JP2014149276A - 漏電検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】直流電源回路と出力インピーダンスとの間に生ずる異常を自己診断可能な漏電検出装置を提供する。
【解決手段】直流電源回路1と出力インピーダンス23との間に異常が生じているか否かを判定する異常判定部25dを備える。この異常判定部25dは、発振回路部22が交流電圧の周波数を変更した際のカップリングコンデンサ21の他端21bにおける対地電圧の振幅レベルの変化が、カップリングコンデンサ21のインピーダンスの周波数特性に応じた変化と異なる場合に、出力インピーダンス23と直流電源回路1との間に異常が生じていると判定する。
【選択図】図4
【解決手段】直流電源回路1と出力インピーダンス23との間に異常が生じているか否かを判定する異常判定部25dを備える。この異常判定部25dは、発振回路部22が交流電圧の周波数を変更した際のカップリングコンデンサ21の他端21bにおける対地電圧の振幅レベルの変化が、カップリングコンデンサ21のインピーダンスの周波数特性に応じた変化と異なる場合に、出力インピーダンス23と直流電源回路1との間に異常が生じていると判定する。
【選択図】図4
Description
本発明は、接地電位をなす車体に対して絶縁された直流電源回路に適用され、直流電源回路の漏電を検出する漏電検出装置に関する。
従来、ハイブリッド自動車や電気自動車のように、高電圧バッテリ系(直流電源回路)を備える車両では、乗員等の安全性を確保するために、接地電位をなす車体に対して直流電源回路が絶縁されている。なお、直流電源回路には、高電圧バッテリをなす直流電源、および直流電源に接続される回路で構成される。
このような車両には、直流電源回路と車体との絶縁性の低下により生ずる漏電(地絡)を検出するための漏電検出装置が搭載されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1では、直流電源の所定の一点に一端が接続されたカップリングコンデンサに対し、出力インピーダンスを介して所定周波数の交流電圧を印加した際のカップリングコンデンサの他端側における対地電圧の振幅レベルの変動に基づいて、直流電源回路の漏電を検出する方式を採用している。なお、対地電圧は、接地電位をなす車体に対する電位差である。
ところで、従来の漏電検出装置において、カップリングコンデンサの他端における対地電圧は、カップリングコンデンサに対して印加する電圧を、出力インピーダンスと、カップリングコンデンサおよび直流電源回路における車体間に存する容量成分や抵抗成分の合成インピーダンスとで分圧された電圧となる。
このため、例えば、カップリングコンデンサおよび直流電源回路の接続点と、カップリングコンデンサおよび出力インピーダンスの接続点との間がオープンとなる異常(オープン異常)が生ずると、漏電検出装置にて直流電源回路の漏電を適切に検出できないといった問題がある。
この点について説明すると、直流電源回路と出力インピーダンスとの間にオープン異常が生ずると、カップリングコンデンサの他端における対地電圧が、車体間に存する直流電源回路の寄生容量や抵抗成分によらず決まってしまう。
このため、直流電源回路と出力インピーダンスとの間にオープン異常が生ずると、直流電源回路に漏電が生じたとしても、このことがカップリングコンデンサの他端側における対地電圧に影響せず、漏電検出装置にて直流電源回路の漏電を検出できなくなる。なお、直流電源回路と出力インピーダンスとの間に生ずる異常は、機能安全の観点から漏電検出装置にて自己診断することが望ましい。
本発明は上記点に鑑みて、直流電源回路と出力インピーダンスとの間に生ずる異常を自己診断可能な漏電検出装置を提供することを目的とする。
