JP2014140862A - 連続鋳造機の2次冷却制御方法及び2次冷却制御装置 - Google Patents

連続鋳造機の2次冷却制御方法及び2次冷却制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】鋳片全体の表面温度を予め定めた目標温度に制御する際の精度を高めることが可能な、連続鋳造機の2次冷却制御方法を提供する。
【解決手段】鋳片表面温度測定工程と、鋳造速度把握工程と、トラッキング面設定工程と、鋳片目標温度設定工程と、温度固相率推定工程と、熱伝達係数推定工程と、伝熱凝固モデルパラメータ修正工程と、将来予測面設定工程と、将来予測工程と、将来温度影響係数予測工程と、鋳片表面参照温度算出工程と、最適化問題係数行列算出工程と、最適化問題求解工程と、冷却水量変更工程とを有し、該冷却水量変更工程で冷却ゾーン毎の冷却水量の変更を繰り返すことにより、鋳造中の任意の時刻において各トラッキング面が2次冷却制御対象の冷却ゾーン出口まで移動する間に、将来予測面の、将来予測面位置における鋳片の表面温度を、鋳片目標温度設定工程で定めた鋳片の表面温度の目標値に制御する、連続鋳造機の2次冷却制御方法とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、連続鋳造機の2次冷却帯において、一部または全部の鋳片鋳造方向若しくは幅方向の表面温度分布を制御する、連続鋳造機の2次冷却制御方法および2次冷却制御装置に関する。
鋼の連続鋳造においては、例えば垂直曲げ型連続鋳造機では、垂直な鋳型から引き出した鋳片を一旦湾曲させた後、一定湾曲半径で引抜き、その後矯正部において曲がりをなくした状態の鋳片として抽出し、切断する。ところが、ストランド(「鋳型+2次冷却帯群+ローラー群を有する引抜き装置」のセットを意味する。以下において同じ。)の曲げ部においては鋳片の下側表面に、矯正部においては鋳片上側表面に引っ張り応力がかかるため、鋳片表面の温度が脆化域とよばれる範囲にある場合、横ひび割れと呼ばれる表面割れ疵が発生することがある。このため、ストランドの曲げ部および矯正部において、鋳片表面部温度が上記脆化域を回避するように、冷却水量分布を適切に設定することが必要である。冷却水量分布の適切な設定は、例えば、一定鋳造速度の場合には冷却ゾーン水量分布を、事前にシミュレーションなどで適正な値に定めておくことで達成できる。
ところが、連々鋳における次の取鍋到着が遅れる場合には、連々鋳が中断しないように鋳造速度を所定値より低下させて到着を待つため、鋳造速度を操業中に変化させる必要がある。このとき、変更中の鋳造速度について、事前に鋳造速度に対して設定した各ゾーン水量を補間して設定する従来のカスケード水量制御では、鋳片の鋳型湯面から切断までの時間に対する冷却履歴が乱れ、表面の横ひび割れなどの鋳片品質不良が発生する。
また、鋳片表面のスケール付着などの影響により、冷却水量と表面の熱伝達係数との関係が事前のシミュレーションで仮定したものから変化する場合がある。このような場合にも鋳片表面温度が脆化域に入り、横ひび割れが発生することがある。
このような問題に対し、これまでに、いわゆるモデル予測制御による制御方法が開示されている。例えば、特許文献1には、引抜き鋳片を定間隔毎にトラッキングし、各トラッキング面の温度分布を伝熱モデルに基づき逐次的に計算し、鋳片引抜き軌跡をいくつかのゾーンに分割した各ゾーンの出側における計算温度と実測温度との関係から学習された熱伝達係数によって上記モデルを修正し、上記軌跡に沿って設けられた測温点における各トラッキング面の温度分布を上記修正モデルに基づいて一定時刻毎に予測するとともに、当該位置における目標温度と予測温度の差から求めたフィードフォワード水量と、実測温度と目標温度の差から求めたフィードバック水量と、を合計した水量を鋳片に散布する表面温度制御方法が開示されている。
特開昭57−154364号公報
特許文献1に開示されているフィードフォワード水量の算出方法では、冷却ゾーンに存在するトラッキング点毎に、各々が冷却ゾーン出口の測温点に到達した時点での温度を予測し、各トラッキング点が測温点に到達した時の温度予測値が目標値に一致する予測水量密度を求め、さらに当該冷却ゾーンの全トラッキング面について予測水量密度の重みつき平均値をフィードフォワード水量とする。この技術では、鋳型側の冷却ゾーンから順に、フィードフォワード水量を求める手続きと、この手続きで求めたフィードフォワード水量を用いた当該冷却ゾーンにおける温度分布の再計算を行って再計算温度を求める手続きとを行い、再計算温度を、下流側に隣接している冷却ゾーンの入口における初期温度とする手続きを繰返し、全冷却ゾーンの冷却水量を決定する。ところがこの技術では、再計算温度を下流側に隣接している冷却ゾーン入口における初期温度としても、下流側に隣接している冷却ゾーンの入口以外のトラッキング点の温度計算(再計算温度を求めた冷却ゾーンの下流側に隣接している冷却ゾーンよりもさらに下流側に存在している冷却ゾーンにおけるトラッキング点の温度計算)には、フィードフォワード水量の影響が表れない。したがって、特許文献1に開示されている技術では、温度予測計算において、上流側の水量変化が正しく反映されるまでの所要時間が長くなり、場合によっては水量がハンチングするなどの問題が発生していた。その結果、鋳片全体の表面温度を予め定めた目標温度に制御する際の精度が低下しやすかった。
そこで、本発明は、鋳片全体の表面温度を予め定めた目標温度に制御する際の精度を高めることが可能な、連続鋳造機の2次冷却制御方法および2次冷却制御装置を提供することを課題とする。
