JP2014151473A - パネル - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量性及び剛性に優れ、車両のラッゲジルームの床板等のように荷重が加わるパネルとして好適なパネルの提供を目的とする。
【解決手段】ポリプロピレン等のオレフィン樹脂層14と、オレフィン樹脂発泡体層15と、軟質ポリウレタンスラブ発泡体の切り出しからなるポリウレタン樹脂発泡体層16とが、この順に積層された三層構造の合成樹脂シート17から、軟質ポリウレタン樹脂発泡体層16を内側にして賦形した一組の半体12、12を融着等で接合して形成した中空のパネル本体11内に、ポリウレタン樹脂発泡原料を注入して発泡させることにより発泡体21を充填した。
【選択図】図2

Description

本発明は、中空のパネル本体と、前記パネル本体内に充填された発泡体とよりなるパネルに関する。
車両のラゲッジルームの床板や内装板等の車両用内装部材、建築用内装部材等に樹脂製のパネルが使用されている。
樹脂製のパネルとして、中空のパネル本体と、前記パネル本体内に充填された発泡体とで構成された発泡体充填タイプのものがある。
また、パネルの剛性を高めるため、あらかじめパネル本体の内面に不織布、織布、ガラス繊維マット及びアラミド繊維のうち少なくとも1つの繊維材を接合し、パネル本体内に注入した発泡用原料を発泡させて発泡体を充填し、繊維材に対する発泡体のアンカー効果によって発泡体とパネル本体との接合を高めるようにしたパネルがある(特許文献1)。
しかしながら、パネル本体の内面に繊維材を接合して発泡体を充填したパネルは、繊維材の使用によって重くなり、剛性については一層の向上が求められている。
特開2009−262529号公報
本発明は前記の点に鑑みなされたものであって、軽量性及び剛性に優れるパネルの提供を目的とする。
請求項1の発明は、内部が中空のパネル本体と、前記パネル本体内に充填された発泡体とよりなるパネルにおいて、前記パネル本体は該パネル本体を厚み方向に二分した形状からなる一組の半体が組み合わされて周縁で接合されたものからなり、前記半体は、オレフィン樹脂層とオレフィン樹脂発泡体層と軟質ポリウレタン樹脂発泡体層がこの順に積層された三層構造の合成樹脂シートから前記軟質ポリウレタン樹脂発泡体層を内側にして賦形されたものからなり、前記発泡体は、前記パネル本体内に注入されたポリウレタン樹脂発泡原料の発泡により形成されたポリウレタン樹脂発泡体からなることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1において、前記合成樹脂シートのオレフィン樹脂層は、厚み0.1〜0.3mmのポリプロピレン樹脂からなり、前記合成樹脂シートのオレフィン樹脂発泡体層は、発泡倍率3〜10倍、厚み2〜5mmのものからなり、前記合成樹脂シートの軟質ポリウレタン樹脂発泡体層は、軟質ポリウレタンスラブ発泡体から切り出された厚み1〜2mm、密度(JIS K 6401:2011準拠)20〜30kg/mのものからなり、前記パネル本体内に注入されたポリウレタン樹脂発泡原料の発泡により形成されたポリウレタン樹脂発泡体は、厚み9〜16mm、密度(JIS K 6401:2011準拠)60〜80kg/mのポリウレタン樹脂発泡体からなることを特徴とする。
