JP7167869B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

本開示は、内燃機関の排気浄化装置に関する。
内燃機関、特にディーゼルエンジンの排気浄化装置において、排気通路にフィルタを設けたものが知られている。またフィルタに捕集された粒子状物質を燃焼除去してフィルタを再生するため、再生制御を行うことも知られている。フィルタの入口側および出口側の差圧が差圧センサにより検出され、この差圧に基づき再生制御が実行される。
特開2010-275917号公報
再生制御は、検出された差圧が所定の第1閾値以上となったとき実行される。他方、第1閾値より高い第2閾値も予め設定され、検出された差圧が第2閾値以上となったときには、再生制御が禁止される。このときには、フィルタに捕集された粒子状物質の量が多すぎる過捕集の状態にあり、仮に再生制御を実行してしまうと、多量の粒子状物質が一気に燃焼してフィルタ温度が過剰に上昇する虞があるからである。
ところで、エンジン停止中に排気通路内のガスが冷却され、排気通路内に凝縮水が発生することがある。この凝縮水が、エンジン再始動後にフィルタに流入すると、フィルタのセル内壁に付着していた粒子状物質が吸水してセル内壁から剥がれ、排気によってフィルタ長手方向下流側に押し流される。すると、この粒子状物質がフィルタの詰まりをもたらし、抵抗となって、フィルタ内の排気の流れを悪化させる。これによりフィルタの差圧が上昇して第2閾値以上となり、過捕集の状態に無いにも拘わらず過捕集と誤判定され、再生制御が禁止されてしまう。
そこで本開示は、かかる事情に鑑みて創案され、その目的は、内燃機関の停止中に発生した凝縮水に起因する誤った再生制御の禁止を抑制することができる内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
本開示の一の態様によれば、
内燃機関の排気通路に設けられたフィルタと、
前記フィルタの入口側および出口側の差圧を検出するための差圧センサと、
前記差圧センサにより検出された差圧に基づき前記フィルタを再生するための再生制御を実行するように構成された制御ユニットと、
を備え、
前記制御ユニットは、
前記差圧に関する第1閾値と、前記第1閾値より高い第2閾値とを予め記憶し、
前記差圧が前記第1閾値以上でかつ前記第2閾値未満の値に達したとき、前記再生制御を実行し、
前記差圧が前記第2閾値以上の値に達したとき、前記再生制御を禁止し、
前記差圧が前記第2閾値以上の値に達したときであっても、前記内燃機関の停止中に前記排気通路内に凝縮水が発生した可能性があると判断したときは、前記再生制御を禁止せずに実行する
ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置が提供される。
好ましくは、前記制御ユニットは、前記内燃機関の停止時の水温とその後の再始動時の水温とに基づいて凝縮水が発生した可能性があるか否かを判断する。
好ましくは、前記制御ユニットは、前記内燃機関の停止時の水温からその後の再始動時の水温を減じて得られる水温差が所定の閾値以上のとき、凝縮水が発生した可能性があると判断する。
好ましくは、前記制御ユニットは、前記内燃機関の停止時の水温とその後の再始動時の水温、および、再始動時からの経過時間に基づいて凝縮水が発生した可能性があるか否かを判断する。
好ましくは、前記制御ユニットは、前記内燃機関の停止時の水温からその後の再始動時の水温を減じて得られる水温差が所定の閾値以上であり、かつ、再始動時からの経過時間が所定の閾値以下のとき、凝縮水が発生した可能性があると判断する。
好ましくは、前記制御ユニットは、前記内燃機関が停止されて前記再生制御が途中で中断され、その後、前記内燃機関が再始動された場合に、前記差圧が前記第2閾値以上の値に達し、かつ、前記内燃機関の停止中に前記排気通路内に凝縮水が発生した可能性があると判断したときに、前記再生制御を禁止せずに実行する。
本開示によれば、内燃機関の停止中に発生した凝縮水に起因する誤った再生制御の禁止を抑制することができる。
