JP2014133802A - 保護粘着フィルム、スクリーンパネル及びタッチパネル - Google Patents

保護粘着フィルム、スクリーンパネル及びタッチパネル Download PDF

Info

Publication number
JP2014133802A
JP2014133802A JP2013001966A JP2013001966A JP2014133802A JP 2014133802 A JP2014133802 A JP 2014133802A JP 2013001966 A JP2013001966 A JP 2013001966A JP 2013001966 A JP2013001966 A JP 2013001966A JP 2014133802 A JP2014133802 A JP 2014133802A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive film
image display
protective
hard coat
display device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013001966A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6094226B2 (ja
Inventor
Daisuke Yamakawa
大輔 山川
Yuya Kitade
祐也 北出
Yusuke Takahashi
佑輔 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
DIC Corp
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=51412331&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2014133802(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by DIC Corp, Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical DIC Corp
Priority to JP2013001966A priority Critical patent/JP6094226B2/ja
Publication of JP2014133802A publication Critical patent/JP2014133802A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6094226B2 publication Critical patent/JP6094226B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Position Input By Displaying (AREA)

Abstract

【課題】 スクリーンパネルの裏面に貼り合わせた際に、画像表示装置表面とのブロッキング防止性に優れる保護粘着フィルムを提供する。
【解決手段】 表面粗さが特定範囲となるハードコート層を有する保護粘着フィルムとすることで、た。
【0004】
すなわち本発明は、フィルム基材の一方の面にハードコート層を有し、もう一方の面に粘着剤層が設けられた保護粘着フィルムであって、前記ハードコート層表面の表面粗さSRaが1〜15nmであり、波長380〜780nmの光透過率が、90%以上、ヘイズ1以下である保護粘着フィルムにより、高い透明性を有しつつ、画像表示装置とブロッキングを好適に防止できる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ガラスやプラスチックなどのパネルの裏面に貼り合わせた際に、画像表示装置表面とのブロッキング防止性に優れる保護粘着フィルムに関する。
モバイル用パソコンや電子手帳、携帯電話等の小型電子端末は小型化や薄型化が進んでおり、これに使用される液晶表示装置等の画像表示装置においては、近年益々の軽薄短小化が求められている。また、これら小型電子端末には、画像表示装置の傷つきや破損を防止するため保護用のスクリーンパネルが設けられることが多く、特に小型電子端末の多機能化によるタッチ入力が可能な小型電子端末の増加に伴い、傷つきや破損防止の要請が高まっている。
このような画像表示装置のスクリーンパネルには、剛性に優れたガラス製のパネルが使用されているが、パネル破損時にガラスが飛散するという安全上の問題があり、上記パネルの裏面に保護粘着フィルムの貼付が検討されている。この保護粘着フィルムとしては、特定の層構成により高い表面硬度を実現した保護粘着フィルムなどが開示されている(特許文献1参照)。
しかしながら、画像表示装置の大画面化及び薄型化に伴い、画面操作時にスクリーンパネルのたわみが生じ、従来の保護粘着フィルムでは、保護粘着フィルムのハードコート層表面と画像表示装置の表面の接触でブロッキングが発生し、外観不良が生じる場合があった。
特開2008−095064号公報
本発明が解決しようとする課題は、スクリーンパネルの裏面に貼り合わせた際に、画像表示装置表面とのブロッキング防止性に優れる保護粘着フィルムを提供することにある。
本発明の保護粘着フィルムは、表面粗さが特定範囲となるハードコート層を有する保護粘着フィルムとすることで、画像表示装置とのブロッキング防止性と高い透明性の両立を実現した。
すなわち本発明は、フィルム基材の一方の面にハードコート層を有し、もう一方の面に粘着剤層が設けられた保護粘着フィルムであって、前記ハードコート層表面の表面粗さSRaが1〜15nmであり、波長380〜780nmの光透過率が、90%以上、ヘイズ1以下であることを特徴とする保護粘着フィルムを提供するものである。
本発明の保護粘着フィルムは、表面粗さが特定範囲となるハードコート層を有することで、画像表示装置とのブロッキング防止性と高い透明性を両立できる。
本発明の保護粘着フィルムは、フィルム基材の一方の面にハードコート層を有し、もう一方の面に粘着剤層が設けられた保護粘着フィルムであって、前記ハードコート層表面の表面粗さSRaが1〜15nmであり、保護粘着フィルムの波長380〜780nmの光透過率が、90%以上、ヘイズ1以下であることを特徴とする保護粘着フィルムである。
[フィルム基材]
本発明に使用するフィルム基材は、一般に粘着シートの基材として使用される各種の樹脂フィルム基材を使用でき、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、アセチルセルロースブチレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメチルペンテン、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリイミド、フッソ樹脂、ナイロン、アクリル樹脂等の樹脂フィルムを挙げることができる。
本発明に使用するフィルム基材は、上記樹脂フィルムのみからなる基材であっても良いが、ハードコート層との密着性を向上させるために上記樹脂フィルムに薄いプライマー層を設けたフィルム基材であってもよい。また、ハードコート層や粘着剤層との密着性を向上させる目的で、サンドブラスト法や溶剤処理法などによる表面の凹凸化処理、あるいはコロナ放電処理、クロム酸処理、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理、表面の酸化処理などの表面処理を施すことができる。
また、上記樹脂フィルム中には、配合材料として帯電防止剤を添加して、帯電防止機能を付与することも好ましい。帯電防止剤としては、ノニオン系としてポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノール、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、脂肪酸ポリエチレングリコールエステル、脂肪酸ソルビタンエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸ソルビタンエステル、脂肪酸グリセリンエステル、アルキルポリエチレンイミン等を挙げることができる。カチオン系としてアルキルアミン塩、アルキル第4級アンモニウム塩、アルキルイミダゾリン誘導体等を挙げることができる。またエチレンオキサイドを骨格に持つアクリレート化合物なども使用することができる。導電性高分子としてポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ3,4−エチレンジオキシチオフェン及びこれらの誘導体を使用することができる。金属酸化物としてアンチモンドープ型酸化錫(ATO)、錫ドープ型酸化インジウム(ITO)、アルミニウムドープ型酸化亜鉛、アンチモン副酸化物などを使用することができる。またその他にリチウムイオンなどの金属イオンを混合するイオン伝導型の帯電防止剤も用いることができる。
