JP2014133287A - ワイヤソー - Google Patents

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Abstract

【課題】切断中に加工液を安定供給できるワイヤソーを提供する。
【解決手段】上方から被加工物Wを押し付けて切断するワイヤソー1である。複数のワイヤガイド2間に形成される互いに平行なワイヤ群3a、一対のワイヤ送り装置5,6、被加工物Wをワイヤ群3aに押し付けるワーク保持部7、液供給装置8、加工制御装置9等を備える。液供給装置8は、ワイヤ群3aに押し付けられる被加工物Wの横から、ワイヤ群3aの上に加工液を垂らす流下装置81と、流下装置81を変位させる駆動装置82と、駆動装置82を制御する変位制御装置83とを有している。変位制御装置83が、加工制御装置9と協働して駆動装置82を制御することにより、被加工物Wの切断状態に応じて、加工液の垂れる位置を調整する。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば、シリコンインゴット等から薄板状の基板を切り出すのに用いられるワイヤソーに関し、特に、切断中にワイヤに加工液を供給する液供給装置に関する。
図1に、この種のワイヤソーの基本構造を示す。一般に、ワイヤソーでは、1本の切断用のワイヤ100が複数(同図では2つ)のワイヤガイド101の周囲に螺旋状に巻き付けられていて、ワイヤガイド101,101の間には略平行に並ぶワイヤ群102が形成されている。ワイヤガイド101等を回転駆動してワイヤ100を走行制御することにより、ワイヤ群102を構成している各ワイヤ100の部位は、同じ方向に同じ速度で走行する。
水平方向に走行するワイヤ群102の上に、液供給装置103から加工液が流下され、加工液が付着した状態で走行するワイヤ群102に、上方から円柱状のシリコンインゴット等(ワークWともいう)が押し当てられる。そうすることで、ワイヤ群102により、ワークWの複数ヶ所が同時に切断され、ワークWから複数の基板を一度に切り出すことができる。
加工液には、切断時に発生する摩擦抵抗の軽減や冷却、切り屑の排出などの役割があり、効率的な切断を実現するうえで、加工液の適切な供給は重要な要素となっている。特に、ワークWの切断部位(加工点)に、適量の加工液を安定して送り込むことが肝要である。
加工液は、走行するワイヤ100に付着させて加工点に送り込まれるが、走行中にワイヤ100から垂れ落ちる。そのため、各ワイヤ100に加工液を供給する部位(液供給点)を加工点に近づけて加工液を無駄なく供給すべく、液供給装置103の下方に、ワークW側に向かって延びる樋が設置されているワイヤソーもある。
加工液の供給方法に関する先行技術文献の1つに、特許文献1がある。
そこでのワイヤソーには、ワイヤの周囲に多量の加工液を付着させ、加工点に十分な量の加工液が供給できるように、ワークの左右両側に、流下する加工液を受け止める加工液受けプレートが設けられている。加工液受けプレートは、ワイヤ群の下方に僅かな間隔を隔てて水平に配置されている。各加工液受けプレートの一端は、ワークの側部近傍に位置している。
特開2005−153031号公報
この種のワイヤソーでは、切断中に、加工点への加工液の供給量が変動するという問題がある。
すなわち、切断開始時や切断終了時には、加工点は、ワークの外周上の下端や上端に位置しているが、切断途中の加工点は、ワークの左右の外周上に位置している。そのため、加工点は、切断中に、最大ワークの半径寸法分だけ左右に変位する。
従って、ワークとぶつからないようにしながら、樋や加工液受けプレート等をワークの際に配置しても、切断開始時や切断終了時には、加工点はこれらの液供給点から離れてしまう。その結果、切断中に、加工点に対する加工液の供給量が増減し、効率的な切断の妨げとなっていた。
そこで本発明の目的は、切断の開始から終了まで、加工液を安定して加工点に供給できるワイヤソーを提供することにある。