本開示の実施形態の構成を示す概略図である。 フィルタの第1セルの内部の様子を模式的に示す断面図である。 本実施形態の基本制御のフローチャートである。 本実施形態の特徴的制御のフローチャートである。 制御の変形例のフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本開示の実施形態を説明する。なお本開示は以下の実施形態に限定されない点に留意すべきである。
図1は、本実施形態の構成を示す概略図である。内燃機関(エンジンともいう)1は、車両(図示せず)に搭載された多気筒エンジンである。本実施形態において、車両はトラック等の大型車両であり、これに搭載される車両動力源としてのエンジン1は直列4気筒ディーゼルエンジンである。しかしながら、車両および内燃機関の種類、形式、用途等に特に限定はなく、例えば車両は乗用車等の小型車両であってもよいし、エンジン1はガソリンエンジンであってもよい。
なおエンジンは、車両以外の移動体、例えば船舶、建設機械、または産業機械に搭載されたものであってもよい。またエンジンは、移動体に搭載されたものでなくてもよく、定置式のものであってもよい。
エンジン1は、エンジン本体2と、エンジン本体2に接続された吸気通路3および排気通路4と、ターボチャージャ14と、燃料噴射装置5とを備える。エンジン本体2は、シリンダヘッド、シリンダブロック、クランクケース等の構造部品と、その内部に収容されたピストン、クランクシャフト、バルブ等の可動部品とを含む。
燃料噴射装置5は、コモンレール式燃料噴射装置からなり、各気筒に設けられた燃料噴射用インジェクタ7と、インジェクタ7に接続されたコモンレール8とを備える。インジェクタ7は、対応気筒の筒内に燃料を供給するための筒内インジェクタであり、本実施形態の場合、筒内に燃料を直接噴射する。コモンレール8は、インジェクタ7から噴射される燃料を高圧状態で貯留する。
吸気通路3は、エンジン本体2(特にシリンダヘッド)に接続された吸気マニホールド10と、吸気マニホールド10の上流端に接続された吸気管11とにより主に画成される。吸気マニホールド10は、吸気管11から送られてきた吸気を各気筒の吸気ポートに分配供給する。吸気管11には、上流側から順に、エアクリーナ12、エアフローメータ13、ターボチャージャ14のコンプレッサ14C、インタークーラ15、および電子制御式の吸気スロットルバルブ16が設けられる。エアフローメータ13は、エンジン1の単位時間当たりの吸入空気量すなわち吸気流量を検出するためのセンサであり、マスエアフロー(MAF)センサ等とも称される。
排気通路4は、エンジン本体2(特にシリンダヘッド)に接続された排気マニホールド20と、排気マニホールド20の下流側に接続された排気管21とにより主に画成される。排気マニホールド20は、各気筒の排気ポートから送られてきた排気ガスを集合させる。排気管21、もしくは排気マニホールド20と排気管21の間には、ターボチャージャ14のタービン14Tが設けられる。
タービン14Tより下流側の排気通路4には、上流側から順に、酸化触媒22、フィルタ23および選択還元型NOx触媒24が設けられる。また、NOx触媒24の下流側の排気通路4には、別の酸化触媒であるアンモニア酸化触媒26が設けられる。フィルタ23とNOx触媒24の間の排気通路4には、還元剤としての尿素水を添加する添加弁25が設けられる。
酸化触媒22は、排気中の未燃成分(炭化水素HCおよび一酸化炭素CO)を酸化して浄化すると共に、このときの反応熱で排気を加熱昇温し、また排気中のNOをNO2に酸化する。フィルタ23は、所謂連続再生式の触媒付きフィルタからなり、排気中に含まれる粒子状物質(PM(Particulate Matter))を捕集すると共に、捕集したPMを触媒作用により燃焼する。フィルタ23は一種の触媒とみなせる。NOx触媒24は、添加弁25から添加された尿素水に由来するアンモニアをNOxと反応させて排気中のNOxを還元浄化する。アンモニア酸化触媒26は、NOx触媒24から排出された余剰アンモニアを酸化して浄化する。
フィルタ23は、多孔質セラミック製ハニカム担体の両端開口を交互に目封じしたウォールフロータイプのものとされる。フィルタ23においては、下流端が目封じされた第1セルと、上流端が目封じされた第2セルとが隔壁を挟んで交互に隣接配置される。排気は先ず第1セルに流入し、その後隔壁を通過して第2セルに流入し、第2セルから排出される。排気が隔壁を通過する際にPMが捕集される。