請求項3の発明は請求項1又は2において、パネルの曲げ強度(ISO178準拠)が8〜12MPa、曲げ弾性率(ISO178準拠)が450〜550MPaであることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、オレフィン樹脂層とオレフィン樹脂発泡体層と軟質ポリウレタン樹脂発泡体層がこの順に積層された三層構造の合成樹脂シートから、前記軟質ポリウレタン樹脂発泡体層を内側にして賦形された一組の半体を、組み合わせて周縁を接合して中空のパネル本体が形成されているため、パネル本体自体の軽量性及び剛性を高くできる。特に、半体同士の接合面は軟質ポリウレタン樹脂発泡体層で構成されるため、融着等による半体同士の接合強度が、半体の接合面を不織布等の繊維材で構成した場合よりも高くなり、それによってパネル本体の剛性を高くでき、パネルの剛性も高めることができる。さらに、パネル本体内に注入されたポリウレタン樹脂発泡原料の発泡により形成されたポリウレタン樹脂発泡体は、パネル本体の内面を構成する軟質ポリウレタン樹脂発泡体にポリウレタン樹脂発泡原料が一部含浸して発泡形成されるため、パネル本体と内部に形成されたポリウレタン樹脂発泡体が、ポリウレタン樹脂発泡原料の発泡反応時の接着及び前記含浸部分におけるアンカー効果により強固に接合してパネルの剛性を高めることができ、パネルの軽量性を損なうことなく剛性を高めることができる。
請求項2の発明によれば、合成樹脂シートのオレフィン樹脂層が、厚み0.1〜0.3mmのポリプロピレン樹脂からなり、合成樹脂シートのオレフィン樹脂発泡体層が、発泡倍率3〜10倍、厚み2〜5mmのものからなり、合成樹脂シートの軟質ポリウレタン樹脂発泡体層が、軟質ポリウレタンスラブ発泡体から切り出された厚み1〜2mm、密度(JIS K 6401:2011準拠)20〜30kg/mのものからなり、パネル本体内に注入されたポリウレタン樹脂発泡原料の発泡により形成されたポリウレタン樹脂発泡体が、厚み9〜16mm、密度(JIS K 6401:2011準拠)60〜80kg/mのポリウレタン樹脂発泡体からなるため、パネルの軽量性及び剛性の両方をさらに高めることができる。
また、請求項3の発明によれば、パネルの曲げ強度(ISO178準拠)が8〜12MPa、曲げ弾性率(ISO178準拠)が450〜550MPaであるため、強度が求められる車両のラゲッジルームの床板や内装板等の車両用内装部材等に好適なパネルにすることができる。
本発明の実施形態に係るパネルの斜視図である。 パネルの断面図である。 パネル本体の断面図である。 シートの真空成形時を示す断面図である。 ブロー成形時を示す断面図である。 ポリウレタン樹脂発泡原料の注入時を示す断面図である。
図1及び図2に示す本発明の実施形態に係るパネル10は、中空のパネル本体11と、前記パネル本体11内に充填された発泡体21とよりなる。前記パネル10は、曲げ強度(ISO178準拠)が8〜12MPa、曲げ弾性率(ISO178準拠)が450〜550MPaのものが好ましい。
前記パネル本体11は、前記パネル10の外周壁を構成するものであり、図3に示すように、内部が発泡体充填用に中空となっている。前記パネル本体11は、該パネル本体11を厚みT方向に二分した形状からなる一組の半体12、12が組み合わされて周縁で接合されたものからなる。符号13は周縁の接合部(パーティングライン部)を示す。前記半体12、12は、前記パネル本体11を二等分した同一形状のものに限られず、厚みを異ならせて分割した形状のものであってもよい。
前記半体12、12は、オレフィン樹脂層14とオレフィン樹脂発泡体層15と軟質ポリウレタン樹脂発泡体層16がこの順に積層された三層構造の合成樹脂シート17から前記軟質ポリウレタン樹脂発泡体層16を内側にして賦形されたものからなる。なお、前記三層構造の合成樹脂シート17は、熱ラミネート等で三層が一体に化されている。
