JP5366762B2 - パティキュレートフィルタの再生方法 - Google Patents

パティキュレートフィルタの再生方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5366762B2
JP5366762B2 JP2009252870A JP2009252870A JP5366762B2 JP 5366762 B2 JP5366762 B2 JP 5366762B2 JP 2009252870 A JP2009252870 A JP 2009252870A JP 2009252870 A JP2009252870 A JP 2009252870A JP 5366762 B2 JP5366762 B2 JP 5366762B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
exhaust
particulate filter
oxidation catalyst
target
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009252870A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011099336A (ja
Inventor
正彦 矢部
佳弘 田上
克司 扇元
孝彦 林
健 金田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hino Motors Ltd
Original Assignee
Hino Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hino Motors Ltd filed Critical Hino Motors Ltd
Priority to JP2009252870A priority Critical patent/JP5366762B2/ja
Publication of JP2011099336A publication Critical patent/JP2011099336A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5366762B2 publication Critical patent/JP5366762B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、パティキュレートフィルタの再生方法に関するものである。
ディーゼルエンジンから排出されるパティキュレート(Particulate Matter:粒子状物質)は、炭素質から成る煤と、高沸点炭化水素成分から成るSOF分(Soluble Organic Fraction:可溶性有機成分)とを主成分とし、更に微量のサルフェート(ミスト状硫酸成分)を含んだ組成を成すものであるが、この種のパティキュレートの低減対策としては、排気ガスが流通する排気管の途中に、パティキュレートフィルタを装備することが従来より行われている。
この種のパティキュレートフィルタは、コージェライト等のセラミックから成る多孔質のハニカム構造を成し、格子状に区画された各流路の入口が交互に目封じされ、入口が目封じされていない流路については、その出口が目封じされるようになっており、各流路を区画する多孔質薄壁を透過した排気ガスのみが下流側へ排出される一方、排気ガス中のパティキュレートが多孔質薄壁の内側表面に捕集されるようになっている。
そして、排気ガス中のパティキュレートは、前記多孔質薄壁の内側表面に捕集されて堆積するので、目詰まりにより排気抵抗が増加しないうちにパティキュレートを適宜に燃焼除去してパティキュレートフィルタの再生を図る必要があるが、通常のディーゼルエンジンの運転状態においては、パティキュレートが自己燃焼するほどの高い排気温度が得られる機会が少ない為、PtやPd等を活性種とする酸化触媒をパティキュレートフィルタに一体的に担持させるようにしている。
即ち、このような酸化触媒を担持させたパティキュレートフィルタを採用すれば、捕集されたパティキュレートの酸化反応が促進されて着火温度が低下し、従来より低い排気温度でもパティキュレートを燃焼除去することが可能となるのである。
ただし、斯かるパティキュレートフィルタを採用した場合であっても、排気温度の低い運転領域では、パティキュレートの処理量よりも捕集量が上まわってしまうので、このような低い排気温度での運転状態が続くと、パティキュレートフィルタの再生が良好に進まずに該パティキュレートフィルタが過捕集状態に陥る虞れがある。
そこで、パティキュレートフィルタの入側にフロースルー型の酸化触媒を付帯装備させ、パティキュレートの堆積量が増加してきた段階でパティキュレートフィルタより上流側に燃料を添加してパティキュレートフィルタの強制再生を行うことが考えられている。
つまり、このようにすれば、燃料添加で生じた高濃度の炭化水素が酸化触媒を通過する間に酸化反応し、その反応熱で昇温した排気ガスの流入により直後のパティキュレートフィルタの床温度が上げられてパティキュレートが燃やし尽くされ、パティキュレートフィルタの再生化が図られることになる(例えば、下記の特許文献1参照)。
斯かるパティキュレートフィルタの強制再生は、車輌の走行中に自動的に行う方式が一般的であるが、運転者が停車中に自らの意思で再生スイッチを押すことにより任意に行う方式(以下では手動再生と称する)も検討されており、このように停車状態で手動再生を行う場合には、少なくもパティキュレートフィルタの前段の酸化触媒の活性下限温度以上に排気温度を上昇させる必要がある。