本発明の第1の態様は、連続鋳造機の鋳型から引き抜かれた鋳片を冷却する2次冷却帯を、鋳片の鋳造方向に複数の冷却ゾーンへと分割し、鋳片へ向けて噴射される冷却水量を各冷却ゾーンで制御することにより、鋳片の表面温度を制御する方法において、予め定めたストランド内の温度測定点における鋳片の表面温度を、鋳片の鋳造中に測定する鋳片表面温度測定工程と、連続鋳造機の鋳造速度を把握する鋳造速度把握工程と、鋳片の断面内温度、鋳片の表面温度、および、鋳片の固相率分布を計算する対象であるトラッキング面を、鋳型内湯面位置から少なくとも2次冷却制御対象の冷却ゾーン出口までの領域で、予め定めた間隔で設定するトラッキング面設定工程と、トラッキング面における、鋳片の表面温度の目標値を定める鋳片目標温度設定工程と、鋳造が進むことにより、トラッキング面が鋳片の鋳造方向へ予め定めた間隔だけ進む毎に、伝熱方程式に基づく伝熱凝固モデルにより、鋳造方向に垂直な鋳片の断面内温度、鋳片の表面温度、および、鋳片の固相率分布を算出して更新する温度固相率推定工程と、伝熱凝固モデルで用いる鋳片の表面の熱伝達係数を、上記冷却水量を含む鋳造条件を用いて算出する熱伝達係数推定工程と、鋳片表面温度測定工程で測定された鋳片の表面温度と、温度固相率推定工程で推定された鋳片の表面温度との差を用いて、伝熱凝固モデルにおける鋳造条件に対するパラメータを修正する伝熱凝固モデルパラメータ修正工程と、トラッキング面設定工程で設定されたトラッキング面の集合の中から、予め定めた鋳造方向に一定の間隔で、将来時刻における鋳片の表面温度、鋳造方向に垂直な鋳片の断面内温度、および、鋳片の固相率分布を予測する将来予測面を設定する将来予測面設定工程と、鋳造が進むことによって、任意の将来予測面が現在時刻からその下流側に隣接する将来予測面位置まで進む間に、鋳造速度が現在時刻から変化しないと仮定して、それぞれの将来予測面が将来予測面位置に到達したときの鋳片の表面温度、鋳造方向に垂直な鋳片の断面内温度、および、鋳片の固相率分布を、将来予測面設定工程で用いた間隔毎に、伝熱凝固モデルを用いて繰り返し予測して更新する将来予測工程と、鋳造が進むことによって、任意の将来予測面が現在時刻からその下流側に隣接する将来予測面位置まで進む毎に、鋳造速度が現在時刻から変化しないと仮定して、各冷却ゾーンの冷却水量がステップ関数状に変化した場合の、それぞれの将来予測面が将来予測面位置に到達するまでに通過する、各トラッキング面位置における鋳片の表面温度を予測し、該予測した鋳片の表面温度と、将来予測工程で予測した鋳片の表面温度との偏差を求め、該偏差を用いて、ステップ関数状に変化する冷却水量に対する変化影響係数を求める将来温度影響係数予測工程と、鋳片目標温度設定工程で設定した鋳片の表面温度の目標値と、将来温度影響係数予測工程で予測した、将来予測面が将来予測面位置に到達した時点における鋳片の表面温度の予測値との間の値である、時間に応じて決定される参照目標温度を算出する鋳片表面参照温度算出工程と、現在時刻における各冷却ゾーンの冷却水量を決定変数とし、将来予測工程および将来温度影響係数予測工程の各々においてそれぞれの将来予測面が通過した各将来予測面位置における将来温度影響係数、および、鋳片表面参照温度算出工程で算出した参照目標温度と将来予測工程で予測した鋳片の表面温度との偏差を算出し、それぞれの将来予測面で算出した該偏差の和を最小化する最適化問題の2次計画問題とし、該2次計画問題における決定変数に対する係数行列を算出する最適化問題係数行列算出工程と、上記2次計画問題を数値的に解くことにより、ステップ関数状に変化する冷却水量の変更量の、現在時刻における最適値を求める最適化問題求解工程と、該最適値を、現在の冷却ゾーンの冷却水量へと加えることにより冷却水量を変更する冷却水量変更工程と、を有し、該冷却水量変更工程で冷却水量の変更を繰り返すことにより、鋳造中の任意の時刻において各トラッキング面が2次冷却制御対象の冷却ゾーン出口まで移動する間に、将来予測面の、将来予測面位置における鋳片の表面温度を、鋳片目標温度設定工程で定めた鋳片の表面温度の目標値に制御することを特徴とする、連続鋳造機の2次冷却制御方法である。
本発明の第2の態様は、連続鋳造機の鋳型から引き抜かれた鋳片を冷却する2次冷却帯を、鋳片の鋳造方向に複数の冷却ゾーンへと分割し、鋳片へ向けて噴射される冷却水量を各冷却ゾーンで制御することにより、鋳片の表面温度を制御する装置であって、予め定めたストランド内の温度測定点における鋳片の表面温度を、鋳片の鋳造中に測定する鋳片表面温度測定部と、連続鋳造機の鋳造速度を把握する鋳造速度把握部と、鋳片の断面内温度、鋳片の表面温度、および、鋳片の固相率分布を計算する対象であるトラッキング面を、鋳型内湯面位置から少なくとも2次冷却制御対象の冷却ゾーン出口までの領域で、予め定めた間隔で設定するトラッキング面設定部と、トラッキング面における、鋳片の表面温度の目標値を定める鋳片目標温度設定部と、鋳造が進むことにより、トラッキング面が鋳片の鋳造方向へ予め定めた間隔だけ進む毎に、伝熱方程式に基づく伝熱凝固モデルにより、鋳造方向に垂直な鋳片の断面内温度、鋳片の表面温度、および、鋳片の固相率分布を算出して更新する温度固相率推定部と、伝熱凝固モデルで用いる鋳片の表面の熱伝達係数を、冷却水量を含む鋳造条件を用いて算出する熱伝達係数推定部と、鋳片表面温度測定部で測定された鋳片の表面温度と、温度固相率推定部で推定された鋳片の表面温度との差を用いて、伝熱凝固モデルにおける鋳造条件に対するパラメータを修正する伝熱凝固モデルパラメータ修正部と、トラッキング面設定部で設定されたトラッキング面の集合の中から、予め定めた鋳造方向に一定の間隔で、将来時刻における鋳片の表面温度、鋳造方向に垂直な鋳片の断面内温度、および、鋳片の固相率分布を予測する将来予測面を設定する将来予測面設定部と、鋳造が進むことによって、任意の将来予測面が現在時刻からその下流側に隣接する将来予測面位置まで進む間に、鋳造速度が現在時刻から変化しないと仮定して、それぞれの将来予測面が将来予測面位置に到達したときの鋳片の表面温度、鋳造方向に垂直な鋳片の断面内温度、および、鋳片の固相率分布を、将来予測面設定部で用いた間隔毎に、伝熱凝固モデルを用いて繰り返し予測して更新する将来予測部と、鋳造が進むことによって、任意の将来予測面が現在時刻からその下流側に隣接する将来予測面位置まで進む毎に、鋳造速度が現在時刻から変化しないと仮定して、各冷却ゾーンの冷却水量がステップ関数状に変化した場合の、それぞれの将来予測面が将来予測面位置に到達するまでに通過する、各トラッキング面位置における鋳片の表面温度を予測し、該予測した鋳片の表面温度と、将来予測部で予測した鋳片の表面温度との偏差を求め、該偏差を用いて、ステップ関数状に変化する冷却水量に対する変化影響係数を求める将来温度影響係数予測部と、鋳片目標温度設定部で設定した鋳片の表面温度の目標値と、将来温度影響係数予測部で予測した、将来予測面が将来予測面位置に到達した時点における鋳片の表面温度の予測値との間の値である、時間に応じて決定される参照目標温度を算出する鋳片表面参照温度算出部と、現在時刻における各冷却ゾーンの冷却水量を決定変数とし、将来予測部および将来温度影響係数予測部の各々においてそれぞれの将来予測面が通過した各将来予測面位置における将来温度影響係数、および、鋳片表面参照温度算出部で算出した参照目標温度と将来予測部で予測した鋳片の表面温度との偏差を算出し、それぞれの将来予測面で算出した該偏差の和を最小化する最適化問題の2次計画問題とし、該2次計画問題における決定変数に対する係数行列を算出する最適化問題係数行列算出部と、上記2次計画問題を数値的に解くことにより、ステップ関数状に変化する冷却水量の変更量の、現在時刻における最適値を求める最適化問題求解部と、該最適値を、現在の冷却ゾーンの冷却水量へと加えることにより冷却水量を変更する冷却水量変更部と、を有し、該冷却水量変更部で、冷却水量の変更を繰り返すことにより、鋳造中の任意の時刻において各トラッキング面が2次冷却制御対象の冷却ゾーン出口まで移動する間に、将来予測面の、将来予測面位置における鋳片の表面温度を、鋳片目標温度設定部で定めた鋳片の表面温度の目標値に制御することを特徴とする、連続鋳造機の2次冷却制御装置である。
