JP2014152885A - ピストン構造パイロット駆動式電磁弁 - Google Patents

ピストン構造パイロット駆動式電磁弁 Download PDF

Info

Publication number
JP2014152885A
JP2014152885A JP2013024363A JP2013024363A JP2014152885A JP 2014152885 A JP2014152885 A JP 2014152885A JP 2013024363 A JP2013024363 A JP 2013024363A JP 2013024363 A JP2013024363 A JP 2013024363A JP 2014152885 A JP2014152885 A JP 2014152885A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pilot
piston
valve
solenoid valve
flow path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013024363A
Other languages
English (en)
Inventor
Masato Ito
正人 伊藤
Katsuyuki Ito
勝之 井藤
Tomoya Mizoguchi
智也 溝口
Original Assignee
Ckd Corp
Ckd株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ckd Corp, Ckd株式会社 filed Critical Ckd Corp
Priority to JP2013024363A priority Critical patent/JP2014152885A/ja
Publication of JP2014152885A publication Critical patent/JP2014152885A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】入口流路に流入した流体がパイロット弁室に連通するブリードオリフィスに流れ、入口流路を流れる流体の圧力と、パイロット弁室内の流体の圧力との差圧を利用して、主弁体を開閉させることにより、入口流路と出口流路とを連通または遮断するピストン構造パイロット駆動式電磁弁に対し、コンパクトかつ低コストで構成することができるピストン構造パイロット駆動式電磁弁を提供する。
【解決手段】ピストン31により駆動され、入口流路11と出口流路12とを連通または遮断する主弁体30と、電磁コイル61により駆動され、パイロット弁室70と出口流路12とを連通または遮断するパイロット弁体65と、入口流路11とパイロット弁室70とを連通するブリードオリフィスとを有するピストン構造パイロット駆動式電磁弁において、ブリードオリフィスが、ピストン31のピストンリング40に切欠きとして形成されている。
【選択図】図1

