JP2014138075A - リードフレームおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】打ち抜き加工による歪みが抑制され、反りなどの変形が少ないリードフレームを提供する。
【解決手段】長尺状の金属体の長手方向に配列し、打ち抜き加工により形成される複数のリードパターン10を備えるリードフレーム1であって、隣接するリードパターン10の間のそれぞれに、金属体の幅方向に延在するスリット20を備えるリードフレーム1である。
【選択図】図1
【解決手段】長尺状の金属体の長手方向に配列し、打ち抜き加工により形成される複数のリードパターン10を備えるリードフレーム1であって、隣接するリードパターン10の間のそれぞれに、金属体の幅方向に延在するスリット20を備えるリードフレーム1である。
【選択図】図1
Description
本発明は、リードフレームおよびその製造方法に関する。
リードフレームは、半導体チップを搭載する電子機器などに用いられる。リードフレームは、リードパターンを有しており、リードパターンに半導体チップが搭載されて樹脂封止されることで、半導体パッケージとなる。
半導体チップなどが搭載されるリードフレームは、例えば銅または銅を主成分とする銅合金を圧延した銅条などの金属条(金属体)から形成される。リードフレームは、例えば順送金型などにより、金属体の所定位置をプレスして打ち抜き、リードパターンを形成することで製造される。具体的には、長尺状の金属体の所定位置を金型により打ち抜き加工を行い、1つ目のリードパターンを形成する。次に、金属体を所定量送り出して搬送し、形成された1つ目のリードパターンに隣接するように、2つ目のリードパターンを形成する。そして、これらの操作を繰り返すことによって、複数のリードパターンが形成されたリードフレームを得る(例えば、特許文献1を参照)。
近年、電子機器の小型化、高機能化から、用いるリードフレームには小型、薄型化の要求が高まっている。この点、従来においては、半導体装置を個別に樹脂封止する方法が主流であったが、年々進む半導体パッケージの小型、薄型化に対応するため、複数の半導体チップを一括して樹脂封止するMAP(Molded Array Packaging)工法が採用されるようになっている。MAP工法においては、リードフレームに複数の半導体チップを搭載し、これらを一括して樹脂封止した後、隣接する半導体チップ間を切断し、個片化することによって、半導体パッケージを得る。
MAP工法で用いられるリードフレームは、リードパターンが高密度で形成されており、得られる半導体パッケージ数を増加することで生産性を向上させることができる。リードパターンを高密度で形成するには、リードパターンの間隔を狭めるようにして打ち抜き加工を行う。
しかしながら、リードフレームにおいてリードパターンを高密度で形成する場合、金型により金属体を打ち抜く回数が増加し、金属体の単位面積に占める打ち抜き穴数が増加することから、リードフレームにおいては、打ち抜き加工による歪が増加し、結果的に反りが生じることがある。反りが生じたリードフレームにおいては、MAP工法により、一括して樹脂封止することが困難となる。
本発明は、上記課題に鑑みて成されたものであり、その目的は、打ち抜き加工による歪みが抑制され、反りなどの変形が少ないリードフレームおよびその製造方法を提供することにある。
本発明の第1の態様によれば、
長尺状の金属体の長手方向に配列し、打ち抜き加工により形成される複数のリードパターンを備えるリードフレームであって、隣接する前記リードパターンの間のそれぞれに、前記金属体の幅方向に延在するスリットを備えるリードフレームが提供される。
長尺状の金属体の長手方向に配列し、打ち抜き加工により形成される複数のリードパターンを備えるリードフレームであって、隣接する前記リードパターンの間のそれぞれに、前記金属体の幅方向に延在するスリットを備えるリードフレームが提供される。
本発明の第2の態様によれば、
前記スリットにおける前記金属体の幅方向の長さが、前記リードパターンにおける前記金属体の幅方向の長さ以上である、第1の態様のリードフレームが提供される。
前記スリットにおける前記金属体の幅方向の長さが、前記リードパターンにおける前記金属体の幅方向の長さ以上である、第1の態様のリードフレームが提供される。
本発明の第3の態様によれば、
