JP2014146622A - ボンディングキャピラリ - Google Patents
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Abstract
【課題】ボンディングキャピラリに関し、具体的には、銅などからなる堅い金属細線(ボンディングワイヤ)を用いる場合に適した耐磨耗性の向上を図ることができるボンディングキャピラリを提供する。
【解決手段】酸化アルミニウムの結晶を主相とする第1の多結晶セラミックスからなり、前記酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径が0.38μm以下である、ボンディングキャピラリ。
【選択図】図10
【解決手段】酸化アルミニウムの結晶を主相とする第1の多結晶セラミックスからなり、前記酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径が0.38μm以下である、ボンディングキャピラリ。
【選択図】図10
Description
本発明の態様は、一般に、ボンディングキャピラリに関し、具体的には、銅などからなる硬い金属細線(ボンディングワイヤ)を用いる場合に適したボンディングキャピラリに関する。
半導体素子とリードフレームのリードとを金属細線で接続するワイヤボンディングにおいては、ボンディングキャピラリを用いて金属細線の一端を電極パッドに接合し(ファーストボンド)、次いで金属細線を引き回してリードに接合する(セカンドボンド)。金属細線を接合する際には、ボンディングキャピラリで金属細線を押圧した状態で超音波を印加するようにしている。
近年では、金属細線の材質として金よりも低コストである銅を用いる試みが広がっている。しかしながら、金よりも硬い銅からなる金属細線を用いる場合には、接合時に印加する超音波の振幅を大きくする必要がある。そのため、金属細線を接合する際にボンディングキャピラリに大きなせん断応力がかかり先端部分の結晶粒子が脱落して磨耗が進行しやすくなる。その結果、金からなる金属細線を用いる場合に比べてボンディングキャピラリの寿命が短くなるという問題がある。
そこで、酸化アルミニウムの結晶粒子の粒子径を0.1μm(マイクロメートル)〜2.5μm、二酸化ジルコニウムの結晶粒子の粒子径を0.1μm〜1.0μm、表面ボイド率を0.1%としたボンディングキャピラリが提案されている(特許文献1を参照)。
しかしながら、特許文献1に開示された技術を用いる場合であっても、耐磨耗性の向上に改善の余地がある。
しかしながら、特許文献1に開示された技術を用いる場合であっても、耐磨耗性の向上に改善の余地がある。
本発明の態様は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、耐磨耗性の向上を図ることができるボンディングキャピラリを提供する。
第1の発明は、酸化アルミニウムの結晶を主相とする第1の多結晶セラミックスからなり、前記酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径が0.38μm以下であるボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記酸化アルミニウムの結晶粒子の粒子径の分布の標準偏差が0.19μm未満であるボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記第1の多結晶セラミックス中におけるポアの占有率が90ppm以下、かつ、径が3μm以上のポアの数が13個/mm2以下であるボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、第1の多結晶セラミックスの組織内に存在するポアの割合を低減させることができるので、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
このボンディングキャピラリによれば、第1の多結晶セラミックスの組織内に存在するポアの割合を低減させることができるので、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
第4の発明は、第1〜第3のいずれか1つの発明において、前記第1の多結晶セラミックスのビッカース硬度が2000HV以上であるボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
第5の発明は、第1〜第4のいずれか1つの発明において、前記第1の多結晶セラミックスは、酸化クロムをさらに含み、前記酸化クロムの割合が0.1wt%以上3.0wt%以下であるボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
第6の発明は、酸化アルミニウムの結晶を主相とし、二酸化ジルコニウムの結晶を副相として含む第2の多結晶セラミックスからなり、前記二酸化ジルコニウムのクラスターの平均クラスター径が0.23μm以下であるボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。
第7の発明は、第6の発明において、前記二酸化ジルコニウムのクラスターのクラスター径の分布の標準偏差が0.11μm以下であるボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
第8の発明は、第6または第7の発明において、前記酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径が0.38μm以下であるボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
第9の発明は、第6〜第8のいずれか1つの発明において、前記酸化アルミニウムの結晶粒子の粒子径の分布の標準偏差が0.19μm未満であるボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
第10の発明は、第6〜第9のいずれか1つの発明において、酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径をD1、二酸化ジルコニウムのクラスターの平均クラスター径をD2とした場合に以下の式を満足するボンディングキャピラリである。
D1/D2≧1.47
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
D1/D2≧1.47
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
第11の発明は、第6〜第10のいずれか1つの発明において、前記第2の多結晶セラミックス中におけるポアの占有率が90ppm以下、かつ、径が3μm以上のポアの数が13個/mm2以下であるボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、第2の多結晶セラミックスの組織内に存在するポアの割合を低減させることができるので、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
このボンディングキャピラリによれば、第2の多結晶セラミックスの組織内に存在するポアの割合を低減させることができるので、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
第12の発明は、第6〜第11のいずれか1つの発明において、前記第2の多結晶セラミックスのビッカース硬度が2000HV以上であるボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
第13の発明は、第6〜第12のいずれか1つの発明において、前記二酸化ジルコニウムの割合が0.5wt%以上25.0wt%以下であるボンディングキャピラリである。 このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
第14の発明は、第6〜第13のいずれか1つの発明において、前記第2の多結晶セラミックスは、酸化クロムをさらに含み、前記酸化クロムの割合が0.1wt%以上3.0wt%以下であるボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
本発明の態様によれば、耐磨耗性の向上を図ることができるボンディングキャピラリを提供できる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について例示をする。尚、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(ボンディングキャピラリの形態)
図1は、本発明の実施の形態に係るボンディングキャピラリを例示するための模式図である。
なお、図1(a)はボンディングキャピラリを例示するための模式図、図1(b)は図1(a)におけるA部の模式拡大図である。
図2は、ボンディングキャピラリの先端部分を例示するための模式図である。
(ボンディングキャピラリの形態)
図1は、本発明の実施の形態に係るボンディングキャピラリを例示するための模式図である。
なお、図1(a)はボンディングキャピラリを例示するための模式図、図1(b)は図1(a)におけるA部の模式拡大図である。
図2は、ボンディングキャピラリの先端部分を例示するための模式図である。
図1(a)、(b)に示すように、ボンディングキャピラリ110は、本体部10を備えている。本体部10の内部には、金属細線を通すための孔11h(図2を参照)が軸方向に貫通するようにして設けられている。
本体部10は、円筒部11、円錐台部12、ボトルネック部13を有する。
円筒部11は、外観が円柱状を呈し、ワイヤーボンディング装置に機械的に固定される。 円筒部11の断面寸法は、ワイヤーボンディング装置に機械的に固定するのに適したものとなっている。
本体部10は、円筒部11、円錐台部12、ボトルネック部13を有する。
円筒部11は、外観が円柱状を呈し、ワイヤーボンディング装置に機械的に固定される。 円筒部11の断面寸法は、ワイヤーボンディング装置に機械的に固定するのに適したものとなっている。
