JP2014131884A - 乗下船装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗降甲板と岸壁との高低差が大きくても、スロープを水平状態またはそれに近い傾斜状態で保持でき、かつ階段の傾斜角度が変化する従来の乗下船装置に比べて、岸壁における階段の設置スペースを小さくできる乗下船装置を提供する。
【解決手段】岸壁に配置される架台と、架台の上部に搭載されるスロープ設置台と、スロープ設置台に片持ち状態で元部が支持されるスロープと、架台に設けられ、スロープ設置台を水平に昇降させる台昇降手段と、スロープ設置台に対して乗船者を乗降させ、かつ台昇降手段による昇降後のスロープ設置台の地面からの高さに合わせて、常にスロープ設置台の上面を基準に、同一の傾斜角度で伸び縮みする伸縮階段とを備えた。これにより、仮に乗降甲板と岸壁との高低差が大きくても、スロープを水平状態またはそれに近い傾斜状態で保持でき、階段の傾斜角度が変化する従来の乗下船装置より岸壁での階段の設置スペースを小さくできる。
【選択図】図1

Description

この発明は乗下船装置、詳しくはフェリーなどの船舶が停泊する岸壁に設置される乗下船装置に関する。
岸壁に設置され、かつ潮の満ち引きにより昇降変位する船舶の乗降甲板に対応して、昇降可能に設けられた乗下船装置として、例えば特許文献1の「車椅子用乗船装置」の従来技術の欄に開示されたものが知られている。この従来の乗船装置は、特許文献1の図5に示すように、船舶の乗降甲板の高さに応じて、岸壁に設置された架台と、架台に昇降可能に設けられた中間通路(スロープ設置台)と、中間通路に一端部が軸支され、中間通路の高さに応じて傾斜角度が可変となった乗降用階段と、中間通路に設けられ、乗降甲板に5°以内の勾配αで掛け渡される渡り通路とを備えたものである。
特許第2723444号公報
しかしながら、特許文献1の「車椅子用乗船装置」に開示された従来の乗船装置にあっては、このように、中間通路の昇降に伴って乗降用階段の傾斜角度が変化する。すなわち、潮の満ち引きにより昇降変位する船舶の乗降甲板に対応して、中間通路が上昇すれば、乗降用階段の傾斜角度が大きくなって、下端が中間通路に近づき、乗降用階段の設置スペースは小さくなる。一方、中間通路が下降すれば、乗降用階段の傾斜角度が小さくなって、その下端が中間通路から離間し、乗降用階段の設置スペースは大きくなる。乗下船装置の岸壁設置に際しては、様々な干満の高さに対応するため、岸壁における乗降用階段の設置スペースは、最大スペースを確保する必要があり、岸壁の乗降用階段近くにおいて、有効利用可能な敷地面積が小さくなっていた。
そこで、発明者は鋭意研究の結果、スロープ設置台が台昇降手段により昇降する乗下船装置において、従来の傾斜角度が変化する乗降用階段に代えて、台昇降手段による昇降後のスロープ設置台の地面からの高さに合わせ、常時、スロープ設置台の上面を基準にして、同一の傾斜角度で伸び縮みする伸縮階段を採用すれば、上述した問題点は全て解消させることを知見し、この発明を完成させた。
この発明は、船舶の着岸時、仮に潮の干満に伴って、乗降甲板と岸壁との高さが大きくに異なっても、スロープを、高齢者および障害者などが円滑に乗船または下船可能な、水平状態またはそれに近い傾斜状態で保持することができ、かつ階段の傾斜角度が変化する従来の乗下船装置に比べて、岸壁における階段の設置スペースを小さくすることができる乗下船装置を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、岸壁に配置され、一時的に該岸壁と船舶との間に架設される乗下船装置において、前記岸壁に配置される架台と、該架台の上部に搭載されるスロープ設置台と、該スロープ設置台に片持ち状態で元部が支持されるスロープと、前記架台に設けられ、前記スロープ設置台を水平に昇降させる台昇降手段と、前記スロープ設置台に上端部が固定され、かつ前記台昇降手段による昇降後の前記スロープ設置台の地面からの高さに合わせて、常時、前記スロープ設置台の上面を基準にして、同一の傾斜角度で伸び縮みする伸縮階段とを備えた乗下船装置である。