フィルム基材は、透明性が高いものが、タッチパネルに適用した際の画像表示部の視認性が良好となるため好ましく、その全光線透過率が90%以上であることが好ましく、95%以上であることがより好ましい。
[ハードコート層]
本発明に使用するハードコート層は、表面粗さSRaが1〜15nmが好ましく、1〜10nmがより好ましい。ハードコート層の表面粗さを上記範囲内にすることで、画像表示装置表面とのブロッキングの防止と高い透明性を両立できる。
本発明に使用するハードコート層は、ハードコート層の表面粗さを好適な範囲に調整するため、無機粒子が添加されていることが好ましい。
前記無機粒子としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ゼオライト、雲母、合成雲母、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、フッ化マグネシウム、スメクタイト、合成スメクタイト、バーミキュライト、ITO(酸化インジウム/酸化錫)、ATO(酸化アンチモン/酸化錫)、酸化錫、酸化インジウムおよび酸化アンチモンからなる群から選択される少なくとも1種類が挙げられる。
前記無機粒子の平均粒径は、0.01〜0.5μmが好ましく、0.01〜0.3μmがより好ましい。上記範囲内の平均粒径であることで、ハードコート層の表面粗さと透明性を好適な範囲に調整できる。
本発明に使用するハードコート層を形成するハードコート剤としては、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物が好適に使用できる。なかでも、本発明に使用する第一のハードコート層を形成するハードコート剤としては、ウレタン(メタ)アクリレートを含有するハードコート剤を好ましく使用できる。ウレタン(メタ)アクリレートとしては、ハードコート剤に使用される各種ウレタン(メタ)アクリレートが使用できる。
上記ハードコート剤として使用する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に使用する光開始剤としては、各種の物が使用できるが、それらのうちでも特に代表的なものを例示すれば、ベンゾフェノン、ベンジル、ミヒラーケトン、チオキサントン、アントラキノン等の水素引き抜きによってラジカルを発生するタイプの化合物等が挙げられる。これらの化合物は、水素引き抜き剤となるメチルアミン、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、トリブチルアミン等の第三アミンと併用するのが一般的である。
別のタイプの光重合開始剤としては、例えば、分子内分裂によってラジカルを発生するタイプの化合物が挙げられる。具体的には、例えば、ベンゾイン、ジアルコキシアセトフェノン、アシルオキシムエステル、ベンジルケタール、ヒドロキシアルキルフェノン、ハロゲノケトン等が挙げられる。
また、ハードコート層を形成するハードコート剤として使用する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物においては、前記無機粒子を活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に配合する際の配合量としては、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の固形分の総重量100重量部に対して、2〜50重量部配合することが好ましく、3〜40重量部配合することがさらに好ましい。上記範囲内であることで、ハードコート層の表面粗さと透明性を好適な範囲に調整できる。
また、ハードコート層を形成するハードコート剤として使用する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物においては、前記光開始剤を活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に配合する際の配合量としては、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の固形分の総重量100重量部に対して、1〜10重量部配合することが好ましく、4〜9重量部配合することがさらに好ましい。また、上記第一のハードコート層に使用するハードコート剤への光開始剤の添加量は、後述の第二のハードコート層に使用するハードコート剤への光開始剤の添加量に対して、1〜2倍とすることが好ましく、1〜1.3倍がより好ましい。
本発明の保護粘着フィルムのハードコート層の厚みは、1〜10μmが好ましく、2〜5μmがより好ましい。上記範囲内の厚みであることで、打ち抜き加工時のクラックの抑制とフィルムのカール抑制を実現できる。
本発明に使用するハードコート層は、前記フィルム基材と積層した際の表面硬度が2H以上のハードコート層を使用することが好ましく、3H以上であることがより好ましく、4H以上であることがさらに好ましい。当該ハードコート層を使用することで、得られる保護粘着フィルムの表面硬度を高くでき、耐傷付き性の向上にも寄与する。
[剥離シート]
本発明に使用する剥離シートの基材としては、一般に剥離シートの基材として使用される各種の樹脂フィルム基材を使用でき、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、アセチルセルロースブチレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメチルペンテン、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリイミド、フッソ樹脂、ナイロン、アクリル樹脂等の樹脂フィルムを挙げることができる。また、本発明の剥離シートの剥離剤層としては、熱硬化型や照射硬化型のシリコーン系剥離剤、長鎖アルキルポリマー型やオレフィン型の非シリコーン系剥離剤など公知慣用のものを用いることができる。本発明においては、特に、優れた剥離性を有するシリコーン系剥離剤が好適に用いられる。
[粘着剤層]
本発明に使用する粘着剤層は、その厚さが75μm以下であり、25〜50μmが好ましい。粘着剤層の厚みが上記範囲内であると、薄型化に優位である。また、生産工程中での打痕跡が生じ難く、貼り合わせるパネルに印刷層が施されている場合にも印刷層に対して好適な追従性を得やすくなる。
本発明に使用する粘着剤層は、上記厚みを有すると共に、23℃における貯蔵弾性率G’が5.0×10〜2.0×10、好ましくは、7.5×10〜1.5×10Paであり、70℃における貯蔵弾性率G’が4.0×10〜9.0×10、好ましくは4.0×10〜7.0×10粘着剤層である。上記範囲内の貯蔵弾性率とすることで段差部分に追従する流動性とパネルの反りによる反発力に耐える凝集性を両立し、段差部分での密着をより向上できる。
なお、粘着剤層の23℃下での貯蔵弾性率は、粘弾性試験機により測定することができる。より具体的には、粘弾性試験機として、ティ・エイ・インスツルメントジャパン社製粘弾性試験機(アレス2kSTD)を用いて、次の測定条件で測定して求めることができる。
・試験片厚み:2mm
・周波数:1Hz
・圧縮荷重:40〜60g
本発明に用いる粘着剤層に使用される粘着剤組成物には、公知のアクリル系、ゴム系、シリコーン系の粘着樹脂を使用することができる。そのなかでも、反復単位として炭素数2〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリレート単量体またはアルコキシアルキル(メタ)アクリレート単量体を主たる単量体成分として含有するアクリル系共重合体を主剤とする粘着剤組成物が、耐光性・耐熱性の点から好ましい。