円錐台部12は、外観が円錐台状を呈し、円筒部11の金属細線を接合する側の端部に設けられている。
円錐台部12の断面寸法は、先端側に向かうに従い小さくなる。円錐台部12の円筒部11側の断面寸法は、円筒部11の断面寸法とほぼ等しくなっている。
円錐台部12の断面寸法は、先端側に向かうに従い小さくなる。円錐台部12の円筒部11側の断面寸法は、円筒部11の断面寸法とほぼ等しくなっている。
ボトルネック部13は、外観が円錐台状を呈し、円錐台部12の金属細線を接合する側の端部に設けられている。
ボトルネック部13の金属細線を接合する側の端面が先端面50となる。
ボトルネック部13は、既に配線されている隣の金属細線を避けて所定の位置に金属細線を接合することができるような断面寸法を有する。ボトルネック部13の断面寸法は、円錐台部12側から先端面50側に向けて徐々に小さくなる。
ボトルネック部13の金属細線を接合する側の端面が先端面50となる。
ボトルネック部13は、既に配線されている隣の金属細線を避けて所定の位置に金属細線を接合することができるような断面寸法を有する。ボトルネック部13の断面寸法は、円錐台部12側から先端面50側に向けて徐々に小さくなる。
ボトルネック部13を設けるようにすれば、金属細線の配線ピッチが短い場合であっても、金属細線を接合する際にボンディングキャピラリ110と配線済みの金属細線とが干渉するのを防止することができる。
例えば、ボトルネック部13の断面寸法を小さくすることで、金属細線を接合する位置(接合位置)のピッチ寸法が、例えば、50μm以下と短い場合であってもボンディングキャピラリ110と配線済みの金属細線とが干渉するのを防止することができる。
例えば、ボトルネック部13の断面寸法を小さくすることで、金属細線を接合する位置(接合位置)のピッチ寸法が、例えば、50μm以下と短い場合であってもボンディングキャピラリ110と配線済みの金属細線とが干渉するのを防止することができる。
図2に示すように、ボンディングキャピラリ110の先端面50側には、金属細線を通すための孔11hが開口している。孔11hの開口部分には、面取り部13c(チャンファー部)が設けられている。面取り部13cの壁面は、例えば、曲面とすることができる。また、先端面50は、傾斜面となっており、面取り部13c側が突出している。
図3は、他の実施形態に係るボンディングキャピラリを例示するための模式図である。 図3に示すように、ボンディングキャピラリ110aは、本体部10aを備えている。本体部10aの内部には、金属細線を通すための孔11hが軸方向に貫通するようにして設けられている。
本体部10aは、円筒部11、円錐台部12を有する。
すなわち、ボンディングキャピラリ110aは、ボトルネック部13が設けられていない場合である。
この場合、円錐台部12の金属細線を接合する側の端面が先端面50となる。ボンディングキャピラリ110aの先端面50側には、金属細線を通すための孔11hが開口している。孔11hの開口部分には、面取り部13cが設けられている。面取り部13cの壁面は、例えば、曲面とすることができる。
なお、ボンディングキャピラリの形態は図1〜図3に例示をしたものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
本体部10aは、円筒部11、円錐台部12を有する。
すなわち、ボンディングキャピラリ110aは、ボトルネック部13が設けられていない場合である。
この場合、円錐台部12の金属細線を接合する側の端面が先端面50となる。ボンディングキャピラリ110aの先端面50側には、金属細線を通すための孔11hが開口している。孔11hの開口部分には、面取り部13cが設けられている。面取り部13cの壁面は、例えば、曲面とすることができる。
なお、ボンディングキャピラリの形態は図1〜図3に例示をしたものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
次に、金属細線を接合する際の状態について説明する。
なお、ここではボンディングキャピラリ110の場合について説明するが、ボンディングキャピラリ110aの場合も同様である。
図4は、金属細線を接合する際の状態について例示するための模式断面図である。
なお、図4においては、リードに接合する(セカンドボンド)際の状態を例示する。
なお、ここではボンディングキャピラリ110の場合について説明するが、ボンディングキャピラリ110aの場合も同様である。
図4は、金属細線を接合する際の状態について例示するための模式断面図である。
なお、図4においては、リードに接合する(セカンドボンド)際の状態を例示する。
ボンディングキャピラリ110の孔11hに通された金属細線BWは、まず、図示しない半導体素子に設けられた電極パッドに接合される(ファーストボンド)。その後、ボンディングキャピラリ110を所定の軌道でリード200上まで移動させて、金属細線BWをループ状にする。
次に、図4に示すように、ボンディングキャピラリ110をリード200の上に押圧して、金属細線BWを先端面50とリード200との間に挟み込む。先端面50は傾斜面となっているため、先端面50とリード200との間隔は、先端面50の外側から内側にかけて狭くなる。そのため、先端面とリード200との間に挟まれた金属細線BWの厚みは、先端面50の外側から内側にかけて薄くなる。
先端面50とリード200との間で金属細線BWを挟み込んだ状態で、ボンディングキャピラリ110に、例えば超音波を印加する。これにより、金属細線BWをリード200に接合する(セカンドボンド)。そして、金属細線BWは、面取り部13cの縁の位置で分断される。金属細線BWを分断した後にボンディングキャピラリ110を上昇させる。これにより、電極パッドとリード200との間に金属細線BWが接続される。
このようなワイヤーボンディングにおいて、金よりも硬い銅からなる金属細線BWを用いる場合には、接合時に印加する超音波の振幅を大きくする必要がある。そのため、金属細線BWを接合する際にボンディングキャピラリ110に大きなせん断応力がかかり、先端部分の結晶粒子が脱落して磨耗が進行しやすくなる。その結果、金からなる金属細線BWを用いる場合に比べてボンディングキャピラリ110の寿命が短くなるおそれがある。
そこで、以下に説明する多結晶セラミックスからなるボンディングキャピラリとすることで耐磨耗性を向上させるようにしている。
この場合、以下に説明する多結晶セラミックスからなるボンディングキャピラリとすれば、ボンディングキャピラリの形態にかかわらず耐磨耗性の向上を図ることができる。
(ボンディングキャピラリの材質1)
次に、ボンディングキャピラリの材質が、酸化アルミニウム(Al2O3)の結晶を主相とする多結晶セラミックス(第1の多結晶セラミックスの一例に相当する)である場合を説明する。
この場合、以下に説明する多結晶セラミックスからなるボンディングキャピラリとすれば、ボンディングキャピラリの形態にかかわらず耐磨耗性の向上を図ることができる。
(ボンディングキャピラリの材質1)
次に、ボンディングキャピラリの材質が、酸化アルミニウム(Al2O3)の結晶を主相とする多結晶セラミックス(第1の多結晶セラミックスの一例に相当する)である場合を説明する。
本発明者らの得た知見によれば、ボンディングキャピラリの磨耗は、先端部分にある酸化アルミニウムの結晶粒子の脱落により進行するため、酸化アルミニウムの結晶粒子の粒子径を小さくすれば耐磨耗性を向上させることができる。
すなわち、ボンディングキャピラリの磨耗は、先端部分にある酸化アルミニウムの結晶粒子の脱落により進行すると考えられるので、酸化アルミニウムの結晶粒子の粒子径を小さくすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。
すなわち、ボンディングキャピラリの磨耗は、先端部分にある酸化アルミニウムの結晶粒子の脱落により進行すると考えられるので、酸化アルミニウムの結晶粒子の粒子径を小さくすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。
後述するように、ボンディングキャピラリが酸化アルミニウムの結晶を主相とする多結晶セラミックスからなり、酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径が0.38μm以下となるようにすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径が0.35μm以下となるようにすることがより好ましい。
また、酸化アルミニウムの結晶粒子の粒子径を小さくし、酸化アルミニウムの結晶粒子の粒子径を揃えるようにすれば、耐磨耗性をより向上させることができる。
図5は、結晶粒子の粒子径の大きさと結晶粒子の粒子径が揃っていることが耐磨耗性に及ぼす影響を例示するための模式図である。
なお、図5(a)は、結晶粒子の粒子径が大きく、結晶粒子の粒子径が揃っていないことが耐磨耗性に与える影響を例示するための模式図である。図5(b)は、結晶粒子の粒子径が小さく、結晶粒子の粒子径が揃っていることが耐磨耗性に与える影響を例示するための模式図である。
図5(a)、(b)中のFは、超音波を印加することでボンディングキャピラリの先端面50に生じるせん断力を表している。
図5(a)、(b)中のF1、F2は、結晶粒子の粒界面に生じるせん断力を表している。
図5は、結晶粒子の粒子径の大きさと結晶粒子の粒子径が揃っていることが耐磨耗性に及ぼす影響を例示するための模式図である。
なお、図5(a)は、結晶粒子の粒子径が大きく、結晶粒子の粒子径が揃っていないことが耐磨耗性に与える影響を例示するための模式図である。図5(b)は、結晶粒子の粒子径が小さく、結晶粒子の粒子径が揃っていることが耐磨耗性に与える影響を例示するための模式図である。
図5(a)、(b)中のFは、超音波を印加することでボンディングキャピラリの先端面50に生じるせん断力を表している。
図5(a)、(b)中のF1、F2は、結晶粒子の粒界面に生じるせん断力を表している。
図5(a)に示すように、結晶粒子の粒子径が大きく、結晶粒子の粒子径が揃っていない場合には、粒界の比表面積が小さくなり、結晶粒子1個あたりの粒界面に生じるせん断力F1が大きくなる。