本発明は、直流電源(10)および直流電源に接続された回路(11)で構成されると共に、接地電位をなす車体(100)に対して絶縁された直流電源回路(1)に適用され、直流電源回路の漏電を検出する漏電検出装置を対象としている。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、直流電源の所定の一点に一端(21a)が接続され、所定の周波数特性を有するカップリングコンデンサ(21)と、所定周波数の交流電圧をカップリングコンデンサの他端(21b)に所定の出力インピーダンス(23)を介して印加する発振回路部(22)と、発振回路部が交流電圧をカップリングコンデンサの他端に印加した際のカップリングコンデンサの他端における対地電圧の振幅レベルの変化に基づいて、直流電源回路の漏電を検出する漏電検出部(25c)と、出力インピーダンスと直流電源回路との間に異常が生じているか否かを判定する異常判定部(25d)と、を備える。そして、発振回路部は、カップリングコンデンサの他端に印加する交流電圧の周波数を変更可能に構成されており、異常判定部は、発振回路部が交流電圧の周波数を変更した際のカップリングコンデンサの他端における対地電圧の振幅レベルの変化が、カップリングコンデンサのインピーダンスの周波数特性に応じた変化と異なる場合に、出力インピーダンスと直流電源回路との間に異常が生じていると判定することを特徴としている。
これによれば、漏電検出装置に設けた異常判定部により、直流電源回路と出力インピーダンスとの間に異常が生じているか否かを判定することができるので、漏電検出装置にて直流電源回路と出力インピーダンスとの間の異常を自己診断可能となる。なお、本発明の異常判定部における異常判定の考え方については「発明を実施するための形態」において詳述する。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
第1実施形態について説明する。本実施形態に係る漏電検出装置2は、接地電位をなす車体100に対して絶縁された直流電源回路1の漏電を検出する装置であり、ハイブリッド自動車や電気自動車等のように高圧バッテリ10を搭載している車両に適用される。
第1実施形態について説明する。本実施形態に係る漏電検出装置2は、接地電位をなす車体100に対して絶縁された直流電源回路1の漏電を検出する装置であり、ハイブリッド自動車や電気自動車等のように高圧バッテリ10を搭載している車両に適用される。
図1に示すように、直流電源回路1は、高圧バッテリ10、高圧バッテリ10に接続されて走行用モータに電力を供給するインバータ回路等の各種回路11を備える。
高圧バッテリ10は、例えば、リチウムイオン電池等が複数直列に接続された電池群として構成され、高電圧(例えば、300V)を発生させる直流電源である。高圧バッテリ10は、基本的に車体100から電気的に絶縁されているものの、高圧バッテリ10自体、または、高圧バッテリ10に接続される各種回路11と車体100との間に、対地寄生容量(容量成分)14や対地絶縁抵抗(抵抗成分)13が存在する。
なお、対地寄生容量14は、例えば、周囲に比較して比誘電率が高くなるIGBTの冷却構造に生ずる。また、対地絶縁抵抗13は、インバータ回路に設けられた高圧バッテリ10の総電圧を検出する総電圧検出回路等に生ずる。なお、説明の便宜のため、図1では、対地寄生容量14および対地絶縁抵抗13が、高圧バッテリ10の低電位側(負極端子)に接続されるものとして図示している。
漏電検出装置2は、高圧バッテリ10の低電位側(負極端子)に接続されており、主に直流電源回路1と車体100との電気的な接触による漏電(地絡)を検出する装置である。本実施形態の漏電検出装置2は、主たる構成要素として、カップリングコンデンサ21、発振回路部22、出力インピーダンス23、フィルタ回路24、および制御装置25を備える。
カップリングコンデンサ21は、直流電源回路1と漏電検出装置2との間を直流的に絶縁する役割を果たしており、カップリングコンデンサ21の一端21aが、直流電源回路1の高圧バッテリ10の負極側に接続されている。なお、カップリングコンデンサ21としては、交流電圧が印加された際に、交流電圧の周波数に応じたインピーダンスの変動が大きい周波数特性を有する素子(電解コンデンサやセラミックコンデンサ等)を採用している。
