JP2014135821A - 電線外装部品、ワイヤーハーネス及びスライド配線装置 - Google Patents

電線外装部品、ワイヤーハーネス及びスライド配線装置 Download PDF

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Abstract

【課題】板材を筒状に変形させて形成した電線外装部品を、曲げ経路に沿って配設してスライド移動させる場合に、スライド荷重の低減及びスムーズな移動を可能にすることを目的とする。
【解決手段】電線12に外装される電線外装部品20であって、板材が筒状に変形された外装本体部22を備え、前記外装本体部22の外周に沿って、前記外装本体部22の外周の一部を除いて残部を分離させるように少なくとも1つのスリット25が形成され、前記外装本体部22のうち、分離された前記残部にその外向き主面外方に突出する突部28が形成されている。
【選択図】図1

Description

この電線は、曲げられた経路に沿ってスライド移動可能に配設される電線を保護する技術に関する。
従来、曲げられる電線の外装部品として、特許文献1及び特許文献2に開示のものがある。
特許文献1は、合成樹脂製フィルムテープが、複数の折り曲げ用V溝を介して折り曲げ組み立てられることにより形成された、矩形断面状のケーブル収容空間を有する折り曲げ組み立て式ケーブル類保護案内装置を開示している。上記合成樹脂フィルム製テープは、直線移動時にテープ長手方向で隣接係合するとともに屈曲移動時にテープ長手方向の所定ピッチで相互に分離拡開する外周壁形成部分及びその左右一対の側壁形成部分と、曲げ組み立て時にテープ長手方向に沿って相互に重なり合って係合するとともに外周壁形成部分にケーブル収納空間を介して対向配置される左右一対の内周壁形成部分とを有している。
特許文献2にも、特許文献1に類似する構成が開示されている。
特開2008−25775号公報 特開2012−147594号公報
しかしながら、特許文献1に開示の技術によると、折り曲げ組み立て式ケーブル類保護案内装置が曲げられた状態で、外周壁形成部は、平板状をなした状態で相互に分離している。このため、曲げ組み立て式ケーブル類保護案内装置が曲げられた経路に沿って移動する際に、外周壁形成部のエッジ部分等が、その曲げ経路を規定する外周側の壁部内面に大きな接触領域でもって接触しがちである。このため、折り曲げ組み立て式ケーブル類保護案内装置を曲げられた経路に沿って引出すと、上記接触による抵抗力が生じ、スライド荷重が大きくなったり、スムーズな移動が妨げられる恐れがあった。
そこで、本発明は、板材を筒状に変形させて形成した電線外装部品を、曲げ経路に沿って配設してスライド移動させる場合に、スライド荷重の低減及びスムーズな移動を可能にすることを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様は、電線に外装される電線外装部品であって、板材が筒状に変形された外装本体部を備え、前記外装本体部の外周に沿って、前記外装本体部の外周の一部を除いて残部を分離させるように少なくとも1つのスリットが形成され、前記外装本体部のうち、分離された前記残部にその外向き主面外方に突出する突部が形成されているものである。
第2の態様は、第1の態様に係る電線外装部品であって、前記板材が、その両側部を重ね合せるようにして四角筒状に変形され、前記外装本体部のうち前記板材の両側部が重なり合う側の面部分を除いて、残りの3つの面部分で前記少なくとも1つのスリットが形成され、前記外装本体部のうち前記板材の両側部が重なり合う側の面部分に対向する面部分に、前記突部が形成されているものである。
第3の態様は、第2の態様に係る電線外装部品であって、前記突部は、前記外装本体部の長手方向に沿って連続する突起形状に形成されている。
第4の態様は、第1〜第3のいずれか1つの態様に係る電線外装部品であって、前記突部は、前記外装本体部の長手方向に対して直交する断面形状が方形状又は半円形状を呈する部分を含む。
第5の態様に係るワイヤーハーネスは、電線と、第1〜第4のいずれか1つの態様に係る電線外装部品とを備える。
第6の態様に係るスライド配線装置は、一対の弧状壁の間に弧状に曲る経路が形成された配線材ガイド部と、電線と、前記電線を曲げ可能な状態で覆うと共に、外周部に外方に突出する突部が形成された電線外装部品とを含むワイヤーハーネスと、を備え、前記ワイヤーハーネスが、前記突部を前記経路の外周側に向けた姿勢で、前記経路に沿ってスライド移動可能に配設されているものである。