これに対して、図5(b)に示すように、結晶粒子の粒子径が小さく、結晶粒子の粒子径が揃っている場合には、粒界の比表面積が大きくなり、結晶粒子1個あたりの粒界面に生じるせん断力F2を小さくすることができる。そのため、ボンディングキャピラリの先端部分にある結晶粒子の脱落をより抑制することができるので、耐磨耗性をより向上させることができる。
これに対して、図5(b)に示すように、結晶粒子の粒子径が小さく、結晶粒子の粒子径が揃っている場合には、粒界の比表面積が大きくなり、結晶粒子1個あたりの粒界面に生じるせん断力F2を小さくすることができる。そのため、ボンディングキャピラリの先端部分にある結晶粒子の脱落をより抑制することができるので、耐磨耗性をより向上させることができる。
後述するように、酸化アルミニウムの結晶粒子の粒子径の分布の標準偏差が0.19μm未満となるようにすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、酸化アルミニウムの結晶粒子の粒子径の分布の標準偏差が0.17μm以下となるようにすることがより好ましい。
また、ボンディングキャピラリの先端面50の近傍にポア(pore:ボイド、空孔などとも称される)があると、応力集中が発生するので結晶粒子の脱落が生じやすくなる。
本発明者らの得た知見によれば、結晶粒子の脱落の起点となるポアの占有率を小さくし、ポアの個数を少なくするようにすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。なお、ポアの占有率とは、ボンディングキャピラリの任意の断面における断面の面積に対するポアの面積の割合(面積比)である。
本発明者らの得た知見によれば、結晶粒子の脱落の起点となるポアの占有率を小さくし、ポアの個数を少なくするようにすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。なお、ポアの占有率とは、ボンディングキャピラリの任意の断面における断面の面積に対するポアの面積の割合(面積比)である。
後述するように、ボンディングキャピラリが酸化アルミニウムの結晶を主相とする多結晶セラミックスからなり、ポアの占有率が90ppm以下となるようにすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、ポアの占有率が60ppm以下となるようにすることがより好ましく、ポアの占有率が30ppm以下となるようにすることがさらに好ましい。
また、1mm2当たりにおける径が3μm以上のポアの数が13個以下(13個/mm2以下)となるようにすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、1mm2当たりにおける径が3μm以上のポアの数が8個以下(8個/mm2以下)となるようにすることがより好ましく、1mm2当たりにおける径が3μm以上のポアの数が4個以下(4個/mm2以下)となるようにすることがさらに好ましい。
また、酸化アルミニウムの結晶を主相とする多結晶セラミックスの硬度を高くすれば、ボンディングキャピラリの先端部分が磨耗しにくくなる。
後述するように、ボンディングキャピラリが酸化アルミニウムの結晶を主相とする多結晶セラミックスからなり、多結晶セラミックスのビッカース硬度を2000HV以上とすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、ビッカース硬度が2050HV以上となるようにすることがより好ましい。
後述するように、ボンディングキャピラリが酸化アルミニウムの結晶を主相とする多結晶セラミックスからなり、多結晶セラミックスのビッカース硬度を2000HV以上とすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、ビッカース硬度が2050HV以上となるようにすることがより好ましい。
また、本発明者らの得た知見によれば、酸化クロムを添加すれば酸化アルミニウムの焼結性を改善することができるので硬度を高くすることができる。そして、硬度を高くすることができれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。
しかしながら、酸化クロムの添加量が過剰になると、酸化クロムの相が生成されることになる。酸化クロムの相が生成されると、機械的な特性が悪くなり、耐磨耗性が低下することになる。
後述するように、ボンディングキャピラリが酸化アルミニウムの結晶を主相とし、酸化クロムがさらに添加された多結晶セラミックスからなり、酸化クロムの割合を0.1wt%以上3.0wt%以下とすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、酸化クロムの割合が0.6wt%以上2.0wt%以下となるようにすることがより好ましい。
なお、前述した結晶粒子の粒子径、平均粒子径、粒子径の分布の標準偏差、およびポアの占有率に関する詳細は後述する。
(ボンディングキャピラリの材質2)
次に、ボンディングキャピラリの材質が、酸化アルミニウムの結晶を主相とし、二酸化ジルコニウム(ZrO2)の結晶を副相として含む多結晶セラミックス(第2の多結晶セラミックスの一例に相当する)である場合を説明する。
酸化アルミニウムの結晶を主相とし、二酸化ジルコニウムの結晶を副相として含む多結晶セラミックスとすれば、金属細線を接合する際に生じたせん断応力により発生する粒界クラックの進展を抑制することができる。そのため、ボンディングキャピラリの先端部分における酸化アルミニウムの結晶粒子が脱落するのを抑制することができるので、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。
しかしながら、酸化クロムの添加量が過剰になると、酸化クロムの相が生成されることになる。酸化クロムの相が生成されると、機械的な特性が悪くなり、耐磨耗性が低下することになる。
後述するように、ボンディングキャピラリが酸化アルミニウムの結晶を主相とし、酸化クロムがさらに添加された多結晶セラミックスからなり、酸化クロムの割合を0.1wt%以上3.0wt%以下とすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、酸化クロムの割合が0.6wt%以上2.0wt%以下となるようにすることがより好ましい。
なお、前述した結晶粒子の粒子径、平均粒子径、粒子径の分布の標準偏差、およびポアの占有率に関する詳細は後述する。
(ボンディングキャピラリの材質2)
次に、ボンディングキャピラリの材質が、酸化アルミニウムの結晶を主相とし、二酸化ジルコニウム(ZrO2)の結晶を副相として含む多結晶セラミックス(第2の多結晶セラミックスの一例に相当する)である場合を説明する。
酸化アルミニウムの結晶を主相とし、二酸化ジルコニウムの結晶を副相として含む多結晶セラミックスとすれば、金属細線を接合する際に生じたせん断応力により発生する粒界クラックの進展を抑制することができる。そのため、ボンディングキャピラリの先端部分における酸化アルミニウムの結晶粒子が脱落するのを抑制することができるので、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。
しかしながら、二酸化ジルコニウムは酸化アルミニウムより硬度が低く破壊が起こりやすい。そのため、単に二酸化ジルコニウムの結晶を副相とすれば、耐磨耗性の向上が図れなくなるおそれがある。
図6は、酸化アルミニウムの結晶粒子の脱落を例示するための模式図である。
図6に示すように、酸化アルミニウムの結晶粒子200同士の間に、破壊が起こりやすい二酸化ジルコニウムの結晶粒子210があると、二酸化ジルコニウムの結晶粒子210の破壊により酸化アルミニウムの結晶粒子200が脱落しやすくなる。
図6は、酸化アルミニウムの結晶粒子の脱落を例示するための模式図である。
図6に示すように、酸化アルミニウムの結晶粒子200同士の間に、破壊が起こりやすい二酸化ジルコニウムの結晶粒子210があると、二酸化ジルコニウムの結晶粒子210の破壊により酸化アルミニウムの結晶粒子200が脱落しやすくなる。
本発明者らの得た知見によれば、二酸化ジルコニウムのクラスターの大きさを小さくすると、二酸化ジルコニウムが破壊されることによって、酸化アルミニウムの結晶粒子200が脱落する現象を抑制することができる。
またさらに、二酸化ジルコニウムのクラスターの大きさを小さくすると、二酸化ジルコニウムのクラスターの分散性が向上するので、粒界クラックの進展をより抑制することができる。
またさらに、二酸化ジルコニウムのクラスターの大きさを小さくすると、二酸化ジルコニウムのクラスターの分散性が向上するので、粒界クラックの進展をより抑制することができる。
ここで、二酸化ジルコニウムのクラスターについて説明する。
図7は、二酸化ジルコニウムのクラスターについて例示するための模式図である。
図7に示すように、複数の二酸化ジルコニウムの結晶粒子210が連続して連なった集合体を二酸化ジルコニウムのクラスター220としている。
図7は、二酸化ジルコニウムのクラスターについて例示するための模式図である。
図7に示すように、複数の二酸化ジルコニウムの結晶粒子210が連続して連なった集合体を二酸化ジルコニウムのクラスター220としている。
図8は、二酸化ジルコニウムのクラスターの大きさを小さくする効果を例示するための模式図である。
図8に示すように、二酸化ジルコニウムのクラスター220の大きさを小さくすると、二酸化ジルコニウムが破壊されることによって、酸化アルミニウムの結晶粒子200が脱落する現象を抑制することができる。
またさらに、二酸化ジルコニウムのクラスター220の大きさを小さくすると、二酸化ジルコニウムのクラスター220の分散性が向上するので、粒界クラックの進展をより抑制することができる。
そのため、ボンディングキャピラリの先端部分における酸化アルミニウムの結晶粒子200の脱落をより抑制することができる。
図8に示すように、二酸化ジルコニウムのクラスター220の大きさを小さくすると、二酸化ジルコニウムが破壊されることによって、酸化アルミニウムの結晶粒子200が脱落する現象を抑制することができる。
またさらに、二酸化ジルコニウムのクラスター220の大きさを小さくすると、二酸化ジルコニウムのクラスター220の分散性が向上するので、粒界クラックの進展をより抑制することができる。
