JP2014152428A - 繊維集束剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】炭素繊維及びガラス繊維の集束性に非常に優れ、かつ、引張強度をはじめとする強度に特に優れた成形品の製造に使用可能な繊維集束剤を提供する。
【解決手段】アミド基及びシアノ基からなる群より選ばれる1種以上の官能基[X]と、ポリオキシアルキレン基とを有するアクリル樹脂(A)、及び、水性媒体(B)を含有する繊維集束剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、例えば炭素繊維やガラス繊維の集束に使用可能な繊維集束剤に関するものである。
高強度で優れた耐久性の求められる自動車部材や航空機部材等としては、例えばビニルエステル樹脂等のマトリックス樹脂と、炭素繊維やガラス繊維等とを含む繊維強化プラスチックが従来より使用されている。
前記繊維強化プラスチックに使用する炭素繊維やガラス繊維としては、通常、高強度を付与する観点から、繊維集束剤によって概ね数千〜数万程度に集束された繊維束を使用することが多い。
前記繊維集束剤としては、例えばエポキシ樹脂と、所定のビスフェノール化合物のアルキレンオキシド付加物及びポリエチレングリコール等をポリイソシアネート化合物で縮合して得られたビスフェノール系ポリエーテル化合物とを所定の割合で含有するエポキシ樹脂水分散物からなる繊維集束剤が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、前記特許文献1に記載されたようなエポキシ樹脂水分散物からなる繊維集束剤は、それを用いて集束された繊維束の巻き取りや製織工程において、繊維束の解れや毛羽立ち、糸切れを引き起こす場合があり、その結果、集束された繊維束の生産性及び最終的に得られる成形品の生産性を著しく低下させる場合があった。
また、繊維集束剤は、単に繊維の集束性に優れるだけでは不十分であり、最終的に集束された炭素繊維束に応力が加わった場合であっても、糸切れ等を引き起こすことがないよう、その応力を緩和できることが求められる。この点が、繊維集束剤と接着剤との決定的な相違点である。そのため、前記繊維集束剤の代わりに、従来知られる接着剤を用いた場合、一見、繊維の集束性に優れるようにみえる場合もあるが、繊維束の巻き取りや製織工程において、繊維束に応力が加わった場合に、繊維の解れや毛羽立ち、糸切れが生じ、その結果、集束された繊維束の生産性を著しく低下させる場合があった。
また、前記集束性に優れた繊維集束剤であっても、マトリックス樹脂との相溶性が十分でない繊維束では、最終的に得られる繊維強化プラスチックに優れた機械的強度、具体的には曲げ強度等を付与できない場合がある。よって、前記したような繊維束は、高強度の求められる成形品の製造に使用することができない場合があった。
特開2000−178410号公報
本発明が解決しようとする課題は、炭素繊維やガラス繊維の集束性に優れ、かつ引張強度をはじめとする強度に優れた成形品の製造に使用可能な繊維集束剤を提供することである。
本発明者等は前記課題を解決すべく検討した結果、アミド基及びシアノ基からなる群より選ばれる1種以上の官能基[X]と、ポリオキシアルキレン基とを有するアクリル樹脂(A)を含有する繊維集束剤が、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、アミド基及びシアノ基からなる群より選ばれる1種以上の官能基[X]と、ポリオキシアルキレン基とを有するアクリル樹脂(A)、及び、水性媒体(B)を含有することを特徴とする繊維集束剤に関するものである。
本発明の繊維集束剤は、繊維の集束性に優れることから、もっぱらガラス繊維や炭素繊維の繊維集束剤に使用することができる。
また、前記繊維集束剤を用いて集束した繊維束とマトリックス樹脂とを用いて得られる成形品は、引張した場合や屈曲した場合、強い衝撃を受けた場合であっても、割れ等を引きこさないレベルの機械的強度を備えることから、例えば自動車や航空機の部材、家電製品の部品や風力発電部材をはじめとする様々な用途で使用することができる。
本発明の繊維集束剤は、アミド基及びシアノ基からなる群より選ばれる1種以上の官能基[X]と、ポリオキシアルキレン基とを有するアクリル樹脂(A)、水性媒体(B)、及び、必要に応じてその他の成分を含有するものであることを特徴とする。
前記アクリル樹脂(A)としては、アミド基及びシアノ基からなる群より選ばれる1種以上の官能基[X]と、ポリオキシアルキレン基とを有する樹脂を使用する。
前記アクリル樹脂(A)としては、繊維の集束性を向上し、かつ、最終的に得られる成形品の引張強度をはじめとする強度を向上するうえで、官能基[X]を有するものを使用する。