本発明によれば、鋳片全体の表面温度を、予め定めた目標温度に常に一致するように制御することが可能な、連続鋳造機の2次冷却制御方法および2次冷却制御装置を提供することができる。その結果、いかなる鋳造速度でも、また鋳造速度が鋳造中に変化した場合でも、連続鋳造機の曲げセグメントや矯正セグメントにおいて、表面温度を鋼の脆化域を回避するように制御することが可能になる。したがって、本発明によれば、表面疵による欠陥のない鋳片を製造することが可能になる。
連続鋳造機9および冷却制御装置10を説明する図である。 鋳造方向に垂直な鋳片断面の分割と格子点の例を示す図である。 本発明の冷却制御方法を説明する図である。 各将来予測面がその下流側に隣接する将来予測面位置まで移動する間に、表面温度を評価するトラッキング面の位置と、温度を予測する相対時刻との関係を説明する図である。 冷却制御装置10に備えられている各部の関係とやりとりする情報を説明するブロック線図である。 鋳造速度低下時に、本発明の冷却制御方法を適用した場合の結果を表すグラフである。 鋳造速度低下時に、従来のカスケード水量制御を適用した場合の結果を表すグラフである。 鋳造中に第3冷却ゾーンの出口目標温度を変更した場合に、本発明の冷却制御方法で冷却水量を調節して表面温度を制御した結果を表すグラフである。 第4冷却ゾーンのスプレー熱伝達係数が低下した場合に、本発明の冷却制御方法で冷却水量を調節して鋳片表面温度を制御した結果を表すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する形態は本発明の例示であり、本発明は以下に説明する形態に限定されない。
図1は、本発明を実施する連続鋳造機9、および、本発明にかかる連続鋳造機の2次冷却制御装置(以下において、「冷却制御装置」ということがある。)10を説明する図である。図1では、連続鋳造機9および冷却制御装置10を簡略化して示している。
本発明を実施する連続鋳造機9では、外側が凝固したストランドをロール対で挟んで支持しながら、駆動装置を備えたピンチロールによって、鋳型1からストランドが所定の引抜き速度(鋳造速度)で引抜かれる。符号4は溶鋼メニスカスである。鋳造方向に所定の間隔をあけて配置された隣接する支持ロールの間には、鋳片5へ向けて冷却水を散布するミストスプレー2(またはスプレー2)の噴出口が設置される。散布される冷却水の流量は冷却水配管に設置した流量調整弁3により制御される。流量調整弁3の開度は、冷却制御装置10から与えられる水量指示値に基づいて調節される。冷却水配管は、鋳片5の鋳造方向長さを複数個に区分した冷却ゾーン(冷却ゾーン境界線6によって区分された冷却ゾーン)に対応して設置されるので、ストランド内の鋳造方向冷却水量分布は、冷却ゾーンごとに制御される。以下の説明において、鋳型直下の冷却ゾーンから順に、第1冷却ゾーン、第2冷却ゾーン、…ということがある。
ストランド内における鋳片5の温度および固相率の分布は、鋳型内湯面から最終ロール出側まで鋳造方向に一定間隔で設置した計算点で、鋳片5に垂直な断面を設定し、各断面内の温度および固相率分布を、各計算点における冷却条件を反映した熱伝達係数の境界条件のもとで離散化した熱伝導方程式を解くことで計算する。熱伝導方程式の初期条件には、計算対象位置に存在する断面の上流側に隣接する断面の温度および固相率の計算結果を設定し、当該上流側に隣接する計算点から対象計算位置へ、鋳片引抜きにより断面が移動するまでの計算を繰り返すことにより、鋳片全体の温度および固相率を計算することができる。
熱伝導方程式の離散化には、例えば図2に示した直交する格子の二次元モデルを用いる。各格子点(i、j)における温度Tij、単位質量あたりのエンタルピーHij、および、単位質量あたりの固相率fijを変数とし、各格子点(i、j)における物性定数を、温度依存性を考慮して密度ρij、比熱Cij、および、熱伝導率λijとして表す。このとき、エンタルピーHij、温度Tij、および、固相率fijの関係は、式(1)で表される。
時間刻みΔtの間に、鋳造方向位置zからz+Δzまで引き抜かれる断面のエンタルピーHijおよび固相率fijの分布の時間変化は、離散化した熱伝導方程式(2)、(4)、(7)、初期条件式(3)、および、境界条件式(5)、(6)、(8)、(9)を用いて表される。以下の式において、上付き添え字zは鋳造方向位置を表し、鋳型内湯面位置をz=0とする。熱伝導方程式における時間刻みΔtは、鋳造方向の断面設置刻みΔzと時刻t−1における鋳造速度v(t−1)を用いて、Δt=Δz/v(t−1)に変換する。鋳片表面からの抜熱は、鋳片5へ向けて散布された冷却水による冷却、ロールとの接触、および、放射等鋳造方向断面位置による冷却方法の違いを考慮した境界条件を反映して設定し、ここでは、式(5)および式(8)に示した、外部を代表する温度Tと表面温度Tij との差の1次式で表した時の熱伝達係数KまたはKで代表した。
上記式(2)において、qi+1/2、j は鋳造方向位置z−1における幅方向の格子点(i、j)から格子点(i+1、j)への熱流束であり、幅方向内部をi=2、…、Iとするとき、下記式(4)で表される。
なお、上記式(1)におけるLijは、格子点(i、j)における凝固潜熱λi+1/2、j=(λi+1、j+λij)/2である。上記式(2)におけるΔxは格子点(i−1/2、j)から格子点(i+1/2、j)までの距離であり、上記式(2)におけるΔyは格子点(i、j−1/2)から格子点(i、j+1/2)までの距離である。また、幅方向境界条件は、短辺表面をi=1とするとき、鋳造方向位置z−1における熱伝達係数Kおよび外部代表温度Tを用いて下記式(5)で表される。
