JP2014148986A - ピストンシリンダー機構のシール部材およびそれを用いた流量制御弁 - Google Patents

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Daiki Nakagawa
大樹 中川
Naoki Kusaka
直樹 日下
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Abstract

【課題】従来のシール部材のように、複雑な構成で部品点数が多くなく、半径方向に大きな形状になって大型化することなく、コンパクト化が図れ、ピストンシリンダー機構の圧力方向、移動方向にかかわらず、シール性を保持でき、しかも、シール性に優れたピストンシリンダー機構のシール部材およびそれを用いた流量制御弁を提供することを目的とする。
【解決手段】ピストンシリンダー機構10のピストン16のシール溝22と、ピストンシリンダー機構10のシリンダー12の内周壁14との間に装着されるピストンシリンダー機構10のシール部材24であって、ピストン16のシール溝22の側壁にそれぞれ当接し、相互に離間して設けられたシール片28、32と、シール片28、32の間に圧縮状態で介装され、シール片28、32をそれぞれシール溝22の側壁26、30の方向に付勢する弾性部材34とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、電動弁、電磁弁などの流量制御弁の弁体を駆動する駆動機構において用いられるピストンシリンダー機構のシール部材およびそれを用いた流量制御弁に関する。
従来、例えば、電動弁、電磁弁などの流量制御弁の弁体を駆動する駆動機構において用いられるピストンシリンダー機構のシール部材としては、例えば、特許文献1(特開2000-320711号公報)に開示されるようなシール部材が提案されている。
すなわち、図13は、この特許文献1に記載される電動弁200の一部を模式的に示す部分拡大図である。図13に示したように、電動弁200は、弁体202を備えており、この弁体202の上部にピストン204が固着されている。
そして、ピストン204の外周には、ピストン204を案内するシリンダー形状のガイド部材206が、図示しない弁本体に固着されている。弁体202とピストン204と、ガイド部材206との間には、シール部材208が装着されている。
すなわち、このシール部材208は、図13に示したように、略カップ形状のシール部材本体210を備えており、シール部材本体210の内周側には、ピストン204が挿着される内周側部材212が形成されている。また、シール部材本体210の外周側には、ガイド部材206の内周面214と圧接してシールするためのテーパーシール面216が形成された外周側部材218が設けられている。
そして、この内周側部材212と外周側部材218との間に、圧接状態の皿バネ形状のバネ部材220が、係止リング部材222によって係止されている。
これにより、図13の矢印Aで示したように、バネ部材220の外周方向への付勢力によって、外周側部材218がガイド部材206方向に押し付けられるようになっている。その結果、外周側部材218のテーパーシール面216が、ガイド部材206の内周面214に対して圧接されてシールされるように構成されている。
また、特許文献2(実開昭50−64864号公報)には、ピストンシリンダー機構のシール部材が開示されている。
すなわち、図14に示したように、特許文献2のピストンシリンダー機構300では、シリンダー302と、シリンダー302の内周を摺動するように配置されたピストン304を備えている。
そして、このピストン304の拡径部306と、ピストンロッド308との間のシール溝部310内に、シールリング部材312が装着されている。このシールリング部材312は、ピストン304の拡径部306のテーパー面314と相補的なテーパーシール面316と、ピストンロッド308側にもテーパー面318が形成されている。
また、ピストンロッド308には、バネ押さえ部材320が装着されており、このバネ押さえ部材320と、シールリング部材312とテーパー面318との間には、略筒形状の押さえリング部材322が装着されている。
そして、この押さえリング部材322の先端部分324は、シールリング部材312のテーパー面318と相補的なテーパー押さえ面326が形成されている。また、この押さえリング部材322の先端部分324と、押さえリング部材322との間には、圧縮状態のコイルバネ部材328が介装されている。
これにより、コイルバネ部材328の付勢力によって、押さえリング部材322とシールリング部材312が、図14の矢印B方向に付勢されて、シールリング部材312のテーパーシール面316が、ピストン304の拡径部306のテーパー面314に圧接されて、シールされるように構成されている。
特開2000-320711号公報 実開昭50−64864号公報
しかしながら、特許文献1に記載されるような従来の電動弁200のシール部材208では、図13に示したように、図13の矢印Aで示したように、バネ部材220の外周方向への付勢力によって、外周側部材218のテーパーシール面216が、ガイド部材206の内周面214に対して圧接されてシールされるように構成されている。
従って、従来のシール部材208では、バネ部材220、係止リング部材222のように複雑な構成で部品点数が多くなり、しかも、半径方向に大きな形状になってしまい、その結果、電動弁200が大型化して、コンパクト化が図れないことになる。
一方、特許文献2のピストンシリンダー機構300では、図14の右側が高圧の状態で、図14の矢印C方向に圧力がかかっている場合には、コイルバネ部材328の付勢力によって、図14の矢印B方向に付勢されて、シールリング部材312のテーパーシール面316が、ピストン304の拡径部306のテーパー面314に圧接されて、シールされる。