前記アクリル樹脂(A)は、より一層優れた集束性を有し、かつ、成形品に優れた強度を付与可能な繊維集束剤を得るうえで、前記アクリル樹脂(A)1gに対して、前記官能基[X]を1mmol/g〜20mmol/gの範囲で有することが好ましく、2.5mmol/g〜15mmol/gの範囲で有することがより好ましい。
また、前記アクリル樹脂(A)としては、水性媒体(B)中におけるアクリル樹脂(A)の良好な水分散安定性及び保存安定性を付与するとともに、優れた集束性と、前記成形品の優れた強度とを付与するうえで、ポリオキシアルキレン基を有するものを使用する。
前記アクリル樹脂(A)は、良好な保存安定性を損なうことなく、より一層優れた集束性を有し、かつ、成形品に優れた強度を付与可能な繊維集束剤を得るうえで、前記アクリル樹脂(A)の全量に対して、前記ポリオキシアルキレン基を5質量%〜40質量%の範囲で有することが好ましく、5質量%〜35質量%の範囲で有することがより好ましい。
前記ポリオキシアルキレン基としては、アクリル樹脂(A)の良好な水分散安定性及び保存安定性と、優れた集束性と、最終的に得られる成形品の高強度化との両立を図るうえで、オキシエチレン構造を有するものであることが好ましい。
前記ポリオキシアルキレン基としては、例えばポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンとから構成される共重合体からなるポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン基、ポリオキシエチレンとポリオキシブチレンとから構成される共重合体からなるポリオキシエチレン−ポリオキシブチレン基、ポリオキシエチレンとポリオキシテトラメチレンとから構成される共重合体からなるポリオキシエチレン−ポリオキシテトラメチレン基、それらの末端に存在し得る水酸基がアルキル基等によって封止されたアルコキシポリオキシアルキレン基等が挙げられる。
前記ポリオキシアルキレン基は、オキシエチレン構造と、その他のオキシアルキレン構造とからなるランダム構造であってもよいが、アクリル樹脂(A)の良好な水分散安定性と、優れた集束性と、成形品の高強度化との両立を図るうえで、ポリオキシエチレン構造と、その他のポリオキシアルキレン構造とから構成されるブロック構造であることが好ましい。
前記ポリオキシアルキレン基は、前記アクリル樹脂(A)の良好な保存安定性を損なうことなく、より一層優れた集束性を有し、かつ、成形品に優れた強度を付与可能な繊維集束剤を得るうえで、前記ポリオキシアルキレン基の全体に対して、75質量%〜100質量%の範囲でオキシエチレン構造を有するものであることが好ましく、ポリオキシエチレン基であることがより好ましい。
前記アクリル樹脂(A)としては、より一層優れた強度を備えた成形品を得るうえで、5,000〜150,000の範囲の重量平均分子量を有するものを使用することが好ましく、10,000〜100,000の範囲の重量平均分子量を有するものを使用することがより好ましい。なお、前記重量平均分子量はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて測定された値を指す。
前記アクリル樹脂(A)は、例えばアミド基を有する(メタ)アクリル単量体及びシアノ基を有する(メタ)アクリル単量体からなる群より選ばれる1種以上と、ポリオキシアルキレン基を有する(メタ)アクリル単量体とを含有する単量体混合物(a)をラジカル重合することによって製造することができる。なお、本発明において「(メタ)アクリル」の表記は、「アクリル」及び「メタクリル」のいずれか一方または両方を表すものである。
前記アミド基を有する(メタ)アクリル単量体としては、例えば(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド等を使用することができる。なかでもN,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド等を使用することが、より一層優れた集束性を有し、かつ、成形品に優れた強度を付与可能な繊維集束剤を得るうえで好ましい。
また、前記シアノ基を有する(メタ)アクリル単量体としては、例えば(メタ)アクリロニトリル、シアン化ビニリデン、α−シアノエチル(メタ)アクリレート、α−シアノエチル(メタ)アクリレート等を使用することができる。なかでも(メタ)アクリロニトリルを使用することが、より一層優れた集束性を有し、かつ、成形品に優れた強度を付与可能な繊維集束剤を得るうえで好ましい。
前記アミド基を有する(メタ)アクリル単量体及びシアノ基を有する(メタ)アクリル単量体は、前記単量体混合物(a)の全量に対して、合計10質量%〜70質量%の範囲で使用することが、前記した所定量の官能基[X]をアクリル樹脂(A)に導入し、その結果、優れた集束性を備え、前記成形品に優れた強度を付与可能な繊維集束剤を得るうえで好ましい。
