JP2014141589A - ポリアリレート及びそれを用いた成形品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】二価フェノール成分と芳香族ジカルボン酸成分から得られるポリアリレートであって、二価フェノール成分として1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンの内、少なくとも1種を主原料とし、かつUL−94燃焼試験による100μm厚フィルムがVTM−1以上の難燃性を有するポリアリレート。
【選択図】なし
Description
これらのディスプレイに使用される材料には高い難燃性が求められるが、難燃性の高いガラス基板を用いたディスプレイは移動時の振動や衝撃によりガラスが破損するリスクがあった。そのため、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂に難燃剤を添加した樹脂組成物がガラス代替として使用されているが、近年環境問題からハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤を使用せず極めて高い難燃性が要求されており、様々な材料開発が進められているものの、必ずしも満足できるものではなく改善の余地があった。(特許文献1)
本発明においてポリアリレートとは、二価フェノール成分と芳香族ジカルボン酸成分から得られるポリアリレートであって、具体的にはビスフェノール残基と芳香族ジカルボン酸残基とから構成されている芳香族ポリエステルであり、その製造方法としては界面重合法、溶液重合法、溶融重合法などが公知である。この中で界面重合法で製造されたポリアリレート樹脂は良好な色調と物性を有しているため好ましい。
1,1’−ビフェニル−4,4’−ジオール、
1,1’−ビフェニル−3,3‘−ジメチル−4,4’−ジオール、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、
ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エーテル、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルファイド、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、
ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルホン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−1−フェニルエタン
α,ω−ビス[2−(p−ヒドロキシフェニル)エチル]ポリジメチルシロキサン、
α,ω−ビス[3−(o−ヒドロキシフェニル)プロピル]ポリジメチルシロキサン、
4,4’−[1,3−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスフェノールなどが例示される。これらは、2種類以上併用して用いてもよい。また、これらの中でもビスフェノールA、α,ω−ビス[3−(o−ヒドロキシフェニル)プロピル]ポリジメチルシロキサンが好ましい。
Waters社製アライアンスHPLCシステム、
昭和電工株式会社製Shodex805Lカラム2本、
0.25w/v%クロロホルム溶液サンプル、1ml/分クロロホルム溶離液、
254nmのUV検出の条件で測定。
ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)を求めた。
ASTM D4804に基づき、フィルム試験片(200±5×50±1×t mm)を円筒状に巻き、クランプに垂直に取付け、20mm炎による3秒間接炎を2回行い、その燃焼挙動によりVTM−0,VTM−1,VTM−2,Not(VTM−2未達)の判定を行った。
5w/w%の水酸化ナトリウム水溶液2.3リットルに、ハイドロサルファイト0.5gと1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン(本州化学工業株式会社製、以下BPAPと略)290g(1mol)を溶解し、重合触媒としてトリn−ブチルベンジルアンモニウムクロライド2.1gを加え、さらにテレフタル酸クロライド/イソフタル酸クロライド=1/1混合物(東京化成工業製株式会社製)205gとp−ターシャリーブチルフェノール(DIC株式会社製、以下PTBPと略)6gを溶解した塩化メチレン溶液2.7リットルを加えて、約20℃で2時間界面重縮合反応をおこなった。反応終了後、反応液を水相と有機相に分離し、有機相をリン酸で中和し、洗液(水相)の導電率が10μS/cm以下になるまで水洗を繰り返した。得られた重合体溶液を、60℃に保った温水に滴下し、溶媒を蒸発除去して白色粉末状沈殿物を得た。得られた沈殿物を濾過し、105℃、24時間乾燥して、重合体粉末を得た。
BPAPをビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン(本州化学工業株式会社製、以下BPBPと略)352gに変更した以外は、実施例1と同様に行い、Mw=48600,Mn=15700のポリアリレートを得た。得られたポリアリレートは、実施例1と同様に成形を行い、UL−94難燃試験を行った。
BPAPを9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン(大阪ガスケミカル株式会社製、以下BCFLと略)302.4gとビスフェノールA(三菱化学株式会社製、以下BPAと略)45.6gを用いた以外は実施例1と同様に行い、Mw=66800,Mn=18600のポリアリレートを得た。得られたポリアリレートは、実施例1と同様に成形を行い、UL−94難燃試験を行った。
BPAPを9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン(大阪ガスケミカル株式会社製、以下BCFLと略)374.2gとα,ω−ビス[3−(o−ヒドロキシフェニル)プロピル]ポリジメチルシロキサン(信越化学工業株式会社製、商品名X−22−1821、以下Siと略)32.9gを用いた以外は実施例1と同様に行い、Mw=64000,Mn=15800のポリアリレートを得た。得られたポリアリレートは、実施例1と同様に成形を行い、UL−94難燃試験を行った。
BPAPと同時に、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(東京化成工業株式会社製、以下TPEと略)0.8gを分岐化剤として、併用した以外は、実施例1と同様に行い、Mw=72400,Mn=17400のポリアリレートを得た。得られたポリアリレートは、実施例1と同様に成形を行い、UL−94難燃試験を行った。
実施例1のポリアリレートに、フッ素系難燃剤としてパーフルオロブタンスルホン酸塩(DIC株式会社製商品名F−114)を0.08質量%添加し、実施例1と同様に成形を行い、UL−94難燃試験を行った。
BPAPをBPA228gに変更した以外は、実施例1と同様に行い、Mw=78300,Mn=24400のポリアリレートを得た。得られたポリアリレートは、実施例1と同様に成形を行い、UL−94難燃試験を行った。
BPAPを1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(本州化学工業株式会社製、以下BPZと略)268gに変更した以外は、実施例1と同様に行い、Mw=57700,Mn=11200のポリアリレートを得た。得られたポリアリレートは、実施例1と同様に成形を行い、UL−94難燃試験を行った。
Claims (8)
- 二価フェノール成分と芳香族ジカルボン酸成分から得られるポリアリレートであって、二価フェノール成分として1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンの内、少なくとも1種を主原料とし、かつUL−94燃焼試験による100μm厚フィルムがVTM−1以上の難燃性を有することを特徴とするポリアリレート。
- 全使用二価フェノール成分の内、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンの割合が少なくとも50mol%以上である請求項1記載のポリアリレート。
- ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定されたポリスチレン換算重量平均分子量が3万以上15万未満である請求項1または2記載のポリアリレート。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のポリアリレートを成形してなる成形品。
- 請求項4記載の成形品からなるフィルム。
- 厚さが5〜200μmである請求項5記載のフィルム。
- 湿式成形または押出成形にて成形された請求項5または6記載のフィルム。
- フラットパネルディスプレイ用構成材として使用される請求項5〜7のいずれかに記載のフィルム。
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