炭素数2〜14の(メタ)アクリレート単量体としては、具体的には、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソノニルアクリレート、イソデシルアクリレート、ラウリルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、イソオクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソノニルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート等が挙げられる。
アルコキシアルキル(メタ)アクリレート単量体としては、具体的には、2−メトキシエチルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2−メトキシトリエチレングリコールアクリレート、3−メトキシプロピルアクリレート、3−エトキシプロピルアクリレート、4−メトキシブチルアクリレート、4−エトキシブチルアクリレートなどが挙げられる。
そのなかでも、炭素数が4〜9のアルキル側鎖を有するアルキルメタクリレート又は炭素数が4〜9のアルキル側鎖を有するアルキルアクリレートが好ましく、炭素数が4〜9のアルキル側鎖を有するアルキルアクリレートがより好ましい。なかでもn−ブチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソノニルアクリレート、エチルアクリレートが特に好ましい。当該範囲の炭素数のアルキル側鎖を有するアルキル(メタ)アクリレートを使用することで、好適な粘着力を確保しやすくなる。
本発明の粘着剤組成物の主剤として使用するアクリル系共重合体を構成する単量体中の炭素数2〜14の(メタ)アクリレートまたはアルコキシアルキル(メタ)アクリレート単量体の含有量は、90〜99重量%とすることが好ましく、90〜96重量%にすることがより好ましい。当該範囲のカルボキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル共重合体中の上記炭素数2〜14の(メタ)アクリレートの含有量にすることで、好適な粘着力を確保しやすくなる。
当該アクリル系共重合体には、さらに単量体成分として、側鎖に水酸基、カルボキシル基、アミノ基などの極性基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体やその他のビニル系単量体を含有することが好ましい。
水酸基を有する単量体としては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレートを使用でき、中で2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレートを共重合成分として使用するのが好ましい。
カルボキシル基を有する単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、クロトン酸、(メタ)アクリル酸2量体、エチレンオキサイド変性コハク酸アクリレート等を使用でき、なかでもアクリル酸を共重合成分として使用するのが好ましい。
窒素原子を有する単量体としては、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリロイルモルホリン、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、2−(パーヒドロフタルイミド−N−イル)エチルアクリレート等のアミド基含有ビニルモノマーを使用でき、中でもN−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリロイルモルホリンを共重合成分として使用するのが好ましい。
その他の極性基を有するビニル系単量体として、酢酸ビニル、アクリロニトリル、無水マレイン酸、無水イタコン酸などが挙げられる。
極性基を有する単量体の含有量は、アクリル系共重合体を構成する単量体成分の0.1〜20重量%であることが好ましく、1〜13重量%であることがより好ましく、1.5〜8重量%であることが更に好ましい。当該範囲で含有することにより、粘着剤の凝集力や保持力、接着性を好適な範囲に調整しやすい。
粘着剤組成物の主剤として使用するアクリル系共重合体の重量平均分子量Mwは40万〜140万であることが好ましく、60万〜120万であることが、より好ましい。当該アクリル系共重合体の重量平均分子量Mwが上記範囲内であると、接着力を特定範囲に調整しやすく、また、保護粘着フィルムとした際に、フィルム表面への荷重を好適に緩和しやすい。
なお、当該アクリル系共重合体の重量平均分子量Mwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により測定することができる。より具体的には、GPC測定装置として、東ソー株式会社製「SC8020」を用いて、ポリスチレン換算値により、次のGPC測定条件で測定して求めることができる。
(GPCの測定条件)
・サンプル濃度:0.5重量%(テトラヒドロフラン溶液)
・サンプル注入量:100μL
・溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
・流速:1.0mL/min
・カラム温度(測定温度):40℃
・カラム:東ソー株式会社製「TSKgel GMHHR−H」
・検出器:示差屈折
さらに粘着剤層の凝集力をあげるために、粘着剤中に架橋剤を添加するのが好ましい。架橋剤としては、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、キレート系架橋剤等が挙げられる。架橋剤の添加量としては、粘着剤層のゲル分率25〜80%になるよう調整するのが好ましい。さらに好ましいゲル分率は、40〜75%である。そのなかでも50〜70%が最も好ましい。ゲル分率は、養生後の粘着剤層をトルエン中に浸漬し、24時間放置後に残った不溶分の乾燥後の重量を測定し、元の重量に対する百分率で表す。
さらに粘着剤層の粘着力を向上させるため、粘着付与樹脂を添加しても良い。本発明の粘着テープの粘着剤層に添加する粘着付与樹脂は、アクリル系共重合体、ロジンやロジンのエステル化物等のロジン系樹脂;ジテルペン重合体やα−ピネン−フェノール共重合体等のテルペン系樹脂;脂肪族系(C5系)や芳香族系(C9)等の石油樹脂;その他、スチレン系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン樹脂等が挙げられる。
接着性と耐黄変性を両立させるには、高不均化ロジンエステルと重合ロジンエステルと石油樹脂を併用するのが好ましい。
粘着付与樹脂の添加量としては、粘着剤樹脂がアクリル系共重合体である場合は、アクリル系共重合体100重量部に対して10〜60重量部を添加するのが好ましい。接着性を重視する場合は、20〜50重量部を添加するのが最も好ましい。また、粘着剤樹脂がゴム系の樹脂である場合は、ゴム系の樹脂100重量部に対して、粘着付与樹脂を80〜150重量部添加するのが好ましい。なお、一般的に粘着剤樹脂がシリコーン系樹脂である場合は、粘着付与樹脂を添加しない。
粘着剤には、上記以外に公知慣用の添加剤を添加することができる。例えば、ガラスへの接着性を向上するために、0.001〜0.005の範囲でシランカップリング剤を添加することができる。その他、可塑剤、軟化剤、充填剤、顔料、難燃剤等が添加できる。
粘着剤層は、粘着シートの塗布に一般的に使用されている方法でフィルム基材上に形成することができる。粘着剤層の組成物を基材フィルムに直接塗布し、乾燥するか、或いは、いったん剥離フィルム上に塗布し、乾燥後、基材フィルムに貼り合わせる。
[保護粘着フィルム]
本発明の保護粘着フィルムの構成は、上記フィルム基材の一方の面に上記ハードコート層を有し、もう一方の面に上記粘着剤層が設けられた保護粘着フィルムである。
本発明の保護粘着フィルムの厚みは、上記保護粘着フィルムが貼付されたパネルの薄膜から、総厚300μm以下が好ましく、200μm以下がさらに好ましい。当該厚みとすることで、画像表示装置の薄型化に優位となる。
本発明の保護粘着フィルムの透明性は、380〜780nmの光の透過率が90%以上、ヘイズが1.0以下であることが好ましく、380〜780nmの光の透過率が91%以上、ヘイズが0.5以下であることがより好ましい。当該保護粘着フィルムの透明性が上記範囲内だと、当該保護粘着フィルムを使用されたディスプレイの透明性が保たれやすい。