しかしながら、図14の左側が高圧の状態となって、図14の矢印D方向に圧力がかかった場合には、図14の矢印E方向に、シールリング部材312と押さえリング部材322が、コイルバネ部材328の付勢力に抗して移動することになる。その結果、シールリング部材312によるシール性が阻害されることになる。
本発明は、このような現状に鑑み、従来のシール部材のように、複雑な構成で部品点数が多くなく、半径方向に大きな形状になって大型化することなく、コンパクト化が図れ、ピストンシリンダー機構の圧力方向、移動方向にかかわらず、シール性を保持でき、しかも、シール性に優れたピストンシリンダー機構のシール部材およびそれを用いた流量制御弁を提供することを目的とする。
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、本発明のピストンシリンダー機構のシール部材は、
ピストンシリンダー機構のピストンのシール溝と、ピストンシリンダー機構のシリンダーの内周壁との間に装着されるピストンシリンダー機構のシール部材であって、
前記シール部材が、
前記ピストンのシール溝の側壁にそれぞれ当接し、相互に離間して設けられたシール片と、
前記シール片の間に圧縮状態で介装され、シール片をそれぞれシール溝の側壁方向に付勢する弾性部材と、
を備えることを特徴とする。
このように構成することによって、シール片の間に圧縮状態で介装された弾性部材の付勢力によって、シール片がそれぞれシール溝の側壁方向に(すなわち、相互に離間する方向に)付勢される。
これにより、相互に離間して設けられたシール片が、ピストンのシール溝の側壁にそれぞれ当接し、その結果、シール片がシリンダーの内周壁方向(すなわち、半径方向外側)に付勢され、これらのシール片とシリンダーの内周壁との間でシールされることになる。
従って、複雑な構成で部品点数が多くなく、半径方向に大きな形状になって大型化することなく、コンパクト化が図れる。
また、相互に離間して設けられたシール片とシリンダーの内周壁との間でそれぞれシールされることになるので、ピストンシリンダー機構の圧力方向、移動方向にかかわらず、シール性を保持でき、しかも、シール性に優れる。
また、本発明のピストンシリンダー機構のシール部材は、前記シール片のシール溝の側壁に当接する当接面に、前記シール片をシリンダーの内周壁方向に案内するテーパー案内面が形成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、シール片の間に圧縮状態で介装された弾性部材の付勢力によって、シール片のシール溝の側壁に当接する当接面に形成されたテーパー案内面により、シール片がシリンダーの内周壁方向(すなわち、半径方向外側)に案内されることになる。
これにより、相互に離間して設けられたシール片が、シール片とシリンダーの内周壁との間にくさび状に入り込み、その結果、これらのシール片とシリンダーの内周壁との間で確実にシールされることになり、シール性に優れる。
また、本発明のピストンシリンダー機構のシール部材は、前記シール溝の側壁のシール片に当接する当接面に、前記シール片をシリンダーの内周壁方向に案内するテーパー傾斜面が形成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、シール片の間に圧縮状態で介装された弾性部材の付勢力によって、シール溝の側壁のシール片に当接する当接面に形成されたテーパー傾斜面により、シール片がシリンダーの内周壁方向(すなわち、半径方向外側)に案内されることになる。
これにより、相互に離間して設けられたシール片が、シール片とシリンダーの内周壁との間にくさび状に入り込み、その結果、これらのシール片とシリンダーの内周壁との間で確実にシールされることになり、シール性に優れる。
また、本発明のピストンシリンダー機構のシール部材は、前記シール片の弾性部材に当接する当接面に、前記シール片をシリンダーの内周壁方向に案内するテーパー面が形成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、シール片の間に圧縮状態で介装された弾性部材の付勢力によって、シール片の弾性部材に当接する当接面に形成されたテーパー面により、シール片がシリンダーの内周壁方向(すなわち、半径方向外側)に案内されることになる。
これにより、相互に離間して設けられたシール片が、シール片とシリンダーの内周壁との間にくさび状に入り込み、その結果、これらのシール片とシリンダーの内周壁との間で確実にシールされることになり、シール性に優れる。
また、本発明のピストンシリンダー機構のシール部材は、前記シール片の弾性部材側の外周部と、シリンダーの内周壁との間に空隙が形成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、通常の状態では、シール片の弾性部材側の外周部と、シリンダーの内周壁との間に空隙が形成されているので、シール片とシリンダーの内周壁との間の摩擦抵抗が小さくなって、ピストンシリンダー機構のピストンの移動が円滑に行える。
また、本発明のピストンシリンダー機構のシール部材は、前記弾性部材が、シール片の外周側に形成された弾性部材収容溝に装着されていることを特徴とする。
このように構成することによって、弾性部材を、シール片の外周側に形成された弾性部材収容溝に装着するので、弾性部材の弾性部材収容溝への装着が容易であり、ピストンシリンダー機構のシール部材の組み込み作業が簡単になる。
また、本発明のピストンシリンダー機構のシール部材は、前記弾性部材が、シール片の内周側に形成された弾性部材収容溝に装着されていることを特徴とする。
このように構成することによって、弾性部材が、シール片の内周側に形成された弾性部材収容溝に装着されているので、弾性部材がシリンダーの内周壁と離間した状態であるので、ピストンの移動に伴って、弾性部材がシリンダーの内周壁と接触することがない。従って、弾性部材、シリンダーの内周壁の摩耗損傷を抑えることができ、シール性を確実に維持することができる。