Description

この発明は、パイロット弁室と出口流路とを連通または遮断するパイロット弁体を電磁コイルで駆動させ、入口流路内の流体圧力とパイロット弁室内の流体圧力との差圧により、主弁体を開閉させることで、入口流路と出口流路とを連通または遮断するピストン構造パイロット駆動式電磁弁に関する。
例えば、ボイラー、蒸気滅菌装置、水冷式冷却装置、水系洗浄装置等の産業用各種装置には、水、温水、水蒸気等の流体の流れを制御するピストン構造パイロット駆動式電磁弁(以下、「パイロット駆動式電磁弁」と称する。)が用いられている。その一例であるパイロット駆動式電磁弁が特許文献1に開示されている。図10は、特許文献1のパイロット駆動式電磁弁を示す説明図である。
特許文献1のパイロット駆動式電磁弁501は、図10に示すように、プランジャ520から突設したパイロット弁体525を上下動させ、主弁体540(基体部541、筒状外周部542)に対し圧接または離間することにより、パイロット室507と冷媒流出口509との間を、主弁体540内のオリフィス545と、連通または遮断させている。また、主弁体540の筒状外周部542では、弁室510とパイロット室507とが均圧穴543により連通している。
特許文献1では、ソレノイド503の通電がON状態となり、プランジャ520が主コイルスプリング523の付勢力に抗して上昇すると、パイロット弁体525が主弁体540と離間して、オリフィス545が開路する。これにより、主弁体540とプランジャ520との間に形成されたパイロット室507内の冷媒が、オリフィス545を通じて冷媒流出口509に向けて流れるため、パイロット室507では、冷媒の圧力が低下する。また、このとき、パイロット室507における冷媒の圧力は、冷媒流入口508及び弁室510の圧力より低くなり、パイロット室507内と弁室510内との冷媒の圧力差により、主弁体540が押し上げられて上昇することで、主弁体540は弁シート511から離間して開弁する。よって、冷媒流入口508から弁室510を通じて流入した冷媒は、主弁体540と弁シート511との間を通じて冷媒流出口509に流れる。
一方、ソレノイド503の通電がOFF状態になると、プランジャ520が主コイルスプリング523の付勢力で下降し、パイロット弁体525が主弁体540に圧接してオリフィス545を閉路する。その一方で、冷媒流入口508から流れる高圧の冷媒は、管状取付台530の内周面に生じる隙間、及び均圧穴543を流れ、パイロット室507内と冷媒流出口509側流路との冷媒の圧力差、及び主コイルスプリング523の付勢力により、主弁体540が押し下げられて下降することで、主弁体540は弁シート511に当接して閉弁する。これにより、弁室510と冷媒流出口509との間の流路が遮断され、冷媒の流れが阻止される。
また、特許文献1と同じ動作方法で、水蒸気等(流体)の流れを制御する従来のパイロット駆動式電磁弁として、他の実施例に係るパイロット駆動式電磁弁を、図11に示す。従来のパイロット駆動式電磁弁601は、図11に示すように、プランジャ663に設けたパイロット弁体665を上下動させ、主弁体630のパイロット弁座652に対し圧接または離間することにより、パイロット弁室670と出口流路612との間を、主弁体630の基体部の内周部に形成されたパイロットオリフィス651と、連通または遮断させている。この主弁体630は、ピストン631と一体で構成され、ピストンリング640を介してこのピストン631をシリンダ621の内周面に摺動させて上下動(往復運動)する。ブリードオリフィス643は、特許文献1の均圧穴43に相当するものであり、従来のパイロット駆動式電磁弁601では、シリンダ621の内周面より径外側に形成されている。
従来のパイロット駆動式電磁弁601では、ソレノイド660の通電がON状態となり、プランジャ663がバネ664の付勢力に抗して上昇すると、パイロット弁体665が主弁体630のパイロット弁座652と離間して、パイロットオリフィス651が開路する。これにより、パイロット弁室670内の流体は、パイロットオリフィス651を通じて出口流路612に向けて流れるため、パイロット弁室670内の流体の圧力が、入口流路611側の流体の圧力より低くなる。このとき、パイロット弁室670における流体の圧力は、入口流路611における流体の圧力より低く、パイロット弁室670と入口流路611との流体の圧力差により、主弁体630が押し上げられて上昇することで、主弁体630は主弁座613と離間して開弁する。かくして、流体は、入口流路611から出口流路612に向けて流れる。
一方、ソレノイド660の通電がOFF状態になると、プランジャ663がバネ664の付勢力で下降することにより、パイロット弁体665が、主弁体630と一体のパイロット弁座652に当接してパイロットオリフィス651を閉路する。図12は、図11に示す従来のパイロット駆動式電磁弁に構成されたピストンリングの平面図であり、図13は図12に示すピストンリングの側面図である。パイロットオリフィス651が閉路されると、流体は、図12及び図13に示すように、入口流路611からピストンリング640の隙間642を通じてパイロット弁室670に流入すると共に、ブリードオリフィス643を通じてパイロット弁室670に流入するが、パイロット弁室670からパイロットオリフィス651を通じて出口流路612に向けては流れない。そのため、パイロット弁室670内の流体の圧力が、入口流路611側の流体の圧力とほぼ同じとなり、ピストン631を含む主弁体630の自重、及びバネ664の付勢力により、主弁体630が主弁座613に当接して閉弁する。かくして、流体は、入口流路611から出口流路612の流れを、主弁体630によって遮断される。
なお、ここで挙げた従来のパイロット駆動式電磁弁601は、公然実施されている技術であるため、先行技術文献は開示していない。
特開平10−196838号公報
しかしながら、特許文献1のパイロット駆動式電磁弁501や、従来のパイロット駆動式電磁弁601等、従来技術によるパイロット駆動式電磁弁には、以下の問題があった。
従来技術のようなパイロット駆動式電磁弁では、その性能の向上を図るため、主として、主弁体の開弁動作時の応答性を高めようとすると、一般的にパイロット弁室からパイロットオリフィスに流出する流体流量(流出側流路断面積)を、パイロット弁室に流入する流体流量(流入側流路断面積)より大きくした上で、流出側流路断面積と流入側流路断面積との差がより大きくなればなる程、主弁体の開弁動作は迅速になる。流体のパイロット弁室への流入経路は、ブリードオリフィス(特許文献1の均圧穴543)のほか、主弁体を動かすピストンに装着されたピストンリングと、シリンダの内周面との隙間(特許文献2のピストンリング640の隙間642)であるが、この隙間からの流体の漏洩量の制御には、限界がある。
特許文献1のパイロット駆動式電磁弁501や、従来のパイロット駆動式電磁弁601等、従来技術によるパイロット駆動式電磁弁には、主弁体の閉弁動作も迅速になるよう、一定の流路断面積(流路径)を確保する必要があり、主として、主弁体の閉弁動作時の応答性もまた高めようとすると、ブリードオリフィスの流路断面積(流路径)をむやみに小径化することはできない。その一方、パイロットオリフィスの流路断面積と、ブリードオリフィスの流路断面積との差が大きくなるよう、パイロットオリフィスの流路断面積が大きく設定されれば、パイロット駆動式電磁弁の性能は向上する。しかしながら、パイロットオリフィスの流路断面積(流路径)をむやみに大きくすると、主弁体を駆動するソレノイド(固定鉄心、可動鉄心、及びコイル等)が、吸引能力を大きくした仕様で構成されて、必然的に大型化してしまい、パイロット駆動式電磁弁全体が大型化する問題がある。
また、パイロット駆動式電磁弁に、このような吸引能力が大きい仕様のソレノイドを用いると、その部品コストは高価になり、パイロット駆動式電磁弁全体がコスト高となる問題がある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、入口流路に流入した流体がパイロット弁室に連通するブリードオリフィスに流れ、入口流路を流れる流体の圧力と、パイロット弁室内の流体の圧力との差圧を利用して、主弁体を開閉させることにより、入口流路と出口流路とを連通または遮断するピストン構造パイロット駆動式電磁弁に対し、コンパクトかつ低コストで構成することができるピストン構造パイロット駆動式電磁弁を提供することを目的とする。
本発明に係るピストン構造パイロット駆動式電磁弁は、上記目的を達成するために、以下の構成を有する。
(1)ピストンにより駆動され、入口流路と出口流路とを連通または遮断する主弁体と、電磁コイルにより駆動され、パイロット弁室と出口流路とを連通または遮断するパイロット弁体と、入口流路とパイロット弁室とを連通するブリードオリフィスとを有するピストン構造パイロット駆動式電磁弁において、ブリードオリフィスが、ピストンのピストンリングに切欠きとして形成されていること、を特徴とする。