前記スリットにおける前記金属体の長手方向の長さが、前記リードパターンにおける前記金属体の長手方向の長さ以下である、第1の態様又は第2の態様のリードフレームが提供される。
前記スリットにおける前記金属体の長手方向の長さが、前記リードパターンにおける前記金属体の長手方向の長さ以下である、第1の態様又は第2の態様のリードフレームが提供される。
本発明の第4の態様によれば、
前記リードパターンは、前記金属体の長手方向に2回以上5回以下打ち抜かれて形成されている、第1〜第3の態様のいずれかのリードフレームが提供される。
前記リードパターンは、前記金属体の長手方向に2回以上5回以下打ち抜かれて形成されている、第1〜第3の態様のいずれかのリードフレームが提供される。
本発明の第5の態様によれば、
長尺状の金属体の長手方向に配列し、打ち抜き加工により形成される複数のリードパターンを備えるリードフレームの製造方法であって、前記長尺状の金属体を、前記長手方向に離間させて打ち抜くことで、前記金属体の幅方向に延在するスリットを形成するスリット形成工程と、離間して形成された前記スリットの間を打ち抜くことで、前記リードパターンを形成するリードパターン形成工程と、を有するリードフレームの製造方法が提供される。
長尺状の金属体の長手方向に配列し、打ち抜き加工により形成される複数のリードパターンを備えるリードフレームの製造方法であって、前記長尺状の金属体を、前記長手方向に離間させて打ち抜くことで、前記金属体の幅方向に延在するスリットを形成するスリット形成工程と、離間して形成された前記スリットの間を打ち抜くことで、前記リードパターンを形成するリードパターン形成工程と、を有するリードフレームの製造方法が提供される。
本発明によれば、打ち抜き加工による歪みが抑制され、反りなどの変形が少ないリードフレームが得られる。
<発明者等が得た知見>
まず、本発明の実施形態の説明に先立ち、発明者等が得た知見について説明する。
まず、本発明の実施形態の説明に先立ち、発明者等が得た知見について説明する。
従来においては、長尺状の金属体を搬送しながら打ち抜き加工を行い、金属体の長手方向に連続して形成されるリードパターンを備えるリードフレームを製造する。図3は、従来のリードフレームの平面の概略図である。図4は、従来のリードフレームの製造方法の工程を示すフロー図である。
まず、長尺状の金属体102を長手方向(図中の左方向)に所定量送り出して搬送する。続いて、金型により、搬送される金属体102の所定位置を打ち抜いて、金属体102の幅方向(図中の上下方向)に一列の3つの開口112を形成する。この開口112は、半導体チップと接続されるリード113が形成されており、リード113は、吊りリード114により支持される。つまり、図4では、1回の打ち抜き加工で、金属体102の幅方向に1列の3つの開口112(以下、開口群111ともいう)を形成する。
続いて、1列目の開口群111aを形成した後、金属体102を所定量送り出す。そして、金属体102の所定位置をさらに打ち抜いて、1列目の開口群11aに隣接するように、2列目の開口群111bを形成する。そして、金属体102をさらに所定量送り出すとともに、開口群111c〜111gを1列ずつ形成する動作を繰り返す。これにより、所定の列数の開口群111が連続的に配列するリードパターン110が形成される。この一連の操作を繰り返すことで、長尺状の金属体102の長手方向に配列する複数のリードパターン110を備えるリードフレーム100が得られる。得られるリードフレーム100においては、複数の開口112が行列状に配列しており、複数の開口112のそれぞれは吊りリード114により支持され、リードフレーム100と一体化している。
MAP工法で用いられるリードフレーム100を製造する場合、リードパターン110が高密度となるように、つまり開口112が高密度となるように打ち抜き加工を行う。具体的には、開口群111の間隔を狭めて打ち抜き加工を行う。しかしながら、リードパターン110を高密度とすると、製造されるリードフレーム100においては、長手方向に反りなどの変形が生じることがある。打ち抜き加工においては、開口112の周囲に、つまりリードパターン110を支持する吊りリード114に、打ち抜きによる応力が生じ、歪みが生じる。これは、金属体の単位面積に占める開口の数が増加し、その増加にともなって歪みが増加して蓄積するために生じる。そして、リードフレーム100において、長手方向に配列する複数のリードパターン110が連続して配列しているため、一部で生じた歪みが、他の部分に伝播することによって、反りなどの変形が生じることとなっていた。