即ち、パティキュレートフィルタの前段に装備される酸化触媒には活性温度領域があり、少なくとも約200℃以上の排気温度(確実に添加燃料を酸化処理させるためには約230℃程度)を必要とするので、これを下まわるような排気温度では、酸化触媒が活性化しないためにパティキュレートを良好に燃焼除去することが難しく、アイドリング回転数を通常より上昇させて排気温度を上げる措置を講じなければならない。
特開2003−193824号公報
しかしながら、特に寒冷地等において、外気の低温条件や強風条件等といった酸化触媒を高温に維持し難い条件下に置かれた場合には、アイドリング回転数を極めて高く上げないと酸化触媒を必要温度まで上昇させることが難しいが、このような最も厳しい条件に合わせて手動再生時におけるアイドリング回転数の上昇を設定してしまうと、その騒音レベルが大幅に上昇して手動再生を行う度に近隣に騒音被害を及ぼしてしまうという問題があった。
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、手動再生時にアイドリング回転数の上昇を必要最小限に抑えて騒音レベルの抑制を図ることを目的としている。
本発明は、前段に酸化触媒を備えて排気管途中に介装されたパティキュレートフィルタと、前記酸化触媒より上流側で排気ガス中に燃料を添加する燃料添加手段とを備え、エンジンがアイドリング状態にある時に運転者による手動操作で前記パティキュレートフィルタの強制再生を開始して前記エンジンのアイドリング回転数を通常より高い目標回転数まで上昇せしめ、前記酸化触媒入側の排気温度が活性下限温度以上となった時に前記燃料添加手段で燃料を添加して該燃料が前記酸化触媒上で酸化反応した時の反応熱により捕集済みパティキュレートを燃焼させて前記パティキュレートフィルタの強制再生を図る方法であって、運転者の手動操作による強制再生の開始後に前記酸化触媒入側の排気温度を計測し、該排気温度が複数の異なる目標温度以上となっているか否かを目標温度の低い側から順に段階的に確認し、前記排気温度が最も高い目標温度以上であることが確認された場合に最終的な燃料添加開始温度に達するのを待って前記燃料添加手段による燃料添加を開始する一方、前記各目標温度の夫々の確認段階で前記排気温度が未達の場合に当該未達目標温度での温度確認を所定時間繰り返し、この所定時間が経過しても当該未達目標温度に前記排気温度が到達しない場合にアイドリング回転数を所定回数分ずつ加算することを特徴とするものである。
而して、このようにすれば、運転者が手動操作により強制再生を開始してエンジンのアイドリング回転数を通常より高い目標回転数まで上昇させても酸化触媒入側の排気温度が必要温度まで上がりきらないような場合に、その排気温度の上がり難さの度合が大きいほど、各目標温度での所定時間を超える未達状態が何度も繰り返され、その度にアイドリング回転数が所定回数分ずつ加算されていくことになるため、アイドリング回転数がより高く嵩上げされて排気温度の昇温が図られる。
一方、排気温度の上がり難さの度合が小さければ、各目標温度で所定時間を超える未達状態となる機会が減り、アイドリング回転数の加算分が少なくなるため、アイドリング回転数をそれほど高く嵩上げしなくて済み、特に酸化触媒入側の排気温度が比較的円滑に必要温度まで上昇するような場合には、前記排気温度が各目標温度を滞り無く超えていくので、運転者の手動操作により強制再生を開始してエンジンのアイドリング回転数を通常より高い目標回転数まで上昇させた後に、更なるアイドリング回転数の嵩上げを行わなくて済む。
また、本発明においては、運転者による手動操作でパティキュレートフィルタの強制再生を開始してエンジンのアイドリング回転数を通常より高い目標回転数まで上昇せしめる際に、エンジンの排気流路の絞り込みを併用することが好ましく、このようにすれば、エンジンの各気筒からの排気抵抗が高まることによりポンピングロスが増大し、このポンピングロスを補うべく燃料噴射量が増加されて排気温度が上昇される一方、エンジンの気筒内に比較的温度の低い吸気が流入し難くなって比較的温度の高い排気ガスの残留量が増加し、この比較的温度の高い排気ガスを多く含む気筒内の空気が圧縮行程で圧縮されて爆発行程を迎えることでも更なる排気温度の上昇が図られる。
上記した本発明のパティキュレートフィルタの再生方法によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
(I)本発明の請求項1に記載の発明によれば、酸化触媒入側の排気温度の上がり難さの度合に応じて段階的にアイドリング回転数を嵩上げして排気温度の昇温を図るようにしているので、アイドリング回転数の上昇を必要最小限に抑えることができ、これによりアイドリング回転数の上昇に起因する騒音レベルを大幅に抑制することができて、アイドリング回転数の上昇に起因する騒音レベルを大幅に抑制することができ、また、寒冷地等で外気の低温条件や強風条件等といった酸化触媒を高温に維持し難い条件下に置かれた場合でも、アイドリング回転数を十分に高く嵩上げして確実にパティキュレートフィルタの強制再生を遂行することができ、パティキュレートフィルタの手動再生のロバスト性(頑強性。システムに外乱や不確かさが存在しても安定性や速応性等の性能が維持されること)を確保することができる。
(II)本発明の請求項2に記載の発明によれば、排気流路を絞り込むことでアイドリング回転数の上昇による排気昇温の効果を更に高めることができて、アイドリング回転数の上昇をより一層抑えることができ、これによりアイドリング回転数の上昇に起因する騒音レベルも更に抑制することができる。
本発明を実施する形態の一例を示す概略図である。 図1の制御装置における具体的な制御手順を示すフローチャートである。 酸化触媒入側の排気温度のサチュレートについて説明するグラフである。 サチュレート排気温度と外気温度との関係を示すグラフである。 サチュレート排気温度と風速との関係を示すグラフである。