本発明のワイヤソーは、水平方向に走行するワイヤに上方から被加工物を押し付けて当該被加工物を切断するワイヤソーである。ワイヤソーは、並列した状態で支持部に支持され、回転駆動される複数のワイヤガイドと、複数の前記ワイヤガイドの周囲に1本の前記ワイヤの中間部分を螺旋状に巻き付けることにより、当該ワイヤガイド間に形成される互いに平行なワイヤ群と、前記ワイヤの巻き出し及び巻き取りを交互に行う一対のワイヤ送り装置と、前記被加工物を支持し、当該被加工物を前記ワイヤ群に押し付けるワーク保持部と、前記ワイヤ群に加工液を供給する液供給装置と、前記被加工物の切断処理を制御する加工制御装置と、を備える。
前記液供給装置は、前記ワイヤ群に押し付けられる前記被加工物の横から、当該ワイヤ群の上に加工液を垂らす流下装置と、前記流下装置を変位させる駆動装置と、前記駆動装置を制御する変位制御装置と、を有している。そして、前記変位制御装置が、前記加工制御装置と協働して前記駆動装置を制御することにより、前記被加工物の切断状態に応じて、加工液の垂れる位置を調整する。
すなわち、このワイヤソーによれば、制御によって、加工液をワイヤ群の上に垂らす流下装置が変位し、被加工物の切断状態に応じて、加工液の垂れる位置が調整されるので、切断中に加工点が変位しても、液供給点をそれに追随させることができる。従って、切断の開始から終了まで、加工液を安定して加工点に供給できる。
例えば、前記駆動装置が、前記流下装置を、前記ワイヤ群に沿ってスライド変位させるようにすればよい。
また、前記駆動装置が、前記流下装置を、前記ワイヤ群と直交する横軸回りに揺動変位させるようにしてもよい。
この場合、前記液供給装置が、更に、加工液の液量を制御する液量制御装置を有し、前記液量制御装置が、前記変位制御装置と協働し、前記被加工物の切断状態に応じて、加工液の垂れる量を調整するようにするのが好ましい。
そうすれば、よりいっそう加工液を安定して加工点に供給できる。
本発明のワイヤソーによれば、切断の開始から終了まで、加工液を安定して加工点に供給できるようになり、効率的な切断が実現できる。
ワイヤソーの基本構造を示す概略図である。 第1実施形態のワイヤソーの要部を示す概略図である。 図2において、矢印X方向から見た概略図である。 液供給装置の一部を示す概略平面図である。内部構造を示すために、一部を切り欠いてある。 図4における矢印線Y−Yでの断面を示す概略図である。 加工制御装置の構成を示すブロック図である。 (a)〜(d)は、第1実施形態のワイヤソーの切断処理の各過程を示す概略図である。 第2実施形態での図3に相当する図である。 第2実施形態での図4に相当する図である。 2実施形態の加工制御装置の構成を示すブロック図である。 (a)〜(c)は、第2実施形態のワイヤソーの切断処理の各過程を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。ただし、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物あるいはその用途を制限するものではない。
<第1実施形態>
図2及び図3に、本実施形態のワイヤソー1の要部を示す。このワイヤソー1は、例えば、シリコンインゴット等の円柱状の被加工物(ワークW)を複数の薄板状の基板に切断するのに用いられる。ワイヤソー1には、ワイヤガイド2やワイヤ3、支持部4、ワイヤ送り装置5,6、ワーク保持部7、液供給装置8、加工制御装置9などが備えられている。
なお、同図には矢印で上下の方向を示している。説明での上下や水平等の方向は、ばらつきを含む実用的な概念である。
支持部4は、ワイヤソー1の加工スペースに配置され、加工スペースを区画している壁体1aに取り付けられている。支持部4は、互いに離れて対向する一対の支持壁部4a,4aや、これら支持壁部4a,4aの下端部分に連なる連結部4bなどで構成されている。支持壁部4aの上端部分に、2つのワイヤガイド2、2が配置されている。
ワイヤガイド2は、円柱形状をしている。各ワイヤガイド2は、互いに離れて水平方向に並列された状態で、その各端部が各支持壁部4aに回転自在に支持されている。これらワイヤガイド2は、ワイヤガイド駆動モータ2aによって駆動され、互いに同期して回転軸A1を中心に回転する。ワイヤガイド駆動モータ2aは、加工制御装置9によって駆動制御されている。
