼温度までの温度範囲に維持される。この温度範囲は例えば300℃から450℃に設定される。このようにすると、パティキュレートフィルタ24上に一旦捕集された粒子状物質80のうち低燃焼温度成分が酸化され、除去される。その結果、低燃焼温度成分の割合が低下され、高燃焼温度成分の割合が増大される。
別の実施例では、これまで述べてきた低燃焼温度成分減少制御の種々の例の少なくとも2つが互いに組み合わされる。例えば、パティキュレートフィルタ24に流入する粒子状物質中の高燃焼温度成分の割合を増大させ低燃焼温度成分の割合を低下させるために、EGRガス量が増大されながら燃料噴射時期が進角される。
1 機関本体
21 排気管
24 パティキュレートフィルタ
71i 排気ガス流入通路
71o 排気ガス流出通路
72 隔壁
80 粒子状物質
81 粒子状物質層

Claims (11)

  1. 排気ガス中の粒子状物質を捕集するためのパティキュレートフィルタを機関排気通路内に配置し、パティキュレートフィルタに捕集された粒子状物質によってパティキュレートフィルタの隔壁表面上に粒子状物質層が形成されるようになっており、パティキュレートフィルタの粒子状物質捕集量が下限量よりも少ないか否かを判別し、粒子状物質捕集量が下限量よりも少ないと判別されたときに、粒子状物質層を構成する粒子状物質中の低燃焼温度成分の割合を低下させる低燃焼温度成分減少制御を行うようにした、内燃機関の排気浄化装置。
  2. 粒子状物質層を構成する粒子状物質中の低燃焼温度成分の割合を低下させるために、パティキュレートフィルタに流入する粒子状物質中の高燃焼温度成分の割合が増大される、請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. パティキュレートフィルタに流入する粒子状物質中の高燃焼温度成分の割合を増大させるために排気再循環ガス量が増大される、請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 高沸点成分が増量された別の燃料を燃焼室に供給可能になっており、パティキュレートフィルタに流入する粒子状物質中の高燃焼温度成分の割合を増大させるために前記別の燃料が燃焼室に供給される、請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 粒子状物質層を構成する粒子状物質中の低燃焼温度成分の割合を低下させるために、パティキュレートフィルタに流入する粒子状物質中の低燃焼温度成分の割合が低下される、請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. パティキュレートフィルタに流入する粒子状物質中の低燃焼温度成分の割合を低下させるために燃料噴射時期が進角される、請求項5に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  7. パティキュレートフィルタに流入する粒子状物質中の低燃焼温度成分の割合を低下させるために、機関燃焼行程又は排気行程に燃料噴射弁から追加の燃料を噴射するのが禁止される、請求項5に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  8. パティキュレートフィルタ上流の排気通路内に炭化水素を供給する炭化水素供給弁が配置されると共に炭化水素供給弁の詰まりを防止するために炭化水素供給弁から炭化水素を噴射する詰まり防止噴射が繰り返し行われるようになっており、パティキュレートフィルタに流入する粒子状物質中の低燃焼温度成分の割合を低下させるために詰まり防止噴射が禁止される、請求項5に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  9. 粒子状物質層を構成する粒子状物質中の低燃焼温度成分の割合を低下させるために、リーン空燃比のもとでパティキュレートフィルタの温度が低燃焼温度成分の燃焼温度から高燃焼温度成分の燃焼温度までの温度範囲に維持される、請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  10. 低燃焼温度成分減少制御が開始されてからパティキュレートフィルタに捕集された粒子状物質量があらかじめ定められた量に達すると低燃焼温度成分減少制御が停止される、請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  11. パティキュレートフィルタに捕集された粒子状物質を除去するためにパティキュレートフィルタの温度を上昇させる昇温制御が繰り返し行われるようになっており、昇温制御が終了したときに粒子状物質捕集量が下限量よりも少ないと判別される、請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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