第7の態様は、第6の態様に係るスライド配線装置であって、前記電線外装部品として、第1〜第4のいずれか1つに記載の電線外装部品を用いたものである。
第1の態様によると、筒状に変形された外装本体部内に電線を収容することができる。この状態で、外装本体部のうち分離されていない側を内周側に、分離された側を外周側にすることで、外装本体部を容易に曲げて曲げ経路に沿って配設することができる。この外装本体部を曲げ経路に沿ってスライド移動させる際には、突部が曲げ経路の外周側部分に接触するため、外装本体部と曲げ経路の外周側部分との接触領域が小さくなり、スライド荷重の低減及外装部品のびスムーズな移動が可能になる。
第2の態様によると、電線外装部品が四角筒状に変形されているため、曲げ経路内での曲げ形状、突部の位置等が安定化し、従って、電線外装部品が安定して曲げ経路に沿って移動する。
第3の態様によると、突部を容易に形成することができる。
第4の態様によると、前記突部は、前記外装本体部の長手方向に対して直交する断面形状が方形状又は半円形状を呈する部分を含むため、曲げ経路の外周側部分に対する耐摩耗性に優れる。
第6及び第7の態様によると、ワイヤーハーネスの突部を弧状に曲る経路の外周側に向けた姿勢で、当該ワイヤーハーネスが当該経路に沿って移動可能に配設されているため、ワイヤーハーネスを弧状の経路に沿ってスムーズに移動させることができる。
第1実施形態に係る電線外装部品が取付けられたワイヤーハーネスを示す斜視図である。 同上のワイヤーハーネスを示す斜視図である。 電線外装部品が曲げられた状態を示す概略斜視図である。 電線外装部品を形成するための板材の展開図である。 電線外装部品の部分斜視図である。 ワイヤーハーネスが組込まれたスライド配線装置の一例を示す概略斜視図である。 スライド配線装置を示す概略分解斜視図である。 外装本体部の突部と弧状壁との接触状態を示す概略断面図である。
以下、実施形態に係る電線外装部品及びワイヤーハーネスについて説明する。
図1及び図2は、電線外装部品20が取付けられたワイヤーハーネス10を示す斜視図であり、図3は電線外装部品20が曲げられた状態を示す概略斜視図であり、図4は電線外装部品20を形成するための板材23の展開図であり、図5は電線外装部品20の部分斜視図である。
ワイヤーハーネス10は、電線12と、電線12に外装された電線外装部品20とを備える。
電線12は、芯線の外周に樹脂が押出被覆等されることで被覆部が形成された構成とされている。本ワイヤーハーネス10は、電線12を少なくとも1本含んでいる。ここでは、複数の電線12が束ねられ、これに電線外装部品20が外装されている例で説明している。なお、光ファイバ等が電線12に沿って配設されていてもよい。本電線12は、車両等の配設対象箇所に配設され、車両等に搭載された各種電気機器同士を電気的に接続する配線として用いられる。本ワイヤーハーネス10は、典型的には、後に詳述するように、車両等における固定箇所と可動箇所との間の配線材として用いられ、弧状経路を含む配線経路に沿ってスライド移動可能に配設される。
電線外装部品20は、板材23が筒状に変形されることにより形成された外装本体部22を備える。
すなわち、板材23は、変形可能な細長板状に形成された部材である(図4参照)。板材23としては、後述するように外装本体部22をなだらかな曲げ半径で曲げることができ、かつ、押込んだときに腰折れ等してしまわないように、ある程度の弾性を有する板材であることが好ましい。また、板材23を角筒状に変形させる際に、折目をつけることができるようにという点からは、板材23はある程度塑性変形容易であることが好ましい。かかる板材23としては、ポリプロピレン(polypropylene)等の樹脂製の板材、或は、ある程度腰のある紙等を用いることができる。
上記板材23は、その両側部を重ね合せるようにして、四角筒状に折曲げ変形される。ここでは、板材23は、その幅方向において5つの領域に分割され、両側の領域を重ね合せるようにして、各分割領域の境界の折目Lに沿って折曲げられて、角筒状に変形される。後述する説明では、板材23の各分割領域のうち幅方向中央の領域を第1領域23a、第1領域23aの外側の2つの領域を第2領域23b、第2領域23bの外側の2つの領域を第3領域23cと表記する。なお、図4では折目Lは、電線外装部品20の外周側に向く面において、U溝状に形成されている。もっとも、折目Lは目に見えないものであってもよいし、或は、板材23に印刷されたもの等であってもよい。また、外装本体部は、円筒状、楕円筒状、或は、多角形筒状に形成されていてもよい。