発振回路部22は、周期的に方形波や正弦波等の交流電圧を生成して出力する回路であり、後述の出力インピーダンス23を介してカップリングコンデンサ21の他端21bに接続されている。つまり、発振回路部22は、出力インピーダンス23を介して所定周波数の交流電圧をカップリングコンデンサ21の他端21bに印加する回路である。
本実施形態の発振回路部22は、カップリングコンデンサ21に印加する交流電圧の周波数を変更可能に構成されている。なお、発振回路部22は、後述する制御装置25からの指令信号に応じて交流電圧の周波数を変更するように構成されている。
出力インピーダンス23は、カップリングコンデンサ21の他端21bに接続されている。出力インピーダンス23は、発振回路部22にて印加される交流電圧を、カップリングコンデンサ21、対地寄生容量14、および対地絶縁抵抗13の合成インピーダンスと分圧する分圧用のインピーダンスであり、例えば、100kΩ〜150kΩの抵抗値を有する。
フィルタ回路24は、カップリングコンデンサ21の他端21bと、制御装置25との間に接続され、制御装置25に入力される信号に含まれるノイズを除去する回路である。本実施形態のフィルタ回路24は、発振回路部22にて印加する交流電圧の周波数成分を制御装置25に出力するように構成されている。
ここで、フィルタ回路24は、アナログフィルタで構成してもよいし、デジタルフィルタで構成してもよい。なお、フィルタ回路24をアナログフィルタで構成する場合、発振回路部22にて印加する交流電圧の各周波数に応じて複数系統のフィルタで構成する必要がある。
制御装置25は、CPU、記憶手段を構成するメモリ25a等からなるマイクロコンピュータ、およびその周辺機器で構成され、ROM等の記憶手段に記憶された制御プログラムに従って各種処理を実行するものである。
制御装置25の出力側には、発振回路部22が接続されており、発振回路部22に対して、カップリングコンデンサ21の他端21bに印加する交流電圧の周波数の変更、および交流電圧の印加を指示する指令信号を出力するように構成されている。なお、本実施形態では、制御装置25における発振回路部22の周波数を変更する構成が周波数変更部25bを構成している。
一方、制御装置25の入力側には、フィルタ回路24を介して、カップリングコンデンサ21の他端21bと出力インピーダンス23との接続部(以下、計測点Aと称する。)に接続されており、当該接続部における対地電圧の振幅レベルの変動が入力される。
具体的には、制御装置25には、発振回路部22がカップリングコンデンサ21の他端21bに交流電圧を印加した際に、出力インピーダンス23と、カップリングコンデンサ21、対地寄生容量14、および対地絶縁抵抗13の合成インピーダンスとで分圧された電圧が入力される。
本実施形態の制御装置25は、発振回路部22がカップリングコンデンサ21の他端21bに交流電圧を印加した際の計測点Aにおける対地電圧の振幅レベルの変化に基づいて、直流電源回路1の漏電を検出するように構成されている。なお、本実施形態では、制御装置25における直流電源回路1の漏電を検出する構成が漏電検出部25cを構成している。
この点について説明すると、直流電源回路1に漏電が生ずると、対地絶縁抵抗13の抵抗値が低下することで、カップリングコンデンサ21の他端21bにおける対地電圧が小さくなる。つまり、制御装置25に入力される電圧のピークレベル(波高値)は、直流電源回路1の漏電が生ずると低下する。
このため、本実施形態の制御装置25では、入力される電圧のピークレベル(波高値)が、予め定めた基準値よりも低くなった場合に、直流電源回路1の漏電が生じていると判定する。なお、基準値としては、直流電源回路1に漏電が生じた際に、カップリングコンデンサ21の他端21bが取り得る電圧範囲に設定されている。
ところで、直流電源回路1と出力インピーダンス23との間(具体的には、計測点Aとカップリングコンデンサ21および直流電源回路1の接続点との間)にオープン異常が生ずると、漏電検出装置2にて直流電源回路1の漏電を適切に検出できなくなってしまう。