(2)(1)に記載するピストン構造パイロット駆動式電磁弁において、ピストンリングが、外周方向にリップ部が突出するシールリングであり、ブリードオリフィスが、リップ部に形成されていること、を特徴とする。
(3)(1)または(2)に記載するピストン構造パイロット駆動式電磁弁において、ピストンリングの周方向に対し隙間を挟む両端部の端面がそれぞれ、1面または2面からなること、端面は、ピストンリングの軸方向に対し斜めに形成され、ブリードオリフィスは、両側の端面同士が互いに離間して形成された隙間であること、を特徴とする。
(4)(1)に記載するピストン構造パイロット駆動式電磁弁において、ブリードオリフィスが、ピストンリングの両端面により形成された隙間であること、ピストンリングの両端面が、線対称形状であること、を特徴とする。
(5)(2)に記載するピストン構造パイロット駆動式電磁弁において、ブリードオリフィスは複数形成されていること、を特徴とする。
上記構成を有する本発明のピストン構造パイロット駆動式電磁弁の作用・効果について説明する。
(1)ピストンにより駆動され、入口流路と出口流路とを連通または遮断する主弁体と、電磁コイルにより駆動され、パイロット弁室と出口流路とを連通または遮断するパイロット弁体と、入口流路とパイロット弁室とを連通するブリードオリフィスとを有するピストン構造パイロット駆動式電磁弁において、ブリードオリフィスが、ピストンのピストンリングに切欠きとして形成されていること、を特徴とするので、主弁体と一体で構成されるパイロット弁座に対し、その径内側に位置するパイロットオリフィスの流路断面積が、従来のピストン構造パイロット駆動式電磁弁と比して、主弁体の応答性を低下させることなく、小さくできる。
すなわち、従来のパイロット駆動式電磁弁や、本発明のピストン構造パイロット駆動式電磁弁では、ピストンの駆動で主弁体を動作させるには、パイロット弁室からパイロットオリフィスに流出する流体の総流出流量(流出側流路断面積)が、パイロット弁室に流入する流体の総流入流量(流入側流路断面積)より大きいことが必須条件となる。このような流出側流路断面積と流入側流路断面積との差が、ある一定の範囲内の面積比率でバランス良く保たれていないと、主弁体の開弁動作時の応答時間に影響が出る。他方、流体の総流入流量は、パイロット弁室への流入経路として、ブリードオリフィスを通じて流体が流れる流量のほか、主弁体を動かすピストンに装着されたピストンリングと、シリンダの内周面との隙間からの流体の漏洩量である。この漏洩量を制御するには限界があり、流出側流路断面積と流入側流路断面積との差をバランス良く保とうとすると、ブリードオリフィスを通じてパイロット弁室に流入する流体の流量(流路断面積)を大きくすると共に、パイロット弁室からパイロットオリフィスに流出するパイロットオリフィスの流路断面積を大きくしなければならない。パイロットオリフィスの流路断面積が大きくなると、主弁体を駆動するソレノイドを、吸引力を大きくした仕様で構成する必要があり、必然的に大型化してしまい問題となる。
そこで、本発明のピストン構造パイロット駆動式電磁弁では、上記隙間から漏洩する制御困難な流体の漏洩量が、ブリードオリフィスにおいて、主弁体の開弁動作に必要な流体の流量の一部に用いられることで、流体の総流入流量(流入側流路断面積)が、従来のパイロット駆動式電磁弁に比して小さくできる。流出側流路断面積と流入側流路断面積との差(面積比率)をバランス良く維持するため、流入側流路断面積が小さくなることに伴って、上述した流出側流路断面積、すなわちパイロットオリフィスの流路断面積も小さくすることができる。しかも、流出側流路断面積と流入側流路断面積との差が、ある一定の範囲内の面積比率でバランス良く保たれているため、主弁体の応答性が低下することもない。
本発明のピストン構造パイロット駆動式電磁弁では、入口流路から流入する高圧の流体を出口流路に向けて流れるのを遮断する場合、入口流路からシリンダに向けて流入し続ける高圧の流体は、ピストンリングに切欠きとして形成されたブリードオリフィスを通じて、パイロット弁室に流れる。これにより、パイロット弁室では、流体の圧力が、パイロットオリフィス開路時の圧力から次第に上昇し始め、入口流路内の流体の圧力とほぼ同圧になったところで、主にピストンを含む主弁体の自重、バネの付勢力、及びパイロット弁室内でピストンに受圧する力により、主弁体が主弁座に向けて移動し当接して閉弁する。このとき、主弁体の閉弁動作が迅速になるよう、ブリードオリフィスが、上述したように、従来のピストン構造パイロット駆動式電磁弁に形成されたブリードオリフィスの流路断面積と同等以上の大きさで、ピストンリングを切欠いて形成されていれば、主弁体が閉弁するのにあたり、主弁体における閉弁時の応答性が低下することはない。よって、主弁体における閉弁時の応答性を低下させることなく、入口流路から流入し出口流路への流体の流れが、主弁体によって遮断される。
一方、入口流路から流入する高圧の流体を出口流路に向けて流す場合、パイロットオリフィスが開路すると、パイロット弁室内の流体が、パイロットオリフィスを通じて出口流路に向けて流れるため、パイロット弁室内の流体の圧力は、入口流路側の流体の圧力より低下する。主弁体は、入口流路から流入する流体が高圧であるため、パイロット弁室と入口流路との流体の圧力差により、ピストンに受圧した力で押し上げられ、主弁座から離間して開弁する。よって、入口流路から流入する高圧の流体は、出口流路に向けて流れる。
このように、本発明のピストン構造パイロット駆動式電磁弁では、ブリードオリフィスが、ピストンのピストンリングに切欠きとして形成されていても、主弁体における弁開閉時の動作応答性を低下させないバランスがとれた状態で、従来のパイロット駆動式電磁弁と同様、入口流路内とパイロット弁室内との流体の差圧を利用して、主弁体を開閉させることにより、入口流路から流入する流体の流れが制御できる。その上で、本発明のピストン構造パイロット駆動式電磁弁では、パイロットオリフィスの流路断面積が、従来のパイロット駆動式電磁弁に比して、小さくなっているため、パイロット弁体をパイロット弁座と当接、または離間させるための駆動源として、電磁コイル(ソレノイド)は、パイロット弁体を動作させる吸引能力をより小さくした仕様で小型化して構成することができる。これにより、本発明のパイロット駆動式電磁弁全体がコンパクトにできる。また、本発明のパイロット駆動式電磁弁に、吸引能力が大きい仕様のソレノイドを用いる必要がなく、その部品コストが安価になる。さらに、シリンダ等の部材に、ブリードオリフィスとしての細穴加工を施す必要がなくなることから、シリンダ等の部材の加工性は向上し、シリンダ等の部材の構造も簡単になるため、製造コストは低減することができる。ひいては、本発明のピストン構造パイロット駆動式電磁弁全体の製造コストが抑制できる。
従って、本発明のピストン構造パイロット駆動式電磁弁によれば、コンパクトかつ低コストで構成することができる、という優れた効果を奏する。
(2)(1)に記載するピストン構造パイロット駆動式電磁弁において、ピストンリングが、外周方向にリップ部が突出するシールリングであり、ブリードオリフィスが、リップ部に形成されていること、を特徴とするので、ピストンがシリンダを往復運動するのに伴い、ピストンリングがその軸心を中心に、ピストンと相対的に回転してしまうことがあっても、ブリードオリフィスは確保され、入口流路とパイロット弁室との連通は維持できている。また、ブリードオリフィスが、ピストンリングの外周方向に対し、複数箇所に分散して設けられていると、閉弁する主弁体のレスポンスをより速くすることができる。また、ピストンリングのリップ部において、例えば、切除等により、ブリードオリフィスを設ける位置だけを部分的に除去すれば良く、ブリードオリフィスの加工が容易にできる。
(3)(1)または(2)に記載するピストン構造パイロット駆動式電磁弁において、ピストンリングの周方向に対し隙間を挟む両端部の端面がそれぞれ、1面または2面からなること、端面は、ピストンリングの軸方向に対し斜めに形成され、ブリードオリフィスは、両側の端面同士が互いに離間して形成された隙間であること、を特徴とするので、ピストンリングは、当該ピストン構造パイロット駆動式電磁弁を流れる流体の温度や、ピストンがシリンダを往復運動するのに伴って生じるピストンリングの摩擦熱に起因した熱膨張の影響を受けるものの、この熱膨張によるブリードオリフィスの寸法変化に起因した流路断面積の減少が、より小さく抑制できる。特に、ピストンリングの両端面がそれぞれ、ピストンリングの軸方向に対し傾斜角45°に形成されていると、流路断面積の減少分は、両端面がピストンリングの軸方向と平行である場合に比して、約30%減に留めることができ、流体の流れに影響が左程出ない。
(4)(1)に記載するピストン構造パイロット駆動式電磁弁において、ブリードオリフィスが、ピストンリングの両端面により形成された隙間であること、ピストンリングの両端面が、線対称形状であること、を特徴とするので、ピストンがシリンダを移動しても、ブリードオリフィスは確保され、入口流路とパイロット弁室との連通は維持できている。
