JP2014148823A - 振動遮断構造の施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、施工コストを削減しつつ、加振側地盤から受振側地盤へ伝達される振動を低減することができる振動遮断構造の施工方法を得ることを目的とする。
【解決手段】振動遮断構造の施工方法は、加振側地盤10と受振側地盤12との間の原地盤を掘削して溝14を形成する溝掘削工程と、地上から溝14における受振側地盤12側の側壁14Cに沿って原地盤よりも低密度の気泡緩衝シート20,22を設置する振動遮断材設置工程と、溝14を埋戻す埋戻し工程とを備えている。
【選択図】図5

Description

本発明は、振動遮断構造の施工方法に関する。
加振側地盤と受振側地盤との間の原地盤を掘削して形成された空溝内に防振材を設置し、当該空溝を埋め戻す地盤の防振構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示された防振材は、空溝の側壁に沿って配置され、加振側地盤から受振側地盤へ水平方向に伝達される振動を遮断する壁状部と、空溝の底壁に沿って配置され、加振側地盤から壁状部の下側を通って壁状部の背面側(受振側地盤側)に回り込む回折振動を遮断する床状部とを有している。
特開2011−214224号公報
ところで、空溝の側壁は、重機の走行や地震等によって崩落する可能性があるところ、特許文献1に開示された技術では、空溝の底壁に沿って床状部を配置するため、作業者が空溝内に入って作業する必要があり、土留等によって空溝の側壁の崩落を防止する必要がある。
しかしながら、土留等によって空溝の側壁の崩落を防止するためには、施工コストがかかる。
本発明は、上記の事実を考慮し、施工コストを削減しつつ、加振側地盤から受振側地盤へ伝達される振動を低減することができる振動遮断構造の施工方法を得ることを目的とする。
請求項1に記載の振動遮断構造の施工方法は、加振側地盤と受振側地盤との間の原地盤を掘削して溝を形成する溝掘削工程と、地上から前記溝の側壁に沿って前記原地盤よりも低密度の振動遮断材を設置する振動遮断材設置工程と、前記溝を埋戻す埋戻し工程と、を備えている。
請求項1に係る振動遮断構造の施工方法によれば、振動遮断材設置工程において、原地盤よりも低密度の振動遮断材を地上から溝の側壁に沿って設置する。この振動遮断材によって、加振側地盤から受振側地盤へ伝達される振動が低減される。
また、地上から溝の側壁に沿って振動遮断材を設置するため、作業者が溝内で作業する必要がない。したがって、溝の側壁に対する土留等が不要になるため、施工コストを削減することができる。
請求項2に記載の振動遮断構造の施工方法は、請求項1に記載の振動遮断構造の施工方法において、前記振動遮断材が、シート状に形成された振動遮断シートとされ、前記振動遮断材設置工程において、地上から前記溝の側壁へ前記振動遮断シートを垂らす。
請求項2に係る振動遮断構造の施工方法によれば、振動遮断材設置工程において、地上から溝内に振動遮断シートを垂らすことにより、振動遮断材シートを溝の側壁に沿って設置する。したがって、振動遮断シートの設置が容易になるため、施工性が向上する。
請求項3に記載の振動遮断構造の施工方法は、請求項1または請求項2に記載の振動遮断構造の施工方法において、前記振動遮断材設置工程において、前記振動遮断材を前記溝における受振側地盤側の側壁に沿って設置する。
請求項3に係る振動遮断構造の施工方法によれば、振動遮断材を溝における受振側地盤側の側壁に沿って設置する。
ここで、加振側地盤から受振側地盤には、振動遮断材の下側を通って当該振動遮断材の背面側(受振側地盤側)へ回り込む回折振動が伝達される。この回折振動の影響は、振動遮断材の背面で最小となり、当該振動遮断材から受振側地盤側へ離れるに従って大きくなる。
したがって、例えば、加振側地盤の周囲の構造物に伝達される振動を低減する場合、当該構造物に隣接して溝を形成すると共に、溝における受振側地盤側の側壁に振動遮断材を設置することにより、すなわち、振動遮断材を構造物に近づけることにより、構造物に対する回折振動の影響を小さくすることができる。よって、加振側地盤の周囲の構造物に伝達される振動を効率的に低減することができる。
請求項4に記載の振動遮断構造の施工方法は、加振側地盤と受振側地盤との間の原地盤を掘り起しまたは掘削後に埋戻すことにより、該原地盤よりも低密度の振動遮断層を形成する。
