JP2014147870A - マイクロバブルのナノバブル化装置 - Google Patents

マイクロバブルのナノバブル化装置 Download PDF

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Abstract

【課題】特殊或いは特別の装置を用いることなくして、マイクロバブルをナノバブル化できるようにする。
【解決手段】気体取り入れ部から取り入れた気体と液体取り入れ部から取り入れた液体を混合し、得られた気液混合流体をポンプより送出する気液混合流体生成部11と、上記気液混合流体に対して膨張、収縮及び攪拌作用を加えることにより、マイクロバブルを生成し、外部へ噴出させるノズル孔を備えたマイクロバブル生成部12と、所定半径の巻き径と巻き数を有するラセン状に巻回されたラセン状流路15を有するナノバブル生成部14とを備え、上記ラセン状流路の一端とマイクロバブル生成部とを接続し、ラセン状流路の他端からナノバブルを流出するように構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、マイクロバブルからナノバブルを生成するマイクロバブルのナノバブル化装置に関するものである。
マイクロバブルは直径が50μm以下の微細な気泡に関する呼称であり、さらにその縮小過程において発生する小径の1μmのものはナノバブルと呼ばれている。マイクロバブルを得る方法として、加圧減圧法と気液せん(剪)断法が知られている。マイクロバブル発生のために、最後の過程において微細気泡発生用ノズルが使用される。このノズルは、微細気泡をマイクロバブルとするために用いられるものであり、特開2006−043642号に見られるようにその基本的構成はほぼ定まっている。
ナノバブルを生成する方法や装置も知られており、各種各様のものが提案されている。しかし、ナノバブルを生成する従来の方法及び装置は、マイクロバブルを生成するのと比較すると概して特殊かつ高価であった。例えば、特開2005−245817号に開示されているナノバブルの製造方法によれば液体中に含まれる微小気泡に物理的刺激を加える手段として、放電発生装置による放電、超音波発振装置による超音波、回転体を作動させることによる流動等から成る手段、方法を列挙しているが、それぞれ特別の装置が必要であるという問題があった。
特開2006−043642号 特開2005−245817号
本発明は前記の点に着目してなされたもので、その課題は、特殊或いは特別の装置を用いることなくして、マイクロバブルをナノバブル化できるようにすることである。また、本発明の他の課題は、マイクロバブル生成装置に比較的簡易な要素を付加することによって、マイクロバブル生成の延長上にて連続的にナノバブル化できるマイクロバブルのナノバブル化装置を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明は、気体取り入れ部から取り入れた気体と液体取り入れ部から取り入れた液体を混合し、得られた気液混合流体をポンプより送出する気液混合流体生成部と、上記気液混合流体に対して膨張、収縮及び攪拌作用を加えることにより、マイクロバブルを生成し、外部へ噴出させるノズル孔を備えたマイクロバブル生成用ノズルと、所定半径の巻き径と巻き数を有するラセン状に巻回されたラセン状流路を有するナノバブル生成部とを備え、上記ラセン状流路の一端とマイクロバブル生成用ノズルとを接続し、ラセン状流路の他端からナノバブルを流出するように構成するという手段を講じたものである。
上記の構成に明示されているように、本発明の装置は気液混合流体生成部と、マイクロバブル生成部と、ナノバブル生成部とを有している。この内で、気液混合流体生成部とマイクロバブル生成部は、本発明者においても、マイクロバブルの生成に用いており、公知のものである。従って、本発明の装置では、ナノバブル生成部がマイクロバブル生成装置の延長上に付加する比較的簡易な要素に相当する。