この点について説明すると、直流電源回路1と出力インピーダンス23との間に異常が生じていない正常時(漏電時も含む)は、カップリングコンデンサ21の他端21bに印加する交流電圧の周波数を変更すると、カップリングコンデンサ21、対地寄生容量14といった容量成分のインピーダンスが交流電圧の周波数に応じて変化する。つまり、正常時には、カップリングコンデンサ21の他端21bに印加する交流電圧の周波数に応じて、計測点Aの対地電圧が変動する。
正常時には、例えば、図2に示すように、計測点Aの対地電圧が、カップリングコンデンサ21の他端21bに印加する交流電圧の周波数が高くなるに伴って低下する。なお、正常時において、交流電圧の周波数を第1周波数f1から第2周波数f2(>f1)に変更すると、交流電圧の周波数を変更する前の計測点Aにおける対地電圧の波高値と、周波数を変更した後の計測点Aにおける対地電圧の波高値との差ΔV1が大きくなる。
これに対して、例えば、カップリングコンデンサ21がオープン故障すると、図2に示すように、カップリングコンデンサ21の他端に印加する交流電圧の周波数を変更しても、計測点Aにおける対地電圧が殆ど変動しない。なお、カップリングコンデンサ21がオープン故障した場合、交流電圧の周波数を第1周波数f1から第2周波数f2に変更すると、交流電圧の周波数を変更する前の計測点Aにおける対地電圧の波高値と、周波数を変更した後の計測点Aにおける対地電圧の波高値との差ΔV2が殆どゼロとなる。
このことは、カップリングコンデンサ21のオープン故障に限らず、カップリングコンデンサ21の他端21bと出力インピーダンス23との間の配線が断線するような異常が生じた際も同様である。
このように、直流電源回路1と出力インピーダンス23との間にオープン異常が生ずると、カップリングコンデンサ21の他端21bに印加する交流電圧の周波数を変更した際の計測点Aにおける対地電圧の振幅レベルの変化が、カップリングコンデンサ21のインピーダンスの周波数特性に応じた変化と異なることになる。
そこで、本実施形態の制御装置25は、発振回路部22がカップリングコンデンサ21の他端21bに印加する交流電圧の周波数を変更した際の計測点Aにおける対地電圧の振幅レベルの変化に基づいて、直流電源回路1と出力インピーダンス23との間に異常が生じているか否かを判定するように構成されている。なお、本実施形態では、制御装置25における直流電源回路1と出力インピーダンス23との間に異常が生じているか否かを判定する構成が異常判定部25dを構成している。
次に、本実施形態の制御装置25(異常判定部25d)が実行する制御処理について図3のフローチャートを用いて説明する。なお、図3に示す制御ルーチンは、周期的または外部からの指令等により実行される。
図3に示すように、まず、発振回路部22に対して、カップリングコンデンサ21の他端21bへ予め定めた第1周波数f1の交流電圧の印加を指示する制御信号を出力する(S100)。そして、計測点Aにおける対地電圧の波高値Vf1を検出し(S110)、検出した波高値Vf1をメモリ25aに記憶する。
続いて、発振回路部22に対して、カップリングコンデンサ21の他端21bへ予め第1周波数f1よりも高い第2周波数f2の交流電圧の印加を指示する制御信号を出力する(S120)。これにより、カップリングコンデンサ21の他端21bに印加される交流電圧の周波数が第1周波数f1から第2周波数f2に変更される。
そして、計測点Aにおける対地電圧の波高値Vf2を検出し(S130)、検出した波高値Vf2とメモリ25aに記憶された波高値Vf1との差(=Vf1−Vf2)が、予め定めた変動閾値ΔVthよりも大きいか否かを判定する(S140)。なお、変動閾値ΔVthは、例えば、直流電源回路1と出力インピーダンス23との間に異常が生じていない正常時(漏電時も含む)の環境において、交流電圧の周波数の変動に応じて変化する波高値の差の最小値に設定されている。
ステップS130の判定の結果、波高値Vf2と波高値Vf1の差が変動閾値ΔVthよりも大きいと判定された場合、計測点Aにおける対地電圧の振幅レベルの変化が、カップリングコンデンサ21のインピーダンスの周波数特性に応じて変化していると判断できる。このため、直流電源回路1と出力インピーダンス23との間に異常が生じていない正常と診断する(S150)。
