JP2014143824A - 電力制御装置、電力制御システム、遠隔ユニット、および電力制御方法 - Google Patents

電力制御装置、電力制御システム、遠隔ユニット、および電力制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡潔な構成で不揮発性メモリの故障を抑制する。
【解決手段】電力制御装置12は本体ユニット15と遠隔ユニット16とを有する。本体ユニット15は変換部17と本体制御部20とを有する。変換部17は発電装置11が発電する電力の特性を変換する。本体制御部20は変換部17を制御する。遠隔ユニット16は不揮発性メモリ26と遠隔制御部28とを有する。遠隔ユニット16は変換部17から供給される電力により駆動する。不揮発性メモリ26は所定のデータを記憶可能である。遠隔制御部28は不揮発性メモリ26にアクセスする際本体制御部20に不揮発性メモリ26へのアクセスに関する情報を要求し且つ該要求に対する本体制御部20からの応答に基づいて不揮発性メモリ26へのアクセスの可否を決める。
【選択図】図1

Description

本発明は、本体ユニットおよび本体ユニットから電力の供給を受ける遠隔ユニットを有し、遠隔ユニットの不揮発性メモリへのアクセスの可否を決める電力制御装置、電力制御システム、および電力制御方法に関する。
近年、太陽光発電などの分散型電源の導入が増加している。それに伴い、分散型電源が発電する電力の直流および交流、ならびに電圧値、電流値および周波数などの特性の変換を行うパワーコンディショナなどの電力変換装置の導入も増加している。
分散型電源が発電する電力の特性を変換する本体ユニットとは別に本体ユニットを遠隔操作するための遠隔ユニットを有する、電力制御装置が知られている。このような電力制御装置では、遠隔ユニットに対して電力制御ユニットから電力が供給されることが一般的である。
分散型電源および電力制御装置は、需要家における電力の供給および分配を制御する電力制御システムに組込まれる。そのため、電力制御装置は電力制御システムを構成する他の外部機器との通信を行う。外部機器の配置を考慮して、遠隔ユニットに外部機能との通信機能が設けられる。外部機器との通信には更新され得るデータを記憶する必要があるので、遠隔ユニットには不揮発性メモリが設けられる。
不揮発性メモリへのデータの書込みなどのアクセス中に電力の供給が遮断されると、不揮発性メモリが故障し得る。そこで、揮発性メモリおよび不揮発性メモリ用いて当該データを記憶することも提案されている(特許文献1参照)。
特開2002−374682号公報
しかし、特許文献1に提案された構成によれば、複数のメモリを設ける必要があり、構成の複雑化および製造コストの増大を引起す。
したがって、かかる事情に鑑みてなされた本発明の目的は、簡潔な構成で不揮発性メモリの故障を抑制し得る電力制御装置、電力制御システム、遠隔ユニット、および電力制御方法を提供することにある。
上述した諸課題を解決すべく、第1の観点による電力制御装置は、
発電装置が発電する電力の特性を変換する変換部と、前記変換部を制御する本体制御部とを有する本体ユニットと、
前記変換部から供給される電力により駆動する遠隔ユニットとを備え、
前記遠隔ユニットは、
所定のデータを記憶可能な不揮発性メモリと、
前記不揮発性メモリにアクセスする際、前記本体制御部に前記不揮発性メモリへのアクセスに関する情報を要求し、且つ該要求に対する前記本体制御部からの応答に基づいて前記不揮発性メモリへのアクセスの可否を決める遠隔制御部とを有する
ことを特徴とするものである。
また、電力制御装置においては、
前記本体制御部は、前記要求に対して、前記遠隔制御部に電力を供給可能な時間を前記遠隔制御部に応答し、
前記遠隔制御部は、前記電力を供給可能な時間内で前記不揮発性メモリにアクセスする
ことが好ましい。
また、電力制御装置においては、
前記変換部は前記発電装置が発電する電力を蓄電する蓄電部を有し、
前記本体制御部は、前記蓄電部の蓄電量と、前記変換部が電力を供給する負荷機器の消費電力量とに基づいて、前記電力を供給可能な時間を前記遠隔制御部に応答する
ことが好ましい。
また、電力制御装置においては、
前記変換部は、昇圧回路と変換回路とを含み、