気液混合流体生成部は、気体取り入れ部から取り入れた気体と液体取り入れ部から取り入れた液体を混合し、得られた気液混合流体をポンプより送出するという基本的構成を有している。上記気液混合流体生成部により、例えば、空気が微細気泡となって水に混合されるが、この段階での微細気泡はその多くが直径50μmよりも大きい。混合されるものは空気や水以外にも、例えば、炭酸ガス、窒素、オゾン等の気体や、或いは水を主成分として医療用殺菌水、洗浄水、電解水やオゾン水などの各種の機能水(日本機能水学会による。)、食品の添加剤等あらゆる種類の液体を挙げることができる。
マイクロバブル生成部は、上記気液混合流体に対して膨張、収縮及び攪拌作用を加えることにより、マイクロバブルを生成し、外部へ噴出させるためのノズル孔を備えている。マイクロバブル生成部には、例えば、一端が流入口として開口し、他端は端面となって閉じて、閉じた他端側において半径方向に、後述するようにノズル孔を有するノズル体が設けられている。この場合、気液混合流体はノズル一端の流入口から中空な内部に流入し、膨張収縮攪拌部により微細気泡化された上で半径方向に方向を変じ、ノズル孔から外部へ噴射される。マイクロバブル生成部では、上記のように圧縮膨張部材、フィルター部及びノズル孔において3段階に亘ってマイクロバブル化が進行することが望ましく、それにより従来の微細気泡発生用ノズルに比較してより多量のマイクロバブルを安定に発生させることができる。
ナノバブル生成部は、所定半径の巻き径と巻き数を有するラセン状に巻回されたラセン状流路を有する。上流のマイクロバブル生成部を通過した、マイクロバブルから成る微細気泡が充満している気液混合流体はナノバブル生成部に流入し、ラセン状流路を通過する間にナノバブルに変換される。このような装置によるマイクロバブルのナノバブル化は、マイクロバブル生成装置の製造販売を業とする出願人会社において突き止められたものである。具体的には、上記マイクロバブル生成部にラセン状部材を接続し、マイクロバブル発生装置を動作させたところ、マイクロバブルであれば白色に変色して見える気液混合流体が白色からほぼ無色透明に変わっている事実を認め、ナノバブル化が進行していることを確認した。
ナノバブル生成部におけるラセン状流路の他端は、ナノバブルを貯溜する液槽に接続されるとともに、当該液槽と気液混合流体生成部の液体取り入れ部が循環路によって接続されている構成は、本発明にとって望ましいものである。マイクロバブルから成る気液混合流体は一度ナノバブル生成部を通過しただけで100%ナノバブル化するものではなく、循環路を通じて循環させることによってナノバブル化を促進することが可能になる。しかし、循環式水槽を使った場合でも常に清浄水を加えて水槽の一定水位で排水する方法も採用可能である。また、水槽に溜めることなくナノバブル水を対象物にかけ流すなどの方法も取り得る。
ラセン状流路は、例えば、合成樹脂製の管体によって形成することができ、かつ、上記管体は連続した一個の管体を密に巻回して構成されているものが、一つの好ましい成果につながる。管体については、金属、合成樹脂その他の素材からなるものを使用し得るし、また、その巻回の仕方も圧縮用コイルばねのようにコイル要素同士が間隔を設けて巻回されているものと、引張等コイルばねのようにコイル要素同士が密着して巻回されているものとがあるように、本発明における管体の巻回の仕方も適宜選択することができる。
なお、マイクロバブルは、例えば気体溶解の過飽和現象として説明されており、その大きさについては分野により様々な定義がなされているが、直径1mm以上を含まないことでは一致している。故に、直径50〜1μmの範囲がマイクロバブルであるが、本発明においてこれらの間の直径を有するものは、マイクロバブル生成部から噴出したマイクロバブル発生時である。直径1μm未満のものはナノバブルと称されるので、本発明においても上記をナノバブルと定義するものである。このようにして発生したマイクロバブルがナノバブル生成部のラセン状流路を通過し、その他端から流出したマイクロバブルの何割かがナノバブル化しているものである。
