JP2014132637A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】リカバリ動作時のトレンチゲート端部での電界集中を防止し、ゲート絶縁膜が破壊されることを抑制する。
【解決手段】p型高不純物層10に接触し、かつ、表面電極12の外縁部まで突き出した各トレンチ7の先端の少なくともコーナー部を覆うようにp型ディープ層18を形成する。そして、p型ディープ層18のp型不純物濃度をp型層5よりも高く設定する。これにより、リカバリ動作時に注入キャリアが引き抜かれる際にp型ディープ層18がp型高不純物層10を介してほぼ表面電極12と同じソース電位とされる。このため、p型ディープ層18に沿って等電位線が広がるようにできる。したがって、p型ディープ層18にて覆われたトレンチゲート先端のゲート絶縁膜8内に掛かる電位を低減して電界集中を緩和することができ、ゲート絶縁膜8が破壊されることを抑制することが可能になる。
【選択図】図2

Description

本発明は、スーパージャンクション(以下、SJという)構造を有する半導体装置およびその製造方法に関するものである。
従来より、縦型構造のDMOS(Double-Diffused MOSFET)がセル領域に形成された半導体装置では、セル領域の外周に位置する外周領域の耐圧構造を比較的高濃度のp型リサーフ層で構成し、p型リサーフ層にて耐圧を確保している。このため、セル領域に形成されるDMOSをトレンチゲート型とする場合には、最も外周側のトレンチゲートの端部をp型リサーフ層で覆った構造とされる。
一方、SJ構造のMOSFETがセル領域に形成された半導体装置では、MOSFETが形成されたセル領域と同様、外周領域の耐圧層もp型カラムとn型カラムが交互に繰り返されたPNカラムで形成されている(例えば、特許文献1参照)。このため、SJ構造が備えられた外周領域では、SJ構造で耐圧を保持できる。したがって、外周領域に備えられるp型リサーフ層も高濃度である必要はなく、トレンチゲートも濃いp型リサーフ層で覆われていない構造となっている。
特開2004−134597号公報
しかしながら、SJ構造を有するMOSFETが形成された半導体装置では、リカバリ動作時に注入されたキャリアがソース電極に抜ける過程において、キャリア分布によって静耐圧時とは異なる電位分布を形成する。その結果、外周領域のトレンチゲート端部が瞬間的に高電位に晒され、電界集中が起きてゲート絶縁膜が破壊されるという問題が発生する。
本発明は上記点に鑑みて、SJ構造のトレンチゲート型のMOSFETを有する半導体装置において、リカバリ動作時のトレンチゲート端部での電界集中を防止し、ゲート絶縁膜が破壊されることを抑制できるようにすることを目的とする。また、そのような半導体装置の製造方法を提供することも目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、半導体基板(3)の表面側に、第1導電型カラム(4b)および第2導電型カラム(4a)とが半導体基板の表面と平行な一方向に繰り返された繰り返し構造からなるSJ構造(4)を有するMOSFETを備えた半導体装置において、高不純物層(10)に接し、外周領域(2)に形成される半導体層(5)よりも高不純物濃度とされ、ゲート電極(9)およびゲート絶縁膜(8)を配置するトレンチ(7)の長手方向における先端の少なくともコーナー部を覆い、基板法線方向から見て、該トレンチの先端よりも外周側に突き出した第2導電型のディープ層(18)を備えることを特徴としている。
このようなディープ層を備えることで、リカバリ動作時に注入キャリアが引き抜かれる際にディープ層が高不純物層を介してほぼ表面電極と同じソース電位とされる。このため、ディープ層に沿って等電位線が広がるようにできる。これにより、ディープ層にて覆われたトレンチゲート先端のゲート絶縁膜内に掛かる電位を低減して電界集中を緩和することができ、ゲート絶縁膜が破壊されることを抑制することが可能になる。
請求項8に記載の発明では、半導体基板の表面側に第1導電型カラムおよび第2導電型カラムとを有するSJ構造を形成する工程と、ディープ層の形成予定領域が開口するマスクを用いて第2導電型不純物をイオン注入することにより、SJ構造の表層部に不純物注入層(23)を形成する工程と、不純物注入層を形成したSJ構造の表面に半導体層をエピタキシャル成長させると共に、熱処理により不純物注入層内の不純物を熱拡散させてディープ層を形成する工程と、を含んでいることを特徴としている。
このように、SJ構造の表層部に不純物注入層を形成するようにすれば、高加速イオン注入を行わなくても良いため、スループットを向上でき、製造工程の簡略化を図ることができる。
請求項9に記載の発明では、半導体基板を用意する工程と、半導体基板の表面側に第1導電型カラムおよび第2導電型カラムとを有するSJ構造を形成する工程と、SJ構造の表面に半導体層を形成する工程と、ディープ層の形成予定領域が開口するマスクを用いて第2導電型層の上から第2導電型不純物を高加速イオン注入することによりディープ層を形成する工程と、を含んでいることを特徴としている。
