JP2014146457A - 二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】充放電の繰り返しによる放電容量の劣化が小さく、サイクル特性に優れた二次電池を提供する。
【解決手段】気密性容器5内に、正極1P、負極1N、セパレータ3および水系の電解液4を備え、前記気密性容器5がその内面に、酸素バリア性樹脂層8Bおよび抗酸化機能8Cを有する物質を含んだ樹脂層8を備えることにより、水系の電解液中の溶存酸素量が低減されるとともに、電極中の活物質の酸化が抑制されて、充放電の繰り返しによる放電容量の低下が抑制され二次電池のサイクル特性を向上させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池に関するものである。
近年、携帯用電子機器や電気自動車用途に広く用いられている二次電池には、エネルギー密度に優れるという点から主としてリチウムイオン二次電池が用いられている。一方、風力発電や太陽光発電などの自然エネルギーなどで発電した電気を貯蔵したり、夜間に蓄電した電力を日中に供給して電力負荷を平準化するなど、数kWから数MWの大容量を有する定置用の大型蓄電池に対する需要が高まっている。
このような定置用の大型蓄電池においては、蓄電池の各構成部材の材料、特に大きな電池容量を得るための電極に用いる材料が多量に必要となるが、たとえばリチウムイオン二次電池の電極材料として用いられるリチウムやその他の希少金属は、資源量が少なく、その枯渇やコスト高騰が懸念されている。
これに対し、資源量の少ないリチウムに替えて、資源量が豊富なナトリウムを用いるナトリウムイオン二次電池が提案されており、特に大型蓄電池用途への使用が期待されている。
また、大型蓄電池の安全性を確保するため、可燃性の有機溶媒を使用する非水系電解液に替えて、電解質の水溶液である水系の電解液を用いることが検討されている。
例えば、特許文献1においては、水系電解液を用いたリチウムイオン二次電池が提案されている。また、非特許文献1においては、水系電解液を用いたリチウムイオン二次電池において、電解液のpHのよりも電解液中の溶存酸素の方が、充放電の繰り返しによる容量維持率の低下に対する影響が大きいことが示されている。
特開2007−123093号公報
Fangyi Cheng, Jian Shen, Bo Peng, Yuede Pan, Zhanliang Tao & Jun Chen, Nature Chemistry 3, 9-84 (2011)
しかしながら、非特許文献1に示されているのは、電解液中の酸素を排除した気密環境下において二次電池の充放電試験を行った結果であり、水系電解液を用いた二次電池を実用的な蓄電装置として用いる為には窒素等の供給や酸素を取り除く付帯設備を設ける必要がある。
本発明は、このような課題を鑑みてなされたもので、水系の電解液中の溶存酸素量を容易に低減し、充放電の繰り返しによる放電容量の低下が少なく、サイクル特性に優れた二次電池を提供することを目的とする。
本発明の二次電池は、気密性容器内に、正極、負極、セパレータおよび水系の電解液を備える二次電池であって、前記気密性容器は、内面に、酸素バリア性樹脂層および抗酸化機能を有する物質を含んだ樹脂層を備えることを特徴とする。
また、本発明の二次電池は、気密性容器内に、正極、負極、セパレータおよび水系の電解液を備える二次電池であって、前記気密性容器が、酸素バリア性樹脂からなる容器本体の内面に、抗酸化機能を有する物質を含んだ樹脂層を備えることを特徴とする。
本発明によれば、電解液中の溶存酸素量を低減し、充放電の繰り返しによる放電容量の低下が少なく、サイクル特性に優れた二次電池を提供できる。
本発明の一実施形態である(a)二次電池の概略断面図、および(b)ケースとの接着部を含む樹脂層の断面拡大図である。 本発明の別の実施形態である(a)二次電池の概略断面図、および(b)ケースとの接着部を含む樹脂層の断面拡大図である。 従来の二次電池の概略断面図である。
以下、本発明の二次電池について、図面を参照しつつ詳細に説明する。二次電池は、一般に図3に示すように、正極11P、負極11N、セパレータ13、電解液14とそれらを収納したケース15から構成される。正極11P、負極11Nは、たとえばそれぞれ正極活物質、負極活物質を含む塗布電極として、金属箔である正極側集電体12P、負極側集電体12Nの表面に形成されており、さらにリード16P、16Nを介して正極側外部端子17P、負極側外部端子17Nに電気的に接続されている。セパレータ13は、正極11Pと負極11Nの間に配置されている。ケース15には、正極11P、負極11Nおよびセパレータ13が収納されるとともに電解液14が満たされており、気密性を保つために蓋(図示せず)が設けられている。