ワイヤ3は、例えば、固定砥粒ワイヤ(ワイヤの表面にダイヤモンド等の微細な砥粒が固着されている)など、切断用の特殊ワイヤである。1つのワイヤソー1に対し、例えば100m以上の長さの1本のワイヤ3が用いられる。
このようなワイヤ3が両ワイヤガイド2、2の周囲に螺旋状に巻き付けられ、これらワイヤガイド2、2の間には、ワイヤ3の一部が略平行に並び、ワイヤ群が形成されている。具体的には、ワイヤ3の中間部分が、回転軸A1の方向に所定のピッチで、各ワイヤガイド2に交互に繰り返し巻き掛けられ、各ワイヤガイド2の間に張り渡されている。
ワイヤガイド2,2等を等速で回転駆動することにより、ワイヤ3は、2つのワイヤガイド2,2の周囲を一定の周期で回転する。そのワイヤ3の回転を利用してワークWの切断が行われる。切断には、水平方向に走行する上側のワイヤ群(ワイヤ群3aともいう)が用いられる。
ワイヤガイド2から外方に引き出されたワイヤ3の一方の端側の部分は、複数のプーリPに案内されて一方のワイヤ送り装置5(ワイヤ供給装置5ともいう)まで延びている。同様に、ワイヤ3の他方の端側の部分も複数のプーリPに案内されて他方のワイヤ送り装置6(ワイヤ巻取装置6ともいう)まで延びている。
ワイヤ送り装置5,6と、ワイヤガイド2との間には、それぞれ、テンション機構11が設けられ、これらテンション機構11がワイヤ3のテンションを調節している。ワイヤ送り装置5,6は、それぞれ加工制御装置9によって駆動制御されるアシストモータ5a,6aを有し、アシストモータ5a,6aの回転により、ワイヤ3の巻き出しや巻き取りが交互に同期して行われる。
具体的には、ワイヤ供給装置5に新線のワイヤ3が設置される。そして、ワイヤ供給装置5から所定長さのワイヤ3が巻き出されて、ワイヤ巻取装置6に巻き取られる(前進走行)。続いて、所定長さよりも短い長さ分だけ、ワイヤ巻取装置6からワイヤ3が巻き出されて、ワイヤ3は逆方向に走行し、ワイヤ供給装置5に再度巻き取られる(後退走行)。
通常、前進走行及び後退走行ともに、その走行の開始時及び終了時以外は、等速で走行するように制御される。ワイヤ3は、これら前進走行と後退走行とを交互に繰り返し行うことにより、その新線部分はワイヤ供給装置5から順次繰り出され、ワイヤ供給装置5からワイヤ巻取装置6へと順次巻き取られていく。ワイヤ3の走行時に、支持部4が揺動制御される場合もある。
ワーク保持部7は、ワーク保持部材7aや昇降モータ7bなどで構成され、支持部4の上方に配設されている。ワーク保持部材7aの下面はワイヤ群3aと対向している。そのワーク保持部材7aの下面に、ワイヤ群3aと直交するように横向きにされたワークWが着脱可能に支持される。
昇降モータ7bはワーク保持部材7aの上側に配置されている。昇降モータ7bは、加工制御装置9と協働し、ボールネジ機構(不図示)により、上下にワーク保持部材7aを変位させる。それにより、図3に示すように、ワークWを支持したワーク保持部材7aは、両ワイヤガイド2,2の中間点をワイヤ群3aに直交して延びる縦軸Jtに沿って下降する。
液供給装置8は、ワイヤ群3aに加工液を供給するために設置されており、流下装置81やスライド装置82(駆動装置)、後述するスライド制御部83(変位制御装置)などで構成されている。
図4及び図5に、流下装置81及びスライド装置82の構成を具体的に示す。図4及び図5では、左右対称な部分や同じ構成の部分は図示を省略している。
流下装置81は、ワイヤ群3aに押し付けられるワークWの横から、ワイヤ群3aの上に加工液を垂らす装置であり、ワイヤ群3aに跨るように、各ワイヤガイド2の上方にそれぞれ1つずつ配置されている。スライド装置82は、ワイヤ群3aの両側にそれぞれ1つずつ配置されたサイドカバー84に収容されており、両流下装置81,81の端部を支持している。
各流下装置81は、送液部85、樋部86などで構成されており、図3に示したように、互いに向かい合わせに配置されている。各流下装置81は、スライド装置82の駆動により、ワイヤ群3aに沿って水平方向にスライド変位する。