請求項1に記載の発明によれば、着岸時、船舶の乗降甲板の岸壁からの高さが異なる場合には、台昇降手段を作動してスロープ設置台を、船舶の乗降甲板の高さと略一致する高さまで水平に昇降させる。その後、スロープを水平またはそれに近い傾斜状態でスロープ設置台から船舶に向かって突出させ、スロープの先端部を船舶の乗降甲板に一時的に掛止する。これにより、船舶の着岸時、仮に潮の干満に伴って、乗降甲板と岸壁との高さが大きく(例えば数m)異なっても、スロープを、高齢者および障害者などが円滑に乗船または下船可能な、水平状態またはそれに近い傾斜状態で保持することができる。
また、台昇降手段によるスロープ設置台の昇降時には、伸縮階段をスロープ設置台の地面からの高さに合わせ、スロープ設置台の上面を基準にした同一の傾斜角度で伸び縮みさせる。これにより、スロープ設置台の昇降に合わせて階段の傾斜角度が変化する特許文献1の従来技術の欄に開示された従来装置に比べて、岸壁における階段の設置スペースを小さくすることができる。
乗下船装置が利用される船舶としては、例えばフェリーの他、各種の客船、各種の貨物船などを採用することができる。
架台としては、例えば、地面に固定式のものの他、台車に搭載された移動式の架台でもよい。
スロープ設置台は、スロープが設置され、かつスロープが設置された上階まで昇り降りする階段が付設された台としての機能だけでなく、車椅子用のエレベータが付設されたものなどでもよい。
台昇降手段としては、例えば、ウォームジャッキ方式の昇降装置、チェーン駆動式の昇降装置などを採用することができる。台昇降手段は、スロープ設置台を、常時、水平状態で昇降させる。
伸縮階段としては、例えば、複数の部分階段を有して、これらを伸縮階段の長さ方向に向かってスライドさせる複連式のものを採用することができる。その他、複数の部分階段が大小異なる直径の円筒支柱が望遠鏡状に連結されたテレスコピック方式の階段などでもよい。また、伸縮階段は、駆動部(電動モータ、油圧モータなど)を有する自動伸縮方式のものでも、手動伸縮方式のものでもよい。
請求項2に記載の発明は、前記伸縮階段は、該伸縮階段を長さ方向に向かって分割して得られた複数の部分階段と、該複数の部分階段を上下に重なり合った状態で、かつ前記伸縮階段の長さ方向に向かってスライドさせる階段用スライド手段とを有した複連式のもので、前記複数の部分階段に配設されたすべての踏み板は、それぞれの上面が水平となった請求項1に記載の乗下船装置である。
請求項2に記載の発明によれば、伸縮階段は、台昇降手段による昇降に伴ったスロープ設置台の地面からの高さに合わせて伸び縮みする際、階段用スライド手段を介して、隣接する部分階段が、同一の傾斜角度を保持したまま、かつ上下に重なり合った状態で、伸縮階段の長さ方向に向かってスライドする。これにより、乗船者は、スロープ設置台の高さに関係なく、常時、同一の傾斜角度で伸縮階段を昇り降りすることができる。
しかも、このように各部分階段の傾斜角度を揃え、かつ各部分階段の全ての踏み板の上面を水平としたため、隣接する部分階段は、下段側の部分階段の最上段の踏み板と、上段側の部分階段の所定段の踏み板との高さを一致させるだけで、伸縮階段の途中部分に、2枚の踏み板を繋ぎあわせた(広さの)水平な踊り場を設けることができる。これにより、高齢者などが階段の途中部分で休息をとることができる。
伸縮階段の分割数(部分階段の本数)は任意である。例えば、2分割、3分割または4分割などが挙げられる。
伸縮階段の長さは限定されない。また、部分階段の長さも任意である。各部分階段の長さは、例えば、すべてを同一としても、すべてまたは一部の部分階段の長さを異なる長さとしてもよい。
各部分階段の同一となる傾斜角度は任意である。ただし、バリアフリーガイドラインで示す28°以下が好ましい。その中でも特に好ましい傾斜角度は、26°〜28°である。26°未満では階段が長くなる。また、28°を超えれば、バリアフリーガイドラインを超える。