そのため、ボンディングキャピラリの先端部分における酸化アルミニウムの結晶粒子200の脱落をより抑制することができる。
後述するように、ボンディングキャピラリが酸化アルミニウムの結晶を主相とし、二酸化ジルコニウムの結晶を副相として含む多結晶セラミックスからなり、二酸化ジルコニウムのクラスター220の平均クラスター径が0.23μm以下となるようにすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、二酸化ジルコニウムのクラスター220の平均クラスター径が0.21μm以下となるようにすることがより好ましく、平均クラスター径が0.17μm以下となるようにすることがさらに好ましい。
また、本発明者らの得た知見によれば、二酸化ジルコニウムのクラスター220のクラスター径を小さくするとともに、クラスター径を揃えるようにすれば、二酸化ジルコニウムが破壊されることによって、酸化アルミニウムの結晶粒子200が脱落する現象を抑制することができる。
またさらに、二酸化ジルコニウムのクラスター220のクラスター径を小さくするとともに、クラスター径を揃えるようにすれば、二酸化ジルコニウムのクラスター220の分散性がさらに向上するので、粒界クラックの進展をさらに抑制することができる。
後述するように、ボンディングキャピラリが酸化アルミニウムの結晶を主相とし、二酸化ジルコニウムの結晶を副相として含む多結晶セラミックスからなり、二酸化ジルコニウムのクラスター220のクラスター径の分布の標準偏差が0.11μm以下となるようにすれば、粒界クラックの進展をより抑制することができるので、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、二酸化ジルコニウムのクラスター220のクラスター径の分布の標準偏差が0.09μm以下となるようにすることがより好ましく、クラスター径の分布の標準偏差が0.07μm以下となるようにすることがさらに好ましい。
またさらに、二酸化ジルコニウムのクラスター220のクラスター径を小さくするとともに、クラスター径を揃えるようにすれば、二酸化ジルコニウムのクラスター220の分散性がさらに向上するので、粒界クラックの進展をさらに抑制することができる。
後述するように、ボンディングキャピラリが酸化アルミニウムの結晶を主相とし、二酸化ジルコニウムの結晶を副相として含む多結晶セラミックスからなり、二酸化ジルコニウムのクラスター220のクラスター径の分布の標準偏差が0.11μm以下となるようにすれば、粒界クラックの進展をより抑制することができるので、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、二酸化ジルコニウムのクラスター220のクラスター径の分布の標準偏差が0.09μm以下となるようにすることがより好ましく、クラスター径の分布の標準偏差が0.07μm以下となるようにすることがさらに好ましい。
また、前述したように酸化アルミニウムの結晶粒子の粒子径を小さくすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。
後述するように、ボンディングキャピラリが酸化アルミニウムの結晶を主相とし、二酸化ジルコニウムの結晶を副相として含む多結晶セラミックスからなり、多結晶セラミックス中の酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径が0.38μm以下となるようにすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
後述するように、ボンディングキャピラリが酸化アルミニウムの結晶を主相とし、二酸化ジルコニウムの結晶を副相として含む多結晶セラミックスからなり、多結晶セラミックス中の酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径が0.38μm以下となるようにすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
また、前述したように酸化アルミニウムの結晶粒子の粒子径が揃うようにすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
後述するように、酸化アルミニウムの結晶粒子の粒子径の分布の標準偏差が0.19μm未満となるようにすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
後述するように、酸化アルミニウムの結晶粒子の粒子径の分布の標準偏差が0.19μm未満となるようにすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
また、前述したようにボンディングキャピラリの先端面50の近傍にポアがあると、応力集中が発生するので結晶粒子の脱落が生じやすくなる。
本発明者らの得た知見によれば、酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径と、二酸化ジルコニウムのクラスターの平均クラスター径との比(酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径/二酸化ジルコニウムのクラスターの平均クラスター径)を所定の値以上にすれば、多結晶セラミックスの組織内に存在するポアの割合を低減させることができる。
本発明者らの得た知見によれば、酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径と、二酸化ジルコニウムのクラスターの平均クラスター径との比(酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径/二酸化ジルコニウムのクラスターの平均クラスター径)を所定の値以上にすれば、多結晶セラミックスの組織内に存在するポアの割合を低減させることができる。
後述するように、酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径をD1、二酸化ジルコニウムのクラスターの平均クラスター径をD2とした場合に、D1/D2≧1.47となるようにすれば、多結晶セラミックスの組織内に存在するポアの割合を低減させることができるので、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、D1/D2≧2.0以上となるようにすることがより好ましく、D1/D2≧2.3以上となるようにすることがさらに好ましい。
また、酸化アルミニウムの結晶を主相とし、二酸化ジルコニウムの結晶を副相として含む多結晶セラミックスの硬度を高くすれば、ボンディングキャピラリの先端部分が磨耗しにくくなる。
後述するように、ボンディングキャピラリが酸化アルミニウムの結晶を主相とし、二酸化ジルコニウムの結晶を副相として含む多結晶セラミックスからなり、多結晶セラミックスのビッカース硬度を2000HV以上とすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
後述するように、ボンディングキャピラリが酸化アルミニウムの結晶を主相とし、二酸化ジルコニウムの結晶を副相として含む多結晶セラミックスからなり、多結晶セラミックスのビッカース硬度を2000HV以上とすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
また、前述したようにボンディングキャピラリの先端面50の近傍にポアがあると、応力集中が発生するので結晶粒子の脱落が生じやすくなる。
後述するように、ボンディングキャピラリが酸化アルミニウムの結晶を主相とし、二酸化ジルコニウムの結晶を副相として含む多結晶セラミックスからなり、ポアの占有率が90ppm以下となるようにすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
後述するように、ボンディングキャピラリが酸化アルミニウムの結晶を主相とし、二酸化ジルコニウムの結晶を副相として含む多結晶セラミックスからなり、ポアの占有率が90ppm以下となるようにすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
また、酸化アルミニウムの結晶を主相とし、二酸化ジルコニウムの結晶を副相として含む多結晶セラミックスにおける二酸化ジルコニウムの割合が所定の範囲内となるようにすれば、粒界クラックの進展をより効果的に抑制することができる。
後述するように、ボンディングキャピラリが酸化アルミニウムの結晶を主相とし、二酸化ジルコニウムの結晶を副相として含む多結晶セラミックスからなり、二酸化ジルコニウムの割合を0.5wt%以上25.0wt%以下とすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、二酸化ジルコニウムの割合が8.0wt%以上21.0wt%以下となるようにすることがより好ましい。
後述するように、ボンディングキャピラリが酸化アルミニウムの結晶を主相とし、二酸化ジルコニウムの結晶を副相として含む多結晶セラミックスからなり、二酸化ジルコニウムの割合を0.5wt%以上25.0wt%以下とすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、二酸化ジルコニウムの割合が8.0wt%以上21.0wt%以下となるようにすることがより好ましい。
また、本発明者らの得た知見によれば、酸化クロムを添加すれば酸化アルミニウムの焼結性を改善することができるので硬度を高くすることができる。そして、硬度を高くすることができれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。
しかしながら、酸化クロムの添加量が過剰になると、酸化クロムの相が生成されることになる。酸化クロムの相が生成されると、機械的な特性が悪くなり、耐磨耗性が低下することになる。