また、幅方向中央線上では、幅方向中央線上をi=I+1とするとき、下記式(6)で表される対称境界条件を仮定する。
また、上記式(2)において、q i、j+1/2は厚み方向の格子点(i、j)から格子点(i、j+1)への熱流束であり、厚み方向内部をj=2、…、Jとするとき、下記式(7)で表される。
なお、λi、j+1/2=(λi、j+1+λij)/2である。上記式(7)において、Δyは格子点(i、j)から格子点(i、j+1)までの距離である。また、厚み方向境界条件は、長辺表面をj=1とするとき、鋳造方向位置z−1における熱伝達係数Kおよび外部代表温度Tを用いて下記式(8)で表される。
また、厚さ方向中央線上では、厚み中央線上をj=J+1とするとき、下記式(9)で表される対称境界条件を仮定する。
鋳造方向位置z+ΔzにおけるエンタルピーHij z+Δzを算出した後、完全液相のfij z+Δz=0または完全固相のfij z+Δz=1の場合には、上記式(1)に各々の値を代入することにより、温度Tij z+Δzを求める。一方、0<fij z+Δz<1の場合には、液相中の溶質濃度で定まる状態図で表される液相線温度T(C)(Cは溶質成分kの濃度)に一致するが、Scheilの式などで知られるように液相中の溶質濃度は固相率に依存するので、下記式(10)で表されるモデルを使用し、当該式(10)と上記式(1)とを連立した方程式の解として、fij z+ΔzおよびTij z+Δzを求める。
ミストスプレー2から散布された冷却水が衝突する鋳片の表面から流出する熱流束が下記式(11)で表されるとき、熱伝達係数kは下記式(12)で求める。
ここで、Tは表面温度[℃]、Dは表面水量密度[l/m]、νはミストスプレー空気流速[m/s]であり、α、β、γ、及び、cは各々定数である。
冷却制御装置10は、鋳片5の引抜き速度と、タンディッシュ内における溶鋼温度と、冷却水温とを用いて、温度評価点における鋳片表面温度の予測値を求め、この予測値と各冷却ゾーン内において予め定めた温度評価点における鋳片表面温度の目標値との偏差と、冷却水量とにより定められる評価関数を最小化するように、各冷却ゾーンの冷却水量の最適値を算出する。本発明にかかる連続鋳造機の2次冷却制御方法(以下において、「本発明の冷却制御方法」ということがある。)では、一回の制御周期内で行う、以下に説明する計算を繰り返すことにより、各トラッキング面における鋳片表面温度を、予め定めた鋳片表面温度の目標値に制御する。本発明の冷却制御方法を説明する図3を参照しつつ、本発明の冷却制御方法について、以下に説明する。
図3に示したように、本発明の冷却制御方法は、鋳片表面温度測定工程(S1)と、鋳造速度把握工程(S2)と、トラッキング面設定工程(S3)と、鋳片目標温度設定工程(S4)と、温度固相率推定工程(S5)と、熱伝達係数推定工程(S6)と、伝熱凝固モデルパラメータ修正工程(S7)と、将来予測面設定工程(S8)と、将来予測工程(S9)と、将来温度影響係数予測工程(S10)と、鋳片表面参照温度算出工程(S11)と、最適化問題係数行列算出工程(S12)と、最適化問題求解工程(S13)と、冷却水量変更工程(S14)と、を有している。
鋳片表面温度測定工程(以下において、「S1」ということがある。)は、予め定めたストランド内の鋳片表面上の温度測定点における鋳片表面温度を、鋳造中に、鋳片表面温度計7を用いて測定する工程である。
鋳造速度把握工程(以下において、「S2」ということがある。)は、鋳造速度測定ロール8を用いて、連続鋳造機9の鋳片引抜速度(鋳造速度)を逐次測定することにより、鋳造速度を把握する工程である。このほか、S2は、例えば、冷却制御装置10の上位計算機(不図示)から、鋳造速度の設定値に関するデータを受信することにより、鋳造速度を把握する工程、とすることもできる。
トラッキング面設定工程(以下において、「S3」ということがある。)は、鋳片断面内温度、鋳片表面温度、および、固相率分布を計算する対象であるトラッキング面を、鋳型内湯面位置から少なくとも2次冷却制御対象の冷却ゾーン出口までの領域で、予め定めた間隔で設定する工程である。
鋳片目標温度設定工程(以下において、「S4」ということがある。)は、S3で設定したトラッキング面における鋳片表面温度の目標値を定める工程である。
温度固相率推定工程(以下において、「S5」ということがある。)は、鋳造が進むことにより、S3で定めたトラッキング面が鋳片の鋳造方向へ予め定めた間隔だけ進む毎に、伝熱方程式に基づく伝熱凝固モデルにより、鋳造方向に垂直な鋳片断面内温度、鋳片表面温度、および、固相率分布を算出して更新する工程である。
S5では、鋳片の鋳造方向に一定間隔で設定した垂直な断面における温度および固相率分布の、前回制御周期からの変更量を、鋼が凝固する際の変態発熱を考慮した熱伝導方程式を解くことにより算出する。
より具体的には、現在時刻をtとし、上記式(2)乃至式(10)を時刻t−1と時刻tとの間の変数間の関係式とみなして、鋳型内湯面に隣接する計算点から2次冷却制御対象の冷却ゾーン出口までの各計算点における断面の温度および固相率分布を計算する。
熱伝達係数推定工程(以下において、「S6」ということがある。)は、伝熱凝固モデルで用いる鋳片表面の熱伝達係数(上記式(5)及び式(8)で表される熱伝達係数)を、現在時刻tにおける伝熱凝固モデルパラメータの推定値と、時刻t−1における冷却水量等の鋳造条件を用いて算出する工程である。
伝熱凝固モデルパラメータ修正工程(以下において、「S7」ということがある。)は、S1で測定された鋳片の表面温度と、S5で推定された鋳片表面温度との差を用いて、伝熱凝固モデルにおける鋳造条件に対するパラメータを修正する工程である。
伝熱凝固モデルのパラメータの修正は、S1で測定された鋳片の表面温度とS5で推定された鋳片表面温度の推定値との誤差に補正係数をかけた値を、モデルパラメータ修正量として伝熱凝固モデルパラメータに加えることによって行う。鋳片の表面温度の測定点(以下において、「測温点」または「測温位置」ということがある。)が複数ある場合、補正係数は行列またはベクトルで表される。伝熱凝固モデルのパラメータの修正に用いる補正係数は、推定対象のパラメータ毎に以下の手順で求める。
1)補正対象のパラメータについて、現在の値から微小に変更した値を設定する。