合成樹脂シート17のオレフィン樹脂層14は、外層に相当し、前記パネル10の意匠面となるため、耐傷付き性、防汚性等に優れるオレフィン樹脂とされている。具体的には、前記半体12、12及びパネル本体11の成形時の真空成形やブロー成形における加熱に耐え、且つ熱賦形性に優れるポリプロピレン樹脂が好ましい。ポリプロピレン樹脂としては、ポリプロピレンと低密度ポリエチレンのブレンド品からなるもの好適である。前記合成樹脂シート17のオレフィン樹脂層14を構成するポリプロピレン樹脂は、0.1〜0.3mmのシート状(フィルム状とも称される)のものが好ましい。また、前記オレフィン樹脂層14を構成するポリプロピレン樹脂の目付量は100〜300g/mが好ましい。さらに、前記オレフィン樹脂層14は、前記パネル10の意匠性を高めるため、表面がエンボス加工されたものであってもよい。
合成樹脂シート17のオレフィン樹脂発泡体層15は、中間層に相当し、剛性及び軽量性の点から発泡倍率3〜10倍、厚み2〜5mmのオレフィン樹脂発泡体が好ましい。オレフィン樹脂発泡体としては、真空成形やブロー成形が可能な実質的に非架橋なオレフィン樹脂発泡体が好ましく、例えば、低密度のポリエチレン樹脂発泡体あるいはポリプロピレン樹脂発泡体等を挙げることができる。特にポリプロピレン樹脂発泡体は、前記オレフィン樹脂発泡体層15として好適である。
合成樹脂シート17の軟質ポリウレタン樹脂発泡体層16は、内層に相当し、前記パネル本体11と前記発泡体21との接合性を高める作用がある。軟質ポリウレタン樹脂発泡体は、連続気泡の割合が高いため、前記発泡体21を充填するために前記パネル本体11内に注入されたポリウレタン樹脂発泡原料が含浸し易く、ポリウレタン樹脂発泡原料から発泡形成された発泡体21の一部が前記軟質ポリウレタン樹脂発泡体層16内に進入して係合した状態となり、強固なアンカー効果によって、前記パネル本体11と前記発泡体21との接合を強固なものにでき、パネルの剛性を高めることができる。
前記合成樹脂シ−ト17の軟質ポリウレタン樹脂発泡体層16は、軟質ポリウレタンスラブ発泡体から切り出されたものが好ましい。軟質ポリウレタンスラブ発泡体は、コンベア上に軟質ポリウレタン発泡樹脂原料を供給して常圧で連続発泡したものである。軟質スラブ発泡体の個々の気泡は、隣接する気泡間にある骨格といわれる支柱部と支柱部間を覆う気泡膜によって形成される。この気泡膜は、軟質スラブ発泡体を発泡硬化させる時に発生し、反応熱等により膨張拡散する炭酸ガス等により、大半が破られ複数の気泡が連通となる。前記軟質ポリウレタンスラブ発泡体を切り出すことによって、切り出した表面では気泡が切断される。切断された気泡は、凹部となる開口を、その表面に有することから、切り出した軟質ポリウレタンスラブ発泡体で前記軟質ポリウレタン樹脂発泡体層16を構成した場合、前記パネル本体11内に注入されたポリウレタン樹脂発泡原料が軟質ポリウレタン樹脂発泡体層16に一層含浸し易くなり、ポリウレタン樹脂発泡原料から発泡形成された発泡体21と軟質ポリウレタン樹脂発泡体層16とのアンカー効果がさらに大になり、前記パネル本体11と前記発泡体21との接合を一層強固にでき、パネルの剛性を高めることができる。
また、前記軟質ポリウレタンスラブ発泡体から切り出された軟質ポリウレタン樹脂発泡体を、厚み1〜2mm、密度(JIS K 6401:2011準拠)20〜30kg/mとすることにより、前記オレフィン樹脂層14とオレフィン樹脂発泡体層15と軟質ポリウレタン樹脂発泡体層16とが積層一体化した三層構造の合成樹脂シート17から、真空成形やブロー成形によって前記半体12及びパネル本体11を形成することが容易になる。