前記ポリオキシアルキレン基を有する(メタ)アクリル単量体としては、例えば(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸エステルと、ポリオキシアルキレングリコールとをエステル化反応させて得られるもの;(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸エステルと、ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルとをエステル化反応して得られるもの等を使用することができる。
より具体的には、前記ポリオキシアルキレン基を有する(メタ)アクリル単量体としては、メトキシポリオキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン)グリコール(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリオキシエチレン−ポリオキシテトラメチレン)グリコール(メタ)アクリレート等を使用することができる。なかでもメトキシポリオキシエチレングリコール(メタ)アクリレートを使用することが、アクリル樹脂(A)の良好な保存安定性を損なうことなく、より一層優れた集束性と、前記成形品に優れた強度との両立を実現するうえで好ましい。
前記ポリオキシアルキレン基を有する(メタ)アクリル単量体は、前記単量体混合物(a)の全量に対して10〜40質量%の範囲で使用することが、前記した所定量のポリオキシアルキレン基をアクリル樹脂(A)に導入し、その結果、アクリル樹脂(A)の良好な水分散安定性と、より一層優れた集束性と、前記成形品に優れた強度を付与可能な繊維集束剤を得るうえで好ましい。
前記アクリル樹脂(A)の製造に使用可能な単量体混合物(a)は、前記アミド基を有する(メタ)アクリル単量体、シアノ基を有する(メタ)アクリル単量体、及び、前記ポリオキシアルキレン基を有する(メタ)アクリル単量体の他に、必要に応じてその他の重合性不飽和基を有する単量体を使用することができる。
前記その他の重合性不飽和基を有する単量体としては、例えば(メタ)アクリル酸アルキルエステルを使用することができる。
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等を使用することができる。なかでも、繊維に対してより一層優れた集束性を有し、かつ、最終的に得られる成形品により一層優れた強度を付与するうえで、炭素原子数1〜8のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートを使用することが好ましい。
前記アルキル(メタ)アクリレートは、前記単量体混合物(a)の全量に対して、1質量%〜80質量%の範囲で使用することが好ましく、2質量%〜40質量%の範囲で使用することがより好ましい。
また、前記その他の重合性不飽和基を有する単量体としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、パラメチルスチレン、クロロメチルスチレン、酢酸ビニル等のビニル単量体を使用することができる。
また、前記その他の重合性不飽和基を有する単量体としては、例えば2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキブチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、ジ(メタ)アクリル酸ジエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸−1,4−ブタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸−1,6−ヘキサンジオール、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールプロパン、ジ(メタ)アクリル酸グリセリン等を使用することができる。
前記アクリル樹脂(A)は、前記単量体混合物(a)を、例えば有機溶剤中で、概ね60℃〜140℃の温度で加熱しラジカル重合することによって製造することができる。
前記有機溶剤としては、例えばトルエン、キシレンのような芳香族溶剤;シクロへキサノンのような脂環族溶剤;ノルマル酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル系溶剤;イソブタノール、ノルマルブタノール、イソプロピルアルコール、ソルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のセロソルブ;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン等を使用することができる。
また、前記単量体混合物(a)をラジカル重合する際には、必要に応じて有機過酸化物を使用することができる。
