JP2014143006A - セルロース含有複合シート並びに固体電解質膜 - Google Patents

セルロース含有複合シート並びに固体電解質膜 Download PDF

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Abstract

【課題】高い保水性、寸法安定性及び耐熱性とともに、高い耐ラジカル性及び耐アルカリ性を有するセルロース系不織布を用いた複合シート(固体電解質膜)を提供する。
【解決手段】複合シートは、平均繊維径がナノメーターサイズ(例えば、2〜600nm)であり、かつセルロースI型の結晶構造を有するセルロース繊維で形成されたセルロース系不織布と、このセルロース不織布に含浸したイオン性ポリマー化(スルホフルオロアルキル基を有するフッ素樹脂など)とで構成されている。複合シートは燃料電池の固体電解質膜などとして有用である。
【選択図】なし

Description

本発明は、セルロース繊維を含み、電池などの固体電解質膜などとして有用な複合シート、この複合シート(又は電解質膜)を用いた電池(燃料電池など)に関する。
セルロース繊維は、高い耐熱性、耐性を有することを利用して、アルカリ電池などの電池のセパレータなどの抄紙原料として利用されている。例えば、特開2002−279957号公報(特許文献1)には、各種アルカリ電池に用いるセパレータ紙に関し、叩解の程度をCSFの値で500ml〜0mlの叩解可能な耐アルカリ性セルロース繊維15重量%〜40重量%と合成繊維とを混抄したアルカリ電池用セパレータ紙が開示されている。しかし、このセパレータ紙は、合成繊維を併用して所定の叩解度とする必要があるとともに、合成繊維を含むため、耐アルカリ性が低下する。
特開2006−4844号公報(特許文献2)には、アルカリ電池における正極活物質と負極活物質とを隔離するためのセパレータ紙に関し、セルロース1とセルロース2とが共存した状態の結晶構造を有し、かつセルロース1に対するセルロース2の比率を制御するとともに、CSF50ml〜0mlまで叩解したアルカリ処理パルプを抄紙し、厚さ15μm〜60μm、気密度10分/100ml〜800分/100ml、面積収縮率2%以下としたアルカリ電池用セパレータ紙が開示されている。また、この文献には、天然セルロースパルプはすべてセルロース1の結晶構造を有しており、耐アルカリ性を向上させたマーセル化パルプは耐アルカリ性に優れたセルロース2の結晶構造を有しているものの叩解処理が困難であり、気密度の高いセパレータ紙を抄紙できないこと、セルロース1に対してセルロース2の割合が40〜90%であること、アルカリ処理パルプの叩解後の平均繊維長が0.2〜0.6mmであることも記載されている。しかし、上記セパレータ紙では、アルカリ処理パルプを併用してセルロースII型結晶構造を導入し、耐アルカリ性を向上させる必要がある。
特開2011−26760号公報(特許文献3)には、セルロースなどの繊維を溶媒に分散させ、分散液を、破砕型ホモバルブシートを備えたホモジナイザーでホモジナイズ処理し、平均繊維径10〜100nm、及び最大繊維径1μm以下の微小繊維を製造することが記載されている。この文献には、セルロースの微小繊維を抄紙した不織布を、燃料電池などの電池、コンデンサやキャパシタのセパレータとして使用することも記載されている。特開2008−274525号公報(特許文献4)には、目付3〜12g/m、通気抵抗度10〜600s/100ml及び引張り強度が3〜20N/15mmのセルロース不織布が開示されている。この文献には、少なくとも片方の面の表面層を構成する繊維の数平均繊維径が2〜150nmの微細セルロース繊維であること、セルロース不織布は、キャパシターや電池などの蓄電デバイスのセパレータに使用できることも記載されている。しかし、これらの文献には、セルロース不織布の特性(耐性など)については記載されていない。
特開2010−97700号公報(特許文献5)には、非水電解液二次電池のセパレータとして、バクテリアセルロースなどの最大繊維径50nmよりも小さいセルロースナノ繊維で形成されたセパレータが開示されている。しかし、このセパレータでは、セルロース繊維同士が水素結合により結合するため、孔径が小さすぎて、イオン導電性などの機能が十分でない。
不活性な高分子、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、フッ素系樹脂などのエンジニアプラスチックで形成した多孔質シートも知られている。しかし、HDPEは耐熱性が130℃程度と低く、耐熱性が要求される用途には使用できないだけでなく、線膨張係数(CTE)が大きく、寸法安定性を向上できない。さらに、エンジニアプラスチックで形成した多孔質シートはラジカル・アルカリ耐性、熱的安定性が高いものの、剛性が高く可撓性に劣り、しかも高価である。
なお、燃料電池では、イオン性ポリマーで形成された固体電解質膜が用いられている。しかし、液体燃料(メタノールなど)や反応生成物(水)により固体電解質膜が膨潤し、燃料の対極への移動(クロスオーバー)が生じ、出力が低下する。また、固体電解質膜の支持体として、多孔質膜を用いることも提案されているが、膨潤に対する抑制能と膜強度とがトレードオフの関係にあるため、実用的な固体電解質膜の調製が困難である。また、高温(例えば、100℃以上)で作動させると、固体電解質膜中の水分が揮発してイオン伝導度が極度に低下するため、電解質膜として機能しなくなる。
特開2002−279957号公報(特許請求の範囲) 特開2006−4844号公報(特許請求の範囲、段落[0020][0012]〜[0014][0037][0040]) 特開2011−26760号公報(特許請求の範囲、段落[0082]) 特開2008−274525号公報(特許請求の範囲、段落[0028][0124]) 特開2010−97700号公報(特許請求の範囲、段落[0014][0015])
従って、本発明の目的は、高い保水性、寸法安定性及び耐熱性を有する複合シート並びに固体電解質膜を提供することにある。
本発明の他の目的は、セルロースI型の結晶構造を有していても、高い耐ラジカル性及び耐アルカリ性を有するとともに、高い保水性を有するセルロース系不織布(多孔質シート)を有する複合シート並びに固体電解質膜を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、高温でも高いイオン伝導度を維持できる固体電解質膜並びに電池(燃料電池)を提供することにある。