このように、第2導電型層の上から第2導電型不純物を高加速イオン注入することもできる。この場合、請求項8のようにイオン注入によって結晶欠陥が生じた表面にエピタキシャル成長することがないため、より結晶性の良い半導体素子を得ることができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかるSJ構造のMOSFETを備えた半導体装置の上面レイアウト図である。 図1に示す半導体装置のII−II’断面図である。 図1に示す半導体装置のIII−III’断面図である。 図1に示す半導体装置のIV−IV’断面図である。 p型ディープ層18を備えていない場合の半導体装置の電位分布を示した断面図である。 p型ディープ層18を備えた場合の半導体装置の電位分布を示した断面図である。 図2に示す断面においてトレンチ7の先端からp型ディープ層18の外周側の端部までの距離で表される突き出し幅W1を示した図である。 突き出し幅W1を変化させた場合の電位差ΔVの変化を調べた結果を示すグラフである。 図2に示す断面においてトレンチ7の先端からのp型ディープ層18の内周側の端部の後退量Xを示した図である。 後退量Xを変化させた場合の電位差ΔVの変化を調べた結果を示すグラフである。 後退量Xに対するリカバリ耐量[A/μs]を実験により調べた結果を示すグラフである。 第1実施形態にかかる半導体装置の製造工程を示した断面図である。 本発明の第2実施形態にかかる半導体装置の製造工程を示した断面図である。 本発明の第3実施形態にかかる半導体装置の上面レイアウトの一部を示した図である。 本発明の第4実施形態にかかるSJ構造のMOSFETを備えた半導体装置の上面レイアウト図である。 図15に示す半導体装置のXVI−XVI’断面図である。 図15に示す半導体装置のXVII−XVII’断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態にかかる半導体装置について、図1〜図4を参照して説明する。図1〜図4に示す半導体装置は、四角形状のセル領域1に縦型半導体素子としてSJ構造の多数のトレンチゲート型のMOSFETが形成されると共に、セル領域1を囲むように外周領域2が配置された構造とされている。
図2〜図4に示すように、半導体装置は、例えばシリコンからなるn+型基板3の表面にp型カラム4aおよびn型カラム4bを有するSJ構造4を備え、SJ構造4の上にMOSFETなどを構成する各部が形成されることで構成されている。p型カラム4aおよびn型カラム4bはn+型基板3の表面と平行な一方向に所定ピッチおよび所定幅で繰り返された繰り返し構造とされており、n+型基板3の表面全面、つまりセル領域1に加えて外周領域2にも形成されている。これらp型カラム4aおよびn型カラム4bについては、チャージバランスを考慮して不純物濃度や幅およびピッチを設定してあるが、同じ不純物濃度とされる場合には同幅および等ピッチで形成される。これらp型カラム4aおよびn型カラム4bの不純物濃度は、例えば1×1015〜1×1016cm-3に設定されている。
また、SJ構造4の上にエピタキシャル成長により形成されたp型層5が設けられている。このp型層5は、セル領域1から外周領域2にわたって形成されており、外周領域2においてリサーフ層として機能する。例えば、p型層5の不純物濃度は、1×1015〜5×1015cm-3に設定され、本実施形態では3×1015cm-3に設定している。
セル領域1においては、SJ構造4を有するトレンチゲート型のMOSFETを多数セル形成している。このトレンチゲート型のMOSFETの各部は次のように構成されている。すなわち、図3に示すように、セル領域1におけるp型層5の表層部に、n+型ソース領域6が形成されている。このn+型ソース領域6は、基板表面と平行な一方向を長手方向として延設されている。また、n+型ソース領域6および後述するp型高不純物層10を貫通してSJ構造4に達するように、n+型ソース領域6と同方向を長手方向とするトレンチ7が形成されている。このトレンチ7の内壁面には、酸化膜やONO膜などによってゲート絶縁膜8が形成されており、このゲート絶縁膜8の表面においてトレンチ7を埋め込むようにゲート電極9が形成されている。このような構造によってトレンチゲートが構成される。そして、ゲート電極9にゲート電圧が印加されたときには、p型高不純物層10のうちトレンチゲートを構成するトレンチ7の側面に接する部分であって、n+型ソース領域6とn型カラム4bとの間に挟まれた部分にチャネルを形成するようになっている。
なお、p型高不純物層10のうちチャネルが形成される領域の濃度は、閾値調整のために、p型不純物のイオン注入によって調整されることもあり、p型高不純物層10のうちの他の部分とp型不純物濃度が異なる値とされる場合もある。
図1に示すようにトレンチ7は一方向を長手方向として複数本が等ピッチで平行に並べられた構成とされている。そして、図2〜図4から分かるように、本実施形態では、トレンチ7をSJ構造4におけるp型カラム4aおよびn型カラム4bの長手方向と垂直に並べたレイアウトとしている。
また、セル領域1においては、p型層5の表面から所定深さの位置まで、p型層5に対してp型不純物がイオン注入されることで、p型層5が高濃度化されたp型高不純物層10が形成されている。p型高不純物層10は、SJ構造4を構成する各カラムよりも高不純物濃度とされている。例えば、p型高不純物層10の不純物濃度は、1×1017〜1×1018cm-3に設定され、本実施形態では4×1017cm-3に設定している。
p型高不純物層10は、p型ボディ層として機能すると共にMOSFETのチャネルを形成するp型チャネル層としても機能している。p型ボディ層とp型チャネル層とは同じイオン注入工程によって形成されていても良いが、別々のイオン注入工程によって形成されていても良い。つまり、閾値調整のために、p型高不純物層10のうちチャネルが形成されるp型チャネル層となる部分をp型ボディ層の部分と別のイオン注入工程で形成し、これらp型チャネル層とp型ボディ層のp型不純物濃度が異なる値とされていても良い。