本発明の保護粘着フィルムの温度23℃、相対湿度50%RHの環境下で、ガラスに対し、2kgローラーを使用して圧着回数一往復で圧着し、1時間静置した後の300mm/minでの180°剥離接着力は、ガラスに対してそれぞれ5〜20N/25mmであることが好ましい。上記範囲内だと、端面からの剥がれを抑制しやすく、また、製造工程での貼り合わせ不良品において保護粘着フィルムの剥離が可能となる。
本発明の保護粘着フィルムのハードコート層は、上記フィルム基材にハードコート剤を塗布、硬化させることで製造できる。
ハードコート剤をフィルム基材に塗布する方法としては、例えば、グラビアコート、ロールコート、コンマコート、エアナイフコート、キスコート、スプレーコート、かけ渡しコート、ディップコート、スピンナーコート、ホイーラーコート、刷毛塗り、シルクスクリーンによるベタコート、ワイヤーバーコート、フローコート等が挙げられる。また、オフセット印刷、活版印刷等の印刷方式でも良い。これらの中でも、グラビアコート、ロールコート、コンマコート、エアナイフコート、キスコート、ワイヤーバーコート、フローコートは、より厚さが一定な塗膜が得られるため好ましい。
ハードコート剤の硬化装置は使用するハードコート剤に応じて適宜使用すれば良いが、ハードコート剤として上記活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を使用する場合には、光、電子線、放射線等の活性エネルギー線により硬化させればよい。具体的なエネルギー源又は硬化装置としては、例えば殺菌灯、紫外線用蛍光灯、カーボンアーク、キセノンランプ、複写用高圧水銀灯、中圧または高圧水銀灯、超高圧水銀灯、無電極ランプ、メタルハライドランプ、自然光等を光源とする紫外線、または走査型、カーテン型電子線加速器による電子線等が挙げられる。
これらの中でも特に紫外線であることが好ましく、重合効率化の点で窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下で照射することが好ましい。また、必要に応じて熱をエネルギー源として併用し、活性エネルギー線にて硬化した後、熱処理を行ってもよい。
活性エネルギー線を照射する装置として、紫外線を用いる場合には、光発生源として、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、無電極ランプ(フュージョンランプ)、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、水銀−キセノンランプ、ショートアーク灯、ヘリウム・カドミニウムレーザー、アルゴンレーザー、太陽光、LED等が挙げられる。また、本発明に使用する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物をフィルム基材に塗布し、硬化被膜を形成する際には、閃光的に照射するキセノン−フラッシュランプを使用すると、フィルム基材への熱の影響を小さくできるので好ましい。
本発明の保護粘着フィルムの粘着剤層は、一般的に使用されている方法で作成できる。例えば、フィルム基材または離型シート上に粘着剤層を形成して製造することができる。具体的には、粘着剤の組成物をフィルム基材に直接塗布し乾燥または硬化・重合するか、或いは、いったん離型シート上に塗布し、乾燥または硬化・重合し、粘着剤層を形成後、同様にして離型シート上に作成した粘着剤層又は基材フィルムに貼り合わせる方法などにより製造できる。
[スクリーンパネル]
本発明のスクリーンパネルは、ガラスまたはプラスチック等からなる透明パネルの一面に上記保護粘着フィルムが貼付されたスクリーンパネルである。当該スクリーンパネルは、画像表示装置の上部に設けられるスクリーンパネルであり、保護粘着フィルムのハードコート層が画像表示装置と対向するように、保護粘着フィルムが貼り付けされたスクリーンパネルである。
上記スクリーンパネルの厚みは2.0mm以下が好ましく、1.5mm以下がより好ましい。上記範囲の厚みであることで、画像表示装置の薄型化を実現できる。
上記スクリーンパネルの大きさは、画像表示装置に表示される画像を視認できる範囲である画像表示部の大きさが対角7インチ以上であることが好ましく、10インチ以上がより好ましい。上記範囲の面積であることで、画像表示装置の視認性を向上できる。なお、画像表示部は通常の画像表示装置において使用される略方形の形状であることが好ましい。なお略方形形状とは、正方形や長方形などの方形形状、あるいは、これら方形形状の角部が面取りされた形状をいう。
上記スクリーンパネルの透明パネルの材質としては、ガラス、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂などのプラスチックが挙げられる。中でも、透明性、耐久性に優れるガラスが好ましい。
上記スクリーンパネルの透明パネルの一方に導電層を有することが好ましい。導電層を有することで、タッチパネル機能を付与でき、操作性を向上できる。
上記導電層は、特に限定されないが、具体的には、酸化インジウムスズ、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化カドミウム、酸化ガリウム、酸化チタンなどが挙げられる。
[実施態様]
本発明の保護粘着フィルムは、液晶画像表示装置や有機EL画像表示装置等の画像表示装置を構成中に有するタッチパネル型画像表示機器において、画像表示装置の表層と保護粘着フィルムのハードコート層とが対向して配置される用途に好適に適用できる。なかでも、表層に偏光フィルムが設けられた画像表示装置に対して好適なアンチブロッキング性を実現できることから、当該画像表示装置を構成中に有するタッチパネル型画像表示機器に好適に適用できる。
当該構成の例としては、透明パネルに保護粘着フィルムが貼り付けられた上記のようなスクリーンパネルと、画像表示装置とを有するタッチパネル型画像表示機器において、スクリーンパネル中の保護粘着フィルムのハードコート層側表面と、画像表示装置の表層とが対向して配置されるタッチパネル型画像表示端末を例示できる。当該構成においては、保護粘着フィルムのハードコート層表面が、タッチパネルの画面操作時のパネルのたわみ等により画像表示装置表面、特に偏光フィルムが表層である画像表示装置の偏光フィルム表面と接触した際にも、ブロッキングを好適に防止でき、好適な画像視認性を確保できる。
当該構成の具体的な態様としては、例えば、透明パネルとして、透明導電層が形成されたガラス又は樹脂フィルムの透明導電層側に、保護粘着フィルムの粘着剤層が貼付されたスクリーンパネルを、偏光フィルムが表層に設けられた画像表示装置の上部に、300〜1000μmの間隙を有して配置されたタッチパネル型画像表示機器等の構成を好適に例示できる。
本発明の保護粘着フィルムは、上記優れた特性を有することから、スマートフォン、タブレット端末、モバイルパソコン、デスクトップパソコン等のタッチパネル型画像表示機器に好適に適用できる。なかでも、大画面化が進むタッチパネル型画像表示機器においてより好適に適用でき、特に本発明の効果を得やすいことから、7〜20インチの画像表示部を有するタッチパネル型画像表示機器に特に好適に適用できる。
以下に実施例および比較例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
(合成例1)
<ウレタンアクリレート(A1)の合成>
攪拌機、ガス導入管、冷却管、及び温度計を備えたフラスコに、酢酸ブチル250質量部、ノルボルナンジイソシアネート(以下、「NBDI」という。)206質量部、p−メトキシフェノール0.5質量部、ジブチル錫ジアセテート0.5質量部を仕込み、空気を吹き込みながら、70℃に昇温した後、ペンタエリスリトールトリアクリレート(以下、「PE3A」という。)/ペンタエリスリトールテトラアクリレート(以下、「PE4A」という。)混合物(質量比75/25の混合物)795質量部を1時間かけて滴下した。滴下終了後、70℃で3時間反応させ、さらにイソシアネート基を示す2250cm−1の赤外線吸収スペクトルが消失するまで反応を行い、脂環式化合物含有多官能ウレタンアクリレート(A1)/PE4A混合物(質量比80/20の混合物、不揮発分80質量%の酢酸ブチル溶液)を得た。なお、ウレタンアクリレート(A1)の分子量(計算値)は802である。