前記有機過酸化物としては、炭素原子を骨格に有する過酸化物、例えばケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネート、アルキルパーオキシカーボネート、アゾビス系触媒、過硫酸化合物等を使用することができる。
本発明の繊維集束剤としては、前記方法で得られたアクリル樹脂(A)が水性媒体(B)に溶解または分散したものが挙げられる。
前記水性媒体(B)としては、水、水と混和する有機溶剤、及び、これらの混合物が挙げられる。水と混和する有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール及びイソプロパノール等のアルコール;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等のポリアルキレングリコール;ポリアルキレングリコールのアルキルエーテル;N-メチル−2−ピロリドン等のラクタム等が挙げられる。本発明では、水のみを用いても良く、また水及び水と混和する有機溶剤との混合物を用いても良く、水と混和する有機溶剤のみを用いても良い。安全性や環境に対する負荷の点から、水のみ、または、水及び水と混和する有機溶剤との混合物が好ましく、水のみを使用することが特に好ましい。
前記アクリル樹脂(A)を水性媒体(B)に溶解または分散する方法としては、例えば転相乳化法等が挙げらる。
前記方法で得られた本発明の繊維集束剤は、良好な塗工作業性等を付与する観点から、前記繊維集束剤の全量に対して前記アクリル樹脂(A)を2質量%〜80質量%の範囲で含有するものを使用することが好ましく、5質量%〜70質量%の範囲で含有するものを使用することがより好ましい。
また、前記繊維集束剤は、良好な塗工作業性等を付与する観点から、前記繊維集束剤の全量に対して前記水性媒体(B)を15質量%〜95質量%の範囲で含有するものを使用することが好ましく、25質量%〜90質量%の範囲で含有するものを使用することがより好ましい。
前記繊維集束剤は、必要に応じて硬化剤、硬化触媒、潤滑剤、充填剤、チキソ付与剤、粘着付与剤、ワックス、熱安定剤、耐光安定剤、蛍光増白剤、発泡剤等の添加剤、pH調整剤、レベリング剤、ゲル化防止剤、分散安定剤、酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、耐熱性付与剤、無機充填剤、有機充填剤、可塑剤、補強剤、触媒、抗菌剤、防カビ剤、防錆剤、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、顔料、染料、導電性付与剤、帯電防止剤、透湿性向上剤、撥水剤、撥油剤、中空発泡体、結晶水含有化合物、難燃剤、吸水剤、吸湿剤、消臭剤、整泡剤、消泡剤、防黴剤、防腐剤、防藻剤、顔料分散剤、ブロッキング防止剤、加水分解防止剤、顔料を併用することができる。
また、前記繊維集束剤は、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、例えば酢酸ビニル樹脂、エチレン酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン樹脂、アクリル−ブタジエン樹脂、ポリビニルアルコール、セルロース等の各種樹脂を含有していてもよい。
前記方法で得られた本発明の繊維集束剤は、もっぱら炭素繊維やガラス繊維の繊維集束剤に使用することができる。
前記繊維集束剤を用いて処理可能な炭素繊維としては、一般にポリアクリロニトリル系、ピッチ系等の炭素繊維を使用することができる。なかでも、前記炭素繊維としては、優れた強度を付与する観点から、ポリアクリロニトリル系の炭素繊維を使用することが好ましい。
また、前記炭素繊維としては、より一層優れた強度等を付与する観点から、概ね0.5μm〜20μmの単糸径を有するものを使用することが好ましく、2μm〜10μmのものを使用することがより好ましい。
前記炭素繊維としては、例えば撚糸、紡糸、紡績加工、不織加工したものを使用することができる。また、前記炭素繊維としてはフィラメント、ヤーン、ロービング、ストランド、チョップドストランド、フェルト、ニードルパンチ、クロス、ロービングクロス、ミルドファイバー等のものを使用することができる。
また、前記ガラス繊維としては、含アルカリガラス、低アルカリガラス、無アルカリガラス等を用いて形成されるガラス繊維を使用することができる。
前記炭素繊維やガラス繊維を前記繊維集束剤を用いて集束化し、前記繊維束の表面に、前記繊維集束剤に含まれる前記アクリル樹脂(A)からなる皮膜を形成する方法としては、例えば、前記繊維集束剤をキスコーター法、ローラー法、浸漬法、スプレー法、刷毛などその他公知の方法で、前記繊維表面に均一に塗布し、次いで常温または加熱下で乾燥等することによって形成する方法が挙げられる。前記繊維集束剤に含まれる水性媒体(B)は、前記塗布後に加熱ローラーや熱風、熱板等を用いて、加熱乾燥することが好ましい。