一方、波高値Vf2と波高値Vf1の差が変動閾値ΔVth以下と判定された場合、計測点Aにおける対地電圧の振幅レベルの変化が、カップリングコンデンサ21のインピーダンスの周波数特性に応じた変化と異なっていると判断できる。このため、直流電源回路1と出力インピーダンス23との間に異常が生じていると診断する(S160)。この場合、制御装置25では、例えば、LED等を点灯して、直流電源回路1と出力インピーダンス23との間に異常が生じている旨を報知する。
以上説明した本実施形態の漏電検出装置2では、カップリングコンデンサ21の他端21bに印加する交流電圧の周波数を変更した際の計測点Aにおける対地電圧の振幅レベルの変化に基づいて、直流電源回路1と出力インピーダンス23との間に異常が生じているか否かを判定する構成を有している。
これによれば、直流電源回路1と出力インピーダンス23との間に異常が生じているか否かを判定することができるので、漏電検出装置2にて直流電源回路1と出力インピーダンス23との間の異常を自己診断可能となる。
なお、前述のように、制御装置25には、カップリングコンデンサ21の他端21bに印加した交流電圧を、出力インピーダンス23と、カップリングコンデンサ21、対地寄生容量14、および対地絶縁抵抗13の合成インピーダンスとで分圧した電圧が入力される。
この際、例えば、対地寄生容量14のインピーダンスが、カップリングコンデンサ21の他端21bに印加した交流電圧の周波数の影響を受け難いような場合、交流電圧の周波数を変更した際の計測点Aにおける対地電圧の変化が小さくなってしまう可能性がある。
このため、高圧バッテリ10、または、高圧バッテリ10に接続される各種回路11と車体100との間に、カップリングコンデンサ21の他端21bに印加した交流電圧の周波数の影響を受け易い周波数特性を有するコンデンサ等の容量成分を設けるようにしてもよい。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態では、第1実施形態と同様または均等な部分についての説明を省略、または簡略化して説明する。
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態では、第1実施形態と同様または均等な部分についての説明を省略、または簡略化して説明する。
直流電源回路1と出力インピーダンス23との間に異常が生じていない正常時(漏電時も含む)には、交流電圧の周波数の上昇に伴ってカップリングコンデンサ21等のインピーダンスが小さくなり、計測点Aの対地電圧が低下する。
これに対して、例えば、直流電源回路1と出力インピーダンス23との間にオープン異常が生じた場合には、交流電圧の周波数の変動によらず、カップリングコンデンサ21のインピーダンスが高い値に維持されることから、正常時に比べて、計測点Aにおける対地電圧の波高値が高い値となる。
ここで、直流電源回路1と出力インピーダンス23との間にオープン異常が生じた場合の計測点Aにおける対地電圧の波高値と、正常時における計測点Aにおける対地電圧の波高値との差は、交流電圧の周波数が高くなるに伴って拡大する。
例えば、第2周波数f2の交流電圧が印加された場合、図4に示すように、異常時の計測点Aにおける対地電圧の波高値V2は、正常時の計測点Aにおける対地電圧の波高値V1よりも充分に大きな値となる。
このため、カップリングコンデンサ21の他端21bに印加する交流電圧の周波数を高周波数に変更した際の計測点Aにおける対地電圧の波高値の大きさにより、直流電源回路1と出力インピーダンス23との間に異常が生じているか否かを判定可能となる。
そこで、本実施形態の制御装置25は、発振回路部22がカップリングコンデンサ21の他端21bに印加する交流電圧の周波数を高周波数に変更した際の計測点Aにおける対地電圧の波高値を、予め定めた判定閾値と比較して、直流電源回路1と出力インピーダンス23との間に異常が生じているか否かを判定する構成となっている。
以下、本実施形態の制御装置25(異常判定部25d)が実行する制御処理について図5のフローチャートを用いて説明する。なお、本実施形態では、漏電検出部25cにて直流電源回路1の漏電を検出する際のカップリングコンデンサ21の他端21bへ印加する交流電圧の周波数が第1周波数f1に設定されているものとする。