具体的には、p型高不純物層10は、トレンチ7やn+型ソース領域6の長手方向と同方向を長手方向として延設されていると共にn+型ソース領域6に沿って形成され、外周領域2で終端させられている。そして、本実施形態では、トレンチ7およびp型高不純物層10については、長手方向の両先端位置が外周領域まで張り出すように形成し(図2参照)、n+型ソース領域6についてはセル領域1内にのみ形成されるようにしてある(図3および図4参照)。これにより、セル領域1内でのみMOSFETが構成されるようにしてある。
また、ゲート電極9上には、当該ゲート電極9を覆うと共にn+型ソース領域6およびp型高不純物層10の表面を露出させるコンタクトホールが設けられた層間絶縁膜11が形成されている。そして、ソース電極に相当する表面電極12がこの層間絶縁膜11を覆うと共に、層間絶縁膜11のコンタクトホールを介してn+型ソース領域6やp型高不純物層10と接するように形成されている。表面電極12は、セル領域1から外周領域2に入り込むように形成されており、図1に示すように略四角形状でレイアウトされ、四角形の一辺において部分的に凹まされた形状とされている。この表面電極12の外縁部は、後述する保護膜19によって覆われているが、外縁部よりも内側の領域は保護膜19から露出させられており、その露出させられた領域が外部接続用のソースパッドとされる。
さらに、n+型基板3の裏面側、つまりSJ構造4とは反対側の面には、ドレイン電極に相当する裏面電極13が形成されている。このような構造により、セル領域1におけるMOSFETが構成されている。このような構造のMOSFETは、ゲート電極9に対して所定の電圧を印加すると、トレンチ7の側面に位置するp型層5にチャネルを形成し、ソース−ドレイン間に電流を流すという動作を行う。そして、p型層5の下部をSJ構造4としているため、オン抵抗を低減しつつ、耐圧を得ることができる。
一方、外周領域2では、外周領域2のうちのセル領域1側の位置において絶縁膜14を介してゲート配線層15が形成されており、このゲート配線層15がセル領域1に形成された各MOSFETのゲート電極9と電気的に接続されている。また、外周領域2における表面電極12よりも外周側において、p型層5の上にはLOCOS酸化膜などで構成された絶縁膜16が形成されており、絶縁膜14およびゲート配線層15は、外周側では絶縁膜16の上まで延設されている。
また、ゲート配線層15は層間絶縁膜11で覆われており、図2とは別断面において、層間絶縁膜11に形成されたコンタクトホールを介して層間絶縁膜11の上に形成されたゲートパッド17(図1参照)に接続されている。このゲートパッド17は、略四角形状で構成された表面電極12の部分的に凹まされた部分に配置され、表面電極12との間が所定距離離間するように配置されている。
そして、ゲートパッド17の外縁部や層間絶縁膜11を覆うように保護膜19が形成されることで、半導体装置の表面保護が成されている。
このような構造により、外周領域2の基本構造が構成されている。そして、本実施形態では、このような基本構造に加えて、さらにトレンチゲートにおけるゲート絶縁膜8に掛かる電界集中を緩和し、ゲート絶縁膜8が破壊されることを抑制するためのp型ディープ層18を備えている。
p型ディープ層18は、図1に示すように、表面電極12の外縁部まで突き出した各トレンチ7の先端の少なくともコーナー部を覆うように形成されており、半導体装置の上方(基板法線方向)から見て、トレンチ7毎にドット状に備えられている。より詳しくは、図2に示すように、p型ディープ層18は、p型高不純物層10とSJ構造4におけるp型カラム4aとの間において、これらに接するように形成され、トレンチ7よりも深い位置まで形成されている。そして、本実施形態では、p型ディープ層18は、p型層5の表面より所定距離深い位置から形成されている。また、p型ディープ層18の内周側の端部は、表面電極12におけるp型高不純物層10との接触部位のうちの最も外周側の端部P1よりセル領域1側に配置されている。このため、半導体装置の上方から見て、端部P1から内周方向に所定幅(例えば10μmの幅)、表面電極12におけるp型高不純物層10との接触部位とp型ディープ層18とがオーバラップさせられている。また、p型ディープ層18は、半導体装置の上方から見て、トレンチ7の先端から外周方向へ所定量突き出すように形成されている。
p型ディープ層18は、p型不純物濃度が少なくともSJ構造4を構成する各カラムやp型層5(より詳しくは、p型層5のうちの外周領域2に位置するリサーフ層として機能する部分)よりも濃く設定されている。また、p型ディープ層18は、p型不純物濃度がp型高不純物層10より薄くても良いが濃くされていても良い。
このように、トレンチゲートを構成するトレンチ7の先端の少なくともコーナー部を覆うようにp型ディープ層18を備えるようにしている。これにより、リカバリ動作時におけるトレンチゲート端部での電界集中を緩和でき、ゲート絶縁膜8の破壊を抑制することを可能としている。この効果が得られる理由について以下に説明する。
リカバリ動作時には、MOSFETの動作時に注入されていたキャリアが表面電極12から引き抜かれる。このとき、従来のようにp型ディープ層18が無い構造であると、図5に示すように、ゲート電位とされるゲート電極9に沿って等電位線が広がり、ゲート絶縁膜8内やその近傍、特にトレンチゲート先端におけるトレンチ7のコーナー部で電界集中が発生する。図5では記載していないが、特に、ゲート絶縁膜8内においては電界集中が発生している。このため、ゲート絶縁膜8が破壊されるという問題を発生させることになる。