(合成例2)
<ウレタンアクリレート(A2)の合成>
攪拌機、ガス導入管、冷却管、及び温度計を備えたフラスコに、酢酸ブチル254質量部、イソホロンジイソシアネート(以下、「IPDI」という。)222質量部、p−メトキシフェノール0.5質量部、ジブチル錫ジアセテート0.5質量部を仕込み、70℃に昇温した後、PE3A/PE4A混合物(質量比75/25の混合物)795質量部を1時間かけて滴下した。滴下終了後、70℃で3時間反応させ、さらにイソシアネート基を示す2250cm−1の赤外線吸収スペクトルが消失するまで反応を行い、脂環式化合物含有多官能ウレタンアクリレート(A2)/PE4A混合物(質量比80/20の混合物、不揮発分80質量%の酢酸ブチル溶液)を得た。なお、ウレタンアクリレート(A2)の分子量(計算値)は818である。
(合成例3)
<ウレタンアクリレート(A3)の合成>
攪拌機、ガス導入管、冷却管、及び温度計を備えたフラスコに、酢酸ブチル254質量部、イソホロンジイソシアネート(以下、「IPDI」という。)222質量部、p−メトキシフェノール0.5質量部、ジブチル錫ジアセテート0.5質量部を仕込み、70℃に昇温した後、ビス(アクリロキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート369質量部とPE3A/PE4A混合物(質量比75/25の混合物)398質量部を1時間かけて滴下した。滴下終了後、70℃で3時間反応させ、さらにイソシアネート基を示す2250cm−1の赤外線吸収スペクトルが消失するまで反応を行い、一分子中に脂環式化合物及び複素環式化合物を含有する多官能ウレタンアクリレート(A3)/PE4A混合物(質量比91/9の混合物、不揮発分80質量%の酢酸ブチル溶液)を得た。なお、ウレタンアクリレート(A3)の分子量(計算値)は889である。
(合成例4)
<アクリル共重合体(B1)の合成>
アクリル共重合体の調製攪拌機、寒流冷却器、温度計、滴下漏斗及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、アクリル酸2−メトキシエチル75重量%、アクリル酸n−ブチル24重量%、アクリル酸ヒドロキシエチル1重量%と重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチルニトリル0.2部とを酢酸エチル100重量%に溶解し、窒素置換後、80℃で8時間重合して重量平均分子量70万のアクリル共重合体(1)を得た。
(調製例1)
酢酸エチル23.01質量部、脂環式化合物含有多官能ウレタンアクリレート(A1)/PE4A混合物(質量比80/20の混合物、不揮発分80質量%の酢酸ブチル溶液)19.64質量部、脂環式化合物含有多官能ウレタンアクリレート(A2)/PE4A混合物(質量比80/20の混合物、不揮発分80質量%の酢酸ブチル溶液)19.64質量部、一分子中に脂環式化合物及び複素環式化合物を含有する多官能ウレタンアクリレート(A3)/PE4A混合物(質量比91/9の混合物、不揮発分80質量%の酢酸ブチル溶液)15.71質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(以下、「DPHA」という。)18.86質量部、光開始剤1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(以下、「HCPK」という。)2.51質量部、光開始剤ジフェニル2,4,6−トリメチルベンゾイルホスフィン=オキシド(以下、「TPO」という。)0.63質量部、シリカ粒子(MEK−ST−L;日産化学工業株式会社製、不揮発分30質量%、平均粒子径50nm)30質量部を均一に混合した後、不揮発分が40質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテル(以下、「PGME」という。)で希釈して、ハードコート剤(1)を調製した。
(調製例2)
酢酸エチル23.01質量部、脂環式化合物含有多官能ウレタンアクリレート(A1)/PE4A混合物(質量比80/20の混合物、不揮発分80質量%の酢酸ブチル溶液)19.64質量部、脂環式化合物含有多官能ウレタンアクリレート(A2)/PE4A混合物(質量比80/20の混合物、不揮発分80質量%の酢酸ブチル溶液)19.64質量部、一分子中に脂環式化合物及び複素環式化合物を含有する多官能ウレタンアクリレート(A3)/PE4A混合物(質量比91/9の混合物、不揮発分80質量%の酢酸ブチル溶液)15.71質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(以下、「DPHA」という。)18.86質量部、光開始剤1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(以下、「HCPK」という。)2.51質量部、光開始剤ジフェニル2,4,6−トリメチルベンゾイルホスフィン=オキシド(以下、「TPO」という。)0.63質量部を均一に混合した後、不揮発分が40質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテル(以下、「PGME」という。)で希釈して、ハードコート剤(2)を調製した。
(調整例3)
アクリル共重合体(B1)100重量部を、酢酸エチルで希釈し樹脂固形分30%の粘着剤(1)を得た。
(実施例1)
基材として厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート製フィルム(東洋紡社製コスモシャインA4300)を使用し、当該基材の片面に、上記で調製したハードコート剤(1)を塗布して60℃で90秒間乾燥後、空気雰囲気下で紫外線照射装置(フュージョンUVシステムズ・ジャパン株式会社製「F450」、ランプ:120W/cm、Hバルブ)を用いて、照射光量0.5J/cmで紫外線を照射し、厚さが3μmのハードコート層を形成し、総厚53μmのハードコートフィルムを得た。次に、上記粘着剤(1)100重量%にイソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製コロネートHX、固形分75%)を0.1重量%添加し15分攪拌後、シリコーン化合物で片面を剥離処理した厚さ50μmのポリエステルフィルム(以下#75剥離フィルム)上に乾燥後の厚さが50μmになるように塗工して、75℃で5分間乾燥した。得られた粘着シートを、上記で調整したハードコートフィルムのハードコート未処理面に貼り合わせた。その後23℃で7日間熟成し厚さ78μmの保護粘着フィルムを得た。
(実施例2)
シリカ粒子をMEK−ST−ZL(日産化学工業株式会社製、不揮発分30質量%、平均粒子径100nm)にする以外は、実施例1と同様にして保護粘着フィルムを得た。
(比較例1)
ハードコート剤を上記ハードコート剤(2)にする以外は、実施例1と同様にして保護粘着フィルムを得た。
(比較例2)
シリカ粒子の配合量を100質量部にする以外は、実施例2と同様にして保護粘着フィルムを得た。
(表面粗さ測定)
保護粘着フィルムのハードコート層の表面30μm四方を、株式会社東陽テクニカ製走査型プローブ顕微鏡「Nano−DST」を使用し、測定した。
(ブロッキング防止性)
長方形のガラス製透明パネル(縦横比=16:9、表中の大きさは対角のインチ数)の画像表示装置と対向する面に保護粘着フィルムを貼り付けて調整したスクリーンパネルを、偏光フィルムが表層に設けられた画像表示装置の上部に、600μmの間隙を有して配置された試験サンプルの中心を1000g/cmで30秒間加圧して、ブロッキングが発生しない場合は良好(○)、ブロッキングが発生した場合は不良(×)と判定した。
(全光線透過率及びヘイズ)
保護粘着フィルムの剥離シートを剥がして、ガラス板に貼り合わせて調整した試験サンプルを、(株)村上色彩技術研究所製「HR−100型」を使用し、測定した。
Figure 2014133802
表2から明らかなとおり、実施例1〜2の保護粘着フィルムは、画像表示装置の偏光フィルム表面とのブロッキングは発生せず、また、光学特性に優れた。一方、比較例1の保護粘着フィルムは、透明性には優れるものの、表面が平滑なため、偏光フィルム表面とのブロッキングが発生した。また、比較例2は、表面粗さが高いため、偏光フィルムとのブロッキングは防止できるものの、ヘイズが上昇し、光学特性が低下した。