また、筒状の外装本体部22には、その外周に沿ってスリット25が形成されている。このスリット25は、外装本体部22の長手方向において間隔を有して複数形成されている。なお、スリット25は、複数ある必要はなく、少なくとも1つあればよい。また、ここでは複数のスリット25の間隔は同じであるか、必ずしも同じである必要はない。このスリット25は、筒状の外装本体部22に対して、その外周の一部を除いて残部を分離させるような線状スリット形状に形成されている。ここでは、板材23に対して、スリット25が第1領域23a及びその両外側の2つの第2領域23bを横切るように形成されている。そして、両側の第3領域23c同士を重ね合せるようにして、板材23を角筒状に変形させると、四角筒状の外装本体部22に、その一辺側において第3領域23cが重なり合う側の面部分を除き、他の3つの面部分である3辺側の第1領域23a及び第2領域23b全体を分離させるようにスリット25が形成されることになる。
筒状の外装本体部の外周のうちどの程度を分離させず、逆にいえばどの程度分離させるかについては、外装本体部の形状、材質、どの程度の折曲げが必要か等に応じて、決定される。一般的には、外装本体部の一側部(例えば、多角形筒状である場合には、その一辺側部分)を残し、残部を分離させてスリットを形成するとよい。複数のスリット25を形成する場合、分離させない部分(或は分離させる部分)は、外装本体部の外周において揃えた一体位置に設けるとよい。
また、上記スリット25は、2つの第2領域23bにおいては、当該第2領域23bを横切る直線状を描いている。また、スリット25は、第1領域23aにおいては、非直線状のスリット部分26に形成されている。より具体的には、スリット部分26は、半円状を描く部分を含む線状のスリット形状に形成されている。そして、スリット部分26の両側縁部の一方には、半円状の突出片部分26aが形成され、両側縁部の他方には、半円状の凹み部分26bが形成される。従って、スリット25が閉じている状態では、スリット部分26で、突出片部分26aが凹み部分26bに嵌まっている。これにより、スリット部分26の両側縁部同士の位置ずれが抑制され、スリット25での外装本体部22の捻れが抑制されている。なお、スリット部分26は、上記半円状の形状である必要はなく、その他、三角形状、台形状等の多角形状等であってもよい。すなわち、スリット部分26の両側縁部が相互に嵌まり合い、その長手方向における位置ずれが抑制される形状であればよい。もっとも、上記第1領域においても、直線状のスリットが形成されていてもよい。
なお、上記例では、スリット25は、隙間が無い直線状のスリット形状であるが、隙間が開いた開口形状であってもよい。
また、上記スリット25の両端部は、上記第2領域23bと第3領域23cとの間の折目L上に位置しており、この部分には、円孔24が形成されている。円孔24は、前記折目Lに沿って板材23を容易に折曲げることができるようにする役割、スリット25の端部側から第3領域23c側に破断していくことを抑制する役割等を果す。
また、板材23の筒形状は、次の構成によって維持されている。
すなわち、板材23の両側の一方に係止片30が形成され、他方に係止孔部32が形成されている。
より具体的には、板材23の一方にその延在方向に沿って間隔をあけて係止片30が形成されている。係止片30は、板材のスリット25等を形成する際に、一緒に打抜き形成等することにより形成される。係止片30は、中心角が180度よりも小さい扇板状の一部を弦に沿って切除したように形状に形成され、その弧側を外向けにした状態で、弦側が板材23の一方の縁部に延設されている。また、係止片30の基端部の両側には、凹部30aが形成されており、係止片30の基端部は、その先端側部分よりも狭まっている。
また、板材23の両側の他方であって、上記係止片30と対応する位置に係止孔部32が形成されている。係止孔部32は、板材23の両側の他方の縁部の内側に、当該縁部の延在方向に沿って形成された直線状のスリット形状に形成されている。係止孔部32の長さ寸法は、係止片30の先端側部分の最大幅と同じ程度に設定されている。また、係止孔部32のうち長手方向中央部には、係止片30の厚みに応じた幅の隙間32aが形成され、係止孔部32の両端部には、円孔32bが形成され、それらの間には、係止片30の厚みより小さい線状のスリットに形成されている。
そして、板材23を四角筒状に形成した状態で、係止片30を係止孔部32内に挿入すると、係止片30の基端部が係止孔部32の基端部が、係止孔部32の隙間32a内に配設された状態で、係止片30の先端側部分が係止孔部32の周縁部に抜止め係止する。これにより、板材23の筒形状が維持されている。