2)予め定めた時間Taを現在からさかのぼり、現在時刻tにおいて測温位置zにある断面が時刻t−Taにあった位置z(t−Ta)における温度および固相率の断面内分布を初期値とする。そして、時刻t−Taにおける位置z(t−Ta)からから現在時刻tにおける測温位置zまでの冷却条件の履歴を与えて、上記式(2)乃至(10)の計算を繰返すことにより、現在時刻tにおいてパラメータを微小変更した場合の、測温点における温度推定値を算出する。上記遡及時間範囲Taは、補正対象パラメータが測温位置zにある断面の状態に影響を及ぼす範囲に限定すればよい。
3)各パラメータ修正量に対する温度変化量の関係を表す線型関係式を、下記手順で求める。
パラメータθをΔθだけ変更したときに、S5で推定した表面温度Tk(t)に対し、上記2)で算出した表面温度推定値がT+ΔTklに変化したとすると、ΔTklは下記式(13)で表すことができる。
式(13)におけるA klの推定値は下記式(14)で表される。
なお、A klをk行l列の成分とする行列をAと書くと、全修正対象パラメータによる測温点における表面温度への影響を合わせた温度変化推定値は、Δθを第l成分とするベクトルΔθ=[Δθ Δθ … Δθ]Tを用いてAΔθと表される。
パラメータの最適修正量は、下記式(15)で表される、各測温点の温度測定値T (t)とT(t)との偏差ψ (t)を並べたベクトルψ(t)を、修正後パラメータによる温度変化AΔθが、数値的計算誤差やデータのばらつきを考慮して最もよく近似するように決定する。
すなわち、ΔAをゲイン行列Aの各成分の誤差を表す行列とするとき、
を最小化する値を求める。ただし、<x>は変数xの期待値を表す。
Jの最小値は解析的に解くことができ、Jを最小化するパラメータ修正量Δθ(t)は下記式(17)で表される。
ただし、<ΔA>=0とする。ゲイン行列からなる<ΔAaTΔA>は、ゲイン行列の各成分の相関が0であると仮定すれば、対角成分ΔA iiの分散を各々同じ位置の対角成分とする行列で表されるので、プロセスなどの知識により予め定めておく。
以上のようにして求めたパラメータ修正量Δθ(t)を現在のパラメータに加えた
を、次回時刻以降の制御操作量算出に用いる。
将来予測面設定工程(以下において、「S8」ということがある。)は、S3で設定したトラッキング面の集合の中から、予め定めた鋳造方向に一定の間隔で、将来時刻における鋳片表面温度、鋳片断面内温度、および、固相率分布を予測する将来予測面を設定する工程である。
将来予測工程(以下において、「S9」ということがある。)は、鋳造が進むことによって、S8で設定した任意の将来予測面が現在時刻から下流側に隣接する将来予測面位置まで進む間に、鋳造速度が現在時刻から変化しないと仮定して、S8で設定した各将来予測面が上記下流側に隣接する将来予測面位置に到達したときの鋳片表面温度、鋳片断面内温度、および、固相率分布を、S8で定めた間隔(伝熱計算間隔)毎に上記伝熱凝固モデルを用いて繰り返し予測して更新する工程である。S9では、現在時刻における鋳造速度、各冷却ゾーンの冷却水量、および、S7で修正した伝熱凝固モデルのパラメータの値を用いて、鋳片表面温度、鋳片断面内温度、および、固相率分布を予測する。予測計算の初期値には、S5で求めた現在時刻tにおける各将来温度予測面の鋳片表面温度、鋳片断面内温度、および、固相率分布の値を用いる。
図4は、S8で設定した各将来予測面がその下流側に隣接する将来予測面位置まで移動する間に、表面温度を評価するトラッキング面の位置と、温度を予測する相対時刻との関係を説明する図である。図4では、「●」で示した時刻に表面温度が予測されることを示している。図4に示した、複数の「●」を結んだ斜めの直線の傾きは、現在時刻tにおける鋳造速度v(t)に相当する。S9では、将来予測面iのトラッキング面位置zにおける鋳片表面温度予測値を、将来予測温度Tpred ijとする。
将来温度影響係数予測工程(以下において、「S10」ということがある。)は、鋳造が進むことによりS8で設定した将来予測面が現在時刻からその下流側に隣接する将来予測面位置まで進む毎に、鋳造速度が現在時刻から変化しないと仮定して、各冷却ゾーンの冷却水量がステップ関数状に変化した場合の、各将来予測面がその下流側に隣接する将来予測面位置に到達するまでに通過する各トラッキング面位置における鋳片表面温度を予測し、この予測した鋳片表面温度とS9で予測した鋳片表面温度との偏差を求め、この偏差を用いて、ステップ関数状に変化する冷却水量に対する変化影響係数を求める工程である。
S10では、各冷却ゾーンkについて、現在時刻tで各冷却水量q(t)をステップ状にΔqだけ変更した場合に、将来予測面iがその鋳造方向下流側に隣接する将来予測面の位置zに到達したときの鋳片表面温度T ijを予測し、S9で求めたTpred ijとの間の偏差ΔT ij(t)=T ij−Tpred ijとΔqとの関係を
と表した時の係数M ijを将来温度影響係数として求める。S10では、各将来予測面について、j行k列成分に将来温度影響係数M ijを並べた表面温度変化ゲイン行列Mを算出する。
鋳片表面参照温度算出工程(以下において、「S11」ということがある。)は、S4で設定した鋳片表面温度の目標値と、S10で予測した、将来予測面が将来予測面位置に到達した時点における鋳片表面温度の予測値との間の値である、時間に応じて決定される中間目標値(S10の予測計算を繰り返すたびにS4で設定した鋳片表面温度の目標値に漸近する温度)である参照目標温度を算出する工程である。
S11では、例えば、現在時刻において第i冷却ゾーンの入り口にある断面の温度評価点zにおける参照目標温度Tref ijは、下記式(20)に示したように、将来予測温度Tpred ijと目標温度Ttgt との間を時間tijの指数関数に従う比で内分する温度として定めることができ、S11は、時間の関数で表される参照目標温度軌道Tref ij(t)を求める工程、とすることができる。
ここで、Tは予め定めた減衰パラメータに相当する時定数である。
最適化問題係数行列算出工程(以下において、「S12」ということがある。)は、現在時刻tにおける各冷却ゾーンの冷却水量を決定変数とし、S9およびS10の各々において各将来予測面が通過した各将来予測面位置における将来温度影響係数と、参照目標温度と鋳片表面将来予測温度との偏差を算出し、算出した当該偏差の各将来予測面に関する和を最小化する最適化問題の2次計画問題とし、この2次計画問題における決定変数に対する係数行列を算出する工程である。
