JP2014144504A - 研削研磨装置 - Google Patents

研削研磨装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014144504A
JP2014144504A JP2013014280A JP2013014280A JP2014144504A JP 2014144504 A JP2014144504 A JP 2014144504A JP 2013014280 A JP2013014280 A JP 2013014280A JP 2013014280 A JP2013014280 A JP 2013014280A JP 2014144504 A JP2014144504 A JP 2014144504A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polishing
grinding
work set
pattern
holding table
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013014280A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6045926B2 (ja
Inventor
Shinji Yoshida
真司 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Disco Corp
Original Assignee
Disco Abrasive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Disco Abrasive Systems Ltd filed Critical Disco Abrasive Systems Ltd
Priority to JP2013014280A priority Critical patent/JP6045926B2/ja
Publication of JP2014144504A publication Critical patent/JP2014144504A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6045926B2 publication Critical patent/JP6045926B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
  • Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

【課題】サブストレートに貼り合わせ部材を介して貼着された板状ワークを、貼り合わせ部材の厚みに応じて均一な厚みで研磨仕上げすること。
【解決手段】本発明の研削研磨装置は、サブストレート(W2)に板状ワーク(W1)を貼り合わせ部材(99)で貼り合せたワークセット(W)を加工するものであり、ワークセットを研削する研削手段(51、61)と、ワークセットを研磨する研磨手段(71)と、加工前に貼り合わせ部材の上面形状を測定する測定部(23)と、複数種類の研削パターン及び研磨パターンの中から、測定データに基づいて貼り合わせ部材の上面形状に対応した研削パターン及び研磨パターンを選択する選択部(94)とを備え、研削時には研削パターンに基づいてワークセットに対する研削手段の相対的な傾きが調整され、研磨時には研磨パターンに基づいてワークセットに対する研磨手段の相対的な平行位置が調整される構成とした。
【選択図】図3

Description

本発明は、サブストレートに板状ワークを貼り合わせたワークセットを研削及び研磨可能な研削研磨装置に関する。
半導体デバイスの製造プロセスにおいては、研削加工によって板状ワークが所定厚みまで薄化された後に、研削歪の除去や板状ワークの平坦性を高めるために研磨加工が実施される(例えば、特許文献1参照)。この研磨加工では、板状ワークを保持した保持テーブルの上方に、研磨砥粒を含む研磨パッド(D-pad、E-pad)が研磨スピンドルに装着されている。そして、保持テーブルと共に研磨パッドも回転され、保持テーブル上の板状ワークに対して上方から研磨パッドが回転接触されることで板状ワークの上面が研磨されている。
このとき、保持テーブル上の板状ワークの回転中心と研磨パッドの回転中心とが一致(又は近接)すると、板状ワークの中心付近の摩擦が小さくなって適切に研磨されない。このため、上記研削研磨装置では、板状ワークよりも大径の研磨パッドを用いて、板状ワークの回転中心に対して研磨パッドの回転中心をずらして研磨することで、板状ワーク表面の研磨量を均一にしている。
特開2010−251524号公報
ところで、半導体デバイスの製造プロセスにおいては、例えば、板状ワーク同士を接続するTSV(Through Silicon Via)プロセスのように、サブストレート(別の板状ワーク)上に板状ワークを貼着する場合がある。一般に板状ワークとサブストレートとの貼り合わせには樹脂等の貼り合わせ部材を用いるが、貼り合わせ部材を均一な厚みに塗布するのは難しいので、貼り合わせ部材の厚みばらつきに起因して板状ワークに僅かに起伏が生じる。起伏が生じた板状ワークの研削及び研磨によって、サブストレートから板状ワークが剥離されると平坦ではなくなるため、貼り合わせ部材の厚みに沿った研磨面を得る必要がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、サブストレートに貼り合わせ部材を介して貼着された板状ワークを、貼り合わせ部材の厚みに応じて均一な厚みで研磨仕上げすることができる研削研磨装置を提供することを目的とする。
本発明の研削研磨装置は、板状ワークを基台となるサブストレートに貼り合わせ部材で貼り合わされたワークセットを保持する保持面を有する保持テーブルと、該保持テーブルに保持される該ワークセットを研削する研削手段と、該研削手段に回転可能に装着する環状に研削砥石を配置した研削ホイールと、該研削ホイールに対応した研削位置に該保持テーブルを位置付けさせる位置付け手段と、該保持テーブルに保持された該ワークセットを研磨する研磨手段と、該研磨手段に回転可能に装着される研磨パッドと、該位置付け手段で位置付けられた該保持テーブルの該保持面に対して該研磨手段を平行移動させ所定の研磨位置に位置付けさせる研磨移動手段と、該保持テーブルと該研削手段とを相対的に傾き調整させる傾き調整手段と、研削動作及び研磨動作を制御する制御手段とを備え、該制御手段は、該傾き調整手段を用いて傾きを調整させた後に該研削手段によって研削させ該ワークセットの径方向での厚みを変化させる研削パターンを生成させる研削パターン生成部と、該研磨移動手段を用いて該研磨手段を位置付けさせた後に研磨させ該ワークセットの径方向での厚みを変化させる研磨パターンを生成させる研磨パターン生成部と、該ワークセットの該サブストレートを下にして上方より該貼り合わせ部材の上面高さを測定した測定データを認識する認識部と、該認識部が認識する該貼り合わせ部材の測定データを基に、該研削パターン生成部で生成可能な研削パターンと該研磨パターン生成部で生成可能な研磨パターンとを選択する選択部とを有する。