また、外装本体部22のうち分離された上記残部、即ち、板材23の両側部の第3領域23cが重なり合う側の面部分に対向する第1領域23aの外向き主面に、その外方に突出する突部28が形成されている。突部28は、外装本体部22の長手方向に沿って連続する突起形状に形成されている。ここでは、突部28は、外装本体部22の長手方向に直交する断面形状が半円形状を呈する細長い突起形状に形成されている。また、突部28は、第1領域23aの外向き主面であってその幅方向中央部に設けられている。
このワイヤーハーネス10によると、電線外装部品20は、各スリット25を開きつつ、主として各スリット25の反対側の部分で曲ることができる。従って、電線12の曲げ方向を一方向に規制することができる。また、電線外装部品20のうち分離されない両側の第3領域25cはある程度の剛性を有するため、電線12が極端に小さい曲げ半径で曲げられてしまわないように規制することもできる。このようにして、電線12を直線状態と一方向への曲げ状態との間で曲げ変形させることができきるように規制することができる。また、電線12は、電線外装部品20によって保護される。
上記電線12及び電線外装部品20を備えたワイヤーハーネス10の一使用例について説明する。
ここでは、可動部材としてスライドシートを想定した例で説明する。もっとも、本ワイヤーハーネス10は、車両に搭載された各種スライド車両部品をスライド移動可能に支持する構成において、当該スライド車両部品と車体との間で、電源線、信号線等の配線材を配索する構成として採用することができる。
図6は、スライドシート112を移動可能に支持するスライドシート支持装置110及びスライドシート支持装置110に組込まれたスライド配線装置140を示す概略斜視図であり、このスライド配線装置140にワイヤーハーネス10が組込まれる。また、図7は、スライドシート支持装置110及びスライド配線装置140を示す概略分解斜視図である。図7ではスライド支持部材130がスライド支持用レール120の一端部よりの位置にある。
スライドシート支持装置110は、車両のスライドシート112を車両の前後方向に移動可能に支持する装置であり、一対のスライド支持用レール120と、一対のスライド支持部材130とを備える。
一対のスライド支持用レール120は、車体のフロアの上面に設けられた長尺部材であり、間隔をあけて平行状態で設けられている。フロアに対するスライド支持用レールの固定は、ボルト締等により行われる。
一対のスライド支持部材130の基端部は、それぞれ上記一対のスライド支持用レール120にその長手方向に沿って移動可能に支持されている。スライド支持部材130の上端部は、スライド支持用レール120の上方に突出している。一対のスライド支持部材130の上端部は、スライドシート112の座部の両側部に固定されている。これにより、スライドシート112が一対のスライド支持部材130を介して一対のスライド支持用レール120にそれらの長手方向に沿って移動可能に支持される。
そして、一対のスライド支持部材130が一対のスライド支持用レール120に沿って移動することによって、車両前後方向におけるスライドシート112の位置調整がなされる。
また、スライドシート112には、着座センサ等の各種センサ、姿勢変更を行うためのモータ等の各種駆動源等の各種電気部品が設けられる。また、車体側には、上記各種電気部品に対して信号を送受する電子制御ユニット或は電力を供給する電源等の各種電気部品が設けられる。スライド配線装置140は、スライドシート112と車体との間で配線材であるワイヤーハーネス10を配設し、もって、スライドシート112側の電気部品と車体側の電気部品とを電気的に接続するための装置である。本スライド配線装置140は、好ましくは、一方のスライド支持用レール120に組込まれる。
スライド配線装置140は、配線用レール142と、上記ワイヤーハーネス10と、配線材収容部170と、カバー部材180とを備える。
配線用レール142は、上記スライド支持用レール120に沿って配設可能な長尺部材に形成されている。配線用レール142は、一主面(上面)に線状の開口が形成された角筒状に形成されており、その内部にワイヤーハーネス10の一端側部分をその長手方向に沿って移動可能に収容可能に構成されている。
そして、上記スライドシート112より引出された配線が、スライドシート112の下側方を経由して配線用レール142内のワイヤーハーネス10の一端側に導かれ、電線12に接続される。
配線材収容部170は、配線用レール142の一端部から延出するワイヤーハーネス10の他端側部分を収容可能な収容空間Sを有するケースとして構成されている。