請求項4に係る振動遮断構造の施工方法によれば、加振側地盤と受振側地盤との間の原地盤の掘り起こしまたは掘削後に埋戻すことにより、原地盤に空気が含まれる。これにより、加振側地盤と受振側地盤との間に、原地盤よりも低密度の振動遮断層が形成される。この振動遮断層によって、加振側地盤から受振側地盤へ伝達される振動が低減される。
また、原地盤を掘り起しまたは掘削後に埋戻す作業は地上から行うことができるため、作業者が溝内で作業する必要がない。したがって、溝の側壁に対する土留等が不要になるため、施工コストを削減することができる。
以上説明したように、本発明に係る振動遮断構造の施工方法によれば、施工コストを削減しつつ、加振側地盤から受振側地盤へ伝達される振動を低減することができる。
本発明の第1実施形態に係る振動遮断構造を示す断面図である。 図1に示される溝に気泡緩衝シートを設置した状態を示す図1の拡大断面図である。 図2の3−3線断面図である。 図3の4−4線断面図である。 図2に示される溝を埋め戻した状態を示す断面図である。 回折振動の伝達状態を模式的に示す図5に相当する断面図である。 本発明の第2実施形態に係る振動遮断構造を示す断面図である。 図7の8−8線断面図である。 本発明の振動実験で用いた振動遮断構造を示す断面図である。 本発明の振動実験の実験結果を示すグラフである。 本発明の振動実験の実験結果を示すグラフである。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る振動遮断構造の施工方法について説明する。
先ず、第1実施形態について説明する。
図1には、加振側地盤10及び受振側地盤12が示されている。加振側地盤10は、例えば、新築工事や解体工事等の建設工事中の地盤(敷地)であり、図示しない重機等の振動源によって加振される。一方、受振側地盤12は加振側地盤10に隣接し、加振側地盤10から振動が伝達される地盤である。この受振側地盤12には、例えば、図示しない住宅や公共施設等が構築されている。
本実施形態に係る振動遮断構造の施工方法は、加振側地盤10から受振側地盤12へ伝達される振動を低減する振動遮断構造の構築方法であり、溝掘削工程と、振動遮断材設置工程と、埋戻し工程とを備えている。
先ず、溝掘削工程について説明する。図1に示されるように、溝掘削工程では、前述した加振側地盤10と受振側地盤12との間の原地盤を図示しない重機等によって掘削し、溝(空溝)14を形成する。この溝14の底壁14Aは、略平坦とされている。また、溝14における一対の側壁14B,14Cは、開口幅(溝幅)が広くなるように溝14の外側へ傾斜されている。つまり、一対の側壁14B,14Cは、傾斜壁(法面)とされている。これにより、一対の側壁14B,14Cの崩落等が抑制されている。なお、本実施形態では、加振側地盤10に仮設された仮囲い16の内側に、当該仮囲い16に沿って溝14を形成している。
次に、振動遮断材設置工程について説明する。図2に示されるように、遮断材設置工程では、地上から溝14における受振側地盤12側の側壁14Cに複数の気泡緩衝シート20,22を垂らすことにより、溝14の側壁14Cに沿って気泡緩衝シート20,22を設置する。
具体的には、図2及び図3に示されるように、先ず、1層目となる気泡緩衝シート20を地上から溝14内へ垂らし、その上端部20Uを釘やピン等の止め具24によって溝14の縁部に固定する。これにより、1層目の気泡緩衝シート20が溝14の側壁14Cに沿って設置される。この手順を繰り返し、複数の気泡緩衝シート20を横に並べて設置する。
次に、2層目となる気泡緩衝シート22を地上から溝14内へ垂らし、1層目の気泡緩衝シート20の上に重ねる。この際、1層目の気泡緩衝シート20と2層目の気泡緩衝シート22とが互い違い(目地違い)になるように、隣接する1層目の気泡緩衝シート20に跨って2層目の気泡緩衝シート22を設置する。これにより、隣接する1層目の気泡緩衝シート22の隙間が2層目の気泡緩衝シート22によって塞がれる。
また、気泡緩衝シート22の上端部22Uを釘やピン等の止め具26によって、気泡緩衝シート20の上端部20Uと共に溝14の縁部に固定する。この手順を繰り返し、複数の気泡緩衝シート22を横に並べて設置する。