酸化触媒22より上流側の排気通路4には排気管インジェクタ38が設けられる。排気管インジェクタ38は、後述する再生制御時に排気通路4ないし排気管21内に燃料を噴射し得るものである。以下、こうした排気通路4内への燃料噴射を排気管噴射と称す。本実施形態では排気管インジェクタ38がタービン14Tの下流側に設けられているが、その設置位置は変更可能である。
エンジン1は排気再循環(EGR(Exhaust Gas Recirculation))装置30も備える。EGR装置30は、排気通路4内(特に排気マニホールド20内)の排気ガスの一部(EGRガスという)を吸気通路3内(特に吸気マニホールド10内)に還流させるためのEGR通路31と、EGR通路31を流れるEGRガスを冷却するEGRクーラ32と、EGRガスの流量を調節するためのEGR弁33とを備える。
車両には、エンジン1を制御するための制御装置が搭載されている。制御装置は、制御ユニット、回路要素(circuitry)もしくはコントローラをなす電子制御ユニット(ECU(Electronic Control Unit)という)100を含む。ECU100は、演算機能を有するCPU(Central Processing Unit)、記憶媒体であるROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)、入出力ポート、ならびにROMおよびRAM以外の記憶装置等を含む。ECU100は、筒内インジェクタ7、吸気スロットルバルブ16、添加弁25、EGR弁33および排気管インジェクタ38を制御するように構成され、プログラムされている。
制御装置は、上述のエアフローメータ13に加えて以下のセンサ類も含む。すなわち、エンジンの冷却水の温度すなわち水温を検出するための水温センサ40と、フィルタ23の入口側および出口側の排気圧の差すなわち差圧を検出するための差圧センサ45とが設けられている。これらセンサ類の出力信号はECU100に送られる。
次に、本実施形態の制御について説明する。
まず、フィルタ23を再生するための再生制御について説明する。ECU100は、差圧センサ45により検出された差圧ΔPに基づき再生制御、特に自動再生制御を実行するように構成されている。差圧ΔPは、フィルタ23の入口側排気圧から出口側排気圧を減じて得られる値である。
差圧ΔPに関する第1閾値ΔPs1と第2閾値ΔPs2が予め設定され、ECU100に記憶される。第2閾値ΔPs2は第1閾値ΔPs1より高い値である。ECU100は、差圧センサ45により検出された実際の差圧ΔPが第1閾値ΔPs1以上でかつ第2閾値ΔPs2未満の値に達したとき、フィルタ23のPM捕集量が満杯付近に達したとみなして、捕集PMを燃焼除去する再生制御を実行する。
この際、ECU100は、排気管インジェクタ38を作動させて排気管噴射を実行する。すると噴射された再生用燃料が酸化触媒22で燃焼され、フィルタ23に供給される排気の温度が上昇される。これによりフィルタ23内でのPM燃焼が促進され、フィルタ23内のPMが除去される。そしてフィルタ23のPM捕集能が回復され、フィルタ23が再生される。このように再生制御はフィルタ23への排気を昇温する制御でもあるため、排気昇温制御と称することもできる。
差圧ΔPに関する別の閾値である再生終了閾値ΔPseも、ECU100に予め記憶される。再生終了閾値ΔPseは第1閾値ΔPs1よりも著しく低い値である。ECU100は、再生制御中に実際の差圧ΔPが再生終了閾値ΔPse以下の値まで低下したとき、フィルタ23のPM捕集量がゼロ付近に達したとみなして、再生制御を終了する。
なお、再生制御中には排気管噴射の代わりに周知のポスト噴射を実行してもよい。
一方、ECU100は、実際の差圧ΔPが第2閾値ΔPs2以上の値に達したとき、再生制御を禁止する。このときには、フィルタ23に捕集されたPMの量が多すぎる過捕集の状態にあり、仮に再生制御を実行してしまうと、多量のPMが一気に燃焼してフィルタ温度が過剰に上昇し、フィルタ23が焼損する虞がある。こうした過捕集の状態は、一般的にはエンジンに何等かの異常が発生した場合に起こり得る。このような過捕集の状態にあるときには、フィルタ23の過昇温および焼損を防止するために再生制御を禁止する。