Claims (11)

  1. フィルム基材の一方の面にハードコート層を有し、もう一方の面に粘着剤層が設けられた保護粘着フィルムであって、
    前記ハードコート層表面の表面粗さSRaが1〜15nmであり、
    波長380〜780nmの光透過率が90%以上、ヘイズが1以下であることを特徴とする保護粘着フィルム。
  2. 前記ハードコート層が平均粒径0.5μm以下の無機粒子を含有する請求項1に記載の保護粘着フィルム。
  3. 前記ハードコート層の厚みが1〜10μmである請求項1又は2に記載の保護粘着フィルム。
  4. タッチパネルの画像表示装置の表層と対向して配置される用途に使用する請求項1〜3のいずれかに記載の保護粘着フィルム。
  5. 前記画像表示装置が表層に偏光フィルムが設けられた画像表示装置である請求項4に記載の保護粘着フィルム。
  6. 画像表示装置の上部に設けられるスクリーンパネルであって、透明パネルの一面に、請求項1〜5のいずれかに記載の保護粘着フィルムが貼付されたスクリーンパネル。
  7. 画像表示部の大きさが対角7インチ以上であり、総厚みが2.0mm以下である請求項6に記載のスクリーンパネル。
  8. 透明パネルの一面に導電層を有する請求項6又は7に記載のスクリーンパネル。
  9. 透明パネルがガラスまたはプラスチックである請求項6〜8のいずれかに記載のスクリーンパネル。
  10. 請求項6〜9のいずれかに記載のスクリーンパネルと、画像表示装置とを有し、前記スクリーンパネルに貼付された保護粘着フィルムのハードコート層表面と、画像表示装置の表層とが対向して配置されていることを特徴とするタッチパネル。
  11. 前記画像表示装置が表層に偏光フィルムが設けられた画像表示装置である請求項10に記載のタッチパネル。
JP2013001966A 2013-01-09 2013-01-09 保護粘着フィルム、スクリーンパネル及びタッチパネル Active JP6094226B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013001966A JP6094226B2 (ja) 2013-01-09 2013-01-09 保護粘着フィルム、スクリーンパネル及びタッチパネル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013001966A JP6094226B2 (ja) 2013-01-09 2013-01-09 保護粘着フィルム、スクリーンパネル及びタッチパネル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014133802A true JP2014133802A (ja) 2014-07-24
JP6094226B2 JP6094226B2 (ja) 2017-03-15