本発明者らは、金属体の打ち抜きの際に生じる歪みの蓄積、そして歪みの伝播を抑制する方法について鋭意検討を行った。その結果、リードフレームにおいて、長手方向に配列する複数のリードパターンの間に、リードフレームの幅方向に延在するスリットを設けることによって、蓄積する歪みをスリットで開放するとともに、歪みの長手方向への伝播を抑制できることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて成されたものである。
(1)リードフレーム
以下に、本発明の一実施形態に係るリードフレームについて図面を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るリードフレームの平面図の概略図を示す。
以下に、本発明の一実施形態に係るリードフレームについて図面を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るリードフレームの平面図の概略図を示す。
上述したように、本実施形態のリードフレーム1においては、打ち抜き加工の際に生じる歪みの蓄積、および歪みの長手方向への伝播を抑制するため、リードフレーム1の長手方向に配列する複数のリードパターン10の間にスリット20を備える。
すなわち、本実施形態のリードフレーム1は、長尺状の金属体2の長手方向に配列し、打ち抜き加工により形成される複数のリードパターン10を備えるリードフレーム1であって、隣接するリードパターン10の間のそれぞれに、金属体2の幅方向に延在するスリット20を備える。
すなわち、本実施形態のリードフレーム1は、長尺状の金属体2の長手方向に配列し、打ち抜き加工により形成される複数のリードパターン10を備えるリードフレーム1であって、隣接するリードパターン10の間のそれぞれに、金属体2の幅方向に延在するスリット20を備える。
リードパターン10は、長尺状の金属体2を打ち抜いて、金属体2に開口12を形成することで形成される。開口12は、搭載される半導体チップ(図示略)と電気的に接続されるリード13を有している。リード13は、打ち抜かれずに残存する金属体2の部分(吊りリード14)に支持され、リードフレーム1と一体的に形成されている。
リードパターン10は、金属体2の長手方向に、所定回数の打ち抜き加工により形成される。この打ち抜き加工の回数は、特に限定されないが、1つのリードパターン10は、金属体2の長手方向に2回以上5回以下打ち抜かれて形成されることが好ましい。本実施形態において、リードパターン10は、図1に示すように、金属体2の長手方向に3回の打ち抜き加工により形成されている。そして、1回の打ち抜き加工では、金属体2の幅方向に1列の3つの開口12(以下、開口群11(11a〜11c)ともいう)が形成される。すなわち、本実施形態においては、1つのリードパターン10は、3つの開口12からなる開口群11が金属体2の長手方向に3列形成されることで、複数の開口12が行列状に形成されている。複数の開口12のそれぞれに形成されるリード13は、吊りリード14に支持され、リードフレーム1と一体的に形成されている。
リードフレーム1において、複数の開口12により形成されるリードパターン10は、金属体2の長手方向に複数形成されている。
スリット20は、図1に示すように、長尺状の金属体2の長手方向に複数形成されるリードパターン10の間のそれぞれに形成されている。スリット20は、リードフレーム1の幅方向に延在するように開口されて形成されている。スリット20は、長手方向に隣接するリードパターン10,10同士が吊りリード14により連結されないように、リードパターン10,10の間を分断している。スリット20によれば、一部のリードパターン10で生じた歪みを開放し、リードフレーム1全体における歪みの蓄積を低減することができる。また、スリット20によれば、隣接するリードパターン10,10同士を分断し、一方のリードパターン10で生じた歪みが他方のリードパターン10に伝播することを抑制することができる。これにより、歪みの蓄積または歪みの長手方向への伝播に起因して生じるリードフレーム1の反りなどの変形を抑制することができる。