本発明の一実施形態である二次電池は、図1に示すように、正極1P、負極1N、セパレータ3、電解液4とそれらを収納したケース5から構成される。一般的な二次電池と同様、正極1P、負極1Nはそれぞれ正極活物質、負極活物質を含む塗布電極として、金属箔である正極側集電体2P、負極側集電体2Nの表面に形成され、さらにリード6P、6Nを介して正極側外部端子7P、負極側外部端子7Nに電気的に接続されている。セパレータ3は、正極1Pと負極1Nの間に配置されている。また、ケース5には、正極1P、負極1Nおよびセパレータ3が収納されるとともに水系の電解液4が満たされており、気密性を保つために蓋(図示せず)が設けられている。
本実施形態においては、ケース5の内壁に多層積層樹脂8(以下、単に積層樹脂8ともいう)が配置されている。多層積層樹脂8は、ケース5の内壁側より順に接着性樹脂層8A、酸素バリア性樹脂層8B、坑酸化物質含有樹脂層8C、樹脂層8Dの4層から構成される。酸素バリア性樹脂層8Bは、エチレン−ビニルアルコール共重合体を主成分とするバリア性樹脂組成物であり、坑酸化物質含有樹脂層8Cは、熱可塑性樹脂に抗酸化物質を含有したものである。
接着性樹脂層8Aの材料としては、たとえば、接着性ポリオレフィン系樹脂の1種または2種以上をビヒクルの主成分とする樹脂組成物が挙げられる。
接着性ポリオレフィン系樹脂とは、熱によって溶融し、Tダイ等から押出可能なポリオ
レフィン系樹脂を指し、具体的には、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、メタロセン触媒を用いて重合したエチレン−α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマ−、あるいは、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、フマ−ル酸、その他等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂、その他等のヒートシール性を有するポリオレフィン系樹脂の1種ないし2種以上を使用することができる。
酸素バリア性樹脂層8Bとは、酸素バリア性樹脂が酸素を吸収することで、ケース5の外側から内側への酸素の透過を妨げるとともに、正極1P側で発生した酸素を吸収する機能を有する層であり、水系の電解液4の溶存酸素量を低減することができる。その材料としては、エチレン・ビニルアルコール共重合体が挙げられ、具体例としては、たとえば、株式会社クラレ製のLタイプ(エチレン含有量、27mol%)、Fタイプ(同、32mol%)、Hタイプ(同、38mol%)、Eタイプ(同、44mol%)等のエチレン・ビニルアルコール共重合体、日本合成化学工業株式会社製のソアノールD2908(エチレン含有量;29モル%)等を使用することができる。
坑酸化物質含有樹脂層8Cとは、酸素が関与する有害な反応を減弱もしくは除去する機能を有する抗酸化物質を含む層であり、その材料としては、ポリエステル、ポリプロピレン及びポリエチレンからなる群から選択される少なくとも1種からなる熱可塑性樹脂に、抗酸化物質である尿酸や、アスコルビン酸、グルタチオン、メラトニン、ウロビリノーゲン、トコフェロール類、トコトリエノール類(ビタミンE)、カロテノイド、ポリフェノール等から選ばれる1種類以上を添加したものを使用することができる。
樹脂層8Dは、酸素バリア性樹脂層8Bおよび坑酸化物質含有樹脂層8Cを、電解液4中の電解質や他の添加剤成分から保護するものであり、その材料としては、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、フッ素系樹脂を用いることができる。