これに対して、本実施形態のようにp型ディープ層18を形成すると、リカバリ動作時に注入キャリアが引き抜かれる際にp型ディープ層18がp型高不純物層10を介してほぼ表面電極12と同じソース電位とされる。このため、図6に示すように、p型ディープ層18に沿って等電位線が広がるようにできる。これにより、p型ディープ層18にて覆われたトレンチゲート先端のゲート絶縁膜8内に掛かる電位を低減して電界集中を緩和することができ、ゲート絶縁膜8が破壊されることを抑制することが可能になる。
このように、リカバリ動作時にp型ディープ層18がほぼソース電位に固定されることにより、ゲート絶縁膜8が破壊されることを抑制できるようにしている。この場合、p型高不純物層10は、p型不純物濃度が高いほどp型高不純物層10を介してほぼ表面電極12と同電位に維持し易くなるため望ましい。
なお、上記したようにp型ディープ層18のp型不純物濃度を少なくともp型層5よりも大きくするようにしているが、リカバリ動作時に注入キャリアが引き抜かれる際にほぼソース電位とされ、それが維持できる程度に設定している。すなわち、リカバリ動作時に注入キャリアがp型ディープ層18に取り込まれても、p型ディープ層18が空乏化してしまわないようにp型ディープ層18のp型不純物濃度の下限値を設定している。また、p型ディープ層18のp型不純物濃度の上限値については制限はなく、リカバリ動作時により確実にほぼソース電位に維持できる濃度であれば良く、p型高不純物層10よりも濃くても良い。
上記した効果は、p型ディープ層18を、p型高不純物層10に接触させつつ、トレンチ7の先端の少なくともコーナー部を覆い、かつ、トレンチ7よりも深い位置まで形成することにより得られる。ただし、p型ディープ層18の内外周それぞれの端部の位置に応じて上記効果の高さが変わってくる。このため、後述する実験結果に基づいてp型ディープ層18の内外周それぞれの端部の位置を設定するのが好ましい。
まず、図7および図8を参照して、p型ディープ層18の外周側の端部の位置とトレンチ7の先端位置でのゲート絶縁膜8の両面間の電位差ΔVとの関係について説明する。なお、ゲート絶縁膜8の両面とは、ゲート絶縁膜8のうちゲート電極9との界面とp型ディープ層18もしくはp型層5との界面を意味しており、電位差ΔVがゲート絶縁膜8に掛かる電位を表すことになる。
p型ディープ層18の外周側の端部がトレンチ7の先端から外周側へ突き出すほど、電界が掛かる場所からトレンチ7の先端を遠ざけることができるため好ましい。このため、図7に示すように、トレンチ7の先端を基準として、トレンチ7の先端からp型ディープ層18の外周側の端部までの距離を突き出し幅W1と定義し、突き出し幅W1に対する電位差ΔVの変化を調べた。上記したように、電位差ΔVは、ゲート絶縁膜8に掛かる電位であるため、電位差ΔVが小さいほどゲート絶縁膜8内での電界集中を緩和でき、ゲート絶縁膜8が破壊され難くなってリカバリ破壊耐量を向上できていることを表している。
具体的には、本実施形態の半導体装置を上下アームに備えたインバータ回路をモデルとして、例えば下アーム側の半導体装置のMOSFETをスイッチングし、そのときの上アーム側の半導体装置の電位差ΔVを調べた。この場合において、上アームについてはMOSFETがオフされている状態を想定して各部の電位を設定している。つまり、ソース電位とゲート電位を共に0V、ドレイン電位(裏面電極13や図示しないEQR(等電位リング電極)を通じてアップドレイン構造とされる場合のEQRの電位)をインバータ回路に印加される高電圧(例えば100V)に設定している。また、実験に用いた試料では端部P1からトレンチ7の先端までの距離を9μmとしているが、p型ディープ層18をできるだけソース電位に近づけるために、p型ディープ層18の内周側の端部をトレンチ7の先端位置よりも19μm内周側に位置させた。つまり、半導体装置の上方から見て、表面電極12におけるp型高不純物層10との接触部位とp型ディープ層18とのオーバラップ幅が10μmとなるようにした。
図8は、その結果を示したグラフである。なお、p型ディープ層18の外周側の端部の方がトレンチ7の先端よりも外周側に突き出している場合を正、内周側に位置している場合を負として表してある。また、リカバリ動作時には、p型ディープ層18がほぼソース電位に固定されるため、p型ディープ層18とゲート電極9との電位差が0Vになるのが理想的であるが、実際には内部抵抗が存在するため、これらの間の電位差は0Vにはならない。このため、p型ディープ層18がトレンチ7の先端よりも突き出して配置されていたとしても電位差ΔVが発生する。
図8に示すように、突き出し幅W1に応じて電位差ΔVが変化しており、突き出し幅W1が0μm以上、つまりトレンチ7の先端に対してp型ディープ層18の外周側の端部が同じ位置もしくは突き出した状態になると、電位差ΔVが十分に低下していた。特に、突き出し幅W1が1μmを超えると、電位差ΔVが20V以下となり、ゲート絶縁膜8に掛かる電位を小さくできていることが判る。
このように、p型ディープ層18の外周側の端部をトレンチ7の先端よりも突き出させ、突き出し幅W1を大きくするほど、よりトレンチゲート先端においてゲート絶縁膜8に掛かる電位を低減することが可能となる。これにより、より確実にゲート絶縁膜8が破壊されることを抑制することが可能になる。
次に、図9、図10および図11を参照して、p型ディープ層18の内周側の端部の位置と電位差ΔVやリカバリ耐量との関係について説明する。なお、図10はシミュレーションにて求めた結果を示しており、図11は実測によって求めた結果を示している。