より具体的には、配線材収容部170は、樹脂等で形成された部材であり、上方が開口する偏平な箱状形状に形成されている。
配線材収容部170のうち配線用レール142の一端部に対向する部分には、半円弧状の弧状壁172aが形成され、当該弧状壁172aの内周側に間隔をあけて弧状壁172bが形成されている。これら弧状壁172a、172bの間に弧状に曲る経路を含む経路172が形成されている。そして、配線用レール142より導出されたワイヤーハーネス10は、当該経路172に沿って配設される。配線材収容部170のうち一対の弧状壁172a、172間に弧状に曲る経路が形成された部分が、配線材ガイド部として用いられる部分である。
また、配線用レール142のうち上記弧状壁172aと対向する部分には、反対側弧状壁174aが形成されている。上記弧状壁172bを形成する部分と反対側弧状壁174aとの間には、ワイヤーハーネス10の余長部分を収容可能な収容空間Sが形成されている。
なお、上記配線材収容部170は、カバー部材180によって閉じられる。
そして、スライドシート112及びスライド支持部材130がスライド支持用レール120の一端部よりの位置にある状態では、ワイヤーハーネス10が経路172を通って収容空間S側に送出された状態となっている。従って、ワイヤーハーネス10の多くの部分が収容空間S内に収容された状態となっている。
上記状態から、スライドシート112及びスライド支持部材130がスライド支持用レール120の他端部に向けて移動すると、収容空間S内のワイヤーハーネス10の余長部分を解消するように、ワイヤーハーネス10が経路172に沿ってスライド移動して配線用レール142に沿って引出される。このため、スライドシート112及びスライド支持部材130をスライド支持用レール120の他端部に向けて円滑に移動させることができる。
また、上記状態から、スライドシート112及びスライド支持部材130がスライド支持用レール120の一端部に向けて移動すると、ワイヤーハーネス10が経路172に沿って移動して、収容空間S内に向けてワイヤーハーネス10を送込む。
この際、ワイヤーハーネス10は、弧状の経路172に向けて送込まれるので、その外周側の弧状壁174aに向けて当接しつつ移動する。この際、外装本体部の外周側の面が平坦な面であると、当該平坦な面のエッジ部分全体が弧状壁の内面に接触してしまうため、エッジ部分と弧状壁内面との間で引っかかり、或は、大きな抵抗力が生じてしまう恐れがあった。
図8は、ワイヤーハーネス10が弧状の経路172に沿って曲りつつ移動する状態、特に、ワイヤーハーネス10が経路172に向けて押込まれる際において、外装本体部22の突部28と弧状壁174aとの接触状態を示す概略断面図である。この断面図は、弧状壁174aの径方向に沿った面における概略断面を示している。本図に示すように、外装本体部22に上記突部28が形成されているため、当該外装本体部22の突部28が弧状壁174aに接触する。このため、外装本体部22と弧状壁174aとの接触箇所を小さくすることができる。これにより、外装本体部22と弧状壁174aとの引っかかり、抵抗等を抑制することができ、外装本体部22が弧状の経路172を移動する際のスライド荷重の低減及びスムーズな移動を実現することが可能となる。
以上のように構成されたワイヤーハーネス10及び電線外装部品20によると、筒状に変形された外装本体部22内に電線12を収容して、電線12を保護することができる。この状態で、外装本体部22のうち分離されていない側を内周側に、分離された側を外周側にすることで、外装本体部22を容易に曲げて曲げ経路に沿って配設することができる。そして、外装本体部22を曲げ経路に沿ってスライド移動させる際には、突部28が曲げ経路の外周側部分(弧状壁174aの内周面)に接触するため、外装本体部22と曲げ経路の外周側部分との接触領域を小さくすることができる。これにより、外装本体部22と曲げ経路の外周側部分との引っかかり、抵抗等が抑制され、スライド荷重の低減、電線外装部品20のスムーズな移動が可能になる。
また、電線外装部品20は、四角筒状に形成されているため、経路172内での曲げ形状、突部28の位置等が安定化する。例えば、経路172の軸方向の凹形状が方形状である場合に、その底面、内周面、外周面と、四角筒状の外装本体部22の各外面との接触態様が安定化する。また、突部28と経路172の外周側部分との接触状態が安定する。これにより、電線外装部品20が安定して曲げられた経路172に沿って移動する。