S12では、S11の評価時刻tにおける各評価位置zの鋳片表面温度応答Tpred ij(t)+ΔTij(t)と参照目標温度軌道Tref ij(t)との偏差の重み付き二乗和と、各冷却ゾーンにおける冷却水量の変更ステップ幅Δqの二乗和との合計を評価関数とし、この評価関数を最小化するΔq=[Δq Δq … Δqを求める。評価関数は下記式(21)で表される。
ここで、Tpred 、Tref 、および、ΔTは、それぞれ、式(22)、式(23)、および、式(24)で表される。
評価関数の温度偏差の項は、S10で求めたゲイン行列を用いて下記式(25)のように書き換えることができ、さらに、冷却水量の変更ステップ幅Δqに無関係な項を除けば、上記評価関数の最小化は、下記式(26)で表されるJ’の最小化と等価である。
J’の最小化は、Δqを決定変数とする2次計画問題である。QはI×I次元の非負定行列、RはK×K次元の正定行列である。例えば、Qには対角成分が負でない定数である対角行列などを用い、Rには対角成分が正の定数である対角行列などを用いる。さらに、冷却水量の変更ステップ幅の上限および下限や、冷却水量の上限および下限などに基づく制約条件を加えることにより、ミストスプレー2における物理的な制約を反映することができる。
最適化問題求解工程(以下において、「S13」ということがある。)は、S12における2次計画問題を数値的に解くことにより、現在時刻におけるΔqの最適値Δqを求める工程である。上記2次計画問題は凸2次計画問題であるため、Δqに制約がない場合、最適解Δqは、下記式(27)で求められる。また、Δqに制約がある場合には、有効制約法などを用いることにより、容易に最適解Δqを求めることができる。
冷却水量変更工程(以下において、「S14」ということがある。)は、S13で求めた最適解Δqを、現在の冷却ゾーンの冷却水量q(t)へと加えることにより
に変更する。このようにして変更された冷却水量q(t+1)は、次回の制御周期で用いられる。
S1乃至S14を有する本発明の冷却制御方法によれば、表面温度を評価するトラッキング面の鋳造方向下流側に隣接している冷却ゾーンの入口以外の位置にも、冷却水量の変更の影響をすぐに反映することができるので、鋳片全体の表面温度を、予め定めた目標温度に常に一致するように制御することが可能になる。したがって、本発明の冷却制御方法によれば、鋳片全体の表面温度を予め定めた目標温度に制御する際の精度を高めることが可能になる。鋳片全体の表面温度を精度良く目標温度に制御することにより、いかなる鋳造速度でも、また鋳造速度が鋳造中に変化した場合でも、連続鋳造機の曲げセグメントや矯正セグメントにおいて、表面温度を鋼の脆化域を回避するように制御することが可能になるので、表面疵による欠陥のない鋳片を製造することが可能になる。
以上説明した本発明の冷却制御方法は、例えば、図5に示した冷却制御装置10を用いて実施することができる。図5に示したように、冷却制御装置10は、鋳片表面温度測定部として機能する鋳片表面温度計7と、鋳造速度把握部として機能する鋳造速度測定ロール8と、トラッキング面設定部10aと、鋳片目標温度設定部10bと、温度固相率推定部10cと、熱伝達係数推定部10dと、伝熱凝固モデルパラメータ修正部10eと、将来予測面設定部10fと、将来予測部10gと、将来温度影響係数予測部10hと、鋳片表面参照温度算出部10iと、最適化問題係数行列算出部10jと、最適化問題求解部10kと、冷却水量変更部10lと、を有している。上述のように、鋳片表面温度計7はS1で用いられ、鋳造速度測定ロール8はS2で用いられる。また、トラッキング面設定部10aではS3が、鋳片目標温度設定部10bではS4が、温度固相率推定部10cではS5が、熱伝達係数推定部10dではS6が、伝熱凝固モデルパラメータ修正部10eではS7が、それぞれ行われる。さらに、将来予測面設定部10fではS8が、将来予測部10gではS9が、将来温度影響係数予測部10hではS10が、鋳片表面参照温度算出部10iではS11が、それぞれ行われ、最適化問題係数行列算出部10jではS12が、最適化問題求解部10kではS13が、冷却水量変更部10lではS14が、それぞれ行われる。したがって、冷却制御装置10を用いることにより、本発明の冷却制御方法を実施することができる。したがって、本発明によれば、鋳片全体の表面温度を、予め定めた目標温度に常に一致するように制御することが可能な、連続鋳造機の2次冷却制御装置を提供することができる。
スラブ用連続鋳造機において、鋳型出口直下の第1冷却ゾーンから最終の第10冷却ゾーンまでを対象に、本発明を適用した実施例を以下に示す。
温度目標値は、鋳造速度一定と仮定して、各冷却ゾーン水量を最適化した場合のストランド伝熱凝固計算による、トラッキング面位置における鋳片表面温度計算値を用いた。本実施例で使用した連続鋳造機は、鋳片幅2300mm、鋳片厚300mm、鋳型内メニスカス位置から2次冷却帯出口までの距離28.5mのスラブ用連続鋳造機である。本実施例における伝熱計算の更新間隔は25mm、トラッキング面の間隔は125mm、将来温度予測面の間隔は1.25mとした。トラッキング面では、鋳片の断面を長辺中心線および短辺中心線で分割した4分の1断面(図2参照)を、厚み方向に20分割および幅方向に40分割して、上記伝熱凝固モデルによる計算を行った。
なお、鋳片の鋳片表面温度の測定は、第4冷却ゾーン出側の、メニスカスから5.25m離れた位置で行い、鋳片長辺面中央で、放射温度計にて測定を行った。
[実施例1]
鋳造中に鋳込速度を25%減少させた場合に本発明の冷却制御方法を適用した(実施例1)。実施例1における、各冷却ゾーン出口での鋳片幅方向中央部表面温度、各冷却ゾーンにおける冷却水量、および、鋳造速度と時間(時刻)との関係についての結果を、図6に示す。鋳造速度を0.8m/minから0.6m/minに急に減少させ、その5分後に0.8m/minに戻した場合、実施例1における、各冷却ゾーン出口の鋳片表面温度と目標温度との二乗誤差平方根は、12℃から18℃の間であった。