前記パネル本体11内に充填された発泡体21は、前記パネル本体11内に注入されたポリウレタン樹脂発泡原料の発泡により形成されたポリウレタン樹脂発泡体からなる。ポリウレタン樹脂発泡原料は、ポリオール、ポリイソシアネート、発泡剤、触媒、適宜添加される整合剤、難燃剤等からなる。充填後のポリウレタン樹脂発泡体の厚みは9〜16mm、密度(JIS K 6401:2011準拠)は60〜80kg/mが、パネルの軽量性及び剛性の点から好ましい。また、前記発泡体21を構成するポリウレタン樹脂発泡体は、表面に他部、例えば内深部よりも密度の高いスキン層を有するものが、前記アンカー効果による前記パネル本体11と発泡体21との接合強度及びパネル10の剛性を一層高めることができるため、より好ましい。前記密度の高いスキン層を得るには、公知の技術を利用できる。すなわち、前記ポリウレタン樹脂発泡原料は、公知のものであり、数平均分子量、3000〜6000の2〜4官能のポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリマーポリオールブレンド物等のポリオール成分および、TDI、MDI、これらの混合物および変性体等からなるポリイソシアネート成分、アミン系/錫系等の触媒、界面活性剤およびシリコーン系整泡剤及び、水等の発泡剤からなる。
本発明では、これらポリウレタン樹脂発泡原料を、インテグラルスキン発泡体に金型成形する技術を採用するのが好ましい。具体的には、整泡剤、消泡剤の選択、発泡剤の量を調整するとともに、成形において金型温度を低く調整することにより、成形品表面における樹脂の発泡を抑制し、硬化のみを促進させることで低密度層である、いわゆるスキン層を成形時に形成する。表面層を低密度とすることで、アンカー効果による上記軟質ポリウレタン樹脂発泡体層16との密着性が高まり、しいては、成形品の剛性を高めることになる。
前記パネル10の製造は、まず前記合成樹脂シートを用いて公知の真空成形あるいはブロ−成形の何れかにより又は両方によって前記パネル本体11を成形し、次に前記パネル本体11内にポリウレタン樹脂発泡原料を注入して発泡させることにより前記発泡体21を形成することにより行うことができる。
以下に前記パネル10の製造方法の具体的な実施形態を、真空成形とブロー成形を併用する場合について示す。
図4の(4A)及び(4B)に示すように、前記三層構造からなる二枚の合成樹脂シート17、17をヒータ等の加熱装置(樹脂せず)で加熱し、軟化させた状態で成形上型41と成形下型51の型面42、52に吸引する公知の真空成形を行い、型面形状に賦形する。その際、前記合成樹脂シート17、17は、前記オレフィン樹脂層14、14が成形上型41と成形下型51の型面42、52側を向き、また前記軟質ポリウレタン樹脂発泡体層16、16が内側を向くようにされる。また、前記合成樹脂シート15、15の加熱温度は、合成樹脂シートが軟化状態となる温度、例えば140〜180℃である。
前記成形上型41と成形下型51は、前記型面42、52が前記半体12、12の外面形状と等しい凹面で構成され、前記型面42、52には型内の空間43、53と連通する吸引孔44、54が複数形成され、型の側面に形成された排気口45、55に接続した吸引装置(図示せず)によって、型面の吸引孔44、54を介して型面の気体を外部へ排出し、前記合成樹脂シート17、17を型面42、52に吸引可能になっている。前記真空成形によって、前記合成樹脂シート17、17は前記半体12、12と等しい形状に賦形される。また、本実施形態の成形上型41と成形下型51は、ブロー成形型を兼ねており、型合わせ部の一部に半円筒形の溝46、56が形成されている。前記半円筒の溝46、56は、前記真空成形時に前記成形上型41と成形下型51を閉型した際に、前記合成樹脂シート17、17間にブロー用のノズル挿入孔を形成する。
前記真空成形によって軟化した合成樹脂シート15、15を型面に吸引した状態で前記成形上型41と成形下型51を接近させて図5のように閉じ、その際、前記成形上型41と成形下型51の型合わせ部に形成される前記合成樹脂シート17、17間のノズル挿入孔からブロー用ノズル61を、型内の合成樹脂シート17、17間に挿入する。前記閉型によって合成樹脂シート17、17は、前記ブロー用ノズル61の部分を除いて型合わせ部で軟質合成樹脂発泡体層16、16が密着し、型内の合成樹脂シート17、17間部分に中空部が形成される。