本発明の別の目的は、高い膜強度を維持しつつ、膨潤を抑制でき、燃料のクロスオーバーによる出力低下を改善できる固体電解質膜並びに電池(燃料電池)を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、ナノファイバー状のセルロース系繊維を抄紙すると、繊維同士が強固に絡み合って高い保水性、寸法安定性及び耐熱性を有するセルロース系不織布(多孔質体又は多孔質シート)が得られること、セルロース系繊維において、セルロースI型結晶構造が主たる結晶構造であっても、アルカリ溶液などの各種薬剤に対して高い耐性及び寸法安定性を有すること、このようなセルロース系不織布にナフィオン(登録商標)を含浸させると、セルロース系不織布の高い耐熱性及び保水性により、高温でも高いイオン伝導度を維持でき、固体電解質膜(固体高分子膜)として適していることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明の複合シートは、平均繊維径がナノメーターサイズ(例えば、平均繊維径が2〜600nm)のセルロース又はその誘導体の繊維で形成されたセルロース系不織布と、少なくともイオン性ポリマーとで構成されている。イオン性ポリマーは、通常、前記不織布の空隙に充填又は含浸された形態で、前記不織布と一体化している。
セルロース又はその誘導体の繊維の平均繊維径は、例えば、2〜600nm(例えば、10〜500nm)程度であってもよく、50〜500nm程度であってもよい。また、前記繊維の平均繊維長は、50〜700μm(例えば、100〜600μm)程度であってもよい。ナノメーターサイズの平均繊維径を有するセルロース又はその誘導体の繊維(セルロース系繊維)は、抄紙により、繊維同士が強固に絡み合って高い保水性及び寸法安定性を有するセルロース系不織布を形成する。
さらに、セルロース又はその誘導体の繊維は結晶構造(例えば、セルロースII型、特にセルロースI型の結晶構造)を有していてもよい。本発明では、平均繊維径がナノメータサイズのセルロース系繊維(ナノファイバー)を用いるため、セルロースI型の結晶構造を有していても、高い耐ラジカル性及び耐アルカリ性を有するとともに、高い保水性を有するセルロース系不織布を形成できる。繊維中のセルロースI型の結晶構造の割合は、50%以上(例えば、60〜95%)、特に65〜85%程度であってもよい。
イオン性ポリマーは、アニオン性、カチオン性又は両性(アニオン性及びカチオン性)ポリマーであってもよく、例えば、スルホ基含有ポリマー(例えば、スルホフルオロアルキル基及びスルホフルオロアルコキシ基から選択された少なくとも一種を有するフッ素樹脂、スルホニルパーフルオロアルキル基及び/又はスルホニルパーフルオロアルコキシ基を有するフッ素樹脂など)などのアニオン性ポリマーであってもよい。
セルロース又はその誘導体の繊維(例えば、セルロース繊維)とイオン性ポリマーとの割合は、例えば、前者/後者=50/50〜90/10(重量比)、好ましくは60/40〜85/15(重量比)程度であってもよい。イオン性ポリマーがセルロース系不織布に含浸などの形態で一体化すると、ナノメーターサイズの平均繊維径を有するセルロース又はその誘導体の繊維が補強し、機械的強度の高い複合シートが得られる。
このような複合シートは、イオン性ポリマーを有しているため、固体電解質膜として機能する。そのため、複合シートは燃料電池の固体電解質膜として利用できる。複合シート(固体電解質膜)において、セルロース系不織布は、厚み10〜50μm、透気度10〜7000秒/100mlを有していてもよい。
なお、本明細書中、「セルロース又はその誘導体の繊維」を単に「セルロース系繊維」と総称する場合がある。また、平均繊維径がナノメーターサイズのセルロース系繊維を単に「セルロースナノファイバー」という場合がある。
本発明では、平均繊維径がナノメーターサイズのセルロース系繊維で形成されたセルロース系不織布を用いるため、複合シート(又は固体電解質膜)の保水性、寸法安定性及び耐熱性を大きく向上できる。また、セルロース系繊維がセルロースI型の結晶構造を有していても、高い耐ラジカル性及び耐アルカリ性を有するとともに、高い保水性を有するセルロース系不織布(並びに複合シート及び固体電解質膜)を得ることができる。さらに、保水性が高いため、固体電解質膜並びに電池(燃料電池)は高温でも高いイオン伝導度を維持できる。さらには、固体電解質膜では、高い膜強度を維持しつつ、膨潤を抑制でき、クロスオーバーによる出力低下を改善できる。
図1は本発明の実施例1〜3で得られたセルロース系不織布のラジカル耐性を示すグラフである。 図2は本発明の実施例1〜3で得られたセルロース系不織布のアルカリ耐性を示すグラフである。 図3は本発明の実施例1〜3で得られた固体電解質膜を用いた燃料電池での電圧と電流との関係を示すグラフである。 図4は本発明の実施例1〜3で得られた固体電解質膜を用いた燃料電池での出力と電流との関係を示すグラフである。
本発明の複合シートは、セルロース系繊維で形成されたセルロース系不織布とイオン性ポリマーとで構成されており、イオン性ポリマーは不織布に含浸した形態で含まれている。
[セルロース系繊維]
セルロース系繊維は、β−1,4−グルカン構造を有する多糖類である限り、特に制限されず、セルロース繊維、セルロース誘導体の繊維のいずれであってもよい。セルロース繊維としては、高等植物由来のセルロース繊維[例えば、木材繊維(針葉樹、広葉樹などの木材パルプなど)、竹繊維、サトウキビ繊維、種子毛繊維(コットンリンター(リンターセルロース)、ボンバックス綿、カポックなど)、ジン皮繊維(例えば、麻、コウゾ、ミツマタなど)、葉繊維(例えば、マニラ麻、ニュージーランド麻など)などの天然セルロース繊維(パルプ繊維)など]、動物由来のセルロース繊維(ホヤセルロースなど)、バクテリア由来のセルロース繊維(バクテリアセルロース繊維)、藻類のセルロースなどが例示できる。
セルロース誘導体の繊維は、化学的に合成されたセルロース繊維、例えば、セルロースエステル(セルロースアセテート(酢酸セルロース)、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなど)などのセルロースエステル繊維;セルロースエーテル[ヒドロキシアルキルセルロース(例えば、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロースなど)、カルボキシアルキルセルロース(カルボキシメチルセルロース(CMC)など)、アルキルセルロース(メチルセルロース、エチルセルロースなど)、シアノエチルセルロースなど]などのセルロースエーテル繊維;再生セルロース繊維(レーヨン、セロファンなど)、マーセル化パルプ、ポリノジック繊維などが挙げられる。