ところで、エンジン停止中に排気通路4内のガスが外気等により冷却され、排気通路4内に凝縮水が発生することがある。この凝縮水が、エンジン再始動後にフィルタ23に流入すると、フィルタ23のセル内壁に付着していたPMが吸水してセル内壁から剥がれ、排気によってフィルタ長手方向下流側に押し流される。すると、このPMがフィルタ23の詰まりをもたらし、抵抗となって、フィルタ23内の排気の流れを悪化させる。これによりフィルタ23の差圧ΔPが上昇して第2閾値ΔPs2以上となり、過捕集の状態に無いにも拘わらず、結果的に過捕集と誤判定され、再生制御が禁止されてしまう。
このようなPMの剥がれと詰まりは、主にフィルタ23の長手方向下流側でかつ半径方向中心側の部位で顕著に起こることが確認されている。図2にはこうした部位における、下流端が目封じされた第1セル50の内部の様子を模式的に示す。図2(A)は、第1セル50の内壁51にPM52が均等に付着している通常の様子を示す。これに対し図2(B)は、PM52が凝縮水を吸って内壁51から剥がれたときの様子を示す。
図2(B)に示すように、第1セル50は断面四角形(具体的には正方形)であり、この第1セル50の4辺の内壁51から剥がれたPMは、それぞれ弓形となってセル中心部に集まる傾向がある。こうしたPMの剥がれはフィルタ23の長手方向上流側や中間部でも発生するが、その剥がれたPMは排気によって下流側に押し流される。従ってフィルタ23の長手方向下流側では、そこで剥がれたPMに加え、上流側から流されてきたPMも堆積し、これによって第1セル50の内部がPMで詰まる結果となる。
こうしたPMの剥がれと詰まりは、次の場合に顕著に発生し得ることも確認されている。すなわち、再生制御の実行中にエンジンが停止されて再生制御が途中で中断され、その後、エンジンが再始動されて再生制御が再開され、そのエンジン停止と再始動間のエンジン停止中に凝縮水が発生し、再始動後に凝縮水がフィルタ23内に流入し、PMに吸収された場合である。
そこで本実施形態では、上述のような誤判定に基づく再生制御禁止を抑制するため、次の制御をECU100により実行する。すなわち、実際の差圧ΔPが第2閾値ΔPs2以上の値に達したときであっても、エンジンの停止中に排気通路4内に凝縮水が発生した可能性があると判断したときは、再生制御を禁止せずに実行する。
エンジンの停止中に排気通路4内に凝縮水が発生した可能性(凝縮水発生可能性という)がある場合、その凝縮水が原因でPMの剥がれと詰まりが発生し、これに起因して実際の差圧ΔPが第2閾値ΔPs2以上の値に達している可能性がある。そこで本実施形態では、そうした可能性があると判断した場合に再生制御を禁止せずに実行する。これにより、過捕集の状態で無いのに誤って再生制御が禁止されてしまうことを抑制できる。そして再生制御の機会が徒に減殺されることを抑制できる。
また、再生制御が禁止されると、警告灯等の警告装置が起動され、車両を整備工場に搬送し、特殊な方法でフィルタ23を再生するよう、点検整備が促される。しかし本実施形態によれば、誤った警告に基づく不必要な点検整備も確実に抑制できる。
本実施形態では、エンジンの停止時の水温(停止時水温という)Tw1とその後の再始動時の水温(再始動時水温という)Tw2とに基づいて凝縮水発生可能性の有無を判断する。停止時水温Tw1に対し再始動時水温Tw2が低いほど、エンジン停止時間が長く、凝縮水発生可能性は高いと考えられる。よって本実施形態では、これら水温Tw1,Tw2に基づいて凝縮水発生可能性の有無を判断する。これにより凝縮水発生可能性の有無を精度良く判断することができる。
具体的には、停止時水温Tw1から再始動時水温Tw2を減じて得られる水温差ΔTwが所定の閾値ΔTws以上のとき、凝縮水発生可能性があると判断する。かかる水温差ΔTwは、停止時水温Tw1に対する再始動時水温Tw2の低下量を示す好適な指標値である。よって、水温差ΔTwが閾値ΔTws以上のとき凝縮水発生可能性があると判断することで、判断を正確に行うことができる。
なお代替的に、水温差ΔTwの代わりに、停止時水温Tw1と再始動時水温Tw2の比を用いてもよい。例えば、停止時水温Tw1を再始動時水温Tw2で除して得られる水温比が所定の閾値以上のとき、凝縮水発生可能性があると判断してもよい。