また、本発明のピストンシリンダー機構のシール部材は、前記弾性部材が、シール片の中央部に形成された弾性部材収容溝に装着されていることを特徴とする。
このように構成することによって、弾性部材を、シール片の中央部に形成された弾性部材収容溝に装着するので、弾性部材が脱落することがなく、弾性部材の弾性部材収容溝への装着が容易であり、ピストンシリンダー機構のシール部材の組み込み作業が簡単になる。
また、弾性部材がシリンダーの内周壁と離間した状態であるので、ピストンの移動に伴って、弾性部材がシリンダーの内周壁と接触することがない。従って、弾性部材、シリンダーの内周壁の摩耗損傷を抑えることができ、シール性を確実に維持することができる。
また、本発明のピストンシリンダー機構のシール部材は、前記ピストンに、相互に離間して設けられたシール片の間に形成された空間と外部とを連通する連通孔が形成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、例えば、本発明のピストンシリンダー機構のシール部材を、流量制御弁などに用いた場合に、相互に離間して設けられたシール片の間に形成された空間に冷媒などが液体状態で残存して、熱膨張によってシール部材を破損損傷することがなく、シール性を確実に維持することができる。
また、本発明は、前述のいずれかに記載のシール部材を備えたことを特徴とするピストンシリンダー機構である。
また、本発明は、前述のいずれかに記載のシール部材を、流量制御弁の弁体を弁座に対して離接する駆動機構に用いたことを特徴とする流量制御弁である。
このように構成することによって、流量制御弁において、弁室と駆動機構側のシール性を確実に維持することができる。
本発明によれば、シール片の間に圧縮状態で介装された弾性部材の付勢力によって、シール片がそれぞれシール溝の側壁方向に(すなわち、相互に離間する方向に)付勢される。
これにより、相互に離間して設けられたシール片が、ピストンのシール溝の側壁にそれぞれ当接し、その結果、シール片がシリンダーの内周壁方向(すなわち、半径方向外側)に付勢され、これらのシール片とシリンダーの内周壁との間でシールされることになる。
従って、複雑な構成で部品点数が多くなく、半径方向に大きな形状になって大型化することなく、コンパクト化が図れる。
また、相互に離間して設けられたシール片とシリンダーの内周壁との間でそれぞれシールされることになるので、ピストンシリンダー機構の圧力方向、移動方向にかかわらず、シール性を保持でき、しかも、シール性に優れる。
図1は、本発明のピストンシリンダー機構のシール部材を説明する部分拡大断面図である。 図2は、図1のA部分の部分拡大断面図である。 図3は、本発明のピストンシリンダー機構のシール部材の別の実施例を説明する部分拡大断面図である。 図4は、図3のA部分の部分拡大断面図である。 図5は、本発明のピストンシリンダー機構のシール部材の別の実施例を説明する部分拡大断面図である。 図6は、図5のA部分の部分拡大断面図である。 図7は、本発明のピストンシリンダー機構のシール部材の別の実施例を説明する部分拡大断面図である。 図8は、図7のA部分の部分拡大断面図である。 図9は、本発明のピストンシリンダー機構のシール部材の別の実施例を説明する部分拡大断面図である。 図10は、図9のA部分の部分拡大断面図である。 図11は、本発明のピストンシリンダー機構のシール部材を流量制御弁である電動弁に適用した状態を説明する弁閉状態の縦断面図である。 図12は、図11の部分拡大断面図である。 図13は、従来の電動弁200の一部を模式的に示す部分拡大図である。 図14は、従来のピストンシリンダー機構300の部分拡大断面図である。
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
図1は、本発明のピストンシリンダー機構のシール部材を説明する部分拡大断面図、図2は、図1のA部分の部分拡大断面図である。
図1〜図2において、符号10は、全体で本発明のピストンシリンダー機構を示している。
図1〜図2に示したように、ピストンシリンダー機構10は、シリンダー12を備えており、このシリンダー12の内周壁14内を、図示しない駆動機構によって、軸方向に移動するように、ピストン16が配設されている。
また、図1に示したように、ピストン16には、駆動機構に連結されるロッド18と、ピストン本体20を備えており、ピストン本体20の外周には、シール溝22が形成されている。
そして、このシール溝22と、シリンダー12の内周壁14との間に、シール部材24が装着されている。このシール部材24は、ピストン16のシール溝22の第1の側壁26に当接する第1のシール片28と、ピストン16のシール溝22の第2の側壁30に当接する第2のシール片32とを備えている。
この実施例では、第1のシール片28と第2のシール片32とは、相互に離間するとともに、相互に線対称な形状の2つのシール片からそれぞれ構成されている。
また、第1のシール片28は、シール片本体28aと、シール片本体28aの内周側に、軸方向に基端部側に突設するように形成された突設部28bとを備えている。そして、このシール片本体28aと突設部28bによって、第1のシール片28の外周側に弾性部材収容溝28cが形成されている。
同様に、第2のシール片32は、シール片本体32aと、シール片本体32aの内周側に、軸方向に基端部側に突設するように形成された突設部32bとを備えている。そして、このシール片本体32aと突設部32bによって、第2のシール片32の外周側に弾性部材収容溝32cが形成されている。
そして、第1のシール片28の弾性部材収容溝28cと、第2のシール片32の弾性部材収容溝32c内に、例えば、コイルバネなどの弾性部材34が圧縮状態で介装されている。この弾性部材34によって、第1のシール片28が、シール溝22の第1の側壁26の方向に付勢されるとともに、第2のシール片32が、シール溝22の第2の側壁30の方向に付勢されるようになっている。