ここで、振動遮断シート(振動遮断材)の一例としての気泡緩衝シート(エアクッションシート)20,22について説明する。なお、1層目の気泡緩衝シート20と2層目の気泡緩衝シート22とは同じ構成であるため、1層目の気泡緩衝シート20について説明し、2層目の気泡緩衝シート22については説明を省略する。
図4に示されるように、本実施形態では、1枚の気泡緩衝シート20を4つ折りにして使用する。気泡緩衝シート20は、ポリエチレン等の樹脂で形成されており、シート状の基材20Aと、基材20Aの表面に形成された複数の突起状部20Bとを有している。突起状部20Bは略円筒状に形成されており、その内部に空気が封入されている。これらの突起状部20Bによって基材20Aの表面に空気層(気泡層)が形成されている。この気泡緩衝シート20は、原地盤よりも低密度になっている。
なお、本実施形態では、基材20Aが1枚の気泡緩衝シート20を用いたが、対向する2枚の基材の間に複数の突起状部が形成された振動遮断シートを用いても良い。また、気泡緩衝シート20は、4つ折りに限らず、2つ折りや8つ折りにしても良いし、折らずに使用しても良い。
次に、埋戻し工程について説明する。埋戻し工程では、図5に示されるように、溝14を掘削土18で埋め戻す。これにより、加振側地盤10と受振側地盤12との間に、原地盤よりも低密度の気泡緩衝シート20,22が埋設される。つまり、加振側地盤10と受振側地盤12との間に、原地盤よりも低密度の振動遮断層が形成される。
なお、溝14を埋め戻す際は、気泡緩衝シート20がずれ落ちないように、先ず、気泡緩衝シート20の下端部に土を被せておくことが望ましい。また、掘削土18は、掘削時に空気を含むため、その体積が増加する。そのため、本実施形態では、溝14内に全ての掘削土18が入り切らず、掘削土18の上端部が地表から凸状に隆起している。
このように本実施形態では、加振側地盤10と受振側地盤12との間に、原地盤よりも低密度の気泡緩衝シート20,22を埋設する。これにより、例えば、図5に示されるように、加振側地盤10から受振側地盤12へ伝達される振動V(図5参照)が気泡緩衝シート20,22によって低減される。
また、気泡緩衝シート20,22と原地盤との密度差が大きくなるに従って振動低減効果が大きくなるところ、気泡緩衝シート20,22は、空気が封入された複数の突起状部20B(図4参照)を有している。これらの突起状部20Bによって、加振側地盤10と受振側地盤12との間に空気層が形成される。したがって、加振側地盤10から受振側地盤12へ伝達される振動Vの低減効率が向上する。
さらに、1層目の気泡緩衝シート20と2層目の気泡緩衝シート22とは互い違いになるように設置される。つまり、2層目の気泡緩衝シート22によって、隣接する1層目の気泡緩衝シート20の隙間が塞がれている。したがって、加振側地盤10から受振側地盤12へ伝達される振動Vがさらに低減される。
また、気泡緩衝シート20,22は、溝14の側壁14Cの傾斜角度に応じて傾斜している。これにより、気泡緩衝シート20,22が鉛直の場合と比較して、気泡緩衝シート22を水平方向に通過する振動の通過長さが長くなる。したがって、加振側地盤10から受振側地盤12へ伝達される振動Vの低減効率を向上させることができる。
しかも、本実施形態では、振動遮断材設置工程において、地上から溝14の側壁14Cへ気泡緩衝シート20,22を垂らすことにより、これらの気泡緩衝シート20,22を溝14の側壁14Cに沿って設置する。そのため、気泡緩衝シート20,22を設置する際に、作業者が溝14内に入る必要がない。したがって、溝14の側壁14Cに対する土留等が不要になるため、施工コストを削減することができる。
また、地上から溝14の側壁14Cへ気泡緩衝シート20,22を垂らすことにより、これらの気泡緩衝シート20,22を溝14の側壁14Cに沿って容易に設置することができる。さらに、溝14を埋め戻すことにより、溝14周辺に落下防止用の柵等を仮設する必要がなく、また、資材置場等として利用することができる。しかも、気泡緩衝シート20,22は比較的安価であるため、材料コストを削減することができる。
ここで、図6に示されるように、加振側地盤10から受振側地盤12には、気泡緩衝シート20,22の下側を通って当該気泡緩衝シート20,22の背面側(受振側地盤12側)へ回り込む回折振動Wが伝達される。この回折振動Wの影響は、気泡緩衝シート20,22の背面で最小となり、当該気泡緩衝シート20,22から受振側地盤12側へ離れるに従って大きくなる。なお、図6では、気泡緩衝シート20,22の図示を簡略化すると共に、仮囲い16の図示を省略している。