前記蓄電部は、前記昇圧回路および前記変圧回路の間の中間リンク部に設けられるキャパシタである
ことが好ましい。
また、電力制御装置においては、
前記遠隔制御部は、前記電力を供給可能な時間内で、前記不揮発性メモリへのアクセスに関する複数の処理の中で優先順位の高い処理の実行を許可する
ことが好ましい。
また、電力制御装置においては、
前記遠隔制御部は、前記不揮発性メモリへのアクセスに要する時間を含めて前記許可を要求し、
前記本体制御部は、前記アクセスに要する時間に前記遠隔制御部に電力を供給可能であるか否かを判別して、前記遠隔制御部に応答する
ことが好ましい。
また、電力制御装置においては、
前記変換部は前記発電装置が発電する電力を蓄電する蓄電部を有し、
前記本体制御部は、前記蓄電部の蓄電量と、前記変換部が電力を供給する負荷機器の消費電力量とに基づいて、前記アクセスに要する時間に前記遠隔制御部に電力を供給可能であるか否かを判別する
ことが好ましい。
また、電力制御装置においては、
前記遠隔ユニットは外部機器と通信を行うための通信部を有し、前記不揮発性メモリは、前記外部機器との通信に用いる情報を記憶する
ことが好ましい。
また、電力制御装置においては、
前記遠隔ユニットは前記本体ユニットを制御するための入力を受付ける入力部を有する
ことが好ましい。
また、第2の観点による電力制御システムにおいては、
発電装置と、
前記発電装置が発電する電力の特性を変換する変換部と、前記変換部を制御する本体制御部とを有する本体ユニットと、
前記変換部から供給される電力により駆動する遠隔ユニットとを備え、
前記遠隔ユニットは、
所定のデータを記憶可能な不揮発性メモリと、
前記不揮発性メモリにアクセスする際、前記本体制御部に前記不揮発性メモリへのアクセスに関する情報を要求し且つ該要求に対する前記本体制御部からの応答に基づいて前記不揮発性メモリへのアクセスの可否を決める遠隔制御部とを有する
ことを特徴とするものである。
また、第3の観点による遠隔ユニットにおいては、
発電装置が発電する電力の特性を変換する変換部を有する電力制御装置の本体ユニットに接続され、前記変換部から供給される電力により駆動する遠隔ユニットであって、
所定のデータを記憶可能な不揮発性メモリと、
前記不揮発性メモリにアクセスする際、前記本体ユニットに前記不揮発性メモリへのアクセスに関する情報を要求し、且つ該要求に対する前記前記本体ユニットからの応答に基づいて前記不揮発性メモリへのアクセスの可否を決める遠隔制御部とを備える
ことを特徴とするものである。
上述したように本発明の解決手段を装置として説明してきたが、本発明はこれらに実質的に相当する方法、プログラム、プログラムを記録した記憶媒体としても実現し得るものであり、本発明の範囲にはこれらも包含されるものと理解されたい。
例えば、本発明の第4の観点を方法として実現させた電力制御方法は、
発電装置が発電する電力の特性を変換する本体ユニットと、該本体ユニットから供給される電力により駆動される遠隔ユニットとを有する電力制御装置における、前記遠隔ユニット内の不揮発性メモリへのアクセスの可否を決める電力制御方法であって、
前記本体ユニットに前記不揮発性メモリへのアクセスに関する情報を要求する要求ステップと、
該許可の要求に対する前記本体ユニットの応答に基づいて、前記不揮発性メモリへのアクセスの可否を決める決定ステップとを備える
ことを特徴としている。
上記のように構成された本発明に係る電力制御装置、電力制御システム、遠隔ユニット、および電力制御方法によれば、簡潔な構成で、不揮発性メモリの故障を抑止し得る。
本発明の、一実施形態に係る電力制御装置を含む電力制御システムの概略構成を示す機能ブロック図である。 アクセス許可の要求の通信フォーマットである。 アクセス許可の要求を通知する状態を示す状態図である。 アクセス可否の応答の通信フォーマットである。 アクセス許可を要求するデータの内容別の優先順位を示す表である。 発電装置の発電量が負荷機器の消費電力を超えるときのアクセス可否の応答を通知する状態を示す状態図である。 供給可能時間が比較的長いときのアクセス可否の応答に基づく、アクセスの可否の判別状態を示す状態図である。 供給可能時間が比較的短いときのアクセス可否の応答に基づく、アクセスの可否の判別状態を示す状態図である。 遠隔制御部が実行する不揮発性メモリへのアクセス処理を示すフローチャートである。 遠隔制御部が実行する本体制御部からの信号の受信処理を示すフローチャートである。 遠隔制御部が実行する不揮発性メモリへのアクセスのサブルーチンを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