また本実施形態では、停止時水温Tw1および再始動時水温Tw2のみならず、再始動時からの経過時間tAにも基づいて凝縮水発生可能性の有無を判断する。再始動時からの経過時間tAが短い間に、実際の差圧ΔPが第2閾値ΔPs2以上の値に達した場合、凝縮水に起因したPMの剥がれと詰まりにより、実際の差圧ΔPが第2閾値ΔPs2以上の値に達した可能性が高いと考えられる。そこで本実施形態のように、経過時間tAにも基づいて凝縮水発生可能性の有無を判断すれば、凝縮水発生可能性の有無をより精度良く判断することができる。
具体的には、水温差ΔTwが閾値ΔTws以上であり、かつ、経過時間tAが所定の閾値tAs以下のとき、凝縮水発生可能性があると判断する。これにより判断をより正確に行うことができる。
次に、本実施形態のより具体的な制御の内容を説明する。まず図3を参照して、本実施形態の基本制御の内容を説明する。ECU100は、図示のフローチャートの手順に従って制御を行う。
図示のフローチャートは、エンジンの始動と同時に開始される。また後述の再生フラグ(以下、単にフラグという)は、再生制御が実行されているときオン(ON)、実行されていないときオフ(OFF)とされるフラグである。フラグの初期状態はオフである。
まずステップS101で、ECU100は、フラグがオフか否かを判断する。オフでないとき(オンのとき)には制御を終了し、オフのときにはステップS102に進む。
ステップS102でECU100は、差圧センサ45により検出された実際の差圧ΔPが第1閾値ΔPs1以上か否かを判断する。第1閾値ΔPs1以上でなければステップS102を繰り返して待機し、第1閾値ΔPs1以上であればステップS103に進む。
ステップS103でECU100は、実際の差圧ΔPが第2閾値ΔPs2以上か否かを判断する。第2閾値ΔPs2以上であれば、ステップS111に進んで再生制御を禁止し、ステップS112で警告装置を起動させて警告を行う。この場合、エンジン異常等の何等かの原因で過捕集の状態に至ったと考えられるため、再生制御を禁止し、再生制御の実行によるフィルタ23の損傷を未然に防止する。
他方、第2閾値ΔPs2未満であれば、ステップS104に進み、再生制御を実行する。そしてステップS105でフラグをオンにする。
次いでステップS106でECU100は、実際の差圧ΔPが再生終了閾値ΔPse以下に低下したか否かを判断する。低下した場合、ステップS109に進んで再生制御を終了し、ステップS110でフラグをオフする。
他方、実際の差圧ΔPが再生終了閾値ΔPse以下に低下していない場合、ECU100はステップS107に進み、エンジンが停止されたか否かを判断する。エンジンが停止されてない場合、ステップS104に戻って再生制御が継続され、ステップS104~S107が繰り返される。
他方、エンジンが停止された場合、ECU100はステップS108に進んで、この時に水温センサ40により検出された水温すなわち停止時水温Tw1を記憶する。この場合は、再生制御中にエンジンが停止され、再生制御が途中で中断された場合に該当する。フラグは依然としてオンのままである。
次に図4を参照して、本実施形態の特徴的制御の内容を説明する。ECU100は、図示のフローチャートの手順に従って制御を行う。図示のフローチャートも、エンジンの始動と同時に開始される。特に図4の制御は、図3の基本制御においてフラグオンのままエンジンが停止され、その後エンジンが再始動された場合に実質的に実行される。図4の制御は図3の基本制御と並行して行われる。
ステップS201で、ECU100は、フラグがオンか否かを判断する。オンでないとき(オフのとき)には制御を終了し、オンのときにはステップS202に進む。オンでないときには実質的に、図3の基本制御が実行されることとなる。
ステップS202でECU100は、再始動時に水温センサ40により検出された水温すなわち再始動時水温Tw2を記憶する。
次にステップS203でECU100は、再始動時からの経過時間tAを内蔵タイマによりカウントする。
次にステップS204でECU100は、実際の差圧ΔPが第2閾値ΔPs2以上か否かを判断する。第2閾値ΔPs2以上の場合、ステップS205に進んで、停止時水温Tw1と再始動時水温Tw2の水温差ΔTw(=Tw1-Tw2)を計算すると共に、この水温差ΔTwが閾値ΔTws以上か否かを判断する。