すなわち、ピストンがシリンダ内で動くと、ピストンリングは、シリンダの内周面との摩擦により、ピストンの動作向きとは反対側にピストンの動きに遅れて追従するような変形を伴った状態で、シリンダ内を移動する。このとき、ピストンリングの両端面が、ピストンリングにおいて、その軸心に沿う方向の両端側中央の位置で、ピストンリング周方向に沿って通るピストンリング仮想円周線に対し、線対称形状になっていると、ピストンの往復運動により、上述した変形がピストンリングに伴っても、ピストンリングの両端面は、その変形による影響を受け難くすることができる。そのため、ピストンがシリンダ内を移動しても、ピストンリングの両端面において、一方の面と他方の面との隙間は確保され易くなっていることから、ブリードオリフィスが、ピストンリングの両端面の隙間に形成されることで、入口流路とパイロット弁室との連通は維持できる。
実施形態に係るピストン構造パイロット駆動式電磁弁を示す説明図であり、主弁体の開弁により、入口流路と出口流路とが連通する状態を示す図である。 図1に示すピストン構造パイロット駆動式電磁弁において、主弁体による閉弁により、入口流路と出口流路とが遮断した状態を示す図である。 実施形態に係るピストン構造パイロット駆動式電磁弁の構成されたピストンリングについて、実施例に係るピストンリングを示す平面図である。 図3に示すピストンリングの側面図である。 図4中、X部の拡大図である。 実施形態に係るピストン構造パイロット駆動式電磁弁に構成されたピストンリングについて、変形例に係るピストンリングを示す平面図である。 図6に示すピストンリングを示す側面図であり、切欠き側から見た図である。 図6に示すピストンリングの側面図であり、図7に示す側面図に対し位相を90°ずらした位置から見た図である。 実施形態に係るピストン構造パイロット駆動式電磁弁において、流体がブリードオリフィスを通じてパイロット弁室に流れる様子を説明する模式図である。 特許文献1のパイロット駆動式電磁弁を示す説明図である。 特許文献1と同じ動作方法で流体を制御する従来のパイロット駆動式電磁弁として、他の実施例に係るパイロット駆動式電磁弁を示す説明図である。 図11に示す従来のパイロット駆動式電磁弁に構成されたピストンリングの平面図である。 図12に示すピストンリングの側面図である。
(実施形態)
以下、本発明に係るピストン構造パイロット駆動式電磁弁について、実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。本実施形態のピストン構造パイロット駆動式電磁弁は、例えば、ボイラー、蒸気滅菌装置、水冷式冷却装置、水系洗浄装置等の産業用各種装置において、水、温水、水蒸気等の流体の流れを制御する目的で用いられる。
図1は、実施形態に係るピストン構造パイロット駆動式電磁弁を示す説明図であり、主弁体の開弁により、入口流路と出口流路とが連通する状態を示す図である。パイロット駆動式電磁弁1(本発明のピストン構造パイロット駆動式電磁弁に対応)は、図1に示すように、大別して、ボディ10と、ピストン駆動部20と、ソレノイド部60とからなる。
はじめに、ソレノイド部60について説明する。ソレノイド部60は、電磁コイル61、固定鉄心62、プランジャ63(可動鉄心)、付勢バネ64、ガイド部材67等を有し、電磁コイル61による励磁のオン・オフにより、固定鉄心62に対しプランジャ63を吸引または離間させてプランジャ63を駆動させる。電磁コイル61は、図示しな
い電源と電気的に接続されており、電磁コイル61等の周りはカバーで覆われている。固定鉄心62とプランジャ63とは、電磁コイル61の径内に、ガイド部材67に収容された状態で、軸心AXと同軸上に配置され、固定鉄心62とプランジャ63との間には、付勢バネ64が介在されている。プランジャ63は、付勢バネ64により固定鉄心62と離間する向きに付勢されている。プランジャ63には、呼吸孔66Hが形成されている。
次に、ボディ10について説明する。ボディ10は、金属製で、本実施形態では、一例として青銅製の素材からなる。ボディ10は、入口流路11と、出口流路12と、入口流路11と出口流路12との間に形成された主弁座13と、Oリング14を配設するOリング溝等を有している。入口流路11は、流体が流入する流路であり、出口流路12は、入口流路11から流入した流体が主弁座13の内周側流路を通じて流出する流路である。
次に、ピストン駆動部20について説明する。ピストン駆動部20は、シリンダ21、第1保持部材22、第2保持部材23、保持バネ24、主弁体30、ピストンリング40(シールリング)、パイロット弁体65等からなる。シリンダ21は、金属からなり、本実施形態では、上方の中央に貫通穴を穿孔しておき、下方にフランジ部を設けて、1つの板金を円筒形状に絞り加工して凹状に形成されている。シリンダ21のフランジ部は、ボディ10とOリング14を介してボルト締めにより固着されている。
ソレノイド部60から延びるガイド部材67が、プランジャ63と共に、第1保持部材22を介してシリンダ21の貫通穴に挿通されている。プランジャ63の先端部には、パイロット弁体65が配設されており、プランジャ63が固定鉄心62に吸引、またはその離間により、パイロット弁体65が、後述するパイロット弁室70と出口流路12とを連通または遮断する。ガイド部材67は、その一端を固定鉄心62に、溶接により接合されている。第1保持部材22は、円筒状の基部とその外周側にフランジ部とを有した形状で形成されており、この基部下端をガイド部材67の他端に係合させた状態で、溶接により、ガイド部材67と接合されている。また、この第1保持部材22は、そのフランジ部の上面をシリンダ21の天井部に係合させた状態で、溶接により、シリンダ21の貫通穴の外縁部と液密(または気密)に接合されている。
第2保持部材23は、円筒状の基部とその内周側にフランジ部を有した形状で形成されており、円筒状の基部をシリンダ21の内周面に沿う配置形態で、シリンダ21内に収容されている。この第2保持部材23は、主弁体30の全弁開位置でピストン31を停止させるストッパとして機能する部材であると共に、パイロット弁室70の容積を小さく抑制する部材でもある。
次に、主弁体30について説明する。主弁体30は、シリンダ21内に収容されている。主弁体30は、ピストン31と、バルブディスク36と、弁体固定部37と、Oリング38と、ピストンリング40(シールリング)と、バルブステム50とからなる。バルブディスク36は環状に形成された部材であり、弁体固定部37は、バルブディスク36より径小で、略逆さ三角錐型形状に形成された部材である。ピストン31は、図1に示すように、断面が略T字型形状に形成されており、軸心AXを中心とする径方向外側に位置するピストン外周縁部32と、このピストン外周縁部32の径方向内側に位置するピストン内周側受圧部34とを有している。ピストン内周側受圧部34と第2保持部材23のフランジ部との間には、保持バネ24が配設され、この保持バネ24は、第2保持部材23をシリンダ21の天井部側に押圧する向きに付勢している。第2保持部材23は、そのフランジ部の上面を、第1保持部材22のフランジ部の下面に係合させた状態で、この保持バネ24の付勢力により、シリンダ21の天井部に押圧されて固定保持されている。
ピストン内周側受圧部34の中央には、バルブステム挿通孔35Hが貫通して穿孔されている。バルブステム50は、断面が略T字型形状であり、ピストン内周側受圧部34上面側(図1中、上方)からバルブステム挿通孔35Hに挿入され、当該バルブステム50の上部をピストン内周側受圧部34上面に当接させて組み付けられている。バルブステム50は、軸心AXに沿う軸心を通る中央部には、径差を有する貫通孔が穿孔されている。この貫通孔の上部側は、径小なパイロットオリフィス51となっている。このバルブステム50の最上端部には、パイロット弁体65と当接または離間する環状のパイロット弁座52が形成されている。パイロットオリフィス51は、シリンダ21内において、主弁体30のピストン内周側受圧部34上面側の空間であるパイロット弁室70とも連通している。このパイロットオリフィス51は、その流路断面積を、従来のピストン構造パイロット駆動式電磁弁601等のパイロットオリフィスの流路断面積と比して、小さくして形成されている。
ピストン内周側受圧部34の下側には、バルブディスク36と弁体固定部37が配設されている。バルブステム50は、その下側先端部で弁体固定部37を係留させることにより、ピストン内周側受圧部34下側に配置されたバルブディスク36を、この弁体固定部37と係合させて保持している。バルブステム50とバルブステム挿通孔35Hとの間を液密(または気密)にするため、Oリング38が、ピストン内周側受圧部34と弁体固定部37とバルブステム50との間に装着されている。
ピストン外周縁部32には、2つのピストン凹設溝33が、軸心AXを中心とする周方向全周にわたって形成され、2つのピストンリング40がピストン31の各ピストン凹設溝33に装着されている。