これらのセルロース系繊維は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのセルロース系繊維は、少なくともセルロース繊維を含む場合が多い。セルロース繊維とセルロース誘導体の繊維との重量割合は、例えば、前者/後者=100/0〜50/50、好ましくは100/0〜70/30(例えば、100/0〜75/25)、さらに好ましくは100/0〜80/20(例えば、100/0〜90/10)程度であってもよい。
なお、セルロース系繊維のパルプは、機械的方法で得られたパルプ(砕木パルプ、リファイナ・グランド・パルプ、サーモメカニカルパルプ、ケミカルパルプ、セミケミカルパルプ、ケミグランドパルプなど)、又は化学的方法で得られたパルプ(針葉樹及び/又は広葉樹パルプのクラフトパルプ、亜硫酸パルプなど)、叩解繊維(叩解パルプなど)であってもよい。また、セルロース繊維は、慣用の精製処理、例えば、脱脂処理などが施された繊維(例えば、脱脂綿など)、漂白パルプ(漂白クラフトパルプなど)であってもよい。
セルロース系繊維のα−セルロース含有量(α−セルロース純度)は、例えば、80〜100%(例えば、85〜100%)、好ましくは90〜100%(例えば、95〜99%)、さらに好ましくは98〜100重量%程度であってもよい。不純物(ヘミセルロースなど)による性能の低下などを考慮すると、α−セルロース含有量の高いセルロース系繊維を用いるのが有利である。さらに、リグニンやヘミセルロース含量の少ない高純度セルロースを使用することにより、木材繊維や種子毛繊維を使用しても、ナノメータサイズで、かつ均一な繊維径を有するセルロースナノファイバーを調製できる。リグニンやヘミセルロース含量の少ないセルロースは、特に、カッパー価(κ価)が30以下(例えば、0〜30)、好ましくは0〜20、さらに好ましくは0〜10(例えば、0〜5)程度のセルロースであってもよい。なお、カッパー価は、JIS P8211の「パルプ−カッパー価試験方法」に準拠した方法で測定できる。
さらに、ミクロフィブリル化してセルロースナノファイバーを調製する場合、原料繊維同士の絡まりを抑制し、ホモジナイズ処理による効率的なミクロフィブリル化を実現し、均一なナノメータサイズの平均繊維径とする観点から、ネバードライパルプ、すなわち乾燥履歴のないパルプ(乾燥することなく、湿潤状態を保持したパルプ)を用いるのが好ましい。ネバードライパルプは、木材繊維及び/又は種子毛繊維で構成されたパルプであり、かつカッパー価が30以下(特に0〜10程度)のパルプであってもよい。このようなパルプは、木材繊維及び/又は種子毛繊維を塩素で漂白処理することにより調製してもよい。
セルロース系繊維の平均重合度は、例えば、10〜10000程度であってもよく、植物由来のセルロース繊維の平均重合度は、100〜10000(例えば、300〜7500)、好ましくは500〜5000程度であってもよく、動物、バクテリア及び藻類由来のセルロース繊維では、平均重合度が5000以上であってもよい。
セルロース系繊維の横断面形状(繊維の長手方向に垂直な断面形状)は、バクテリアセルロースのような異方形状(扁平形状)であってもよいが、植物由来のセルロース繊維の場合、略等方形状(例えば、真円形状、楕円形状、正多角形状など)である。略等方形状(特に、略円形状)の場合、断面の短径に対する長径の比(平均アスペクト比)は、例えば、1〜2、好ましくは1〜1.5、さらに好ましくは1〜1.3(特に1〜1.2)程度である。
セルロース系繊維は、非晶質であってもよいが、結晶構造(I型、II型、III型又はIV型)を有していてもよい。なお、セルロースII型の結晶構造を有するセルロース系繊維(レーヨン繊維、マーセル化パルプ、ポリノジック繊維など)は、耐アルカリ性が高いものの、叩解により微細化することが困難である。一方、セルロースI型の結晶構造を有するセルロース繊維は叩解によりフィブリル化しやすい。本発明では、セルロースI型の結晶構造であっても、ナノファイバーとすることにより、ラジカルやアルカリ(特にアルカリ)に対して高い耐性を有するセルロース系不織布(多孔質シート)を得ることができる。このようなセルロースI型の結晶構造を有し、ラジカルやアルカリ(特にアルカリ)に対して高い耐性を有するセルロース系不織布(又は固体電解質膜)は知られていない。その理由は明確ではないが、セルロースナノファイバーにより不織布(固体電解質膜)の緻密性が大きく向上し、耐性が発現したものと思われる。なお、燃料電池を稼動させると、触媒電極付近で副生成物として過酸化水素とそれに起因するヒドロキシラジカルが発生し、このヒドロキシラジカルが固体電解質膜を攻撃して、劣化させる。そのため、固体電解質膜には耐ラジカル性が必要である。
また、カチオン系電解質を用いるアルカリ型燃料電池では、その電解質膜中を水酸化物イオン(OH)が移動するため、電解質膜が強アルカリ雰囲気下に常時晒される。そのため、電解質膜には耐アルカリ性が必要となる。
セルロース系繊維中のセルロースI型の結晶構造の割合は、例えば、50%以上(例えば、55〜95%)、好ましくは60〜95%(例えば、65〜90%)、さらに好ましくは65〜85%程度である。セルロースI型の結晶構造の割合が小さいと、ラジカルやアルカリに対する耐性を長時間に亘り向上させるのが困難である。なお、結晶化度(セルロースI型の結晶構造の割合)は、X線回析により求められる。例えば、セルロースI型の結晶化度は、X線回析結果から、Segal らの手法(L.Segal,J.J.Greely etal,Text.Res.J.,29,786,1959)、並びにKamideらの手法(K.Kamide et al,Polymer J.,17,909,1985)を用いて算出できる。すなわち、X線回折測定で得られた回折図の2θ=4°〜 32°の回折強度をベースラインとして、2θ=22.6°での002面の回折強度と2θ=18.5°のアモルファス部分の回折強度から次式により算出できる。
χc=(I002c−Ia)/I002c×100
(式中、χcはセルロースI型の結晶化度(%)、I002cは2θ=22.6°での002面の回折強度、Iaは2θ=18.5°でのアモルファス部分の回折強度を示す)