まず、本発明の一実施形態に係る電流制御装置について説明する。図1は、第1の実施形態に係る電力制御装置を含む電力制御システムの概略構成を示す機能ブロック図である。
一実施形態に係る電力制御システム10は、発電装置11および電力制御装置12を備える。
図1において、各機能ブロックを結ぶ実線は、電力の流れを表す。また、図1において、各機能ブロックを結ぶ破線は、制御信号または通信される情報の流れを表す。
電力制御システム10は、商用系統13から供給される電力の他、発電装置11が発電する電力を、負荷機器14に供給可能である。
発電装置11は、例えば太陽光を利用して発電する太陽光発電装置であって、太陽光のエネルギーを直流の電力に変換する。
電力制御装置12は、本体ユニット15および遠隔ユニット16を有する。
本体ユニット15は、変換部17、本体メモリ18、通信部19、および本体制御部20を有する。
変換部17は、昇圧回路21、蓄電部22、および変換回路23を有する。昇圧回路21は、発電装置11が発電した直流電力の電圧を昇圧し、蓄電部22を介して昇圧した直流電力を変換回路23に供給する。蓄電部22は、例えばキャパシタであり、発電装置11が発電した電力を蓄電する。蓄電部22は、中間リンクコンデンサとも呼ばれ、昇圧回路21および変換回路23間の中間リンク部の電圧を保持する機能を有する。変換回路23は、昇圧回路21によって昇圧された直流電力および/または蓄電部22に蓄電された直流電力を交流電力に変換する。したがって、変換部17は、発電装置11が発電した電力の特性を、所定の特性に変換する。変換部17によって変換された交流電力は、単独または商用系統13から給電される交流電力とともに、負荷機器14および遠隔ユニット16に供給される。
本体メモリ18は、昇圧回路21および変換回路23の設定値および負荷機器14の情報などを記憶する。また、本体メモリ18は、予め実測または計算された、蓄電部22の蓄電する電力および負荷機器14の消費電力に応じた電力の供給可能時間を記憶する。
通信部19は、遠隔ユニット16の通信部27と有線で接続され、発電装置11の発電量および制御情報などを通信する。本体ユニット15の通信部19および遠隔ユニット16の通信部27間の通信規格には、例えばRS485を適用する。当該通信規格には、他の通信方式を適用してもよい。
本体制御部20は、変換部17を含む本体ユニット15の各部位および発電装置11の動作を制御する。例えば、本体制御部20は、連系運転時には発電装置11に対してMPPT(Maximum Power Point Tracking:最大電力点追従)制御を行ない、発電電力を最大化させる。また、本体制御部20は、商用系統13からの給電が停止したときの自立運転時には電力制御装置12に接続された負荷機器14の容量に応じた負荷追従型運転を行う。また、本体制御部20は、後述するように、遠隔制御部28から不揮発性メモリ26へのアクセス許可の要求を取得するときに、電力制御装置12に接続された負荷機器14の容量に応じた電力の供給可能時間を遠隔制御部28に通知する。本体制御部20は、各部位の動作の制御に必要な情報を本体メモリ18から読出す。
遠隔ユニット16は、入力部24、遠隔メモリ25、不揮発性メモリ26、通信部27、および遠隔制御部28を有する。前述のように、遠隔ユニット16は、変換部17から供給される電力に基づいて、駆動可能である。
入力部24は、使用者による本体ユニット15を含む電力制御装置12を制御するための多様な入力を検出する。例えば、入力部24は、使用者による電力制御システム10における外部機器29のIDなどを更新する入力を検出する。入力部24は、検出した入力を遠隔制御部28に通知する。
遠隔メモリ25は、例えばDRAMなどであって、発電装置11の発電量および設定値情報などを一時的に記憶する。