次に、パイロット駆動式電磁弁1のピストン31に装着されたピストンリングについて、実施例に係る形状を挙げて説明する。図3は、実施例に係るピストンリングを示す平面図である。図4は、図3に示すピストンリングの側面図であり、図4中、X部の拡大図を図5に示す。
(実施例)
ピストンリング40は、軸心AXを中心とする外周方向CRにリップ部41が突出するシールリングであり、その径内側に、シールリング40をピストン凹設溝33に弾性的に保持させるテンションリング40T(図1参照)が装着されている。また、ブリードオリフィス43が、ピストンリング40に切欠き42(合い口隙間)として形成されている。具体的には、本実施例1では、ブリードオリフィス43は、図3乃至図5に示すように、軸心AXに対しピストンリング40の両端面43a,43bが45°斜めに離間された分断位置で、リップ部41に1つ形成されている。
すなわち、ピストンリング40には、その周方向CRに対し隙間(切欠き42)を挟む両端部の端面43a,43bがそれぞれ、1面であり、両端面43a,43bは、ピストンリング40の軸心AX方向に対し45°斜めに形成され、ブリードオリフィス43は、両側の端面43a,43b同士が互いに離間して形成された隙間である。ブリードオリフィス43の流路断面積は、パイロットオリフィス51の流路断面積より小さくなっている。ピストンリング40は、本実施例では、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene)(PTFE)のような樹脂系材料等で形成されている。ブ
リードオリフィス43は、ピストンリング40とシリンダ21の内周面との間のシール性
や、主弁体30の閉弁時における主弁体30の応答性について、許容とする流体の漏れ量の範囲内で、所望とする応答速度を安定して確保できるよう、所定寸法の大きさや形状で形成されている。なお、好ましくは、ブリードオリフィス43において、ピストンリング40の両端面に対し、鋭角となる縁部を、R形状または面取りしておくと良い。
次に、パイロット駆動式電磁弁1の動作について、図1、図2、及び図9を用いて説明する。説明は、実施例のピストンリング40を装着したパイロット駆動式電磁弁1について行う。図2は、図1に示すピストン構造パイロット駆動式電磁弁において、主弁体による閉弁により、入口流路と出口流路とが遮断した状態を示す図である。図9は、実施形態に係るピストン構造パイロット駆動式電磁弁において、流体がブリードオリフィスを通じてパイロット弁室に流れる様子を説明する模式図である。
本実施形態のパイロット駆動式電磁弁1では、入口流路11から流入する高圧の流体を出口流路12に向けて流す場合、電磁コイル61の通電をON状態にして、プランジャ63を付勢バネ64の付勢力に抗して固定鉄心62に吸引させる。これにより、パイロット弁体65が、図1に示すように、パイロット弁座52と離間して、パイロットオリフィス51が開路する。このパイロットオリフィス51が開路すると、パイロット弁室70内の流体が、パイロットオリフィス51を通じて出口流路12に向けて流れるため、パイロット弁室70内の流体の圧力は、入口流路11内の流体の圧力より低下する。主弁体30は、パイロット弁室70と入口流路11との流体の圧力差により、ピストン31に受圧した力で押し上げられ、主弁座13から離間して開弁する。
このとき、本実施形態のパイロット駆動式電磁弁1では、パイロットオリフィス51は、その流路断面積を、従来のピストン構造パイロット駆動式電磁弁601等のパイロットオリフィスの流路断面積より小さくなっているが、主弁体30が開弁するのにあたり、主弁体30における開弁時の応答性が低下することはない。その理由については後述する。よって、主弁体30における開弁時の応答性を低下させることなく、入口流路11から流入する高圧の流体は、出口流路12に向けて流れる。
なお、電磁コイル61の通電がON状態に維持されていれば、通常、主弁体30が主弁座13から離間して開弁したままになる。主弁体30が開弁した状態では、入口流路11に流入した流体は、主弁体30下方のボディ10内の流路を通じてそのまま出口流路12に向けて流れる。パイロット弁室70内の流体について、パイロット弁室70からパイロットオリフィス51を介して出口流路12に流出する流量は、ピストンリング40に切欠き42として形成されたブリードオリフィス43を介して、入口流路11からパイロット弁室70に流入する流量より大きい。そのため、パイロット弁室70内の流体圧力が、入口流路11の流体圧力より低くなる。このときの流体の圧力差により、主弁体30は開弁側に外力を受ける。よって、ブリードオリフィス43が、ピストンリング40に切欠き42として形成されていても、主弁体30の動きに影響はない。
一方、入口流路11から流入する高圧の流体を出口流路12に向けて流れるのを遮断する場合、電磁コイル61の通電をOFF状態にして、プランジャ63を付勢バネ64の付勢力で固定鉄心62から離間させる。これにより、パイロット弁体65が、主弁体30と一体で構成されているパイロット弁座52に当接して、パイロットオリフィス51が閉路される。パイロットオリフィス51が閉路された直後には、主弁体30は、まだ主弁座13と離間した状態にあるため、入口流路11に流入した高圧の流体は、図9に示す太い実線による矢印で図示されているように、主弁体30下方のボディ10内の流路を通じてそのまま出口流路12に向けて流れ続けている。
その一方で、パイロット弁室70と出口流路12とが遮断されると、パイロット弁室70内の流体の圧力は入口流路11内の流体の圧力より低いため、入口流路11からシリンダ21内に向けて流入し続ける高圧の流体は、図9に示す一点鎖線による矢印で図示されているように、ピストンリング40に切欠き42として形成されたブリードオリフィス43を通じて、パイロット弁室70に流れる。これにより、パイロット弁室70内では、流体の圧力が次第に上昇し始め、入口流路11側の流体の圧力とほぼ同圧になったところで、主としてピストン31を含む主弁体30の自重と、付勢バネ64の付勢力と、パイロット弁室70内でピストン31に受圧する力により、主弁体30が主弁座13に向けて移動して当接し閉弁する。
本実施形態のパイロット駆動式電磁弁1では、主弁体30が主弁座13に向けて移動して当接し閉弁するとき、主弁体30の閉弁動作が迅速になるよう、ブリードオリフィス43が、従来のピストン構造パイロット駆動式電磁弁601等に形成されたブリードオリフィスの流路断面積と同等程度の大きさで、ピストンリング40を切欠いて形成されており、主弁体30が閉弁するのにあたり、主弁体30における閉弁時の応答性が低下することはない。よって、主弁体30における閉弁時の応答性を低下させることなく、パイロットオリフィス51の閉路後、入口流路11から流入し、主弁体30下方のボディ10内の流路を通じてそのまま出口流路12に向けて流れ続けていた流体の流れが、主弁体30によって遮断される。
前述した構成を有する本実施形態に係るパイロット駆動式電磁弁1の作用・効果について説明する。
(1)本実施形態のパイロット駆動式電磁弁1では、ピストン31により駆動され、入口流路11と出口流路12とを連通または遮断する主弁体30と、電磁コイル61により駆動され、パイロット弁室70と出口流路12とを連通または遮断するパイロット弁体65と、入口流路11とパイロット弁室70とを連通するブリードオリフィス43とを有するピストン構造パイロット駆動式電磁弁において、ブリードオリフィス43が、ピストン31のピストンリング40に切欠き42として形成されていること、を特徴とするので、パイロット弁座52の径内側に位置するパイロットオリフィス51の流路断面積が、従来のピストン構造パイロット駆動式電磁弁501,601と比して、主弁体30の応答性を低下させることなく、小さくできる。
すなわち、従来のパイロット駆動式電磁弁501,601や、本実施形態のパイロット駆動式電磁弁1では、ピストン31の駆動で主弁体30を動作させるには、パイロット弁室70からパイロットオリフィス51に流出する流体の総流出流量(流出側流路断面積)が、パイロット弁室70に流入する流体の総流入流量(流入側流路断面積)より大きいことが必須条件となる。このような流出側流路断面積と流入側流路断面積との差が、ある一定の範囲内の面積比率でバランス良く保たれていないと、主弁体の開弁動作時の応答時間に影響が出る。他方、流体の総流入流量は、パイロット弁室への流入経路として、ブリードオリフィスを通じて流体が流れる流量のほか、主弁体を動かすピストンに装着されたピストンリングと、シリンダの内周面との隙間からの流体の漏洩量である。この漏洩量を制御するには限界があり、流出側流路断面積と流入側流路断面積との差をバランス良く保とうとすると、ブリードオリフィスを通じてパイロット弁室に流入する流体の流量(流路断面積)を大きくすると共に、パイロット弁室からパイロットオリフィスに流出するパイロットオリフィスの流路断面積を大きくしなければならない。パイロットオリフィスの流路断面積が大きくなると、主弁体を駆動するソレノイドを、吸引力を大きくした仕様で構成する必要があり、必然的に大型化してしまい問題となる。