閉型した状態で前記ブロー用ノズル61から、圧搾空気を前記合成樹脂シート17、17間の中空部に吹き込み、前記成形上型41と成形下型51の型面に前記合成樹脂シート17、17をそれぞれ圧着して公知のブロー成形を行う。前記ブロー成形によって、前記合成樹脂シート17、17を、型面形状にさらに正確に賦形した前記半体12、12を形成すると共に、型合わせ部で密着している軟質合成樹脂発泡体層16、16を融着し、それにより前記半体12、12の周縁を融着接合して前記中空のパネル本体11を形成する。前記ブロー成形中においても前記排気口45、55からの吸引排気を続ける。
前記ブロー成形後、前記ブロー用ノズル61に代えて、図6に示すように発泡原料注入用ノズル71を型内に挿入し、前記パネル本体11内にポリウレタン樹脂発泡原料21Aを注入する。前記パネル本体11内に注入されたポリウレタン樹脂発泡原料21Aは、一部が前記パネル本体11内面の軟質ポリウレタン樹脂発泡体層16に含浸して発泡し、前記パネル本体11内に充満した発泡体21を形成する。これにより、前記発泡体21が前記パネル本体21内に充填され、前記パネル10が形成される。なお、前記ポリウレタン樹脂発泡原料21Aの注入以降については、前記排気口45、55からの吸引排気を継続あるいは停止の何れでもよい。
その後、前記成形上型41と成形下型51を開いて前記パネル10を取り出し、前記パネル10の周囲の余分な部分を切除して製品とする。
なお、前記製造方法の実施形態では、前記パネル本体10の成形に際し、真空成形とブロー成形を続けて行っているが、真空成形のみ、あるいはブロー成形のみによって前記パネル本体10を成形してもよい。
例えば、真空成形のみによる場合は、加熱軟化させた前記合成樹脂シート17、17を前記成形上型41と成形下型51の型面にそれぞれ吸引して一組の前記半体12、12を真空成形した後、得られた半体12、12を組み合わせて熱融着等で周縁を接合して前記パネル本体11を形成し、得られた前記パネル本体11内にポリウレタン樹脂発泡原料を注入して発泡体を充填することにより前記パネル10を製造する。
ブロー成形のみによる場合は、加熱軟化させた前記合成樹脂シート17、17を前記成形上型41と成形下型51で挟んで、合成樹脂シート17、17間にブロー用ノズルから圧搾空気を吹き込み、前記成形上型41と成形下型51の型面に前記合成樹脂シート17、17をそれぞれ圧着して一組の前記半体12、12を形成すると同時に、型合わせ部で挟んでいる前記半体12、12の周縁を融着により接合して前記パネル本体11をブロー成形し、得られた前記パネル本体11内にポリウレタン樹脂発泡原料を注入して発泡体を充填することにより前記パネル10を製造する。
層の材質を以下の内容とし、かつ表1のように層の厚み、発泡倍率等の組み合わせを異ならせた三層構造の合成樹脂シートを用い、図4及び図5に示した真空成形及びブロー成形(合成樹脂シートの加熱温度160℃)により中空のパネル本体を形成し、その後に、図6に示した方法で以下のポリウレタン樹脂発泡原料をパネル本体内に注入して発泡体を充填し、各実施例のパネルを製造した。なお、三層構造の合成樹脂シートの製造は、各層を積層し、温度180℃の熱ロールで加圧することにより製造した。また、実施例1〜3のパネルの寸法は、300×420×厚み20mmである。
・オレフィン樹脂層:ポリプロピレンと低密度ポリエチレンのブレンド品、目付量100〜300g/m、イノアックコーポレーション製。
・オレフィン樹脂発泡体層、品名:パロニア・PP3倍発泡シート(独立気泡構造)、三井化学東セロ社製
・軟質ポリウレタン樹脂発泡体層:軟質ポリウレタンスラブ発泡体から切り出されたもの、品名:カラーフォーム、イノアックコーポレーション社製、厚み1〜2mm、密度25kg/m