このように、ケース5の内面に酸素バリア性樹脂層8Bおよび坑酸化物質含有樹脂層8Cを備えることで、酸素バリア性樹脂層8Bにより、ケース5の外側からケース5の内側に透過する酸素量が低減されるとともに、正極1P側で発生した酸素が吸収されることで、水系の電解液4の溶存酸素量が低減され、坑酸化物質含有樹脂層8Cにおいては、酸素が関与する有害な反応を減弱もしくは除去するという抗酸化物質の機能により、水系の電解液4中に存在するフリーラジカル(活性酸素)による電極中の活物質の酸化が抑制されるという効果が得られる。このように、水系の電解液4中の溶存酸素量が低減されるとともに、電極中の活物質の酸化が抑制されることで、充放電の繰り返しによる放電容量の低下が抑制されて、二次電池のサイクル特性を向上することができる。
なお、多層積層樹脂8は、少なくとも酸素バリア性樹脂層8B、坑酸化物質含有樹脂層8Cを備えていれば良く、また、酸素バリア性樹脂層8Bと坑酸化物質含有樹脂層8Cの配置を入れ替えても差し支えない。また、各層間に更にその他の層を任意に積層した、種々の形態からなる積層体であってもよい。
たとえば、各層間にラミネ−ト用接着剤等による接着層を設け、ドライラミネ−ト積層方式等により積層したものなどを用いることができる。このようなラミネ−ト用接着剤としては、例えば、ポリ酢酸ビニル系接着剤、アクリル酸のエチル、ブチル、2−エチルヘ
キシルエステル等のホモポリマ−、あるいは、これらとメタクリル酸メチル、アクリロニトリル、スチレン等との共重合体等からなるポリアクリル酸エステル系接着剤、シアノアクリレ−ト系接着剤、エチレンと酢酸ビニル、アクリル酸エチル、アクリル酸、メタクリル酸等のモノマ−との共重合体等からなるエチレン共重合体系接着剤、セルロ−ス系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリイミド系接着剤、尿素樹脂またはメラミン樹脂等からなるアミノ樹脂系接着剤、フェノ−ル樹脂系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリウレタン系接着剤、反応型(メタ)アクリル系接着剤、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム等からなるゴム系接着剤、シリコ−ン系接着剤、アルカリ金属シリケ−ト、低融点ガラス等からなる無機系接着剤、その他等の接着剤を使用することができる。
また、ケース5の内壁に直接酸素バリア性樹脂層8Bと坑酸化物質含有樹脂層8Cのいずれか一方を形成し、さらに形成した酸素バリア性樹脂層8Bまたは坑酸化物質含有樹脂層8Cの上に、他方を形成したものであってもよい。
なお、図2に示すように、ケース5自体の材料を酸素バリア性樹脂とし、その内壁に少なくとも坑酸化物質含有樹脂層8Cを含む多層積層樹脂8’を配置してもよい。多層積層樹脂8’は、ケース5の内壁側より順に接着性樹脂層8A、坑酸化物質含有樹脂層8Cおよび樹脂層8Dの3層から構成されている。この場合、ケース5の材料としては、エチレン−ビニルアルコール共重合体を主成分とする酸素バリア性樹脂組成物と、ポリエステル、ポリプロピレン及びポリエチレンからなる群から選択される少なくとも1種からなる熱可塑性樹脂等との混合物が挙げられる。
このように、ケース5自体の材料を酸素バリア性樹脂とすることによっても、電解液中の溶存酸素量が低減され、充放電の繰り返しによる放電容量の低下が抑制されて、二次電池のサイクル特性を向上することができる。
正極1Pおよび負極1Nは、たとえば活物質を含む塗布電極の場合、次のようにして作製すればよい。たとえば、活物質を80質量%、導電助剤としてアセチレンブラックを10質量%および結着剤としてポリフッ化ビニリデンを10質量%に、さらに溶媒として15質量%のNMP(N−メチルピロリドン)を添加してスラリーを作製する。作製したスラリーを、ドクターブレード法などの周知のシート成形法により、たとえば集電体となる金属箔上に塗布し溶剤を乾燥することで、活物質と導電助剤と結着剤とを含む電極を作製できる。なお、金属箔上にスラリーを塗布・乾燥する工程を複数回繰り返してもよい。
正極1Pに用いる活物質としては、例えば、リチウムコバルト複合酸化物、リチウムマンガン複合酸化物、二酸化マンガン、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムニッケルコバルト複合酸化物、リチウムバナジウム複合酸化物、酸化バナジウムなどや、ナトリウムコバルト複合酸化物、ナトリウムマンガン複合酸化物、二酸化マンガン、ナトリウムニッケル複合酸化物、ナトリウムニッケル鉄複合酸化物、ナトリウム鉄複合酸化物、ナトリウムクロム複合酸化物などが挙げられる。