すなわち、弾性部材34によって、第1のシール片28と第2のシール片32とが、相互に離間する方向に付勢されるようになっている。
また、第1のシール片28のシール片本体28aには、その内周側の先端部分に、シール溝22の第1の側壁26に当接する当接面に、図1の矢印Fで示したように、第1のシール片28をシリンダー12の内周壁14の方向に案内するテーパー案内面28dが形成されている。
同様に、第2のシール片32のシール片本体32aには、その内周側の先端部分に、シール溝22の第2の側壁30に当接する当接面に、図1の矢印Fで示したように、第2のシール片32をシリンダー12の内周壁14の方向に案内するテーパー案内面32dが形成されている。
また、シール溝22の第1の側壁26の第1のシール片28に当接する当接面に、第1のシール片28をシリンダー12の内周壁14の方向に案内するテーパー傾斜面26aが形成されている。
同様に、シール溝22の第2の側壁30の第2のシール片32に当接する当接面に、第2のシール片32をシリンダー12の内周壁14の方向に案内するテーパー傾斜面30aが形成されている。
このように構成することによって、第1のシール片28と第2のシール片32との間に圧縮状態で介装された弾性部材34の付勢力によって、第1のシール片28と第2のシール片32がそれぞれ、シール溝22の第1の側壁26の方向と、シール溝22の第2の側壁30の方向に(すなわち、相互に離間する方向に)付勢される。
これにより、相互に離間して設けられた第1のシール片28と第2のシール片32が、ピストン16のシール溝22の側壁(第1の側壁26と第2の側壁30)にそれぞれ当接する。
その結果、第1のシール片28と第2のシール片32がそれぞれ、図1の矢印Iで示したように、シリンダー12の内周壁14の方向(すなわち、半径方向外側)に付勢され、これらの第1のシール片28と第2のシール片32と、シリンダー12の内周壁14との間でシールされることになる。
従って、複雑な構成で部品点数が多くなく、半径方向に大きな形状になって大型化することなく、コンパクト化が図れる。
また、相互に離間して設けられた第1のシール片28と第2のシール片32と、シリンダー12の内周壁14との間でそれぞれシールされることになるので、ピストンシリンダー機構10の圧力方向、移動方向にかかわらず、シール性を保持でき、しかも、シール性に優れる。
また、第1のシール片28と第2のシール片32の間に圧縮状態で介装された弾性部材34の付勢力によって、第1のシール片28と第2のシール片32のシール溝22の側壁(第1の側壁26と第2の側壁30)に当接する当接面に形成されたテーパー案内面(テーパー案内面28dとテーパー案内面32d)により、第1のシール片28と第2のシール片32が、シリンダー12の内周壁14の方向(すなわち、半径方向外側)に案内されることになる。
これにより、相互に離間して設けられた第1のシール片28と第2のシール片32が、第1のシール片28と第2のシール片32と、シリンダー12の内周壁14との間に、くさび状に入り込み、その結果、これらのシリンダー12の内周壁14と、シリンダー12の内周壁14の内周壁との間で確実にシールされることになり、シール性に優れる。
さらに、第1のシール片28と第2のシール片32の間に圧縮状態で介装された弾性部材34の付勢力によって、シール溝22の第1の側壁26と第2の側壁30のシール片(第1のシール片28と第2のシール片32)に当接する当接面に形成されたテーパー傾斜面(テーパー傾斜面26aとテーパー傾斜面30a)により、第1のシール片28と第2のシール片32が、シリンダー12の内周壁14の方向(すなわち、半径方向外側)に案内されることになる。
これにより、相互に離間して設けられた第1のシール片28と第2のシール片32が、第1のシール片28と第2のシール片32と、シリンダー12の内周壁14との間にくさび状に入り込み、その結果、これらの第1のシール片28と第2のシール片32とシリンダー12の内周壁14との間で確実にシールされることになり、シール性に優れる。
なお、この場合、第1のシール片28と第2のシール片32の間に圧縮状態で介装された弾性部材34の付勢力が強い場合には、ピストンシリンダー機構10の圧力方向、移動方向にかかわらず、シール性を保持できる。
しかしながら、第1のシール片28と第2のシール片32の間に圧縮状態で介装された弾性部材34の付勢力が弱い場合に、例えば、図1の矢印G方向に、ピストン16が移動している場合には、第2のシール片32側でシール性が確保されることになる。
また、第1のシール片28と第2のシール片32の間に圧縮状態で介装された弾性部材34の付勢力が弱い場合に、例えば、図1の矢印H方向に、圧力がかかっている場合には、第2のシール片32側でシール性が確保されることになる。
従って、弾性部材34の付勢力の強さは、ピストンシリンダー機構10の用途に応じて適宜選択すれば良い。
さらに、弾性部材34を、第1のシール片28と第2のシール片32の外周側に形成された弾性部材収容溝(第1のシール片28の弾性部材収容溝28cと、第2のシール片32の弾性部材収容溝32c)に装着するので、弾性部材34の弾性部材収容溝28c、32cへの装着が容易であり、ピストンシリンダー機構10のシール部材24の組み込み作業が簡単になる。
また、この実施例では、図1の点線で示したように、ピストン16に、相互に離間して設けられた第1のシール片28と第2のシール片32の間に形成された空間S1と、外部とを連通する連通孔36が形成されている。
このように構成することによって、例えば、本発明のピストンシリンダー機構10のシール部材24を、流量制御弁などに用いた場合に、相互に離間して設けられた第1のシール片28と第2のシール片32の間に形成された空間S1に、冷媒などが液体状態で残存して、熱膨張によってシール部材24を破損損傷することがなく、シール性を確実に維持することができる。