閾値ΔTws以上と判断したとき、ECU100はステップS206に進み、経過時間tAが閾値tAs以下か否かを判断する。
閾値tAs以下の場合、ECU100は、凝縮水発生可能性があると実質的に判断し、ステップS207に進んで再生制御を実行する。これにより、凝縮水の影響で誤って再生制御が禁止されるのを抑制することができる。
他方、ステップS205で水温差ΔTwが閾値ΔTws未満のとき、および、ステップS206で経過時間tAが閾値tAsを超えているときには、ECU100は、凝縮水発生可能性がないと実質的に判断する。そして基本制御と同様、ステップS213に進んで再生制御を禁止し、ステップS214で警告を行う。
他方、ステップS204で実際の差圧ΔPが第2閾値ΔPs2未満の場合、ECU100はステップS207に進んで再生制御を実行する。
このステップS207の後、ECU100は、基本制御のステップS106~S110と同様のステップS208~S212を実行する。なおECU100は、ステップS209でエンジンが停止されてないと判断した場合、ステップS203に戻ってそれ以降のステップを繰り返す。
このように図3および図4の制御によれば、エンジンが停止されて再生制御が途中で中断され(S107,S209:イエス)、その後、エンジンが再始動された場合(S201:イエス)に、差圧ΔPが第2閾値ΔPs2以上の値に達し(S204:イエス)、かつ、凝縮水発生可能性があると判断したとき(S205,S206:イエス)に、再生制御を禁止せずに実行する(S207)。これにより、かかる場合に顕著に起こり得る誤判定に基づく再生制御禁止を抑制することができる。
次に、本実施形態の制御の変形例を説明する。
図3および図4の制御では、エンジン停止による再生制御中断後にエンジンが再始動された場合に限って、凝縮水発生可能性の有無を判断した。しかし、誤判定に基づく再生制御禁止はこの場合以外にも起こり得る。例えば、フィルタ23の再生には上述のような再生制御を伴う自動的な再生(自動再生という)の他に、再生制御を伴わない再生(自然再生という)も存在する。例えば、エンジンが高負荷運転されていると、シリンダから排出される排気の温度が高いため、フィルタ23にも高温の排気が供給され、再生制御を行わなくてもフィルタ23が再生される。自然再生の途中でエンジンが停止されて自然再生が中断され、その後、エンジンが再始動された場合にも、誤判定に基づく再生制御禁止が起こり得る。
そこで本変形例では、上述の再生制御中断後という限定を外して凝縮水発生可能性の有無を判断する。これにより、自然再生中断後の再始動後にも凝縮水発生可能性の有無を判断することができ、本実施形態の制御の適用範囲を拡大することができる。
本変形例の制御は、図5に示すような単一のフローチャートに従ってECU100により実行される。図示のフローチャートも、エンジンの始動と同時に開始される。
本制御では、図4の制御にあったステップS201、S212のフラグ処理が省略されている。そして本制御のステップS301,S302,S304~S311は、図4の制御のステップS202~S211と同じである。また本制御のステップS312,S313は、図4の制御のステップS213,S214と同じである。
本制御では、ステップS302とステップS304の間にステップS303が追加されている。ステップS303においてECU100は、実際の差圧ΔPが第1閾値ΔPs1以上か否かを判断する。第1閾値ΔPs1以上でなければステップS302に戻り、第1閾値ΔPs1以上であればステップS304に進む。
フラグ処理を省略したので、再生制御中断後すなわち自動再生中断後という限定を外すことができる。よって自動再生中断後のみならず、自然再生中断後の再始動後にも、凝縮水発生可能性の有無を判断でき、誤判定に基づく再生制御禁止を広く抑制できる。
因みに本制御において、前回エンジン停止時の水温Tw1はステップS310で記憶され、今回の再始動時の水温はステップS301で記憶される。これら水温Tw1,Tw2に基づき、ステップS305で水温差ΔTwが計算される。
以上、本開示の実施形態を詳細に述べたが、本開示の実施形態および変形例は他にも様々考えられる。
