以下、本発明にかかる撮影システムの実施の形態について説明する。
図1は、撮影システム1の全体構成を模式に示した図である。撮影システム1は、監視領域Eに設置される警備装置2、飛行ロボット3、レーザセンサ4、建物内センサ5、対処員端末6と、ネットワークを介して接続される監視センタ内に設置されたセンタ装置7から構成されている。センタ装置7は、警備装置2とIP網にて接続され、警備装置2から飛行ロボット3の撮影した画像や建物内センサ5の検知信号などを受信し、モニタに表示する。なお、監視員は、このモニタを視て監視領域Eの状況を把握し、適切な対応を行う。また、ネットワークをIP網として説明しているが、一般公衆回線網、携帯電話網など画像の送受信に支障がなければこれに限るものではない。
飛行ロボット3は、警備装置2からの無線による飛行制御信号に基づいて撮影しながら飛行し、撮影した画像を警備装置2に送信する。図2は、飛行ロボット3の機能ブロックを示した図である。
飛行ロボット3は、警備装置2との無線通信を行うためのアンテナ31、上昇/下降/方向転換/前進などの飛行するための4つのロータ32、ロータ32に駆動力を提供するモータ等からなるロータ駆動部33、鉛直下方にレーザー光を投受光して飛行ロボット3の現在高度を計測する高度センサ34、水平方向かつ周囲にレーザー光を投受光して飛行ロボット3の周辺状況を計測する測距センサ35、飛行ロボット3の前方をカラー画像にて撮影するカメラ36、周囲が暗いときに点灯しカメラ36での撮影を補助するLED照明である照明37、飛行ロボット3の全体を制御するロボ制御部38、飛行ロボット3の各部に電力を供給するリチウムポリマー電池である電源39から構成されている。
また、ロボ制御部38は、アンテナ31を介して警備装置2との無線通信を制御するロボ通信制御手段381、カメラ36の撮影開始/終了やカメラ36が撮影した画像を取得してロボ通信制御手段381から警備装置2へ送信するなどの処理をするカメラ制御手段382、測距センサ35および高度センサ34が測定した高度情報および周辺物体と自機との距離データをスキャンデータとして通信制御手段381から警備装置2へ送信するなどの処理をするスキャン手段383、警備装置2からの飛行制御信号に基づいてロータ駆動部33を制御して飛行ロボット3を目標位置に飛行するように制御する飛行制御手段384から構成されている。
次に、対処員端末6について説明する。対処員端末6は、監視センタより監視領域Eへの出動要請を受けた緊急対処員によって所持される携帯端末である。対処員端末6は、警備装置2から無線通信によって飛行ロボット3が撮影した画像や飛行ロボット3の現在位置(飛行位置)等の情報を受信する。また、対処員端末6は、端末の現在の位置情報を警備装置2に送信する。図3は、対処員端末6の機能ブロックを示した図である。図4は、対処員端末6のイメージを示した図である。
対処員端末6は、GPS衛星(図示しない)からGPS信号を受信するGPS受信手段611と、警備装置2との無線通信を行うための警備装置通信手段612とからなる通信部61、対処員端末6を制御する端末制御部62、対処員端末6の処理に必要なプログラムや各種のデータ、パラメータなどを記憶しているROM/RAMなどの周辺部品にて構成される端末記憶部63、液晶ディスプレイ等の情報表示デバイスである表示部64と、キーボードやタッチパネル等の情報入力デバイスである操作部65から構成されている。なお、図示しないが各部への電力を供給する電源部も備えている。
ここで、端末記憶部63に記憶されている情報について説明する。監視空間マップ631は、監視領域Eを3次元にて表現した情報であって、地面から飛行ロボット3の飛行に必要な程度の高さまでの監視空間を表現したマップ情報である。監視空間マップ631には、予め監視領域E内の建物の3次元情報、当該建物に人が出入り可能な窓や扉などの開口部の3次元情報やその座標(開口位置)、監視領域E内に設置されたレーザセンサ4の位置など監視領域E内に存在する物体の3次元情報が記憶されている。なお、後述する警備装置2の記憶部24にも監視空間マップ241が記憶されている。端末記憶部63に記憶されている監視空間マップ631と、記憶部24に記憶されている監視空間マップ241は同一の情報でもよいし、それぞれが用いられて実行される処理に必要な情報が含まれていれば情報量に違いがあるものでもよい。監視空間マップ241については後述する。端末記憶部63には、監視空間マップ631以外に対処員端末6の機能を実現するための各種プログラムが記憶されている。
次に端末制御部62について説明する。なお、端末制御部62は、端末記憶部63には図示していないソフトウェアモジュールを読み出して、CPU等にて各処理を行うものである。
