JP2014139450A - ダイナミックダンパー - Google Patents

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Abstract

【課題】ダイナミックダンパーの製造に時間を要することがなく、金型よりの取り数が減少することもなく、もって生産性を向上させることができる構造のダイナミックダンパーを提供する。また加えて、ダンパーとしての特性チューニングを容易に実施することができるダイナミックダンパーを提供する。
【解決手段】回転軸の中空部に装着されるダイナミックダンパーであって、マスと、マスの軸方向一方の端部に固定された第1端部材と、マスおよび第1端部材間に配置された第1弾性体と、マスの軸方向他方の端部に固定された第2端部材と、マスおよび第2端部材間に配置された第2弾性体と、を備え、第1および第2弾性体をもって回転軸の中空部内周面に取り付けられる。マスに対し端部材はネジ込みとし、ネジ込み量によって弾性体の圧縮量を調整する。
【選択図】図1

Description

本発明は、防振技術に係るダイナミックダンパーに係り、更に詳しくは、回転軸の中空部に装着されるダイナミックダンパーに関する。本発明のダイナミックダンパーは例えば、自動車等車両におけるプロペラシャフトに用いられる。また本発明のダイナミックダンパーは、回転体の捩り振動と曲げ振動を低減するために用いられる。
従来からプロペラシャフト等の回転軸の中空部に装着されるインナータイプのダイナミックダンパー(D/D)として図5に示すように、回転軸の中空部の内周面に固定されるゴム状弾性体51を備え、このゴム状弾性体51の内周側にマス52を配置したダイナミックダンパーが知られている。
しかしながらこの従来技術によると、ゴム状弾性体51とマス52との間に軸方向幅の狭いゴム足部53を円周上複数設ける必要があるため、このゴム足部53を配置するためのスペース(径方向スペース)の確保が困難であり、ゴム足部53の耐久性についても懸念がある。
上記従来技術における耐久性の問題を解消した構造として図6に示すように、回転軸の中空部の内周面に固定される軸方向一対のゴム状弾性体61,62を備え、この一対のゴム状弾性体61,62の間にマス63を配置したダイナミックダンパーが提案されている。
しかしながらこの図6の従来技術によると、マス63の軸方向両端部にゴム状弾性体61,62を加硫接着する必要があるため、以下の問題が指摘される。
すなわち昨今、ダイナミックダンパーには、プロペラシャフトの回転変動に起因する曲げ振動の低減が求められ、また、広い周波数域にて振動低減効果を得ることを目的にマス63の拡大(慣性質量の増大)が求められているところ、上記図6のダイナミックダンパーでは、マス63の拡大に伴い加硫成形時において加硫温度までの昇温に時間を要するため、ダイナミックダンパーの製造に時間がかかる。また、マス63の拡大に伴いダイナミックダンパー全体としての外形も拡大するため、加硫成形時において金型よりの取り数が減少する。したがってこれらのことから、ダイナミックダンパーの生産性が良くないと云う問題がある。
特開2003−294025号公報 特開2004−19847号公報 特開2004−150543号公報 特開2004−156674号公報 特開2008−57792号公報
本発明は以上の点に鑑みて、ダイナミックダンパーの製造に時間(長時間)を要することがなく、金型よりの取り数が減少することもなく、もって生産性を向上させることができる構造のダイナミックダンパーを提供することを目的とする。またこれに加えて、ダンパーとしての特性チューニングを容易に実施することができるダイナミックダンパーを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1によるダイナミックダンパーは、回転軸の中空部に装着されるダイナミックダンパーであって、マスと、前記マスの軸方向一方の端部に固定された第1端部材と、前記マスおよび前記第1端部材間に配置された第1弾性体と、前記マスの軸方向他方の端部に固定された第2端部材と、前記マスおよび前記第2端部材間に配置された第2弾性体と、を備え、前記第1および第2弾性体をもって前記回転軸の中空部内周面に取り付けられることを特徴とする。