「複数の部分階段を上下に重なり合った状態」とは、各隣接する2つの部分階段において、それぞれの踏み板同士が重ならないように層状になっている状態をいう。すなわち、複数の部分階段が大小異なる直径の円筒支柱が望遠鏡状に連結されたテレスコピック方式の伸縮階段ではなく、複数の部分階段が並列配置のまま、伸縮階段の長さ方向にスライドして長さを変化させる複連式の伸縮階段を意味する。
階段用スライド手段としては、例えば、回転モータによりピニオンを回転させるラックピニオン構造のものを採用することができる。その他、ボールねじをモータ回転させ、このボールねじ上で、隣接する部分階段のうち、一方の部分階段が固定されたナットを直線的に移動させるねじ送り式のもの、油圧シリンダ方式のもの、電動ウインチ方式のものなどを採用することができる。また、伸縮階段の接地部に車輪を設け、スロープ設置台の昇降動作につれて伸縮階段を自重で伸縮させるようにしてもよい。
請求項1に記載の発明によれば、着岸時、船舶の乗降甲板の岸壁からの高さが異なる場合には、台昇降手段を作動してスロープ設置台を、船舶の乗降甲板の高さと略一致する高さまで水平に昇降させる。その後、スロープを水平またはそれに近い傾斜状態でスロープ設置台から船舶に向かって突出させ、スロープの先端部を船舶の乗降甲板に一時的に掛止する。これにより、船舶の着岸時、仮に潮の干満に伴って、乗降甲板と岸壁との高さが大きくに異なっても、スロープを、高齢者および障害者などが円滑に乗船または下船可能な、水平状態またはそれに近い傾斜状態で保持することができる。
また、台昇降手段によるスロープ設置台の昇降時には、伸縮階段をスロープ設置台の地面からの高さに合わせ、スロープ設置台の上面を基準にした同一の傾斜角度で伸び縮みさせる。これにより、スロープ設置台の昇降に合わせて階段の傾斜角度が変化する特許文献1の従来技術の欄に開示された従来装置に比べて、岸壁における階段の設置スペースを小さくすることができる。
特に、請求項2に記載の発明によれば、伸縮階段は、台昇降手段による昇降に伴隣接する部分階段が、同一の傾斜角度を保持したまま、隣接する一方の部分階段の踏み板と、隣ったスロープ設置台の地面からの高さに合わせて伸び縮みする際、階段用スライド手段を介して、隣接する他方の部分階段の踏み板とが重ならない層状態を保持してスライドする。これにより、乗船者は、スロープ設置台の高さに関係なく、常時、同一の傾斜角度で伸縮階段を昇り降りすることができる。
しかも、このように各部分階段の傾斜角度を揃え、かつ各部分階段の全ての踏み板の上面を水平としたため、隣接する部分階段は、下段側の部分階段の最上段の踏み板と、上段側の部分階段の所定段の踏み板との高さを一致させるだけで、伸縮階段の途中部分に、2枚の踏み板を繋ぎあわせた(広さの)水平な踊り場を設けることができる。これにより、高齢者などが階段の途中部分で休息をとることができる。
この発明の実施例1に係る乗下船装置におけるスロープ設置台が高所位置での使用状態を示す全体側面図である。 この発明の実施例1に係る乗下船装置におけるスロープ設置台が高所位置での使用状態を示す全体平面図である。 この発明の実施例1に係る乗下船装置の階段用スライド部分の断面図である。 この発明の実施例1に係る乗下船装置の階段用スライド手段の拡大斜視図である。 この発明の実施例1に係る乗下船装置におけるスロープ設置台が低所位置での使用状態を示す全体側面図である。 この発明の実施例2に係る乗下船装置のスロープ設置台が高所位置での使用状態を示す全体側面図である。
以下、この発明の実施例を具体的に説明する。ここでは、フェリーに配備された乗下船装置を例にとる。ただし、これに限定されない。また、ここでは、説明の都合上、X1方向を乗下船装置の前方向、X2方向を乗下船装置の後方向、Y1方向を乗下船装置の左方向、Y2方向を乗下船装置の右方向、Z1方向を乗下船装置の下方向、Z2方向を乗下船装置の上方向とする。