なお、ピストンシリンダー機構10の用途によっては、このような連通孔36を設けないようにすることももちろん可能である。
なお、この実施例では、第1のシール片28と第2のシール片32のテーパー案内面(テーパー案内面28dとテーパー案内面32d)と、シール溝22の第1の側壁26と第2の側壁30のテーパー傾斜面(テーパー傾斜面26aとテーパー傾斜面30a)との両方を設けている。
すなわち、この実施例では、シール片のテーパー案内面(28d、32d)と、シール溝22の側壁のテーパー傾斜面(26a、30a)との両方を設けているが、少なくとも一方を設けるようにすれば良い。
また、図2に示したように、シール片のテーパー案内面(28d、32d)と、シール溝22の側壁のテーパー傾斜面(26a、30a)と、ピストン16の軸方向のなす角度αは、特に限定されるものではない。
すなわち、上記のように、相互に離間して設けられた第1のシール片28と第2のシール片32が、第1のシール片28と第2のシール片32と、シリンダー12の内周壁14との間にくさび状に入り込み、その結果、これらの第1のシール片28と第2のシール片32とシリンダー12の内周壁14との間で、確実にシールされる角度であれば良く、30〜90°、好ましくは、50〜60°の範囲とするのが望ましい。
なお、第1のシール片28と第2のシール片32の材質も、ピストンシリンダー機構10の用途に応じて適宜選択すれば良く、特に限定されるものではなく、例えば、フッ素樹脂、PPSなどの樹脂、NBRなどのゴムを用いることができる。
さらに、弾性部材34としては、コイルバネの他にも、皿バネ、ゴムなどの弾性部材が使用でき、その材質もピストンシリンダー機構10の用途に応じて適宜選択すれば良く、特に限定されるものではなく、例えば、SUS304などのステンレス、りん青銅などが使用可能である。
さらに、図2に示したように、この実施例の第1のシール片28と第2のシール片32の弾性部材34の側の外周部28f、32fと、シリンダー12の内周壁14との間に空隙S2が形成されている。
従って、第1のシール片28と第2のシール片32と、シリンダー12の内周壁14の内周壁との間の摩擦抵抗が小さくなって、第1のシール片28と第2のシール片32と、シリンダー12の内周壁14との間に、相互に離間して設けられた第1のシール片28と第2のシール片32が、くさび状に入り込みやすくなる。
その結果、これらのシリンダー12の内周壁14と、シリンダー12の内周壁14との間で確実にシールされることになり、シール性に優れる。しかも、第1のシール片28と第2のシール片32と、シリンダー12の内周壁14との間の摩擦抵抗が小さくなることにより、ピストンシリンダー機構10のピストン16の移動が円滑に行える。
図3は、本発明のピストンシリンダー機構のシール部材の別の実施例を説明する部分拡大断面図、図4は、図3のA部分の部分拡大断面図である。
この実施例のピストンシリンダー機構10のシール部材24は、図1〜図2に示した実施例1のピストンシリンダー機構10のシール部材24と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の本発明のピストンシリンダー機構10のシール部材24では、図3〜図4に示したように、弾性部材34が、第1のシール片28の内周側に形成された弾性部材収容溝28cと、第2のシール片32の内周側に形成された弾性部材収容溝32cに装着されている。
このように構成することによって、弾性部材34が、第1のシール片28と第2のシール片32の内周側に形成された弾性部材収容溝(28c、32c)に装着されているので、弾性部材34がシリンダー12の内周壁14と離間した状態である。
これにより、ピストン16の移動に伴って、弾性部材34がシリンダー12の内周壁14と接触することがない。従って、弾性部材、シリンダーの内周壁の摩耗損傷を抑えることができ、シール性を確実に維持することができる。
図5は、本発明のピストンシリンダー機構のシール部材の別の実施例を説明する部分拡大断面図、図6は、図5のA部分の部分拡大断面図である。
この実施例のピストンシリンダー機構10のシール部材24は、図1〜図2に示した実施例1のピストンシリンダー機構10のシール部材24と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の本発明のピストンシリンダー機構10のシール部材24では、図5〜図6に示したように、弾性部材34が、第1のシール片28の中央部に形成された弾性部材収容溝28cと、第2のシール片32の中央部に形成された弾性部材収容溝32cに装着されている。
このように構成することによって、弾性部材34を、第1のシール片28と第2のシール片32の中央部に形成された弾性部材収容溝(28c、32c)に装着するので、弾性部材34が脱落することがなく、弾性部材34の弾性部材収容溝(28c、32c)への装着が容易であり、ピストンシリンダー機構10のシール部材24の組み込み作業が簡単になる。
また、弾性部材34がシリンダー12の内周壁14と離間した状態であるので、ピストン16の移動に伴って、弾性部材34がシリンダー12の内周壁14と接触することがない。
従って、弾性部材、シリンダーの内周壁の摩耗損傷を抑えることができ、シール性を確実に維持することができる。
図7は、本発明のピストンシリンダー機構のシール部材の別の実施例を説明する部分拡大断面図、図8は、図7のA部分の部分拡大断面図である。
この実施例のピストンシリンダー機構10のシール部材24は、図1〜図2に示した実施例1のピストンシリンダー機構10のシール部材24と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の本発明のピストンシリンダー機構10のシール部材24では、図7〜図8に示したように、第1のシール片28のシール片本体28aと、第2のシール片32のシール片本体32aの先端部分が、断面略矩形形状であってそれぞれ、テーパー案内面28d、テーパー案内面32dが形成されていない。