スリット20における金属体2の幅方向の長さ(図中のL1)は、リードフレーム1を切断しないような大きさであれば特に限定されないが、隣接するリードパターン10,10同士の連結を切断できる程度の大きさであることが好ましい。つまり、スリット20における金属体2の幅方向の長さL1は、リードパターン10における金属体2の幅方向の長さ以上であることが好ましい。このような長さであれば、隣接するリードパターン10,10の間の連結を好適に切断することが可能となり、歪みの蓄積および伝播をさらに抑制することができる。このような長さとしては、リードフレーム1を構成する金属体2の厚さによって決定され、例えば厚さが100μm以上200μm以下の金属体2からなるリードフレーム1の場合、金属体2の幅方向の長さに対して、50%以上90%以下であることが好ましい。ただし、金属体2の厚さが上記数値範囲よりも大きい場合、この限りではない。
また、スリット20は、リードフレーム1の機械的特性を低下し、その取り扱い性を損ねるおそれがあるため、スリット20における金属体2の長手方向の長さ(図中のL2)は、最小限に抑制されることが好ましい。スリット20における金属体2の長手方向の長さL2としては、リードパターン10における金属体2の長手方向の長さ以下であることが好ましく、例えば0.2mm以上0.5mm以下であることが好ましい。
また、スリット20の形状は、図1に示すような長方形状に限定されず、適宜変更することができる。
本実施形態のリードフレーム1では、リードパターン10を1ブロックとして、このブロックに半導体チップを搭載し、一括して樹脂封止する。そして、裁断して個片化することによって、複数の半導体パッケージを得ることができる。
(2)リードフレームの製造方法
次に、上述のリードフレーム1の製造方法について、図2を用いて説明する。図2は、本発明の一実施形態に係るリードフレームの製造方法の工程を示すフロー図である。
次に、上述のリードフレーム1の製造方法について、図2を用いて説明する。図2は、本発明の一実施形態に係るリードフレームの製造方法の工程を示すフロー図である。
本実施形態に係るリードフレーム1の製造方法は、長尺状の金属体2の長手方向に配列し、打ち抜き加工により形成される複数のリードパターン10を備えるリードフレーム1の製造方法であって、長尺状の金属体2を、長手方向に離間させて打ち抜くことで、金属体2の幅方向に延在するスリット20を形成するスリット形成工程と、離間して形成されたスリット20の間を打ち抜くことで、リードパターン10を形成するリードパターン形成工程と、を有する。
まず、リードフレーム1の材料となる金属体2を準備する。金属体2としては、特に限定されないが、例えば銅または銅を主成分とした銅合金を圧延した銅条などを用いることができる。コイル状に巻かれた銅条などにおいては、巻きグセが生じているため、プレス機に材料を搬送する前に、矯正装置であるレベラーによって巻きグセを除去して矯正することが好ましい。また、金属体の厚さとしては、例えば100μm以上200μm以下とすることが好ましい。
続いて、準備した金属体2をロータリー式材料送り出し装置に設置し、プレス機に送り出す。送り出した金属体2を、材料待機装置を経て、プレス機に設置された材料搬送装置に送り出す。そして、材料搬送装置により金属体2を搬送し、プレス機に設置されたスリット打ち抜き用金型へ金属体2を供給する(図2(a))。図2(a)に示すように、金属体2を、その長手方向(図中の左方向)に搬送して金型(図示略)に金属体2を供給する。なお、金型内に金属体2を供給する際、自動供給式の加工油供給装置によって金属体2に加工油を供給することで、金属体2の潤滑性を向上することができる。
続いて、スリット形成工程として、搬送される金属体2に対して金型を用いたプレス加工(打ち抜き加工)を複数回行うことによって、金属体2の幅方向に延びるように開口された複数のスリット20を形成する。
具体的には、まず、図2(b)に示すように、金型により、金属体2の幅方向に延びるように開口されたスリット20を形成する。その後、図2(c)に示すように、金属体2を所定量送り出し、スリット20をさらに形成する。同様に、図2(d)に示すように、金属体2を所定量送り出し、スリット20を形成する。すなわち、スリット形成工程においては、形成されるスリット20のそれぞれが所定の領域を介して離間するように打ち抜き加工を行う。ここで、所定の領域は、後述するリードパターン形成工程で打ち抜かれる予定の打ち抜き予定領域T(図中の破線で示す領域)となっている。図2(b)〜(d)では、打ち抜き予定領域Tが、3回の打ち抜き加工により形成される3列の開口群11a〜11cを含む場合を示している。打ち抜き予定領域Tは、各リードパターン10の大きさ、打ち抜き回数によって変わるため、これらの変更に対応して、金属体2の送り出し量を適宜変更する。