したがって、例えば、加振側地盤10の周囲の構造物28へ伝達される振動を低減する場合、構造物28に隣接して溝14を形成すると共に、溝14における受振側地盤12側の側壁14Cに気泡緩衝シート20,22を設置することにより、すなわち、構造物28に気泡緩衝シート20,22を近づけることにより、構造物28に対する回折振動Wの影響を小さくすることができる。
一方、二点鎖線で示されるように、溝14における加振側地盤10側の側壁14Bに気泡緩衝シート20を設置した場合は、構造物28に対する回折振動W’の影響が大きくなる。
このように本実施形態では、溝14における受振側地盤12側の側壁14Cに気泡緩衝シート20,22を設置することにより、加振側地盤10の周囲の構造物28に伝達される回折振動Wも効率的に低減することができる。
次に、第1実施形態の変形例について説明する。
上記第1実施形態では、気泡緩衝シート20,22を溝14における受振側地盤12側の側壁14Bに沿って設置した例を示したが、これに限らない。気泡緩衝シート20,22は、溝14における加振側地盤10側の側壁14Bに沿って設置しても良いし、これらの側壁14B,14Cの両方に設置しても良い。
また、上記第1実施形態では、溝14の側壁14B,14Cを傾斜させた例を示したが、これに限らない。一対の側壁14B,14Cの少なくとも一方を傾斜させずに、略鉛直にしても良い。さらに、上記第1実施形態では、溝14を原地盤の掘削土18で埋め戻した例を示したが、溝14を他の土や土砂等で埋め戻しても良い。
また、上記第1実施形態では、気泡緩衝シート20,22を積層して2層にした例を示したが、これに限らない。気泡緩衝シートは1層であっても良いし、複数層であっても良い。
また、上記第1実施形態では、振動遮断シートとして、気泡緩衝シート20,22を用いたが、これに限らない。振動遮断シートは、地上から溝14の側壁14Bへ垂らすことにより設置可能で、かつ原地盤よりも低密度のシート材であれば良く、例えば、ビニールシートや発砲樹脂シート等であっても良い。
さらに、振動遮断材としては、気泡緩衝シート20,22等の振動遮断シートに限らず、例えば、遮音材や断熱材として使用される発砲ポリエチレン等や発砲樹脂ボード(例えば、ビブランやスタイロフォーム(登録商標))であっても良い。
また、上記第1実施形態では、仮囲い16に沿って溝14を形成した例を示したが、これに限らない。例えば、仮囲い16を仮設する前に、溝14を掘削して埋め戻し、その上に仮囲い16を仮設しても良いし、仮囲い16とは無関係に溝14を形成しても良い。
次に、第2実施形態について説明する。
図7に示されるように、第2実施形態に係る振動遮断構造の施工方法では、先ず、加振側地盤10と受振側地盤12との間の原地盤を掘削して、溝14を形成する。次に、溝14を掘削土18で埋め戻す。この際、掘削土18の締固めは行わない。つまり、締固めずに、溝14を掘削土18で埋め戻す。
ここで、掘削土18には、原地盤を掘削した際に空気が含まれる。そのため、掘削土18は、原地盤よりも低密度となる。この掘削土18によって溝14を埋め戻すことにより、加振側地盤10と受振側地盤12との間に原地盤よりも低密度の振動遮断層が形成される。したがって、加振側地盤10から受振側地盤12へ伝達する振動Vを低減することができる。なお、このような掘削土18による振動遮断効果は、上記第1実施形態においても同様に得ることができる。
また、原地盤を掘削後に埋戻す作業は、地上から行うことができるため、作業者が溝14内に入る必要がない。したがって、溝32の側壁14B,14Cに対する土留等が不要になるため、施工コストを削減することができる。
さらに、本実施形態では、上記第1実施形態のような気泡緩衝シート20,22を溝14内に設置しないため、施工コスト及び材料コストを削減することができる。
また、図8(A)に示されるように、溝14の側壁14B,14C(図7参照)は、埋め戻す前の溝14(空溝)の長さLが長くなるに従って崩落し易くなる。この場合、たとえば、図8(B)〜図8(D)に示されるように、埋め戻す前の溝14の長さLが所定値以内になるように、段階的に掘削土18で埋め戻しながら地盤12を掘削して溝14を形成する。これにより、溝14の側壁14B,14Cが崩落し難くなる。したがって、溝14の側壁14B,14Cの崩落等を抑制することができる。また、溝14の側壁14B,14Cを傾斜させる必要性が低くなるため、施工性が向上する。なお、溝14内に気泡緩衝シート20,22等を設置する上記第1実施形態についても同様である。