以下本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明を実施する形態の一例を示すもので、図中1はターボチャージャ2を装備したディーゼルエンジンを示しており、エアクリーナ3から導かれた吸気4が吸気管5を通し前記ターボチャージャ2のコンプレッサ2aへと送られ、該コンプレッサ2aで加圧された吸気4がインタークーラ6へと送られて冷却され、該インタークーラ6から更に吸気マニホールド7へと吸気4が導かれてディーゼルエンジン1の各気筒8(図1では直列6気筒の場合を例示している)に分配されるようになっている。
また、前記ディーゼルエンジン1の各気筒8から排出された排気ガス9は、排気マニホールド10を介しターボチャージャ2のタービン2bへと送られ、該タービン2bを駆動した排気ガス9が排気管11(排気流路)を介し車外へ排出されるようにしてある。
そして、前記排気管11の途中には、フィルタケース12が介装されており、該フィルタケース12内における後段側には、酸化触媒を一体的に担持して成る触媒再生型のパティキュレートフィルタ13が収容されている。
このパティキュレートフィルタ13は、セラミックから成る多孔質のハニカム構造となっており、格子状に区画された各流路の入口が交互に目封じされ、入口が目封じされていない流路については、その出口が目封じされるようになっており、各流路を区画する多孔質薄壁を透過した排気ガス9のみが下流側へ排出されるようにしてある。
また、フィルタケース12内におけるパティキュレートフィルタ13の直前位置には、ハニカム構造を有するフロースルー型の酸化触媒14が収容されており、この酸化触媒14にて強制再生時に排気ガス9中に添加される添加燃料を酸化処理して反応熱によりパティキュレートフィルタ13を加熱し得るようにしてある。
更に、図1で示している例では、排気マニホールド10における各気筒8の並び方向の一端部に燃料添加弁15が配設されており、該燃料添加弁15により排気マニホールド10内に燃料が添加されると、その燃料が高濃度HCガスとなって前段の酸化触媒14まで流れて酸化反応を起こし、その反応熱により昇温した排気ガス9が後段のパティキュレートフィルタ13に流入することで該パティキュレートフィルタ13の触媒床温度が上昇して内部の捕集済みパティキュレートが燃焼除去されるようになっている。
また、排気管11におけるタービン2bの出口付近には、排気管11の流路を適宜に絞り込む排気絞りバルブ16(排気絞り手段)が設けられており、該排気絞りバルブ16により排気管11の流路を適宜に絞り込むことでディーゼルエンジン1の各気筒8からの排気抵抗を高めてポンピングロスを増大せしめ、このポンピングロスを補うべく燃料噴射量を増加させて排気温度を上昇させ得るようにしてある。
更に、前記フィルタケース12の入口部には、酸化触媒14の入側の排気温度を検出する温度センサ17が配設されており、該温度センサ17の検出信号17aが、エンジン制御コンピュータ(ECU:Electronic Control Unit)を兼ねた制御装置18に入力されるようになっている。
この制御装置18には、停車中に運転者により手動操作される再生スイッチ19からの指令信号19aも入力されるようになっており、この指令信号19aを受けた時に、手動操作によるパティキュレートフィルタ13の強制再生を開始し、燃料噴射装置20に向けアイドリング回転数を通常より高い目標回転数まで上昇せしめる制御信号20aを出力すると共に、排気絞りバルブ16に向け排気流路絞りを行わしめる制御信号16aを出力するようにしてある。
また、前記制御装置18は、前記燃料添加弁15に向け燃料添加を指示する制御信号15aも出力するようになっているが、前記温度センサ17からの検出信号17aに基づき酸化触媒14の入側の排気温度が約230℃程度の燃料添加開始温度に到達するのを待って行われるようになっている。
この際、前記制御装置18においては、図2にフローチャートで示す如き制御手順を踏んでから燃料添加が実施されるようになっており、先ずステップS1で再生スイッチ19のオンが指令信号19aにより確認された後、ステップS2で再生条件の成立が確認(水温等に基づきディーゼルエンジン1の暖機完了を確認)されてからステップS3で手動再生が開始され、アイドリング回転数が通常(例えば650rpm程度)より高い目標回転数(例えば900rpm程度:寒冷地仕様等では1200rpm程度)まで上昇されると共に、排気絞りバルブ16により排気流路が絞られる。
次いで、ステップS4で酸化触媒14入側の排気温度が最も低い目標温度である150℃以上か否かが温度センサ17からの検出信号17aに基づき判定され、150℃に未達である場合には、ステップS5へ進んで150℃での温度確認が所定時間(例えば3分程度)に亘り繰り返され、この所定時間が経過しても150℃に到らない場合にステップS6へ進んでアイドリング回転数を所定回数分(例えば200rpm)加算する措置が採られる。
そして、このアイドリング回転数の加算により排気温度が上昇して150℃以上となったら、今度はステップS7にて酸化触媒14入側の排気温度が180℃以上か否かが温度センサ17からの検出信号17aに基づき判定され、180℃に未達である場合には、ステップS8へ進んで180℃での温度確認が所定時間(例えば2分程度)に亘り繰り返され、この所定時間が経過しても180℃に到らない場合にステップS9へ進んでアイドリング回転数を更に所定回数分(例えば200rpm)加算する措置が採られる。
更に、このアイドリング回転数の加算により排気温度が上昇して180℃以上となったら、今度はステップS10にて酸化触媒14入側の排気温度が最も高い目標温度である200℃以上か否かが温度センサ17からの検出信号17aに基づき判定され、200℃に未達である場合には、ステップS11へ進んで200℃での温度確認が所定時間(例えば2分程度)に亘り繰り返され、この所定時間が経過しても200℃に到らない場合にステップS12へ進んでアイドリング回転数を更に所定回数分(例えば200rpm)加算する措置が採られる。