本発明は以上のように構成されかつ作用するものであるから、特殊或いは特別の装置を用いなくても、マイクロバブルから成る気液混合流体を、任意の素材から構成されるラセン状流路から成るナノバブル生成部を通すことで、マイクロバブルをナノバブル化することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、マイクロバブル生成装置に、ラセン状流路として、合成樹脂製の管体より成る比較的簡易な要素を付加することで、マイクロバブル生成の延長上にて連続的なナノバブル化を可能にするマイクロバブルのナノバブル化装置を提供することができる。
以下、図示の実施形態を参照して本発明をより詳細に説明する。図1は、本発明に係るマイクロバブルのナノバブル化装置10の一例を示しており、ナノバブル化装置10は、気液混合流体生成部11と、マイクロバブル生成部12と、所定半径の巻き径と巻き数を有するラセン状に巻回されたラセン状流路15を有するナノバブル生成部14を備えている。上記気液混合流体生成部11とマイクロバブル生成部12とは、管路13により接続されている。
上記気液混合流体生成部11は、内部に配置されている気体取り入れ部から取り入れた気体と液体取り入れ部から取り入れた液体を混合し、得られた気液混合流体を、同様に内部に設置されているポンプを用いて送出する機能を備えている。従って、気液混合流体生成部11には、気体取り入れ部と液体取り入れ部とが備わっており、液体取り入れ部には後述する循環路18の末端が接続される。なお、実施形態において使用する気体は空気、液体は浄水であるが、上記以外の気体、液体を使用できることは前述したとおりである。
マイクロバブル生成部12は、具体的には後述する構成を有しており、上記気液混合流体に対して膨張、収縮及び攪拌作用を加えることにより、マイクロバブルを生成するとともに、最終的に外部へ噴出させるノズル孔26を備えている。上記マイクロバブル生成部12とナノバブル生成部14とは管路13を用いて接続されており、ラセン状流路15の一端に流入したマイクロバブルは、ラセン状流路15を旋回する間にナノバブル化され他端からナノバブル化の進行したマイクロバブルとなって流出する。
上述したマイクロバブル生成部12ノズル体20はノズルケース21を有し、その一端に気液混合流体が流入する流入口22を有し、他端に上記流体が衝突する端面23を有している(図2参照)。上記ノズルケース21は中空な円筒構造を有するので、その開放した一端が流入口22となり、閉じた他端が端面23となり、気液混合流体は流入口22から流入し、中空な円筒構造の内部を流路として、後述のノズル孔26から外部へ流出する。ノズルケース21は横断面形状が円形の筒状であり、従って、内部の流路は円筒形の中心軸と平行し、ノズル孔26へ向かう流れは円筒形の中心軸とほぼ直交する半径方向位置関係に変化する。
図示のノズルケース21は、上流と下流の二室24、25から成る中空な円筒構造に形成されている。下流室25の端面23の側に、衝突後の流体を外部へ噴出させるために流体の流れ方向から外方へ向けて、端面23を取り囲む半径方向のノズル孔26が形成されている。ノズル孔26は、円筒構造の中心から半径方向外方へ放射状に、かつ、複数個均等な間隔で設けられている。ノズルケース21は望ましくはステンレス鋼材より成る金属塊の削り出しにより肉厚に形成されているが、上記のような金属材料に限らず、例えば、耐薬品性を有する樹脂等を使用することも可能である。これにより、ノズル孔26の形態は孔径よりも孔の長さの方が大きく、流体をより遠くまで噴出させることができる。
上記ノズルケース21において、移動する流体に抵抗を及ぼすとともに攪拌するために設置した膨張収縮攪拌部30が、上流室24に設置されている。膨張収縮攪拌部30は、最も流入口側(上流側)に配置された衝突板27と、その直後(下流側)に配置されたフィルター部材28と、最も下流側に位置して流入側が大径、かつ、流出側が小径に形成された円筒部材29の内部に複数個のフィルター要素を配置した集合フィルター31とを具備している。
衝突板27は、流路を遮断する板面を有し、かつ板面に上記流体を通す小孔27aを数個形成したもので、上記遮断により流体を衝突させ、小孔27aの通過により流体に圧縮的な作用を加える。フィルター部材28は弾性材料より成り、中央部にて流体の流れ方向へ突出した形状を有しており、全面に形成した微小孔28aを有し、直前の衝突板27の後面に接触する配置を取る。円筒部材29は、流入口側に複数個の細孔29aを分散形成した前板29bと、流出口側に配置した前後数段のフィルター要素29cとを具備しており、また、スリット29dを周面に有している。