図1、図2および図5において、10はこの発明の実施例1に係る乗下船装置(タラップ)で、この乗下船装置10は、岸壁に配置され、一時的に岸壁とフェリー(船舶)11との間に架設されるもので、主に、岸壁に配置される架台16と、架台16の上部に搭載されるスロープ設置台12と、スロープ設置台12に片持ち状態で元部が支持されるスロープ13と、架台16に設けられ、スロープ設置台12を水平に昇降させる4つのウォームジャッキ(台昇降手段)50と、スロープ設置台12に上端部が固定され、かつウォームジャッキ50による昇降後のスロープ設置台12の地面からの高さに合わせて、常時、スロープ設置台12の上面を基準にして、同一の傾斜角度(45°)で伸び縮みする伸縮階段18と、スロープ設置台12に設けられ、スロープ13を俯仰させる俯仰手段14とを備えている。
以下、これらの構成体を具体的に説明する。
図1および図2に示すように、架台16は、X1−X2方向に長い平面視して矩形状の台車15のY1側の端部に、Y1−Y2方向に離間して平行に立設された一対の門形支柱51を有している。各門形支柱51は、X1−X2方向に離間した一対の角形支柱52と、各角形支柱52の上端部間に水平に横架された横枠材52Aとから構成されている。各角形支柱52の長さ方向の中間部の内面には、Z1−Z2方向に離間した一対の軸受53を介して、前記各ウォームジャッキ50の一部を構成する4本の長尺な台形ねじ54が、それぞれ回転自在に垂設されている。図2に示すように、架台16のY2側の部分には、車椅子用昇降台55が、X1−X2方向に離間した一対のガイドレール56を有する車椅子台用昇降装置57に沿って昇降可能に設けられている。車椅子台用昇降装置57としては、電動モータを駆動源としたラックピニオン方式の昇降装置を採用している。なお、この乗下船装置10において、車椅子台用昇降装置57は付設のものであって、必須構成体ではない。
架台16には、前記各ウォームジャッキ50を介して、スロープ設置台12が水平状態を常時保持して昇降可能に設けられている。スロープ設置台12は、平面視してX1―X2方向に長い矩形状の平坦な鉄板で、スロープ設置台12のY1−Y2側の端部の下面には、トラス構造の補強枠58が配設されている。
各ウォームジャッキ50は、スロープ設置台12のY1−Y2側の端面のうち、X1−X2方向の両端部に配置された4つのジャッキ本体50aが配設されている。各ジャッキ本体50aの内部には、台形ねじ54を回転させる何れも図示しないウォームホイル、電動式のジャッキモータおよび回り止めキーが配設されている。各ジャッキモータの出力軸を同一方向に同一速度で同期回転させることにより、一対の軸受53を介して回転自在に立設された4本の台形ねじ54がそれぞれ回転する。これにより、スロープ設置台12が水平状態で上昇または下降する。スロープ設置台12が所定高さに達した後は、各回り止めキーにより各台形ねじ54が、対応するジャッキ本体50aに固定され、スロープ設置台12は位置決めされる。
次に、図1〜図4を参照して、前記伸縮階段18を具体的に説明する。
伸縮階段18は、この伸縮階段18を長さ方向に向かって2分割した上段部分階段59および下段部分階段60と、これらの部分階段59,60を上下に重なり合った状態で、かつ伸縮階段18の長さ方向に向かってスライドさせる階段用スライド手段61とを有した2連式(複連式)のものである。
上段部分階段59は、その上端部がスロープ設置台12のX1側の辺部に、スロープ設置台12の上面を基準にして所定の傾斜角度で固定されている。上段部分階段59は、Y1−Y2方向に平行に離間した一対の角柱パイプ62を有し、角柱パイプ62の対向面間に、上面が水平な多数枚の踏み板63が、伸縮階段18の長さ方向に向かって所定ピッチで離間配設したものである。各踏み板63の幅(水平方向の長さ)は30cmで、各踏み板63の離間幅は15〜16cmである。