なお、本実施形態は、上記第1実施形態と同様に、溝14の側壁14B,14Cの少なくとも一方は傾斜していなくても良いし、溝14を掘削土18以外の土や土砂等で埋め戻しても良い。
次に、第2実施形態の変形例について説明する。
上記第2実施形態では、加振側地盤10と受振側地盤12との間の原地盤を掘削後に埋め戻すことにより、原地盤よりも低密度の振動遮断層を形成したが、これに限らない。例えば、加振側地盤10と受振側地盤12との間の原地盤を、図示しない重機等によって掘り起しても良い。この場合、原地盤を掘り起こしたときに、当該原地盤に空気が含まれる。これにより、加振側地盤10と受振側地盤12との間に、原地盤よりも低密度の振動遮断層が形成される。したがって、加振側地盤10から受振側地盤12へ伝達する振動Vを低減することができる。
また、溝14を形成せずに、原地盤を掘り起こすだけで振動遮断層を形成することができるため、施工コストをさらに削減することができる。
次に、振動実験について説明する。
<概要>
図9には、本振動実験で用いた防振遮断構造が示されている。この防振遮断構造は、原地盤30に溝32を形成すると共に、溝32における加振点X側(加振側地盤側)の側壁32Bに振動遮断材34を設置した後、当該溝32を掘削土36で埋め戻すことにより形成されている。なお、溝32の底壁32Aは略平坦とされている。また、溝32における加振点X側の側壁32Bは傾斜しており、測定点Y側(受振側地盤側)の側壁32Cは略鉛直とされている。
本振動実験では、下記表1に示される各実施例について、加振点Xに下記加振条件の振動を入力し、測定点Yにおいて振動を測定した。また、比較例として、溝32の掘削前の原地盤(比較例1)、及び埋め戻さない溝32のみ(比較例2)に対しても同様の振動実験を実施した。
Figure 2014148823



<加振条件>
加振条件1(低振動数):振動数20Hz未満
加振条件2(高振動数):振動数20Hz以上
<実験結果>
図10には、加振条件1(低振動数)の実験結果が示されており、図11には、加振条件1(低振動数)及び加振条件2(高振動数)の実験結果が示されている。
図10から分かるように、低振動数では、実施例1,2の測定振動(加速度)が比較例2の測定振動と同等に低減され、実施例3の測定振動が比較例1よりも僅かに低減されている。これに対して、図11から分かるように、高振動数では、全ての実施例1〜3の測定振動(アクセレランス)が、比較例2の測定振動と同等に低減されている。このことから、実施例1〜3は、高振動数の振動に対して特に有効であることが分かる。
以上、本発明の第1,第2実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、第1,第2実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10 加振側地盤
12 受振側地盤
14 溝
14B 側壁
14C 側壁(受振側地盤側の側壁)
20 気泡緩衝シート(振動遮断材、振動遮断シート)
22 気泡緩衝シート(振動遮断材、振動遮断シート)
32 溝
34 振動遮断材

Claims (4)

  1. 加振側地盤と受振側地盤との間の原地盤を掘削して溝を形成する溝掘削工程と、
    地上から前記溝の側壁に沿って前記原地盤よりも低密度の振動遮断材を設置する振動遮断材設置工程と、
    前記溝を埋戻す埋戻し工程と、
    を備えた振動遮断構造の施工方法。
  2. 前記振動遮断材が、シート状に形成された振動遮断シートとされ、
    前記振動遮断材設置工程において、地上から前記溝の側壁へ前記振動遮断シートを垂らす、
    請求項1に記載の振動遮断構造の施工方法。
  3. 前記振動遮断材設置工程において、前記振動遮断材を前記溝における受振側地盤側の側壁に沿って設置する、
    請求項1または請求項2に記載の振動遮断構造の施工方法。
  4. 加振側地盤と受振側地盤との間の原地盤を掘り起しまたは掘削後に埋戻すことにより、該原地盤よりも低密度の振動遮断層を形成する振動遮断構造の施工方法。
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