負極1Nに用いる活物質としては、活性炭やNaTi(PO、LiTi(POなどを用いることができる。
導電助剤は、アセチレンブラックの代わりにケッチェンブラックやカーボンナノチューブ、黒鉛、ハードカーボンなどの炭素材料、金属(アルミニウム、金、白金など)の粉末、無機導電性酸化物(酸化インジウムスズ(ITO)ガラス、酸化スズなど)など、使用電圧範囲において化学的に安定で導電性を示すものであればその材料はいずれでも良い。
結着材は、ポリフッ化ビニリデン以外にも、たとえばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリアクリル酸(PAA)ポリイミド樹脂(PI)、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、フッ素系ゴムなど、使用する電位領域で分解しない、用途に適したものを選んで使用できる。
活物質、導電助材および結着材の構成比率は、重量比でそれぞれ、50〜95%、3〜40%、2〜10%の範囲で適宜調整すればよい。また、酸素バリア性樹脂や坑酸化物質を結着剤の構成比率の範囲内で含有していてもよい。
集電体の材料は、正極側については、正極の電位において溶解などの反応が発生しない耐食性を有する材料を用いればよい。このような材料としては、たとえば、ニッケル、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、金、白金等を含む金属材料や合金、黒鉛、ハードカーボン、ガラス状炭素等の炭素質材料、ITOガラス、酸化すずなどの無機導電性酸化物材料などを用いることができる。その中でもニッケル、アルミニウム、チタン、金、白金は耐食性に優れ、容易に入手できるため好ましい。特にアルミニウムは、表面に酸化被膜を形成して不動態化し、高い電位においても耐食性に優れる点から好ましい。
負極側については、負極の電位においてLiやNaなどアルカリ金属との合金化などの副反応が発生しない材料を用いればよい。このような材料としては、たとえば、銅、ニッケル、真鍮、亜鉛、アルミニウム、ステンレス、タングステン、金、白金等を含む金属材料や合金、黒鉛、ハードカーボン、ガラス状炭素等の炭素質材料、ITOガラス、酸化すずなどの無機導電性酸化物材料などを用いることができる。特に、導電性が高く比較的安価な点から、アルミニウムまたはニッケルを用いることが好ましい。特にアルミニウムは、銅やニッケルと同様に導電性が高く比較的安価であり、Liに対しては合金を形成するため使用できないが、Naに対しては不活性であるため、正極側および負極側のいずれにも集電体として用いることが可能である。
これらの金属材料からなる箔やメッシュ、エキスパンドメタルなどを集電体として用いてもよいし、金属材料、炭素質材料またはITOガラスや酸化すずなどの無機導電性酸化物材料などをフィラーとした導電性インクなどを電極表面に塗布し、乾燥させたものを用いてもよい。また、白金やアルミニウム、チタンなどの金属を電極表面に蒸着したものであってもよいが、貫通孔を有する金属箔(たとえばパンチングメタルなど)またはメッシュ状の金属を用いることが好ましい。
通常、塗布膜などからなる電極は、その体積の40〜50%の電解液を含有しており、電気伝導を担うイオン(以下、単にイオンという場合もある)が電極板内部を通過することが可能であるが、電極が塗布されている集電体が金属箔であった場合、電気伝導を担うイオンは集電体内部を通過することはできず、イオンの流通経路は集電体の外周のみとなる。一方、集電体として貫通孔を有する金属箔やメッシュ状の金属を用いた場合、集電体の貫通孔やメッシュ開口部を介して電極板に電解液を流通させることができるとともに、電極と電解液の接触面積が増大し、さらに容量を向上させることができる。
なお、集電体として金属箔またはメッシュ状の金属を用いる場合、その厚みは10〜300μmとすることが好ましい。また、金属箔を使用する場合は、電極との接着力向上のために、金属箔の表面を粗面化処理したものを用いてもよい。
なお、電極を、基材フィルム上にシート状に成形したものや圧粉体のように、電極単独で作製した場合は、作製した電極を集電体と電気的に接続する必要がある。電極と集電体との接合方法としては、電極と集電体とを圧着する方法、導電性の接着剤を用いて接合す
る方法、電極表面に蒸着やCVD、メッキなどの方法により集電体を形成する方法など、周知の方法から適切なものを選べばよい。また、金属箔上に形成した塗布電極の上に、単独で作製した電極を重ね合わせ、圧着などの方法により接合してもよい。