このように、第1のシール片28と第2のシール片32に、テーパー案内面(28d、32d)が形成されていなくても、シール溝22の第1の側壁26に形成されたテーパー傾斜面26aと、シール溝22の第2の側壁30に形成されたテーパー傾斜面30aが形成されていればよい。
すなわち、シール溝22の第1の側壁26と第2の側壁30のシール片(第1のシール片28と第2のシール片32)に当接する当接面に形成されたテーパー傾斜面(26a、30a)により、図7〜図8の矢印で示したように、第1のシール片28と第2のシール片32が、シリンダー12の内周壁14の方向(すなわち、半径方向外側)に案内されることになる。
これにより、相互に離間して設けられた第1のシール片28と第2のシール片32が、第1のシール片28と第2のシール片32と、シリンダー12の内周壁14との間にくさび状に入り込む。
その結果、これらの第1のシール片28と第2のシール片32とシリンダー12の内周壁14との間で確実にシールされることになり、シール性に優れる。
図9は、本発明のピストンシリンダー機構のシール部材の別の実施例を説明する部分拡大断面図、図10は、図9のA部分の部分拡大断面図である。
この実施例のピストンシリンダー機構10のシール部材24は、図1〜図2に示した実施例1のピストンシリンダー機構10のシール部材24と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の本発明のピストンシリンダー機構10のシール部材24では、図9〜図10に示したように、第1のシール片28と第2のシール片32が、それぞれ断面略三角形形状である。
そして、第1のシール片28と第2のシール片32の弾性部材34に当接する当接面にそれぞれ、第1のシール片28と第2のシール片32を、シリンダー12の内周壁14の方向に案内するテーパー面28e、32eが形成されている。
このように構成することによって、第1のシール片28と第2のシール片32の間に圧縮状態で介装された弾性部材34の付勢力によって、第1のシール片28と第2のシール片32の弾性部材34に当接する当接面に形成されたテーパー面28e、32eにより、図9〜図10の矢印で示したように、第1のシール片28と第2のシール片32がシリンダー12の内周壁14の方向(すなわち、半径方向外側)に案内されることになる。
これにより、相互に離間して設けられた第1のシール片28と第2のシール片32が、第1のシール片28と第2のシール片32とシリンダー12の内周壁14との間にくさび状に入り込み、その結果、これらの第1のシール片28と第2のシール片32とシリンダー12の内周壁14との間で確実にシールされることになり、シール性に優れる。
また、図10の拡大図に示したように、この実施例の第1のシール片28と第2のシール片32の弾性部材34の側の外周部28f、32fと、シリンダー12の内周壁14との間にも、空隙S2が形成されている。
このように構成することによって、空隙S2が形成されているので、第1のシール片28と第2のシール片32と、シリンダー12の内周壁14との間の摩擦抵抗が小さくなることにより、ピストンシリンダー機構10のピストン16の移動が円滑に行える。
また、図10の矢印に示したように、第1のシール片28と第2のシール片32とが、ピストン16のシール溝22の側壁(第1の側壁26と第2の側壁30)の隅角部(第1の側壁26の隅角部26bと第2の側壁30の隅角部30b)を支点とした回転方向のモーメントを受けることになる。その結果、第1のシール片28と第2のシール片32とが、図10の矢印に示した方向に回転する。
その結果、第1のシール片28と第2のシール片32と、シリンダー12の内周壁14との間に、相互に離間して設けられた第1のシール片28と第2のシール片32が、くさび状に入り込みやすくなる。
この場合、上記のように空隙S2を形成することによって、第1のシール片28と第2のシール片32の回転する角度が増えるため、第1のシール片28と第2のシール片32の弾性係数によらず、相互に離間して設けられた第1のシール片28と第2のシール片32が、上記のようにくさび状に入り込みやすくなる。
その結果、これらのシリンダー12の内周壁14と、シリンダー12の内周壁14との間で確実にシールされることになり、シール性に優れる。
図11は、本発明のピストンシリンダー機構のシール部材を流量制御弁である電動弁に適用した状態を説明する弁閉状態の縦断面図、図12は、、図11の部分拡大断面図である。
図11〜図12において、符号100は、全体で本発明のピストンシリンダー機構のシール部材を適用した流量制御弁である電動弁を示している。
図11〜図12に示したように、電動弁100は、弁本体102を備えており、弁本体102内には弁室104が形成されている。そして、この弁室104に連通するように、第1の配管部材106と第2の配管部材108とが装着されている。また、弁本体102には、弁座110が形成され、この弁座110に弁ポート112が設けられている。
なお、第1の配管部材106を入口継手とし、第2の配管部材108を出口継手とすることも、また、逆に、第1の配管部材106を出口継手とし、第2の配管部材108を入口継手とすることも可能である。
また、弁本体102の上部には、略円筒形状のガイド部材114が、弁本体102の開口部116を介して、弁室104の下端近傍まで突設するような状態で装着されている。そして、弁本体102の上部の開口部116に形成された段部118に、ガイド部材114に形成されたフランジ部120を装着して、例えば、溶接、ろう付などによって、ガイド部材114が弁本体102固定されている。
さらに、このガイド部材114の上部に、例えば、溶接、ろう付などによって有底筒形状のケース本体122が固定されている。