一方、鋳造中に鋳込速度を25%減少させた場合に従来の水量カスケード制御を適用したとき(比較例)の結果を、図7に示す。比較例では、実施例1と同じ条件で鋳造速度を変化させたにもかかわらず、各冷却ゾーン出口の鋳片表面温度と目標温度との二乗誤差平方根は、17℃から24℃であった。図6および図7に示したように、特に、鋳造速度を0.8m/minから0.6m/minへと低減した後、および、鋳造速度を0.6m/minから0.8m/minに戻した後における第1冷却ゾーンから第5冷却ゾーンまでの冷却水量の制御を比較すると、図6に示した実施例1では、図6に示した比較例よりも、第1冷却ゾーンから第5冷却ゾーンの冷却水量が冷却ゾーン出口の鋳片表面温度と目標温度との差が少なくなるように、好適な形でずれている様子が確認された。この結果から、本発明によれば、鋳造速度を変更しても、鋳片の表面温度を目標温度に高精度に制御可能であることが確認された。
[実施例2]
鋳造中に第3冷却ゾーンの温度目標値を20℃低下させるように変更した場合に本発明の冷却制御方法を適用した(実施例2)。なお、この目標温度とは将来予測工程で予測される鋳片表面温度が近付くべき目標値である。実施例2における、鋳片表面温度の実績値、目標温度、冷却水量、および、鋳造速度と時間との関係についての結果を、図8に示す。
図8に示したように、温度目標値を低下させた後、第3冷却ゾーンの冷却水量は次第に増加させた結果、第3冷却ゾーンの出口における鋳片表面温度は、20℃低下させた変更後の目標温度に漸近した。これに対し、温度目標値を低下させた後に、第4冷却ゾーンの冷却水量を若干低減することにより、第4冷却ゾーンの入口における鋳片温度の低下を補償した。その結果、第4冷却ゾーンの出口における鋳片表面温度の変化幅は3℃に抑制された。すなわち、本発明によれば、鋳片の表面温度を目標温度に高精度に制御可能であることが確認された。
なお、実施例2では、第3冷却ゾーンよりも鋳造方向の上流側に位置する第1冷却ゾーンや第2冷却ゾーンにおける冷却水量、および、温度には変化がなかった。そのため、第1冷却ゾーンおよび第2冷却ゾーンの結果の図示は省略し、第3冷却ゾーンおよび第4冷却ゾーンの結果のみを図示した。
[実施例3]
事前の冷却水量計算で設定された冷却水量で冷却すると、第4冷却ゾーンの出口における鋳片表面温度が目標温度よりも16℃高くなると予想された際に、本発明の冷却制御方法によって実際の熱伝達係数を逐次推定しながら第4冷却ゾーンの冷却水量を調整した(実施例3)。実施例3における、鋳片表面温度の実績値、目標温度、冷却水量、および、鋳造速度と時間との関係についての結果を、図9に示す。
図9に示したように、第4冷却ゾーンでは冷却水量を当初の設定値よりも増大させるように制御され、その結果、第4冷却ゾーンの出口における鋳片表面温度を目標値に一致させることができた。この結果から、本発明によれば、鋳片の表面温度を目標温度に高精度に制御可能であることが確認された。
なお、実施例3では、第3冷却ゾーンよりも鋳造方向の上流側に位置する第1冷却ゾーンや第2冷却ゾーンにおける冷却水量、および、温度には変化がなかった。そのため、第1冷却ゾーンおよび第2冷却ゾーンの結果の図示は省略し、第3冷却ゾーンおよび第4冷却ゾーンの結果のみを図示した。
1…鋳型
2…ミストスプレー
3…流量調整弁
4…溶鋼メニスカス
5…鋳片
6…冷却ゾーン境界線(入口または出口位置)
7…鋳片表面温度計
8…鋳造速度測定ロール
9…連続鋳造機
10…冷却制御装置
10a…トラッキング面設定部
10b…鋳片目標温度設定部
10c…温度固相率推定部
10d…熱伝達係数推定部
10e…伝熱凝固モデルパラメータ修正部
10f…将来予測面設定部
10g…将来予測部
10h…将来温度影響係数予測部
10i…鋳片表面参照温度算出部
10j…最適化問題係数行列算出部
10k…最適化問題求解部
10l…冷却水量変更部

Claims (2)

  1. 連続鋳造機の鋳型から引き抜かれた鋳片を冷却する2次冷却帯を、前記鋳片の鋳造方向に複数の冷却ゾーンへと分割し、前記鋳片へ向けて噴射される冷却水量を各冷却ゾーンで制御することにより、前記鋳片の表面温度を制御する方法において、
    予め定めたストランド内の温度測定点における前記鋳片の表面温度を、前記鋳片の鋳造中に測定する、鋳片表面温度測定工程と、
    前記連続鋳造機の鋳造速度を把握する、鋳造速度把握工程と、
    前記鋳片の断面内温度、前記鋳片の表面温度、および、前記鋳片の固相率分布を計算する対象であるトラッキング面を、鋳型内湯面位置から少なくとも2次冷却制御対象の冷却ゾーン出口までの領域で、予め定めた間隔で設定する、トラッキング面設定工程と、
    前記トラッキング面における、前記鋳片の表面温度の目標値を定める、鋳片目標温度設定工程と、
    鋳造が進むことにより、前記トラッキング面が前記鋳片の鋳造方向へ予め定めた間隔だけ進む毎に、伝熱方程式に基づく伝熱凝固モデルにより、前記鋳造方向に垂直な前記鋳片の断面内温度、前記鋳片の表面温度、および、前記鋳片の固相率分布を算出して更新する、温度固相率推定工程と、
    前記伝熱凝固モデルで用いる前記鋳片の表面の熱伝達係数を、前記冷却水量を含む鋳造条件を用いて算出する、熱伝達係数推定工程と、
    前記鋳片表面温度測定工程で測定された前記鋳片の表面温度と、前記温度固相率推定工程で推定された前記鋳片の表面温度との差を用いて、前記伝熱凝固モデルにおける鋳造条件に対するパラメータを修正する、伝熱凝固モデルパラメータ修正工程と、
    前記トラッキング面設定工程で設定された前記トラッキング面の集合の中から、予め定めた鋳造方向に一定の間隔で、将来時刻における前記鋳片の表面温度、前記鋳造方向に垂直な前記鋳片の断面内温度、および、前記鋳片の固相率分布を予測する将来予測面を設定する、将来予測面設定工程と、
    鋳造が進むことによって、任意の前記将来予測面が現在時刻からその下流側に隣接する将来予測面位置まで進む間に、鋳造速度が現在時刻から変化しないと仮定して、それぞれの前記将来予測面が前記将来予測面位置に到達したときの前記鋳片の表面温度、前記鋳造方向に垂直な前記鋳片の断面内温度、および、前記鋳片の固相率分布を、前記将来予測面設定工程で用いた前記間隔毎に、前記伝熱凝固モデルを用いて繰り返し予測して更新する、将来予測工程と、
    鋳造が進むことによって、任意の前記将来予測面が現在時刻からその下流側に隣接する将来予測面位置まで進む毎に、鋳造速度が現在時刻から変化しないと仮定して、前記各冷却ゾーンの冷却水量がステップ関数状に変化した場合の、それぞれの前記将来予測面が前記将来予測面位置に到達するまでに通過する、各トラッキング面位置における前記鋳片の表面温度を予測し、該予測した前記鋳片の表面温度と、前記将来予測工程で予測した前記鋳片の表面温度との偏差を求め、該偏差を用いて、ステップ関数状に変化する前記冷却水量に対する変化影響係数を求める、将来温度影響係数予測工程と、