前記繊維材料の表面に形成された皮膜の付着量は、集束化され表面処理の施された繊維束の全質量に対して概ね0.1質量%〜3質量%であることが好ましく、0.1質量%〜1.5質量%であることがより好ましい。
前記方法で得られた集束化され表面処理の施された炭素繊維またはガラス繊維は、後述するマトリックス樹脂(C)等と組み合わせ使用することによって、高強度な成形品を製造するための成形材料に使用することができる。
特に、本発明の炭素繊維集束剤によって表面処理の施された炭素繊維は、マトリックス樹脂(C)と組み合わせ使用し成形品等を形成した際に、前記炭素繊維とマトリックス樹脂(C)との界面の密着性を著しく向上できるため、成形品の強度を向上することが可能である。
前記マトリックス樹脂(C)としては、例えば熱硬化性樹脂(C1)または熱可塑性樹脂(C2)を使用することができる。
前記熱硬化性樹脂(C1)としてはフェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等を使用することができる。
前記熱可塑性樹脂(C2)としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等の飽和ポリエステル樹脂;ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、6−ナイロン、6,6−ナイロン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリアセタール等を使用することができる。
前記マトリックス樹脂(C)としては、前記したなかでも、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、オレフィン樹脂、及び、ポリアミド樹脂からなる群より選ばれる1種以上を使用することが好ましい。前記ポリアミド樹脂としては、具体的には、6−ナイロンや6,6−ナイロン等のポリアミド樹脂に使用することが好ましい。
前記表面処理の施された繊維束と前記マトリックス樹脂(C)と、必要に応じて重合性単量体等とを含む成形材料としては、例えば、前記表面処理された繊維束を裁断して得られるチョップドストランドと前記マトリックス樹脂(C)とを溶融混練して得られる成形材料、前記チョップドストランドと前記熱可塑性樹脂(C2)とを含有する成形材料をはじめ、一般にプリプレグ、シートモールディングコンパウンド(SMC)として知られる成形材料が挙げられる。
前記表面処理された繊維束を裁断して得られるチョップドストランドと前記マトリックス樹脂(C)とを溶融混練して得られる成形材料を製造する際には、前記マトリックス樹脂(C)としてオレフィン樹脂、アミド樹脂を使用することが好ましい。
また、前記チョップドストランドと前記熱可塑性樹脂(C2)とを含有する成形材料は、例えば金型等を用いて前記チョップドストランドと前記熱可塑性樹脂(C2)とをプレスし賦形したものが挙げられる。これは、さらに射出成型法等に供することによって二次加工し、所望の形状を備えた成形品の製造に使用することができる。
また、前記プリプレグは、例えば前記マトリックス樹脂(C)を離型紙上に塗布し、その塗布面に表面処理の施された繊維束を載置し、必要に応じてローラー等を用いて押圧含浸する方法が挙げられる。
前記プリプレグを製造する際には、前記マトリックス樹脂(C)として、エポキシ樹脂を使用することが好ましい。前記エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、テトラグリシジルアミノジフェニルメタン等のグリシジルアミン型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂を使用することが好ましい。
また、前記シートモールディングコンパウンドは、例えば前記マトリックス樹脂(C)と、スチレン等の重合性不飽和単量体との混合物を、前記表面処理の施された繊維に十分含浸し、シート状に加工等することによって製造することができる。前記シートモールディングコンパウンドを製造する際には、前記マトリックス樹脂(C)として、不飽和ポリエステル樹脂を使用することが好ましい。
前記成形材料の硬化は、例えば加圧または常圧下、加熱または光照射しラジカル重合させることによって進行する。かかる場合には、公知の熱硬化剤や光硬化剤等を組み合わせ使用することができる。
前記成形材料を用いて得られた成形品は、高強度であることから、炭素繊維強化プラスチック等として、例えば自動車部材や航空機部材、産業用部材等に使用することができる。
以下、本発明を実施例及び比較例によって、より具体的に説明する。
〔実施例1〕
攪拌機、還流冷却管、温度計および窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコに、メチルエチルケトン70質量部を仕込み、80℃に昇温した。