上記結晶構造の割合の観点から、好ましいセルロース系繊維としては、セルロースI型の結晶化度の高いセルロース、例えば、植物由来のセルロース繊維、例えば、木材繊維(針葉樹、広葉樹などの木材パルプなど)や種子毛繊維(コットンリンターパルプなど)、バクテリア由来、藻類由来、動物由来のセルロース繊維(バクテリアセルロース、藻類のセルロース、ホヤセルロースなど)が例示できる。木材パルプは、通常、50〜70%(例えば、55〜65%)程度の結晶化度を有するのに対して、種子毛繊維及びバクテリア由来のセルロースは70〜90%(例えば、75〜85%、特に78〜85%)程度の結晶化度を有し、藻類由来、動物由来のセルロース繊維は90〜98%(例えば、92〜97%)程度の結晶化度を有している。これらの中で、生産性などの観点から、種子毛繊維(コットンリンターパルプなど)が有利に使用される。特にセルロース系繊維は、少なくともセルロースI型の結晶化度の高いセルロース繊維[リンターセルロース(リンターパルプ)]を含むのが好ましく、α−セルロース含有量(α−セルロース純度)の高いセルロース繊維がさらに好ましい。セルロースI型の結晶化度の高い(結晶化度が75〜100%、好ましくは78〜95%)セルロース繊維(リンターセルロースなど)と、他のセルロース系繊維(非晶質を含む結晶化度の低い繊維、他の結晶構造を有する繊維)との重量割合は、前者/後者=100/0〜50/50、好ましくは100/0〜70/30、さらに好ましくは100/0〜80/20程度であってもよい。
なお、セルロースI型の結晶構造の割合は、例えば、セルロースI型の結晶化度の高いセルロース繊維と、他のセルロース系繊維との割合で調整することができる。
これらのセルロース系繊維は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。好ましいセルロース系繊維は、叩解により微細化、特にフィブリル化可能な繊維、例えば、少なくともセルロース繊維(セルロースI型の結晶構造を有するセルロース繊維)を含んでいる。
セルロース系繊維の平均繊維径(数平均繊維径)は、ナノメーターサイズであり、例えば、2〜1000nm(例えば、10〜800nm)程度の範囲から選択でき、2〜600nm(例えば、5〜550nm)、好ましくは10〜500nm(例えば、20〜450nm)、さらに好ましくは25〜500nm(例えば、50〜400nm)程度であってもよい。セルロース系繊維の平均繊維径は、通常、15〜500nm(例えば、50〜500nm)、好ましくは70〜450nm程度であり、20〜300nm(例えば、25〜100nm)程度であってもよい。
さらに、セルロースナノファイバーは、均一なナノメータサイズであり、ミクロンオーダーサイズの繊維を実質的に含有しないファイバーであってもよい。繊維径分布の標準偏差は、例えば、100nm以下(例えば、1〜100nm)、好ましくは3〜50nm、さらに好ましくは5〜40nm(例えば、10〜30nm)程度である。さらに、セルロースナノファイバーの最大繊維径は1μm以下(例えば、5〜900nm)、例えば、500nm以下(例えば、10〜500nm)、好ましくは20〜300nm(例えば、30〜200nm)、さらに好ましくは50〜100nm(例えば、60〜90nm)程度であってもよく、10〜100nm程度であってもよい。
セルロース系繊維の平均繊維長は、10〜3000μm程度の範囲から選択でき、例えば、50〜1000μm(例えば、70〜700μm)、好ましくは100〜800μm(例えば、150〜650μm)、さらに好ましくは200〜700μm(例えば、300〜600μm)程度であってもよい。さらに、平均繊維径に対する平均繊維長の比(平均繊維長/平均繊維径)(平均アスペクト比)は、例えば、2000以上(例えば、2000〜100000)であり、好ましくは3000〜80000(例えば、5000〜50000)、さらに好ましくは10000〜40000(例えば、20000〜35000)程度であってもよい。
このようなセルロースナノファイバーを抄紙すると、耐熱性が高いだけでなく、繊維が緻密で強固に絡み合い、保水性、寸法安定性の高いセルロース系不織布を得ることができるとともに、イオン性ポリマーの含浸により機械的強度を著しく向上でき、補強された複合シートを得ることができる。なお、セルロース系繊維の平均繊維径、繊維径分布の標準偏差、最大繊維径は、電子顕微鏡写真に基づいてランダムに測定した繊維径(n=20程度)から算出できる。
セルロースナノファイバーの脱水時間は、API規格の脱水量に関する試験方法に準拠して、0.5重量%濃度の繊維スラリーを用いて測定したとき、例えば、1000秒以上であり、好ましくは1200〜10000秒、さらに好ましくは1500〜8000秒(特に1800〜7000秒)程度である。脱水時間が大きいほど、平均繊維長/平均繊維径比の高い繊維形状となり、保水力が高くなり、少量で強度や硬度を向上できる。
セルロースナノファイバーは、水に対する分散性が高く、安定な分散液(又は懸濁液)を形成できる。例えば、セルロースナノファイバーを2重量%濃度で水に懸濁させた懸濁液の粘度は、温度25℃において、3000mPa・s以上であり、好ましくは4000〜15000mPa・s、さらに好ましくは5000〜10000mPa・s程度である。粘度は、B型粘度計を用いて、ロータNo.4を使用し、60rpmの回転数で見かけ粘度として測定できる。なお、フィブリル化の程度が小さかったり、繊維径が大きいと、水への分散性が低下し、均一な懸濁液が得られず、粘度を測定することができない。
セルロースナノファイバーの製造方法は、特に限定されず、例えば、原料繊維をミクロフィブリル化する方法、バクテリアを用いる方法などを利用できる。これらの方法のうち、生産性などの点から、原料繊維をミクロフィブリル化する方法が好ましい。ミクロフィブリル化の方法としては、原料繊維を溶媒に分散させて分散液を調製する分散液調製工程、前記分散液を、必要により叩解処理し、ホモジナイズ処理するホモジナイズ工程を経て製造してもよい。
分散液の溶媒としては、例えば、水、水溶性有機溶媒(メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールなどC1−3アルカノール;アセトン;ジオキサン、テトラヒドロフランなどの環状エーテルなど)、非水溶性有機溶媒(エーテル類、エステル類、ケトン類、芳香族炭化水素、ハロゲン系炭化水素類など)などが挙げられる。これらの溶媒は、単独で又は二種以上組み合わせて使用してもよい。これらの溶媒のうち、生産性、コストの点から、水が好適であり、必要により、水と水性有機溶媒との混合溶媒を用いてもよい。