不揮発性メモリ26は、所定のデータを書換え可能に、記憶する。所定のデータは、例えば、通信に用いる外部機器29のIDおよびアドレスなどであり、設備の変更および更新により書換えが必要で、且つ電源をOFFにした状態で記憶され続ける必要があるデータである。
通信部27は、前述のように、本体ユニット15の通信部19と通信する。また、通信部27は、HEMSなどのように、電力制御装置12以外の外部機器29と通信可能である。
遠隔制御部28は、遠隔ユニット16の各部位の動作を制御する。遠隔制御部28による制御は、入力部24から取得する入力および本体制御部20から取得する制御情報などに基づく。例えば、遠隔制御部28は、本体ユニット15から取得する発電装置11の発電量および設定値情報などを遠隔メモリ25に一時的に記憶させ、外部機器29に通知する。また、遠隔制御部28は、入力部24による所定の入力の検出および制御情報などに基づいて、書込などの不揮発性メモリ26へのアクセス要因の発生を認識する。遠隔制御部28は、不揮発性メモリ26へのアクセス要因の発生を認識するとアクセスの実行前に、アクセスの可否を決める。
以下に、遠隔制御部28による不揮発性メモリ26へのアクセスの可否の決定について、詳細に説明する。
例えば、遠隔制御部28は、入力部24が、例えば、電力制御システム10に新規に導入される外部機器29のIDおよび/またはブザー設定などの不揮発性メモリ26への書込み入力を検出するとき、不揮発性メモリ26へのアクセス要因の発生を認識する。また、遠隔制御部28は、本体制御部20および/または外部機器29からの制御信号に基づいて、通信エラー履歴および内部エラー履歴などの不揮発性メモリ26への書込み制御信号を取得するとき、不揮発性メモリ26へのアクセス要因の発生を認識する。遠隔制御部28は、アクセス要因の発生を認識するとき、所定のフォーマット(図2参照)のアクセス許可の要求を作成する。遠隔制御部28は、遠隔ユニット16の通信部27に、アクセス許可の要求を本体ユニット15の本体制御部20に通知させる(図3参照)。
本体制御部20は、アクセス許可の要求を取得すると、連系運転であるか自立運転のいずれであるか、発電装置11の発電量、蓄電部22の蓄電量、および負荷機器14の消費電力に基づいて、遠隔ユニット16への電力供給の可否を判別する。例えば、本体制御部20は、連系運転であるときには、少なくとも商用系統13から電力を取得可能なので、電力供給可能であると判別する。また、本体制御部20は、自立運転時であっても、発電装置11の発電量が負荷機器14の消費電力よりも大きい(例えば発電装置11が太陽光発電装置であり、日射が充分である、などの)場合には、中間リンク部の電圧は充分な値が確保できているため、蓄電部22は蓄電状態が維持されたままであり、電力供給可能であると判別する。一方、本体制御部20は、自立運転時且つ日射量が乏しく、発電装置11の発電量よりも負荷機器14の消費電力の方が大きい場合には、中間リンク部の電圧確保のため、蓄電部22は放電を行うこととなる。そこで、本体制御部20は、自立運転時且つ発電量が負荷機器14の消費電力より小さいときには、蓄電部22に蓄電した電力および負荷機器14の消費電力に応じて、蓄電部22にて電力供給可能な時間を算出し、当該時間内は電力供給可能であると判別する。
また、本体制御部20は、遠隔ユニット16への電力を供給可能な時間を算出する。本体制御部20は、連系運転であるか自立運転のいずれであるか、発電装置11の発電量、蓄電部22に蓄電した電力、および負荷機器14の消費電力に基づいて、電力の供給可能時間を、本体メモリ18から読出す。
本体制御部20は、電力の供給の可否の判別および供給可能時間を読出すと、所定のフォーマット(図4参照)のアクセス可否の応答を作成する。本体制御部20は、作成した応答を、通信部19に、遠隔制御部28に通知させる。