このアイドリング回転数の加算により排気温度が上昇して200℃以上となったら、ステップS13へ進んで約230℃程度の最終的な燃料添加開始温度に到達するのを待ってステップS14に進み、前記燃料添加弁15による燃料添加が開始される。
ただし、以上の説明は、酸化触媒14入側の排気温度が各目標温度の全てで未達で且つ所定時間が経過しても未達のままであるという極端な例で説明しているが、既に超えている目標温度については、特に所定時間の経過を待たずに次の目標温度の判定に進むことになり、また、所定時間の経過の間に当該未達目標温度に到達した時には、アイドリング回転数の加算なく次の目標温度の判定に進むことになることは勿論である。
尚、先のステップS3における手動再生の開始時点で既に酸化触媒14入側の排気温度が最終的な燃料添加開始温度に到達していたならば、ステップS4、ステップS7、ステップS10における判定は滞りなく全て「YES」に進むことになるため、直ちに燃料添加弁15による燃料添加が開始されることになる。
ここで、車輌を停車したアイドリング状態における酸化触媒14入側の排気温度について捕捉説明を行うと、図3にグラフで示す通り、運転者がT1の時点で手動操作により強制再生を開始すると、ディーゼルエンジン1のアイドリング回転数が通常より高い目標回転数まで上昇し且つ排気絞りバルブ16により排気流路が絞られる結果、酸化触媒14入側の排気温度(曲線A)が上昇し始めるが、この排気温度は所定温度でサチュレートして上がらなくなる。
この時のサチュレート排気温度は、アイドリング運転状態での少量の燃料による発熱と、排気管11からの放熱量とのバランスにより決まるが、図4及び図5にグラフで示す如く、外気温度や風速の影響を強く受けることが知見として得られている。尚、図5中に鎖線で示している通り、外気温度が低ければ、同じ風速であってもサチュレート排気温度が低くなることは勿論である。
そして、図3のグラフに例示しているように、サチュレート排気温度が燃料添加開始温度より高ければ、その到達時点のT2で燃料添加を開始することが可能であり、燃料添加が開始されたならば、図3のグラフに示す通り、酸化触媒14出側の排気温度(曲線B)が大幅に上昇することになる。
而して、前述した如き図2の制御手順を踏んで手動再生の制御を行うようにすれば、ディーゼルエンジン1のアイドリング回転数を通常より高い目標回転数まで上昇させても酸化触媒14入側の排気温度が必要温度まで上がりきらないような場合に、その排気温度の上がり難さの度合が大きいほど、各目標温度での所定時間を超える未達状態が何度も繰り返され、その度にアイドリング回転数が所定回数分ずつ加算されていくことになるため、アイドリング回転数がより高く嵩上げされて排気温度の昇温が図られる。
一方、排気温度の上がり難さの度合が小さければ、各目標温度で所定時間を超える未達状態となる機会が減り、アイドリング回転数の加算分が少なくなるため、アイドリング回転数をそれほど高く嵩上げしなくて済み、特に酸化触媒14入側の排気温度が比較的円滑に必要温度まで上昇するような場合には、前記排気温度が各目標温度を滞り無く超えていくので、運転者の手動操作により強制再生を開始してディーゼルエンジン1のアイドリング回転数を通常より高い目標回転数まで上昇させた後に、更なるアイドリング回転数の嵩上げを行わなくて済む。
また、特に本形態例においては、手動再生時に排気絞りバルブ16による排気流路の絞り込みを併用するようにしているので、ディーゼルエンジン1の各気筒8からの排気抵抗が高まることによりポンピングロスが増大し、このポンピングロスを補うべく燃料噴射量が増加されて排気温度が上昇される一方、ディーゼルエンジン1の気筒8内に比較的温度の低い吸気4が流入し難くなって比較的温度の高い排気ガス9の残留量が増加し、この比較的温度の高い排気ガス9を多く含む気筒8内の空気が圧縮行程で圧縮されて爆発行程を迎えることでも更なる排気温度の上昇が図られる。
従って、上記形態例によれば、酸化触媒14入側の排気温度の上がり難さの度合に応じて段階的にアイドリング回転数を嵩上げして排気温度の昇温を図るようにしているので、アイドリング回転数の上昇を必要最小限に抑えることができて、アイドリング回転数の上昇に起因する騒音レベルを大幅に抑制することができ、また、寒冷地等で外気の低温条件や強風条件等といった酸化触媒を高温に維持し難い条件下に置かれた場合でも、アイドリング回転数を十分に高く嵩上げして確実にパティキュレートフィルタ13の強制再生を遂行することができ、パティキュレートフィルタ13の手動再生のロバスト性(頑強性。システムに外乱や不確かさが存在しても安定性や速応性等の性能が維持されること)を確保することができる。
また、特に本形態例においては、手動再生時に排気絞りバルブ16による排気流路の絞り込みを併用することによって、アイドリング回転数の上昇による排気昇温の効果を更に高めることができて、アイドリング回転数の上昇をより一層抑えることができ、これによりアイドリング回転数の上昇に起因する騒音レベルも更に抑制することができる。
尚、本発明のパティキュレートフィルタの再生方法は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、排気マニホールドに燃料添加弁を配設して燃料添加を行うことに替えて、エンジンにおける圧縮上死点付近で行われる燃料のメイン噴射に続いて圧縮上死点より遅い非着火のタイミングでポスト噴射を追加することで排出ガス中に燃料を添加するようにしても良いことその他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 ディーゼルエンジン(エンジン)
9 排気ガス
11 排気管(排気流路)
13 パティキュレートフィルタ
14 酸化触媒
15 燃料添加弁(燃料添加手段)
16 排気絞りバルブ
17 温度センサ
18 制御装置
19 再生スイッチ
20 燃料噴射装置