リカバリ動作時に、p型ディープ層18をよりソース電位に近い電位に維持するには、p型ディープ層18が表面電極12に近い方が良い。そして、p型ディープ層18をソース電位にするための表面電極12とp型ディープ層18との間の経路中でのp型高不純物層10の内部抵抗が小さい方が好ましいため、p型ディープ層18の内周側の端部がより内側に位置している方が良い。そこで、図9に示すように、トレンチ7の先端からのp型ディープ層18の内周側の端部の後退量Xを変化させ、電位差ΔVの変化を調べた。実験の条件については、上記したp型ディープ層18の外周側の端部の位置とトレンチ7の先端位置でのゲート絶縁膜8の両面間の電位差ΔVとの関係を調べたときと基本的には同じとしている。ただし、ゲート絶縁膜8を確実に保護できるように、p型ディープ層18の外周側の端部の突き出し幅W1を5μmに固定して電位差ΔVを調べた。図10は、その結果を示したグラフである。なお、トレンチ7の先端位置を0として、後退量Xを負で表してある。
図10に示すように、後退量Xに応じて電位差ΔVが変化しており、後退量Xが大きくなるほど電位差ΔVが低下している。特に、後退量Xが12μm以上になると電位差ΔVが20V以下となり、後退量Xが22μm以上になると電位差ΔVが10V程度まで低下していた。ここで、後退量Xに応じて電位差ΔVが変化したのは、表面電極12とp型ディープ層18との間の経路中でのp型高不純物層10の内部抵抗が小さくなったためと考えられる。この内部抵抗は、p型ディープ層18が表面電極12に近づくほど小さくなり、半導体装置の上方から見たときの表面電極12とp型ディープ層18との後退量Xが大きくなるほど小さくなる。実験結果によれば、後退量Xが12μm以上になると当該内部抵抗をある程度小さくでき、13μm以上になると十分に小さくできていることが判る。そして、実験に用いた試料では、端部P1からトレンチ7の先端までの距離を9μmとしており、後退量Xから9μmを引いた値がオーバラップ幅W2となるため、オーバラップ幅W2を3μm以上、好ましくは4μm以上とすることで、内部抵抗を十分低減できる。
このように、p型ディープ層18の内周側の端部を端部P1よりも内周側に後退させ、オーバラップ幅W2を大きくすることで、よりリカバリ動作時にp型ディープ層18をソース電位に近い電位に維持することが可能となる。したがって、より確実にゲート絶縁膜8が破壊されることを抑制することが可能になる。なお、p型高不純物層10にp型ディープ層18を接触させるようにすることで、ゲート絶縁膜8の保護が可能となるが、より十分に保護できるようにオーバラップ幅W2を大きく取るのが好ましい。特に、オーバラップ幅W2を4μm以上、より好ましくは10μm以上にすると、電位差ΔVがほぼ10Vとなるため、より十分にゲート絶縁膜8を保護することが可能となる。
参考として、p型ディープ層18の幅とリカバリ耐量との関係について調べた。具体的には、図9に示したように、p型ディープ層18の内周側の端部から端部P1までのp型ディープ層18とp型高不純物層10との後退量Xとリカバリ耐量[A/μs]との関係について実験により求めた。図11は、その結果を示したグラフである。
この図に示すように、後退量Xに応じてリカバリ耐量が変化している。後退量Xが小さいときにはリカバリ耐量が小さい。これはp型ディープ層18がp型高不純物層10との接続が小さくなり、表面電極12の電位から浮いたフローティング状態となって注入キャリアの引き抜きの際のトレンチ7のコーナー部での電界集中緩和効果が弱まったためと考えられる。つまり、後退量Xが小さく、表面電極12の電位から浮いたフローティング状態になると、注入キャリアがp型ディープ層18に入らずに直接p型高不純物層10から排出され、リカバリ耐量が低下する。一方、後退量Xが16〜22μmのときに最もリカバリ耐量が大きくなり、後退量Xが更に増加すると抵抗成分が減少するため再びリカバリ耐量が低下していた。このように後退量Xには最適条件がある。この実験は、p型ディープ層18のドーズ量を1×1014cm-2として行ったが、他の濃度についても後退量Xとリカバリ耐量の変化の関係は上記と同様になる。そして、後退量Xが所定範囲となるときに高いリカバリ耐量を得られることが分かる。例えば、リカバリ耐量が600A/μs以上を得るのであれば、後退量Xを13〜22μmの範囲に設定すればよい。
このように、後退量Xを所定範囲、例えば13〜22μmに設定することで、高いリカバリ耐量を得ることが可能となる。なお、図11に示した結果は、p型ディープ層18が表面電極12に直接接触する構造であるとリカバリ耐量を低下させてしまうことを示唆している。このため、p型ディープ層18についてはp型高不純物層10を介して表面電極12に接続されるようにしてあり、これによりリカバリ耐量の低下を抑制している。
続いて、上記のように構成される本実施形態の半導体装置の製造方法について、図12を参照して説明する。なお、本実施形態の半導体装置では、p型カラム4aやn型カラム4bの長手方向とトレンチゲートの長手方向とが垂直とされているが、ここでは製造方法を分かり易くするために、これらを平行にして図示してある。
まず、図12(a)に示すように、表面および裏面を有するn+型基板3を用意したのち、n+型基板3の表面にn型エピタキシャル層20を形成する。続いて、図示しないp型カラム4aの形成予定位置が開口するエッチング用のマスクを用いてn型エピタキシャル層20をエッチングする。これにより、図12(b)に示すようにn型エピタキシャル層20のうちのn型カラム4bの形成位置のみが残され、p型カラム4aの形成予定位置にトレンチ21が形成される。このとき、トレンチ21の深さがn型エピタキシャル層20の厚み分となるようにエッチングしても良いが、n型エピタキシャル層20が所望厚さ残るようにトレンチ21の深さを設定しても良い。