(1)例えば、フィルタ23以外の複数の触媒(酸化触媒22、NOx触媒24およびアンモニア酸化触媒26)のうち少なくとも一つを省略することも可能である。
(2)再始動時からの経過時間tAを考慮せずに凝縮水発生可能性の有無を判断してもよい。具体的には、上述のステップS206,S306を省略してもよい。
(3)水温Tw1,Tw2および経過時間tA以外の他のパラメータに基づいて凝縮水発生可能性の有無を判断してもよい。そのような他のパラメータとしては、例えばエンジン停止時から再始動時までのエンジン停止時間、エンジン停止時および再始動時の油温、ならびに再始動時の吸気温または外気温の少なくとも一つを用いることができる。
本開示の実施形態は前述の実施形態のみに限らず、特許請求の範囲によって規定される本開示の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が本開示に含まれる。従って本開示は、限定的に解釈されるべきではなく、本開示の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
1 内燃機関(エンジン)
4 排気通路
23 フィルタ
45 差圧センサ
40 水温センサ
100 電子制御ユニット(ECU)

Claims (6)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられたフィルタと、
    前記フィルタの入口側および出口側の差圧を検出するための差圧センサと、
    前記差圧センサにより検出された差圧に基づき前記フィルタを再生するための再生制御を実行するように構成された制御ユニットと、
    を備え、
    前記制御ユニットは、
    前記差圧に関する第1閾値と、前記第1閾値より高い第2閾値とを予め記憶し、
    前記差圧が前記第1閾値以上でかつ前記第2閾値未満の値に達したとき、前記再生制御を実行し、
    前記差圧が前記第2閾値以上の値に達したとき、前記再生制御を禁止し、
    前記差圧が前記第2閾値以上の値に達したときであっても、前記内燃機関の停止中に前記排気通路内に凝縮水が発生した可能性があると判断したときは、前記再生制御を禁止せずに実行する
    ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記制御ユニットは、前記内燃機関の停止時の水温とその後の再始動時の水温とに基づいて凝縮水が発生した可能性があるか否かを判断する
    請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記制御ユニットは、前記内燃機関の停止時の水温からその後の再始動時の水温を減じて得られる水温差が所定の閾値以上のとき、凝縮水が発生した可能性があると判断する
    請求項1または2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記制御ユニットは、前記内燃機関の停止時の水温とその後の再始動時の水温、および、再始動時からの経過時間に基づいて凝縮水が発生した可能性があるか否かを判断する
    請求項1~3のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 前記制御ユニットは、前記内燃機関の停止時の水温からその後の再始動時の水温を減じて得られる水温差が所定の閾値以上であり、かつ、再始動時からの経過時間が所定の閾値以下のとき、凝縮水が発生した可能性があると判断する
    請求項1~4のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 前記制御ユニットは、前記内燃機関が停止されて前記再生制御が途中で中断され、その後、前記内燃機関が再始動された場合に、前記差圧が前記第2閾値以上の値に達し、かつ、前記内燃機関の停止中に前記排気通路内に凝縮水が発生した可能性があると判断したときに、前記再生制御を禁止せずに実行する
    請求項1~5のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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