上段部分階段59の下端には両角柱パイプを結ぶ構造材を配し、この構造材には、階段用スライド手段61の駆動源となる電動式のギヤードモータ64が固定されている。ギヤードモータ64の出力軸はY1−Y2方向に延び、この出力軸にはピニオン65が固定されている。また、上段部分階段59の両角柱パイプ62のX1側の端部には、X1−X2方向に離間して、略正三角形状に立ち上がった合計4つの連結ブラケット66の元部が固定されている。各連結ブラケット66の中央部には、各連結ブラケット66の表裏面を貫通し、かつY1−Y2方向に延びた短尺なローラ軸が、互いに向き合う方向(対峙方向)に突出している。各ローラ軸には後述する上段部分階段59の2本のC形鋼69にそれぞれ一対ずつ収納されたガイドローラ67が固定されている。ギヤードモータ64の出力軸を介して、ピニオン65を所定方向に回転させることで、下段部分階段60とともに後述するラック70を、各C形鋼69内でガイドローラ67を転動させながら、スロープ設置台12の上面を基準とした所定の傾斜角度で上昇または下降させる。両角柱パイプ62の上部には、上段手摺68が配設されている。
下段部分階段60は、スロープ設置台12の上面を基準にして、上段部分階段59と同一の所定の傾斜角度で、かつ長さ方向をX1−X2方向に向けて、上段部分階段59にスライド自在に設けられている。すなわち、下段部分階段60は、Y1−Y2方向に向かって平行に離間し、かつC字の開口面を互いに向き合う方向とは反対方向に向けた一対のC形鋼(リップ付溝形鋼)69を有している。両C形鋼69の離間距離は、前記両角柱パイプ62の離間距離より短い。各C形鋼69の下端部間を、1枚の大判な矩形状の底板60aによって連結し、各C形鋼69の対向面間に、上面が水平な多数枚の踏み板63を、伸縮階段18の長さ方向に向かって所定ピッチで離間配設したものである。各踏み板63の幅および各踏み板63の離間ピッチは、それぞれ上段部分階段59のものと同一である。両C形鋼69の内部空間には、対応するC字の開口に前記ローラ軸を挿入した状態で、各ガイドローラ67が収納されている。このとき、各ガイドローラ67の上部が、C形鋼69の上側の辺部(板片)69aの内面に押し当てられることで、下段部分階段60は、上段部分階段59に支持される。また、下段部分階段60の底板60aの裏面には、そのY1−Y2方向の中間部に、X1−X2方向に長いラック70が固定されている。ラック70には、前記ギヤードモータ64に固定されたピニオン65が噛み合わされている。また、下部部分階段60のX1側の端部(下端部)には、そのY1−Y2方向の両端部に、一対のキャスタ71が配設されている。両キャスタ71は、台車15により乗下船装置10を移動する際や、スロープ設置台12の昇降に伴う伸縮階段18の伸縮時において、キャスタ71が岸壁の上面に沿ってX1−X2方向に移動する際に利用される。また、各C形鋼69の上部には、下段手摺72が配設されている。
次に、乗下船装置10のスロープ使用方法を説明する。
乗降甲板と岸壁との高低差が小さい場合には、フェリー11が岸壁に停泊後、台車15を利用して乗下船装置10をタラップ保管場からフェリー11の近くまで移動させ、スロープ13の先端をフェリー11の乗降口と正対させる。
その後、フェリー11に乗船する者は、伸縮階段18を上ってスロープ設置台12に昇り、フラップ41およびスロープ13を通ってフェリー11の乗降甲板に乗り込む(図1)。一方、車椅子に乗った身体障害者は、介助人の介助を受けてまたは自走にて、架台16に付設された小型の車椅子台用昇降装置57の車椅子用昇降台55に搭乗してスロープ設置台12の上に昇り、同様にスロープ13などを渡ってフェリー11に乗り込む(図1および図2)。これらの乗船手順は、フェリー11から岸壁に降りようとする乗船者の下船手順では逆となる。