次に、図12(c)に示すように、トレンチ21内を埋め込むようにn型エピタキシャル層20の上にp型エピタキシャル層22を形成する。そして、図12(d)に示すように、平坦化研磨を行うことで、n型エピタキシャル層20およびp型エピタキシャル層22を所定量除去する。これにより、n型エピタキシャル層20によってn型カラム4bが構成され、p型エピタキシャル層22によってp型カラム4aが構成されて、SJ構造4が完成する。
さらに、フォト工程によってp型ディープ層18の形成予定位置が開口する図示しないマスクを配置したのち、そのマスクを用いてp型不純物をイオン注入する。これにより、図12(e)に示すように、p型カラム4aおよびn型カラム4bの表面にp型ディープ層18を形成する為の不純物注入層23が形成される。そして、図12(f)に示すように、p型層5をエピタキシャル成長させたのち、熱処理を行うことで不純物注入層23内のp型不純物を熱拡散させ、p型カラム4aおよびn型カラム4bの表層部からp型層5内に至るp型ディープ層18を形成する。
その後は、従来と同様のMOSFETの製造工程を経て、図12(g)に示すようにSJ構造のトレンチゲート型のMOSFETを備えた半導体装置が完成する。
以上説明したように、p型高不純物層10に接触し、かつ、表面電極12の外縁部まで突き出した各トレンチ7の先端の少なくともコーナー部を覆うようにp型ディープ層18を形成している。そして、p型ディープ層18のp型不純物濃度をp型層5よりも高く設定している。このため、リカバリ動作時に注入キャリアが引き抜かれる際にp型ディープ層18がp型高不純物層10を介してほぼ表面電極12と同じソース電位とされる。このため、p型ディープ層18に沿って等電位線が広がるようにできる。これにより、p型ディープ層18にて覆われたトレンチゲート先端のゲート絶縁膜8内に掛かる電位を低減して電界集中を緩和することができ、ゲート絶縁膜8が破壊されることを抑制することが可能になる。
なお、上記した特許文献1に記載の発明では、p型カラムの表層部にのみp+型層を備えた構造としている。このような構造の場合、p型カラムとn型カラムで繰り返されるSJ構造において、p型カラムの表層部がn型カラムよりも不純物濃度が高くなってしまい、チャージバランスが崩れてしまって、耐圧低下を招いてしまう。つまり、p+型層に挟まれたn型カラム側に空乏層が広がってp+型層側へ空乏層が広がらず、全域空乏化が行えなくなって、耐圧を低下させてしまう。
これに対して、本実施形態のように、p型カラム4aのみでなくn型カラム4bの表層部にもp型ディープ層18を備えた構造にすれば、その領域については、SJ構造4を構成するのではなくなり、SJ構造4の上にp型ディープ層18が形成された構造となる。このため、p型ディープ層18が形成された位置においてSJ構造4が部分的に浅くなっただけとなり、耐圧に影響する領域にはならない。したがって、本実施形態のように、p型カラム4aおよびn型カラム4bの上にわたってp型ディープ層18が形成されるようにすることで耐圧向上を図ることが可能となる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して半導体装置の製造方法を変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
本実施形態にかかる半導体装置の製造方法について、図13を参照して説明する。まず、図13(a)〜(d)に示す工程において、第1実施形態で説明した図12(a)〜(d)と同様の工程を行う。そして、図13(e)に示す工程では、p型ディープ層18を形成するためのp型不純物のイオン注入の前に、SJ構造4の上にp型層5をエピタキシャル成長させる。その後、フォト工程によってp型ディープ層18の形成予定位置が開口する図示しないマスクを配置したのち、そのマスクを用いてp型層5の上からp型不純物を高加速イオン注入によって注入する。これにより、図13(f)に示すようにp型ディープ層18が形成される。この後は、従来と同様のMOSFETの製造工程を経て、図13(g)に示すようにSJ構造のトレンチゲート型のMOSFETを備えた半導体装置が完成する。
以上説明したように、p型ディープ層18を形成するためのp型不純物のイオン注入の前に、p型層5をエピタキシャル成長させ、その後、p型ディープ層18を高加速イオン注入によって形成することもできる。このような製造方法の場合、第1実施形態と比較して、高加速イオン注入が行える装置が必要になるため、第1実施形態のような高加速イオン注入が無いことによる製造工程の簡略化を図ることはできない。しかし、第1実施形態のようにインプラによって結晶欠陥が生じた表面にエピタキシャル成長することがないため、より結晶性の良いリサーフ層を得ることができる。
なお、この製造方法の場合、p型ディープ層18をp型層5の表面から形成することもできる。このようにp型ディープ層18をp型層5の表面から形成すれば、p型ディープ層18によってトレンチ7の先端の全域を覆うことができるため、よりゲート絶縁膜8の保護が図れる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対してp型ディープ層18の上面レイアウトを変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