図示の例における膨張収縮攪拌部30において、衝突板27の小孔27aは前板29bの細孔29aよりも大径であり、それらの間の微小孔28aは細孔29aよりも小径として、大小の孔の通過による圧縮と膨張が繰り返される構成である。また、数段のフィルター要素29cはメッシュが粗密異なる数種の組み合わせから構成されている。流体はスリット29dにおいて大室24の内壁との隙間24aに流出し得るが、ここは行き止まりであり、一端外方へ向かう流体の流線は、再度内方へ戻ることになる。
膨張収縮攪拌部30はノズルケース21の流入口側に配置する弾性材料より成るスペーサーリング32、33を有し、ノズルケース21と流体供給側との結合手段34はネジ結合として、ノズルケース21と流体供給側とをネジ結合により結合したときにスペーサーリング32、33が弾性変形し、膨張収縮攪拌部30の固定と、水密シールが完成するように構成されている。上記スペーサーリング32、33は円形リングから成り、円筒部材29の側のフランジ29eに受け止められ、流体に対して液密に作用して微細気泡化率の向上に寄与する。また、スペーサーリング32、33を弾性変形させ、水密シールをより完全にするために、スペーサーリング32は、胴周部35の前端部35aよりも僅かな寸法だけ出るように設定する。
故に、上記スペーサーリング32、33のばね定数をk、kとし、フィルター部材28のばね定数をkとし、フックの法則から式:1/k=1/k+1/k+1/kにより膨張収縮攪拌部30の固定と流体に対する液密性を得るために、最適の値を有する材料を選択することができる。マイクロバブル生成部12のノズル体20は、上記スペーサーリング32から円筒部材29までの膨張収縮攪拌部30が、ノズルケース21の内部に組み込まれ、全部が一体として扱える構成になっている。
ノズル体20は、ノズルケース21の外周を取り囲んでいる大径の胴周部35を有し、この部分はマイクロバブル生成用ノズル12の取り扱い時に持つ部分となる。また、この胴周部35の前端部35a、35bは、上記の微細気泡発生用ノズル12を他部材と組み合わせる際に、位置決め面となる部分でもある。図3はノズル体20を流水に適用する外部ケースの一例を示している。ノズルケース21と外部ケースの流体供給側36の結合手段34、37とはネジ結合されており、水密シールが完成するように構成された前端部35aは流体供給側36の結合面36aと当接し、また、端部35bは対応する結合面36bと当接し、締め付けにより僅かな寸法だけスペーサーリング32、33等が圧迫される、水密シールを構成する。なお、36c、38cは接続部を示す
気液混合流体は管路13を通じてマイクロバブル生成部12に流入口22から流入し、内部流路に配置されている衝突板27、フィルター部材28、集合フィルター31を順次通過する。気液混合流体は衝突板27の板面に衝突しつつ細孔27aを通過し、その際に最高度に圧縮され、下流の空間に脱出した際には膨張に転じ、この圧縮、膨張によって、混合、溶解している微細気泡の何割かがまずマイクロバブルとして気泡化する。マイクロバブルを含む気液混合流体の流れは、集合フィルター31を通過することによって擾乱を起こし、混合、溶解している微細気泡のさらに何割かがマイクロバブルとして気泡化するが、その際に、集合フィルター31の間の円筒部材29にスリット29dが設けてあり、流れの一部はここを通過して外周の隙間24aに至り、元の流路へ戻るので、擾乱とともに膨張、圧縮作用が起こって気泡化が促進される。さらに端面23に衝突するとその衝突エネルギーにより気泡が微細化されてマイクロバブルとなり、行き場を失い、圧縮傾向となった上記水流はノズル孔26から外部へ噴出し、さらに、残る微細気泡のマイクロバブル化がなされる。