次に、NKエステルM−230G(新中村化学工業株式会社製、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート)30重量部、アクリロニトリル50重量部、アクリル酸メチル20重量部、V−59(和光純薬株式会社製、アゾ開始剤)1.6重量部及びメチルエチルケトン15重量部の混合物を、前記4つ口フラスコ内に、2時間かけて滴下し、77℃〜83℃の範囲で反応させた。
次に、前記4つ口フラスコ内の温度を80℃に調整し、120分間ホールドした後、温度を50℃に下げ、イオン交換水250重量部を添加した。
次に、前記4つ口フラスコを、温度80℃及び減圧(0.080〜0.095MPa)条件下で、60分かけて脱溶剤することによって、不揮発分25重量%、粘度140mPa・s、重量平均分子量6.5万のアクリル樹脂組成物からなる繊維集束剤(R−1)を得た。
〔実施例2〕
攪拌機、還流冷却管、温度計および窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコに、メチルエチルケトン65質量部を仕込み、80℃に昇温した。
次に、NKエステルM−230G(新中村化学工業株式会社製、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート)30重量部、N,N−ジエチルアクリルアミド50重量部、アクリル酸メチル20重量部、V−59(和光純薬株式会社製、アゾ開始剤)1.6重量部及びメチルエチルケトン15重量部の混合物を、前記4つ口フラスコ内に、2時間かけて滴下し、77℃〜83℃の範囲で反応させた。
次に、前記4つ口フラスコ内の温度を80℃に調整し、120分間ホールドした後、温度を50℃に下げ、イオン交換水250重量部を添加した。
次に、前記4つ口フラスコを、温度80℃及び減圧(0.080〜0.095MPa)条件下で、60分かけて脱溶剤することによって、不揮発分20.7重量%、粘度40mPa・s、重量平均分子量5.8万のアクリル樹脂組成物からなる繊維集束剤(R−2)を得た。
〔実施例3〕
攪拌機、還流冷却管、温度計および窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコに、メチルエチルケトン70質量部を仕込み、80℃に昇温した。
次に、NKエステルM−230G(新中村化学工業株式会社製、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート)30重量部、N,N−ジエチルアクリルアミド8重量部、アクリル酸メチル62重量部、V−59(和光純薬株式会社製、アゾ開始剤)1.6重量部及びメチルエチルケトン15重量部の混合物を、前記4つ口フラスコ内に、2時間かけて滴下し、77℃〜83℃の範囲で反応させた。
次に、前記4つ口フラスコ内の温度を80℃に調整し、120分間ホールドした後、温度を50℃に下げ、イオン交換水250重量部を添加した。
次に、前記4つ口フラスコを、温度80℃及び減圧(0.080〜0.095MPa)条件下で、60分かけて脱溶剤することによって、不揮発分25重量%、粘度140mPa・s、重量平均分子量6.8万のアクリル樹脂組成物からなる繊維集束剤(R−3)を得た。
〔実施例4〕
攪拌機、還流冷却管、温度計および窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコに、メチルエチルケトン70質量部を仕込み、80℃に昇温した。
次に、NKエステルM−230G(新中村化学工業株式会社製、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート)45重量部、アクリロニトリル35重量部、アクリル酸メチル20重量部、V−59(和光純薬株式会社製、アゾ開始剤)1.6重量部及びメチルエチルケトン15重量部の混合物を、前記4つ口フラスコ内に、2時間かけて滴下し、77℃〜83℃の範囲で反応させた。
次に、前記4つ口フラスコ内の温度を80℃に調整し、120分間ホールドした後、温度を50℃に下げ、イオン交換水250重量部を添加した。
次に、前記4つ口フラスコを、温度80℃及び減圧(0.080〜0.095MPa)条件下で、60分かけて脱溶剤することによって、不揮発分25重量%、粘度140mPa・s、重量平均分子量7.0万のアクリル樹脂組成物からなる繊維集束剤(R−4)を得た。
〔比較例1〕
攪拌機、還流冷却管、温度計および窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコにメチルエチルケトン65重量部を仕込み、80℃に昇温した。
次に、NKエステルM−230G(新中村化学工業株式会社製、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート) 30重量部、アクリル酸メチル70重量部、V−59(和光純薬株式会社製、アゾ開始剤)1.6重量部、メチルエチルケトン15重量部の混合物を、前記4つ口フラスコ内に、2時間かけて滴下し、77℃〜83℃の範囲で反応させた。