図5に示すように、まず、発振回路部22に対して、カップリングコンデンサ21の他端21bへ第1周波数f1よりも高い第2周波数f2の交流電圧の印加を指示する制御信号を出力する(S200)。
そして、計測点Aにおける対地電圧の波高値Vf2を検出し(S210)、検出した波高値Vf2が予め定めた判定閾値Vth以下であるか否かを判定する(S220)。なお、判定閾値Vthは、例えば、直流電源回路1と出力インピーダンス23との間に異常が生じていない正常時(漏電時も含む)の環境において、第2周波数f2の交流電圧を印加した際の計測点Aにおける対地電圧の波高値の最大値に設定されている。
ステップS220の判定の結果、波高値Vf2が判定閾値Vth以下と判定された場合、計測点Aにおける対地電圧の波高値が、カップリングコンデンサ21のインピーダンスの周波数特性に応じて低下していると判断できる。このため、直流電源回路1と出力インピーダンス23との間に異常が生じていない正常と診断する(S230)。
一方、波高値Vf2が判定閾値Vthよりも大きいと判定された場合、計測点Aにおける対地電圧の波高値が、カップリングコンデンサ21のインピーダンスの周波数特性に応じた変化と異なっていると判断できる。このため、直流電源回路1と出力インピーダンス23との間に異常が生じていると診断する(S240)。この場合、制御装置25では、例えば、LED等を点灯して、直流電源回路1と出力インピーダンス23との間に異常が生じている旨を報知する。
その他の構成および作動は、第1実施形態と同様である。本実施形態の構成によれば、第1実施形態と同様に、直流電源回路1と出力インピーダンス23との間に異常が生じているか否かを判定することができるので、漏電検出装置2にて直流電源回路1と出力インピーダンス23との間の異常を自己診断可能となる。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。例えば、以下のように種々変形可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。例えば、以下のように種々変形可能である。
(1)上述の第1実施形態では、第1周波数f1の交流電圧を印加した際の計測点Aにおける対地電圧の波高値を検出した後、第2周波数f2の交流電圧を印加した際の計測点Aにおける対地電圧の波高値を検出する例を説明したが、これに限定されない。例えば、第2周波数f2の交流電圧を印加した際の計測点Aにおける対地電圧の波高値を検出した後、第1周波数f1の交流電圧を印加した際の計測点Aにおける対地電圧の波高値を検出するようにしてもよい。
(2)上述の第1実施形態では、異なる2つの周波数の交流電圧を印加した際の計測点Aにおける対地電圧の波高値の差に基づいて、直流電源回路1と出力インピーダンス23との間に異常が生じているか否かを判定する例を説明したが、これに限定されない。
例えば、異なる3つ以上の周波数の交流電圧を印加した際の計測点Aにおける対地電圧の波高値それぞれの差に基づいて、直流電源回路1と出力インピーダンス23との間に異常が生じているか否かを判定するようにしてもよい。
(3)上述の各実施形態では、直流電源回路1と出力インピーダンス23との間にオープン異常が生じているか否かを漏電検出装置2にて自己診断する例について説明したが、これに限定されない。
例えば、カップリングコンデンサ21が短絡故障するような異常が生じた場合、カップリングコンデンサ21のインピーダンスの周波数特性が、計測点Aにおける対地電圧に現れなくなる。つまり、カップリングコンデンサ21が短絡故障するような異常が生じた場合にも、計測点Aにおける対地電圧の振幅レベルの変化が、カップリングコンデンサ21のインピーダンスの周波数特性に応じた変化と異なることになる。
このため、計測点Aにおける対地電圧の振幅レベルの変化が、カップリングコンデンサ21のインピーダンスの周波数特性に応じた変化と異なっている場合、制御装置25にて前述のオープン異常およびカップリングコンデンサ21の短絡故障のいずれかの異常が生じていると診断するようにしてもよい。