本実施形態にかかる半導体装置の構成について、図14を参照して説明する。この図に示すように、本実施形態では、p型ディープ層18を表面電極12の外縁部を1周囲むように形成している。つまり、複数本のトレンチ7の先端が表面電極12の外縁に沿って配置されていることから、各トレンチ7の先端に配置されるp型ディープ層18を連結し、表面電極12の外縁部を1周囲むようにレイアウトしている。このように、p型ディープ層18を各トレンチゲート先端のみにドット状に備えるのではなく、表面電極12の外縁部を1周囲むように形成しても良い。また、このようにp型ディープ層18を表面電極12の外周部を1周囲むように形成すれば、セル領域1内におけるMOSFETが構成される領域と外周領域2との境界部の全域にp型ディープ層18を配置できる。このため、セル領域1内におけるMOSFETが構成される領域の全域において外縁部の電位をほぼソース電位に維持することが可能となる。
また、本実施形態では、p型ディープ層18を表面電極12の外縁部を1周囲むように形成しているのに加えて、ゲートパッド17のうち表面電極12と対向していない辺の外縁部にも形成している。つまり、半導体装置の上方から見て、ゲートパッド17の外縁部も囲うようにp型ディープ層18を形成している。このようにすれば、セル領域1のうちMOSFETが構成される領域のみでなく、ゲートパッド17が構成される部分の外縁部についても、外縁部の電位をほぼソース電位に維持することが可能となる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態は、第1〜第3実施形態に対してSJ構造4のレイアウトとMOSFETのレイアウトの関係を変更したものであり、その他については第1〜第3実施形態と同様であるため、第1〜第3実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
本実施形態にかかる半導体装置について、図15〜図17を参照して説明する。これらの図に示すように、本実施形態では、トレンチ7をSJ構造4におけるp型カラム4aおよびn型カラム4bの長手方向と平行に並べたレイアウトとしている。具体的には、トレンチ7がn型カラム4bと対応する位置に配置されるようにしており、MOSFETをオンする際にp型層5に形成されるチャネルがn型カラム4bに繋がるように構成してある。
このように、トレンチゲートの長手方向とp型カラム4aやn型カラム4bの長手方向を同じにしても良い。このような構成としても、p型ディープ層18を少なくともトレンチゲート先端に形成することで、第1〜第3実施形態と同様の効果を得ることができる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
例えば、上記第1実施形態において、ソース電極となる表面電極12やゲートパッド17のレイアウトの一例を示したが、他のレイアウトであっても良い。例えば、ゲートパッド17を表面電極12の中央位置に配置し、表面電極12の外周側からゲートパッド17に向けて延設された引出配線が設けられる構造とされていても良い。
また、上記各実施形態では、p型層5を外周領域2だけでなくセル領域1にも形成し、p型層5によって外周領域2のリサーフ層だけでなくセル領域1のベース層も構成するようにした。しかしながら、必ずしもp型層5のみでリサーフ層やベース層を構成する必要はないし、SJ構造4の上をすべてp型層5とする必要もない。例えば、SJ構造4の上にn型層を形成しておき、このn型層に対してp型不純物をイオン注入することでリサーフ層やベース層を構成しても良い。
また、上記第1〜第3実施形態では、SJ構造4をトレンチエピ方式で形成しているが、積層エピ方式で形成しても構わない。例えば、n型エピタキシャル層22の一部を形成したのち、p型不純物をイオン注入してp型カラム4aの一部を形成するという工程を繰り返すことで、PNカラムを形成しても良い。
また、上記第1実施形態では、図12に示したように、不純物注入層23を形成してからp型層5をエピタキシャル成長させ、熱処理によって不純物注入層23内のp型不純物層を熱拡散させてp型ディープ層18を形成した。ここでは、p型ディープ層18がp型層5の表面からp型ディープ層18が離間する程度となるように熱処理を行うことを前提としているが、熱処理の温度や時間を制御することで、p型ディープ層18がp型層5の表面から形成された構造にすることもできる。
また、リサーフ層を構成するp型層5をエピタキシャル成長で形成しているが、イオン注入と拡散により形成してもよい。さらに、リサーフ層を構成するために、SJ構造4の上に半導体層としてp型層5を形成したが、リサーフ層は必須ではないため、p型層5ではなく、半導体層としてn型層を形成することもできる。
また、上記各実施形態において、PNカラムは半導体基板3の表面と平行にp型カラム4aとn型カラム4bとが繰り返された繰り返し構造であれば良く、p型カラム4aをn型カラム4b中にドット状に形成してた構造としても良い。
また、上記第1〜第3実施形態では、第1導電型をn型、第2導電型をp型としたnチャネルタイプのMOSFETを備える半導体装置を例に挙げて説明した。しかしながら、各構成要素の導電型を反転させたpチャネルタイプのMOSFETを備える半導体装置に対しても本発明を適用することができる。
1 セル領域
2 外周領域
3 n+型基板(半導体基板)
4 SJ構造
5 p型層
9 ゲート電極
10 p型高不純物層
12 表面電極
13 裏面電極
18 p型ディープ層

Claims (9)