この構成によれば、サブストレートと板状ワークとの間の貼り合わせ部材の上面高さを測定した測定データに基づいて、貼り合わせ部材の厚みのバラツキを考慮した研削パターンと研磨パターンとが選択される。この研削パターン及び研磨パターンにより、貼り合わせ部材の厚みのバラツキに起因した板状ワークの起伏に沿って研削加工及び研磨加工が実施される。よって、板状ワークに貼り合わせ部材の厚みに沿った研磨面を得ることができ、サブストレートから剥離された板状ワークを平坦に形成することができる。
本発明の上記研削研磨装置において、該制御手段の該研削パターン生成部によって該傾き調整手段を用いて傾き調整させ該ワークセットを径方向で均一な厚みに研削させる第1の研削方法と、該第1の研削方法で研削させた該ワークセットを該制御手段の該研磨パターン生成部によって該研磨移動手段を用いて該研磨パッドの外周を該保持テーブルで保持される該ワークセットの外周より内側に位置付けさせ該研磨手段で該ワークセットを研磨する第1の研磨方法と、を遂行させ該ワークセットの外周部分より中央部分を薄く形成させることを可能にする。
本発明の上記研削研磨装置において、該研磨パッドは、回転中心部分に該保持テーブルを覆う面積で円形に形成される中央研磨部と、該中央研磨部を囲繞すると共に該中央研磨部より突出したリング状の外周研磨部とで構成される。
本発明の上記研削研磨装置において、該制御手段の該研削パターン生成部によって該傾き調整手段を用いて傾き調整させ該ワークセットを径方向で均一な厚みに研削させる第1の研削方法と、該第1の研削方法で研削させた該ワークセットを該制御手段の該研磨パターン生成部によって該研磨移動手段を用いて該研磨パッドの外周研磨部を該ワークセットの外周部分に位置付けさせ該研磨手段で研磨する第2の研磨方法と、該第2の研磨方法で研磨された該ワークセットを該研磨パッドの該中央研磨部の外周を該ワークセットの外周より内側に該研磨移動手段を用いて位置付けさせ該研磨手段で研磨する第3の研磨方法と、を遂行させ該ワークセットの半径範囲内に凸部を形成させる。
本発明の上記研削研磨装置において、該制御手段の該研削パターン生成部によって該傾き調整手段を用いて傾き調整させ該ワークセットを径方向で均一な厚みに研削させる第1の研削方法と、該第1の研削方法で研削させた該ワークセットを該制御手段の該研磨パターン生成部によって該研磨移動手段を用いて該研磨パッドの外周研磨部を該ワークセットの半径範囲内に位置付けさせ該研磨手段で研磨する第4の研磨方法と、該第4の研磨方法で研磨された該ワークセットを該研磨パッドの該中央研磨部の外周を該ワークセットの外周より内側に該研磨移動手段を用いて位置付けさせ該研磨手段で研磨する第3の研磨方法と、を遂行させ該ワークセットの半径範囲内に凹部を形成させることを可能にする。
本発明の上記研削研磨装置において、該サブストレートを下にして該ワークセットを保持する測定テーブルと、該測定テーブルに保持される該ワークセットを半径方向において該貼り合わせ部材の高さを測定する測定部と、該測定テーブルを回転させる回転機構とを備え、該測定部は該認識部に測定データを出力する。
本発明の上記研削研磨装置において、該選択部は、該傾き調整手段を用いて傾き調整させた後、該保持テーブルが保持する該ワークセットを該研削手段で研削させ生成可能とする複数種類の該研削パターンと、該研磨移動手段を用いて該保持テーブルに対して該研磨手段を位置付けさせ該研磨手段で該保持テーブルが保持する該ワークセットを研磨させ生成可能とする複数種類の該研磨パターンと、によってそれぞれ1パターンずつ選択して可能となる複数種類の研削研磨の組み合わせから選択する。
本発明によれば、貼り合わせ部材の厚みのバラツキを考慮した研削パターンと研磨パターンに基づいて研削加工及び研磨加工が実施されるため、サブストレートに貼り合わせ部材を介して貼着された板状ワークを、貼り合わせ部材の厚みに応じて均一な厚みで研磨仕上げすることができる。
本実施の形態に係る研削研磨装置の一例を示す斜視図である。 本実施の形態に係る研磨パッドの説明図である。 本実施の形態に係る他の研磨パッドの説明図である。 本実施の形態に係る研削パターンの説明図である。 本実施の形態に係る研磨パターンの説明図である。 本実施の形態に係る複数の研磨パターンを組み合わせる場合の説明図である。 本実施の形態に係る研削加工及び研磨加工のフローチャートである。 本実施の形態に係る研削加工及び研磨加工の実施例の説明図である。 本実施の形態に係る研削動作及び研磨動作の他の一例を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本実施の形態に係る研削研磨装置について説明する。図1は、本実施の形態に係る研削研磨装置の一例を示す斜視図である。なお、本実施の形態に係る研削研磨装置は、図1に示す構成に限定されない。研削研磨装置は、基台となるサブストレートに対する板状ワークの貼り合せ状態に応じて板状ワークを均一な厚みで研削及び研磨可能な構成であれば、どのような構成でもよい。
図1に示すように、研削研磨装置1は、フルオートタイプの加工装置であり、板状ワークW1に対する粗研削加工、仕上げ研削加工、研磨加工、洗浄動作からなる一連の加工を全自動で実施するように構成されている。板状ワークW1は、基台となるサブストレートW2に積層されて、ワークセットWとして研削研磨装置1に搬入される。板状ワークW1は、樹脂等の貼り合わせ部材99を介してサブストレートW2の表面に貼り合わされている。サブストレートW2の裏面、すなわちワークセットWの裏面には、保護テープ(不図示)が貼着されている。
なお、本実施の形態においては、板状ワークW1及びサブストレートW2として、シリコンウェーハ(Si)、ガリウムヒソ(GaAs)、シリコンカーバイド(SiC)等の半導体基板、セラミック、ガラス、サファイア(Al23)系の無機材料基板、板状金属や樹脂の延性材料、ミクロンオーダーからサブミクロンオーダーの平坦度(TTV: total thickness variation)が要求される各種加工材料を用いてもよい。なお、ここでいう平坦度とは、ウエーハWの被研削面を基準面として厚み方向を測定した高さのうち、最大値と最小値との差を示している。
研削研磨装置1は、略直方体状の基台11を有している。基台11の前面12には、一対のカセット台13、14が設けられている。カセット台13には、加工前のワークセットWが収容された搬入用カセット15が載置される。カセット台14には、加工済みのワークセットWが収容される搬出用カセット16が載置される。このように、カセット台13は研削研磨装置1の搬入口として機能し、カセット台14は研削研磨装置1の搬出口として機能する。一対のカセット台13、14上の搬入用カセット15及び搬出用カセット16は、ワークセットWを出し入れ可能なように前面が開放されている。