続いて、スリット形成工程でスリット20が形成された金属体2をプレス機外へと送り出し、コイル状に巻き取る。このとき、スリット打ち抜き用の金型からリードパターン打ち抜き用の金型に変更する。そして、コイル状に巻き取られた金属体2を再びロータリー式材料送り出し装置に設置し、スリット形成工程と同様に矯正装置であるレベラーにて、巻きグセを矯正し、材料待機装置を経て、プレス機へと送り出す。
続いて、スリット形成工程でスリット20が形成された金属体2を搬送し、リードパターン形成工程を行う。リードパターン形成工程では、スリット形成工程で間欠的に打ち抜かれず、打ち抜き予定領域Tを介して離間するスリット20,20の間を打ち抜く。つまり、打ち抜き予定領域Tを打ち抜き、リードパターン10を形成する。
具体的には、スリット形成工程とは金属体2の送り出し量を変更して搬送することによって、打ち抜き予定領域Tにリードパターン10を形成する。図2(e)に示すように、離間するスリット20,20の間に位置する打ち抜き予定領域Tに対して打ち抜き加工を行い、開口12を形成し、リードパターン10を形成する。本実施形態では、1回の打ち抜き加工により、金属体2の幅方向に1列の3つの開口12(開口群11a〜11c)を形成しており、この打ち抜き加工を3回行うことで、リードパターン10を形成する。打ち抜き加工の際には、開口12の間隔を狭めるように打ち抜くことで、高密度なリードパターン10を形成する。同様にして、図2(f)に示すように、金属体2を搬送し、打ち抜き予定領域Tにさらにリードパターン10を形成する。
リードパターン10を形成する際には、金属体2を打ち抜いて開口12を形成するため、打ち抜かれずに残存する金属体2、つまりリードフレーム1における吊りリード14には、打ち抜きの圧力による歪みが生じることになる。金属体2に形成されるリードパターン10の数が増加するごとに、吊りリード14の歪が蓄積し、金属体2(リードフレーム1)の反りが大きくなる。
この点、本実施形態においては、長手方向に形成される複数のリードパターン10,10の間にスリット20を形成することによって、それぞれのリードパターン10をスリット20で区切っている。つまり、隣接するリードパターン10,10の間にスリット20を介在させることで、複数のリードパターン10が吊りリード14により連続しないように構成している。これにより、リードパターン10,10間に位置する吊りリード14に生じる歪を開放し、金属体2にリードパターン10を複数形成したときに蓄積する歪みを、局所的に開放している。しかも、歪みの長手方向への伝播を抑制している。この結果、歪みの蓄積および長手方向への伝播を抑制することにより、反りなどの変形が少ないリードフレーム1を得ることができる。
この点、本実施形態においては、長手方向に形成される複数のリードパターン10,10の間にスリット20を形成することによって、それぞれのリードパターン10をスリット20で区切っている。つまり、隣接するリードパターン10,10の間にスリット20を介在させることで、複数のリードパターン10が吊りリード14により連続しないように構成している。これにより、リードパターン10,10間に位置する吊りリード14に生じる歪を開放し、金属体2にリードパターン10を複数形成したときに蓄積する歪みを、局所的に開放している。しかも、歪みの長手方向への伝播を抑制している。この結果、歪みの蓄積および長手方向への伝播を抑制することにより、反りなどの変形が少ないリードフレーム1を得ることができる。
続いて、製造したリードフレーム1を洗浄装置に搬送し、加工油やその他の汚染を除去する。そして、洗浄したリードフレーム1をメッキ装置に搬送し、すず、銀、ニッケル等のメッキ加工を施して、リードフレーム1を再びコイル状に巻き取る。
(3)本実施形態に係る効果
本実施形態によれば、以下に示す1つまたは複数の効果を奏する。
本実施形態によれば、以下に示す1つまたは複数の効果を奏する。