  1. 表面および裏面を有する第1導電型の半導体基板(3)と、
    前記半導体基板の表面側に、第1導電型カラム(4b)および第2導電型カラム(4a)とが前記半導体基板の表面と平行な一方向に繰り返された繰り返し構造からなるスーパージャンクション構造(4)と、
    前記半導体基板の外周側を外周領域(2)、該外周領域の内側を縦型半導体素子が形成されるセル領域(1)として、前記セル領域および前記外周領域において前記スーパージャンクション構造の上に形成された半導体層(5)と、
    前記セル領域において前記半導体層の表層部に形成された第1導電型のソース領域(6)と、
    前記ソース領域および前記半導体層を貫通して前記第1導電型カラム(4b)に達し、一方向を長手方向として前記セル領域から前記外周領域に向けて延設されたトレンチ(7)の表面に形成されたゲート絶縁膜(8)と、
    前記トレンチ内において前記ゲート絶縁膜の表面に形成されたゲート電極(9)と、
    前記セル領域において前記半導体層に形成され前記スーパージャンクション構造よりも高不純物濃度とされた第2導電型の高不純物層(10)と、
    前記セル領域から前記外周領域に入り込んで形成され、前記高不純物層および前記ソース領域に接して形成されたソース電極を構成する表面電極(12)と、
    前記半導体基板の裏面側に電気的に接続されたドレイン電極を構成する裏面電極(13)と、
    前記高不純物層に接し、前記スーパージャンクション構造よりも高不純物濃度とされ、前記トレンチの長手方向における先端の少なくともコーナー部を覆い、基板法線方向から見て、該トレンチの先端よりも外周側に突き出した第2導電型のディープ層(18)と、を有していることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記ディープ層のうち最も内周側の端部は、前記表面電極における前記高不純物層との接触部位のうちの最も外周側の第1端部(P1)よりも前記セル領域の内側に位置しており、基板法線方向から見て、前記第1端部から前記内周方向において、前記表面電極における前記高不純物層との接触部位と前記ディープ層とが所定幅オーバラップさせられていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記セル領域には前記トレンチが複数本並べられて形成されており、該複数本のトレンチの先端が前記表面電極の外縁に沿って配置されており、前記ディープ層が前記表面電極の外縁部を1周囲んだレイアウトとされていることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記セル領域には前記トレンチが複数本並べられて形成されており、該複数本のトレンチの先端のそれぞれにドット状に前記ディープ層が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
  5. 前記ディープ層は、前記半導体層の表面より所定距離深い位置から形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の半導体装置。
  6. 前記ディープ層は、前記半導体層の表面から形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の半導体装置。
  7. 前記半導体層は、
    前記外周領域において前記スーパージャンクション構造の上に形成された第2導電型のリサーフ層と、
    前記セル領域において前記スーパージャンクション構造の上に形成された第2導電型のベース層と、を構成していることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の半導体装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法であって、
    前記半導体基板を用意する工程と、
    前記半導体基板の表面側に前記第1導電型カラムおよび前記第2導電型カラムとを有するスーパージャンクション構造を形成する工程と、
    前記ディープ層の形成予定領域が開口するマスクを用いて第2導電型不純物をイオン注入することにより、前記スーパージャンクション構造の表層部に不純物注入層(23)を形成する工程と、
    前記不純物注入層を形成した前記スーパージャンクション構造の表面に前記半導体層をエピタキシャル成長させると共に、熱処理により前記不純物注入層内の不純物を熱拡散させて前記ディープ層を形成する工程と、を含んでいることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 請求項1ないし7のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法であって、
    前記半導体基板を用意する工程と、
    前記半導体基板の表面側に前記第1導電型カラムおよび前記第2導電型カラムとを有するスーパージャンクション構造を形成する工程と、
    前記スーパージャンクション構造の表面に前記半導体層を形成する工程と、
    前記ディープ層の形成予定領域が開口するマスクを用いて前記第2導電型層の上から第2導電型不純物を高加速イオン注入することにより前記ディープ層を形成する工程と、を含んでいることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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