基台11の上面には、カセット台13、14の後方に、搬入用カセット15及び搬出用カセット16に対してワークセットWを出し入れするロボット17が設けられている。また、ロボット17の両斜め後方には、加工前のワークセットWの貼り合わせ部材99の上面高さを測定する測定機構21と、加工済みのワークセットWを洗浄する洗浄機構25とが設けられている。測定機構21と洗浄機構25との間には、保持テーブル43に加工前のワークセットWを供給する供給機構31と、保持テーブル43から加工済みのワークセットWを回収する回収機構36とが設けられている。
ロボット17は、複数のアームからなる多節リンク部18と、多節リンク部18の先端に設けられたハンド部19とを有している。ロボット17は、多節リンク部18を駆動して、搬入用カセット15から測定機構21に加工前のワークセットWを搬送する他、洗浄機構25から搬出用カセット16に加工済みのワークセットWを搬送する。測定機構21は、ワークセットWが載置される測定テーブル22と、測定テーブル22を回転させる回転機構(不図示)と、測定テーブル22の上方に支持された非接触式の測定部23とを有している。測定部23からワークセットWに対して透過性を有する波長の光が照射されることで、貼り合わせ部材99の上面高さが測定される。
供給機構31は、上下に延在する軸部32と、軸部32の上端に支持された旋回アーム33と、旋回アーム33の先端に設けられた搬送パッド34とを有している。軸部32は、上下動可能かつ回転可能に構成されている。供給機構31は、搬送パッド34によって測定テーブル22からワークセットWを吸着保持して持ち上げ、搬送パッド34を旋回させて保持テーブル43に搬送する。このとき、測定テーブル22の中心と保持テーブル43の中心とが搬送パッド34の旋回軌跡上に位置するため、ワークセットWの中心が保持テーブル43の中心に位置合わせされる。
回収機構36は、上下に延在する軸部37と、軸部37の上端に支持された旋回アーム38と、旋回アーム38の先端に設けられた搬送パッド39とを有している。軸部37は、上下動可能かつ回転可能に構成されている。回収機構36は、搬送パッド39によって保持テーブル43からワークセットWを吸着保持して持ち上げ、搬送パッド39を旋回させて洗浄機構25のスピンナテーブル26に搬送する。このとき、保持テーブル43の中心とスピンナテーブル26の中心とが搬送パッド39の旋回軌跡上に位置するため、ワークセットWの中心がスピンナテーブル26の中心に位置合わせされる。
洗浄機構25は、ワークセットWよりも小径な円盤状のスピンナテーブル26を有している。スピンナテーブル26に加工済みのワークセットWが載置されると、開口部27を介してスピンナテーブル26が基台11内に降下する。そして、スピンナテーブル26が高速回転し、スピンナテーブル26に向けて洗浄水が噴射されることでワークセットWが洗浄される。続いて、スピンナテーブル26が回転された状態で、洗浄水の代わりに乾燥エアが吹き付けられることでワークセットWが乾燥される。
供給機構31及び回収機構36の後方には、位置付け手段としてのターンテーブル41が設けられている。ターンテーブル41の周囲には、支柱部47、48、49が立設されている。支柱部47には粗研削用の研削手段51、支柱部48には仕上げ用の研削手段61、支柱部49には研磨手段71が支持されている。ターンテーブル41には周方向に等間隔で4つの保持テーブル43が配置されており、ターンテーブル41は90度間隔で間欠回転する。このため、各保持テーブル43は、ワークセットWが受け渡される載せ換えエリア、研削手段51に対向する粗研削エリア、研削手段61に対向する仕上げ研削エリア、研磨手段71に対向する研磨エリアの順に位置付けられる。
各保持テーブル43は、ターンテーブル41の上面に回転可能に設けられている。保持テーブル43の上面にはポーラスセラミック材によって保持面44が形成されている。保持テーブル43の保持面44は、保持テーブル43の回転中心を頂点とする緩傾斜の円錐状に形成されている(図4参照)。保持面44にワークセットWが吸引保持されると、ワークセットWも保持面44に沿って緩傾斜の円錐状になる。保持テーブル43は、傾き調整手段45によって研削手段51、61に対する傾きが調整される。傾き調整手段45は、2つの可動支持部と1つの固定支持部とからなり、保持テーブル43を3点支持している。
この傾き調整手段45では、2つの可動支持部の上下動により、固定支持部を支点として保持テーブル43が傾斜される。保持テーブル43の円錐状の保持面44の勾配に応じて保持テーブル43を傾斜させ、研削手段51、61の研削面に対してワークセットWの傾きが調整される。例えば、研削手段51、61の研削面に対してワークセットWの一部が平行になるように調整されることで、加工部分がワークセットW(板状ワークW1)の中央から外周縁に至る領域に調整される(図4A参照)。
支柱部47、48には、粗研削用及び仕上げ研削用の研削手段51、61を上下動させる研削移動手段52、62が設けられている。研削移動手段52、62は、支柱部47、48の前面に配置されたZ軸方向に平行な一対のガイドレール53、63と、一対のガイドレール53、63にスライド可能に設置されたモータ駆動のZ軸基台54、64とを有している。Z軸基台54、64の前面には、ハウジング55、65を介して研削手段51、61が支持されている。Z軸基台54、64の背面側には、それぞれ図示しないナット部が形成され、ナット部にボールネジ56、66が螺合されている。ボールネジ56、66の一端部に連結された駆動モータ57、67によりボールネジ56、66が回転駆動され、研削手段51、61がガイドレール53、63に沿ってZ軸方向に移動される。
粗研削用及び仕上げ研削用の研削手段51、61は、円筒状のスピンドル58、68の下端にマウント59、69を設けて構成されている。スピンドル58、68には径方向に広がるフランジ60、70が設けられ、このフランジ60、70を介してハウジング55、65に研削手段51、61が支持される。マウント59、69の下面には、複数の研削砥石85、87が環状に配置された研削ホイール86、88が装着される。粗研削用の研削砥石85は、例えば、ダイヤモンド砥粒をメタルボンドやレジンボンド等の結合剤で固めたダイヤモンド砥石で構成される。仕上げ研削用の研削砥石87は、粗研削用の研削砥石85よりも粒度が細かいものが使用される。
また、粗研削用及び仕上げ研削用の研削手段51、61は、ハウジング55、65に対して傾動可能に支持されている。この場合、研削手段51、61の傾き調整は、ハウジング55、65とフランジ60、70との間に設けられた複数の調整ネジ(不図示)によって行われる。複数の調整ネジは、例えば、スピンドル58、68の周囲に等間隔で配置されている。複数の調整ネジのうち、少なくとも1つ調整ネジの高さを調整することにより研削手段51、61の傾きが調整され、これに伴って研削砥石85、87の傾きが調節される。このように、調整ネジは、保持テーブル43の可動支持部及び固定支持部と同様で傾き調整手段を構成する。なお、調整ネジは手動で調整されてもよいし、自動で調整されてもよい。