端末位置算出手段621は、GPS受信手段611が受信するGPS信号から対処員端末6の現在位置情報(緯度・経度・高度情報)を算出し、警備装置通信手段612を介して警備装置2に算出した現在位置情報を端末位置として送信する。ここで、端末位置算出手段621は、対処員端末6の電源がONになっている間、所定間隔(例えば、数十ミリ秒間隔)でGPS受信手段611が受信するGPS信号について端末位置を算出し、警備装置2に送信する。また、本実施の形態では、GPS信号を用いた端末位置の算出を説明しているが、これに限るものではない。対処員端末6の現在位置情報を特定可能であれば、他の電波測位方式やICタグ、画像処理技術などを用いて端末位置を算出するようにしてもよい。
表示/操作制御手段622は、警備装置2から送信される飛行ロボット3が撮影した画像や飛行ロボットの飛行位置を含んだ飛行ロボット3に関する情報(ロボ情報)を警備装置通信手段612にて受信すると、端末記憶部63に記憶された監視空間マップ631等を用いて、ロボ情報を表示部64に表示し、対処員端末6の利用者である緊急対処員がロボ情報を把握できるようにする。また、警備装置2から送信される対処員位置を受信すると、端末記憶部63に記憶された監視空間マップ631等を用いて、対処員位置を表示部64に表示する。また、緊急対処員が対処員端末6を操作するのに必要な各種情報を表示部64に表示する。また、表示/操作制御手段622は、操作部65の入力信号に基づいて対処員端末6を制御する。例えば、緊急対処員は、操作部65を操作して、対処員端末6の起動/終了、表示部64に表示された画像の拡大縮小、回転などを行う。
ここで、図4を参照して対処員端末6の表示の一例を説明する。図4は、監視領域Eに到着した緊急対処員が監視領域E内の建物の外周を監視し、飛行ロボット3にて緊急対処員にとっての死角を撮影しているときの表示部64の表示例を示している。表示部64には、監視空間マップ631を用いて生成した監視領域Eの全体を俯瞰できる構造図642と、飛行ロボット3が撮影した現在の撮影画像641が表示されている。ここで、撮像画像641は、緊急対処員が現在監視している建物側面とは反対側に位置する建物側面に設置された扉を撮影した画像である。この扉は、通常、緊急対処員の現在位置からでは、建物の死角になって目視不可能であるが、緊急対処員は、表示部64に表示された撮像画像641を確認することによってその様子を監視することができる。
また、表示部64には、対処員端末6の現在位置(緊急対処員の現在位置)を示す対処員アイコン644、飛行ロボット3の現在位置を示す飛行ロボットアイコン643が構造図642上に表示されている。また、図示はしないが、飛行ロボット3の撮影方向を表示するようにしてもよい。このように、対処員端末6の表示部64を緊急対処員が見れば、監視領域Eにおける自己位置、飛行ロボット3の飛行位置(撮影している位置)、自らにとって死角となる監視領域の様子を瞬時に把握できる。なお、図4に示した表示は一例であり、表示部64上の表示態様はこれに限るものではない。
次に、図5、図6、図7、図8、図9、図10を参照して、警備装置2について詳細に説明する。図9に示す監視領域Eの建屋Bの内部に警備装置2は設置されている。警備装置2は、建屋B内への侵入者を検知するための適宜の場所に設置された建物内センサ5、監視領域E内であって駐車場等の建屋Bの外を検知領域とするレーザセンサ4とそれぞれ接続されている。
図5は、警備装置2の機能ブロックを示す図である。警備装置2は、監視領域Eを監視センタが監視する警備セット状態と監視センタで監視しない警備解除状態との切替操作を行う警備モード切替部21と、レーザセンサ4や建物内センサ5などの各種センサからの信号の入力を受けるセンサインタフェース22、飛行ロボット3との通信を行う飛行ロボット通信部25、飛行ロボット3が撮影した画像、各種センサが検知した異常信号などについて、センタ装置7とネットワークを介して通信を行う監視センタ通信部26、対処員端末6との通信を行う対処員端末通信部27、警備装置2の処理に必要なプログラムや各種のデータ、パラメータなどを記憶しているROM/RAMなどの周辺部品にて構成される記憶部24、および警備装置2の全体を統括制御するCPU、MPUなどから成る警備制御部23から構成されている。
ここで、記憶部24に記憶されている情報について説明する。まず、監視空間マップ241は、対処員端末6の端末記憶部63に記憶された監視空間マップ631の説明にて前述したように監視領域Eを3次元にて表現した情報であって、地面から飛行ロボット3の飛行に必要な程度の高さまでの監視空間を表現したマップ情報である。図9を参照して説明すると、本実施の形態では、監視領域Eと外部を仕切る塀の存在、建屋B、レーザセンサ4の設置位置、扉や窓のように人が出入り可能な開口部(扉a、窓e、窓f、窓g)の位置(開口位置)、建屋B内部の3次元情報が登録されている。例えば、扉aの監視空間マップ241上の開口位置は(x1,y1,z1)、窓eの開口位置は(x2,y2,z2)、窓fの開口位置は(x3,y3,z3)、窓gの開口位置は(x4,y4,z4)のように記憶されている。また、本実施の形態では、監視空間マップ241と監視空間マップ631は同じ情報である。