また、本発明の請求項2によるダイナミックダンパーは、上記した請求項1記載のダイナミックダンパーにおいて、前記マスはネジ穴を備え、前記端部材は前記ネジ穴にネジ込みされ、前記ネジ込みの量によって前記弾性体の圧縮量を調整可能とされていることを特徴とする。
また、本発明の請求項3によるダイナミックダンパーは、上記した請求項1または2記載のダイナミックダンパーにおいて、前記弾性体は前記端部材に加硫接着され、または前記弾性体は前記端部材に非接着で嵌め込まれていることを特徴とする。
更にまた、本発明の請求項4によるダイナミックダンパーは、上記した請求項1、2または3記載のダイナミックダンパーにおいて、前記弾性体の仕様をそのままに前記マスを別仕様のものと交換することによりダンパーとしての特性チューニングを実施可能とされ、または反対に、前記マスの仕様をそのままに前記弾性体を別仕様のものと交換することによりダンパーとしての特性チューニングを実施可能とされていることを特徴とする。
上記構成を備える本発明のダイナミックダンパーにおいては、マスの軸方向一方の端部に第1端部材が固定され、マスおよび第1端部材間に第1弾性体が配置され、マスの軸方向他方の端部に第2端部材が固定され、マスおよび第2端部材間に第2弾性体が配置され、ダイナミックダンパーは第1および第2弾性体をもって回転軸の中空部内周面に取り付けられるものとされている。したがってダイナミックダンパーの製造に際し、第1端部材を金型にインサートして第1弾性体を加硫成形(加硫接着)するとともに第2端部材を金型にインサートして第2弾性体を加硫成形(加硫接着)することにより、マスを金型にインサートする必要がないため、マスが大型化(拡大)されても、加硫成形に時間がかかることがなく、金型よりの取り数が減少することもない。従来は大型のマスを金型にインサートして弾性体を加硫成形(加硫接着)していたため加硫成形に時間がかかっていたのに対し、本発明では大型のマスではなく比較的小型の端部材を金型にインサートして弾性体を加硫成形(加硫接着)するため、加硫成形が短時間で行なわれる。また、従来は大型のマスを金型にインサートして弾性体(2つ分)を加硫成形(加硫接着)していたため金型よりの取り数が少なかったのに対し、本発明では大型のマスではなく比較的小型の端部材を金型にインサートして弾性体(1つ分)を加硫成形(加硫接着)するため、金型よりの取り数が多い。
マスに対する端部材の固定手段としては、マスにネジ穴を設けてこのネジ穴に端部材をネジ込みするのが好適であり、これによればネジ込みの量の大小によって弾性体の圧縮量を調整することが可能とされる。したがって弾性体のバネ定数を低く設定する場合にはネジ込み量を少なくするとともに弾性体のバネ定数を高く設定する場合にはネジ込み量を多くすると云うようにして弾性体のバネ定数を調整することが可能とされる。また、ネジ込みによれば脱着が可能で、脱着が容易である。
弾性体はマスおよび端部材間に配置されるため、弾性体は端部材に対し加硫接着しても良いが、端部材に対し非接着として嵌め込むようにしても良く、後者の場合には、端部材を金型にインサートして弾性体を加硫成形(加硫接着)するインサート成形を省略することが可能とされる。上記したように本発明ではすでにマスを金型にインサートして弾性体を加硫成形(加硫接着)するインサート成形が省略されているので、これによりダイナミックダンパーの製造に際しインサート成形を全く実施しないことが可能とされる。この場合、弾性体は単品状態で成形される。
マスに対し弾性体を加硫接着しない構造にすると、両部品を別々に取り扱うことができるので、弾性体の仕様をそのままに(弾性体を交換することなく)マスを別仕様のものと交換することによりダンパーとしての特性チューニングを実施することが可能とされ、または反対に、マスの仕様をそのままに(マスを交換することなく)弾性体を別仕様のものと交換することによりダンパーとしての特性チューニングを実施することが可能とされる。したがってこれによれば、マスまたは弾性体を別仕様のものと交換することによりニーズに応じて最適仕様のダンパー製品を提供することが可能とされ、換言すれば多仕様のダンパー製品群において一部の部品(交換しない方の部品)を共用化することが可能とされる。
尚、端部材に対し弾性体を加硫接着する場合には、端部材および弾性体の仕様をそのままにマスを別仕様のものと交換することによりダンパーとしての特性チューニングを実施し、または反対に、マスの仕様をそのままに端部材および弾性体を別仕様のものと交換することによりダンパーとしての特性チューニングを実施することになり、本発明にはこのような場合も含まれる。