支柱部49には、保持テーブル43の保持面44に対して研磨手段71を所定の研磨位置に位置付ける研磨移動手段72が設けられている。研磨移動手段72は、支柱部49の前面に配置されたY軸方向に平行な一対のガイドレール73と、一対のガイドレール73にスライド可能に設置されたモータ駆動のY軸基台74とを有している。また、研磨移動手段72は、Y軸基台74の前面に配置されたZ軸方向に平行な一対のガイドレール75と、一対のガイドレール75にスライド可能に設置されたZ軸基台76とを有している。Z軸基台76の前面には、ハウジング79を介して研磨手段71が支持されている。
Y軸基台74、Z軸基台76の背面側には、それぞれナット部が形成され、ナット部にボールネジ(不図示)が螺合されている。ボールネジの一端部に連結された駆動モータ77、78によりボールネジが回転駆動され、研磨手段71がガイドレール73、75に沿ってY軸方向及びZ軸方向に移動される。研磨手段71は、円筒状のスピンドル81の下端にマウント82を設けて構成されている。マウント82の下面には発泡剤や繊維質等で形成された研磨パッド89が装着される。スピンドル81には径方向に広がるフランジ83が設けられ、このフランジ83を介してハウジング79に研磨手段71が支持される。
また、基台11内には、研削研磨装置1の各部を統括制御する制御手段90が設けられている。制御手段90は、研削手段51、61による研削制御、研磨手段71による研磨制御、ワークセットWの貼り合わせ部材99の上面高さの測定制御等の各種制御を実行する。制御手段90は、研削パターン生成部91、研磨パターン生成部92、認識部93、選択部94を有している。研削パターン生成部91は、研削加工によってワークセットWの径方向の厚みを変化させる研削パターンを生成する。研磨パターン生成部92は、研磨加工によってワークセットWの径方向の厚みを変化させる研磨パターンを生成する。
認識部93は、測定部23の測定結果から貼り合わせ部材99の上面高さを示す測定データを認識する。選択部94は、測定データに基づいて研削パターン生成部91で生成可能な研削パターンと研磨パターン生成部92で生成可能な研磨パターンとを選択する。なお、制御手段90は、各種処理を実行するプロセッサや、メモリ等により構成されている。メモリは、用途に応じてROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の一つ又は複数の記憶媒体で構成される。また、メモリには研削パターン及び研磨パターンが予め記憶されていてもよい。
このように構成された研削研磨装置1では、まずロボット17により搬入用カセット15から研削前のワークセットWが取り出され、測定テーブル22に載置される。測定テーブル22上のワークセットWは、測定部23によって貼り合わせ部材99の上面高さが測定される。これにより、ワークセットWの貼り合わせ部材99の厚みに起因した板状ワークW1の上面の起伏が測定される。測定部23の測定データは、制御手段90の認識部93に出力される。制御手段90では、認識部93で測定データが認識されると、選択部94によって貼り合わせ部材99の上面高さに応じた研削パターンと研磨パターンが選択される。
次に、供給機構31によってワークセットWが保持テーブル43に搬送され、ターンテーブル41によって保持テーブル43上のワークセットWが粗研削エリア、仕上げ研削エリア、研磨エリアの順に位置付けられる。粗研削エリアでは、研削手段51によってワークセットWが粗研削される。このとき、選択部94に選択された研削パターンが適用され、傾き調整手段45によって保持テーブル43の傾き等が調整されている。同様に、仕上げ研削エリアでは、選択部94に選択された研削パターンが適用され、保持テーブル43の傾き等が調整された状態で、研削手段61によってワークセットWが仕上げ研削される。
研磨エリアでは、研磨手段71によってワークセットWが研磨される。このとき、選択部94に選択された研磨パターンが適用され、研磨移動手段72によって研磨手段71が所定の研磨位置に位置付けられている。このように研削パターンと研磨パターンによって、貼り合わせ部材99の厚みのバラツキを考慮した研削制御及び研磨制御が実施されている。よって、ワークセットWの板状ワークW1が均一な厚みで研磨仕上げされる。加工済みのワークセットWは、回収機構36によってスピンナテーブル26に搬送され、洗浄機構25で洗浄される。洗浄済みのワークセットWは、ロボット17により搬出用カセット16内に収容される。
図2及び図3を参照して、研磨パッドについて詳細に説明する。図2は、本実施の形態に係る研磨パッドの説明図である。図3は、本実施の形態に係る他の研磨パッドの説明図である。図2Aは研磨パッドを下方から見た斜視図、図2Bは研磨パッドを上方から見た斜視図、図2Cは研磨パッドの断面図である。図3Aは研磨パッドを下方から見た斜視図、図3Bは研磨パッドの断面図である。
図2に示すように、研磨パッド89は、マウント82に装着される円盤基台101を有しており、円盤基台101の下面中央に中央研磨部102を設け、円盤基台101の下面外側に外周研磨部103を設けて構成される。円盤基台101の下面は、中央部分104よりも外周部分105が下方に突出して、中央部分104が凹状に形成されている。中央研磨部102は円盤基台101の中央部分104に取り付けられ、外周研磨部103は円盤基台101の突出した外周部分105に取り付けられる。外周研磨部103及び中央研磨部102は略同一の厚みを有しているため、中央研磨部102よりも外周研磨部103の研磨面が下方に突出する。
中央研磨部102は、研磨パッド89の回転中心部分(中央部分104)に保持テーブル43を覆う面積で円形板状に形成されている。ワークセットWは、保持テーブル43よりも小径に形成されているため、中央研磨部102によってワークセットWの表面全体が研磨される。外周研磨部103は、中央研磨部102を囲繞するようにリング状に形成されている。外周研磨部103は、リング状の研磨面の一部をワークセットWに接触させて、円弧状の研磨領域により板状ワークW1の表面を研磨する。この中央研磨部102と外周研磨部103とを使い分けることで、ワークセットW(板状ワークW1)の表面が様々な形状に研磨される。
中央研磨部102で研磨する場合は、中央研磨部102の外側に外周研磨部103が位置するため、中央研磨部102によるワークセットWの研磨時には外周研磨部103がワークセットWに接触することが防止される。次に外周研磨部103で研磨する場合は、外周研磨部103が中央研磨部102よりも下方に突出するため、中央研磨部102がワークセットWに接触することが防止される。なお、図2に示す例では、外周研磨部103の内側に隙間なく中央研磨部102が設けられる構成としたが、この構成に限定されない。図3に示すように、外周研磨部114の内側に所定の間隔を空けて中央研磨部113が設けられてもよい。
図3に示すように、研磨パッド111は、図2に示す研磨パッド89と同様に、円盤基台112の下面中央に円形板状の中央研磨部113を設け、円盤基台112の下面外側にリング状の外周研磨部114を設けて構成される。円盤基台112の下面の中央部分115が中央研磨部113よりも広く形成されており、中央研磨部113の外側に所定の間隔を空けて外周研磨部114が位置している。すなわち、中央研磨部113と外周研磨部114との間に空き空間が形成される。この空き空間は、中央研磨部113による研磨時に、中央研磨部113とワークセットWとの非接触領域を作り出す逃げ部117として機能する(図5D参照)。