分散液中の原料繊維の濃度は、例えば、0.01〜10重量%(例えば、0.05〜5重量%)、好ましくは0.1〜3重量%(例えば、0.2〜2.5重量%)、さらに好ましくは0.3〜2重量%(例えば、0.5〜1.5重量%)程度であってもよい。
叩解処理では、例えば、慣用の叩解機、例えば、ビーター、ジョルダン、コニカルリファイナー、シングルディスクリファイナー、ダブルディスクリファイナーなどを利用できる。ホモジナイズ処理では、慣用の均質化装置、例えば、ホモジナイザー(特に、高圧ホモジナイザー、超高圧ホモジナイザー、グラインダー型微細装置など)を利用できる。セルロースナノファイバーを調製するためのホモジナイズ処理には、特開2011−26760号公報、特開2012−25833号公報、特開2012−36517号公報、特開2012−36518号公報に記載の方法を利用でき、これらの公報に記載の方法のうち、破砕型ホモバルブシートを備えたホモジナイザーによるホモジナイズ処理を利用してもよい。また、特開2008−274525号公報に記載の方法(高圧ホモジナイザーによる処理)を利用してもよい。
なお、セルロース系繊維は、必要により他の繊維を含んでいてもよい。他の繊維としては、例えば、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維(ポリアクリロニトリル繊維)、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、ポリテトラフルオロエチレン繊維、ポリフッ化ビニル繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリアルキレンアリレート繊維、アラミド繊維を含むナイロン繊維、ポリウレタン繊維などが例示できる。これらの繊維も平均繊維径が前記と同様のナノメータサイズであるナノファイバーであるのが好ましい。他の繊維の割合は、セルロース系繊維100重量部に対して、0〜25重量部(例えば、0〜15重量部、特に0〜10重量部)程度である。
セルロース系繊維(他の繊維も含む)の表面は、必要により、シランカップリング剤などの表面処理剤で処理してもよい。
セルロース系繊維は抄紙によりセルロース系不織布を形成している。セルロース系不織布の厚みは特に制限されず、例えば、1〜50μm(例えば、5〜45μm)、好ましくは10〜35μm(例えば、15〜30μm)程度であり、通常、15〜25μm程度であってもよい。セルロース系不織布の透気度は、例えば、10〜7000秒/100ml、好ましくは20〜6500秒/100ml(例えば、30〜5000秒/100ml)、さらに好ましくは50〜4000秒/100ml(例えば、100〜2500秒/100ml)程度であってもよい。なお、透気度は、JIS P8117に従って測定できる。
セルロース系不織布の目付は、2〜25g/cm2、好ましくは2.5〜20g/cm2、さらに好ましくは3〜15g/cm2(例えば、3〜10g/cm2)程度である。
空孔率は、30〜95%、好ましくは50〜90%、さらに好ましくは60〜80%程度である。空孔率は水銀圧入法により測定できる。
引張り強度は、厚み15μmにおいて、1N以上(例えば、3〜25N)、好ましくは5〜20N(例えば、6〜15N)、さらに好ましくは6〜10N程度である。なお、引張り強度は、JIS P 8113に従って測定できる。
このようなセルロース系不織布(多孔質シ−卜)は、セルロースナノファイバーで形成されているため、繊維が均一かつ強固に絡み合い、高い保水性、寸法安定性を有するとともに、セルロース由来の高い耐熱性を備えている。特に、I型結晶構造を所定の割合で含む(例えば、高い結晶化度を有するセルロ−ス繊維を含有する)と、耐ラジカル・アルカリ性を大きく向上できる。また、エンジニアプラスチック製の多孔質シートに比べて、より低コストで作製できる。そのため、セルロース系不織布(多孔質シ−卜)は、例えば、一次電池及び二次電池(例えば、乾電池、鉛蓄電池、ニッケル水素電池、アルカリ電池、リチウムイオン2次電池、ナトリウムイオン二次電池など)、電解コンデンサ、電気2重層キャパシタ、リチウム系キャパシタなどの蓄電デバイスのセパレータとして利用できる。また、防塵フィルター、分画フィルタなどの機能性フィルターなどとしても利用できる。
なお、セルロース系不織布(多孔質シ−卜)は、慣用の方法、例えば、湿式抄紙、乾式抄紙などを用いて抄紙し、乾燥することにより調製できる。抄紙方法については、前記例示の文献(特開2011−26760号公報、特開2012−25833号公報、特開2012−36517号公報、特開2012−36518号公報、特開2008−274525号公報など)を参照できる。
[イオン性ポリマー]
イオン性ポリマー(イオン性高分子)は、イオン性(電解質性)を有するポリマー(すなわち、高分子電解質)であればよく、アニオン性ポリマー、カチオン性ポリマー、両性ポリマー(カルボキシル基とアミノ基の双方を有するポリマーなど)のいずれであってもよい。イオン性ポリマーは、複合シートにおいて、マトリックスを形成してもよい。
アニオン性ポリマーは、通常、酸基[カルボキシル基、スルホ基(又はスルホン酸基)など]を有している。アニオン性ポリマーは、酸基(又は酸性基)を単独で又は2種以上組み合わせて有していてもよい。好ましい酸性基はスルホ基(又はスルホン酸基)である。
代表的なアニオン性ポリマーとしては、例えば、カルボキシル基を有するポリマー[例えば、(メタ)アクリル酸ポリマー(例えば、ポリ(メタ)アクリル酸などの(メタ)アクリル酸と他の共重合性単量体との共重合体など)、カルボキシル基を有するフッ素含有樹脂(パーフルオロカルボン酸樹脂)など]、スルホ基を有するスチレン系樹脂[例えば、ポリスチレンスルホン酸など]、スルホフルオロアルキル基及び/又はスルホフルオロアルコキシ基を有する樹脂[例えば、ナフィオン(商標)などのスルホニルパーフルオロアルキル基を有する樹脂など]、スルホン化ポリアレーンエーテル系樹脂(スルホン化ポリエーテルケトン系樹脂、スルホン化ポリエーテルスルホン系樹脂など)、ポリアレーンエーテルブロックとアレーンスルホン酸ブロックとのブロック共重合体(ポリエーテルスルホンブロックやポリエーテルケトンブロックとベンゼンスルホン酸ブロックとのブロック共重合体など)(特開2012−10449号公報など)などが挙げられる。