・ポリレタン樹脂発泡原料(スキン層有り)の配合
2液性インテグラルスキンフォーム原料:BASFイノアックポリウレタン株式会社製、フォームライトSKL/F。ポリオール成分混合物:ポリオール、架橋剤、整泡剤、アミン系触媒発泡剤からなる混合物と、イソシアネート成分:メチレンジフェニルジイソシアネートとを、混合比率100:175で混合する。
スキン層のないポリウレタン樹脂発泡原料には、断熱・保冷保温材用硬質ポリウレタン発泡原料、品名:フォームライトHNB−6200。組成(容量比)ポリオール成分混合物:100重量部、イソシアネート成分:メチレンジフェニルジイソシアネート、100重量部を混合する。
Figure 2014151473
実施例1は、合成樹脂シートのオレフィン樹脂層の厚み0.1mm、オレフィン樹脂発泡体層の発泡倍率3倍、成形前のオレフィン樹脂発泡体層の厚み2mmとし、ポリウレタン樹脂発泡体のオープン発泡時の発泡倍率16倍、充填後のポリウレタン樹脂発泡体の密度68kg/m、充填後の厚み15.8mm、スキン層有りとしたパネルである。実施例2は合成樹脂シートのオレフィン樹脂層の厚み0.3mm、オレフィン樹脂発泡体層の発泡倍率10倍、成形前のオレフィン樹脂発泡体層の厚み5mmとし、ポリウレタン樹脂発泡体のオープン発泡時の発泡倍率18倍、充填後のポリウレタン樹脂発泡体の密度61kg/m、充填後の厚み9.4mm、スキン層有りとしたパネルである。実施例3は合成樹脂シートのオレフィン樹脂層の厚み0.3mm、オレフィン樹脂発泡体層の発泡倍率10倍、成形前のオレフィン樹脂発泡体層の厚み5mmとし、ポリウレタン樹脂発泡体のオープン発泡時の発泡倍率14倍、充填後のポリウレタン樹脂発泡体の密度68kg/m、充填後の厚み9.4mm、スキン層を無としたパネルである。
従来例として、オレフィン樹脂シート(材質ホモポリプロピレン、厚み1mm、イノアックコーポレーション社製)の内面に不織布(材質PET、目付量30g/m、品名;アラフノン、高安(株)製)を、熱ラミネートで接合した二層構造のシートを用いて形成した中空のパネル本体を用い、パネルを製造した。
また、実施例で使用した合成樹脂シートのオレフィン樹脂層を無とした比較例1のパネル、オレフィン樹脂発泡体層を無とした比較例2のパネル、軟質ポリウレタン樹脂発泡体層を無とした比較例3のパネル、軟質ポリウレタン樹脂発泡体層に代えて従来例で用いた不織布を使用した比較例4のパネル、パネル本体内にポリウレタン樹脂発泡体を非充填とした比較例5のパネルをそれぞれ製造した。従来例及び比較例の構成を前記表1に示す。
実施例1〜3、従来例及び比較例1〜5のパネルについて、重量、曲げ強度(ISO178準拠)、曲げ弾性率(ISO178準拠)について測定した。重量は、従来例よりも軽量の場合に○(合格)、重い場合に×(不合格)とした。剛性は、曲げ強度が8MP以上で且つ曲げ弾性率が450MPa以上の場合に○(合格)とし、一方でも満たさない場合に×(不合格)とした。
また、シートブロー成形性として反り、賦形について判断した。反りは、管理値に対してプッシュプルゲージで判断し、公差内の場合に○(合格)、公差外の場合に×(不合格)とした。賦形は、設定形状に対して形状合わせ冶具で判断し、隙間なしの場合に○(合格)、隙間ありの場合に×(不合格)とした。さらに、パネル本体におけるPL部(パーティングライン部の略、すなわちパネル本体を構成する半体同士の接合部)の接合性について判断した。PL部の接合性は、半体同士の接合部をパネル本体の外周に沿って25mmの幅で切断して試験片とし、得られた試験片に対してインストロン引っ張り試験機(品名