図4から図6を参照して、研削パターン及び研磨パターンについて説明する。図4は、本実施の形態に係る研削パターンの説明図である。図5は、本実施の形態に係る研磨パターンの説明図である。図6は、本実施の形態に係る複数の研磨パターンを組み合わせる場合の説明図である。なお、図4については、説明の便宜上、粗研削される例について説明するが、仕上げ研削も同様な方法で実施可能である。
先ず、研削パターンについて説明する。図4に示すように、保持テーブル43には、緩傾斜の円錐状の保持面44に沿ってワークセットWが保持されている。保持テーブル43は、傾き調整手段45(図1参照)によって円錐状の保持面44の勾配に応じて紙面左側が低くなるように傾けられ、ワークセットWの紙面右側の斜面が側面視水平になるように調整される。このワークセットWの中央から外周縁に至る水平部分が、研削砥石85で研削される加工領域に設定される。図4Aに示す通常の研削パターンでは、このワークセットWの水平部分に研削砥石85を水平に接触させることで、ワークセットWが径方向で均一な厚みに研削される。
図4Bに示す研削パターンでは、ワークセットWの中央121に研削砥石85が接触するように研削手段51が紙面左側に傾けられ、ワークセットWの中央121側から研削される。この結果、ワークセットWが外周122から中央121に向かって薄くなる凹状に、ワークセットWの表面形状が加工される。図4Cに示す研削パターンでは、ワークセットWの外周122に研削砥石85が接触されるように研削手段51が紙面右側に傾けられ、ワークセットWの外周122から研削される。この結果、ワークセットWが中央121から外周122に向かって薄くなる凸状に、ワークセットWの表面形状が加工される。
図4Dに示す研削パターンでは、ワークセットWの半径の範囲内の中間位置123に研削砥石85が接触するように研削手段51が紙面手前側に傾けられ、ワークセットWの中間位置123から研削される。この結果、ワークセットWの半径方向の中間位置123が薄くなるようにワークセットWの表面形状が加工される。図4Eに示す研削パターンでは、ワークセットWの中央121及び外周122に研削砥石85が接触するように研削手段51が紙面奥側に傾けられ、ワークセットWの中央121及び外周122から研削される。この結果、ワークセットWの中央121及び外周122が薄くなるようにワークセットWの表面形状が加工される。
次に、研磨パターンについて説明する。図5に示すように、保持テーブル43には、緩傾斜の円錐状の保持面44に沿ってワークセットWが保持されている。研磨工程においては、傾き調整手段45によって保持テーブル43が水平状態に戻されている。図5Aに示す研磨パターンでは、ワークセットWの全面に中央研磨部102が接触するように、研磨移動手段72(図1参照)によって研磨パッド89の研磨位置が調整される。このとき、保持テーブル43上のワークセットWの回転中心と研磨パッド89の回転中心とを一致させない位置にして、ワークセットWの表面の研磨量が均一になるように調整されている。
図5Bに示す研磨パターンでは、ワークセットWの半径範囲内に外周研磨部103の一部が接触するように、研磨移動手段72(図1参照)によって研磨パッド89の研磨位置が調整される。このとき、ワークセットWと外周研磨部103との接触位置よりもワークセットWの中央側124が、外周研磨部103に接触されることがない。一方で、ワークセットWと外周研磨部103との接触位置よりもワークセットWの外周側125は、ワークセットWが回転することで外周研磨部103に接触されるが、接触位置から外側に向かって接触頻度が低くなる。この結果、ワークセットWの接触位置よりも中央側124を残して、接触位置から外周側125に向かって厚くなるようにワークセットWの表面形状が加工される。
図5Cに示す研磨パターンでは、ワークセットWの外周部分126に外周研磨部103の一部が接触するように、研磨移動手段72(図1参照)によって研磨パッド89の研磨位置が調整される。このとき、ワークセットWと外周研磨部103との接触位置よりもワークセットWの中央側が、外周研磨部103に接触されることがない。この結果、ワークセットWの外周部分126のみが外周研磨部103によって研磨され、外周部分126が薄くなるようにワークセットWの表面形状が加工される。
図5Dに示す研磨パターンでは、他の研磨パッド111が用いられており、ワークセットWの外周よりも内側に中央研磨部113の外周が位置付けられるように、研磨移動手段72(図1参照)によって研磨パッド111の研磨位置が調整される。上記したように、研磨パッド111には中央研磨部113と外周研磨部114との間に逃げ部117が形成されており、逃げ部117にワークセットWの外周部分126の一部が位置付けられている。ワークセットWの外周部分126もワークセットWの回転によって中央研磨部113に接触するが、接触頻度が低いため外周部分126を残して薄くなるようにワークセットWの表面形状が加工される。
次に、複数の研磨パターンを組み合わせる場合について説明する。図6Aに示す研磨パターンでは、他の研磨パッド111が用いられている。最初に、ワークセットWの外周部分126に外周研磨部114の一部が接触するように、研磨移動手段72(図1参照)によって研磨パッド111の研磨位置が調整される。このとき、ワークセットWと外周研磨部114との接触位置よりもワークセットWの中央側が、外周研磨部114に接触されることがない。そして、ワークセットWの外周部分126のみが外周研磨部114によって研磨され、外周部分126が薄くなるようにワークセットWの表面形状が加工される。
続いて、ワークセットWの外周部分126よりも内側に中央研磨部113の外周が位置付けられるように、研磨移動手段72(図1参照)によって研磨パッド111の研磨位置が調整される。このため、研磨パッド111の逃げ部117に、ワークセットWの外周部分126を含む外周領域127が位置付けられる。そして、ワークセットWの外周領域127において中央研磨部113との接触頻度が低くなり、外周領域127を残して薄くなるようにワークセットWの表面形状が加工される。この結果、外周領域127にリング状の凸部128が残るようにワークセットWの表面形状が加工される。
図6Bに示す研磨パターンでは、他の研磨パッド111が用いられている。最初に、ワークセットWの半径範囲内に外周研磨部114の一部が接触するように、研磨移動手段72(図1参照)によって研磨パッド111の研磨位置が調整される。このとき、ワークセットWと外周研磨部114との接触位置よりもワークセットWの中央側124が、外周研磨部114に接触されることがない。一方で、ワークセットWと外周研磨部114との接触位置よりもワークセットWの外周側125は、ワークセットWが回転することで外周研磨部114に接触されるが、接触位置から外側に向かって接触頻度が低くなる。この結果、ワークセットWの接触位置よりも中央側124を残して、接触位置から外周側125に向かって厚くなるようにワークセットWの表面形状が加工される。