送液部85は、両端部が両側のスライド装置82に各々支持された内側配管85aと、内側配管85aの中間部分の外側に二重に配置された外側配管85bと、外側配管85bの周囲を覆うカバー85cとを有している。内側配管85aの一端(図4で右端)は封止され、内側配管85aの他端は、図外の送液装置に接続されている。外側配管85bの両端の隙間はカバー85cによって塞がれている。
外側配管85bと対向している内側配管85aの上端部には、等間隔で複数の貫通孔85dが開口している。外側配管85bの下端部には、ワイヤ群3aの幅を超えて延びるスリット状の長孔85eが開口している。従って、送液装置から内側配管85aに加工液が送られると、加工液は、貫通孔85dを通じて内側配管85aから流出した後、長孔85eを通じて外側配管85bから流出する。そうすることで、長孔85eの全域にわたって、ばらつきを抑制しながら加工液を流出させることができる。
樋部86は、長孔85eから流出する加工液を受けとめるように、カバー85cの下側に片持ち状に取り付けられ、縦軸Jtの側に突出している。樋部86は、ワイヤ群3aの幅を超えて拡がる板状の部材からなり、その両側には、上向きに突出した液返し壁が設けられている。樋部86は、その先端86a側に向かって下り傾斜しており、樋部86の先端86aは、ワイヤ群3aと僅かな隙間(数mm程度)を隔てた位置に配置されている。
スライド装置82は、既存のアクチュエータ等で構成されており、樋部86の先端86aとワイヤ群3aとの隙間を保持した状態で、ワイヤ群3aに沿って各流下装置81をスライド変位させる。スライド装置82は、スライド制御部83によって駆動制御される。スライド制御部83は、スライド制御装置として加工制御装置9と別に構成してもよいが、本実施形態のスライド制御部83は、加工制御装置9に組み込まれている。
加工制御装置9は、CPUやメモリ等のハードウエアと、メモリに実装された制御プログラム等のソフトウエアとで構成されている。加工制御装置9は、ワイヤソー1の動作全体を総合的に制御する機能を有しており、ワークWをセットしてワイヤソー1を作動させるだけで、切断の各処理は自動的に実行される。
図6に、加工制御装置9の構成を示す。加工制御装置9には、加工制御部9aやスライド制御部83が備えられている。加工制御部9aは、ワークWの切断に関する一連の処理を制御する。加工制御部9a及びスライド制御部83は、互いに協働して、ワイヤガイド駆動モータ2a、昇降モータ7b、アシストモータ5a,6a、スライド装置82等を駆動制御する。
具体的には、加工制御部9aが、ワイヤガイド駆動モータ2aやアシストモータ5a,6aを駆動制御することにより、ワイヤ3は反転走行しながら次第にワイヤ供給装置5からワイヤ巻取装置6に巻き取られる。また、加工制御部9aが、昇降モータ7bを駆動制御することにより、ワーク保持部材51に保持されたワークWがワイヤ群3aに向かって変位し、切断されるまでワークWは常時ワイヤ3に押し付けられる。
これらの処理に連動して、スライド制御部83がスライド装置82を駆動制御することにより、ワークWの切断状態に対応した加工液の供給が行われる。具体的には、ワークWがワイヤ群3aに接する点(加工点K)の変位に合わせて、加工液の垂れる位置(液垂れ位置)の調整が行われる。
なお、加工点Kは、走行するワイヤ群3aがワークWに入り込む点又は走行するワイヤ群3aがワークWから抜け出る点であり、液垂れ位置は、樋部86から垂れた加工液が、走行するワイヤ群3aに接触する位置である。
このワイヤソー1では、切断中は常に、液垂れ位置が加工点Kから最適な距離だけ離れて位置するように調整される。その距離は、一定でも可変させてもよく、加工液の性状等、加工条件に合わせて事前に設定される。
図7の(a)〜(d)に、ワークWの切断処理の過程を示す。図7の(a)は、切断開始前の状態を表している。切断開始前には、ワーク保持部材7aに支持されたワークWは、ワイヤ群3aの上方に離れて位置している。各流下装置81も、樋部86の先端86aと下降するワークWとが接触しないように、互いに側方に離れて位置している。
切断が開始されると、ワークWは下降し、各流下装置81に加工液が供給される。ワイヤ群3aは、樋部86の先端86aから垂れ落ちる膜状の加工液をくぐって走行する。スライド制御部83は、スライド装置82を駆動し、各流下装置81を縦軸Jt側に向かって前進させる。