    前記鋳片目標温度設定工程で設定した前記鋳片の表面温度の目標値と、前記将来温度影響係数予測工程で予測した、前記将来予測面が前記将来予測面位置に到達した時点における前記鋳片の表面温度の予測値との間の値である、時間に応じて決定される参照目標温度を算出する、鋳片表面参照温度算出工程と、
    現在時刻における前記各冷却ゾーンの冷却水量を決定変数とし、前記将来予測工程および前記将来温度影響係数予測工程の各々においてそれぞれの前記将来予測面が通過した各将来予測面位置における将来温度影響係数、および、前記鋳片表面参照温度算出工程で算出した前記参照目標温度と前記将来予測工程で予測した前記鋳片の表面温度との偏差を算出し、それぞれの前記将来予測面で算出した該偏差の和を最小化する最適化問題の2次計画問題とし、該2次計画問題における決定変数に対する係数行列を算出する、最適化問題係数行列算出工程と、
    前記2次計画問題を数値的に解くことにより、ステップ関数状に変化する前記冷却水量の変更量の、現在時刻における最適値を求める、最適化問題求解工程と、
    前記最適値を、現在の冷却ゾーンの冷却水量へと加えることにより冷却水量を変更する、冷却水量変更工程と、を有し、
    前記冷却水量変更工程で、前記冷却水量の変更を繰り返すことにより、鋳造中の任意の時刻において各トラッキング面が前記2次冷却制御対象の冷却ゾーン出口まで移動する間に、前記将来予測面の、前記将来予測面位置における前記鋳片の表面温度を、前記鋳片目標温度設定工程で定めた前記鋳片の表面温度の目標値に制御することを特徴とする、連続鋳造機の2次冷却制御方法。
  2. 連続鋳造機の鋳型から引き抜かれた鋳片を冷却する2次冷却帯を、前記鋳片の鋳造方向に複数の冷却ゾーンへと分割し、前記鋳片へ向けて噴射される冷却水量を各冷却ゾーンで制御することにより、前記鋳片の表面温度を制御する装置であって、
    予め定めたストランド内の温度測定点における前記鋳片の表面温度を、前記鋳片の鋳造中に測定する、鋳片表面温度測定部と、
    前記連続鋳造機の鋳造速度を把握する、鋳造速度把握部と、
    前記鋳片の断面内温度、前記鋳片の表面温度、および、前記鋳片の固相率分布を計算する対象であるトラッキング面を、鋳型内湯面位置から少なくとも2次冷却制御対象の冷却ゾーン出口までの領域で、予め定めた間隔で設定する、トラッキング面設定部と、
    前記トラッキング面における、前記鋳片の表面温度の目標値を定める、鋳片目標温度設定部と、
    鋳造が進むことにより、前記トラッキング面が前記鋳片の鋳造方向へ予め定めた間隔だけ進む毎に、伝熱方程式に基づく伝熱凝固モデルにより、前記鋳造方向に垂直な前記鋳片の断面内温度、前記鋳片の表面温度、および、前記鋳片の固相率分布を算出して更新する、温度固相率推定部と、
    前記伝熱凝固モデルで用いる前記鋳片の表面の熱伝達係数を、前記冷却水量を含む鋳造条件を用いて算出する、熱伝達係数推定部と、
    前記鋳片表面温度測定部で測定された前記鋳片の表面温度と、前記温度固相率推定部で推定された前記鋳片の表面温度との差を用いて、前記伝熱凝固モデルにおける鋳造条件に対するパラメータを修正する、伝熱凝固モデルパラメータ修正部と、
    前記トラッキング面設定部で設定された前記トラッキング面の集合の中から、予め定めた鋳造方向に一定の間隔で、将来時刻における前記鋳片の表面温度、前記鋳造方向に垂直な前記鋳片の断面内温度、および、前記鋳片の固相率分布を予測する将来予測面を設定する、将来予測面設定部と、
    鋳造が進むことによって、任意の前記将来予測面が現在時刻からその下流側に隣接する将来予測面位置まで進む間に、鋳造速度が現在時刻から変化しないと仮定して、それぞれの前記将来予測面が前記将来予測面位置に到達したときの前記鋳片の表面温度、前記鋳造方向に垂直な前記鋳片の断面内温度、および、前記鋳片の固相率分布を、前記将来予測面設定部で用いた前記間隔毎に、前記伝熱凝固モデルを用いて繰り返し予測して更新する、将来予測部と、
    鋳造が進むことによって、任意の前記将来予測面が現在時刻からその下流側に隣接する将来予測面位置まで進む毎に、鋳造速度が現在時刻から変化しないと仮定して、前記各冷却ゾーンの冷却水量がステップ関数状に変化した場合の、それぞれの前記将来予測面が前記将来予測面位置に到達するまでに通過する、各トラッキング面位置における前記鋳片の表面温度を予測し、該予測した前記鋳片の表面温度と、前記将来予測部で予測した前記鋳片の表面温度との偏差を求め、該偏差を用いて、ステップ関数状に変化する前記冷却水量に対する変化影響係数を求める、将来温度影響係数予測部と、
    前記鋳片目標温度設定部で設定した前記鋳片の表面温度の目標値と、前記将来温度影響係数予測部で予測した、前記将来予測面が前記将来予測面位置に到達した時点における前記鋳片の表面温度の予測値との間の値である、時間に応じて決定される参照目標温度を算出する、鋳片表面参照温度算出部と、
    現在時刻における前記各冷却ゾーンの冷却水量を決定変数とし、前記将来予測部および前記将来温度影響係数予測部の各々においてそれぞれの前記将来予測面が通過した各将来予測面位置における将来温度影響係数、および、前記鋳片表面参照温度算出部で算出した前記参照目標温度と前記将来予測部で予測した前記鋳片の表面温度との偏差を算出し、それぞれの前記将来予測面で算出した該偏差の和を最小化する最適化問題の2次計画問題とし、該2次計画問題における決定変数に対する係数行列を算出する、最適化問題係数行列算出部と、
    前記2次計画問題を数値的に解くことにより、ステップ関数状に変化する前記冷却水量の変更量の、現在時刻における最適値を求める、最適化問題求解部と、
    前記最適値を、現在の冷却ゾーンの冷却水量へと加えることにより冷却水量を変更する、冷却水量変更部と、を有し、
    前記冷却水量変更部で、前記冷却水量の変更を繰り返すことにより、鋳造中の任意の時刻において各トラッキング面が前記2次冷却制御対象の冷却ゾーン出口まで移動する間に、前記将来予測面の、前記将来予測面位置における前記鋳片の表面温度を、前記鋳片目標温度設定部で定めた前記鋳片の表面温度の目標値に制御することを特徴とする、連続鋳造機の2次冷却制御装置。
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