続いて、ワークセットWの外周よりも内側に中央研磨部113の外周が位置付けられるように、研磨移動手段72(図1参照)によって研磨パッド111の研磨位置が調整される。このため、研磨パッド111の逃げ部117に、ワークセットWの外周領域127が位置付けられる。そして、ワークセットWの外周領域127において中央研磨部113との接触頻度が低くなり、外周領域127を残して薄くなるようにワークセットWの表面形状が加工される。この結果、ワークセットWの中央側124が薄くなり、ワークセットWの半径範囲内に中央側124を囲う凹部129が残るようにワークセットWの表面形状が加工される。
本実施の形態では、これら複数種類の研削パターン及び研磨パターンを適宜選択して、ワークセットWの表面形状、すなわち板状ワークW1の表面形状を加工している。これにより、貼り合わせ部材99の厚みのバラツキに起因して板状ワークW1が起伏していても、研削パターン及び研磨パターンを組み合わせて実施することで、サブストレートW2から剥離された板状ワークW1を平坦に形成することができる。例えば、図4Aに示す通常の研削パターンでワークセットWを均一な厚みで形成した後に、図6Aに示す研磨パターンでワークセットWの外周領域127にリング状の凸部128が残るように形成してもよい。また、図4Aに示す通常の研削パターンでワークセットWを均一な厚みで形成した後に、図6Bに示す研磨パターンでワークセットWにリング状の凹部129が残るように形成してもよい。
図1及び図7を参照して、研削加工及び研磨加工の流れについて説明する。図7は、本実施の形態に係る研削加工及び研磨加工のフローチャートである。なお、以下のフローチャートは一例に過ぎず、適宜変更することが可能である。
図1及び図7に示すように、制御手段90の認識部93によってワークセットWの貼り合わせ部材99の上面高さが認識される(ステップS01)。この場合、測定テーブル22上のワークセットWに対して、測定部23から照射された光が板状ワークW1の下面で反射されて、貼り合わせ部材99の上面高さが測定される。そして、測定部23から測定データが認識部93に出力されて、認識部93で貼り合わせ部材99の上面形状が認識される。次に、制御手段90の選択部94によって、測定データに基づいて研削パターン及び研磨パターンが選択される(ステップS02)。この場合、上記した複数種類の研削パターン及び研磨パターンの中から、貼り合わせ部材99の上面形状に適した研削パターン及び研磨パターンが選択される。
次に、測定テーブル22から保持テーブル43にワークセットWが搬送されて、ターンテーブル41によってワークセットWが粗研削エリアに位置付けられる(ステップS03)。次に、選択部94に選択された研削パターンに基づいて保持テーブル43と研削手段51との相対的な傾きが調整され、研削手段51によってワークセットWの表面が粗研削される(ステップS04)。次に、ターンテーブル41によって粗研削エリアから仕上げ研削エリアに粗研削済みのワークセットWが位置付けられる(ステップS05)。次に、選択部94に選択された研削パターンに基づいて保持テーブル43と研削手段51と相対的な傾きが調整され、研削手段61によってワークセットWの表面が仕上げ研削される(ステップS06)。
次に、ターンテーブル41によって仕上げ研削エリアから研磨エリアに仕上げ研削済みのワークセットWが位置付けられる(ステップS07)。このとき、保持テーブル43が水平になるように、保持テーブル43の傾きが戻されている。次に、選択部94によって選択された研磨パターンに基づいて研磨手段71の位置が調整され、研磨手段71によってワークセットWの表面が研磨される(ステップS08)。そして、加工済みのワークセットWは洗浄機構25において洗浄された後、搬入用カセット15に搬送される。加工済みのワークセットWの表面形状は、貼り合わせ部材99の上面形状に倣って形成されている。よって、サブストレートW2から剥離された板状ワークW1が平坦に形成される。
(実施例)
ここで、図8を参照して、本実施の形態に係る研削加工及び研磨加工の平坦度の修正例について説明する。図8Aに示す例では、加工前の板状ワークW1(ワークセットW)の外周が低くなっており、平坦度(TTV)が約2.0μmになっている。このワークセットWに対して、図4Eに示す研削パターンでワークセットWの中央121及び外周122を薄く形成した後に、図5Cに示す研磨パターンでワークセットWの外周部分126を薄く形成した。この結果、サブストレートW2から剥離された板状ワークW1の平坦度が約0.8μmに改善された。
また、図8Bに示す例では、加工前の板状ワークW1(ワークセットW)の半径方向の略中間位置が低くなっており、平坦度(TTV)が約2.0μmになっている。このワークセットWに対して、図4Bに示す研削パターンでワークセットWの外周122から中央121に向かって薄く形成した後に、図6Bに示す研磨パターンでワークセットWにリング状の凹部129を残すように形成した。この結果、サブストレートW2から剥離された板状ワークW1の平坦度が約0.8μmに改善された。
以上のように、本実施の形態に係る研削研磨装置1によれば、サブストレートW2と板状ワークW1との間の貼り合わせ部材99の上面高さを測定した測定データに基づいて、貼り合わせ部材99の厚みのバラツキを考慮した研削パターンと研磨パターンとが選択される。この研削パターン及び研磨パターンにより、貼り合わせ部材99の厚みのバラツキに起因した板状ワークW1の起伏に沿って研削加工及び研磨加工が実施される。よって、板状ワークW1に貼り合わせ部材99の上面形状に沿った研磨面を得ることができ、サブストレートW2から剥離された板状ワークW1を平坦に形成することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、上記した各実施の形態においては、中央研磨部102及び外周研磨部103を有する研磨パッド89によって、ワークセットWを研磨する構成としたが、この構成に限定されない。図9に示すように、通常の研磨パッド131を用いてワークセットWを研磨する構成としてもよい。この場合、例えば、図9に示すように、通常の研削パターンでワークセットWを均一な厚みに形成した後に、研磨移動手段72(図1参照)によってワークセットWの外周よりも内側に研磨パッド131の外周が位置付けられる。ワークセットWの外周部分126もワークセットWの回転によって研磨パッド131に接触するが、接触頻度が低くいため中央部分132が薄くなるようにワークセットWの表面形状が加工される。
また、本実施の形態においては、制御手段90の認識部93が、測定部23からの測定データを取得して、貼り合わせ部材99の上面高さを認識する構成としたが、この構成に限定されない。認識部93は、外部装置から測定データを取り込んで、貼り合わせ部材99の上面高さを認識してもよい。
また、本実施の形態においては、粗研削用の研削手段51、仕上げ研削用の研削手段61、研磨手段71を備えた研削研磨装置1について説明したが、この構成に限定されない。研削研磨装置1は、粗研削用の研削手段51と研磨手段71とを備えていればよく、仕上げ研削用の研削手段61を備えていなくてもよい。