Claims (2)

  1. 前段に酸化触媒を備えて排気管途中に介装されたパティキュレートフィルタと、前記酸化触媒より上流側で排気ガス中に燃料を添加する燃料添加手段とを備え、エンジンがアイドリング状態にある時に運転者による手動操作で前記パティキュレートフィルタの強制再生を開始して前記エンジンのアイドリング回転数を通常より高い目標回転数まで上昇せしめ、前記酸化触媒入側の排気温度が活性下限温度以上となった時に前記燃料添加手段で燃料を添加して該燃料が前記酸化触媒上で酸化反応した時の反応熱により捕集済みパティキュレートを燃焼させて前記パティキュレートフィルタの強制再生を図る方法であって、運転者の手動操作による強制再生の開始後に前記酸化触媒入側の排気温度を計測し、該排気温度が複数の異なる目標温度以上となっているか否かを目標温度の低い側から順に段階的に確認し、前記排気温度が最も高い目標温度以上であることが確認された場合に最終的な燃料添加開始温度に達するのを待って前記燃料添加手段による燃料添加を開始する一方、前記各目標温度の夫々の確認段階で前記排気温度が未達の場合に当該未達目標温度での温度確認を所定時間繰り返し、この所定時間が経過しても当該未達目標温度に前記排気温度が到達しない場合にアイドリング回転数を所定回数分ずつ加算することを特徴とするパティキュレートフィルタの再生方法。
  2. 運転者による手動操作でパティキュレートフィルタの強制再生を開始してエンジンのアイドリング回転数を通常より高い目標回転数まで上昇せしめる際に、エンジンの排気流路の絞り込みを併用することを特徴とする請求項1に記載のパティキュレートフィルタの再生方法。
JP2009252870A 2009-11-04 2009-11-04 パティキュレートフィルタの再生方法 Active JP5366762B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009252870A JP5366762B2 (ja) 2009-11-04 2009-11-04 パティキュレートフィルタの再生方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009252870A JP5366762B2 (ja) 2009-11-04 2009-11-04 パティキュレートフィルタの再生方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011099336A JP2011099336A (ja) 2011-05-19
JP5366762B2 true JP5366762B2 (ja) 2013-12-11