遠隔制御部28は、取得した応答に基づいて、不揮発性メモリ26へのアクセスの可否を判別する。遠隔制御部28は、アクセスの可否の判別のために、取得した供給可能時間から本体ユニット15および遠隔ユニット16の間の通信時間を減じることにより、現時点における供給可能時間を、アクセス可能時間として算出する。遠隔制御部28は、実測値または計測値を、本体ユニット15および遠隔ユニット16の間の通信時間として用いる。本実施形態においては、例えば1msecとする。遠隔制御部28は、アクセス許可を要求するデータに対して、アクセス可能時間内にアクセス完了可能であるか否かを判別する。遠隔制御部28は、データの種類に応じたアクセス完了に要する時間を、予め記憶したROMから読出す。また、遠隔制御部28は、不揮発性メモリ26へのアクセス許可の要求が複数の処理を含んでいるときには、アクセス可能時間およびそれぞれの処理に対して定められた優先順位(図5参照)に基づいて、実行する処理を選択する。遠隔制御部28は、判別結果に基づいて、不揮発性メモリ26へのアクセスを実行する。
例えば、連系運転時、および自立運転時であって発電装置11の発電量が負荷機器14の消費電力を越えるときには、本体ユニット15の本体制御部20は、9999msecの供給可能時間で電力を供給可能であるというアクセス可否の応答を、遠隔ユニット16の遠隔制御部28に通知する(図6参照)。遠隔制御部28は、供給可能時間が9999msecであるときには、アクセス要求に含まれているすべてのデータ処理を実行する。
また、自立運転時であって発電装置11の発電量が負荷機器14の消費電力以下であるときには、本体制御部20は負荷機器14の消費電力に応じた供給可能時間で電力を供給可能であるというアクセス可否の応答を遠隔制御部28に通知する。例えば、負荷機器14の消費電力が比較的小さいときには、供給可能時間は比較的長い(図7参照)。また、負荷機器14の消費電力が比較的大きいときには、供給可能時間は比較的短い(図8参照)。遠隔制御部28は、供給可能時間が9999msecでないときには、アクセス可能時間を算出し、優先順位の順番でアクセス可能時間内に実行可能なデータ処理を実行する。図7に示すように、遠隔制御部28は、供給可能時間が100msecであるときには、通信時間を減じるとアクセス可能時間が99msecとなるため、合計で99msec以内のデータ処理である自局アドレス書込み、ブザー設定書込み、および外部通信設定書込みを許可し、実行する。一方、遠隔制御部28は通信エラー履歴書込みを禁止する。また、図8に示すように、遠隔制御部28は、供給可能時間が1msecであるときには、通信時間を減じるとアクセス可能時間が0msecとなるため、不揮発性メモリ26へのすべてのアクセスを禁止する。
次に、遠隔制御部28が実行する不揮発性メモリ26へのアクセス処理について、図9のフローチャートを用いて説明する。遠隔制御部28は、電力制御装置12の電源がONになるときに、不揮発性メモリ26へのアクセス処理を開始する。
ステップS100において、遠隔制御部28は、アクセス許可フラグである第1のフラグF1および応答待ちフラグである第2のフラグF2を0にリセットする。第1のフラグF1は、本体制御部20からアクセス許可が出たときに1となり、遠隔制御部28においてアクセスが終了したときに0となる。第1のフラグF1および第2のフラグF2をリセットすると、プロセスはステップS101に進む。
ステップS101では、遠隔制御部28はメインループ1を開始する。メインループ1を開始すると、プロセスはステップS102に進む。
ステップS102では、遠隔制御部28は、第1のフラグF1が0であるか否かを判別する。第1のフラグF1が1であるときには、プロセスはステップS300に進む。第1のフラグF1が0のときには、プロセスはステップS300、S103をスキップして、ステップS104に進む。
ステップS300では、遠隔制御部28は、後述する不揮発性メモリ26へのアクセスのサブルーチンを実行する。不揮発性メモリ26へのアクセスのサブルーチンを実行すると、プロセスはステップS103に進む。
ステップS103では、遠隔制御部28は、第1のフラグF1を1に切替える。第1のフラグを切替えると、プロセスはステップS104に進む。
ステップS104では、遠隔制御部28は、入力部24への入力の検出および本体制御部20などからの制御信号に基づき、不揮発性メモリ26への書込および読出などのアクセス要因の発生があるか否かを判別する。アクセス要因の発生があるときには、プロセスはステップS105に進む。アクセス要因の発生が無いときには、プロセスはステップS105、S106をスキップしてステップS107に進む。