また、突部28は、外装本体部22の長手方向に沿って連続する突起形状に形成されているため、当該突部28を容易に形成することができる。例えば、板材23を押出成形等によって成形する際に、当該押出成形と同時に突部28を容易に成形することができる。
もっとも、突部28は、突部28が形成されていない板材を、プレス成形等することで形成されていてもよい。
また、突部28が外装本体部22の長手方向に沿って連続する突起形状であることは必須ではなく、点状突起等であってもよい。この場合でも、外装本体部と経路の外周側部分との接触領域を小さくして、外装本体部と経路の外周側部分との引っかかり、抵抗等を有効に抑制することができる。
突部28と経路の外周側部分とは点接触することが好ましいが、これは必須ではない。
また、突部28は、外装本体部22の長手方向に対して直交する断面形状が半円形状を呈しているため、突部の先端部を尖らした場合等に比べて、耐摩耗性に優れた形状とすることができる。なお、突部は、外装本体部の長手方向に対して直交する断面形状が方形状を呈していてもよい。この場合でも、突部の外向きの平面を経路の外周側部分に接触させることができ、耐摩耗性に優れた形状とすることができる。
勿論、突部28は、外装本体部22の長手方向に対して直交する断面形状が三角形状等を呈する形状であってもよい。また、突部が間隔をあけて平行に複数本(例えば、2本)設けられていてもよい。これにより、複数の突部と経路の外周側部分との接触状態を安定化させることができるという利点がある。
なお、上記実施形態では、電線外装部品が、板材を筒状に変形させた構成である例で説明したが、必ずしもそのような構成である必要はない。例えば、コルゲートチューブ等、少なくとも1つの電線を曲げ可能な状態で覆う部材の外周部に、上記曲げ経路において外側を向く部分に突部が形成された構成であっても、上記と同様に、外装部品と曲げ経路の外周側部分との接触領域を小さくして、スライド荷重の低減及外装部品のびスムーズな移動が可能になる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10 ワイヤーハーネス
12 電線
20 電線外装部品
22 外装本体部
23 板材
25 スリット
28 突部
172 経路
172a、172b 弧状壁

Claims (7)

  1. 電線に外装される電線外装部品であって、
    板材が筒状に変形された外装本体部を備え、
    前記外装本体部の外周に沿って、前記外装本体部の外周の一部を除いて残部を分離させるように少なくとも1つのスリットが形成され、
    前記外装本体部のうち、分離された前記残部にその外向き主面外方に突出する突部が形成されている、電線外装部品。
  2. 請求項1記載の電線外装部品であって、
    前記板材が、その両側部を重ね合せるようにして四角筒状に変形され、
    前記外装本体部のうち前記板材の両側部が重なり合う側の面部分を除いて、残りの3つの面部分で前記少なくとも1つのスリットが形成され、
    前記外装本体部のうち前記板材の両側部が重なり合う側の面部分に対向する面部分に、前記突部が形成されている、電線外装部品。
  3. 請求項2記載の電線外装部品であって、
    前記突部は、前記外装本体部の長手方向に沿って連続する突起形状に形成されている、電線外装部品。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1つの態様に係る電線外装部品であって、
    前記突部は、前記外装本体部の長手方向に対して直交する断面形状が方形状又は半円形状を呈する部分を含む、電線外装部品。
  5. 電線と、
    前記電線に外装された請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の電線外装部品と、
    を備えるワイヤーハーネス。
  6. 一対の弧状壁の間に弧状に曲る経路が形成された配線材ガイド部と、
    電線と、前記電線を曲げ可能な状態で覆うと共に、外周部に外方に突出する突部が形成された電線外装部品とを含むワイヤーハーネスと、
    を備え、
    前記ワイヤーハーネスが、前記突部を前記経路の外周側に向けた姿勢で、前記経路に沿ってスライド移動可能に配設されている、スライド配線装置。
  7. 請求項6記載のスライド配線装置であって、
    前記電線外装部品は、請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の電線外装部品である、スライド配線装置。
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