オートグラフ、島津製)を用い、チャック間距離25mm、引張り速度10mm/minで加圧して引張り荷重(N)を測定し、引張り荷重が60N以上の場合は○(合格)、45N未満の場合は×(不合格)とした。また、パネル本体内へのポリウレタン樹脂発泡体の充填性を充填量で判断し、計量値が充填量と一致の場合に○(合格)とし、計量値が不一致の場合に×(不合格)とした。結果を表1の中段から下段に示す。
実施例1〜実施例3は剛性及び重量の何れも○(合格)であり、重量については従来例よりも5〜30%軽量化を実現できた。また、PL部の接合性については、従来例の圧縮荷重が40Nであったのに対し、実施例1〜実施例3では引張り荷重の測定結果が60〜100Nであり、○(合格)であり、実施例1〜実施例3のパネルは、大きな力が加わった場合にもパネル本体がPL部で分離し難いものである。
一方、合成樹脂シートのオレフィン樹脂層を無とした比較例1は、シートブロー成形性の反りが×(不合格)であり、良好な製品品質が得られなかった。
合成樹脂シートのオレフィン樹脂発泡体層を無とした比較例2は剛性が不足すると共にシートブロー成形性の反りが×(不合格)であった。
合成樹脂シートのポリウレタン樹脂発泡体層を無とした比較例3は剛性が不足し、×(不合格)となった。
合成樹脂シートのポリウレタン樹脂発泡体層に代えて不織布を使用した比較例4は、PL部の接合性において、引張り荷重の測定結果が40Nであり、×(不合格)であった。このことから、比較例4では、パネルに大きな力が加わった際にパネル本体がPL部で分離するおそれがある。
ポリウレタン樹脂発泡体を充填していない比較例5は、剛性が不足し、×(不合格)となった。
このように、実施例1〜3のパネルは、軽量性及び剛性に優れ、しかもパネル本体の最内層が不織布ではなく軟質ポリウレタン樹脂発泡体からなるため、パネル本体のPL部(接合部)の接合が強固であり、大きな力が加わっても分離し難いものである。
10 パネル
11 パネル本体
14 オレフィン樹脂層
15 オレフィン樹脂発泡体層
16 軟質ポリウレタン樹脂発泡体層
17 合成樹脂シート
21 発泡体

Claims (3)

  1. 内部が中空のパネル本体と、前記パネル本体内に充填された発泡体とよりなるパネルにおいて、
    前記パネル本体は該パネル本体を厚み方向に二分した形状からなる一組の半体が組み合わされて周縁で接合されたものからなり、
    前記半体は、オレフィン樹脂層とオレフィン樹脂発泡体層と軟質ポリウレタン樹脂発泡体層がこの順に積層された三層構造の合成樹脂シートから前記軟質ポリウレタン樹脂発泡体層を内側にして賦形されたものからなり、
    前記パネル本体内に充填された発泡体は、前記パネル本体内に注入されたポリウレタン樹脂発泡原料の発泡により形成されたポリウレタン樹脂発泡体からなることを特徴とするパネル。
  2. 前記合成樹脂シートのオレフィン樹脂層は、厚み0.1〜0.3mmのポリプロピレン樹脂からなり、
    前記合成樹脂シートのオレフィン樹脂発泡体層は、発泡倍率3〜10倍、厚み2〜5mmのものからなり、
    前記合成樹脂シートの軟質ポリウレタン樹脂発泡体層は、軟質ポリウレタンスラブ発泡体から切り出された厚み1〜2mm、密度(JIS K 6401:2011準拠)20〜30kg/mのものからなり、
    前記パネル本体内に注入されたポリウレタン樹脂発泡原料の発泡により形成されたポリウレタン樹脂発泡体は、厚み9〜16mm、密度(JIS K 6401:2011準拠)60〜80kg/mのポリウレタン樹脂発泡体からなることを特徴とする請求項1に記載のパネル。
  3. 曲げ強度が8〜12MPa(ISO178準拠)、曲げ弾性率が450〜550MPa(ISO178準拠)であることを特徴とする請求項1又は2に記載のパネル。
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