ステップS105では、遠隔制御部28は、第2のフラグF2が0であるか否かを判別する。第2のフラグF2が0であるときには、プロセスはステップS106に進む。第2のフラグF2が1であるときには、プロセスはステップS106をスキップしてステップS107に進む。
ステップS106では、遠隔制御部28は、本体制御部20にアクセス許可の要求を送信する。また、遠隔制御部28は、第2のフラグF2を1に切替える。アクセス許可の要求の送信後、プロセスはステップS107に進む。
ステップS107では、遠隔制御部28は、電力制御装置12の電源がOFFになっているか否かを判別する。電源がONであるときには、遠隔制御部28は、メインループ1(ステップS101からS108)を繰返す。電源がOFFであるときには、メインループ1を抜け、アクセス処理を終了する。
次に、遠隔制御部28が実行する本体制御部20から信号の受信処理について、図10のフローチャートを用いて説明する。遠隔制御部28は、本体制御部20から信号を受信するときに受信処理を開始する。
ステップS200において、遠隔制御部28は、本体制御部20から受信した信号がアクセス可否の応答であるか否かを判別する。アクセス可否の応答でないときには、プロセスはステップS201に進む。アクセス可否の応答であるときには、プロセスはステップS202に進む。
ステップS201では、遠隔制御部28は、信号に応じた処理を実行する。処理の実行後、受信処理は終了する。
ステップS202では、遠隔制御部28は、アクセス可否の応答における結果がOK即ちアクセス可能であるか、NG即ちアクセス不可であるかを判別する。アクセス不可であるときには、プロセスはステップS203に進む。アクセス可能であるときには、プロセスはステップS204に進む。
ステップS203では、遠隔制御部28は、第1のフラグF1を0に切替え、第2のフラグF2を0に切替える。第1のフラグF1および第2のフラグF2の切替え後、受信処理を終了する。
ステップS204では、遠隔制御部28は、第1のフラグF1を1に切替え、第2のフラグF2を0に切替える。第1のフラグF1および第2のフラグF2の切替え後、プロセスはステップS205に進む。
ステップS205では、遠隔制御部28は、アクセス可否の応答に含まれる電力の供給可能時間から、本体ユニット15および遠隔ユニット16の間の通信時間を減じることによりアクセス可能時間Tを算出する。アクセス可能時間Tの算出後、受信処理を終了する。
次に、遠隔制御部28が、ステップS300において実行する不揮発性メモリ26へのアクセスのサブルーチンを、図11のフローチャートを用いて説明する。前述のように、ステップS102において、遠隔制御部28が第1のフラグF1が1であると判別するとき、遠隔制御部28は、不揮発性メモリ26へのアクセスのサブルーチンを開始する。
ステップS301において、遠隔制御部28は、アクセス可能時間Tが0を超えるか否かを判別する。アクセス可能時間Tが0を超えるときに、プロセスはステップS302に進む。アクセス可能時間Tが0以下であるときに、不揮発性メモリ26へのアクセスのサブルーチンは終了する。
ステップS302では、遠隔制御部28は、メインループ2を開始する。メインループ2を開始すると、遠隔制御部28はデータ番号iを0にリセットして、プロセスはステップS303に進む。データ番号iは、アクセス許可の要求のあるデータ別に付される番号であって、優先順位の高い順に、0から始まる昇順の番号である。
ステップS303では、遠隔制御部28は、アクセス許可の要求のあるデータ番号iのデータd(i)のアクセスに要する時間td(i)を読出す。アクセスに要する時間td(i)を読出すと、プロセスはステップS304に進む。
ステップS304では、遠隔制御部28は、アクセス可能時間TからステップS303で読出したアクセスに要する時間td(i)を減じた時間(T−td(i))が0を超えるか否かを判別する。0を超えるときにはプロセスはステップS305に進む。0未満であるときには、不揮発性メモリ26へのアクセスを停止して、不揮発性メモリ26へのアクセスのサブルーチンを終了する。
ステップS305では、遠隔制御部28は、データ番号iのデータd(i)に関して、不揮発性メモリ26へのアクセスを実行する。アクセスの実行後、プロセスはステップS306に進む。