図7の(b)に、切断開始直前の状態を示す。切断開始時には、ワークWの下端がワイヤ群3aに接触するため、加工点Kは、縦軸Jt上の一点となる。従って、各流下装置81は、その加工点Kに対して最適な液垂れ位置が得られる位置に位置決めされる。
切断の進行につれて、加工点Kは、2点となり、ワークWの外周に沿って縦軸Jtから両側に離れるように変位する。スライド制御部83は、その変位に応じて各流下装置81を後退させる。図7の(c)に、ワークWを二等分する位置まで切断された状態を示す。このときに、各加工点Kは、縦軸Jtに対して最も外側に位置し、各流下装置81は前進に転じる。
更に切断が進むと、各加工点Kは、ワークWの外周に沿って縦軸Jtに近づくように変位する。スライド制御部83は、その変位に応じて各流下装置81を前進させる。図7の(d)に、切断終了直前の状態を示す。切断終了時には、ワークWの上端がワイヤ群3aに接触するため、加工点Kは縦軸Jt上の一点となる。従って、各流下装置81は、ほぼ、切断開始直前の位置に戻る。
このように、このワイヤソー1によれば、切断の開始から終了まで、加工点Kへの加工液の供給量の変動が抑制できるので、効率的な切断が実現できる。
<第2実施形態>
図8に、本実施形態のワイヤソー1’の要部を示す。このワイヤソー1’は、液供給装置8’が第1実施形態の液供給装置8と異なっており、流下装置81が揺動駆動される。支持部4等、ワイヤソー1’の基本的な構成は第1実施形態と同じであるため、図1を援用し、同じ構成には同じ符号を用いてその説明は省略する。
図9に示すように、このワイヤソー1’では、スライド装置82に代えて揺動装置91(駆動装置)が設置されている。揺動装置91は、サーボモータ91aや流下装置81の端部を回転自在に支持する軸受け91bなどで構成されており、ワイヤ群3aと直交する方向に延びる横軸Jy回りに各流下装置81を揺動変位させる。
具体的には、各流下装置81は、樋部86の先端86aがワイヤ群3aの近傍に位置する第1姿勢と、樋部86の先端86aが上昇し、ワイヤ群3aから離れて位置する第2姿勢との間を揺動変位する(図11の(a)参照)。なお、第1姿勢における樋部86の先端86aは、第1実施形態と同様に、ワイヤ群3aと僅かな隙間(数mm程度)を隔てた位置に設定されている。
各流下装置81は、ワークWの寸法に合わせて、事前に適正な位置に固定されている。複数のワークWの寸法に対応できるように、各流下装置81の位置は、手動で調整できるようにしてもよい。揺動装置91は、スライド制御部83に代えて設けられた揺動制御部92(変位制御装置)によって駆動制御される。揺動制御部92は、加工制御装置9’に組み込まれている。
図10に、このワイヤソー1’の加工制御装置9’の構成を示す。加工制御装置9’には、加工制御部9aや揺動制御部92とともに、液量制御部(液量制御装置)93も備えられている。液量制御部93は、各流下装置81に供給される加工液の単位時間当たりの液量を制御する。具体的には、液量制御部93は、加工点Kの変位に合わせて液量を調整し、加工点Kが縦軸Jtに近づくほど加工液の液量を増加させる。
このワイヤソー1’では、一連の切断処理に連動して、揺動制御部92が揺動装置91を駆動制御し、そして、液量制御部93が加工液の液量を制御することにより、ワークWの切断状態に対応した加工液の供給が行われる。
図11の(a)〜(c)に、ワークWの切断処理の過程を示す。図11の(a)は、切断開始直前の状態を示している。切断開始時には、各流下装置81は、第2姿勢(図11の(a)において実線で示す)に設定されている。
第2姿勢では、樋部86の先端86aは、第1姿勢(図11の(a)において仮想線で示す)よりも斜め上方に変位しているため、第1姿勢よりも縦軸Jt側に近づいて位置している。従って、近づいた分だけ、第1姿勢に比べて液垂れ位置を縦軸Jt側に近づけることができる。
また、第2姿勢では、樋部86の先端86aは、ワイヤ群3aの上方に離れて位置している。従って、樋部86の先端86aから垂れる加工液は、より遠くに落下するため、更に第1姿勢に比べて液垂れ位置を縦軸Jt側に近づけることができる。