乗降甲板と岸壁との高低差が大きい場合には、スロープ13の先端をフェリー11の乗降甲板の乗降口と正対させた後、4つのジャッキモータ(図示せず)の出力軸を同一方向に同一速度で同期回転させる。これにより、軸受53を介して4本の台形ねじ54が所定方向に回転して、スロープ設置台12を水平状態のまま上昇または下降させ、スロープ13の先端を乗降甲板より、例えば数10cm高い位置に配置し、上述したスロープ13の先端部の乗降口への差し込み作業に備える。ここで、図1には、乗降甲板と岸壁との高低差が3mの場合でのスロープ13およびスロープ設置台12の使用状態を示す。また、図5には、この高低差が2mの場合でのスロープ13およびスロープ設置台12の使用状態を示す。なお、スロープ設置台12の高さ位置は、各ジャッキモータの回り止めキーにより各台形ねじ54が、対応するジャッキケースに固定されることで保持される。
スロープ設置台12の昇降時、スロープ設置台12に固定された上段部分階段59のギヤードモータ64によりピニオン65を所定方向に回転させることで、上段部分階段59の2本のC形鋼69をスライドガイドとし、各C形鋼69に収納された各ガイドローラ67をそれぞれ転動させながら、ラック70を介して、スロープ設置台12の上面を基準とした所定の傾斜角度を保持したまま、スロープ設置台12の地面からの高さに合わせて、下段部分階段60を上昇または下降させる。これにより、スロープ設置台12の昇降に合わせて階段の傾斜角度が変化する特許文献1の従来技術の欄に開示された従来装置に比べて、岸壁における階段の設置スペースを小さくすることができる。
すなわち、従来の乗下船装置においては、潮の満ち引きにより昇降変位する船舶の乗降甲板に対応して、スロープ設置台12に該当する中間通路を下降したとき、伸縮階段18に該当する乗降用階段の傾斜角度が小さくなって乗降用階段の下端が中間通路から離間し、乗降用階段の設置スペースが大きくなっていた。これに対して、実施例1の伸縮階段18では、傾斜角度が常時一定である。そのため、階段の傾斜角度が変動する従来装置に比べて、岸壁での階段の設置スペースは小さくなる。
以上説明したように、実施例1の乗下船装置10は、着岸時、フェリー11の乗降甲板の岸壁からの高さが異なる場合には、4つのウォームジャッキ50を作動してスロープ設置台12を、フェリー11の乗降甲板の高さと略一致する高さまで水平に昇降させる。その後、スロープ13を水平またはそれに近い傾斜状態でスロープ設置台12からフェリー11に向かって突出させ、スロープ13の先端部をフェリー11の乗降甲板に一時的に掛止する。これにより、フェリー11の着岸時、仮に潮の干満に伴って、乗降甲板と岸壁との高さが大きくに異なっても、スロープ13を、高齢者および障害者などが円滑に乗船または下船可能な、水平状態またはそれに近い傾斜状態で保持することができる。
また、伸縮階段18は、4つのウォームジャッキ50によるスロープ設置台12の昇降に伴って、隣接する部分階段59,60が、同一の傾斜角度を保持したままスロープ設置台12の地面からの高さに合わせて伸び縮みする際、階段用スライド手段61を介して、隣接する一方の部分階段59の踏み板63と、隣接する他方の部分階段60の踏み板63とが重ならない層状態を保持してスライドする。これにより、乗船者は、スロープ設置台12の高さに関係なく、常時、同一の傾斜角度で伸縮階段18を昇り降りすることができる。
しかも、このように各部分階段の傾斜角度を揃え、かつ各部分階段の全ての踏み板63の上面を水平としたため、隣接する部分階段59,60は、下段部分階段60の最上段の踏み板63と、上段部分階段59の所定段の踏み板63との高さを一致させるだけで、伸縮階段18の途中部分に、2枚の踏み板63を繋ぎあわせた(広さの)水平な踊り場Aを設けることができる。これにより、高齢者などが階段の途中部分で休息をとることができる。