本発明は、以下の効果を奏する。
すなわち本発明においては上記したように、マスを金型にインサートする必要がないため、マスが大型化(拡大)されても、加硫成形に時間がかかることがなく、金型よりの取り数が減少することもない。したがってダイナミックダンパーの製造に時間(長時間)を要することがなく、金型よりの取り数が減少することもないため、ダイナミックダンパーの生産性を向上させることができる。端部材のインサートを省略する場合には、これによってもダイナミックダンパーの生産性を向上させることができる。
また、マスに対する端部材の固定手段をネジ込みとする場合には、ネジ込み量の大小によって弾性体の圧縮量を調整することが可能とされるため、ダンパーとしての特性チューニングを容易に行なうことができる。
また、弾性体の仕様をそのままにマスを別仕様のものと交換すること、またはマスの仕様をそのままに弾性体を別仕様のものと交換することによってもダンパーとしての特性チューニングを容易に行なうことができる。
本発明の実施例に係るダイナミックダンパーの組み立て前の状態を示す一部切り欠きした斜視図 同ダイナミックダンパーの組み立て前の状態を示す断面図 同ダイナミックダンパーの組み立て後の状態を示す一部切り欠きした斜視図 同ダイナミックダンパーの組み立て後の状態を示す断面図 従来例に係るダイナミックダンパーを示す図で、(A)はその側面図、(B)はその断面図であって図5(A)におけるC−C線断面図 他の従来例に係るダイナミックダンパーの断面図
本発明には、以下の実施形態が含まれる。
(1)
(1−1)マス両端(ゴム(弾性体)とインナーリング(端部材))を個別に加硫成形し、インナーリングと別体のマスに設けたネジにて両者を締結する。
(1−2)上記構成によれば、マス拡大によって生産性の悪化(長時間加硫、取り数減少)を招かない。
(1−3)また、別体タイプにすることで、複雑な型構造を回避できるため、離型性が容易になって生産性が向上する。
(1−4)マスを別体とするため、マス形状を変更するだけでマス重量違いの特性チューニングが容易に行なえる。
(1−5)また、ネジの締め込み量変更によりゴム部の圧縮量を変えることでの特性チューニングも可能である。
(1−6)なお、ゴム部を圧縮することにより耐久性向上も可能である。
(1−7)ネジにより締め込んだ際にゴム部が回転方向に捩れる場合は、滑り性の良いゴム材への変更により対策することも可能である。
(1−8)マスとインナーリングはネジにて締結することから、ゴムは非接着でも良い。
(1−9)マスの分解が容易なため、マスのリサイクルが可能となる。
(2)
(2−1)分割タイプにしてネジにてマスを締結したダイナミックダンパー。
(2−2)分割タイプにして生産性を向上したダイナミックダンパー。
(2−3)分割タイプにしてマス重量(形状)の変更を容易にしたダイナミックダンパー。
(2−4)マスのリサイクルが可能なダイナミックダンパー。
(3)
(3−1)マスとスリーブ2個とゴム2個で形成の組み立て。
(3−2)ネジで締結。
(3−3)両端を定形にして、マス交換で多機種対応可。
(3−4)マスは定形で、ゴム、スリーブ(端部材)交換にても多機種対応可。
(4)ねじ込み量の規制法は例えば、以下とする。
(4−1)マス内周側に設けた治具にインナーリング先端側を付き当てる。次いで、ゴム組み付け後の全幅寸法により規制する。
(4−2)マス内周側に設けた治具にインナーリング先端側を付き当てる。次いで、インナーリングの先端同士を突き当て規制する。
つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
図1ないし図4に示すように本発明の実施例に係るダイナミックダンパー11は、プロペラシャフト等の回転軸の中空部(中空軸の内周部)に装着されるインナータイプのダイナミックダンパーであって、マス12と、マス12の軸方向一方の端部に固定される第1端部材13と、マス12および第1端部材13間に配置される第1弾性体14と、マス12の軸方向他方の端部に固定される第2端部材15と、マス12および第2端部材15間に配置される第2弾性体16と、を備え、第1および第2弾性体14,16をもって回転軸の中空部内周面に取り付けられる構造とされている。
各構成部品は、以下のように構成されている。