後述するように、ボンディングキャピラリが酸化アルミニウムの結晶を主相とし、二酸化ジルコニウムの結晶を副相として含む多結晶セラミックスからなり、酸化クロムの割合を0.1wt%以上3.0wt%以下とすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、酸化クロムの割合が0.6wt%以上2.0wt%以下となるようにすることがより好ましい。
しかしながら、酸化クロムの添加量が過剰になると、酸化クロムの相が生成されることになる。酸化クロムの相が生成されると、機械的な特性が悪くなり、耐磨耗性が低下することになる。
後述するように、ボンディングキャピラリが酸化アルミニウムの結晶を主相とし、二酸化ジルコニウムの結晶を副相として含む多結晶セラミックスからなり、酸化クロムの割合を0.1wt%以上3.0wt%以下とすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、酸化クロムの割合が0.6wt%以上2.0wt%以下となるようにすることがより好ましい。
なお、前述したクラスター径、平均クラスター径、クラスター径の分布の標準偏差、結晶粒子の粒子径、平均粒子径、粒子径の分布の標準偏差、およびポアの占有率に関する詳細は後述する。
次に、ボンディングキャピラリの実施例について説明する。
(ボンディングキャピラリの製造方法)
まず、原料と溶媒とを混合するとともに粉砕してスラリーを生成する。
原料は、前述した多結晶セラミックスの主成分とすることができる。
例えば、酸化アルミニウムの結晶を主相とする多結晶セラミックスの場合には、原料は酸化アルミニウムである。
酸化アルミニウムの結晶を主相とし、二酸化ジルコニウムの結晶を副相として含む多結晶セラミックスの場合には、原料は酸化アルミニウムおよび二酸化ジルコニウムである。二酸化ジルコニウムの割合は、例えば、0.5wt%以上25.0wt%以下とすることができる。
(ボンディングキャピラリの製造方法)
まず、原料と溶媒とを混合するとともに粉砕してスラリーを生成する。
原料は、前述した多結晶セラミックスの主成分とすることができる。
例えば、酸化アルミニウムの結晶を主相とする多結晶セラミックスの場合には、原料は酸化アルミニウムである。
酸化アルミニウムの結晶を主相とし、二酸化ジルコニウムの結晶を副相として含む多結晶セラミックスの場合には、原料は酸化アルミニウムおよび二酸化ジルコニウムである。二酸化ジルコニウムの割合は、例えば、0.5wt%以上25.0wt%以下とすることができる。
また、酸化クロムをさらに添加することもできる。酸化クロムの割合は、例えば、0.1wt%以上3.0wt%以下とすることができる。
溶媒は、例えば、水などとすることができる。
その他、必要に応じて、分散剤などを添加してもよい。
溶媒は、例えば、水などとすることができる。
その他、必要に応じて、分散剤などを添加してもよい。
また、スラリーの生成には、ボールミルを用いることができる。
ボールミルを用いた粉砕においては、粗大粒子を含まない状態まで粉砕する。この際、ボールの大きさ、ボールの数、回転数、時間などを適宜調整することで、所望の粒子の大きさとなるように粉砕することができる。
ボールミルを用いた粉砕においては、粗大粒子を含まない状態まで粉砕する。この際、ボールの大きさ、ボールの数、回転数、時間などを適宜調整することで、所望の粒子の大きさとなるように粉砕することができる。
次に、生成されたスラリーを用いて造粒を行う。
造粒には、例えば、スプレードライヤー法を用いることができる。
次に、造粒された粉末にバインダーを混ぜて混練しコンパウンドを生成する。
次に、生成されたコンパウンドを射出成形して細い柱状の成形体を形成する。
造粒には、例えば、スプレードライヤー法を用いることができる。
次に、造粒された粉末にバインダーを混ぜて混練しコンパウンドを生成する。
次に、生成されたコンパウンドを射出成形して細い柱状の成形体を形成する。
次に、成形体を脱脂し、その後、焼成する。
焼成温度は、例えば、1350℃以上とすることができる。
次に、熱間静水圧プレス(HIP;Hot Isostatic Pressing )を行う。
熱間静水圧プレスの条件は、例えば、雰囲気をアルゴンガス、温度を1350℃以上、圧力を100MPa以上とすることができる。
次に、研削加工などの機械加工を施すことでボンディングキャピラリを形成する。
焼成温度は、例えば、1350℃以上とすることができる。
次に、熱間静水圧プレス(HIP;Hot Isostatic Pressing )を行う。
熱間静水圧プレスの条件は、例えば、雰囲気をアルゴンガス、温度を1350℃以上、圧力を100MPa以上とすることができる。
次に、研削加工などの機械加工を施すことでボンディングキャピラリを形成する。
ここで、前述した酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径、酸化アルミニウムの結晶粒子の粒子径の分布の標準偏差、二酸化ジルコニウムのクラスター220の平均クラスター径、二酸化ジルコニウムのクラスター220のクラスター径の分布の標準偏差、酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径と二酸化ジルコニウムのクラスター220の平均クラスター径との比などは、例えば、前述した原料を適切に選択し、粉砕の条件や焼成の条件を適宜調整することで得ることができる。
また、前述したポアの占有率、ポアの個数、多結晶セラミックスの硬度などは、例えば、前述した焼成の条件や熱間静水圧プレスの条件を適宜調整することで得ることができる。
また、前述したポアの占有率、ポアの個数、多結晶セラミックスの硬度などは、例えば、前述した焼成の条件や熱間静水圧プレスの条件を適宜調整することで得ることができる。
次に、この様にして製造されたボンディングキャピラリの評価について説明する。
(多結晶セラミックスの組織評価の方法)
まず、多結晶セラミックスの組織評価の方法について説明する。
ボンディングキャピラリ110、110aの先端面50を傷のない鏡面に仕上げる。鏡面仕上げは、例えば、ダイヤモンドラップ法を用いて行うことができる。そして、鏡面仕上げされた先端面50をサーマルエッチングする。サーマルエッチングは、例えば、1300℃以上の温度で行うことができる。
(多結晶セラミックスの組織評価の方法)
まず、多結晶セラミックスの組織評価の方法について説明する。
ボンディングキャピラリ110、110aの先端面50を傷のない鏡面に仕上げる。鏡面仕上げは、例えば、ダイヤモンドラップ法を用いて行うことができる。そして、鏡面仕上げされた先端面50をサーマルエッチングする。サーマルエッチングは、例えば、1300℃以上の温度で行うことができる。
次に、サーマルエッチングした先端面50を走査型電子顕微鏡(SEM;Scanning Electron Microscope)を用いて撮影し、多結晶セラミックスの組織評価を行う。
例えば、以下の手順により多結晶セラミックスの組織評価を行うことができる。
まず、走査型電子顕微鏡(例えば、日立製作所、S−800)を用い、加速電圧を15kV、ワーキングディスタンスを15mm、倍率を15000倍として、サーマルエッチングした先端面50を撮影する。
例えば、以下の手順により多結晶セラミックスの組織評価を行うことができる。
まず、走査型電子顕微鏡(例えば、日立製作所、S−800)を用い、加速電圧を15kV、ワーキングディスタンスを15mm、倍率を15000倍として、サーマルエッチングした先端面50を撮影する。
次に、撮像された画像を印刷し、粒界に線を引く。
粒界に線を引く際には、例えば、黒ボールペン(例えば、ペン先太さ0.5mm)を用いることができる。
遷移元素を主に含む相は輝度が高く、典型元素を主に含む相は輝度が低い。そのため、粒界に線を引くことでそれぞれの相を分離することができる。
なお、より正確に相を区別するためにエネルギー分散型X線分析法(EDX;Energy Dispersive X-ray spectroscopy)を用いて元素を分析し、遷移元素を主に含む相と典型元素を主に含む相を区別しつつ粒界に線を引くこともできる。
粒界に線を引く際には、例えば、黒ボールペン(例えば、ペン先太さ0.5mm)を用いることができる。
遷移元素を主に含む相は輝度が高く、典型元素を主に含む相は輝度が低い。そのため、粒界に線を引くことでそれぞれの相を分離することができる。
なお、より正確に相を区別するためにエネルギー分散型X線分析法(EDX;Energy Dispersive X-ray spectroscopy)を用いて元素を分析し、遷移元素を主に含む相と典型元素を主に含む相を区別しつつ粒界に線を引くこともできる。
次に、画像解析ソフトウェアを用いて粒界に線を引いた画像を解析する。
例えば、粒界に線を引いた画像をグレースケール設定にてスキャナーで読み込み、画像解析ソフトウェアを用いて画像を解析することができる。
画像解析ソフトウェアは、例えば、Win−ROOFVer6.5(三谷商事)とすることができる。
例えば、粒界に線を引いた画像をグレースケール設定にてスキャナーで読み込み、画像解析ソフトウェアを用いて画像を解析することができる。
画像解析ソフトウェアは、例えば、Win−ROOFVer6.5(三谷商事)とすることができる。
Win−ROOFVer6.5を用いた画像解析は、以下のようにすることができる。 評価範囲は、例えば、6μm×6μmの領域を6箇所とすることができる。
スキャナーで読み込んだ画像をモノクロ化し、単色閾値30〜120の範囲内で二値化して遷移元素を主に含む相と典型元素を主に含む相とを分離する。
そして、Win−ROOFVer6.5のコマンドにある「削除(絶対最大長0.1μm以下を削除)」、「膨張」、「細線化」を順に実施し、酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径、二酸化ジルコニウムのクラスター220の平均クラスター径を算出する。
スキャナーで読み込んだ画像をモノクロ化し、単色閾値30〜120の範囲内で二値化して遷移元素を主に含む相と典型元素を主に含む相とを分離する。
そして、Win−ROOFVer6.5のコマンドにある「削除(絶対最大長0.1μm以下を削除)」、「膨張」、「細線化」を順に実施し、酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径、二酸化ジルコニウムのクラスター220の平均クラスター径を算出する。