次に、前記4つ口フラスコ内の温度を80℃に調整し、120分間ホールドした後、温度を50℃に下げ、イオン交換水250重量部を添加した。
次に、前記4つ口フラスコを、温度80℃及び減圧(0.080〜0.095MPa)条件下で、60分かけて脱溶剤することによって、不揮発分20.7重量%、粘度40mPa・s、重量平均分子量5.5万のアクリル樹脂組成物からなる繊維集束剤(R’−1)を得た。
〔比較例2〕
攪拌機、還流冷却管、温度計および窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコにメチルエチルケトン65重量部を仕込み、80℃に昇温した。
次に、NKエステルM−230G(新中村化学工業株式会社製、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート) 30重量部、アクリル酸50重量部、アクリル酸メチル20重量部、V−59(和光純薬株式会社製、アゾ開始剤)1.6重量部、メチルエチルケトン15重量部の混合物を、前記4つ口フラスコ内に、2時間かけて滴下し、77℃〜83℃の範囲で反応させた。
次に、前記4つ口フラスコ内の温度を80℃に調整し、120分間ホールドした後、温度を50℃に下げ、イオン交換水250重量部を添加した。
次に、前記4つ口フラスコを、温度80℃及び減圧(0.080〜0.095MPa)条件下で、60分かけて脱溶剤することによって、不揮発分20.7重量%、粘度40mPa・s、重量平均分子量6万のアクリル樹脂組成物からなる繊維集束剤(R’−2)を得た。
〔比較例3〕
攪拌機、還流冷却管、温度計および窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコに、ビスフェノールAが有する2個の水酸基に、それぞれエチレンオキサイドが2モル付加した化合物404質量部、3フッ化ホウ素エーテラート(付加反応促進剤)1.2質量部、ハイドロキノンエチルエーテル(重合抑制剤)2質量部を仕込み、40℃〜50℃に調整した後、グリシジルメタクリレート284質量部を30分かけて滴下した。
次に、前記4つ口フラスコ内の温度を50℃に調整し1時間撹拌した後、水酸化カリウム水溶液を供給し中和することによって、繊維集束剤(R’−3)を得た。
[アクリル樹脂の重量平均分子量の測定]
アクリル樹脂の重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により、下記の条件で測定した。
測定装置:高速GPC装置(東ソー株式会社製「HLC−8220GPC」)
カラム:東ソー株式会社製の下記のカラムを直列に接続して使用した。
「TSKgel G5000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G4000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G3000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G2000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
検出器:RI(示差屈折計)
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/分
注入量:100μL(試料濃度0.4質量%のテトラヒドロフラン溶液)
標準試料:下記の単分散ポリスチレンを用いて検量線を作成した。
(単分散ポリスチレン)
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−1000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−2500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−5000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−1」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−2」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−4」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−10」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−20」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−40」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−80」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−128」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−288」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−550」