なお、スロープ設置台12の高さに合わせて、伸縮階段18の長さを自動調整するように構成してもよい。例えば、スロープ設置台12の高さを、ウォームジャッキ50のジャッキ本体50aに付設した位置センサ80により検出し(図5の二点鎖線)、その検出信号に基づき、乗下船装置10の電気系統の制御部から、伸縮階段18のギヤードモータ64に対して、スロープ設置台12の高さ位置に応じた伸縮階段18の長さを確保するために必要な、ギヤードモータ64の出力軸の回転方向と回転数とを指令する構成などが挙げられる。この制御指令が発信されることで、スロープ設置台12の高さに伸縮階段18の全長が追従するように、スロープ設置台12に固定された上段部分階段59を基準として、下段部分階段60が所定距離だけ斜めに上昇または下降する。
その際、伸縮階段18の途中部分に踊り場Aを自動設置するように構成してもよい。すなわち、下段部分階段60の最上段の踏み板63の一部(例えばこの最上段の踏み板63の上面の一端部)に、上段部分階段59の踏み板63の上面を検出する近接センサ81を設ける(図5の二点鎖線)。踊り場Aの設置制御方法としては、伸縮階段18の伸縮完了後、制御部からの指令に基づき、ギヤードモータ64の出力軸が、踏み板1段分の距離だけ下段部分階段60を戻すように反転する。その途中、下段部分階段60の最上段の踏み板63の上面と上段部分階段59の所定の踏み板63の上面との高さが一致した状態を近接センサが検出し、その検出信号に基づき、制御部からギヤードモータ64に出力軸の回転停止指令が発信されることにより、下段部分階段60の上端部分に踊り場Aが自動的に設置される。
次に、図6を参照して、この発明の実施例2に係る乗下船装置を説明する。
図6に示すように、この発明の実施例2に係る乗下船装置10Aの特徴は、実施例1の伸縮階段18から階段用スライド手段61を省略し、階段用スライド手段61に代えて、昇降後のスロープ設置台12の地面からの高さに合わせて、接地部分に一対のキャスタ71を有した下部部分階段60の自重により、または、乗組員が上段部分階段59と下段部分階段60とを手作業により昇降させる別の階段用スライド手段61Aを採用した点である。
別の階段用スライド手段61Aによる伸縮階段18の長さ調整の際には、実施例1と同様に、下段部分階段60の最上段の踏み板63と、上段部分階段59の所定段の踏み板63との高さを一致させ、水平な踊り場Aを設けた方が好ましい。この踊り場Aの設置後、着脱自在な各種の連結構造体(着脱可能なボルト連結、凹凸嵌合連結など)によって、上,下段の部分階段を連結するように構成すれば、乗船者が安全に伸縮階段18を使用することができる。
その他の構成、作用および効果は、実施例1と同じであるため、説明を省略する。
この発明は、船舶の着岸時において、潮位の高さに拘わりなく、かつ船舶の動揺に対しても安全に乗下船可能な技術として有用である。
10,10A 乗下船装置、
11 フェリー(船舶)、
12 スロープ設置台、
13 スロープ、
16 架台、
50 ウォームジャッキ(台昇降手段)、
59 上段部分階段、
60 下段部分階段、
61,61A 階段用スライド手段、
63 踏み板。

Claims (2)

  1. 岸壁に配置され、一時的に該岸壁と船舶との間に架設される乗下船装置において、
    前記岸壁に配置される架台と、
    該架台の上部に搭載されるスロープ設置台と、
    該スロープ設置台に片持ち状態で元部が支持されるスロープと、
    前記架台に設けられ、前記スロープ設置台を水平に昇降させる台昇降手段と、
    前記スロープ設置台に上端部が固定され、かつ前記台昇降手段による昇降後の前記スロープ設置台の地面からの高さに合わせて、常時、前記スロープ設置台の上面を基準にして、同一の傾斜角度で伸び縮みする伸縮階段とを備えた乗下船装置。
  2. 前記伸縮階段は、該伸縮階段を長さ方向に向かって分割して得られた複数の部分階段と、該複数の部分階段を上下に重なり合った状態で、かつ前記伸縮階段の長さ方向に向かってスライドさせる階段用スライド手段とを有した複連式のもので、
    前記複数の部分階段に配設されたすべての踏み板は、それぞれの上面が水平となった請求項1に記載の乗下船装置。
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