この場合、酸化アルミニウムの結晶粒子の粒子径は、Win−ROOFVer6.5の「円相当径」により算出することができる。
そして、酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径は、算出された複数の円相当径の相加平均を算出することで求めることができる。
そして、酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径は、算出された複数の円相当径の相加平均を算出することで求めることができる。
二酸化ジルコニウムのクラスター220を構成する結晶粒子210の粒子径は、Win−ROOFVer6.5の「円相当径」により算出することができる。
また、クラスター220のクラスター径は、以下の式より算出することができる。
そして、二酸化ジルコニウムのクラスター220の平均クラスター径は、算出された複数のクラスター径の相加平均を算出することで求めることができる。
また、酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径と二酸化ジルコニウムのクラスター220の平均クラスター径との比は、前述した算出結果を用いて求めることができる。
また、クラスター220のクラスター径は、以下の式より算出することができる。
そして、二酸化ジルコニウムのクラスター220の平均クラスター径は、算出された複数のクラスター径の相加平均を算出することで求めることができる。
また、酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径と二酸化ジルコニウムのクラスター220の平均クラスター径との比は、前述した算出結果を用いて求めることができる。
また、酸化アルミニウムの結晶粒子の粒子径の分布の標準偏差、二酸化ジルコニウムのクラスター220のクラスター径の分布の標準偏差は以下の式により算出することができる。
なお、σは標準偏差、nはサンプル数、Xi(μm)は酸化アルミニウムの結晶粒子の粒子径または二酸化ジルコニウムのクラスター220のクラスター径、X(μm)は酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径または二酸化ジルコニウムのクラスター220の平均クラスター径である。
(ポアの評価方法)
次に、ポアの評価方法について説明する。
ボンディングキャピラリ110、110aの円筒部11を傷のない鏡面に仕上げる。鏡面仕上げは、例えば、ダイヤモンドラップ法を用いて行うことができる。
次に、鏡面に仕上げた円筒部11をレーザー顕微鏡(例えば、オリンパス、OLS4000)を用いて観察し、ポアの評価を行う。
なお、σは標準偏差、nはサンプル数、Xi(μm)は酸化アルミニウムの結晶粒子の粒子径または二酸化ジルコニウムのクラスター220のクラスター径、X(μm)は酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径または二酸化ジルコニウムのクラスター220の平均クラスター径である。
(ポアの評価方法)
次に、ポアの評価方法について説明する。
ボンディングキャピラリ110、110aの円筒部11を傷のない鏡面に仕上げる。鏡面仕上げは、例えば、ダイヤモンドラップ法を用いて行うことができる。
次に、鏡面に仕上げた円筒部11をレーザー顕微鏡(例えば、オリンパス、OLS4000)を用いて観察し、ポアの評価を行う。
レーザー顕微鏡を用いた観察では、例えば、対物レンズの倍率を20倍、ズーム倍率を1倍、1視野を0.65mm×0.65mmとし8視野を評価範囲とすることができる。 そして、ポアがあった場合には、対物レンズの倍率を100倍、ズーム倍率を4倍としてポアを観察するとともに、ポアの長さを測定することができる。
ポアの長さの測定においては、最大長さをそのポアの径とした。
ここで、本発明者らの得た知見によれば、径が3μm以上のポアと耐磨耗性との間には相関関係が見られた。
そのため、径が3μm以上のポアは、すべて径が3μmのポアとみなし、径が3μm以上のポアの数を数えて以下の式によりポアの占有率を求めることにした。
また、径が3μm以上のポアの数を数え、以下の式により1mm2当たりにおける径が3μm以上のポアの数を求める。
(ビッカース硬度の評価方法)
次に、ビッカース硬度の評価方法について説明する。
ボンディングキャピラリ110、110aの先端面50を傷のない鏡面に仕上げる。鏡面仕上げは、例えば、ダイヤモンドラップ法を用いて行うことができる。
ビッカース硬度は、JIS R1610に基づき測定する。
この際、測定点の数は10箇所とした。ビッカース硬度の測定には、例えば、アカシ製のMVK−Eを使用した。
(耐磨耗性の評価方法)
ボンディングキャピラリ110、110aをワイヤーボンディング装置(例えば、新川、UTC−3000)に取り付け、超音波を印加した状態でリードフレームに擦りつけて、加速磨耗試験を行った。
この際、超音波出力を250、超音波印加時間を21msecとした。
ここで、本発明者らの得た知見によれば、径が3μm以上のポアと耐磨耗性との間には相関関係が見られた。
そのため、径が3μm以上のポアは、すべて径が3μmのポアとみなし、径が3μm以上のポアの数を数えて以下の式によりポアの占有率を求めることにした。
また、径が3μm以上のポアの数を数え、以下の式により1mm2当たりにおける径が3μm以上のポアの数を求める。
(ビッカース硬度の評価方法)
次に、ビッカース硬度の評価方法について説明する。
ボンディングキャピラリ110、110aの先端面50を傷のない鏡面に仕上げる。鏡面仕上げは、例えば、ダイヤモンドラップ法を用いて行うことができる。
ビッカース硬度は、JIS R1610に基づき測定する。
この際、測定点の数は10箇所とした。ビッカース硬度の測定には、例えば、アカシ製のMVK−Eを使用した。
(耐磨耗性の評価方法)
ボンディングキャピラリ110、110aをワイヤーボンディング装置(例えば、新川、UTC−3000)に取り付け、超音波を印加した状態でリードフレームに擦りつけて、加速磨耗試験を行った。
この際、超音波出力を250、超音波印加時間を21msecとした。
図9は、耐磨耗性の評価を説明するための模式図である。
図9中の破線の位置は、加速磨耗試験後の先端面50の位置を表している。
初期状態における面取り部13cの開口寸法Lと、加速磨耗試験後における面取り部13cの開口寸法L’とを測定し、耐磨耗性を以下の式を用いて求めることで耐磨耗性の評価を行った。
図9中の破線の位置は、加速磨耗試験後の先端面50の位置を表している。
初期状態における面取り部13cの開口寸法Lと、加速磨耗試験後における面取り部13cの開口寸法L’とを測定し、耐磨耗性を以下の式を用いて求めることで耐磨耗性の評価を行った。
なお、開口寸法Lと開口寸法L’の測定にはデジタルマイクロスコープ(例えば、KEYENCE、VW−6000)を用いた。
(耐摩耗性の評価結果)
前述した多結晶セラミックスの組織評価の方法を用いて、酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径、酸化アルミニウムの結晶粒子の粒子径の分布の標準偏差、二酸化ジルコニウムのクラスター220の平均クラスター径、二酸化ジルコニウムのクラスター220のクラスター径の分布の標準偏差を求めるとともに、前述した耐磨耗性の評価方法を用いて耐摩耗性の評価を行った。
(耐摩耗性の評価結果)
前述した多結晶セラミックスの組織評価の方法を用いて、酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径、酸化アルミニウムの結晶粒子の粒子径の分布の標準偏差、二酸化ジルコニウムのクラスター220の平均クラスター径、二酸化ジルコニウムのクラスター220のクラスター径の分布の標準偏差を求めるとともに、前述した耐磨耗性の評価方法を用いて耐摩耗性の評価を行った。
耐摩耗性の評価結果を表1、図10〜図13に示す。
なお、図10は、酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径が耐磨耗性に及ぼす影響を示すためのグラフ図である。
図11は、酸化アルミニウムの結晶粒子の粒子径の分布の標準偏差が耐磨耗性に及ぼす影響を示すためのグラフ図である。
図12は、二酸化ジルコニウムのクラスター220の平均クラスター径が耐磨耗性に及ぼす影響を示すためのグラフ図である。
図13は、二酸化ジルコニウムのクラスター220のクラスター径の分布の標準偏差が耐磨耗性に及ぼす影響を示すためのグラフ図である。
表1及び図10から分かるように、酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径が0.38μm以下となるようにすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径が0.35μm以下となるようにすることがより好ましい。
なお、図10は、酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径が耐磨耗性に及ぼす影響を示すためのグラフ図である。
図11は、酸化アルミニウムの結晶粒子の粒子径の分布の標準偏差が耐磨耗性に及ぼす影響を示すためのグラフ図である。
図12は、二酸化ジルコニウムのクラスター220の平均クラスター径が耐磨耗性に及ぼす影響を示すためのグラフ図である。
図13は、二酸化ジルコニウムのクラスター220のクラスター径の分布の標準偏差が耐磨耗性に及ぼす影響を示すためのグラフ図である。
表1及び図10から分かるように、酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径が0.38μm以下となるようにすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径が0.35μm以下となるようにすることがより好ましい。
表1及び図11から分かるように、酸化アルミニウムの結晶粒子の粒子径の分布の標準偏差が0.19μm未満となるようにすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、酸化アルミニウムの結晶粒子の粒子径の分布の標準偏差が0.17μm以下となるようにすることがより好ましい。