また、本実施の形態においては、位置付け手段としてのターンテーブル41を有する研削研磨装置1を説明したが、この構成に限定されない。位置付け手段は、保持テーブル43を研削ホイールに対応した位置に位置付ける構成であればよい。
また、本実施の形態においては、傾き調整手段45は、2つの可動支持部と1つの固定支持部により保持テーブル43の傾きを調整する構成としたが、この構成に限定されない。傾き調整手段45は、保持テーブル43と研削手段51との相対的な傾きを調整するものであれば、どのような構成でもよい。
また、本実施の形態においては、研削パターン生成部91、研磨パターン生成部92によって研削パターン、研磨パターンが生成されるが、各パターンは装置内で生成されてもよいし、外部データを取り込むことで生成されてもよい。
また、上記した実施の形態において、フルオートタイプの研削研磨装置を例示したが、この構成に限定されない。本発明は、セミオートタイプの研削研磨装置にも適用可能である。
以上説明したように、本発明は、サブストレートに貼り合わせ部材を介して貼着された板状ワークを、貼り合わせ部材の厚みに応じて均一な厚みで研磨仕上げすることができるという効果を有し、特に、サブストレートに板状ワークを貼り合わせたワークセットを研削及び研磨可能な研削研磨装置に有用である。
1 研削研磨装置
21 測定機構
22 測定テーブル
23 測定部
41 ターンテーブル(位置付け手段)
43 保持テーブル
44 保持面
45 傾き調整手段
51、61 研削手段
52、62 研削移動手段
71 研磨手段
72 研磨移動手段
85、87 研削砥石
86、88 研削ホイール
89、111 研磨パッド
90 制御手段
91 研削パターン生成部
92 研磨パターン生成部
93 認識部
94 選択部
99 貼り合わせ部材
102、113 中央研磨部
103、114 外周研磨部
128 凸部
129 凹部
W1 板状ワーク
W2 サブストレート
W ワークセット

Claims (7)

  1. 板状ワークを基台となるサブストレートに貼り合わせ部材で貼り合わされたワークセットを保持する保持面を有する保持テーブルと、該保持テーブルに保持される該ワークセットを研削する研削手段と、該研削手段に回転可能に装着する環状に研削砥石を配置した研削ホイールと、該研削ホイールに対応した研削位置に該保持テーブルを位置付けさせる位置付け手段と、該保持テーブルに保持された該ワークセットを研磨する研磨手段と、該研磨手段に回転可能に装着される研磨パッドと、該位置付け手段で位置付けられた該保持テーブルの該保持面に対して該研磨手段を平行移動させ所定の研磨位置に位置付けさせる研磨移動手段と、該保持テーブルと該研削手段とを相対的に傾き調整させる傾き調整手段と、研削動作及び研磨動作を制御する制御手段とを備え、
    該制御手段は、該傾き調整手段を用いて傾きを調整させた後に該研削手段によって研削させ該ワークセットの径方向での厚みを変化させる研削パターンを生成させる研削パターン生成部と、該研磨移動手段を用いて該研磨手段を位置付けさせた後に研磨させ該ワークセットの径方向での厚みを変化させる研磨パターンを生成させる研磨パターン生成部と、該ワークセットの該サブストレートを下にして上方より該貼り合わせ部材の上面高さを測定した測定データを認識する認識部と、該認識部が認識する該貼り合わせ部材の測定データを基に、該研削パターン生成部で生成可能な研削パターンと該研磨パターン生成部で生成可能な研磨パターンとを選択する選択部とを有する研削研磨装置。
  2. 該制御手段の該研削パターン生成部によって該傾き調整手段を用いて傾き調整させ該ワークセットを径方向で均一な厚みに研削させる第1の研削方法と、
    該第1の研削方法で研削させた該ワークセットを該制御手段の該研磨パターン生成部によって該研磨移動手段を用いて該研磨パッドの外周を該保持テーブルで保持される該ワークセットの外周より内側に位置付けさせ該研磨手段で該ワークセットを研磨する第1の研磨方法と、を遂行させ該ワークセットの外周部分より中央部分を薄く形成させることを可能にする請求項1記載の研削研磨装置。
  3. 該研磨パッドは、回転中心部分に該保持テーブルを覆う面積で円形に形成される中央研磨部と、該中央研磨部を囲繞すると共に該中央研磨部より突出したリング状の外周研磨部とで構成される請求項1記載の研削研磨装置。
  4. 該制御手段の該研削パターン生成部によって該傾き調整手段を用いて傾き調整させ該ワークセットを径方向で均一な厚みに研削させる第1の研削方法と、
    該第1の研削方法で研削させた該ワークセットを該制御手段の該研磨パターン生成部によって該研磨移動手段を用いて該研磨パッドの該外周研磨部を該ワークセットの外周部分に位置付けさせ該研磨手段で研磨する第2の研磨方法と、
    該第2の研磨方法で研磨された該ワークセットを該研磨パッドの該中央研磨部の外周を該ワークセットの外周より内側に該研磨移動手段を用いて位置付けさせ該研磨手段で研磨する第3の研磨方法と、
    を遂行させ該ワークセットの半径範囲内に凸部を形成させることを可能にする請求項3記載の研削研磨装置。
  5. 該制御手段の該研削パターン生成部によって該傾き調整手段を用いて傾き調整させ該ワークセットを径方向で均一な厚みに研削させる第1の研削方法と、
    該第1の研削方法で研削させた該ワークセットを該制御手段の該研磨パターン生成部によって該研磨移動手段を用いて該研磨パッドの外周研磨部を該ワークセットの半径範囲内に位置付けさせ該研磨手段で研磨する第4の研磨方法と、
    該第4の研磨方法で研磨された該ワークセットを該研磨パッドの該中央研磨部の外周を該ワークセットの外周より内側に該研磨移動手段を用いて位置付けさせ該研磨手段で研磨する第3の研磨方法と、
    を遂行させ該ワークセットの半径範囲内に凹部を形成させることを可能にする請求項3記載の研削研磨装置。
  6. 該サブストレートを下にして該ワークセットを保持する測定テーブルと、該測定テーブルに保持される該ワークセットを半径方向において該貼り合わせ部材の高さを測定する測定部と、該測定テーブルを回転させる回転機構とを備え、該測定部は該認識部に測定データを出力する請求項1から請求項5のいずれかに記載の研削研磨装置。
  7. 該選択部は、該傾き調整手段を用いて傾き調整させた後、該保持テーブルが保持する該ワークセットを該研削手段で研削させ生成可能とする複数種類の該研削パターンと、該研磨移動手段を用いて該保持テーブルに対して該研磨手段を位置付けさせ該研磨手段で該保持テーブルが保持する該ワークセットを研磨させ生成可能とする複数種類の該研磨パターンと、によってそれぞれ1パターンずつ選択して可能となる複数種類の研削研磨の組み合わせから選択する請求項1から請求項6のいずれかに記載の研削研磨装置。