ガイド部材114の上端には、雌ネジ124aが形成された雌ネジ部材124が、雌ネジ固定部材128によって固定されている。この雌ネジ部材124の内部には、雌ネジ部材124の雌ネジ124aと噛合する雄ネジ130が形成された軸部材132が配置されており、この軸部材132の下方に、弁部材134が、軸部材132に対して回動自在に取り付けられている。
軸部材132の上方部分には、永久磁石からなるローターマグネット136が固定されている。また、ローターマグネット136の上部には、ストッパー138が形成されている。
また、ケース本体122の頂壁140には、案内軸受け142が固定されており、この案内軸受け142の外周には、スリーブ144を介して、案内コイル部材146が設けられている。この案内コイル部材146には、案内コイル部材146に沿って摺動し、側方に突設するスライダーリング148が装着されている。さらに、案内コイル部材146の下端にはストッパー部150が形成されている。
一方、ケース本体122の外周には、ステータコイルユニット152が取り付けられている。このステータコイルユニット152のコイルケース154の内部には、コイル156が納められており、コイルケース154の内部は封止樹脂により封止されている。図中、符号158は、コイルに通電するためのリード線を示している。
また、弁部材134は、軸部材132の下端160に回動自在に取り付けられたピストンガイド162を備えており、ピストンガイド162の内部には、軸部材132の下端160に固定されたバネ受け164が配置されている。
また、ピストンガイド162の下端には、例えば、溶接、ろう付などにより、ピストン部材166の上部に形成された小径部168が固着されている。
そして、ピストン部材166の下端の段部170に、例えば、溶接、ろう付などによって、その上端フランジ172が固着された、略カップ形状の弁体174を備えている。
さらに、ピストン部材166の上端の小径部168と、バネ受け164との間には、圧縮状態でスプリング176が介装されている。これにより、弁体174の弁座110へ当接した際の衝撃が緩和されるようになっている。
そして、このピストン部材166には、上記の図1〜図2の実施例1に示したような構成のシール部材24が配置されている。
すなわち、図13の拡大図に示したように、ピストン部材166の外周には、ピストン部材166と、弁体174の上端フランジ172とで形成されるシール溝22が形成されている。
そして、このシール溝22と、シリンダー12に相当するガイド部材114の内周壁178との間に、シール部材24が装着されている。なお、その他の部材については、上記の図1〜図2の実施例1と同様であるので、上記の図1〜図2の実施例1に示した部材番号を付して、その詳細な説明は省略する。
また、図11〜図12に示したように、弁体174の内部に形成された通路180と、ピストン部材166の内部に形成された連通路182と、ピストン部材166の上端の小径部168に半径方向に形成された連通孔184とを介して、第2の配管部材108の内部空間S3と、ガイド部材114の内部に形成された駆動空間S4とが連通されるようになっている。
これにより、第2の配管部材108の内部空間S3と、ガイド部材114の内部に形成された駆動空間S4との内圧が等しくなって、ピストン部材166の移動、すなわち、弁体174の弁座110への離接移動が円滑に行われるようになっている。
このように構成される電動弁100は、図11の閉弁状態においては、ピストン部材166の下端に固定された弁体174が下方の位置にあり、弁体174によって、弁座110の弁ポート112が閉止された状態となっている。この際、スライダーリング148が、ローターマグネット136のストッパー138と当接した状態となり、ストッパー部150に当接することで下方位置が規制されるようになっている。
この状態から、コイル156に通電することによって、ローターマグネット136が回転し、このローターマグネット136とともに、軸部材132、弁部材134が一体的に回転して、軸部材132に形成された雄ネジ130と、雌ネジ部材124に形成された雌ネジ124aとが噛合して案内され、ピストン部材166の下端に固定された弁体174が上方に移動し、弁開状態となるようになっている。
この際、ローターマグネット136の回転にともなって、ストッパー138と当接した状態で、スライダーリング148が案内コイル部材146に沿って摺動し、案内コイル部材146の上端に当接して上方位置が規制されるようになっている。
そして、この状態から、コイル156に逆の電流を通電することによって、ローターマグネット136が回転し、このローターマグネット136とともに、軸部材132が一体的に回転して、軸部材132に形成された雄ネジ130と、雌ネジ部材124に形成された雌ネジ124aとが噛合して案内され、弁体174が下方に移動し、再び、図11に示した閉弁状態になるように構成されている。
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、上記実施例では、第1のシール片28と第2のシール片32とを、相互に離間した別部材から構成したが、第1のシール片28と第2のシール片32とが接続部で一体となった構成であっても良い。
また、上記実施例では、第1のシール片28と第2のシール片32とを、相互に線対称の形状のものから構成したが、実施例1〜実施例5のシール片を組み合わせることも可能である。
さらに、上記実施例では、ピストン本体20の外周には、1つのシール溝22が形成され、このシール溝22と、シリンダー12の内周壁14との間に、1つのシール部材24を配置したが、図示しないが、ピストン本体20の外周に、複数のシール溝22を形成して、これらのシール溝22内にそれぞれ、シール部材24を配置することも可能である。
さらに、例えば、上記実施例では、図11〜図12に示した形状の電動弁に用いたが、電動弁の形状は特に限定されるものではなく、あらゆるタイプの永久磁石からなるローターマグネットを備えた電動弁、電磁弁などの流量制御弁、その他のあらゆるピストンシリンダー機構のシール部材に用いることも可能であるなど本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