マイクロバブル生成用ノズル12は、管路13に接続部36c、38cにて接続され、液体供給側36のブロックと組み合わせてマイクロバブル生成用のノズル体20を内部に設置する外部ケースとしてケーシング38を有しており、ケーシング38の内部空所39にマイクロバブルから成る流体が満たされるようになっている。ノズル体20を有するマイクロバブル生成部12を使用することにより、微細気泡として直径が50〜1μmの範囲のマイクロバブルが効率良く生成される。なお、発明者は、微細気泡を含有させた微酸性次亜塩素酸水を含む殺菌料が炭酸ガス、窒素ガスを微細気泡内に含有された状態で容器に貯溜可能であり、密閉保存状態であれば、数十日間は殺菌、洗浄能力を維持すること、長期間の保存も可能であることを把握している。
このような構成を有するマイクロバブル生成部12の部分と接続されるナノバブル生成部14は、基本的には所定半径の巻き径と巻き数を有するラセン状に巻回されたラセン状流路15を有していることを特徴とする。即ち、上流のマイクロバブル生成部12を通過し、マイクロバブルMBから成る微細気泡が充満している気液混合流体は、ナノバブル生成部14に流入し、ラセン状流路15を旋回しながら通過する間にナノバブルNBに変換される。
ラセン状流路15は、合成樹脂製の管体より成り、かつ、上記管体は連続した一個の管体を密に巻回して構成されている。この場合の「密に」とは、隣接する管体同士が密着して巻回されている状態を指す(図4、図5参照)。管体に関しては、前述したように、金属、合成樹脂その他の素材からなるものを使用し得るとともに、その巻回の仕方も圧縮用コイルばねのようにラセン要素同士が間隔を設けて巻回されている仕方を適宜選択することができる。なお、巻き径が所定半径という意味は一定不変の半径に限定する意図ではないので、テーパー状あるいは逆テーパー状の如く巻き径を変えて巻回されたものも、本発明におけるラセン状流路15に含まれる。
実施形態として示したラセン状流路15は、合成樹脂製の管体をラセン要素15aとしたもので、一定の半径rを巻き径とし、巻き数n回だけ巻回してある。実施形態において適用した例及び条件について記載すると、以下のとおりである。
a.管体の内径 :10〜30mm
b.ラセンの巻き径r:120〜300mm
c.ラセン部分の全長:10〜30m
また、図5において、15bはマイクロバブルが流入する上流側の流入口であり、15cはナノバブルが流出する下流側の流出口である。なお、上記流入口15b、流出口15cの逆方向にマイクロバブルを含む水流を流すこともある。
さらに、本発明の装置10は、ナノバブル生成部14におけるラセン状流路15の他端がナノバブルを貯溜する液槽17に接続されるとともに、当該液槽17と気液混合流体生成部11の液体取り入れ部が管路18によって接続され、全体として気液混合流体を循環させる構成を有している。気液混合流体循環構成を取ることにより、ナノバブルの分量がゼロの状態から生成されるナノバブルの濃度を向上することが可能になる。気液混合流体の循環により、液流中に夾雑物等が混合してくる可能性があるので、これを除去するためにフィルター19を適宜の管路に配置する。
本発明の装置10を作動させると、気液混合流体生成部11において、気体取り入れ部から取り入れた空気と液体取り入れ部から取り入れた浄水が混合され、得られた気液混合流体はポンプより送出される。上記の気液混合流体は、管路13を通じてマイクロバブル生成部12に流入し、上記気液混合流体に対して膨張、収縮及び攪拌作用が加えられることにより、マイクロバブルMBが生成し、ノズル孔26から外部、即ち、ノズル装置40の内部空所39へ噴出する。このマイクロバブルMBを含む水流は、管路13を通じてナノバブル生成部14に流入し、ラセン状流路15を旋回する。その機序はまだ明らかにされていないが、ラセン状流路15での旋回により過流を生じ、この過流によりマイクロバブルMBが強制的に縮小され、その結果ナノバブルNBに変化する、このように推測される。
ラセン状流路15は、任意の素材から成る管体、例えば、最も簡略にはいわゆるビニールパイプを所定半径にて所定回数巻回しても形成可能である。よって、既存のマイクロバブル生成装置(例えば、気液混合流体生成部11とマイクロバブル生成部12)を利用することにより、非常に低コストで本発明の装置10を構成することができる。このように、本発明の装置10の実施が非常に容易である点は、生成が難しいとされてきたナノバブルNBに関する従来の問題を解決するものである。