そこで、本実施形態のパイロット駆動式電磁弁1では、上記隙間から漏洩する制御困難な流体の漏洩量が、ブリードオリフィス43において、主弁体30の開弁動作に必要な流体の流量の一部に用いられることで、流体の総流入流量(流入側流路断面積)が、従来のパイロット駆動式電磁弁501,601に比して小さくできる。流出側流路断面積と流入側流路断面積との差(面積比率)をバランス良く維持するため、流入側流路断面積が小さくなることに伴って、上述した流出側流路断面積、すなわちパイロットオリフィス51の流路断面積も小さくすることができる。しかも、流出側流路断面積と流入側流路断面積との差が、ある一定の範囲内の面積比率でバランス良く保たれているため、主弁体30の応答性が低下することもない。
前述したように、本実施形態のパイロット駆動式電磁弁1では、ブリードオリフィス43が、ピストン31のピストンリング40に切欠き42として形成されていても、主弁体30における弁開閉時の動作応答性を低下させないバランスがとれた状態で、前述した従来のパイロット駆動式電磁弁501,601と同様、入口流路11内とパイロット弁室70内との流体の差圧を利用して、主弁体30を開閉させることにより、入口流路11から流入する流体の流れが制御できる。その上で、本実施形態のパイロット駆動式電磁弁1では、パイロットオリフィス51の流路断面積が、従来のパイロット駆動式電磁弁501,601に比して、小さくなっているため、パイロット弁体65をパイロット弁座52と当接、または離間させるための駆動源として、ソレノイド60(電磁コイル61、固定鉄心62、及びプランジャ63)は、パイロット弁体65を動作させる吸引能力をより小さくした仕様で小型化して構成することができる。これにより、本実施形態のパイロット駆動式電磁弁1全体がコンパクトにできる。特に、本実施形態のパイロット駆動式電磁弁1では、ブリードオリフィス43をピストンリング40に設けることにより、ソレノイド部60が小型化できるため、当該パイロット駆動式電磁弁1の設置スペースの自由度がより大きくなる。
また、本実施形態のパイロット駆動式電磁弁1では、吸引能力を大きくした仕様のソレノイド60を用いる必要がなく、その部品のコストが安価になる。また、シリンダ21等の部材に、ブリードオリフィスとしての細穴加工を施す必要がなくなることから、ピストン駆動部20におけるシリンダ21等の部材の加工性は向上し、シリンダ21等の部材の構造も簡単になるため、製造コストは低減することができる。特に、本実施形態では、シリンダ21は、下方にフランジ部を設け、上方の中央に貫通穴を穿孔した1つの板金を、
プレス加工により、円筒形状に絞り加工して凹状に形成して製造されている。そのため、シリンダ21は、例えば、鋳造や、ブロック状の金属素材を、穴あけ加工やレース加工、ミーリング加工等の機械加工を施して製造する場合に比べ、安価な加工コストで製造できている。ひいては、本実施形態のパイロット駆動式電磁弁1全体の製造コストが抑制できている。
従って、本実施形態のパイロット駆動式電磁弁1によれば、コンパクトかつ低コストで構成することができる、という優れた効果を奏する。
また、本実施形態のパイロット駆動式電磁弁1では、ピストンリング40が、外周方向CRにリップ部41が突出するシールリングであり、ブリードオリフィス43が、リップ部41に形成されていること、を特徴とするので、ピストン31がシリンダ21を往復運動するのに伴い、ピストンリング40がその軸心AXを中心に、ピストン31と相対的に回転してしまうことがあっても、ブリードオリフィス43は確保され、入口流路11とパイロット弁室70との連通は維持できている。また、ブリードオリフィス43が、ピストンリング40の外周方向CRに対し、例えば、複数箇所に分散して設けられていると、閉弁する主弁体30のレスポンスをより速くすることができる。また、ピストンリング40のリップ部41において、例えば、切除等により、ブリードオリフィス43を設ける位置だけを部分的に除去すれば良く、ブリードオリフィス43の加工が容易にできる。
また、本実施形態のパイロット駆動式電磁弁1では、ピストンリング40の周方向CRに対し隙間を挟む両端部の端面43a,43bがそれぞれ、1面または2面からなること、端面43a,43bは、ピストンリング40の軸心AX方向に対し45°斜めに形成され、ブリードオリフィス43は、両側の端面43a,43b同士が互いに離間して形成された隙間であること、を特徴とするので、ピストンリング40は、当該パイロット駆動式電磁弁1を流れる流体の温度や、ピストン31がシリンダ21を往復運動するのに伴っ
て生じるピストンリング40の摩擦熱に起因した熱膨張の影響を受けるものの、この熱膨張によるブリードオリフィス43の寸法変化(ピストンリング40の寸法変化)に起因した流路断面積の減少が、より小さく抑制できる。特に、ピストンリング40の両端面43a,43bがそれぞれ、ピストンリング40の軸心AX方向に対し傾斜角45°に形成されていると、流路断面積の減少分は、両端面がピストンリングの軸心AX方向と平行である場合に比して、約30%減に留めることができ、流体の流れに影響が左程出ない。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できる。
(1)例えば、実施形態の実施例では、ブリードオリフィス43をピストンリング40に1つ設けたが、例えば、1つのピストンリングにブリードオリフィスを2つ設ける場合のほか、次に挙げる変形例のように、ブリードオリフィスの数量、ブリードオリフィスの配置位置は、実施形態に限定されるものではなく適宜変更可能である。但し、主弁体の閉弁時における主弁体の応答性や、流れる流体の流動性(流れ易さ)、ピストンリングとシリンダ内周面との間のシール性等が安定して確保されることが重要である。
(変形例)
図6は、変形例に係るピストンリングを示す平面図である。図7は、図6に示すピストンリングを示す側面図であり、切欠き側から見た図である。図8は、図6に示すピストンリングの側面図であり、図7に示す側面図に対し位相を90°ずらした位置から見た図である。ピストンリング240は、軸心AXを中心とする外周方向CRにリップ部241が突出するシールリングであり、その径内側に、シールリング240をピストン凹設溝33に弾性的に保持させるテンションリング40T(図1参照)が装着されている。また、ブリードオリフィス243が、ピストンリング240に切欠き242として形成されている。本変形例では、ブリードオリフィス243は、図6乃至図8に示すように、外周方向CRに対し90°等分した位置に4つ形成されている。4つのうち、1つのブリードオリフィス243は、軸心AXに対しピストンリング240の両端面243a,243bを斜めにした切欠き242(合い口隙間)として、リップ部241に形成されている。また、その他の3つのブリードオリフィス243は、リップ部241において、軸心AXを中心とする径方向に沿って平行な両端面を有する切欠き242として、形成されている。
実施形態のように、複数(2つ)のピストンリング40が、1つのピストン31にその軸心AX方向に上下複数段(実施形態では2段)にわたって装着されている場合には、変形例のように、複数のブリードオリフィス243が1つのピストンリング240に形成されていると、次述する利点も考えられる。例えば、流体は、複数のピストンリング240に対し、これらのブリードオリフィス243,243をスムーズに流れ易くすることができ、ひいては、主弁体30が、バランス良く安定して動作できると共に、弁動作の応答性の精度を高くすることができる。
(2)また、例えば、実施形態の実施例と、上述した変形例では、図3乃至図8に示す形状のブリードオリフィス43,243を、ピストンリング40,240に形成したが、流体が、ピストンリングとシリンダ内周面との間において、予め設定された流量で流れる流路を確保することができさえすれば、ブリードオリフィスの形状は特に限定されるものではない。
(3)また、例えば、実施形態の実施例と、上述した変形例では、ブリードオリフィス43,243を、ピストンリング40,240のリップ部41,241に形成した。しかしながら、ブリードオリフィスが、ピストンリングの両端面により形成された隙間であり、ピストンリングの両端面が、ピストンリングにおいて、その軸心に沿う方向の両端側中央の位置で、ピストンリング周方向に沿って通るピストンリング仮想円周線に対し、線対称形状になっていても良い。
1 パイロット駆動式電磁弁(ピストン構造パイロット駆動式電磁弁)
11 入口流路
12 出口流路
30 主弁体
31 ピストン
40 ピストンリング(シールリング)
41 リップ部
42 切欠き
43 ブリードオリフィス
43a,43b 端面
61 電磁コイル
65 パイロット弁体
70 パイロット弁室
CR 外周方向