好ましいアニオン性ポリマーには、強酸性ポリマー、例えば、スルホ基(スルホニル基)を有するフッ素含有樹脂、特に、スルホフルオロアルキル基(スルホニルパーフルオロC1−4アルキル基など)及び/又はスルホフルオロアルコキシ基(スルホニルパーフルオロC1−4アルコキシ基など)を有するフッ素含有樹脂が含まれる。このような樹脂としては、例えば、フルオロアルケンとスルホフルオロアルキル−フルオロビニルエーテルとの共重合体[例えば、テトラフルオロエチレン−[2−(2−スルホテトラフルオロエトキシ)ヘキサフルオロプロポキシ]トリフルオロエチレン共重合体など]、フルオロアルケンとスルホフルオロアルアルコキシ−アルキルビニルエーテルとの共重合体[例えば、テトラフルオロエチレン−パーフルオロ[2−(フルオロスルホニルエトキシ)プロピルビニルエーテル共重合体など]などのフルオロスルホン酸基を有する樹脂(フッ素樹脂)などが挙げられる。なお、スルホ基を有するフッ素含有樹脂は、デュポン社から商品名「ナフィオン」シリーズなどとして入手可能である。
カチオン性ポリマーの塩基性基(アルカリ性基)としては、例えば、アミノ基[例えば、アミノ基、置換アミノ基(例えば、ジメチルアミノ基などのモノ又はジアルキルアミノ基)などの第1級、第2級又は第3級アミノ基]、イミノ基(−NH−、−N<)、第4級アンモニウム塩基(例えば、トリメチルアンモニウム塩基などのトリアルキルアンモニウム塩基)などが挙げられる。カチオン性ポリマーは、これらの塩基性基を単独で又は2種以上組み合わせて有していてもよい。なお、塩基性基は、その一部又は全部が中和されていてもよい。
代表的なカチオン性ポリマーとしては、例えば、アミン系ポリマー{例えば、アリルアミン系ポリマー[ポリアリルアミン、アリルアミン−ジメチルアリルアミン共重合体、ジアリルアミン−二酸化硫黄共重合体などのアリルアミン系単量体(例えば、アリルアミン、ジアリルアミン、ジアリルアルキルアミン(ジアリルメチルアミン、ジアリルエチルアミンなど)など)の単独又は共重合体]、ビニルアミン系ポリマー(例えば、ポリビニルアミンなどのビニルアミン系単量体の単独又は共重合体)、アミノ基を有する(メタ)アクリル系ポリマー[例えば、アミノアルキル(メタ)アクリレート(例えば、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレートなどのN−モノ又はジアルキルアミノC1−4アルキル(メタ)アクリレート)、アミノアルキル(メタ)アクリルアミド(例えば、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミドなどのN−モノ又はジアルキルアミノC1−4アルキル(メタ)アクリルアミド)などのアミノ基を有する(メタ)アクリル系単量体の単独又は共重合体など]、ヘテロ環式アミン系ポリマー[例えば、イミダゾール系ポリマー(例えば、ポリビニルイミダゾールなど)、ピリジン系ポリマー(例えば、ポリビニルピリジンなど)、ピロリドン系ポリマー(例えば、ポリビニルピロリドン)など]、アミン変性エポキシ樹脂、アミン変性シリコーン樹脂など};イミン系ポリマー[例えば、ポリアルキレンイミン(例えば、ポリエチレンイミンなど)などのイミン系単量体の単独又は共重合体]、第4級アンモニウム塩基含有ポリマーなどが挙げられる。
第4級アンモニウム塩基含有ポリマーにおいて、塩としては、例えば、ハロゲンとの塩(例えば、クロライド、ブロマイド、アイオダイドなど)、カルボン酸塩(例えば、酢酸塩などのアルカン酸塩)、スルホン酸塩などが挙げられる。
第4級アンモニウム塩基含有ポリマーとしては、例えば、上記例示のアミン系ポリマーやイミン系ポリマーのアミノ基やイミノ基を第4級アンモニウム化したポリマー{例えば、N,N,N−トリアルキル−N−(メタ)アクリロイルオキシアルキルアンモニウム塩[例えば、トリメチル−2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−エチル−2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアンモニウムクロライドなどのトリC1−10アルキル(メタ)アクリロイルオキシC2−4アルキルアンモニウム塩]の単独又は共重合体}の他、ビニルアラルキルアンモニウム塩系ポリマー{例えば、ビニルアラルキルアンモニウム塩[例えば、N,N,N−トリアルキル−N−(ビニルアラルキル)アンモニウム塩(例えば、トリメチル−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−エチル−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−2−(4−ビニルフェニル)エチルアンモニウムクロライドなどのトリC1−10アルキル(ビニル−C6−10アリールC1−4アルキル)アンモニウム塩)、N,N−ジアルキル−N−アラルキル−N−(ビニルアラルキル)アンモニウム塩(例えば、N,N−ジメチル−N−ベンジル−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライドなどのN,N−ジC1−10アルキル−N−C6−10アリールC1−4アルキル−N−(ビニル−C6−10アリールC1−4アルキル)アンモニウム塩)]の単独又は共重合体など}、カチオン化セルロース[例えば、ヒドロキシ基含有セルロース誘導体(例えば、ヒドロキシエチルセルロースなどのヒドロキシC2−4アルキルセルロース)と第4級アンモニウム塩基(例えば、トリアルキルアンモニウム塩基など)を有するエポキシ化合物(例えば、N,N,N−トリアルキル−N−グリシジルアンモニウム塩)との反応物]、スチレン−ジビニルベンゼンコポリマーに第4級アンモニウム塩基を導入したポリマーなどが挙げられる。
なお、カチオン性セルロース(カチオン化セルロース)は、(株)ダイセルから、商品名「ジェルナー」、ポリアリルアミンは、ニットーボーメディカル(株)から商品名「PAA」シリーズ、アミン変性シリコーン樹脂は、信越化学工業(株)から、商品名「KF」シリーズなどとして入手できる。
好ましいカチオン性ポリマーは、第4級アンモニウム塩基含有ポリマーなどの強塩基性のカチオン性ポリマーが挙げられる。