表1及び図12から分かるように、二酸化ジルコニウムのクラスター220の平均クラスター径が0.23μm以下となるようにすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、二酸化ジルコニウムのクラスター220の平均クラスター径が0.21μm以下となるようにすることがより好ましく、平均クラスター径が0.17μm以下となるようにすることがさらに好ましい。
表1及び図13から分かるように、二酸化ジルコニウムのクラスター220のクラスター径の分布の標準偏差が0.11μm以下となるようにすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、二酸化ジルコニウムのクラスター220のクラスター径の分布の標準偏差が0.09μm以下となるようにすることがより好ましく、クラスター径の分布の標準偏差が0.07μm以下となるようにすることがさらに好ましい。
また、前述した多結晶セラミックスの組織評価の方法を用いて、酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径と、二酸化ジルコニウムのクラスターの平均クラスター径との比を求めるとともに、前述した耐磨耗性の評価方法を用いて耐摩耗性の評価を行った。
また、前述したビッカース硬度の評価方法を用いて、ビッカース硬度を求めるとともに、前述した耐磨耗性の評価方法を用いて耐摩耗性の評価を行った。
また、前述したビッカース硬度の評価方法を用いて、ビッカース硬度を求めるとともに、前述した耐磨耗性の評価方法を用いて耐摩耗性の評価を行った。
耐摩耗性の評価結果を表2、図14〜図15に示す。
なお、図14は、酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径と、二酸化ジルコニウムのクラスターの平均クラスター径との比が耐磨耗性に及ぼす影響を示すためのグラフ図である。
図15は、ビッカース硬度が耐磨耗性に及ぼす影響を示すためのグラフ図である。
表2及び図14から分かるように、酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径と、二酸化ジルコニウムのクラスターの平均クラスター径との比が1.47以上となるようにすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径と、二酸化ジルコニウムのクラスターの平均クラスター径との比が2.0以上となるようにすることがより好ましく、2.3以上となるようにすることがさらに好ましい。
なお、図14は、酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径と、二酸化ジルコニウムのクラスターの平均クラスター径との比が耐磨耗性に及ぼす影響を示すためのグラフ図である。
図15は、ビッカース硬度が耐磨耗性に及ぼす影響を示すためのグラフ図である。
表2及び図14から分かるように、酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径と、二酸化ジルコニウムのクラスターの平均クラスター径との比が1.47以上となるようにすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径と、二酸化ジルコニウムのクラスターの平均クラスター径との比が2.0以上となるようにすることがより好ましく、2.3以上となるようにすることがさらに好ましい。
表2及び図15から分かるように、ビッカース硬度が2000HV以上となるようにすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、ビッカース硬度が2050HV以上となるようにすることがより好ましい。
また、前述したポアの評価方法を用いて、ポアの占有率、1mm2当たりにおける径が3μm以上のポアの数を求めるとともに、前述した耐磨耗性の評価方法を用いて耐摩耗性の評価を行った。
耐摩耗性の評価結果を表3、図16、図17に示す。
なお、図16は、ポアの占有率が耐磨耗性に及ぼす影響を示すためのグラフ図である。 図17は、1mm2当たりにおける径が3μm以上のポアの数が耐磨耗性に及ぼす影響を示すためのグラフ図である。
表3及び図16から分かるように、ポアの占有率が90ppm以下となるようにすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、ポアの占有率が60ppm以下となるようにすることがより好ましく、ポアの占有率が30ppm以下となるようにすることがさらに好ましい。
なお、図16は、ポアの占有率が耐磨耗性に及ぼす影響を示すためのグラフ図である。 図17は、1mm2当たりにおける径が3μm以上のポアの数が耐磨耗性に及ぼす影響を示すためのグラフ図である。
表3及び図16から分かるように、ポアの占有率が90ppm以下となるようにすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、ポアの占有率が60ppm以下となるようにすることがより好ましく、ポアの占有率が30ppm以下となるようにすることがさらに好ましい。
表3及び図17から分かるように、1mm2当たりにおける径が3μm以上のポアの数が13個以下(13個/mm2以下)となるようにすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、1mm2当たりにおける径が3μm以上のポアの数が8個以下(8個/mm2以下)となるようにすることがより好ましく、1mm2当たりにおける径が3μm以上のポアの数が4個以下(4個/mm2以下)となるようにすることがさらに好ましい。
また、酸化アルミニウムの結晶を主相とし、二酸化ジルコニウムの結晶を副相として含む多結晶セラミックスにおいて、二酸化ジルコニウムの割合、酸化クロムの割合を変化させて耐摩耗性の評価を行った。
耐摩耗性の評価結果を表4、図18、図19に示す。
なお、図18は、二酸化ジルコニウムの割合が耐磨耗性に及ぼす影響を示すためのグラフ図である。
図19は、酸化クロムの割合が耐磨耗性に及ぼす影響を示すためのグラフ図である。
表4及び図18から分かるように、二酸化ジルコニウムの割合が0.5wt%以上25.0wt%以下となるようにすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、二酸化ジルコニウムの割合が8.0wt%以上21.0wt%以下となるようにすることがより好ましい。
表4及び図19から分かるように、酸化クロムの割合が0.1wt%以上3.0wt%以下となるようにすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、酸化クロムの割合が0.6wt%以上2.0wt%以下となるようにすることがより好ましい。
耐摩耗性の評価結果を表4、図18、図19に示す。
なお、図18は、二酸化ジルコニウムの割合が耐磨耗性に及ぼす影響を示すためのグラフ図である。
図19は、酸化クロムの割合が耐磨耗性に及ぼす影響を示すためのグラフ図である。
表4及び図18から分かるように、二酸化ジルコニウムの割合が0.5wt%以上25.0wt%以下となるようにすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、二酸化ジルコニウムの割合が8.0wt%以上21.0wt%以下となるようにすることがより好ましい。
表4及び図19から分かるように、酸化クロムの割合が0.1wt%以上3.0wt%以下となるようにすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、酸化クロムの割合が0.6wt%以上2.0wt%以下となるようにすることがより好ましい。
また、酸化アルミニウムの結晶を主相とする多結晶セラミックスにおいて、酸化クロムの割合を変化させて耐摩耗性の評価を行った。
耐摩耗性の評価結果を表5、図20に示す。
なお、図20は、酸化クロムの割合が耐磨耗性に及ぼす影響を示すためのグラフ図である。
表5及び図20から分かるように、酸化クロムの割合が0.1wt%以上3.0wt%以下となるようにすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、酸化クロムの割合が0.6wt%以上2.0wt%以下となるようにすることがより好ましい。
耐摩耗性の評価結果を表5、図20に示す。
なお、図20は、酸化クロムの割合が耐磨耗性に及ぼす影響を示すためのグラフ図である。
表5及び図20から分かるように、酸化クロムの割合が0.1wt%以上3.0wt%以下となるようにすれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。この場合、耐磨耗性をより向上させるために、酸化クロムの割合が0.6wt%以上2.0wt%以下となるようにすることがより好ましい。
以上、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。
例えば、ボンディングキャピラリの形態、製造手順などは例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
例えば、ボンディングキャピラリの形態、製造手順などは例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
10 本体部、11 円筒部、11h 孔、12 円錐台部、13 ボトルネック部、13c 面取り部、50 先端面、110 ボンディングキャピラリ、110a ボンディングキャピラリ
第1の発明は、酸化アルミニウムの結晶を主相とする第1の多結晶セラミックスからなり、前記酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径が0.38μm以下、前記酸化アルミニウムの結晶粒子の粒子径の分布の標準偏差が0.19μm未満、前記第1の多結晶セラミックス中におけるポアの占有率が90ppm以下、かつ、径が3μm以上のポアの数が13個/mm 2 以下である、ボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。