Claims (3)

  1. ピストンにより駆動され、入口流路と出口流路とを連通または遮断する主弁体と、電磁コイルにより駆動され、パイロット弁室と前記出口流路とを連通または遮断するパイロット弁体と、前記入口流路とパイロット弁室とを連通するブリードオリフィスとを有するピストン構造パイロット駆動式電磁弁において、
    前記ブリードオリフィスが、前記ピストンのピストンリングに切欠きとして形成されていること、
    を特徴とするピストン構造パイロット駆動式電磁弁。
  2. 請求項1に記載するピストン構造パイロット駆動式電磁弁において、
    前記ピストンリングが、外周方向にリップ部が突出するシールリングであり、前記ブリードオリフィスが、前記リップ部に形成されていること、
    を特徴とするピストン構造パイロット駆動式電磁弁。
  3. 請求項1または請求項2に記載するピストン構造パイロット駆動式電磁弁において、
    前記ピストンリングの周方向に対し隙間を挟む両端部の端面がそれぞれ、1面または2面からなること、
    前記端面は、前記ピストンリングの軸方向に対し斜めに形成され、前記ブリードオリフィスは、両側の前記端面同士が互いに離間して形成された前記隙間であること、
    を特徴とするピストン構造パイロット駆動式電磁弁。

JP2013024363A 2013-02-12 2013-02-12 ピストン構造パイロット駆動式電磁弁 Pending JP2014152885A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013024363A JP2014152885A (ja) 2013-02-12 2013-02-12 ピストン構造パイロット駆動式電磁弁