[繊維集束剤の保存安定性の評価方法]
前記繊維集束剤の保存安定性を沈殿等の有無に基づいて評価した。
前記繊維集束剤を、容量140mlのガラス瓶に100ml入れ、密栓した状態で23℃の環境下に3ヶ月間放置した。
前記放置後、容器内の繊維集束剤を目視で観察し、沈殿や凝集物が確認されたものを「×」、沈殿は確認されるが攪拌により容易に分散できたものを「△」、沈殿や凝集物が確認されなかったものを「○」と評価した。
[繊維集束剤の評価方法]
ポリアクリロニトリル系炭素繊維(直径7μm/6000本)のノーサイズ糸を束ね、前記で得た繊維集束剤を浸漬法で含浸し、ローラーで絞ることで有効成分の付着量を1質量%に調整し、ついで、150℃で30分間熱処理することによって、前記繊維集束剤によって表面処理の施された(集束された)炭素繊維束(炭素繊維ストランド)を得た。
〔炭素繊維の集束性の評価方法1〕
TM式摩擦抱合力試験機TM−200(大栄科学精機社製)を用い、ジグザグに配置した鏡面クロムメッキステンレス針3本を介して50gの張力で、炭素繊維ストランドを1000回擦過させ(往復運動速度300回/分)、炭素繊維ストランドの毛羽たちの状態を下記の基準で目視判定した。
◎:擦過前と同じく毛羽発生が全く見られなかった。
○:数本の毛羽は見られたものの、実用上問題ないレベルであった。
△:毛羽立ちが確認でき、糸切れも若干見られた。
×:毛羽立ち及び単糸の糸切れが非常に多く確認できた。
〔炭素繊維の集束性の評価方法2〕
前記炭素繊維ストランドを、約5mmの長さに裁断することによって炭素繊維チョップドストランドを作製した。
前記炭素繊維チョップドストランド50個を抽出し、それらを目視で観察した。具体的には、50個全ての炭素繊維チョップドストランドで、炭素繊維のほぐれや毛羽立ち等がみられなかったものを「◎」、1個〜5個の炭素繊維チョップドストランドで、炭素繊維のほぐれや毛羽立ち等がみられたものを「○」、6個〜30個の炭素繊維チョップドストランドで、炭素繊維のほぐれや毛羽立ち等がみられたものを「△」、31個〜50個の炭素繊維チョップドストランドで、炭素繊維のほぐれや毛羽立ち等がみられたものを「×」と評価した。
〔炭素繊維強化プラスチックの機械的強度(曲げ強度)の評価方法〕
前記で得た炭素繊維ストランドを、6−ナイロン樹脂ペレット(汎用射出成型グレード)とを、炭素繊維質量含有率が30質量%となるように二軸押し出し混錬機にてコンパウンドし、3mmΦ×3mm長のコンパウンドペレットに加工した。
コンパウンドペレットを射出成型し、150mm各×3.1mm厚の平板からなる炭素繊維強化プラスチックを作成した。前記平板から10mm幅×90mm長×3.1mm厚の曲げ試験板を5つ切り出し、JIS K7171に準拠して3点曲げ試験(スパン/厚さ比=20、試験速度5mm/分)を実施し、曲げ強度を測定した。前記曲げ強度は、概ね80MPa以上であることが好ましく、95MPaであることが特に好ましい。
Figure 2014152428
Figure 2014152428
Figure 2014152428
表1及び2中の「M−230G」は、NKエステルM−230G(新中村化学工業株式会社製、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート)を表す。「V−59」は、V−59(和光純薬工業株式会社製の触媒、2,2’−アゾビス(2-メチルブチロニトリル)を表す。「重量平均分子量」は、アクリル樹脂の重量平均分子量を表す。

Claims (4)

  1. アミド基及びシアノ基からなる群より選ばれる1種以上の官能基[X]と、ポリオキシアルキレン基とを有するアクリル樹脂(A)、及び、水性媒体(B)を含有することを特徴とする繊維集束剤。
  2. 前記アクリル樹脂(A)が、前記アクリル樹脂(A)1gに対して、前記官能基[X]を1mmol/g〜20mmol/gの範囲で有するものである請求項1に記載の繊維集束剤。
  3. 前記アクリル樹脂(A)が、前記アクリル樹脂(A)の全量に対して、前記ポリオキシアルキレン基を5質量%〜40質量%の範囲で有するものである請求項1に記載の繊維集束剤。
  4. 前記アクリル樹脂(A)が、アミド基を有する(メタ)アクリル単量体及びシアノ基を有する(メタ)アクリル単量体からなる群より選ばれる1種以上と、ポリオキシアルキレン基を有する(メタ)アクリル単量体とを含有する単量体混合物(a)を重合して得られるものである請求項1に記載の繊維集束剤。
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