Family

ID=51412331

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013001966A Active JP6094226B2 (ja) 2013-01-09 2013-01-09 保護粘着フィルム、スクリーンパネル及びタッチパネル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6094226B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017112020A (ja) * 2015-12-18 2017-06-22 Dic株式会社 粘着シート及び発光装置
KR20170087653A (ko) * 2016-01-21 2017-07-31 동우 화인켐 주식회사 적층체 및 이를 포함하는 화상표시장치
JP2018172611A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 リンテック株式会社 保護シート
JP2019154120A (ja) * 2018-03-01 2019-09-12 富士電機株式会社 運転計画方法、運転計画装置およびプログラム
JPWO2019059081A1 (ja) * 2017-09-25 2020-10-22 Dic株式会社 両面粘着テープ

Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11216794A (ja) * 1998-02-02 1999-08-10 Teijin Ltd 透明導電性フィルム用基板
JP2005071123A (ja) * 2003-08-26 2005-03-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd タッチパネルおよびこれを用いた電子機器
JP2007163971A (ja) * 2005-12-15 2007-06-28 Fujifilm Corp 反射防止フィルム、並びにそれを用いた偏光板及び液晶表示装置
JP2008063518A (ja) * 2006-09-11 2008-03-21 Dainippon Ink & Chem Inc 保護粘着フィルム
JP2008095064A (ja) * 2006-09-11 2008-04-24 Dainippon Ink & Chem Inc 保護粘着フィルム、スクリーンパネル及び携帯電子端末
JP2009245935A (ja) * 2008-03-12 2009-10-22 Jsr Corp 透明導電性積層フィルムおよびその製造方法
JP2011098529A (ja) * 2009-11-07 2011-05-19 Mitsubishi Plastics Inc ハードコートフィルム
WO2012026446A1 (ja) * 2010-08-27 2012-03-01 大日本印刷株式会社 光学積層体、偏光板及び画像表示装置
JP2012066481A (ja) * 2010-09-24 2012-04-05 Nippon Zeon Co Ltd ハードコート層を有する積層フィルム、およびタッチパネル用積層フィルム
WO2012077806A1 (ja) * 2010-12-10 2012-06-14 日立化成工業株式会社 光学用粘着材樹脂組成物、光学用粘着材シート、画像表示装置、光学用粘着材シートの製造方法及び画像表示装置の製造方法
JP2012173627A (ja) * 2011-02-23 2012-09-10 Konica Minolta Advanced Layers Inc ハードコートフィルム、偏光板及び表示装置
WO2012176570A1 (ja) * 2011-06-24 2012-12-27 Dic株式会社 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の製造方法、塗料、塗膜、及びフィルム
US20130224425A1 (en) * 2012-02-23 2013-08-29 Hitachi Chemical Company, Ltd. Pressure-sensitive adhesive sheet for image display device, method for producing image display device and image display device
JP5528645B1 (ja) * 2012-11-27 2014-06-25 東レフィルム加工株式会社 ハードコートフィルムおよび透明導電性フィルム