ステップS306では、遠隔制御部28は、アクセス可能時間Tからアクセスに要する時間td(i)を減じた時間を、新たなアクセス可能時間Tに設定する。アクセス可能時間Tの設定後、プロセスはステップ307に進む。
ステップS307では、遠隔制御部28は、データ番号iがアクセス許可の要求のあるデータ番号iの最大値となるまで、データ番号iに1をインクリメントして、メインループ2(ステップS302からS307)を繰返す。データ番号iが最大値となるときに、メインループ2を抜け、不揮発性メモリ26へのアクセスのサブルーチンを終了する。
以上のような構成の本実施形態の電力制御装置によれば、不揮発性メモリ26へのアクセス要因が発生するときに、アクセスの実行前に電力を供給する本体ユニット15にアクセス許可の要求を送信し、本体ユニット15からの応答に基づいてアクセスの可否を判別可能である。このような構成により、遠隔ユニット16への電力の供給可能時間内に可能なデータに対してのみ不揮発性メモリ26にアクセスするので、不揮発性メモリ26の故障を抑制可能である。
また、本実施形態の電力制御装置によれば、遠隔ユニット16に電力を供給可能な時間は、少なくとも蓄電部22の蓄電量および負荷機器14の消費電力に基づいて決められる。したがって、使用している負荷機器14が変動しても、変動に対応する供給可能時間が算出されるので、電力の供給可能時間内に、不揮発性メモリ26へのアクセスを終了することが可能である。
また、本実施形態の電力制御装置によれば、不揮発性メモリ26へのアクセスに関する複数の処理がある場合に、優先順位の高い処理から順番に実行を許可するので、緊急性の高い処理に関して、優先的に不揮発性メモリ26へのアクセスが可能である。
本発明を諸図面や実施形態に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。
例えば、本実施形態において、遠隔制御部28からのアクセス許可の要求に対して、本体制御部20が電力の供給可能時間を含むアクセス可否の応答を返信し、遠隔制御部28は当該応答に基づいてアクセスの可否を決定する構成であるが、このような構成に限定されない。例えば、遠隔制御部28が不揮発性メモリ26へのアクセスに要する時間も含めてアクセス許可を要求し、本体制御部20がアクセスに要する時間だけ電力の供給が可能であるか否かを判別し、判別結果を遠隔制御部28に応答し、遠隔制御部28が応答に応じて不揮発性メモリ26へのアクセスを実行する構成であってもよい。
また、本実施形態において、本体制御部20が電力の供給可能時間を遠隔制御部28に通知し、遠隔制御部28が通信に係る時間を減じた供給可能時間を算出する構成であるが、本体制御部20が通信に係る時間を減じた供給可能時間を算出し、遠隔制御部28に通知する構成であってもよい。
10 電力制御システム
11 発電装置
12 電力制御装置
13 商用系統
14 負荷機器
15 本体ユニット
16 遠隔ユニット
17 変換部
18 本体メモリ
19 通信部
20 本体制御部
21 昇圧回路
22 蓄電部
23 変換回路
24 入力部
25 遠隔メモリ
26 不揮発性メモリ
27 通信部
28 遠隔制御部
29 外部機器

Claims (12)

  1. 発電装置が発電する電力の特性を変換する変換部と、前記変換部を制御する本体制御部とを有する本体ユニットと、
    前記変換部から供給される電力により駆動する遠隔ユニットと、を備え、
    前記遠隔ユニットは、
    所定のデータを記憶可能な不揮発性メモリと、
    前記不揮発性メモリにアクセスする際、前記本体制御部に前記不揮発性メモリへのアクセスに関する情報を要求し、且つ該要求に対する前記本体制御部からの応答に基づいて前記不揮発性メモリへのアクセスの可否を決める遠隔制御部とを有する
    ことを特徴とする電力制御装置。
  2. 請求項1に記載の電力制御装置であって、
    前記本体制御部は、前記要求に対して、前記遠隔制御部に電力を供給可能な時間を前記遠隔制御部に応答し、
    前記遠隔制御部は、前記電力を供給可能な時間内で前記不揮発性メモリにアクセスする
    ことを特徴とする電力制御装置。
  3. 請求項2に記載の電力制御装置であって、