すなわち先ず、マス12は、全体として円筒形に成形され、内周面に雌ネジを備えて、内周部をネジ穴12aとされている。ネジ穴12aはマス12を軸方向に貫通し、マス12の軸方向一方の端面12bおよび他方の端面12cに開口している。マス12は所定の金属材料によって所定の重量(慣性質量)を備えるように成形され、ダンパーの構成要素としての慣性質量体をなす。マス12はその機能からして、質量体とも称される。
第1端部材13は、ネジ穴12aに対し軸方向一方から挿入される円筒状の軸部13aを備え、軸部13aの先端部外周面に雄ネジを備えて、先端部をネジ穴12aに螺合するネジ部13bとされている。また軸部13aの後端部に外向きフランジ状の係合部(頭部)13cが一体に成形されている。第1端部材13は所定の金属材料によって所定の重量(慣性質量)を備えるように成形され、マス12に締結されたのちには、ダンパーの構成要素としての慣性質量体の一部をなす。第1端部材13はその配置または形状からして、第1インナーリングまたは第1スリーブとも称される。第1端部材13の材質は樹脂系であっても良く、軸部13aは中実の円柱形であっても良い。
第1弾性体14は、全体として環状に成形され、第1端部材13における軸部13aの軸方向中央部外周側に配置され、軸部13aの軸方向中央部外周面および係合部13cの内側端面に対して加硫接着されている。第1弾性体14は所定のゴム状弾性材料によって成形され、ダンパーの構成要素としてのバネ部材をなす。また第1弾性体14は、第1端部材13をマス12に締結してネジ込み量を増してゆくと係合部13cおよびマス12間に挟み込まれて軸方向に圧縮されるように構成され、よってネジ込み量の大小によって第1弾性体14の圧縮量を調整することが可能とされている。また第1弾性体14の外径寸法は係合部13cの外径寸法およびマス12の外径寸法より大きく設定され、よって第1弾性体14の外周部は回転軸の中空部内周面に圧入される当該ダンパーの取付部14cとされている。第1弾性体14はその材質からして、第1ゴム状弾性体とも称される。
また、この第1弾性体14は、以下の3つの要素を一体に備えている。
(イ)内周側の被圧縮部14a・・・
当該第1弾性体14における内周側の環状部位であって、第1端部材13における軸部13aの外周側に配置され、軸部13aの外周面および係合部13cの内側端面に加硫接着された部位である。この被圧縮部14aは断面長方形または略長方形とされ、所定の軸方向幅を備え、またその外径寸法を係合部13cの外径寸法およびマス12の外径寸法と同等または略同等に設定されている。したがって上記したように第1端部材13をマス12に締結してネジ込み量を増してゆくとこの被圧縮部14aが係合部13cおよびマス12間に挟み込まれて軸方向に圧縮される。
(ロ)径方向中央の連結部14b・・・
当該第1弾性体14における径方向中央の環状部位であって、上記被圧縮部14aの外周側に一体成形された部位である。この連結部14bは断面長方形または略長方形とされ、上記被圧縮部14aよりも若干小さな軸方向幅を備え、またその外径寸法を係合部13cの外径寸法およびマス12の外径寸法よりも大きく設定されている。この連結部14bは上記被圧縮部14aと後記する取付部14cとを連結するとともに上記被圧縮部14aの圧縮に伴う変形が取付部14cに及びにくくする働きをなす。
(ハ)外周側の取付部14c・・・
当該第1弾性体14における外周側の環状部位であって、上記連結部14bの外周側に一体成形された部位である。この取付部14cは上記連結部14bと同等または略同等の軸方向幅を備え、またその外径寸法を係合部13cの外径寸法およびマス12の外径寸法よりも一層大きく設定されている。この取付部14cは上記したように回転軸の中空部内周面に圧入されて当該ダンパー11全体を回転軸の中空部内周面に取り付ける働きをなす。尚、圧入を容易にするため、取付部14cの軸方向両面はテーパー面状とされて取付部14cの断面形状は台形または略台形とされ、また取付部14cの円周上には切欠部14d(図1または図3参照)が複数設けられている。