建物内センサ配置情報242は、各建物内センサ5の監視場所の監視空間マップ241における位置情報である。これは、予め警備計画によって決められており、建物内センサ5ごとに監視空間マップ241上の位置が対応付けられている。建物内センサ配置情報242は、建物内センサ5に、センサ属性、検知対象を示す空間領域、最寄りの開口位置の3次元座標を対応付けた情報である。センサ属性は、建物内センサ5の機能を示しており、「扉」は扉の開閉をマグネットセンサにて検知するという属性、「空間センサ」は領域内の人体が発する熱を検知する熱センサや画像センサなど所定空間内に人体の存在を検知するという属性、「窓センサ」は、窓の開閉を検知または窓の破壊を検知するという属性を示している。空間領域は、建物内センサ5が対象としている監視ブロックを示している。また、開口位置は、建物内センサ5が検知した場合に、賊が建屋Bから出てくる可能性が高い場所として、飛行ロボット3の目標位置の算出に用いられる。図9を参照して、建物内センサ配置情報242の一例を説明すると、例えば、センサ5aについては、扉の開閉を監視するセンサであり、監視ブロックB1への侵入を検知対象とし、扉aの監視空間マップ241上の開口位置(x1,y1,z1)を最寄りの開口位置の3次元座標とすることが対応付けられている。
レーザセンサパラメータ243は、レーザセンサ4の監視空間マップ241における位置、レーザセンサ4の検知領域における位置と監視空間マップ241上の位置との対応関係を含む情報であり、レーザセンサ4にて物体検知した位置を監視空間マップ241上の位置に変換するためのパラメータである。
各種パラメータ244は、警備装置2が監視領域Eを監視するために必要なセンタ装置7のIPアドレスや飛行ロボット3との通信のためのデータなど種々のパラメータである。記憶部24には、これら以外に警備装置2の機能を実現するための各種プログラムが記憶されている。
次に、警備制御部23について詳細に説明する。なお、警備制御部23は、記憶部24には図示していないソフトウェアモジュールを読み出して、CPU等にて各処理を行うものである。
レーザセンサ解析モジュール231は、センサインタフェース22から入力されるレーザセンサ4の信号を解析処理するソフトウェアである。具体的には、レーザセンサ4がレーザー光にて検知エリアを走査した結果である探査信号を時系列に解析する。検知エリアに新たな進入物体等がなければ、時系列に入力されるレーザセンサ4の探査信号は変化しないので、移動物体なしとの解析結果となる。他方、検知エリアに新たな進入物体等があれば、レーザセンサ4の探査信号に変化が生じ、変化が出た検知エリアでの位置を解析して求める。更に、記憶部24のレーザセンサパラメータ243を用いて、監視空間マップ241上の位置に変換し、進入物体の位置・大きさ・移動方向を算出し、進入物体を監視空間マップ241上で追跡する。また、進入物体が停止すると、その後の信号の変化がなくなるので、追跡していた自動車等の物体が、駐車したと判定することができる。
また、レーザセンサ解析モジュール231の解析結果は、後述する異常判定モジュール232やロボ制御モジュール233に出力される。
ここで、レーザセンサ4は、屋外に設置されて、監視領域Eの駐車場や建屋Bの周囲への進入を監視している。図7は、レーザセンサ4の検知エリアを示した図である。同図に示すように、レーザセンサ4−1が監視領域Eの左上から建屋B方向を検知エリアとして設置され、レーザセンサ4−2が監視領域Eの右下から建屋B方向の裏手を検知エリアとするように設置されている。
レーザセンサ4は、予め設定された検知エリアを走査するように、放射状にレーザー光である探査信号を送信し、検知エリア内の物体に反射して戻ってきた探査信号を受信する。そして、送信と受信の時間差から物体までの距離を算出し、その探査信号を送信した方向と算出した距離を求める。
そしてレーザセンサ4は、所定周期で検知エリアを走査した走査単位の結果を警備装置2に送信する。これにより、警備装置2のレーザセンサ解析モジュール231にて、監視領域Eにおける屋外での物体配置状況や人物の有無、自動車の追跡などが可能となる。本実施の形態では、地上を走行する自動車や人間の進入監視を目的としているため、水平方向に1段での走査としているが、監視目的によっては、鉛直方向にも複数段の走査をするようにしてもよい。
図5に戻って、異常判定モジュール232は、警備モード切替部21からの警備セット/解除信号、建物内センサ5、レーザセンサ4からの信号を受信し、監視領域Eに異常が発生したか否かを判定する。異常判定モジュール232は、警備モード切替部21から警備セット信号を受信すると監視領域Eを警戒する警備セットモードとし、警備解除信号を受信すると監視領域Eを警戒していない警備解除モードに設定する。そして、警備解除モードでは、建物内センサ5やレーザセンサ4からの検知信号を受信しても、特段の処理は行わない。他方、警備セットモードでは、建物内センサ5やレーザセンサ4からの検知信号を受信すると異常発生と判定し、監視センタ通信部26からセンタ装置6に異常通報する。異常通報とともに、ロボ制御モジュール233に対して飛行ロボット3の起動制御を実行する。そして、飛行ロボット通信部25から受信した飛行ロボット3が撮影した画像を監視センタ通信部26からセンタ装置6に送信する処理を異常状態の解除がされるまで継続する。なお、異常状態の解除方法は種々存在するが、本発明との関連性が低いので説明は省略する。