上記の工程により、ナノバブル生成部14にて生成されたナノバブルNB及びマイクロバブルMBを含む気液混合流体は管路16により液槽17に送られ、そこに貯留される。液槽17に貯留されたナノバブルNBを含む気液混合流体は、さらに管路18により気液混合流体生成部11の液体取り入れ部に循環路によって流入し、前記の工程が繰り返されるのでナノバブルNBの濃度は次第に高められて行く。一方、液槽17に貯留されているナノバブル水は、そのままで様々な用途に利用することができる。
前述の条件a、b、cを以って構成した本発明の装置10により、ナノバブルNBを生成し、その際に気体取り入れ部に8ppmの濃度でオゾンを混合し、1時間装置10の運転を継続したところ、オゾン濃度が16ppmに上昇した。オゾンのナノバブルを含んだ気液混合流体は、オゾンの(水)難溶性のために水面から気体となって拡散してしまうのに対して、本発明の装置10により生成されたナノバブルNBには留め置かれ、気液混合流体中のオゾン濃度が高められると解釈される。これは、本発明の装置10による副次的効果といえる。
本発明の装置10により得られるナノバブル含有気液混合流体について、その想定される用途を列挙すると以下の通りである。
1.肉、魚等の生鮮食品及び野菜の殺菌、洗浄のためのナノバブル液の供給。
2.食品用サニタリー配管の殺菌、洗浄のためのナノバブル液の供給。
3.浄水の水質改善のためのナノバブル液の供給。
4.廃水処理のためのナノバブル液の供給。
5.歯科ユニット、透析装置、医療設備等の管路内へのナノバブル液の供給。
6.メッキ前処理用として、オゾンを含有させたナノバブル水によるワーク表面のエッチング。
7.オゾンを含有させたナノバブル水による樹脂表面のエッチング(プリント配線基板の前処理等。)。
本発明に係るマイクロバブルのナノバブル化装置の一例を示すブロック図である。 同上におけるノズル体の一例を示す断面図である。 同じく本発明のマイクロバブルのナノバブル化装置に用いるマイクロバブル生成用部の一例を示す断面図である。 同じく本発明のマイクロバブルのナノバブル化装置に用いるラセン状流路の一例を示す平面図である。 同上のラセン状流路の側面図である。
10 マイクロバブルのナノバブル化装置
11 気液混合流体生成部
12 マイクロバブル生成部
13、16、18 流路
14 ナノバブル生成部
15 ラセン状流路
17 液槽
19 フィルター
20 ノズル体
21 ノズルケース
22 流入口
23 端面
24 上流室
25 下流室
26 ノズル孔
27 衝突板
28 フィルター部材
29 円筒部材
30 膨張収縮攪拌部
31 集合フィルター
32、33 スペーサーリング
34、37 結合手段
35 胴周部
36 流体供給側
38 ケーシング
39 内部空所

Claims (3)

  1. 気体取り入れ部から取り入れた気体と液体取り入れ部から取り入れた液体を混合し、得られた気液混合流体をポンプより送出する気液混合流体生成部と、
    上記気液混合流体に対して膨張、収縮及び攪拌作用を加えることにより、マイクロバブルを生成し、外部へ噴出させるノズル孔を備えたマイクロバブル生成部と、
    所定半径の巻き径と巻き数を有するラセン状に巻回されたラセン状流路を有するナノバブル生成部とを備え、上記ラセン状流路の一端とマイクロバブル生成部とを接続し、ラセン状流路の他端からナノバブルを流出するように構成された
    マイクロバブルのナノバブル化装置。
  2. ナノバブル生成部におけるラセン状流路の他端は、ナノバブルを貯溜する液槽に接続されるとともに、当該液槽と気液混合流体生成部の液体取り入れ部が循環路によって接続されている
    請求項1記載のマイクロバブルのナノバブル化装置。
  3. ラセン状流路は、合成樹脂製の管体より成り、かつ、上記管体は連続した一個の管体を密に巻回して構成されている
    請求項1記載のマイクロバブルのナノバブル化装置。
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