第2端部材15は、ネジ穴12aに対し軸方向他方から挿入される円筒状の軸部15aを備え、軸部15aの先端部外周面に雄ネジを備えて、先端部をネジ穴12aに螺合するネジ部15bとされている。また軸部15aの後端部に外向きフランジ状の係合部(頭部)15cが一体に成形されている。第2端部材15は所定の金属材料によって所定の重量(慣性質量)を備えるように成形され、マス12に締結されたのちには、ダンパーの構成要素としての慣性質量体の一部をなす。第2端部材15はその配置または形状からして、第2インナーリングまたは第2スリーブとも称される。第2端部材15の材質は樹脂系であっても良く、軸部15aは中実の円柱形であっても良い。
第2端部材15は、上記第1端部材13と同一仕様の部品であり、すなわち同一仕様の部品が2つ用いられる。
第2弾性体16は、全体として環状に成形され、第2端部材15における軸部15aの軸方向中央部外周側に配置され、軸部15aの軸方向中央部外周面および係合部15cの内側端面に対して加硫接着されている。第2弾性体16は所定のゴム状弾性材料によって成形され、ダンパーの構成要素としてのバネ部材をなす。また第2弾性体16は、第2端部材15をマス12に締結してネジ込み量を増してゆくと係合部15cおよびマス12間に挟み込まれて軸方向に圧縮されるように構成され、よってネジ込み量の大小によって第2弾性体16の圧縮量を調整することが可能とされている。また第2弾性体16の外径寸法は係合部15cの外径寸法およびマス12の外径寸法より大きく設定され、よって第2弾性体16の外周部は回転軸の中空部内周面に圧入される当該ダンパーの取付部16cとされている。第2弾性体16はその材質からして、第2ゴム状弾性体とも称される。
また、第2弾性体16は、以下の3つの要素を一体に備えている。
(イ)内周側の被圧縮部16a・・・
当該第2弾性体16における内周側の環状部位であって、第2端部材15における軸部15aの外周側に配置され、軸部15aの外周面および係合部15cの内側端面に加硫接着された部位である。この被圧縮部16aは断面長方形または略長方形とされ、所定の軸方向幅を備え、またその外径寸法を係合部15cの外径寸法およびマス12の外径寸法と同等または略同等に設定されている。したがって上記したように第2端部材15をマス12に締結してネジ込み量を増してゆくとこの被圧縮部16aが係合部15cおよびマス12間に挟み込まれて軸方向に圧縮される。
(ロ)径方向中央の連結部16b・・・
当該第2弾性体16における径方向中央の環状部位であって、上記被圧縮部16aの外周側に一体成形された部位である。この連結部16bは断面長方形または略長方形とされ、上記被圧縮部16aよりも若干小さな軸方向幅を備え、またその外径寸法を係合部15cの外径寸法およびマス12の外径寸法よりも大きく設定されている。この連結部16bは上記被圧縮部16aと後記する取付部16cとを連結するとともに上記被圧縮部16aの圧縮に伴う変形が取付部16cに及びにくくする働きをなす。
(ハ)外周側の取付部16c・・・
当該第2弾性体16における外周側の環状部位であって、上記連結部16bの外周側に一体成形された部位である。この取付部16cは上記連結部16bと同等または略同等の軸方向幅を備え、またその外径寸法を係合部15cの外径寸法およびマス12の外径寸法よりも一層大きく設定されている。この取付部16cは上記したように回転軸の中空部内周面に圧入されて当該ダンパー11全体を回転軸の中空部内周面に取り付ける働きをなす。尚、圧入を容易にするため、取付部16cの軸方向両面はテーパー面状とされて取付部16cの断面形状は台形または略台形とされ、また取付部16cの円周上には切欠部16d(図1または図3参照)が複数設けられている。
第2弾性体16は、上記第1弾性体14と同一仕様の部品であり、すなわち同一仕様の部品が2つ用いられる。
上記構成を備えるダイナミックダンパー11は、上記したようにプロペラシャフト等の回転軸の中空部に装着されて、回転軸に生起される捩り振動および曲げ振動を低減するものであって、上記構成により以下の作用効果を発揮する点に特徴を有している。