ロボ制御モジュール233は、異常判定モジュール232にて飛行ロボット3の起動信号を受けると、飛行ロボット通信部25から飛行ロボット3の飛行制御を行う。
ここで、図6を参照してロボ制御モジュール233を説明する。図6は、ロボ制御モジュール233の機能ブロック図である。ロボ制御モジュール233は、監視空間マップ241上における対処員の現在位置である対処員位置を順次算出する対処員位置算出手段イと、対処員にとって目視が不可能な領域である不可視領域を監視空間マップ241上から抽出する不可視領域抽出手段ロと、飛行ロボット3が到達するべき目標位置を決める目標位置設定手段ハと、目標位置設定手段ハが設定した目標位置に到達するための飛行経路を算出する飛行経路算出手段ニと、飛行経路算出手段ニが算出した飛行経路にて飛行するように飛行ロボット3へ飛行制御信号を生成して送信するロボ制御手段ホと、飛行ロボット3の監視空間マップ241上における現在の位置情報である飛行位置を順次算出する飛行位置算出手段ヘから構成されている。目標位置設定手段ハの詳細については、後述する。
対処員位置算出手段イは、対処員端末6を所持した緊急対処員の監視領域E内における現在位置を算出する。具体的には、対処員端末通信部27から順次受信する端末位置(緯度・経度・高度情報)について、監視空間マップ241上の位置を対処員位置として順次算出し、不可視領域抽出手段ロに順次出力する。ここで、対処員位置算出手段イにて対処員位置が算出された場合、緊急対処員が監視領域Eに到着しているということを意味する。また、対処員端末が算出されない場合は、緊急対処員が監視領域Eに到着していないか、若しくは一度監視領域E内に到着した緊急対処員が監視領域E外に出たということを意味する。
不可視領域抽出手段ロは、対処員位置算出手段イにて算出された対処員位置および監視空間マップ241を用いて、監視領域Eにおける緊急対処員にとっての死角、つまり建物の影になって目視が不可能となる領域を不可視領域として抽出する。ここで、図8を参照して、具体的な抽出方法の一例を説明する。図8は、不可視領域の抽出イメージを示した図であり、図10(b)に対応している。図8は、監視領域Eを上空から俯瞰した図である。対処員位置算出手段イにて算出された対処員位置が8の位置である場合に、監視空間マップ241を用いて抽出される不可視領域は黒色で示されたDの領域である。不可視領域は、緊急対処員は対処員位置の3次元座標を中心として360度を目視可能であると想定した場合に、監視空間マップ241に含まれる建屋Bの3次元情報や塀の存在などの物理的な制約条件を考慮して建物などの障害物が存在する方向の障害物より先を目視不可能な領域、つまり不可視領域として抽出したものである。図8においては、対処員位置8を中心として、緊急対処員の付近にある建屋8の壁面より先が不可視領域Dとして抽出される。なお、不可視領域抽出手段ロによる不可視領域の抽出処理は、この方法に限らない。
飛行位置算出手段ヘは、飛行ロボット3のスキャン手段383が取得したスキャンデータを受信し、このスキャンデータが監視空間マップ241に合致する場所を算出することにより、飛行位置を算出する。なお、飛行ロボット3は、起動を開始するまでは、所定の着陸待機場所に所在しているので、その位置が飛行位置となっている。なお、本実施の形態では、スキャンデータに基づいて現在位置を算出しているが、これに限らず飛行ロボット3にGPS信号の受信機能を設けて、GPS信号に基づいて現在位置を算出してもよい。
図5に戻って、画像処理モジュール234は、飛行ロボット通信部25から受信した飛行ロボット3が撮影した画像を処理する。画像処理モジュール234は、飛行ロボット3が撮影した画像に人物が写っているか判定する。すなわち、飛行ロボット3が撮影した画像をキャプチャし、キャプチャした画像に対して種々の人物の画像学習した学習識別器を用いて人物の有無を判定する。例えば、開口を形成する窓枠を認識し、その窓枠内に写っている画像に対して、顔及び肩のシルエットについて学習した学習識別器を適用させる。つまり、窓枠内に顔と肩のシルエットに類似するテクスチャを呈する画像が存在すれば人物ありと判定することになる。
対処員端末通信部27は、飛行ロボット通信部25から受信した飛行ロボット3が撮影した画像や飛行位置算出手段ヘで算出した飛行位置をロボ情報として、対処員端末6に順次送信する。対処員位置算出手段イにて順次算出した対処員位置を対処員端末6に送信する。なお、対処員位置については、対処員端末通信部27から送信するのでなく、対処員端末6が算出するようにしてもよい。