    前記変換部は前記発電装置が発電する電力を蓄電する蓄電部を有し、
    前記本体制御部は、前記蓄電部の蓄電量と、前記変換部が電力を供給する負荷機器の消費電力量とに基づいて、前記電力を供給可能な時間を前記遠隔制御部に応答する
    ことを特徴とする電力制御装置。
  4. 請求項3に記載の電力制御装置であって、
    前記変換部は、昇圧回路および変換回路を有し、
    前記蓄電部は、前記昇圧回路および前記変圧回路の間の中間リンク部に設けられるキャパシタである
    ことを特徴とする電力制御装置。
  5. 請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の電力制御装置であって、
    前記遠隔制御部は、前記電力を供給可能な時間内で、前記不揮発性メモリへのアクセスに関する複数の処理の中で優先順位の高い処理の実行を許可する
    ことを特徴とする電力制御装置。
  6. 請求項1に記載の電力制御装置であって、
    前記遠隔制御部は、前記不揮発性メモリへのアクセスに要する時間を含めて前記許可を要求し、
    前記本体制御部は、前記アクセスに要する時間に前記遠隔制御部に電力を供給可能であるか否かを判別して、前記遠隔制御部に応答する
    ことを特徴とする電力制御装置。
  7. 請求項6に記載の電力制御装置であって、
    前記変換部は前記発電装置が発電する電力を蓄電する蓄電部を有し、
    前記本体制御部は、前記蓄電部の蓄電量と、前記変換部が電力を供給する負荷機器の消費電力量とに基づいて、前記アクセスに要する時間に前記遠隔制御部に電力を供給可能であるか否かを判別する
    ことを特徴とする電力制御装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の電力制御装置であって、前記遠隔ユニットは外部機器と通信を行うための通信部を有し、前記不揮発性メモリは、前記外部機器との通信に用いる情報を記憶することを特徴とする電力制御装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の電力制御装置であって、前記遠隔ユニットは前記本体ユニットを制御するための入力を受付ける入力部を有することを特徴とする電力制御装置。
  10. 発電装置と、
    前記発電装置が発電する電力の特性を変換する変換部と、前記変換部を制御する本体制御部とを有する本体ユニットと、
    前記変換部から供給される電力により駆動する遠隔ユニットとを備え、
    前記遠隔ユニットは、
    所定のデータを記憶可能な不揮発性メモリと、
    前記不揮発性メモリにアクセスする際、前記本体制御部に前記不揮発性メモリへのアクセスに関する情報を要求し且つ該要求に対する前記本体制御部からの応答に基づいて前記不揮発性メモリへのアクセスの可否を決める遠隔制御部とを有する
    ことを特徴とする電力制御システム。
  11. 発電装置が発電する電力の特性を変換する本体ユニットと、該本体ユニットから供給される電力により駆動される遠隔ユニットとを有する電力制御装置における、前記遠隔ユニット内の不揮発性メモリへのアクセスの可否を決める電力制御方法であって、
    前記本体ユニットに前記不揮発性メモリへのアクセスに関する情報を要求する要求ステップと、
    該要求に対する前記本体ユニットの応答に基づいて、前記不揮発性メモリへのアクセスの可否を決める決定ステップとを備える
    ことを特徴とする電力制御方法。
  12. 発電装置が発電する電力の特性を変換する変換部を有する電力制御装置の本体ユニットに接続され、前記変換部から供給される電力により駆動する遠隔ユニットであって、
    所定のデータを記憶可能な不揮発メモリと、
    前記不揮発性メモリにアクセスする際、前記本体ユニットに前記不揮発性メモリへのアクセスに関する情報を要求し、且つ該要求に対する前記本体ユニットからの応答に基づいて前記不揮発性メモリへのアクセスの可否を決める遠隔制御部とを備える
    ことを特徴とする電力制御装置の遠隔ユニット。
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