本発明は、例えば、電動弁、電磁弁などの流量制御弁の弁体を駆動する駆動機構において用いられるピストンシリンダー機構のシール部材およびそれを用いた流量制御弁に適用することができる。
10 ピストンシリンダー機構
12 シリンダー
14 内周壁
16 ピストン
18 ロッド
20 ピストン本体
22 シール溝
24 シール部材
26 第1の側壁
26a テーパー傾斜面
26b 隅角部
28 第1のシール片
28a シール片本体
28b 突設部
28c 弾性部材収容溝
28d テーパー案内面
28e テーパー面
28f 外周部
30 第2の側壁
30a テーパー傾斜面
30b 隅角部
32 第2のシール片
32a シール片本体
32b 突設部
32c 弾性部材収容溝
32d テーパー案内面
32e テーパー面
32f 外周部
34 弾性部材
36 連通孔
100 電動弁
102 弁本体
104 弁室
106 第1の配管部材
108 第2の配管部材
110 弁座
112 弁ポート
114 ガイド部材
116 開口部
118 段部
120 フランジ部
122 ケース本体
124 雌ネジ部材
124a 雌ネジ
128 雌ネジ固定部材
130 雄ネジ
132 軸部材
134 弁部材
136 ローターマグネット
138 ストッパー
140 頂壁
144 スリーブ
146 案内コイル部材
148 スライダーリング
150 ストッパー部
152 ステータコイルユニット
154 コイルケース
156 コイル
158 リード線
160 下端
162 ピストンガイド
166 ピストン部材
168 小径部
170 段部
172 上端フランジ
174 弁体
176 スプリング
178 内周壁
180 通路
182 連通路
184 連通孔
200 電動弁
202 弁体
204 ピストン
206 ガイド部材
208 シール部材
210 シール部材本体
212 内周側部材
214 内周面
216 テーパーシール面
218 外周側部材
220 バネ部材
222 係止リング部材
300 ピストンシリンダー機構
302 シリンダー
304 ピストン
306 拡径部
308 ピストンロッド
310 シール溝部
312 シールリング部材
314 テーパー面
316 テーパーシール面
318 テーパー面
320 バネ押さえ部材
322 リング部材
324 先端部分
326 テーパー押さえ面
330 コイルバネ部材
S1 空間
S2 空隙
S3 内部空間
S4 駆動空間
α 角度

Claims (11)

  1. ピストンシリンダー機構のピストンのシール溝と、ピストンシリンダー機構のシリンダーの内周壁との間に装着されるピストンシリンダー機構のシール部材であって、
    前記シール部材が、
    前記ピストンのシール溝の側壁にそれぞれ当接し、相互に離間して設けられたシール片と、
    前記シール片の間に圧縮状態で介装され、シール片をそれぞれシール溝の側壁方向に付勢する弾性部材と、
    を備えることを特徴とするピストンシリンダー機構のシール部材。
  2. 前記シール片のシール溝の側壁に当接する当接面に、前記シール片をシリンダーの内周壁方向に案内するテーパー案内面が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のピストンシリンダー機構のシール部材。
  3. 前記シール溝の側壁のシール片に当接する当接面に、前記シール片をシリンダーの内周壁方向に案内するテーパー傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項1から2のいずれかに記載のピストンシリンダー機構のシール部材。
  4. 前記シール片の弾性部材に当接する当接面に、前記シール片をシリンダーの内周壁方向に案内するテーパー面が形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のピストンシリンダー機構のシール部材。
  5. 前記シール片の弾性部材側の外周部と、シリンダーの内周壁との間に空隙が形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のピストンシリンダー機構のシール部材。
  6. 前記弾性部材が、シール片の外周側に形成された弾性部材収容溝に装着されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のピストンシリンダー機構のシール部材。
  7. 前記弾性部材が、シール片の内周側に形成された弾性部材収容溝に装着されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のピストンシリンダー機構のシール部材。
  8. 前記弾性部材が、シール片の中央部に形成された弾性部材収容溝に装着されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のピストンシリンダー機構のシール部材。
  9. 前記ピストンに、相互に離間して設けられたシール片の間に形成された空間と外部とを連通する連通孔が形成されていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のピストンシリンダー機構のシール部材。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載のシール部材を備えたことを特徴とするピストンシリンダー機構。
  11. 請求項1から9のいずれかに記載のシール部材を、流量制御弁の弁体を弁座に対して離接する駆動機構に用いたことを特徴とする流量制御弁。
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