次に、図6に戻って、ロボ制御モジュール233の目標位置設定手段ハについて詳細を説明する。目標位置設定手段ハは、対処員位置算出手段イで算出された対処員位置、レーザセンサ4の解析結果を用いて、目標位置の設定モードを切り替える。目標位置設定手段ハは、目標位置の設定モードに応じて目標位置の設定処理を変える。設定モードは、レーザセンサ4および建物内センサ5の検知結果に基づいて目標位置を設定する単独監視モードと、抽出された不可視領域に基づいて目標位置を設定する死角監視モードがある。単独監視モードは、対処員位置が算出されていない場合に設定される。死角監視モードは対処員位置が算出されている場合に設定される。ここで、対処員位置が算出されている場合であっても、建屋Bから賊が出現した場合には、死角監視モードから単独監視モードに切り替えてもよい。この場合、レーザセンサ4が検知し、その検知位置が対処員位置および飛行位置と異なるときに死角監視モードから単独監視モードに切り替えるようにすればよい。また、対処員が対処員端末6の操作部を操作してモードを切り替えるようにしてもよい。この場合、警備装置2は、対処員端末6からモード移行信号を受信するようにすればよい。
単独監視モード中の目標位置の設定について説明する。目標位置設定手段ハは、レーザセンサ4の解析結果や建物内センサ5の検知結果に基づいて、飛行ロボット3の目標位置を自動的に設定する。例えば、レーザセンサ解析モジュール231にて自動車を検知した場合、レーザセンサ解析モジュール231が算出した進入物体である自動車の監視空間マップ241上の位置の上方5m程度の高度を目標位置とする。なお、ここで、5m程度というのは、飛行ロボット3が自動車の全体を撮影可能な程度の高さである。また、目標位置設定手段ハは、建物内センサ5が侵入者を検知すると、建物内センサ配置情報242を参照して、対応する開口位置を撮影できる位置を目標位置に設定する。例えば、建物内センサ5fが検知すると、開口位置(x3,y3,z3)を監視空間マップ241による建屋Bの壁や塀などの障害物を考慮した上で、極力正面を撮影できる位置を目標位置とする。
死角監視モード中の目標位置の設定について説明する。目標位置設定手段ハは、不可視領域抽出手段ロにて抽出した不可視領域に基づいて目標位置を決定する。具体的には、目標位置設定手段ハは、監視空間マップ241上の不可視領域内の位置を撮影可能な位置を目標位置に設定する。なお、不可視領域は、対処員位置に応じて変化するので、飛行ロボット3は、順次算出される対処員位置に応じて目標位置を変更しながら飛行を行う。目標位置の設定は、例えば、不可視領域内かつ、建屋Bの壁面から所定距離(例えば幅1m、高さ1m)となる位置を撮影可能な位置を目標位置として順次設定し、建屋Bの外周を移動しながら撮影するようにしてもよい。このとき建屋Bの方向を撮影してもよいし、飛行ロボット3の進行方向を撮影するようにしてもよい。また、飛行ロボット3に搭載したカメラ36の画角を考慮して不可視領域の所定割合以上(例えば、50%以上)が撮像した画像内に含まれるように目標位置を設定するようにしてもよい。また、撮像した画像の所定割合以上(例えば80%以上)に不可視領域が含まれるように目標位置を順次設定し、移動しながら撮影するようにしてもよい。抽出した不可視領域内の位置を撮影可能な位置に目標位置を設定するものであれば方法は、これらの方法に限らない。また、目標位置を自動的に順次設定するものでなく、対処員端末6等の外部からの要求信号によって、要求信号受信時における対処員位置を用いて不可視領域を抽出し、その不可視領域に基づいて目標位置を設定するものでもよい。これにより、緊急対処員の位置からは建屋Bの影になって目視不可能な領域を撮影することができる。
また、目標位置設定手段ハは、不可視領域抽出手段ロにて抽出した不可視領域および監視空間マップ241に含まれる開口位置の情報に基づいて目標位置を決定するようにしてもよい。本実施の形態では、この決定方法について詳細に説明する。具体的には、抽出した不可視領域内に存在する開口位置を撮影可能な位置を目標位置として設定する。図8を参照すると、建屋Bには扉a、窓e、窓f、窓gの4つの開口部が示されており、監視空間マップ241の説明にて前述したように、監視空間マップ241にはそれぞれの開口位置の位置座標が含まれている。図8における不可視領域D内にある開口部はそのうち扉aと窓gの2つであるので、飛行ロボット3は、まず扉aの開口位置を撮影可能な位置を目標位置として設定し、所定時間撮影すると、扉aと窓gの両方を撮影可能な位置を目標位置として設定し、所定時間撮影すると、窓gの開口位置を撮影可能な位置を目標位置として設定し、所定時間撮影すると、再び扉aと窓gの両方を撮影可能な位置を目標位置として設定する。このように不可視領域D内に位置する開口位置を撮影することで、緊急対処員の現在位置8からは建屋Bの影になって目視不可能な領域を撮影することができる。