このボンディングキャピラリによれば、第1の多結晶セラミックスの組織内に存在するポアの割合を低減させることができるので、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。
このボンディングキャピラリによれば、第1の多結晶セラミックスの組織内に存在するポアの割合を低減させることができるので、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記第1の多結晶セラミックスのビッカース硬度が2000HV以上であるボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記第1の多結晶セラミックスは、酸化クロムをさらに含み、前記酸化クロムの割合が0.1wt%以上3.0wt%以下であるボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
第4の発明は、酸化アルミニウムの結晶を主相とし、二酸化ジルコニウムの結晶を副相として含む第2の多結晶セラミックスからなり、前記二酸化ジルコニウムのクラスターの平均クラスター径が0.23μm以下であるボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。
第5の発明は、第4の発明において、前記二酸化ジルコニウムのクラスターのクラスター径の分布の標準偏差が0.11μm以下であるボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
第6の発明は、第4または第5の発明において、前記酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径が0.38μm以下であるボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
第7の発明は、第4〜第6のいずれか1つの発明において、前記酸化アルミニウムの結晶粒子の粒子径の分布の標準偏差が0.19μm未満であるボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
第8の発明は、第4〜第7のいずれか1つの発明において、酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径をD1、二酸化ジルコニウムのクラスターの平均クラスター径をD2とした場合に以下の式を満足するボンディングキャピラリである。
D1/D2≧1.47
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
D1/D2≧1.47
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
第9の発明は、第4〜第8のいずれか1つの発明において、前記第2の多結晶セラミックス中におけるポアの占有率が90ppm以下、かつ、径が3μm以上のポアの数が13個/mm2以下であるボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、第2の多結晶セラミックスの組織内に存在するポアの割合を低減させることができるので、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
このボンディングキャピラリによれば、第2の多結晶セラミックスの組織内に存在するポアの割合を低減させることができるので、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
第10の発明は、第4〜第9のいずれか1つの発明において、前記第2の多結晶セラミックスのビッカース硬度が2000HV以上であるボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
第11の発明は、第4〜第10のいずれか1つの発明において、前記二酸化ジルコニウムの割合が0.5wt%以上25.0wt%以下であるボンディングキャピラリである。 このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
第12の発明は、第4〜第11のいずれか1つの発明において、前記第2の多結晶セラミックスは、酸化クロムをさらに含み、前記酸化クロムの割合が0.1wt%以上3.0wt%以下であるボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
第1の発明は、酸化アルミニウムの結晶を主相とし、二酸化ジルコニウムの結晶を副相として含む第2の多結晶セラミックスからなり、前記二酸化ジルコニウムのクラスターの平均クラスター径が0.23μm以下であるボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性を向上させることができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記二酸化ジルコニウムのクラスターのクラスター径の分布の標準偏差が0.11μm以下であるボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径が0.38μm以下であるボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
第4の発明は、第1〜第3のいずれか1つの発明において、前記酸化アルミニウムの結晶粒子の粒子径の分布の標準偏差が0.19μm未満であるボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
第5の発明は、第1〜第4のいずれか1つの発明において、酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径をD1、二酸化ジルコニウムのクラスターの平均クラスター径をD2とした場合に以下の式を満足するボンディングキャピラリである。
D1/D2≧1.47
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
D1/D2≧1.47
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
第6の発明は、第1〜第5のいずれか1つの発明において、前記第2の多結晶セラミックスのビッカース硬度が2000HV以上であるボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
第7の発明は、第1〜第6のいずれか1つの発明において、前記二酸化ジルコニウムの割合が0.5wt%以上25.0wt%以下であるボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
第8の発明は、第1〜第7のいずれか1つの発明において、前記第2の多結晶セラミックスは、酸化クロムをさらに含み、前記酸化クロムの割合が0.1wt%以上3.0wt%以下であるボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
このボンディングキャピラリによれば、ボンディングキャピラリの耐磨耗性をより向上させることができる。
Claims (14)
- 酸化アルミニウムの結晶を主相とする第1の多結晶セラミックスからなり、前記酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径が0.38μm以下である、ボンディングキャピラリ。
- 前記酸化アルミニウムの結晶粒子の粒子径の分布の標準偏差が0.19μm未満である、請求項1記載のボンディングキャピラリ。
- 前記第1の多結晶セラミックス中におけるポアの占有率が90ppm以下、かつ、径が3μm以上のポアの数が13個/mm2以下である、請求項1または2に記載のボンディングキャピラリ。
- 前記第1の多結晶セラミックスのビッカース硬度が2000HV以上である、請求項1〜3のいずれか1つに記載のボンディングキャピラリ。
- 前記第1の多結晶セラミックスは、酸化クロムをさらに含み、
前記酸化クロムの割合が0.1wt%以上3.0wt%以下である請求項1〜4のいずれか1つに記載のボンディングキャピラリ。 - 酸化アルミニウムの結晶を主相とし、二酸化ジルコニウムの結晶を副相として含む第2の多結晶セラミックスからなり、前記二酸化ジルコニウムのクラスターの平均クラスター径が0.23μm以下である、ボンディングキャピラリ。
- 前記二酸化ジルコニウムのクラスターのクラスター径の分布の標準偏差が0.11μm以下である、請求項6記載のボンディングキャピラリ。
- 前記酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径が0.38μm以下である、請求項6または7に記載のボンディングキャピラリ。
- 前記酸化アルミニウムの結晶粒子の粒子径の分布の標準偏差が0.19μm未満である、請求項6〜8のいずれか1つに記載のボンディングキャピラリ。
- 酸化アルミニウムの結晶粒子の平均粒子径をD1、二酸化ジルコニウムのクラスターの平均クラスター径をD2とした場合に以下の式を満足する請求項6〜9のいずれか1つに記載のボンディングキャピラリ。
D1/D2≧1.47 - 前記第2の多結晶セラミックス中におけるポアの占有率が90ppm以下、かつ、径が3μm以上のポアの数が13個/mm2以下である、請求項6〜10のいずれか1つに記載のボンディングキャピラリ。
- 前記第2の多結晶セラミックスのビッカース硬度が2000HV以上である、請求項6〜11のいずれか1つに記載のボンディングキャピラリ。
- 前記二酸化ジルコニウムの割合が0.5wt%以上25.0wt%以下である、請求項6〜12のいずれか1つに記載のボンディングキャピラリ。
- 前記第2の多結晶セラミックスは、酸化クロムをさらに含み、
前記酸化クロムの割合が0.1wt%以上3.0wt%以下である請求項6〜13のいずれか1つに記載のボンディングキャピラリ。
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