加えて、このワイヤソー1’では、液量制御部93によって加工液の液量が調整され、加工点Kが縦軸Jt上に位置する切断開始時には、最も液量が増加され、最大となる。それにより、ワイヤ群3aへの加工液の付着量が増加するため、その分だけ加工点Kに送り込める液量も増加する。
更に、加工液の液量が増加することにより、樋部86を流れる加工液の流速が高まって、加工液が勢い強く垂れ落ちるため、よりいっそう液垂れ位置を縦軸Jt側に近づけることができる。
従って、加工点Kから離れて位置する切断開始時でも、液垂れ位置を加工点Kに近づけてより多くの加工液を加工点Kに送り込むことができる。
切断が進むにつれて、加工点Kは、各流下装置81に近づくため、その状態に応じて、ワークWとの接触を回避しながら、揺動制御部92は各流下装置81を下方に向かって揺動させる。液量制御部93は、進行状態に応じて加工液の液量を減少させる。
図11の(b)に、ワークWを二等分する位置まで切断された状態を示す。このとき、各流下装置81は第1姿勢にあり、液垂れ位置は事前に設定された最適位置となる。加工液の液量は最少となり、揺動は一時的に停止する。
更に切断が進むと、加工点Kは、再度、各流下装置81から離れていくため、揺動制御部92は、その状態に応じて各流下装置81を上方に向かって揺動させ、液量制御部93は加工液の液量を増加させる。図11の(c)に、切断終了直前の状態を示す。切断終了時には、各流下装置81は、ほぼ切断開始直前の第2姿勢に戻り、加工液の液量も、ほぼ切断開始直前に戻る。
従って、このワイヤソー1’によっても、切断の開始から終了まで、加工点Kへの加工液の供給量の変動が抑制できるので、効率的な切断が実現できる。
1,1’ ワイヤソー
2 ワイヤガイド
3 ワイヤ
3a ワイヤ群
4 支持部
5、6 ワイヤ送り装置
7 ワーク保持部
8,8’ 液供給装置
9,9’ 加工制御装置
81 流下装置
82 スライド装置(駆動装置)
83 スライド制御部(変位制御装置)
91 揺動装置(駆動装置)
92 揺動制御部(変位制御装置)
93 液量制御部(液量制御装置)

Claims (4)

  1. 水平方向に走行するワイヤに上方から被加工物を押し付けて当該被加工物を切断するワイヤソーであって、
    並列した状態で支持部に支持され、回転駆動される複数のワイヤガイドと、
    複数の前記ワイヤガイドの周囲に1本の前記ワイヤの中間部分を螺旋状に巻き付けることにより、当該ワイヤガイド間に形成される互いに平行なワイヤ群と、
    前記ワイヤの巻き出し及び巻き取りを交互に行う一対のワイヤ送り装置と、
    前記被加工物を支持し、当該被加工物を前記ワイヤ群に押し付けるワーク保持部と、
    前記ワイヤ群に加工液を供給する液供給装置と、
    前記被加工物の切断処理を制御する加工制御装置と、
    を備え、
    前記液供給装置は、
    前記ワイヤ群に押し付けられる前記被加工物の横から、当該ワイヤ群の上に加工液を垂らす流下装置と、
    前記流下装置を変位させる駆動装置と、
    前記駆動装置を制御する変位制御装置と、
    を有し、
    前記変位制御装置が、前記加工制御装置と協働して前記駆動装置を制御することにより、前記被加工物の切断状態に応じて、加工液の垂れる位置を調整するワイヤソー。
  2. 請求項1に記載のワイヤソーにおいて、
    前記駆動装置が、前記流下装置を、前記ワイヤ群に沿ってスライド変位させるワイヤソー。
  3. 請求項1に記載のワイヤソーにおいて、
    前記駆動装置が、前記流下装置を、前記ワイヤ群と直交する横軸回りに揺動変位させるワイヤソー。
  4. 請求項3に記載のワイヤソーにおいて、
    前記液供給装置は、更に、加工液の液量を制御する液量制御装置を有し、
    前記液量制御装置が、前記変位制御装置と協働し、前記被加工物の切断状態に応じて、加工液の垂れる量を調整するワイヤソー。
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