本実施形態によれば、リードフレーム1は、打ち抜き加工により形成され、長手方向に配列する複数のリードパターン10を備えており、隣接するリードパターン10,10の間のそれぞれに、幅方向に延在するスリット20を備えている。これにより、打ち抜く際に生じる歪みを開放し、歪みの蓄積を低減することができる。しかも、歪みの長手方向への伝播を抑制することができる。したがって、形成されるリードフレーム1は、歪みが低減しており、反りなどの変形が抑制されている。
本実施形態によれば、スリット20における金属体2の幅方向の長さが、リードパターン10における金属体2の幅方向の長さ以上となるように、スリット20が形成されている。これにより、歪みの蓄積および伝播をさらに抑制し、反りなどの変形をさらに低減することができる。
本実施形態によれば、スリット20における金属体2の長手方向の長さが、リードパターン10における金属体2の長手方向の長さ以下となるように、スリット20が形成されている。これにより、スリット20の面積を最小限とすることができる。つまり、リードフレーム1において、スリット20の形成にともなう機械的強度の減少を抑制し、取り扱い性を維持することができる。
本実施形態によれば、リードパターン10は、金属体2の長手方向に2回以上5回以下打ち抜かれて形成されている。これにより、打ち抜き加工の回数の間隔を調整して、打ち抜き加工による歪みを好適に開放することができる。つまり、リードフレーム1における反りなどの変形をさらに抑制することができる。
(4)他の実施形態
以上、本発明の一実施形態を具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
以上、本発明の一実施形態を具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
上述の実施形態では、1回の打ち抜き加工により、金属体2の幅方向に1列の3つの開口12(開口群11)を形成する場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。1回の打ち抜き加工により、例えば、金属体2の幅方向に1個又は複数個の開口12を形成してもよい。
上述の実施形態では、スリット形成工程およびリードパターン形成工程を1台のプレス機によって繰り返し行う場合について説明したが、プレス加工ラインを2セット用意してダンデム化することで、スリット形成工程およびリードパターン形成工程を連続的に行うことも可能である。すなわち、1つ目のプレス加工ラインでスリット20を形成し、2つ目のプレス加工ラインでリードパターン10を形成する。この場合、金属体2の巻き取りや、金属体2の材料送り出し装置への再設置、そして金型の交換などの作業を省略して製造効率を向上することができる。
上述の実施形態では、開口12は、半導体チップに接続されるリード13を有する場合について説明したが、開口12は、半導体チップを搭載するダイパッドなどを有してもよい。
以下の方法および条件で、本発明に係るリードフレームを製造した。これらの実施例は、本発明に係るリードフレームの一例であって、本発明はこれらの実施例により限定されない。
(実施例)
金属体2として、厚さ0.125mm程度に圧延された銅合金条(幅70mm)が巻かれた直径1m程度のコイルをロータリー式材料送り出し装置に設置した。次に金属体2を送り出し矯正装置であるレベラーにて、巻きグセを除去するように矯正した。矯正された金属体2を、プレス機の手前に設けられた材料待機装置を経由させて、最大出力が約150t程度を有するプレス機へと送り出した。プレス機内に進入した金属体2の搬送方法としてはプレス機に設置したプレス機固有の材料搬送装置であるフィーダーを用いて行った。金属体2をプレス機に送り出す際には、自動供給式の加工油供給装置によって、金属体2に加工油を供給し、潤滑性を向上させた。そして、金属体2を金型内の打ち抜き加工部に搬送し、プレス機により金型をプレス動作させて金属体2に打ち抜き加工を行った。
金属体2として、厚さ0.125mm程度に圧延された銅合金条(幅70mm)が巻かれた直径1m程度のコイルをロータリー式材料送り出し装置に設置した。次に金属体2を送り出し矯正装置であるレベラーにて、巻きグセを除去するように矯正した。矯正された金属体2を、プレス機の手前に設けられた材料待機装置を経由させて、最大出力が約150t程度を有するプレス機へと送り出した。プレス機内に進入した金属体2の搬送方法としてはプレス機に設置したプレス機固有の材料搬送装置であるフィーダーを用いて行った。金属体2をプレス機に送り出す際には、自動供給式の加工油供給装置によって、金属体2に加工油を供給し、潤滑性を向上させた。そして、金属体2を金型内の打ち抜き加工部に搬送し、プレス機により金型をプレス動作させて金属体2に打ち抜き加工を行った。