Family

ID=44190723

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009252870A Active JP5366762B2 (ja) 2009-11-04 2009-11-04 パティキュレートフィルタの再生方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5366762B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8869928B2 (en) * 2011-06-14 2014-10-28 Hitachi Construction Machinery Co., Ltd. Construction machine
JP2015086854A (ja) * 2013-09-27 2015-05-07 ヤンマー株式会社 作業車両
JP6345962B2 (ja) * 2014-03-28 2018-06-20 ヤンマー株式会社 エンジン
JP6510459B2 (ja) * 2016-04-28 2019-05-08 株式会社豊田自動織機 Dpf手動再生制御装置
JP7201127B2 (ja) * 2020-04-08 2023-01-10 日産自動車株式会社 車両の制御方法及び車両の制御装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004019449A (ja) * 2002-06-12 2004-01-22 Toyota Motor Corp 内燃機関の排気浄化装置
JP4327435B2 (ja) * 2002-10-23 2009-09-09 日野自動車株式会社 排気浄化装置
JP3988785B2 (ja) * 2006-02-01 2007-10-10 いすゞ自動車株式会社 排気ガス浄化システムの制御方法及び排気ガス浄化システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011099336A (ja) 2011-05-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4709220B2 (ja) パティキュレートフィルタの再生方法
JP4139259B2 (ja) パティキュレートフィルタの再生方法
JP6011224B2 (ja) 排気ガス浄化システム及び排気ガス浄化方法
WO2010073511A1 (ja) 排気浄化装置の再生不良診断方法
JP5864901B2 (ja) パティキュレートフィルタの手動再生方法
JP2007247595A (ja) 排気ガス浄化システムの制御方法及び排気ガス浄化システム
JP5366762B2 (ja) パティキュレートフィルタの再生方法
WO2011155587A1 (ja) Dpfシステム
KR100785751B1 (ko) 내연 기관용 배기 정화 장치
JP4613787B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2010249076A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP4012037B2 (ja) 排気浄化装置
JP5761517B2 (ja) エンジンの排気熱回収装置
JP2005163652A (ja) 排気浄化装置
JP5856642B2 (ja) ディーゼルエンジン
JP3901526B2 (ja) パティキュレートフィルタの再生方法
JP2010196569A (ja) 排気ガス浄化システム及び排気ガス浄化方法
JP4377574B2 (ja) 排気浄化装置
JP4236896B2 (ja) 排気浄化装置
JP2004300973A (ja) Dpfの再生開始判定方法及びdpfを備えた排気ガス浄化システム
JP2014025478A (ja) ディーゼルエンジン
JP4293892B2 (ja) 排気浄化装置
JP7167869B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP5536837B2 (ja) ディーゼルエンジン
JP6962262B2 (ja) 排気処理システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120904

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130822

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130827

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130910

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5366762

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250