また、電極中における活物質の粒子の平均粒径は、これを用いる二次電池の電圧範囲や温度などの使用条件に応じて、たとえば0.1〜50μmの範囲から適正な範囲を選んで調整すればよい。
電極中における活物質の粒子の平均粒径の制御は、塗布電極や圧粉体により電極を形成する場合には、活物質粉末の粒度調整により行うことができる。電極中における活物質の粒子の平均粒径は、たとえば電極の断面において、走査型電子顕微鏡(SEM)と波長分散型X線分析(WDS)により活物質の粒子を判別し、撮影した写真を画像解析して算出するなどして求めることができる。
電解液4としては、たとえば0.1〜8.0mol/L、望ましくは0.5〜2.0m
ol/Lの硫酸リチウムや硝酸リチウム、水酸化リチウム、塩化リチウム、硫酸ナトリウ
ム、硝酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、塩化ナトリウムなどの水溶液を用いることができる。このような水系電解液は、pHの調整により水の電気分解電位を変化させることができるため、二次電池の充電電位を変えることも可能である。
なお、水系の電解液4にさらに還元剤である亜硫酸ナトリウムや亜硫酸リチウムを含有させることにより、水系の電解液4に含まれる溶存酸素量を0.1mg/L以下に抑制することができ、好ましい。
電解液4を含浸させるセパレータ3には、イオンを通し、かつ正負極のショートを防止することが求められる。具体的には、ポリオレフィン繊維性の不織布やポリオレフィン製の微多孔膜、ガラスフィルター、セラミックの多孔質材料などを用いることができる。ここで、ポリオレフィンとしてはポリエチレン、ポリプロピレンを挙げることができ、一般的にリチウムイオン電池などの二次電池に用いられるセパレータが適用可能である。
以上、本実施形態の二次電池について説明したが、本発明は本実施形態に限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲で種々変更したものにも適用することができる。
以下、本発明の二次電池について、実施例に基づき詳細に説明する。まず、電極である正極および負極を次のようにして作製した。活物質として表1に示した正極活物質または負極活物質を80質量%、導電助剤としてアセチレンブラックを10質量%、バインダーとしてポリフッ化ビニリデンを10質量%配合し、さらに溶媒としてNMP(N−メチルピロリドン)を15質量%混合してスラリーを作製した。このスラリーを、集電体となるニッケル金属箔の上にドクターブレード法により塗布し、溶媒を乾燥することにより形成した。正極および負極の厚さを表1に示す。
得られた正極および負極を、集電体である金属箔と共に10×10cmの正方形状に切断し、さらに集電体である金属箔の電極が形成されていない側の面の端部に、ニッケル金属箔を正極端子または負極端子として、スポット溶接で取り付けた。
ケースとしては、表1に示すように、ポリエチレンからなるケース、およびポリエチレンと酸素バリア樹脂を混合して成形したケースを準備した。ケースに用いた酸素バリア樹脂は、エチレン−ビニルアルコール共重合体(株式会社クラレ製、商品名、エバ−ルF101B)とした。
また、多層積層樹脂として、接着剤層、酸素バリア性樹脂層、抗酸化物質含有樹脂層および樹脂層の4層積層樹脂と、接着剤層、抗酸化物質含有樹脂層および樹脂層の3層積層樹脂とを作製した。
接着性樹脂層を構成する樹脂組成物Aとしては、無水マレイン酸変性の接着性ポリエチレン(三井化学株式会社製、商品名、アドマ−SF600)を用い、充分に混練して樹脂組成物Aを調製した。
酸素バリア性樹脂層を構成する樹脂組成物Bとしては、エチレン−ビニルアルコール共重合体(クラレ株式会社製、商品名、エバ−ルF101B)を用い、充分に混練して樹脂組成物Bを調製した。
坑酸化物質含有樹脂を構成する樹脂組成物Cとしては、ポリエチレン100重量部に対して尿素を1重量部添加し、充分に混練して樹脂組成物Cを調製した。
樹脂層を構成する樹脂組成物Dとしては、ポリエチレンを用い、充分に混練して樹脂組成物Dを調製した。
次に、調製した4種の樹脂組成物A、B,C、Dを使用し、これらを、インフレ−ション共押出製膜機を用いて、樹脂組成物Aによる層を20μm、樹脂組成物Bによる層を50μm、樹脂組成物Cによる層を50μm、樹脂組成物Dによる層を30μmとして、それぞれ共押出して製膜し、共押出インフレ−ションフィルムからなる総厚150μmの4層積層樹脂および総厚100μmの3層積層樹脂を作製した。