特に、開口位置は建物内から賊が逃走を図る可能性が高い位置であるため、開口位置を緊急対処員8と飛行ロボット3で賊を挟み撃ちにすることで、逃走を図ろうとする賊を確実に監視できる。なお、不可視領域D内に位置する開口位置が1つしかない場合は、その開口位置を撮影可能な位置から移動しなくてもよい。また、不可視領域内の開口位置が複数ある場合は、目標位置の条件を満たす位置が複数存在することになる。この場合は、対処員位置から最も遠くの位置を目標位置として設定するようにしてもよい。具体的には、開口位置を撮影可能な位置のそれぞれについて、対処員位置との距離を算出し、算出した距離が最長となる位置を目標位置として設定すればよい。ここで、算出する距離は、監視空間マップ241に含まれる障害物を考慮した移動距離としてもよい。これにより、緊急対処員が移動するまでに時間のかかる領域を優先的に飛行ロボット3によって監視することで、より効率よく建物内から逃走を図る賊を挟み撃ちにできる。
また、別の決定方法として、不可視領域内の開口位置が複数ある場合は、飛行ロボット3に搭載したカメラ36の画角を考慮して、最も多くの開口位置を一度に撮影可能な位置を目標位置として設定するようにしてもよい。図8を参照して説明すると、不可視領域D内には扉aと窓gという2つの開口位置が存在するので、扉aと窓gの両方を一度に撮影可能な位置を目標位置に設定することが最も多くの開口位置を撮影できる位置に設定したことになる。図8においては、監視領域Eの右上隅の位置から監視領域Eの対角線方向を向くように撮影することで扉aと窓gの両方を一度に撮影可能になる。これにより、開口部が多く存在する建物であっても、より効率よく建物内から逃走を図る賊を挟み撃ちにできる。また、最も多くの開口位置を一度に撮影可能な位置が複数存在する場合は、対処員位置から最も遠くの位置を目標位置として設定するようにしてもよい。この場合、最も多くの開口位置を一度に撮影可能な位置のそれぞれについて、対処員位置との距離を算出し、算出した距離が最長となる位置を目標位置として設定すればよい。ここで、算出する距離は、監視空間マップ241に含まれる障害物を考慮した移動距離としてもよい。これにより、緊急対処員が移動するまでに時間のかかる死角の領域を優先的に飛行ロボット3によって監視することで、より効率よく建物内から逃走を図る賊を挟み撃ちにできる。
次に、このように構成された撮影システム1の動作イメージについて、図4、図8、図9、図10を参照して説明する。図9は、警備セットモード中に、賊が自動車9を使って監視領域E内の駐車場に進入した後、建屋Bに侵入したときの様子を示している。図9の時点では緊急対処員は到着していないので、目標位置の設定モードは単独監視モードに設定されている。まず、図9(a)のように、自動車9が進入してくると、レーザセンサ4の信号に基づき、警備装置2にて異常を検知する。警備装置2は、異常の発生に伴ってセンタ装置7に異常通報するとともに、飛行ロボット3の制御を開始する。また、賊は自動車9から降りた後にセンサ5fの設置されている窓から建物B内に侵入しており、このタイミングでセンサ5fが検知する。ここで、飛行ロボット3は、自律飛行モードで制御されているので、着陸待機場所から自動車9の位置まで飛行し、自動車9の上空の高高度位置で自動車9を撮影する。その後、図9(b)のように、建物内センサ5fの検知結果に基づいて、賊が侵入した場所を撮影している。
図10は、異常通報を受けた監視センタから監視領域Eへの対処指示を受けて急行した対処員端末6を所持する緊急対処員8が監視領域Eに現れたときの様子を示している。まず、図10(a)のように、緊急対処員8が監視領域E内に到着すると、対処員端末6の端末位置に基づいて、警備装置2にて対処員位置を算出する。警備装置2は、緊急対処員8の到着に伴って、目標位置の設定モードを死角監視モードに設定する。その後、図10(b)のように緊急対処員は、窓f、窓eの付近に移動して監視を行う。警備装置2は、算出した対処員位置に基づいて図8のような不可視領域を抽出し、不可視領域D内の開口位置のうち対処員位置から最も遠い位置である扉aの開口位置を撮影可能な位置に目標位置を設定する。その結果、飛行ロボット3は、設定された目標位置に移動をする。対処員端末6には、図4のように、緊急対処員8にとって死角となる扉aを撮影した画像と、飛行ロボット3の飛行位置および対処員位置が表示される。緊急対処員8は、表示された情報を確認することで建屋Bによって死角になる位置も同時に監視することができる。また、建屋B内に侵入した賊が逃走する可能性のある開口部を緊急対処員8と飛行ロボット3によって監視することができるため、賊を挟み撃ちにすることが可能になる。