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013024363A JP2014152885A (ja) 2013-02-12 2013-02-12 ピストン構造パイロット駆動式電磁弁

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014152885A true JP2014152885A (ja) 2014-08-25

Family

ID=51574944

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013024363A Pending JP2014152885A (ja) 2013-02-12 2013-02-12 ピストン構造パイロット駆動式電磁弁

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014152885A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106641383A (zh) * 2015-11-04 2017-05-10 浙江盾安人工环境股份有限公司 一种电磁阀
CN109073159A (zh) * 2016-05-10 2018-12-21 永都产业株式会社 流体控制用电磁阀
DE102017223026A1 (de) * 2017-12-18 2019-06-19 Continental Automotive Gmbh Ventil
CN110735929A (zh) * 2018-07-18 2020-01-31 浙江三花制冷集团有限公司 一种先导式电磁阀
US10550953B2 (en) 2015-08-13 2020-02-04 Mitsubishi Electric Corporation Solenoid valve
CN111828661A (zh) * 2020-05-19 2020-10-27 重庆凯铂瑞阀门有限公司 一种新型自保式电磁阀

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10550953B2 (en) 2015-08-13 2020-02-04 Mitsubishi Electric Corporation Solenoid valve
CN106641383A (zh) * 2015-11-04 2017-05-10 浙江盾安人工环境股份有限公司 一种电磁阀
CN106641383B (zh) * 2015-11-04 2020-01-21 浙江盾安人工环境股份有限公司 一种电磁阀
CN109073159A (zh) * 2016-05-10 2018-12-21 永都产业株式会社 流体控制用电磁阀
CN109073159B (zh) * 2016-05-10 2021-04-02 永都产业株式会社 流体控制用电磁阀
DE102017223026A1 (de) * 2017-12-18 2019-06-19 Continental Automotive Gmbh Ventil
CN110735929A (zh) * 2018-07-18 2020-01-31 浙江三花制冷集团有限公司 一种先导式电磁阀
CN111828661A (zh) * 2020-05-19 2020-10-27 重庆凯铂瑞阀门有限公司 一种新型自保式电磁阀

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2014152885A (ja) ピストン構造パイロット駆動式電磁弁
JP4485781B2 (ja) 圧力バランス取りピストンを備える弁およびそれに関わる方法
JP4981663B2 (ja) 切替弁
US8312893B2 (en) Axial drag valve with internal hub actuator
JP4888912B2 (ja) シール構造およびそのシール構造を用いた制御弁
JP6756622B2 (ja) 容量制御弁
KR20150034103A (ko) 전자 밸브
JP5080612B2 (ja) 流路切換弁
KR20150040233A (ko) 전자 밸브
JP2005069463A (ja) 高温用ケージ弁
US9404513B2 (en) Servo valve
US9664300B2 (en) Pilot-operated valve with floating piston
JP5627612B2 (ja) 膨張弁
JP2017528676A (ja) 電磁的に作動可能な膨張弁
JP6647540B2 (ja) 内燃機関の機械的に調整可能な冷却媒体ポンプのための調整ユニット
JP6128835B2 (ja) 温度式膨張弁
JP5911269B2 (ja) 特に自動車用オートマチックトランスミッションのクラッチを制御するための圧力制御弁
JP5993000B2 (ja) 弁、特に圧力調整弁又は圧力制限弁
KR100858101B1 (ko) 솔레노이드 밸브
KR101793791B1 (ko) 유로 차단 기능을 구비한 감압밸브 장치
JP2006349142A (ja) 低漏洩ポペット電磁弁
US11168808B2 (en) Valve device for controlling media flows of any type
JP2013079692A (ja) 流量制御弁
JP5767124B2 (ja) 制御弁
JP2017137951A (ja) ソレノイドバルブ