JP2013014280A 2013-01-29 2013-01-29 研削研磨装置 Active JP6045926B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013014280A JP6045926B2 (ja) 2013-01-29 2013-01-29 研削研磨装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013014280A JP6045926B2 (ja) 2013-01-29 2013-01-29 研削研磨装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014144504A true JP2014144504A (ja) 2014-08-14
JP6045926B2 JP6045926B2 (ja) 2016-12-14

Family

ID=51425188

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013014280A Active JP6045926B2 (ja) 2013-01-29 2013-01-29 研削研磨装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6045926B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017071032A (ja) * 2015-10-09 2017-04-13 株式会社ディスコ 研削方法
CN111283548A (zh) * 2018-12-07 2020-06-16 株式会社迪思科 圆板状工件的加工方法
CN113001262A (zh) * 2019-12-20 2021-06-22 株式会社迪思科 工件的磨削方法
JP7394638B2 (ja) 2020-01-28 2023-12-08 東京エレクトロン株式会社 研削装置、及び研削方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003188119A (ja) * 2001-12-14 2003-07-04 Disco Abrasive Syst Ltd 半導体ウエーハの研磨方法
JP2007123687A (ja) * 2005-10-31 2007-05-17 Tokyo Seimitsu Co Ltd 半導体ウェーハ裏面の研削方法及び半導体ウェーハ研削装置
JP2011031359A (ja) * 2009-08-04 2011-02-17 Disco Abrasive Syst Ltd 研磨工具、研磨装置および研磨加工方法
JP2011245610A (ja) * 2010-05-31 2011-12-08 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置の製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003188119A (ja) * 2001-12-14 2003-07-04 Disco Abrasive Syst Ltd 半導体ウエーハの研磨方法
JP2007123687A (ja) * 2005-10-31 2007-05-17 Tokyo Seimitsu Co Ltd 半導体ウェーハ裏面の研削方法及び半導体ウェーハ研削装置
JP2011031359A (ja) * 2009-08-04 2011-02-17 Disco Abrasive Syst Ltd 研磨工具、研磨装置および研磨加工方法
JP2011245610A (ja) * 2010-05-31 2011-12-08 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置の製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017071032A (ja) * 2015-10-09 2017-04-13 株式会社ディスコ 研削方法
CN111283548A (zh) * 2018-12-07 2020-06-16 株式会社迪思科 圆板状工件的加工方法
CN113001262A (zh) * 2019-12-20 2021-06-22 株式会社迪思科 工件的磨削方法
CN113001262B (zh) * 2019-12-20 2024-02-23 株式会社迪思科 工件的磨削方法
JP7394638B2 (ja) 2020-01-28 2023-12-08 東京エレクトロン株式会社 研削装置、及び研削方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6045926B2 (ja) 2016-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI483302B (zh) Wafer grinding method
KR102507675B1 (ko) 웨이퍼의 가공 방법
JP6336772B2 (ja) 研削研磨装置
TWI732012B (zh) 加工裝置
TWI790319B (zh) 基板處理系統及基板處理方法
JP2008155292A (ja) 基板の加工方法および加工装置
KR20140043869A (ko) 연삭 장치 및 연삭 방법
JP6045926B2 (ja) 研削研磨装置
JPWO2019013042A1 (ja) 基板処理システム、基板処理方法及びコンピュータ記憶媒体
JP6271339B2 (ja) 研削研磨装置
JP7430108B2 (ja) 加工方法及び保持テーブル
JP6457275B2 (ja) 研削装置
JP2013004726A (ja) 板状物の加工方法
JP5466963B2 (ja) 研削装置
US20220339753A1 (en) Processing method
JP7413103B2 (ja) ウェーハの研削方法
JP6851761B2 (ja) 板状物の加工方法
JP7451043B2 (ja) 被加工物の研削方法及び研削装置
JP7025249B2 (ja) 被加工物の研削方法。
JP2022092770A (ja) 被加工物の研削方法
JP6765267B2 (ja) 研磨ユニット
KR20080113682A (ko) 웨이퍼용 연마 휠 및 이를 갖는 웨이퍼 이면 연마 장치
JP2016078132A (ja) 加工装置
TW202346024A (zh) 研削裝置以及晶圓的研削方法
JP2023051365A (ja) 被加工物の研削方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151118

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160914

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161018

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161116

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6045926

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250