次に、警備装置2による飛行ロボット3の制御のための処理について、図11、図12を参照して説明する。図11は、目標位置設定手段ハが単独監視モードに設定されているときの制御のフローである。図12は、目標位置設定手段ハが死角監視モードに設定されているときの制御のフローである。なお、本フローには図示しないが、警備装置2は、レーザセンサ4または建物内センサ5の検知信号に基づき、警備装置2にて異常を検知すると、飛行ロボット3を起動するとともに、設定モードを単独監視モードに設定する。また、警備装置2は、異常状態がクリアされると、目標位置設定手段ハは、予め記憶されている着陸待機場所の座標を目標位置として設定し、飛行経路算出手段ニによって着陸待機場所までの飛行経路を算出し、ロボ制御手段ホは、飛行ロボット3が飛行経路算出手段ニの算出した経路を飛行できるように、飛行ロボット3の飛行制御信号を算出し、飛行ロボット3を着陸飛行させる。飛行ロボットが着陸待機場所に到着すると、ロボ制御手段ホは、飛行ロボット3を停止する。
図11を参照して、目標位置設定手段ハが単独監視モードに設定されているときの飛行ロボット3の制御のための処理を説明する。図11のフローは、単独監視モードに設定されることで開始する。単独監視モードに設定される条件は、前述したように、対処員位置が算出されていないとき、およびレーザセンサ4が検知し、かつその検知位置が対処員位置および飛行位置と異なるときに切り替える。なお、図示しないが、単独監視モードに設定された直後はその場で待機飛行を行い、S100に進む。まず、S100にてレーザセンサ4の検知結果を取得する。ここでは、例えば、目標位置設定手段ハは、レーザセンサ解析モジュール231が解析した自動車9の重心位置である現在位置から3.5m離れた高高度(例えば高度5m)の位置を監視空間マップ241上の位置として目標位置に設定する。(S100、S101)
次に、レーザセンサ解析モジュール231は、レーザセンサ4からの信号に基づいて自動車9の位置を追跡する。(S102)
そして、飛行経路算出手段ニは、S101にて設定された目標位置、飛行ロボット3の飛行位置、監視空間マップ241を用いて、経路探索アルゴリズムにより、飛行経路を計算する。経路探索アルゴリズムは、飛行位置と目標位置を設定すれば、監視空間マップ241の配置状況および飛行ロボット3の大きさ等を考慮して、安全にかつ最短で到着できる経路を算出する。(S103)
そして、追跡の結果、例えば、自動車9が移動しているか否かを判定し、追跡対象である自動車9が移動していれば、目標位置を自動車9の移動に合わせて変更設定し、S204と同様に飛行経路を再度算出する。(S104、S105)
自動車9が移動していない場合、ロボ制御手段ホは、飛行ロボット3が飛行経路算出手段ニの算出した経路を飛行できるように、飛行ロボット3の飛行制御信号を算出する。具体的な飛行制御信号は、飛行ロボット3にある4つのロータ32のそれぞれの回転数である。そして、飛行ロボット通信部25から無線信号にて飛行制御信号を送信する。飛行ロボット3は、アンテナ31から飛行制御信号を受信すると、受信した飛行制御信号に基づいて飛行する。具体的には、アンテナ31から受信した飛行制御信号が飛行制御手段384に入力され、ロータ駆動部33から各ロータ32の回転数を個別に制御して飛行する。(S106)
飛行が開始された後は、これらのS104〜S106を繰り返し処理して、自動車9を追跡しつつ撮影を行う。飛行ロボット3が目標位置に到着すると、ロボ制御手段ホは、飛行ロボット3が目標位置にて待機飛行を行えるよう、飛行ロボット3の飛行制御信号を算出し、飛行ロボット3に送信する。飛行ロボット3は、アンテナ31から待機飛行に関する飛行制御信号を受信すると、受信した飛行制御信号に基づいて待機飛行する。(S107、S108)
ここで、図11に示すフローに記載しなかったが、飛行ロボット3が最初に飛行制御信号を受信すると、カメラ制御手段382がカメラ36を起動させて、警備装置2への撮影画像の送信を開始する。また、スキャン手段383が測距センサ35、高度センサ34を起動し、警備装置2にスキャンデータの送信を開始する。
S109では、新たにセンサの検知があったかを確認し、新たなセンサの検知がない場合にはS108の待機飛行を継続する。新たにセンサの検知があった場合は、S100にて、その検知情報を取得し、検知情報に基づいて目標位置を設定し、その設定された目標位置についてS102からS107を実行する。例えば、新たに検知したセンサが建物内センサ5fであった場合を例に説明すると、建物内センサ配置情報242から検知した建物内センサ5fに対応する開口位置を撮影可能な位置を目標位置として設定する。この場合の目標位置は、開口位置から3m程度手前側、且つ高度が「z5」となる監視空間マップ241上の位置を目標位置に設定する。なお、これらの値は、例示であり、カメラ36の性能や搭載パラメータ、塀との距離など監視空間マップ241上の制約条件を考慮して設定される。また、開口位置は、自動車のように移動することがないのでS102、S104、S105の追跡に関する処理は実行しないようにしてもよい。(S109)