イオン性ポリマーは、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。例えば、イオン性ポリマーはアニオン性ポリマー又はカチオン性ポリマー単独で構成してもよく、アニオン性ポリマー又はカチオン性ポリマーと他のイオン性ポリマー(例えば、両性ポリマーなど)とを組み合わせてもよい。このような場合、イオン性ポリマー全体に対するアニオン性ポリマー及び/又はカチオン性ポリマーの割合は、例えば、30重量%以上(例えば、40〜100重量%)、好ましくは50重量%以上(例えば、60〜100重量%)、さらに好ましくは70重量%以上(例えば、80〜98重量%)であってもよい。
イオン性ポリマー(アニオン性ポリマー、カチオン性ポリマーなど)は、架橋構造を有するイオン交換樹脂(又はイオン交換体又は固体高分子電解質)であってもよい。架橋した代表的なアニオン性ポリマー[又は陽イオン交換樹脂(カチオン型イオン交換樹脂、酸型イオン交換樹脂)]としては、例えば、強酸性陽イオン交換樹脂、弱酸性陽イオン交換樹脂{例えば、カルボキシル基を有するイオン交換樹脂[例えば、メタクリル酸−ジビニルベンゼンコポリマー、アクリル酸−ジビニルベンゼンコポリマーなどの(メタ)アクリル酸と架橋性単量体など)との共重合体など)、カルボキシル基を有する架橋したフッ素含有樹脂(パーフルオロカルボン酸樹脂)など]、架橋したスチレン系重合体のスルホン化物(スチレン−ジビニルベンゼンコポリマーのスルホン化物など)、スルホ基を有する架橋したフッ素含有樹脂(例えば、架橋したスルホニルパーフルオロアルキル基及び/又はスルホニルパーフルオロアルコキシ基を有するフッ素樹脂などのフルオロスルホン酸基を有する樹脂)などが挙げられる。代表的な架橋したカチオン性ポリマーとしては、例えば、陰イオン交換樹脂(アニオン型イオン交換樹脂、塩基型イオン交換樹脂)などが例示できる。
イオン性ポリマーとしては、セルロース系不織布に対する含浸性を高めるため、架橋構造を有していない(又は架橋度が非常に低い)イオン性ポリマーが好ましい。特に、スルホ基含有ポリマー(パーフルオロスルホン酸樹脂などのスルホフルオロアルキル基及びスルホフルオロアルコキシ基から選択された少なくとも一種を有するフッ素樹脂)が好ましく、このようなアニオン性ポリマーはプロトン交換膜を形成するのに適している。なお、必要であれば、セルロース系不織布に含浸又は充填したイオン性ポリマーは、架橋剤で架橋していてもよい。
イオン性ポリマーにおいて、イオン交換容量は、0.1〜5.0meq/g(例えば、0.15〜4.0meq/g)、好ましくは0.2〜3.0meq/g(例えば、0.3〜2.0meq/g)、さらに好ましくは0.4〜1.5meq/g、特に0.5〜1.0meq/g程度であってもよい。
なお、イオン性ポリマーは溶媒に対して溶解又は分散する場合が多い。溶媒に対して完全に溶解しないイオン性ポリマーについては、分子量を正確には測定できないが、概ね重量平均分子量は1×10〜100×10程度である場合が多い。
セルロース系繊維とイオン性ポリマーとの重量割合は、セルロース系不織布に対してイオン性ポリマーが均一に含浸又は充填可能であればよく、例えば、前者/後者=50/50〜90/10、好ましくは60/40〜85/15(例えば、65/35〜80/20)、さらに好ましくは70/30〜80/20(例えば、75/25〜85/15)程度であってもよい。
このような複合シートは、高い保水性、寸法安定性及び耐熱性を有するだけでなく、イオン性ポリマーが補強されて高い機械的強度を有するため、燃料電池に用いても、燃料(液体燃料など)の反応生成物(水)により膨潤することがなく、燃料が対極へ移動(クロスオーバー)するのを抑制でき、出力低下を防止できる。さらに、高い保水性により、高温でも電解質膜として機能させることができ、高いイオン伝導度を維持でき、高い出力を長期間に亘り維持できる。そのため、複合シートは、燃料電池の固体電解質膜として有用である。
なお、複合シート及び固体電解質膜は、通常、溶媒(水及び/又は前記水溶性有機溶媒)に溶解した溶液又は分散液の形態で、イオン性ポリマーをセルロース系不織布(多孔質シ−卜)に含浸させ、溶媒を除去することにより調製できる。含浸は、前記溶液又は分散液を噴霧などによりセルロース系不織布(多孔質シ−卜)に適用して行ってもよく、前記溶液又は分散液中にセルロース系不織布(多孔質シ−卜)を浸漬することにより行ってもよい。なお、前記溶液又は分散液中のイオン性ポリマーの濃度は特に制限されず、例えば、1〜30重量%、好ましくは3〜25重量%、さらに好ましくは5〜20重量%程度であってもよい。
なお、複合シートはセルロース系不織布と少なくともイオン性ポリマーとを含んでいればよく、イオン性ポリマーは、必要であれば、水又は水溶性有機溶媒に可溶な他のポリマー、例えば、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルピロリドン、セルロースエーテル(メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースなど)などと併用してもよい。さらに、不織布は、必要であれば、紙力増強剤などの添加剤を含んでいてもよい。
[燃料電池]
燃料電池(固体高分子型燃料電池)の構造は、特に制限されず、例えば、固体電解質膜の両側に、電極触媒として白金合金触媒を表面に担持させた多孔質シート(拡散層)と、ガス流路が形成された多孔質板と、セパレータとを順次スタックしてセルを形成した構造、多孔質板及びセパレータに代えて、ガス流路が形成されたセパレータを用いてセルを形成した構造などであってもよい。
負極(燃料極)には、還元剤が供給され、正極(酸素極)には、酸化剤としての酸素含有気体(酸素、空気、酸素を不活性ガスなどで希釈した気体など)が供給される。還元剤としては、例えば、水素、アルコール(例えば、メタノール、エタノールなど)、ジメチルエーテルやヒドラジンなどが例示できる。これらの還元剤は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。還元剤としては、水素、メタノールが汎用される。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1