(4)上述の各実施形態では、カップリングコンデンサ21の一端21aを高圧バッテリ10の低電位側(負極端子)に接続する例について説明したが、これに限定されず、高圧バッテリ10における任意の一点に、カップリングコンデンサ21の一端21aを接続してもよい。
(5)上述の各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
(6)上述の各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されない。
(7)上述の各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されない。
1 直流電源回路
10 高圧バッテリ(直流電源)
11 各種回路
100 車体
2 漏電検出装置
21 カップリングコンデンサ
22 発振回路部
23 出力インピーダンス
25c 漏電検出部
25d 異常判定部
10 高圧バッテリ(直流電源)
11 各種回路
100 車体
2 漏電検出装置
21 カップリングコンデンサ
22 発振回路部
23 出力インピーダンス
25c 漏電検出部
25d 異常判定部
Claims (4)
- 直流電源(10)および前記直流電源に接続された回路(11)で構成されると共に、接地電位をなす車体(100)に対して絶縁された直流電源回路(1)に適用され、前記直流電源回路の漏電を検出する漏電検出装置であって、
前記直流電源の所定の一点に一端(21a)が接続され、所定の周波数特性を有するカップリングコンデンサ(21)と、
所定周波数の交流電圧を前記カップリングコンデンサの他端(21b)に所定の出力インピーダンス(23)を介して印加する発振回路部(22)と、
前記発振回路部が前記交流電圧を前記カップリングコンデンサの他端に印加した際の前記カップリングコンデンサの前記他端における対地電圧の振幅レベルの変化に基づいて、前記直流電源回路の漏電を検出する漏電検出部(25c)と、
前記出力インピーダンスと前記直流電源回路との間に異常が生じているか否かを判定する異常判定部(25d)と、を備え、
前記発振回路部は、前記カップリングコンデンサの他端に印加する前記交流電圧の周波数を変更可能に構成されており、
前記異常判定部は、前記発振回路部が前記交流電圧の周波数を変更した際の前記カップリングコンデンサの他端における対地電圧の振幅レベルの変化が、前記カップリングコンデンサのインピーダンスの周波数特性に応じた変化と異なる場合に、前記出力インピーダンスと前記直流電源回路との間に異常が生じていると判定することを特徴とする漏電検出装置。 - 前記異常判定部は、前記発振回路部が前記交流電圧の周波数を変更する前の前記カップリングコンデンサの他端における対地電圧の波高値と、前記発振回路部が前記交流電圧の周波数を変更した後の前記カップリングコンデンサの他端における対地電圧の波高値との差が、予め定めた変動閾値以下となる場合に、前記出力インピーダンスと前記直流電源回路との間に異常が生じていると判定することを特徴とする請求項1に記載の漏電検出装置。
- 前記漏電検出部は、前記発振回路部が予め定めた第1周波数の前記交流電圧を前記カップリングコンデンサの他端に印加した際に前記直流電源回路の漏電を検出するように構成され、
前記異常判定部は、前記発振回路部が前記第1周波数よりも高い第2周波数の前記交流電圧を前記カップリングコンデンサの他端に印加した際の前記カップリングコンデンサの前記他端における対地電圧の波高値が、予め定めた判定閾値より大きくなる場合に、前記出力インピーダンスと前記直流電源回路との間に異常が生じていると判定することを特徴とする請求項1に記載の漏電検出装置。 - 前記直流電源回路は、前記直流電源および前記直流電源に接続される回路の少なくとも一方と前記車体との間に抵抗成分(13)および容量成分(14)を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の漏電検出装置。
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