まず、スリット形成工程を行った。スリット形成用の打ち抜き金型が設置されたプレス機に、金属体2を導入し、金属体2にスリット20を形成した。スリット形状としては、金属体2の幅方向が50mm程度(金属体2の幅の約71%)、金属体2の長手方向が0.2mm程度となるような長方形とした。また、スリット20の形成においては、スリット20,20間を、開口12(開口群11)を長手方向に3列打ち抜ける程度の距離を離間させた。スリット20の形成された金属体2をプレス機外に送り出し、一度コイル状に巻き取った。
続いて、プレス機に設置してある金型を、リードパターン10を形成するための打ち抜き金型に交換し、スリット20の形成と同様にリードパターン10を形成した。リードパターン10の形成においては、スリット20,20間の領域を3回(3ショット)打ち抜いて、リードパターン10を形成した。つまり、開口12(開口群11)の3ショット毎にスリット20を備えるようなリードパターン1を製造した。
最後に、製造されたリードフレーム1を洗浄装置へ送り、加工油やその他の汚染を除去した後、めっき装置へと送り、リードフレーム1の表面に錫メッキを施した。
製造されたリードフレーム1の反り量を測定したところ、長さ300mm、幅70mmのリードフレーム1において、反り量が1mm以下であることが確認された。なお、本実施例では、反り量として、基準高さと最大高さとの差を測定した。
(比較例)
比較例では、従来の製造方法によりリードフレームを製造しており、スリットを形成しない以外は、実施例と同様に製造した。
比較例では、従来の製造方法によりリードフレームを製造しており、スリットを形成しない以外は、実施例と同様に製造した。
製造された比較例のリードフレームの反り量を測定したところ、反り量が10mm程度であることが確認された。
以上のように、リードフレームは、リードパターンの間にスリットを備えることにより、打ち抜き加工による歪みの蓄積、および歪みの伝播を抑制しており、反り量を低減することができる。
1 リードフレーム
2 金属体
10 リードパターン
20 スリット
2 金属体
10 リードパターン
20 スリット
Claims (5)
- 長尺状の金属体の長手方向に配列し、打ち抜き加工により形成される複数のリードパターンを備えるリードフレームであって、
隣接する前記リードパターンの間のそれぞれに、前記金属体の幅方向に延在するスリットを備える
ことを特徴とするリードフレーム。 - 前記スリットにおける前記金属体の幅方向の長さが、前記リードパターンにおける前記金属体の幅方向の長さ以上である
ことを特徴とする請求項1に記載のリードフレーム。 - 前記スリットにおける前記金属体の長手方向の長さが、前記リードパターンにおける前記金属体の長手方向の長さ以下である
ことを特徴とする請求項1または2に記載のリードフレーム。 - 前記リードパターンは、前記金属体の長手方向に2回以上5回以下打ち抜かれて形成されている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のリードフレーム。 - 長尺状の金属体の長手方向に配列し、打ち抜き加工により形成される複数のリードパターンを備えるリードフレームの製造方法であって、
前記長尺状の金属体を、前記長手方向に離間させて打ち抜くことで、前記金属体の幅方向に延在するスリットを形成するスリット形成工程と、
離間して形成された前記スリットの間を打ち抜くことで、前記リードパターンを形成するリードパターン形成工程と、を有する
ことを特徴とするリードフレームの製造方法。
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JP2013005770A JP2014138075A (ja) | 2013-01-16 | 2013-01-16 | リードフレームおよびその製造方法 |
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JP2020188186A (ja) * | 2019-05-16 | 2020-11-19 | Towa株式会社 | 半導体装置の製造方法 |
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