セルロースナノファイバーは、特開2011−26760号公報(特許文献3)に記載の方法に従って作製した。すなわち、原料パルプに広葉樹パルプを用い、パルプを1重量%の割合で含有するスラリー液100リットルを調製した。次いで、ディスクリファイナー(長谷川鉄工(株)製、SUPERFIBRATER400-TFS)を用いて、クリアランス0.15mm、ディスク回転数1750rpmとして10回叩解処理し、リファイナー処理品を得た。このリファイナー処理品を、通常の非破砕型ホモバルブシート(中空円筒状凸部の下流端の内径/リング状端面の厚み=1.9/1)を備えた第1ホモジナイザー(ゴーリン社製、15M8AT)を用いて、処理圧50MPaで20回処理した。さらに、破砕型ホモバルブシート(中空円筒状凸部の下流端の内径/リング状端面の厚み=16.8/1)を備えた第2ホモジナイザー(ニロソアビ社製、PANDA2K)を用いて、処理圧120MPaで30回処理した。すなわち、第1ホモジナイズ処理を20回、第2ホモジナイズ処理を30回、合計でホモジナイズ処理を50回行った。得られたセルロースナノファイバー(セルロース含有量80%、セルロース結晶化度50%、平均繊維径70nm、平均繊維長150μm)を用いて前記特許文献3に記載の方法に従い不織布(セルロース結晶比率40%、厚み20μm、透気度200秒/100ml)を作製した。
得られたセルロース系不織布をナフィオン(登録商標)117分散液(アルドリッチ社製)に浸漬した後、50℃で30分間乾燥させた。この処理を10回繰り返し、セルロース系不織布の細孔にナフィオン117が充填された固体電解質膜を作製した。
実施例2
原料パルプとしてリンターパルプを用い、第1ホモジナイズ処理を15回、第2ホモジナイズ処理を15回、合計でホモジナイズ処理を30回行う以外、実施例1と同様にして、セルロースファイバー(セルロース含有量95%、セルロース結晶化度80%、平均繊維径300nm、平均繊維長450μm)からなる不織布(セルロース結晶比率76%、厚み20μm、透気度6100秒/100ml)、及びナフィオン117を充填した固体電解質膜を作製した。
実施例3
第1ホモジナイズ処理を5回、第2ホモジナイズ処理を0回、合計でホモジナイズ処理を5回行う以外、実施例2と同様にして作製したセルロースファイバー(セルロース含有量95%、セルロース結晶化度80%、平均繊維径450nm、平均繊維長520μm)と、実施例2で得られたセルロースファイバーとを重量比20:80の割合で混合し、実施例1と同様にして、不織布(セルロース結晶比率76%、厚み20μm、透気度25秒/100ml)、及びナフィオン117を充填して固体電解質膜を作製した。
比較例
ナフィオン117膜(アルドリッチ社製)を比較例として用いた。
前記実施例1〜3で得られたセルロース系不織布及び/又は固体電解質膜について、以下のようにして、ラジカル耐性試験およびアルカリ耐性試験を行った。
[ラジカル耐性試験]
25℃の環境下、作製した試験片(セルロース系不織布及び固体電解質膜)(5cm角)をフェントン試薬(2ppmの硫酸鉄(II)を含む3%過酸化水素水)に浸漬し、3,24,48時間浸漬後の重量減少率から耐久性の程度を評価した。固体電解質膜についての24時間後の重量減少率を表1に示す。
[アルカリ耐性試験]
80℃の環境下、試験片(セルロース系不織布)(5cm角)を5N KOH水溶液に浸漬し、3,24,48時間浸漬後の重量減少率から耐久性の程度を評価した。
セルロース系不織布のラジカル耐性試験結果を図1に、アルカリ耐性試験結果を図2に示す。
また、比較例及び実施例1〜3の固体電解質膜について、以下のようにして、寸法安定性を調べた。
[寸法安定性試験]
作製した固体電解質膜を窒素雰囲気下、80℃で1時間乾燥させた後の面積を膨潤前面積とした。乾燥後の固体電解質膜を25℃の50%メタノール水溶液に1時間浸漬させた後の面積を膨潤後面積とし、以下の式から浸漬前後の面積増加率を求めた。
面積増加率(%)=(膨潤後面積−膨潤前面積)/乾燥時面積×100
各固体電解質膜のラジカル耐性試験及び寸法安定性試験の結果を表1に示す。
[燃料電池特性]
固体電解質膜を拡散層付電極((株)ケミックス製、2cm角)で挟み、120℃、1MPaでホットプレスして膜電極接合体(MEA)を作製した。この膜電極接合体(MEA)を燃料電池セル((株)ケミックス製、Pem Master PEM-004DM)に組み込んで燃料電池を作製した。
燃料極に10%メタノール水溶液、酸素極に空気を供給し、25℃、50%RHの雰囲気下で出力特性を評価した。各固体電解質膜を用いた燃料電池の電圧−電流グラフを図3に、出力−電流グラフを図4に示す。
表1及び図から明らかなように、実施例1〜3のセルロース系不織布は、高い耐ラジカル性および耐アルカリ性を示すとともに、実施例1〜3の固体電解質膜は、高い寸法安定性、耐ラジカル性を示し、燃料電池の性能を向上できる。
本発明の複合シート及び固体電解質膜は、イオン交換能を有しており、種々の用途、例えば、イオン交換(又はイオン分離)に利用できるとともに、燃料電池、例えば、自動車などのベヒクル、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータなどの携帯型電子機器などの燃料電池の電解質膜として利用できる。

Claims (9)

  1. 平均繊維径が2〜600nmのセルロース又はその誘導体の繊維で形成されたセルロース系不織布と、少なくともイオン性ポリマーとで構成されている複合シート。
  2. セルロース又はその誘導体の繊維が、セルロースI型の結晶構造を有する請求項1記載の複合シート。
  3. セルロース又はその誘導体の繊維中のセルロースI型の結晶構造の割合が50%以上である請求項1又は2記載の複合シート。
  4. イオン性ポリマーがアニオン性ポリマーである請求項1〜3のいずれかに記載の複合シート。
  5. セルロース又はその誘導体の繊維中のセルロースI型の結晶構造の割合が60〜95%である繊維と、スルホフルオロアルキル基及びスルホフルオロアルコキシ基から選択された少なくとも一種を有するフッ素樹脂とで構成されている請求項1〜4のいずれかに記載の複合シート。
  6. 平均繊維径が50〜500nm、平均繊維長が100〜600μmであり、セルロース又はその誘導体の繊維中のセルロースI型の結晶構造の割合が65〜85%である繊維と、イオン性ポリマーとしてのスルホニルパーフルオロアルキル基及び/又はスルホニルパーフルオロアルコキシ基を有するフッ素樹脂とで構成される請求項1〜5のいずれかに記載の複合シート。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の複合シートで構成されている固体電解質膜。
  8. セルロース系不織布が、厚み10〜50μm、透気度10〜7000秒/100mlを有する請求項7記載の固体電解質膜。
  9. 請求項7又は8記載の固体電解質膜を含む燃料電池。
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