すなわち上記構成を備えるダイナミックダンパー11においては、マス12の軸方向一方の端部に第1端部材13が固定され、マス12および第1端部材13間に第1弾性体14が配置され、マス12の軸方向他方の端部に第2端部材15が固定され、マス12および第2端部材15間に第2弾性体16が配置され、当該ダイナミックダンパー11は第1および第2弾性体14,16をもって回転軸の中空部内周面に取り付けられるものとされている。したがってダイナミックダンパー11を製造するに際し、第1端部材13を金型にインサートして第1弾性体14を加硫成形(加硫接着)するとともに第2端部材15を金型にインサートして第2弾性体16を加硫成形(加硫接着)することにより、マス12を金型にインサートする必要がないため、マス12が大型化(拡大)されても、加硫成形に時間がかかることがなく、金型よりの取り数が減少することもない。したがって本発明所期の目的どおりダイナミックダンパー11の製造に時間(長時間)を要することがなく、金型よりの取り数が減少することもなく、よってダイナミックダンパー11の生産性を向上させることができる。尚、マス12が拡大される場合には、その内径寸法はそのままに外径寸法または軸方向幅が拡大される。
また、マス12に対する端部材13,15の固定手段がネジ込みとされ、ネジ込み量の大小によって弾性体14,16の圧縮量を調整することが可能とされるため、構成部品を交換することなくダンパーとしての特性チューニングを容易に行なうことができる。
また、端部材13,15および弾性体14,16の仕様をそのままにマス12を別仕様のものと交換することによってダンパーとしての特性チューニングを容易に行なうことができ、反対に、マス12の仕様をそのままに端部材13,15および弾性体14,16を別仕様のものと交換することによってもダンパーとしての特性チューニングを容易に行なうことができる。
上記ネジ込み量の調整は、以下のようにして行なうのが好適である。
方法その1・・・
ネジ穴12aに対し軸方向一方から第1端部材13をネジ込むのに先立ってネジ穴12aに対し軸方向他方から治具(図示せず)を挿入しておき、第1端部材13を治具に突き当たるまでネジ込む。次いで治具を取り外し、ネジ穴12aに対し軸方向他方から第2端部材15をネジ込み、ダンパー全体の軸方向長さ(全幅寸法)が所定値に達した時点でネジ込みを終了する。
方法その2・・・
ネジ穴12aに対し軸方向一方から第1端部材13をネジ込むのに先立ってネジ穴12aに対し軸方向他方から治具(図示せず)を挿入しておき、第1端部材13を治具に突き当たるまでネジ込む。次いで治具を取り外し、ネジ穴12aに対し軸方向他方から第2端部材15をネジ込み、第2端部材15の先端が第1端部材13の先端に突き当たった時点でネジ込みを終了する。
また、上記実施例では、弾性体14,16を端部材13,15に加硫接着することにしたが、上記したように弾性体14,16を端部材13,15に非接着で嵌め込むようにしても良く、いずれにしてもマス12と弾性体14,16が別体とされるために片方のみの交換でダンパーとしての特性チューニングを行なうことができる。
11 ダイナミックダンパー
12 マス
13 第1端部材
13a,15a 軸部
13b,15b ネジ部
13c,15c 係合部
14 第1弾性体
14a,16a 被圧縮部
14b,16b 連結部
14c,16c 取付部
14d,16d 切欠部
15 第2端部材
16 第2弾性体

Claims (4)

  1. 回転軸の中空部に装着されるダイナミックダンパーであって、
    マスと、前記マスの軸方向一方の端部に固定された第1端部材と、前記マスおよび前記第1端部材間に配置された第1弾性体と、前記マスの軸方向他方の端部に固定された第2端部材と、前記マスおよび前記第2端部材間に配置された第2弾性体と、を備え、前記第1および第2弾性体をもって前記回転軸の中空部内周面に取り付けられることを特徴とするダイナミックダンパー。
  2. 請求項1記載のダイナミックダンパーにおいて、
    前記マスはネジ穴を備え、前記端部材は前記ネジ穴にネジ込みされ、前記ネジ込みの量によって前記弾性体の圧縮量を調整可能とされていることを特徴とするダイナミックダンパー。
  3. 請求項1または2記載のダイナミックダンパーにおいて、
    前記弾性体は前記端部材に加硫接着され、または前記弾性体は前記端部材に非接着で嵌め込まれていることを特徴とするダイナミックダンパー。
  4. 請求項1、2または3記載のダイナミックダンパーにおいて、
    前記弾性体の仕様をそのままに前記マスを別仕様のものと交換することによりダンパーとしての特性チューニングを実施可能とされ、または反対に、前記マスの仕様をそのままに前記弾性体を別仕様のものと交換することによりダンパーとしての特性チューニングを実施可能とされていることを特徴とするダイナミックダンパー。
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