また、S109にて画像処理モジュール234にて賊を撮影できたことを認識した場合に新たなセンサが検知したとしてもよい。詳細には説明しないが、この場合、自動車9を追跡する例で説明したように、S100およびS101にてレーザセンサ解析モジュール231が捉えた賊の位置を目標位置として設定し、S102にて賊を追跡対象として追跡するようにすればよい。この場合、S107にて目標位置に到着し、賊の撮影が終われば、賊を俯瞰的に撮影する位置に移動してS108にて待機飛行するようにもよい。
本実施の形態では、警備装置2の警備制御部23にて、飛行ロボット3をコントロールするようにしたが、警備装置2機能の全部または一部を適宜に飛行ロボット3に搭載するようにしてもよい。
図11のフローは、目標位置設定手段ハの設定モードが死角監視モードに移行すれば終了し、死角監視モードに移行した後は、図12のフローに従って処理を行う。
次に、図12を参照して、目標位置設定手段ハが死角監視モードに設定されているときの飛行ロボット3の制御のための処理を説明する。図12のフローは、死角監視モードに設定されることで開始する。単独監視モードに設定される条件は、前述したように、対処員位置が算出されているとき、かつレーザセンサ4の検知位置が対処員位置および飛行位置と同じときに切り替える。なお、図示しないが、単独監視モードに設定された直後はその場で待機飛行を行い、S200に進む。まず、目標位置設定手段ハは、対処員位置算出手段イにて算出された対処員位置に基づいて監視空間マップ241から不可視領域を抽出する。(S200)
不可視領域が抽出された場合、S203に進む。そして、監視空間マップ241を用いて、抽出した不可視領域内に開口位置が存在するか否かを判定する。不可視領域内に開口位置が存在する場合は、S204に進み、不可視領域内に開口位置が複数あるか否かを判定する。不可視領域内に開口位置が複数ある場合は、S207にて開口位置のうち対処員位置からの距離が最長な開口位置を撮影可能な位置に目標位置を設定する。不可視領域内に開口位置が1つしかない場合は、S207にてその開口位置を撮影可能な位置を目標位置に設定する。不可視領域内が抽出されない場合、および不可視領域内に開口位置が存在しない場合、目標位置設定手段ハは、S207にて対処員位置を撮影可能な位置を目標位置として設定する。ここで、不可視領域内に開口位置が存在しない場合は、不可視領域内の位置を撮影可能な位置に目標位置を設定するようにしてもよい。例えば、目標位置設定手段ハの説明にて前述したように、建屋Bの外周を移動するように目標位置を設定すればよい。(S201、S202、S203、S204、S205、S206)
なお、図12のフローでは、S205、S207にて、不可視領域内に存在する開口位置のうち対処員位置からの距離が最長な開口位置を撮影可能な位置に目標位置を設定するようにした。しかし、不可視領域内に開口位置が複数ある場合は、最も多くの開口位置を一度に撮影可能な位置を目標位置に設定するようにしてもよい。図示はしないが、この場合、図12のS205を「最も多くの開口位置を一度に撮影可能な位置を算出する」処理に変更すればよい。また、最も多くの開口位置を一度に撮影可能な位置が複数ある場合には、対処員位置からの距離が最長なものを目標位置として設定するようにしてもよい。この場合、図12のS205を「最も多くの開口位置を一度に撮影可能な位置を算出する」処理に変更し、図12のS205とS207の間に「最も多くの開口位置を一度に撮影可能な位置が複数あるかを判定する」処理を追加し、「複数ある場合には対処員位置からの距離が最長なものを目標位置として設定し、一つしかなければその位置を目標位置に設定する」処理を追加すればよい。
その後、飛行経路算出手段ニは、ステップS207にて設定された目標位置、飛行ロボット3の飛行位置、監視空間マップ241を用いて、経路探索アルゴリズムにより、飛行経路を計算する。経路探索アルゴリズムは、飛行位置と目標位置を設定すれば、監視空間マップ241の配置状況および飛行ロボット3の大きさ等を考慮して、安全にかつ最短で到着できる経路を算出する。(S208)
そして、ロボ制御手段ホは、飛行ロボット3が飛行経路算出手段ニの算出した経路を飛行できるように、飛行ロボット3の飛行制御信号を算出する。具体的な飛行制御は図11のS106で説明したものと同様である。(S209)
その後、飛行ロボット3が目標位置に到着すると、S212にて待機飛行を行う。その後、対処員位置算出手段イにて順次算出される対処員位置が変化しているか否かを確認し、変化していればS200にて再度不可視領域の設定以降の処理を行う。飛行ロボット3が目標位置に到着していない場合も、対処員位置算出手段イにて順次算出される対処員位置が変化しているか否かを確認し、変化していればS200にて再度不可視領域の設定以降の処理を行う。再度S200に進んだ場合でも、S209における当初設定された目標位置への飛行制御処理は継続しているので、対処員位置が変化していても、新たに設定される目標位置に変化がなければ、飛行ロボット3は当初の目標位置に向かう。(S210、S211、S212、S213)