Patent Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11216794A (ja) * 1998-02-02 1999-08-10 Teijin Ltd 透明導電性フィルム用基板
JP2005071123A (ja) * 2003-08-26 2005-03-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd タッチパネルおよびこれを用いた電子機器
JP2007163971A (ja) * 2005-12-15 2007-06-28 Fujifilm Corp 反射防止フィルム、並びにそれを用いた偏光板及び液晶表示装置
JP2008063518A (ja) * 2006-09-11 2008-03-21 Dainippon Ink & Chem Inc 保護粘着フィルム
JP2008095064A (ja) * 2006-09-11 2008-04-24 Dainippon Ink & Chem Inc 保護粘着フィルム、スクリーンパネル及び携帯電子端末
JP2009245935A (ja) * 2008-03-12 2009-10-22 Jsr Corp 透明導電性積層フィルムおよびその製造方法
JP2011098529A (ja) * 2009-11-07 2011-05-19 Mitsubishi Plastics Inc ハードコートフィルム
WO2012026446A1 (ja) * 2010-08-27 2012-03-01 大日本印刷株式会社 光学積層体、偏光板及び画像表示装置
JP2012066481A (ja) * 2010-09-24 2012-04-05 Nippon Zeon Co Ltd ハードコート層を有する積層フィルム、およびタッチパネル用積層フィルム
WO2012077806A1 (ja) * 2010-12-10 2012-06-14 日立化成工業株式会社 光学用粘着材樹脂組成物、光学用粘着材シート、画像表示装置、光学用粘着材シートの製造方法及び画像表示装置の製造方法
JP2012173627A (ja) * 2011-02-23 2012-09-10 Konica Minolta Advanced Layers Inc ハードコートフィルム、偏光板及び表示装置
WO2012176570A1 (ja) * 2011-06-24 2012-12-27 Dic株式会社 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の製造方法、塗料、塗膜、及びフィルム
US20130224425A1 (en) * 2012-02-23 2013-08-29 Hitachi Chemical Company, Ltd. Pressure-sensitive adhesive sheet for image display device, method for producing image display device and image display device
JP5528645B1 (ja) * 2012-11-27 2014-06-25 東レフィルム加工株式会社 ハードコートフィルムおよび透明導電性フィルム

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017112020A (ja) * 2015-12-18 2017-06-22 Dic株式会社 粘着シート及び発光装置
KR20170087653A (ko) * 2016-01-21 2017-07-31 동우 화인켐 주식회사 적층체 및 이를 포함하는 화상표시장치
KR102354157B1 (ko) 2016-01-21 2022-01-21 동우 화인켐 주식회사 적층체 및 이를 포함하는 화상표시장치
JP2018172611A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 リンテック株式会社 保護シート
JPWO2019059081A1 (ja) * 2017-09-25 2020-10-22 Dic株式会社 両面粘着テープ
JP2019154120A (ja) * 2018-03-01 2019-09-12 富士電機株式会社 運転計画方法、運転計画装置およびプログラム
JP7110624B2 (ja) 2018-03-01 2022-08-02 富士電機株式会社 運転計画方法、運転計画装置およびプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP6094226B2 (ja) 2017-03-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI673336B (zh) 光學清透黏著劑及光學層壓體
JP5277553B2 (ja) 電子端末用画像表示モジュールおよび全面貼り用粘着シート
TWI610998B (zh) 光學用黏著材樹脂組成物、光學用黏著材片、影像顯示裝置、光學用黏著材片的製造方法及影像顯示裝置的製造方法
JP6062740B2 (ja) 光学用感圧性接着剤シート
JP6067964B2 (ja) 放射線硬化性粘着シート
JP5472685B2 (ja) 飛散防止粘着シート
JP6057600B2 (ja) 粘着剤、粘着剤層、および粘着シート
JP2022130399A (ja) 両面粘着シート、画像表示装置構成用部材を有する積層体、積層体形成キット及び両面粘着シートの使用
TW201033321A (en) Stretch releasable adhesive tape
TW200823255A (en) Protective self-adhesive film, screen panel, and mobile electronic terminal
JP2014213572A (ja) 硬化粘着シートを含む積層体の製造方法
JP6094226B2 (ja) 保護粘着フィルム、スクリーンパネル及びタッチパネル
JP2014109712A (ja) ハードコートフィルム、加飾フィルム及び保護フィルム
JP2011006660A (ja) 紫外線硬化型粘着剤組成物、粘着剤層、粘着シートおよびその製造方法
JP2005023169A (ja) アクリル系の耐ブリスター性粘着剤樹脂組成物、それを用いるトランスファー性フィルム状粘着剤、耐ブリスター性粘着剤シート及びそれらの用途
JP2014084337A (ja) 保護粘着フィルム
JP2002003751A (ja) 帯電防止ハードコート用組成物、帯電防止ハードコート、その製造方法、及び帯電防止ハードコート積層体フィルム
JP2015040241A (ja) 粘着シート及び画像表示装置
TW200907001A (en) Adhesive composition, adhesive sheet, adhesive sheet for optics and adhesive sheet for electromagnetic shielding
JP7234674B2 (ja) 粘着シート及び積層体
JP7278967B2 (ja) 光学透明粘着シート
WO2020054745A1 (ja) 粘着シート、積層体及び積層体の製造方法
JP2014084336A (ja) 保護粘着フィルム
WO2013005821A1 (ja) 画像表示装置、保護フィルム及び保護フィルムの製造方法
JP2013185121A (ja) 保護フィルムの製造方法及び保護フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160823

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160906

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20161102

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170117

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170130

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6094226

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R157 Certificate of patent or utility model (correction)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R157

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250