このようにして作製した多層積層樹脂は、表1に示すようなケースと組合せ、多層積層樹脂の接着剤層をケース内面に接着し、加熱処理(180℃、30分)を加えることでケース内面に密着させた。
作製した正極とそれに対応する負極とをケース内に配置し、表1に示すような構成の電池評価セルを作製して、電池特性を評価した。なお、セパレータとしては、市販のガラス濾紙を用いた。電解液としては、濃度1mol/Lの硫酸リチウムまたは硫酸ナトリウム水溶液を用いた。なお、一部のセルにおいては、さらに還元剤として亜硫酸ナトリウムまたは亜硫酸リチウムを添加した。
作製した二次電池の充放電特性は、以下のような条件で評価した。なお、充放電の電圧制御は、参照極として銀−塩化銀(Ag/AgCl)電極を用い、正極と参照極との電位差により制御した。また、電解液の溶存酸素量は、溶存酸素計を用いて、電解液をケースに注入する直前に測定した。
充放電電圧範囲:上限2.2V、下限1.3V(正極活物質:LiMn
上限1.7V、下限0.2V(正極活物質:Na0.44MnO
充放電電流値 :1mA/cm(定電流充放電)
充放電レート :0.2C
測定温度 :60℃
測定した溶存酸素量、および電池特性として、初期放電容量、放電−充電1回を1サイクルとした10サイクルおよび50サイクルの充放電試験後の放電容量維持率を表2に示す。
Figure 2014146457
Figure 2014146457
表1および表2に示すように、ケースの内面に酸素バリア性樹脂層と抗酸化物質含有樹脂層を含む4層積層樹脂を備えた試料No.1、6、11および酸素バリア性樹脂を含むケースの内面に抗酸化物質含有樹脂層を含む3層積層樹脂を備えた試料No.3、5、9は、ケースに積層樹脂を設けていない試料No.2、4、7、8、10、12に対して優れたサイクル特性を示した。
1P、11P : 正極
1N、11N : 負極
2P、12P : 正極側集電体
2N、12N : 負極側集電体
3、13 : セパレータ
4、14 : 電解液
5、15 : ケース
6P、6N、16P、17N : リード
7P、17P : 正極側外部端子
7N、17N : 負極側外部端子
8、8’ : 多層積層樹脂
8A : 接着性樹脂層
8B : 酸素バリア性樹脂層
8C : 坑酸化物質含有樹脂層
8D : 樹脂層

Claims (4)

  1. 気密性容器内に、正極、負極、セパレータおよび水系の電解液を備える二次電池であって、前記気密性容器は、内面に、酸素バリア性樹脂層および抗酸化機能を有する物質を含んだ樹脂層を備えることを特徴とする二次電池。
  2. 気密性容器内に、正極、負極、セパレータおよび水系の電解液を備える二次電池であって、前記気密性容器は、酸素バリア性樹脂からなる容器本体の内面に、抗酸化機能を有する物質を含んだ樹脂層を備えることを特徴とする二次電池。
  3. 前記負極が、活性炭、NaTi(PO)、およびLiTi(PO)のうち少なくともいずれかひとつを活物質として含有することを特徴とする請求項1または2に記載の二次電池。
  4. 前記電解液は、亜硫酸ナトリウムおよび亜硫酸リチウムのうち少なくともいずれか一方を含有するとともに、前記電解液中の溶存酸素量が0.1mg/L以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の二次電池。
JP2013013361A 2013-01-28 2013-01-28 二次電池 Pending JP2014146457A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018137107A (ja) * 2017-02-21 2018-08-30 株式会社東芝 二次電池、組電池、電池パック及び車両
JP2021128895A (ja) * 2020-02-17 2021-09-02 マクセルホールディングス株式会社 シート状電池およびパッチ
WO2021177338A1 (ja) * 2020-03-04 2021-09-10 東ソー株式会社 ナトリウム遷移金属ポリアニオン
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